JP4285515B2 - パーキングロック解除荷重軽減装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の動力源から駆動輪への動力伝達系に用いられる自動変速機のパーキングロック解除荷重軽減装置に関する。
自動変速機を備えた車両においてPレンジでの停車から走行を開始する場合、ドライバーはPレンジからRやDレンジなどへのレンジ切り替え操作、いわゆるP抜き操作を行う。この時、車両の停車位置が坂道であると、車両の重量に伴う駆動輪からのトルク伝達によりパーキングギヤとパーキングポールとの噛み合い部分の係合荷重が過大となって、パーキングポールが容易に抜けなくなり、P抜き操作が困難となる場合がある。
このような現象を防止するためにP抜き操作時には電動機やエンジンの出力を利用して駆動輪からのトルクに対向するトルクをパーキングギヤに与えることで前記係合荷重を低減させ、このことでP抜き操作を容易とするパーキングロック解除荷重軽減装置の技術が提案されている(例えば特許文献1,2参照)。
特開平9 − 2 8 6 3 1 2 号公報(第6−8頁、図6) 特開2006−74894号公報(第8−9頁、図2)
しかし特許文献1,2のパーキングロック解除荷重軽減装置では、通常、駆動輪に対するフットブレーキによる制動力が作用している状況下にて、駆動輪からのトルクに対向するトルクをパーキングギヤに与えている。このため自動変速機の出力軸に対してより大きな捩れを与えることによって、前記係合荷重を低減させている。
したがってパーキングギヤを回転させるために非常に大きなトルク出力が必要となる。このため多大なエネルギー消費を生じる。又、出力軸に過大な捩れ力を与えることから出力軸やこれに関連する動力伝達系の耐久性を高める必要があり、自動変速機の大型化を招くおそれがある。
本発明は、小さいトルク出力あるいはトルク出力なしで前記係合荷重を低減してP抜き操作を容易にすることができるパーキングロック解除荷重軽減装置を目的とするものである。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載のパーキングロック解除荷重軽減装置は、車両の動力源から駆動輪への動力伝達系に用いられる自動変速機のパーキングロック解除荷重軽減装置であって、駆動輪が拘束された状態にてパーキングギヤに対してパーキングギヤとパーキングポールとの係合荷重が小さくなる方向へのトルクを付与すると共に該トルクが付与されているときにあって同トルクによりパーキングギヤが回転するまで駆動輪の拘束力を低減するパーキングロック解除荷重軽減処理を実行することを特徴とする。
このパーキングロック解除荷重軽減装置は、前記係合荷重が小さくなる方向へのトルク付与と共に、パーキングギヤが回転するまで駆動輪の拘束力低減を実行している。このように拘束された駆動輪の拘束力が低減されることにより、自動変速機の出力軸に過大な捩れを生じさせることなく、小さいトルクでもパーキングギヤを必要角度回転できるようになる。したがって小さいトルク出力でもパーキングギヤとパーキングポールとの噛み合いによる係合荷重を低減でき、このことにより車両乗員によるP抜き操作を容易なものとすることができる。
請求項2に記載のパーキングロック解除荷重軽減装置は、車両の動力源から駆動輪への動力伝達系に用いられる自動変速機のパーキングロック解除荷重軽減装置であって、駆動輪に対する制動力を調節する駆動輪制動力調節手段と、パーキングギヤに対してトルクを出力するパーキングギヤトルク出力手段と、前記パーキングギヤの回転を検出するパーキングギヤ回転検出手段と、前記駆動輪制動力調節手段の制動力調節により駆動輪を拘束状態に維持する駆動輪拘束手段と、前記駆動輪拘束手段による駆動輪の拘束状態維持後に、前記パーキングギヤトルク出力手段によりパーキングギヤとパーキングポールとの係合荷重が小さくなる方向にパーキングギヤに対してトルクを出力する係合荷重低減手段と、前記係合荷重低減手段によるトルク出力期間に、前記パーキングギヤ回転検出手段にて基準角度分の前記パーキングギヤの回転が検出されるまで、前記駆動輪拘束手段による駆動輪の拘束力を徐減させる駆動輪拘束力徐減手段とを備えたことを特徴とする。
このように駆動輪拘束力徐減手段がパーキングギヤ回転検出手段にて基準角度分の回転が検出されるまで駆動輪拘束手段による前記駆動輪の拘束力を徐減させる。このことにより、小さいトルク出力でも前記係合荷重を低減でき、車両乗員によるP抜き操作を容易なものとすることができる。
請求項3に記載のパーキングロック解除荷重軽減装置では、請求項2に記載のパーキングロック解除荷重軽減装置の構成と、車両乗員からのパーキングロック解除荷重軽減実行の指示を入力する指示入力手段とを備え、前記係合荷重低減手段及び前記駆動輪拘束力徐減手段は、前記指示入力手段にて指示入力があった場合に処理を実行することを特徴とする。
指示入力手段に対して車両乗員が指示することによって実質的なパーキングロック解除荷重軽減処理がなされる構成とすることで、この処理実行についての必要なタイミングが判明する。このように車両乗員の意志が確実に判明するので、より適切なタイミングでパーキングロック解除荷重軽減処理が可能となる。
請求項4に記載のパーキングロック解除荷重軽減装置では、請求項3において、前記係合荷重低減手段及び前記駆動輪拘束力徐減手段は、前記指示入力手段にて指示入力があった場合に、車両運転状態がパーキングロック解除荷重軽減実行条件を満足していない状態では、処理は実行しないことを特徴とする。
このように車両運転状態がパーキングロック解除荷重軽減実行条件を満足していない状態では、指示入力手段に与えられる車両乗員からのパーキングロック解除荷重軽減実行の指示入力があっても処理は実行しない。このことにより不適切な車両運転状態にてパーキングロック解除荷重軽減処理を開始することが防止できる。したがって指示入力手段に対する車両乗員の誤操作による処理開始を防止できる。
請求項5に記載のパーキングロック解除荷重軽減装置では、請求項1〜4のいずれかに記載のパーキングロック解除荷重軽減装置の構成と、該構成による処理後に、駆動輪を拘束状態に戻すと共に、車両乗員による加速指示がなされると駆動輪に対する拘束力維持制御を停止する後処理手段とを備えたことを特徴とする。
このようにすることでパーキングロック解除荷重軽減処理後に車両を安定に維持できると共に車両乗員による運転を円滑に開始させることができる。
請求項6に記載のパーキングロック解除荷重軽減装置では、車両の動力源から駆動輪への動力伝達系に用いられる自動変速機のパーキングロック解除荷重軽減装置であって、駆動輪が拘束された状態にて駆動輪とパーキングギヤとの間でトルクを伝達するための締結力を低減するパーキングロック解除荷重軽減処理を実行することを特徴とする。
このパーキングロック解除荷重軽減装置は、駆動輪とパーキングギヤとの間でトルクを伝達するための締結力を低減している。この締結力が低減されることにより、パーキングギヤが駆動輪側から受けるトルクを小さくあるいは無くすことができる。したがって特にトルク出力を実行しなくてもパーキングギヤとパーキングポールとの噛み合いによる係合荷重を小さくでき、このことにより車両乗員によるP抜き操作を容易なものとすることができる。
