JP4291631B2 - 研磨洗浄方法及び研磨洗浄装置 - Google Patents

研磨洗浄方法及び研磨洗浄装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、記録ディスク(磁気ディスク、光ディスク等)用基板、半導体ウエハ(シリコンウエハ、化合物半導体ウエハ等)、液晶ディスプレイ用ガラス基板、セラミック基板の様々なワークを研磨洗浄する研磨洗浄方法及びこれに用いられる研磨洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば磁気ディスク用基板は、研磨、洗浄及び乾燥の各工程を経て製作されている。このような基板等のワークを研磨洗浄する研磨洗浄装置としては、ワークを研磨加工する研磨装置と、前記研磨装置に未研磨加工ワークを移送する未研磨加工ワーク移送装置と、前記研磨装置により研磨加工された研磨加工済ワークを洗浄及び乾燥する洗浄乾燥装置と、前記研磨装置から研磨加工済ワークを取り出して前記洗浄乾燥装置に移送する研磨加工済ワーク移送装置と、を備えた自動研磨洗浄装置が、従来より知られている(例えば、特許文献1−4参照。)。
【0003】
この自動研磨洗浄装置により研磨洗浄されたワークは、乾燥工程後、検査装置又は目視により欠陥の有無について検査される。そして、この検査結果に応じて、ワークは良ワークと不良ワークとに選別される。良ワークは製品として出荷される。一方、不良ワークは、再洗浄により修復可能な洗浄不良ワークと、再研磨加工により修復可能な研磨不良ワークと、修復不可能な不良ワークとに更に選別される。
【0004】
従来、これら3種類の不良ワークのうち、修復不可能な不良ワークは廃棄され、研磨不良ワークは上述の自動研磨洗浄装置に再投入されて再研磨加工されている。一方、洗浄不良ワークは、上述した自動研磨洗浄装置に再投入されるか、あるいは別に用意した洗浄乾燥機能だけを有する装置に投入されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−315815号公報(請求項1及び2、第1−3図)
【0006】
【特許文献2】
特開平4−13553号公報(請求項1、第1図)
【0007】
【特許文献3】
特開平4−13566号公報(請求項1、第5図)
【0008】
【特許文献4】
特開平4−25373号公報(請求項1、第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、洗浄不良ワークを前述の自動研磨乾燥装置に再投入した場合には、洗浄不良ワークは、再洗浄されるけれども、当該洗浄不良ワークにとって不要な加工である再研磨加工もされてしまう。そのため、洗浄不良ワークが過剰に研磨加工されてしまい、その結果、洗浄不良ワークの表面にいわゆる面ダレが発生する等、ワークの品質が低下し、不良率が増加するという難点があった。
【0010】
一方、洗浄不良ワークを別に用意した洗浄乾燥機能だけを有する装置に投入する場合には、当該装置についての購入コストがかかるし、更には、洗浄不良ワークのサイズや種類が変わる度に当該装置の所定部品を組み替える必要があるため、作業能率が悪いという難点があった。
【0011】
この発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、洗浄不良ワークを既存の研磨洗浄装置を利用して再洗浄することができ、さらに、洗浄不良ワークの過剰研磨加工による不良率の増加を防止することができる研磨洗浄方法及びこれに好適に用いられる研磨洗浄装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、以下の手段を提供する。
【0013】
[1] ワークを研磨加工する研磨装置と、前記研磨装置に未研磨加工ワークを移送する未研磨加工ワーク移送装置と、前記研磨装置により研磨加工された研磨加工済ワークを洗浄及び乾燥する洗浄乾燥装置と、前記研磨装置から研磨加工済ワークを取り出して前記洗浄乾燥装置に移送する研磨加工済ワーク移送装置と、を備えた研磨洗浄装置を用いて、ワークを研磨洗浄する研磨洗浄方法において、前記洗浄乾燥装置により洗浄及び乾燥された洗浄乾燥済ワークを検査して洗浄不良と判定された洗浄不良ワークを、前記未研磨加工ワーク移送装置により前記研磨装置に移送し、次いで、洗浄不良ワークを研磨加工しないで前記研磨加工済ワーク移送装置により前記研磨装置から取り出して前記洗浄乾燥装置に移送し、洗浄不良ワークを前記洗浄乾燥装置により再洗浄及び再乾燥することを特徴とする研磨洗浄方法。
【0014】
[2] 前記研磨装置は、研磨加工面を有し、ワークを前記研磨加工面上に載置した状態でワークと前記研磨加工面とを摺擦させてワークを研磨加工するものであり、前記未研磨加工ワーク移送装置により前記研磨装置に移送されてきた洗浄不良ワークを、前記研磨装置の研磨加工面上又はその上方に配置されたワーク受け具で前記研磨加工面と非接触状態に受け、次いで、洗浄不良ワークを研磨加工しないで前記研磨加工済ワーク移送装置により前記研磨装置から取り出す前項1記載の研磨洗浄方法。
【0015】
[3] 前記ワーク受け具は、洗浄不良ワークが嵌め込まれるテーパ孔からなる受け孔を有し、前記未研磨加工ワーク移送装置により前記研磨装置に移送されてきた洗浄不良ワークを、前記ワーク受け具の受け孔に嵌め込んで、洗浄不良ワークの外周縁部に前記受け孔の周面を当接させることにより洗浄不良ワークを前記周面で受ける前項2記載の研磨洗浄方法。
【0016】
[4] 洗浄不良ワークの外周縁部は、該ワークの上面及び下面からそれぞれ連続して形成された上チャンファ面及び下チャンファ面と、前記上下両チャンファ面の間に形成された外周面と、を有しており、前記ワーク受け具の受け孔に嵌め込んだ洗浄不良ワークの外周縁部における下チャンファ面と外周面との間の角部にのみ前記受け孔の周面を当接させることにより洗浄不良ワークを前記周面で受ける前項3記載の研磨洗浄方法。
【0017】
[5] 前記受け孔は、互いに同軸状に並び且つ互いに最小口径が異なる複数個の段付テーパ孔からなる前項3又は4記載の研磨洗浄方法。
【0018】
[6] 前記研磨洗浄装置は、更に、検査装置と、良・不良ワーク選別装置とを備えており、洗浄乾燥済ワークの検査を前記検査装置により行い、前記検査装置により検査された検査済ワークを、前記検査装置によるワークの検査結果に応じて、前記良・不良ワーク選別装置により良ワーク及び洗浄不良ワークに選別する前項1〜5のいずれか1項記載の研磨洗浄方法。
【0019】
[7] 前記研磨洗浄装置は、更に、洗浄不良ワーク移送装置を備えており、前記良・不良ワーク選別装置により選別された洗浄不良ワークを前記洗浄不良ワーク移送装置により前記未研磨加工ワーク移送装置に移送する前項6記載の研磨洗浄方法。
【0020】
[8] 前記ワークは、磁気ディスク用基板である前項1〜7のいずれか1項記載の研磨洗浄方法。
【0021】
[9] 研磨加工面を有し、ワークを前記研磨加工面上に載置した状態でワークと前記研磨加工面とを摺擦させてワークを研磨加工する研磨装置と、前記研磨装置に未研磨加工ワークを移送する未研磨加工ワーク移送装置と、前記研磨装置により研磨加工された研磨加工済ワークを洗浄及び乾燥する洗浄乾燥装置と、前記研磨装置から研磨加工済ワークを取り出して前記洗浄乾燥装置に移送する研磨加工済ワーク移送装置と、を備えた研磨洗浄装置において、前記研磨装置の研磨加工面上又はその上方に配置されるワーク受け具を備え、前記ワーク受け具は、前記洗浄乾燥装置により洗浄及び乾燥された洗浄乾燥済ワークを検査して洗浄不良と判定された洗浄不良ワークを、前記研磨加工面と非接触状態に受けるためのものであることを特徴とする研磨洗浄装置。
【0022】
[10] 前記ワーク受け具は、洗浄不良ワークが嵌め込まれるテーパ孔からなる受け孔を有し、前記受け孔に嵌め込まれた洗浄不良ワークの外周縁部に前記受け孔の周面を当接させることにより洗浄不良ワークを前記周面で受けるものとなされている前項9記載の研磨洗浄装置。
【0023】
