JP4283339B2 - 立体画像表示装置 - Google Patents

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    • G03B35/18Stereoscopic photography by simultaneous viewing

Description

本発明は高品質、広視野な画像を表示できる立体画像表示装置に関する。
通常、ディスプレイや印刷物は平面上に配置された複数の画素から構成されているが、工夫をすることで立体的な情報(立体画像)として観察者に認識させることが可能であり、これにより臨場感や認識精度を向上させることができる。観察者は比較的近い場所にある物体の立体感を、右目と左目で見える画像の違いにより認識する。この右目と左目で見える画像の違いは立体視差と呼ばれる。従来からこの特性を利用し、右目及び左目に視点が異なる2つの画像(立体視差のある画像)をそれぞれ投影することにより、観察者に立体画像として認識させる各種の立体画像表示装置が提案されている。
しかしながら、立体画像表示装置を普及させるためには、鑑賞する際に不便でなく、長時間見ても疲労がないことが求められる。したがって、メガネなどの特殊な器具を用いる方法は特殊用途を除いて採用が難しい。これらの器具を用いずに立体画像を表示するためには、右目及び左目に異なる画像を見せるように工夫する必要がある。
図10は、画像と観察者との位置関係を説明する斜視図である。80は立体画像の表示画面であり、これはYZ平面上にある。観察者は、X軸方向に離れた鑑賞位置81から表示画面80を見る。81a,81bはそれぞれ観察者の右目及び左目の位置を示し、これらはXY平面上にある。右目81aと左目81bとでは表示画面80を見る角度(視線角度)が異なる。従って、この視線角度の違いを利用して右目81a及び左目81bに対して異なる画像を表示することができれば、観察者は表示画面80に表示された画像を立体画像として認識することができる。
図11は、パララックスバリア方式による立体画像表示の原理を説明する図である。左右の目81a,81bの配置方向(Y軸と平行な方向)に垂直な方向(Z軸と平行な方向)に延びる多数の細いスリット(隙間)が形成された遮光バリア90が、画面91の前に配置されている。遮光バリア90のスリットを介して、右目81aは画面91のストライプRのみを観察し、左目81bは画像91のストライプLのみを観察する。そこで、ストライプRに右目で見た画像をストライプ状に分割して配置し、ストライプLに左目で見た画像をストライプ状に分割して配置すれば、左右の目81a,81bに立体視差のある画像を見せることができる。この方式は、遮光バリア90により画像が暗くなるという問題がある。
この問題を解消する方式としてレンチキュラーレンズアレイを用いる方式が提案されており、これを図12を用いて説明する。多数の円筒状のレンズ(レンチキュラーレンズ)をZ軸と平行に並べたレンチキュラーレンズアレイ100が、画面101の前に配置されている。Y軸と平行な方向に配置された左右の目でレンチキュラーレンズアレイ100を介して画面101を観察すると、左右の目は画面101上の異なる位置を観察する。従って、右目が見る位置に右目で見た画像をストライプ状に分割して配置し、左目が見る位置に左目で見た画像をストライプ状に分割して配置すれば、左右の目に立体視差のある画像を見せることができる。
パララックスバリア方式及びレンチキュラーレンズアレイ方式では、Y軸方向における観察位置が制限されるという問題があるが、遮光バリア90の1つのスリット又は1つのレンチキュラーレンズに対して多数の視点における画像を配置して、多数の視線角度に対応させることにより、この問題を緩和することが可能である。例えば、図12に示すように、1つのレンチキュラーレンズに対して3つの視点における画像をストライプ状に分割して配置すると、眼球102aは画面101のストライプAのみを観察し、眼球102bは画面101のストライプBのみを観察し、眼球102cは画面101のストライプCのみを観察する。