請求項7に記載のパーキングロック解除荷重軽減装置は、車両の動力源から駆動輪への動力伝達系に用いられる自動変速機のパーキングロック解除荷重軽減装置であって、駆動輪に対する制動力を調節する駆動輪制動力調節手段と、パーキングギヤと駆動輪との間に設けた駆動力伝達用クラッチ手段と、前記駆動輪制動力調節手段の制動力調節により駆動輪を拘束状態に維持する駆動輪拘束手段と、前記駆動輪拘束手段による駆動輪の拘束状態維持後に、前記駆動力伝達用クラッチ手段による締結力を低減するクラッチ締結力低減手段とを備えたことを特徴とする。
パーキングギヤと駆動輪との間の駆動力伝達用クラッチ手段による締結力を低減することにより、駆動輪からのトルクがパーキングギヤに伝達されるのを遮断あるいは低下させることができ、前記係合荷重を低下できる。したがってトルク出力を実行せずに前記係合荷重を低減し、このことにより車両乗員によるP抜き操作を容易なものとすることができる。
請求項8に記載のパーキングロック解除荷重軽減装置では、請求項7に記載のパーキングロック解除荷重軽減装置の構成と、車両乗員からのパーキングロック解除荷重軽減実行の指示を入力する指示入力手段とを備え、前記クラッチ締結力低減手段は、前記指示入力手段にて指示入力があった場合に処理を実行することを特徴とする。
指示入力手段に対して車両乗員が指示することによって実質的なパーキングロック解除荷重軽減処理がなされる構成とすることで、この処理実行についての必要なタイミングが判明する。このように車両乗員の意志が確実に判明するので、より適切なタイミングでパーキングロック解除荷重軽減処理が可能となる。
請求項9に記載のパーキングロック解除荷重軽減装置では、請求項8において、前記クラッチ締結力低減手段は、前記指示入力手段にて指示入力があった場合に、車両運転状態がパーキングロック解除荷重軽減実行条件を満足していない状態では、処理は実行しないことを特徴とする。
このように車両運転状態がパーキングロック解除荷重軽減実行条件を満足していない状態では、指示入力手段に与えられる車両乗員からのパーキングロック解除荷重軽減実行の指示入力があっても処理を実行しない。このことにより不適切な車両運転状態にてパーキングロック解除荷重軽減処理を開始することが防止できる。したがって指示入力手段に対する車両乗員の誤操作による処理開始を防止できる。
請求項10に記載のパーキングロック解除荷重軽減装置では、請求項6〜9のいずれかに記載のパーキングロック解除荷重軽減装置の構成と、該構成による処理後に、車両乗員による加速指示がなされると駆動輪に対する拘束力維持制御を停止する後処理手段とを備えたことを特徴とする。
このようにすることでパーキングロック解除荷重軽減処理後に車両を安定に維持できると共に車両乗員による運転を円滑に開始させることができる。
請求項11に記載のパーキングロック解除荷重軽減装置では、請求項4又は9において、前記パーキングロック解除荷重軽減実行条件は、パーキングギヤとパーキングポールとの係合荷重が基準荷重より大きい条件、パーキングブレーキが制動状態にある条件、及びフットブレーキが制動状態にある条件の全ての条件の論理積であることを特徴とする。
このような条件が満足されることで、パーキングロック解除荷重軽減処理開始時が適切に判断でき、不必要なタイミングや車両が不安定な状態でパーキングロック解除荷重軽減処理が行われるのを防止できる。
請求項12に記載のパーキングロック解除荷重軽減装置では、請求項1〜4,6〜9,11のいずれかに記載のパーキングロック解除荷重軽減装置の構成と、該構成による処理が完了するとPレンジからのレンジ切り替え可能であることを報知する報知手段とを備えたことを特徴とする。
報知手段によりP抜き操作が可能であることが車両乗員に直ちに伝わるので、P抜き操作により自動変速機を他のレンジに迅速に移行させることができる。
請求項13に記載のパーキングロック解除荷重軽減装置では、請求項12において、前記報知手段による報知後にPレンジからのレンジ切り替えが不能と判定された場合には、請求項1〜4,6〜9,11のいずれかに記載のパーキングロック解除荷重軽減装置の構成による処理を再度実行する再処理手段を備えたことを特徴とする。
尚、何らかの原因で、1回のパーキングロック解除荷重軽減処理では、パーキングギヤとパーキングポールとの係合荷重が十分に小さくなっていない場合がある。この場合には、パーキングロック解除荷重軽減処理を再度実行させることにより前記係合荷重を十分に小さくしてP抜き操作を可能とすることができる。
請求項14に記載のパーキングロック解除荷重軽減装置では、請求項12又は13において、前記報知手段は、前記報知以外に、前記パーキングロック解除荷重軽減装置の構成によるパーキングロック解除荷重軽減処理中の報知を行うことを特徴とする。
尚、報知手段が、更にパーキングロック解除荷重軽減処理中の報知を行うことにより、車両乗員は、パーキングロック解除荷重軽減処理を実行している最中であることが分かるので、車両乗員にてP抜き操作が不可能な期間にて、P抜き操作を無駄に繰り返させることがない。又、この不可能な期間に車両乗員に不安感を与えることがない。
[実施の形態1]
図1は、上述した発明が適用された車両の動力伝達系(制御系を含む)2を示し、この動力伝達系2は、自動変速機4、出力軸6、及び差動歯車機構8を備え、動力源であるエンジン(この実施の形態では内燃機関)10の動力を、駆動輪12,14側に伝達している。
自動変速機4は、トルクコンバータ16、歯車変速機部18及び油圧制御部20を備えている。この自動変速機4は、車室内に設けられたシフトレバー4a(図2)の操作状態に応じてPレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジ、2レンジ、Lレンジの間で切り替えられて適切な変速比が選択され、特にDレンジでは走行状態に応じて自動的に変速比が選択される。Pレンジでは後述するパーキングロック機構24が作動して出力軸6の回転を機械的に阻止する。
自動変速機4のスケルトン図は図3に示すごとくであり、多板クラッチC0,C1,C2、一方向クラッチF0,F1,F2、及びブレーキB0,B1,B2,B3,B4により前進5段・後進1段の変速段を実現している。
歯車変速機部18内に設けられているパーキングロック機構24は、図4に示すごとくパーキングギヤ24aとこれに噛み合うパーキングポール24bとを主体とするものである。図4の(A)はシフトレバー4aがPレンジ以外とされておりロックが解除されている状態、(B)及び(C)はシフトレバー4aがPレンジにされてロックが実行されている状態を示している。尚、図4の(B)と(C)とでは、駆動輪12,14から受けるパーキングギヤ24aに対するトルクの向き(図示矢印)が逆となっている。
パーキングギヤ24aは、図3に示したごとく出力軸6と一体に回転する部材の外周部に配置されている。パーキングポール24bは、パーキングギヤ24aと対向して配置されている。図3のスケルトン図ではパーキングポール24bはパーキングギヤ24aの上側に表示されているが、実際には図4に示すごとくパーキングギヤ24aの下側に配置されている。このパーキングポール24bはPレンジへのシフトレバー4aの操作時にシフトレバー4aに連動するパーキングロックカム24cにより押し上げられて図4の(B),(C)に示したごとく、パーキングポール24bの爪26がパーキングギヤ24aの歯28に噛み合うことで出力軸6の回転を阻止する。シフトレバー4aがPレンジから他のレンジに切り替えられると、パーキングロックカム24cによる押し上げが解除されて、パーキングポール24bの爪26がパーキングギヤ24aの歯28の間から抜けるので、出力軸6の回転が可能となる。
