JP4293462B2 - 遊技場設備装置 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技場設備装置に係わり、詳しくは少なくとも金額情報記憶領域、遊技価値情報記憶領域および識別情報記憶領域を有する遊技カードと、遊技カードを発行するカード発行機と、遊技カードを挿入することにより記憶された金額情報を所定の遊技価値情報に変換して遊技を行わせるための遊技価値変換装置が備えられた遊技機と、遊技価値変換装置を備えた遊技機と、遊技カード発行機とに情報伝送路を介して連絡し、遊技機および遊技カード発行機からの情報を管理する制御を行うとともに、各遊技カードの識別情報に基づいて各遊技カードに記憶された金額情報および遊技価値情報を記憶管理する遊技カード管理装置と、を含む遊技場設備装置に関する。
一般に、遊技媒体を用いた遊技装置としては、例えばパチンコ機、アレンジボール機、雀球機、コインを用いたスロットマシン(回胴式スロット遊技機)等がある。従来、遊技媒体として玉を用いた遊技機としては、例えばパチンコ機が代表的である。
また、最近では遊技カードを利用したパチンコ遊技機が開発されており、この遊技機を使用した遊技システムでは、金額情報が付加されたカードを購入し、それを遊技機に備えられた玉数情報変換装置に挿入して所定の玉数情報に変換し、その玉数情報の範囲内で遊技を行い、玉数情報が無くなった場合は、また、金額情報から玉数情報に変換して遊技を行い、その結果として遊技カードに更新された金額情報、玉数情報を記憶するようにしている。
一方、遊技者がカードを購入する際に、カード発行機でカードを識別可能なコード番号だけを記憶したカードを発行し、金額情報はホールの集中管理装置に記憶し、遊技者がカードを遊技機に挿入することにより記憶された金額情報を呼び出すとともに所定の玉数情報に変換して遊技を行い、その結果として更新された金額情報、玉数情報を集中管理装置にて記憶する他のカード式遊技システムもある。
これらの遊技システムで使用されるいわゆる封入式の遊技機では、遊技球を所定数遊技機本体内に封入しておき、遊技領域への遊技球の発射を検出する発射センサと、遊技領域へ到らなかった戻り玉を検出するファールセンサと、遊技領域を経た全ての遊技球を検出する回収センサ(アウトセンサ)と、入賞を検出するセーフセンサとを備え、入賞検出結果や回収センサの検出結果に応じて持玉数を変化させるとともに、持玉数情報の範囲内で、発射センサで遊技球を検出することにより持玉数情報を1減算し、ファールセンサで遊技球を検出することにより持玉数情報を1加算し遊技を行っている。
そして、カードの返却スイッチを操作して遊技を終了したい場合は、最後に発射した遊技球が回収センサで検出されてからカードを排出している。
このような従来のカード式遊技システムとしては、例えば以下の特許文献1に開示のものがある。この特許文献1には終了スイッチがオンされた場合に、その状態を保留し、浮遊球無し状態を検出した場合に、カードを排出させる遊技機が記載されている。
特開平4−35677号公報
しかしながら、従来のカード式遊技システムにあっては、以下の問題点があった。
(イ)従来のカード式遊技システムの場合、特にこのシステムの中核である封入球処理の方式において、遊技者が遊技を終了したいとき、返却スイッチを操作した場合に最後に発射した遊技球がアウトセンサ(回収センサ)に到達しないと遊技が終了できなかった。
(ロ)そのため、このため返却スイッチを操作してから、遊技を終了するまでに、多くの時間を費やしてしまい、遊技者がいらいらすることがあった。すなわち、迅速な終了処理ができず、遊技者の意思を迅速に反映できなかった。
(ハ)また、これを改善するために、例えば返却スイッチを操作してから所定時間経過したら一義的に遊技を終了させることも考えられるが、この場合は、最悪、最後に発射した遊技球が入賞を発生(セーフセンサがオン)した場合に、この入賞が当該遊技者に反映されなくなってしまうおそれがあるという欠点があった。すなわち、遊技者に不利益を与えるおそれがあった。
(ニ)例えば、遊技者がカードを用いて新たに遊技を行う場合とか、精算を行う場合に、前回の終了間際の処理における入賞結果が当該遊技者に反映されず、遊技者が不利益を蒙ることがあった。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたもので、遊技者の操作に基づいて迅速に遊技終了処理を行うとともに、遊技者に不利益を与えない遊技場設備装置を提供することを目的としている。
上記目的達成のため、請求項1記載の発明による遊技場設備装置は、少なくとも金額情報記憶領域、遊技価値情報記憶領域および識別情報記憶領域を有する遊技カードと、
遊技カードを発行するカード発行機と、
遊技カードを挿入することにより記憶された金額情報を所定の遊技価値情報に変換して遊技を行わせるための遊技価値変換装置が備えられた遊技機と、
遊技価値変換装置を備えた遊技機と、遊技カード発行機とに情報伝送路を介して連絡し、遊技機および遊技カード発行機からの情報を管理する制御を行うとともに、各遊技カードの識別情報に基づいて各遊技カードに記憶された金額情報および遊技価値情報を記憶管理する遊技カード管理装置と、
を含む遊技場設備装置であって、
前記遊技機は、
遊技球を封入しておき、金額情報または遊技価値情報の範囲内において前記遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行い、
その遊技に基づいて遊技価値情報の更新を行い、かつ、遊技領域を経た遊技球を回収して発射位置に導くことにより、この封入された遊技球を循環使用して所定の遊技を行う封入球式パチンコ遊技機であり、
前記封入球式パチンコ遊技機の遊技を終了する返却スイッチが押された場合には、最後に発射された遊技球が入賞するか外れるかという判定結果を待たずに、直ちに前記遊技カード管理装置に記憶された前記遊技カードに対する情報を当該遊技カードに書き込んで該遊技カードを排出するようにし、
前記遊技カード管理装置に記憶された前記遊技カードに対する情報を当該遊技カードに書き込んだ後に、遊技球が入賞した場合には、入賞に基づく玉数の増加分を遊技価値情報に加算して前記遊技カード管理装置で記憶するようにしたことを特徴とする。
また、請求項1に従属する請求項2記載の発明は、前記遊技カードにより遊技機において新たな遊技を行う場合、遊技カードに記憶された金額情報、遊技価値情報および識別情報と、遊技カード管理装置に記憶された金額情報、有価価値情報および識別情報との照合を行う照合手段と、
該照合手段による照合結果、遊技カード管理装置に記憶された遊技価値情報より遊技カードに記憶された遊技価値情報が少なく、かつ、金額情報および識別情報の比較が同一の場合に、遊技カード管理装置に記憶された遊技価値情報に基づいて新たな遊技を行わせることを許可する許可手段と、を設けたことを特徴とする。
(作用)
本発明では、封入球式パチンコ遊技機の遊技を終了する返却スイッチが押された場合には、最後に発射された遊技球が入賞するか外れるかという判定結果を待たずに、直ちに遊技カード管理装置に記憶された遊技カードに対する情報を当該遊技カードに書き込んで該遊技カードが排出される。したがって、直ちに遊技を終了させるので、遊技者の意志を迅速に反映させることができる。
この場合、遊技終了間際に入賞が発生したとしても、入賞に基づく遊技価値情報は遊技カード管理装置が吸い上げ、当該遊技者は新たに遊技を行うときに仮に遊技カードの遊技価値情報が遊技カード管理装置のファイル情報より少なくても、遊技カード管理装置の情報に基づいて新たに遊技を行うことができる。したがって、遊技者は不利益を被ることがない。
本発明によれば、封入球式パチンコ遊技機の遊技を終了する返却スイッチが押された場合には、最後に発射された遊技球が入賞するか外れるかという判定結果を待たずに、直ちに前記遊技カード管理装置に記憶された前記遊技カードに対する情報を当該遊技カードに書き込んで該遊技カードを排出するようにし、前記遊技カード管理装置に記憶された前記遊技カードに対する情報を当該遊技カードに書き込んだ後に、遊技球が入賞した場合には、入賞に基づく玉数の増加分を遊技価値情報に加算して前記遊技カード管理装置で記憶するようにしたので、以下の効果を得ることができる。
(1)遊技を終了する返却スイッチが押された場合に、直ちに遊技カードを遊技者に返還することで、遊技者の意志を迅速に反映させることができる。
(2)遊技終了間際に入賞が発生したとしても、入賞に基づく遊技価値情報は遊技カード管理装置が吸い上げるので、当該遊技者が新たな遊技を行うときに、仮に遊技カードの遊技価値情報が遊技カード管理装置のカードファイルに記憶されている遊技価値情報の情報より少なくても、遊技カード管理装置の遊技価値情報に基づいて新たに遊技を行うことができる。したがって、遊技者は不利益を被ることがない。
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
(I)カード式遊技システムの全体構成
図1はカード式遊技システムの全体構成を示す図である。図1において、1は遊技店、2はカード管理会社である。遊技店1には大きく分けてカード管理装置(遊技カード管理装置)11、ホール管理装置(以下、管理装置という)12、カード発行機13、景品交換装置(景品交換機)14、遊技機取付設備(いわゆる島設備)15が配置され、さらに遊技機取付設備15には複数の遊技媒体変換装置(遊技価値変換装置)21a〜21n(以下、適宜単に21の符号で表す)複数の遊技機22a〜22n(以下、適宜単に22の符号で表す)、封入球循環制御装置23が配置されている。なお、図1では遊技機取付設備15を1つしか示していないが、このような遊技機取付設備15は島単位で、複数配設されている。
また、各遊技機22は遊技媒体変換装置21を一体的に備えた構成になっている。
カード管理装置11はカード会社2と電話回線(例えば、ISDN等のデジタル回線)で結ばれており、カード会社2は全国共通のプリペイドカードを遊技カードとして発行したり、遊技店1における遊技カードに関する精算を行ったりする。また、必要に応じてカード管理装置11の各種情報を受信したりする。遊技店1は、カードの発行情報とか、必要な情報をカード会社2から得たり、問い合わせる等のために電話回線を介してカード会社2と接続されている。
以下の説明では、後述の遊技カード800を単に、適宜、カードに略称して用いる。
カード管理装置11はカード発行機13、遊技媒体変換装置21を備えた遊技機22、および景品交換装置14に対して情報伝送路24を介して接続されている。カード管理装置11はカード管理制御装置31および通信制御装置32を備えており、カード管理制御装置31はカード発行機13、遊技媒体変換装置21を備えた遊技機22、景品交換装置14を端末装置として扱い、これらの各端末装置の情報を管理する制御を行うとともに、各端末装置に挿入/排出される後述の遊技カードの識別情報に基づいて各遊技カードに記憶された金額情報および遊技価値情報と同等の情報を記憶管理するような制御を行う。
通信制御装置32は各端末装置の通信制御装置33、34、35a〜35nに対して情報伝送路24を介して必要な情報の転送(送信/受信)を行うもので、例えばLAN(例えば、イーサーネット)を構築して情報の伝送が行われる。
カード発行機13はカード会社2から購入したプリペイドカードを遊技カードとして遊技者に発行するもので、例えば1000円、2000円、3000円、5000円の遊技カードを発行する。カード発行機13は通信制御装置33および発行機制御装置41を有しており、通信制御装置33はカード管理装置11との間で情報伝送路24を介して情報(例えば、遊技カードの売上情報等)の転送を行い、発行機制御装置41は遊技カードの発行に必要な制御を行う。
景品交換装置14は遊技カードに基づいて景品の交換処理を行うもので、通信制御装置34および景品交換制御装置42を有している。通信制御装置34はカード管理装置11との間で情報伝送路24を介して情報(例えば、景品交換のための制御情報等)の転送を行い、景品交換制御装置42は景品交換に必要な制御を行う。
遊技媒体変換装置21a〜21nは遊技カードが挿入されることにより、遊技カードの情報(金額データ、持ち玉データ等)を読み取って玉貸しを行ったり、遊技者の獲得した玉数を遊技カードに記憶したりするもので、通信制御装置35a〜35n(以下、適宜単に35の符号で表す)および遊技媒体変換制御装置43a〜43n(以下、適宜単に43の符号で表す)を有している。通信制御装置35a〜35nはカード管理装置11との間で情報伝送路24を介して情報(例えば、玉貸しや持玉数の記録のための制御情報等)の転送を行い、遊技媒体変換制御装置43a〜43nは遊技カードによる玉貸し等に必要な制御を行う。
遊技媒体変換装置21a〜21nはそれぞれ遊技機22a〜22nと一体的に構成されており、両者の間は信号やデータの伝送が可能になっている。
封入球循環制御装置23は遊技機取付設備15に配置された複数の遊技機22a〜22nに対して封入球を封入するものである。
管理装置12はホールの管理室に設置されるとともに、遊技機取付設備15に配置された各遊技機22a〜22nに対して情報伝送路44を介して接続され、各遊技機22a〜22nからの遊技データ等を収集してホールの営業管理を行うものである。具体的には、ホールの多数の封入球式遊技機22a〜22nから必要なデータを収集して各種遊技状態に対応するデータを整理し、整理したデータをディスプレイに表示させたり(例えば、大当りの多い台番号順、大当り発生率の高い台番号順に表示させたり)、必要なデータの演算処理を行う。また、管理装置12の端末入力装置を操作することにより、遊技種類別、機種別、島単位別、製造メーカー別に大当りデータ、賞球データ等を収集し、ディスプレイに表示させたりする。
(II)通信制御装置の構成
図1に示した通信制御装置32、33、34、35a〜35nは何れも同様の構成であり、代表として図2にカード管理装置11における通信制御装置32の構成を示して説明する。図2において、カード管理装置11の通信制御装置32は通信インターフェイス回路51、通信ドライバ/レシーバ52、通信コントローラ53、メモリ54、マイクロプロセッサ55、クロック回路56、メモリ57、双方向メモリ58により構成される。
通信インターフェイス回路51は情報伝送路24に介在して情報伝送路24からデータを取り込んだり、転送したりするためのインターフェイス処理を行い、通信ドライバ/レシーバ52はデータの送信/受信のための駆動処理を行う。通信コントローラ53は情報伝送路24を介したデータの送信/受信に必要な通信制御を行い、メモリ54は情報伝送路24を介して送信/受信されるデータを一時的に格納する。マイクロプロセッサ55はメモリ54に格納されたデータを読み出して双方向メモリ58に書き込んだり、あるいは双方向メモリ58からデータを読み出してメモリ54に格納する処理を行う。クロック回路56はマイクロプロセッサ55等の処理に必要なクロック信号を生成する。メモリ57はプログラムを格納しているROMからなるプログラムメモリ57aと、データを格納しているROMからなるデータメモリ57bと、ワークエリアとして用いられるRAMからなるワークメモリ57cとからなる。双方向メモリ(デュアルポートRAM)58はマイクロプロセッサ55あるいはカード管理制御装置31の双方向からデータの書き込みが可能なものである。
(III)カード管理装置の構成
図3はカード管理装置11の構成を示す図である。図3において、カード管理装置(異常記録手段)11は通信制御装置32の他に、制御を行う部分としてマイクロプロセッサ101、クロック回路102、メモリ103、I/Oインターフェイス回路104を有し、各種操作スイッチ部としてリセットスイッチ111、締めスイッチ112、業務開始スイッチ113、営業開始スイッチ114、表示スイッチ115、印字スイッチ116、ポインティングスイッチ117、強制開始スイッチ118を有し、さらに付属装置として信号変換装置121、プリンタ122、表示装置123、外部記憶装置124を有している。
(A)制御部の構成
マイクロプロセッサ101は遊技カードに対応するファイルを識別情報に基づいて作成し、各種の情報(金額データ、持ち玉データ等)を管理する演算処理を行う。クロック回路102はマイクロプロセッサ101等の処理に必要なクロック信号を生成する。メモリ103はマイクロプロセッサ101の制御プログラムを格納しているROMからなるプログラムメモリ103aと、遊技カードのファイル管理に必要なデータを格納しているROMからなるデータメモリ103bと、ワークエリアとして用いられるRAMからなるワークメモリ103cとからなる。
(B)操作スイッチ部の構成
マイクロプロセッサ101にはI/Oインターフェイス回路104を介してリセットスイッチ111、締めスイッチ112、業務開始スイッチ113、営業開始スイッチ114、表示スイッチ115、印字スイッチ116、ポインティングスイッチ117、強制開始スイッチ118からの信号が入力されている。
リセットスイッチ111はカード管理装置11の処理をリセットするためのものである。締めスイッチ112はホールの営業を終了するときに操作されるもの、業務開始スイッチ113はカード管理装置11の業務を開始するときに操作されるものである。営業開始スイッチ114はホールの営業を開始するときに操作されるもので、表示スイッチ115は表示装置123に入力画面を表示させるときに操作されるもので、印字スイッチ116は必要な情報をプリンタ122に印字させるときに操作されるものである。ポインティングスイッチ117は、例えばマウスのようなデバイスで、表示装置123が入力画面になったとき所望の指示を入力するものである。強制開始スイッチ118は、例えばある遊技機22が故障であっても強制的にカード管理装置11の業務を起動させて営業を開始するときに操作されるものである。
(C)付属装置の構成
信号変換装置121は外部のカード会社2からの要求を取り込んで、その要求に応じたカード管理装置11の情報を外部に伝送可能な信号に変換して送出するための処理を行う。プリンタ122は印字スイッチ116の操作に応じてカード管理装置11のファイル情報等を印字する。表示装置123は表示スイッチ115やポインティングスイッチ117の操作に応じてカード管理装置11のファイル情報等を表示する。外部記憶装置124は、例えば所定容量のハードディスク装置によって構成され、カード管理装置11のファイル情報等を記憶する。
また、マイクロプロセッサ101はI/Oインターフェイス回路104を介して通信制御装置32に接続され、通信制御装置32は各端末装置(カード発行機13、遊技媒体変換装置21、景品交換装置14)の各通信制御装置33、34、35に対して情報伝送路24を介して必要な情報を転送(送信/受信)する処理を行う。さらに、マイクロプロセッサ101はI/Oインターフェイス回路104を介してホールの管理装置12に接続され、管理装置12に対して必要な情報を送信する処理を行う。
(IV)カード発行機の構成
図4はカード発行機13の構成を示す図である。図4において、カード発行機13は通信制御装置33の他に、制御を行う部分としてマイクロプロセッサ131、クロック回路132、メモリ133、I/Oインターフェイス回路134を有し、各種操作スイッチ部として1000円スイッチ141、2000円スイッチ142、5000円スイッチ143、10000円スイッチ144、紙幣返却スイッチ145を有し、さらに付属装置としてサウンドジェネレータ151、音声合成IC152、プリンタ153、表示装置154、中止ランプ155、販売ランプ156、遊技カード発行装置157、紙幣識別装置158、紙幣払出装置159を有している。
(A)制御部の構成
マイクロプロセッサ131は遊技カードを発行するために必要な演算処理を行う。クロック回路132はマイクロプロセッサ131等の処理に必要なクロック信号を生成する。メモリ133はマイクロプロセッサ131の制御プログラムを格納しているROMからなるプログラムメモリ133aと、遊技カードの発行処理に必要なデータを格納しているROMからなるデータメモリ133bと、ワークエリアとして用いられるRAMからなるワークメモリ133cとからなる。
(B)操作スイッチ部の構成
マイクロプロセッサ131にはI/Oインターフェイス回路134を介して1000円スイッチ141、2000円スイッチ142、5000円スイッチ143、10000円スイッチ144、紙幣返却スイッチ145からの信号が入力されている。
1000円スイッチ141は紙幣を挿入して1000円の遊技カード(すなわち、プリペイドカード)を購入するときに操作されるもの、2000円スイッチ142は2000円の遊技カードを購入するときに操作されるものである。5000円スイッチ143は5000円の遊技カードを購入するときに操作されるもの、10000円スイッチ144は10000円の遊技カードを購入するときに操作されるものである。紙幣返却スイッチ145は操作をミスしたときに購入者が挿入した紙幣の返還を要求するときに操作するものである。
(C)付属装置の構成
サウンドジェネレータ151はカード発行に必要な効果音を生成し、アンプ161により増幅してスピーカー162から報音する。音声合成IC152はカード発行に必要な音声合成を行い、同様にアンプ161により増幅してスピーカー162から報音する。プリンタ153はホールの係員がカード発行機13の点検等のとき必要な情報を印字して出力する。表示装置154は、例えばLCDからなり、カード発行に必要な情報を表示する。中止ランプ155はカード発行ができず、発行を中止するときに点灯する。販売ランプ156はカード発行が可能なときに点灯する。遊技カード発行装置157は本体内部にストックされている遊技カードを外部の購入者に発行(すなわち、排出)するものである。紙幣識別装置158は挿入された紙幣の真偽を識別する。紙幣払出装置159は高額の紙幣を挿入して遊技カードを購入する場合に、釣銭の紙幣を排出する。
また、マイクロプロセッサ131はI/Oインターフェイス回路134を介して通信制御装置33に接続され、通信制御装置33はカード管理装置11の通信制御装置32に対して情報伝送路24を介して必要な情報の転送(送信/受信)を行う。
(V)景品交換装置の構成
図5は景品交換装置14の構成を示す図である。図5において、景品交換装置14は通信制御装置34の他に、制御を行う部分としてマイクロプロセッサ171、クロック回路172、メモリ173、I/Oインターフェイス回路174を有し、各種操作スイッチ部として一括変換スイッチ181、入力装置182を有し、さらに付属装置としてカードリーダライタ191、表示装置192を有している。
(A)制御部の構成
マイクロプロセッサ171は挿入された遊技カードの情報に基づいて景品交換を行うために必要な演算処理を行う。クロック回路172はマイクロプロセッサ171等の処理に必要なクロック信号を生成する。メモリ173はマイクロプロセッサ171の制御プログラムを格納しているROMからなるプログラムメモリ173aと、景品交換処理に必要なデータを格納しているROMからなるデータメモリ173bと、ワークエリアとして用いられるRAMからなるワークメモリ173cとからなる。
(B)操作スイッチ部の構成
マイクロプロセッサ171にはI/Oインターフェイス回路174を介して一括変換スイッチ181、入力装置182からの信号が入力されている。