この多数の視点における画像を用いる方法は、画面に対して左右の目が水平方向(Y軸方向)に移動することには対応できるが、画面に対して左右の目がX軸回りに回転することには対応できず立体画像を表示することができない。
画像に対して左右の目が回転した場合でも立体画像を観察できる方法としてインテグラルフォトグラフィ方式が知られている。この方式では図13に示すような微小なレンズ(マイクロレンズ)110を縦横方向に並べたマイクロレンズアレイが用いられる。マイクロレンズ110としてあらゆる方向に集光効果を有する円形レンズやフライアイレンズなどが用いられるので、全ての方向において、視線角度が異なれば異なる画像が見えるように構成できる。このようなマイクロレンズアレイを用いることにより、あたかも対象物が空間的に存在するかのように光線の再現を行うことができ、且つ、視線が回転した場合でも立体画像を表示することができる。このように、インテグラルフォトグラフィ方式は、立体画像に対する鑑賞位置の制約を改善できる。
特許文献1には、このようなインテグラルフォトグラフィ方式による立体画像表示装置に用いられるレンズアレイが開示されている。具体的には、レンズアレイを構成する各レンズ形状を非球面とすることで球面収差を低減し、各レンズのFナンバーを大きくし且つレンズ周辺での光線の屈折角を小さくすることでレンズ収差を小さくし、これらの結果、立体画像の解像度劣化を抑制できることが開示されている。
一方、特許文献2にはレンチキュラーレンズアレイと、液晶などの電気光学効果を有する材料とを組み合わることで、2次元画像と立体画像との切り替えが可能な表示装置が開示されている。図14はこの表示装置のレンチキュラーレンズアレイの一部分の概略構造を示した断面図である。透明ポリマー材料を成形して互いに平行な複数の円筒凹面が形成されたレンチキュラーレンズアレイ120と、透明な板123とが対向して配置されている。レンチキュラーレンズアレイ120の板123側の面(複数の円筒凹面が形成された面)には透明電極層121aが形成されており、板123のレンチキュラーレンズアレイ120側の面には透明電極層121bが形成されている。そして、レンチキュラーレンズアレイ120と板123との間の空間は液晶材料122で満たされている。透明電極121a,121b間に印加する電位差をオン/オフに切り替えることにより、レンチキュラーレンズアレイ120のレンズ作用を切り替えることができる。例えば、液晶材料122の屈折率とレンチキュラーレンズアレイ120の屈折率とが、“オフ”モードのときに同じになり、“オン”モードのときに異なるようにレンチキュラーレンズアレイ120の材料と液晶材料56を選択する。この場合、“オフ”モードでは、レンチキュラーレンズアレイ120のレンズ作用が除去され、レンチキュラーレンズアレイ120及び液晶材料122の部分は単なる透明シートとして機能するので、通常の2次元の画像表示を行うことができる。一方、“オン”モードでは、液晶材料122とレンチキュラーレンズアレイ120との間に屈折率に差が生じ、レンズ作用が発生する。従って、レンチキュラーレンズに隣接する画素(図示せず)からの光が所定の方向に指向されるので、立体画像表示を行うことができる。
通常、レンチキュラーレンズアレイを用いた立体画像表示装置で2次元画像を表示するとその解像度が劣化する。ところが、図14のレンチキュラーレンズアレイを用いた表示装置では、2次元画像を表示したときにレンチキュラーレンズアレイによる解像度の低下がない。また、表示画面を複数の領域に分割して異なる領域に2次元画像と立体画像とを同時に映すことが可能になる。
特開2005−182073号公報 特表2000−503424号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたマイクロレンズアレイおよび特許文献2に開示されたレンチキュラーレンズアレイでは、レンズを構成する2つの材料の屈折率の差による光の屈折効果を利用するので、材料の屈折率の波長依存性に起因する色収差が発生する。実用できる樹脂材料のアッベ数は大きいものでも50〜60程度であるので、1枚の屈折レンズのみでは色収差をなくすことは不可能である。従って、赤、緑、青の各色の光線の軌道にずれが生じ、上記のいずれの表示方式においても表示された立体画像において色ずれに伴う解像度の劣化が避けられない。