レンジ(P、R、N、D、2、L)の切り替えを行うためのシフトレバー4aに連動してその操作ポジションを検出するシフト位置センサ30が設けられている。シフトレバー4aが操作されると、その操作ポジションをシフト位置センサ30が検出し、操作位置信号として出力する。図1に示した電子制御ユニット(ECU)32は、この操作位置信号、及び図示しているセンサやスイッチ類の出力に基づいて演算し、後述する制御を実行する。ECU32は、自動変速機4に対する変速制御のほかに、パーキングロック解除荷重軽減装置としての制御を実行するものであり、CPU、ROM、RAM、入出力ポート及び駆動回路を備えて構成されている。
このECU32の入力側には、車両運転状態を示す各種の信号が入力される。具体的には、前記シフト位置センサ30、パーキングギヤ24aの回転角センサ34、車両傾斜センサ36、アクセル開度センサ38、P解除ボタン40の押しボタンスイッチ40a、フットブレーキスイッチ42、パーキングブレーキスイッチ44、その他のセンサ・スイッチ類からの信号である。ここで回転角センサ34はパーキングギヤ回転検出手段に相当し、押しボタンスイッチ40aは指示入力手段に相当する。
これらの検出データや記憶データに基づいて演算した結果により、ECU32は各種のアクチュエータや車両に搭載された他の制御装置類に対して制御信号や状態信号を出力する。これらの信号出力対象は、パーキングポール駆動装置46、パーキングギヤ24aにトルクを与える電動モータ48、駆動輪12,14の制動力を調節するフットブレーキ制御装置50、パーキングブレーキロック装置52、P解除ボタン40内のLEDランプ40b、ブザー54、油圧制御部20等である。ここで電動モータ48はパーキングギヤトルク出力手段に相当し、フットブレーキ制御装置50は駆動輪制動力調節手段に相当し、LEDランプ40bとブザー54との組み合わせが報知手段に相当する。
ECU32にて、パーキングロック解除荷重軽減装置としての処理であるパーキングロック解除荷重軽減処理が実行される。このフローチャートを図5〜8に示す。このパーキングロック解除荷重軽減処理は、P解除荷重軽減実行条件判定処理(図5)、P解除荷重軽減処理(図6,7)、P解除荷重軽減終了処理(図8)から構成されている。これら各処理は一定時間周期で繰り返し実行される処理である。
P解除荷重軽減実行条件判定処理(図5)が開始されると、まず現在の自動変速機4のシフト状態がPレンジか否かが判定される(S100)。ここでPレンジでなければ(S100でno)、P抜き実行フラグFpaにOFFを設定して(S118)、P解除ボタン使用不可表示が実行されて(S120)、一旦本処理を抜ける。尚、このP解除ボタン使用不可表示は、ここではP解除ボタン40内に備えられたLEDランプ40bを消灯するあるいは消灯状態を維持する処理である。
Pレンジであった場合には(S100でyes)、現在のP抜き荷重Lpr(シフトレバー4aをPレンジ位置から他のレンジに移動する際の抵抗力)の算出が行われる(S102)。このP抜き荷重Lprの算出は、車両傾斜センサ36の出力により車両の傾きに応じてマップや算出式により求められる。すなわち車両が坂道において傾斜していれば、その傾斜の程度に応じたトルクが駆動輪12,14において発生する。そして、このトルクが出力軸6を介してパーキングギヤ24aに伝達されることで、パーキングギヤ24aとパーキングポール24bとの係合荷重が高くなり、P抜き荷重Lprも高まることになる。
次に求められたP抜き荷重Lprが基準P抜き荷重Lstdを越えているか否かが判定される(S104)。この基準P抜き荷重Lstdは、腕力が最低レベルのドライバー(車両乗員に相当)にてもP抜きが可能なP抜き荷重レベルよりも、更に低い値が設定されている。尚、この基準P抜き荷重Lstdは数段のレベルを設けて、この内から予めドライバーにより選択させて設定させておいても良い。又、P抜き荷重Lprは、パーキングギヤ24aとパーキングポール24bとの係合荷重に一意に対応していることから、このステップS104の判定は、パーキングギヤ24aとパーキングポール24bとの係合荷重が基準荷重より大きいか否かを判定していることと同等である。
ここでLpr≦Lstdであれば(S104でno)、前述したステップS118及びS120が実行されて一旦本処理を抜ける。
Lpr>Lstdであれば(S104でyes)、次にパーキングブレーキがON、すなわちパーキングブレーキによる制動がなされているか否かが判定される(S106)。ここでパーキングブレーキがOFF、すなわちパーキングブレーキによる制動がなされていない場合は(S106でno)、前述したステップS118及びS120が実行されて一旦本処理を抜ける。
パーキングブレーキがONであれば(S106でyes)、次にフットブレーキがONか否かが判定される(S108)。ここでフットブレーキがOFFであれば(S108でno)、前述したステップS118及びS120が実行されて一旦本処理を抜ける。
そして、フットブレーキがONであれば(S108でyes)、上述したステップS104,S106,S108の全ての条件が継続して満足されている状態での最初の処理か否かが判定される(S110)。尚、ステップS104,S106,S108の条件の全てが満足された状態、すなわちこれらの条件の論理積が、パーキングロック解除荷重軽減実行条件に相当する。
最初の処理であれば(S110でyes)、P抜き実行フラグFpaにONを設定する(S112)。
次にフットブレーキ制御装置50に対して制動力を最大にして維持する処理、又はすでに制動力が最大であればその状態を維持する処理を実行する(S114)。そしてP解除ボタン40の使用可の表示を行う(S116)。この使用可の表示はP解除ボタン40内に設けられたLEDランプ40bの点滅にて行う。
こうして一旦本処理を抜ける。本処理において次の制御周期ではステップS100,S104,S106,S108にてyesと判定されても、最初の処理ではないので(S110でno)、ステップS112,S114,S116は実行されない。
上述したP解除荷重軽減実行条件判定処理(図5)によりP抜き実行フラグFpaがONに設定されると、P解除荷重軽減処理(図6,7)が実質的な処理を開始する。すなわち本処理ではまずP抜き実行フラグFpaがONか否かが判定される(S200)。P抜き実行フラグFpaがOFFであれば(S200でno)、このまま本処理を抜けるので実質的な処理は行われないことになる。
P抜き実行フラグFpaがONであれば(S200でyes)、次にP解除ボタン40のON操作があったか否かが判定される(S202)。P抜き実行フラグFpaがONに設定されている時にはLEDランプ40bの点滅によりP解除ボタン使用可表示がなされているので、ドライバーによるP解除ボタン40の操作待ちとなっている。したがってP解除ボタン40のONがなされない限り(S202でno)、このまま一旦本処理を抜ける。
ドライバーの操作によりP解除ボタン40のON操作がなされると(S202でyes)、今回のP解除ボタン使用可表示に対してステップS202でyesとされた最初の処理か否かが判定される(S204)。最初であれば(S204でyes)、次にP解除荷重軽減処理中表示がなされる(S206)。この表示はP解除ボタン40内のLEDランプ40bの点灯(継続点灯)によりなされる。
