JP4435037B2 - It資産評価システム、it資産評価プログラム、管理システムおよび管理プログラム - Google Patents

It資産評価システム、it資産評価プログラム、管理システムおよび管理プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP4435037B2
JP4435037B2 JP2005190615A JP2005190615A JP4435037B2 JP 4435037 B2 JP4435037 B2 JP 4435037B2 JP 2005190615 A JP2005190615 A JP 2005190615A JP 2005190615 A JP2005190615 A JP 2005190615A JP 4435037 B2 JP4435037 B2 JP 4435037B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
surplus
resource
resources
provision
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005190615A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007011621A (ja
Inventor
安英 松本
昌朋 矢崎
政志 宇山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2005190615A priority Critical patent/JP4435037B2/ja
Priority to US11/236,638 priority patent/US8281032B2/en
Publication of JP2007011621A publication Critical patent/JP2007011621A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4435037B2 publication Critical patent/JP4435037B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06QINFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES; SYSTEMS OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G06Q10/00Administration; Management

Landscapes

  • Business, Economics & Management (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Economics (AREA)
  • Entrepreneurship & Innovation (AREA)
  • Human Resources & Organizations (AREA)
  • Marketing (AREA)
  • Operations Research (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Strategic Management (AREA)
  • Tourism & Hospitality (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Business, Economics & Management (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

