JP4288897B2 - 符号化装置及び方法、プログラム、記録媒体 - Google Patents

符号化装置及び方法、プログラム、記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディジタル信号を効率的に符号化する高能率符号化における符号化装置及び方法、プログラム、記録媒体に関し、特に、動画像信号の符号化において、1パス方式で可変ビットレートの割当量を制御し符号化を行う符号化装置及び方法、プログラム、記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディジタルビデオ信号はデータ量が極めて多いため、これを小型で記憶容量の少ない記録媒体に長時間記録したい場合、ビデオ信号を高い圧縮率で効率よく符号化する高能率符号化手段が不可欠となる。このような要求に応えるべく、ビデオ信号の相関を利用した高能率符号化方法が提案されており、その一つにMPEG方式がある。
【0003】
このMPEG(Moving Picture Image Coding Experts Group)とは、ISO−IEC/JTC1/SC29/WG11にて議論され、標準案として提案されたものであり、動き補償予測符号化と離散コサイン変換(DCT:Discrete Cosine Transform)符号化とを組み合わせたハイブリッド方式である。このMPEG方式では、まずビデオ信号のフレーム間の差分を取ることにより時間軸方向の冗長度を落とし、その後、離散コサイン変換を用いて空間軸方向の冗長度を落とし、このようにしてビデオ信号を能率よく符号化する。また、MPEG方式では、上記動き補償予測符号化を行うために、Iピクチャ(Intra符号化画像)、Pピクチャ(Predictive 符号化画像)及びBピクチャ(Bidirectionally Predictive符号化画像 )という3つの要素によるGOP(Group of Picture)構造を用いている。
【0004】
一般に、ビデオ信号は定常的でなく、各ピクチャの情報量は時間経過に伴って変化する。そのため可変ビットレート符号化を用いると同じ符号量で一定ビットレート符号化に比べて高画質が得られることが知られている。
【0005】
例えば、いわゆるDVD−video に記録されるビデオ信号は、2パス方式の可変ビットレート符号化が、一般に用いられている。この2パス方式は、符号量を求めるための符号化処理と、求められた符号量に基づいてビットレートを可変制御しながら行う符号化処理との2度の符号化を行うものであり、使用可能な符号化ビット総量を有効に使うことが出来る利点があるが、処理時間が動画像シーケンスの時間長の約2倍必要という欠点があるため、リアルタイム処理には不向きである。
【0006】
この処理時間を短くすることを目的とした1パス方式の可変ビットレート符号化方式が、例えば特願平7−311418号及び特願平9−113141号等の明細書及び図面等に開示されている。
【0007】
ここで、図8に、従来の1パス方式の可変ビットレート符号化方法を適用した動画像の符号化装置の構成例を示し、また図9に1パス方式の可変ビットレート符号処理のフローチャートを示す。
【0008】
符号化装置2は、図8に示すように、符号化難易度計算器20と、割当ビット量計算器21と、遅延器22と、動画像符号化器23とを備えている。符号化装置2において、入力端子Aに供給された入力動画像信号は、符号化難易度計算器20及び遅延器22に送られる。符号化難易度計算器20からの出力は、単位時間毎の割当ビット量を計算する割当ビット量計算器21に送られ、割当ビット量計算器21からの出力は動画像符号化器23に送られる。動画像符号化器23は、遅延器22からの出力信号を、割当ビット量計算器21からの割当ビット量に応じて符号化し、端子205より符号化ビットストリームとして出力する。
【0009】
ここで、符号化装置2の動作を、図9のフローチャートに従って説明する。
【0010】
ステップST10において、符号化装置2は、入力端子Aに供給された動画像信号を符号化難易度計算器20に入力し、単位時間毎の入力画像の符号化難易度dを計算する。上記単位時間は、例えば0.5秒程度とされる。この符号化難易度の計算は、例えば、量子化ステップを固定して入力動画像信号をエンコードして、所定時間毎の発生符号量を計算することにより行われる。
【0011】
ステップST11において、符号化装置2は、割当ビット量計算器21により、符号化難易度計算器20から得られた符号化難易度dに対する割当ビット量bを計算により求める。この場合、予め、基準となる動画像シーケンスを所定の平均ビットレートで可変ビットレート符号化する時の単位時間毎の符号化難易度dと割当ビット量bを関係付けておく。ここで、基準となる動画像シーケンスに対する単位時間毎の割当ビット量の総和は、目的の記録媒体の記憶容量以下にされている。この符号化難易度dと割当ビット量bの関係の例を図4に示す。
【0012】
図4において、横軸は符号化難易度dを示し、縦軸は、基準となる動画像シーケンス内で符号化難易度dの出現確立h(d)を示している。そして、任意の符号化難易度に対する割当ビット量を関数b(d)に基づいて計算する。この関係は、例えば、映画等の動画像シーケンスを所定の平均ビットレートで符号化する実験を行い、その画質を評価し、試行錯誤を通じて経験的に求められるものであり、世の中のほとんどのシーケンスに適応可能な一般的な関係になっている。その求め方については、例えば、特願平7−311418号等の明細書及び図面に開示されている。割当ビット量計算器21では、この図4の関係に基づいて、入力端子Aからの入力画像の単位時間の符号化難易度dに対して、割当ビット量bを求める。
【0013】
この1パス方式の符号化装置2における遅延器22は、単位時間長の入力画像に対しての符号化難易度計算器20と割当ビット量計算器21での処理が単位時間内に終了するので、その画像信号の動画像符号化器23への入力を単位時間だけ遅延するために設けられている。
【0014】
また、ステップST12において、符号化装置2は、動画像符号化器23が、単位時間毎の入力動画像を、これに対応して割当ビット量計算器21から与えられる割当ビット量になるように符号化する。すなわち、動画像符号化器23は、割当符号量に基づいた量子化ステップサイズにより、単位時間毎の入力動画像をエンコードする。
