JP4291254B2 - コーナリフレクタ - Google Patents

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本発明は、コーナリフレクタに関し、特に、レーダや通信機器の電磁波反射体として用いられるコーナリフレクタに関する。
レーダや通信機器において使用される電磁波反射体としてコーナリフレクタには、種々の形状のものがある。その一例として、三角錐の形状を有するコーナリフレクタ(TRIANGULAR TRIHEDRAL)がある(以下、三角錐型コーナリフレクタと言う)。三角錐型コーナリフレクタは、正三角形の開口面を有し、電磁波を反射する電磁波反射体として働く同一形状の3個の直角二等辺三角形を貼り合わせた構成を有する。三角錐型コーナリフレクタにおいては、その形状に基づいて定まる特質から、その開口面からその内部に入射した電磁波は、当該コーナリフレクタを構成する3面において各々反射し(従って、3回反射し)、再度、入射方向に電磁波を再放射する。
なお、コーナリフレクタアンテナの励振素子を含むコーナ部をアンテナ開口面側へ折り返すことにより、長さを短くして小型で指向特性に優れた折り返し型コーナリフレクタアンテナを得る技術が提案されている。
特開平10−209748号公報
従来の三角錐型コーナリフレクタは、外形寸法が比較的大きく、その設置のために必要とされる面積(以下、設置スペースと言う)が比較的広い。このため、設置スペースに余裕の無い場所へは設置する(実装するか又は埋め込む)ことができなかった。例えば、自動車、オートバイ、自転車、ビルの壁、電柱、橋の欄干、ロケット(ミサイル等を含む)、いたずら防止用(例えば、踏切向けセンサ用など)の偽装ポール等には、設置スペースが無い、目立つために却っていたずらの対象となる、外観を損なう等の理由から、三角錐型コーナリフレクタを設置することができ難かった。
ところが、三角錐型コーナリフレクタの面の部分によっては、内部に入射した電磁波を再放射できない(入射方向に反射するのに寄与しない)部分もある。本発明者の検討によれば、このような部分は、コーナリフレクタの機能から言えば無駄な部分である一方、外形寸法を大きくする一因となる。更に、本発明者の検討によれば、このような内部に入射した電磁波を再放射できない部分を、性能を低下させることなく、三角錐型コーナリフレクタの面から除去することができれば、従来の三角錐型コーナリフレクタと同等の再放射性能を持ちつつ、より小型のコーナリフレクタを得ることができる。
本発明は、従来と同等の再放射性能を持つ小型のコーナリフレクタを提供することを目的とする。
本発明のコーナリフレクタは、入射した電磁波をその入射方向に平行な方向に再放射するコーナリフレクタであって、相互に同一形状の五角形からなる第1面、第2面及び第3面からなり、前記第1面、第2面及び第3面は、当該五角形を作る所定の三辺を延長することにより相互に同一形状の仮想的な3個の直角二等辺三角形が得られる形状を有し、前記仮想的な3個の直角二等辺三角形が正三角形の開口部を有する仮想的な三角錐を作るように、前記第1面、第2面及び第3面を配置し、前記仮想的な三角錐の前記開口部の作る平面内において前記第1面、第2面及び第3面の作る実際の開口部が正六角形となるように、当該仮想的な3個の直角二等辺三角形の各々において等しい角度の2個の角を含む端部を除去することにより、前記第1面、第2面及び第3面である前記五角形を規定し、前記第1面、第2面及び第3面の各々において前記仮想的な三角錐の内面となる面が電磁波を反射する。
本発明のコーナリフレクタにおいては、第1面、第2面及び第3面の作る仮想的な三角錐の開口部の作る平面内において実際の開口部が正六角形となるように、第1面、第2面及び第3面の作る仮想的な3個の直角二等辺三角形の各々において等しい角度の2個の角を含む端部を除去する(図3参照)。
