JP4294438B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

本発明は,空気調和機に関し,特に,天井設置型空気調和機や床置型空気調和機等のように運転状態の表示手段及び/又は遠隔操作手段からの無線信号の受信手段が設けられたユニット部が,外装の一部を形成する前面パネルに取り付けられる空気調和機に関するものである。
天井設置型空気調和機や床置型空気調和機等では,運転状態の表示部やリモコン(遠隔操作手段)からの無線信号の受信部が,外装の一部を形成する前面パネルに取り付けられることが多い。
例えば,特許文献1には,リモコン受光センサ箱(ユニット部の一例)を前面パネルの吹き出し部に取り付けた空気調和機が示されている。これにより,サービスメンテナンス時に容易に受光センサ箱を開けて内部の基板の交換作業を行うことが容易となる。
また,特許文献2には,リモコンの受信ユニット(ユニット部の一例)を化粧板の凹部に直接取り付ける空気調和機が示されている。これにより,受信ユニットの取り付け作業性が良くなるとともに,受信ユニットが凹部に取り付けられるので美観が損なわれない。
これらの他,前パネルに設けた開口部に表示ユニット(ユニット部の一例)を前面パネルの裏側から取り付けられた空気調和機もある。
特開平04−28931号公報 特許第3264204号公報
しかしながら,特許文献1に示される構成では,ユニット部が冷暖房時の吹き出し風を直接受けるため,結露(露付き)が生じるという問題点があった。
また,特許文献2に示される構成では,ユニット部(受信ユニット)が化粧板から突出はしないようにできるが,ユニット部の取り付けネジや凹部との隙間が外観に現れるため,美観を損なう(デザイン上好ましくない)という問題点があった。
また,ユニット部(表示ユニット)を前面パネルの裏側から取り付ける構成では,美観上の問題はないが,ユニット部のメンテナンス時には大きな前面パネルを取り外さなければならず,作業性が悪いという問題点があった。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,前面パネルにユニット部を設ける場合に,結露が生じず,メンテナンス時の作業性を損なわず,さらに美観も損なわない空気調和機を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は,運転状態の表示手段及び/又は所定の遠隔操作手段からの無線信号を受信する信号受信手段が設けられたユニット部と,当該空気調和機の前面側外装を形成し前記ユニット部が取り付けられる前面パネルと,当該空気調和機の側面側外装を形成し着脱可能に構成された側面カバーとを具備する空気調和機において,前記前面パネルの前記側面カバーと接する部分に,前記側面カバーが取り外された状態で前記ユニット部を前記側面カバー側から嵌挿自在とする切り欠き部が形成されてなることを特徴とする空気調和機として構成されるものである。
このような構成により,前面パネルにユニット部を設ける場合に,冷暖房時の吹き出し風が当たらないので結露が生じず,メンテナンス時には,大きな前面パネルを取り外す必要がなく,前記側面カバーを取り外すだけで側面側からユニット部を簡便に着脱できるので作業性を損なわない。また,前記側面カバーは,前記ユニット部の前記切り欠き部からの抜け止めとなる。
さらに,ユニット部が前記切り欠き部に嵌め込まれる(嵌挿される)構成であるので,ユニット部の取り付けネジや凹部との隙間が外観に現れず,前記切り欠き部に嵌挿された前記ユニット部の表面を,前記前面パネル表面と略面一(つらいち)に形成することもでき,美観を損なわない。
また,前記前面パネルが,両側面の前記側面カバーに接する両側部分それぞれに前記切り欠き部を有し,一方の前記切り欠き部に前記ユニット部が嵌挿され,他方の前記切り欠き部に化粧板を兼ねるカバー部材が嵌挿されてなるものも考えられる。
これにより,当該空気調和機の取り付け場所に応じて,ユニット部をメンテナンスが容易な側面側(周りに障害物がない側)に取り付ける,或いは利用者が希望する側面側に取り付ける等,所望の方向の側面側にユニット部を取り付けることができる。しかも,他方の前記切り欠き部には,化粧板を兼ねるカバー部材が嵌挿されるので美観を損なわない。
また,前記前面パネルの前記切り欠き部付近に,該切り欠き部に嵌挿された前記ユニット部をその背面側から支持する支持部材が設けられたものであれば,前記ユニット部をより強固に(安定的に)取り付けることができる。
