JP4286289B2 - 液体加熱容器 - Google Patents

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Description

注水により化学反応を起こす発熱調温剤を利用して、発生する蒸気により水、コーヒ、ミルク、その他の被加熱物を加熱調理することができ、発熱調温剤の量及び注水量を調節して被加熱物に応じた適温な液体を得ることのできる液体加熱容器に関する。
一つの容器中に被加熱物としての酒と発熱剤及び注水用の水等を収容し、通常は発熱剤を隔離壁により分離しておき、使用時に隔離壁を破って発熱剤に注水して発熱させ、発生した蒸気により容器内の水や酒を加熱するようにした例が開示されている。
また食品加熱器として、容器に設けた安全ベルトをはずし、薬剤容器を回動させたとき注水され、発熱剤が水と反応し蒸気を発生して食品を加熱するようにした例もある。
特開昭63−102726号公報 特公平4−76873号公報 特開平5−228063号公報 特開2005−8207号公報 実開昭63−160736号公報 実公平5−23162号公報 実用新案登録3115586号公報 実用新案登録3116128号公報
解決しようとする問題点は、一つの容器内に予め水や被加熱物及び発熱剤を収納した場合、被加熱物の種類が異なれば、それに応じた各種形態の容器を多数揃える必要があり、又予め収納された発熱剤の量が決まっているため加熱温度の選択ができない点である。
一つの容器内に水と発熱剤と被加熱物とを収納する場合、水の注入により発熱する発熱剤を使用前にどのようにして安全且つ乾燥状態に保持できるか、そして使用時には容器内で隔離されている水をどのようにして発熱剤に注ぎこむか、発生した蒸気の熱をどのようにして効率よく缶体内の水に伝達するか等が課題であった。
この課題を解消するため、一つの容器の内部を仕切って、収容した発熱剤と水とを隔離するため防湿性のよいアルミ箔などで保護し、使用時にはこれをハリその他の尖端物で破砕して発熱剤に水を供給する構成をとっていた。しかし、被加熱物の種類及び量と注水量が限定されており発熱による加熱温度の調整が難しいとされていた。
被加熱物の種類と量に合わせて発熱調温剤の量及び注水量を適宜選択できるよう発熱調温剤を収容する筒状容器とこの筒状容器の上に被加熱物を収容する筒体を取外し自在に係合させた。
筒状容器と筒体が取外し自在であり且つ予め一定量の発熱調温剤が用意されているので、発熱調温剤の量を取替えたり、追加する等の調整が容易となり、被加熱物の種類や量に応じて注水量の加減ができるようになった。
筒体の底部は開口面積の大きい開孔部とし、内周面に垂直方向のリブを複数本設けて被加熱物を収容する缶体がリブに沿って開孔部まで挿入され、リブにより外周縁を保持されるようにした。
缶体の上端は注水分散部の裏面で覆うか、又は蓋付き缶体を用いるようにし、注水時に水が手早く分散され、発熱調温剤へ効率よく供給される。
発生する蒸気は筒体の底部に設けた開孔部を通して、缶体の底部を集中的に加熱すると共に筒体と缶体との間の間隙部を通り外周からも加熱される。上昇した蒸気は飛散しない程度に計量カップ兼蓋体を被せるようにした。
加熱後は缶体を保持した筒体を手で把持してカップ等へ被加熱物を注入できるようにした。
以下、具体的に構成を説明する。
第1発明は、注水により発熱する発熱調温剤と、この発熱調温剤の所定量を封入した透水性の袋が収容される筒状容器と、この筒状容器の上部に係合部を介して着脱自在に係合され、内周縁で複数のリブを垂直方向に設け、底部に開孔部を有する筒体Aと、水、コーヒその他被加熱物の液体が収容でき、上端を開口縁とし、前記筒体Aのリブに沿って開孔部に到達するまで内挿され保持される缶体と、前記筒体Aの上部に係合部を介して取付けられ、内部に表面を注水分散部とし、裏面を前記缶体の上端開口縁を塞ぐ閉塞部とした注水分散部を設けた筒体Bと、前記筒体Aと缶体との間及び前記筒体Bと缶体との間に形成された間隙部と、前記筒体Bの上部に口を下にして被せた計量カップ兼蓋体と、から成る液体加熱容器とした。