【0015】
このような1パス方式においては、画像信号の入力に応じて、ほぼリアルタイムで信号の符号化難易度に応じた最適な割当ビット量での可変ビットレート符号化が行える。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図4の関係は、ほとんどの動画像シーケンスに適用できるが、いくつかの特殊なシーケンスには対応できない。例えば、異なる入力画像信号が時間的に連続するつなぎ目の部分である。なお、このような入力画像信号のつなぎ目をシーンチェンジという。
【0017】
上記シーンチェンジの部分では、連続した画像から差分を取り出して符号化し、元の画像を再構成する、いわゆる動き補償予測符号化が適用できないため一般的な入力画像信号と同等の画質を得るためには、シーンチェンジの部分により多くのビット量を割り当てるか、シーンチェンジの部分でMPEGのGOP構造を変える必要がある。例えば、PピクチャをIピクチャに変更することで、シーンチェンジ時の画質の劣化を防ぐことが可能である。
【0018】
しかし、GOP構造を変更すると一般にそのGOPでは、符号化効率が悪くなるため、単にGOP構造を変更しただけでは、一般的な入力画像信号と同等の画質を得るのは難しい。特に、1GOPに低レートのビット量しか割り当てられていないときには、PピクチャからIピクチャに変更するときに必要となるビット量が足りなくなり、GOP構造を変更したシーンの画質が劣化してしまう。
【0019】
そこで、本発明では、シーンチェンジを検出し、GOP構造を変更した場合でもシーンチェンジ部分の画質を向上させることが可能な符号化装置及び方法、プログラム、記録媒体を提案することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る符号化装置は、上述の問題を解決するために、所定枚数のIピクチャ(Intra符号化画像)、Pピクチャ(Predictive符号化画像)及びBピクチャ(Bidirectionally Predictive符号化画像)により形成されているGOP(Group of Picture)構造に基づき、動画像信号を符号化する符号化装置であって、動画像信号の単位時間毎の符号化難易度dを算出する符号化難易度算出手段と、符号化難易度dに基づき、動画像信号を単位時間内に転送するビット量bを算出するビット量算出手段と、動画像信号からシーンチェンジ位置を検出するシーンチェンジ位置検出手段と、シーンチェンジ位置に基づき、GOP構造を変更する画像構造変更手段と、画像構造変更手段により変更したGOP構造に基づき、動画像信号に割り当てるビット量の調整を行うビット量調整手段と、動画像信号を単位時間遅延させて出力する遅延手段と、画像構造変更手段により変更したGOP構造に基づき、遅延手段から出力される動画像信号をビット量調整手段の調整に応じて符号化する符号化手段とを備え、ビット量調整手段は、単位時間内に転送するビット量bが所定の閾値より低く、単位時間内に転送する動画像信号からシーンチェンジ位置が検出された場合に、画像構造変更手段で画像構造の変更を行った変更位置以前の動画像信号に本来割り当てる予定だったビット量をR_preとし、変更位置以前の動画像信号のビットレートが、シーンチェンジ位置がGOP構造内の後方側に位置するのに伴って増加するように設定した1以下のビットレート率をSC_rateとして、シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において変更位置以前の動画像信号に割り当てるビット量R_pre’を、
R_pre’=R_pre×SC_rate
に従い調整し、シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において変更位置以降の動画像信号に本来割り当てる予定だったビット量をR_postとすると、シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において変更位置以降の動画像信号に割り当てるビット量R_post’を、
R_post’=R_post+(R_pre−R_pre’)
に従い調整する。
【0022】
本発明に係る符号化方法は、上述の課題を解決するために、所定枚数のIピクチャ(Intra符号化画像)、Pピクチャ(Predictive符号化画像)及びBピクチャ(Bidirectionally Predictive符号化画像)により形成されているGOP(Group of Picture)構造に基づき、動画像信号を符号化する符号化方法であって、動画像信号の単位時間毎の符号化難易度dを算出し、符号化難易度dに基づき、動画像信号を単位時間内に転送するビット量bを算出し、動画像信号からシーンチェンジ位置を検出し、シーンチェンジ位置に基づき、GOP構造を変更し、単位時間内に転送するビット量bが所定の閾値より低く、単位時間内に転送する動画像信号からシーンチェンジ位置が検出された場合に、GOP構造の変更を行った変更位置以前の動画像信号に本来割り当てる予定だったビット量をR_preとし、変更位置以前の動画像信号のビットレートが、シーンチェンジ位置がGOP構造内の後方側に位置するのに伴って増加するように設定した1以下のビットレート率をSC_rateとして、シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において変更位置以前の動画像信号に割り当てるビット量R_pre’を、
R_pre’=R_pre×SC_rate
に従い調整し、シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において変更位置以降の動画像信号に本来割り当てる予定だったビット量をR_postとすると、シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において変更位置以降の動画像信号に割り当てるビット量R_post’を、
R_post’=R_post+(R_pre−R_pre’)
に従い調整し、動画像信号を単位時間遅延させて出力し、変更位置で変更したGOP構造に基づき、遅延させて出力した動画像信号を調整したビット量に応じて符号化する。
【0024】
