JPH10206795A - 立体画像表示装置 - Google Patents

立体画像表示装置

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JPH10206795A
JPH10206795A JP9019997A JP1999797A JPH10206795A JP H10206795 A JPH10206795 A JP H10206795A JP 9019997 A JP9019997 A JP 9019997A JP 1999797 A JP1999797 A JP 1999797A JP H10206795 A JPH10206795 A JP H10206795A
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JP
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image
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JP9019997A
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Inventor
Nobuaki Toyoshima
伸朗 豊島
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来技術と比較して、より連続的な運動視差
を持った自然な立体表示を実現する。 【解決手段】 2次元画像を表示するための画像表示部
1と、光の透過率の制御または位置の可変制御が可能な
開口部をアレイ状に配列して前記画像表示部1から出る
光の一部を選択的に透過させるための開口制御部3と、
前記画像表示部1の位置が焦点面またはその近傍となる
ように配置して前記画像表示部1の各画素から観測者1
0に向かう光線の発散角を調節するためのレンズアレイ
2とによって構成されている。開口制御部3において光
を透過できる開口部の位置の変化と同期して前記画像表
示部1に表示する画像を切り替えて立体像の表示を行う
ことにより、従来の多眼方式より、高精細かつ広い視野
角で連続的に近い運動視差を持った立体像を表示でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、立体画像表示装
置、より詳細には、動画や運動視差に対応できる立体画
像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】立体画像を表示する方法には、従来より
様々な方法が提案されている。例えば、偏光眼鏡やシャ
ッタ眼鏡を用いたものや、アナグリフ、パララックスバ
リヤ、2眼式レンチキュラなどの方法がある。これらの
方法は2眼式と呼ばれるもので、左右の眼に異なる画像
情報を与えることによって立体元画像として認識させて
いる。例えば、シャッタ眼鏡を用いた方法では左右の眼
前に置かれたシャッタ(液晶シャッタなど)を交互に開
閉させ、これと同期して右眼に与える画像と左眼に与え
る画像をディスプレイ上に時分割で表示させることによ
って立体表示を行っている。
【0003】図16は、2眼レンチキュラ方式の一例を
説明するための要部構成図で、図中、1は液晶表示素
子、2はレンチキュラシート、10は観測者で、2眼レ
ンチキュラ方式では、図16に示したように、レンチキ
ュラシート2を構成する各円柱レンズの焦平面上に右眼
用の画像RMと左眼用の画像LMを表示させる手段を設
け、これにより眼鏡を用いずに両眼に視差を与えて立体
感を得ている。焦平面上に画像を形成させる手段として
は、静止画の表示では銀塩のフィルムが、動画像表示で
は液晶パネルや投射型ディスプレイ(プロジェクタ)な
どが用いられている。これらの方法は、比較的簡単に立
体画像を得ることができるが、運動視差(観測位置の移
動に対応して観測者に与えられる画像が変化すること)
が得られないなど立体感としては不十分なものである。
【0004】これらの問題を解決する方法として、多眼
式と呼ばれる方式が提案されている。これは、表示画面
上で複数の画像を互いに異なる方向へ指向性を持たせて
表示させる方法である。この方法の従来例としては、図
17に示したような、レンチキュラシート2,液晶パネ
ル1を貼り合わせたものがある(例えば、特開昭62−
209993号公報)。液晶パネル1の各画素から発し
た光(画像群M)はレンチキュラシート2のレンズによ
って指向性を持った光線に変換され、これによって観測
位置の変化にともなう運動視差を得ることができる。レ