本発明は、それぞれ独立して運営される複数の事業システムでそれぞれ稼動する複数のIT資産について、それぞれのIT資産の価値を評価するIT資産評価システムに関する。
例えば、インターネットデータセンタ(Internet data center、以下IDCと称する)のような施設では、複数の運営主体が運営するそれぞれの事業システムにおいてIT資産が稼動している。IDCは、それぞれの事業システムを構成するサーバ、ストレージ、ネットワーク等のIT資産を預かり、インターネットへの接続回線や保守・運用サービス等の提供を行う。
特に、各事業システムに割り当てられたIT資源を、需要に応じてオンデマンドで増減することが可能であるIDCは、ユーティリティ方式のIDCと呼ばれている。これらのIT資産を管理する管理システムにおいては、複数の事業システムにおけるIT資産を効率的に活用することが求められている。
そこで、IDCにおいて、運営主体ごとに割り当てられたIT資産を、管理サーバが負荷に応じて自動的に変更する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法においては、IT資産の利用者から処理要求パケットを受け付けて、利用者から要求された処理を複数のIT資産に分散させる負荷分散装置が用いられる。負荷分散装置には、IT資産を利用する利用者ごとに、その利用者が利用するIT資産を表す割り当て定義表が設定されている。管理サーバが、この割り当て定義表を動的に変更することによって、負荷に応じてIT資産の割り当てが自動的に変更される。
特開2002−24192号公報
しかしながら、上記従来の方法においては、IT資産の割り当てを管理サーバが自動的に変更するのみであって、複数の事業システム間でのIT資産融通は検討されていない。すなわち、各事業システムにおけるIT資産の余剰を、事業システム間で流通する仕組みはない。そのため、従来のIDCでは、すべての事業システムのIT資産が100%活用されているわけではなく、余剰となるIT資産が存在する。余剰となるIT資産を効率的に活用するには、まず、各事業システムにおけるIT資産の余剰を検出する必要がある。さらに、事業システムの運営主体は、検出された余剰を他の事業システムへ提供するための判断を行う必要がある。
運営主体がIT資産の提供を判断する場合の判断基準として、自己の事業システムにおけるIT資産の余剰の有無だけでなく、提供する時の「IT資産の価値」に関する情報が求められる。「IT資産の価値」は、例えば、IT資産を他の事業システムへ提供した場合に得られる金額によって表される。「IT資産の価値」に関する情報として、例えば、「10月〜11月の時期に、500GBのストレージを30日間提供すれば、100万円の収入を得ることができる。」等の情報が得られると、運営主体にとって非常に有益である。しかしながら、従来、IT資産の価値に関する情報を得るための仕組みは存在しなかった。そのため、各事業システムの運営主体はIT資産の価値が分からないので、適切な時期に、効率よく、余剰のIT資産を提供することが困難であるという課題があった。
本発明は、上記課題を解決するために、IT資産の価値に関する情報を提供することができるIT資産評価システム、それに接続された管理システム、IT資産評価プログラムおよび管理プログラムを提供することを目的とする。
本発明にかかるIT資産評価システムは、それぞれ独立して運営される複数の事業システムでそれぞれ稼動する複数のIT資産を管理し、前記複数の事業システムのうちのいずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰を、IT資産の調達が必要な他の事業システムへ有償で提供する仕組みを備える管理システムに接続され、前記複数の事業システムのうち少なくとも1つの事業システムを評価対象として、IT資産の価値を評価するIT資産評価システムであって、前記複数の事業システム全体におけるIT資産の需要または供給のうち少なくともいずれか一方の遷移を表す需給データを記録する需給データ記録部と、いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰が他の事業システムに実際に提供された際の、提供実績価格と、提供されたIT資産の量とを少なくとも含む実績データを記録する実績データ記録部と、前記評価対象となる前記事業システムにおける提供可能なIT資産に関するデータであって、前記IT資産のうち提供可能な量と、提供可能な時期とを少なくとも含むIT資産データを、前記評価対象となる前記事業システムから入力するIT資産データ入力部と、前記IT資産データが表す前記提供可能な時期に前記提供可能な前記IT資産が提供される場合の提供価格を表す価値データを、前記需給データと、前記実績データとに基づいて算出する評価部とを備える。
本発明にかかる管理システムは、本発明にかかるIT資産評価システムに接続された管理システムであって、IT資産の余剰を有する事業システムが前記余剰を提供するための提供条件であって、提供可能な前記IT資産の量と、提供価格とを少なくとも表す提供条件データを蓄積する提供条件蓄積部と、IT資産が不足している事業システムがIT資産の不足分を調達するための調達条件を表す調達条件データを蓄積する調達条件蓄積部と、前記提供条件蓄積部に蓄積された提供条件データと、前記調達条件蓄積部に蓄積された調達条件データとの中から、互いに適合する提供条件データと調達条件データを抽出するマッチング部と、前記マッチング部で抽出された提供条件データが表す提供可能なIT資産を、前記マッチング部で抽出された調達条件データにかかる事業システムで稼動可能な状態にする割当部と、前記マッチング部で抽出された提供条件データを、前記実績データとして前記IT資産評価システムの実績データ記録部に記録する実績データ生成部とを備える。
本発明にかかるIT資産評価プログラムは、それぞれ独立して運営される複数の事業システムでそれぞれ稼動する複数のIT資産を管理し、前記複数の事業システムのうちのいずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰を、IT資産の調達が必要な他の事業システムへ有償で提供する仕組みを備える管理システムに接続されたコンピュータに、前記複数の事業システムのうち少なくとも1つの事業システムを評価対象として、IT資産の価値を評価する処理を実行させるIT資産評価プログラムであって、前記複数の事業システム全体におけるIT資産の需要または供給のうち少なくともいずれか一方の遷移を表す需給データを記録する需給データ記録部から前記需給データを読み出す需給データ読み出し処理と、いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰が他の事業システムに実際に提供された際の、提供実績価格と、提供されたIT資産の量とを少なくとも含む実績データを記録する実績データ記録部から前記実績データを読み出す実績データ読み出し処理と、評価対象となる前記事業システムにおける提供可能なIT資産に関するデータであって、前記IT資産のうち提供可能な量と、提供可能な時期とを少なくとも含むIT資産データを、評価対象となる前記事業システムから入力するIT資産データ入力処理と、前記IT資産データが表す前記提供可能な前記IT資産が前記提供可能な時期に提供される場合の提供価格を表す価値データを、前記需給データと、前記実績データとに基づいて算出する評価処理とをコンピュータに実行させる。
「IT資産」は、コンピュータを用いたシステムを構成するためのハードウエアおよび/またはソフトウエアである。IT資産には、例えば、サーバ、ミドルウエア、ネットワーク、ストレージ、各種端末(パーソナルコンピュータ、PDA、携帯電話等)、RFIDタグ等が含まれる。事業システムは、IT資産によって構成されるコンピュータシステムである。
本発明によれば、IT資産の価値に関する情報を提供することができるIT資産評価システム、それに接続された管理システム、IT資産評価プログラムおよび管理プログラムを提供することができる。
「IT資産」は、例えば、企業の運営者が運営する事業システムを構成するためのハードウエアおよび/またはソフトウエアである。IT資産には、例えば、サーバ、ミドルウエア、ネットワーク、ストレージ、各種端末(パーソナルコンピュータ、PDA、携帯電話等)、RFIDタグ等が含まれる。IT資産は、IT資源またはITリソースと呼ばれることもある。
本発明にかかるIT資産評価システムは、それぞれ独立して運営される複数の事業システムでそれぞれ稼動する複数のIT資産を管理し、前記複数の事業システムのうちのいずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰を、IT資産の調達が必要な他の事業システムへ有償で提供する仕組みを備える管理システムに接続され、前記複数の事業システムのうち少なくとも1つの事業システムを評価対象として、IT資産の価値を評価するIT資産評価システムであって、前記複数の事業システム全体におけるIT資産の需要または供給のうち少なくともいずれか一方の遷移を表す需給データを記録する需給データ記録部と、いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰が他の事業システムに実際に提供された際の、提供実績価格と、提供されたIT資産の量とを少なくとも含む実績データを記録する実績データ記録部と、前記評価対象となる前記事業システムにおける提供可能なIT資産に関するデータであって、前記IT資産のうち提供可能な量と、提供可能な時期とを少なくとも含むIT資産データを、前記評価対象となる前記事業システムから入力するIT資産データ入力部と、前記IT資産データが表す前記提供可能な時期に前記提供可能な前記IT資産が提供される場合の提供価格を表す価値データを、前記需給データと、前記実績データとに基づいて算出する評価部とを備える。
評価部は、複数の事業システム全体におけるIT資産の需要または供給の遷移を表す需給データに基づいて前記価値データを算出するので、評価対象となる事業システムが提供可能なIT資産の提供可能な時期における提供価格が、複数の事業システム全体の需給バランスを考慮した価格として算出される。また、評価部は、実際に提供されたIT資産の提供実績価格と、提供されたIT資産の量とを少なくとも含む実績データを基に価値データを算出するので、実績に基づいた提供価格を価値データとして算出することができる。その結果、評価部は、提供されるIT資産の適正な市場価値を表す価値データを算出することができる。ゆえに、IT資産評価システムは、IT資産の価値に関する情報を、客観的データとして算出し、提供することができる。
本発明にかかるIT資産評価システムにおいて、前記実績データは、前記提供実績価格の平均値、最頻値または中央値と、提供された前記IT資産の量の平均値、最頻値または中央値とを含むことが好ましい。
評価部は、実際にIT資産が提供された際の提供価格である提供実績価格の平均値、最頻値(mode)または中央値(median)と、実際に提供されたIT資産の量の平均値、最頻値または中央値とに基づいて、価値データを算出するので、実際の価格が反映された価値データが算出される。すなわち、実績データとして、上記の平均値、最頻値または中央値等の代表値を用いることで、IT資産の市場価値を正確に反映した価値データが算出される。
提供実績価格の平均値、最頻値または中央値は、例えば、所定の期間における提供実績価格の平均値、最頻値または中央値であってもよいし、所定のIT資産の種別または所定の業種における提供実績価格の平均値、最頻値または中央値であってもよい。
平均値は、算術平均(相加平均)でも幾何平均(相乗平均)でもよい。中央値は、データを大きさの順番に並べたとき中央にくる値である。最頻値(並み数)は、データの中で度数の最も大きいデータの値である。
本発明にかかるIT資産評価システムにおいて、前記IT資産データは、前記事業システムにおけるIT資産の余剰の有無を判定するための要件としてのIT資産の稼動状況と、前記判定の対象となる期間とを少なくとも表すデータである余剰判定ルールを含み、前記評価部は、前記需給データが表す需要または供給の遷移のうち、前記余剰判定ルールが表す前記期間における需要または供給に基づいて、前記価値データを算出することが好ましい。
評価対象の事業システムにおけるIT資産の余剰の発生時期および発生量は、余剰判定ルールが表す判定の対象となる期間と、余剰の有無を判定するための要件とによって決まる。すなわち、評価対象の事業システムにおけるIT資産の余剰が有るか否かの判定に、余剰判定ルールが用いられる。そのため、評価部は、余剰判定ルールが表す判定の対象となる期間における需要または供給に基づいて価値データを算出することで、評価対象の事業システムでIT資産の余剰が発生する時期における該余剰の提供価格を算出することができる。
評価部は、例えば、複数の事業システム全体においてIT資産調達の需要が多くなる繁忙期に余剰を発生させる余剰判定ルールならば、平均価格より高い提供価格を算出することができる。繁忙期の提供は、複数の事業システム全体における需給バランスの最適化に寄与するからである。逆に、評価部は、例えば、複数の事業システム全体においてIT資産調達の需要が少なくなる閑散期に、余剰を発生させる余剰判定ルールならば、平均価格より低い提供価格を算出することができる。
本発明にかかるIT資産評価システムは、前記評価部で算出された前記価値データを、前記IT資産データに追加することにより、IT資産を提供するための提供条件を表す提供条件データを生成する提供条件データ生成部をさらに備えることが好ましい。
提供条件データ生成部は、評価部で算出された価値データをIT資産データに追加することにより提供条件を生成するので、複数の事業システム全体の需給バランスを考慮し、かつ実績に基づいた提供価格が設定された提供条件が生成される。
本発明にかかるIT資産評価システムにおいて、前記複数の事業システムのうちのいずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰が、他の事業システムに提供された際に、前記IT資産の余剰が有ると判定するために用いられたデータであって、前記IT資産の余剰の有無を判定するための要件としての前記IT資産の稼動状況と、前記判定の対象となる期間とを表すデータである余剰判定ルールが、前記実績データに含まれて前記実績データ記録部に記録されており、前記実績データに含まれる前記余剰判定ルールを基に、前記複数の事業システムごとの余剰判定ルールを生成するルール生成部をさらに備えることが好ましい。
ルール生成部は、実際にIT資産の余剰が有るとの判定に用いられた余剰判定ルールであって、IT資産の余剰の提供に寄与した余剰判定ルールを基に余剰判定ルールを生成する。そのため、ルール生成部は、IT資産の余剰の提供に寄与しやすい余剰判定ルールを生成することができる。
それぞれの事業システムの運営主体は自己の運営方針を他の事業システムの運営主体に知られたくない。よって、各事業システムの運営主体は、自分の事業システムの余剰判定ルールが、全体の需給バランスのなかでどのくらいの価値を有するか分からない。一方で、管理システムは全ての事業システムを管理するので、各事業システムでIT資産の余剰の有無を判定するために用いられる余剰判定ルールを取得することができる。そのため、管理システムに接続されるIT資産評価システムは、各事業システムにおける余剰判定ルールを取得することができる。したがって、ルール生成部は、これらの各事業システムにおける余剰判定ルールに基づいて、需給バランスが全体として最適化されるように各事業システムの余剰判定ルールを生成することができる。