一括変換スイッチ181は遊技カード情報のうち、持ち玉数の全てを一括して景品交換するときに操作されるものである。入力装置182は遊技カード情報のうち、持ち玉数の一部を景品交換するときに操作されるもので、景品交換を希望する所定の玉数を遊技者が入力するものである。
(C)付属装置の構成
カードリーダライタ191は遊技カードを取り込んで景品交換に必要なデータ(例えば、持ち玉数データ)を読み出したり、景品交換後の残りのデータ(例えば、残りの持ち玉数)を遊技カードに書き込んで排出したりする。表示装置192は、例えばLCDからなり、景品交換に必要な情報を表示する。
また、マイクロプロセッサ171はI/Oインターフェイス回路174を介して通信制御装置34に接続され、通信制御装置34はカード管理装置11の通信制御装置32に対して情報伝送路24を介して必要な情報の転送(送信/受信)を行う。
(VI)遊技機のシステム構成
図6は遊技媒体変換装置21を備えた遊技機22のシステム構成を示す図である。図6において、遊技機22は遊技媒体変換装置21を備えた一体型として構成され、遊技機22の封入球制御(持ち玉制御)を行う遊技機制御装置201と、遊技媒体変換装置21のカード金額制御等を行う遊技媒体変換制御装置43とは情報伝送路202を介して必要な情報(例えば、玉貸しコマンド、持ち玉のデータ等)の転送が相互に行われるようになっている。
遊技媒体変換装置21は通信制御装置35およびカードリーダライタ203を有しており、通信制御装置35はカード管理装置11の通信制御装置32に対して情報伝送路24を介して必要な情報の転送(送信/受信)を行う。また、カードリーダライタ203は遊技カードを取り込んで玉貸しに必要なデータ(例えば、金額データ、識別データ、セキュリティデータ)を読み出したり、遊技終了時の残りのデータ(例えば、残りの金額データ、持玉数データ)を遊技カードに書き込んで排出したりする。
遊技機22は遊技機制御装置201の他に、この遊技機制御装置201に対して相互にデータや信号の転送が可能な役物制御装置211、操作表示制御装置212および発射制御装置213を有している。
役物制御装置211は役物装置(例えば、第1種遊技を行う役物装置)の制御を行い、役物制御装置211からは賞球信号が遊技機制御装置201に出力されるようになっている。
操作表示制御装置212は遊技カードの金額、持ち玉、遊技機の操作に必要なコメント等を表示するもので、例えばLCDによって構成される。発射制御装置213は封入球の発射制御を行うものである。
また、遊技機22には遊技機取付設備15に配置された封入球循環制御装置23から所定数の封入球が封入される。封入球循環制御装置23はホールの管理装置12に接続され、封入球の排出/封入状況が管理装置12に送信可能である。
(VII)遊技媒体変換制御装置の構成
図7は遊技媒体変換制御装置43の構成を示す図である。図7において、遊技媒体変換制御装置43は通信制御装置35の他に、制御を行う部分としてマイクロプロセッサ221、クロック回路222、メモリ223、I/Oインターフェイス回路224を有し、付属装置としてカードリーダライタ203を有している。
マイクロプロセッサ221は挿入された遊技カードの情報に基づいて玉貸しを行ったり、持ち玉データ等を遊技カードに書き込んだりするために必要な演算処理を行う。クロック回路222はマイクロプロセッサ221等の処理に必要なクロック信号を生成する。メモリ223はマイクロプロセッサ221の制御プログラムを格納しているROMからなるプログラムメモリ223aと、遊技カードの情報処理に必要なデータを格納しているROMからなるデータメモリ223bと、ワークエリアとして用いられるRAMからなるワークメモリ223cとからなる。
また、マイクロプロセッサ221はI/Oインターフェイス回路224を介して遊技機制御装置201に接続されるとともに、通信制御装置35およびカードリーダライタ203に接続されている。通信制御装置35はカード管理装置11の通信制御装置32に対して情報伝送路24を介して必要な情報の転送(送信/受信)を行う。
この場合、遊技媒体変換制御装置43は照合手段、許可手段、異常カード排出手段および判断手段としての機能を実現する。
(VIII)遊技機制御装置の構成
図8は遊技機制御装置201の構成を示す図である。図8において、遊技機制御装置201は制御を行う部分としてマイクロプロセッサ301、クロック回路302、メモリ303、I/Oインターフェイス回路304を有し、各種操作スイッチ部として球送りセンサ311、ファール球検出センサ312、封入球検出量センサ313、セーフセンサ314、リセットスイッチ315、遊技機番号設定スイッチ316、球貸しスイッチ320、返却スイッチ321、中断スイッチ322、自動球貸しスイッチ323を有し、さらに駆動部としてセーフソレノイド326、封入球抜きソレノイド327を有している。また、遊技機制御装置201は各種操作スイッチ部からの入力信号をハード的に波形整形処理する入力信号制御装置325を有している。
(A)制御部の構成
マイクロプロセッサ301は封入球遊技を行うために必要な演算処理を行う。クロック回路302はマイクロプロセッサ301等の処理に必要なクロック信号を生成する。メモリ303はマイクロプロセッサ301の制御プログラムを格納しているROMからなるプログラムメモリ303aと、封入球遊技の演算処理に必要なデータを格納しているROMからなるデータメモリ303bと、ワークエリアとして用いられるRAMからなるワークメモリ303cとからなる。
(B)操作スイッチ部の構成
マイクロプロセッサ301にはI/Oインターフェイス回路304および入力信号制御装置325を介して球送りセンサ311、ファール球検出センサ312、封入球検出量センサ313、セーフセンサ314、リセットスイッチ315、遊技機番号設定スイッチ316、球貸しスイッチ320、返却スイッチ321、中断スイッチ322、自動球貸しスイッチ323からの信号が入力されている。
球送りセンサ311は遊技機22の発射位置に球が送り込れまたことを検出する。ファール球検出センサ312は発射された球がファールになったことを検出する。封入球検出量センサ313は遊技機22に所定量(例えば、20個)の玉が封入されているか否かを検出する。セーフセンサ314は遊技領域の玉がセーフ入賞したことを検出する。リセットスイッチ315は遊技機制御装置201をリセットするためのものである。遊技機番号設定スイッチ316は遊技機22の台番号を設定するものである。
球貸しスイッチ320は遊技カードの金額の範囲内で球貸しを要求する場合に操作されるもので、1回押すと単位設定度数に対応する球貸しが行われる。
返却スイッチ321は遊技カードの返却を要求するときに操作されるものである。中断スイッチ322は遊技を中断(例えば、食事のための一時的な中断)するときに操作されるものである。自動球貸しスイッチ323は遊技カードの金額の範囲内で球貸しの自動要求をする場合に操作されるもので、オン操作すると、持ち玉が所定数以下になると、単位設定度数に応じた球貸しがその都度行われる。
(c)駆動部の構成
セーフソレノイド326は保持されているセーフ球を1個ずつ排出するためのもので、セーフソレノイド326がオンする度に、入賞したセーフ球が外部に1個ずつ排出される。封入球抜きソレノイド327は遊技機22の内部に封入されている封入球を外部に排出するためのもので、封入球抜きソレノイド327が一定時間だけオンすると、封入球(例えば、20個)が全て外部に排出される。
また、マイクロプロセッサ301はI/Oインターフェイス回路304を介してホールの管理装置12、通信制御装置34に接続され、通信制御装置34はカード管理装置11の通信制御装置32に対して情報伝送路24を介して必要な情報の転送(送信/受信)を行う。その他、マイクロプロセッサ301はI/Oインターフェイス回路304を介して遊技媒体変換制御装置43、操作表示制御装置212、役物制御装置211に接続され、相互に信号、データの転送が可能になっている。
(D)入力信号制御装置の構成
入力信号制御装置325は図9に示すように、波形成形回路331、論理変換回路332およびオアゲート333により構成される。波形成形回路331は球送りセンサ311、ファール球検出センサ312、封入球検出量センサ313、セーフセンサ314、リセットスイッチ315、遊技機番号設定スイッチ316、球貸しスイッチ320、返却スイッチ321、中断スイッチ322および自動球貸しスイッチ323からの各信号をハードロジックによって波形成形し、論理変換回路332は波形成形回路331の出力信号を正論理に変換し、入力処理を行って信号を出力する。オアゲート333は球送りセンサ311およびファール球検出センサ312からの信号のオア論理を取り、信号Xを出力する。したがって、球送りセンサ311の出力を論理変換し入力処理した信号、あるいはファール球検出センサ312の出力を論理変換し入力処理した信号の何れかの信号がオアゲート333を介して出力され、オアゲート333の出力信号Xは割り込み信号として使用される。
(IX)役物制御装置の構成
図10は役物制御装置211の構成を示す図である。図10において、役物制御装置211は制御を行う部分としてマイクロプロセッサ351、クロック回路352、分周回路353、メモリ354、I/Oインターフェイス回路355を有し、各種スイッチ部として第1種始動スイッチ361、普図始動スイッチ362、カウントスイッチ363、継続スイッチ364を有し、さらに駆動部として大入賞口ソレノイド371、始動口ソレノイド372、普図記憶表示器373、普通図柄表示器374、ランプ・LED375、サウンドジェネレータ376、表示制御装置377を有している。
(A)制御部の構成
マイクロプロセッサ351は役物装置の制御を行うために必要な演算処理を行う。クロック回路352はマイクロプロセッサ351等の処理に必要なクロック信号を生成し、分周回路353はクロック信号に基づいてタイマー等に必要な各種の信号を生成してマイクロプロセッサ351に供給する。
メモリ354はマイクロプロセッサ351の制御プログラムを格納しているROMからなるプログラムメモリ354aと、役物制御の演算処理に必要なデータを格納しているROMからなるデータメモリ354bと、ワークエリアとして用いられるRAMからなるワークメモリ354cとからなる。
(B)各種スイッチ部の構成
第1種始動スイッチ361は特図の可変表示を開始する始動入賞口に玉が入賞したことを検出する。普図始動スイッチ362は普図の可変表示を開始する普図ゲートを玉が通過したことを検出する。カウントスイッチ363は大入賞口(いわゆるアタッカー)に玉が入賞したことを検出し、継続スイッチ364は大入賞口のV入賞口に玉が入賞したことを検出する。
(C)駆動部の構成
大入賞口ソレノイド371は大入賞口(アタッカー)をオープンさせるもので、特図が大当り状態になると、1サイルク目以後はV入賞を条件に各サイクルで一定時間あるいは一定の玉数だけ大入賞口ソレノイド371が励磁されて大入賞口が開く。始動口ソレノイド372はチューッリップタイプの普通電動始動口(以下、普電という)をオープンさせるもので、普図が当り状態になると、一定時間あるいは一定の玉数だけ始動口ソレノイド372が励磁されて普電が開く。
普図記憶表示器373は普図の可変表示を開始する普図ゲームを玉が通過したとき、4個の範囲内でその通過玉数を記憶したことを表示する。普通図柄表示器374は、いわゆる普図であり、例えば後述の図16に示すように7セグメントのLEDを有し、0〜9の範囲で10種類の数字を表示可能である。普通図柄表示器374の図柄が予め定めた当り図柄(例えば、「7」)になると、普通電動始動口のチューリップが電動動作して一定時間だけ開くようになっている。
ランプ・LED375は遊技盤上に配置されたサイドランプ、大当りランプ、リーチランプ等であり、これらはゲームの進行状況に応じて点灯あるいは点滅制御される。
サウンドジェネレータ376は遊技に必要な効果音を生成し、生成された効果音はアンプ377により増幅されてスピーカ378から放音される。なお、サウンドジェネレータ376の他に、例えば音声合成ICを設け、遊技に必要な音声合成(例えば、ゲームの途中や大当り時等に遊技者への期待感を高める音声、“ヤッター”、“始動入賞だ”)を行うようにしてもよい。
表示制御装置376は表示装置(特図)380の表示制御を行うもので、特図の可変表示を開始する始動入賞口に玉が入賞すると、表示装置380の表示画面を変化させて特図遊技を行う。表示装置380は、例えばカラー液晶(LCD)を有して構成され、その表示画面を変化させることにより第1種ゲームの遊技を表示する。この場合、表示画面には例えば3例の図柄(例えば、数字あるいは記号、キャラクター等)を可変表示可能で、可変表示を開始して図柄が停止したとき、3列のゾロ目(例えば、「777」)が揃うと、大当りが発生して大当り遊技が行われるようになっている。
また、マイクロプロセッサ351はI/Oインターフェイス回路355を介してホールの管理装置12、遊技機制御装置201に接続され、相互に信号、データの転送が可能になっている。
(X)操作表示制御装置の構成
図11は操作表示制御装置212の構成を示す図である。図11において、操作表示制御装置212は制御を行う部分としてマイクロプロセッサ401、クロック回路402、メモリ403、ビデオメモリ404、フォントデータメモリ405、ビデオディスプレイコントローラ406、I/Oインターフェイス回路407を有している。
マイクロプロセッサ401は遊技者が遊技機22の操作を行うときの各種情報の表示制御を行うために必要な演算処理を行う。クロック回路402はマイクロプロセッサ401等の処理に必要なクロック信号を生成する。メモリ403はマイクロプロセッサ401の制御プログラムを格納しているROMからなるプログラムメモリ403aと、操作表示制御の演算処理に必要なデータを格納しているROMからなるデータメモリ403bと、ワークエリアとして用いられるRAMからなるワークメモリ403cとからなる。
ビデオメモリ404は、例えばVRAMからなり、遊技機22の操作に必要な各種情報を表示する表示装置411に表示する画像を1画面単位で記憶する処理を行う。フォントデータメモリ405は操作画像を表示するためのフォントデータを格納している。ビデオディスプレイコントローラ406はマイクロプロセッサ401の命令に基づいてビデオメモリ404やフォントデータメモリ405から画像データを読み出し、表示装置411に出力する。
表示装置411は、例えばカラーのLCDからなり、ビデオディスプレイコントローラ406の出力に基づいて遊技機22の操作に必要な各種情報を表示する。
マイクロプロセッサ401の制御出力はI/Oインターフェイス回路407を介してサウンドジェネレータ412および音声合成IC415に出力されている。サウンドジェネレータ412は遊技機22の操作表示に必要な効果音を生成し、生成された効果音はアンプ413により増幅されてスピーカ414から放音される。音声合成IC415は遊技機22の操作表示に必要な音声合成を行い、生成された音声合成音は同様にアンプ413により増幅されてスピーカ414から放音される。また、マイクロプロセッサ401はI/Oインターフェイス回路407を介して遊技機制御装置201に接続され、相互に信号、データの転送が可能になっている。
(XI)発射制御装置の構成
図12は発射制御装置213の構成を示す図である。図12において、発射制御装置213は制御を行う部分としてマイクロプロセッサ451、クロック回路452、メモリ453、I/Oインターフェイス回路454を有し、各種スイッチ部として発射操作スイッチ461、ハンドル回動量検出器462、飛距離調整スイッチ463、タッチ回路464を有し、さらに駆動部として球送りソレノイド471、ロータリーソレノイド472を有している。
(A)制御部の構成
マイクロプロセッサ451は玉の発射制御を行うために必要な演算処理を行う。クロック回路452はマイクロプロセッサ451等の処理に必要なクロック信号を生成する。メモリ453はマイクロプロセッサ451の制御プログラムを格納しているROMからなるプログラムメモリ453aと、玉の発射制御の演算処理に必要なデータを格納しているROMからなるデータメモリ453bと、ワークエリアとして用いられるRAMからなるワークメモリ453cとからなる。
(B)各種スイッチ部の構成
発射操作スイッチ461は遊技領域に向けて玉を発射するとき遊技者が回動操作すると、オンする。ハンドル回動量検出器462は可変抵抗器を有して構成され、発射操作ハンドルの軸に設けられてその回動量を検出するもので、遊技者が玉の弾発力を調整することを可能にする。飛距離調整スイッチ463はホールの係員によって操作されるもので、玉の飛距離を調整するためのものである。タッチ回路464は発射操作ハンドルに遊技者が触れていることを検出するもので、例えばタッチプレート465に遊技者が触れると静電容量が変化する静電容量型のものが用いられる。タッチ回路464における感度調整はタッチ感度調整スイッチ466によって調整可能である。タッチ回路464の検出信号は遊技機制御装置201に出力されており、遊技機制御装置201では遊技者が発射操作ハンドルにふれているか否かを判断可能になっている。
(C)駆動部の構成
球送りソレノイド471は待機位置にある封入球を発射位置に1個ずつ送るもためのもので、球送りソレノイド471が駆動される度に、封入球が発射位置に移動する。ロータリーソレノイド472は発射位置にある封入球を弾発するために杵を駆動する回転型のソレノイドであり、ロータリーソレノイド472がオンすると、回転して杵を駆動して玉が弾発される。
また、マイクロプロセッサ451はI/Oインターフェイス回路454を介して遊技機制御装置201に接続され、相互に信号、データの転送が可能になっている。
(XIII)遊技機の具体的な構成
次に、遊技機22の具体的な構成について説明する。
(A)遊技機の正面構成
図13は遊技機22の正面図である。図13において、封入球式遊技機22は遊技媒体変換装置21を側方に配設した一体型に形成されており、前面枠601と、ガラス602を支持する金枠603と、遊技盤604(図14参照)と、前面操作パネル605とを有している。
前面枠601は樹脂製で、後述の図15に示すように機枠680に対して支持部材(例えば、蝶番)によって開閉可能に支持されてる。機枠680は封入球式遊技機22の本体の外枠を構成するもので、樹脂(プラスチック)を素材として矩形状に成形されている。なお、機枠680は木製でもよい。また、前面枠601は前面操作パネル605とは別体で、何れも単体で開閉可能な構成であるが、両者を一体に形成してもよい。
金枠603は金属製(例えば、ステンレス)で、遊技領域前面に対応する透光性のガラス602(クリア部材)の周辺を補強部材として補強する構成になっており、金枠603の周囲は前面枠601に固定されている。したがって、金枠603は前面枠601と一体的に開閉する。なお、クリア部材はガラスに限らず、透明な樹脂を用いてもよい。
前面枠601には金枠開放キーを挿入して金枠603を開放可能な施錠装置611が配置されており、前面枠601は通常は施錠装置611に連動するフック(図15参照)によって機枠680に対して施錠されている。前面枠601を開く場合には、施錠装置611の施錠孔に所定の金枠開放キーを挿入して回動操作することにより、施錠装置611のロック状態が解除されてオープンする。
前面枠601の下部両側には、例えばステレオで効果音や音声合成音を出力可能な役物用のスピーカ379がそれぞれ配置されている。一方、操作表示用のスピーカー414も遊技機22の内部に設けられている。
前面操作パネル605には操作表示のための矩形状の表示装置411と、球貸しスイッチ320と、返却スイッチ321と、中断スイッチ322と、自動球貸しスイッチ323とが配置されている。
また、前面操作パネル605には灰皿621と、遊技領域に向けて玉を発射するときに操作される発射操作ハンドル622が配置されている。
一方、遊技媒体変換装置21は遊技機22本体に沿って縦長の形状に形成され、前面側に遊技カード800が挿入/排出されるカード挿入口623が形成されるとともに、上部側に玉貸しが可能であるときに点灯する玉貸可能表示LED624が配置されている。
ここで、遊技カード800はカード管理会社21からホールが購入する全国共通のプリペイドカードであり、携帯可能な大きさで薄い形状である。また、遊技カード800は磁気カードであり、後述の図24(B)に示すように各種の情報を格納可能になっている。
(B)遊技盤の正面構成
図14は遊技盤の正面図である。図14において、封入球式遊技機22の遊技盤604は第1種遊技を行うもので、遊技領域の周囲には弾発された玉を遊技領域の上方部まで案内したり、後述のアウト玉回収口670まで案内するなどの機能を有するレール651が配置されている。また、遊技領域のほぼ中央部には特図を可変表示可能な表示装置(特別図柄表示装置:いわゆる役物装置)380が配置されている。表示装置380の下方には、チューリップタイプの普通電動始動口(以下、適宜、普電という)652が配置されるとともに、表示装置380の作動結果によって遊技玉を受け入れない第1の状態から受け入れ易い第2の状態に変動する大入賞口としての変動入賞装置(いわゆるアタッカー)653が配置されている。
普通電動始動口652の下部には前述した普通図柄表示器374が配置されており、普通図柄表示器374は7セグメントのLEDからなり、最大で0〜9の範囲で10種類の数字を表示可能である。
特図を表示する表示装置380は普通電動始動口652に玉が入賞したとき(ただし、始動記憶のタイミングは後述する)、その表示画面の図柄を変化させ、可変表示を開始して図柄が停止したとき、その図柄が特定の利益状態(すなわち、特別態様遊技状態で、例えば、大当りのゾロ目状態:「777」など)になると、変動入賞装置(アタッカー)653が開放して大当り遊技が行われるようになっている。変動入賞装置653の開放は、特別変動入賞装置に関わる特別遊技状態を起生することに相当する。なお、本明細書中では上記特定の利益状態を適宜単に大当り状態という。
表示装置380の側方には普図始動ゲート(普通図柄始動ゲートのことで、以下、適宜、普図ゲートという)654、655が配置されており、普図始動ゲート654、655は玉が1個分だけ通過可能なゲートを有し、玉がゲートを通過すると、普通電動始動口652に配置された普通図柄表示器374の図柄(例えば、数字)を変化させ、この数字が予め定めた特定図柄(例えば、「7」)になると、普通電動始動口652のチューリップタイプの普通電動補助装置を電動動作させて一定時間だけ開くようになっている。
また、普通図柄表示器374の側方には4つの普図記憶表示器373が設けられており、普図記憶表示器373は前述したように普図始動ゲート654、655を玉が通過したとき、4個の範囲内でその通過玉数を記憶したことを表示する。
表示装置380の下方左右両側には一般入賞口656、657が配置されている。さらに、遊技領域内の適宜位置には風車と呼ばれる打球方向変換部材658、659が回転自在に複数設置されるとともに、障害釘(図示略)が多数植設されている。遊技領域の中央下部にはアウト玉回収口670が形成されている。また、遊技盤604内にはサイドランプ671、672が配置される他、図示は略すが装飾ランプ等が設けられている。サイドランプ671、672および装飾ランプはゲーム内容に応じて適当に点灯あるいは点滅して遊技の臨場感を高めるもである。