ンチキュラシート2のレンズピッチに対して液晶パネル
1の画素数が増えるほど連続的な運動視差が得られるよ
うになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、電子的
な表示素子を用いた多眼のレンチキュラ方式は、ひとつ
のレンズに含まれる画素数を増やすことで、より連続的
な運動視差を表現できるようになる。ところが、実際に
は、必要なレンズピッチに対して十分細かい画素ピッチ
の表示素子を実現するのは困難である。例えば、レンズ
ピッチを100μmとして20眼の運動視差を得ようと
すると表示部の画素ピッチは5μmとなり、現在このよ
うな画素ピッチの表示素子は実用化されていない。
【0006】また、多眼のレンチキュラ方式で十分な視
野角を得るためには、各々のレンズが非常に大きな開口
数を持ったレンチキュラレンズが必要となり、これも技
術的に非常に困難である。例えば、±30度の視野角を
得るためには、0.5以上もの開口数が必要となる。
【0007】本発明は、上述のごとき不具合を解消し、
従来と比較して、より連続的な運動視差を持った自然な
立体表示を実現しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、2次
元画像を表示するための画像表示部と、光の透過率の制
御または位置の可変制御が可能な開口部をアレイ状に配
列して前記画像表示部から出る光の一部を選択的に透過
させるための開口制御部と、前記画像表示部の位置が焦
点面またはその近傍となるように配置して前記画像表示
部の各画素から観測者に向かう光線の発散角を調節する
ためのレンズアレイとによって構成され、前記開口制御
部において光を透過できる開口部の位置の変化と同期し
て前記画像表示部に表示する画像を切り替えて立体像の
表示を行うことを特徴とし、もって、従来の多眼方式よ
り、高精細かつ広い視野角で連続的に近い運動視差を持
った立体像を表示できるようにしたものである。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記開口制御部は、開口部が2次元的に配列した構
成であることを特徴とし、もって、横方向だけでなく縦
方向に関しても視差画像を表示できるようにして、請求
項1の発明よりも、さらに自然な立体表示を実現させる
ようにしたものである。
【0010】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、前記画像表示部は、透過型の空間光変調素子
と、該空間光変調素子を後ろ側より照明する光源と、前
記空間光変調素子と前記光源の間に配置して前記空間光
変調素子の一つの画素から出射する光束の発散角を調節
するためのレンズアレイとによって構成されていること
を特徴とし、もって、一つの画素から発した光線が開口
状態にある一つの開口部しか通らないようにすること
で、立体像の再生に寄与しない光線が表示装置から出射
され、これが立体像を形成している光線と混ざって画像
が劣化することを防ぐようにしたものである。
【0011】請求項4の発明は、請求項1又は2の発明
において、前記画像表示部の観測者側の近傍に、前記空
間光変調素子の一つの画素から出射する光束の発散角を
調節するためのレンズアレイを配置したことを特徴と
し、もって、CRTのように自発光型の表示素子を用い
た場合においても請求項3の発明と同じ効果が得られる
ようにしたものである。
【0012】請求項5の発明は、請求項1又は2の発明
において、開口状態にある2つ以上の開口部を同時に透
過するような光を発することが可能な前記画像表示部の
画素について、この画素から光を発しないように動作さ
せることを特徴とし、もって、請求項3および請求項4
のように部品点数を増やすことなく、一つの画素から発
した光線が開口状態にある一つの開口部しか通らないよ
うにして再生される立体像の画質の劣化を防ぐようにし
たものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
(請求項1の発明)図1は、請求項1に記載の発明に対
する第1の実施例を示す図で、この実施例は、立体像の
再生に必要な光画像情報を表示するための画像表示部1
に液晶表示素子(LCD)を、画像表示部1の各画素か
ら発した光束の一部を画像表示部に表示される画像の切
り替えと同期して選択的に透過・遮光するための開口制
御部3に透過型の液晶空間光変調素子(直交ニコルに配
置した2枚の偏光板の間に液晶層を配置したもの)を、
画像表示部1から観測者に向けて発せられた光線の発散