第2発明は、注水により発熱する発熱調温剤と、この発熱調温剤の所定量を封入した透水性の袋が収容され、上端に係合部Aを有する筒状容器と、内周縁に内方へ突出した垂直方向の複数のリブを設け、中間の外周に突出鍔部を設け、この突出鍔部の内周縁に前記容器の係合部Aと螺合する係合部Bを形成し、上端に係合部Cを形成し底部に開孔部を設けた筒体Aと、前記筒体Aの係合部Cと螺合する係合部Dを下端部内周に形成し、内部に表面で注水を分散し、裏面で缶体を閉蓋する注水分散部を有する筒体Bと、水、コーヒその他被加熱物の液体が収容でき、前記筒体Aの複数のリブに沿って開孔部まで挿入して保持された缶体と、前記筒体Aと缶体との間及び前記筒体Bと缶体との間に形成された間隙部と、前記筒体Bの上部に口を下にして被せた計量カップ兼蓋体と、から成る液体加熱容器とした。
第3発明は、注水により発熱する発熱調温剤と、この発熱調温剤の所定量を封入した透水性の袋が収容される筒状容器と、この筒状容器の上部に係合部を介して着脱自在に係合され、上端の開口縁を広げた注水部を設け、底部に開孔部を設け、内周縁に垂直方向の複数のリブを突設した筒体Cと、水、コーヒその他被加熱物の液体が収容でき、前記筒体Cのリブに沿って開孔部まで内挿され保持される蓋付き缶体と、前記筒体Cと前記蓋付き缶体との間に形成された間隙部と、前記筒体の上部に口を下にして被せた計量カップ兼蓋体と、から成る液体加熱容器とした。
第4発明は、筒状容器及び筒体が断熱・耐熱性のプラスチック製とした。
第5発明は、発熱調温剤が生石灰を主成分とする顆粒であり、この発熱調温剤を50g、100g又は150gその他一定量を透水性の袋に封入したものとした。これら透水性の袋を一つ又は複数選択することにより、被加熱物の量に適した発熱調温剤の量が得られる。
本発明の液体加熱容器では、発熱調温剤の量と注水量との比を、1:1とすることにより、缶体内の被加熱物の量に対応した加温条件の選定及び制御が行われる。
また、筒状容器と筒体とが分離された時、被加熱物を収容した缶体が筒体に保持されたままであるようにした。
本発明の液体加熱容器では、注水されると発熱して蒸気を発生する発熱調温剤の所定量を収容した筒状容器とその上に固定される筒体A、缶体、筒体B、計量カップ兼蓋体等を着脱自在に係合しているので、被加熱物の種類と量に応じて発熱調温剤の量を選択して筒状容器に装填でき、注水を計量し選択することにより缶体内の被加熱物を適度の温度に加温できるようになった。
発熱調温剤を封入した透水性の袋を、50g、100g、150g等あらかじめ数種用意しておけば、一個又は数個或いは数度にわたり発熱調温剤を使用でき、計量カップ兼蓋体による注水量の加減と合わせて所望する温度の制御も可能となった。
缶体は筒体に設けたリブにより側壁を保持されているので、安定して使用でき、加熱終了後に筒体で保持されたまま手で把持し移動することもできる。
液体加熱容器は軽量であり、水があれば容易に加温液体が得られるので、屋内外で安全に利用でき、火気厳禁場所での簡易加熱容器、野営調理や地下工事、高層ビルなどの無炎作業用燃料などに最適である。またキャンプ、ハイキング、魚つり、冬山登山、スキーツアーリング等レジャースポーツ時のインスタント食品の調理にも利用でき、地震、水害時の非常食、救援物資の加熱等にも応用できる便宜な液体加熱容器を提供することができた。
本発明は、発熱調温剤の量を選択して収容する筒状容器とこの筒状容器の上に着脱自在に係合できる筒体とからなる液体加熱容器である。先ず断熱・耐熱性のプラスチック製の容器に発熱調温剤を適宜量装填し、その上方に筒体を設けた。
