JP4293616B2 - 余剰判定システム、管理システム、余剰判定プログラムおよび管理プログラム - Google Patents

余剰判定システム、管理システム、余剰判定プログラムおよび管理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、複数の運営主体がそれぞれ運営する複数のIT資産を各運営主体からの要求に応じて制御する管理システムおよび、その管理システムに接続され、前記IT資産における余剰の有無を判定する余剰判定システムに関する。
例えば、インターネットデータセンタ(Internet data center、以下IDCと称する)のような施設では、複数の運営主体が運営するそれぞれの事業システムにおいてIT資産が稼動している。IDCは、それぞれの事業システムを構成するサーバ、ストレージ、ネットワーク等のIT資産を預かり、インターネットへの接続回線や保守・運用サービス等の提供を行う。
特に、各事業システムに割り当てられたIT資源を、需要に応じてオンデマンドで増減することが可能であるIDCは、ユーティリティ方式のIDCと呼ばれている。これらのIT資産を管理する管理システムにおいては、複数の事業システムにおけるIT資産を効率的に活用することが求められている。
そこで、IDCにおいて、運営主体ごとに割り当てられたIT資産を、管理サーバが負荷に応じて自動的に変更する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法においては、IT資産の利用者から処理要求パケットを受け付けて、利用者から要求された処理を複数のIT資産に分散させる負荷分散装置が用いられる。負荷分散装置には、IT資産を利用する利用者ごとに、その利用者が利用するIT資産を表す割り当て定義表が設定されている。管理サーバが、この割り当て定義表を動的に変更することによって、負荷に応じてIT資産の割り当てが自動的に変更される。
特開2002−24192号公報
しかしながら、上記従来の方法においては、IT資産の割り当てを管理サーバが自動的に変更するのみであって、複数の事業システム間でのIT資産融通は検討されていない。すなわち、各事業システムにおけるIT資産の余剰を、事業システム間で流通する仕組みはない。そのため、従来のIDCでは、すべての事業システムのIT資産が100%活用されているわけではなく、余剰となるIT資産が存在する。IT資産を効率的に活用するには、各事業システムにおけるIT資産の余剰を判定する必要がある。
各事業システムにおいて、余剰となるIT資産は、各事業システムを運営する運営主体の経営方針やリスク対応方針によって異なる。そのため、IT資産が構成するシステムの稼働率から自動的に余剰を算出することは困難であるという課題があった。
本発明は、上記課題を解決するために、IT資産の余剰の有無を判定することができる余剰判定システム、それに接続された管理システム、余剰判定プログラムおよび管理プログラムを提供することを目的とする。
本発明にかかる余剰判定システムは、それぞれ独立して運営される複数の事業システムのそれぞれにおいて稼動する複数のIT資産の間で、いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰をIT資産が不足している他の事業システムへ提供する機能を備える管理システムに接続され、前記IT資産における余剰の有無を判定する余剰判定システムであって、前記IT資産の稼動状況を表す稼動データを記録部へ記録する稼動データ記録部と、前記IT資産が余剰を有すると判定されるための稼動状況の要件を表す余剰判定ルールが記述された余剰判定データを記録する余剰判定データ記録部と、前記稼動データ記録部に記録された前記稼動データおよび余剰判定データ記録部に記録された前記余剰判定データを読み出し、前記稼動データで表される前記稼動状況が、前記余剰判定ルールが表す稼動状況の要件を満たすか否かにより、前記IT資産における余剰の有無を判定する余剰判定部とを備える。
本発明にかかる管理システムは、本発明にかかる余剰判定システムに接続された前記管理システムであって、前記余剰判定システムの前記提出部から出力された提供条件データを蓄積する提供条件蓄積部と、IT資産が不足している事業システムがIT資産の不足分を調達するための調達条件を表す調達条件データを蓄積する調達条件蓄積部と、前記提供条件蓄積部および前記調達条件蓄積部に蓄積された提供条件データおよび調達条件データの中から、互いに適合する提供条件データと調達条件データを抽出するマッチング部と、前記マッチング部で抽出された前記提供条件データが表す提供可能なIT資産を、前記マッチング部で抽出された前記調達条件データにかかる事業システムで稼動可能な状態にする割当部とを備える。
本発明にかかる余剰判定プログラムはそれぞれ独立して運営される複数の事業システムのそれぞれにおいて稼動する複数のIT資産の間で、いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰をIT資産が不足している他の事業システムへ提供する機能を備える管理システムに接続されるコンピュータに、前記IT資産における余剰の有無を判定する処理を実行させる余剰判定プログラムであって、前記IT資産の稼動状況を表す稼動データを入力して、稼動データ記録部へ記録する稼動データ入力処理と、前記IT資産が余剰を有すると判定されるための稼動状況の要件を表す余剰判定ルールが記述された余剰判定データを前記余剰判定データ記録部へ記録する余剰判定データ記録処理と、前記稼動データ記録部に記録された前記稼動データと、前記余剰判定データ記録部に記録された余剰判定データとを読み出し、前記稼動データで表される前記稼動状況が、前記余剰判定ルールが表す稼動状況の要件を満たすか否かにより、前記IT資産における余剰の有無を判定する余剰判定処理とコンピュータに実行させる。
本発明にかかる管理プログラムは、本発明にかかる余剰判定システムに接続されるコンピュータに、それぞれ独立して運営される複数の事業システムのそれぞれにおいて稼動する複数のIT資産の間で、いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰をIT資産が不足している他の事業システムへ提供する処理を実行させる管理プログラムであって、前記余剰判定システムの前記提出部から出力された提供条件データを記録部へ蓄積する提供条件蓄積処理と、IT資産が不足している事業システムが該IT資産の不足分を調達するための調達条件を表す調達条件データを前記記録部へ蓄積する調達条件蓄積処理と、前記記録部に蓄積された提供条件データおよび調達条件データの中から、互いに適合する提供条件データと調達条件データを抽出するマッチング処理と、前記マッチング処理で抽出された前記提供条件データが表す提供可能なIT資産を、前記マッチング処理で抽出された前記調達条件データにかかる事業システムで稼動可能な状態にする割当処理とコンピュータに実行させる。
本発明によれば、IT資産の余剰の有無を判定することができる余剰判定システム、それに接続された管理システム、余剰判定プログラムおよび管理プログラムを提供することができる。
「IT資産」は、システムを構成するためのハードウエアおよび/またはソフトウエアである。IT資産には、例えば、サーバ、ミドルウエア、ネットワーク、ストレージ、各種端末(パーソナルコンピュータ、PDA、携帯電話等)、RFIDタグ等が含まれる。IT資産は、IT資源またはITリソースと呼ばれることもある。
本発明にかかる余剰判定システムは、それぞれ独立して運営される複数の事業システムのそれぞれにおいて稼動する複数のIT資産の間で、いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰をIT資産が不足している他の事業システムへ提供する機能を備える管理システムに接続され、前記IT資産における余剰の有無を判定する余剰判定システムであって、前記IT資産の稼動状況を表す稼動データを記録する稼動データ記録部と、前記IT資産が余剰を有すると判定されるための稼動状況の要件を表す余剰判定ルールが記述された余剰判定データを記録する余剰判定データ記録部と、前記稼動データ記録部に記録された前記稼動データおよび余剰判定データ記録部に記録された前記余剰判定データを読み出し、前記稼動データで表される前記稼動状況が、前記余剰判定ルールが表す稼動状況の要件を満たすか否かにより、前記IT資産における余剰の有無を判定する余剰判定部とを備える。
余剰判定部は、稼動データが表す稼動状況と余剰判定データが表す余剰判定ルールを比較することにより余剰の有無を判定するので、IT資産の稼動状況に応じて余剰の有無が判定される。すなわち、余剰判定部は、IT資産の稼動中にリアルタイムで余剰の有無を判定することができる。また、余剰判定部は、余剰判定データを基に余剰の有無を判定するので、余剰判定データが表す余剰判定ルールを事業システムごとに設定することにより、それぞれの事業システムに適合した判定が可能となる。例えば、事業システムを運営する運営主体が余剰判定ルールに、運営方針やリスク対応方針等、事業システムごとに異なる事情を反映させることができる。その結果、余剰判定部は、各事業システムの事情に適合した判定を行うことができる。
本発明にかかる余剰判定システムは、前記複数の事業システムのうちいずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰を、前記管理システムが、他の事業システムへ提供するための提供条件を表すデータであって、前記余剰のうち提供可能な量を表すデータを少なくとも含む提供条件データを記録する提供条件記録部と、前記余剰判定部が、余剰有りと判定した場合に、前記提供条件記録部に記録された提供条件データを前記管理システムに対して出力する提出部とをさらに備えることが好ましい。
提出部は、余剰判定部が余剰有りと判定した場合に、管理システムへ提供条件データを出力するので、管理システムは、提供条件データで表される提供条件を基に、いずれかの事業システムにおいて余剰有りと判定されたIT資産の余剰を、IT資産が不足している他の事業システムへ提供することができる。その結果、ある事業システムにおいて発生したIT資産の余剰が、他の事業システムで稼動することになる。その結果、管理システムは、各事業システムにおけるIT資産の余剰を、事業システム間で流通させることができる。
本発明にかかる余剰判定システムは、前記IT資産の稼動量の最大値を表す許容量データを記録する許容量データ記録部と、前記許容量データ記録部に記録された前記許容量データおよび前記提供条件記録部に記録された前記提供条件データに基づいて、前記余剰判定データを生成する判定データ生成部をさらに備えることが好ましい。