角を調節するレンズアレイ2にレンチキュラシートを用
いた構成となっている。
【0014】これら3つの構成要素は、図1に示すよう
に、観測者側から、レンチキュラシート2、液晶空間光
変調素子3、液晶表示素子1の順番に配置されている。
開口制御部である液晶空間光変調素子3は、図2に示す
ように、開閉可能なストライプ状の開口部が並んだ構成
で、開口状態(光を透過する状態)の開口部が等しい間
隔で並んだスリットアレイの状態として動作する。さら
に、液晶空間光変調素子3では、このスリットアレイが
そのスリット間隔を変えずに周期的に横方向にその位置
を移動するように開口部の開閉制御が行われる(図2に
おいて、Tは開いている状態の開口部、Sは閉じている
状態の開口部である)。
【0015】次に、図3乃至図5を参照して実施例1の
装置全体の動作を説明する。この実施例では、観察する
方向によって切り替わる画像の数が6枚の場合、つま
り、6眼の多眼表示を行う場合の構成となっている。ま
ず、図3に示すように、画像表示部である液晶表示素子
1の6個の画素をひとまとまりの画素群Mとし、この画
素群からの光束がそれぞれに対応する液晶空間光変調素
子上の開口状態にある開口部を透過するようになってい
る。
【0016】図3乃至図5では、この開口状態にある開
口部Tの間隔(スリットの間隔)は画像表示部の6個の
画素で構成された画素群のピッチ(例えば、図中の画素
aからとなりの画素群の画素a′までの長さ)と等しく
なるように構成されている(観測位置を特定する場合に
開口状態の間隔を、画素aからとなりの画素群の画素
a′までの長さより短くすることもある)。また、開口
ピッチ(隣りあう開口部の間隔)は、画素表示部の画素
2個分の長さになっており、従って、開口部は3つに一
つの割合で開口状態(光が透過できる状態)になってい
る。
【0017】開口部Tを通る光線群Mの軌跡は、例え
ば、画素aから一定の発散角で出射した光束は、その一
部が開口Tを通過して図3のAという光束となって観測
される。同じようにbからfまでの画素から発した光は
光束BからFに対応している。そして、これらAからF
の光は多眼表示に必要な画像の方向性表示を担ってい
る。
【0018】図3の状態だけでも6眼の立体像表示が可
能なのだが、図3を見て分かるように、多眼化するため
に開口状態にある開口部の間隔が広くとられており、こ
の状態で再生される立体像は画像密度が荒く開口制御部
の遮光部が目立ってしまう。そこで、本発明では、図3
から図4,図5にいたる一連の動作を行うことによって
この問題を解決している。
【0019】まず、図4では、図3で開口状態にあった
開口部を閉じ、図3で閉じていたとなりの開口部を開口
状態にする。このとき、一つの開口部を透過する光束に
含まれる6個の画素の組が図3とは異なる状態になる。
例えば、図3の状態ではaからfまでが一つの画素群と
なって一つの開口部を透過する光束を形成していたが、
図4ではcからb′までが一つの画素群となり一つの開
口部Tを透過する光束を形成している。同様に、図5で
は開口状態にある開口部Tがさらにとなりへと移り、こ
れにともなって一つの開口部を透過する画素群もeから
d′に変化する。
【0020】このような図3から図5までの一連の動作
は、観測者にちらつき感を与えない程度の早さで繰り返
し行うようにし、また、開口状態にある開口部の切り替
えと同期して画像表示部に表示させる画像も切り替える
ように動作させる。この画像の切り替えは、図3から図
5までのそれぞれの状態の再生像がお互いの再生像をよ
り高精細にするように互いに補間しあうように行われ
る。以上のような一連の動作によって、図3の状態で再
生される立体像の3倍の画素密度で再生することが可能
になり、高精細で運動視差にも対応した立体動画像が可
能となる。
【0021】図3乃至図5に示した実施例では、6個の
画素からの光束が一つの開口を通過するいわゆる6眼の
立体表示であるが、この画素数を増やすことによって、
より連続的な運動視差を持った自然な立体像が再生でき
るようになる。また、この実施例では、開いている2つ
の開口部の間に閉じている開口部が2つある構成である
が、この開口部の数を増やすこと3つだった表示パター
ンが増えてさらに高精細な立体像を再生することが可能
となる。
【0022】以上に、画像表示部(液晶表示素子)1と
開口制御部(液晶空間光変調素子)3の動作を説明した
ので、次に、レンズアレイ(レンチキュラシート)2の
動作について説明する。開口部が有限の幅を持つと、画
像表示部の一つの画素からでた光が他の画素からの光と