次にパーキングブレーキロック装置52の駆動によりパーキングブレーキがONの状態でロックされる(S208)。そして現在のパーキングギヤ24aの回転角位相θpgaが回転角センサ34から読み込まれる(S210)。
次に車両傾斜センサ36の検出値に基づいて、車両は前進降坂(坂を下る方向に車両が向いている)状態であるか否かが判定される(S212)。前進降坂状態であれば(S212でyes)、すなわち駆動輪12,14に前進方向のトルクが発生している状態であれば[図4の(B)に対応]、電動モータ48を駆動してパーキングギヤ24aに対して後退方向トルクを付与する(S214)。前進降坂状態でなければ(S212でno)、すなわち駆動輪12,14に後退方向のトルクが発生している状態であれば[図4の(C)に対応]、電動モータ48を駆動してパーキングギヤ24aに対して前進方向トルクを付与する(S216)。この場合の出力トルクの大きさは車両傾斜センサ36によって検出された車両の傾きに応じたレベルとされる。このことにより駆動輪12,14が制動されていない状態では出力軸6が穏やかに回転できる程度のトルクがパーキングギヤ24aに付与される。
ステップS214又はステップS216の処理により電動モータ48がパーキングギヤ24aにトルクを付与すると、次に基準角度dθxの設定が行われる(S218)。この基準角度dθxは、図4の(B),(C)に示したごとくパーキングギヤ24aの歯28がパーキングポール24bの爪26に対して側面にて圧接状態にて係合している状態から十分に分離するまでの回転移動角度を表している。この値は予め適切な角度が設定されているが車両の状態が前進降坂か否かにより符号が異なる。
次にフットブレーキ制御装置50によりフットブレーキ制動力の徐減が行われる(S220)。すなわちここでは予め決められた単位量での制動力低減が、フットブレーキ制動力に対して行われる。
そしてこの制動力徐減によりフットブレーキ制動力が0の状態となったか否かが判定される(S222)。ここでフットブレーキの制動力がまだ存在していれば(S222でno)、次にパーキングギヤ24aが回転角位相θpgaから基準角度dθx分の回転が完了したか否かが判定される(S226)。ここで未だ基準角度dθx分の回転が完了していなければ(S226でno)、このまま一旦本処理を抜ける。
次の制御周期ではステップS200,S202ではyesであるが、最初の処理ではないので(S204にてno)、終了処理フラグFendがOFFか否かが判定される(S234)。ここではFend=OFFであるので(S234でyes)、フットブレーキ制動力の徐減が行われる(S220)。そしてフットブレーキが無制動力状態に至っていなければ(S222でno)、再度、基準角度dθx分の回転が完了したか否かが判定される(S226)。ここでも未だ基準角度dθx分の回転がなされていなければ(S226でno)、このまま一旦本処理を抜ける。
このような処理を繰り返して、パーキングギヤ24aが基準角度dθx分の回転を完了すれば(S226でyes)、次にフットブレーキ制御装置50を駆動してフットブレーキ制動力を最大に戻して維持する(S228)。そして終了処理フラグFendにONを設定し(S230)、荷重低減完了報知を行う(S232)。この荷重低減完了報知はここではブザー54からのブザー音出力によって行われる。こうして本処理を一旦抜ける。
尚、パーキングギヤ24aが基準角度dθx分の回転を行う前に、フットブレーキの制動力が0の状態となれば(S222でyes)、電動モータ48の出力するトルクが不足であるとして、電動モータ48によるトルクの出力徐増が行われる(S224)。このことにより制動力0の状態でパーキングギヤ24aが回転されて、基準角度dθx分の回転が完了すれば(S226でyes)、前述したステップS228,S230,S232の処理が行われて、本処理を一旦抜ける。
ステップS230の処理によりFend=ONとなると、次の制御周期では、ステップS200,S202にてyes、及びステップS204にてnoと判定された後、Fend=ONであることから(S234でno)、本処理での実質的な処理は終了することになる。
上述したP解除荷重軽減処理(図6、7)により終了処理フラグFendがONに設定されると、P解除荷重軽減終了処理(図8)が実質的な処理を開始する。すなわち本処理では、まず終了処理フラグFendがONか否かが判定される(S300)。終了処理フラグFendがOFFであれば(S300でno)、このまま本処理では実質的な処理は実行せずに一旦抜ける。
上述したP解除荷重軽減処理(図6、7)にてFend=ONに設定されていると(S300でyes)、次にドライバーによるPレンジから他のレンジへの操作待ち処理として、シフト位置センサ30の検出に基づいてPレンジから抜けたか否かが判定される(S302)。ドライバーによるレンジ切り替え操作がなされるまでは(S302でno)、次に待機時間の経過前か否かが判定される(S316)。この待機時間はドライバーの操作により切り替わるまでの時間を考慮して設けてある。待機時間経過前であれば(S316でyes)、このまま一旦本処理を抜ける。
そして待機時間経過前にドライバーの操作によりPレンジから抜ければ(S302でyes)、次に今回、Pレンジを抜けてからの最初の処理か否かか判定される(S303)。最初であれば(S303でyes)、次に荷重低減完了報知を停止する(S304)。すなわちブザー54からのブザー音出力が停止される。
次に電動モータ48によるパーキングギヤ24aへのトルク付与が停止される(S306)。そしてパーキングブレーキロック装置52によるパーキングブレーキのロックが解除される(S308)。このことによりドライバーはパーキングブレーキによる制動解除が可能となる。
次にアクセル開度センサ38の検出に基づいてアクセルペダルの踏み込みがなされたか否かが判定される(S310)。アクセルペダルの踏み込みがなければ(S310でno)、このまま一旦本処理を抜ける。
次の制御周期では、ステップS300,S302でyesと判定された後、最初の処理ではないので(S303でno)、アクセルペダルの踏み込みが判定される(S310)。アクセルペダルが踏み込まれるまでは、このような処理が繰り返される。そして車両走行のためにドライバーがアクセルペダルを踏み込むと(S310でyes)、フットブレーキ制動力制御が解除される(S312)。すなわちフットブレーキの制動力はドライバーのブレーキペダル操作に対応することになるが、この時、ドライバーはブレーキペダルを離すので、フットブレーキによる制動力はなくなり、駆動輪12,14に対する拘束力はなくなる。
そして終了処理フラグFendにOFFを設定して(S314)、本処理を一旦抜ける。次の制御周期では、Fend=OFFであるので(S300でno)、実質的な処理は終了する。
尚、Pレンジから抜けたことにより、P解除荷重軽減実行条件判定処理(図5)ではステップS100にてnoと判定され、P抜き実行フラグFpaにOFFが設定される(S118)。したがってP解除荷重軽減実行条件判定処理(図5)でも実質的な処理が行われないことと、P解除荷重軽減処理(図6,7)についてもステップS200にてnoと判定されて実質的な処理は行われない。
待機時間経過前にPレンジから抜けなかった場合(S302でno、S316でno)では、ブザー54からのブザー音出力を停止することにより荷重低減完了報知を停止し(S317)、基準角度dθxを設定し直す(S318)。この場合の基準角度dθxは前記ステップS218にて設定した基準角度dθxよりも少し大きい角度とする。ステップS218にて設定した基準角度dθxを徐増して用いても良い。