[11] 洗浄不良ワークの外周縁部は、該ワークの上面及び下面からそれぞれ連続して形成された上チャンファ面及び下チャンファ面と、前記上下両チャンファ面の間に形成された外周面と、を有しており、前記ワーク受け具は、洗浄不良ワークの外周縁部における下チャンファ面と外周面との間の角部にのみ前記受け孔の周面を当接させることにより洗浄不良ワークを前記周面で受けるものとなされている前項10記載の研磨洗浄装置。
【0024】
[12] 前記受け孔が、互いに同軸状に並び且つ互いに最小口径が異なる複数個の段付テーパ孔からなる前項10又は11記載の研磨洗浄装置。
【0025】
[13] 前記ワーク受け具は、前記未研磨加工ワーク移送装置により前記研磨装置に移送されてくる洗浄不良ワークを受けるためのものである前項9〜12のいずれか1項記載の研磨洗浄装置。
【0026】
[14] 更に、前記洗浄乾燥装置により洗浄及び乾燥された洗浄乾燥済ワークを検査する検査装置と、前記洗浄乾燥装置から洗浄乾燥済ワークを取り出して前記検査装置に移送する洗浄乾燥済ワーク移送装置と、前記検査装置により検査された検査済ワークを、前記検査装置によるワークの検査結果に応じて、良ワーク及び洗浄不良ワークに選別する良・不良ワーク選別装置と、前記検査装置から検査済ワークを取り出して前記良・不良ワーク選別装置に移送する検査済ワーク移送装置と、を備えている前項9〜13のいずれか1項記載の研磨洗浄装置。
【0027】
[15] 更に、前記良・不良ワーク選別装置により選別された洗浄不良ワークを前記未研磨加工ワーク移送装置に移送する洗浄不良ワーク移送装置を備えている前項14記載の研磨洗浄装置。
【0028】
[16] 前記ワークは、磁気ディスク用基板である前項9〜15のいずれか1項記載の研磨洗浄装置。
【0029】
次に、上記各項の発明を説明する。
【0030】
[1]の発明では、洗浄不良ワークは、未研磨加工ワーク移送装置により研磨装置に移送されるが、この移送された洗浄不良ワークは、研磨加工されないで、研磨加工済ワーク移送装置により研磨装置から取り出されて洗浄乾燥装置に移送される。そのため、洗浄不良ワークは過剰に研磨加工されることがなく、洗浄不良ワークの過剰研磨加工による不良率の増加が防止される。
【0031】
もとより、洗浄不良ワークは既存の研磨洗浄装置を利用して再洗浄されることから、洗浄不良ワークの再洗浄を能率良く行うことができるし、洗浄乾燥機能だけを有する装置を別途購入する必要がない。
【0032】
[2]の発明では、洗浄不良ワークをワーク受け具で研磨装置の研磨加工面と非接触状態に受けることにより、洗浄不良ワークの研磨加工面との接触に伴う汚れや傷付きが防止される。そのため、良品率を向上させることができる。
【0033】
[3]の発明では、洗浄不良ワークをワーク受け具のテーパ孔からなる受け孔に嵌め込むことにより、洗浄不良ワークを安定良く受けることができる。
【0034】
さらに、洗浄不良ワークは、その外周縁部に受け孔の周面が当接することにより、受け孔の周面で受けられることから、洗浄不良ワークの下面(例えば磁気ディスク用基板における記録面)のワーク受け具との接触に伴う汚れや傷付きが防止される。そのため、良品率を更に向上させることができる。
【0035】
[4]の発明では、洗浄不良ワークは、その外周縁部における下チャンファ面と外周面との間の角部にのみ受け孔の周面が当接することにより、受け孔の周面で受けられることから、洗浄不良ワークの下面(例えば磁気ディスク用基板における記録面)のワーク受け具との接触に伴う汚れや傷付きが確実に防止される。そのため、良品率を確実に向上させることができる。
【0036】
[5]の発明では、受け孔は、互いに同軸状に並び且つ互いに最小口径が異なる複数個の段付テーパ孔からなるので、この受け孔を有するワーク受け具は、互いに直径が異なる複数個の洗浄不良ワークを受けることができる。そのため、洗浄不良ワークの再洗浄を更に能率良く行うことができる。
【0037】
[6]の発明では、研磨洗浄装置は、更に、検査装置及び良・不良ワーク移送装置を備えているので、洗浄不良ワークの再検査を能率良く行うことができる。
【0038】
[7]の発明では、研磨洗浄装置は、更に、洗浄不良ワーク移送装置を備えているので、洗浄不良ワークの再洗浄をより一層能率良く行うことができる。
【0039】
[8]の発明では、ワークが磁気ディスク用基板であることにより、洗浄不良と判定された磁気ディスク用基板を既存の研磨洗浄装置により再洗浄することができ、さらに、当該基板の過剰研磨加工による不良率の増加を防止することができる。
【0040】
[9]の発明では、研磨洗浄装置は、所定のワーク受け具を備えていることから、次のように用いられる。
【0041】
すなわち、本発明に係る研磨洗浄装置では、研磨洗浄装置の洗浄乾燥装置により洗浄乾燥された洗浄乾燥済ワークを検査して洗浄不良と判定された洗浄不良ワークは、未研磨加工ワーク移送装置により研磨装置に移送される。次いで、洗浄不良ワークは、研磨装置の研磨加工面上又はその上方に配置されたワーク受け具で研磨加工面と非接触状態に受けられる。これにより、洗浄不良ワークの研磨加工面との接触に伴う汚れや傷付きが防止される。そのため、良品率を向上させることができる。その後、洗浄不良ワークは、研磨加工されないで、研磨加工済ワーク移送装置により研磨装置から取り出されて洗浄乾燥装置に移送される。そのため、洗浄不良ワークは過剰に研磨加工されることはなく、もって洗浄不良ワークの過剰研磨加工による不良率の増加が防止される。次いで、洗浄不良ワークは洗浄乾燥装置により再洗浄及び再乾燥される。
【0042】
さらに、本発明に係る研磨洗浄装置によれば、ワーク受け具を研磨装置の所定位置に配置するだけで、洗浄不良ワークの再洗浄を行うことができるから、洗浄不良ワークの再洗浄を能率良く行うことができるし、洗浄乾燥機能だけを有する装置を別途購入する必要がない。
【0043】
[10]の発明では、ワーク受け具は、テーパ孔からなる受け孔を有していることより、上記[3]の発明と同じく、洗浄不良ワークを確実に且つ安定良く受けることができる。
【0044】
さらに、ワーク受け具は、洗浄不良ワークの外周縁部に受け孔の周面を当接させることにより洗浄不良ワークを受け孔の周面で受けるものとなされていることから、上記[3]の発明と同じく、洗浄不良ワークの下面(例えば磁気ディスク用基板における記録面)のワーク受け具との接触に伴う汚れや傷付きが防止される。そのため、良品率を更に向上させることができる。
【0045】
[11]の発明では、ワーク受け具は、洗浄不良ワークの外周縁部における下チャンファ面と外周面との間の角部にのみ受け孔の周面を当接させることにより洗浄不良ワークを受け孔の周面で受けるものとなされていることから、上記[4]の発明と同じく、洗浄不良ワークの下面(例えば磁気ディスク用基板における記録面)のワーク受け具との接触に伴う汚れや傷付きが確実に防止される。そのため、良品率を確実に向上させることができる。
【0046】
[12]の発明では、受け孔は、互いに同軸状に並び且つ互いに最小口径が相違する複数個の段付テーパ孔からなるので、上記[5]の発明と同じく、この受け孔を有するワーク受け具は、互いに直径が異なる複数個の洗浄不良ワークを受けることができる。そのため、洗浄不良ワークの再洗浄を更に能率良く行うことができる。
【0047】
[13]の発明では、ワーク受け具は、未研磨加工ワーク移送装置により研磨装置に送られてくる洗浄不良ワークを受けるためのものであることから、洗浄不良ワークの再洗浄を確実に能率良く行うことができる。
【0048】
[14]の発明では、研磨洗浄装置は、更に、所定の検査装置、洗浄乾燥済ワーク移送装置、良・不良ワーク選別装置及び検査済ワーク移送装置を備えているから、洗浄不良ワークの再検査を能率良く行うことができる。
【0049】
[15]の発明では、研磨洗浄装置は、更に、所定の洗浄不良ワーク移送装置を備えているから、洗浄不良ワークの再洗浄をより一層能率良く行うことができる。
【0050】