筒状容器と筒体とは着脱自在に係合され、被加熱物を収容する缶体は筒体のリブに沿って開孔部まで挿入されているので、缶体は筒体に安定して保持されている。缶体には、飲料水、コーヒ、ミルク、果物飲料その他被加熱物としての飲料が注入できる。
缶体の開口縁は注水分散部の裏面で覆われており、注水された水は缶体内に入ることなく、発熱調温剤に敏速に注水される(図4参照)。
蓋付き缶体を利用する場合は、開口部の広い注水部を設けて注水し易いようにしている。注水された水は、缶体の肩部で分散され、発熱調温剤に直ちに注水される。市販の蓋付きのコーヒ缶、ジュース缶等をそのまま缶体に代えて装填して加熱することもできる(図11参照)。
計量カップ兼蓋体は、発熱調温剤への水の注入量を計測して、液体加熱容器へ注水するものであり、加熱時には筒体の上部に被せられるようにした。
発熱調温剤の発熱により発生した蒸気の熱は、開孔部(6又は23)を通して缶体の底部を直接加熱するが、複数のリブで形成された缶体と筒体との間の間隙部(d)から上方へ上昇し、缶体の周縁を均等に加熱し、缶体内の液体が均等に且つ敏速に加温されるようになっている(図5又は図12参照)。
加温後は缶体を内挿した筒体の突出鍔部又は筒体をもってそのまま移動させ、カップ等に移して飲める他、パックされた紅茶や緑茶、その他カップラーメン等の製品上に注いで加温食品とすることができる。
発熱調温剤の量及び注水量を適宜調節することにより、所定温度が得られる。
以下実施例を説明する。
図1は、1実施例として液体加熱装置の全体の分解斜視図であり、図2は全体の断面図、図3は斜視図である。
1は発熱調温剤で、注水により発熱する生石灰を主成分とする顆粒である。透水性の袋に50g、100g、150gその他適宜のグラム数で数種予め封入されている。透水性の袋を使用前にはアルミ箔の包材で包んでおけば長期の保存にも適する。
使用する時は、アルミ箔包材から取り出し、筒状容器の底部に収容すればよく、顆粒状態の発熱調温剤は透水性の袋で封入されているので、不用意に飛散することなく、また水が注入されると袋を透過して発熱させることができる。使用後の発熱調温剤は無害であるので、自然廃棄が可能である。
発熱調温剤の量を予め計算して、吸水性のある袋に詰めた状態で数種用意し、注水量を計量カップ兼蓋体で計量して注水することにより、適宜の温度を実現するようにした。従って、缶体に注入された飲料水、その他被加熱物としての液体の量に応じて又は所望の加熱温度に応じて発熱調温剤の量及び添加される水の量を容易に選択可能にしたものである。
発熱調温剤の量と注水量とは、1:1とするのが、被加熱物の温度を制御する上で望ましい。
発熱調温剤は商標名をオゾマックス OZOMAXとし、製造元はオゾ化学技術研究所、発売元は株式会社雪江堂大阪として実用化されている。
下記は調温例を示す表である。
Figure 0004286289
被加熱物として水の量100mlに対して、発熱調温剤として筒状容器に装填される量を50gとした場合、被加熱物の温度は51℃の温水となった。
被加熱物としての水の量100mlに対して、発熱調温剤の量を100gとした場合、被加熱物の温度は92℃の温水となった。
被加熱物としての水の量を150mlとし、発熱調温剤の量を100gにした場合には、得られる被加熱物の温度は80℃となった。
被加熱物としての水の量を180mlとし、発熱調温剤の量を100g(実施例3と同じ)にした場合、得られる被加熱物の温度は69℃となった。
缶体の中に収容した被加熱物としての水の量を200mlとし、2度炊きをすれば沸騰点に近い温度(98℃)の温水が得られる。この温水を紅茶や緑茶、インスタントスープやインスタントラーメン等に注ぐことによって温かい食品を即席に提供することができる。