そして終了処理フラグFendにOFFを設定して(S314)、一旦、本処理を抜ける。このことによりP解除荷重軽減処理(図6,7)ではステップS234にて再度yesと判定されるようになり、前述したステップS220以降の処理が実行されることになる。すなわちステップS210にて読み込んだ回転角位相θpgaから、新たに設定した基準角度dθx分の回転が完了するまで、フットブレーキ制動力徐減(S220)、更にこの制動力徐減では不足な場合には(S222でyes)、トルク出力徐増(S224)が実行される。このことにより新たな基準角度dθx分の回転が実現されると(S226でyes)、前述したごとくフットブレーキ制動力最大化(S228)、終了処理フラグFendのON設定(S230)、及び荷重低減完了報知を行う(S232)。そして前述したごとくP解除荷重軽減終了処理(図8)にて実質的な処理が行われる。
図9のタイミングチャートは、Pレンジ状態での車両停止中(t0〜t1)にP抜き荷重Lprが基準P抜き荷重Lstdを越えることがない(図5:S104でno)場合での制御を示している。したがってP解除ボタン40内のLEDランプ40bは消灯(S120)したままであり、ドライバー自身の操作力にてシフトレバー4aを操作して(t1)、Pレンジから他のレンジにレンジ切り替えが可能である。
図10のタイミングチャートは、Pレンジ状態での車両停止時にP抜き荷重Lprが基準P抜き荷重Lstdを越ている(図5:S104でyes)場合での制御を示している。他の条件であるパーキングブレーキONとフットブレーキONとについても満足されるので(S106,S108でyes)、P解除ボタン40内のLEDランプ40bが点滅を開始する(t11)。したがってドライバーがフットブレーキを戻しても(t12)、制動力は低下せずに最大状態に維持される(S114:t12〜)。そして車両走行開始のためにドライバーがP解除ボタン40の押しボタンスイッチ40aに対してON操作を行うと(t13:S202でyes)、LEDランプ40bの点灯(S206)、パーキングギヤ24aへのトルク付与(S214,S216)、フットブレーキ制動力徐減(S220)が開始される。このことによりパーキングギヤ24aが基準角度dθx分の回転を完了すれば(t14:S226でyes)、フットブレーキ制動力を最大状態に戻して維持し(S228)、ブザー音出力(S232)を実行する。そして待機時間内にドライバーの操作にてPレンジから他のレンジに切り替わると(t15)、ブザー音出力やパーキングギヤ24aへのトルク出力を停止し(S304,S306)、アクセルペダルの踏み込み開始と共にフットブレーキ制動力制御も解除する(t16:S312)。
図11のタイミングチャートは、パーキングギヤ24aに対する最初の基準角度dθx分の回転ではドライバーによるP抜きが困難であった場合での制御を示している。尚、タイミングt21〜t24については前記図10のタイミングt11〜t14にて説明したごとくである。しかし終了処理フラグFendがONとなった後に行われるP解除荷重軽減終了処理(図8)にて、待機時間経過してもPレンジのままであった(t25:S316でno)。したがって新たな基準角度dθxを設定し(S318)、終了処理フラグFendをOFFに戻して(S314)、再度、ステップS220〜S232の処理を繰り返す。図11ではパーキングギヤ24aが新たな基準角度dθxに到達する前にフットブレーキの制動力が0となるので(t26:S222でyes)、電動モータ48の出力を徐増している(t26〜t27:S224)。この結果、パーキングギヤ24aは新たな基準角度dθxに到達する(t27:S226でyes)。そしてフットブレーキ制動力を最大とし(S228)、終了処理フラグFendをONとして(S230)、P解除荷重軽減終了処理(図8)の実質的な処理を行う。今度はシフトレバー4aはドライバーによるPレンジからの移動が可能となったので、前記図10のタイミングt14〜t16と同じ経過となる(t27〜t29)。
上述した構成において、請求項との関係は、ECU32はパーキングロック解除荷重軽減装置の一部である駆動輪拘束手段、係合荷重低減手段、駆動輪拘束力徐減手段、後処理手段、及び再処理手段に相当する。S114が駆動輪拘束手段としての処理に、ステップS104,S106,S108,S112,S200,S202,S210,S212,S214,S216が係合荷重低減手段としての処理に相当する。ステップS104,S106,S108,S112,S200,S202,S218,S220,S226,S230が駆動輪拘束力徐減手段としての処理に、ステップS228,S310,S312が後処理手段としての処理に、ステップS316,S318,S314が再処理手段としての処理に相当する。
以上説明した本実施の形態1によれば以下の効果が得られる。
(イ).図5〜8ではパーキングロック解除荷重軽減実行条件(S104,S106,S108)の判定にてパーキングロック解除荷重軽減の必要性が生じれば(S104,S106,S108で共にyes)、パーキングロック解除荷重軽減処理に先立って駆動輪12,14を拘束した状態とする(S114)。そしてパーキングロック解除荷重軽減の要求がドライバーから生じると(S202でyes)、電動モータ48にてパーキングギヤ24aに対してパーキングポール24bとの係合荷重が小さくなる方向へトルクを付与している(S212〜S216)。更にパーキングギヤ24aが回転するまで駆動輪12,14の拘束力(ここではフットブレーキ制動力)を低減している。このように駆動輪12,14に対する拘束力が低減されることにより、自動変速機4の出力軸6に過大な捩れを生じさせることなくパーキングギヤ24aを、小さいトルクでも必要角度(基準角度dθx)回転できるようになる。このことによりパーキングギヤ24aとパーキングポール24bとの噛み合いによる係合荷重を小さくでき、電動モータ48からのトルク出力が小さくてもドライバーによるP抜き操作を容易なものとすることができる。
(ロ).P解除ボタン40の押しボタンスイッチ40aに対してドライバーが指示することによって(S202でyes)、実質的なパーキングロック解除荷重軽減処理がなされる構成とすることで、処理実行の必要なタイミングが判明する。このようにドライバーの意志が確実に判明するので、より適切なタイミングでパーキングロック解除荷重軽減処理が可能となる。
(ハ).特に車両運転状態がステップS104,S106,S108により設定されるパーキングロック解除荷重軽減実行条件を満足していない状態では、押しボタンスイッチ40aがONとなっても実質的なパーキングロック解除荷重軽減処理は開始しないこととしている。したがって不適切な車両運転状態にてパーキングロック解除荷重軽減処理を開始することが防止でき、押しボタンスイッチ40aに対するドライバーの誤操作による処理開始を防止できる。更に、このような条件が満足されることで、パーキングロック解除荷重軽減開始時が適切に判断でき、不必要なタイミングや車両が不安定な状態でパーキングロック解除荷重軽減処理が行われるのを防止できる。
(ニ).パーキングロック解除荷重軽減を実行すべき状態をLEDランプ40bの点滅により(S116)、ドライバーに知らせているので、ドライバーはP抜きが困難な状況であることが容易に分かり、パーキングロック解除荷重軽減処理を適切に実行させて円滑にP抜き操作を実行できる。