[16]の発明では、ワークが磁気ディスク用基板であることにより、洗浄不良と判定された磁気ディスク用基板を再洗浄することができ、さらに、当該基板の過剰研磨加工による不良率の増加を防止することができる。
【0051】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好ましい幾つかの実施形態について図面を参照して説明する。
【0052】
図2は、本発明の一実施形態に係る研磨洗浄装置(1)を、ワークの研磨加工を行う場合の構成で示す斜視図である。図5は、同研磨洗浄装置(1)を洗浄不良ワークの再洗浄を行う場合の構成で示す斜視図である。図1は、同洗浄乾燥装置(1)のブロック図である。
【0053】
本実施形態の研磨洗浄装置(1)は、図15に示すように円板状のワーク(2)として、コンピュータのハードディスクに用いられる磁気ディスク用アルミニウム(その合金を含む。以下同じ。)基板を研磨洗浄するためのものである。
【0054】
前記ワーク(2)において、その肉厚は例えば0.6〜2mmの範囲に設定されており、またその直径は例えば65〜200mmの範囲に設定されている。また、ワーク(2)の外周縁部は、図16に示すように、該ワーク(2)の上面(2a)及び下面(2b)からそれぞれ連続して形成された上チャンファ面(2c)及び下チャンファ面(2d)と、上下両チャンファ面(2c)(2d)間に形成された外周面(2e)とを有している。同図において、αは、ワーク(2)の下面(2b)に対する下チャンファ面(2d)のチャンファ角である。αは通常30〜50°の範囲(詳述すると例えば45°)に設定されている。また、(2f)は、ワーク(2)の外周縁部における下チャンファ面(2d)と外周面(2e)との間の角部である。
【0055】
研磨洗浄装置(1)は、図1及び図2に示すように、自動研磨洗浄装置として用いられるものであり、未研磨加工ワーク移送装置(10)と、研磨装置(20)と、研磨加工済ワーク移送装置(30)と、洗浄乾燥装置(40)と、洗浄乾燥済ワーク移送装置(50)と、検査装置(60)と、検査済ワーク移送装置(70)と、良・不良ワーク選別装置(80)と、洗浄不良ワーク移送装置(90)とを備えている。
【0056】
未研磨加工ワーク移送装置(10)は、研磨装置(20)に未研磨加工ワーク(2)を移送するためのものである。
【0057】
研磨装置(20)は、未研磨加工ワーク(2)を研磨加工するためのものである。
【0058】
研磨加工済ワーク移送装置(30)は、研磨装置(20)により研磨加工された研磨加工済ワーク(2)を研磨装置(20)から取り出して洗浄乾燥装置(40)に移送するためのものである。
【0059】
洗浄乾燥装置(40)は、研磨加工済ワーク(2)を洗浄及び乾燥するためのものである。
【0060】
洗浄乾燥済ワーク移送装置(50)は、洗浄乾燥装置(40)により洗浄及び乾燥された洗浄乾燥済ワーク(2)を検査装置(60)に移送するためのものである。
【0061】
検査装置(60)は、洗浄乾燥済ワーク(2)を検査するためのものである。
【0062】
検査済ワーク移送装置(70)は、検査装置(60)により検査された検査済ワーク(2)を良・不良ワーク選別装置(80)に移送するためのものである。
【0063】
良・不良ワーク選別装置(80)は、検査済ワーク(2)を、検査装置(60)によるワークの検査結果に応じて、良ワーク(2''')、洗浄不良ワーク(2')及びその他の不良ワーク(2'')に選別するためのものである。
【0064】
洗浄不良ワーク移送装置(90)は、洗浄乾燥済ワーク(2)を検査して洗浄不良と判定された洗浄不良ワーク(2')を、未研磨加工ワーク移送装置(10)に移送するためのものであり、詳述すると、本実施形態では、良・不良ワーク選別装置(80)により選別された洗浄不良ワーク(2')を、良・不良ワーク選別装置(80)から未研磨加工ワーク移送装置(10)に移送するためのものである。
【0065】
次に、上記研磨洗浄装置(1)の各装置の構成について以下に詳述する。
【0066】
[研磨装置(20)]
研磨装置(20)は、図2に示すように、互いに対向状に配置された上下一対の研磨用上定盤(21)及び研磨用下定盤(22)と、複数個(同図では8個)のキャリア(25)とを備えており、更に、図5に示すように、円板状のワーク受け具(27)を備えている。
【0067】
キャリア(25)は、図2〜図4に示すように、ワーク(2)を装填保持する複数個(同図では5個)の断面円形状のワーク保持孔(26)を有している。また、キャリア(25)の外周縁部には多数個の歯(25a)が全周に亘って設けられている。このキャリア(25)は、プラスチック(例えばアラミド)、金属(例えばステンレス鋼)、セラミック、繊維強化プラスチック等から製作されている。また、このキャリア(25)の肉厚は、ワーク(2)の肉厚よりも小寸に設定されており、例えば0.4〜1.5mmに設定されている。そのため、ワーク(2)をワーク保持孔(26)に装填した状態において、ワーク(2)の上下両面がワーク保持孔(26)の外方に突出するものとなされている。
【0068】
下定盤(22)は、図2及び図3に示すように、環状乃至は円筒状の内歯歯車(24)と、その内側に配置された太陽歯車(23)とを有している。ワーク(2)の研磨加工を行う場合には、内歯歯車(24)と太陽歯車(23)との間の環状スペースに、複数個(同図では8個)の前記キャリア(25)が内歯歯車(24)と太陽歯車(23)とに噛合した状態で周方向に間隔的に配置される。このように複数個のキャリア(25)が配置された状態において、ワーク保持孔(26)の総個数は、例えば40〜80個となっている。また、このキャリア(25)は、太陽歯車(23)が回転することにより、自転しながら太陽歯車(23)の周りを公転するものとなされている。また、下定盤(22)の上面には研磨布(図示せず)が貼着され、これにより、該下定盤(22)の上面が研磨加工面(22a)となされている。この下定盤(22)の研磨加工面(22a)は水平に配置されている。さらに、この下定盤(21)には、該下定盤(22)を上下に昇降移動させる昇降装置(22b)と、下定盤(22)を回転駆動させる回転駆動装置(図示せず)とが接続されている。
【0069】
上定盤(21)は、その下面に研磨布(図示せず)が貼着され、これにより、該上定盤(21)の下面が研磨加工面(21a)となされている。この上定盤(21)の研磨加工面(21a)は水平に配置されている。さらに、この上定盤(21)には、該上定盤(21)を上下に昇降移動させる昇降装置(21b)と、上定盤(21)を回転駆動させる回転駆動装置(図示せず)とが接続されている。
【0070】
ワーク受け具(27)は、図5〜7に示すように、洗浄不良ワーク(2')を上定盤(21)及び下定盤(22)の研磨加工面(21a)(22a)と非接触状態に受けるためのものである。このワーク受け部(27)は、洗浄不良ワーク(2')の再洗浄を行う場合には、下定盤(22)の研磨加工面(22a)の上方に研磨加工面(22a)から離間して研磨加工面(22a)全体を覆う態様で水平に配置される。このワーク受け具(27)はプラスチック製である。このようにワーク受け具(27)がプラスチック製であることにより、洗浄不良ワーク(2')をワーク受け具(27)で受けるときに生じることのある洗浄不良ワーク(2')のワーク受け具(27)との接触に伴う傷付きを防止することができる。
【0071】
このワーク受け具(27)は、太陽歯車(23)及びキャリア(25)が停止した状態におけるキャリア(25)のワーク保持孔(26)の位置に対応した位置に複数個の受け孔(28)を有している。すなわち、この受け孔(28)の位置及び総個数は、下定盤(22)の研磨加工面(22a)上に載置されたキャリア(25)のワーク保持孔(26)の位置及び総個数と同位置及び同数である。受け孔(28)の総個数は例えば40〜80個の範囲に設定される。
【0072】