本発明にかかる管理システムは、本発明にかかるIT資産評価システムに接続された管理システムであって、IT資産の余剰を有する事業システムが前記余剰を提供するための提供条件であって、提供可能な前記IT資産の量と、提供価格とを少なくとも表す提供条件データを蓄積する提供条件蓄積部と、IT資産が不足している事業システムがIT資産の不足分を調達するための調達条件を表す調達条件データを蓄積する調達条件蓄積部と、前記提供条件蓄積部に蓄積された提供条件データと、前記調達条件蓄積部に蓄積された調達条件データとの中から、互いに適合する提供条件データと調達条件データを抽出するマッチング部と、前記マッチング部で抽出された前記提供条件データが表す提供可能なIT資産を、前記マッチング部で抽出された前記調達条件データにかかる事業システムで稼動可能な状態にする割当部と、前記マッチング部で抽出された前記提供条件データを、前記実績データとして前記IT資産評価システムの前記実績データ記録部に記録する実績データ生成部とを備える。
マッチング部は、提供条件データが蓄積された提供条件蓄積部と、調達条件データが蓄積された調達条件蓄積部の中から、互いに適合する提供条件と調達条件を抽出する。割当部は、抽出された提供条件にかかるIT資産を、抽出された調達条件にかかる事業システムで稼動可能な状態にする。すなわち、割当部は、余剰のIT資産を、IT資産が不足している事業システムに貸し出す処理を行う。その結果、ある事業システムにおける余剰のIT資産を活用して、別の事業システムにおけるIT資産の不足を補てんすることができる。このように各事業システムにおけるIT資産の余剰を、事業システム間で流通することで、それぞれ独立して運営される複数の事業システムにおけるIT資産を効率よく利用することができる。
また、実績データ生成部は、実際に流通したIT資産の余剰に関する提供条件を、IT資産評価システムで用いられる実績データとして記録することができる。
本発明にかかるプログラムは、それぞれ独立して運営される複数の事業システムでそれぞれ稼動する複数のIT資産を管理し、前記複数の事業システムのうちのいずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰を、IT資産の調達が必要な他の事業システムへ有償で提供する仕組みを備える管理システムに接続されたコンピュータに、前記複数の事業システムのうち少なくとも1つの事業システムを評価対象として、IT資産の価値を評価する処理を実行させるIT資産評価プログラムであって、前記複数の事業システム全体におけるIT資産の需要または供給のうち少なくともいずれか一方の遷移を表す需給データを記録する需給データ記録部から前記需給データを読み出す需給データ読み出し処理と、いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰が他の事業システムに実際に提供された際の、提供実績価格と、提供されたIT資産の量とを少なくとも含む実績データを記録する実績データ記録部から前記実績データを読み出す実績データ読み出し処理と、評価対象となる前記事業システムにおける提供可能なIT資産に関するデータであって、前記IT資産のうち提供可能な量と、提供可能な時期とを少なくとも含むIT資産データを、評価対象となる前記事業システムから入力するIT資産データ入力処理と、前記IT資産データが表す前記提供可能な前記IT資産が前記提供可能な時期に提供される場合の提供価格を表す価値データを、前記需給データと、前記実績データとに基づいて算出する評価処理とをコンピュータに実行させる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の一形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1は、ユーティリティ方式のIDCであって、各事業システム間で、余剰のIT資産を流通させる仕組みを有するIDCに関するものである。
図1は、本実施の形態におけるIDC1の全体構成の概念を示す概念図である。
IDC1は、運営主体である企業A、B、CのIT資産7、8、9を管理している。各企業A、B、Cは、それぞれIT資産7、8、9によって構成される事業システムを運営している。IDC1は、異なる事業システム間でIT資産を流通させるためのIT資産管理システム10を備えている。IT資産7、8、9は、企業A、B、Cからの要求に応じてIT資産管理システム10によりそれぞれ制御される。例えば、IT資産管理システム10は、企業Aからの要求に応じて(すなわちオンデマンドで)、IT資産7を増減させる。IT資産管理システム10において行われる動作の例を以下に説明する。
例えば、企業A、CからIT資産7、9の提供条件が提示される。企業A、Cが、IT資産7、9の余剰を提供するための提供条件(例えば、CPU使用率、ストレージの利用バイト数、利用可能期間、可能な処理条件(オンライン/バッチ処理)等)を、IDC1に提示する。
企業BがIT資産8の調達条件を提示する。企業Bが、不足しているIT資産の調達条件(例えば、CPU使用率、ストレージの利用バイト数、利用可能期間、可能な処理条件(オンライン/バッチ処理)等)を、IDC1に提示する。
余剰IT資産取引市場2において、提供条件とそれに合う調達条件とがマッチングされる。例えば、企業Aの提供条件と、企業Bの調達条件がマッチングされた場合、企業AのIT資産7の余剰は、企業BのIT資産8へ提供される。
企業間での提供/調達の差分はIDC1が補完する。余剰IT資産のマッチング処理をしても、提供条件が調達条件に足りない場合には、IDC所有IT資産6を使って補てんする。逆に、提供条件が調達条件より大きすぎて、余剰IT資産が供給過剰になった場合には、IDC1が適宜IT資産を買い取る。
次に、IDC1の構成の詳細について説明する。図2は、IDC1の内部構成を表す機能ブロック図である。
IT資産管理システム10は、蓄積部11、マッチング部13および割当部14を備える。蓄積部11は、提供条件および調達条件を蓄積する。マッチング部13は、蓄積部11に蓄積された提供条件および調達条件から適合する条件を抽出する。割当部14は、マッチング部13で抽出された条件に従って、企業A、B、CのIT資産7、8、9の配分を行う。割当部14は、例えば、RC7a、8a、9aにそれぞれのIT資産7、8、9を増減させるための情報を送信する。また、割当部14は、マッチング部13で抽出された条件に不足がある場合は、IDC所有IT資産6を用いて不足を補てんする。
企業A、B、CのIT資産7、8、9には、リソースコーディネータ(以下、RCと称する)7a、8a、9aが配置(deploy)される。RC7a、8a、9aは、割当部14からの情報に従って、IT資産7、8、9を増減させる。
RC7a、8a、9aには、それぞれ提供条件、調達条件、余剰判定ルールが記録されている。RC7a、8a、9aは、例えば、企業A、B、Cから余剰IT資産の提供条件、不足IT資産の調達条件および余剰判定ルールの入力を受け付けて、RC7a、8a、9aが備える記録部(図示せず)にそれらを記録する。
また、RC7a、8a、9aは、IT資産7、8、9を監視して、余剰の有無を判定する。RC7a、8a、9aは、余剰判定ルールに基づいて、余剰の有無を判定する。余剰がある場合には、提供条件をIT資産管理システム10へ出力する。
IT資産評価システム20は、IT資産管理システム10と、IT資産7、8、9のRC7a、8a、9aとに接続されている。IT資産評価システム20は、IT資産管理システム10から、例えば、需給データや実績データ等を取得する。需給データは、例えば、IDC1全体におけるIT資産の需要および供給を表すデータである。実績データは、例えば、IT資産管理システム10において提供された余剰IT資産の提供価格等を表すデータである。IT資産評価システム20は、これらのデータを用いて、各RC7a、8a、9aにおける提供条件または余剰判定ルールが表すIT資産が提供された場合の提供価格を表す価値データを算出する。また、IT資産評価システム20は、IT資産管理システム10から取得したデータを用いて、IT資産7、8、9それぞれに適した提供条件および余剰判定ルールを生成することができる。IT資産評価システム20が行う処理の詳細は、後述する。
IT資産管理システム10およびIT資産評価システム20は、例えば、サーバ等のコンピュータ上に構築することができる。マッチング部13、割当部14の機能は、コンピュータのCPUが所定のプログラムを実行することによって実現される。蓄積部11には、コンピュータに内蔵されているハードディスク、RAM等の記憶媒体の他、フレキシブルディスク、メモリカード等の可搬型記憶媒体や、ネットワーク上にある記憶装置内の記憶媒体等を用いることができる。IT資産管理システム10およびIT資産評価システム20は、1台のサーバで構成することもできるし、複数のサーバで機能を分散させて構成することもできる。
図3は、IT資産管理システム10、IT資産評価システム20およびIT資産7、8、9の物理的な構成の例を示す図である。図3に示すように、IT資産管理システム10、IT資産評価システム20およびIT資産7、8、9は、例えば、複数のサーバブレード16aを含むブレードサーバ16と、ブレードサーバ16を管理するデプロイメントサーバ15で構成される。ブレードサーバ16とデプロイメントサーバ15は、例えば、LAN等により接続されている。
IT資産管理システム10およびIT資産評価システム20は、デプロイメントサーバ上に構築することができる。1台のブレードサーバ16内にある複数のサーバブレード16aが企業AのIT資産7、企業BのIT資産8および企業CのIT資産9に割り当てられる。RC7a、8a、9aは、デプロイメントサーバ15上で動作させることができる。なお、IT資産7、8、9は、それぞれ物理的に独立したブレードサーバで構成することもできる。
次に、IT資産管理システム10が、余剰IT資産を流通させる処理の動作について図4を用いて説明する。図4は、IT資産管理システム10による余剰IT資産管理処理の流れの一例を示すフロ−チャートである。
図4を用いて、処理の概要を説明する。まず、IT資産管理システム10は、提供条件を受け付ける(ステップS1)。通常、複数の提供条件が、複数の企業から提出される。IT資産管理システム10は、企業から送信された提供条件を表すデータを受信して蓄積部11に保存する。
例えば、企業AのIT資産7に余剰がある場合、RC7aが余剰を自動的に検出する。RC7aは、例えば、RC7aに記録された余剰判定ルールが表す要件をIT資産7が満たしたときに、余剰有りと判定する。RC7aは、余剰を検出すると、予め登録されている提供条件をIT資産管理システム10へ出力する。IT資産管理システム10は、提供条件を受け付けて、蓄積部11に蓄積する。
次に、IT資産管理システム10は、調達条件を受け付ける(ステップS2)。調達条件も、通常、複数提出される。IT資産管理システム10は、企業から送信された調達条件を表すデータを受信して、蓄積部11に保存する。
例えば、企業BのIT資産8に不足が生じている場合、企業BのRCがIT資産8の不足を自動的に検出する。RC8aは、予め登録された調達条件をIT資産管理システム10へ出力する。IT資産管理システム10は、出力された調達条件を受け付けて、蓄積部11に蓄積する。
マッチング部13は、蓄積部11に保存されている提供条件と調達条件の条件マッチングを行う(ステップS3)。提供条件と調達条件のデータ構造の例については後述する。
割当部14は、マッチングの結果抽出された提供条件に、調達条件に対する不足があるか否かを判断する(ステップS4)。
抽出された提供条件が、調達条件に対して不足していた場合、割当部14は、IDC所有IT資産6を用いて不足分を補てんする処理を行う(ステップS5)。
例えば、調達条件が「ハードディスク容量500GB必要」であるのに対して、提供条件が「ハードディスク容量400GB提供可能」であった場合、不足分は100GBである。割当部14は、調達する企業が、IDC所有IT資産6のハードディスク100GBを使用できるように設定する。
不足がない場合、割当部14は、マッチングの結果抽出された提供条件に、調達条件に対する余剰があるか否かを判断する(ステップS7)。
抽出された提供条件に、調達条件に対して余剰がある場合、割当部14は、余剰分をIDC1が買取り、IDC所有IT資産6に加える処理を行う(ステップS8)。
余剰がない場合、割当部14は、IT資産の割当を行う(ステップS6)。すなわち、マッチングの結果抽出された提供条件が提示するIT資産を、マッチングの結果抽出された調達条件で調達を希望した企業に、利用可能となるように割り当てる。
一例として、抽出された提供条件の内容がIT資産7の余剰を提供するものであり、それに適合する調達条件の内容がIT資産8の不足を調達するものである場合の割当部14の処理(ステップS6)について説明する。図5は、IT資産7の余剰がIT資産8に割り当てられる場合の、ブレードサーバの仮想的な構成の一例を表す図である。
図5の上段の図に示すように、ブレードサーバ16には、11台のサーバブレード16aが備えられている。11台のサーバブレード16aのうち、4台は企業AのIT資産7に、他の4台は企業BのIT資産8に、残りの3台は、IDC所有IT資産6に割り当てられている。
図5の中段の図は、ある時点において企業Aが必要とするIT資産7cと、その時点において企業Bが必要とするIT資産8cとを示す図である。企業Aが必要とするIT資産7cは3台のサーバブレード16aなので、1台のサーバブレードが余剰7bとなる。一方、企業Bが必要とするIT資産8cは6台のサーバブレード16aなので、2台のサーバブレード16aが不足8bとなる。
ここで、余剰7bを提供するために企業AのRC7aが出力した提供条件と、不足8bを調達するために企業BのRC8aが出力した調達条件とが、マッチング部13で抽出された場合について説明する。割当部14は、企業AのRC7aに、余剰7bのサーバブレード16aを企業Bの事業システムで利用することを送信する。RC7aは、余剰7bに相当するサーバブレード16aが企業Bの事業システムのIT資産8として稼動するように、サーバブレード16aの論理的な設定を変更する。
さらに、割当部14は、企業BのRC8aに、企業Aの余剰7bのサーバブレード16aを企業BのIT資産8に割り当てて、不足8bを補うように依頼する。RC8aは、余剰7bが企業Bの事業システムにおけるIT資産8として稼働するようにサーバブレード16aの論理的な設定を変更する。この場合、余剰7bをIT資産8に割り当てるだけでは、不足8bを全て補うことはできない。そのため、割当部14は、IDC所有のIT資産6のサーバブレード16aを企業BのIT資産8として稼動するようサーバブレード16aの論理的な設定を変更する。
その結果、図5の下段の図に示すように、企業AのIT資産7には3台のサーバブレード16a、企業BのIT資産8には6台のサーバブレード16aがそれぞれ割り当てられる。
企業BのIT資産8に割り当てられたサーバブレード16aに、企業Bが利用するソフトがインストールされ、起動される。このようにして、企業Bは、企業AのIT資産7の余剰7bを利用することができるようになる。
なお、IT資産7の余剰7bが企業BのIT資産8に割り当てられる動作は、上述のように装置内部の論理構成を変化させる動作であってもよいし、サーバ等の装置を物理的に移動する動作であってもよい。
図4に示す処理においては、提供条件の受付(ステップS1)を随時行い、調達条件を1件受け付ける毎に、ステップS2〜S8の処理を実行してもよい。このような処理は、オンライン処理に用いられる。この時、ステップS7、S8の処理は、必ずしも調達条件受付のタイミングで行う必要はなく、適宜バッチ処理で行うことができる。