余剰判定データ生成部は、許容量データおよび提供条件データから余剰判定データを生成するので、許容量データと提供条件データがあれば、余剰判定ルールが自動的に生成される。そのため、例えば、運営主体等の余剰判定ルールを設定する者は、余剰判定ルールおよび提供条件の両方を設定する必要がなくなる。その結果、運営主体にとって煩雑な設定負担が軽減する。
余剰判定データ生成部は、例えば、許容量データで表されるIT資産の稼動量の最大値と提供条件データで表される提供可能なIT資産の量との差分を算出し、この差分に基づいて余剰判定データを生成することができる。
本発明にかかる余剰判定システムは、前記IT資産の稼動量の最大値を表す許容量データを記録する許容量データ記録部と、前記許容量データ記録部に記録された前記許容量データおよび前記余剰判定データ記録部に記録された余剰判定データに基づいて、前記提供条件データを生成する提供条件生成部をさらに備えることが好ましい。
提供条件生成部は、許容量データおよび余剰判定データから提供条件データを生成するので、許容量データと余剰判定データがあれば、提供条件ルールが自動的に生成される。そのため、例えば、事業システムの運営主体等の提供条件を設定する者は、余剰判定ルールおよび提供条件の両方を設定する必要がなくなる。その結果、運営主体にとって煩雑な設定負担が軽減する。
提供条件生成部は、例えば、許容量データで表されるIT資産の稼動量の最大値と、余剰判定ルールにおける要件である稼動状況で表される稼動量との差分を算出し、この差分に基づいて提供条件データを生成することができる。
本発明にかかる余剰判定システムは、前記管理システムによって提供されるIT資産の単位を表す単位データおよび、前記複数の事業システムそれぞれにおいて確保されるべき前記IT資産の量を表す余裕データのうち少なくともいずれか一方を記録する制約条件記録部をさらに備え、前記提供条件生成部は、制約条件記録部に記録された前記余裕データおよび前記単位データのうち少なくともいずれか一方を、制約条件として用いて、前記提供条件データを生成することが好ましい。
提供条件生成部または判定データ生成部は、データ生成時の制約条件として余裕データを用いることで、IT資産に余裕を持たせることができる提供条件を生成することができる。
また、提供条件生成部は、データ生成時の制約条件として単位データを用いることで、IT資産が管理システムによって制御される際のIT資産の単位を考慮した提供条件を生成することができる。
本発明にかかる余剰判定システムは、前記管理システムによって提供されるIT資産の単位を表す単位データおよび、前記複数の事業システムそれぞれにおいて確保されるべき前記IT資産の量を表す余裕データのうち少なくともいずれか一方を記録する制約条件記録部をさらに備え、前記判定データ生成部は、制約条件記録部に記録された前記余裕データおよび前記単位データのうち少なくともいずれか一方を、制約条件として用いて、前記判定データを生成することが好ましい。
提供条件生成部または判定データ生成部は、データ生成時の制約条件として余裕データを用いることで、IT資産に余裕を持たせることができる余剰判定ルールを生成することができる。
また、判定データ生成部は、データ生成時の制約条件として単位データを用いることで、IT資産が管理システムによって制御される際のIT資産の単位を考慮した余剰判定ルールを生成することができる。
本発明にかかる余剰判定システムは、前記余剰判定ルールが表す稼動状況の要件を部分的に満たす部分的要件を表す部分データを記録する部分データ記録部を備え、前記余剰判定部は、前記稼動データ記録部に記録された前記稼動データ、余剰判定データ記録部に記録された前記余剰判定データおよび前記部分データ記録部に記録された部分データを読み出し、前記稼動データで表される前記稼動状況が、前記余剰判定ルールが表す稼動状況の要件のうち前記部分データで表される部分的要件を満たすか否かにより、余剰が発生する可能性の有無を判定し、前記提出部は、前記余剰判定部が、余剰が発生する可能性有りと判定した場合に、前記提供条件記録部に記録された前記提供条件データを予測提供条件として前記管理システムに出力することが好ましい。
余剰判定部は、部分データが表す部分的要件を用いることで、余剰判定ルールの要件が完全に満たされる前の部分的に満たされている状態の稼動状況を表す情報を得ることができる。そのため、余剰の発生の可能性を判定することができる。提出部は、提供される可能性があるIT資産の提供条件を、予測提供条件として出力するので、提供条件が早期に管理システムへ提出される。その結果、例えば、管理システムおいて、IT資産の調達を必要とする事業システムのニーズを早期に喚起することができる。ひいては、管理システムの管理するIT資産が効率的に活用される。
本発明にかかる管理システムは、本発明にかかる余剰判定システムに接続された前記管理システムであって、前記余剰判定システムの前記提出部から出力された提供条件データを蓄積する提供条件蓄積部と、IT資産が不足している事業システムがIT資産の不足分を調達するための調達条件を表す調達条件データを蓄積する調達条件蓄積部と、前記提供条件蓄積部および前記調達条件蓄積部に蓄積された提供条件データおよび調達条件データの中から、互いに適合する提供条件データと調達条件データを抽出するマッチング部と、前記マッチング部で抽出された前記提供条件データが表す提供可能なIT資産を、前記マッチング部で抽出された前記調達条件データにかかる事業システムで稼動可能な状態にする割当部とを備える。
マッチング部は、提供条件データが蓄積された提供条件蓄積部と、調達条件データが蓄積された調達条件蓄積部の中から、互いに適合する提供条件と調達条件を抽出する。割当部は、抽出された提供条件にかかるIT資産を、抽出された調達条件にかかる事業システムで稼動可能な状態にする。すなわち、割当部は、余剰のIT資産を、IT資産が不足している事業システムに貸し出す処理を行う。その結果、ある事業システムにおける余剰のIT資産を活用して、別の事業システムにおけるIT資産の不足を補てんすることができる。このように各事業システムにおけるIT資産の余剰を、事業システム間で流通することで、それぞれ独立して運営される複数の事業システムにおけるIT資産を効率よく利用することができる。
本発明にかかる余剰判定プログラムは、それぞれ独立して運営される複数の事業システムのそれぞれにおいて稼動する複数のIT資産の間で、いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰をIT資産が不足している他の事業システムへ提供する機能を備える管理システムに接続されるコンピュータに、前記IT資産における余剰の有無を判定する処理を実行させる余剰判定プログラムであって、前記IT資産の稼動状況を表す稼動データを入力して、稼動データ記録部へ記録する稼動データ入力処理と、前記IT資産が余剰を有すると判定されるための稼動状況の要件を表す余剰判定ルールが記述された余剰判定データを余剰判定データ記録部へ記録する余剰判定データ記録処理と、前記稼動データ記録部に記録された前記稼動データと、前記余剰判定データ記録部に記録された前記余剰判定データとを読み出し、前記稼動データで表される前記稼動状況が、前記余剰判定ルールが表す稼動状況の要件を満たすか否かにより、前記IT資産における余剰の有無を判定する余剰判定処理とコンピュータに実行させる。
本発明にかかる管理プログラムは、本発明にかかる余剰判定システムに接続されるコンピュータに、それぞれ独立して運営される複数の事業システムのそれぞれにおいて稼動する複数のIT資産の間で、いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰をIT資産が不足している他の事業システムへ提供する処理を実行させる管理プログラムであって、前記余剰判定システムの前記提出部から出力された提供条件データを記録部へ蓄積する提供条件蓄積処理と、IT資産が不足している事業システムが該IT資産の不足分を調達するための調達条件を表す調達条件データを前記記録部へ蓄積する調達条件蓄積処理と、前記記録部に蓄積された提供条件データおよび調達条件データの中から、互いに適合する提供条件データと調達条件データを抽出するマッチング処理と、前記マッチング処理で抽出された前記提供条件データが表す提供可能なIT資産を、前記マッチング処理で抽出された前記調達条件データにかかる事業システムで稼動可能な状態にする割当処理とコンピュータに実行させる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の一形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1は、ユーティリティ方式のIDCであって、各事業システム間で、余剰のIT資産を流通させる仕組みを有するIDCに関するものである。
図1は、本実施の形態におけるIDC1の全体構成の概念を示す概念図である。
IDC1は、運営主体である企業A、B、CのIT資産7、8、9を管理している。各企業A、B、Cは、それぞれIT資産7、8、9によって構成される事業システムを運営している。IDC1は、異なる事業システム間でIT資産を流通させるためのIT資産管理システム10を備えている。IT資産7、8、9は、企業A、B、Cからの要求に応じてIT資産管理システム10によりそれぞれ制御される。例えば、IT資産管理システム10は、企業Aからの要求に応じて(すなわちオンデマンドで)、IT資産7を増減させる。IT資産管理システム10において行われる動作の例を以下に説明する。
例えば、企業A、CからIT資産7、9の提供条件が提示される。企業A、Cが、IT資産7、9の余剰を提供するための提供条件(例えば、CPU使用率、ストレージの利用バイト数、利用可能期間、可能な処理条件(オンライン/バッチ処理)等)を、IDC1に提示する。
企業BがIT資産8の調達条件を提示する。企業Bが、不足しているIT資産の調達条件(例えば、CPU使用率、ストレージの利用バイト数、利用可能期間、可能な処理条件(オンライン/バッチ処理)等)を、IDC1に提示する。
余剰IT資産取引市場2において、提供条件とそれに合う調達条件とがマッチングされる。例えば、企業Aの提供条件と、企業Bの調達条件がマッチングされた場合、企業AのIT資産7の余剰は、企業BのIT資産8へ提供される。
企業間での提供/調達の差分はIDC1が補完する。余剰IT資産のマッチング処理をしても、提供条件が調達条件に足りない場合には、IDC所有IT資産6を使って補てんする。逆に、提供条件が調達条件より大きすぎて、余剰IT資産が供給過剰になった場合には、IDC1が適宜IT資産を買い取る。