このワーク受け具(27)の受け孔(28)はテーパ孔からなり、この受け孔(28)に洗浄不良ワーク(2')が水平姿勢で嵌め込まれる。ここで、図7に示すように、この受け孔(28)の最小口径φは、ワーク(2')の直径よりも大寸に設定されている。さらに、図8に示すように、ワーク受け具(27)の下面(27a)(水平面)に対する受け孔(28)の周面(29)のテーパ角βは、ワーク(2')の下チャンファ面(2d)のチャンファ角αよりも大に設定されている(即ち、α<β)。詳述すると、αが45°の場合、βは例えば47°に設定される。したがって、この受け孔(28)に洗浄不良ワーク(2')を水平姿勢で嵌め込むと、該洗浄不良ワーク(2')の下チャンファ面(2d)と外周面(2e)との間の角部(2f)にのみ受け孔(28)の周面(29)が線接触状態に当接するものとなる。このような当接状態で、洗浄不良ワーク(2')が受け孔(28)の周面(29)で受けられる(支持される)。さらに、洗浄不良ワーク(2')が受け孔(28)の周面(29)で受けられた状態において、該洗浄不良ワーク(2')の下面(2b)がワーク受け具(27)の下面(27a)から下方へ突出しないように、受け孔(28)の最小口径φが設定されている。このワーク受け具(27)の肉厚は、洗浄不良ワーク(2')の肉厚より大寸に設定されており、例えば3〜20mmの範囲に設定されている。
【0073】
[未研磨加工ワーク移送装置(10)]
未研磨加工ワーク移送装置(10)は、図2に示すように、研磨装置(20)の前段側に配置されている。この未研磨加工ワーク移送装置(10)は、未研磨加工ワーク収納部(11)と、未研磨加工ワーク個別移送装置(12)と、未研磨加工ワーク待機テーブル(13)と、未研磨加工ワーク一括移送装置(15)とを備えている。
【0074】
待機テーブル(13)の上面には、研磨装置(20)の太陽歯車(23)及びキャリア(25)が停止した状態におけるキャリア(25)のワーク保持孔(26)の位置に対応して複数個のワーク受け部(14)が設けられている。すなわち、このワーク受け部(14)の位置及び総個数は、研磨装置(20)の下定盤(22)の研磨加工面(22a)上に載置されたキャリア(25)のワーク保持孔(26)の位置及び総個数と同位置及び同数である。
【0075】
一括移送装置(15)は、研磨装置(20)の太陽歯車(23)及びキャリア(25)が停止した状態におけるキャリア(25)のワーク保持孔(26)の位置(換言すると、待機テーブル(13)のワーク受け部(14)の位置)に対応した位置に複数個のワークチャック装置(16)を有している。すなわち、このワークチャック装置(16)の位置及び総個数は、研磨装置(20)の下定盤(22)の研磨加工面(22a)上に載置されたキャリア(25)のワーク保持孔(26)の位置及び総個数と同位置及び同数である。このワークチャック装置(16)は、ワーク(2)の中央軸孔に挿入されて拡開されることにより、ワーク(2)をチャックするものである。
【0076】
さらに、この一括移送装置(15)は、待機テーブル(13)及び研磨装置(20)の上方に水平に延設されたレール(5)に案内されて待機テーブル(13)と研磨装置(20)との間を往復移動されうるものとなさている。
【0077】
さらに、この一括移送装置(15)には、該一括移送装置(15)を上下に昇降移動させる昇降装置(図示せず)が接続されている。
【0078】
未研磨加工ワーク収納部(11)は、未研磨加工ワーク(2)を立てて並べた状態で収納するものであり、待機テーブル(13)にコンベア(図示せず)を介して隣接配置されている。
【0079】
個別移送装置(12)は、ワーク収納部(11)と待機テーブル(13)との間に配置されており、ワーク収納部(11)に収納された未研磨加工ワーク(2)を待機テーブル(13)に一個ずつ移送してこれをワーク受け部(14)に配置するためのものである。
【0080】
[研磨加工済ワーク移送装置(30)]
研磨加工済ワーク移送装置(30)は、研磨装置(20)の後段側に配置されている。この研磨加工済ワーク移送装置(30)は、研磨加工済ワーク一括移送装置(31)と、研磨加工済ワーク待機テーブル(33)と、研磨加工済ワーク個別移送装置(35)とを備えている。
【0081】
待機テーブル(33)の上面には、研磨装置(20)の太陽歯車(23)及びキャリア(25)が停止した状態におけるキャリア(25)のワーク保持孔(26)の位置に対応して複数個のワーク受け部(34)が設けられている。すなわち、このワーク受け部(34)の位置及び総個数は、研磨装置(20)の下定盤(22)の研磨加工面(22a)上に載置されたキャリア(25)のワーク保持孔(26)の位置及び総個数と同位置及び同数である。
【0082】
一括移送装置(31)は、研磨装置(20)の太陽歯車(23)及びキャリア(25)が停止した状態におけるキャリア(25)のワーク保持孔(26)の位置に対応した位置に複数個のワークチャック装置(32)を備えている。このワークチャック装置(32)は、ワーク(2)の中央軸孔に挿入されて拡開されることにより、ワーク(2)をチャックするものである。
【0083】
さらに、この一括移送装置(31)は、待機テーブル(33)及び研磨装置(20)の上方に水平に延設された前記レール(5)に案内されて待機テーブル(33)と研磨装置(20)との間を往復移動されるものとなさている。
【0084】
さらに、この一括移送装置(31)には、該一括移送装置(31)を上下に昇降移動させる昇降装置(図示せず)が接続されている。
【0085】
個別移送装置(35)は、待機テーブル(33)と洗浄乾燥装置(40)との間に配置されている。この個別移送装置(35)は、待機テーブル(33)のワーク受け部(34)に配置された研磨加工済ワーク(2)を洗浄加工装置(40)に1個ずつ移送するためのものである。
【0086】
[洗浄乾燥装置(40)]
洗浄乾燥装置(40)は、洗浄装置(41)と、乾燥装置(43)と、洗浄済ワーク移送装置(45)とを備えている。洗浄装置(41)、乾燥装置(43)及び移送装置(45)は、同一の洗浄乾燥室(46)内に配置されている。
【0087】
洗浄装置(41)は、研磨装置(20)により研磨加工された研磨加工済ワーク(2)を洗浄(詳述するとスクラブ洗浄)するためのものである。
【0088】
乾燥装置(43)は、洗浄装置(41)により洗浄された洗浄済ワーク(2)を乾燥するためのものである。詳述すると、この乾燥装置(43)は、洗浄済ワーク(2)を高速回転させることにより、洗浄済ワーク(2)に付着した水分を遠心力で飛散させて、洗浄済ワーク(2)を乾燥(即ちスピン乾燥)させるものとなされている。
【0089】
移送装置(45)は、洗浄装置(41)と乾燥装置(43)との間に配置されている。この移送装置(45)は、洗浄装置(41)により洗浄された洗浄済ワーク(2)を乾燥装置(43)に1個ずつ移送するためのものである。
【0090】
[洗浄乾燥済ワーク移送装置(50)]
洗浄乾燥済ワーク移送装置(50)は、上述したように、洗浄乾燥装置(40)により洗浄及び乾燥された洗浄乾燥済ワーク(2)を検査装置(60)に移送するためのものである。本実施形態では、洗浄乾燥済ワーク移送装置(50)は、洗浄乾燥済ワーク(2)を1個ずつ検査装置(60)に移送するものとなされている。
【0091】
[検査装置(60)]
検査装置(60)は、洗浄乾燥済ワーク(2)の外観(例えば該ワーク(2)の厚さ方向両側の表面)を、汚れ、再付着、研磨加工不足、スクラッチ、ふくれ、打痕等の欠陥の有無について光学的検査方法等によって検査するものとなされている。
【0092】
[検査済ワーク移送装置(70)]
検査済ワーク移送装置(70)は、上述したように、検査装置(60)により検査された検査済ワーク(2)を良・不良ワーク選別装置(80)に移送するためのものである。本実施形態では、検査済ワーク移送装置(70)は、検査済ワーク(2)を1個ずつ良・不良ワーク選別装置(80)に移送するものとなされている。
【0093】
[良・不良ワーク選別装置(80)]
