JP4283477B2 - 光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置及び方法 - Google Patents
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Description
技術分野
本発明は、一般に、光ファイバを使用した高品質光伝送路のための品質評価手法に適用される光信号の自己相関ビットエラー検出装置に係り、特に、被測定用の光信号に対して光分岐方式によって自己相関ビットエラー検出を実行するようにした光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置及び方法に関する。
【0002】
背景技術
近時、通信需要が増えるのに伴って、広帯域伝送路の拡張が急務となっている。
【0003】
この一環として、長距離陸上及び海底通信回線には、これまでの、例えば、2.5Gbit/sのWDM信号を対象とした光伝送路から、今後、主流になる、例えば、10Gbit/s(将来は、40Gbit/s)のDWDM信号を対象とした高品質光伝送路が導入されている。
【0004】
一般に、デジタル通信回線の評価のための測定方式として、ビットエラーレート(BER)が採用されている。
【0005】
しかるに、上述したような通信回線に高品質化によって、既存のBER測定方式では、品質の評価のための測定時間が余りにも長く(例えば、数10時間以上にも及ぶ)かかり過ぎるという問題を有している。
【0006】
また、従来のエラー測定方式では、被測定用の光信号のパターンと同じパターンを内部で生成しているので、それだけ構成が複雑化するばかりでなく、被測定用の光信号のパターンが既知(例えば、PRBS)である必要があるという問題を有している。
【0007】
このため、従来のエラー測定方式にとって代わる有力な高品質光伝送路のための品質評価手法として、Q−factorによる品質評価手法が提唱されている(IEEE PHOTONICS TECHNOLOGY VOL5,NO.3,MARCH 1993 pp304−306)。
【0008】
このQ−factorによる品質評価手法は、アナログの分野で定義されているS/Nの概念をデジタル信号に応用したもので、ノイズが正規分布いわゆるガウス分布に基づいて発生していると仮定した評価方法である。
【0009】
すなわち、図8に示すように、被測定用の光信号のいわゆるアイパターンにおいて、ONレベルの平均値をμ1 としONレベルの標準偏差をσ1 とし、OFFレベルの平均値をμ0 とし、OFFレベルの標準偏差をσ0 としたとき、Q−factorは、
Q=|μ1 −μ0 |/(σ1 +σ0 )
で与えられる。
【0010】
そして、このようなQ−factorによる品質評価手法は、どんなに高品質の回線でも、数分オーダーの極めて短い時間でその品質評価を行うことができる。
【0011】
インターナショナルテレコミュニケションユニオン(ITU−T)勧告 G.976 (04/97)には、光ファイバ海底ケーブルシステム等に適用される試験方法について、上述したようなQ−factorによる品質評価手法を採用した記述がなされている。
【0012】
このITU−T勧告 G.976のFigure3には、線形信号を分析することによって規定されるQ−factorの測定のための測定装置の構成が示されている。
【0013】
このQ−factor測定装置の構成の手段として、電気分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置が適用されている。
【0014】
この電気分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置は、被測定用の光信号を電気信号に変換した後、電気的手法により電気信号を2分岐し、その一方を基準信号、もう一方をノイズ検出用信号として、互いの比較判定を行うことにより、ビットエラー測定を行うようにしている。
【0015】
この自己相関ビットエラー検出装置の特徴として、基準信号とノイズ検出用信号とをそれぞれ被測定用の光信号より生成しているために、被測定用の光信号のパターンが既知 (例えば、PRBS)である必要がないので、被測定用の光信号のパターンと同じパターンを内部で生成する必要がなく、それだけ構成が簡易になるという利点を有している。
【0016】
図5は、このような従来の電気分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置の構成例を示すブロック図である。
【0017】
この従来の自己相関ビットエラー検出装置1は、まず、パルス信号によって変調された被測定用の光信号を光電気変換器(PD)2によって電気信号に変換している。
【0018】
そして、この電気信号は、電気分岐器3によって第1の電気信号及び第2の電気信号に分岐される。
【0019】
次に、この自己相関ビットエラー検出装置1では、分岐後の第1の電気信号の電圧と基準電圧VREF との大小関係をデシジョン回路4によって判定し、その判定結果を基準信号とする。
【0020】
なお、このデシジョン回路4には、分岐後の第1の電気信号の振幅における中央の値を基準電圧VREF として設定している基準信号生成回路5が含まれている。
【0021】
また、この自己相関ビットエラー検出装置1では、分岐後の第2の電気信号の電圧とノイズ検出用電圧VTHとの大小関係をデシジョン回路6によって判定し、その判定結果をノイズ検出用信号とする。
【0022】
なお、このデシジョン回路6には、分岐後の第2の電気信号の振幅における中央からマーク側(H側)又はスペース側(L側)にスライドした任意のレベルの電圧値をノイズ検出用電圧VTHとして設定しているノイズ検出用回路7が含まれている。
【0023】
そして、この自己相関エラー検出装置1では、デシジョン回路4及び基準信号生成回路5によって得られる基準信号と、デシジョン回路6及びノイズ検出用回路7によって得られるノイズ検出用信号との一致、不一致をエラー比較回路8を含む検出器9によって比較判定している。
【0024】
このエラー比較回路8を含む検出器9は、その比較判定結果が一致しない場合を、被測定用の光信号に自己相関ビットエラーが発生しているとして検出するようにしている。
【0025】
図6は、このような従来の電気分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置1の自己相関ビットエラー検出状態を示す図である。
【0026】
前述したように、基準電圧VREF は、デシジョン回路4に含まれている基準信号生成回路5によって、分岐後の第1の電気信号の振幅における中央の値に設定されるので、この図6においてマーク側(L)とスペース(H)のほぼ中央に設定されている。