被加熱物としてコーヒを150ml缶体に注入し、発熱調温剤の量と注水量を100gとした場合、80℃の即席コーヒが得られた。
被加熱物としてミルク180mlを缶体に注入し、発熱調温剤の量と注水量を100gとした場合、70℃のミルクが得られた。
200ccの缶体内に、無洗米50gをプラスチック製の不織布に包んで収容し、水160mlを注入して2度炊きすると、炊き上げ時間5分の2度10分、蒸らし時間10分として即席にご飯が炊けた。
上記各実施例では、被加熱物の量として200cc収容の缶体を用い、発熱調温剤の量と添加水の量を1:1として実施した。しかし、これに限定するものではない。
例えば、発熱調温剤の量に対して、注水量が多くなればなるほど発熱温度が抑制されるので、高温の被加熱物を望む場合は注水量を少なく、若干低温の被加熱物を欲する場合は注水量を増すことにより、調温が可能である。
図1において、2は筒状容器で断熱・耐熱性のプラスチック製の容器とし、所定量の発熱調温剤を収容し、上端に係合部A3を形成している。耐熱性の容器の周縁に断熱材(a)を巻き付けた場合、さらに強化される。
4は缶体で、水、コーヒその他被加熱物としての液体が注入され、上端を開口縁としている。缶体4はアルミ等の熱伝導性のよい金属製が望ましいが、これに限定するものではない。例えば、耐熱性のプラスチック製を用いることができる。
5は筒体Aで、底部を開孔部6とし、筒状の内周縁で内方へ突出した複数のリブ7を垂直方向へ設けて前記缶体4の側壁を保持するようにした。
8は筒体A5の中間外周に設けた突出鍔部で、内周縁に前記容器2の係合部A3と螺合する係合部B9を形成している。外周縁にはローレットを設けて回転操作に便利になるようにした。
10は筒体Aの上端に形成した係合部Cである。
11は筒体Bで、前記筒体Aの係合部C10と螺合する係合部D12を下端部内周に形成している。13は注水分散部で、上方からの注水が溜まることなく周縁に分散される。この注水分散部は筒体5内で複数の支柱14で支持されている。
上記の係合部Aは係合部Bと、又係合部Cと係合部Dとはそれぞれ係合して固定される。螺合にすれば筒体を回転して閉めつけられるが、螺合に限定されない。例えば上部の筒体の係合部を下部の筒体の係合部に合わせて押し込み、少し回転させて閉めつけられるように、断続的な係合部を用いてもよい。
15は注水分散部13の裏面に設けたパッキングで、リング状をして缶体の開口縁を閉塞できるようになっている。筒体B11が筒体A5上に係合固定されたとき、前記缶体4の上端開口縁がパッキング15により閉塞されるので、缶体4内では圧力がかかるようになっている。
16は計量カップ兼蓋体で、前記筒体Bの上端から口を下にして筒体Bへ挿入することができる。計量カップ兼蓋体では50、100、150、200ccの計量線を設けておけば計量が容易であり、発熱調温剤の発熱量に応じて注水量を計算して温度の調節ができるようになっている。
図3は液体加熱容器全体の外観図を示す。
図4は計量カップ兼蓋体により、容器に注水する状態を示す断面図で、注水分離部により容器内へ水が分散して供給される状態を示している。
図4及び図5は発熱調温剤に水が注がれて発熱し発生した蒸気が、上昇して缶体を加熱する様を示したもので、矢印が示すように筒体Aの底の開孔部6から筒体Aと缶体との間及び筒体Bと缶体との間に形成されている間隙部(d)を通り、支柱4の間を通って頂部に至る。缶体4の上端は注水分散部13の裏面のパッキング15で閉塞されているので缶体内に周囲の熱気が入ることなく安全である。
図6は筒体A5を下方からみた拡大図である。図7は筒体Bを下方からみた拡大図である。
図8は缶体4の上端を閉塞した状態を示す給水分散部の拡大説明図である。
図9は全体を分解して示したもので、以下利用状態を説明する。