良・不良ワーク選別装置(80)は、コンベヤ等からなるワーク搬送装置(81)を備えており、検査済ワーク(2)を、検査装置(60)によるワークの検査結果に応じて、良ワーク(2''')、洗浄不良ワーク(2')及びその他の不良ワーク(2'')に選別するものとなされている。この選別装置(80)では、良ワーク(2''')、洗浄不良ワーク(2')及びその他の不良ワーク(2'')は、ワーク搬送装置(81)によって、それぞれ、良ワーク収納部(85)、洗浄不良ワーク収納部(83)及びその他の不良ワーク収納部(84)に搬送されて収納される。
【0094】
なお、洗浄不良ワーク(2')とは、再洗浄により修復可能な不良ワーク(例えば汚れや再付着が生じたワーク)を言う。その他の不良ワーク(2'')は、再研磨加工により修復可能な研磨不良ワーク(例えば研磨加工不足やスクラッチが生じたワーク)と、修復不可能なキズを有する不良ワーク(例えばふくれや打痕が生じたワーク)とを含んでいる。
【0095】
[洗浄不良ワーク移送装置(90)]
洗浄不良ワーク移送装置(90)は、例えば、良・不良ワーク選別装置(80)から未研磨加工ワーク移送装置(10)まで延びたコンベヤからなる。
【0096】
次に、上記研磨洗浄装置(1)を用いたワーク(2)の研磨洗浄方法について以下に説明する。
【0097】
[研磨洗浄工程]
まず、図2に示すように、未研磨加工ワーク移送装置(10)の未研磨加工ワーク収納部(11)に収納された未研磨加工ワーク(2)を、未研磨加工ワーク個別移送装置(12)により未研磨加工ワーク待機テーブル(13)に1個ずつ移送してこれをワーク受け部(14)に順次、配置する。
【0098】
配置完了後、待機テーブル(13)の上方に待機していた未研磨加工ワーク一括移送装置(15)を下降させ、そのワークチャック装置(16)により未研磨加工ワーク(2)を一括してチャックする。そして、未研磨加工ワーク(2)をチャックした状態で未研磨加工ワーク一括移送装置(15)を上昇させる。
【0099】
次いで、未研磨加工ワーク一括移送装置(15)をレール(5)で案内して研磨装置(20)の下定盤(22)の研磨加工面(22a)の上方位置に移動させる。
【0100】
次いで、一括移送装置(15)を下降させ、下定盤(22)の研磨加工面(22a)上に載置されたキャリア(25)のワーク保持孔(26)に未研磨加工ワーク(2)を一括して装填保持する。こうして保持された未研磨加工ワーク(2)の下面は、図4に示すように下定盤(22)の研磨加工面(22a)に面接触状態に当接し、該未研磨加工ワーク(2)が下定盤(22)の研磨加工面(22a)上に載置された状態となる。
【0101】
次いで、一括移送装置(15)を上昇させ、再度、未研磨加工ワーク移送装置(10)の待機テーブル(13)の上方位置に移動させる。
【0102】
以上の未研磨加工ワーク移送装置(10)による未研磨加工ワーク(2)の移送工程により、未研磨加工ワーク(2)が研磨装置(20)に移送される。
【0103】
研磨装置(20)では、図4に示すように、上定盤(21)を下降させ(あるいは下定盤(22)を上昇させ)、未研磨加工ワーク(2)を上定盤(21)の研磨加工面(21a)と下定盤(22)の研磨加工面(22a)とで挟み付ける。この状態で、研磨液を上下両定盤(21)(22)の研磨加工面(21a)(22a)間に供給しながら、太陽歯車(23)を回転させるとともに(図3参照)、上定盤(21)と下定盤(22)とを互いに逆方向に回転させる。これにより、未研磨加工ワーク(2)の上下両面(2a)(2b)と上下両定盤(21)(22)の研磨加工面(21a)(22a)とを摺擦させて未研磨加工ワーク(2)の上下両面(2a)(2b)を一括して研磨加工する。
【0104】
以上の研磨装置(20)による未研磨加工ワーク(2)の研磨加工工程により、未研磨加工ワーク(2)が研磨加工される。
【0105】
研磨加工終了後、上定盤(21)を上昇させ(あるいは下定盤(22)を下降させ)、上定盤(21)と下定盤(22)とを離間させる。
【0106】
次いで、図2に示すように、研磨加工済ワーク移送装置(30)の一括移送装置(31)をレール(5)で案内して研磨装置(20)の下定盤(22)の研磨加工面(22a)の上方位置に移動させる。そして、一括移送装置(31)を下降させ、そのワークチャック装置(32)によりキャリア(25)のワーク保持孔(26)に装填された研磨加工済ワーク(2)を一括してチャックする。そして、研磨加工済ワーク(2)をチャックした状態で一括移送装置(31)を上昇させ、研磨加工済ワーク(2)をキャリア(25)のワーク保持孔(26)から取り出す。
【0107】
次いで、一括移送装置(31)をレール(5)で案内して研磨加工済ワーク待機テーブル(33)の上方位置に移動させる。そして、該一括移送装置(31)を下降させ、研磨加工済ワーク(2)を待機テーブル(33)のワーク受け部(34)に一括配置する。
【0108】
次いで、研磨加工済ワーク(2)を個別移送装置(35)により1個ずつ洗浄乾燥装置(40)の洗浄装置(41)に移送する。
【0109】
以上の研磨加工済ワーク移送装置(30)による研磨加工済ワーク(2)の移送工程により、研磨加工済ワーク(2)が研磨装置(20)から洗浄乾燥装置(40)に移送される。
【0110】
一方、研磨加工済ワーク(2)を研磨装置(20)から洗浄乾燥装置(40)に移送している間に、未研磨加工ワーク移送装置(10)を作動させ、新たな未研磨加工ワーク(2)を未研磨加工ワーク移送装置(10)により研磨装置(20)のキャリア(25)のワーク保持孔(26)に一括して装填保持する。そして、未研磨加工ワーク(2)の研磨加工を行う。
【0111】
洗浄乾燥装置(40)では、研磨加工済ワーク(2)を洗浄装置(41)により洗浄(詳述するとスクラブ洗浄)する。その後、洗浄済ワーク(2)を移送装置(45)により1個ずつ乾燥装置(43)に移送する。そして、洗浄済ワーク(2)を乾燥装置(43)により乾燥する。
【0112】
以上の洗浄乾燥装置(40)による研磨加工済ワーク(2)の洗浄乾燥工程により、研磨加工済ワーク(2)が洗浄及び乾燥される。
【0113】
次いで、洗浄乾燥済ワーク(2)を洗浄乾燥済ワーク移送装置(50)により1個ずつ検査装置(60)に移送する。そして、洗浄乾燥済ワーク(2)を検査装置(60)により、汚れ、再付着、研磨加工不足、スクラッチ、ふくれ、打痕等の欠陥の有無について検査し、洗浄乾燥済ワーク(2)を良ワーク(2''')、洗浄不良ワーク(2')及びその他の不良ワーク(2'')と判定する。次いで、検査済ワーク(2)を検査済ワーク移送装置(70)により1個ずつ良・不良ワーク選別装置(80)に移送する。
【0114】
良・不良ワーク選別装置(80)では、検査済ワーク(2)を、検査装置(60)によるワークの検査結果(判定結果)に応じて、選別装置(80)により良ワーク(2''')、洗浄不良ワーク(2')及びその他の不良ワーク(2'')に選別する。そして、良ワーク(2''')、洗浄不良ワーク(2')及びその他の不良ワーク(2'')をワーク搬送装置(81)によって、それぞれ、良ワーク収納部(85)、洗浄不良ワーク収納部(83)及びその他の不良ワーク収納部(84)に搬送して収納する。
【0115】
以上の動作が繰り返され、次々にワーク(2)が研磨乾燥装置(1)により研磨乾燥されていく。
【0116】
良ワーク(2''')は製品として出荷される。その他の不良ワーク(2'')のうち、再研磨加工により修復可能な研磨不良ワークは再研磨加工され、修復不可能なキズを有する不良ワークは廃棄される。一方、洗浄不良ワーク(2')は研磨乾燥装置(1)により再洗浄及び再乾燥される。その方法について以下に説明する。
【0117】
[再洗浄再乾燥工程]
まず、図5〜図7に示すように、研磨洗浄装置(1)の研磨装置(20)において、下定盤(22)の研磨加工面(22a)上に載置されたキャリア(25)を取り除き(あるいはキャリア(25)を載置した状態のまま)、ワーク受け具(27)を下定盤(22)の研磨加工面(22a)の上方に水平に配置する。本実施形態では、図6及び図7に示すように、ワーク受け具(27)は、下定盤(22)の内歯歯車(24)及び太陽歯車(23)上に、下定盤(22)の研磨加工面(22a)と離間して水平に取外し自在に載置されている。この状態において、ワーク受け具(27)の下面(27a)は水平に配置されている。次いで、ワーク受け具(27)の位置決めを行う。図6において、(27b)はワーク受け具の位置決め手段である。この位置決め手段(27b)は、本実施形態では位置決めピン又は位置決め孔からなる。研磨装置(20)を予め以上の構成にしておく。