また、このような1枚の屈折レンズには、レンズの光軸に平行に入る光線の結像位置に対して、斜めに入る光線の結像位置がレンズに近い位置になる現象、いわゆる像面湾曲収差が存在する。図12において、画面101の正面に対して左寄りの眼球102cに着目すると、眼球102cと画面101の最も右側の部分とを結ぶ光線103Rは、この光線103Rが通過するレンチキュラーレンズ104Rの光軸に対して非常に大きな角度をなしている。従って、この光線103Rの結像位置は、ストライプCの表面よりもレンチキュラーレンズ104Rに近い位置にずれる。即ち、画面101の右側部分で画像のぼけが生じる。
特許文献1では、レンズのFナンバーを大きくし、レンズ周辺での光線の屈折角を小さくすることで、球面収差、非点収差、コマ収差などの低減している。しかしながら、Fナンバーを大きくすると必然的に表示画像が暗くなるという問題が生じる。また、レンズ周辺での光線の屈折角を小さくすることにより、立体画像を良好に鑑賞できる角度範囲、いわゆる視野角が狭くなるという問題が生じる。
以上のように、従来の立体画像表示装置においては、レンズに起因する問題により、画像の解像度、画像の視野角、画像の明るさを同時に満足することが困難であった。
本発明は、画像の解像度、画像の視野角、画像の明るさを備えた立体画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明の立体画像表示装置は、視点が異なる複数の原画像が合成されてなる合成画像と、複数のレンズからなるレンズアレイと、前記合成画像と前記レンズアレイとの間に配置され、同一の回折格子単位が繰り返されてなる回折素子アレイとを備える。前記回折素子アレイの前記回折格子単位は、前記レンズと対向するように、前記レンズの配置ピッチと同一ピッチで、前記レンズの配置方向に繰り返して配置されている。前記回折素子アレイは、第1材料からなる層と第2材料からなる層とを有し、前記第1材料からなる層と前記第2材料からなる層との界面に形成された段差dのブレーズ回折格子形状を含む。前記第1材料の屈折率及び前記第2材料の屈折率を可視光領域の任意の波長λの関数としてそれぞれn1(λ)及びn2(λ)で表示したとき、前記段差dとλ/|n1(λ)−n2(λ)|とが略同一であることを特徴とする。
本発明の立体画像表示装置は、色収差に伴う画像の色ずれが少ないため、高解像度で、視野角が広く、かつ明るい画像を表示することができる。
上記の本発明の立体画像表示装置において、前記第1材料及び前記第2材料はいずれも樹脂を含み、前記第2材料は樹脂と無機粒子とを含むコンポジット材料からなり、n1(λ)<n2(λ)を満足することが好ましい。第1材料及び第2材料が樹脂を含み、第2材料がコンポジット材料からなることにより、立体画像表示装置の加工性及び生産性を向上できる。また、曲げや撓みに強いフレキシブルな立体画像装置を提供できる。
前記第2材料は接着性を有する紫外線硬化樹脂を含むことが好ましい。これにより、回折素子アレイの形成や、立体画像表示装置の組立が容易になる。
前記第1材料からなる層の一方の面に前記レンズアレイが形成され、他方の面に前記ブレーズ回折格子形状が形成されていることが好ましい。これにより、立体画像表示装置の部品点数と組立工数とを削減できる。