また、IT資産管理システム10は、提供条件の受付(ステップS1)および調達条件の受付(ステップS2)を随時行い、提供条件および調達条件を蓄積しておいて、バッチ処理で、ステップS3〜S8の処理を実行することもできる。
次に、提供条件と調達条件のデータ構造の例について説明する。図6は、調達条件および提供条件を表す情報のスキーマの一例である。
調達条件および提供条件は、マッチング処理を簡単にするために、同様のスキーマで記述可能であることが好ましい。図6に示すスキーマは、調達条件と提供条件の両方に用いられる。
調達条件および提供条件は、例えば、IT資産の量(CPU使用率、ストレージの利用バイト数等)、利用時間帯、利用可能期間、課金条件、プログラム処理内容(バッチ処理、オンライン処理等)、ビジネス上の制約(グループ企業のみに提供可能等)の情報が含まれる。これらの情報を整理したものが図6に示すスキーマである。
図6に示すスキーマにおいて、調達条件/提供条件は、条件プロファイル、ビジネスポリシー、サービスポリシーを含む。
条件プロファイルは、調達/提供フラグ、その他関連情報を含む。調達/提供フラグによって、ある条件データが、提供条件なのか調達条件なのかが判別される。
ビジネスポリシーは、IT資産の運営主体である企業のビジネス要件を定めたものである。例えば、価格情報、プログラム処理情報、グループ企業であるかどうかを判定するACL等がビジネスポリシーに含まれる。
価格情報は、例えば、「提供料金は、CPU使用率に対して、○○円で課金する。」あるいは、「CPU使用率に対して、○○円で使用できるIT資産を優先的に調達する。」等という内容である。プログラム処理情報は、例えば、「オンライン処理」または、「バッチ処理」等である。ACLの例は、「提供先の企業として銀行系企業はOKだが、××業界の企業は拒否する。」あるいは、「グループ企業のIT資産を優先して調達する。」等である。
サービスポリシーは、企業が運営するIT資産のシステム性能要件および/または動作ルールを定めたものである。例えば、利用時間情報、提供時間情報、IT資産情報等がサービスポリシーに含まれる。
提供条件のサービスポリシーの例として、「夜間、CPU使用率が10%以下になれば、午前7時まで、バッチ処理用に、50%のIT資産を提供してよい。」とできる。また、調達条件のサービスポリシーの例として、「夜間、午前5時までにバッチ処理が終了しそうになければ、IT資産を調達する。」等とできる。
ビジネスポリシーとサービスポリシーが併記されることで、ビジネスポリシーが同一である複数の調達条件または複数の提供条件をマージすることが可能となる。
一般的なIT資産配分では、サービスポリシー内部にあるIT資産情報の詳細でマッチング処理がなされる。しかし、実際は「価格」や「プログラム処理内容」や「ACL」といった「ビジネスポリシー」が合わないと調達/提供処理は実行できない。したがって、詳細なIT資産のマッチング処理を行う前に、ビジネスポリシーに関してのみマージ処理を行うことで、分割損や、余剰資産を減らし、効率的な配分が可能となる(処理の詳細は後述)。
図7は、図6に示すスキーマで記述された提供条件を表す具体的なデータの例を示す図である。図7に示す提供条件は、一例としてXMLの形式で記述されている。
図7中、Aで示す部分には条件プロファイル、Bで示す部分にはビジネスポリシー、Cで示す部分にはサービスポリシーが記述されている。
Aで示す部分は、具体的には、調達/提供フラグを記述する<SupplyDemand>タグで提供(Supply)であることが示されている。
ビジネスポリシーのうち、B1で示す部分は、価格情報を表している。具体的には、<PriceKey>タグB1で価格の対象がCPU使用率(CPU)であることが示されている。<PriceValue>タグB1で価格が、1000円(1000)であることが示されている。
B2で示す部分は、プログラム処理情報を記述している。具体的には、<ProcessKey>タグB2で表されるプロセス(Process)が、<ProcessValue>タグB2で、オンライン処理(Online)であることが示されている。
B3で示す部分はACLを記述している。具体的には、<Allow>タグB3で提供可能な企業が、「f_company.com」であることを示している。<Deny>タグB3で提供不可能な企業が、「h_company.com」であることを示している。
サービスポリシーのうち、C1で示す部分は、時間情報を記述している。具体的には、<StartTime>タグC1で提供可能期間の開始が2004/12/01、<EndTime>タグC1で提供可能期間の終了時が2004/01/01であることが示されている。また、<TimeKey>タグC1で示される提供可能時間の開始時刻(From)が<TimeValue>タグC1で0:00であることが示されている。同様に、<TimeKey>タグC1で示される提供可能時間の終了時刻(To)が<TimeValue>タグC1で7:00であることが示されている。
C2で示す部分は、IT資産情報を記述している。具体的には、<ConditionKey>タグC2で示されるIT資産の性能指標(CPU使用率)が、<ConditionValue>タグC2で、50%であることが示されている。
(IT資産評価システム)
次に、IT資産評価システム20について説明する。図8は、IT資産評価システム20の構成を表す機能ブロック図である。IT資産評価システム20は、提供条件生成部19、ルール生成部18、評価部21、モデル生成部26、入出力部22および記録部17を備える。IT資産評価システム20は、IT資産管理システム10と、IT資産7、8、9のRC7a、8a、9aとに接続されている。例えば、IT資産管理システム10で生成された需給データ23および実績データ24が記録部17に記録されている。
モデル生成部26は、記録部17に記録された需給データ23および実績データ24に基づいて、実績モデル25を生成する。実績モデルを生成する処理の詳細は後述する。
入出力部22は、RC7a、8a、9aと、IT資産評価システム20との間でデータ通信を行うためのインタフェースを備える。入出力部22は、RC7a、8a、9aのうち、例えば、RC7aから提供条件または余剰判定ルールを読み込んで、評価部21へ渡す。評価部21は、入出力部22から受け取った提供条件または余剰判定ルールで表される提供可能なIT資産7について、提供価格を表す価値データを算出する。評価部21が価値データを算出する際には、需給データ23、実績データ24および実績モデル25の少なくともいずれか1つが用いられる。評価部21が算出した価値データは、入出力部22を介して、RC7aに送信される。
また、例えば、入出力部22が、RC7aから、提供価格が未決定の提供条件を入力した場合に、評価部21が提供条件について価値データを算出した後、提供条件生成部19は、価値データを提供条件に追加してもよい。これにより、提供価格が設定された提供条件が生成される。提供価格が設定された提供条件は、入出力部22を介してRC7aに返される。
また、入出力部22は、RC7a、8a、9aから余剰判定ルールの生成要求を受け付ける。入出力部22が余剰判定ルールの生成要求を受け付けるとルール生成部18は、余剰判定ルールを生成する。ルール生成部18が余剰判定ルールを生成する際には、需給データ23、実績データ24および実績モデル25の少なくともいずれか1つが用いられる。ルール生成部18が生成した余剰判定ルールは、入出力部22を介して、RC7a、8a、9aに送信される。
ここで、余剰判定ルールは、例えば、IT資産7が余剰を有すると判定されるための稼動状況の要件を表す情報を少なくとも含むデータである。稼動状況の要件には、例えば、判定の対象となる期間、IT資産の種別、稼動量等を表す情報が含まれる。
(余剰判定ルール)
ここで、余剰判定ルールについて説明する。図9は、余剰判定ルールに含まれるデータのスキーマの例を表す図である。
図9に示す例では、余剰判定ルールは階層構造になっている。最上層(余剰判定ルール)の直下の階層には、複数の判定ルール#1〜Nが含まれる。各判定ルール#1〜#Nは、それぞれ対応する提供条件#1〜#Nにリンク付けされている。これにより、例えば、RC7aが、判定ルール#1に基づいて、IT資産7に余剰有りと判定した場合に、判定ルール#1にリンク付けされている提供条件#1をIT資産管理システム10へ出力することができる。
それぞれの判定ルール#1〜#Nの下階層には、時間情報判定ルール#1(1)〜#N(M)とIT資産判定ルール#1(1)〜#N(P)が含まれる(M、Pは2以上の整数)。例えば、判定ルール#1の下階層には、M個の時間情報判定ルール#1(1)〜#1(M)およびP個のIT資産判定ルール#1(1)〜#1(P)が存在する。
時間情報判定ルールは、時間情報に関する判定ルールである。時間情報判定ルールには、例えば、RC7a、8a、9aによる判定の対象となる期間を表す情報が含まれる。すなわち、RC7a、8a、9aは、IT資産7、8、9が稼動している期間のうち、時間情報判定ルールで定められた期間の稼動状況を判定の対象とする。
IT資産判定ルールは、例えば、余剰と判定されるためのIT資産7、8、9の稼動状況を表す情報である。IT資産判定ルールは、例えば、判定の対象となるIT資産7、8、9の稼動量の種類を特定する情報と、稼動量を表す値とが含まれる。判定の対象となるIT資産7、8、9の稼動量の種類として、例えば、CPU使用率、ハードディスク使用容量、サーバが処理するトランザクション数等がある。稼動量を表す値は、例えば、30%、300GB、1000トランザクション/時等のようなCPU使用率、ハードディスク使用容量、サーバが処理するトランザクション数のそれぞれの値である。
図10は、図9に示すスキーマで記述された余剰判定ルールの具体的なデータの例を示す図である。図10に示す余剰判定ルールは、一例としてXMLの形式で記述されている。図10中、Dで示す部分では、<RefITResourceItem>タグの中で提供条件へのリンクが記述されている。
E1、E2で示す部分、すなわち<PeriodType>タグの下階層の<PeriodCondition>タグのさらに下階層の<TimeItem>タグには例えば、時間情報判定ルール#1(1)、#1(2)が記述される。E1で示される時間情報判定ルール#1(1)には、「0:00から7:00まで」の稼動状況を判定の対象とすることが記述されている。E2で示される時間情報判定ルール#1(2)には、「土日を除く平日」の稼動状況を判定の対象にするというような条件が記述されている。
Fで示す部分、すなわち、<ResourceType>タグの下階層の<ResourceItem>タグには例えば、IT資産判定ルール#1(1)が記述されている。ここでは、「CPU使用率が30%未満」である場合に余剰有りと判定するというような条件が記述されている。
したがって、判定ルール#1が表す条件は、「土日を除く平日」の「0:00から7:00まで」において、「CPU使用率が30%未満」の場合に余剰有りと判定するというような条件である。
(IT資産評価処理)
次に、IT資産評価システム20が、IT資産評価を行う際の動作について説明する。図11は、IT資産評価処理の大まかな流れの一例を示すフローチャートである。
まず、IT資産7、8、9を用いてそれぞれで独立した事業システムを運営する企業A、B、Cは、余剰判定ルールおよび提供条件をそれぞれRC7a、8a、9aに設定する(ステップS1)。以下、企業AがRC7aに余剰判定ルールおよび提供条件を設定した場合について説明する。
RC7aは、余剰判定ルールおよび提供条件を、IT資産評価システム20へ送信する(ステップS2)。IT資産評価システム20の入出力部22は、RC7aから送信された余剰判定ルールおよび提供条件を入力し、評価部21へ渡す。
評価部21は、余剰判定ルールおよび提供条件で表される提供可能なIT資産の提供価格を表す価値データを算出する(ステップS3)。入出力部22は、算出された価値データをRC7aへ返信する(ステップS4)。
次に、評価部21が、ステップS3において価値データを算出する処理の例を説明する。図12は、評価部21が、価値データを算出する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
評価部21は、評価対象である余剰判定ルールと提供条件を入出力部22から受け取る(ステップS31)。ここで、余剰判定ルールは、上述したように、例えば、IT資産7において、余剰の有無を判定するための要件としてのIT資産7の稼動状況と、判定の対象となる期間とが記述されたデータである。提供条件は、上述したように、IT資産7の余剰のうち、提供可能な量および提供可能な時期を表すデータを少なくとも含む。
評価部21は、余剰判定ルールおよび提供条件で表されるIT資産の価値を評価するために、需給データ23を参照する(ステップS32)。需給データ23は、例えば、IT資産管理システム10で管理されるIT資産全体における、IT資産の需要または供給のうち少なくともいずれか一方の遷移を表すデータである。
需給データ23は、例えば、IT資産管理システム10における運用ログに基づいて生成される。IT資産評価システム20は、例えば、サーバのCPU使用率、処理トランザクション数、サーバへのアクセス数、ストレージ使用容量の遷移等で表されるIT資産の稼動状況を、運用ログから自動的に抽出することによって需給データ23を生成してもよい。その際、IT資産評価システム20は、所定の期間における複数のIT資産における稼動状況を表すデータの平均値を需給データ23に含めることができる。
図13(a)は、需給データ23で表されるIT資産全体における需要の遷移の例を示す図である。図13(b)は、需給データ23で表されるIT資産全体における供給の遷移の例を示す図である。図13(a)のグラフにおいて、縦軸はIT資産の需要を、横軸は時間を表す。図13(b)のグラフにおいて、縦軸はIT資産の供給を、横軸は時間を表す。図13(a)、(b)は、一例として、1月から12月までの一年間の需要または供給の遷移が示されている。IT資産の需要または供給を表す値として、例えば、アクセス数、CPU使用率、トランザクション数、ストレージ使用容量等が用いられる。需給データ23の一例として、IT資産管理システム10で管理される全てのIT資産におけるサーバへのアクセス数の1週間ごとの平均値を、1年にわたって蓄積したデータが挙げられる。
図13(a)に示すグラフおいて、IT資産の需要が所定の値を超える期間を繁忙期、所定の値を下回る期間を閑散期とすることができる。同様に、図13(b)に示すグラフおいて、IT資産の供給が所定の値を超える期間を過剰期とすることができる。以上が需給データ32の例である。
また、評価部21は、余剰判定ルールおよび提供条件で表されるIT資産の価値を評価するために、実績モデル25を参照する(ステップS33)。
ここで、実績データ24および実績モデル25について説明する。実績モデル25は、IT資産管理システム10において実際に成立した提供条件における提供価格および提供されたIT資産の量の、例えば、期間ごとまたは業種ごとのそれぞれの代表値を含むデータである。代表値は、例えば、平均値、中央値、最頻値等がある。実績モデル25は、実績データ24を基にモデル生成部26が生成することができる。モデル生成部26が実績モデル25を生成する処理の詳細については後述する。
実績データ24は、例えば、IT資産管理システム10において、IT資産の提供が行われた際の、余剰判定ルール、提供条件および調達条件を蓄積したデータである。実績データ24は、IT資産管理システム10から取得することができる。