(C)遊技機の裏面構成(主要な制御関連部)
図15は遊技機22の裏面側の主要な制御関連部を示す図である(ただし、遊技媒体変換装置21は図示略)。図15において、遊技機22は機枠680を有しており、機枠680に対して前面枠601が施錠装置611に連動するフック681、682によって保持施錠されている。遊技機22の裏機構側には前述した役物制御装置211、操作表示制御装置212が順次配置されている。また、裏面側の上部には外部のホールの管理装置12等に対して信号を取り出す配線を接続するための外部端子基盤683が配置されるとともに、封入球を充填する封入球充填装置684が配置されている。一方、遊技機22の裏面側の下方には遊技機制御装置201および発射制御装置213が配置され、遊技機制御装置201の裏面側にはリセットスイッチ315および遊技機番号設定スイッチ316が配置されている。
(D)遊技機の裏面構成(付属関連部)
図16は遊技機22の裏面側の付属関連部を示す図である(ただし、遊技媒体変換装置21は図示略)。図16において、遊技機22は裏面側の付属関連部として、遊技機取付設備15から封入球を補給して貯留しておくための補給タンク691、補給タンク691から封入球を補給するため通路を開閉する補給ソレノイド692、封入球として補給をした玉を検出する補給センサ693、補給通路と封入球の循環通路とを切り替える通路切替ソレノイド694、球送りセンサ311、球送りソレノイド471、ロータリソレノイド472、封入球抜きソレノイド327、セーフソレノイド326、セーフセンサ314、封入球検出量センサ313が配置されている。
補給ソレノイド692、通路切替ソレノイド694については封入球循環制御装置23の制御下におかれ、管理装置12によって制御される。また、補給センサ693の出力信号は管理装置12に入力される。封入球検出量センサ313は封入球が定量封入されているとき、その末端の球を検出することにより、定量の封入球が封入されているか否かを判断する。
また、遊技機22の裏面側下部には封入球抜きソレノイド327をオンして封入球を外部に排出して回収するための球回収口695が形成されている。
(E)発射機構(球送り機構を含む)の構成
図17は遊技機22の発射機構の正面図、図18は発射機構の側面図である。これらの図において、封入球は矢印で示すように封入球循環通路701を通って球の流下を阻止する第1状態にある球受け部材702に当接して停止する。その後、球受け部材702の上方に配置された電気的駆動源たる球送りソレノイド471に通電することにより、この球送りソレノイド471に球受け部材702が吸着されると、球受け部材702の球受け部が球を受け入れ可能な第2状態に変換される。
このようにして、第2状態に変換された球受け部材702の球受け部に球が受け入れられる。その後、球送りソレノイド471への通電が停止されると、球受け部材702の球受け部に球を受け入れた状態で球受け部材702が第1状態に復帰し、この球受け部材702によって下方に導かれた球が球通過路703を経て、遊技領域への弾球路を形成するガイドレール651と連通する断面M字状の発射レール704の発射位置へ至るようになっている。このとき、球送りセンサ311が発射レール704の発射位置へ送られる実球を検出する。したがって、球送りセンサ311は発射センサとして機能を発揮する。
発射位置に導かれた玉は、発射操作ハンドル622が操作されると、ロータリソレノイド472によって駆動される略L字状のレバー705により1個ずつ弾発されて遊技領域内に向けて発射される。
一方、封入球抜きソレノイド327をオンすると、封入球循環通路701にある封入球が球抜き通路706の方に流下し、外部に抜き取られる。その後、抜き取られた封入球は外部にて、例えば清浄等が行われる。
次に、本実施例の作用について説明する。
A.カード管理装置の制御
図19はカード管理装置11によって実行される管理制御のメインプログラムを示すフローチャートである。このプログラムはカード管理装置11の電源投入と同時に開始される。プログラムがスタートすると、まずステップS10で初期化処理を行う。これは、マイクロプロセッサ101、メモリ103、I/Oインターフェイス回路104を初期状態にしたり、フラグのリセット等を行うものである。次いで、ステップS12で自己診断処理を行う。これは、カード管理装置11内の各装置(例えば、通信制御装置32、信号変換装置121、プリンタ122、表示装置123、外部記憶装置124等)の作動チェックを行うものである。
次いで、ステップS14に進み、自己診断の結果がOKであるか否かを判別する。自己診断の結果がNGであればステップS16に進んで診断の状態を表示装置123に表示する。次いで、リセットスイッチ111がオンしたか否かを判別し、オンしていない場合はステップS16に戻ってループを繰り返す。そして、係員が診断の状態表示を確認して必要な処置がわかり、リセットスイッチ111を操作してオンすると、ステップS10に戻って処理をやり直す。
自己診断の結果がOKであればステップS20に進んで業務開始処理を行う。これは、カード管理装置11の業務を開始する他、カードの発行とか封入球遊技の開始を許可してホールの営業を開始するものである(詳細はサブルーチンで後述)。
次いで、ステップS22で操作スイッチ処理を行う。これは、表示装置123に入力画面を表示して必要な情報を見るものである(詳細はサブルーチンで後述)。次いで、ステップS24で不正処理を行う。これは、不正という異常が発生した場合に、その異常に対処すべく異常処理を行うものである。例えば、遊技カードの不正があると、ファイルの来歴記録にカードの識別番号に応じて異常データを残したり、係員に注意を促すような報知を行ったりする。
次いで、ステップS26で締めスイッチ112がオンしたか否かを判別する。これにより、ホールの営業を終了する要求が入力されたか否かを判断することになる。締めスイッチ112がオンしていなければ、ステップS22に戻ってステップS22〜ステップS26のループを繰り返す。これにより、通常のホール営業が行われる。
ステップS26で締めスイッチ112がオンすると、ホールの営業を終了する要求が入力されたと判断し、続くステップS28に進んで業務停止処理を行う。業務停止処理は、ホールの営業を正常に終了する処理を行うものである(詳細はサブルーチンで後述)。ステップS28を経ると、カード管理装置11がスリープモードに入り、翌日の営業に備えられる。
A−1.業務開始処理のサブルーチン
図20は管理制御のメインプログラムのステップS20の業務開始処理におけるサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンが開始されると、ステップS50で業務開始スイッチ113がオンしているか否かを判別する。業務開始スイッチ113がオンしていない場合はステップS50に待機する。業務開始スイッチ113がオンすると、ホールの営業開始を準備するスイッチが押されたと判断し、ステップS52に進む。ステップS52では設定変更情報があるか否かを判別する。これは、操作スイッチ処理で設定変更された情報、例えば玉貸し単位度数の変更(玉貸し単位度数が2度=200円から、5度=500円に変更されたような場合)の情報があるかどうかを判断するものである。
設定変更情報があればステップS54に分岐して変更情報を読み込み、その後、ステップS56に進む。これにより、設定変更された新たな情報に従って、以後の処理が行われることになる。一方、ステップS52で設定変更情報がなければステップS54をジャンプしてステップS56に進む。
ステップS56では初期情報、業務開始コマンド、カード取込禁止情報を通信制御装置32へ書き込む。通信制御装置32へ書き込むことにより、各端末装置の通信制御装置33、34、35a〜35n(すなわち、カード発行機13、遊技媒体変換装置21を備えた遊技機22、景品交換装置14の各通信制御装置)は情報伝送路24を介して初期情報、業務開始コマンド、カード取込禁止情報を順次取り込んでいく。つまり、各端末装置にステップS56の情報(業務開始コマンド等)が伝達されることになる。
次いで、ステップS58で遊技機番号を取り込む。これは、遊技媒体変換装置21に接続されている遊技機番号を取り込むものである。次いで、ステップS60で遊技機番号の読み込みがOKであるか否かを判別する。各遊技機の遊技機番号の読み込みがOKでなければステップS62に進んで該当遊技機の番号を表示装置123に表示する。これにより、カード管理装置11と遊技媒体変換装置21との回線の接続状態が分かる。
次いで、ステップS64で強制開始スイッチ118がオンしたか否かを判別する。強制開始スイッチ118は強制的に営業を行う場合に操作される。したがって、ステップS64で強制開始スイッチ118がオンしていなければステップS66に進んで異常フラグをセットしてメインルーチンにリターンする。異常フラグがセットされると、不正処理に入り業務は停止する。
一方、ステップS64で強制開始スイッチ118をオン操作すると、ステップS68に分岐して遊技機ファイルを作成する。
次いで、ステップS70で営業開始スイッチ114がオンか否かを判別する。オンしていなければステップS70に待機し、オンするとホールの営業開始が要求されていると判断してステップS72に進む。ステップS72ではカード取込許可情報、カード発行機開始情報、景品交換開始情報を通信制御装置32へ書き込む。これにより、各端末装置の通信制御装置33、34、35a〜35n(すなわち、カード発行機13、遊技媒体変換装置21を備えた遊技機22、景品交換装置14の各通信制御装置)では営業開始に関する情報を順次取り込んでいく。つまり、各端末装置にステップS72の情報が伝達されることになる。したがって、各端末装置は営業を開始することが可能になる。ステップS72を経ると、メインルーチンにリターンする。
A−2.操作スイッチ処理のサブルーチン
図21は管理制御のメインプログラムのステップS22の操作スイッチ処理におけるサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンが開始されると、ステップS100で表示装置123に入力画面を表示させる表示スイッチ115がオンしているか否かを判別する。表示スイッチ115がオンしていない場合はステップS106にジャンプする。したがって、この場合は表示装置123に入力画面が表示されず、情報を印字するかどうかを判断することになる。
一方、表示スイッチ115がオンすると、表示装置123に情報を指示(選択)するための入力画面が表示され、ステップS102に進む。ステップS102では所定情報の入力処理を行う。これは、ポインティングスイッチ117(例えばマウス)によって所望の情報(見たい情報の指示)を入力するものである。すなわち、表示装置123が情報を指示するための入力画面になったとき、係員が管理のために見たいと希望する情報(例えば、1番台〜10番台までの遊技機に関するファイルデータ)の指示を入力する。
次いで、ステップS104では入力された指示情報に基づいてカード管理装置11にあるカードファイル情報を読み込んで表示装置123に表示する。これにより、例えば1番台〜10番台までの遊技機に関するファイルデータを見たいという指示がなされていると、表示装置123に1番台〜10番台までの遊技機に関するファイルデータが表示され、係員が見ることができる。
次いで、ステップS106に進み、情報を印字するか否かを判別する。YESのときはステップS108に進んで選択された情報を印字して出力する。ステップS108を経ると、メインルーチンにリターンする。
A−3.業務停止処理のサブルーチン
図22は管理制御のメインプログラムのステップS28の業務停止処理におけるサブルーチンを示すフローチャートである。ホールの営業を終了するときに操作される締めスイッチ112がオンすると、業務停止処理のサブルーチンが実行される。このサブルーチンが開始されると、ステップS120で全端末機アドレスを指定して締めコマンドを通信制御装置32へ書き込む。これにより、全ての端末装置の通信制御装置33、34、35a〜35n(すなわち、カード発行機13、遊技媒体変換装置21を備えた遊技機22、景品交換装置14の各通信制御装置)では業務停止に関する締めコマンドが順次取り込まれる。つまり、全端末装置に業務を終了させるために締めコマンドが送信されることになる。したがって、全端末装置は業務を停止することになる。
次いで、ステップS122で業務終了に際して、当日の業務情報を印字するか否かを判別する。NOのときはステップS124をジャンプしてステップS126に進む。また、YESのときはステップS124に進んでカードファイル、玉貸ファイル、カード発行ファイル、異常来歴ファイルを印字して出力する。これにより、当日の業務情報がカードファイル、玉貸ファイル、カード発行ファイル、異常来歴ファイルとして印字される。
次いで、ステップS126で各ファイル情報を外部記憶装置124へ記録する。これにより、当日の業務情報がカードファイル、玉貸ファイル、カード発行ファイル、異常来歴ファイルとして記録されて残される。次いで、ステップS128でカード会社2からの通信があるか否かを判別する。カード会社2からの通信がなければステップS128に待機し、カード会社2からの通信があると、ステップS130に進んで外部記憶装置124に記憶した内容をカード会社2に送信する。これにより、当日の業務情報であるカードファイル、玉貸ファイル、カード発行ファイル、異常来歴ファイルとして記憶された情報がカード会社2に送信され、例えば遊技カードや売上の精算決済等が以後行われることになる。
次いで、ステップS132でカード管理装置11をスリープモードに切り替てメインルーチンにリターンする。これにより、カード管理装置11は低消費電力モードになって翌日の業務開始に備えられる。
次に、割り込み処理について説明する。
メインルーチンで説明したように、メインルーチンのステップS22〜ステップS26のループを繰り返して通常のホール営業が行われる。すなわち、操作スイッチ処理、不正処理、締めスイッチ112がオンしたどうかの判断処理を繰り返すことにより、営業が行われる。これは、カード管理装置11による営業管理のループであるが、その他に、カード管理装置11では割り込み処理によって以下のような各種の処理を行う。割り込み処理には、通信割り込みおよび所定時間毎の割り込みがある。
WA.通信処理
図23は割り込みで行われるカード管理装置11の通信処理ルーチンを示すフローチャートである。カード管理装置11の通信制御装置32に新たな受信情報が書き込まれると、その度に割り込みがかけられて、本ルーチンが実行される。
割り込みがかかると、ステップS150で通信制御装置32に書き込まれた新たな受信情報をカード管理装置11のファイルメモリに転送する。これにより、何れかの端末装置の通信制御装置33、34、35a〜35n(すなわち、カード発行機13、遊技媒体変換装置21を備えた遊技機22、景品交換装置14の各通信制御装置)から情報が送信されると、その度に割り込みがかかって送信された情報がカード管理装置11のファイルメモリのカードファイルに取り込まれるともに、このとき、コマンドもカードファイルに関連させて記憶される。
ここで、カード管理装置11のファイルメモリにおけるカードファイルの形式について説明する。
図24(A)はカードファイルの形式を示し、各データは以下の内容である。各データはカードの識別情報により区別してカード毎に記憶される。
・識別情報
それぞれのカードを識別して情報を格納するためのデータである。カードにも同じ識別情報が割り当てられる。例えば、「Q5R21」のように割り当てられる。
・遊技機番号
複数の遊技機22を区別するための台番号である。例えば、「77」のように割り当てられる。
・カード残金
カードに残っている金額データである。例えば、1800円残っていれば、そのまま、「1800」のように記憶される。当店以外でも使用可能なデータである。
・持玉数
遊技者が保有している玉数で遊技が可能なものであり、金額から玉数に変換したデータ、遊技機22での遊技中に一般入賞して獲得した玉数が含まれる。例えば、「321」のように記憶される。
・中断情報
遊技者が遊技機22から離れて食事にいくようなときに、遊技を中断する場合の情報である。「フラグ」とは、遊技を中断する状態を判断するもの、「タイマ」とは、遊技を中断する時間である。「フラグ」がセットされると、遊技を中断している状態に相当し、「タイマ」により例えば中断時間の制限値(例えば、30分)を計測する。例えば、「0」、「0」とあれば、「フラグ」がセットされておらず、遊技中断時間も経過していない状態である。
・遊技機移動来歴
遊技者が遊技機22を移動して遊技をした場合の来歴データである。遊技をした遊技機22の台番号がそのまま記憶される。そのカードで遊技をしていなければ、何も記憶されない。
・遊技時間
遊技者が遊技機22で遊技をした場合の時間を表すデータである。例えば、30分間遊技をすると、「30」というデータが記憶される。
・日付
当日の日付のデータである。例えば、西暦1994年4月1日であれば、「94.4.1」というデータが記憶される。
・店コード
ホールを識別するための情報である。例えば、当店では「X1Q5W」のように割り当てられる。
図24(B)は遊技カード800に割当てられるカード情報の形式を示し、各データは以下の内容である。各データは遊技カード800のそれぞれの格納エリアにデータ毎に区別して記憶される。
・セキュリティ情報
カードの真偽を判断するデータである。例えば、符号を含む乱数を使用してセキュリティ情報が作成される。
・店コード
ホールを識別するための情報である。カードには各店の店コードが記憶可能であり、この店コードが異なると、金額情報は使用できるが、持ち玉数データ等は当店、当日限りでないと使用できない。
・日付
カードを使用した当日の日付のデータである。
・識別情報
それぞれのカードを識別するためのデータである。
・金額
カードが保有している金額データである。例えば、1800円残っていれば、そのまま、「1800」のように記憶される。当店以外でも使用可能なデータである。
・持玉数
遊技者が保有している玉数で、金額から玉数に変換したデータ、遊技機22での遊技中に一般入賞して獲得した玉数も含まれる。これも、当店以外では景品と交換はできず、遊技もできない。
・中断情報
遊技者が遊技機22から離れて食事にいくようなときに、遊技を中断する場合の情報である。カードには「フラグ」のデータが記憶される。そして、遊技を中断するとき、中断スイッチ322を押すと、中断の「フラグ」がセットされてカードに記憶される。遊技者は「フラグ」=1のカードを持って、例えば食事に行くことになる。
・遊技機番号
複数の遊技機22を区別するための台番号であり、特に最後に遊技を行った台(つまり最新の台)の番号である。例えば、「77」のように割り当てられる。
WB.店内処理
図25は割り込みで行われるカード管理装置11の店内処理ルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンは所定時間毎による割り込みで実行される。
所定時間毎による割り込みがかかると、ステップS160で異常情報処理を行う。これは、カード管理装置11で異常情報の来歴を管理するものである。次いで、ステップS162で識別情報付加処理を行う(詳細はサブルーチンで後述)。これは、端末装置(特に、遊技機22の遊技媒体変換装置21)から送信されてきた識別情報の要求コマンドに応じて識別情報を作成して対応する端末装置へ送信するものである。例えば、当店で新規に発行されたカードには未だ識別情報が付加されていないから、作成するような場合である。
次いで、ステップS164で照合要求処理を行う(詳細はサブルーチンで後述)。これは、端末装置(特に、遊技機22の遊技媒体変換装置21)から送信されてきた照合要求コマンドにより指示されたカードファイル情報を読み出して対応する端末装置へ送信するものである。例えば、カードを遊技媒体変換装置21に挿入して遊技を開始するような場合である。
次いで、ステップS166でカード情報要求処理を行う(詳細はサブルーチンで後述)。これは、端末装置(特に、遊技機22の遊技媒体変換装置21)から送信されてきたカード情報要求コマンドにより指示されたカードファイル情報を読み出して対応する端末装置へ送信するものである。例えば、返却スイッチ321を押して遊技を終了するような場合である。
次いで、ステップS168で帰零処理を行う(詳細はサブルーチンで後述)。これは、残高情報が「0」(すなわち、帰零)のカードファイルを検索して帰零処理を指示するものである。
次いで、ステップS170で中断処理を行う(詳細はサブルーチンで後述)。これは、遊技の中断処理を行うものである。例えば、遊技者が食事に行くような場合である。
次いで、ステップS172で照合確認処理を行う(詳細はサブルーチンで後述)。これは、カードの情報とカード管理装置11のカードファイルの情報とが不一致であるという不一致コマンドが出力されたとき、照合異常の来歴を管理するものである。このときは異常来歴ファイルに該当のカードファイルを複写して残すことになる。
次いで、ステップS174で玉貸情報、カード発行情報を玉貸・カード発行ファイルにて演算処理する。すなわち、ホールとカード会社2との決済のために、玉貸情報およびカード発行情報を収集する合計するような演算を行って、その結果を玉貸・カード発行ファイルに記憶して管理するものである。以後、例えば1日に1回以上カード会社2が当店のカード管理装置11にアクセスして必要な情報を引き出すことになる。ステップS174を経ると、本ルーチンを終了し、次回の割り込みタイミングを待つ。
WB−1.識別情報付加処理のサブルーチン
図26は割り込みで行われる店内処理ルーチンのステップS162の識別情報付加処理におけるサブルーチンを示すフローチャートである。まず、ステップS200で遊技機22の遊技媒体変換装置21から識別情報の要求コマンドが有るか(送信されてきたか)否かを判別する。識別情報の要求コマンドは、例えば遊技媒体変換装置21にカードが挿入されたとき、まだカードに当店の識別情報が無い場合に、遊技媒体変換装置21から出される要求である。カードに識別情報が無い場合とは、例えば新規なカードのとき、他店の識別情報が付与されかつ残金があるカードのときである。
識別情報の要求コマンドがなければルーチンを終了してリターンする。識別情報の要求コマンドが有れば、ステップS202に進んで識別情報を算出する。識別情報を算出とは、カードに付与する識別情報を新たに作成するもので、例えば乱数を使用して識別情報を作る場合には、その乱数を使用した識別情報を算出することになる。識別情報は乱数に限らず、カードを識別可能で、他店と区別可能であれば、どのような方法で算出してもよい。
次いで、ステップS204で識別情報に基づくカードファイルを作成する。これは、識別情報の要求コマンドがあったカードに対応する情報を格納するカードファイルをカード管理装置11に作るものであり、これにより、カード情報が管理されることになる。
次いで、ステップS206で作成した識別情報を送信アドレスを付けて通信制御装置32に書き込む。これにより、書き込まれた識別情報は要求のあった台の遊技媒体変換装置21にある通信制御装置35により取り込まれて、カードの識別情報格納エリアに記憶されることになる。ステップS206を経ると、メインルーチンにリターンする。
WB−2.照合要求処理のサブルーチン