【0027】
これに対し、ノイズ検出用電圧VTHは、前述したように、デシジョン回路6に含まれているノイズ検出用回路7によって、分岐後の第2の電気信号の振幅における中央からマーク側(H)又はスペース側(L)にスライドした任意のレベルの電圧値に設定されるが、ここではマーク側(H)に設定されている場合を示している。
【0028】
そして、図6では、例えば、分岐後の第1の電気信号の電圧が、基準電圧VREF よりも大きいが、ノイズ検出用電圧VTHよりも小さい場合に、自己相関ビットエラー検出装置1内の検出器9によって被測定用の光信号に自己相関ビットエラーが発生していたことが検出される場合を示している。
【0029】
図9は、以上のような従来の電気分岐方式による自己相関ビットエラー検出装置1によって実行されるQ−factorの測定方式の原理を説明するための図である。
【0030】
すなわち、前述したように、基準電圧VREF は、アイパターン(「L」と「H」)のほぼ中央に設定される。
【0031】
そして、ノイズ検出用電圧VTHは、上記アイパターンのONレベルの平均値μ1 に相当するVTH1 と、OFFレベルの平均値μ0 に相当するVTH0 との間で可変される。
【0032】
このようにして、VTH1 ,VTH0 対BER測定を行うことにより、それらの測定結果を図9に示すようにプロット(Pa1,Pa2,Pa3,Pa4,Pa5,Pa6…,Pb1,Pb2,Pb3,Pb4,Pb5,Pb6…)する。
【0033】
そして、その測定結果をもとに最適スレッショルド電圧Voptを算出する。
【0034】
続いて、最適スレッショルド電圧Vopt時のQ−factor及びBERを算出する。
【0035】
これは、VTH1 ,VTH0 を可変してビットエラー測定を行うことにより、図9でプロットした下側に破線で示すV字状の交点部分を含むビットエラー発生率が、例えば、10-20 オーダーと極端に低いビットエラー部分を理論的に推定するものである。
【0036】
このQ−factor及びBERとの関係は、上記ITU−T勧告 G.976のANNEX A A.1によると、 BER={1/(2π)1/2 }×
{Exp(−Q2 /2)/Q}
で与えられる。
【0037】
ところで、上記図5に示すように、従来の電気分岐方式による自己相関ビットエラー検出装置1においては、光電気変換器(PD)2によって被測定用の光信号を電気信号に変換した後で、電気分岐器3によって第1及び第2の電気信号に分岐するようにしている。
【0038】
図7は、光電気変換器(PD)2の変換特性を例示する図であり、入力する光のパワーを横軸とし、出力する電流を縦軸としたグラフである。
【0039】
図7に示すように、光電気変換器(PD)2による光から電気への変換特性において、直線性が1dBずれた箇所をコンプレッションポイントPcompとしている。
【0040】
すなわち、このコンプレッションポイントPcompは、光電気変換器2の飽和領域を避けて直線領域で使用するための目安となっている。
【0041】
これは、図5に示すような自己相関ビットエラー検出装置1において、光電気変換器2がその飽和領域で使用された場合には、被測定用の光信号に対して正確な自己相関ビットエラー検出を行うことができなくなるためである。
【0042】
したがって、従来の電気分岐方式による自己相関ビットエラー検出装置1において、光電気変換器(PD)2の出力の直線性を確保した状態で被測定用の光信号の自己相関ビットエラーを検出するためには、コンプレッションポイントPcompよりも小さいパワーの光信号を被測定用の光信号として入力する必要がある。
【0043】
このため、従来の電気分岐方式による自己相関ビットエラー検出装置1においては、取り扱い可能な光信号のパワーレベルが所定レベル(例えば、0dB)以下に制限されるという問題がある。
【0044】
また、従来の電気分岐方式による自己相関ビットエラー検出装置1では、光電気変換器
(PD)2の後段の電気分岐器3で電気信号が分岐されるため、光電気変換器(PD)2のコンプレッションポイントPcompまでの出力電力がさらに分岐により低下されてデシジョン回路4、6に与えられることになる。
【0045】
すなわち、電気分岐器3内における分岐用インピーダンスに基づく電力損失によってデシジョン回路4、6に与えられる電力が低くなるので、自己相関ビットエラー検出装置1全体としてのS/Nの劣化を招くという問題がある。
【0046】
例えば、光電気変換器(PD)2の出力が1mWであったとすると、電気分岐器3での電力損失が0.5mWあるために、デシジョン回路4、6に与えられる入力は、それぞれ、0.25mWに低下している。
【0047】
そして、このように低下された入力を増幅するために、デシジョン回路4、6内に電気増幅器を設けるようにしたとしても、電気増幅器は、その特性としてノイズが大(光増幅器と比較してNFで約3倍)であるばかりでなく、線形性が悪いとともに、その波形歪みによる応答性が悪いという問題を有している。
【0048】
したがって、従来の電気分岐方式による自己相関ビットエラー検出装置1では、被測定用の光信号に対する自己相関方式によるビットエラー測定の性能向上を実現することが困難であるので、上述したようなQ−factorによる高品質回線の品質評価手法の利点を生かすことができないという問題を有している。
【0049】
発明の開示
本発明の目的は、以上のような実情に鑑みてなされたもので、被測定用の光信号に対する自己相関方式によるビットエラー測定の性能向上を実現することにより、Q−factorによる高品質回線の品質評価手法の利点を生かすことができるようにした光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置及び方法を提供することにある。
【0050】
本発明の第1の態様によると、
パルス信号によって変調された被測定用の光信号を分岐して第1及び第2の光パルス信号として出力する光分岐手段(11)と、
前記光分岐手段からの第1のパルス信号を第1の電気信号に変換して出力する第1の光電気変換手段(2b)と、
前記光分岐手段からの第2のパルス信号を第2の電気信号に変換して出力する第2の光電気変換手段(2a)と、
前記第1の光電気変換手段からの第1の電気信号の電圧と該第1の電気信号の振幅におけるほぼ中央の値に設定される基準信号生成用電圧との比較判定結果に基づいて、基準用のパルス信号を出力する第1の判定手段(4)と、
前記第2の光電気変換手段からの第2の電気信号の電圧と該第2の電気信号の振幅におけるほぼ中央の値からマーク側又はスペース側にスライドした任意のレベルに設定されるノイズ検出用電圧との比較判定結果に基づいて、測定用のパルス信号を出力する第2の判定手段(6)と、