図14は、実績データ24および実績モデル25のデータ構造の例を示す図である。例えば、実績データ24および実績モデル25は、一週間ごとにまとめられて蓄積されている。図14に示す例は、10月第1週の時期における提供条件の実績モデル25bおよび実績データ24b、ならびに10月第1週の時期における余剰判定ルールの実績モデル25aおよび実績データ24aを示す例である。
余剰判定ルールの実績データ24aは、例えば、各年の対応する時期における余剰判定ルールが、年ごとに蓄積された構造を有する。図14に示す例では、各年の10月第1週に成立した提供条件に対応する余剰判定ルールが年ごとに蓄積されている。
余剰判定ルールの実績モデル25aは、余剰判定ルールの判定対象となる時間帯ごとにデータが分けられて蓄積される構造である。各時間帯において、さらに例えば、リソース種別ごとに、平均値と標準偏差が蓄積される。リソース種別は、IT資産の種類を特定するための情報である。リソース種別は、例えば、ストレージ、CPU等のIT資産の種別である。なお、リソース種別の代わりに、例えば、ストレージ容量、CPU使用率、処理可能トランザクション数、転送データ量等のようなIT資産の稼動量の種別を特定する情報が用いられてもよい。
実績モデル25aでリソース種別ごとに設けられた平均値は、その時間帯における余剰判定ルールが表すIT資産の稼動量の平均値である。なお、平均値に加えて、その時間帯における余剰判定ルールが表す稼働量の中央の値である中央値(median)や、最も出現頻度の高い最頻値(mode)など、一般的な統計的指標をさらに蓄積することができる。また、平均値の替わりに、中央値や最頻値等の代表値を蓄積することもできる。
実績モデル25aでリソース種別ごとに設けられた標準偏差は、その時間帯における余剰判定ルールが表すIT資産の稼動量の標準偏差である。なお、標準偏差の他に、例えば、偏差、分散等のデータの散布度を示す値をさらに蓄積することができる。また、標準偏差の替わりに偏差、分散等のデータの散布度を表す値を蓄積することができる。
例えば、図14では、時間帯#1(0:00〜1:00)を判定対象の期間とする複数の余剰判定ルールで、余剰と判定されるためのストレージ容量の平均が500GBであることを示している。標準偏差50GBは、例えば、1年間分の余剰判定ルールにおいて要件として設定されるストレージ容量の平均値を基に算出された値である。
提供条件の実績データ24bは、例えば、各年の対応する時期ごとに提供条件が蓄積された構造を有する。図14に示す例では、各年の10月第1週に成立した提供条件が年ごとに蓄積されている。
提供条件の実績モデル25bは、時間帯ごとにデータが分けられて蓄積される構造である。各時間帯#1、#2においては、時間帯ごとの価格情報#1(1)に加えて、リソース種別ごとに、IT資産の提供量の平均値と標準偏差が蓄積される。また、各リソース種別に対応して、リソース種別ごとの価格情報#1(2)、#1(3)も蓄積される。時間帯ごとの価格情報#1(1)は、その時間帯#1において提供される全てのリソース種別における提供価格の平均値である。リソース種別ごとの価格情報#1(2)、#1(3)は、リソース種別ごとの提供価格の平均値である。
なお、余剰判定ルールの実績モデル25aと同様に、平均値に加えて、または平均値の替わりに、中央値、最頻値等の代表値を実績モデル25bに蓄積することができる。例えば、価格情報の最頻値を蓄積することで、最も成立する頻度が大きい提供価格が蓄積される。また、標準偏差に加えて、または標準偏差の替わりに、偏差、分散等の散布度を表す値を蓄積することができる。
なお、図14に示す実績モデル25および実績データ24の構造は、一例であってこれに限られるものではない。例えば、実績モデル25および実績データ24が、所定の時期ごと(図14の例では週ごと)に蓄積されているが、業種ごとに蓄積されてもよい。
評価部21は、このような実績モデル25を参照して、評価対象の提供条件と、余剰判定ルールとで表されるIT資産の価値データを算出する。評価部21は、評価対象の余剰判定ルールから、その余剰判定ルールの判定対象となる期間、すなわちルール適用時期を抽出する。評価部21は、ルール適用時期と需給データ23で表されるIT資産の需要の遷移(例えば、図13(a)参照)とを比較することにより、ルール適用時期が繁忙期か否かを判断する(図12のステップS34)。
評価部21は、ルール適用時期が繁忙期である場合(ステップS34でYES)には、平均の提供価格より高めに見積もった価格を評価結果として算出する(ステップS35)。ここで、平均の提供価格は、実績モデル25中の対応する時期の提供条件に記述されている平均の価格を用いる。例えば、評価対象の提供条件が、「0:00〜1:00にストレージ300GBを提供」可能であるという内容の場合、図14に示す実績モデル25bの対応するデータは、時間帯#1「0:00〜1:00」の下の階層に蓄積されるリソース種別=ストレージのデータである。このデータに対応する価格情報#1(2)は、「平均:200万円」となっている。この場合、評価部21は、平均の提供価格を200万円として、これより高く見積もった価格を評価結果の価値データとして算出する。
平均の提供価格より高く見積もった価格を算出する方法の例として、平均提供価格の一定の比率(例えば、10%等の固定比率)の額を平均提供価格に上乗せする方法がある。また、一定の金額(例えば、10万円などの固定的な金額)を平均の提供価格に上乗せすることもできる。あるいは“閑散期におけるIT資産の需要”に対する“売却時期におけるIT資産の需要”の比率に基づいて、上乗せ金額を決めることもできる。例えば、“売却時期のIT資産需要が閑散期の2倍であれば、平均提供価格を2倍にする”、“売却時期のIT資産需要が閑散期のN倍であれば、平均提供価格に対してN×10万円上乗せする”等の方法が考えられる。売却時期のIT資産の需要は、例えば、需要データ23から得ることができる。このように、需給のバランスを勘案することにより、上乗せ金額を適度に決定することができる。
ルール適用時期が、繁忙期でない場合(ステップS34でNOの場合)、評価部21は、ルール適用時期と需給データ23で表されるIT資産の供給の遷移(例えば、図13(b)参照)とを比較することにより、ルール適用時期が過剰期か否かを判断する(ステップS36)。ルール適用時期が過剰期である場合(ステップS36でYESの場合)、評価部21は、平均の提供価格より安い価格を評価結果の価値データとして算出する(ステップS37)。ルール適用時期が過剰期でない場合(ステップS36でNOの場合)、評価部21は、平均の提供価格程度の価格を評価結果の価値データとして算出する(ステップS38)。
繁忙期におけるIT資産の提供は、全体の需給バランスを保つためには、歓迎されるべきものである。そこで、評価部21が、繁忙期の提供価格を高く見積もることで、プレミアムをつけることができる。
このように、評価部21は、個々企業A、B、Cが運営する事業システムでそれぞれ設定される余剰判定ルールと提供条件とで表されるIT資産について、IDC1全体の需給バランスを考慮して、適正な市場価値としてのIT資産価格の評価が出来る。このような評価部21による、余剰判定ルールおよび提供条件で表されるIT資産の査定機能により、各企業A、B、Cは、事前に提供しようとするIT資産の見積もりができる。その結果、各企業A、B、Cは、従来よりも高い価格での余剰資産活用を試みることができる。
また、IT資産評価システム20が、IT資産の価値を提示する機能を有することで、企業A、B、Cによる余剰のIT資産の提供を活発化させることができる。その結果、IDC1が備えるべきIDC所有のIT資産6の保有量が抑えられる。
以上、評価部21が、価値データを算出する処理の例について説明した。上記の例では、評価部21は、提供価格の実績値に基づいて求められた平均の提供価格を基準価格にして、IT資産の需要および供給の遷移により基準価格を調整する処理によって価値データを算出する。なお、評価部21が価値データを算出する方法はこれに限られるものではない。
(実績モデル生成処理)
ここで、モデル生成部26が、実績モデル25を生成する処理について説明する。実績モデル25は、例えば、IT資産管理システム10に提出された提供条件が成立たびに更新されることによって、その内容が生成されていく。
図15(a)は、実績モデル25が更新されるまでの処理の大まかな流れの一例を示すフローチャートである。IT資産管理システム10に提出された提供条件が成立する(ステップS41)と、IT資産管理システム10は、その提供条件と、提供条件に対応する余剰判定ルールとを実績データ24へ蓄積する(ステップS42)。IT資産管理システム10は、例えば、提供条件の成立時期ごとに整理して、提供条件および余剰判定ルールを実績データ24へ蓄積する。
一例として、提供条件が成立した日が、2005年10月1日である場合に、図14に示す24bに、提供条件および余剰判定ルールが蓄積される例を説明する。この提供条件の成立時期は、2005年10月第1週なので、図14に示す実績データ24bの「2005年10月第1週」の直下に蓄積される。この提供条件に対応する余剰判定ルールも同様に、実績データ24aの「2005年10月第1週」の直下に蓄積される。
提供条件と余剰判定ルールが実績データ24へ蓄積されると、モデル生成部26は、これらの新たに蓄積された提供条件と余剰判定ルールを基に、実績モデル25を更新する(ステップS43)。
図15(b)は、モデル生成部26が、実績モデル25を更新する処理の流れの一例を示すフローチャートである。モデル生成部26は、まず、新たに蓄積された提供条件および余剰判定ルールを取得する(ステップS431)。モデル生成部26は、実績データ24に基づいて、新たに蓄積された提供条件の成立時期を確定する(ステップS432)。上記の図14に示す実績データ24bに提供条件が蓄積された例では、成立時期は、「2005年10月第1週」となる。
成立時期が確定すると、モデル生成部26は、成立時期と同じ時期の他の実績データを取得する(ステップS433)。成立時期と同じ時期には、過去の年の対応する時期も含まれる。例えば、成立時期が「2005年10月第1週」の場合、過去の年、例えば、2004年、2003年等の10月第1週に成立した提供条件と、余剰判定ルールとが取得される。
モデル生成部26は、これらの成立時期と同じ時期の他の実績データを基に、当該時期に成立した提供条件が表す提供可能なIT資産の量の平均値および標準偏差と、当該時期に成立した提供条件が表す提供料金の平均値および標準偏差とを求める(ステップS434)。例えば、10月第1週において提供されるストレージ容量の平均値および標準偏差と、提供価格の平均値および標準偏差とが、時間帯ごとに求められる。モデル生成部26は、ステップS434で求めた平均値および標準偏差で実績モデル25bを更新する。
これと同様に、モデル生成部26は、当該時期における提供条件に対応する余剰判定ルールが表すIT資産の稼動状況の平均値および標準偏差を求める(ステップS435)。モデル生成部26が、これらの平均値および標準偏差を求める場合にも、ステップS433で取得した、成立時期と同じ時期の他の実績データが用いられる。モデル生成部26は、ステップS435で求めた平均値および標準偏差で実績モデル25aを更新する。
モデル生成部26は、提供条件が成立するたびに、以上の処理(ステップS431〜435)を実行することで、成立した提供条件および余剰判定ルールの実績データ24を、実績モデル25に反映することができる。その結果、実績モデル25は、実際に成立した提供条件を反映したデータとなる。
(余剰判定ルール生成処理)
次に、ルール生成部18が、余剰判定ルールを生成する処理について説明する。図16は、ルール生成部18が、余剰判定ルールを生成する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
一例として、企業Aが、RC7aに対して、余剰判定ルール生成の命令を入力した場合について説明する。RC7aは、例えば、IT資産評価システム20の入出力部22に対して、余剰判定ルールの生成要求を送る。入出力部22は、RC7aから余剰判定ルールの生成要求を受信して、ルール生成部18へ渡す(ステップS51)。余剰判定ルールの生成要求には、例えば、企業AがIT資産7を用いて運営する事業システムの業種、IT資産のリソース種別、判定の対象とする期間等を表すデータが含まれている。
生成要求を受けたルール生成部18は、実績モデル25、実績データ24を参照して、生成要求に応じた余剰判定ルールを取得する(ステップS52)。ステップ52に処理の詳細は、後述する。
ルール生成部18は、ステップS52で取得した余剰判定ルールを、RC7aへ入出力部22を介して返信する(ステップS53)。以上のような処理により、ルール生成部18は、RC7aからの生成要求に対応して、余剰判定ルールを生成することができる。
ここで、ステップS52の処理の例を説明する。ここでは、一例として、生成要求に含まれるデータに、“業種”、“IT資産のリソース種別”、“判定の対象とする期間”のうち少なくともいずれか1つがある場合を説明する。ここで“期間”とは、例えば、“利用開始時刻”と“利用終了時刻”の2つの時刻を含むとする。
まず、生成要求に含まれるデータに、“業種”、“IT資産のリソース種別”および“判定の対象とする期間”がいずれも存在する場合について説明する。すなわち、業種、リソース種別および期間が生成要求によって指定された場合について説明する。図17(a)は、上記の業種、リソース種別および期間が生成要求で指定された場合のステップS52における処理の例を示すフローチャートである。
図17(a)に示すように、ルール生成部18は、ステップS51で渡された生成要求より、業種、IT資産のリソース種別、判定の対象とする期間を表すデータを検索キーとして取得する(ステップS521a)。ルール生成部18は、実績データ24を参照し、検索キー、すなわち業種、リソース種別および期間にヒットする全ての余剰判定ルールを、実績データ24から抽出する(ステップS522a)。ルール生成部18は、例えば、抽出した余剰判定ルールに関係するIT資産の提供実績価格を表すデータも実績データ24から取得することが好ましい。
ルール生成部18は、ステップS522aで取得した余剰判定ルールおよび提供実績価格に基づいて、平均価格および平均リソース量を算出する(ステップS523a)。平均価格は、例えば、生成要求に含まれる業界、リソース種別および期間で特定される全てのIT資産における提供価格の平均値である。なお、ルール生成部18は、提供価格の平均値を求める際に、例えば、需給データ23等を用いて、需給バランスを考慮した平均価格を求めてもよい。
平均リソース量は、例えば、生成要求に含まれる業界、リソース種別および期間で特定される全てのIT資産において、それぞれのIT資産の量を示す値の平均値である。
ルール生成部18は、ステップS523aで算出された平均価格および平均リソース量と、生成要求により指定されたリソース種別および判定の対象となる期間を設定した余剰判定ルールを生成する(ステップS524a)。このようにして、生成要求に応じた余剰判定ルールが生成される。
なお、図17(a)に示す処理の例では、ルール生成部18は、実績データ24から抽出した余剰判定ルールに基づいて、平均価格、平均リソース量を求めている。平均価格、平均リソース量を得る方法はこれに限られない。例えば、実績モデル25に蓄積された平均価格、平均リソース量を、上記業務、リソース種別および期間を検索キーとして抽出することができる。
次に、“業種”および“IT資産のリソース種別”が生成要求によって指定された場合について説明する。図17(b)は、上記の業種、リソース種別が生成要求で指定された場合のステップS52における処理の例を示すフローチャートである。ルール生成部18は、業種およびリソース種別を検索キーとして(ステップS521b)、検索キーに合致する余剰判定ルールを実績データ24から抽出する(ステップS522b)。ルール生成部18は、抽出した余剰判定ルールに対応する提供実績価格も実績データ24より取得する。