図27は割り込みで行われる店内処理ルーチンのステップS164の照合要求処理におけるサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンが開始されると、まずステップS220で遊技機22の遊技媒体変換装置21から照合要求のコマンドが有るか(送信されてきたか)否かを判別する。照合要求のコマンドは、例えば遊技媒体変換装置21にカードが挿入されたとき、カードの情報とカード管理装置11に記憶されている同等の情報とを遊技媒体変換装置21側で照合するために、カード管理装置11のカードファイル情報を要求するものである。
照合要求のコマンドがなければルーチンを終了してリターンする。照合要求のコマンドが有れば、ステップS222に進んでカードの識別情報に基づきカード管理装置11にあるカードファイルを検索する。次いで、ステップS224で検索の結果見つけた当該カードファイルの情報を送信アドレスを付けて通信制御装置32に書き込む。これにより、書き込まれたカードファイルの情報は要求のあった台の遊技媒体変換装置21にある通信制御装置35により取り込まれて、遊技媒体変換装置21にてカード情報の照合が行われることになる。ステップS224を経ると、メインルーチンにリターンする。
WB−3.カード情報要求処理のサブルーチン
図28は割り込みで行われる店内処理ルーチンのステップS166のカード情報要求処理におけるサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンが開始されると、まずステップS250で遊技機22の遊技媒体変換装置21からカード情報要求のコマンドが有るか(送信されてきたか)否かを判別する。カード情報要求のコマンドは、例えば遊技媒体変換装置21にカードが挿入されている状態で、返却スイッチ321が押されてカードの返却が要求されたときに出されるものであり、カード管理装置11のカードファイルに記憶されている情報をカードに書き込んだ後に返却(すなわち、排出)するためである。これは、カード管理装置11側のカードファイルの情報を真としているためである。
カード情報要求のコマンドがなければルーチンを終了してリターンする。カード情報要求のコマンドが有れば、ステップS252に進んでカードの識別情報に基づきカード管理装置11にあるカードファイルを検索する。次いで、ステップS254で検索の結果見つけた当該カードファイルの情報を送信アドレスを付けて通信制御装置32に書き込む。これにより、書き込まれたカードファイルの情報は要求のあった台の遊技媒体変換装置21にある通信制御装置35により取り込まれて、遊技媒体変換装置21にて返却対象のカードについて、受信したカードファイルの情報が当該カードに書き込まれることになる。ステップS254を経ると、メインルーチンにリターンする。
WB−4.帰零処理のサブルーチン
図29は割り込みで行われる店内処理ルーチンのステップS168の帰零処理におけるサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンが開始されると、まずステップS280で金額の残高情報が「0」のカードファイルを抽出する。金額の残高情報が「0」ということは、金額が無くて玉の貸出しができないものである。次いで、ステップS282で抽出した残高情報が「0」のカードファイルの中から、さらに持玉数が「0」のカードファイルを抽出する。持玉数が「0」ということは、持ち玉が無くて遊技を継続できないものである。
これは、金額の残高情報=「0」、持玉数=「0」という帰零状態のカードファイルを監視して自動的に遊技機22での遊技を終了させるためである。
次いで、ステップS284で該当送信アドレスとともに帰零コマンドを通信制御装置32に書き込む。帰零コマンドは遊技を終了する命令である。すなわち、金額の残高情報=「0」、持玉数=「0」という帰零状態のカードファイルに対応する台の遊技媒体変換装置21の送信アドレスを通信制御装置32に書き込む。これにより、送信アドレスによって指定された台の遊技が自動的に終了し、カードが排出されることになる。ステップS284を経ると、メインルーチンにリターンする。
WB−5.中断処理のサブルーチン
図30は割り込みで行われる店内処理ルーチンのステップS170の中断処理におけるサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンが開始されると、まずステップS300で遊技中断の開始処理を行う(詳細はサブルーチンで後述)。これは、中断スイッチ322がオンしたか否かを判別し、オンした場合には遊技中断を開始させるものである。次いで、ステップS302で中断解除要求処理を行う(詳細はサブルーチンで後述)。これは、中断中のカードが他の台の遊技媒体変換装置21に挿入された場合に、当該カードによって中断されている台へ中断解除のコマンドを出すものである。
次いで、ステップS304で中断解除処理を行う(詳細はサブルーチンで後述)。これは、遊技中断の時間を監視して、中断解除の状態になった場合(例えば、30分が経過)に、中断解除要求のコマンドを出すものである。
次いで、ステップS306でタイマ更新処理を行う。これは、中断開始により起動したタイマの値を更新するもので、これにより、本ルーチンの実行毎に時間計測が行われる。ステップS306を経ると、メインルーチンにリターンする。
次に、上記中断処理の各サブルーチンの内容を説明する。
WB−5−1.開始処理のサブルーチン
図31は上記中断処理のステップS300の開始処理のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンが開始されると、まずステップS320で中断開始コマンドが有るか否かを判別する。中断開始コマンドは、例えば遊技媒体変換装置21にカードが挿入されている状態で、中断スイッチ322が押されて遊技者から遊技の中断が要求されたときに出されるものであり、例えば遊技者が食事に行くために、一時的に遊技の中断を認めてその台を確保しておく場合のためである。
中断開始コマンドがなければルーチンを終了してリターンする。中断開始コマンドが有れば、ステップS322に進んでカードの識別情報に基づきカード管理装置11にあるカードファイルを検索する。次いで、ステップS324で検索の結果見つけた当該カードファイルの中断情報のフラグをセットし、かつタイマを起動してメインルーチンにリターンする。
これにより、カードファイルの中断情報のフラグがセット(例えば、「1」)されると、カードファイル側で当該台が中断状態にあることを保持しておく。また、タイマを起動するのは、中断時間として規定値(本実施例では30分)のい計測を開始するためである。
WB−5−2.中断解除要求処理のサブルーチン
図32は上記中断処理のステップS302の中断解除要求処理のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンが開始されると、まずステップS350で中断解除要求コマンドが有るか否かを判別する。中断解除要求コマンドは、例えば中断中のカードが他の台の遊技媒体変換装置21に挿入された場合に、当該カードから中断されている台へ中断解除の要求を出すためのものである。
中断解除要求コマンドがなければルーチンを終了してリターンする。中断解除要求コマンドが有れば、ステップS352に進んでカードの識別情報に基づきカード管理装置11にあるカードファイルを検索する。次いで、ステップS354で検索の結果見つけた当該カードファイルの中の遊技機番号の送信アドレスを付加して中断解除コマンドを通信制御装置32に書き込む。これにより、送信アドレスによって指定された台の遊技媒体変換装置21にある通信制御装置35により中断解除コマンドが取り込まれる。そして、その遊技機22は中断が解除されることになる。したがって、他の遊技者によって遊技が可能になる。
次いで、ステップS356で当該カードファイルの中断情報をクリアしてメインルーチンにリターンする。これにより、カード管理装置11側でもその遊技機22は中断が解除される。
WB−5−3.中断解除処理のサブルーチン
図33は上記中断処理のステップS304の中断解除処理のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンが開始されると、まずステップS370でカード管理装置11にあるカードファイルのうち、中断情報のフラグがセットされているカードファイルを抽出する。これは、カードファイルの情報から中断状態にある遊技機22(すなわち、中断スイッチ322がオンした台)を探すものである。
次いで、ステップS372に進み、抽出されたカードファイルの中から中断情報のタイマが規定値(30分)を超えているカードファイルを抽出する。これは、規定値を超えている台について強制的に遊技中断を解除して他の遊技者に台を開放するためである。1人の遊技者が規定値を超えて台を占有するのは営業上好ましくないからである。
次いで、ステップS374では、中断情報のタイマが規定値(30分)を超えているカードファイルを抽出したら、該当カードファイルに対応する台(遊技機番号)の送信アドレスを付加して中断解除コマンドを通信制御装置32に書き込む。これにより、送信アドレスによって指定された台の遊技媒体変換装置21にある通信制御装置35により中断解除コマンドが取り込まれる。そして、その遊技機22は中断が強制的に解除されることになる。したがって、他の遊技者によって遊技が可能になる。ステップS374を経ると、メインルーチンにリターンする。
WB−6.照合解除処理のサブルーチン
図34は割り込みで行われる店内処理ルーチンのステップS172の照合解除処理におけるサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンが開始されると、まずステップS380で不一致コマンドが有るか(送信されてきたか)否かを判別する。不一致コマンドは、例えば遊技媒体変換装置21にカードが挿入されたとき、カードの情報とカード管理装置11に記憶されているカードファイルの同等の情報とを遊技媒体変換装置21側で照合した場合に、カードの情報とカードファイルの情報とが不一致である(正常でない)というときに、遊技媒体変換装置21側から送信されるものである。
不一致コマンドがなければルーチンを終了してリターンする。不一致コマンドが有れば、ステップS382に進んでカード管理装置11にある異常来歴ファイルに該当カードファイルを複写する。その後、メインルーチンにリターンする。これにより、ホールの係員はカードの改竄とか、カードの異常等がある場合に、カード管理装置11の異常来歴ファイルを見ることにより、そのような事態を認識して相応の処置を取ることができる。
B.カード発行機の制御
図35はカード発行機13によって実行されるカード発行制御のメインプログラムを示すフローチャートである。このプログラムはカード発行機13の電源投入と同時に開始される。プログラムがスタートすると、まずステップS400で業務開始フラグが有るか否かを判別する。業務開始フラグは、停電判断用のフラグであり、後述のようにステップS406にてセットされる。業務開始フラグが立っている(有る)ということは、停電からの復帰状態に相当する。
業務開始フラグがなければステップS402に進んで自己診断処理を行う。これは、カード発行機13内の各装置の作動チェックを行うものである。次いで、ステップS404で業務開始コマンドが有るか否かを判別する。業務開始コマンドはカード管理装置11によって業務を開始するときに各端末装置に送信される。したがって、カード管理装置11により業務の開始が可能と判断されていなければステップS404に待機し、カード管理装置11により業務の開始が可能と判断されて開始を指示されていれば、業務開始コマンドがあることになり、ステップS406に進む。
ステップS406では業務開始フラグをセットする。業務開始フラグは、例えば電池でバックアップされたメモリに記憶される。ここで、業務開始フラグをセットすることにより、これ以後に業務開始フラグがセット状態にあると、電源が一旦切れて停電したことを判断できることになる。
次いで、ステップS408で初期設定を行う。これは、カード発行機13のマイクロプロセッサ131、クロック回路132、メモリ133、I/Oインターフェイス回路134を初期状態にしたり、入出力ポートのイニシャライズ等を行うものである。次いで、ステップS410で営業開始コマンドがあるか否かを判別する。営業開始コマンドは前述したようにカード管理装置11から送信される。したがって、ステップS410ではカード管理装置11より営業開始の指示があるのを待つことになる。すなわち、営業開始コマンドがなければステップS410に待機し、営業開始コマンドがあるとステップS412に進む。
一方、ステップS400で業務開始フラグがあれば停電判断用のフラグがセットされているから、停電からの復帰であると判断し、ステップS414に分岐する。ステップS414では退避メモリ(停電時にデータを退避しておくメモリエリア)のデータをワークメモリに復帰させる。その後、ステップS412に進む。
ステップS412では通信処理を行う。これは、カード管理装置11との通信を行うもので、例えばカード発行状況の各種データの転送、カード管理装置11からの指示等が行われる。次いで、ステップS416でカード発行処理を行う。これは、遊技者がカードの購入を希望して操作したときに、遊技者にカードを発行するために必要な各種の処理を行うものである。次いで、ステップS418で締めコマンドがあるか否かを判別する。締めコマンドは前述したようにカード管理装置11から送信される。したがって、ステップS418ではカード管理装置11より営業終了の指示があるのを待つことになる。すなわち、締めコマンドがなければステップS418からの処理を繰り返す。締めコマンドがあるとステップS420に進む。ステップS420では業務開始フラグをリセットし、カード発行機13のプログラムを終了する。
C.遊技媒体変換制御装置の制御
図36〜図39は遊技媒体変換装置21に配置されている遊技媒体変換制御装置43によって実行される遊技媒体変換制御のメインプログラムを示すフローチャートである。このプログラムは遊技媒体変換制御装置43への電源投入と同時に開始される。プログラムがスタートすると、まず、図36のステップS500で業務開始フラグが有るか否かを判別する。業務開始フラグは、停電判断用のフラグであり、後述のようにステップS508にてセットされる。業務開始フラグが立っている(有る)ということは、停電からの復帰状態に相当する。
業務開始フラグがなければステップS502に進んで自己診断処理を行う。これは、遊技媒体変換制御装置43内の各機器(例えば、カードリーダライタ203)の作動チェックを行うものである。次いで、ステップS504で割り込みを許可する。これは、後述の3つの割り込みルーチンの実行を許可するものである。例えば、後述のメイン通信処理ではカード管理装置11よりの通信があると、割り込みがかかるが、その割り込みがかかったときに割り込み処理を許可するものである。
次いで、ステップS506で業務開始コマンドが有るか否かを判別する。業務開始コマンドはカード管理装置11によって業務を開始するときに各端末装置に送信される。したがって、カード管理装置11により業務の開始が可能と判断されていなければステップS506に待機し、カード管理装置11により業務の開始が可能と判断されて開始を指示されていれば、業務開始コマンドがあることになり、ステップS508に進む。
ステップS508では業務開始フラグをセットする。業務開始フラグは、例えば電池でバックアップされたメモリに記憶される。ここで、業務開始フラグをセットすることにより、これ以後に業務開始フラグがセット状態にあると、電源が一旦切れて停電したことを判断できることになる。
次いで、ステップS510で初期設定を行う。これは、遊技媒体変換制御装置43のマイクロプロセッサ221、クロック回路222、メモリ223、I/Oインターフェイス回路224を初期状態にしたり、入出力ポートのイニシャライズ等を行うものである。次いで、ステップS512でカードの取り込みを禁止する。これは、全ての準備が整うまでカードの取り込みを禁止しておくものである。
次いで、ステップS514で遊技機制御装置201へ業務開始コマンドを送信する。これは、遊技機22の遊技機制御装置201へ業務開始を指示するものである。次いで、ステップS516で遊技機番号の情報(以下、適宜、遊技機番号という)を取り込む。これは、遊技機制御装置201へ業務開始コマンドを送信することにより、遊技機制御装置201より遊技媒体変換制御装置43に対して遊技機番号が送られてくるから、その情報を取り込むものである。次いで、ステップS518で送られてきた遊技機番号のフォーマットがOKであるか否かを判別する。これは、遊技機番号のフォーマットチェックを行うもので、論理的に正常かどうかを判断するものである。
遊技機番号のフォーマットチェックがNGであれば、ステップS520に分岐してフォーマットの異常コマンドを通信制御装置35に書き込む。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって遊技媒体変換制御装置43における遊技機番号のフォーマットの異常コマンドが取り込まれることになる。
次いで、ステップS522で業務開始フラグをクリアする。すなわち、遊技媒体変換制御装置43が業務開始が困難であると判断する。また、これは停電ではないので、業務開始フラグをリセットするものである。次いで、ステップS524でリセットスイッチ315がオンされたか否かを判別し、オンしていなければこのステップに待機し、オンするとステップS500に戻って最初から処理をやり直す。このように、遊技機番号のフォーマットが異常の場合はカード管理装置11へ状態を知らせ、リセットスイッチ315の入力を待って必要な処置を取る。すなわち、この場合、係員は遊技機番号のフォーマットチェックについて相当の処置をし、正常に復帰させることになる。
ステップS518で遊技機番号のフォーマットチェックが論理的に正常であれば、次いで、図37のステップS526に進み、遊技機番号を通信制御装置35に書き込む。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって遊技媒体変換制御装置43における遊技機番号が取り込まれることになる。次いで、ステップS528で遊技機番号を記憶する。これにより、記憶した遊技機番号に基づいて遊技媒体変換制御装置43の営業が行われる。
次いで、ステップS530でカード取込許可コマンドがあるか否かを判別する。カード取込許可コマンドは、カード管理装置11から送信されるものである。したがって、ステップS530ではカード管理装置11よりカードの取り込みの指示があるのを待つことになる。すなわち、カード取込コマンドがなければステップS530に待機し、カード取込許可コマンドがあるとステップS532に進む。ステップS532では遊技機制御装置201へ営業開始コマンドを送信する。これは、遊技機22の遊技機制御装置201へ営業開始を指示するものである。
次いで、ステップS534でカードの取り込みを許可する。これは、ステップS512で設定したカードの取り込み禁止を解除するものである。次いで、ステップS536に進む。
一方、ステップS500で業務開始フラグがあれば停電判断用のフラグがセットされているから、停電からの復帰であると判断し、ステップS538に分岐する。ステップS538では退避メモリ(停電時にデータを退避しておくメモリエリア)のデータをワークメモリに復帰させる。その後、図37のステップS536に進む。
ステップS536ではカードが挿入されたか否かを判断して待ち、カードが挿入されないときはステップS540に分岐して中断解除コマンドがあるか否かを判別する。これは、カード管理装置11よりの中断解除の指示の確認をするものである。例えば、中断時間が規定値(30分)を超えた場合、当該中断カードが他の遊技機22で使用されたような場合に、当該台での遊技中断を解除して速やかに他の遊技者に解放して台の稼働率を上げるために、カード管理装置11よりの中断解除の指示の確認が行われる。
カード管理装置11よりの中断解除コマンドが送信されていなければ、ステップS536に戻る。また、中断解除コマンドが送信されていると、ステップS542で中断フラグをクリアしてステップS536に戻る。したがって、中断フラグがクリアされると、当該台での遊技中断が解除され、他の遊技者による遊技が可能になる。
ステップS536でカードが挿入されると、ステップS544に進んでカードデータを読み込む。読み込まれるカードデータとしては、図24(B)に示すような各種のものがある。
図38に移り、次いでステップS546で挿入されたカードのセキュリティ情報がOKであるか否かを判別する。セキュリティ情報はカードの真偽を確認するものであるから、セキュリティ情報がNG(例えば、カード改竄等)であると、ステップS548に進んでカードを排出する。したがって、そのカードでは遊技を行うことができない。その後、ステップS536に戻る。遊技者は他の正常なカードを挿入して遊技を行うか、あるいは遊技をあきらめることになる。
一方、ステップS546で挿入されたカードのセキュリティ情報がOKであれば、ステップS550に進んで当日のカードであるか否かを判別する。当日のカードとは、同じ日に当店あるいは他店で遊技を行ったカードをいう。当日のカードであるか否かは、当日の日付および当日の識別情報がカードにあるかどうかで判断する。金額については、当日という制限がないが、持ち玉については、当店、当日限りという制限を設けているからである。
(a)当日の識別情報の無いカード
このケースは、例えば前日以前のカードで金額があるもの、新規に購入して未だ識別情報が付加されていないようなカードの場合である。
ステップS550の判別結果で当日のカードでなければ(あるいは未だ日付情報が付加されていない新規なカードのとき)、ステップS552に進んで、挿入されたカードに金額があるか(新規のプリペイドの金額があるか、あるいは残金があるか)否かを判別する。金額があれば、続いて図41に示す識別情報発行処理に移行する。識別情報発行処理では、詳細を後述するが、カードの識別情報を発行したり玉貸し等に必要な処理を行う。したがって、当日の識別情報の無いカードであっても、金額があれば当店で使用することができる。例えば、新規にカード発行機13からカードを購入してプリペイド金額があるような場合である。この場合、カードの購入は当店でも他店でも構わない。
一方、当日のカードでなく、かつ金額がなければステップS554に進んで表示コマンド1を遊技機制御装置201に送信する。これにより、遊技機制御装置201からの指示で操作表示制御装置212の表示装置411に表示コマンド1に対応する表示が写し出される。
表示コマンドは「0」から「5」まであり、図40に示すように遊技者に対して各種の情報を表示して知らせるものである。そのうち表示コマンド1は、「残金がありません。」というものである。したがって、遊技者は当日のカードでなく、かつ金額がないカードを挿入したとき、「残金がありません。」と表示を操作表示制御装置212の表示装置411により視認することができる。
なお、図40に示す各表示コマンドは情報を操作表示制御装置212の表示装置411に表示するものであるが、表示に限らず、例えば効果音あるいは音声合成音によって図40に示す各表示コマンドの内容を報知するようにしてもよい。