LEDランプ40bの点灯により(S206)、パーキングロック解除荷重軽減処理中の報知を行っている。このことにより、ドライバーは、パーキングロック解除荷重軽減処理を実行している最中であることが分かるので、ドライバーにてP抜き操作が不可能な期間にて、P抜き操作を無駄に繰り返させることがない。更に、この不可能な期間にてドライバーに不安感を与えることがない。
ブザー音出力にてパーキングロック解除荷重軽減が完了してP抜きが可能となったことをドライバーに知らせているので(S232)、ドライバーはP抜き操作により、自動変速機4を他のレンジに迅速に移行させることができる。
(ホ).尚、何らかの原因で、1回のパーキングロック解除荷重軽減処理では、パーキングギヤ24aとパーキングポール24bとの係合荷重が十分に小さくなっていないと判断されると(S316でno)、再度、パーキングロック解除荷重軽減処理(S318,S314,S220〜S232)を実行させる。このことにより係合荷重を十分に小さくしてP抜き操作を可能とすることができる。
(ヘ).パーキングロック解除荷重軽減処理後に、駆動輪12,14を拘束状態に戻す(S228)と共に、ドライバーによる加速指示がなされると(S310でyes)、駆動輪12,14に対する制動力による拘束力維持制御を解除している(S312)。このことで、パーキングロック解除荷重軽減処理後に車両安定を維持できると共にドライバーによる運転を円滑に開始させることができる。
[実施の形態2]
本実施の形態のハード構成は、図12に示す車両の動力伝達系(制御系を含む)102及び図13に示す自動変速機104のスケルトン図に表されているごとくである。すなわちパーキングギヤ124aとパーキングポール124bとからなるパーキングロック機構124及びパーキングポール駆動装置146は存在するが、パーキングギヤ124aにトルクを付与する電動モータ及び回転角センサは存在しない。この代わり自動変速機104の出力軸106には駆動輪112,114側と歯車変速機部118との間での動力伝達経路の締結・開放が可能な駆動力伝達用クラッチ機構148(駆動力伝達用クラッチ手段に相当)が設けられている。そしてECU132はこの駆動力伝達用クラッチ機構148の締結・開放を制御している。これ以外のハード構成については前記実施の形態1と同じである。特にシフト位置センサ130、車両傾斜センサ136、アクセル開度センサ138、P解除ボタン140、フットブレーキスイッチ142、パーキングブレーキスイッチ144、フットブレーキ制御装置150、パーキングブレーキロック装置152、ブザー154は前記実施の形態1にて説明したごとくである。
ECU132の処理では、前記図6,7のP解除荷重軽減処理、前記図8のP解除荷重軽減終了処理の代わりに、図14(P解除荷重軽減処理)及び図15(P解除荷重軽減終了処理)の処理を一定時間周期で繰り返し実行する。尚、前記図5に示したP解除荷重軽減実行条件判定処理については本実施の形態でもそのまま実行される。
P解除荷重軽減実行条件判定処理(図5にて)、ステップS104,S106,S108の条件が全て満足されると、P抜き実行フラグFpaにはONが設定される(S112)。このことからP解除荷重軽減処理(図14)が実質的な処理を開始する。すなわち本処理ではまずP抜き実行フラグFpaがONか否かが判定される(S400)。P抜き実行フラグFpaがOFFであれば(S400でno)、このまま本処理では実質的な処理は実行せずに一旦抜ける。
P抜き実行フラグFpaがONであれば(S400でyes)、次にP解除ボタン140のON操作があったか否かが判定される(S402)。P抜き実行フラグFpaがONに設定されている時にはLEDランプ140bの点滅によりP解除ボタン使用可表示がなされているので、ドライバーによるP解除ボタン140の操作待ちとなっている。したがってP解除ボタン140のONがなされない限り(S402でno)、このまま一旦本処理を抜ける。
ドライバーの操作によりP解除ボタン140のON操作がなされると(S402でyes)、今回のP解除ボタン使用可表示に対してステップS402でyesとされた最初の処理か否かが判定される(S404)。最初であれば(S404でyes)、次にP解除荷重軽減処理中表示がなされる(S406)。この表示はP解除ボタン140内のLEDランプ140bの点灯(継続点灯)によりなされる。
次にパーキングブレーキロック装置152の駆動によりパーキングブレーキがONの状態でロックされる(S408)。そして駆動力伝達用クラッチ機構148が開放される(S410)。このことにより駆動輪112,114側から出力軸106を介して伝達される車両傾斜に伴うトルクがパーキングギヤ124aに伝達されないようにする。そして駆動力伝達用クラッチ機構148が完全に開放されるまでの待機時間を経過した直後か否かを判定する(S411)。未だ待機時間を経過していなければ(S411でno)、このまま一旦本処理を抜ける。次の制御周期では、ステップS400,S402にて共にyesと判定された後は、最初ではないので(S404でno)、待機時間経過直後か否かが判定され(S411)、待機時間が経過していなければ(S411でno)、このまま一旦本処理を抜ける。このような処理が繰り返された後に、待機時間が経過すれば最初は経過直後であるので(S411でyes)、終了処理フラグFendにONを設定し(S412)、荷重低減完了報知を行う(S414)。この荷重低減完了報知は前記図7のステップS232にて説明したごとくブザー154からのブザー音出力によって行われる。こうして本処理を一旦抜ける。
次の制御周期では、ステップS400,S402にて共にyesと判定された後は、最初ではなく(S404でno)、更に待機時間経過直後でもないので(S411でno)、このまま一旦処理を抜け出る。このようにしてP解除荷重軽減処理(図14)での実質的な処理は終了することになる。
上述したごとく終了処理フラグFendがONに設定されると、P解除荷重軽減終了処理(図15)が実質的な処理を開始する。すなわち本処理ではまず終了処理フラグFendがONか否かが判定される(S500)。終了処理フラグFendがOFFであれば(S500でno)、このまま本処理では実質的な処理は実行せずに一旦抜ける。
上述したP解除荷重軽減処理(図14)にてFend=ONに設定されていると(S500でyes)、次にシフト位置センサ130の検出に基づいて、ドライバーの操作によってPレンジから抜けたか否かが判定される(S502)。ドライバーによる切り替え操作がなされるまでは(S502でno)、このまま一旦本処理を抜ける。
そしてドライバーの操作によりPレンジから抜ければ(S502でyes)、次に今回、Pレンジを抜けてからの最初の処理か否かか判定される(S504)。最初であれば(S504でyes)、次に荷重低減完了報知停止となる(S506)。すなわちブザー154からのブザー音出力が停止される。
次に駆動力伝達用クラッチ機構148が締結される(S508)。すなわち駆動輪112,114側と自動変速機104側との間は駆動力が伝達される状態となる。そしてパーキングブレーキロック装置152によるパーキングブレーキのロックが解除される(S510)。このことによりドライバーはパーキングブレーキの制動力解除が可能となる。