次に、IDC1の構成の詳細について説明する。図2は、IDC1の内部構成を表す機能ブロック図である。
IT資産管理システム10は、蓄積部11、マッチング部13および割当部14を備える。蓄積部11は、提供条件および調達条件を蓄積する。マッチング部13は、蓄積部11に蓄積された提供条件および調達条件から適合する条件を抽出する。割当部14は、マッチング部13で抽出された条件に従って、企業A、B、CのIT資産7、8、9の配分を行う。割当部14は、例えば、RC7a、8a、9aにそれぞれのIT資産7、8、9を増減させるための情報を送信する。また、割当部14は、マッチング部13で抽出された条件に不足がある場合は、IDC所有IT資産6を用いて不足を補てんする。
企業A、B、CのIT資産7、8、9には、リソースコーディネータ(以下、RCと称する)7a、8a、9aが配置(deploy)される。RC7a、8a、9aは、割当部14からの情報に従って、IT資産7、8、9を増減させる。
また、RC7a、8a、9aは、それぞれ余剰判定システム3a、3b、3cを備える。余剰判定システム3a、3b、3cは、企業A、B、Cから余剰IT資産の提供条件および不足IT資産の調達条件の入力を受け付けて、それらを記録する。また、余剰判定システム3a、3b、3cは、IT資産7、8、9を監視して、余剰の有無を判定する。余剰がある場合には、提供条件をIT資産管理システム10へ出力する。余剰判定システム3a、3b、3cの詳細は後述する。
IT資産管理システム10および余剰判定システム3a、3b、3cは、例えば、サーバ等のコンピュータ上に構築することができる。マッチング部13、割当部14の機能は、コンピュータのCPUが所定のプログラムを実行することによって実現される。蓄積部11には、コンピュータに内蔵されているハードディスク、RAM等の記憶媒体の他、フレキシブルディスク、メモリカード等の可搬型記憶媒体や、ネットワーク上にある記憶装置内の記憶媒体等を用いることができる。IT資産管理システム10および余剰判定システム3a、3b、3cは、1台のサーバで構成することもできるし、複数のサーバで機能を分散させて構成することもできる。
図3は、IT資産管理システム10およびIT資産7、8、9の物理的な構成の例を示す図である。図3に示すように、IT資産管理システム10およびIT資産7、8、9は、例えば、複数のサーバブレード16aを含むブレードサーバ16と、ブレードサーバ16を管理するデプロイメントサーバ15で構成される。ブレードサーバ16とデプロイメントサーバ15は、例えば、LAN等により接続されている。
IT資産管理システム10は、デプロイメントサーバ上に構築することができる。1台のブレードサーバ16内にある複数のサーバブレード16aが企業AのIT資産7、企業BのIT資産8および企業CのIT資産9に割り当てられる。RC7a、8a、9aは、デプロイメントサーバ15上で動作させることができる。なお、IT資産7、8、9は、それぞれ物理的に独立したブレードサーバで構成することもできる。
次に、IT資産管理システム10が、余剰IT資産を流通させる処理の動作について図4を用いて説明する。図4は、IT資産管理システム10による余剰IT資産管理処理の流れの一例を示すフロ−チャートである。
図4を用いて、処理の概要を説明する。まず、IT資産管理システム10は、提供条件を受け付ける(ステップS1)。通常、複数の提供条件が、複数の企業から提出される。IT資産管理システム10は、企業から送信された提供条件を表すデータを受信して蓄積部11に保存する。
例えば、企業AのIT資産7に余剰7bがある場合、RC7a上の余剰判定システム3aが余剰7bを自動的に検出する。余剰判定システム3aは、余剰7bを検出すると、予め登録されている提供条件をIT資産管理システム10へ出力する。IT資産管理システム10は、提供条件を受け付けて、蓄積部11に蓄積する。余剰判定システム3aの処理の詳細な例は、後述する。
次に、IT資産管理システム10は、調達条件を受け付ける(ステップS2)。調達条件も、通常、複数提出される。IT資産管理システム10は、企業から送信された調達条件を表すデータを受信して、蓄積部11に保存する。
例えば、企業BのIT資産8に不足が生じている場合、企業BのRC8aがIT資産8の不足を自動的に検出する。RC8aは、予め登録された調達条件をIT資産管理システム10へ出力する。IT資産管理システム10は、出力された調達条件を受け付けて、蓄積部11に蓄積する。
マッチング部13は、蓄積部11に保存されている提供条件と調達条件の条件マッチングを行う(ステップS3)。提供条件と調達条件のデータ構造の例については後述する。
割当部14は、マッチングの結果抽出された提供条件に、調達条件に対する不足があるか否かを判断する(ステップS4)。
抽出された提供条件が、調達条件に対して不足していた場合、割当部14は、IDC所有IT資産6を用いて不足分を補てんする処理を行う(ステップS5)。
例えば、調達条件が「ハードディスク容量500GB必要」であるのに対して、提供条件が「ハードディスク容量400GB提供可能」であった場合、不足分は100GBである。割当部14は、調達する企業が、IDC所有IT資産6のハードディスク100GBを使用できるように設定する。
不足がない場合、割当部14は、マッチングの結果抽出された提供条件に、調達条件に対する余剰があるか否かを判断する(ステップS7)。
抽出された提供条件に、調達条件に対して余剰がある場合、割当部14は、余剰分をIDCが買取り、IDC所有IT資産6に加える処理を行う(ステップS8)。
余剰がない場合、割当部14は、IT資産の割当を行う(ステップS6)。すなわち、マッチングの結果抽出された提供条件が提示するIT資産を、マッチングの結果抽出された調達条件で調達を希望した企業に、利用可能となるように割り当てる。
一例として、抽出された提供条件の内容がIT資産7の余剰を提供するものであり、それに適合する調達条件の内容がIT資産8の不足を調達するものである場合の割当部14の処理について説明する。図5は、IT資産7の余剰がIT資産8に割り当てられる場合の、ブレードサーバの仮想的な構成の一例を表す図である。
図5の上段の図に示すように、ブレードサーバ16には、11台のサーバブレード16aが備えられている。11台のサーバブレード16aのうち、4台は企業AのIT資産7に、他の4台は企業BのIT資産8に、残りの3台は、IDC所有IT資産6に割り当てられている。
図5の中段の図は、ある時点において企業Aが必要とするIT資産7cと、その時点において企業Bが必要とするIT資産8cとを示す図である。企業Aが必要とするIT資産7cは3台のサーバブレード16aなので、1台のサーバブレードが余剰7bとなる。一方、企業Bが必要とするIT資産8cは6台のサーバブレード16aなので、2台のサーバブレード16aが不足8bとなる。
ここで、余剰7bを提供するために企業AのRC7aが出力した提供条件と、不足8bを調達するために企業BのRC8aが出力した調達条件とが、マッチング部13で抽出された場合について説明する。割当部14は、企業AのRC7aに、余剰7bのサーバブレード16aを企業Bの事業システムで利用することを送信する。RC7aは、余剰7bに相当するサーバブレード16aが企業Bの事業システムのIT資産8として稼動するように、サーバブレード16aの論理的な設定を変更する。
さらに、割当部14は、企業BのRC8aに、企業Aの余剰7bのサーバブレード16aを企業BのIT資産8に割り当てて、不足8bを補うように依頼する。RC8aは、余剰7bが企業Bの事業システムにおけるIT資産8として稼働するようにサーバブレード16aの論理的な設定を変更する。この場合、余剰7bをIT資産8に割り当てるだけでは、不足8bを全て補うことはできない。そのため、割当部14は、IDC所有のIT資産6のサーバブレード16aを企業BのIT資産8として稼動するようサーバブレード16aの論理的な設定を変更する。

その結果、図5の下段の図に示すように、企業AのIT資産7には3台のサーバブレード16a、企業BのIT資産8には、6台のサーバブレード16aがそれぞれ割り当てられる。
企業BのIT資産8に割り当てられたサーバブレード16aに、企業Bが利用するソフトがインストールされ、起動される。このようにして、企業Bは、企業AのIT資産7の余剰7bを利用することができるようになる。
なお、IT資産7の余剰7bが企業BのIT資産8に割り当てられる動作は、上述のように装置内部の論理構成を変化させる動作であってもよいし、サーバ等の装置を物理的に移動する動作であってもよい。
図4に示す処理においては、提供条件の受付(ステップS1)を随時行い、調達条件を1件受け付ける毎に、ステップS2〜S8の処理を実行してもよい。このような処理は、オンライン処理に用いられる。この時、ステップS7、S8の処理は、必ずしも調達条件受付のタイミングで行う必要はなく、適宜バッチ処理で行うことができる。
また、IT資産管理システム10は、提供条件の受付(ステップS1)および調達条件の受付(ステップS2)を随時行い、提供条件および調達条件を蓄積しておいて、バッチ処理で、ステップS3〜S8の処理を実行することもできる。
次に、提供条件と調達条件のデータ構造の例について説明する。図6は、調達条件および提供条件を表す情報のスキーマの一例である。
調達条件および提供条件は、マッチング処理を簡単にするために、同様のスキーマで記述可能であることが好ましい。図6に示すスキーマは、調達条件と提供条件の両方に用いられる。
調達条件および提供条件は、例えば、IT資産の量(CPU使用率、ストレージの利用バイト数等)、利用時間帯、利用可能期間、課金条件、プログラム処理内容(バッチ処理、オンライン処理等)、ビジネス上の制約(グループ企業のみに提供可能等)の情報が含まれる。これらの情報を整理したものが図6に示すスキーマである。
図6に示すスキーマにおいて、調達条件/提供条件は、条件プロファイル、ビジネスポリシー、サービスポリシーを含む。
条件プロファイルは、調達/提供フラグ、その他関連情報を含む。調達/提供フラグによって、ある条件データが、提供条件なのか調達条件なのかが判別される。
ビジネスポリシーは、IT資産の運営者である企業のビジネス要件を定めたものである。例えば、価格情報、プログラム処理情報、グループ企業であるかどうかを判定するACL等がビジネスポリシーに含まれる。
価格情報は、例えば、「提供料金は、CPU使用率に対して、○○円で課金する。」あるいは、「CPU使用率に対して、○○円で使用できるIT資産を優先的に調達する。」等という内容である。プログラム処理情報は、例えば、「オンライン処理」または、「バッチ処理」等である。ACLの例は、「提供先の企業として銀行系企業はOKだが、××業界の企業は拒否する。」あるいは、「グループ企業のIT資産を優先して調達する。」等である。
