JP4286067B2 - 視差障壁を形成する方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、視差障壁を形成する方法に関する。また、本発明は、このような方法によって形成される視差障壁、および、このような障壁を含む自動立体視三次元(3D)ディスプレイにも関する。このような障壁の使用には、消費者および専門の写真撮影が含まれ、このようなディスプレイの使用には、3Dテレビ、警察の身元確認、医用描写法、科学分野での視覚化、販売カウンタ、および、3D設計が含まれる。
【0002】
【従来の技術】
添付の図面の図1は、公知のタイプの前方視差障壁タイプの自動立体視3Dディスプレイを示す。ディスプレイは、参照符号2で示すような画素(ピクセル)が複数設けられるように構成された液晶空間光変調器1を含む。ピクセルは、垂直方向のカラムとして構成され、交互に配置された垂直方向のストリップとして、2つのイメージを表示する。視差障壁3は、デバイス1の前面に設けられており、ピクセル2を含む面から間隔が開けられている。光源(図示せず)は、デバイス1の背面の後ろに設けられ、ピクセル2を照射する。
【0003】
視差障壁3は、ピクセルのカラムの視界を、参照符号4で示すような観察ウィンドウが形成されるように、ディスプレイの前方において、所望の観察距離に制限する。参照符号5で示すスリットのような、視差障壁3の垂直方向のスリットの水平方向のピッチは、ピクセルカラムの水平方向のピッチの2倍の長さよりもわずかに短く、図2に示すような視点補正が提供される。左眼観察「菱形」6内においては、観察者の左眼が観察しているイメージを表示するピクセルのカラムは可視であるが、他のカラムは可視でない。反対に、右眼観察「菱形」7内においては、観察者の右眼が観察することを意図されるイメージを表示するピクセルのカラムは可視であるが、ピクセルの他のカラムは可視でない。従って、観察者の左眼および右眼が、それぞれ、左眼観察菱形6および右眼観察菱形7内にある状態でディスプレイを観察する場合、観察者は、3Dイメージを知覚することができる。観察ウィンドウは、観察菱形6および7が横方向に最も広い領域において形成され、それにより、観察者が、観察ウィンドウ内に眼があるときに3Dイメージを見ている間の移動の横方向の自由度が最も高くなる。各観察ウィンドウの幅は、横方向観察自由度を最大限にするように、平均的な眼間距離と実質的に等しくなるように設計される。
【0004】
理想的なディスプレイにおいて、各観察ウィンドウにわたる光の輝度分布は、「トップハット関数(top hat function)」になり得る。これは、眼が、ウィンドウ内にある場合は、観察ウィンドウにわたって一定である最高の光輝度を見るが、眼が観察ウィンドウの外側にある場合は、見ている輝度が0であるような輝度分布である。これは、添付の図面の図3に図示されている。図3においては、左眼観察ウィンドウおよび右眼観察ウィンドウを、それぞれ、参照符号10および11で示し、横方向の位置に対する理想的な左眼輝度分布を、参照符号12で示し、一般的に得られる、実際の「非理想的な」ウィンドウ関数を、参照符号13で示す。実際の関数13で示すように、左眼観察ウィンドウ10のための光の輝度は、ウィンドウ内において、横方向の位置に対してある程度変動し、ウィンドウのエッジにおいて急激に0にならずに、右眼観察ウィンドウの領域において、非ゼロ輝度へと傾斜していく。非理想的な関数は、例えば、視差障壁のスリットにおける回折が原因である。従って、横方向観察における自由度は低減され、左眼イメージからの少量の光が右眼に対して可視になり、右眼イメージからの少量の光が左眼に対して可視になり、クロストークにつながる。このようなディスプレイにおける視差障壁スリット幅の設計は、高い光のスループットを可能にするが、クロストークを多くする広いスリットと、クロストークを低減させるが、明度が低いことが欠点である狭いスリットとの間の妥協である。
【0005】
特許文献1は、後方から照射される自動立体視ディスプレイにおいて、ピクセルアパーチャからの回折効果を低減させる技術を開示する。この技術は、ピクセルアパーチャ関数を変動させること、および、視差障壁スリットのエッジのグレースケール変更を提供することを含む。
【0006】
特許文献2は、前方および後方視差障壁ディスプレイの両方において、視差障壁からの回折を低減する技術を開示する。この技術は、複数のサブアパーチャとして、輝度を変動させるスリットを形成することを含む。