前記第1の判定手段からの前記基準用のパルス信号と前記第2の判定手段からの前記測定用のパルス信号との比較判定結果に基づいて、前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーを検出するビットエラー検出手段(9)と、
を具備し、
前記光分岐手段(11)は、
前記被測定用の光信号を分岐する際に、前記第1及び第2の光パルス信号の大きさをそれぞれn:m(但し、n<m)として出力することを特徴とする光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置が提供される。
【0051】
また、本発明の第2の態様によると、前記ビットエラー検出手段(9)からの前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーの計数値と、クロック信号の計数値とに基づいて前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーレートを測定可能としたことを特徴とする第1の態様に記載の光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置が提供される。
【0052】
また、本発明の第3の態様によると、パルス信号によって変調された被測定用の光信号を分岐して第1及び第2の光パルス信号として出力するステップと、
前記第1のパルス信号を第1の電気信号に変換して出力するステップと、
前記第2のパルス信号を第2の電気信号に変換して出力するステップと、
前記第1の電気信号の電圧と該第1の電気信号の振幅におけるほぼ中央の値に設定される基準信号生成用電圧との比較判定結果に基づいて、基準用のパルス信号を出力するステップと、
前記第2の電気信号の電圧と、該第2の電気信号の振幅におけるほぼ中央の値からマーク側又はスペース側にスライドした任意のレベルに設定されるノイズ検出用電圧との比較判定結果に基づいて、測定用のパルス信号を出力するステップと、
前記基準用のパルス信号と前記測定用のパルス信号との比較判定結果に基づいて、前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーを検出するステップと、
を具備し、
前記光信号分岐ステップは、
前記被測定用の光信号を分岐する際に、前記第1及び第2の光パルス信号の大きさをそれぞれn:m(但し、n<m)として出力することを特徴とする光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出方法が提供される。
【0053】
本発明の第4の態様によると、前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーの計数値と、クロック信号の計数値とに基づいて前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーレートを測定するステップとをさらに備えたことを特徴とする第3の態様に記載の光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出方法が提供される。
【0054】
本発明の第5の態様によると、パルス信号によって変調された被測定用の光信号を分岐して第1及び第2の光パルス信号として出力する光分岐手段(11)と、
前記光分岐手段からの第1のパルス信号を第1の電気信号に変換して出力する第1の光電気変換手段(2b)と、
前記光分岐手段からの第2のパルス信号を第2の電気信号に変換して出力する第2の光電気変換手段(2a)と、
前記第1の光電気変換手段からの第1の電気信号の電圧と該第1の電気信号の振幅におけるほぼ中央の値に設定される基準信号生成用電圧との比較判定結果に基づいて、基準用のパルス信号を出力する第1の判定手段(4)と、
前記第2の光電気変換手段からの第2の電気信号の電圧と該第2の電気信号の振幅におけるほぼ中央の値からマーク側又はスペース側にスライドした任意のレベルに設定されるノイズ検出用電圧との比較判定結果に基づいて、測定用のパルス信号を出力する第2の判定手段(6)と、
前記第1の判定手段からの前記基準用のパルス信号と前記第2の判定手段からの前記測定用のパルス信号との比較判定結果に基づいて、前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーを検出するビットエラー検出手段(9)と、
を具備する自己相関ビットエラー検出装置であって、
前記光分岐手段(11)は、
前記被測定用の光信号を分岐する際に、N(Nは3以上の整数)分岐して第1、第2、第3乃至第Nの光パルス信号として出力し、
前記自己相関ビットエラー検出装置は、
前記光分岐手段からの前記第3乃至第Nのパルス信号を第3乃至第Nの電気信号に変換して出力する第3乃至第Nの光電気変換手段(2a2,…,2aN−1)と、
前記第3乃至第Nの光電気変換手段からの前記第3乃至第Nの電気信号の電圧と該第3乃至第Nの電気信号の振幅におけるほぼ中央の値から、それぞれ、マーク側又はスペース側にスライドした任意のレベルに設定されるノイズ検出用電圧との比較判定結果に基づいて、第2乃至第Nの測定用のパルス信号を出力する第3乃至第Nの判定手段(6)とをさらに備え、
前記ビットエラー検出手段(9)は、
前記第1の判定手段からの前記基準用のパルス信号と前記第2乃至第Nの判定手段からの前記第2乃至第Nの測定用のパルス信号との比較判定結果に基づいて、前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーを検出することを特徴とする光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置が提供される。
【0055】
本発明の第6の態様によると、前記ビットエラー検出手段(9)からの前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーの計数値と、クロック信号の計数値とに基づいて前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーレートを測定可能としたことを特徴とする第5の態様に記載の光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置が提供される。
本発明の第7の態様によると、パルス信号によって変調された被測定用の光信号を分岐して第1及び第2の光パルス信号として出力するステップと、
前記第1のパルス信号を第1の電気信号に変換して出力するステップと、