次いで、ステップS556で当日のカードでなく、かつ金額のないカードを排出し、ステップS536に戻る。遊技者は他の正常なカードを挿入して遊技を行うか、あるいは遊技をあきらめることになる。
(b)当日のカードであるが、当店での識別情報がないもの
このケースは、例えば当日他店で識別情報が付加されたカードではあるが、当店での識別情報がなく、かつ金額がある場合である。
ステップS550の判別結果で当日のカードであれば、ステップS558に進んで、挿入されたカードに持ち玉があるか(遊技可能な玉があるか)否かを判別する。持ち玉がなければ、ステップS560に分岐して金額があるか否かを判別する。金額があれば遊技が可能であるからステップS562に進んで当店のカードであるか(すなわち、当店の店コードがあるか)否かを判別する。当店のカードでなければ続いて識別情報発行処理に移行する。これにより、当日他店で識別情報が付加されたカードではあるが、当店での識別情報がなく、かつ金額がある場合には、識別情報発行処理でカードの識別情報を発行したり玉貸し等に必要な処理が行われる。したがって、当店での識別情報がなくても金額があれば、ステップS550→ステップS558→ステップS560→ステップS562→識別情報発行処理と進み、当店で使用することができる。
(c)当店、当日の識別情報があるもの
このケースは、当店、当日の識別情報が付加されたカードで、持ち玉があるような場合である(すなわち、以前に遊技に使用された場合)。
ステップS550の判別結果で当日のカードであれば、ステップS558に進んで、挿入されたカードに持ち玉があるか(遊技可能な玉があるか)否かを判別する。持ち玉があれば、ステップS564に進んで当店のカードであるか(すなわち、当店の店コードがあるか)否かを判別する。当店のカードであれば図39のステップS574以降の処理に進み、カードの持ち玉によって遊技が行われる。
(d)当日という情報のみがあるもの
このケースは、当日という情報のみが付加されたカードで、持ち玉があるような場合である。例えば、他店の持ち玉が残っているときである。
ステップS550の判別結果で当日のカードであれば、ステップS558に進んで、挿入されたカードに持ち玉があるか(遊技可能な玉があるか)否かを判別する。持ち玉があれば、ステップS564に進んで当店のカードであるか(すなわち、当店の店コードがあるか)否かを判別する。当店のカードでなければ、例えば、他店の持ち玉が残っている場合であると判断し、ステップS566に進んで金額があるか否かを判別する。金額があればステップS568に進んで表示コマンド3を遊技機制御装置201に送信する。これにより、遊技機制御装置201からの指示で操作表示制御装置212の表示装置411に表示コマンド3に対応する表示が写し出される。
表示コマンド3は、「他店で獲得した持玉はありますが、これは当店では使用できません。当店で遊技を行うには玉貸しを行って下さい。但し、持玉は“0”となります。」というものである。したがって、この表示を見て、そのカードで遊技を行うか否かを判断することになる。続いて、識別情報発行処理に移行する。これにより、他店の持ち玉が残っており、かつ金額もある場合には他店で識別情報が付加されたカードではあっても、持玉を“0”にすることにより、当店での遊技ができる。
一方、ステップS566の判別結果で金額がなければステップS570に分岐して表示コマンド2を遊技機制御装置201に送信する。これにより、遊技機制御装置201からの指示で操作表示制御装置212の表示装置411に表示コマンド2に対応する表示が写し出される。表示コマンド2は、「他店で獲得した持玉はありますが、残金がありませんので当店では使用できません。」というものである。したがって、この表示を見て、遊技者は当該カードでは遊技ができないことを知ることができる。次いで、ステップS572でそのカードを排出し、ステップS536に戻る。
(e)当日、当店で以前に遊技をして残金があるもの
このケースは、当日という情報があり、当店で以前に遊技に使用した場合であって、かつ金額が残っているときである。
ステップS550の判別結果で当日のカードであれば、ステップS558に進んで、挿入されたカードに持ち玉があるか(遊技可能な玉があるか)否かを判別する。持ち玉がなければ、ステップS560に進んで金額があるか否かを判別し、まだ残金があればステップS562で当店か否かを判別する。当店のカードであれば(すなわち、当店の店コードが付加されていれば)、図39のステップS574以降の処理を行う。したがって、このときは当日、当店で以前に遊技をして残金があるから、その残金の範囲内で玉貸しが行われて遊技ができる。
以上で、各ケースを説明したので、続いてカードにより遊技機22で玉貸しを行ったり、カードに対する情報の読み出し/書き込み処理を行うステップS574以降の内容について説明する。
図39に移り、ステップS574では遊技媒体変換制御装置43のメモリ223(例えば、ワークメモリ223c)に中断フラグがあるか否かを判別する(カードにある中断フラグではない)。ここでの中断フラグは、食事に行くようなときに中断スイッチ322がオン操作されて遊技中断が要求されているようなとき、後述のステップで遊技媒体変換制御装置43にセットされるものである。中断フラグがあれば、ステップS576に進んでカードデータの遊技機番号と本遊技機番号を比較する。これは、いま挿入されているカードに記憶されている遊技機番号(これは、遊技者が中断スイッチ322をオン操作した台に相当)と、現実に遊技者が遊技を行おうとしている台の番号とを比較するもので、中断をかけたカードであるかどうかを台番号により簡易に判断するものである。
次いで、ステップS578で比較結果がOKであるか否かを判別する。カードデータの遊技機番号=本遊技機番号のとき、すなわち中断をかけたカードであるときはYESに分岐してステップS586に進む。したがって、このときはカード情報をカード管理装置11のカードファイルにある情報と照合して遊技を行うようになり、少なくとも中断をかけたカードでないとして遊技を拒否されることはない。
一方、ステップS578で比較結果がNOであるとき、すなわち、カードデータの遊技機番号が本遊技機番号と異なるときは、中断をかけたカードではないと判断してステップS580でカードを排出し、ステップS536に戻る。したがって、このときは挿入したカードでは遊技はできず、あくまでも本遊技機番号に対して中断をかけたカードでの遊技が優先されることになる。
ステップS574で中断フラグがないときは、遊技媒体変換制御装置43のメモリ223(例えば、ワークメモリ223c)に中断フラグがセットされていないと判断してステップS582に進む。ステップS582では、カードの方のカードデータに中断フラグがあるか(以前に中断フラグが書き込まれているか)否かを判別する。すなわち、本遊技機22に対して中断フラグをセットしたカードではないが、他の台で中断フラグを立てたカードであるかどうかを判断する。カードデータに中断フラグがあれば(以前に中断フラグが書き込まれている)、本遊技機22に対して中断フラグをセットしたカードではないが、他の台で中断フラグを立てたカードであると判断してステップS584に進み、中断解除要求コマンドを通信制御装置35に書き込む。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって遊技媒体変換制御装置43における中断解除要求コマンドが取り込まれることになる。次いで、ステップS586に進む。
したがって、この場合は現在挿入している当該カードが他の遊技機22で中断を行ったが、それとは別の本遊技機22で遊技を行うようなケースに相当する。そして、当該カードで中断をかけた他の遊技機22の中断を解除するために、上記中断解除要求コマンドがカード管理装置11に送信され、カード管理装置11の方で他の遊技機22の中断が解除され、他の遊技者が遊技を行えるようになる。
現在挿入しているカードが本遊技機22および他の遊技機22に対しても全く中断をかけていないときは、ステップS574→ステップS582→ステップS586へと進む。すなわち、ステップS574で中断フラグがなく、ステップS582でカードデータにも中断フラグがない場合であり、このときはステップS586に進む。
さて、ステップS578、ステップS584あるいはステップS582を経てステップS586に進むと、ステップS586では照合要求コマンドを通信制御装置35に書き込む。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって遊技媒体変換制御装置43からの照合要求コマンドが取り込まれることになる。これは、挿入されたカードの情報と、カード管理装置11に記憶された当該カードファイルの情報との照合を行うために、ファイル内容の送信をカード管理装置11に要求するものである。
次いで、ステップS588で照合情報を取り込んだか否かを判別する。すなわち、カード管理装置11から送られてきた当該カードファイルの情報を遊技媒体変換制御装置43に取り込むのを終了したか否かを判別し、取り込んでいなければ、このステップS588に待機し、取り込みが終了すると、ステップS590に抜ける。ステップS590ではカードの情報と取り込んできた当該カードファイルの情報とを比較する処理を行う(詳細はサブルーチンで後述)。次いで、ステップS592で球貸しスイッチ320がオンした場合の玉貸処理を行う(詳細はサブルーチンで後述)。次いで、ステップS594で返却スイッチ321がオンした場合の返却処理を行う(詳細はサブルーチンで後述)。次いで、ステップS596で中断スイッチ322がオンした場合の中断処理を行う(詳細はサブルーチンで後述)。なお、各スイッチ320〜322の出力信号は遊技機制御装置201より遊技媒体変換制御装置43に送信されてくる。
次いで、ステップS598で帰零処理を行う(詳細はサブルーチンで後述)。これは、カード管理装置11よりの帰零指示を受けて行われる処理である。次いで、ステップS600で締め処理を行う(詳細はサブルーチンで後述)。これは、カード管理装置11よりの締めコマンドを受けて行われる処理である。ステップS600を経ると、ステップS592に戻ってステップS592〜ステップS600からなるループを繰り返す。したがって、遊技中はステップS592〜ステップS600からなるループを順次繰り返してカードによる遊技が行われる。
C−1.識別情報発行処理のプログラム
図41は遊技媒体変換制御のメインプログラムのうち、識別情報発行処理のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンはカードの識別情報を発行したり玉貸し等に必要な処理を行うものである。まず、ステップS602でカード情報と表示コマンド0を遊技機制御装置201に送信し、操作表示制御装置212の表示装置411にカード情報と表示コマンド0に関する情報を表示させるようにする。カード情報としては、例えば金額、持玉数等で、表示コマンド0の情報とは「いらっしゃいませ。」というものである。
次いで、ステップS604〜ステップS608で以下の情報を判断する。
ステップS604:玉貸情報があるかを判別する。玉貸情報とは、球貸スイッチ320がオンした情報であり、遊技者から玉貸しの要求が出された場合である。なお、玉貸しが可能なのはカードに記憶されている金額が相当する。
ステップS606:返却情報があるかを判別する。返却情報とは、返却スイッチ321がオンした情報であり、カードの返却が要求されている場合である。
ステップS608:中断情報があるかを判別する。中断情報とは、中断スイッチ322がオンした情報であり、遊技の中断が要求されている場合である。
玉貸情報がなく、返却情報がある場合にはステップS610に進んでカードを排出し、ステップS536に戻る。例えば、初めてカードを挿入したが、玉貸しを行わずに返却スイッチ321を押したような場合とか、あるいは初めてカードを挿入したが、玉貸しを行わずに中断スイッチ322を押したような場合である。
玉貸情報がなく、返却情報がなくても中断情報があれば、ステップS610に進んでカードを排出する。これにより、遊技者はカードを持って食事等に行くことが可能になる。
玉貸情報がなく、返却情報がなく、かつ中断情報もなければ、ステップS608からステップS604に戻る。したがって、このときはステップS604〜ステップS608のループが繰り返される。
一方、玉貸情報があるときは(つまり、カードを挿入して遊技を行う意思があるときは)、ステップS612に分岐し、(残金−設定額)=カード保有差額Xとする演算を行う。設定額とは、ホールによって設定される最小単位の玉貸し金額であり、可変可能なものである。例えば、設定額=200円に設定される。次いで、ステップS614でカード保有差額Xが「0」より小さいか否かを判別する。
(a)カード保有差額Xが「0」より大きい場合
例えば、カードの残金=1000円、設定額=200円であれば、カード保有差額X=800円となって「0」より大きくなる。このときはステップS616に進んで設定額を玉貸情報として通信制御装置35に書き込む。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって遊技媒体変換制御装置43から送信された設定額の情報が取り込まれることになる。これは、カード会社2に対してプリペイドカードの使用額の決済を行う必要があるため、カード管理装置11に情報を送るものである。カード管理装置11に送信された設定額の情報は、カード会社2がカード管理装置11にアクセスすることにより、カード会社2に取り込まれる。
次いで、ステップS618でカード保有差額Xをカードの残金情報として同様に通信制御装置35に書き込む。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって遊技媒体変換制御装置43から送信されたカード保有差額Xの情報が取り込まれる。
次いで、ステップS620で設定額を玉数に変換し、持玉数情報、残金情報、発射許可コマンドを遊技機制御装置201へ送信する。これにより、遊技機22側では設定額に対応する玉数、持玉数、残金額が操作表示制御装置212によって制御される表示装置411に表示される。また、発射許可コマンドが遊技機制御装置201へ送信されることにより、玉の発射が許可される。ステップS620を経ると、ステップS622に進む。
ステップS622ではカードの識別情報要求コマンドを通信制御装置35に書き込む。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって遊技媒体変換制御装置43から送信されたカードの識別情報要求コマンドが取り込まれることになる。すなわち、球貸しスイッチ320が押されて遊技者から玉貸しの要求があった段階で、カード管理装置11に対してカードの識別情報の発行を要求する。これにより、カード管理装置11ではこの識別情報要求コマンドを受けると、カードの識別情報を作成するとともに、当該識別情報に対応したカードファイルを作成する。これは、カードが挿入されると、直ちにカードの識別情報およびそのカードファイルを作成するようにすると、例えば遊技者が遊技をせずに、そのままカードの返却を要求した場合に、無駄なカードファイルを作成してメモリの領域を無駄に使用することになるからである。したがって、本実施例のようにすると、無駄なカードファイルが作成されないから、メモリの領域の無駄な使用を防止することができる。
次いで、ステップS624で識別情報を取り込んだか否かを判別する。すなわち、カード管理装置11で作成されたカードの識別情報を遊技媒体変換制御装置43で取り込むべく待機する。識別情報を取り込んでいないと、このステップS624に待機し、識別情報を取り込むとステップS626に進んでカードに識別情報、残金、店コード、日付、遊技機番号を書き込む。次いで、図41のステップS594に進んで、遊技中のループを繰り返す。これにより、カードに一旦上記情報が書き込まれて遊技が行われる。
(b)カード保有差額Xが「0」より小さい場合
例えば、カードの残金=100円、設定額=200円であれば、カード保有差額X=−100円となって「0」より小さくなる。このときは設定額より小さくなっても玉の貸出しを可能にするため、ステップS628以降のステップに進む。ステップS628ではカードの残金を玉貸情報として通信制御装置35に書き込む。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって遊技媒体変換制御装置43から送信されたカードの残金情報が取り込まれる。これは、カード会社2に対してプリペイドカードの使用額の決済を行う必要があるため、カード管理装置11に情報を送るものである。
次いで、ステップS630で残金=0を残金情報として通信制御装置35に書き込む。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって遊技媒体変換制御装置43から送信されたカードの残金=0という情報が取り込まれる。次いで、ステップS632で残金を玉数に変換し、玉数情報、残金情報、発射許可コマンドを遊技機制御装置201へ送信する。これにより、遊技機22側では残金に対応した玉数、残金額(残金=0)が操作表示制御装置212によって制御される表示装置411に表示される。また、発射許可コマンドが遊技機制御装置201へ送信されることにより、玉の発射が許可される。ステップS632を経ると、ステップS622に進む。以下、ステップS622以降の処理は上述した(a)の場合と同様である。
このように、カードの残金=100円、設定額=200円という状態であればカード保有差額Xが設定額より小さくなっても、残金の範囲で玉の貸出しを可能にして、遊技者の遊技を行うことができるようにする。
C−2.比較処理のサブルーチン
図42、図43は遊技媒体変換制御のメインプログラムのうち、比較処理(ステップS590)のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンが開始されると、まずステップS650でカードデータと、カード管理装置11に記憶されているカードファイルのデータ(照合情報)について以下のものを互いに比較する。
・残高(金額情報)
・識別情報
・遊技機番号
次いで、ステップS652でカードデータと、カードファイルのデータの同等のデータ(ステップS650で互いに比較したデータ)とが同じ(OK)であるか否かを判別する。同じでなければステップS654に進んで、遊技を行うことができない旨の報知(例えば、表示あるいは音声、又は両方で報知してもよい。以下、同様)をしてカードを排出する。これは、カードのデータがカードファイルのデータと違うから遊技を行わせないものである。したがって、そのカードで遊技を行うことはできない。次いで、ステップS656で不一致コマンドを通信制御装置35に書き込む。不一致コマンドは、遊技媒体変換装置21にカードが挿入されたとき、カードの情報とカード管理装置11に記憶されているカードファイルの同等の情報とを遊技媒体変換装置21側で照合した場合に、カードの情報とカードファイルの情報とが不一致である(正常でない)というとき、遊技媒体変換装置21側から送信されるものである。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって遊技媒体変換制御装置43から送信された不一致コマンドが取り込まれることになる。その後、カード管理装置11では異常来歴ファイルに該当カードファイルを複写するような処理を行うことになる。これにより、ホールの係員はカードの改竄とか、カードの異常等がある場合に、カード管理装置11の異常来歴ファイルを見ることにより、そのような事態を認識して相応の処置を取る。ステップS650を経ると、図37のステップS536に戻る。
また、ステップS652でカードデータと、カードファイルのデータの同等のデータとが同じであれば、ステップS658に進んで比較していない持玉数(ステップS650で互いに比較したデータにはない)が同じ(OK)であるか否かを判別する。すなわち、持玉数については別個に比較処理を行う。これは、持玉数の場合は両者のデータが異なっていても、特別の扱いをするからである。
カードデータと、カードファイルのデータのうち持玉数がNGであれば、ステップS660に進んでカードデータが照合情報よりも小さいか否かを判別する。持玉数についてカードデータが照合情報よりも大きい場合にはカードの改竄あるいはカードに異常があると判断してステップS662で遊技を行うことができない旨の報知をしてカードを排出するとともに、ステップS664に進み、不一致コマンドを通信制御装置35に書き込む。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって遊技媒体変換制御装置43から送信された不一致コマンドが取り込まれ、その後、カード管理装置11では異常来歴ファイルに該当カードファイルを複写するような処理が行われる。これにより、ホールの係員はカードの改竄とか、カードの異常等がある場合に、カード管理装置11の異常来歴ファイルを見ることにより、そのような事態を認識して相応の処置を取る。ステップS664を経ると、図37のステップS536に戻る。
一方、持玉数についてステップS660でカードデータが照合情報よりも小さい場合には、カードファイルのデータを真として扱い、遊技を認めるためにステップS666に分岐する。
また、ステップS658で持玉数の比較結果が同じ(OK)である場合にも、ステップS666に進む。ステップS666では照合情報の中断情報をクリアする。
次いで、図43に移り、ステップS668に進む。また、ステップS668では本遊技機の遊技機番号を照合情報の遊技機番号領域に更新する。これは、当該カードのカードファイルを本遊技機の遊技機番号によって更新するためである。次いで、ステップS678で更新された照合情報をカード情報として通信制御装置35へ書き込む。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって遊技媒体変換制御装置43から送信された更新された照合情報が取り込まれる。次いで、ステップS680で照合情報をカードに書き込む。すなわち、更新された照合情報は一旦カードに書き込まれる。
次いで、ステップS682で照合情報の残金、持玉数、発射許可コマンド、表示コマンド0を遊技機制御装置201に送信し、操作表示制御装置212の表示装置411に表示コマンド0(「いらっしゃいませ。」という表示を行うコマンド)に関する情報および残金、持玉数を表示させるようにする。ステップS682を経ると、メインルーチンにリターンする。
C−3.玉貸処理のサブルーチン
図44は遊技媒体変換制御のメインプログラムのうち、玉貸処理(ステップS592)のサブルーチンを示すフローチャートである。まず、ステップS700で玉貸情報があるか否かを判別する。玉貸情報とは、遊技者の操作により球貸しスイッチ320がオンして玉を貸す要求の情報が出されていることをいう。玉貸情報がなければ(すなわち、球貸しスイッチ320がオンしていなければ)、ルーチンを終了してメインルーチンにリターンする。
玉貸情報があれば(球貸しスイッチ320がオンしていれば)、ステップS702に進んで、(残金−設定額)=カード保有差額Xとする演算を行う。設定額とは、前述したようにホールによって設定される最小単位の玉貸し金額であり、例えば、設定額=200円に設定される。次いで、ステップS704でカード保有差額Xが「0」より小さいか否かを判別する。
(a)カード保有差額Xが「0」より大きい場合