以上により、本発明のコーナリフレクタによれば、本発明者の検討に従って、その内部に入射した電磁波を当該入射方向(に平行な方向)へ再放射できない部分を除去することができる。このような部分は、コーナリフレクタの機能から言えば無駄な部分であり、再放射性能の観点からは、除去しても何ら問題が無い。これにより、同等の反射性能を有する従来の三角錐型コーナリフレクタと比較して、再放射性能を低下させることなく、コーナリフレクタの外観形状を小型化することができる。この結果、本発明のコーナリフレクタによれば、その設置スペースを小さくすることができる。このため、本発明のコーナリフレクタは、従来は設置スペースに余裕が無なかった場所であっても、設置する(実装するか又は埋め込む)ことができる。例えば、本発明のコーナリフレクタは、自動車、オートバイ、自転車、ビルの壁、電柱、橋の欄干、ロケット(ミサイル等を含む)、いたずら防止用(例えば、踏切向けセンサ用など)の偽装ポール等にも、設置することができる。また、このような種々の設置スペースに設置しても、小型で目立たないので、いたずらの対象となることを防止することができ、外観を損なうことを防止することができる。
図1は、コーナリフレクタ構成図であって、本発明のコーナリフレクタの構成の一例を示す。特に、図1(A)は上面図、図1(B)は正面図、図1(C)は側面図、図1(D)は背面図を示す。図2及び図3は、コーナリフレクタ説明図であって、本発明のコーナリフレクタの構成を説明するための図である。
本発明のコーナリフレクタ1は、入射した電磁波をその入射方向に平行な方向(入射方向を含む)に再放射する(反射する)コーナリフレクタ(レーダターゲット)である。図1(A)及び図1(C)に、再放射される電磁波の入射方向を矢印で示す。コーナリフレクタ1は、相互に同一形状の五角形からなる第1面(左面)11、第2面(右面)12及び第3面(底面)13からなる。第1面11、第2面12及び第3面13は、図2(A)に示すように、当該五角形状の平面状(板状)の部材からなり、後述するように、コーナリフレクタ1の反射面を構成する。第1面11〜第3面13には区別が無く、いずれの面が第1面11〜第3面13であっても良い。
第1面11、第2面12及び第3面13は、図2(B)に示すように、当該五角形を作る所定の三辺を延長することにより、相互に同一形状の仮想的な3個の直角二等辺三角形101〜103(図2(C)参照)が得られる形状を有する。延長される所定の三辺は、仮想的な3個の直角二等辺三角形101〜103の各々において、等しい角度の2個の角を作る辺である。又は、第1面11、第2面12及び第3面13は、当該平面を拡張することにより相互に同一形状の仮想的な3個の直角二等辺三角形101〜103が得られる形状を有する。第1面11、第2面12及び第3面13は、当該仮想的な3個の直角二等辺三角形101〜103が正三角形の開口部104を有する仮想的な三角錐(図3参照)を作るように配置され、これにより、図1に示す本発明のコーナリフレクタ1を構成する。
この仮想的な三角錐に基づいて、図3に示すように、これと同一形状を有する三角錐型コーナリフレクタ100を想定することができる。本発明のコーナリフレクタ1における仮想的な三角錐と同一形状を有する三角錐型コーナリフレクタ100を、本明細書では、仮想三角錐型コーナリフレクタ100と言うこととする。即ち、図3は、図1のコーナリフレクタ1に対応する仮想三角錐型コーナリフレクタ100を示す。
図3(A)、図3(B)、図3(C)及び図3(D)は、各々、図1(A)、図1(B)、図1(C)及び図1(D)に対応し、仮想三角錐型コーナリフレクタ100の上面図、正面図、側面図及び背面図を示す。この仮想三角錐型コーナリフレクタ100は、周知の形状の三角錐型コーナリフレクタである。従って、本発明のコーナリフレクタ1は、三角錐型コーナリフレクタ(100)の変形であると言うことができる。なお、図3において、図1のコーナリフレクタ1の形状を重ねて点線で示す。
本発明のコーナリフレクタ1は、三角錐型コーナリフレクタ(100)と同様に、入射周波数と当該周波数におけるRCS(Radar Cross Section)と(以下、両者を再放射特性と言う)が定まると、その形状(外観)も一意に定まる。図1に示す本発明のコーナリフレクタ1は、例えば76.5GHzの電磁波を入射した場合において、RCS=約15dBsmを実現するコーナリフレクタ1である。そして、後述するように、本発明のコーナリフレクタ1は仮想三角錐型コーナリフレクタ100と同等の反射性能を有するので、図1に示す本発明のコーナリフレクタ1に対応する(即ち、図3の)仮想三角錐型コーナリフレクタ100も、同様に、例えば76.5GHzの電磁波を入射した場合において、RCS=約15dBsmを実現する三角錐型コーナリフレクタ(100)である。