サービスポリシーは、企業が運営するIT資産のシステム性能要件および/または動作ルールを定めたものである。例えば、利用時間情報、提供時間情報、IT資産情報等がサービスポリシーに含まれる。
提供条件のサービスポリシーの例として、「夜間、CPU使用率が10%以下になれば、午前7時まで、バッチ処理用に、50%のIT資産を提供してよい。」とできる。また、調達条件のサービスポリシーの例として、「夜間、午前5時までにバッチ処理が終了しそうになければ、IT資産を調達する。」等とできる。
ビジネスポリシーとサービスポリシーが併記されることで、ビジネスポリシーが同一である複数の調達条件または複数の提供条件をマージすることが可能となる。
一般的なIT資産配分では、サービスポリシー内部にあるIT資産情報の詳細でマッチング処理がなされる。しかし、実際は「価格」や「プログラム処理内容」や「ACL」といった「ビジネスポリシー」が合わないと調達/提供処理は実行できない。したがって、詳細なIT資産のマッチング処理を行う前に、ビジネスポリシーに関してのみマージ処理を行うことで、分割損や、余剰資産を減らし、効率的な配分が可能となる(処理の詳細は後述)。
図7は、図6に示すスキーマで記述された提供条件を表す具体的なデータの例を示す図である。図7に示す提供条件は、一例としてXMLの形式で記述されている。
図7中、Aで示す部分には条件プロファイル、Bで示す部分にはビジネスポリシー、Cで示す部分にはサービスポリシーが記述されている。
Aで示す部分は、具体的には、調達/提供フラグを記述する<SupplyDemand>タグで提供(Supply)であることが示されている。
ビジネスポリシーのうち、B1で示す部分は、価格情報を表している。具体的には、<PriceKey>タグB11で価格の対象がCPU使用率(CPU)であることが示されている。<PriceValue>タグB12で価格が、1000円(1000)であることが示されている。
B2で示す部分は、プログラム処理情報を記述している。具体的には、<ProcessKey>タグB21で表されるプロセス(Process)が、<ProcessValue>タグB22で、オンライン処理(Online)であることが示されている。
B3で示す部分はACLを記述している。具体的には、<Allow>タグB31で提供可能な企業が、「f_company.com」であることを示している。<Deny>タグB32で提供不可能な企業が、「h_company.com」であることを示している。
サービスポリシーのうち、C1で示す部分は、時間情報を記述している。具体的には、<StartTime>タグC11で提供可能期間の開始が2004/12/01、<EndTime>タグC12で提供可能期間の終了時が2004/01/01であることが示されている。また、<TimeKey>タグC13で示される提供可能時間の開始時刻(From)が<TimeValue>タグC14で0:00であることが示されている。同様に、<TimeKey>タグC15で示される提供可能時間の終了時刻(To)が<TimeValue>タグC16で7:00であることが示されている。
C2で示す部分は、IT資産情報を記述している。具体的には、<ConditionKey>タグC21で示されるIT資産の性能指標(CPU使用率)が、<ConditionValue>タグC22で、50%であることが示されている。
(余剰判定システム)
次に、余剰判定システム3aについて説明する。なお、余剰判定システム3b、3cについては、同様であるので説明を省略する。
図8は、余剰判定システム3aの構成を表す機能ブロック図である。余剰判定システム3aは、提出部24、余剰判定部25、設定部31、稼動データ入力部32および記録部34を備える。
設定部31は、提供条件27および余剰判定ルール28の入力を、例えば、運営主体である企業Aから受け付けて記録部34へ記録する。余剰判定ルール28は、例えば、IT資産7が余剰を有すると判定されるための稼動状況の要件を表す情報を少なくとも含むデータである。余剰判定ルール28のデータの例は後述する。また、余剰判定ルール28は、対応する提供条件27を参照できるように提供条件27にリンクされていてもよい。
稼動データ入力部32は、IT資産7の稼動状況を表す稼動データ29を入力して、記録部34へ記録する。稼動データ29には、IT資産7を構成するハードウエアまたはソフトウエアの稼動状況の遷移を表すデータが含まれる。稼動データ29の例として、所定期間におけるCPU使用率やトランザクション数、ハードディスクの使用容量の遷移およびネットワーク回線容量等が挙げられる。前記所定期間は、例えば、現在から所定の時間(例えば、48時間)だけ前の時点から現在までの期間とすることができる。
稼動データ29は、例えば、IT資産7が構成する事業システムによってログデータとして生成される。事業システムが企業Aによって運営されている期間の稼動状況を表すデータを稼動データ29とすることができる。これにより、企業Aが事業システムの運営を開始した後の稼動中のIT資産について、余剰の有無の判定が可能になる。
余剰判定部25は、稼動データ29および前記余剰判定ルール28に基づいて、IT資産7に余剰があるか否かを判定する。余剰判定部25は、稼動データ29で表される稼動状況が、余剰判定ルール28が表す稼動状況の要件を満たす場合に、余剰有りと判定する。余剰判定部25が余剰有りと判定した場合、提出部24は、記録部34に記録された提供条件27をIT資産管理システム10に対して出力する。
ここで、余剰判定ルール28について説明する。図9は、余剰判定ルール28に含まれるデータのスキーマの例を表す図である。
図9に示す例では、余剰判定ルール28は階層構造になっている。最上層(余剰判定ルール)の直下の階層には、複数の判定ルール#1〜#Nが含まれる(Nは2以上の整数)。各判定ルール#1〜#Nは、それぞれ対応する提供条件#1〜#Nにリンク付けされている。これにより、例えば、余剰判定部25が、判定ルール#1に基づいて、余剰有りと判定した場合に、提出部24が、判定ルール#1にリンク付けされている提供条件#1をIT資産管理システム10へ出力することができる。
それぞれの判定ルール#1〜#Nの下階層には、時間情報判定ルール#1(1)〜#N(M)とIT資産判定ルール#1(1)〜#N(P)が含まれる(M、Pは2以上の整数)。例えば、判定ルール#1の下階層には、M個の時間情報判定ルール#1(1)〜#1(M)およびP個のIT資産判定ルール#1(1)〜#1(P)が存在する。
時間情報判定ルールは、時間情報に関する判定ルールである。時間情報判定ルールには、例えば、余剰判定部25による判定の対象となる期間を表す情報が含まれる。すなわち、余剰判定部25は、IT資産7が稼動している期間のうち、時間情報判定ルールで定められた期間の稼動状況を判定の対象とする。
IT資産判定ルールは、例えば、余剰と判定されるためのIT資産7の稼動状況を表す情報である。IT資産判定ルールは、例えば、判定の対象となるIT資産7の種類を特定する情報および稼動状況の程度を表す情報が含まれる。判定の対象となるIT資産7の種類として、例えば、CPU、ハードディスク、サーバが処理するトランザクション等がある。稼動状況の程度を表す情報には、例えば、CPU使用率、ハードディスクの使用容量、サーバが処理するトランザクションの数等を表すデータが含まれる。
図10は、図9に示すスキーマで記述された余剰判定ルールの具体的なデータの例を示す図である。図10に示す余剰判定ルール28は、一例としてXMLの形式で記述されている。図10中、Dで示す部分では、<RefITResourceItem>タグの中で提供条件へのリンクが記述されている。
E1、E2で示す部分、すなわち<PeriodType>タグの下階層の<PeriodCondition>タグのさらに下階層の<TimeItem>タグには例えば、時間情報判定ルール#1(1)、#1(2)が記述される。E1で示される時間情報判定ルール#1(1)には、「0:00から7:00まで」の稼動状況を判定の対象とすることが記述されている。E2で示される時間情報判定ルール#1(2)には、「土日を除く平日」の稼動状況を判定の対象にするというような条件が記述されている。
Fで示す部分、すなわち、<ResourceType>タグの下階層の<ResourceItem>タグには例えば、IT資産判定ルール#1(1)が記述されている。ここでは、「CPU使用率が30%未満」である場合に余剰有りと判定するというような条件が記述されている。
したがって、判定ルール#1が表す条件は、「土日を除く平日」の「0:00から7:00まで」において、「CPU使用率が30%未満」の場合に余剰有りと判定するというような条件である。
次に、余剰判定システム3aがIT資産7に余剰が有るか否かの判定を行う際の動作について説明する。図11は、余剰判定システム3aが行う余剰判定処理の流れを示すフローチャートである。
まず、稼動データ入力部32は、IT資産7の稼動データ29を入力して、記録部34に保存する(ステップS1)。稼動データ29は、例えば、48時間前の時点から現時点までのIT資産7に含まれるサーバのCPU使用率の遷移を表すデータである。
次に、余剰判定部25は、記録部34に記録された余剰判定ルール28と、稼動データ29とを比較することによって、IT資産7に余剰が有るか否かを判定する(ステップS2)。例えば、余剰判定ルール28に含まれる判定ルール#1には、「48時間にわたってCPU使用率が20%降下」した場合に余剰有りと判定するというような条件が記述されているとする。この場合に、余剰判定部25は、稼動データ29で表されるCPU使用率の遷移が、48時間にわたって20%降下を示している場合に余剰有りと判定する。
余剰判定部25が余剰有りと判定した場合(ステップS3でYES)の場合、提出部24は、判定ルール#1にリンクされている提供条件#1を記録部34の提供条件27の中から読み出して、IT資産管理システム10へ出力する(ステップS4)。出力される提供条件27のサービスポリシーには、例えば、「CPU能力の10%を100時間提供」するというような条件が記述されている。
以上のステップS1〜4の処理を、余剰判定システム3aは、定期的に繰り返す。これにより、余剰判定部25が余剰有りと判定するたびに、対応する提供条件27がIT資産管理システム10へ出力される。このように、余剰判定ルール28と提供条件27とを用いることで、IT資産7における余剰の発生に即応して、余分なIT資産をIT資産管理システム10へ開放することができる。