【0007】
非特許文献1は、フレネル回折理論に基づく理論上のモデルを、高い精度で実験的な証拠と適合する、ウィンドウの形状およびクロストークの予測とともに、記載する。
【0008】
これらの文献は、「ハードエッジ」の視差障壁と、「ソフトエッジ」の視差障壁との間の差を記載する。図4は、ハードエッジおよびソフトエッジ障壁のスリットにわたる位置に対する、透過率の関数を示す。ハードエッジ障壁においては、障壁の不透明領域と透明領域との間にはっきりした境目があるが、ソフトエッジ障壁においては、障壁スリットのエッジにおいて、不透明領域と透明領域との間で、透過率がより段階的に変化する。
【0009】
特許文献2も、複数のサブアパーチャを有するソフトエッジ視差障壁を製造する技術を開示する。この技術において、各視差障壁スリットを形成するために複数のスリットを有するハードエッジマスクは、写真材料から間隔が開けられている。その後、この材料は、光源からマスクを通る光に対して露光され、その後、材料は、視差障壁を形成するように現像される。この技術が機能するためには、回折プロファイルについての知識および光源の制御が必要とされる。また、写真材料についての相対的に精密な知識、例えば、基板上の乳剤、および、そのグレースケール応答についての知識が必要とされる。
【0010】
ハードエッジ視差障壁を生成する他の公知の技術は、特許文献3、特許文献4、特許文献5、および、非特許文献2に記載されている。
【0011】
【特許文献1】
欧州特許出願公開第0822441号明細書
【特許文献2】
欧州特許出願公開第1072924号明細書
【特許文献3】
英国特許第1057105号明細書
【特許文献4】
独国特許出願公開第2501195号明細書
【特許文献5】
特開昭63−15249号公報
【非特許文献1】
モンゴメリーら(Montgomery et al.)著、「アナリシス オブ ザ パフォーマンス オブ ア フラット パネル ディスプレイ システム コンバーティブル ビットウィーン ツーディー アンド オウトステレオスコピック スリーディー モーズ(Analysis of the performance of a flat panel display system convertible between 2D and autostereoscopic 3D modes)」、Proc SPIE、4297巻、2001年1月、ISSN 0277−786X
【非特許文献2】
ローズ(RA Lawes)著「フューチャ デベロップメント フォー オプティカル マスク テクノロジー (Future development for optical mask technology)」、マイクロエレクトロニック エンジニアリング(Microelectronic Engineering) 23(1−4)1994、 pp23−9、ISSN 0167−9317
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従って、マスクの回折プロファイルについての知識を必要とせず、光源の制御が必要とされずに、視差障壁を形成することが望まれる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の局面によると、視差障壁を形成する方法であって、複数の細長不透明領域複数の透明領域と交互に配置した構成を有する第1のマスクを提供する工程と、写真材料を、光源からの該第1のマスクを介する光に対して露光させる工程であって、露光期間の少なくとも一部の間、該第1のマスク、該材料および該光源のうち少なくとも1つをその他のものに対して近づくあるいは遠ざかる方向に露光光軸に沿って移動させて、視差障壁スリットエッジを形成するために該材料の各領域の露光を変動させる、工程と、該露光された材料を現像して、該視差障壁を形成する工程とを包含する、方法が提供される。
【0016】
前記第1のマスクは、前記材料に対して相対的に移動してもよい。
【0017】
前記第1のマスクは、前記材料から間隔を開けられ、前記光源が、該第1のマスクに対して相対的に移動してもよい。
【0018】
前記光源は、第2のマスクのアパーチャの後に配置された発光体を含んでもよい。前記第2のマスクは、前記第1のマスクに対して相対的に移動してもよい。
【0019】