混ざり合うクロストークの領域が生じ、再生像を劣化さ
せる。例えば、レンズアレイがない場合には、図6
(A)に示すように、画素aから発した光と画素bから
の光のクロストーク(図で影をつけた領域)が観測者に
向かってその領域が広がるように生じる。このクロスト
ークの大きさは開口部の幅に比例し、この幅が画像表示
部の画素より大きい場合には観測者の眼に入る光線の殆
どがこのクロストークに属することとなる。開口幅を狭
めることで、ある程度このクロストークを低減させるこ
とはできるが、観測者に近づくにつれてこの領域が拡大
する問題は同じように閉じ、また、遮光部分が広くなる
ために画像表示部からの光の利用効率が悪くなり再生像
が暗くなるという別の問題が新たに生じる。
【0023】そこで、本発明では、図6(B)に示すの
ように、レンズアレイ2を配置することによってこの問
題を解決した。つまり、図6(B)に示すように、各レ
ンズの中心軸が開口部の中心を通るように、また、レン
ズの焦点面に画像表示がくるようにレンズアレイ2を配
置することによって、レンズを透過したクロストーク部
分の光を平行光となるようにして観測者に近づいたとき
の広がりを抑えるようにした。これによって、必要以上
に開口部を狭めて光の利用効率を下げてしまったり、ク
ロストークの広がりで再生像がぼやけるといった問題が
解決される。レンズアレイ2の位置に関しては、観測位
置を固定するような場合に、レンズピッチを開口部のピ
ッチより狭めたり、画像表示部の位置を焦点面より遠ざ
けたりすることもあるが、通常は図のように配置して観
測可能な領域を広くとるようにする。
【0024】図6(B)に示した第1の実施例では、レ
ンズアレイ2を開口制御部3より観測者側に配置した
が、図7に示した第2の実施例のように、開口制御部3
と画像表示部1の間に配置した構成も可能である。立体
表示を行う動作は、実施例1と同様である。この実施例
は、第1の実施例と比較して開口部の大きさを広くとる
ことが可能であり、光利用効率の点で第1の実施例より
有利な構成である。
【0025】(請求項2の発明)請求項1の発明は、開
口部の形状を図2に示したようなスリット形状にして観
測者の両眼に横方向の視差を与えるものであり、従っ
て、縦方向に視差をつけて縦方向の立体感を得ることは
できない。そこで、請求項2の発明では、開口制御部が
縦横両方向に遮光部分を生成できるようにして縦横両方
向の視差画像を再生できるようにした。
【0026】図8は、請求項2の発明に対する開口制御
部の実施例を示す図で、この開口制御部3′は、図1の
実施例と同様に液晶を用いた透過型の空間光変調素子で
構成される。図1の場合と異なり、図8では微小な開口
部がマトリクス状に配列された構成であり、そして開口
状態にある開口部は縦横一定の間隔に並んでいる。この
開口制御部3を用いて構成した本発明の動作は、図3乃
至図5において説明した一連の動作を縦横両方向に対し
て行うようにする。つまり、横方向に対しては図3乃至
図5のように、縦方向に対しては図9に示すようにして
立体像を再生する。この場合、縦横両方向を多眼化する
ため、レンズアレイとしては2次元にレンズを配列させ
たものを使用する。
【0027】開口部の制御方法としては、例えば、図1
0に示すように、aからiの番号をつけた開口部を一組
としてaからiの順番にその部分だけを開口状態にする
動作を周期的に行えばよい。この実施例では、縦横それ
ぞれの方向に対して6眼の立体表示となっているが、人
間が縦方向に比べて横方向の視差に敏感であることを考
慮して、横方向の多眼表示の数に対して縦方向の多眼表
示の数を少なくするのも有効な手段である。
【0028】特殊な場合として、縦方向にパララクスバ
リア方式の立体表示をさせる場合には、レンズアレイに
レンチキュラシートを使用し、開口制御部の動作は横方
向に開口状態の開口部を移動させればよい。例えば、横
方向に6眼表示する場合には、図11に示すように横方
向にストライプ状の遮光部のある開口制御部を用いてa
からfの順番にその部分だけを開口状態にする動作を周
期的に行えばよい。
【0029】(請求項3の発明)請求項1および請求項
2の発明に対する実施例を見て分かるように、画像表示
部の各画素から出る光が必要以上の発散角を持つと、一
つの画素から出た光が本来透過すべき開口部以外の開口
部を同時に透過してしまう。例えば、図12に示すよう
に、斜線で示した画素からの光は、本来左側の開口部だ
けを透過すればよいのだが画素からの光の発散角が大き
いために右側の開口からも光が透過してしまっている。