図12は、CPU使用率の遷移を表すグラフである。縦軸はCPU使用率を表し、横軸は時間を表す。線mはCPU使用率の遷移を表す。上述した余剰判定処理の例を図12に示すグラフを用いて説明する。時刻t2は余剰判定時、時刻t1は、余剰判定時から48時間前の時点を表す。余剰判定時t2で、稼動データ入力部32が稼動データを入力する。このとき入力された稼動データ29は、少なくとも時刻t1から時刻t2までの期間のCPU使用率の遷移を表している必要がある。上記の判定ルール#1には、「48時間にわたってCPU使用率が20%降下」した場合に余剰有りと判定するというような条件が記述されている。そのため、時刻t1でのCPU使用率と時刻t2でのCPU使用率との差kが20%以上である場合、余剰判定部25は、余剰有りと判定する。
余剰判定部25による判定を受けて、提出部24がIT資産管理システム10へ出力する提供条件には、「CPU能力の10%を100時間提供可能」するというような条件が記述されている。そのため、グラフにおいて点線nで囲まれた部分が余剰のIT資産として提供可能となる。すなわち、時刻t2から100時間にわたって、CPU能力の10%が余剰のIT資産として提供可能となる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、提出部24は、余剰判定部25が余剰有りと判定した場合に、提供条件27をIT資産管理システム10へ出力するが、実施の形態2では、提出部24は、余剰判定部25が余剰有りと判定する前に、余剰が発生する可能性有りと判定した場合にも、提供条件27をIT資産管理システム10へ出力する。
図13は、本実施形態における余剰判定システムが行う余剰判定処理の流れを示すフローチャートである。図13に示す処理において、図11に示す処理と同じ処理を行うステップには同じ番号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態における余剰判定システムの構成は、実施の形態1における余剰判定システム3aの構成と同様であるので、その説明を省略する。
本実施形態において、余剰判定部25が余剰有りと判定しなかった場合(ステップS3でNOの場合)であっても、余剰が発生する可能性有りと判定した場合(ステップS5でYESの場合)には、提出部24が、提供条件27をIT資産管理システム10へ予測提供条件として出力する。提出部24は、出力する提供条件27に予測提供条件である旨の情報を書き込んだデータを出力してもよいし、出力する提供条件27が予測提供条件である旨の情報をその提供条件27とともに出力してもよい。
ここで、余剰判定部25が、余剰が発生する可能性が有るか否かを判定する方法の例について説明する。余剰判定部25は、例えば、稼動データ29が表す稼動状況が、余剰判定ルール28が表す稼動状況の要件を部分的に成立させる場合に、余剰が発生する可能性有りと判定する。例えば、余剰判定ルール28において稼動状況を表す所定の値が要件として設定されている場合、稼動データが表す稼動状況が、前記所定の値の一部に達したときに、前記要件が部分的に成立する。例えば、余剰判定ルール28として、「CPU使用率が48時間にわたって20%降下」した場合に余剰有りと判定するというような条件が設定されていた場合に、CPU使用率が24時間にわたって10%降下した場合には、部分的に余剰判定ルールの要件が成立するので、余剰が発生する可能性有りと判定されてもよい。
図14は、余剰判定ルールに含まれる判定ルール#1で記述される要件が部分的に成立する場合のデータの例を表す図である。図14に示す例では、余剰判定部25が、余剰有りか否かを判定する通常判定の結果42、および余剰が発生する可能性有りか否かを判定する部分判定の結果43が、時間情報判定ルール#1(1)〜#1(M)およびIT資産判定ルール#1(1)〜#1(P)ごとに示されている。
通常判定では、時間情報判定ルール#1(1)およびIT資産判定ルール#1(1)が示す要件が成立しており、時間情報判定ルール#1(M)およびIT資産判定ルール#1(P)が示す要件が不成立であると判断される。このように不成立のルールが1つでも含まれる場合は、判定ルール#1による判定結果は、全体として不成立、すなわち余剰なしとされる。
部分判定では、時間情報判定ルール#1(1)およびIT資産判定ルール#1(1)が示す要件が成立しており、時間情報判定ルール#1(M)およびIT資産判定ルール#1(P)が示す要件が部分的に成立していると判断される。このように不成立は1つもないが部分成立が含まれる場合は、全体として部分成立すなわち、余剰が発生する可能性有りと判定される。
以下、通常判定では不成立だが、部分判定では部分成立とされる場合の例をあげる。例えば、図14に示す時間情報判定ルール#1(M)が示す要件が「連続12時間」である場合を例にあげる。そのときの稼動データで表される期間が例えば、連続6時間である場合に、時間情報判定ルール#1(M)が示す要件は部分成立するとすることができる。ここで、6時間を部分成立と要件としているが、部分成立と要件となる値は、状況に応じて適宜設定される。例えば、設定部31が、IT資産7の運営主体から部分成立の要件となる値の入力を受け付けて、記録部34へ記録することができる(図示せず)。例えば、部分成立の要件となる値を10時間とすることができる。ここで、時間情報判定ルール#1(M)の12時間を、実際の継続時間である6時間で除した値をパーセンテージで表すと50%である。このとき、時間情報判定ルール#1(M)は、50%成立していると表現することができる。
また、例えば、図14に示すIT資産判定ルール#1(P)が示す要件が「CPU使用率80%未満」であり、そのときの稼動データで表されるCPU使用率が85%である場合、IT資産情報判定ルール#1(P)が示す要件が部分成立するとされる。
また、部分判定の他の方法として、例えば、あと1つの条件を満たせば余剰有りと判定される状態を、余剰が発生する可能性有りと判断する方法がある。あと1つの条件を満たせば余剰有りと判定される状態の例として、図14に示す判定ルール#1のうち、時間情報判定ルール#1(1)のみが不成立で、残りの時間情報判定ルール#1(2)〜1(M)、IT資産判定ルール#1(1)〜1(P)が全て成立しているような場合がある。
図15は、CPU使用率の遷移を表すグラフである。縦軸はCPU使用率(%)を表し、横軸は時間を表す。線mはCPU使用率の遷移を表す。上記の余剰発生の可能性を判定する処理の例を図15に示すグラフを用いて説明する。時刻t5は余剰判定時(稼動データ入力部32が稼動データを入力した時刻)を表し、時刻t4は、余剰判定時t5から24時間前の時点を表す。時刻t6は、余剰判定時t5から24時間後の時刻を表す。
余剰判定ルール28に含まれる判定ルール#1に、「CPU使用率が48時間にわたって20%降下」というような条件が設定されている場合の例を説明する。判定ルール#1に示される要件が部分成立するための要件として、「CPU使用率が24時間にわたって10%降下」というような条件が設定されているとする。この場合、判定ルール#1の時間情報判定ルール#1(M)には「48時間」、IT資産判定ルール#1(P)には「CPU使用率が20%降下」というような条件が記述されている。ここで、時間判定ルール#1(M)の部分成立の要件が「24」、IT資産判定ルール#1(P)の部分成立の要件が「10%」である。
図15に示すグラフにおいて、時刻t4から時刻t5までの24時間のCPU使用率の遷移が、稼動データ29で表されている。余剰判定部25は、時刻t1から時刻t2までの24時間で、CPU使用率の降下量sが10%以上であった場合に、判定ルール#1が部分的に成立したとして、余剰が発生する可能性有りと判定する。提出部24は、判定ルール#1に対応する提供条件#1を予測提供条件としてIT資産管理システム10へ出力する。提供条件#1は例えば、「CPU能力の10%を100時間提供可能」とする条件が記述されている。予測提供条件として提出された提供条件#1は、グラフにおいて、点線nで囲まれた部分が余剰のIT資産として提供可能となる可能性があることを示す。
時刻t5から24時間経過後の時刻t6において、余剰判定部25は、時刻t4から時刻t6までの48時間における稼動データに基づいて余剰の有無を判定する。時刻t4から時刻t6までの48時間におけるCPU使用率の降下rが20%以上である場合、余剰判定部25は、判定ルール#1が成立したとして、余剰有りと判定する。この判定を受けて提出部24は、提供条件#1をIT資産管理システム10へ出力する。
このように、提出部24は、時刻t5の時点で提供条件#1を予測提供条件としてIT資産管理システム10へ提出することができる。そのため、提出部24は、判定ルール#1が全て成立する時点t6より前に提供条件を出力することができる。提出部24は、提供条件を事前に出力することで、提供条件が他のIT資産の運営主体に早く公開される。その結果、IT資産を必要とする調達側のニーズを喚起することができる。
(実施の形態3)
図16は、実施の形態3にかかる余剰判定システムの構成を表す機能ブロック図である。図16に示す余剰判定システム33aは、提供条件生成部36および判定データ生成部37をさらに備える。また、記録部34には、制約条件38および許容量データ39がさらに記録されている。例えば、設定部31が、IT資産7の運営主体から制約条件38および許容量データ39の入力を受け付け、記録部34に記録する。
許容量データ39は、IT資産の稼動量の最大値を表すデータである。例えば、CPU使用率の最大値、ハードディスク最大容量、1日に処理できるトランザクション数等の最大値が許容量データ39に含まれる。制約条件38の詳細については、後述する。
判定データ生成部37は、記録部34に記録された提供条件27、許容量データ39および制約条件38を読み込んで、これらのデータを基に提供条件27を生成する。提供条件生成部36は、記録部34に記録された余剰判定ルール28、許容量データ39および制約条件38を読み込んで、これらのデータを基に提供条件27を生成し記録部34へ記録する。
提供条件27と余剰判定ルール28が表す内容には、相互依存関係がある。例えば、「CPU能力の20%を提供可能」という提供条件が設定された場合に、もし余剰判定ルールとして「CPU使用率が90%未満であれば、余剰資産があると判定する」と定義されていると矛盾が生じる。余剰判定ルール28によると、CPU使用率が10%程度余っている場合に余剰有りと判定される。しかし、この場合の余剰10%は、提供条件の20%に足りない。すなわち、CPU使用率が10%しか余っていないのに、CPU能力の20%を提供することはできない。このように、提供条件27が表す提供可能量と余剰判定ルールが表す余剰とを足したものは、IT資産の最大許容量を超えないという関係がある。