例えば、カードの残金=1000円、設定額=200円でカード保有差額X=800円であれば、ステップS706に進んで設定額を玉貸情報として通信制御装置35に書き込む。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって遊技媒体変換制御装置43から送信された設定額の情報が取り込まれる。この情報に基づいてカード会社2に対してプリペイドカードの使用額の決済が行われる。
次いで、ステップS708でカード保有差額Xをカードの残金情報として同様に通信制御装置35に書き込む。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって遊技媒体変換制御装置43から送信されたカード保有差額Xの情報が取り込まれる。
次いで、ステップS710で設定額を玉数に変換し、玉数情報、残金情報を遊技機制御装置201へ送信する。これにより、遊技機22側では設定額に対応する玉数、持玉数、残金額が操作表示制御装置212によって制御される表示装置411に表示(ここでの表示は設定額に対応する玉数が遊技者に貸し出すことを意味する)される。したがって、これらの情報は封入球式の遊技機22で行われる封入球遊技の制御データとなる。そして、メインルーチンにリターンする。
(b)カード保有差額Xが「0」より小さい場合
例えば、カードの残金=100円、設定額=200円でカード保有差額X=−100円であれば、Xが「0」より小さくなるので、このときは設定額より小さくなっても玉の貸出しを可能にするため、ステップS704からステップS714に分岐する。ステップS714ではカードの残金を玉貸情報として通信制御装置35に書き込む。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって遊技媒体変換制御装置43から送信されたカードの残金情報が取り込まれる。これは、カード会社2に対してプリペイドカードの使用額の決済を行う必要があるため、カード管理装置11に情報を送るものである。
次いで、ステップS716で残金=0を残金情報として通信制御装置35に書き込む。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって遊技媒体変換制御装置43から送信されたカードの残金=0という情報が取り込まれる。次いで、ステップS718で残金を玉数に変換し、玉数情報、残金情報を遊技機制御装置201へ送信する。これにより、遊技機22側では残金に対応した玉数、残金額(残金=0)が操作表示制御装置212によって制御される表示装置411に表示(ここでの表示は設定額に対応する玉数が遊技者に貸し出すことを意味する)される。したがって、これらの情報は封入球式の遊技機22で行われる封入球遊技の制御データとなる。
このように、例えばカードの残金=100円、設定額=200円という状態であれば、カード保有差額Xが設定額より小さくなっても、残金の範囲で玉の貸出しを可能にして、遊技者の遊技を行うことができるようにする。
C−4.返却処理のサブルーチン
図45は遊技媒体変換制御のメインプログラムのうち、返却処理(ステップS594)のサブルーチンを示すフローチャートである。まず、ステップS730で返却情報があるか否かを判別する。返却情報とは、遊技者の操作により返却スイッチ321がオンしてカードの返却が要求されていることをいう。返却情報がなければ(すなわち、返却スイッチ321がオンしていなければ)、ルーチンを終了してメインルーチンにリターンする。
返却情報があれば(返却スイッチ321がオンしていれば)、ステップS732に進んでカード情報要求コマンドを通信制御装置35に書き込む。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって遊技媒体変換制御装置43から送信されたカード情報要求コマンドが取り込まれる。このカード情報要求コマンドは、挿入されたカードに、カード管理装置11に記憶されている当該カードファイルの情報を書き込むために、ファイル情報を要求するものである。したがって、カード情報要求コマンドが出されると、カード管理装置11に記憶されている当該カードファイルの情報が読み出されて遊技媒体変換制御装置43の方に送られる。
次いで、ステップS734でカード管理装置11に記憶されている当該カードファイルの情報を取り込んだか否かを判別する。当該カードファイルの情報を取り込んでいなければこのステップに待機し、同情報を取り込むと、ステップS736に進んで取り込んだカード情報をカードに書き込む。次いで、ステップS738で遊技終了コマンドを遊技機制御装置201へ送信する。これは、返却スイッチ321が押されてカードへの情報の書き込みも終了したので、遊技機制御装置201へ遊技の終了を知らせるものである。次いで、ステップS740でカードを排出する。これにより、遊技が終了する。
C−5.中断処理のサブルーチン
図46は遊技媒体変換制御のメインプログラムのうち、中断処理(ステップS596)のサブルーチンを示すフローチャートである。まず、ステップS760で中断情報があるか否かを判別する。中断情報とは、遊技者の操作により中断スイッチ322がオンして遊技の中断が要求されていることをいう。中断情報がなければ(すなわち、中断スイッチ322がオンしていなければ)、ルーチンを終了してメインルーチンにリターンする。
中断情報があれば(中断スイッチ322がオンしていれば)、ステップS762に進んで中断開始要求コマンドを通信制御装置35へ書き込む。この中断開始要求コマンドは、遊技者によって遊技の中断を要求するものである。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって遊技媒体変換制御装置43から送信された中断開始要求コマンドが取り込まれる。したがって、カード管理装置11へ中断開始を知らせることになる。
次いで、ステップS764で遊技が中断する情報である中断フラグをカードに書き込む。次いで、ステップS766で中断フラグをセットする。ここでセットした中断フラグは、遊技媒体変換制御装置43の処理のためのものである。次いで、ステップS768で中断コマンドを遊技機制御装置201へ送信する。これにより、遊技機22側では中断コマンドにより遊技の中断状態が操作表示制御装置212によって制御される表示装置411に表示される。次いで、ステップS770に進み、カードを排出する。排出されたカードを持って遊技者は食事等に行くことができる。ステップS770を経ると、メインルーチンにリターンする。
C−6.帰零処理のサブルーチン
図47は遊技媒体変換制御のメインプログラムのうち、帰零処理(ステップS598)のサブルーチンを示すフローチャートである。まず、ステップS800で帰零コマンドがあるか否かを判別する。帰零コマンドとは、残高情報が「0」および持玉数が[0](すなわち、帰零)のカードファイルを検索して帰零処理を指示するもので、カード管理装置11より指示される。帰零のカードファイルがあるかどうかはカード管理装置11が監視している。そして、帰零のカードファイルがあれば、カードの排出および遊技終了を指示する。
帰零コマンドがなければ(すなわち、残高情報および持玉数が[0]のカードファイルがなければ)、ルーチンを終了してメインルーチンにリターンする。
帰零コマンドがあれば、ステップS802に進んでカード情報要求コマンドを通信制御装置35へ書き込む。カード情報要求コマンドは、いま遊技媒体変換制御装置43に挿入されているカードに、カード管理装置11の当該カードファイルの情報を書き込むために、そのファイルを要求するものである。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって遊技媒体変換制御装置43から送信されたカード情報要求コマンドが取り込まれる。したがって、カード管理装置11では要求のカードファイルを見つけて遊技媒体変換制御装置43へそのカードファイルの情報を知らせることになる。
そこで、ステップS804ではカード管理装置11から送信される当該カードのカードファイル情報(すなわち、カード情報)を取り込んだか否かを判別し、取り込みが終了するまでこのステップに待機し、取り込みが終了すると、ステップS806に進んで取り込んだカード情報を当該カードへ書き込む。この場合、例えば金額=0、持玉数=0等の情報がカードに書き込まれる。
次いで、ステップS808で遊技終了コマンドを遊技機制御装置201へ送信する。これにより、遊技機22側でも遊技が終了する。次いで、ステップS810で帰零になったカードを排出する。ステップS810を経ると、メインルーチンにリターンする。
C−7.締め処理のサブルーチン
図48は遊技媒体変換制御のメインプログラムのうち、締め処理(ステップS600)のサブルーチンを示すフローチャートである。まず、ステップS830で締めコマンドがあるか否かを判別する。締めコマンドとは、ホールの営業を終了するときに操作される締めスイッチ112がオンした場合に、全端末装置に対して業務を終了させるためにカード管理装置11からから出されるものである。ただし、遊技機22の場合には各遊技媒体変換制御装置43がカード管理装置11からみて端末装置になる。カード管理装置11から締めコマンドが送信されてこなければ、ルーチンを終了してメインルーチンにリターンする。
一方、締めコマンドがあれば、ステップS832に進んで業務開始フラグをクリアする。これは、正常な営業終了なので、業務開始フラグをクリアするものである。停電の場合には、この処理が実行されないので、業務開始フラグはセットされたままとなる。
次いで、ステップS834で締めコマンドを遊技機制御装置201へ送信する。これにより、遊技機22での遊技が終了する。以上で、遊技媒体変換制御装置43のプログラムを終了する。
次に、遊技媒体変換制御装置43の割り込み処理について説明する。
遊技媒体変換制御装置43では、以下の図49〜図51に示す割り込み処理によって各種の処理を行う。割り込み処理には、通信割り込みおよび電源電圧監視の割り込みがある。
WA.通信処理
図49は割り込みで行われる遊技媒体変換制御装置43の遊技機通信処理ルーチンを示すフローチャートである。遊技機制御装置201より通信(送信)があると、この割り込みがかかって本ルーチンが実行される。
割り込みがかかると、ステップS850で遊技機制御装置201から送信された新たな受信情報を取り込み、ステップS852で取り込んだ受信情報を受信メモリ2へ記憶する。次いで、ステップS854で持玉情報があるか否かを判別する。持玉情報がなければルーチンを終了し、次の割り込みに備える。持玉情報があると、ステップS856に進んで持玉数を通信制御装置35へ書き込む。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって遊技媒体変換制御装置43から送信された持玉数が取り込まれ、カード管理装置11では該当のカードファイルを見つけて持玉数を書き込む。したがって、持玉数については、遊技機制御装置201より受信すると、直ちにカード管理装置11のカードファイルに書き込まれることになる。ステップS856を経ると、次の割り込みを待つ。
WB.停電処理
図50は割り込みで行われる遊技媒体変換制御装置43の停電処理ルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンは電源電圧を監視しておき、所定電圧以下に停止すると、割り込みがかかって実行される。
電源電圧の低下により割り込みがかかると、ステップS870で現状態をバックアップメモリへ退避する。これにより、遊技媒体変換制御装置43の現在の各情報が直ちにバックアップメモリへ退避されて記憶される。停電から復帰すると、前述したように退避しておいた情報が再びメモリに戻される。
WC.メイン通信処理
図51は割り込みで行われる遊技媒体変換制御装置43のメイン通信処理ルーチンを示すフローチャートである。カード管理装置11より通信(送信)があると、この割り込みがかかって本ルーチンが実行される。
割り込みがかかると、ステップS880で通信制御装置35に書き込まれたカード管理装置11からの新たな受信情報を取り込み、ステップS852で取り込んだ受信情報を受信メモリ1へ記憶する。この場合、受信情報としては、例えばカード管理装置11からの指示コマンド、ファイル情報(帰零情報等)がある。ステップS882を経ると、次の割り込みを待つ。
D.遊技機制御装置の制御
図52〜図56は遊技機22の遊技機制御装置201によって実行される封入球遊技制御のメインプログラムを示すフローチャートである。このプログラムは遊技機22の電源投入と同時に開始される。プログラムがスタートすると、まずステップS900で業務開始フラグが有るか否かを判別する。業務開始フラグは、停電判断用のフラグであり、後述のようにステップS906にてセットされる。業務開始フラグが立っている(有る)ということは、停電からの復帰状態に相当する。
業務開始フラグがなければステップS902に進んで自己診断処理を行う。これは、遊技機制御装置201内の各装置の作動チェックを行うものである。次いで、ステップS904で業務開始コマンドが有るか否かを判別する。業務開始コマンドは、遊技媒体変換制御装置43から送信されてくるもので、遊技機制御装置201の業務を開始するときに送信される。したがって、遊技媒体変換制御装置43により業務の開始が可能と判断されていなければステップS904に待機し、遊技媒体変換制御装置43により業務の開始が可能と判断されていれば、業務開始コマンドがあることになり、ステップS906に進む。
ステップS906では業務開始フラグをセットする。業務開始フラグは、例えば電池でバックアップされたメモリに記憶される。ここで、業務開始フラグをセットすることにより、これ以後に業務開始フラグがセット状態にあると、電源が一旦切れて停電したことを判断できることになる。
次いで、ステップS908で初期設定を行う。これは、遊技機制御装置201のマイクロプロセッサ301、クロック回路302、メモリ303、I/Oインターフェイス回路304を初期状態にしたり、入出力ポートのイニシャライズ等を行うものである。次いで、ステップS910で発射制御装置213に対して発射禁止を指示する。これは、まだ遊技機22全体の業務開始状態になっていないから、一旦、発射を禁止するものである。
次いで、ステップS912で遊技機番号設定スイッチ718の情報を読み込む。次いで、ステップS914で読み込んだ遊技機番号を遊技媒体変換制御装置43へ送信する。これにより、遊技機制御装置201から遊技機番号が遊技媒体変換制御装置43へ送られて、遊技媒体変換制御装置43では営業開始に備えられる。
次いで、ステップS916で営業開始コマンドがあるか否かを判別する。営業開始コマンドは遊技媒体変換制御装置43から送信される。したがって、ステップS916では遊技媒体変換制御装置43より営業開始の指示があるのを待つことになる。営業開始コマンドがなければステップS916に待機し、営業開始コマンドがあるとステップS918に進み、遊技機制御装置201による封入球の遊技制御を開始(すなわち、営業を開始)する。
一方、ステップS900で業務開始フラグがあれば停電判断用のフラグがセットされているから、停電からの復帰であると判断し、ステップS920に分岐する。ステップS920では退避メモリ(停電時にデータを退避しておくメモリエリア)のデータをワークメモリに復帰させる。その後、ステップS918に進む。
図53に移り、ステップS918で封入球抜きフラグがあるか否かを判別する。封入球抜きフラグは、封入球を外部に抜き取ることを示すフラグである。したがって、封入球抜きフラグがあれば後述のステップS968にジャンプして封入球を抜き取る処理を行う。また、封入球抜きフラグがなければ、ステップS922に進んで遊技終了コマンドがあるか否かを判別する。遊技終了コマンドは、遊技媒体変換制御装置43から送信されるもので、遊技を終了する要求である。遊技終了コマンドがあればステップS924で発射許可信号をリセットする。これにより、発射制御装置213に出力される発射許可信号がリセットされ、玉の発射が停止される。次いで、ステップS926で表示コマンド5をセットして図56のステップS928へ進む。これにより、遊技機制御装置201からの指示で操作表示制御装置212の表示装置411に表示コマンド4に対応する表示が写し出されことになる。表示コマンド4は図42に示すように「ありがとうございしまた。」というものである。したがって、遊技を終了するときには「ありがとうございしまた。」という表示が操作表示制御装置212の表示装置411により表示され、遊技者に報知される。
一方、ステップS922で遊技終了コマンドがなければステップS924およびステップS926をジャンプして図54のステップS928に進む。ステップS928では中断コマンドがあるか否かを判別する。中断コマンドは、遊技媒体変換制御装置43から送信されるもので、遊技者が一時的に遊技の中断を要求するものである。中断コマンドがあればステップS930で発射許可信号をリセットする。これにより、発射制御装置213に出力される発射許可信号がリセットされ、玉の発射が停止される。次いで、ステップS932で表示コマンド6をセットし、ステップS934に進む。これにより、遊技機制御装置201からの指示で操作表示制御装置212の表示装置411に表示コマンド5に対応する表示が写し出されることになる。表示コマンド5は図40に示すように「中断中です。」というものである。したがって、遊技を中断するときには「中断中です。」という表示が操作表示制御装置212の表示装置411により表示され、遊技者に報知される。
一方、ステップS928で中断コマンドがなければステップS930およびステップS932をジャンプしてステップS934に進む。ステップS934では発射許可コマンドがあるか否かを判別する。発射許可コマンドは、遊技媒体変換制御装置43から送信されるもので、玉の発射を許可するものである。例えば、遊技媒体変換制御装置43側で遊技可能なカードが挿入された場合等に送信される。発射許可コマンドがあればステップS936で発射許可信号をセットしてステップS938へ進む。これにより、発射制御装置213に出力される発射許可信号がセットされ、玉の発射が可能になる。発射許可コマンドがなければ、ステップS936をジャンプしてステップS938へ進む。
ステップS938では持玉数=0であるか否かを判別する。この判別は遊技機制御装置201で行う。持玉数=0であればステップS940で発射許可信号をリセットする。これにより、発射制御装置213に出力される発射許可信号がリセットされ、玉の発射が停止される。したがって、持玉数が「0」になれば、遊技をすることができなくなる。遊技を継続する場合は、金額を玉に変換して(玉貸し)ということになる。持玉数=0でなければステップS940をジャンプして図55のステップS942に進む。
ステップS942では持玉数に変化があるか否かを判別し、変化があればステップS944で持玉数のデータを遊技機制御装置201の送信バッファにセットする。また、持玉数に変化がなければそのままステップS946に進む。ステップS946では送信処理を行う。これは、送信バッファにセットした持玉数のデータ等を遊技機制御装置201から遊技媒体変換制御装置43に送るものである。このように持玉数等の情報が本ルーチンの実行毎に直ちにそのデータが遊技媒体変換制御装置43に送られる。したがって、遊技媒体変換制御装置43では常に持玉数の変化を把握している。
次いで、ステップS954では、以下の7つのステップを時分割処理で行うように分岐する処理を行う。
・ステップS956:賞球データ取込処理
これは、役物制御装置211から送信される賞球データを取り込む処理を行うものである(詳細はサブルーチンで後述)。
・ステップS958:外部信号処理
これは、ホールの管理装置12へ出力する信号の処理を行うもので、例えばセーフ信号は賞球10個で1パルス信号を出力する。アウト信号は回収玉10個で1パルス信号を出力する。玉貸信号は玉貸10個で1パルス信号を出力する。
・ステップS960:操作スイッチ処理
これは、球貸しスイッチ320、中断スイッチ322、返却スイッチ321、自動球貸しスイッチ323の操作に伴う処理を行うものである(詳細はサブルーチンで後述)。
・ステップS964:表示コマンド処理
これは、遊技中に持玉数等の遊技状態の表示処理を行うものである(詳細はサブルーチンで後述)。
・ステップS966:打ち止処理
これは、打ち止めに伴う処理を行うものである。
時分割処理を経ると、ステップS968で封入球抜処理を行う(詳細はサブルーチンで後述)。これは、内部に封入されている封入球を抜き取る処理を行うものである。次いで、ステップS970で締めコマンドがあるか否かを判別する。締めコマンドは遊技媒体変換制御装置43から送信される。したがって、ステップS970では遊技媒体変換制御装置43より営業終了の指示があるのを待つことになる。締めコマンドがなければステップS918に戻って上記処理を繰り返し、締めコマンドがあるとステップS972に進む。ステップS972では業務開始フラグをリセットし、遊技機制御装置201のプログラムを終了する。この場合は正常終了であり、停電終了ではないので、業務開始フラグをリセットするものである。
D−1.賞球データ取込処理のサブルーチン
図56は封入球遊技制御のメインプログラムのうち、賞球データ取込処理のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンが開始されると、まず、ステップS1000でセーフフラグがあるか否かを判別する。セーフフラグは、セーフ玉が保持されている状態を表すもので、後述のステップS1014でセットされる。セーフフラグがなければ、ステップS1002に進んでセーフセンサ314がオンしているか(すなわち、入賞があったか)否かを判別する。セーフセンサ314がオンしていなければ今回のルーチンを終了してメインルーチンにリターンする。
セーフセンサ314がオンしていると、ステップS1004で賞球データ要求信号をオンにする。賞球データ要求信号は、役物制御装置211に対して賞球数のデータ(賞球データ)を要求するものである。これにより、役物制御装置211から賞球データが送られてくる。次いで、ステップS1006で送られてきた賞球データを読み込み、ステップS1008で賞球数を持玉数に加算する。すなわち、玉が入賞することによりセーフになり、一定の賞球数が持玉数に加算されて遊技者の利益が増加する。
次いで、ステップS1012でセーフソレノイドONをセットする。これにより、セーフソレノイド326がオンして保持されていたセーフ玉が1個排出される。これは、賞球数が持玉数に加算されたので、セーフ玉を1個外部に抜くものである。次いで、ステップS1014でセーフフラグをセットしてメインルーチンにリターンする。このようにしてセーフ玉に対応する処理が行われる。
一方、ステップS1000でセーフフラグがあれば、ステップS1016に進んでセーフセンサ314がオンしたか、すなわち保持していた当該セーフ玉が抜けたか否かを判別する。セーフフラグがあるにも拘らず、セーフセンサ314がオフしていなければまだ当該セーフ玉が抜けていないので、今回のルーチンを終了してルーチンを繰り返す。
当該セーフ玉が抜けると、セーフセンサ314がオンした後、オフするので、ステップS1016の判別結果がNOとなり、ステップS1018へ進む。ステップS1018ではセーフソレノイドONをリセットする。これにより、セーフソレノイド326がオフして次のセーフ玉を保持することになる。次いで、ステップS1020でセーフフラグをリセットし、今回のルーチンを終了してメインルーチンにリターンする。