前記第2のパルス信号を第2の電気信号に変換して出力するステップと、
前記第1の電気信号の電圧と該第1の電気信号の振幅におけるほぼ中央の値に設定される基準信号生成用電圧との比較判定結果に基づいて、基準用のパルス信号を出力するステップと、
前記第2の電気信号の電圧と、該第2の電気信号の振幅におけるほぼ中央の値からマーク側又はスペース側にスライドした任意のレベルに設定されるノイズ検出用電圧との比較判定結果に基づいて、測定用のパルス信号を出力するステップと、
前記基準用のパルス信号と前記測定用のパルス信号との比較判定結果に基づいて、前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーを検出するステップと、
を具備する自己相関ビットエラー検出方法であって、
前記光信号分岐ステップは、
前記被測定用の光信号を分岐する際に、N(Nは3以上の整数)分岐して第1、第2、第3乃至第Nの光パルス信号として出力し、
前記自己相関ビットエラー検出方法は、
前記光信号分岐ステップによる前記第3乃至第Nのパルス信号を第3乃至第Nの電気信号に変換して出力するステップと、
前記第3乃至第Nの電気信号の電圧と該第3乃至第Nの電気信号の振幅におけるほぼ中央の値から、それぞれ、マーク側又はスペース側にスライドした任意のレベルに設定されるノイズ検出用電圧との比較判定結果に基づいて、第2乃至第Nの測定用のパルス信号を出力するステップとをさらに備え、
前記ビットエラー検出ステップは、
前記基準用のパルス信号と前記第2乃至第Nの測定用のパルス信号との比較判定結果に基づいて、前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーを検出することを特徴とする光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出方法が提供される。
本発明の第8の態様によると、前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーの計数値と、クロック信号の計数値とに基づいて前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーレートを測定するステップとをさらに備えたことを特徴とする第7の態様に記載の光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出方法が提供される。
本発明の光分岐方式による自己相関エラー検出装置では、先に、被測定用の光信号を分岐していることにより、後述するように、例えば、光分岐手段での分岐後に、光電気変換手段(PD)の出力の直線性を確保するために必要とされる光信号が0dBmとなるまで光分岐手段に入力される光信号のパワーを+3dBm(従来の電気分岐方式による自己相関エラー検出装置と比べて、入力光のパワーを2倍)に上げることができるので、取り扱い可能な光信号のパワーレベルを、例えば、従来、0dBmまでに制限されていたのに対し、+3dBm(2mW)までに拡張することができる。
【0056】
このような光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置によれば、先に、被測定用の光信号を分岐した後で電気信号に変換して判定処理することにより、従来技術のように先に被測定用の光信号を電気信号に変換した後で分岐して判定処理する場合よりも、判定手段に与える電圧を高くすることができ、S/Nの劣化を防止することができる。
【0057】
また、光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置によれば、自己相関ビットエラー検出装置に入る光の入力レベルが同一の場合には、判定手段に与える電圧も同一になる。
【0058】
以下、電気分岐方式による歪みについて説明する。
【0059】
従来技術のように、先に、被測定用の光信号を電気信号に変換した後で、その電気信号を分岐して判定処理をする場合、電気信号を分岐する電気分岐器で信号の歪みが生じる。
【0060】
それに対して、本発明のように、光分岐方式による方法を用いると、その光分岐部による歪みが光信号には殆ど生じない。
【0061】
この理由として、電気分岐方式の場合、その分岐部である電気分岐器に用いる分岐用の抵抗値のミスマッチが生じていると、分岐される電気信号の反射などを発生させ、それが歪みとなって後段に影響を与える。
【0062】
しかるに、本発明のように、光分岐方式として、光で分岐する場合、光分岐部で反射は生じないために、光分岐部による歪みが発生しないからである。
【0063】
そして、電気分岐方式の場合に生じる歪みは、被測定信号の伝送周波数が高ければ高いほど大きくなるが、本発明のように、光分岐方式の場合には周波数特性が電気分岐方式に比べ圧倒的に優れているために、後段に与える歪みの影響が全くない。
【0064】
そのため、本発明によれば、従来技術のような電気分岐方式から光分岐方式に変えることによって、分岐部の波形歪みの影響を低減させることができるという顕著な効果が得られる。
【0065】
また、光増幅器は、電気増幅器に比べて、ローノイズで線形性がよいという効果があり、光レベルを増加させても線形性を維持することができるという効果がある。
【0066】
けだし、電気増幅器では抵抗を介しているのでインピーダンスが乱れると反射が発生し、歪みが生じるが、光増幅器では、光ファイバを用いているので、反射が少なく歪みが発生しないからである。
【0067】
したがって、本発明の光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置によれば、上述したようなQ−factorによる高品質回線の品質評価手法の利点を生かすことが可能となる。
【0068】
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の各実施の形態を図面を用いて説明する。
【0069】
(第1の実施の形態)
本実施の形態においては、まず、被測定用の光信号を分岐し、次に、分岐後の光信号を電気信号に変換する光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置及び方法について説明する。
【0070】
図1は、本実施の形態に係る光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置の構成を例示するブロック図である。
【0071】
なお、図1において、図5と同一の部分については同一の符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ詳しく説明するものとする。