したがって、判定データ生成部37は、「CPU能力の20%を提供可能」という提供条件を基に、例えば、「CPU使用率が60%未満であれば、余剰があると判定する」という余剰判定ルールを生成することができる。ここで、「CPU使用率が80%未満」を、判定の条件とすることができるが、この場合、余っているCPU能力が20%の状態で、この20%を提供することになり、使用率100%でCPUが稼動することになる。このように、CPUの最大許容量で稼動させることは危険であるので、通常、制約条件38で、例えば、「CPUの稼動には、20%の余裕を持たせる。」というような条件が設定される。提供条件生成部36は、この制約条件38に基づいて、余剰と判定するための要件を60%未満として、余剰判定ルールを生成する。
また、別の例として、余剰判定ルールが、「CPU使用率が2%/時間で降下するのが1日続いたら余剰と判定」するというような条件であれば、最初のCPU使用率から61.5%降下したときに余剰有りと判定される。最初のCPU使用率が30%とすると、CPU使用率が18.5%未満になったときに余剰有りと判定される。この場合、提供条件生成部36は、例えば、提供条件「CPUリソースの50%を貸し出す」を生成することができる。
次に、制約条件38について説明する。制約条件38は、提供条件生成部36または判定データ生成部37が、提供条件または余剰判定ルールを生成する際に制約となる事項を表す情報である。制約条件38には、余裕データおよび単位データが含まれる。
余裕データは、事業システムにおいて最低限確保されるべきIT資産7の量を表すデータである。余裕データは、例えば、IT資産の最大の稼動量から、提供条件で表される提供可能なIT資産の稼動量と余剰判定ルールに記載される稼動状況におけるIT資産の稼動量を除いた場合の残りの稼動量を表すデータである。
図17(a)は、余裕データのスキーマの一例を表す図である。図17(a)に示す例では、余裕データは、時間情報と性能情報を含む。性能情報の下階層には、IT資産とその値が含まれる。IT資産として、例えば、CPU使用率、ハードディスク容量、トランザクション数等がある。各項目に対応する値は、それぞれのIT資産において確保されるべき余裕の量が設定される。余裕の量は、例えば、各IT資産における許容量すなわち最大の稼動量に対する割合で表される。
図17(b)は、許容量データ39のスキーマの一例を表す図である。図17(b)に示す例では、許容量データ39のデータ構造は、余裕データのデータ構造と同様である。性能情報には、例えば、CPU使用率の最大値、ハードディスク容量、トランザクション数の最大値等、IT資産の稼動量の最大値が設定される。時間情報には、例えば、IT資産を連続して提供あるいは調達できる時間の最大値が設定される。すなわち、図17(b)に一例として示す許容量データ39は、時間情報および性能情報の上限値を決めている。
図17(a)および(b)に示す性能情報に含まれる各項目は、例えば、提供条件のサービスポリシーにおけるIT資産情報(図6参照)および、余剰判定ルールに含まれる判定ルールにおけるIT資産判定ルールの各項目(図9参照)に対応していることが好ましい。
次に、単位データについて説明する。単位データは、例えば、IT資産7がIT資産管理システム10によって増減される際の増減の最小単位を表す情報である。単位データは、例えば、IT資産7が分割されて、他の運営主体へ提供される際に、それ以上分割できない最小の単位を表す。
図18(a)は、IT資産7に含まれるブレードサーバ16の構成を示す概略図である。ブレードサーバ16は、2つのラック41で構成されている。それぞれのラック41に5台ずつサーバブレード16aが備えられている。すなわち10台のサーバブレード16aがIT資産7に含まれている。また、各サーバブレード16aは、300GBの容量を有するハードディスクを備える。また、1台のサーバブレード16aは、ある業務処理を1日に1万トランザクション処理できる。
このような構成のIT資産7の一部を提供する場合、サーバブレード16aごとに分割して提供されることになる。したがって、例えば、10台のサーバブレード16aがフル稼働した場合のCPUの能力、すなわち最大の稼動量を100%とすると、CPU能力は10%単位で増減可能となる。そのため、提供条件で示されるCPU能力は、最大の稼動量に対して、10%、20%、30%・・・と連続量ではなく離散量となる。余剰判定ルールにおいて、CPU使用率の稼動状況が要件として表される場合も、同様に離散量となる。この場合、CPU使用率またはCPU能力の最小の単位は、10%となる。
また、1台あたりのハードディスク容量は300GBなので、ハードディスク容量の最小単位は、例えば、300GBとなる。同様に、トランザクション数の最小単位は、例えば、1万トランザクション/日となる。なお、ここで、単位データが表す最小単位は、図18(a)に示すブレードサーバ16において例示した最小単位に限られるものではない。
図18(b)は、単位データのデータ構造の例である。IT資産、最小単位、範囲をそれぞれ表すデータが、対応付けられて記録されている。
次に、提供条件生成部36が、余剰判定ルール28から提供条件27を生成する処理の流れを説明する。図19は、提供条件生成部36が、提供条件27を生成する処理の流れを示すフローチャートおよびデータの具体例を示す図である。図19では、ステップS11〜17のそれぞれについて、そのステップで入力または出力されるデータの具体例を示している。
まず、提供条件生成部36は、記録部34に記録された余剰判定ルールを読み込む(ステップS11)。読み込まれた余剰判定ルールは、例えば、「2時間連続でCPU使用率が60%以下」の場合に余剰と判定するというような条件を表している。
提供条件生成部36は、記録部34に記録された許容量データ39を読み込む(ステップS12)。読み込まれた許容量データは、例えば、CPUの最大稼動量が100%であることを表す。
提供条件生成部36は、記録部34に記録された制約条件38に含まれる単位データを読み込む(ステップS13)。読み込まれた単位データは、例えば、CPU使用率の最小単位が10%であることを表す。
提供条件生成部36は、記録部34に記録された制約条件38に含まれる余裕データを読み込む(ステップS14)。読み込まれた余裕データは、CPUが備えるべき余裕は、最大稼動量の12%であることを表す。
提供条件生成部36は、CPUの最大稼動量、余剰判定ルールで要件となるCPU使用率、CPUが備えるべき余裕を用いて、許容量から、余剰判定ルールで表される稼動量と余裕データで表される稼動量とを引いた差を算出する(ステップS15)。この差がすなわち、提供可能なCPU能力を表す値となる。具体的な例として提供可能なCPU能力は、下記式(1)で求められる。
(式1)
提供可能なCPU能力=CPUの最大稼動量(100%)
−余剰判定ルールで表される稼動量(60%)
−CPUが備えるべき余裕(12%)
=28%
ここで求められた提供可能なCPU能力(28%)は、IT資産としてCPU能力を提供する際の最小単位で表されていない。すなわち、実際に提供できるCPU能力は、10%、20%・・・100%のいずれかの値に限られるので、求められたCPU能力(28%)をこれらの値のうちで、適当な値に規格化する必要がある。
提供条件生成部36は、ステップS15で算出した提供可能なCPU能力(28%)を、最小単位(10%)に基づいて規格化する(ステップS16)。提供条件生成部36は、例えば、下記式(2)を満たす整数Kの最大値を求める。
(式2)
K×CPU使用率の最小単位(10%) < 提供可能なCPU能力(28%)
上記式(2)を満たす整数KMAXは2である。最小単位で規格化された値は下記式(3)で求められる。
(式3)
KMAX×CPU使用率の最小単位(10%)
=20%、
したがって、上記式(3)により求められた値(20%)が、規格化された提供可能なCPU能力となる。
提供条件生成部36は、ステップS16で求められたCPU能力に基づいて提供条件を生成する(ステップS17)。これにより、例えば、「CPU能力のうち20%を提供」することを示す提供条件27が生成される。生成された提供条件27は、記録部34へ記録される。以上の処理を行うことにより、例えば、IT資産7の運営主体が設定部31を介して余剰判定ルール28を入力した場合、提供条件生成部36は、入力された余剰判定ルール28を用いて提供条件27を自動的に生成することができる。
次に、判定データ生成部37が、提供条件27から余剰判定ルール28を生成する処理の流れを説明する。図20は、判定データ生成部37が、余剰判定ルール28を生成する処理の流れを示すフローチャートおよびデータの具体例を示す図である。図20では、ステップS21〜27のそれぞれについて、そのステップで入力または出力されるデータの具体例を示している。
まず、判定データ生成部37は、記録部34に記録された提供条件27を読み込む(ステップS21)。読み込まれた提供条件は、例えば、「CPU能力のうち20%を提供」するというような条件を表している。
判定データ生成部37は、記録部34に記録された許容量データ39を読み込む(ステップS22)。読み込まれた許容量データは、例えば、CPUの最大稼動量が100%であることを表す。
判定データ生成部37は、記録部34に記録された制約条件38に含まれる単位データを読み込む(ステップS23)。読み込まれた単位データは、例えば、CPU使用率の最小単位が10%であることを表す。
判定データ生成部37は、記録部34に記録された制約条件38に含まれる余裕データを読み込む(ステップS24)。読み込まれた余裕データは、CPUが備えるべき余裕は、最大稼動量の12%であることを表す。
判定データ生成部37は、CPUの最大稼動量、提供条件が表す提供可能なCPU能力、CPUが備えるべき余裕を用いて、許容量から、提供可能なCPU能力と余裕データで表される稼動量とを引いた差を算出する(ステップS25)。この差がすなわち、余剰と判定するための要件となるCPU使用率を表す値となる。具体的な例として、前記要件となるCPU使用率は、下記式(4)で求められる。
(式4)
前記要件となるCPU使用率=CPUの最大稼動量(100%)
−提供可能なCPU能力(20%)
−CPUが備えるべき余裕(12%)
=68%
判定データ生成部37は、ステップS25で算出した前記要件となるCPU使用率(68%)を、最小単位(10%)に基づいて規格化する(ステップS26)。判定データ生成部37は、例えば、下記式(5)を満たす整数Kの最大値を求める。
(式5)
K×CPU使用率の最小単位(10%) < 前記要件となるCPU使用率(68%)