筒状容器2内へ透水性の袋に封入された発熱調温剤1の所定量を装填し、筒体A5の突出鍔部8内周に設けた係合部により、容器2の上端に筒体A5を着脱自在に係合させている。
筒状容器と筒体とが係合部で着脱自在であるので、発熱調温剤の量を一旦選択した後に更に追加したり、交換したりでき、缶体内の被加熱物の加温度を自由に選択できる。
被加熱物に注がれる水の量は、計量カップ兼蓋体16で容易に計量され、発熱調温剤の量と関連して用いられる。
注水されると、発熱調温剤が発熱し発生した蒸気が筒体A5の開孔部6から缶体4を集中的に加熱し、缶体内の液体を加熱する。筒体A5の底部に設けた開孔部6は、筒状容器内の発熱調温剤に近接しており、缶体4の底部はこの開孔部6まで挿入されているので、発生した蒸気が効率よく伝達される。計量カップ兼蓋体16は筒体B11の上端に被せるようにして利用される。
加熱後は計量カップ兼蓋体と筒体B11を取外し、筒体A5と筒状容器2とを分離し、突出鍔部8を手で持って筒体Aを移動させ、缶体内の液体を適宜カップ17などに注入し、飲用に供せられる。突出鍔部がプラスチックス製であれば、手で持つ場合に缶体に直接触れることなく、安全である。
図10は加熱された水をカップ17に注入している状態を示す斜視図である。
図11以降は蓋付き缶体を使用した別の実施例を示す。発熱調温剤の使用及び発熱調温剤の量と注水量との関係、更に発熱調温剤による蒸気発生とこの蒸気による加熱効率の向上、水等の被加熱物が収容された缶体が筒体へ挿入され保持される状態等は前記の実施例と共通である。
図11において、18は筒状容器で、発熱調温剤19の所定量を封入した透水性の袋を収容できるよう断熱・耐熱性のプラスチックス製容器とした。20は係合部で、筒状容器18の上端部に設けている。21は筒体Cで、下端部に前記容器18の係合部20と係合する係合部24を設けた突出鍔部22を有し且つ開孔部23を形成している。
内周面には複数のリブ25が垂直方向へ形成され、上端には開口縁を広げた注入部26を形成した。
27は蓋付き缶体で、水又はその他の飲料水が収容される。大きさは400mlの被加熱物を収容するよう構成されている。市販のボトル等の直径(約8cm)と合致する大きさに合わせておくと、ボトルを直接筒体へセットすることができる。
缶体27は筒体Cのリブに沿って底部の開孔部に接するまで挿入される。この位置で複数のプラスチックス製の垂直方向に伸びたリブにより外周縁を挟持された形で缶体を安全に保持している。
28は蓋で、缶体27の上端で開閉自在に取付けられている。被加熱物を高温に加熱する場合には、若干緩めておくことにより不用意に蓋が離反するのを防止できる。
なお、蓋28の形態は図示したものに限定されない。少し径の大きい蓋付き缶体にすると水以外の液体や被加熱物が収容し易くなる。
缶体27を筒体C21に挿入した段階では、缶体の頭部が筒体Cの注入部26より突出した状態となっている。計量カップ兼蓋体29により、発熱調温剤19の量と合致する量の水を注入することにより、加熱状態が安定して得られる。
図12は筒体Cに缶体27を挿入し、計量カップ兼蓋体29より注入した状態を示す要部断面図である。注入された水は注入部が開口縁を広げているので、外部にこぼれることなく、筒体Cの周縁の間隙部(d)を下降して容器18の発熱調温剤19へ注水される。
注水と同時に発熱調温剤19は発熱し、蒸気を発生する。この蒸気が缶体の底部を直ちに加熱し、水等の被加熱部を加熱する。開孔部23は発生した蒸気が効率よく缶体に当たるよう開口面積を大きくしてある。
図13は、筒体Cと蓋付き缶体との係合状態を示す拡大図である。
図14は、筒体21の平面図である。図15は筒体Cを底から見た底面図である。図16は筒状容器18の平面図であり、係合部20が上端の外周に沿って4箇所設けた例を示している。係合部の形体は図示した例に限定されない。