前記光源は、前記材料の照射方向を変動させるように切り換えられる、複数の発光体を含んでもよい。
【0020】
前記光源は、複数の光源を含んでもよい。
【0021】
前記不透明領域は、実質的に均一に不透明であってもよい。
【0022】
前記透明領域は、実質的に均一に透明であってもよい。
【0023】
前記透明領域のエッジの透過率は、前記不透明領域と該透明領域との配列方向で変動してもよい。
【0024】
前記マスクは、複数の群を含み、該複数の群の各々は、複数のサブアパーチャを有する視差障壁スリットを形成する、複数の不透明領域または複数の透明領域を含んでもよい。
【0025】
前記材料は、基板上の写真乳剤を含んでもよい。
【0026】
前記材料は、露光の結果を暗くするように配置されてもよい。
【0027】
コピープロセスにおいて前記視差障壁を用いて、さらなる視差障壁を形成してもよい。
【0030】
従って、マスクの回折プロファイルについての知識を必要とせず、光源の制御が必要とされない技術を提供することが可能である。また、乳剤およびそのグレースケール応答についての精密な知識も必要とされない。代わりに、各種アイテムの間の相対的な運動により、所望されるあらゆるソフトエッジプロファイルを、最小限の実験によって形成することを充分に可能にする。単一のサブアパーチャおよび複数のサブアパーチャの障壁が形成されてもよい。後者の場合、実質的に同一または異なるサブアパーチャエッジプロファイルが、容易に形成されることができる。次いで、この技術を用いて、例えば、接触または投影コピーによる、視差障壁の大量生産において用いられることができる、視差障壁の「マスタ」を形成することができる。従って、ソフトエッジ障壁は、精密に、かつ、安価に作成され得る。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明は、添付の図面を参照しながら、例示のために、さらに説明される。
【0032】
図面を通じて、同一の参照符号は、同一の部材を指す。
【0033】
図5は、ソフトエッジ視差障壁を形成する第1の方法および装置を示す。障壁は、平坦な基板上に写真乳剤を含むフィルム20上で形成される。この実施形態において、フィルム20は、フィルムを露光させる光源21に対して相対的に静止するように取り付けられる。マスク22は、矢印23で示す方向に可動するように、適切なキャリア上に取り付けられる。マスク22およびキャリアは、例えば、電磁気タイプのアクチュエータ24に機械的に接続される。アクチュエータ24は、制御回路25に接続され、制御回路25によって制御される。
【0034】
マスク22は、細長透明領域27と交互に配置された複数の細長平行不透明領域26を含む。不透明領域26は、完成後の視差障壁のスリットの所望のピッチと実質的に等しいピッチで、間隔が開けられる。不透明領域26の幅は、視差障壁の所望のスリット幅と同じオーダーである。不透明領域26は均一に不透明であり、細長透明領域27は均一に透明であるので、マスク22の外観は、ハードエッジ障壁の「ネガ」である。マスク22は、上記の従来技術において開示された技術を含む、任意の適切な技術によって作成され得る。
【0035】
視差障壁を形成するため、光源21はオンに切り換えられ、マスク22は矢印23の方向に、前後に、振動されるか、または、「ディザ」される。光源21は、フィルム20の露光の必要性に従って、可視光、紫外光、または赤外光を生成し得る。スリット間の完成後の視差障壁における不透明領域に対応するフィルム20の領域は、マスク22の透明領域27の一部を介して、光源21によって生成される光に対して連続的に露光される。反対に、完成後の障壁において、スリットになる中央領域は、不透明領域26の一部によって、光源21から完全に遮られている。マスク22の運動を制御することによって、完成後の障壁においてフィルム20のスリットエッジになる部分は、不透明領域26のエッジが前後に移動するにつれて、光源21によって部分的に露光される。制御回路25は、フィルム20の完成後の障壁スリットエッジに対応するそれぞれの部分が、所定量の露光を受けるように、マスク22の運動を制御するプログラムなどを含む。マスク22は、露光段階全体にわたって移動してもよいし、この部分の間だけ移動して、その後、不透明領域26が、完成後の障壁においてスリットになるフィルム20の部分の中心と位置合わせされた状態で、静止するように保持されてもよい。
【0036】