【0072】
この光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置10では、まず、入力される被測定用の光信号が光ファイバスプリッタ等のようないわゆる3dBmカップラでなる光分岐器11で2分岐される。
【0073】
そして、分岐後の2つの光信号は、それぞれ光電気変換器(PD)2b、2aにより電気信号に変換される。
【0074】
この後、2つの電気信号は、それぞれデシジョン回路4、6及び検出器9によって、先に、図5の説明で述べた動作と同様の処理が行われることにより、被測定用の光信号に対する自己相関ビットエラー検出が行われる。
【0075】
すなわち、本実施の形態に係る光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置10では、光電気変換器(PD)2bによる光電気変後の第1の電気信号の電圧と基準電圧VREF (図5参照)との大小関係をデシジョン回路4によって判定し、その判定結果を基準信号とする。
【0076】
なお、デシジョン回路4には、光電気変換器(PD)2bによる光電変換後の第1の電気信号の振幅における中央の値を基準電圧VREF として設定している基準信号生成回路5(図5参照)が含まれている。
【0077】
また、本実施の形態に係る光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置10では、光電気変換器(PD)2aによる光電変換後の第2の電気信号の電圧とノイズ検出用電圧VTH(図5参照)との大小関係をデシジョン回路6によって判定し、その判定結果をノイズ検出用信号とする。
【0078】
なお、デシジョン回路6には、光電気変換器(PD)2aによる光電変換後の第2の電気信号の振幅における中央からマーク側(H側)又はスペース側(L側)にスライドした任意のレベルの電圧値をノイズ検出用電圧VTHとして設定しているノイズ検出用回路7 (図5参照)が含まれている。
【0079】
また、検出器9は、デシジョン回路4及び基準信号生成回路5によって得られる基準信号と、デシジョン回路6及び基準信号生成回路7によって得られるノイズ検出用信号との一致、不一致を比較判定するエラー比較回路8(図5参照)が含まれている。
【0080】
図2A,Bは、本実施の形態に係る光分岐方式による自己相関ビットエラー検出装置10と、従来の電気分岐方式による自己相関ビットエラー検出装置1とを適用した場合の比較例を示すブロック図である。
【0081】
図2Aは、本実施の形態に係る光分岐方式による自己相関ビットエラー検出装置10を適用した場合の例である。
【0082】
例えば、本実施の形態に用いられる光電気変換器(PD)2a,2bは、それぞれ、コンプレッションポイントPcompが0dBmであり、電流変換効率が1(A/W)の場合であるとする。
【0083】
このような光電気変換器(PD)2a,2bを用いて、その出力に直線性を確保しつつ被測定用の光信号に対する自己相関ビットエラー測定を実行する場合には、この光電気変換器(PD)2a,2bに入力する光を0dBm以下に抑制する必要がある。
【0084】
ここで、+3dBm(2mW)の光信号が、本実施の形態に係る光分岐方式による自己相関エラー検出装置10に被測定用の光信号として入力されたとする。
【0085】
そして、本実施の形態に係る光分岐方式による自己相関エラー検出装置10では、まず、入力された被測定用の光信号が3dBmカップラでなる光分岐器11で2分岐されることにより、分岐後の第1及び第2の光信号はそれぞれ+0dBm(1mW)となる。
【0086】
このため、後段の光電気変換器(PD)2a,2bの出力に直線性を確保しつつ被測定用の光信号を電気信号に変換することができる。
【0087】
これにより、光電気変換器(PD)2a,2bからは、光電変換後の第1及び第2の電気信号として、それぞれ1mAの電流信号が出力される。
【0088】
一方、図2Bは、前述したような従来の電気分岐方式による自己相関ビットエラー検出装置1を適用した場合の例である。
【0089】
この電気分岐方式による自己相関ビットエラー検出装置1では、光信号がそのまま光電気変換器(PD)2に入力されるため、光電気変換器(PD)2の出力に直線性を確保するには、そのコンプレッションポイント0dBmを超えない光信号を入力する必要がある。
【0090】
この条件を満たす0dBm(1mW)の被測定用の光信号が入力されると、この光信号は、光電気変換器(PD)2によって1mAの電気信号に変換される。
【0091】
さらに、この電気信号は、電気分岐器3で分岐されて、それぞれ0.5mAの出力電流信号Iすなわち電圧Vに換算して、V=IR(但し、Rは、デシジョン回路4、6の入力インピーダンスで、この場合50Ω)=0.5mA×50Ω=25mVが出力されることになる。
【0092】
一方、図2Aに示した本実施の形態に係る光分岐方式による自己相関ビットエラー検出装置10では、上述したように、光分岐器11での分岐後に0dBmとなるまで光分岐器11に入力される被測定用の光信号のパワーを+3dBmに上昇させることができる。
【0093】
これにより、本実施の形態に係る光分岐方式による自己相関ビットエラー検出装置10は、従来の電気分岐方式による自己相関ビットエラー検出装置1と比べて、例えば、2分岐方式であれば、被測定用の入力光のパワーを2倍に上げることができる。
【0094】
すなわち、本実施の形態に係る光分岐方式による自己相関ビットエラー検出装置10では、被測定用の入力光のパワーを2分岐方式であれば、2倍に上げることができるので、取り扱い可能な光信号のパワーレベルを、例えば、従来、0dBmに制限されていたのに対し、+3dBm(2mW)までに拡張し得るという利点がある。
【0095】
また、本実施の形態に係る光分岐方式による自己相関ビットエラー検出装置10は、従来の電気分岐方式による自己相関ビットエラー検出装置1と比べて、電気分岐器3での電力損失がなくなるので、例えば、2分岐方式であれば、従来の電気分岐方式による自己相関ビットエラー検出装置1と比べて2倍の出力電圧V(=IR=1mA×50Ω=50mV)をデシジョン回路4、6に与えることができるため、従来の電気分岐方式による自己相関ビットエラー検出装置1のように電圧低下によるS/Nの悪化を防止することができる。
【0096】
したがって、本実施の形態によれば、被測定用の光信号に対する自己相関方式によるビットエラー測定の性能向上を実現することにより、Q−factorによる高品質回線の品質評価手法の利点を生かすことができるようにした光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置を提供することが可能になる。