【0118】
次いで、図5に示すように、洗浄不良ワーク(2')を洗浄不良ワーク移送装置(90)により良・不良ワーク選別装置(80)の洗浄不良ワーク収納部(83)の位置から未研磨加工ワーク移送装置(10)の未研磨加工ワーク収納部(11)の位置に移送する。そして、洗浄不良ワーク(2')を未研磨加工ワークとみなし、上述した未研磨加工ワーク(2)の移送方法と同様に、洗浄不良ワーク(2')を個別移送装置(12)により1個ずつ待機テーブル(13)に移送してこれをワーク受け部(14)に配置する。次いで、一括移送装置(15)を下降させ、そのワークチャック装置(16)により洗浄不良ワーク(2')を一括してチャックする。次いで、一括移送装置(15)を研磨装置(20)の下定盤(22)の研磨加工面(22a)の上方位置に移動させる。
【0119】
次いで、一括移送装置(15)を下降させ、ワーク受け具(27)の受け孔(28)に洗浄不良ワーク(2')を水平姿勢で一括して嵌め込む。これにより、図7及び図8に示すように、洗浄不良ワーク(2')の外周縁部における下チャンファ面(2d)と外周面(2e)との間の角部(2f)にのみ受け孔(28)の周面(29)が線接触状態に当接し、洗浄不良ワーク(2')が受け孔(28)の周面(29)で下定盤(22)の研磨加工面(22a)と非接触状態に受けられる(支持される)。こうすることによって、洗浄不良ワーク(2')の研磨加工面(22a)との接触に伴う汚れや傷付きを防止することができる。
【0120】
次いで、洗浄不良ワーク(2')を研磨加工しないで、すなわち上定盤(21)を下降させたり上定盤(21)や下定盤(22)を回転させたり研磨液を供給したりしないで、上述した研磨加工済ワーク(2)の移送方法と同様に、洗浄不良ワーク(2')を研磨加工済ワーク移送装置(30)の一括移送装置(31)のワークチャック装置(32)により一括してチャックする。次いで、洗浄不良ワーク(2')をチャックした状態で一括移送装置(31)を上昇させ、洗浄不良ワーク(2')をワーク受け具(27)の受け孔(28)から取り出す。
【0121】
次いで、上述した研磨加工済ワークの移送方法と同様に、洗浄不良ワーク(2')を待機テーブル(33)のワーク受け部(34)に一括配置したのち、洗浄不良ワーク(2')を個別移送装置(35)により1個ずつ洗浄乾燥装置(40)の洗浄装置(41)に移送する。
【0122】
一方、洗浄不良ワーク(2')を研磨装置(20)から洗浄乾燥装置(40)に移送している間に、未研磨加工ワーク移送装置(10)を作動させ、新たな洗浄不良ワーク(2')を未研磨加工ワーク移送装置(10)により研磨装置(20)のワーク受け具(27)の受け孔(28)に一括して嵌め込んで、洗浄不良ワーク(2')をワーク受け具(27)で受ける。
【0123】
洗浄乾燥装置(40)では、上述した研磨加工済ワークの洗浄方法及び乾燥方法と同様に、洗浄不良ワーク(2')を順次、洗浄装置(41)及び乾燥装置(43)により再洗浄及び再乾燥する。
【0124】
次いで、上述した洗浄乾燥済ワークの移送方法と同様に、再洗浄再乾燥済ワーク(2')を洗浄乾燥済ワーク移送装置(50)により1個ずつ検査装置(60)に移送する。次いで、上述した洗浄乾燥済ワークの検査方法と同様に、再洗浄再乾燥済ワーク(2')を検査装置(60)により再検査する。次いで、上述した検査済ワークの移送方法と同様に、再検査済ワーク(2')を検査済ワーク移送装置(70)により1個ずつ良・不良ワーク選別装置(80)に移送する。
【0125】
良・不良ワーク選別装置(80)では、上述した検査済ワークの選別方法と同様に、再検査済ワーク(2')を、検査装置(80)によるワークの検査結果(判定結果)に応じて、選別装置(80)により良ワーク(2''')、洗浄不良ワーク(2')及びその他の不良ワーク(2'')に選別する。そして、良ワーク(2''')、洗浄不良ワーク(2')及びその他の不良ワーク(2'')をワーク搬送装置(81)によって、それぞれ、良ワーク収納部(85)、洗浄不良ワーク収納部(83)及びその他の不良ワーク収納部(84)に搬送して収納する。
【0126】
以上の動作が繰り返され、次々に洗浄不良ワーク(2')が研磨乾燥装置(1)により再洗浄及び再乾燥されていく。
【0127】
洗浄不良ワーク(2')についての再洗浄及び再乾燥が終了すると、ワーク受け具(27)を研磨装置(20)から取り外す。これにより、未研磨加工ワーク(2)の研磨洗浄を研磨洗浄装置(1)により行うことができる。
【0128】
上述のとおり、洗浄不良ワーク(2')を再洗浄及び再乾燥する際に、ワーク受け具(27)を研磨洗浄装置(1)の研磨装置(20)の所定位置に配置することにより、研磨洗浄装置(1)を再洗浄再乾燥装置としても用いることができる。
【0129】
而して、上記研磨洗浄装置(1)を用いた研磨洗浄方法によれば、未研磨加工ワーク(2)を研磨洗浄することができることはもとより、次のような優れた効果を奏する。すなわち、洗浄不良ワーク(2')は、研磨加工されないで、研磨加工済ワーク移送装置(30)により研磨装置(20)から取り出されて洗浄乾燥装置(40)に移送されるため、洗浄不良ワーク(2')は過剰に研磨加工されることがない。そのため、洗浄不良ワーク(2')(即ち磁気ディスク用洗浄不良基板)の過剰研磨加工による不良率の増加を防止することができる。
【0130】
もとより、洗浄不良ワーク(2')を既存の研磨洗浄装置を利用して再洗浄することができるから、洗浄不良ワーク(2')の再洗浄を能率良く行うことができるし、洗浄乾燥機能だけを有する装置を別途購入する必要がない。
【0131】
さらに、洗浄不良ワーク(2')はワーク受け具(27)で研磨装置(20)の研磨加工面(22a)と非接触状態に受けられるので、洗浄不良ワーク(2')の研磨加工面(22a)との接触に伴う汚れや傷付きを防止することができる。そのため、良品率を向上させることができる。
【0132】
しかも、ワーク受け具(27)の受け孔(28)がテーパ孔からなるので、洗浄不良ワーク(2')を確実に且つ安定良く受けることができる。
【0133】
さらに、洗浄不良ワーク(2')の外周縁部における下チャンファ面(2d)と外周面(2e)との間の角部(2f)にのみ受け孔(28)の周面(29)が当接することにより、洗浄不良ワーク(2')が受け孔(28)の周面(29)で受けられることから、洗浄不良ワーク(2')の下面(即ち、磁気ディスク用基板における記録面)のワーク受け具(27)との接触に伴う汚れや傷付きを確実に防止することができる。そのため、良品率を確実に向上させることができる。
【0134】
図9は、ワーク受け具(27)の第1変形例を示す、図7に対応する断面図である。
【0135】
このワーク受け具(27)においては、受け孔(28)は、図9及び図10に示すように、互いに同軸状に並び且つ互いに最小口径が異なる2個の段付テーパ孔からなる。したがって、受け孔(28)の周面(29)は2個の段付テーパ面からなる。
【0136】
図9において、(2A')は径大の洗浄不良ワーク、(2B')は径小の洗浄不良ワークである。また、φ1は、受け孔(28)における大径のテーパ孔対応部の最小口径である。φ2は、受け孔(28)における小径のテーパ孔対応部の最小口径である。また、図10において、β1は、ワーク受け具(27)の下面(27a)(水平面)に対する、受け孔(28)における大径のテーパ孔対応部の周面(29a)のテーパ角である。β2は、ワーク受け具(27)の下面(27a)(水平面)に対する、受け孔(28)における小径のテーパ孔対応部の周面(29b)のテーパ角である。β1及びβ2は、それぞれ、対応するワーク(2A')(2B')の下チャンファ面(2d)のチャンファ角αよりも大に設定されている(即ち、α<β1及びα<β2)。