次にアクセル開度センサ138の検出に基づいてアクセルペダルの踏み込みがなされたか否かが判定される(S512)。アクセルペダルの踏み込みがなければ(S512でno)、このまま一旦本処理を抜ける。
次の制御周期では、ステップS500,S502でyesと判定された後、最初の処理ではないので(S504でno)、アクセルペダルの踏み込みが判定される(S512)。このようにアクセルペダルが踏み込まれるまでは(S512でno)、上述した処理が繰り返される。そして車両走行のためにドライバーがアクセルペダルを踏み込むと(S512でyes)、フットブレーキ制動力制御が解除される(S514)。この時、ドライバーはブレーキペダルを離すので、フットブレーキによる制動力はなくなり、駆動輪112,114に対する拘束力はなくなる。
そして終了処理フラグFendにOFFを設定して(S516)、本処理を一旦抜ける。次の制御周期では、Fend=OFFであるので(S500でno)、実質的な処理は終了する。
尚、Pレンジから抜けたことにより、P解除荷重軽減実行条件判定処理(図5)ではステップS100にてnoと判定され、P抜き実行フラグFpaにOFFが設定される(S118)。したがってP解除荷重軽減実行条件判定処理(図5)にて実質的な処理が終了し、更にP解除荷重軽減処理(図14)についてもステップS400にてnoと判定されて、実質的な処理は終了する。
図16のタイミングチャートは、車両停止時にP抜き荷重Lprが基準P抜き荷重Lstdを越えている(図5:S104でyes)場合での制御を示している。他の条件であるパーキングブレーキONとフットブレーキONとについても満足されるので(S106,S108でyes)、P解除ボタン140内のLEDランプ140bが点滅を開始する(t31)。したがってドライバーがフットブレーキを戻しても、制動力は低下せずに最大状態に維持される(S114:t32〜)。そして車両走行開始のためにドライバーがP解除ボタン140の押しボタンスイッチ140aに対してON操作を行うと(S402でyes)、LEDランプ140bの点灯(S406)と、駆動力伝達用クラッチ機構148の開放(S410)が開始される(t33)。このことによりパーキングギヤ124aに対するパーキングポール124bの係合荷重が減少するので待機時間経過後にブザー音出力を実行する(S414:t34)。そしてドライバーの操作にてPレンジから他のレンジに切り替わると(S502でyes:t35)、ブザー音出力の停止(S506)、駆動力伝達用クラッチ機構148の締結(S508)を実行し、アクセルペダルの踏み込み開始と共にフットブレーキ制動力制御も解除する(t36:S514)。
上述した構成において、請求項との関係は、ECU132はパーキングロック解除荷重軽減装置の一部である駆動輪拘束手段、クラッチ締結力低減手段、及び後処理手段に相当する。ステップS114が駆動輪拘束手段としての処理に、ステップS104,S106,S108,S112,S400,S402,S410がクラッチ締結力低減手段としての処理に、ステップS512,S514が後処理手段としての処理に相当する。
以上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果が得られる。
(イ).上述した図5,14,15の処理では、パーキングロック解除荷重軽減に先立って駆動輪を拘束した状態としている(S114)。そしてパーキングロック解除荷重軽減要求が生じると(S402でyes)、駆動力伝達用クラッチ機構148を開放状態にして(S410)、車両の傾きに伴う駆動輪112,114からのトルクがパーキングギヤ124aに負荷されないようにしている。このことにより自動変速機104の出力軸106に過大な捩れを生じさせることなくなることから、対向するトルク出力を実行しなくても、パーキングギヤ124aとパーキングポール124bとの噛み合いによる係合荷重を小さくでき、このことによりドライバーによるP抜き操作を容易なものとすることができる。
(ロ).パーキングロック解除荷重軽減処理後に、ドライバーによる加速指示がなされると(S512でyes)、駆動輪112,114に対する拘束力維持制御を停止する(S514)処理を後処理として実行している。このことで、パーキングロック解除荷重軽減処理後に車両を安定に維持できると共にドライバーによる運転を円滑に開始させることができる。
(ハ).前記実施の形態1の(ロ)、(ハ)、(ニ)の効果を生じる。
[その他の実施の形態]
(a).前記実施の形態1(図1)では自動変速機4の出力軸6に電動モータ48を設けた。しかし、車両走行などのために出力軸を回転させる電動モータなどの動力源が別途設けられている場合には、この動力源を用いてパーキングギヤとパーキングポールとの係合荷重が小さくなる方向にパーキングギヤに対してトルクを出力するようにしても良い。又、このような別個の電動モータ等を設けずに、エンジンやスタータの出力を利用して前記係合荷重が小さくなる方向にパーキングギヤに対してトルクを出力するようにしても良い。
(b).前記実施の形態1,2では、パーキングギヤとパーキングポールとの係合荷重(P抜き荷重)を、車両傾斜センサの出力により車両の傾きに応じて算出したが、パーキングギヤとパーキングポールとの係合荷重(P抜き荷重)としては他の手法によって求めても良い。例えば、パーキングポールにおいて爪の付け根などに歪みセンサを貼り付けて、この歪みセンサの検出値により係合荷重(P抜き荷重)を算出しても良い。又、パーキングギヤと駆動輪との間の出力軸の捩れ程度を歪みセンサや光学センサなどにより検出することにより係合荷重(P抜き荷重)を算出しても良い。
(c).前記実施の形態1,2では、パーキングギヤとパーキングポールとの係合荷重を、P抜き荷重として検出したが、このような係合荷重やP抜き荷重を検出せずにパーキングロック解除荷重軽減処理を実行しても良い。すなわち、図5のステップS102,S104は実行せずに、ステップS106,S108の両方の条件が満足された場合に、P抜き実行フラグFpaにONを設定するようにしても良い。又、図5のステップS102〜S108は実行せずに、すなわちパーキングロック解除荷重軽減実行条件(S104〜S108)を判断せずに、Pレンジでの車両停止状態であれば、ステップS110から実行するようにしても良い。
実施の形態1における車両の動力伝達系の概略構成図。 実施の形態1におけるシフトレバーの概略構成図。 実施の形態1における自動変速機のスケルトン図。 実施の形態1におけるパーキングロック機構の構成及び機能説明図。 実施の形態1におけるP解除荷重軽減実行条件判定処理のフローチャート。 実施の形態1におけるP解除荷重軽減処理のフローチャート。 実施の形態1におけるP解除荷重軽減処理のフローチャート。 実施の形態1におけるP解除荷重軽減終了処理のフローチャート。 実施の形態1における処理の一例を示すタイミングチャート。 実施の形態1における処理の一例を示すタイミングチャート。 実施の形態1における処理の一例を示すタイミングチャート。 実施の形態2における車両の動力伝達系の概略構成図。 実施の形態2における自動変速機のスケルトン図。 実施の形態2におけるP解除荷重軽減処理のフローチャート。 実施の形態2におけるP解除荷重軽減終了処理のフローチャート。 実施の形態2における処理の一例を示すタイミングチャート。
符号の説明