【0097】
(第2の実施の形態)
本実施の形態においては、上記第1の実施の形態に係る光分岐方式による自己相関エラー検出装置と、その基本的な構成は同様であるが、光分岐器が光のパワーを均等でない状態で分岐するようにした場合の自己相関エラー検出装置について説明する。
【0098】
図4は、本実施の形態に係る光分岐方式による自己相関エラー検出装置の構成を例示するブロック図である。
【0099】
図4において、図1と同一の部分については同一の符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ詳しく説明する。
【0100】
この自己相関エラー検出装置10は、被測定用の光信号をm:n(但し、m>n)に光分岐器111で分岐する。
【0101】
これは、光分岐器111で分岐後の光信号については、ノイズを検出する側には、波形のリニアリティが求められるが、基準側には波形のリニアリティが必ずしも求められない(0か1の判定ができればよい)ということによっている。
【0102】
したがって、例えば、1.1mWの被測定用入力光をm:n(但し、m>n)に分岐し、ノイズ側を1.0mV、基準側を0.1mVに分岐しても、基準側の電気信号を増幅器で増幅して基準信号として利用してもよい。
【0103】
以上詳記したように、本実施の形態に係る光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置では、入力された光信号を先に分岐し、その後で電気信号に変換して自己相関方式のビットエラー測定を行うようにしている。
【0104】
これにより、本実施の形態に係る光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置では、高パワーの光信号を取り扱い可能となり、S/N比の悪化を防止することができる。
【0105】
これによって、本実施の形態に係る光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置は、自己相関方式によるビットエラー測定の性能を向上させることができる。
【0106】
また、本実施の形態に係る光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置は、電気信号よりも周波数特性に優れた光信号の段階で分岐しているため、波形歪みを低減することができる。
【0107】
したがって、本実施の形態によれば、被測定用の光信号に対する自己相関方式によるビットエラー測定の性能向上を実現することにより、Q−factorによる高品質回線の品質評価手法の利点を生かすことができるようにした光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置及び方法を提供することが可能になる。
【0108】
(第3の実施の形態)
本実施の形態においては、被測定用の光信号を3以上に分岐する自己相関ビットエラー検出装置について説明する。
【0109】
図3は、本実施の形態に係る光分岐方式による自己相関ビットエラー検出装置の構成を例示するブロック図である。
【0110】
図3において、図1及び図5と同一の部分については同一の符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ詳しく説明する。
【0111】
この第3の実施の形態に係る光分岐方式による自己相関ビットエラー検出装置12は、まず、入力される被測定用の光信号を光分岐器13によってN分岐する(Nは3以上の自然数)。
【0112】
そして、光分岐器13によって分岐された後の光信号N個のうちのいずれか一つは、光電気変換器(PD)2bにより電気信号に変換されてデシジョン回路4に入力される。
【0113】
また、光分岐器13によって分岐された後の他の分岐後の光信号は、それぞれ光電気変換器(PD)2a1,…,2aN−1により電気信号に変換されてデシジョン回路61,…,6N−1に入力される。
【0114】
デシジョン回路61,…,6N−1は、それぞれ独自のノイズ検出用電圧VTH1 ,…,VTHN-1 が設定されたノイズ検出用回路71,…,7N−1を含み、それぞれがノイズ検出用信号を出力する。
【0115】
検出器14は、基準信号と各デシジョン回路61,…,6N−1からのノイズ検出用信号とを比較し、被測定用の光信号の自己相関ビットエラーを検出する。
【0116】
このN分岐の光分岐方式による自己相関エラー検出装置12においては、N分岐の電気分岐方式の自己相関エラー検出装置よりもN倍の電圧をデシジョン回路4、61,…,6N−1に与えることができ、上述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0117】
また、このN分岐の光分岐方式による自己相関エラー検出装置12においては、同時に複数の電圧VTH1 ,…,VTHN-1 のエラーを検出することができるので、測定時間を短縮することができる。
【0118】
したがって、本実施の形態によれば、被測定用の光信号に対する自己相関方式によるビットエラー測定の性能向上を実現することにより、Q−factorによる高品質回線の品質評価手法の利点を生かすことができるようにした光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置及び方法を提供することが可能になる。
【0119】
(第4の実施の形態)
本実施の形態においては、光信号を分岐し、この分岐後の光信号を電気信号に変換する光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置及び方法を光信号のビットエラーレート測定装置に適用した場合について説明する。
【0120】
図10は、本発明の第4の実施の形態として、光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置10を光信号のビットエラーレート測定装置に適用した場合の構成を説明するために示すブロック図である。
【0121】
なお、図10において、図1及び図5と同一の部分については同一の符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ詳しく説明するものとする。
【0122】
すなわち、光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置10では、まず、入力される被測定用の光信号が光ファイバスプリッタ等のようないわゆる3dBmカップラでなる光分岐器11で2分岐される。
【0123】