本発明によれば,ユニット部が,前面パネルの側面カバーと接する部分に,側面カバーが取り外された状態でユニット部を側面カバー側から嵌挿自在とする切り欠き部が形成されているので,メンテナンス時には,大きな前面パネルを取り外す必要がなく,側面カバーを取り外すだけで側面側からユニット部を簡便に着脱できるので作業性を損なわない。また,ユニット部に冷暖房時の吹き出し風が当たらないので結露が生じない。
さらに,ユニット部が前記切り欠き部に嵌め込まれる(嵌挿される)構成であるので,ユニット部の取り付けネジや凹部との隙間が外観に現れず,前記切り欠き部に嵌挿された前記ユニット部の表面を,前記前面パネル表面と略面一(つらいち)に形成することもでき,美観を損なわない。
また,前面パネルの両側面の側面カバーに接する両側部分それぞれに前記切り欠き部を設け,一方の前記切り欠き部にユニット部を嵌挿し,他方の前記切り欠き部に化粧板を兼ねるカバー部材を嵌挿したものであれば,当該空気調和機の取り付け場所に応じて所望の方向の側面側にユニット部を取り付けることができて便利である。しかも,他方の前記切り欠き部には,化粧板を兼ねるカバー部材が嵌挿されるので美観を損なわない。
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の第1の実施の形態に係る空気調和機X1の斜視図,図2は空気調和機X1におけるユニット部の前面パネルへの取付図,図3は空気調和機X1のユニット部を部品ごとに分解した分解図,図4は空気調和機X1のユニット部を支持する箱受部材の前面パネルへの取付図,図5は空気調和機X1を構成する箱受部材の斜視図,図6は空気調和機X1のユニット部が取り外される様子を表す斜視図,図7は第2の実施の形態に係る空気調和機X2におけるユニット部の前面パネルへの取付図,図8は第3の実施の形態に係る空気調和機X3の斜視図,図9は第4の実施の形態に係る空気調和機X4の斜視図である。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る空気調和機X1全体の概略構成は,図1の斜視図に示す通りである。
図1に示すように,空気調和機X1は,天井設置型空気調和機であり,当該空気調和機X1の前面側外装を形成する前面パネル11と,同様に側面側外装を形成し着脱可能に構成された側面カバー12a,12bと,冷暖房時の吹き出し風が吐出される吹き出し口13と,室内の空気を吸い込む吸気部14とが設けられている。また,前記前面パネル11には,当該空気調和機Xの運転状態を表示する表示部品等を備えるユニット部1が設けられている。
図2は,前記ユニット部1の前記前面パネル11への取付図を表す。
図2(a)に示すように,前記前面パネル11には,一方の前記側面カバー12a(図1参照)と接する部分に,前記側面カバー12aが取り外された状態で前記ユニット部1を側面側から(即ち,前記側面カバー12a側から)嵌挿自在とする切り欠き部10が形成されている。もちろん,もう一方の前記側面カバー12bと接する部分に前記切り欠き部10を設けてもよい。
さらに,前記前面パネル11の前記切り欠き部10の背面側には,前記ユニット部1の取り付けを補強するため,前記切り欠き部10に嵌挿された前記ユニット部1をその背面側から支持する箱受部材20(前記支持部材の一例)が設けられている。
前記切り欠き部10を形成する前記前面パネル11の端部及び前記箱受部材20には前記ユニット部1の嵌挿方向に延びる溝部が,前記ユニット部1にはその溝部に嵌合する爪部がそれぞれ形成されており,前記ユニット部1の爪部を前記前面パネル11及び前記箱受部材20の溝部内に摺動させながら(スライドさせて),前記ユニット部1を側面側から前記切り欠き部10に嵌挿させることにより,前記切り欠き部10に前記ユニット部1が取り付けられる。
前記ユニット部1は,図2(b)に示すように,前記切り欠き部10に嵌挿された状態で,その表面が前記前面パネル11の表面とほぼ面一(つらいち)となる形状に形成されている。これにより,前記ユニット部1が前記前面パネル11から突出せず,前記前面パネル11と前記ユニット部1との間に隙間も生じないため,美観を損なうことがない。
図2では,前記側面カバー12aを図示していないが,前記側面カバー12aは,空気調和機Xの側面に取り付けられた状態で前記ユニット部1の前記切り欠き部10からの抜け止めとして機能する。
図3は,前記ユニット部1を部品ごとに分解した分解図を表す。