露光が完了したときに、フィルム20が取り除かれ、フィルムの乳剤の要件に従って、任意の適切な写真手順を用いて、現像される。フィルム20は、このように、マスク22のネガイメージを形成し、不透明領域によって隔てられている、等間隔の平行なソフトエッジスリットを含む。
【0037】
この実施形態および以下に説明する実施形態の代替例として、「ネガ」マスク22の代わりに、「ポジ」マスクが用いられてもよく、フィルム20は、ポジプロセスを用いて現像されてもよい。従って、ポジマスクは、視差障壁に類似し、実際のハードエッジ視差障壁が用いられてもよい。ソフトエッジ障壁を形成するポジイメージは、フィルムを処理することによって生成され、これは、実際の視差障壁として用いられてもよいし、あるいは、視差障壁を生成するためのコピープロセスにおいて、用いられてもよい。
【0038】
図6は、マスク22が固定され、光源21に対して静止しており、キャリアにおけるフィルムがアクチュエータ24によって矢印23の方向にディザされる点において、図5に示す装置とは異なる装置を示す。両方の実施形態におけるディザの運動は、フィルム20の平面およびマスク22の平面に平行であり、フィルム20およびマスク22は、互いに近接している。従って、マスク22またはフィルム20の運動に関わらず連続的に不透明領域26の下にあるフィルム20の領域は、露光されず、透明領域27の後に連続的に維持されるままの領域は、完全に露光されるように構成される。
【0039】
図7は、フィルム20をフィルムの平面に対して実質的に垂直な方向28に移動させるようにアクチュエータ24が構成される点において、図6に示す構成とは異なる構成を示す。従って、フィルム20とマスク22との間の間隔は変動し、光源21のサイズが有限なので、完成後のキャリアにおいてスリットエッジを形成する、フィルム20の一部の露光は、フィルム20によって行われる実際の移動に従って、制御可能な量の露光を受ける。
【0040】
図8は、フィルム20が静止されたままで保持され、マスク22がアクチュエータ24によって矢印28の方向に移動する点において、図7に示す構成とは異なる構成を示す。
【0041】
図9は、フィルム20およびマスク22が静止しており、互いに間隔が開けられ、光源21がアクチュエータ24によって矢印23の方向に移動する点において、図5に示す構成とは異なる構成を示す。図9には、細長された光源が示されているが、この実施形態においては、コンパクトな光源が用いられてもよい。
【0042】
図10は、光源21が矢印28の方向にディザされる点において、図9に示す構成とは異なる構成を示す。
【0043】
図11は、光源21が固定され、アクチュエータ24によって矢印23の方向にディザされるマスク30の後に配置される点において、図9に示す構成とは異なる構成を示す。マスク30の中に、光源21よりも短い長さのアパーチャ29が形成される。移動するアパーチャ29は、図9の移動する光源と同じ機能を果たす。
【0044】
図12は、マスク30が矢印28の方向にディザされる点において、図11に示す構成とは異なる構成を示す。
【0045】
図13は、光源21が機械的に固定されており、参照符号35で示す発光部のような、移動する光源をまねるように個別に切り換えられる複数の発光部を含む点において、図9に示す構成とは異なる構成を示す。図13の上の図においては、上の8個の発光部がオンにされ、下の4個の発光部がオフにされている。図13の下の図においては、上の4個の発光部がオフにされ、下の8個の発光部がオンにされている。この特定の例において、光源21は、矢印23の方向に効率的に移動するように、この状態の間で交互に切り換えられる。しかし、個々の発光部35は、フィルム20の所望の露光を達成するために、必要に応じて切り換えられ得る。
【0046】
上記の方法は、「単一アパーチャ」スリットを有する視差障壁を作成することに適する。しかし、これらの技術のいずれも、スリットが複数のサブアパーチャを有する障壁、例えば、EP1 072 924に開示されているタイプの障壁を形成するように変更されてもよい。例示のために、図14は、塗りつぶした不透明領域26の代わりに、小さい透明領域によって等間隔に隔てられている、3つの不透明領域が用いられている点が図5に示す構成から変更されている例を示す。不透明なストリップの間の透明領域、および、外側の不透明なストリップの外側のエッジに直に隣接する透明領域は、均一に透明であってもよいし、透明領域自体がソフトエッジを含んでもよい。サブアパーチャは、各不透明ストリップの間に形成され、図14に示す構成は、スリットが3つのサブアパーチャを有する視差障壁を生成し得る。