本発明に係るプログラムは、上述の課題を解決するために、コンピュータに、所定枚数のIピクチャ(Intra符号化画像)、Pピクチャ(Predictive符号化画像)及びBピクチャ(Bidirectionally Predictive符号化画像)により形成されているGOP(Group of Picture)構造に基づき、動画像信号を符号化する処理を実行させるためのプログラムであって、動画像信号の単位時間毎の符号化難易度dを算出する工程と、符号化難易度dに基づき、動画像信号を単位時間内に転送するビット量bを算出する工程と、動画像信号からシーンチェンジ位置を検出する工程と、シーンチェンジ位置に基づき、GOP構造を変更する工程と、単位時間内に転送するビット量bが所定の閾値より低く、単位時間内に転送する動画像信号からシーンチェンジ位置が検出された場合に、GOP構造の変更を行った変更位置以前の動画像信号に本来割り当てる予定だったビット量をR_preとし、当該変更位置以前の動画像信号のビットレートが、シーンチェンジ位置がGOP構造内の後方側に位置するのに伴って増加するように設定した1以下のビットレート率をSC_rateとして、シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において変更位置以前の動画像信号に割り当てるビット量R_pre’を、
R_pre’=R_pre×SC_rate
に従い調整し、シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において変更位置以降の動画像信号に本来割り当てる予定だったビット量をR_postとすると、シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において変更位置以降の動画像信号に割り当てるビット量R_post’を、
R_post’=R_post+(R_pre−R_pre’)
に従い調整する工程と、動画像信号を単位時間遅延させて出力する工程と、変更位置で変更したGOP構造に基づき、遅延させて出力した動画像信号を調整したビット量に応じて符号化する工程とを有する。
【0026】
本発明に係る記録媒体は、所定枚数のIピクチャ(Intra符号化画像)、Pピクチャ(Predictive符号化画像)及びBピクチャ(Bidirectionally Predictive符号化画像)により形成されているGOP(Group of Picture)構造に基づき、動画像信号を符号化する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体であって、上述の課題を解決するために、動画像信号の単位時間毎の符号化難易度dを算出する工程と、符号化難易度dに基づき、動画像信号を単位時間内に転送するビット量bを算出する工程と、動画像信号からシーンチェンジ位置を検出する工程と、シーンチェンジ位置に基づき、GOP構造を変更する工程と、ビット量bが所定の閾値より低く、単位時間内に転送する動画像信号からシーンチェンジ位置が検出された場合に、GOP構造の変更を行った変更位置以前の動画像信号に本来割り当てる予定だったビット量をR_preとし、変更位置以前の動画像信号のビットレートが、シーンチェンジ位置がGOP構造内の後方側に位置するのに伴って増加するように設定した1以下のビットレート率をSC_rateとして、シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において変更位置以前の動画像信号に割り当てるビット量R_pre’を、
R_pre’=R_pre×SC_rate
に従い調整し、シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において変更位置以降の動画像信号に本来割り当てる予定だったビット量をR_postとすると、シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において変更位置以降の動画像信号に割り当てるビット量R_post’を、
R_post’=R_post+(R_pre−R_pre’)
に従い調整する工程と、動画像信号を単位時間遅延させて出力する工程と、変更位置で変更したGOP構造に基づき、遅延させて出力した動画像信号を調整したビット量に応じて符号化する工程を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な媒体である。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0029】
まず、本発明の背景について説明する。例えば、光ディスクメディアのひとつである片面一層方式のDVD(Digital Versatile Disc)は、記録できるデータ量がCDの約7倍の約4.7GBを実現した大容量メディアである。しかし、映像信号を何の処理も行わずにディジタル化し、記録しようとすると、長時間の記録ができない。例えば、NTSC方式の映像信号をディジタル化すると、1秒当たりのデータ量は、20MB以上になる。なお、20MBは、720×480画素の画面を1秒に29.97枚、1画素あたり、輝度に8ビット、色に8ビットを与えるものとして計算した値である。
【0030】
したがって、NTSC方式の映像信号を上記DVDに記録しようとすると、約4分程度の映像しか記録することができない。そこで、DVDでは、約133分の映像を記録できるようにNTSC方式の映像信号を圧縮するMPEG(Moving Picture Image Coding Experts Group)2を採用している。
【0031】
MPEG2による動画像信号の圧縮方法は、画面内の相関を利用した圧縮である離散コサイン変換(DCT、Discrete Cosine Transform)と、画面間の相関を利用した動き補償と、符号列の相関を利用した圧縮であるハフマン符号化の3つを組み合わせたものである。
【0032】
ここで、動き補償について説明する。NTSC方式の映像信号は、1秒当たり30フレームで構成されており、ちらつきを無くすためにこれをインターレース(飛び越し走査)方式でスキャンする。そのため、ディスプレイ装置では、1秒当たり60フィールドで画面を表示している。なお、30フレームは、525本の走査線から形成される30枚の絵としている。
【0033】
1秒あたり30枚の絵のそれぞれについて見ると、連続した画像は、画面中の大きな面積が同一の要素で占められていることが多く、しかも、それは、短時間のうちには余り変化しない。