【0137】
このワーク受け具(27)は、上述したように2個の段付テーパ孔からなる受け孔(28)を有しているので、このワーク受け具(27)一枚だけで、互いに直径が異なる2個の洗浄不良ワーク(2A')(2B')を安定良く受けることができる。すなわち、このワーク受け具(27)は、大径の洗浄不良ワーク(2A')であってもこれを安定良く受けることができるし、小径の洗浄不良ワーク(2B')であってもこれを安定良く受けることができる。そのため、洗浄不良ワークの再洗浄を更に能率良く行うことができる。
【0138】
図11は、ワーク受け具(27)の第2変形例を示す、図7に対応する断面図である。
【0139】
このワーク受け具(27)は、円形状の基板(101)と、複数個の環状の受け片(102)とを備えている。受け片(102)はテーパ孔からなる受け孔(28)を有している。基板(101)は、研磨装置(20)の下定盤(22)の研磨加工面(22a)の上方に研磨加工面(22a)から離間して研磨加工面(22a)全体を覆う態様で水平に配置される。複数個の受け片(102)は、基板(101)の上面におけるキャリア(25)のワーク保持孔(26)の位置に対応した位置に、接着剤、溶着、溶接等により固着されている。
【0140】
図12は、上記研磨洗浄装置(1)においてワーク受け具(27)の配置場所を変更した状態を示す、図7に対応する断面図である。
【0141】
このワーク受け具(27)は、研磨装置(20)の下定盤(22)の研磨加工面(22a)上に直接、面接触状態に当接して載置されている。このワーク受け具(27)は、その受け孔(28)に洗浄不良ワーク(2')を嵌め込んだ場合であっても、洗浄不良ワーク(2')を研磨加工面(22a)と非接触状態に受けうるものとなされている。
【0142】
図13は、上記研磨洗浄装置(1)において図9に示した上記第1変形例に係るワーク受け具(27)の配置場所を変更した状態を示す、図7に対応する断面図である。
【0143】
このワーク受け具(27)は、研磨装置(20)の下定盤(22)の研磨加工面(22a)上に直接、面接触状態に当接して載置されている。このワーク受け具(27)は、その受け孔(28)に洗浄不良ワーク(2A')(2B')を嵌め込んだ場合であっても、洗浄不良ワーク(2A')(2B')を研磨加工面(22a)と非接触状態に受けうるものとなされている。
【0144】
図14は、上記研磨洗浄装置(1)において図11に示した上記第2変形例に係るワーク受け具(27)の配置場所を変更した状態を示す、図7に対応する断面図である。
【0145】
このワーク受け具(27)では、その基板(101)が研磨装置(20)の下定盤(22)の研磨加工面(22a)上に直接、面接触状態に当接して載置されている。このワーク受け具(27)は、その受け孔(28)に洗浄不良ワーク(2A)を嵌め込んだ場合であっても、洗浄不良ワーク(2')を研磨加工面(22a)と非接触状態に更に基板(101)の上面と非接触状態に受けうるものとなされている。
【0146】
以上で、本発明の好ましい幾つかの実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に示したものに限定されるものではなく、様々に設定変更可能である。
【0147】
例えば、本発明に係る研磨洗浄方法により研磨洗浄されるワーク(2)は、磁気ディスク用基板に限定されるものではなく、例えば、光ディスク用基板であっても良いし、半導体ウエハ(シリコンウエハ、化合物半導体ウエハ等)であっても良いし、液晶ディスプレイ用ガラス基板であっても良い。
【0148】
【発明の効果】
上述の次第で、本発明は次の効果を奏する。
【0149】
[1]の発明によれば、洗浄不良ワークの過剰研磨加工による不良率の増加を防止することができる。
【0150】
さらに、洗浄不良ワークを既存の研磨洗浄装置を利用して再洗浄することができるため、洗浄不良ワークの再洗浄を能率良く行うことができるし、洗浄乾燥機能だけを有する装置を別途購入する必要がないという利点がある。
【0151】
[2]の発明によれば、洗浄不良ワークの研磨加工面との接触に伴う汚れや傷付きを防止することができる。そのため、良品率を向上させることができる。
【0152】
[3]の発明によれば、洗浄不良ワークを安定良く受けることができる。さらに、洗浄不良ワークの下面のワーク受け具との接触に伴う汚れや傷付きを防止することができて、良品率を更に向上させることができる。
【0153】
[4]の発明によれば、洗浄不良ワークの下面のワーク受け具との接触に伴う汚れや傷付きを確実に防止することができて、良品率を確実に向上させることができる。
【0154】
[5]の発明によれば、ワーク受け具は、互いに直径が異なる複数個の洗浄不良ワークを安定良く受けることが可能となる。そのため、洗浄不良ワークの再洗浄を更に能率良く行うことができる。
【0155】
[6]の発明によれば、洗浄不良ワークの再検査を能率良く行うことができる。
【0156】
[7]の発明によれば、洗浄不良ワークの再洗浄をより一層能率良く行うことができる。
【0157】
[8]の発明によれば、洗浄不良と判定された磁気ディスク用基板を既存の研磨洗浄装置により再洗浄することができるし、更には、当該基板の過剰研磨加工による不良率の増加を防止することができる。
【0158】
[9]の発明によれば、上記[2]の発明と同じく、洗浄不良ワークの研磨加工面との接触に伴う汚れや傷付きを防止することができる。そのため、良品率を向上させることができる。
【0159】
[10]の発明によれば、上記[3]の発明と同じく、洗浄不良ワークを確実に且つ安定良く受けることができる。
【0160】
[11]の発明によれば、上記[4]の発明と同じく、洗浄不良ワークの下面のワーク受け具との接触に伴う汚れや傷付きを確実に防止することができて、良品率を確実に向上させることができる。
【0161】
[12]の発明によれば、上記[5]の発明と同じく、ワーク受け具は、互いに直径が異なる複数個の洗浄不良ワークを受けることが可能となる。そのため、洗浄不良ワークの再洗浄を更に能率良く行うことができる。
【0162】
[13]の発明によれば、洗浄不良ワークの再洗浄を確実に能率良く行うことができる。
【0163】
[14]の発明によれば、洗浄不良ワークの再検査を能率良く行うことができる。
【0164】
[15]の発明によれば、洗浄不良ワークの再洗浄をより一層能率良く行うことができる。
【0165】
[16]の発明によれば、洗浄不良と判定された磁気ディスク用基板を再洗浄することができるし、更には、当該基板の過剰研磨加工による不良率の増加を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る研磨洗浄装置のブロック図である。
【図2】同研磨洗浄装置を、ワークの研磨加工を行う場合の構成で示す斜視図である。
【図3】同研磨洗浄装置における研磨装置の下定盤の平面図である。
【図4】図3中のA−A線断面図である。
【図5】同研磨洗浄装置を、洗浄不良ワークの再洗浄を行う場合の構成で示す斜視図である。
【図6】同研磨洗浄装置における研磨装置の下定盤の平面図である。
【図7】図6中のB−B線断面図である。
【図8】図7中のX部分の拡大図である。
【図9】同研磨洗浄装置のワーク受け具の第1変形例を示す、図7に対応する断面図である。
【図10】図9中のY部分の拡大図である。
【図11】同研磨洗浄装置のワーク受け具の第2変形例を示す、図7に対応する断面図である。
【図12】同研磨洗浄装置においてワーク受け具の配置場所を変更した状態を示す、図7に対応する断面図である。
【図13】同研磨洗浄装置において上記第1変形例に係るワーク受け具の配置場所を変更した状態を示す、図7に対応する断面図である。
【図14】同研磨洗浄装置において上記第2変形例に係るワーク受け具の配置場所を変更した状態を示す、図7に対応する断面図である。
【図15】ワークの断面図である。