【0047】
図15は、複数のサブアパーチャ障壁を提供する他の技術を示す。この場合、複数の光源が用いられ、図15に、3つの光源21a、21b、および21cを含む点が図5の構成から変更された構成を示す。従って、光源は、サブアパーチャを形成するように、マスク22の不透明領域26の3つの影を投射する。しかし、これによって、フィルム20の完成後の障壁のスリットを形成する部分がある程度露光される。従って、フィルム20上の写真乳剤は、その特性が、完成後の障壁におけるあらゆる完全に透明なスリット領域に対応して、部分的に露光された領域になり、受ける限定された露光の影響を実質的に受けないように選択される。
【0048】
図13に示す構成は、個々の発光部を適切に制御することによって、複数の光源を形成するようにも変更され得る。
【0049】
上記の技術は、任意の適切な用途において光学素子として用いられる、完成後の視差障壁を作成するために用いられ得る。このような障壁は、自動立体視3Dディスプレイ、例えば、図1に示すような前方障壁タイプのディスプレイにおいて用いられてもよいし、後方障壁タイプのディスプレイにおいて用いられてもよい。あるいは、より適切である場合、または、簡便である場合、上記の技術によって作成される障壁は、後続のコピープロセスにおいて、「マスタ」として用いられてもよい。コピープロセスの例を、図16に示す。
【0050】
工程40において、例えば、ハードエッジタイプの入力アパーチャ関数が規定され、工程41において、ハードエッジマスクが形成される。工程42は、マスクがソフトエッジを有する必要がある場合に行われ得る。マスクを形成するため、工程41において露光される写真乳剤を保持するプレートは、工程43において処理され、その後、得られるアパーチャ関数グレースケールは、必要に応じて、工程44においてチェックされ、必要でない場合、変更されたアパーチャ関数および/または変更されたプロセス条件を用いて、工程40〜43が繰り返され得る。
【0051】
工程44におけるチェックの結果が良好であった場合、完成したマスタが、工程45において提供される。工程42は、図5〜15に示す技術のうちのいずれかを用いて行われる。
【0052】
その後、マスタ45は、工程46〜48によって示されるコピープロセスにおいて用いられる。具体的には、コピー材料は、例えば、接触または投影コピーによって、工程46において、完成したマスタを用いて照射され、工程47において、露光されたコピー材料が処理される。アパーチャ関数グレースケールは、工程48においてチェックされ、許容される場合、工程49において、完成したコピーが供給される。チェックの結果が不良であった場合、工程47において、プロセス条件が変更され、かつ/または、工程40〜44に戻ることによって、マスタが再作成され得る。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、視差障壁は、細長不透明領域(26)が透明領域(27)と交互に配置されたマスク(22)を介して露光されたフィルム(20)を現像することによって作成される。フィルム(20)は、光源(21)によって、マスク(22)を介して露光され、マスク(22)は、視差障壁スリットエッジを形成するために、フィルム(20)の各領域の露光を変動させるように、移動される。あるいは、フィルム(20)または光源(21)は、露光の間移動され得る。従って、例えば、自動立体視3Dディスプレイにおいて用いられる、ソフトエッジ障壁を形成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、公知のタイプの前面視差障壁自動立体視3Dディスプレイの水平方向の断面図である。
【図2】図2は、観察ウィンドウの形成を図示する平面図である。
【図3】図3は、理想的なウィンドウおよび非理想的なウィンドウの観察ウィンドウおよび輝度プロファイルの図である。
【図4】図4は、ハードエッジおよびソフトエッジ視差障壁の透過関数を示す図である。
【図5】図5は、本発明の実施形態を構成するソフトエッジ視差障壁を形成する方法を示す図である。
【図6】図6は、本発明の実施形態を構成するソフトエッジ視差障壁を形成する方法を示す図である。