D−2.操作スイッチ処理のサブルーチン
図57、図58は封入球遊技制御のメインプログラムのうち、操作スイッチ処理のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンが開始されると、まず、ステップS1050で返却スイッチ321がオンしたか否かを判別する。返却スイッチ321がオンしていなければステップS1058にジャンプする。また、ステップS1052でタッチ信号があるか否かを判別する。タッチ信号は、遊技者が発射操作ハンドルに触っていればタッチ回路464によって検出される。タッチ信号があればステップS1058にジャンプする。
したがって、ステップS1050、ステップS1052の判別結果から遊技者が発射操作ハンドルに触っていない状態で(発射操作ハンドルから手を離して)、返却スイッチ321をオンすると、カードの返却の要求があると判断してステップS1054に進む。これは、発射操作ハンドルから手を離して返却スイッチ321を操作することで、カード返却要求の誤入力を防止するためである。
ステップS1054ではカードの返却情報を遊技機制御装置201の送信バッファにセットする。これは、遊技媒体変換制御装置43にカードの返却要求を知らせるためである。送信バッファにセットした情報はステップS946の送信処理で遊技機制御装置201から遊技媒体変換制御装置43へ送られる。したがって、遊技媒体変換制御装置43の処理でカードが返却されることになる。
次いで、ステップS1056で自動玉貸フラグをリセットする。カードの返却が要求されているので、自動玉貸を解除するものである。
次いで、ステップS1058で中断スイッチ322がオンしたか否かを判別する。中断スイッチ322がオンしていなければステップS1066にジャンプする。また、ステップS1060でタッチ信号があるか否かを判別する。タッチ信号があればステップS1066にジャンプする。
したがって、ステップS1058、ステップS1060の判別結果から遊技者が発射操作ハンドルに触っていない状態で(発射操作ハンドルから手を離して)、中断スイッチ322をオンすると、遊技の中断要求があると判断してステップS1062に進む。これは、発射操作ハンドルから手を離して中断スイッチ322を操作することで、遊技中断要求の誤入力を防止するためである。
ステップS1062では遊技の中断情報を遊技機制御装置201の送信バッファにセットする。これは、遊技媒体変換制御装置43に遊技の中断要求を知らせるためである。送信バッファにセットした情報はステップS946の送信処理で遊技機制御装置201から遊技媒体変換制御装置43へ送られる。したがって、遊技媒体変換制御装置43の方でも遊技が中断されることになる。
次いで、ステップS1064で自動玉貸フラグをリセットする。遊技の中断が要求されているので、自動玉貸を解除するものである。
次いで、ステップS1066で自動球貸スイッチ323がオンしているか否かを判別する。自動球貸スイッチ323がオンしていなければステップS1074にジャンプする。また、ステップS1068で自動玉貸フラグがあるか否かを判別する。
したがって、ステップS1066、ステップS1068の判別結果から自動球貸スイッチ323をオンしたとき自動玉貸フラグがなければ、ステップS1070に進んで自動玉貸フラグをセットする。自動玉貸フラグがセットされることにより、自動玉貸が行われる。ここで、自動球貸しスイッチ323は、遊技カードの金額の範囲内で球貸しの自動要求をする場合に操作され、オンすると、持ち玉が所定数以下になった場合に、単位設定度数に応じた球貸しがその都度行われるものであるから、自動球貸しスイッチ323を1回押すと、自動玉貸が行われる。また、ステップS1066、ステップS1068の判別結果から自動球貸スイッチ323をオンしたとき自動玉貸フラグがあれば(セットされていれば)、ステップS1072に進んで自動玉貸フラグをリセットする。自動玉貸フラグがリセットされることにより、自動玉貸が解除(停止)される。したがって、自動球貸しスイッチ323を2回押すと、自動玉貸が停止する。このように、自動球貸しスイッチ323を押す毎に自動玉貸の設定/自動玉貸の解除が行われる。すなわち、1つの自動球貸しスイッチ323で自動玉貸の設定/自動玉貸の解除を行うことができる。
次いで、ステップS1074で球貸しスイッチ320がオンしているか否かを判別する。球貸しスイッチ320がオンすると、ステップS1076で自動玉貸フラグをリセットする。これは、球貸しスイッチ320のオン操作で玉貸しを行わせるとと同時に、自動玉貸の解除を行うものである。すなわち、遊技者の意思で球貸しスイッチ320が押されたので、自動玉貸を解除する。次いで、ステップS1078で玉貸情報を遊技機制御装置201の送信バッファにセットする。これは、遊技媒体変換制御装置43に球貸しスイッチ320が押されて玉貸を要求するという情報を知らせるためである。送信バッファにセットした玉貸情報はステップS946の送信処理で遊技機制御装置201から遊技媒体変換制御装置43へ送られる。したがって、遊技媒体変換制御装置43で金額から玉貸数を減算する処理が行われることになる。ステップS1078を経ると、メインルーチンにリターンする。
ステップS1074で球貸しスイッチ320がオンしていなければ、ステップS1080に分岐して自動玉貸フラグがあるか否かを判別する。自動玉貸フラグなければ、そのまま今回のルーチンを終了してリターンする。したがって、球貸しスイッチ320がオフで、自動玉貸フラグもなければ玉貸しは行われず、そのまま遊技が続けられる。
一方、ステップS1080で自動玉貸フラグがあれば、ステップS1082に進み、持玉数が所定値(例えば、100個)以下であるか否かを判別する。持玉数が所定値を超えていれば、そのまま今回のルーチンを終了してリターンする。したがって、その持玉によって遊技が継続する。そして、持玉数が所定値以下になると、ステップS1078に分岐し、その後、リターンする。したがって、このときは遊技者の持ち玉が所定数以下になると同時に、単位設定度数に応じた球貸しがその都度行われる。
D−3.表示コマンド処理のサブルーチン
図59は封入球遊技制御のメインプログラムのうち、表示コマンド処理のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンが開始されると、ステップS1104では各表示コマンド、残金、持玉数を操作表示制御装置212へ送信する。
これにより、遊技機制御装置201からの指示で操作表示制御装置212の表示装置411に各表示コマンドに対応する表示が写し出されことになる。また、同時に遊技機制御装置201からの指示で操作表示制御装置212の表示装置411に残金、持玉数が表示される。
図60は表示装置411の表示例を示すものである。図60に示すように、表示装置411の画面にはカード金額(残金)=800円、持玉数=500という表示がされるとともに、「自動玉貸中」という表示がされている。なお、各表示コマンドに対応する表示は、表示装置411の画面の一部に表示してもよいし、あるいは一時的に残金、持玉数を消して、画面全体に瞬間的に表示するようにしてもよい。
D−6.封入球抜処理のサブルーチン
図61は封入球遊技制御のメインプログラムのうち、封入球抜処理のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンが開始されると、まず、ステップS1250で封入球抜フラグがあるか否かを判別する。封入球抜フラグは、ホールの管理装置12からの指示で封入球を抜き取る要求が許可されたことを示すものであり、後述のステップS1256でセットされる。封入球抜フラグがなければステップS1252に進んで発射許可中であるか否かを判別する。発射許可中であれば封入球を抜くことはできないので、ルーチンを終了してリターンする。
発射許可中でなければステップS1254で封入球抜信号があるか否かを判別する。封入球抜信号は、ホールの管理装置12から出力されるもので、封入球を抜き取る要求である。このように、発射許可中でないときに限り封入球抜信号を判断するのは、発射許可中は遊技が可能な状態であり、封入球抜信号の誤入力があると、遊技者に不利であるから、そのような事態を防止するためである。封入球抜信号がなければルーチンを終了してリターンし、封入球抜信号があればステップS1256で封入球抜フラグをセットする。
次いで、ステップS1258で封入球抜ソレノイド327をONにセットしてリターンする。これにより、封入球抜きソレノイド327に通電されて、封入球循環通路701にある封入球が球抜き通路706の方に流下し、外部に抜き取られる。
一方、ステップS1250で封入球抜フラグがあれば球抜き通路706が開放されて封入球の抜き取り中があると判断し、ステップS1260に進んで所定時間(例えば、封入球の抜き取りに十分な時間)が経過したか否かを判別する。所定時間が経過していなければ、今回のルーチンを終了してリターンする。
そして、所定時間が経過すると、封入球が全て抜き取られたと判断し、ステップS1262で封入球抜ソレノイド327がONであるのをリセットする(すなわち、オフ状態にする)。これにより、封入球抜きソレノイド327への通電が停止されて、封入球循環通路701が閉鎖される。次いで、ステップS1264で封入球抜フラグをリセットしてメインルーチンにリターンする。
次に、遊技機制御装置201の割り込み処理について説明する。
遊技機制御装置201では、以下の図62、図63に示す割り込み処理によって各種の処理を行う。割り込み処理には、信号割り込みおよび通信割り込みがある。
WA.発射球処理
図62は割り込みで行われる遊技機制御装置201の発射球処理ルーチンを示すフローチャートである。図9に示すように球送りセンサ311とファール球検出センサ312が入力信号制御装置325に入力されてオアゲート333を通過すると、信号Xが出力される。すなわち、球送りセンサ311あるいはファール球検出センサ312の何れかの信号が入力すると、信号XがON(“H”レベル)となり、これが発射球処理の割り込み信号となる。したがって、球送りセンサ311あるいはファール球検出センサ312が球を検出すると、この発射球処理の割り込みがかかって本ルーチンが実行される。
割り込みがかかると、ステップS1300で発射信号があるか否かを判別する。発射信号は、発射位置に球を送る球送り信号のことである。発射信号があると、ステップS1302に進んで持玉数から[1]を引く演算を行う。すなわち、玉が発射されたので、持玉数から1個の玉を減算する。
次いで、ステップS1304でファール信号があるか否かを判別する。ファール信号は、発射されても遊技領域に到達しない玉を検出した信号であり、ファール球検出センサ312から出力される。ファール信号があると、ステップS1306に進んで進んで持玉数に[1]を加算する演算を行う。すなわち、玉が発射されずに戻ってきたので、直前に発射で減算した持玉数に対して1個の玉を加える。
一方、ステップS1300で発射信号がなければ玉が発射されていないから、ステップS1302をジャンプする。また、ステップS1304でファール信号がなければ、ステップS1306をジャンプして割り込み処理を終了する。
このように、玉を発射する毎に持玉数から1個の玉が減算されて遊技が行われ、ファール球があると、持玉数に1個の玉が加えられる。
WB.通信処理
図63は割り込みで行われる遊技機制御装置201の通信処理ルーチンを示すフローチャートである。遊技媒体変換制御装置43より通信(送信)があると、この割り込みがかかって本ルーチンが実行される。
割り込みがかかると、ステップS1350で遊技媒体変換制御装置43からの新たな受信情報を取り込み、ステップS1352で取り込んだ受信情報のうち、コマンド情報があるか否かを判別する。コマンド情報があれば、ステップS1354でコマンドメモリにコマンド情報を記憶する。記憶されたコマンド情報に基づいて遊技機制御装置201の処理が実行される。コマンド情報がなければ、ステップS1356に進む。
ステップS1356では残金情報があるか否かを判別する。残金情報があれば、ステップS1358で残金メモリに残金情報を記憶する。残金メモリは操作表示制御装置212への表示用のメモリである。そして、記憶された残金情報に基づいて操作表示制御装置212の表示装置411に残金が表示される。残金情報がなければ、ステップS1364に進む。
ステップS1364では持玉数情報があるか否かを判別する。持玉数情報があれば、ステップS1366で持玉数へ加算する。持玉数は操作表示制御装置212の表示装置411に表示される。持玉数情報がなければ、割り込み処理を終了する。
このように、受信情報を区分けして記憶し、記憶した情報に基づいて遊技機制御装置201の処理が実行したり、情報を表示したりする。
E.発射制御装置の制御
図64、図65は発射制御装置213によって実行される発射制御のプログラムを示すフローチャートである。このプログラムは遊技機22の電源投入と同時に開始される。プログラムがスタートすると、まずステップS1400で初期設定を行う。初期設定では、マイクロプロセッサ451、クロック回路452、メモリ453、I/Oインターフェイス回路454を初期状態にしたり、フラグのリセット等を行う。次いで、ステップS1402で入力処理を行う。これは、発射操作スイッチ461、ハンドル回動量検出器462、飛距離調整スイッチ463、タッチ回路464からの入力信号を取り込んだり、遊技機制御装置201からのコマンド、信号等を取り込むものである。
次いで、ステップS1404で出力処理を行う。これは、球送りソレノイド471、ロータリソレノイド472に駆動信号を出力したり、遊技機制御装置201に信号を出力したりするものである。次いで、ステップS1406〜ステップS1410で、以下の状態を判別する。
ステップS1406でタッチ信号があるか否かを判別する。これは、タッチ回路464からの入力信号に基づいて判断する。
ステップS1408で発射操作スイッチ461がオンであるか否かを判別する。
ステップS1410で遊技機制御装置201から発射許可がきているか否かを判別する。
(a)玉の発射が可能なとき
タッチ信号があり、発射操作スイッチ461がオンであり、かつ発射許可がきているときは、玉の発射が可能であると判断し、ステップS1412に進んで時間情報更新処理を行う。これは、今回の1個の玉を発射するサイクルの時間をカウントしている時間を更新(カウントアップ)して、次の玉を発射するサイクルの時間をカウントするタイミングに更新するものである。
次いで、ステップS1416でハンドル回動量情報に変化があるか否かを判別する。これは、前回のルーチンに比してハンドル回動量に変化があったか否かを判別するものであり、ハンドル回動量検出器462の可変抵抗器の抵抗値に基づいて判断する。ハンドル回動量情報に変化があればステップS1418でハンドル回動量情報に基づき弾発情報を変更する。例えば、ハンドル回動量が多ければ玉の弾発力を強くし、ハンドル回動量が少なれば玉の弾発力を弱くする。
次いで、ステップS1420に進み、玉送りタイミングであるか否かを判別する。玉送りタイミングであれば、ステップS1422で玉送りソレノイドオン情報を設定する。玉送りソレノイドオン情報は、玉送りソレノイド471をオン駆動する情報であり、そのタイミングは図66に示すようにtaとなる。これにより、ステップS1404の出力処理で玉送りソレノイド471がオンして玉が発射位置に送られることになる。次いで、ステップS1424で発射サイクルフラグをリセットする。発射サイクルフラグは、図66に示すように玉の発射を停止することが可能な時間帯tdでのみセットされるものである。
次いで、ステップS1426で所定時間が経過したか否かを判別する。これは、玉送りソレノイド471がオンして玉が発射位置に送られるに十分な時間に設定される。したがって、玉が発射位置に送られるに十分な時間が経過したか否かを判別することになる。所定時間が経過していなければ、ステップS1432以降の処理にルーチンを繰り返す。
そして、所定時間が経過すると、ステップS1428に進んで玉送りソレノイドオフ情報を設定する。これにより、ステップS1404の出力処理で玉送りソレノイド471がオフすることになる。次いで、ステップS1430で発射タイミング情報を設定する。これは、玉が発射位置に送られてから、発射(弾発)するタイミングになるまでの時間を設定するものであり、図66に示すようにtbの時間である。次いで、ステップS1432に進む。
ステップS1432では玉の発射タイミングであるか否かを判別し、発射タイミングでなければステップS1434で弾発情報に基づきロータリソレノイド駆動情報を設定する。次いで、ステップS1442に戻って処理を繰り返す。
一方、ステップS1432で玉の発射タイミングであれば、ステップS1436に進んでロータリソレノイドオン情報を設定する。ロータリソレノイドオン情報は、ロータリソレノイド472をオンする情報であり、図66に示すようにtcなるタイミングである。これにより、ステップS1404の出力処理でロータリソレノイド472がオンして発射位置にある玉が弾発されることになる。次いで、ステップS1438で所定時間が経過したか否かを判別する。これは、ロータリソレノイド472がオンして発射位置にある玉が発射されるに十分な時間に設定される。したがって、発射位置にある玉が発射されるに十分な時間が経過したか否かを判別することになる。所定時間が経過していなければ、ステップS1402に戻ってルーチンを繰り返す。
そして、所定時間が経過すると、ステップS1440に進んでロータリソレノイドオフ情報を設定する。これにより、ステップS1404の出力処理でロータリソレノイド472がオフすることになる。次いで、ステップS1442で玉送りタイミング情報を設定する。これは、今回の玉が発射されてから、次の玉を発射位置に送るタイミングになるまでの時間を設定するものであり、図66に示すようにtdなる時間である。次いで、ステップS1444で発射サイクルフラグをセットしてステップS1400に戻りルーチンを繰り返す。発射サイクルフラグは、前述したように図66に示す玉の発射を停止することが可能な時間帯tdでのみセットされるものである。したがって、ステップS1442の処理の直後は玉が既に発射位置に送られる前であるから、玉の発射を停止することが可能なので、ステップS1444で発射サイクルフラグをセットするものである。
なお、1個の玉を発射するサイクルは(ta+tb+tc+td)なる時間となる。また、(ta+tb+tc)なる時間帯は発射を停止することができず、例えば発射操作ハンドルから手を離す、発射操作スイッチ461をオフにする、遊技機制御装置201で発射許可を禁止するという処理をしても、発射は停止されない。
(b)玉の発射を停止しようとするとき
タッチ信号がないとき、発射操作スイッチ461がオフのとき、発射許可がきていないときは、何れもステップS1414に分岐する。ステップS1414では発射サイクルフラグがあるか否かを判別する。発射サイクルフラグは玉の発射を停止することが可能な時間帯tdでのみセットされるから、ステップS1414で発射サイクルフラグがあれば、ステップS1402に戻る。すなわち、ステップS1402に戻るということは、発射が停止されることになる。
したがって、タッチ信号がないとき→発射操作ハンドルから手を離す、発射操作スイッチ461がオフのとき→発射操作ハンドルを回動操作していない、発射許可がきていない→本装置で発射の準備ができていないという3つの場合には、何れも玉の発射が停止される。
F.封入球遊技の概略
次に、封入球式遊技機22の動作を概略説明すると、本実施例では封入球式遊技機22の内部には20個の球が封入され、遊技カード800をカード挿入口623に挿入し、遊技者が球貸しスイッチ320を押すと、設定度数に応じて遊技者の持ち球数を増加させ、この持ち球数の範囲内で封入された遊技球を遊技領域内に発射可能にする。そして、封入球の発射に応じて行われる遊技に対して、遊技結果が特定の利益状態(セーフ球)であるかあるいはそれ以外の状態(アウト球)であるかの判定を行ない、特定の利益状態の場合には、所定数の賞品球(例えば、13個賞球あるいは7個賞球)に対応させて、遊技者の利益(持ち球数)を増加させるべく制御が行われる。また、遊技領域を経た遊技球を回収して発射位置に導くことにより、この封入された遊技球を循環使用して第1種のパチンコ遊技が行われる。
そして、上述の封入球の発射時点で、操作表示制御装置212の表示装置411における持玉数表示部に表示された持玉数(数値)から”1”を減算し、その結果に基づき持玉数表示部の表示を更新する。このとき、遊技領域内を落下する封入球に対して入賞球か否かを判定し、入賞と判定された場合には、設定された賞球数(例えば、13個賞球あるいは7個賞球)が持玉数表示部に表示された球数に加算されるとともに、その結果に基づき持玉数表示部の表示が更新される。遊技者は、この持玉数表示部の数値データにより、現在の持ち玉数の確認ならびに増減を確認することになる。
そして、遊技者が遊技を精算しようとするときは、返却スイッチ321を押すことにより持玉数表示部の数値データ分の遊技価値が全て持玉数として遊技媒体変換制御装置43のカードリーダライタ203によって遊技カード800に書き込まれて排出され、遊技者はその遊技価値を受け取ることになる。
G.景品交換装置の制御
図67〜図69は景品交換装置14によって実行される景品交換制御のメインプログラムを示すフローチャートである。このプログラムは景品交換装置14の電源投入と同時に開始される。プログラムがスタートすると、まずステップS1500で業務開始フラグが有るか否かを判別する。業務開始フラグは、停電判断用のフラグであり、後述のようにステップS1506にてセットされる。業務開始フラグが立っている(有る)ということは、停電からの復帰状態に相当する。
業務開始フラグがなければステップS1502に進んで自己診断処理を行う。これは、景品交換装置14内の各装置の作動チェックを行うものである。次いで、ステップS1504で業務開始コマンドが有るか否かを判別する。業務開始コマンドは、カード管理装置11から送信されてくるもので、景品交換装置14の業務を開始するときに送信される。したがって、景品交換装置14により業務の開始が可能と判断されていなければステップS1504に待機し、景品交換装置14により業務の開始が可能と判断されていれば、業務開始コマンドがあることになり、ステップS1506に進む。
ステップS1506では業務開始フラグをセットする。業務開始フラグは、例えば電池でバックアップされたメモリに記憶される。ここで、業務開始フラグをセットすることにより、これ以後に業務開始フラグがセット状態にあると、電源が一旦切れて停電したことを判断できることになる。
次いで、ステップS1508で初期設定を行う。これは、景品交換装置14のマイクロプロセッサ171、クロック回路172、メモリ173、I/Oインターフェイス回路174を初期状態にしたり、入出力ポートのイニシャライズ等を行うものである。次いで、ステップS1510で営業開始コマンドがあるか否かを判別する。営業開始コマンドはカード管理装置11から送信される。したがって、ステップS1510ではカード管理装置11より営業開始の指示があるのを待つことになる。営業開始コマンドがなければステップS1510に待機し、営業開始コマンドがあると、景品交換装置14による景品交換制御を開始(すなわち、営業を開始)すべくステップS1512に進む。