このような状態は、光の利用効率が悪いばかりでなく、
再生された立体像に余分な光線が混じり画質を劣化させ
る恐れがある。
【0030】そこで、請求項3の発明では、画像表示部
に発光型の液晶表示素子を用いる場合に、液晶層の背面
に第2のレンズアレイを配置して各画素から出る光の発
散角とその方向を調節することによって上記の問題を解
決した。図13は、請求項3の発明の実施例を示す図
で、図のように、第2のレンズアレイ4を液晶層を照明
するための光源5と液晶層1の間に配置する。この第2
のレンズアレイ4は、レンズのピッチ及び光軸が第1の
レンズアレイ2と同じになるようにしてある。このよう
に、各画素ごとにレンズを設けないのは、画素から出る
光束の中心を傾けて必要な開口部だけに光がいくように
するためである。レンズの開口数(N.A.)は、光源
の光の平行度や開口部の間隔、開口制御部と液晶表示部
との間隔などから決定される。
【0031】(請求項4の発明)請求項3の発明は、照
明光を空間的に変調するタイプの画像表示部には有効で
あるが、CRTなどの自発光型の表示素子には不向きで
ある。そこで、請求項4の発明では、開口制御部3と画
像表示部1の間に第2のレンズアレイ4を配置すること
によってCRTなどの自発光型の表示素子に対しても請
求項3と同様の効果が得られるようにした。図14は、
請求項4の発明に対する実施例を示す図で、第2のレン
ズアレイ4は、図13の実施例と同様にレンズのピッチ
及び光軸が第1のレンズアレイ2と同じになるようにし
てある。また、第2のレンズアレイ4を配置する位置
は、画像表示部1の各画素から発散する光がなるべく複
数のレンズに入らないように画像表示部になるべく近く
する必要がある。第2のレンズアレイ4を配置すること
による作用は請求項3と同様である。
【0032】請求項3および請求項4の発明では、一つ
の画素からの光が本来透過すべき開口部以外の開口部を
透過するのを防ぐために第2のレンズアレイという新た
な構成部品を必要とした。光の利用効率を問題としない
場合には、構成部品を増やすことなく同様の効果を得る
方が望ましい。そこで、請求項5の発明では、構成部品
を増やすことなく一つの画素からの光が複数の開口部を
透過するのを防ぐ手段として、開口状態にある複数の開
口部に向かって光を発してしまう画素の表示を“黒”の
状態、つまり、光を発しない状態となるように画像表示
部を動作させるようにした。図15は、請求項5の発明
に対する実施例を示す図で、この実施例は、6眼の立体
表示が可能な構成で上記のような問題を生じている場合
について本発明による解決策を施したものである。図1
5で斜線で示した画素は、図12に示したように2つの
開口部を透過する光を発してしまうため、開口状態の開
口がこの図15の位置にあるときには、“黒”を表示し
て光を発しないようにしている。結果的に、4眼の立体
表示になってしまうのだが上記の問題を簡便に解決する
方法として有効である。
【0033】
【発明の効果】
請求項1の発明の効果:2次元画像を表示するための画
像表示部と、光の透過率の制御または位置の可変制御が
可能な開口部をアレイ状に配列して前記画像表示部から
出る光の一部を選択的に透過させるための開口制御部
と、前記画像表示部の位置が焦点面またはその近傍とな
るように配置して前記画像表示部の各画素から観測者に
向かう光線の発散角を調節するためのレンズアレイとに
よって構成され、前記開口制御部において光を透過でき
る開口部の位置の変化と同期して前記画像表示部に表示
する画像を切り替えて立体像の表示を行うようにしたの
で、従来の多眼方式より、高精細かつ広い視野角で連続
的に近い運動視差を持った立体像を表示できる。
【0034】請求項2の発明の効果:請求項1の発明に
おいて、前記開口制御部は、開口部を2次元的に配列し
たので、横方向だけでなく縦方向に関しても視差画像を
表示でき、請求項1の発明よりもさらに自然な立体表示
を実現させることができる。
【0035】請求項3の発明の効果:請求項1又は2の
発明において、前記画像表示部は、透過型の空間光変調
素子とこれを後ろ側より照明する光源と、前記空間光変
調素子と前記光源の間に配置して前記空間光変調素子の
一つの画素から出射する光束の発散角を調節するための
レンズアレイとによって構成されているので、一つの画
素から発した光線が開口状態にある一つの開口部しか通
らないようにすることで、立体像の再生に寄与しない光
線が表示装置から出射され、これが立体像を形成してい
る光線と混ざって画像が劣化するのを防ぐ。
【0036】請求項4の発明の効果:請求項1又は2の
発明において、前記画像表示部の観測者側の近傍に、前
記空間光変調素子の一つの画素から出射する光束の発散
角を調節するためのレンズアレイを配置したので、CR
Tのように自発光型の表示素子を用いた場合においても
請求項3の発明と同じ効果が得られる。
【0037】請求項5の発明の効果:請求項1又は2の
発明において、開口状態にある2つ以上の開口部を同時
に透過するような光を発することが可能な前記画像表示
部の画素について、この画素から光を発しないように動
作させるので、請求項3および請求項4の発明のように
部品点数を増やすことなく、一つの画素から発した光線
が開口状態にある一つの開口部しか通らないようにして
再生される立体像の画質の劣化を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1に記載の発明に対する第1の実施例
を示す図である。
【図2】 開口制御部(液晶空間光変調素子)の一構成
例を説明するための図である。
【図3】 請求項1の立体画像表示装置の動作説明をす
るための図である。
【図4】 請求項1の立体画像表示装置の動作説明をす
るための図である。
【図5】 請求項1の立体画像表示装置の動作説明をす
るための図である。
【図6】 クロストーク及びクロストーク防止例を説明
するための図である。
【図7】 クロストーク防止の他の例を説明するための
図である。
【図8】 請求項2の発明に対する開口制御部の実施例
を示す図である。
【図9】 請求項2の発明の一実施例を説明するための
図である。
【図10】 請求項2の発明において開口部制御部の制
御例を説明するための図である。
【図11】 請求項2の発明において開口部制御部の他
の制御例を説明するための図である。
【図12】 請求項3の発明が解決しようとする問題点
を説明するための図である。
【図13】 請求項3の発明の一実施例を説明するため
の図である。
【図14】 請求項4の発明の実施例を説明するための
図である。
【図15】 請求項5の発明の実施例を説明するための
図である。
【図16】 従来の2眼レンチキュラ方式による立体画
像表示装置の例を説明するための図である。
【図17】 従来の多眼方式立体画像表示装置の例を説
明するための図である。
【符号の説明】
1…液晶表示素子、2…レンズアレイ(レンチキュラシ
ート)、3…開口部制御部、4…レンズアレイ、5…光
源、10…観測者。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2次元画像を表示するための画像表示部
    と、光の透過率の制御または位置の可変制御が可能な開
    口部をアレイ状に配列して前記画像表示部から出る光の
    一部を選択的に透過させるための開口制御部と、前記画
    像表示部の位置が焦点面またはその近傍となるように配
    置して前記画像表示部の各画素から観測者に向かう光線
    の発散角を調節するためのレンズアレイとによって構成
    され、前記開口制御部において光を透過できる開口部の
    位置の変化と同期して前記画像表示部に表示する画像を
    切り替えて立体像の表示を行うことを特徴とする立体画
    像表示装置。
  2. 【請求項2】 前記開口制御部は、開口部が2次元的に
    配列した構成であることを特徴とする請求項1に記載の
    立体画像表示装置。
  3. 【請求項3】 前記画像表示部は、透過型の空間光変調
    素子と、該空間光変調素子を後ろ側より照明する光源
    と、前記空間光変調素子と前記光源の間に配置して前記
    空間光変調素子の一つの画素から出射する光束の発散角
    を調節するためのレンズアレイとによって構成されてい
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の立体画像表
    示装置。
  4. 【請求項4】 前記画像表示部の観測者側の近傍に、前
    記空間光変調素子の一つの画素から出射する光束の発散
    角を調節するためのレンズアレイを配置したことを特徴
    とする請求項1又は2に記載の立体画像表示装置。
  5. 【請求項5】 開口状態にある2つ以上の開口部を同時
    に透過するような光を発することが可能な前記画像表示
    部の画素について、この画素から光を発しないように動
    作させることを特徴とする請求項1又は2に記載の立体
    画像表示装置。
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