【図7】図7は、本発明の実施形態を構成するソフトエッジ視差障壁を形成する方法を示す図である。
【図8】図8は、本発明の実施形態を構成するソフトエッジ視差障壁を形成する方法を示す図である。
【図9】図9は、本発明の実施形態を構成するソフトエッジ視差障壁を形成する方法を示す図である。
【図10】図10は、本発明の実施形態を構成するソフトエッジ視差障壁を形成する方法を示す図である。
【図11】図11は、本発明の実施形態を構成するソフトエッジ視差障壁を形成する方法を示す図である。
【図12】図12は、本発明の実施形態を構成するソフトエッジ視差障壁を形成する方法を示す図である。
【図13】図13は、本発明の実施形態を構成するソフトエッジ視差障壁を形成する方法を示す図である。
【図14】図14は、本発明の実施形態を構成するソフトエッジ視差障壁を形成する方法を示す図である。
【図15】図15は、本発明の実施形態を構成するソフトエッジ視差障壁を形成する方法を示す図である。
【図16】図16は、ソフトエッジ視差障壁の接触コピーを形成する手順を図示するフローチャートである。
【符号の説明】
20 フィルム
21 光源
22 マスク
24 アクチュエータ
25 制御回路
26 不透明領域
27 透明領域

Claims (14)

  1. 視差障壁を形成する方法であって、
    複数の細長不透明領域(26)と複数の透明領域(27)とを交互に配置した構成を有する第1のマスク(22)を提供する工程と、
    写真材料(20)を、光源(21)からの該第1のマスク(22)を介する光に対して露光させる工程であって、露光期間の少なくとも一部の間、該第1のマスク(22)、該材料(20)および該光源(21)のうち少なくとも1つをその他のものに対して近づくあるいは遠ざかる方向に露光光軸に沿って移動させて、視差障壁スリットエッジを形成するために該材料(20)の各領域の露光を変動させる、工程と、
    該露光された材料(20)を現像して、該視差障壁を形成する工程と
    を包含する、方法。
  2. 前記第1のマスク(22)が、前記材料(20)に対して相対的に移動する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1のマスク(22)が、前記材料(20)から間隔を開けられ、前記光源(21)が、該第1のマスク(22)に対して相対的に移動する、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
  4. 前記光源が、第2のマスク(30)のアパーチャの後に配置された発光体(21)を含む、請求項1から3のいずれか1つに記載の方法。
  5. 前記光源が、第2のマスク(30)のアパーチャの後に配置された発光体(21)を含み、該第2のマスク(30)が、前記第1のマスク(22)に対して相対的に移動する、請求項3に記載の方法。
  6. 前記光源(21)が、前記材料(20)の照射方向を変動させるように切り換えられる、複数の発光体(35)を含む、請求項4に記載の方法。
  7. 前記光源が、複数の光源(21a、21b、21c)を含む、請求項1から6のいずれか1つに記載の方法。
  8. 前記不透明領域(26)が、実質的に均一に不透明である、請求項1から7のいずれか1つに記載の方法。
  9. 前記透明領域(27)が、実質的に均一に透明である、請求項1から8のいずれか1つに記載の方法。
  10. 前記透明領域(27)のエッジの透過率が、前記不透明領域(26)と該透明領域(27)との配列方向で変動する、請求項1から8のいずれか1つに記載の方法。
  11. 前記第1のマスク(22)が、複数の群を含み、該複数の群の各々は、複数のサブアパーチャを有する視差障壁スリットを形成する、複数の不透明領域または複数の透明領域を含む、請求項1から10のいずれか1つに記載の方法。
  12. 前記材料(20)が、基板上の写真乳剤を含む、請求項1から11のいずれか1つに記載の方法。
  13. 前記材料(20)が、露光の結果を暗くするように配置される、請求項1から12のいずれか1つに記載の方法。
  14. コピープロセス(46〜49)において前記視差障壁を用いて、さらなる視差障壁を形成する、請求項1から13のいずれか1つに記載の方法。
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