図17は缶体が加熱後、筒状容器18と分離して、蓋28を外して水その他の被加熱物をカップ30へ注入している状態を示す斜視図である。缶体は筒体Cにより保持されているので、加熱された缶体に手が触れることなく、利用することができる。
Figure 0004286289
表2は、被加熱物を水とし、通常の初期温度5℃、10℃、15℃の場合に発熱調温剤の量及び注水量を変えて加熱状態の変化を示す値である。
この表を利用して被加熱物の希望する温度を選択して加熱することができる。特に、発熱調温剤の量と注水量とは、1:1であることが望ましい。
Figure 0004286289
表3は2度炊きの温度を示すもので、一度目の加熱時水の初期温度を5℃とした場合の200ml、400mlの温度変化を示している。発熱調温剤と注水量とを1:1としているので、この表を標準値として各種の被加熱物に応用することができる。
2度炊きをする場合、この表に従って一度炊きした後に、容器18と筒体C21とを係合部から離脱して、発熱調温剤を再度装填し、係合部で係合させて注水し加熱を続ける。
牛乳250mlを蓋付き缶体に収容し、発熱調温剤100gを筒状容器に収容し、水100ccを注入して5分間加温した。50℃程度の温かい牛乳が得られた。
開蓋した缶体に被加熱物として、ラーメンと調味液を収容して閉蓋し、5分間調理した。被加熱物の量を400mlと見立て、発熱調温剤150gに対して注水量150ccとし、蓋をして炊き上げることによりインスタントラーメンとして食べられるようになった。計量カップ兼蓋体を注入部に被せておくと、蒸気の飛散が防止できた。
缶体内に350mlの果物ジュースを収容し、発熱調温剤150gを選択して注水量150ccで加温した。50℃程度の温かいジュースが得られた。
蓋付きの市販のみかんジュース缶350mlを缶体に代えて筒体Cに挿入し、発熱調温剤150gを選択し、注水量150ccで加温したところ温かいみかんジュースができた。
みかんジュース缶の肩部が注水される水を分散し、注水部が拡がっているので水が分散し易く、加熱時間5分で完成した。加温時に蓋付き缶体の蓋を少し緩めておいた。
水400mlを蓋付き缶体に収容し、発熱調温剤150g、水150ccで5分間加熱したところ、50℃の温水となった。発熱調温剤を収容した筒状容器と筒体とを分離し、再度発熱調温剤150gを筒状容器に収容し、水150ccを注入して加熱したところ5分間で、95℃の温湯を得た。この温湯をインスタントコーヒの粉末上に注いでコーヒカップ2杯分が得られた。
実施例14で加熱された温湯を、カップに収容されているインスタントラーメンに注入したところ、即席のインスタントラーメンができた。
断熱・耐熱性のプラスチック製の容器として簡潔で、軽量であり、火を使わず、筒状容器に発熱調温剤を収容し、これに水を注入するだけで、化学反応を起こして発熱して蒸気を発生し、この蒸気によって缶体内の液体を加熱できるので、無炎、無臭、無害、無火災の容器を実現できた。
温度制御が可能であるので、水、ミルク、コーヒその他の被加熱物として飲料液体の加温が容易且つ適温に加熱できる。地震、水害時の非常食や救援物資の加熱にも利用でき、長期保存食と合わせると非常用備蓄食品の容器としての市場性も高い。
軽量で安全であるので、野外での使用や幼児用のミルクの加温に便利で携帯用の容器として利用され易い。
液体加熱容器を分解して示した斜視図。 組合せた状態の断面図。 液体加熱容器の外観図。 注水時の水の分散状態を示す断面図。 発熱調温剤に注水した時の熱の上昇状態説明図。 筒体Aの拡大底面図。 筒体Bの拡大底面図。 缶体上端の閉塞状態を示す拡大説明図。 計量カップ兼蓋体の利用状態を示す説明図。 加熱後に缶体からカップへ注入している状態の説明図。 他実施例として蓋付き缶体を用いた場合の分解斜視図。 注水時を示す要部断面図。 筒体Cの拡大説明図。 筒体Cの平面図。 同筒体の底面図。 筒状容器18の平面図。 加熱終了後にカップへ注いでいる状態の説明図。