ルール生成部18は、ステップS522bで取得した余剰判定ルールおよび提供実績価格に基づいて、平均価格、平均リソース量および平均利用期間を算出する(ステップS523b)。ここで“平均利用期間”は、例えば、“利用開始時刻の平均”と“利用終了時刻の平均”の2つの時刻平均を含むデータとすることができる。
ルール生成部18は、ステップS523bで算出された平均価格、平均リソース量および平均利用期間と、生成要求に含まれるデータで指定されたリソース種別を設定した余剰判定ルールを生成する(ステップS524b)。
さらに、“業種”のみが生成要求によって指定された場合について説明する。図17(c)は、業種が生成要求で指定された場合のステップS52における処理の例を示すフローチャートである。ルール生成部18は、業種を検索キーとして(ステップS521c)、検索キーに合致する余剰判定ルールを実績データ24から抽出する(ステップS522c)。ルール生成部18は、抽出した余剰判定ルールに対応する提供実績価格も実績データ24より取得する。
ルール生成部18は、ステップS522cで取得した余剰判定ルールおよび提供実績価格に基づいて、リソース種別ごとの平均価格、平均リソース量および平均利用期間を算出する(ステップS523c)。
ルール生成部18は、ステップS523cで算出された各リソース種別の平均価格、平均リソース量および平均利用期間を設定した余剰判定ルールを生成する(ステップS524c)。
以上のように、業種以外の情報が未確定である場合、例えば、判定対象となる期間が未指定であれば、図17(b)に示す例のように、ルール生成部18は、判定対象となる期間の平均値を生成することができる。また、例えば、リソース種別が未指定である場合、ルール生成部18は、図17(c)に示す例のように、各リソースについて期間と価格とリソース量の平均値を生成することができる。
なお、図17に示す例では、平均価格、平均リソースまたは平均利用期間等の平均値が生成されているが、生成されるデータは平均値に限られない。例えば、最頻値、中央値等の統計的な代表値が生成されてもよい。
以上のような処理により、ルール生成部18は、RC7aからの生成要求に対応して、余剰判定ルールを生成することができる。ルール生成部18は、実績モデル25を基に、余剰判定ルールを生成する。実績モデル25は、IT資産管理システム10で管理されるIT資産全体の運営状況が反映されたデータである。これにより、IT資産管理システム10で管理されるIT資産全体の運営状況が考慮された、適切な価値をもつ余剰判定ルールが提供される。
また、ルール生成部18が生成した余剰判定ルールを企業A、B、Cが採用することで、IDC1全体の需給バランスの最適化に貢献する。ゆえに、例えば、ルール生成部18が生成した余剰判定ルールと、各企業A、B、Cが設定した余剰判定ルールを比較し、両者が近い場合には、提供条件を高く見積もる評価を評価部21が行ってもよい。
(提供条件生成処理)
次に、提供条件生成部19が、価格未決定の提供条件に価値データを追加する処理について説明する。
図18は、提供条件生成部19が、価格未決定の提供条件に価値データを追加する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
例えば、企業Aが、IT資産7の提供条件を設定する際に、提供価格だけ未決定の場合に、企業Aは、提供価格を自動設定するための命令をRC7aに入力することができる。RC7aは、提供価格を自動設定する旨の命令を受けると、提供価格が未決定の状態の提供条件を、IT資産評価システム20へ送信する。
入出力部22は、RC7aから、提供価格が未決定の状態の提供条件を受信する。図19は、提供条件において価格情報が未設定である場合の例を概念的に表す図である。図19に示す提供条件においては、提供価格を示す価格情報27が未設定となっている。
入出力部22は、提供価格が未設定である提供条件を受信すると評価部21へ渡す(ステップS61)。評価部21は、受け取った提供条件に記述されたサービスポリシーに含まれる時間情報およびIT資産情報に基づいて実績モデル25を参照し、対応する提供価格の平均値を取得する(ステップS62)。例えば、評価部21が受け取った提供条件の時間情報が「0:00〜1:00」を、IT資産情報が、「ストレージ300GB」提供可能であることをそれぞれ表している場合について説明する。この場合、図14に示す実績モデル25bを用いるとすると、評価部21は、時間帯#1「0:00〜1:00」のリソース種別「ストレージ」に対応する価格情報「200万円」を取得することになる。すなわち、評価部21は、受け取った提供条件によって表されるIT資産の提供価格として、「200万円」という値の価値データを算出する。
提供条件生成部19は、評価部21が算出した価値データ、すなわち、提供価格を、提供条件に追加する(ステップS63)。提供条件生成部19は、例えば、提供条件の価値情報を「200万円」に更新する。このように提供価格が追加された提供条件は、入出力部22を介して、RC7aへ返信される。これにより、企業Aは、IDC1全体における実績価格に基づいた、適切な価格を、提供条件の価格として得ることができる。
以上の実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
それぞれ独立して運営される複数の事業システムでそれぞれ稼動する複数のIT資産を管理し、前記複数の事業システムのうちのいずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰を、IT資産の調達が必要な他の事業システムへ有償で提供する仕組みを備える管理システムに接続され、前記複数の事業システムのうち少なくとも1つの事業システムを評価対象として、IT資産の価値を評価するIT資産評価システムであって、
前記複数の事業システム全体におけるIT資産の需要または供給のうち少なくともいずれか一方の遷移を表す需給データを記録する需給データ記録部と、
いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰が他の事業システムに実際に提供された際の、提供実績価格と、提供されたIT資産の量とを少なくとも含む実績データを記録する実績データ記録部と、
前記評価対象となる前記事業システムにおける提供可能なIT資産に関するデータであって、前記IT資産のうち提供可能な量と、提供可能な時期とを少なくとも含むIT資産データを、前記評価対象となる前記事業システムから入力するIT資産データ入力部と、
前記IT資産データが表す前記提供可能な時期に前記提供可能な前記IT資産が提供される場合の提供価格を表す価値データを、前記需給データと、前記実績データとに基づいて算出する評価部とを備えるIT資産評価システム。
(付記2)
前記実績データは、前記提供実績価格の平均値、最頻値または中央値と、提供された前記IT資産の量の平均値、最頻値または中央値とを含む、付記1に記載のIT資産評価システム。
(付記3)
前記IT資産データは、前記事業システムにおけるIT資産の余剰の有無を判定するための要件としてのIT資産の稼動状況と、前記判定の対象となる期間とを少なくとも表すデータである余剰判定ルールを含み、
前記評価部は、前記需給データが表す需要または供給の遷移のうち、前記余剰判定ルールが表す前記期間における需要または供給に基づいて、前記価値データを算出する、付記1に記載のIT資産評価システム。
(付記4)
前記評価部で算出された前記価値データを、前記IT資産データに追加することにより、IT資産を提供するための提供条件を表す提供条件データを生成する提供条件データ生成部をさらに備える、付記1に記載のIT資産評価システム。
(付記5)
前記複数の事業システムのうちのいずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰が、他の事業システムに提供された際に、前記IT資産の余剰が有ると判定するために用いられたデータであって、前記IT資産の余剰の有無を判定するための要件としての前記IT資産の稼動状況と、前記判定の対象となる期間とを表すデータである余剰判定ルールが、前記実績データに含まれて前記実績データ記録部に記録されており、
前記実績データに含まれる前記余剰判定ルールを基に、前記複数の事業システムごとの余剰判定ルールを生成するルール生成部をさらに備える付記1に記載のIT資産評価システム。
(付記6)
付記1に記載のIT資産評価システムに接続された管理システムであって、
IT資産の余剰を有する事業システムが前記余剰を提供するための提供条件であって、提供可能な前記IT資産の量と、提供価格とを少なくとも表す提供条件データを蓄積する提供条件蓄積部と、
IT資産が不足している事業システムがIT資産の不足分を調達するための調達条件を表す調達条件データを蓄積する調達条件蓄積部と、
前記提供条件蓄積部に蓄積された提供条件データと、前記調達条件蓄積部に蓄積された調達条件データとの中から、互いに適合する提供条件データと調達条件データを抽出するマッチング部と、
前記マッチング部で抽出された前記提供条件データが表す提供可能なIT資産を、前記マッチング部で抽出された前記調達条件データにかかる事業システムで稼動可能な状態にする割当部と、
前記マッチング部で抽出された前記提供条件データを、前記実績データとして前記IT資産評価システムの前記実績データ記録部に記録する実績データ生成部とを備える管理システム。
(付記7)
それぞれ独立して運営される複数の事業システムでそれぞれ稼動する複数のIT資産を管理し、前記複数の事業システムのうちのいずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰を、IT資産の調達が必要な他の事業システムへ有償で提供する仕組みを備える管理システムに接続されたコンピュータに、前記複数の事業システムのうち少なくとも1つの事業システムを評価対象として、IT資産の価値を評価する処理を実行させるIT資産評価プログラムであって、
前記複数の事業システム全体におけるIT資産の需要または供給のうち少なくともいずれか一方の遷移を表す需給データを記録する需給データ記録部から前記需給データを読み出す需給データ読み出し処理と、
いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰が他の事業システムに実際に提供された際の、提供実績価格と、提供されたIT資産の量とを少なくとも含む実績データを記録する実績データ記録部から前記実績データを読み出す実績データ読み出し処理と、
評価対象となる前記事業システムにおける提供可能なIT資産に関するデータであって、前記IT資産のうち提供可能な量と、提供可能な時期とを少なくとも含むIT資産データを、評価対象となる前記事業システムから入力するIT資産データ入力処理と、
前記IT資産データが表す前記提供可能な前記IT資産が前記提供可能な時期に提供される場合の提供価格を表す価値データを、前記需給データと、前記実績データとに基づいて算出する評価処理とをコンピュータに実行させるIT資産評価プログラム。
(付記8)
それぞれ独立して運営される複数の事業システムでそれぞれ稼動する複数のIT資産を管理し、前記複数の事業システムのうちのいずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰を、IT資産の調達が必要な他の事業システムへ有償で提供する仕組みを備える管理システムに接続されたコンピュータに、前記複数の事業システムのうち少なくとも1つの事業システムを評価対象として、IT資産の価値を評価する処理を実行させるIT資産評価プログラムを記録した記録媒体であって、
前記複数の事業システム全体におけるIT資産の需要または供給のうち少なくともいずれか一方の遷移を表す需給データを記録する需給データ記録部から前記需給データを読み出す需給データ読み出し処理と、
いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰が他の事業システムに実際に提供された際の、提供実績価格と、提供されたIT資産の量とを少なくとも含む実績データを記録する実績データ記録部から前記実績データを読み出す実績データ読み出し処理と、
評価対象となる前記事業システムにおける提供可能なIT資産に関するデータであって、前記IT資産のうち提供可能な量と、提供可能な時期とを少なくとも含むIT資産データを、評価対象となる前記事業システムから入力するIT資産データ入力処理と、
前記IT資産データが表す前記提供可能な前記IT資産が前記提供可能な時期に提供される場合の提供価格を表す価値データを、前記需給データと、前記実績データとに基づいて算出する評価処理とをコンピュータに実行させるIT資産評価プログラムを記録する記録媒体。
本発明は、例えば、IDC等におけるIT資産の利用効率を向上させることができるIT資産評価システムとして有用である。
IDC1の全体構成の概念を示す概念図である。 IDC1の内部構成を表す機能ブロック図である。 IT資産管理システムおよびIT資産の物理的な構成の例を示す図である。 IT資産管理システム10による余剰IT資産管理処理の動作を示すフロ−チャートである。 IT資産7の余剰がIT資産8に割り当てられる場合の、ブレードサーバの仮想的な構成の一例を表す図である。 調達条件および提供条件を表す情報のスキーマの一例である。 調達条件を表す具体的なデータの例を示す図である。 IT資産評価システム20の構成を表す機能ブロック図である。 余剰判定ルールに含まれるデータのスキーマの例を表す図である。 図9に示すスキーマで記述された余剰判定ルールの具体的なデータの例を示す図である。 IT資産評価処理の大まかな流れの一例を示すフローチャートである。 評価部21が、価値データを算出する処理の流れの一例を示すフローチャートである。 (a)は、需給データ23で表されるIT資産全体における需要の遷移の例を示す図である。(b)は、需給データ23で表されるIT資産全体における供給の遷移の例を示す図である。 実績データ24および実績モデル25のデータ構造の例を示す図である。 (a)は、実績モデル25が更新されるまでの処理の大まかな流れの一例を示すフローチャートである。(b)は、モデル生成部26が、実績モデル25を更新する処理の流れの一例を示すフローチャートである。 ルール生成部18が、余剰判定ルールを生成する処理の流れの一例を示すフローチャートである。 (a)は、業種、リソース種別および期間が指定された場合の、余剰判定ルール取得処理の例を示すフローチャートである。(b)は、業種、リソース種別が指定された場合の余剰判定ルール取得処理の例を示すフローチャートである。(c)は、業種が指定された場合の余剰判定ルール取得処理の例を示すフローチャートである。 提供条件生成部19が、価格未決定の提供条件に価値データを追加する処理の流れの一例を示すフローチャートである。 提供条件において価格情報が未設定である場合の例を概念的に表す図である。
符号の説明
1 IDC
2 余剰IT資産取引市場
6 IDC所有IT資産
7、8、9 IT資産
7a、8a、9a リソースコーディネータ(RC)
10 IT資産管理システム
11 蓄積部
13 マッチング部
14 割当部
15 デプロイメントサーバ
16 ブレードサーバ
16a サーバブレード
17 記録部
18 ルール生成部
19 提供条件生成部
20 IT資産評価システム
21 評価部
22 入出力部
23 需給データ
24 実績データ
25 実績モデル
26 モデル生成部
27 価格情報