【0034】
そこで、例えば、30枚の絵のうちで変化する部分がある場合、その変化分(差分)のみを取り出して、その他の部分は1回だけ記録するようにする。そして、再生時にその差分を合成すれば、記録・再生のために必要な情報量は、少なくて済むことになる。このような、連続した画像から差分を取り出して符号化しもとの画像を再構成する手法は、1枚前の画像から現在の画像を予測するため予測符号化と呼ばれている。
【0035】
また、画像の中の変化する部分、すなわち動きのある部分には、形が変わらず時間とともにただ画面上の位置が変わっていくものと、時間とともに形が変わっていくものとがある。前者の場合には、形のデータは、そのまま使うことが可能である。形が変わらずに時間とともに画面上の位置が変わっていく要素について、その変化分、すなわち、動きのずれの量を動きベクトルと呼ぶ。この動きベクトルを符号化し、符号化した信号を伝送すれば、より少ないデータ量で元の画像を再構成することができる。なお、予測符号化の中でこの動きベクトルを利用する方法を動き補償と呼ぶ。
【0036】
つぎに、上述した予測符号化と動き補償の処理について図1を用いて説明する。予測符号化の処理では、例えば、時間の流れにしたがって再生されるべき画像A及び画像Bがあった場合に、画像A及び画像Bの内容に共通要素が多いので、画像A及び画像Bをそのまま符号化するのではなく、画像Aと画像Bからその差分である画像Cを生成し、生成した画像Cを画像Aとともに符号化する。このように符号化された画像A及び画像Cは、復号時に、画像Aと画像Cを合成して画像Bを再構築することができる。なお、画像Cは、予測符号化画像と呼ばれている。
【0037】
また、動き補償の処理では、画像をブロックに分割して、形が変わらず位置だけが変化した部分から、どの方向にどれだけ動いたかを示す動きベクトルを取り出して符号化を行う。上記動き補償と予測符号化と組み合わせることにより、効率良くデータの圧縮を行うことが可能となる。
【0038】
また、MPEG2では、動き補償を用いた予測符号化を行うために、図2に示すように、Iピクチャ(Intra符号化画像)、Pピクチャ(Predictive 符号化画像)及びBピクチャ(Bidirectionally Predictive符号化画像 )という3つの要素によるGOP(Group of Picture)構造を用いている。Iピクチャは、フレーム内符号化により作られるピクチャで、前画像からの予測符号化を行わないものである。Pピクチャは、ひとつ前の画像から予測符号化を行って作られるフレーム間順方向予測符号化画像であり、Iピクチャをもとにして作られるピクチャである。Bピクチャは、双方向予測符号化画像であり、前後の2枚のPピクチャからの予測を行うことで作られるピクチャである。一般的に、15枚のピクチャ・グループで1GOPを形成している。なお、1GOPは、1枚のIピクチャと、4枚のPピクチャと、10枚のBピクチャで構成されている。また、Iピクチャを生成するのに必要なビット量は、Bピクチャを生成するのに必要なビット量の5〜6倍であり、Pピクチャを生成するのに必要なビット量は、Bピクチャを生成するのに必要なビット量の2〜3倍である。
【0039】
また、一般に、映像信号は定常的でなく、各ピクチャの情報量は時間経過に伴って変化する。そのため、可変ビットレート符号化を用いると、同じ符号量で符号化する固定ビットレート符号化に比べて高画質が得られることが知られている。
【0040】
また、DVDに記録される映像信号は、2パス方式と呼ばれる可変ビットレート符号化が、一般に用いられている。この2パス方式は、符号量を求めるための符号化処理と、求められた符号量に基づいてビットレートを可変制御しながら符号化を行う符号化処理の2度の符号化処理を行うものであり、使用可能な符号化ビットの総量を有効に使うことが出来る利点がある。しかし、処理時間が動画像シーケンスの時間長の約2倍必要となる欠点があるため、リアルタイム処理には不向きである。
【0041】
上記リアルタイム処理には、符号量の計算と、上記符号量に基づいてビットレートを可変制御することを1度に行い符号化する必要がある。このような処理を1パス方式という。本発明を適用した符号化装置1は、上記1パス方式を適用したものであり、入力された動画像信号からシーンチェンジ位置を検出し、上記動画像信号の単位時間ごとに割り当てるビット量が所定の閾値より低い場合に、上記シーンチェンジ位置に基づき決定される所定の位置以前に本来割り立てる予定だったビット量を減少し、これによって得た余剰のビット量を上記所定の位置以降に割り当てる調整を行い、上記調整に応じて上記動画像信号を符号化する装置である。以下に、符号化装置1の構成と動作について詳述する。
【0042】
符号化装置1は、図3に示すように、符号化難易度計算器10と、割当ビット量計算器11と、シーンチェンジ位置検出器12と、遅延器13と、動画像符号化器14とを備える。符号化難易度計算器10は、入力端子から供給された動画像信号を単位時間ごとに符号化難易度dを計算し、算出した符号化難易度dを割当ビット量計算器11に出力する。上記単位時間は、0.5秒又は1GOPの経過時間とする。また、符号化難易度計算器10は、量子化ステップを固定して入力された動画像信号をエンコードし、所定時間ごとの発生符号量を計算することにより符号化難易度dを計算している。なお、符号化難易度計算器10は、動きが多いシーンには、符号化難易度dを高めに計算し、動きが少ないシーンには、符号化難易度dを低めに計算する。
【0043】
割当ビット量計算器11は、入力した符号化難易度dに対する割当ビット量bを計算により求める。この場合、予め、基準となる動画像シーケンスを所定の平均ビットレートで可変ビットレート符号化する時の単位時間毎の符号化難易度dと割当ビット量bを関係付けておく。ここで、基準となる動画像シーケンスに対する単位時間毎の割当ビット量の総和は、目的の記録媒体の記憶容量以下にされている。この符号化難易度dと割当ビット量bの関係の例を図4に示す。
【0044】