また、図3の仮想三角錐型コーナリフレクタ100において、第1式:A=a/31/2、及び、第2式:σ=(4πa)/(3λ)が成立する場合、図1のコーナリフレクタ1においても当該第1式及び第2式が成立する。ここで、AはEquivalent Flat-Plate Area of Target であり、σはScattering Cross Section of Target であり、aは図3(C)の仮想三角錐型コーナリフレクタ100の開口部104の稜線106を作る仮想的な2個の直角二等辺三角形の当該辺の長さである。即ち、図1のコーナリフレクタ1の対応する稜線16(図1(C)参照)の長さは稜線106よりも短いが、これに拘わらず、図1のコーナリフレクタ1についてaの値に稜線106の長さを代入した第1式及び第2式が成立する。これは、図1のコーナリフレクタ1が図3の仮想三角錐型コーナリフレクタ100と同等の特性を持つからである。
このように、本発明によれば、コーナリフレクタ1は小型化したにも拘わらず仮想三角錐型コーナリフレクタ100と同等のRCS等の特性を持ち、また、このような外形寸法を小型にしたコーナリフレクタ1を当該仮想三角錐型コーナリフレクタ100の開口部104を正三角から正六角に変更することにより得ることができる。
本発明のコーナリフレクタ1においては、図3(B)から判るように、仮想的な三角錐の開口部104の作る平面内において、第1面11、第2面12及び第3面13の作る実際の開口部14が正六角形となるようにされる。即ち、図2(B)及び図2(C)に示すように、当該仮想的な3個の直角二等辺三角形101〜103の各々において、等しい角度の2個の角を含む端部105を、実際の開口部14が正六角形となるように除去する。これにより、図2(B)に示す五角形の第1面11〜第3面13を得る。この時、図2(B)における2個の角度θは等しくなる。基本的に、元の(仮想的な)直角二等辺三角形の稜線106の長さであるaにより、コーナリフレクタ1の再放射特性が定まる。これにより、第1面11〜第3面13である五角形の形状が定まる。
図1と図3との比較から判るように、コーナリフレクタ1は、当該仮想三角錐型コーナリフレクタ100から、3箇所において6個の端部105を除去したに等しい。端部105を除去した部分は、特に図1(C)から判るように、他の部材によって塞がれることなく、除去したままの状態とされる。従って、当該端部105を除去した部分において、入射した電磁波が反射されることは無く、そのままコーナリフレクタ1の後方に直進する。また、図1(A)から判るように、例えば上面から見た場合、第3面(底面)13が見えることになる。
仮想三角錐型コーナリフレクタ100を正面より見た場合、図3(B)に示すように、その開口部104が正三角となる。本発明のコーナリフレクタ1は、図1に実線で示すように及び図3(B)に点線で示すように、正三角形の開口部14が正六角に見えるように、仮想三角錐型コーナリフレクタ100から端部105を取り除く(切り欠く)ことにより実現できる。即ち、図2(B)を参照して前述したように、直角二等辺三角形101〜103の2箇所の端部105を切り欠く。なお、コーナリフレクタ1の開口部14の作る平面(開口面)は、仮想三角錐型コーナリフレクタ100の開口部の作る平面(開口面)に一致する(これに含まれる)。
端部105は、前述の仮想的な三角錐において、当該仮想的な3個の直角二等辺三角形101〜103の各々において電磁波の再放射に寄与しない部分である。この端部105を除去することにより、前述のように、第1面11、第2面12及び第3面13の形状を規定する。具体的には、仮想的な3個の直角二等辺三角形101〜103の各々において、等しい角度の2個の角を含む端部105を除去する。この切り欠かれた端部(切り欠き部)105が、本発明者の検討によれば、電磁波の反射に寄与しない不要な部分である。
このような端部105の除去により、本発明のコーナリフレクタ1においては、前述のようにして想定される仮想三角錐型コーナリフレクタ100と対比した場合、その外形寸法で、幅Wを約33%、高さHを約33%、小型化することができる。その奥行きDには、入射した電磁波を反射して再放射する再放射特性に基づいて定まるので、変化が無い。これにより、従来と同等の反射性能を維持しつつ、小型のコーナリフレクタ1を製作することができる。