図3に示すように,前記ユニット部1は,リモコン端末(前記遠隔操作手段の一例)からの無線信号(赤外線信号等)を受信するリモコン受信センサ6(前記信号受信手段の一例),及び当該空気調和機Xの運転状態やタイマ設定状態等を表示するLED等からなる表示部品7(前記表示手段の一例),並びに前記リモコン受信センサ6や前記表示部品7と不図示の制御部との間の信号ケーブルや電源ケーブル等からなる配線9が接続されるコネクタ8が実装されたプリント基板2と,該プリント基板2が取り付けられる箱部材3と,該箱部材3の表面に貼附され,前記表示部品7による表示内容を示す記号等が記された透明或いは半透明の表示シート4と,前記箱部材3の表面を前記表示シート4の上から覆う透明或いは半透明のカバー5とを具備している。
前記箱部材3には,前記表示部品7による表示内容及び前記リモコン受講センサ6を外部から前記表示シート4及び前記カバー5を通して確認(視認)できるように開孔3aが設けられている。
前記プリント基板2及び前記カバー5は,前記箱部材3に対してねじ止めや嵌合或いはそれらの組合せにより取り付けられる。
前記表示シート4及びカバー5は,前記箱部材3に取り付けられたときに外部から前記リモコン受光センサ6や前記表示部品7を視認できるのであれば,開孔を設けたもの等であってもよい。また,前記表示シート4に記される記号等を前記カバー5にプリントし,前記表示シート4を省略してもよい。
また,図3では,前記プリント基板2は2枚に分割されているが,1枚又は3枚以上で構成してもよく,前記切欠き部10や前記ユニット部1の形状は図示される形状に限定されるものではない。
図4は,前記ユニット部1をその背面側から支持する前記箱受部材20の前記前面パネル11への取付図を表す。
前記箱受部材20(支持部材)には,図4(a)に示すように,前記前面パネル11の前記切り欠き部10周辺の背面に接して固定される固定部21(即ち,前面パネル11と重なる部分)が形成されており,該固定部21を含む複数の箇所において前記切欠き部10の背面側に,ネジ22により取り付けられる。もちろん,嵌合や接着等,他の方法で取り付ける構成であってもよい。
図5は,前記箱受部材20の斜視図を表す。
前記箱受部材20における前記固定部21の前記前面パネル11の背面に接する部分の幅Aを大きくするほど,より強固に前記箱受部材20を取り付けることができ,前記ユニット部1の自重によって前記箱受部材20が撓むことを防止できる。さらに,前記ユニット部1自体もより強固に取り付けることができる。本実施の形態では,前記幅Aは,前記箱受部材20の奥行き寸法B以上(A≧B)に形成されている。
また,前記箱受部材20は,前記ユニット部1を支持するとともに,前記ユニット部1を取り付ける際のガイドの役割を果たすため,前記ユニット部1の取り付け作業が容易となる。
図6は,前記ユニット部1が取り外される様子を表す斜視図である。
前記ユニット部1を取り外す場合,図6(a)に示す通常の運転状態(全ての部材が取り付けられた状態)から,まず,前記側面カバー12aを取り外す(図6(b)の状態)。
次に,前記切り欠き部10及び前記箱受部材20に嵌挿されている前記ユニット部1をスライドさせながら取り外す(図6(c)の状態)。このとき,前記配線9が,前記ユニット部1の前記側面カバー12a側から外部に出ており,前記ユニット部1を取り外す際の前記配線9の引っ張り状況を確認できるため,取り外し作業中に前記配線9を引っ張りすぎて破損させてしまうことを防止できる。
前記ユニット部1のメンテナンス(前記プリント基板2の取り替え等)の終了後に,前述した取り外しと逆の作業によって前記ユニット部1を取り付けることができる。
(第2の実施の形態)
前記空気調和機X1は,図4等に示したように,前記切り欠き部10付近に,該切り欠き部10に嵌挿された前記ユニット部1をその背面側から支持する前記箱受部材20(支持部材)が設けられたものであったが,前記箱受部材20を省略したものであってもよい。
図7は,そのような第2の実施の形態に係る空気調和機X2の斜視図を表す。以下,図7〜図9において,前記空気調和機X1と同じ構成要素については,同じ番号を付している。
例えば,前記切り欠き部10を形成する前記前面パネル11の端部に前記ユニット部1の嵌挿方向に延びる溝部を設け,前記ユニット部1にはその溝部に嵌合する爪部を設ければ,図7(a)に示すように,前記ユニット部1の爪部を前記前面パネル11の溝部内に摺動させながら(スライドさせて),前記ユニット部1を側面側から前記切り欠き部10に嵌挿させることにより,図7(b)に示すように前記切り欠き部10に前記ユニット部1が取り付けられる。
このような構成も本発明の実施形態の一例である。
(第3の実施の形態)