2…動力伝達系、4…自動変速機、4a…シフトレバー、6…出力軸、8…差動歯車機構、10…エンジン、12,14…駆動輪、16…トルクコンバータ、18…歯車変速機部、20…油圧制御部、24…パーキングロック機構、24a…パーキングギヤ、24b…パーキングポール、24c…パーキングロックカム、26…爪、28…歯、30…シフト位置センサ、32…ECU、34…回転角センサ、36…車両傾斜センサ、38…アクセル開度センサ、40…P解除ボタン、40a…押しボタンスイッチ、40b…LEDランプ、42…フットブレーキスイッチ、44…パーキングブレーキスイッチ、46…パーキングポール駆動装置、48…電動モータ、50…フットブレーキ制御装置、52…パーキングブレーキロック装置、54…ブザー、102…動力伝達系、104…自動変速機、106…出力軸、108…差動歯車機構、110…エンジン、112,114…駆動輪、116…トルクコンバータ、118…歯車変速機部、120…油圧制御部、124…パーキングロック機構、124a…パーキングギヤ、124b…パーキングポール、130…シフト位置センサ、132…ECU、136…車両傾斜センサ、138…アクセル開度センサ、140…P解除ボタン、140a…押しボタンスイッチ、140b…LEDランプ、142…フットブレーキスイッチ、144…パーキングブレーキスイッチ、146…パーキングポール駆動装置、148…駆動力伝達用クラッチ機構、150…フットブレーキ制御装置、152…パーキングブレーキロック装置、154…ブザー。

Claims (14)

  1. 車両の動力源から駆動輪への動力伝達系に用いられる自動変速機のパーキングロック解除荷重軽減装置であって、
    駆動輪が拘束された状態にてパーキングギヤに対してパーキングギヤとパーキングポールとの係合荷重が小さくなる方向へのトルクを付与すると共に該トルクが付与されているときにあって同トルクによりパーキングギヤが回転するまで駆動輪の拘束力を低減するパーキングロック解除荷重軽減処理を実行することを特徴とするパーキングロック解除荷重軽減装置。
  2. 車両の動力源から駆動輪への動力伝達系に用いられる自動変速機のパーキングロック解除荷重軽減装置であって、
    駆動輪に対する制動力を調節する駆動輪制動力調節手段と、
    パーキングギヤに対してトルクを出力するパーキングギヤトルク出力手段と、
    前記パーキングギヤの回転を検出するパーキングギヤ回転検出手段と、
    前記駆動輪制動力調節手段の制動力調節により駆動輪を拘束状態に維持する駆動輪拘束手段と、
    前記駆動輪拘束手段による駆動輪の拘束状態維持後に、前記パーキングギヤトルク出力手段によりパーキングギヤとパーキングポールとの係合荷重が小さくなる方向にパーキングギヤに対してトルクを出力する係合荷重低減手段と、
    前記係合荷重低減手段によるトルク出力期間に、前記パーキングギヤ回転検出手段にて基準角度分の前記パーキングギヤの回転が検出されるまで、前記駆動輪拘束手段による駆動輪の拘束力を徐減させる駆動輪拘束力徐減手段と、
    を備えたことを特徴とするパーキングロック解除荷重軽減装置。
  3. 請求項2に記載のパーキングロック解除荷重軽減装置の構成と、
    車両乗員からのパーキングロック解除荷重軽減実行の指示を入力する指示入力手段と、
    を備え、
    前記係合荷重低減手段及び前記駆動輪拘束力徐減手段は、前記指示入力手段にて指示入力があった場合に処理を実行することを特徴とするパーキングロック解除荷重軽減装置。
  4. 請求項3において、前記係合荷重低減手段及び前記駆動輪拘束力徐減手段は、前記指示入力手段にて指示入力があった場合に、車両運転状態がパーキングロック解除荷重軽減実行条件を満足していない状態では、処理は実行しないことを特徴とするパーキングロック解除荷重軽減装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のパーキングロック解除荷重軽減装置の構成と、
    該構成による処理後に、駆動輪を拘束状態に戻すと共に、車両乗員による加速指示がなされると駆動輪に対する拘束力維持制御を停止する後処理手段と、
    を備えたことを特徴とするパーキングロック解除荷重軽減装置。
  6. 車両の動力源から駆動輪への動力伝達系に用いられる自動変速機のパーキングロック解除荷重軽減装置であって、
    駆動輪が拘束された状態にて駆動輪とパーキングギヤとの間でトルクを伝達するための締結力を低減するパーキングロック解除荷重軽減処理を実行することを特徴とするパーキングロック解除荷重軽減装置。
  7. 車両の動力源から駆動輪への動力伝達系に用いられる自動変速機のパーキングロック解除荷重軽減装置であって、
    駆動輪に対する制動力を調節する駆動輪制動力調節手段と、
    パーキングギヤと駆動輪との間に設けた駆動力伝達用クラッチ手段と、
    前記駆動輪制動力調節手段の制動力調節により駆動輪を拘束状態に維持する駆動輪拘束手段と、
    前記駆動輪拘束手段による駆動輪の拘束状態維持後に、前記駆動力伝達用クラッチ手段による締結力を低減するクラッチ締結力低減手段と、
    を備えたことを特徴とするパーキングロック解除荷重軽減装置。
  8. 請求項7に記載のパーキングロック解除荷重軽減装置の構成と、
    車両乗員からのパーキングロック解除荷重軽減実行の指示を入力する指示入力手段と、
    を備え、
    前記クラッチ締結力低減手段は、前記指示入力手段にて指示入力があった場合に処理を実行することを特徴とするパーキングロック解除荷重軽減装置。
  9. 請求項8において、前記クラッチ締結力低減手段は、前記指示入力手段にて指示入力があった場合に、車両運転状態がパーキングロック解除荷重軽減実行条件を満足していない状態では、処理は実行しないことを特徴とするパーキングロック解除荷重軽減装置。
  10. 請求項6〜9のいずれかに記載のパーキングロック解除荷重軽減装置の構成と、
    該構成による処理後に、車両乗員による加速指示がなされると駆動輪に対する拘束力維持制御を停止する後処理手段と、
    を備えたことを特徴とするパーキングロック解除荷重軽減装置。
  11. 請求項4又は9において、前記パーキングロック解除荷重軽減実行条件は、パーキングギヤとパーキングポールとの係合荷重が基準荷重より大きい条件、パーキングブレーキが制動状態にある条件、及びフットブレーキが制動状態にある条件の全ての条件の論理積であることを特徴とするパーキングロック解除荷重軽減装置。
  12. 請求項1〜4,6〜9,11のいずれかに記載のパーキングロック解除荷重軽減装置の構成と、
    該構成による処理が完了するとPレンジからのレンジ切り替え可能であることを報知する報知手段と、
    を備えたことを特徴とするパーキングロック解除荷重軽減装置。
  13. 請求項12において、前記報知手段による報知後にPレンジからのレンジ切り替えが不能と判定された場合には、請求項1〜4,6〜9,11のいずれかに記載のパーキングロック解除荷重軽減装置の構成による処理を再度実行する再処理手段を備えたことを特徴とするパーキングロック解除荷重軽減装置。
  14. 請求項12又は13において、前記報知手段は、前記報知以外に、前記パーキングロック解除荷重軽減装置の構成によるパーキングロック解除荷重軽減処理中の報知を行うことを特徴とするパーキングロック解除荷重軽減装置。
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