一方、ステップS1500で業務開始フラグがあれば停電判断用のフラグがセットされているから、停電からの復帰であると判断し、ステップS1514に分岐する。ステップS1514では退避メモリ(停電時にデータを退避しておくメモリエリア)のデータをワークメモリに復帰させる。その後、ステップS1512に進む。
営業を開始すると、まずステップS1512で精算のためにカードが挿入されたか否かを判別する。そして、カードが挿入されるまで、このステップS1512に待機し、カードが挿入されると、ステップS1516に進んで挿入されたカードのデータを読み込む。読み込むデータとしては、図24に示す各種の情報がある。次いで、ステップS1518でカードのセキュリティ情報がOK(正規のもの)であるか否かを判別する。セキュリティ情報がNGであれば、正規のカードではないと判断してステップS1520でカードを排出し、ステップS1512に戻る。
セキュリティ情報がOKであると、ステップS1522で照合要求コマンドを通信制御装置34に書き込む。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって景品交換装置14における照合要求コマンドが取り込まれることになる。カード管理装置11では景品交換装置14から送信された照合要求コマンドに応じて当該カードのカードファイルの情報を照合情報として景品交換装置14に送信する。そのため、ステップS1524ではカード管理装置11から送信されてきた照合情報(カードファイルの情報)を景品交換装置14で取り込んだか否かを判別し、取り込みが終了するまでこのステップに待機し、取り込みが終了すると、ステップS1526に進んでカードデータとカード管理装置11から送信されてきた照合情報(カードファイルの情報)とを各データ毎に同等の情報をそれぞれ照合する。同等の情報をそれぞれ比較照合するのは、以下同様である。
次いで、ステップS1528でカードデータと照合情報(カードファイルの情報)の照合結果がOKであるか否かを判別する。以下、場合分けして説明する。
(a)カードとカードファイルの情報が不一致のとき
ステップS1528におけるカードデータと照合情報(カードファイルの情報)の照合結果がNGであれば、ステップS1530で遊技を行うことができない旨の報知をしてカードを排出する。次いで、ステップS1532で不一致コマンドを通信制御装置34に書き込む。不一致コマンドは、景品交換装置14にカードが挿入されたとき、カードの情報とカード管理装置11に記憶されているカードファイルの同等の情報とを景品交換装置14側で照合した場合に、カードの情報とカードファイルの情報とが不一致である(正常でない)というときに、景品交換装置14側から送信されるものである。
これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって景品交換装置14における不一致コマンドが取り込まれることになる。カード管理装置11では景品交換装置14から送信された不一致コマンドに基づいて、カード管理装置11にある異常来歴ファイルに該当カードファイルを複写する。ステップS1532を経ると、ステップS1512に戻る。これにより、ホールの係員はカードの改竄とか、カードの異常等がある場合に、カード管理装置11の異常来歴ファイルを見ることにより、そのような事態を認識して相応の処置を取ることができる。
(b)カードとカードファイルの情報がOK(ただし、持玉数は除く)のとき
ステップS1528におけるカードデータと照合情報(カードファイルの情報)の照合結果がOK(ただし、持玉数は除く)であれば、ステップS1534に進んで持玉数がOKであるか否かを判別する。これは、カードの持玉数とカードファイルの持玉数を比較するもので、その結果により以下の2つに処理が分れる。
b−1.カードの持玉数=カードファイルの持玉数のとき
カードの持玉数=カードファイルの持玉数で両者が等しいときは、何ら問題はないと判断してステップS1536に進み、照合情報の持玉数を景品交換装置14の表示装置192に表示する。これにより、遊技者は精算しようとするカードのデータを見ることができる。次いで、ステップS1537で持玉数=0であるか否かを判別する。持玉数=0であれば、景品交換ができないと判断してステップS1538でカードを排出し、ステップS1512に戻る。
一方、持玉数が[0]でなければ、景品交換が可能であると判断してステップS1539で精算可能な玉数(持玉数)を全部景品に変換するのか否かを判別する。これは、持玉数を全部景品に変換するのかあるいは所定量を変換するのか判断するもので、一括変換スイッチ181がオンすると、全部景品に変換するものと判断し、入力装置182によって所定量が入力されると、一部を変換するものと判断する。
b−1−1.一括変換のとき
一括変換スイッチ181がオンすると、全部景品に変換するものと判断してステップS1540で照合情報の持玉数を符号化して精算レシート(他の媒体でもよい)に印字する。例えばバーコード装置を使用することにより、読み取り可能なように符号化する。印字した精算レシートは排出される。次いで、ステップS1542で持玉数を全て景品に変換したのであるから、持玉数=0としたデータを通信制御装置34に書き込む。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって持玉数=0というデータが取り込まれる。カード管理装置11では景品交換装置14から送信された持玉数=0というデータを当該カードのカードファイルに記憶する。
次いで、景品交換装置14ではステップS1544で照合情報のうち持玉数=0として、その照合情報を当該カードに書き込む。次いで、ステップS1546に進み、カードを排出する。その後、ステップS1572に進んで締めコマンドがあるか否かを判別することになる。ステップS1572以降の処理は後述する。
なお、遊技者は排出された精算レシートをもって景品カウンタの所に行くと、精算レシートの符号がバーコード装置によって読み取られ、その結果、所望の景品と交換することができる。
b−1−2.一部変換のとき
入力装置182によって所定量が入力されると、一部を変換するものと判断し、ステップS1539からステップS1548に分岐する。ステップS1548では入力装置182によって入力された所定量を景品に変換する量(変換数)として入力処理する。次いで、ステップS1550で持玉数以内で景品に変換可能であるか否かを判別する。
持玉数以内で景品に変換可能であれば、ステップS1552で景品に変換すべき変換数に基づいて持玉数の一部を符号化して精算レシートに印字する。印字した精算レシートは排出される。
次いで、ステップS1554で景品に変換しない残数(残りの持玉数)を通信制御装置34に書き込む。これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって残りの持玉数が取り込まれる。カード管理装置11では景品交換装置14から送信された残りの持玉数というデータを当該カードのカードファイルに記憶する。
次いで、景品交換装置14ではステップS1556で照合情報の持玉数を残数に更新して、その照合情報を当該カードに書き込む。次いで、ステップS1546に進み、カードを排出する。その後、ステップS1572に進んで締めコマンドがあるか否かを判別するが、ステップS1572以降の処理は後述する。
一方、ステップS1550で持玉数以内で景品に変換可能でなければ、ステップS1548へ戻り再入力を要求する。
b−2.カードの持玉数がカードファイルの持玉数と等しくないとき
カードの持玉数がカードファイルの持玉数と等しくないときは、ステップS1566に分岐する。ステップS1566ではカードデータが照合情報(カードファイルの情報)より小さいか否かを判別する。すなわち、カードデータの持玉数が照合情報(カードファイルの情報)の持玉数より小さいか否かを判別する。
b−2−1.カードデータの異常のとき
カードデータの持玉数が照合情報の持玉数より大きい場合には、異常であると判断してステップS1568に進んで遊技を行うことができない旨の報知をしてカードを排出する。次いで、ステップS1570で不一致コマンドを通信制御装置34に書き込む。不一致コマンドは、景品交換装置14にカードが挿入されたとき、カードの情報とカード管理装置11に記憶されているカードファイルの同等の情報とを景品交換装置14側で照合した場合に、カードの情報とカードファイルの情報とが不一致である(正常でない)というときに、景品交換装置14側から送信されるものである。
これにより、カード管理装置11の通信制御装置32によって景品交換装置14における不一致コマンドが取り込まれることになる。カード管理装置11では景品交換装置14から送信された不一致コマンドに基づいて、カード管理装置11にある異常来歴ファイルに該当カードファイルを複写する。ステップS1570を経ると、ステップS1512に戻る。これにより、ホールの係員はカードの改竄とか、カードの異常等がある場合に、カード管理装置11の異常来歴ファイルを見ることにより、そのような事態を認識して相応の処置を取ることができる。
b−2−2.カードとカードファイルの情報が異なっても精算を認めるとき
ステップS1566でカードデータの持玉数が照合情報の持玉数より小さい場合には、精算可能を認めると判断してステップS1536に分岐する。そして、ステップS1536以降の処理を実行(上述した通り)して精算を行う。
これは、持玉数についてはカードとカードファイルの情報とが同一という比較だけではなく、カードファイルの持玉数よりカードに記憶されている持玉数が同一か少ない場合には正常と判定し、カード管理装置11のカードファイルにある持玉数の情報を真として精算を実行させるものである。したがって、この場合には遊技者はカードファイルにある持玉数に基づいて精算を行うことができる。
ステップS1546を経ると、ステップS1572に進んで締めコマンドがあるか否かを判別する。締めコマンドはカード管理装置11から送信される。したがって、ステップS1572ではカード管理装置11より営業終了の指示があるのを待つことになる。締めコマンドがなければステップS1512に戻って上記処理を繰り返し、締めコマンドがあるとステップS1574に進む。ステップS1574では業務開始フラグをリセットし、景品交換装置14のプログラムを終了する。この場合は正常終了であり、停電終了ではないので、業務開始フラグをリセットするものである。
このように本実施例では、遊技カード800に金額情報、持玉数、識別情報、セキュリティ情報等が記憶され、また、カード管理装置11においても遊技カード800と同等の情報を収集してカードファイルに記憶している。そして、カード管理装置11においてカードの識別情報に基づいて各種情報がファイルされており、識別情報が付加された遊技カード800が遊技機22(詳しくは遊技媒体変換装置21)に挿入されると、遊技カード800に記憶された情報とカード管理装置11に記憶されたカードファイルの同等の情報とが比較され、両者が一致した場合には遊技を可能に、また、景品交換機においては精算が可能になる。
ただし、遊技カード800に記憶された各情報とカード管理装置11のカードファイルに記憶された同等の情報とが比較される場合に、持玉数は同一という比較だけではなく、カード管理装置11に記憶されている持玉数より遊技カード800に記憶されている持玉数が同一か少ない場合に正常と判定し、カード管理装置11の持玉数の情報を真として遊技あるいは精算を実行させる。
遊技者の持玉数が[0](すなわち、帰零)になると、この状態はカードファイルを検索して監視されており、帰零のカードファイルがあればカードの排出がされ、遊技終了となる。
また、遊技を終了する返却スイッチ321が押された場合には、最後に発射した遊技球がセーフになるのかあるいは外れになるのかという判定結果を待たずに、直ちに遊技を終了させて遊技カード800を遊技者に返還する処理を行う。
この場合、遊技終了間際に仮に入賞が発生したとしても、入賞に基づく持玉数の増加はカード管理装置11が吸い上げ、遊技カード800が排出されていてもカード管理装置11の方でカードファイルに記憶する。したがって、当該遊技者が新たに遊技を行うとき、または、精算を行うときに仮に遊技カード800の持玉数がカード管理装置11のカードファイルに記憶されている持玉数の情報より少なくても、カード管理装置11の持玉数情報に基づいて新たな遊技あるいは精算を行うことができる。したがって、遊技者は不利益を被ることがない。
また、遊技を終了する返却スイッチ321が押された場合、直ちに遊技を終了させるので、遊技者の意志を迅速に反映させることができる。
本発明の適用対象はパチンコ機のみならず、例えばアレンジボール機、雀球機等に適用可能である。
また、各カード発行機、景品交換機、遊技媒体変換装置(玉貸機)はどのような態様で実現してもよく、その配置場所、大きさ、実現方法は本発明の目的の範囲内でどのような態様で実施をしてもよい。
本発明の一実施例のカード式遊技システムの全体構成を示す図である。 同実施例のカード管理装置における通信制御装置の構成を示す図である。 同実施例のカード管理装置の構成を示す図である。 同実施例のカード発行機の構成を示す図である。 同実施例の景品交換装置の構成を示す図である。 同実施例の遊技機のシステム構成を示す図である。 同実施例の遊技媒体変換制御装置の構成を示す図である。 同実施例の遊技機制御装置の構成を示す図である。 同実施例の入力信号制御装置の構成を示す図である。 同実施例の役物制御装置の構成を示す図である。 同実施例の操作表示制御装置の構成を示す図である。 同実施例の発射制御装置の構成を示す図である。 同実施例の遊技機の正面図である。 同実施例の遊技盤を示す図である。 同実施例の遊技機の裏面図である。 同実施例の遊技機の裏面図である。 同実施例の遊技機の発射機構の正面図である。 同実施例の遊技機の発射機構の側面図である。 同実施例のカード管理装置によって実行される管理制御のメインプログラムを示すフローチャートである。 同実施例の業務開始処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の操作スイッチ処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の業務停止処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例のカード管理装置の割り込み通信処理ルーチンを示すフローチャートである。 同実施例のカードファイルおよびカードの情報を説明する図である。 同実施例のカード管理装置の割り込み店内処理ルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の識別情報付加処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の照合要求処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例のカード情報要求処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の帰零処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の中断処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の開始処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の中断解除要求処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の中断解除処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の照合確認処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例のカード発行機によって実行されるカード発行制御のメインプログラムを示すフローチャートである。 同実施例の遊技媒体変換制御装置によって実行される遊技媒体変換制御のメインプログラムを示すフローチャートである。 同実施例の遊技媒体変換制御装置によって実行される遊技媒体変換制御のメインプログラムを示すフローチャートである。 同実施例の遊技媒体変換制御装置によって実行される遊技媒体変換制御のメインプログラムを示すフローチャートである。 同実施例の遊技媒体変換制御装置によって実行される遊技媒体変換制御のメインプログラムを示すフローチャートである。 同実施例の表示コマンドを説明する図である。 同実施例の識別情報発行処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の比較処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の比較処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の玉貸処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の返却処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の中断処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の帰零処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の締め処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の遊技機通信処理の割り込みルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の停電処理の割り込みルーチンを示すフローチャートである。 同実施例のメイン通信処理の割り込みルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の遊技機制御装置によって実行される遊技制御のメインプログラムを示すフローチャートである。 同実施例の遊技機制御装置によって実行される遊技制御のメインプログラムを示すフローチャートである。 同実施例の遊技機制御装置によって実行される遊技制御のメインプログラムを示すフローチャートである。 同実施例の遊技機制御装置によって実行される遊技制御のメインプログラムを示すフローチャートである。 同実施例の賞球データ取込処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の操作スイッチ処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の操作スイッチ処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の表示コマンド処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の表示装置の表示の一例を示す図である。 同実施例の封入球抜処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の発射球処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の通信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 同実施例の発射制御装置によって実行される発射制御のメインプログラムを示すフローチャートである。 同実施例の発射制御装置によって実行される発射制御のメインプログラムを示すフローチャートである。 同実施例の発射制御装置の動作を説明するタイミング図である。 同実施例の景品交換装置によって実行される景品交換制御のメインプログラムを示すフローチャートである。 同実施例の景品交換装置によって実行される景品交換制御のメインプログラムを示すフローチャートである。 同実施例の景品交換装置によって実行される景品交換制御のメインプログラムを示すフローチャートである。
符号の説明
11 カード管理装置(遊技カード管理装置:異常記録手段)
12 ホール管理装置
13 カード発行機
14 景品交換装置(景品交換機)
21 遊技媒体変換装置(遊技価値変換装置)
22 遊技機
32、33、34、35 通信制御装置
43 遊技媒体変換制御装置(照合手段、許可手段、異常カード排出手段、判断手段)
201 遊技機制御装置
211 役物制御装置
212 操作表示制御装置
213 発射制御装置
214 持球数表示制御装置
321 返却スイッチ
800 磁気カード


Claims (2)

  1. 少なくとも金額情報記憶領域、遊技価値情報記憶領域および識別情報記憶領域を有する遊技カードと、
    遊技カードを発行するカード発行機と、
    遊技カードを挿入することにより記憶された金額情報を所定の遊技価値情報に変換して遊技を行わせるための遊技価値変換装置が備えられた遊技機と、
    遊技価値変換装置を備えた遊技機と、遊技カード発行機とに情報伝送路を介して連絡し、遊技機および遊技カード発行機からの情報を管理する制御を行うとともに、各遊技カードの識別情報に基づいて各遊技カードに記憶された金額情報および遊技価値情報を記憶管理する遊技カード管理装置と、
    を含む遊技場設備装置であって、
    前記遊技機は、
    遊技球を封入しておき、金額情報または遊技価値情報の範囲内において前記遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行い、
    その遊技に基づいて遊技価値情報の更新を行い、かつ、遊技領域を経た遊技球を回収して発射位置に導くことにより、この封入された遊技球を循環使用して所定の遊技を行う封入球式パチンコ遊技機であり、
    前記封入球式パチンコ遊技機の遊技を終了する返却スイッチが押された場合には、最後に発射された遊技球が入賞するか外れるかという判定結果を待たずに、直ちに前記遊技カード管理装置に記憶された前記遊技カードに対する情報を当該遊技カードに書き込んで該遊技カードを排出するようにし、
    前記遊技カード管理装置に記憶された前記遊技カードに対する情報を当該遊技カードに書き込んだ後に、遊技球が入賞した場合には、入賞に基づく玉数の増加分を遊技価値情報に加算して前記遊技カード管理装置で記憶するようにしたことを特徴とする遊技場設備装置。
  2. 前記遊技カードにより遊技機において新たな遊技を行う場合、遊技カードに記憶された金額情報、遊技価値情報および識別情報と、遊技カード管理装置に記憶された金額情報、有価価値情報および識別情報との照合を行う照合手段と、
    該照合手段による照合結果、遊技カード管理装置に記憶された遊技価値情報より遊技カードに記憶された遊技価値情報が少なく、かつ、金額情報および識別情報の比較が同一の場合に、遊技カード管理装置に記憶された遊技価値情報に基づいて新たな遊技を行わせることを許可する許可手段と、
    を設けたことを特徴とする請求項1に記載の遊技場設備装置。



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