前記第1材料からなる層は、熱可塑性材料又は紫外線硬化材料からなり、金型を用いて成形されることが好ましい。これにより、レンズアレイを構成するレンズとブレーズ回折格子形状との位置精度が向上し、組立精度が向上する。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態1に係る立体画像表示装置の概略構成を図1に示す。10は視点が異なる複数の原画像が合成されてなる画像表示部、11は回折素子アレイ、12はレンチキュラーレンズアレイである。図1では各要素が分離して記載されているが、それらの一部又は全てが密着していても良く、あるいは所定の間隔で離間していても良い。各要素の配置に応じてレンチキュラーレンズアレイ12の形状や回折素子アレイ11の形状を最適化すればよい。図示したように、画像表示部に平行な鉛直方向軸及び水平方向軸をそれぞれZ軸及びY軸とし、Z軸及びY軸に直交する軸をX軸とする。図1において、回折素子アレイ11上に記載されたZ軸と平行な複数本の縦線は、ブレーズ回折格子形状の段差が存在する位置を簡略化して示したものである。
図2は本実施の形態1の立体画像表示装置のXY面と平行な面に沿った部分拡大断面図である。図2では、画像表示部10、回折素子アレイ11、レンチキュラーレンズアレイ12が密着した立体画像表示装置の断面図を示している。本実施の形態1の立体画像表示装置は、Z軸方向のどの位置でも同様の断面構造を有している。
画像表示部10の上に、回折素子アレイ11及びレンチキュラーレンズアレイ12がこの順に配置されている。
レンチキュラーレンズアレイ12の回折素子アレイ11とは反対側の面には、その長手方向がZ軸と平行である略円筒凸面からなるレンチキュラレンズ12aが、Y軸方向に互いに密着して形成されている。
回折素子アレイ11は、画像表示部10側の基材11aと、レンチキュラーレンズアレイ12側の被覆層11bとからなる。基材11aは、第1材料からなり、そのレンチキュラーレンズアレイ12側の表面に段差dのブレーズ回折格子形状が形成されている。被覆層11bは、第2材料からなり、基材11aのブレーズ回折格子形状を覆うように基材11aに密着している。回折素子アレイ11の画像表示部10側の面とレンチキュラーレンズアレイ12側の面とはいずれも平面であり且つ互いに平行である。
基材11aと被覆層11bとの界面に設けられたブレーズ回折格子形状は、Y軸方向に繰り返される回折格子単位を含む。回折格子単位は、レンチキュラーレンズアレイ12のレンチキュラーレンズ12aと対向するように、レンチキュラーレンズ12aのY軸方向の配置ピッチと同一ピッチでY軸方向に繰り返して配置されている。1つの回折格子単位内において、回折格子の段差のY軸方向の配置間隔は、レンチキュラーレンズ12aの光軸19の近傍では広く、光軸19から離れるにしたがって狭くなる。回折格子の段差(深さ)は、Y軸方向の位置にかかわらずdで一定である。
以下に、回折素子アレイ11の作用について図面を用いながら詳細に説明を行う。
図3は、基材130の表面に形成されたブレーズ回折格子形状131を覆うように被覆層132が形成された回折素子の断面図である。基材130の屈折率はn1’(λ)、被覆層132の屈折率はn2’(λ)とする。ここでλは波長であり、n1’(λ)、n2’(λ)は屈折率が波長λの関数であることを示している。
回折現象によって光を曲げ集光し結像させる場合、加工のロバスト性が高く、回折効率をはじめとする諸特性の波長依存性が小さい1次回折光を用いることが多い。波長λに対して1次回折効率が理論的に100%になる条件は、ブレーズ回折格子形状131の段差をdとすると、次式(1)で表される。
d=λ/|n1'(λ)−n2'(λ)| ・・・(1)
式(1)の右辺がある波長帯域で一定値dになれば、その波長帯域での1次回折効率が波長によらず100%になる。この条件から大きく外れると1次回折光以外の不要な回折光が発生し、画像のコントラストや解像度が劣化する。例えば、図3において被覆層132がない場合はn2’(λ)=1となるので、式(1)の右辺は波長λが変化すると一定にはならない。通常の光学材料は高屈折率かつ高分散材料、もしくは低屈折率かつ低分散材料である。このような材料を基材130及び被覆層132に用いると、1次回折効率は段差dによらず極めて低下する。従って、基材130のブレーズ回折格子形状131を式(1)の条件を満足しない被覆層132で覆った回折素子を図1及び図2の回折格子アレイ11として使用すると、フルカラーの立体画像表示を行った場合に0次回折光や2次回折光等の不要回折光によりかえって画像の解像度が劣化してしまう。重要なのは式(1)をほぼ満足する回折素子アレイを使用することである。そのためには、可視域全域で式(1)がほぼ成立するように、高屈折率かつ低分散材料と低屈折率かつ高分散材料とを組み合わせて回折素子アレイ11を構成すればよい。可視光領域の全域で式(1)が成立することが理想的であるが、式(1)がほぼ成立すれば実用上問題はない。具体的には、可視光領域の全域において、d/(λ/|n1’(λ)−n2’(λ)|)が0.8以上1.2以下、更に0.9以上1.1以下であることが好ましい。