この図4において、横軸は符号化難易度dを示し、縦軸は、基準となる動画像シーケンス内で符号化難易度dの出現確立h(d)を示している。そして、任意の符号化難易度に対する割当ビット量を関数b(d)に基づいて計算する。この関係は、多くの動画像シーケンス(例えば映画)を所定の平均ビットレートで符号化する実験を行い、その画質を評価し、試行錯誤を通じて経験的に求められるものであり、世の中のほとんどのシーケンスに適応可能な一般的な関係になっている。割当ビット量計算器11は、図4の関係に基づき、動画像信号の単位時間当たりの符号化難易度dに対して、割当ビット量bを算出する。割当ビット量計算器11は、符号化難易度dが高い場合には、符号化するレートを高めることにより符号化によるノイズを低減する。なお、符号化難易度dが低い場合には、符号化によるノイズがあまり発生しないため、符号化するレートを低めに計算する。こうすることにより、動画像信号全体の画質は、均一になり、単位時間ごとの平均的なビット量が小さくなる。
【0045】
しかし、従来の符号化装置では、30分内又は1時間内で単位時間当たりのビット量を低く制御するアルゴリズムであるため、最初の数分間は特に制御をせずに多くのビット量を割り当て、後半に少ないビット量を割り当てる処理をすることがある。このような制御だと、例えば、動画像信号を1分間記録して、停止し、再び1分間記録するという細切れの再生動作を繰り返すと、多くのビット量が割り当てられてしまい、単位時間当たりの平均ビット量が高くなってしまう問題がある。本発明に係る符号化装置1は、特に細切れ再生動作を繰り返した場合において、短時間当たりの平均ビット量を低く制御できるものである。割当ビット量計算器11は、例えば、2.8Mbps〜15Mbps程度のビット量bを割り当てる。
【0046】
また、割当ビット量計算器11は、計算したビット量bが所定の閾値よりも低く、後述するシーンチェンジ位置検出器12からシーンチェンジがあった旨の信号が供給されたとき、ビット量bをシーンチェンジ位置の前後で調整し、調整結果を動画像符号化器14に出力する。なお、割当ビット量計算器11による調整については、後述する。
【0047】
シーンチェンジ位置検出器12は、入力端子から供給された動画像信号からシーンチェンジ位置を検出し、検出した旨の信号を生成し、割当ビット量計算器11及び動画像符号化器14に出力する。
【0048】
ここで、シーンチェンジ位置検出器12の具体的な動作について以下に述べる。シーンチェンジ位置検出器12は、動画像信号の各フレームを特徴付けるパラメータの大きな変化を検出することによりシーンチェンジ位置を検出している。したがって、シーンチェンジ位置検出器12は、画面の輝度レベルやクロマレベルなどの信号の変化を検出できるものであれば良い。シーンチェンジ位置検出器12は、例えば、平均輝度レベルの変化や、フレーム間の差分量や、フレーム間のレベル変動量等を用いてシーンチェンジ位置を検出する。
【0049】
つぎに、上述したシーンチェンジ位置検出器12によるシーンチェンジ位置の検出を図5に示すフローチャートを用いて説明する。
【0050】
ステップST1において、シーンチェンジ位置検出器12は、入力された動画像信号からシーンチェンジ位置の検出をしたがどうかを判定する。シーンチェンジ位置を検出した場合には、ステップST2に進む。
【0051】
ステップST2において、シーンチェンジ位置検出器12は、シーンチェンジ位置を検出した旨の信号を生成し、動画像符号化器14に出力する。動画像符号化器14は、シーンチェンジ位置に応じてGOP構造を変更する。
【0052】
ステップST3において、シーンチェンジ位置検出器12は、シーンチェンジ位置を検出した旨の信号を割当ビット量計算器11に出力する。割当ビット量計算器11は、シーンチェンジ位置に応じてシーンチェンジ位置の前後に割り当てるビット量を調整する。
【0053】
遅延器13は、少なくとも、符号化難易度計算器10と割当ビット量計算器11により動画像信号の単位時間あたりのビット量bを計算する時間分だけ、動画像信号を一時記憶する。遅延器13は、動画像信号を一時記憶した後、動画像信号を動画像符号化器14に供給する。
【0054】
動画像符号化器14は、供給された動画像信号を単位時間ごとに割当ビット量計算器11から供給されるビット量bに応じて符号化を行う。また、動画像符号化器14は、シーンチェンジ位置検出器12からシーンチェンジがあった旨の信号が供給された場合に、GOP構造を変更する。具体的には、図6に示すように、時間方向に、シーンチェンジ位置から最も近いPピクチャをIピクチャに変更する。動画像符号化器14は、位置Aにシーンチェンジが入ったときには、Pピクチャ(P5)をIピクチャ(I5)に変更し、位置Bにシーンチェンジが入ったときには、Pピクチャ(P8)をIピクチャ(I8)に変更し、位置Cにシーンチェンジが入ったときには、Pピクチャ(P11)をIピクチャ(I11)に変更する。
【0055】
上述したように、PピクチャからIピクチャに変更すると、2〜3倍のビット量が必要となる。単位時間に割り当てられているビット量が所定の閾値よりも高い場合には、問題はないが、ビット量が所定の閾値よりも低い場合には、GOP構造の変更によりビット量が足りなくなり、画質が劣化してしまう。そこで、割当ビット量計算器11では、動画像信号の単位時間に割り当てるビット量bが所定の閾値よりも低いときに、シーンチェンジ位置の検出結果に応じて、シーンチェンジ位置に基づき決定される所定の位置以前に割り当てるビット量と上記所定の位置以降に割り当てるビット量とを調整する。
【0056】
また、図7に示すように、PピクチャからIピクチャに変更せずに、例えば、2GOP内でピクチャの移動によりシーンチェンジに対応することができる。この場合には、2GOP内でPピクチャ(P11)からIピクチャ(I2)の位置を移動するだけなので、2GOPで必要とするビット量には大きな変化はないが、シーンチェンジ自体のエンコードが難しく、ビット量が多めに必要であるために、却ってシーチェンジ後に通常よりも多くビット量を割り振る必要が生じる。
【0057】
ここで、割当ビット量計算器11による調整作業について以下に述べる。割当ビット量計算器11は、計算したビット量bが所定の閾値よりも低いときには、以下の調整を行う。上述したようなシーンチェンジが起こると、予測により符号化した画像が使用できず、シーンチェンジ後の画質が劣化することがある。そこで、後述する動画像符号化器14では、シーンチェンジ位置検出器12からシーンチェンジがあった旨の信号が供給されたときに、上記シーンチェンジに基づき、GOP構造を変更する処理を行う。こうすることにより、シーンチェンジ時の画質の劣化を防ぐことができる。
【0058】