前記第1の実施の形態では,図1に示したように,前記切り欠き部10が前記前面パネル11のコーナー部における前記側面カバー12a又は12bと接する部分に設けられたものであったが,これに限るものでなく,前記側面カバー12a又は12bと接する他の部分に前記切り欠き部10を設けたものであってもよい。
図8は,前記前面パネル11のコーナー部以外の部分に前記切り欠き部10を設けた第3の実施の形態に係る空気調和機X3の斜視図を表す。
このような構成も本発明の実施形態の一例である。
(第4の実施の形態)
前記第1の実施の形態では,図1に示したように,前記切り欠き部10が前記前面パネル11の一方の側面側に設けられたものであった。
しかし,これに限るものでなく,前記前面パネル11の両側それぞれに切り欠き部10a,10bを設けたものも考えられる
図9は,前記前面パネル11の両側面の前記側面カバー12a,12bに接する両側部分それぞれに切り欠き部10a,10bを設けた第4の実施の形態に係る空気調和機X4の斜視図を表す。
空気調和機X4では,一方の前記切り欠き部(図9では,10a)に,前記ユニット部1が嵌挿され,他方の前記切り欠き部(図9では,10b)に化粧板を兼ねるマスク板1x(前記カバー部材の一例)が嵌挿される。
これにより,空気調和機X4の取り付け場所に応じて,前記ユニット部1をメンテナンスが容易な側面側(周りに障害物がない側)に取り付ける,或いは利用者が希望する側面側に取り付ける等,所望の方向の側面側に前記ユニット部1を取り付けることができる。しかも,他方の前記切り欠き部には,化粧板を兼ねるカバー部材が嵌挿されるので美観を損なわない。
また,前記ユニット部1を,前記リモコン受光センサ6を設けたユニット部と前記表示部品7を設けたユニット部との複数のユニット部に分け,各ユニット部を両側面側の前記切欠き部10a,10bそれぞれに嵌挿させたものも考えられる。
このような構成も本発明の実施形態の一例である。
本発明は,空気調和機への利用が可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る空気調和機X1の斜視図。 空気調和機X1におけるユニット部の前面パネルへの取付図。 空気調和機X1のユニット部を部品ごとに分解した分解図。 空気調和機X1のユニット部を支持する箱受部材の前面パネルへの取付図。 空気調和機X1を構成する箱受部材の斜視図。 空気調和機X1のユニット部が取り外される様子を表す斜視図。 第2の実施の形態に係る空気調和機X2におけるユニット部の前面パネルへの取付図。 第3の実施の形態に係る空気調和機X3の斜視図。 第4の実施の形態に係る空気調和機X4の斜視図。
符号の説明
1…ユニット部
2…プリント基板
3…箱部材
4…表示シート
5…カバー
6…リモコン受光センサ(信号受信手段)
7…表示部品(表示手段)
8…コネクタ
9…配線
10…切り欠き部
11…前面パネル
12a,12b…側面カバー
13…吹き出し口
14…吸気部
20…箱受部材(支持部材)

Claims (5)

  1. 運転状態の表示手段及び/又は所定の遠隔操作手段からの無線信号を受信する信号受信手段が設けられたユニット部と,当該空気調和機の前面側外装を形成し前記ユニット部が取り付けられる前面パネルと,当該空気調和機の側面側外装を形成し着脱可能に構成された側面カバーとを具備する空気調和機において,
    前記前面パネルの前記側面カバーと接する部分に,前記側面カバーが取り外された状態で前記ユニット部を前記側面カバー側から嵌挿自在とする切り欠き部が形成されてなることを特徴とする空気調和機。
  2. 前記側面カバーが前記ユニット部の前記切り欠き部からの抜け止めとなる請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記切り欠き部に嵌挿された前記ユニット部の表面が,前記前面パネル表面と略面一に形成されてなる請求項1又は2に記載の空気調和機。
  4. 前記前面パネルが,両側面の前記側面カバーに接する両側部分それぞれに前記切り欠き部を有し,一方の前記切り欠き部に前記ユニット部が嵌挿され,他方の前記切り欠き部に化粧板を兼ねるカバー部材が嵌挿されてなる請求項1〜3のいずれかに記載の空気調和機。
  5. 前記前面パネルの前記切り欠き部付近に,該切り欠き部に嵌挿された前記ユニット部をその背面側から支持する支持部材が設けられてなる請求項1〜4のいずれかに記載の空気調和機。
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