上記式(5)を満たす整数KMAXは6である。最小単位で規格化された値は下記式(6)で求められる。
(式6)
KMAX×CPU使用率の最小単位(10%)
=60%、
したがって、上記式(6)により求められた値(60%)が、規格化された前記要件となるCPU使用率である。
判定データ生成部37は、ステップS26で求められたCPU使用率に基づいて余剰判定ルール28を生成する(ステップS27)。これにより、例えば、「CPU使用率が60%以下」の場合に余剰と判定するというような条件を示す余剰判定ルール28が生成される。生成された余剰判定ルール28は、記録部34へ記録される。以上の処理を行うことにより、例えば、IT資産7の運営主体が設定部31を介して提供条件27を入力した場合、判定データ生成部37は、入力された提供条件27を用いて余剰判定ルール28を自動的に生成することができる。
以上の実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
それぞれ独立して運営される複数の事業システムのそれぞれにおいて稼動する複数のIT資産の間で、いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰をIT資産が不足している他の事業システムへ提供する機能を備える管理システムに接続され、前記IT資産における余剰の有無を判定する余剰判定システムであって、
前記IT資産の稼動状況を表す稼動データを記録する稼動データ記録部と、
前記IT資産が余剰を有すると判定されるための稼動状況の要件を表す余剰判定ルールが記述された余剰判定データを記録する余剰判定データ記録部と、
前記稼動データ記録部に記録された前記稼動データおよび余剰判定データ記録部に記録された前記余剰判定データを読み出し、前記稼動データで表される前記稼動状況が、前記余剰判定ルールが表す稼動状況の要件を満たすか否かにより、前記IT資産における余剰の有無を判定する余剰判定部とを備える余剰判定システム。
(付記2)
前記複数の事業システムのうちいずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰を、前記管理システムが、他の事業システムへ提供するための提供条件を表すデータであって、前記余剰のうち提供可能な量を表すデータを少なくとも含む提供条件データを記録する提供条件記録部と、
前記余剰判定部が、余剰有りと判定した場合に、前記提供条件記録部に記録された提供条件データを前記管理システムに対して出力する提出部とをさらに備える付記1に記載の余剰判定システム。
(付記3)
前記IT資産の稼動量の最大値を表す許容量データを記録する許容量データ記録部と、
前記許容量データ記録部に記録された前記許容量データおよび前記提供条件記録部に記録された前記提供条件データに基づいて、前記余剰判定データを生成する判定データ生成部をさらに備える付記2に記載の余剰判定システム。
(付記4)
前記IT資産の稼動量の最大値を表す許容量データを記録する許容量データ記録部と、
前記許容量データ記録部に記録された前記許容量データおよび前記余剰判定データ記録部に記録された余剰判定データに基づいて、前記提供条件データを生成する提供条件生成部をさらに備える付記2に記載の余剰判定システム。
(付記5)
前記管理システムによって提供されるIT資産の単位を表す単位データおよび、前記複数の事業システムそれぞれにおいて確保されるべき前記IT資産の量を表す余裕データのうち少なくともいずれか一方を記録する制約条件記録部をさらに備え、
前記提供条件生成部は、制約条件記録部に記録された前記余裕データおよび前記単位データのうち少なくともいずれか一方を、制約条件として用いて、前記提供条件データを生成する付記4に記載の余剰判定システム。
(付記6)
前記管理システムによって提供されるIT資産の単位を表す単位データおよび、前記複数の事業システムそれぞれにおいて確保されるべき前記IT資産の量を表す余裕データのうち少なくともいずれか一方を記録する制約条件記録部をさらに備え、
前記判定データ生成部は、制約条件記録部に記録された前記余裕データおよび前記単位データのうち少なくともいずれか一方を、制約条件として用いて、前記判定データを生成する付記3に記載の余剰判定システム。
(付記7)
前記余剰判定ルールが表す稼動状況の要件を部分的に満たす部分的要件を表す部分データを記録する部分データ記録部と
前記余剰判定部は、前記稼動データ記録部に記録された前記稼動データ、余剰判定データ記録部に記録された前記余剰判定データおよび前記部分データ記録部に記録された部分データを読み出し、前記稼動データで表される前記稼動状況が、前記余剰判定ルールが表す稼動状況の要件のうち前記部分データで表される部分的要件を満たすか否かにより、余剰が発生する可能性の有無を判定し、
前記提出部は、前記余剰判定部が、余剰が発生する可能性有りと判定した場合に、前記提供条件記録部に記録された前記提供条件データを予測提供条件として前記管理システムに出力する付記2に記載の余剰判定システム。
(付記8)
付記2に記載の余剰判定システムに接続され、それぞれ独立して運営される複数の事業システムのそれぞれにおいて稼動する複数のIT資産の間で、いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰をIT資産が不足している他の事業システムへ提供する機能を備える管理システムであって、
前記余剰判定システムの前記提出部から出力された提供条件データを蓄積する提供条件蓄積部と、
IT資産が不足している事業システムがIT資産の不足分を調達するための調達条件を表す調達条件データを蓄積する調達条件蓄積部と、
前記提供条件蓄積部および前記調達条件蓄積部に蓄積された提供条件データおよび調達条件データの中から、互いに適合する提供条件データと調達条件データを抽出するマッチング部と、
前記マッチング部で抽出された前記提供条件データが表す提供可能なIT資産を、前記マッチング部で抽出された前記調達条件データにかかる事業システムで稼動可能な状態にする割当部とを備える管理システム。
(付記9)
それぞれ独立して運営される複数の事業システムのそれぞれにおいて稼動する複数のIT資産の間で、いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰をIT資産が不足している他の事業システムへ提供する機能を備える管理システムに接続されるコンピュータに、前記IT資産における余剰の有無を判定する処理を実行させる余剰判定プログラムであって、
前記IT資産の稼動状況を表す稼動データを入力して、稼動データ記録部へ記録する稼動データ入力処理と、
前記IT資産が余剰を有すると判定されるための稼動状況の要件を表す余剰判定ルールが記述された余剰判定データを余剰判定データ記録部へ記録する余剰判定データ記録処理と、
前記稼動データ記録部に記録された前記稼動データと、前記余剰判定データ記録部に記録された前記余剰判定データとを読み出し、前記稼動データで表される前記稼動状況が、前記余剰判定ルールが表す稼動状況の要件を満たすか否かにより、前記IT資産における余剰の有無を判定する余剰判定処理とコンピュータに実行させる余剰判定プログラム。
(付記10)
前記複数の事業システムのうちいずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰を、前記管理システムが、他の事業システムへ提供するための提供条件を表すデータであって、前記余剰のうち提供可能な量を表すデータを少なくとも含む提供条件データを前記メモリへ記録する提供条件記録処理と、
前記余剰判定処理で、余剰有りと判定された場合に、前記提供条件記録処理で記録された提供条件データを前記管理システムに対して出力する提出処理とをさらにコンピュータに実行させる付記9に記載の余剰判定システム。
(付記11)
付記2に記載の余剰判定システムに接続されるコンピュータに、それぞれ独立して運営される複数の事業システムのそれぞれにおいて稼動する複数のIT資産の間で、いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰をIT資産が不足している他の事業システムへ提供する処理を実行させる管理プログラムであって、
前記余剰判定システムの前記提出部から出力された提供条件データをメモリへ蓄積する提供条件蓄積処理と、
IT資産が不足している事業システムが該IT資産の不足分を調達するための調達条件を表す調達条件データをメモリへ蓄積する調達条件蓄積処理と、
前記メモリに蓄積された提供条件データおよび調達条件データの中から、互いに適合する提供条件データと調達条件データを抽出するマッチング処理と、
前記マッチング処理で抽出された前記提供条件データが表す提供可能なIT資産を、前記マッチング処理で抽出された前記調達条件データにかかる事業システムで稼動可能な状態にする割当処理とコンピュータに実行させる管理プログラム。
(付記12)
それぞれ独立して運営される複数の事業システムのそれぞれにおいて稼動する複数のIT資産の間で、いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰をIT資産が不足している他の事業システムへ提供する機能を備える管理システムに接続されるコンピュータに、前記IT資産における余剰の有無を判定する処理を実行させる余剰判定プログラムが記録された記録媒体であって、
前記IT資産の稼動状況を表す稼動データを入力して、メモリへ記録する稼動データ入力処理と、
前記IT資産が余剰を有すると判定されるための稼動状況の要件を表す余剰判定ルールが記述された余剰判定データを前記メモリへ記録する余剰判定データ記録処理と、
前記メモリに記録された前記稼動データおよび前記余剰判定データを読み出し、前記稼動データで表される前記稼動状況が、前記余剰判定ルールが表す稼動状況の要件を満たすか否かにより、前記IT資産における余剰の有無を判定する余剰判定処理とコンピュータに実行させる余剰判定プログラムが記録された記録媒体。
本発明は、例えば、IDC等におけるIT資産の利用効率を向上させることができるIT資産管理システムとして有用である。