Claims (6)

  1. それぞれ独立して運営される複数の事業システムでそれぞれ稼動する複数のIT資産を管理し、前記複数の事業システムのうちのいずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰を、IT資産の調達が必要な他の事業システムへ有償で提供する仕組みを備える管理システムに接続され、前記複数の事業システムのうち少なくとも1つの事業システムを評価対象として、IT資産の価値を評価するIT資産評価システムであって、
    前記複数の事業システム全体におけるIT資産の需要または供給のうち少なくともいずれか一方の遷移を表す需給データを記録する需給データ記録部と、
    いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰が他の事業システムに実際に提供された際の、提供実績価格と、提供されたIT資産の量と、前記提供された余剰を判定した余剰判定ルールとが関連付けて蓄積された実績データを記録する実績データ記録部と、
    前記評価対象となる前記事業システムにおけるIT資産の余剰の有無を判定するための要件としてのIT資産の稼動状況と、前記判定の対象となる期間とを少なくとも表すデータである余剰判定ルールを含むIT資産データを、前記評価対象となる前記事業システムから入力するIT資産データ入力部と、
    前記IT資産データの前記余剰判定ルールが表す前記判定の対象となる期間について、前記需給データが示す前記需要または供給のうち少なくともいずれか一方の遷移により、当該時期が繁忙期または閑散期であるか否かを判断し、繁期の場合は前記実績データにおける前記IT資産データの前記余剰判定ルールに対応する余剰判定ルールに関連付けられた提供実績価格より高い提供価格を、閑散の場合は前記提供実績価格より低い提供価格を価値データとして算出する評価部とを備えるIT資産評価システム。
  2. 前記実績データは、前記提供実績価格の平均値、最頻値または中央値と、提供された前記IT資産の量の平均値、最頻値または中央値とを含む、請求項1に記載のIT資産評価システム。
  3. 前記評価部で算出された前記価値データを、前記IT資産データに追加することにより、IT資産を提供するための提供条件を表す提供条件データを生成する提供条件データ生成部をさらに備える、請求項1に記載のIT資産評価システム。
  4. 前記複数の事業システムのうちのいずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰が、他の事業システムに提供された際に、前記IT資産の余剰が有ると判定するために用いられたデータであって、前記IT資産の余剰の有無を判定するための要件としての前記IT資産の稼動状況と、前記判定の対象となる期間とを表すデータである余剰判定ルールが、前記実績データに含まれて前記実績データ記録部に記録されており、
    ルール生成要求を受け付けて、前記実績データに含まれる前記余剰判定ルールから前記ルール生成要求で示された条件を満たす余剰ルールを取得することにより余剰判定ルールを生成するルール生成部をさらに備える請求項1に記載のIT資産評価システム。
  5. 請求項1に記載のIT資産評価システムに接続された管理システムであって、
    IT資産の余剰を有する事業システムが前記余剰を提供するための提供条件であって、提供可能な前記IT資産の量と、提供価格とを少なくとも表す提供条件データを蓄積する提供条件蓄積部と、
    調達が必要なIT資産の量と、調達価格とを少なくとも表す調達条件データを蓄積する調達条件蓄積部と、
    前記提供条件蓄積部に蓄積された提供条件データと、前記調達条件蓄積部に蓄積された
    調達条件データとの中から、互いに適合する提供条件データと調達条件データを抽出するマッチング部と、
    前記マッチング部で抽出された前記提供条件データが表す提供可能なIT資産を、前記マッチング部で抽出された前記調達条件データにかかる事業システムで稼動可能な状態にする割当部と、
    前記マッチング部で抽出された前記提供条件データを、前記実績データとして前記IT資産評価システムの前記実績データ記録部に記録する実績データ生成部とを備える管理システム。
  6. それぞれ独立して運営される複数の事業システムでそれぞれ稼動する複数のIT資産を管理し、前記複数の事業システムのうちのいずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰を、IT資産の調達が必要な他の事業システムへ有償で提供する仕組みを備える管理システムに接続されたコンピュータに、前記複数の事業システムのうち少なくとも1つの事業システムを評価対象として、IT資産の価値を評価する処理を実行させるIT資産評価プログラムであって、
    前記複数の事業システム全体におけるIT資産の需要または供給のうち少なくともいずれか一方の遷移を表す需給データを記録する需給データ記録部から前記需給データを読み出す需給データ読み出し処理と、
    いずれかの事業システムにおけるIT資産の余剰が他の事業システムに実際に提供された際の、提供実績価格と、提供されたIT資産の量と、前記提供された余剰を判定した余剰判定ルールとが関連付けて蓄積された実績データを記録する実績データ記録部から前記実績データを読み出す実績データ読み出し処理と、
    前記評価対象となる前記事業システムにおけるIT資産の余剰の有無を判定するための要件としてのIT資産の稼動状況と、前記判定の対象となる期間とを少なくとも表すデータである余剰判定ルールを含むIT資産データを、評価対象となる前記事業システムから入力するIT資産データ入力処理と、
    前記IT資産データの前記余剰判定ルールが表す前記判定の対象となる期間について、前記需給データが示す前記需要または供給のうち少なくともいずれか一方の遷移により、当該時期が繁忙期または閑散期であるか否かを判断し、繁期の場合は前記実績データにおける前記IT資産データの前記余剰判定ルールに対応する余剰判定ルールに関連付けられた提供実績価格より高い提供価格を、閑散の場合は前記提供実績価格より低い提供価格を価値データとして算出する評価処理とをコンピュータに実行させるIT資産評価プログラム。
JP2005190615A 2005-06-29 2005-06-29 It資産評価システム、it資産評価プログラム、管理システムおよび管理プログラム Expired - Fee Related JP4435037B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005190615A JP4435037B2 (ja) 2005-06-29 2005-06-29 It資産評価システム、it資産評価プログラム、管理システムおよび管理プログラム
US11/236,638 US8281032B2 (en) 2005-06-29 2005-09-28 IT resource evaluation system, recording medium storing IT resource evaluation program, and management system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005190615A JP4435037B2 (ja) 2005-06-29 2005-06-29 It資産評価システム、it資産評価プログラム、管理システムおよび管理プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007011621A JP2007011621A (ja) 2007-01-18
JP4435037B2 true JP4435037B2 (ja) 2010-03-17