そして、分岐後の2つの光信号は、それぞれ光電気変換器(PD)2b、2aにより電気信号に変換される。
【0124】
この後、2つの電気信号は、それぞれデシジョン回路4、6及び検出器9によって、先に、図1及び図5の説明で述べた動作と同様の処理が行われることにより、被測定用の光信号に対する自己相関ビットエラー検出が行われる。
【0125】
この実施の形態におけるデシジョン回路4、6は、それぞれ、比較器とD形フリッブフロップ(D−FF)とで構成されているものとする。
【0126】
そして、クロック再生回路(図示せず)からのクロック信号は、遅延回路(図示せず)を介して所定のタイミングでデシジョン回路4、6内のD−FFを遷移させるとともに、カウンタ20に供給される。
【0127】
一方、自己相関ビットエラー検出装置10内の検出器9によって検出された自己相関ビットエラーは、カウンタ21に供給される。
【0128】
これらのカウンタ20,21の各出力は、ビットエラーレート演算器22に供給される。
【0129】
すなわち、ビットエラーレート演算器22は、カウンタ20からのクロック信号の計数値と、カウンタ21からの自己相関ビットエラーの計数値とに基づいて、所定の単位時間当たりの自己相関ビットエラーの発生率であるビットエラーレート(BER)の測定を行う。
【0130】
したがって、本実施の形態によれば、被測定用の光信号に対する自己相関方式によるビットエラー測定の性能向上を実現することにより、Q−factorによる高品質回線の品質評価手法の利点を生かすことができるようにした光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置を適用した光信号のビットエラーレート測定装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の第1の実施の形態に係る光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置の構成を説明するために示すブロック図である。
【図2】 図2A,Bは、本発明の第1の実施の形態に係る光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置と、従来の電気分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置とを適用した場合の比較例を説明するために示すブロック図である。
【図3】 図3は、本発明の第3の実施の形態に係る光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置の構成を説明するために示すブロック図である。
【図4】 図4は、本発明の第2の実施の形態に係る光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置の構成を説明するために示すブロック図である。
【図5】 図5は、従来の電気分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置の構成を説明するために示すブロック図である。
【図6】 図6は、従来の電気分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置のエラー検出状態を説明するために示す図である。
【図7】 図7は、従来の光電気変換器の変換特性を説明するために示す図である。
【図8】 図8は、光信号の自己相関ビットエラー検出装置に用いられるQ−factorによる高品質光伝送回線の品質評価手法を説明するために示す図である。
【図9】 図9は、光信号の自己相関ビットエラー検出装置に用いられるQ−factorの測定方式の原理を説明するために示す図である。
【図10】 図10は、本発明の第4の実施の形態として、光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置を光信号のビットエラーレート測定装置に適用した場合の構成を説明するために示すブロック図である。
Claims (8)
- パルス信号によって変調された被測定用の光信号を分岐して第1及び第2の光パルス信号として出力する光分岐手段と、
前記光分岐手段からの第1のパルス信号を第1の電気信号に変換して出力する第1の光電気変換手段と、
前記光分岐手段からの第2のパルス信号を第2の電気信号に変換して出力する第2の光電気変換手段と、
前記第1の光電気変換手段からの第1の電気信号の電圧と該第1の電気信号の振幅におけるほぼ中央の値に設定される基準信号生成用電圧との比較判定結果に基づいて、基準用のパルス信号を出力する第1の判定手段と、
前記第2の光電気変換手段からの第2の電気信号の電圧と該第2の電気信号の振幅におけるほぼ中央の値からマーク側又はスペース側にスライドした任意のレベルに設定されるノイズ検出用電圧との比較判定結果に基づいて、測定用のパルス信号を出力する第2の判定手段と、
前記第1の判定手段からの前記基準用のパルス信号と前記第2の判定手段からの前記測定用のパルス信号との比較判定結果に基づいて、前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーを検出するビットエラー検出手段と、
を具備し、
前記光分岐手段は、
前記被測定用の光信号を分岐する際に、前記第1及び第2の光パルス信号の大きさをそれぞれn:m(但し、n<m)として出力することを特徴とする光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置。 - 前記ビットエラー検出手段からの前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーの計数値と、クロック信号の計数値とに基づいて前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーレートを測定可能としたことを特徴とする請求項1に記載の光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置。
- パルス信号によって変調された被測定用の光信号を分岐して第1及び第2の光パルス信号として出力するステップと、
前記第1のパルス信号を第1の電気信号に変換して出力するステップと、
前記第2のパルス信号を第2の電気信号に変換して出力するステップと、
前記第1の電気信号の電圧と該第1の電気信号の振幅におけるほぼ中央の値に設定される基準信号生成用電圧との比較判定結果に基づいて、基準用のパルス信号を出力するステップと、
前記第2の電気信号の電圧と、該第2の電気信号の振幅におけるほぼ中央の値からマーク側又はスペース側にスライドした任意のレベルに設定されるノイズ検出用電圧との比較判定結果に基づいて、測定用のパルス信号を出力するステップと、