このように、コーナリフレクタ1の外形寸法を小型にすることにより、設置スペースに余裕の無い場所へ設置できる可能性を飛躍的に向上することができ、そのような場所へのコーナリフレクタ1の実装及び埋め込みが可能となる。例えば、車、オートバイ、自転車、ビルの壁、電柱、欄干、ロケット(ミサイル等を含む)、いたずら防止の偽装ポール等(踏切向けセンサ用など)への設置が可能となる。これに加えて、これらに設置しても、外観が小型なので、その外観を損なうことが無く、目立たないのでいたずらを防止することができる。従って、本発明のコーナリフレクタ1を低RCS体又はRCS変動の大きい物に設置して、レーダ等のセンサによるこれらの物体の検出性を向上させることができる。
なお、幅Wとは、仮想的な三角錐の開口部104(又は、実際の正六角形の開口部14)の作る平面が水平面に対して垂直になる状態(以下、正立状態と言う)に当該コーナリフレクタ1を置いた場合において、当該開口部14及び104の最大幅を言う。高さHとは、コーナリフレクタ1を正立状態に置いた場合において、当該開口部14及び104の最大高さを言う。図1及び図3は正立状態のコーナリフレクタ1を示し、W及びHは図1(B)及び図3(B)におけるコーナリフレクタ1の幅及び高さである。奥行きDとは、コーナリフレクタ1を正立状態に置いた場合において、当該開口部14及び104の作る平面と三角錐の頂点との間の距離(前記垂線の長さ)を言う。なお、前述のように、コーナリフレクタ1及び仮想三角錐型コーナリフレクタ100におけるW、H及びDの値は、その特性を定めることにより一意に定まる。
図4は、コーナリフレクタ説明図であって、本発明のコーナリフレクタ1の反射性能の一例を示す。特に、図4(A)は水平方向における反射性能を極座標表示系により示し、図4(B)は垂直方向における反射性能を極座標表示系により示す。
図4は、本発明のコーナリフレクタ1に、76.5GHzの周波数の電磁波を入射させた場合についてのシミュレーションによるRSCパターン(開口面より見て、90°の範囲)を示す。前述のように、本発明のコーナリフレクタ1に対応する仮想三角錐型コーナリフレクタ100の反射性能は、RCS=約15dBsmである。図4(A)及び図4(B)から判るように、本発明のコーナリフレクタ1は、水平方向及び垂直方向において、RCS=約15dBsmを実現している。従って、本発明のコーナリフレクタ1において、当該反射におけるRCSは、仮想的な三角錐と同一形状を有する仮想三角錐型コーナリフレクタ100のRCSと実質的に同等である。これにより、コーナリフレクタとしての機能を損なうことなく、前記端部105の除去を実現し、小型化を図っていることが判る。
ここで、水平方向とは、当該コーナリフレクタ1を正立状態においた場合において、水平面に平行で、コーナリフレクタ1の開口部14の上辺15(図1(B)〜図1(D)参照)を含む平面を言う。垂直方向とは、当該コーナリフレクタ1を正立状態においた場合において、水平面に垂直で、コーナリフレクタ1の開口部14の稜線16(図1(C)参照)を作る仮想的な2個の直角二等辺三角形の辺を含む平面の方向を言う。
なお、水平面においては、図4(A)に示すように、その反射特性においても対称性が得られる。これは、当該水平面を基準とするとき、本発明のコーナリフレクタ1の形状は面対称であるためである。一方、垂直面においては、図4(B)に示すように、その反射特性において対称性が得られない。これは、当該垂直面を基準とするとき、本発明のコーナリフレクタ1の形状は面対称ではないためである。
本発明のコーナリフレクタ1の製作においては、実際に、作成した三角錐型コーナリフレクタから前記端部105を除去しても良い。また、当該除去を行うことなく、当該五角形状の第1面11、第2面12及び第3面13を、各々の隣接する面の対向する二等辺を相互に合わせるように、貼り合わせるようにしても良い。更に、本発明のコーナリフレクタ1の形状を、例えばプラスチックの射出成形により作製するようにしても良い。
本発明のコーナリフレクタ1においては、第1面11、第2面12及び第3面13の各々において、仮想的な三角錐の内面となる面が電磁波を反射する。従って、本発明のコーナリフレクタ1は、その開口面14からその内部に入射した電磁波を、当該コーナリフレクタ1を構成する3面において各々反射し(従って、3回反射し)、再度、当該入射方向に平行な方向に再放射する。これにより、コーナリフレクタとしての機能を損なうことなく、前記端部105を除去することができる。