符号の説明
1:発熱調温剤
2:筒状容器
3:係合部A
4:缶体
5:筒体A
6:開口部
7:リブ
8:突出鍔部
9:係合部B
10:係合部C
11:筒体B
12:係合部D
13:注水分散部
14:支柱
15:パッキング
16:計量カップ兼蓋体
18:筒状容器
19:発熱調温剤
20:係合部
21:筒体C
22:突出鍔部
23:開孔部
24:係合部
25:リブ
26:注入部
27:蓋付き缶体
28:蓋
29:計量カップ兼蓋体
a:断熱材
d:間隙部

Claims (5)

  1. (1)注水により発熱する発熱調温剤と、
    (2)この発熱調温剤の所定量を封入した透水性の袋が収容される筒状容器と、
    (3)この筒状容器の上部に係合部を介して着脱自在に係合され、内周縁で複数のリブを垂直方向に設け、底部に開孔部を有する筒体Aと、
    (4)水、コーヒその他被加熱物の液体が収容でき、上端を開口縁とし、前記筒体Aのリブに沿って開孔部に到達するまで内挿され保持される缶体と、
    (5) 前記筒体Aの上部に係合部を介して取付けられ、内部に表面を注水分散部とし、裏面を前記缶体の上端開口縁を塞ぐ閉塞部とした注水分散部を設けた筒体Bと、
    (6)前記筒体Aと缶体との間及び前記筒体Bと缶体との間に形成された間隙部と、
    (7)前記筒体Bの上部に口を下にして被せた計量カップ兼蓋体と、
    から成る液体加熱容器。
  2. (1)注水により発熱する発熱調温剤と、
    (2)この発熱調温剤の所定量を封入した透水性の袋が収容され、上端に係合部Aを有する筒状容器と、
    (3)内周縁に内方へ突出した垂直方向の複数のリブを設け、中間の外周に突出鍔部を設け、この突出鍔部の内周縁に前記容器の係合部Aと螺合する係合部Bを形成し、上端に係合部Cを形成し底部に開孔部を設けた筒体Aと、
    (4)前記筒体Aの係合部Cと螺合する係合部Dを下端部内周に形成し、内部に表面で注水を分散し、裏面で缶体を閉蓋する注水分散部を有する筒体Bと、
    (5)水、コーヒその他被加熱物の液体が収容でき、前記筒体Aの複数のリブに沿って開孔部まで挿入して保持された缶体と、
    (6)前記筒体Aと缶体との間及び前記筒体Bと缶体との間に形成された間隙部と、
    (7)前記筒体Bの上部に口を下にして被せた計量カップ兼蓋体と、
    から成る液体加熱容器。
  3. (1)注水により発熱する発熱調温剤と、
    (2)この発熱調温剤の所定量を封入した透水性の袋が収容される筒状容器と、
    (3)この筒状容器の上部に係合部を介して着脱自在に係合され、上端の開口縁を広げた注水部を設け、底部に開孔部を設け、内周縁に垂直方向の複数のリブを突設した筒体Cと、
    (4)水、コーヒその他被加熱物の液体が収容でき、前記筒体Cのリブに沿って開孔部まで内挿され保持される蓋付き缶体と、
    (5)前記筒体Cと前記蓋付き缶体との間に形成された間隙部と、
    (6)前記筒体の上部に口を下にして被せた計量カップ兼蓋体と、
    から成る液体加熱容器。
  4. 筒状容器及び筒体が断熱・耐熱性のプラスチック製である請求項1から3のいずれかに記載の液体加熱容器。
  5. 発熱調温剤が生石灰を主成分とする顆粒であり、この発熱調温剤を50g、100g又は150gその他一定量を透水性の袋に封入したものである請求項1から3のいずれかに記載の液体加熱容器。
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