前記基準用のパルス信号と前記測定用のパルス信号との比較判定結果に基づいて、前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーを検出するステップと、
を具備し、
前記光信号分岐ステップは、
前記被測定用の光信号を分岐する際に、前記第1及び第2の光パルス信号の大きさをそれぞれn:m(但し、n<m)として出力することを特徴とする光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出方法。 - 前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーの計数値と、クロック信号の計数値とに基づいて前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーレートを測定するステップとをさらに備えたことを特徴とする請求項3に記載の光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出方法。
- パルス信号によって変調された被測定用の光信号を分岐して第1及び第2の光パルス信号として出力する光分岐手段と、
前記光分岐手段からの第1のパルス信号を第1の電気信号に変換して出力する第1の光電気変換手段と、
前記光分岐手段からの第2のパルス信号を第2の電気信号に変換して出力する第2の光電気変換手段と、
前記第1の光電気変換手段からの第1の電気信号の電圧と該第1の電気信号の振幅におけるほぼ中央の値に設定される基準信号生成用電圧との比較判定結果に基づいて、基準用のパルス信号を出力する第1の判定手段と、
前記第2の光電気変換手段からの第2の電気信号の電圧と該第2の電気信号の振幅におけるほぼ中央の値からマーク側又はスペース側にスライドした任意のレベルに設定されるノイズ検出用電圧との比較判定結果に基づいて、測定用のパルス信号を出力する第2の判定手段と、
前記第1の判定手段からの前記基準用のパルス信号と前記第2の判定手段からの前記測定用のパルス信号との比較判定結果に基づいて、前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーを検出するビットエラー検出手段と、
を具備する自己相関ビットエラー検出装置であって、
前記光分岐手段は、
前記被測定用の光信号を分岐する際に、N(Nは3以上の整数)分岐して第1、第2、第3乃至第Nの光パルス信号として出力し、
前記自己相関ビットエラー検出装置は、
前記光分岐手段からの前記第3乃至第Nのパルス信号を第3乃至第Nの電気信号に変換して出力する第3乃至第Nの光電気変換手段と、
前記第3乃至第Nの光電気変換手段からの前記第3乃至第Nの電気信号の電圧と該第3乃至第Nの電気信号の振幅におけるほぼ中央の値から、それぞれ、マーク側又はスペース側にスライドした任意のレベルに設定されるノイズ検出用電圧との比較判定結果に基づいて、第2乃至第Nの測定用のパルス信号を出力する第3乃至第Nの判定手段とをさらに備え、
前記ビットエラー検出手段は、
前記第1の判定手段からの前記基準用のパルス信号と前記第2乃至第Nの判定手段からの前記第2乃至第Nの測定用のパルス信号との比較判定結果に基づいて、前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーを検出することを特徴とする光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置。 - 前記ビットエラー検出手段からの前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーの計数値と、クロック信号の計数値とに基づいて前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーレートを測定可能としたことを特徴とする請求項5に記載の光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出装置。
- パルス信号によって変調された被測定用の光信号を分岐して第1及び第2の光パルス信号として出力するステップと、
前記第1のパルス信号を第1の電気信号に変換して出力するステップと、
前記第2のパルス信号を第2の電気信号に変換して出力するステップと、
前記第1の電気信号の電圧と該第1の電気信号の振幅におけるほぼ中央の値に設定される基準信号生成用電圧との比較判定結果に基づいて、基準用のパルス信号を出力するステップと、
前記第2の電気信号の電圧と、該第2の電気信号の振幅におけるほぼ中央の値からマーク側又はスペース側にスライドした任意のレベルに設定されるノイズ検出用電圧との比較判定結果に基づいて、測定用のパルス信号を出力するステップと、
前記基準用のパルス信号と前記測定用のパルス信号との比較判定結果に基づいて、前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーを検出するステップと、
を具備する自己相関ビットエラー検出方法であって、
前記光信号分岐ステップは、
前記被測定用の光信号を分岐する際に、N(Nは3以上の整数)分岐して第1、第2、第3乃至第Nの光パルス信号として出力し、
前記自己相関ビットエラー検出方法は、
前記光信号分岐ステップによる前記第3乃至第Nのパルス信号を第3乃至第Nの電気信号に変換して出力するステップと、
前記第3乃至第Nの電気信号の電圧と該第3乃至第Nの電気信号の振幅におけるほぼ中央の値から、それぞれ、マーク側又はスペース側にスライドした任意のレベルに設定されるノイズ検出用電圧との比較判定結果に基づいて、第2乃至第Nの測定用のパルス信号を出力するステップとをさらに備え、
前記ビットエラー検出ステップは、
前記基準用のパルス信号と前記第2乃至第Nの測定用のパルス信号との比較判定結果に基づいて、前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーを検出することを特徴とする光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出方法。 - 前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーの計数値と、クロック信号の計数値とに基づいて前記被測定用の光信号の自己相関ビットエラーレートを測定するステップとをさらに備えたことを特徴とする請求項7に記載の光分岐方式による光信号の自己相関ビットエラー検出方法。
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