しかし、GOP構造を変更すると、一般的にそのGOPでは符号化効率が悪くなり、単にGOP構造を変更しただけでは、一般的な動画像信号と同等の画質を得ることは難しい。そこで、割当ビット量計算器11は、シーンチェンジ位置検出器12からシーンチェンジがあった旨の信号が供給された場合に、シーンチェンジ位置に基づき決定される所定の位置以前に割り当てられているビット量を減少し、これによって得た余剰のビット量を上記所定の位置以降に割り当てる調整を行い、調整結果を動画像符号化器14に供給する。動画像符号化器14は、供給された調整結果に基づき、遅延器13から出力された動画像信号を符号化する。
【0059】
割当ビット量計算器11は、例えば、シーンチェンジ位置に基づき決定される所定の位置以前の動画像信号に本来割り当てる予定だったビット量をR_preとし、減少するビットレート率をSC_rateとすると、上記所定の位置以前の動画像信号に割り当てるビット量R_pre'を、
R_pre'= R_pre×SC_rate
に従い調整し、シーンチェンジ位置に基づき決定される所定の位置以降の動画像信号に本来割り当てる予定だったビット量をR_postとすると、上記所定の位置以降の動画像信号に割り当てるビット量R_post'を、
R_post'= R_post+(R_pre−R_pre')
に従い調整する。
【0060】
また、減少するビットレート率SC_rateは、シーンチェンジ位置に応じて変化し、例えば、図6に示す位置Aにシーンチェンジが入った場合には、SC_rate=0.6とし、位置Bにシーンチェンジが入った場合には、SC_rate=0.7とし、位置Cにシーンチェンジが入った場合には、SC_rate=0.8とする。
【0061】
動画像符号化器14は、割当ビット検出器から供給される調整結果に応じて動画像信号に符号化を行う。
【0062】
このように構成された符号化装置1は、割当ビット量計算器11の計算により所定の閾値よりも低いビット量bを算出した場合、シーンチェンジ位置検出器12で検出したシーンチェンジ位置に基づき、シーンチェンジ位置のビット量を調整し、シーンチェンジ位置の画像構造を変更し、変更した画像構造にしたがって上記調整に基づき動画像信号を符号化するので、シーンチェンジ位置の画像構造を変更しても符号化効率のよい符号化を行うことができ、割り当てられたビット量bの少ない単位時間内に生じたシーンチェンジによる画質の劣化を防ぐことができる。
【0063】
なお、本発明の実施の形態は、上述例に限らず、コンピュータにより実行されりプログラムとしても良いし、上記プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体としても良い。
【0064】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る符号化装置は、ビット量算出手段で符号化難易度dに基づき、所定の閾値よりも低いビット量bを算出した場合、ビット量調整手段でシーンチェンジ位置に基づき決定される所定の位置以前に割り当てるビット量を減少し、これによって得た余剰のビット量を上記所定の位置以降に割り当てる本来割り当てる予定だったビット量をR_preとし、シーンチェンジ位置に応じて減少するように設定したビットレート率をSC_rateとして、所定の位置以前の動画像信号に割り当てるビット量R_pre’を、
R_pre’=R_pre×SC_rate
に従い調整し、所定の位置以降の動画像信号に本来割り当てる予定だったビット量をR_postとすると、所定の位置以降の動画像信号に割り当てるビット量R_post’を、
R_post’=R_post+(R_pre−R_pre’)
に従い調整をし、符号化手段で上記調整に基づき、シーンチェンジ位置に基づき画像構造又はピクチャの参照関係を変更し、変更した画像構造又は参照関係にしたがって動画像信号を符号化するので、シーンチェンジ位置に応じて画像構造又は参照関係を変更しても符号化効率のよい符号化を行うことができ、割り当てられたビット量bの少ない単位時間内に生じたシーンチェンジによる画質の劣化を防ぐことができる。
【0065】
また、本発明に係る符号化方法は、算出した符号化難易度dに基づき、所定の閾値よりも低いビット量bを算出した場合、シーンチェンジ位置に基づき決定される所定の位置以前に割り当てるビット量を減少し、これによって得た余剰のビット量を上記所定の位置以降に割り当てる本来割り当てる予定だったビット量をR_preとし、シーンチェンジ位置に応じて減少するように設定したビットレート率をSC_rateとして、所定の位置以前の動画像信号に割り当てるビット量R_pre’を、
R_pre’=R_pre×SC_rate
に従い調整し、所定の位置以降の動画像信号に本来割り当てる予定だったビット量をR_postとすると、所定の位置以降の動画像信号に割り当てるビット量R_post’を、
R_post’=R_post+(R_pre−R_pre’)
に従い調整をし、上記調整に基づき、シーンチェンジ位置に基づき画像構造又はピクチャの参照関係を変更し、変更した画像構造又は参照関係にしたがって動画像信号を符号化するので、シーンチェンジ位置に応じて画像構造又は参照関係を変更しても符号化効率のよい符号化を行うことができ、割り当てられたビット量bの少ない単位時間内に生じたシーンチェンジによる画質の劣化を防ぐことができる。
【0066】
また、本発明に係るプログラムは、コンピュータにより、算出した符号化難易度dに基づき、所定の閾値よりも低いビット量bを算出した場合、シーンチェンジ位置に基づき決定される所定の位置以前に割り当てるビット量を減少し、これによって得た余剰のビット量を上記所定の位置以降に割り当てる本来割り当てる予定だったビット量をR_preとし、シーンチェンジ位置に応じて減少するように設定したビットレート率をSC_rateとして、所定の位置以前の動画像信号に割り当てるビット量R_pre’を、
R_pre’=R_pre×SC_rate
に従い調整し、所定の位置以降の動画像信号に本来割り当てる予定だったビット量をR_postとすると、所定の位置以降の動画像信号に割り当てるビット量R_post’を、
R_post’=R_post+(R_pre−R_pre’)