Family

ID=37591110

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005190615A Expired - Fee Related JP4435037B2 (ja) 2005-06-29 2005-06-29 It資産評価システム、it資産評価プログラム、管理システムおよび管理プログラム

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8281032B2 (ja)
JP (1) JP4435037B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8874477B2 (en) 2005-10-04 2014-10-28 Steven Mark Hoffberg Multifactorial optimization system and method
US20070112945A1 (en) * 2005-11-12 2007-05-17 Lori Brown Supply and demand project management tool
US20100318171A1 (en) * 2009-06-15 2010-12-16 Boston Scientific Scimed, Inc. Multiple Stent Delivery System
US11017367B2 (en) 2015-02-26 2021-05-25 Nec Corporation Processing device, processing device control method, and recording medium

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5737581A (en) * 1995-08-30 1998-04-07 Keane; John A. Quality system implementation simulator
EP0770967A3 (en) * 1995-10-26 1998-12-30 Koninklijke Philips Electronics N.V. Decision support system for the management of an agile supply chain
US6477660B1 (en) * 1998-03-03 2002-11-05 Sap Aktiengesellschaft Data model for supply chain planning
US6466660B1 (en) * 1999-05-14 2002-10-15 Sun Microsystems, Inc. Method and apparatus for retroactively updating a communication billing system
US7240027B2 (en) * 2000-04-07 2007-07-03 The Procter & Gamble Company Method and apparatus for monitoring the flow of items through a store or warehouse
JP2001325041A (ja) 2000-05-12 2001-11-22 Toyo Eng Corp 計算機資源活用方法及びシステム
JP4292693B2 (ja) 2000-07-07 2009-07-08 株式会社日立製作所 計算機資源分割装置および資源分割方法
GB2366401B (en) * 2000-08-25 2005-06-01 Mitel Corp Resource sharing with sliding constraints
US20040015382A1 (en) * 2001-09-06 2004-01-22 Baca Dennis M. Data-driven management decision tool for total resource management
JP3879471B2 (ja) 2001-10-10 2007-02-14 株式会社日立製作所 計算機資源割当方法
EP1355233B1 (fr) * 2002-04-15 2005-06-29 France Telecom Procédé et système d'allocation d'une ressource en temps réel entre plusieurs entités
US7349965B1 (en) * 2002-09-13 2008-03-25 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Automated advertising and matching of data center resource capabilities
US7200589B1 (en) * 2002-10-03 2007-04-03 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Format-independent advertising of data center resource capabilities
US20040111308A1 (en) * 2002-12-09 2004-06-10 Brighthaul Ltd. Dynamic resource allocation platform and method for time related resources
GB0312942D0 (en) * 2003-06-05 2003-07-09 British Telecomm Redistribution of resources
US20040260630A1 (en) * 2003-06-20 2004-12-23 Benco David S. Network support for mobile service plan cumulative usage reports
JP4066932B2 (ja) * 2003-11-10 2008-03-26 株式会社日立製作所 予測に基づいた計算機リソース配分方法
JP5076279B2 (ja) * 2005-03-17 2012-11-21 富士通株式会社 It資産管理システム、it資産管理方法およびit資産管理プログラム
JP4352028B2 (ja) * 2005-06-29 2009-10-28 富士通株式会社 運用ポリシー評価システムおよび運用ポリシー評価プログラム
JP4293616B2 (ja) * 2005-06-29 2009-07-08 富士通株式会社 余剰判定システム、管理システム、余剰判定プログラムおよび管理プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
US8281032B2 (en) 2012-10-02
JP2007011621A (ja) 2007-01-18
US20070005799A1 (en) 2007-01-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5076279B2 (ja) It資産管理システム、it資産管理方法およびit資産管理プログラム
US9037505B2 (en) Mechanisms for executing a process in a cloud computing environment
JP4352028B2 (ja) 運用ポリシー評価システムおよび運用ポリシー評価プログラム
KR102009055B1 (ko) 클라우드 선택을 위한 코디네이션 엔진
JP4293616B2 (ja) 余剰判定システム、管理システム、余剰判定プログラムおよび管理プログラム
US20110213712A1 (en) Cloud Broker and Procurement System and Method
US20050044228A1 (en) Methods, systems, and media to expand resources available to a logical partition
US8730994B2 (en) Fair discount for network resource allocation
JP2002245282A (ja) 情報処理サービス提供方法および情報処理資源の管理方法
JP5077617B2 (ja) 想定外需要検出システムおよび想定外需要検出プログラム
US8423644B2 (en) Method and computer program product for resource planning
US6978257B1 (en) System and method for measuring and pricing midrange computer server outsourcing services
JP4435037B2 (ja) It資産評価システム、it資産評価プログラム、管理システムおよび管理プログラム
US7721295B2 (en) Execution multiplicity control system, and method and program for controlling the same
US20110231229A1 (en) Hybrid Software Component and Service Catalog
CN101901421A (zh) 处理委托目的地管理装置、程序以及方法
Yucel et al. Estimating the cost of digital service delivery over clouds
Nault Mitigating underinvestment through an IT-enabled organization form
KR20030025963A (ko) 분산컴퓨팅을 수행한 정보처리기에 대한 기여도 보상시스템 및 기여도 보상 방법
CN108805324A (zh) 一种企业资源的分配方法及其设备
CN114840291A (zh) 一种分布式存储业务流程的系统及其使用方法
Hu A game-based virtual machine pricing mechanism in federated clouds
Peoples et al. Building Stakeholder Trust in Internet of Things (IoT) Data Services using Information Service Level Agreements (SLAs)
Huang et al. You can't always get what you want: achieving differentiated service levels with pricing agents in a storage grid
Emamqeysi et al. A review of methods for resource allocation and operational framework in cloud computing

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090304

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090317

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090518

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090709

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091006

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20091124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091215

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091222

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130108

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130108

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140108

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees