JP4285932B2 - 周期的な電流パルスを印加してニッケル、コバルト、ニッケル合金、またはコバルト合金を電気めっきする方法及び電気めっき浴 - Google Patents

周期的な電流パルスを印加してニッケル、コバルト、ニッケル合金、またはコバルト合金を電気めっきする方法及び電気めっき浴 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば硫酸塩、スルファミン酸塩、ないしは塩化物等の形態のニッケル化合物またはコバルト化合物を含有する電解液を使用して、電気めっき浴(または、電解槽)中でニッケル、コバルト、ニッケル合金、またはコバルト合金を電気めっき(電解析出)する方法及び電気めっき浴に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気めっきのための、上述した種類の電解液を記載した文献としては、例えばDE2558423、DE2218967、US2,470,775、それにEP0835335などの特許公報がある。また、本発明にかかる電気めっき法では、電気めっき浴の少なくとも1つの陽極と少なくとも1つの陰極とに周期的な電流パルスを印加するようにしている。このような電流パルスを用いた電気めっき法は、例えば上掲のUS2,470,775や、EP0835335などの従来技術文献に記載されている。また、この種の電気めっき法は基本的に、電気めっき浴中でニッケル、コバルト、ニッケル合金、またはコバルト合金を電気めっきするために用いられる方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種の電気めっき法は、その電気めっき法を用いて製造した部品が、所与の強度や所与の展延性(可鍛性)等の、所定の機械的特性を備えていることを要求される場合に、弱点を露呈する。その弱点とは、この種の電気めっき法を用いて製造した部品を、分離不能の接合方法によって他の部品に接合する場合に、また特に、溶接によって他の部品に接合する場合に、発生するものである。このような場合には、電気めっきによって形成したニッケルめっき層、コバルトめっき層、ニッケル合金めっき層、またはコバルト合金めっき層と他の部品との間の溶接部が十分な強度及び耐久性を持ち得るように、一般的に、そのめっき層が最低限度の展延性(可鍛性)を備えていることが要求される。ところが、溶接する部分のめっき層の展延性が大きすぎると、そのめっき層の強度が不足するために、耐荷重性(強度)についての必要条件を十分に満たせないことがある。これは特に、比較的大きな荷重が加わる部品についていえることであり、そのような部品としては、例えば、ロケットエンジンの構成部品などがある。特に、燃料噴射ヘッド、燃焼室、それにスラストノズルなどを接合して構成するロケットエンジンの推力発生室などは、その典型例である。
【0004】
上述した種類の公知の電気めっき法を用いて形成したニッケルめっき層、コバルトめっき層、ニッケル合金めっき層、またはコバルト合金めっき層では、そのめっき層を、特に溶接等によって、例えば鉄系合金やニッケル系合金などから成る他の部品に分離不能に接合する際に必要とされる特性を、そのめっき層が確実に持ち得るようにすることは不可能であった。
【0005】
従って本発明の目的は、電気めっき浴の少なくとも1つの陽極と少なくとも1つの陰極とに周期的な電流パルスを印加して、電気めっき浴中でニッケル、コバルト、ニッケル合金、またはコバルト合金を電気めっきする方法において、分離不能の接合方法によって他の部品に接合可能であり、また特に、溶接によって他の部品に接合可能な、ニッケルめっき層、コバルトめっき層、ニッケル合金めっき層、またはコバルト合金めっき層を形成し得る方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、請求項1に記載した特徴によって、また、請求項19に記載した特徴によって、達成されるものである。
【0007】
本発明にかかる、電気めっき浴中でニッケル、コバルト、ニッケル合金、またはコバルト合金を電気めっきする方法は、例えば硫酸塩、スルファミン酸塩、ないしは塩化物等の形態のニッケル化合物またはコバルト化合物を含有する電解液を使用するものである。また、この方法は、電気めっき浴の少なくとも1つの陽極と少なくとも1つの陰極とに周期的な電流パルスを印加して電気めっきを行うものであり、従って、いわゆるパルスめっき法を採用している。また、通常は、その表面にめっき層を形成しようとする被処理物それ自体を、陰極として利用する。特に本発明においては、陰極電流密度ICに対する陽極電流密度IAの比である電流密度比IA/ICの値を、1〜1.5の範囲から選択し、且つ、持続時間TCの陰極パルス間に流れる電荷QCに対する、持続時間TAの陽極パルス間に流れる電荷QAの比である電荷比QA/QC=(TA ・IA)/(TC ・IC)の値が、30〜45の範囲に含まれるようにしている。
【0008】
以上の2つの比の値を、以上の夫々の範囲から選択することによって、めっき層の強度及び展延性に関する特性を、確実に、そのめっき層と他の部品とを分離不能に接合する場合に必要とされる適切な特性にすることができる。尚、EP0835335に記載されている従来技術では、これとは対照的に、上述の電流密度比IA/ICの値を1.5以上に選択するということが提案されている。また、同特許公報では、上述の特性を備えためっき層を形成できるようにするための、適切なパラメータの範囲については何ら論じられていない。更に、同特許公報では、上述の電荷比QA/QCの値の適切な選択範囲についても何ら論じられていない。
【0009】
特に、本発明の方法においては、前記電流密度比IA/ICの値を、1.2〜1.45の範囲から、また好ましくは1.3〜1.4の範囲から選択し、且つ、前記電荷比QA/QC=(TA ・IA)/(TC ・IC)の値が、35〜40の範囲に含まれるようにするのがよい。これら2つのパラメータの値を、これらパラメータ範囲に含まれるように選択することによって、形成されるめっき層の強度及び展延性に関する特性が、特に優れたものとなることが判明している。
【0010】
最終的に形成されるめっき層の耐荷重性(強度)が、被処理物の表面の全域において良好なものとなるようにするには、優れた特性を有するめっき層を、被処理物の表面に、より均一に形成することが肝要であり、そうするためには、ニッケル、コバルト、ニッケル合金、またはコバルト合金をめっきしようとしている被処理物の形状に適合させた形状を有する、少なくとも1つの形状適合陽極を使用するのがよい。このような形状適合陽極を使用することにより、被処理物の表面の広範な領域において、陽極と被処理物との間の距離を一定にすることができるため、それによって、より均一なめっき層を形成することが可能になる。
【0011】
場合によっては、前記電気めっき浴に複数の陽極を装備し、それら複数の陽極のうち、前記被処理物に近接した位置に配設する少なくとも1つの陽極を形状適合陽極としてもよい。被処理物に近接した位置に配設する陽極は、被処理物から離れた位置に配設する陽極よりも、形状適合陽極とすることによる効果が強く現れる。それゆえ、被処理物から離れた位置に配設する陽極には、通常低コストで製作することができ、しかも、被処理物の形状にかかわらず使用することのできる、形状適合化を施していない陽極を使用して構わない。このように、形状適合陽極と、形状適合化を施していない陽極とを、適切に組合せることによって、めっき層の品質と、その品質を高めるために必要なコストとの間の、最適の兼ね合いを実現することができる。
【0012】
形状適合化陽極を形成するには、例えば、めっきしようとするニッケル、コバルト、ニッケル合金、またはコバルト合金のイオンを通過させることができ、その中にニッケル、コバルト、ニッケル合金、またはコバルト合金から成る充填材を充填するようにした形状適合容器を使用すればよい。このように充填材を充填するようにした容器の具体例としては、ニッケル・ペレットを充填するようにしたチタン製またはプラスチック製の籠状容器がDE2558423特許公報に記載されているが、ただし、同特許公報の籠状容器は、形状適合化を施したものではない。
【0013】
また、上述した形状適合容器を用いる代わりに、前記形状適合陽極として、めっきしようとするニッケル、コバルト、ニッケル合金、またコバルト合金から成る層を少なくとも含むか、または、その全体が、純粋なニッケル、コバルト、ニッケル合金、またはコバルト合金で形成された、純粋な電極体を使用することも基本的に可能である。
【0014】
めっき処理の実行中に、被処理物の表面の個々の領域ごとに、その領域におけるめっき層の形成に対して、異なる強度で影響を及ぼすことが必要になることがある。上述した形状適合陽極を使用すると共に、このように領域ごとにメッキ層の形成に対して異なる強度で影響を及ぼすようにしてもよく、また、上述した形状適合陽極を使用する代わりに、このように領域ごとにメッキ層の形成に対して異なる強度で影響を及ぼすことで、形状適合陽極を使用したときと類似の効果を得るようにしてもよい。また、このように領域ごとにメッキ層の形成に対して異なる強度で影響を及ぼすためには、前記被処理物を、めっき処理の全処理時間のうちの少なくとも一部の時間に、電流遮蔽部材によって遮蔽するようにすればよい。これによって、遮蔽された領域では、遮蔽されない領域と比べて、めっき層の成長が抑制されるようになる。従って、形成されるめっき層の特性に対して、局所的な影響を及ぼすことが可能となる。ここでいうめっき層の特性とは、具体的には、特に、被処理物の表面に形成されるめっき層の厚さのことであるが、ただしそれに限られず、形成されるめっき層の機械的特性などにも局所的な影響を及ぼすことができる。
【0015】
また特に、前記電流遮蔽部材を、前記被処理物の、めっき層の優先的形成がなされる部分の近傍に配設するようにするのがよい。これによって、そのような部分では、その他の部分と比べて、過剰なめっき層の成長が抑制されるようになるため、被処理物の表面の全領域において、めっき層の一様な成長を行わせることが可能となる。
【0016】
また、有害な異種物質や、電解液に懸濁している浮遊物などを、電気めっき浴から除去して、電解液をできるだけ清浄な状態に維持することが望ましい。そのためには、例えば、少なくともめっき処理の開始前に、活性炭、及び/または、過酸化水素を使用して、電解液の浄化処理を実行するのがよい。特に、めっき処理の開始前に、電解液の浄化処理を実行する際には、電解液1リットルあたり0.5g〜5gの、また好ましくは電解液1リットルあたり1g〜3gの活性炭を使用し、且つ、電解液1リットルあたり0.5ml〜3mlの、また好ましくは電解液1リットルあたり1ml〜2mlの30%過酸化水素を使用するのがよい。
【0017】
ただし、このようにメッキ処理の開始前に実行する浄化処理では、電解液を、めっき処理の開始時点においてだけ、清浄な状態にし得るに過ぎない。そこで、めっき処理の実行中の全期間に亘って電解液を清浄な状態に維持するために、以上の浄化処理に加えて、或いは、以上の浄化処理の代わりに、めっき処理の実行中に電解液の浄化処理を実行するようにするのもよい。このような浄化処理のために、本発明の好適な実施の形態では、活性炭フィルタ等を用いて電解液の濾過処理を実行すると共に、選択分離浴を用いて電解液から異種物質を除去するようにしている。この目的に使用する選択分離浴としては、例えば、然るべき電流制御によって、異種物質を特別にめっき層として析出させることにより、電解液から異種物質を除去するように構成した電気めっき浴を用いることができる。これらの手段によって浄化した電解液は、所望の物質だけを含有する理想的な電解液となり、即ち、ニッケル電解液の場合であれば、例えば本明細書の冒頭部に記載した種類のニッケルまたはニッケル合金の化合物だけを含有し、また、コバルト電解液の場合であれば、例えば本明細書の冒頭部に記載した種類のコバルトまたはコバルト合金の化合物だけを含有する理想的なものとなる。こうして選択分離浴で浄化された電解液は、電気めっき浴へ還流される。
【0018】
更に、電解液を循環させるようにしてもよく、その場合には、例えば、少なくとも1つの循環装置を用いて電解液を循環させると共に、複数のノズルを介して電解液を前記電気めっき浴中へ還流させるようにすればよい。また、その場合に特に、それら複数のノズルの構成、並びに、それら複数のノズルの電気めっき浴中における配設態様を、電解液を前記電気めっき浴中で循環させるのに適した、及び/または、前記被処理物へ吹き付けられる電解液の流れを発生させるのに適した構成並びに配設態様とするのがよい。このようにした場合には、複数のノズルは、電気めっき浴中で電解液を循環させる機能と、電気めっき浴へ電解液を還流させる機能とを果たすことに加えて、更に、その還流が最適な態様で行われるようにすることによって、電気めっき浴中で進行するめっき成長過程の改善にも資するものとなる。なぜならば、そのようにすることで、高度に清浄化された電解液が常に最適な状態で混合されるようになり、また、高度に清浄化された電解液を被処理物の所望の部位へ最適な状態で吹き付けることが可能となるからである。
【0019】
本発明にかかる方法は基本的に、電気めっきを施した後に、その他の部品と分離不能に接合し、また特に溶接によって接合することになる、様々な部品の製造に適したものである。ただし、本発明にかかる方法は、特に、大きな荷重が作用する部品の製造に適している。そのような部品には、例えば、ロケットエンジンの構成部品等があり、特に、本発明にかかる方法の具体的な適用用途としては、ロケットエンジンの燃料噴射ヘッド、及び/または、燃焼室、及び/または、スラストノズルの製造に用いるという用途を挙げることができる。ただし、本発明にかかる方法は、このような種類の部品の製造に用いることに限定されず、製造後に大きな荷重が作用する状態で使用されるために十分な強度を備えなければならない上に、大きな展延性も備えなければならない部品であれば、その他のいかなる部品の製造にも好適に用い得るものであり、例えば、様々な基本的構造体や、燃焼炉の構成部品などであって、過酷な熱的条件を満足しなければならない構造体や部品の製造に好適に用いられる。また、パラメータの値を、本発明にかかる方法に従った範囲内で様々に変化させることで、形成されるめっき層の強度及び展延性を比較的広い範囲で張設することができるが、このことについては後に更に詳細に説明する。
【0020】
本発明のもう1つの主題を成しているのが、独特の構成を有する電気めっき浴である。この電気めっき浴は、電解液を用いてニッケル、ニッケル合金、コバルト、またはコバルト合金を電気めっきするための電気めっき浴であって、
被処理物の形状に適合させた形状を有する少なくとも1つの形状適合陽極と、
該電気めっき浴の陽極及び陰極に周期的な電流パルスを印加するための電流パルス印加装置と、
前記被処理物を少なくとも部分的に遮蔽するための電流遮蔽部材と、
電解液の浄化処理を行うための浄化処理装置と、
少なくとも1つの循環ポンプと電解液を該電気めっき浴中へ還流させるための複数のノズルとを備えた、電解液を循環させるための循環装置と、
を備え
陰極電流密度I C に対する陽極電流密度I A の比である電流密度比I A /I C の値を1〜1.5の範囲から選択し、且つ、持続時間T C の陰極パルス間に流れる電荷Q C に対する、持続時間T A の陽極パルス間に流れる電荷Q A の比である電荷比Q A /Q C =(T A ・I A )/(T C ・I C )の値が、30〜45%の範囲に含まれるようにする
ことを特徴とするものである。
【0021】
この独特の構成を有する電気めっき浴は、上に説明した方法を実施するという目的に好適に使用し得るものである。ただし、上に説明した方法は、基本的に、その他の構成を有する電気めっき浴を用いて実施することも可能であり、本発明の基本的形態の方法ないしそれに改変を加えた変形形態の方法を実施するという目的に適するように構成した様々な電気めっき浴を使用して実施することができる。
【0022】
この独特の構成を有する電気めっき浴の具体的な実施の形態として、本発明の方法に関連して上で述べた様々な特徴に対応した構成とすることが可能である。例えば、前記少なくとも1つの形状適合陽極を、ニッケル、コバルト、ニッケル合金、またはコバルト合金から成る充填材を充填した形状適合容器として構成するようにしてもよい。
【0023】
また、本発明の方法に関連して上で述べたように、例えば、前記電気めっき浴に複数の陽極を配設し、前記被処理物に近接した位置に配設した陽極だけを形状適合陽極とする構成としてもよい。この場合、その他の陽極も、夫々に然るべき形状とするのは当然であるが、ただし、被処理物に近接した位置に配設する陽極だけを、被処理物の形状に適合させた形状とするのである。また、その形状適合化は一方向のみのものとし、例えば陽極の縦方向にだけ形状適合化を施すようにしてもよく、或いは、2方向以上の方向に形状適合化を施すようにして、例えば陽極の縦方向に加えて、それと直交する方向にも形状適合化を施すようにしてもよい。
【0024】
更に、前記浄化処理装置が、例えば活性炭フィルタ等の濾過装置と、選択分離浴とを含んでいる構成としてもよい。こうすることによって、電解液中に懸濁している浮遊物質も、また有害な異種物質も、いずれも電解液から除去することが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に図1〜図3を参照しつつ、本発明の具体的な実施の形態について説明して行く。図1は、電流密度比IA/ICの値を本発明に従った範囲内の値としたときの、電荷比QA/QCとめっき層の強度及び展延性との関係を示したグラフであり、図2は本発明にかかる電気めっき浴の構成を示した模式図であり、図3は本発明にかかる電気めっき浴の具体的な構成例を示した平面図である。
【0026】
以下に説明する実施の形態は、ニッケル化合物を含有する電解液を用いた電気めっき浴(または電解槽)を使用して、本発明にかかる方法を実施する場合の具体例である。ただし、本発明にかかる方法を実施するために、場合によっては、コバルト化合物を含有する電解液を用いた電気めっき浴を使用することもある。また、電解液の種類に関しては、ニッケル化合物ないしコバルト化合物を含有する公知の様々な電解液を用いて本発明を実施することができ、例えばニッケル化合物に関しては、硫酸ニッケル及び塩化ニッケルを含有する電解液や、スルファミン酸ニッケル及び塩化ニッケルを含有する電解液などを用いることができ、また、コバルト化合物に関しては、同様に、コバルトの硫酸塩、スルファミン酸塩、塩化物などを含有する電解液を用いることができる。本明細書の冒頭に列挙した従来技術文献には、本発明の方法に用いることのできる電解液の成分処方の具体例が幾つも記載されている。また、用いる電解液には更に、例えばEP0835335ないしDE2218967などに記載されているスルホン化ナフタリンや、US2,470,775の第3頁、第2パラグラフに記載されている添加剤などを添加するようにしてもよい。
【0027】
また、めっき(析出)の技法としては、電気めっき浴の陽極及び陰極に周期的な電流パルスを印加して実施する、いわゆるパルスめっき法を採用している。このパルスめっき法の基本原理は、本明細書の冒頭に列挙した従来技術文献に記載されている通りである。それら従来技術文献には更に、パルスめっき法を実施するためにパラメータの値を選択する範囲として、特に電流密度及びパルス持続時間という2つのパラメータについて、かなり広い選択可能範囲が記載されている。しかしながら、それら文献に記載されているそれらパラメータの選択範囲は、パラメータの値をそれら選択範囲から選択しさえすれば、電気めっきによって形成されるめっき層が、溶接可能なめっき層になるというものではなく、なぜなら、そのようにして形成されためっき層は、強度及び展延性に関する必要条件を満足するものとはならないからである。
【0028】
必要な強度を備えためっき層を得るために、本発明においては、陰極電流密度ICに対する陽極電流密度IAの比である電流密度比IA/ICの値を、1〜1.5の範囲から選択し、且つ、持続時間TCの陰極パルス間に流れる電荷QCに対する、持続時間TAの陽極パルス間に流れる電荷QAの比である電荷比QA/QC=(TA ・IA)/(TC ・IC)の値が、30〜45の範囲に含まれるようにしている。また、電流密度比IA/ICの値を1.2〜1.45の範囲から選択し、且つ、電荷比QA/QC=(TA ・IA)/(TC ・IC)の値が、35〜40の範囲に含まれるようにすれば、更に優れた効果が得られる。そして、電流密度比IA/ICの値を1.3〜1.4の範囲から選択し、且つ、電荷比QA/QC=(TA ・IA)/(TC ・IC)の値が、35〜40の範囲に含まれるようにすることによって、最も優れた効果が得られる。従って、電流密度比IA/ICの値及び電荷比QA/QCの値を任意に選定したのでは、必要とされる適切な特性を備えためっき層は得られず、電流密度比IA/ICの値を所定の範囲から選択し、更に、電荷比QA/QCの値も、電流密度比IA/ICの値に関連した所定の範囲に含まれるようにしてはじめて、そのような特性を備えためっき層が得られるのである。そして、具体的には、それらの値を、前記記載した範囲に含まれるようにするのである。
【0029】
これに関して図1を参照して更に説明すると、同図は、以上に述べた方法に従って、電流密度比IA/ICの値が1.3〜1.4の範囲に含まれるようにして形成したニッケルめっき層の、電荷比QA/QCの値に対する、降伏点(0.2%の永久歪を発生する点)Rp 0.2、強度Rm、及び展延性A5の値を示したグラフである。図から明らかなように、電荷比QA/QCの値が35〜40の範囲内にあるときには、強度及び展延性の値がいずれも平均値程度の値で推移しており、このことから、形成されるめっき層の展延性と強度とが、良好な兼ね合いで達成されることが分かる。そして、電荷比QA/QCの値が40を超えて大きくなると、展延性は増大するものの、強度が低下してしまい、従って、形成されるめっき層の機械的安定性が不十分になる。一方、電荷比QA/QCの値が35より小さくなると、強度は増大するものの、展延性が著しく低下してしまい、これは、形成されるめっき層が非常に脆くなることを意味している。従ってこの場合には、溶接直後の材料収縮によってめっき層が過酷な熱応力の作用を受ける溶接領域において、めっき層の材料破壊が発生するおそれがある。また、電流密度比IA/ICの値を、上述の範囲を逸脱したより大きな値にした場合、または、より小さな値にした場合には、それによって、降伏点、強度、または展延性が更に低下するという不都合を生じる。また、コバルトめっき層や、コバルト合金めっき層の場合にも、同様の傾向が認められる。
【0030】
図2は、本発明を実施するために使用する電気めっき浴1の構成を示した模式図であり、この電気めっき浴1には、上述した種類の電解液が満たされている。また、電気めっき浴1中には、めっきを施そうとする被処理物2が浸漬されており、この被処理物2は、例えばロケットエンジンの燃焼室などである。この被処理物2の表面に、電気めっきによって、例えばニッケルめっき層などのめっき層を形成する。また、ここでは、電気めっきを行うために、電気めっき浴1中に、被処理物2の形状に適合させた形状を有する陽極(形状適合陽極)3を少なくとも1つ配設するようにしている。この陽極の形状適合化は、一方向のみのものとして、例えば陽極3の縦(長手)方向にだけ形状適合化を施すようにしてもよく、或いは、2方向以上の方向に形状適合化を施すようにして、例えば、陽極の縦方向に加えて、それと直交する方向にも形状適合化を施すようにしてもよい。図2には、図を簡明にするために、複数備えている陽極のうちの1つの陽極3だけを示した。一方、図3は、電気めっき浴1中に複数の陽極3a、3bを配設する場合の具体的な配設例を示したものであり、この図3の具体例では、被処理物2に近接した位置に配設されている2つの陽極3aだけが、形状適合陽極として形成されている。このようにしているのは、被処理物に近接した位置に配設する陽極の方が、離れた位置に配設する陽極と比べて、その陽極に形状適合化を施したときの効果が強く現れるからである。これに対して、被処理物から離れた位置に配設する陽極3bは、いかなる形状の被処理物にも共通して使用する陽極とすることができ、その最も簡明な具体例は、平板状の陽極とするというものであるが、ただしそれに限られず、一般的に用いられているいかなる陽極形状としてもよい。従って、被処理物2に近接した位置に配設する陽極3aだけを、電気めっきしようとする個々の被処理物2の形状に適合させた形状適合陽極とすればよい。複数の陽極の形状を以上のようにすることで、様々な形状の被処理物に対応するための高度の共通性を維持しつつ、しかも、複数の陽極3a、3bに、最適な効果を発揮させることができる。
【0031】
図2に示した形状適合陽極3は、形状適合容器8で形成されている。この形状適合容器8は、例えばチタン製の籠状容器などであり、めっきに必要なニッケル・イオンを通過させることができる。更に、この形状適合容器8の外周を、同様にニッケル・イオンを通過させることができるようなアウタ・カバーで囲繞するようにしてもよく、また、そのようなアウタ・カバーを容器8に一体に形成するようにしてもよい。また、図2に示した具体例では、めっきに必要なニッケルを、ニッケル粒体9の形態として、このニッケル粒体9を容器8に充填してあり、この構成によれば、めっき処理を実行しているうちにニッケルが少しずつ消費されるのに合わせて、その補充を容易に行うことができる。図中の4は、電流パルス印加装置である。この電流パルス印加装置4により、電気めっき浴1中の陽極3と、陰極として機能する被処理物2とに、周期的な電流パルスを印加して、以上に説明したパルスめっき法を実施するようにしている。
【0032】
電気めっき浴1は更に、複数の電流遮蔽部材5を備えており、それら電流遮蔽部材5は、めっき処理の全処理時間のうちの少なくとも一部の時間に、被処理物2の表面のうちの、所望の部分を遮蔽しておくための部材である。図2の具体例では、被処理物2のエッジ部分を遮蔽するようにしており、このようにしているのは、この被処理物2のエッジ部分は、遮蔽しないとニッケルめっき層が厚く成長し過ぎるため、被処理物2の全表面に亘って一様な厚さのめっき層を形成することができなくなるからである。また、図2の具体例では、2つの電流遮蔽部材5の各々を、リング状の部材として形成してあり、それらを被処理物2の上下のエッジ部分に対して同心的に配設している。それら電流遮蔽部材5で、少なくとも所望の時間に亘って、被処理物2のエッジ部分を遮蔽しておくことによって、めっき処理の全処理時間が経過した後に、被処理物2の全表面に亘って一様な厚さのめっき層が形成されているようにすることができる。また、例えば被処理物2の突起部分のように、この被処理物2の表面のうちの、遮蔽しないとめっき層が厚く付きすぎる部分を、上と同様に遮蔽するようにしてもよい。それによって、例えば凹部などのように、何もしなければ他の部分より薄いめっき層しか形成されない部分に対しても、めっき層の一様化が可能になる。尚、適当な移動装置によって、電流遮蔽部材5を電気めっき浴1内で移動させたり、電気めっき浴1から完全に引き上げることができるようにしておくのもよい。
【0033】
めっき処理の開始前に電解液の浄化処理を実行すると効果的である。この浄化処理は、特に、電解液1リットルあたり1g〜3gの活性炭を使用し、且つ、電解液1リットルあたり1ml〜2mlの30%過酸化水素を使用して実行することによって、好ましい結果が得られるが、ただし、それら浄化剤の使用量は、これらの範囲に限定されるものではなく、これらの範囲を超えて増量したり、これらの範囲より少ない量に減量したりすることも基本的に可能である。
【0034】
浄化処理装置6は、めっき処理の実行中に電解液の浄化処理を実行するための装置であり、図2に模式的に示したように、濾過装置である活性炭フィルタ10及び選択分離浴11によって、電解液から有害な異種物質及び浮遊物質を除去するものである。また、吸入管路を介して電気めっき浴1から電解液を吸入し、還流管路を介して電気めっき浴1へ電解液を還流させるようにしている。これによって、電解液が高度に浄化され、特に異種金属等の異種物質や、電解液中に懸濁している浮遊物質を、電解液から略々完全に除去することができる。この具体例の電気めっき法では、この浄化処理を実行することにより、ニッケル浴中のFe、Cu、Cr、Al、Zn、Coなどの異種物質の含有量を電解液1リットルあたり0.1mg以下にまで低下させることが可能となっている。これによって、形成されるめっき層の特性を更に向上させることができ、なぜならば、これら異種物質の含有量が低下することによって、形成されるめっき層の展延性が更に増大すると共に、その強度も著しく増大するからである。
【0035】
電気めっき浴1は更に、図2に模式的に示したように、循環ポンプ12と複数のノズル7とを備えた、電解液を循環させるための循環装置13を備えている。そして、複数のノズル7の構成、並びに、複数のノズル7の配設態様は、電解液を還流させるのに適した構成並びに配設態様としてある。また、このように複数のノズル7を用いて電解液を電気めっき浴1中へ還流させることは、電解液を電気めっき浴1中で循環させることの一助となると共に、被処理物2へ吹き付けられる電解液の流れを発生させることの一助ともなるものである。そのため、複数のノズル7の配置及び噴出方向は、それらの目的を満たすようにしてある。また、浄化処理装置6と循環装置13とは、基本的に、それらを組合せて単一の装置として構成することが可能であり、例えば、浄化処理装置6で浄化した電解液を、複数のノズル7から電気めっき浴1中へ還流させるような構成とすればよい。
【0036】
【発明の効果】
本発明により、分離不能の接合方法によって他の部品に接合可能であり、また特に、溶接によって他の部品に接合可能な、ニッケルめっき層、コバルトめっき層、ニッケル合金めっき層、またはコバルト合金めっき層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電流密度比IA/ICの値を本発明に従った範囲内の値としたときの、電荷比QA/QCとめっき層の強度及び展延性との関係を示したグラフである。
【図2】本発明にかかる電気めっき浴の構成を示した模式図である。
【図3】本発明にかかる電気めっき浴の具体的な構成例を示した平面図である。
【符号の説明】
1 電気めっき浴
2 被処理物(陰極)
3、3a、3b 陽極
5 電流遮蔽部材
6 浄化処理装置
7 ノズル
8 形状適合容器
9 充填材
10 濾過装置(活性炭フィルタ)
11 選択分離浴
13 循環装置

Claims (22)

  1. 周期的な電流パルスが印加される電気めっき浴(1)の少なくとも1つの陽極(3,3a,3b)と少なくとも1つの陰極と、ニッケル化合物またはコバルト化合物を含有する電解液を備えた前記電気めっき浴(1)とを含み、ニッケル、コバルト、ニッケル合金、またはコバルト合金を電気めっきする方法において、
    陰極電流密度ICに対する陽極電流密度IAの比である電流密度比IA/ICの値を1〜1.5の範囲から選択し、且つ、持続時間TCの陰極パルス間に流れる電荷QCに対する、持続時間TAの陽極パルス間に流れる電荷QAの比である電荷比QA/QC=(TA ・IA)/(TC ・IC)の値が、めっき層の強度と展延性の両方の特性が優れたものとなる30〜45%の範囲に含まれるようにすることを特徴とする方法。
  2. 前記電流密度比IA/ICの値が、1.2〜1.45の範囲であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記電流密度比IA/ICの値が、1.3〜1.4の範囲であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 前記少なくとも1つの陽極(3,3a,3b)を、被処理物(2)の形状に適合するように形成することを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 前記電気めっき浴(1)中に複数の陽極(3a,3b)を配設し、それら複数の陽極のうち、前記被処理物(2)に近接した位置に配設する少なくとも1つの陽極(3a)を形状適合陽極(3a)とすることを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. 少なくとも1つの陽極(3a)を、めっきしようとするニッケル、コバルト、ニッケル合金またはコバルト合金を通過させることができ、その中にニッケル、コバルト、ニッケル合金またはコバルト合金からなる充填材(9)を充填するようにした形状適合容器(8)を含むことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の方法。
  7. 少なくとも1つの陽極(3a)が、めっきしようとするニッケル、コバルト、ニッケル合金、またはコバルト合金から成る層を少なくとも含む、無垢な電極体からなることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の方法。
  8. 前記被処理物(2)を、めっき処理の全処理時間のうちの少なくとも一部の時間に、電流遮蔽部材(5)によって遮蔽することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項記載の方法。
  9. 前記電流遮蔽部材(5)を、前記被処理物(2)の、めっき層の優先的形成がなされる部分の近傍に配設することを特徴とする請求項8記載の方法。
  10. めっき処理の開始前または実行中の少なくともいずれかの際に、電解液の浄化処理を実行することを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項記載の方法。
  11. めっき処理の開始前に、電解液1リットルあたり0.5g〜5gの活性炭と、電解液1リットルあたり0.5ml〜3mlの30%過酸化水素とが浄化処理に使用することを特徴とする請求項10記載の方法。
  12. めっき処理の開始前に、電解液1リットルあたり1g〜3gの活性炭と、及び電解液1リットルあたり1ml〜2mlの30%過酸化水素とを浄化処理に使用することを特徴とする請求項10記載の方法。
  13. めっき処理の実行中に電解液の浄化処理を実行する際に、電解液を濾過処理し、少なくとも1つの選択分離浴(11)を備えた電解液から異種物質を除去処理することを特徴とする請求項10乃至12の何れか1項記載の方法。
  14. 電解液を活性炭フィルタ(10)を用いて濾過処理することを特徴とする請求項13記載の方法。
  15. めっき処理の処理時間の少なくとも一部の時間に、少なくとも1つの循環装置(13)を用いて電解液を循環し、且つ、複数のノズル(7)を介して電気めっき浴(1)中へ還流させることを特徴とする請求項1乃至14の何れか1項記載の方法。
  16. 前記複数のノズル(7)は、前記電気めっき浴(1)を循環し、または電解液の流れを前記被処理物(2)へ吹き付けるように電気めっき浴(1)中に配設することを特徴とする請求項15記載の方法。
  17. 被処理物(2)は、ロケットエンジンの部品であることを特徴とする請求項1乃至16の何れか1項記載の方法。
  18. 前記ロケットエンジンの部品は、少なくとも噴射ヘッド、燃焼室、またはスラストノズルであることを特徴とする請求項17記載の方法。
  19. ニッケル、ニッケル合金、コバルト、コバルト合金を電気めっきするための電気めっき浴(1)において、
    該電気めっき浴(1)中の被処理物(2)の形状に適合させた形状を有する少なくとも1つの形状適合陽極(3,3a,3b)と、
    少なくとも1つの形状適合陽極(3,3a,3b)と、陰極(2)とに周期的な電流パルスを印加するための電流パルス印加装置(4)と、
    前記被処理物(2)を少なくとも部分的に遮蔽する電流遮蔽部材(5)と、
    電解液の浄化処理を行うための浄化処理装置(6)と、
    少なくとも1つの循環ポンプ(12)と、前記電気めっき浴(1)中へ電解液を還流させるための複数のノズル(7)とを備えた、電解液を循環させるための循環装置(13)と、
    を備え、
    陰極電流密度ICに対する陽極電流密度IAの比である電流密度比IA/ICの値を1〜1.5の範囲から選択し、且つ、持続時間TCの陰極パルス間に流れる電荷QCに対する、持続時間TAの陽極パルス間に流れる電荷QAの比である電荷比QA/QC=(TA ・IA)/(TC ・IC)の値が、めっき層の強度と展延性の両方の特性が優れたものとなる30〜45%の範囲に含まれるようにする
    ことを特徴とする電気めっき浴。
  20. 前記少なくとも1つの形状適合陽極(3,3a,3b)が、ニッケル、コバルト、ニッケル合金、コバルト、コバルト合金から成る充填材(9)を充填した形状適合容器(8)を含むことを特徴とする請求項19記載の電気めっき浴。
  21. 前記電気めっき浴(1)中に複数の陽極(3a,3b)を配設し、前記被処理物(2)に近接した位置に配設した陽極(3a)だけを形状適合陽極としてあることを特徴とする請求項19又は20記載の電気めっき浴。
  22. 前記浄化処理装置(6)が、濾過装置(10)と選択分離浴(11)とを含むことを特徴とする請求項19乃至21の何れか1項記載の電気めっき浴。
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