に従い調整をし、上記調整に基づき、シーンチェンジ位置に基づき画像構造を変更し、変更した画像構造にしたがって動画像信号を符号化するので、シーンチェンジ位置の画像構造を変更しても符号化効率のよい符号化を行う工程を実行させるので、シーンチェンジ位置に応じて画像構造を変更しても符号化効率のよい符号化を行うことができ、割り当てられたビット量bの少ない単位時間内に生じたシーンチェンジによる画質の劣化を防ぐことができる。
【0067】
さらに、本発明に係る記録媒体は、算出した符号化難易度dに基づき、所定の閾値よりも低いビット量bを算出した場合、シーンチェンジ位置に基づき決定される所定の位置以前に割り当てるビット量を減少し、これによって得た余剰のビット量を上記所定の位置以降に割り当てる本来割り当てる予定だったビット量をR_preとし、シーンチェンジ位置に応じて減少するように設定したビットレート率をSC_rateとして、所定の位置以前の動画像信号に割り当てるビット量R_pre’を、
R_pre’=R_pre×SC_rate
に従い調整し、所定の位置以降の動画像信号に本来割り当てる予定だったビット量をR_postとすると、所定の位置以降の動画像信号に割り当てるビット量R_post’を、
R_post’=R_post+(R_pre−R_pre’)
に従い調整をし、上記調整に基づき、シーンチェンジ位置に基づき画像構造を変更し、変更した画像構造にしたがって動画像信号を符号化するので、シーンチェンジ位置の画像構造を変更しても符号化効率のよい符号化を行う工程を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な媒体であるので、シーンチェンジ位置に応じて画像構造を変更しても符号化効率のよい符号化を行うことができ、割り当てられたビット量bの少ない単位時間内に生じたシーンチェンジによる画質の劣化を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】予測符号化の処理により非予測符号化画像から予測符号化画像を生成する様子を示す図である。
【図2】GOP構造を示す構造図である。
【図3】本発明を適用した符号化装置の構成例を示すブロック図である。
【図4】符号化難易度dに対するマクロブロックの出現確率h(d)と、割当符号量bとを示す分布図である。
【図5】本発明を適用した符号化装置が備えるシーンチェンジ位置検出器によるシーンチェンジの検出動作を示すフローチャートである。
【図6】シーンチェンジ位置の検出に基づき、GOP構造を変更する様子を示す図である。
【図7】2GOP構造内でピクチャの移動を行う場合の図である。
【図8】従来の符号化装置の構成例を示すブロック図である。
【図9】従来の1パス方式の可変ビットレート符号化処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 符号化装置、10 符号化難易度計算器、11 割当ビット量計算器、12 シーンチェンジ位置検出器、13 遅延器、14 動画像符号化器

Claims (5)

  1. 所定枚数のIピクチャ(Intra符号化画像)、Pピクチャ(Predictive符号化画像)及びBピクチャ(Bidirectionally Predictive符号化画像)により形成されているGOP(Group of Picture)構造に基づき、動画像信号を符号化する符号化装置であって、
    上記動画像信号の単位時間毎の符号化難易度dを算出する符号化難易度算出手段と、
    上記符号化難易度dに基づき、上記動画像信号を上記単位時間内に転送するビット量bを算出するビット量算出手段と、
    上記動画像信号からシーンチェンジ位置を検出するシーンチェンジ位置検出手段と、
    上記シーンチェンジ位置に基づき、上記GOP構造を変更する画像構造変更手段と、
    上記画像構造変更手段により変更したGOP構造に基づき、上記動画像信号に割り当てるビット量の調整を行うビット量調整手段と、
    上記動画像信号を上記単位時間遅延させて出力する遅延手段と、
    上記画像構造変更手段により変更したGOP構造に基づき、上記遅延手段から出力される上記動画像信号を上記ビット量調整手段の調整に応じて符号化する符号化手段とを備え、
    上記ビット量調整手段は、上記単位時間内に転送するビット量bが所定の閾値より低く、当該単位時間内に転送する動画像信号から上記シーンチェンジ位置が検出された場合に、上記画像構造変更手段で画像構造の変更を行った変更位置以前の動画像信号に本来割り当てる予定だったビット量をR_preとし、当該変更位置以前の動画像信号のビットレートが、当該シーンチェンジ位置が上記GOP構造内の後方側に位置するのに伴って増加するように設定した1以下のビットレート率をSC_rateとして、当該シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において当該変更位置以前の動画像信号に割り当てるビット量R_pre’を、
    R_pre’=R_pre×SC_rate
    に従い調整し、当該シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において当該変更位置以降の動画像信号に本来割り当てる予定だったビット量をR_postとすると、当該シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において当該変更位置以降の動画像信号に割り当てるビット量R_post’を、
    R_post’=R_post+(R_pre−R_pre’)
    に従い調整する符号化装置。
  2. 上記画像構造変更手段は、上記シーンチェンジ位置検出手段で検出したシーンチェンジ位置後の最初のPピクチャをIピクチャに変更する請求項1記載の符号化装置。
  3. 所定枚数のIピクチャ(Intra符号化画像)、Pピクチャ(Predictive符号化画像)及びBピクチャ(Bidirectionally Predictive符号化画像)により形成されているGOP(Group of Picture)構造に基づき、動画像信号を符号化する符号化方法であって、
    上記動画像信号の単位時間毎の符号化難易度dを算出し、
    上記符号化難易度dに基づき、上記動画像信号を上記単位時間内に転送するビット量bを算出し、
    上記動画像信号からシーンチェンジ位置を検出し、
    上記シーンチェンジ位置に基づき、上記GOP構造を変更し、