【図16】図15中のZ部分の拡大図である。
【符号の説明】
1:研磨洗浄装置
2:ワーク
2a:上面
2b:下面
2c:上チャンファ面
2d:下チャンファ面
2e:外周面
2f:角部
2':洗浄不良ワーク
2'':その他の不良ワーク
2''':良ワーク
10:未研磨加工ワーク移送装置
11:未研磨加工ワーク収納部
12:未研磨加工ワーク個別移送装置
13:未研磨加工ワーク待機テーブル
15:未研磨加工ワーク一括移送装置
20:研磨装置
21:上定盤
22:下定盤
22a:研磨加工面
25:キャリア
26:ワーク保持孔
27:ワーク受け具
28:受け孔
29:周面
30:研磨加工済ワーク移送装置
31:研磨加工済ワーク一括移送装置
33:研磨加工済ワーク待機テーブル
35:研磨加工済ワーク個別移送装置
40:洗浄乾燥装置
41:洗浄装置
43:乾燥装置
45:洗浄済ワーク移送装置
50:洗浄乾燥済ワーク移送装置
60:検査装置
70:検査済ワーク移送装置
80:良・不良ワーク選別装置
81:ワーク搬送装置
83:洗浄不良ワーク収納部
84:その他の不良ワーク収納部
85:良ワーク収納部
90:洗浄不良ワーク移送装置
101:ワーク受け具の基板
102:ワーク受け具の受け片

Claims (10)

  1. ワークを研磨加工する研磨装置と、
    未研磨加工ワーク収納部に収納された未研磨加工ワークを、未研磨加工ワーク収納部から前記研磨装置に移送する未研磨加工ワーク移送装置と、
    前記研磨装置により研磨加工された研磨加工済ワークを洗浄及び乾燥する洗浄乾燥装置と、
    前記研磨装置から研磨加工済ワークを取り出して前記洗浄乾燥装置に移送する研磨加工済ワーク移送装置と、
    前記洗浄乾燥装置により洗浄及び乾燥された洗浄乾燥済ワークを検査する検査装置と、
    前記洗浄乾燥装置から洗浄乾燥済ワークを取り出して前記検査装置に移送する洗浄乾燥済ワーク移送装置と、
    前記検査装置により検査された検査済ワークを、前記検査装置によるワークの検査結果に応じて、良ワーク及び洗浄不良ワークに選別する良・不良ワーク選別装置と、
    前記検査装置から検査済ワークを取り出して前記良・不良ワーク選別装置に移送する検査済ワーク移送装置と、を備えた研磨洗浄装置を用いて、ワークを研磨洗浄する研磨洗浄方法であって、
    前記研磨洗浄装置は、更に、洗浄不良ワーク移送装置を備えており、
    前記良・不良ワーク選別装置により選別された洗浄不良ワークを、前記洗浄不良ワーク移送装置により前記未研磨加工ワーク収納部に移送し、
    該洗浄不良ワークを前記未研磨加工ワーク移送装置により前記未研磨加工ワーク収納部から前記研磨装置に移送し、
    洗浄不良ワークを研磨加工しないで前記研磨加工済ワーク移送装置により前記研磨装置から取り出して前記洗浄乾燥装置に移送し、
    洗浄不良ワークを前記洗浄乾燥装置により再洗浄及び再乾燥し、
    該洗浄不良ワークを前記洗浄乾燥済ワーク移送装置により前記洗浄乾燥装置から取り出して前記検査装置に移送し、
    該洗浄不良ワークを前記検査装置により再検査し、
    該洗浄不良ワークを前記検査済ワーク移送装置により前記検査装置から取り出して前記良・不良ワーク選別装置に移送し、
    次いで、該洗浄不良ワークを、前記検査装置によるワークの検査結果に応じて、前記良・不良ワーク選別装置により良ワーク及び洗浄不良ワークに選別する、再洗浄再乾燥工程を含んでおり、
    前記研磨装置は、研磨加工面を有し、ワークを前記研磨加工面上に載置した状態でワークと前記研磨加工面とを摺擦させてワークを研磨加工するものであり、
    前記再洗浄再乾燥工程において、
    前記未研磨加工ワーク移送装置により前記未研磨加工ワーク収納部から前記研磨装置に移送されてきた前記洗浄不良ワークを、前記研磨装置の研磨加工面上又はその上方に配置されたワーク受け具で前記研磨加工面と非接触状態に受け、
    次いで、該洗浄不良ワークを研磨加工しないで前記研磨加工済ワーク移送装置により前記研磨装置から取り出すことを特徴とする研磨洗浄方法。
  2. 前記ワークは板状であり、
    前記ワーク受け具は、洗浄不良ワークが嵌め込まれるテーパ孔からなる受け孔を有し、
    前記未研磨加工ワーク移送装置により前記研磨装置に移送されてきた洗浄不良ワークを、前記ワーク受け具の受け孔に嵌め込んで、洗浄不良ワークの外周縁部に前記受け孔の周面を当接させることにより洗浄不良ワークを前記周面で受ける請求項1記載の研磨洗浄方法。
  3. 洗浄不良ワークの外周縁部は、該ワークの上面及び下面からそれぞれ連続して形成された上チャンファ面及び下チャンファ面と、前記上下両チャンファ面の間に形成された外周面とを有しており、
    前記ワーク受け具の受け孔に嵌め込んだ洗浄不良ワークの外周縁部における下チャンファ面と外周面との間の角部にのみ前記受け孔の周面を当接させることにより洗浄不良ワークを前記周面で受ける請求項2記載の研磨洗浄方法。
  4. 前記受け孔は、互いに同軸状に並び且つ互いに最小口径が異なる複数個の段付テーパ孔からなる請求項2又は3記載の研磨洗浄方法。
  5. 前記ワークは、磁気ディスク用基板である請求項1〜4のいずれか1項記載の研磨洗浄方法。
  6. 研磨加工面を有し、ワークを前記研磨加工面上に載置した状態でワークと前記研磨加工面とを摺擦させてワークを研磨加工する研磨装置と、
    未研磨加工ワーク収納部に収納された未研磨加工ワークを、未研磨加工ワーク収納部から前記研磨装置に移送する未研磨加工ワーク移送装置と、
    前記研磨装置により研磨加工された研磨加工済ワークを洗浄及び乾燥する洗浄乾燥装置と、
    前記研磨装置から研磨加工済ワークを取り出して前記洗浄乾燥装置に移送する研磨加工済ワーク移送装置と、
    前記洗浄乾燥装置により洗浄及び乾燥された洗浄乾燥済ワークを検査する検査装置と、
    前記洗浄乾燥装置から洗浄乾燥済ワークを取り出して前記検査装置に移送する洗浄乾燥済ワーク移送装置と、
    前記検査装置により検査された検査済ワークを、前記検査装置によるワークの検査結果に応じて、良ワーク及び洗浄不良ワークに選別する良・不良ワーク選別装置と、
    前記検査装置から検査済ワークを取り出して前記良・不良ワーク選別装置に移送する検査済ワーク移送装置と、を備えた研磨洗浄装置であって、
    更に、前記良・不良ワーク選別装置により選別された洗浄不良ワークを前記未研磨加工ワーク収納部に移送する洗浄不良ワーク移送装置と、
    前記研磨装置の研磨加工面上又はその上方に配置されるワーク受け具と、を備えており、
    前記ワーク受け具は、前記未研磨加工ワーク移送装置により前記未研磨加工ワーク収納部から前記研磨装置に移送されてくる前記洗浄不良ワークを、前記研磨加工面と非接触状態に受けるためのものであることを特徴とする研磨洗浄装置。
  7. 前記ワークは板状であり、
    前記ワーク受け具は、洗浄不良ワークが嵌め込まれるテーパ孔からなる受け孔を有し、前記受け孔に嵌め込まれた洗浄不良ワークの外周縁部に前記受け孔の周面を当接させることにより洗浄不良ワークを前記周面で受けるものとなされている請求項6記載の研磨洗浄装置。
  8. 洗浄不良ワークの外周縁部は、該ワークの上面及び下面からそれぞれ連続して形成された上チャンファ面及び下チャンファ面と、前記上下両チャンファ面の間に形成された外周面とを有しており、
    前記ワーク受け具は、洗浄不良ワークの外周縁部における下チャンファ面と外周面との間の角部にのみ前記受け孔の周面を当接させることにより洗浄不良ワークを前記周面で受けるものとなされている請求項7記載の研磨洗浄装置。
  9. 前記受け孔が、互いに同軸状に並び且つ互いに最小口径が異なる複数個の段付テーパ孔からなる請求項7又は8記載の研磨洗浄装置。
  10. 前記ワークは、磁気ディスク用基板である請求項6〜9のいずれか1項記載の研磨洗浄装置。
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