一方、本発明のコーナリフレクタ1においては、第1面11、第2面12及び第3面13の各々において、その全体が電磁波の入射方向に平行な方向への再放射に寄与し、当該再放射に寄与しない領域は存在しない。従って、本発明のコーナリフレクタ1は、当該反射において、電磁波をその入射方向に平行な方向に再放射すると共に、当該方向以外の方向の再放射を実質的に無くしている(但し、アンテナと同様に開口面からの再放射なのでビームに広がりを持つ)。即ち、本発明のコーナリフレクタ1は、入射した電磁波のほぼ全部(端部105に対応する部分からなる後方へ直進する分を除く)を当該入射方向に反射(再放射)している。これにより、本発明のコーナリフレクタ1は、入射した電磁波が不要な方向に乱反射(散乱)されることを防止することができ、また、効率の良い再放射により電磁波の放出元である送信機の出力を小さくしても十分な反射波が得られるので当該送信機を小さくすることができる。
実際には、本発明のコーナリフレクタ1においては、電磁波を反射するように、第1面11、第2面12及び第3面13の部材の各々において、前記内面に相当する面に、電磁波反射体が設けられる。電磁波反射体は、例えば金属からなる。具体的には、例えばプラスチック又は金属等からなる前記部材の各々の内面に相当する面の表面に、アルミニウム、真鍮、銅等の金属箔が接着剤により貼られる。また、前記部材の各々の内面に相当する面の表面に、アルミニウム等の薄膜を蒸着するようにしても良い。
なお、第1面11、第2面12及び第3面13の部材の各々において、前記内面に相当する面が光を反射する鏡面であっても良い。これにより、電磁波の中の特に可視光線について、入射した光をその入射方向に平行な方向に再放射(反射)し、かつ、当該方向以外の方向に不要な光を散乱させることの無いコーナリフレクタ1を実現することができる。これにより、コーナリフレクタ1の汎用性を高くすることができ、従来使用されていなかった種々の分野での利用が可能となる。例えば、レーザを用いて行う距離測定における反射基準等に利用することが可能となる。なお、鏡面は、前述のように当該表面に蒸着等した金属膜の表面を研磨することにより、得ることができる。
図5は、コーナリフレクタ説明図であって、本発明のコーナリフレクタ1の設置の一例を示す。
本発明のコーナリフレクタ1は、例えば図5(A)に示すように、設置台17を設けて当該設置台17を設置対称物(図示せず)上に固定することにより、送信機(レーダ)に向けて所定の設置位置に設けることができる。また、本発明のコーナリフレクタ1は、例えば図5(B)に示すように、設置対称物200内に埋め込まれる。開口部14は空洞202とされる。この場合、当該コーナリフレクタ1は、電磁波の使用周波数において透過しやすい物質のカバー201により覆われる。カバー201は省略しても良い。
以上、本発明をその実施の態様に従って説明したが、本発明によれば、以下のような実施の態様が把握される。
(付記1) 入射した電磁波をその入射方向に平行な方向に再放射するコーナリフレクタであって、
相互に同一形状の五角形からなる第1面、第2面及び第3面からなり、
前記第1面、第2面及び第3面は、当該五角形を作る所定の三辺を延長することにより相互に同一形状の仮想的な3個の直角二等辺三角形が得られる形状を有し、
前記仮想的な3個の直角二等辺三角形が正三角形の開口部を有する仮想的な三角錐を作るように、前記第1面、第2面及び第3面を配置し、
前記仮想的な三角錐の前記開口部の作る平面内において前記第1面、第2面及び第3面の作る実際の開口部が正六角形となるように、当該仮想的な3個の直角二等辺三角形の各々において等しい角度の2個の角を含む端部を除去することにより、前記第1面、第2面及び第3面である前記五角形を規定し、
前記第1面、第2面及び第3面の各々において前記仮想的な三角錐の内面となる面が電磁波を反射する
ことを特徴とするコーナリフレクタ。
(付記2) 入射した電磁波をその入射方向に平行な方向に再放射するコーナリフレクタであって、
相互に同一形状からなる第1面、第2面及び第3面からなり、
前記第1面、第2面及び第3面は、当該平面を拡張することにより相互に同一形状の仮想的な3個の直角二等辺三角形が得られる形状を有し、
前記仮想的な3個の直角二等辺三角形が正三角形の開口部を有する仮想的な三角錐を作るように、前記第1面、第2面及び第3面を配置し、
前記仮想的な三角錐において、当該仮想的な3個の直角二等辺三角形の各々において電磁波の再放射に寄与しない部分を除去することにより、前記第1面、第2面及び第3面の形状を規定し、