    上記単位時間内に転送するビット量bが所定の閾値より低く、当該単位時間内に転送する動画像信号から上記シーンチェンジ位置が検出された場合に、上記GOP構造の変更を行った変更位置以前の動画像信号に本来割り当てる予定だったビット量をR_preとし、当該変更位置以前の動画像信号のビットレートが、当該シーンチェンジ位置が上記GOP構造内の後方側に位置するのに伴って増加するように設定した1以下のビットレート率をSC_rateとして、当該シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において当該変更位置以前の動画像信号に割り当てるビット量R_pre’を、
    R_pre’=R_pre×SC_rate
    に従い調整し、当該シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において当該変更位置以降の動画像信号に本来割り当てる予定だったビット量をR_postとすると、当該シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において当該変更位置以降の動画像信号に割り当てるビット量R_post’を、
    R_post’=R_post+(R_pre−R_pre’)
    に従い調整し、
    上記動画像信号を上記単位時間遅延させて出力し、
    上記変更位置で変更したGOP構造に基づき、上記遅延させて出力した上記動画像信号を上記調整したビット量に応じて符号化する符号化方法。
  4. コンピュータに、所定枚数のIピクチャ(Intra符号化画像)、Pピクチャ(Predictive符号化画像)及びBピクチャ(Bidirectionally Predictive符号化画像)により形成されているGOP(Group of Picture)構造に基づき、動画像信号を符号化する処理を実行させるためのプログラムであって、
    上記動画像信号の単位時間毎の符号化難易度dを算出する工程と、
    上記符号化難易度dに基づき、上記動画像信号を上記単位時間内に転送するビット量bを算出する工程と、
    上記動画像信号からシーンチェンジ位置を検出する工程と、
    上記シーンチェンジ位置に基づき、上記GOP構造を変更する工程と、
    上記単位時間内に転送するビット量bが所定の閾値より低く、当該単位時間内に転送する動画像信号から上記シーンチェンジ位置が検出された場合に、上記GOP構造の変更を行った変更位置以前の動画像信号に本来割り当てる予定だったビット量をR_preとし、当該変更位置以前の動画像信号のビットレートが、当該シーンチェンジ位置がGOP構造内の後方側に位置するのに伴って増加するように設定した1以下のビットレート率をSC_rateとして、当該シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において当該変更位置以前の動画像信号に割り当てるビット量R_pre’を、
    R_pre’=R_pre×SC_rate
    に従い調整し、当該シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において当該変更位置以降の動画像信号に本来割り当てる予定だったビット量をR_postとすると、当該シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において当該変更位置以降の動画像信号に割り当てるビット量R_post’を、
    R_post’=R_post+(R_pre−R_pre’)
    に従い調整する工程と、
    上記動画像信号を上記単位時間遅延させて出力する工程と、
    上記変更位置で変更したGOP構造に基づき、上記遅延させて出力した動画像信号を上記調整したビット量に応じて符号化する工程とを有するプログラム。
  5. 所定枚数のIピクチャ(Intra符号化画像)、Pピクチャ(Predictive符号化画像)及びBピクチャ(Bidirectionally Predictive符号化画像)により形成されているGOP(Group of Picture)構造に基づき、動画像信号を符号化する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体であって、
    上記動画像信号の単位時間毎の符号化難易度dを算出する工程と、
    上記符号化難易度dに基づき、上記動画像信号を上記単位時間内に転送するビット量bを算出する工程と、
    上記動画像信号からシーンチェンジ位置を検出する工程と、
    上記シーンチェンジ位置に基づき、上記GOP構造を変更する工程と、
    上記単位時間内に転送するビット量bが所定の閾値より低く、当該単位時間内に転送する動画像信号から上記シーンチェンジ位置が検出された場合に、上記GOP構造の変更を行った変更位置以前の動画像信号に本来割り当てる予定だったビット量をR_preとし、当該変更位置以前の動画像信号のビットレートが、当該シーンチェンジ位置がGOP構造内の後方側に位置するのに伴って増加するように設定した1以下のビットレート率をSC_rateとして、当該シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において当該変更位置以前の動画像信号に割り当てるビット量R_pre’を、
    R_pre’=R_pre×SC_rate
    に従い調整し、当該シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において当該変更位置以降の動画像信号に本来割り当てる予定だったビット量をR_postとすると、当該シーンチェンジ位置が検出された単位時間内において当該変更位置以降の動画像信号に割り当てるビット量R_post’を、
    R_post’=R_post+(R_pre−R_pre’)
    に従い調整する工程と、
    上記動画像信号を上記単位時間遅延させて出力する工程と、
    上記変更位置で変更したGOP構造に基づき、上記遅延させて出力した動画像信号を上記調整したビット量に応じて符号化する工程を有するプログラムをコンピュータにより読み取り実行可能に記録した記録媒体。
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