IDC1の全体構成の概念を示す概念図である。 IDC1の内部構成を表す機能ブロック図である。 IT資産管理システムおよびIT資産の物理的な構成の例を示す図である。 IT資産管理システム10による余剰IT資産管理処理の動作を示すフロ−チャートである。 IT資産7の余剰がIT資産8に割り当てられる場合の、ブレードサーバの仮想的な構成の一例を表す図である。 調達条件および提供条件を表す情報のスキーマの一例である。 調達条件を表す具体的なデータの例を示す図である。 余剰判定システム3aの構成を表す機能ブロック図である。 余剰判定ルール28に含まれるデータのスキーマの例を表す図である。 余剰判定ルールの具体的なデータの例を示す図である。 余剰判定システム3aが行う余剰判定処理の流れを示すフローチャートである。 CPU使用率の遷移を表すグラフである。 実施の形態2における余剰判定システム3aが行う余剰判定処理の流れを示すフローチャートである。 余剰判定ルールに含まれる判定ルール#1で記述される要件が部分的に成立する場合のデータの例を表す図である。 CPU使用率の遷移を表すグラフである。 実施の形態3にかかる余剰判定システムの構成を表す機能ブロック図である。 (a)は、余裕データのスキーマの一例を表す図である。(b)は、許容量データ39のスキーマの一例を表す図である。 (a)は、IT資産7に含まれるブレードサーバ16の構成を示す概略図である。(b)は、単位データのデータ構造の例である。 提供条件生成部36が、提供条件27を生成する処理の流れを示すフローチャートおよびデータの具体例を示す図である。 判定データ生成部37が、余剰判定ルール28を生成する処理の流れを示すフローチャートおよびデータの具体例を示す図である。
符号の説明
1 IDC
2 余剰IT資産取引市場
3a、3b、3c 余剰判定システム
6 IDC所有IT資産
7、8、9 IT資産
7a、8a、9a リソースコーディネータ(RC)
7b 余剰
8b 不足
10、20、30 IT資産管理システム
11 蓄積部
13 マッチング部
14 割当部
15 デプロイメントサーバ
16 ブレードサーバ
16a サーバブレード
24 提出部
25 余剰判定部
27 提供条件
28 余剰判定ルール
29 稼動データ
31 設定部
32 稼動データ入力部
34 記録部
36 提供条件生成部
37 判定データ生成部
38 制約データ
39 許容量データ
41 ラック
42 通常判定の結果
43 部分判定の結果

Claims (8)

  1. それぞれ独立して運営される複数の事業システムのそれぞれにおいて稼動する複数のIT資産の間で、いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰をIT資産が不足している他の事業システムへ提供する機能を備える管理システムに接続され、前記IT資産における余剰の有無を判定する余剰判定システムであって、
    前記IT資産の稼動状況を表す稼動データを記録する稼動データ記録部と、
    前記IT資産が余剰を有するか否かの判定の対象となる期間と、前記IT資産が余剰を有すると判定されるための稼動状況の要件とを含む余剰判定ルールが記述された余剰判定データを記録する余剰判定データ記録部と、
    前記稼動データ記録部に記録された前記稼動データおよび余剰判定データ記録部に記録された前記余剰判定データを読み出し、前記余剰判定ルールに含まれる前記判定の対象となる期間に対応する前記稼動データで表される前記稼動状況が、前記余剰判定ルールが表す稼動状況の要件を満たすか否かにより、前記IT資産における余剰の有無を判定する余剰判定部と
    前記複数の事業システムのうちいずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰を、前記管理システムが、他の事業システムへ提供するための提供条件を表すデータであって、前記余剰のうち提供可能な量を表すデータを少なくとも含む提供条件データを記録する提供条件記録部と、
    前記余剰判定部が、余剰有りと判定した場合に、前記提供条件記録部に記録された提供条件データを前記管理システムに対して出力する提出部と、
    前記余剰判定ルールが表す稼動状況の要件を部分的に満たす部分的要件を表す部分データを記録する部分データ記録部を備え、
    前記余剰判定部は、前記稼動データ記録部に記録された前記稼動データ、前記余剰判定データ記録部に記録された前記余剰判定データおよび前記部分データ記録部に記録された
    部分データを読み出し、前記稼動データで表される前記稼動状況が、前記余剰判定ルールが表す稼動状況の要件のうち前記部分データで表される部分的要件を満たすか否かにより、余剰が発生する可能性の有無を判定し、
    前記提出部は、前記余剰判定部が、余剰が発生する可能性有りと判定した場合に、前記提供条件記録部に記録された前記提供条件データを予測提供条件として前記管理システムに出力する、余剰判定システム。
  2. 前記IT資産の稼動量の最大値を表す許容量データを記録する許容量データ記録部と、
    前記許容量データ記録部に記録された前記許容量データおよび前記提供条件記録部に記録された前記提供条件データに基づいて、前記余剰判定データを生成する判定データ生成部とをさらに備える請求項に記載の余剰判定システム。
  3. 前記IT資産の稼動量の最大値を表す許容量データを記録する許容量データ記録部と、
    前記許容量データ記録部に記録された前記許容量データおよび前記余剰判定データ記録部に記録された余剰判定データに基づいて、前記提供条件データを生成する提供条件生成部とをさらに備える請求項に記載の余剰判定システム。
  4. 前記管理システムによって提供されるIT資産の単位を表す単位データおよび、前記複数の事業システムそれぞれにおいて確保されるべき前記IT資産の量を表す余裕データのうち少なくともいずれか一方を記録する制約条件記録部をさらに備え、
    前記提供条件生成部は、前記制約条件記録部に記録された前記余裕データおよび前記単位データのうち少なくともいずれか一方を、制約条件として用いて、前記提供条件データを生成する請求項に記載の余剰判定システム。
  5. 前記管理システムによって提供されるIT資産の単位を表す単位データおよび、前記複数の事業システムそれぞれにおいて確保されるべき前記IT資産の量を表す余裕データのうち少なくともいずれか一方を記録する制約条件記録部をさらに備え、
    前記判定データ生成部は、前記制約条件記録部に記録された前記余裕データおよび前記単位データのうち少なくともいずれか一方を、制約条件として用いて、前記余剰判定データを生成する請求項に記載の余剰判定システム。
  6. 請求項に記載の余剰判定システムに接続された管理システムであって、
    前記余剰判定システムの前記提出部から出力された提供条件データを蓄積する提供条件蓄積部と、
    IT資産が不足している事業システムがIT資産の不足分を調達するための調達条件を表す調達条件データを蓄積する調達条件蓄積部と、
    前記提供条件蓄積部および前記調達条件蓄積部に蓄積された提供条件データおよび調達条件データの中から、互いに適合する提供条件データと調達条件データを抽出するマッチング部と、
    前記マッチング部で抽出された前記提供条件データが表す提供可能なIT資産を、前記マッチング部で抽出された前記調達条件データにかかる事業システムで稼動可能な状態にする割当部とを備える管理システム。
  7. それぞれ独立して運営される複数の事業システムのそれぞれにおいて稼動する複数のIT資産の間で、いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰をIT資産が不足している他の事業システムへ提供する機能を備える管理システムに接続されるコンピュータに、前記IT資産における余剰の有無を判定する処理を実行させる余剰判定プログラムであって、
    前記IT資産の稼動状況を表す稼動データを入力して、稼動データ記録部へ記録する稼動データ入力処理と、
    前記IT資産が余剰を有するか否かの判定の対象となる期間と、前記IT資産が余剰を有すると判定されるための稼動状況の要件とを含む余剰判定ルールが記述された余剰判定データを余剰判定データ記録部へ記録する余剰判定データ記録処理と、
    前記稼動データ記録部に記録された前記稼動データと、前記余剰判定データ記録部に記録された前記余剰判定データとを読み出し、前記余剰判定ルールに含まれる前記判定の対象となる期間に対応する前記稼動データで表される前記稼動状況が、前記余剰判定ルールが表す稼動状況の要件を満たすか否かにより、前記IT資産における余剰の有無を判定する余剰判定処理と
    前記複数の事業システムのうちいずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰を、前記管理システムが、他の事業システムへ提供するための提供条件を表すデータであって、前記余剰のうち提供可能な量を表すデータを少なくとも含む提供条件データを、提供条件記録部から読み出す処理と、
    前記余剰判定処理で余剰有りと判定された場合に、前記提供条件データを前記管理システムに対して出力する提出処理とをコンピュータに実行させ、
    前記余剰判定処理は、前記稼動データ記録部に記録された前記稼動データ、前記余剰判定データ記録部に記録された前記余剰判定データおよび前記部分データ記録部に記録された、前記余剰判定ルールが表す稼動状況の要件を部分的に満たす部分的要件を表す部分データを読み出す処理と、前記稼動データで表される前記稼動状況が、前記余剰判定ルールが表す稼動状況の要件のうち前記部分データで表される部分的要件を満たすか否かにより、余剰が発生する可能性の有無を判定する処理とを含み、
    前記提出処理は、前記余剰判定処理で余剰が発生する可能性有りと判定した場合に、前記提供条件記録部に記録された前記提供条件データを予測提供条件として前記管理システムに出力する処理である、余剰判定プログラム。
  8. 請求項に記載の余剰判定システムに接続されるコンピュータに、それぞれ独立して運営される複数の事業システムのそれぞれにおいて稼動する複数のIT資産の間で、いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰をIT資産が不足している他の事業システムへ提供する処理を実行させる管理プログラムであって、
    前記余剰判定システムの前記提出部から出力された提供条件データを記録部へ蓄積する提供条件蓄積処理と、
    IT資産が不足している事業システムが該IT資産の不足分を調達するための調達条件を表す調達条件データを前記記録部へ蓄積する調達条件蓄積処理と、
    前記記録部に蓄積された提供条件データおよび調達条件データの中から、互いに適合する提供条件データと調達条件データを抽出するマッチング処理と、
    前記マッチング処理で抽出された前記提供条件データが表す提供可能なIT資産を、前記マッチング処理で抽出された前記調達条件データにかかる事業システムで稼動可能な状態にする割当処理とコンピュータに実行させる管理プログラム。
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