前記第1面、第2面及び第3面の各々において前記仮想的な三角錐の内面となる面が電磁波を反射する
ことを特徴とするコーナリフレクタ。
(付記3) 入射した電磁波をその入射方向に平行な方向に再放射するコーナリフレクタであって、
相互に同一形状からなる第1面、第2面及び第3面からなり、
前記第1面、第2面及び第3面は、当該平面を拡張することにより相互に同一形状の仮想的な3個の直角二等辺三角形が得られる形状を有し、
前記仮想的な3個の直角二等辺三角形が正三角形の開口部を有する仮想的な三角錐を作るように、前記第1面、第2面及び第3面を配置し、
前記第1面、第2面及び第3面の各々において前記仮想的な三角錐の内面となる面が電磁波を反射し、
当該反射におけるRCSが、前記仮想的な三角錐と同一形状を有する三角錐型コーナリフレクタと実質的に同等である
ことを特徴とするコーナリフレクタ。
(付記4) 入射した電磁波をその入射方向に平行な方向に再放射するコーナリフレクタであって、
相互に同一形状からなる第1面、第2面及び第3面からなり、
前記第1面、第2面及び第3面は、当該平面を拡張することにより相互に同一形状の仮想的な3個の直角二等辺三角形が得られる形状を有し、
前記仮想的な3個の直角二等辺三角形が正三角形の開口部を有する仮想的な三角錐を作るように、前記第1面、第2面及び第3面を配置し、
前記第1面、第2面及び第3面の各々において前記仮想的な三角錐の内面となる面が電磁波を反射し、
当該反射において、電磁波をその入射方向に平行な方向に再放射すると共に、当該方向以外の方向への再放射を実質的に無くした
ことを特徴とするコーナリフレクタ。
(付記5) 前記第1面、第2面及び第3面の各々において前記仮想的な三角錐の内面となる面が光を反射する鏡面である
ことを特徴とする付記1乃至付記4のいずれかに記載のコーナリフレクタ。
本発明によれば、コーナリフレクタにおいて、例えば第1面、第2面及び第3面の作る仮想的な三角錐の開口部の作る平面内において実際の開口部が正六角形となるように、第1面、第2面及び第3面の作る仮想的な3個の直角二等辺三角形の各々において等しい角度の2個の角を含む端部を除去する。即ち、本発明のコーナリフレクタは、内部に入射した電磁波を再放射できない部分を除去する。これにより、同等の反射性能を有する従来の三角錐型コーナリフレクタと比較して、再放射性能を低下させることなく、コーナリフレクタの外観形状を小型化することができる。この結果、本発明のコーナリフレクタによれば、その設置スペースを小さくすることができ、従来は設置スペースに余裕が無なかった場所であっても設置することができ、また、このような種々の設置スペースに設置しても、小型で目立たないので、いたずらの対象となることを防止することができ、外観を損なうことを防止することができる。
本発明のコーナリフレクタの構成の一例を示す。 図1のコーナリフレクタの説明図である。 図1の本発明のコーナリフレクタに対応する仮想三角錐型コーナリフレクタを示す。 本発明のコーナリフレクタの反射性能の一例を示す。 本発明のコーナリフレクタの設置の一例を示す。
符号の説明
1 コーナリフレクタ
11、12、13 第1面、第2面、第3面
100 仮想三角錐型コーナリフレクタ

Claims (1)

  1. 入射した電磁波をその入射方向に平行な方向に再放射するコーナリフレクタであって、
    相互に同一形状の五角形からなる第1面、第2面及び第3面からなり、
    前記第1面、第2面及び第3面は、当該五角形を作る所定の三辺を延長することにより相互に同一形状の仮想的な3個の直角二等辺三角形が得られる形状を有し、
    前記仮想的な3個の直角二等辺三角形が正三角形の開口部を有する仮想的な三角錐を作るように、前記第1面、第2面及び第3面を配置し、
    前記仮想的な三角錐の前記開口部の作る平面内において前記第1面、第2面及び第3面の作る実際の開口部が正六角形となるように、当該仮想的な3個の直角二等辺三角形の各々において等しい角度の2個の角を含む端部を除去することにより、前記第1面、第2面及び第3面である前記五角形を規定し、
    前記第1面、第2面及び第3面の各々において前記仮想的な三角錐の内面となる面が電磁波を反射する
    ことを特徴とするコーナリフレクタ。
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