球面形状や非球面形状の屈折レンズとこのような回折素子とを組み合わせることのメリットの一つは色収差を低減できることである。
図3に示すように、回折格子の段差のピッチがPである回折素子に、波長λの光が回折素子の法線と平行に入射するとき、式(2)を満足すれば、出射光は全て回折角θの1次回折光となる。
sinθ =λ/P ・・・(2)
ただし、図3はn2’(λ)>n1’(λ)の場合を図示しており、n2’(λ)<n1’(λ)の場合は回折方向が左右反転する。図2も、基材11a及び被覆層11bの屈折率の大小関係に応じてブレーズ回折形状の傾く方向を反転させる必要がある。
式(2)より、波長λが長くなるほど回折角θは大きくなることがわかる。これにより、ブレーズ回折格子により集光を行う場合、波長λが長くなるほど集光位置はブレーズ回折格子に近づく。
一方、材料の屈折率は波長が長いほど低下するため、屈折レンズにより集光を行う場合、波長が長くなるほど集光位置は屈折レンズから離れる。このことから屈折レンズとブレーズ回折格子とを併用すれば、波長の違いに対する集光位置の変化が相殺され、色収差を低減することが可能となる。
球面形状や非球面形状の屈折レンズと図3のような回折素子とを組み合わせることのもう一つのメリットは広角化ができることである。
図4は屈折レンズの1つであるレンチキュラーレンズ140による結像について説明する図である。レンズ140の光軸141に対して平行にレンズ140に入射する平行光線142の集光位置に対して、レンズ140の光軸141に対して角度ωでレンズ140に入射する平行光線143の集光位置は、光軸141方向にδだけレンズ140側にずれる。入射角ωが変わると、集光位置は結像面145に沿って変化する。これはレンチキュラーレンズに限らず一般的な屈折レンズで発生する現象で、像面湾曲と呼ばれる。集光性が強いレンズほど像面湾曲は大きくなる傾向がある。このような特性をもつレンチキュラーレンズを備えたレンチキュラーレンズアレイを用いて図12に示した立体画像表示を行うと、ボケが発生し画像の解像度が落ちる。特に視野角が拡大された画面を斜めから観察した場合に、表示画像の劣化度合いは顕著となる。
ところが、屈折レンズに集光性を有する回折素子を組み合わせた場合には、必要な集光機能の一部を回折素子に担わせることができるので、屈折レンズ単体の場合に比べて、屈折レンズに要求される集光機能は低くて済む。従って、図4の集光位置のずれ量δを小さくすることができる。即ち、像面湾曲を低減できる。これにより、Fナンバーを大きくしなくても低収差の光学系を実現することができるので、明るい画像表示装置を実現できる。
このように、本実施の形態1の立体画像表示装置は、上述の回折素子アレイ11と、レンチキュラーレンズアレイ12とを備えているので、高解像度で、視野角が広く、かつ明るい画像を表示することができる。
以下に本実施の形態1に対応する具体的な実施例を示す。
(実施例1)
複数の円筒状レンチキュラーレンズがZ軸と平行に配置されたアクリル製のレンチキュラーレンズアレイ12を用いた。レンチキュラーレンズのY軸方向の配置ピッチは2.54mm(1/10インチ)、焦点距離は4mmであった。CCDカメラをY軸方向に24mm間隔で10個並べることにより、10視点の位置から観察した画像を取り込み、合成して2次元画像を得た。この2次元画像をインクジェットプリンターで印刷し、画像表示部10とした。その上に、回折素子アレイ11とレンチキュラーレンズアレイ12とを位置ずれがないように正確に配置し、立体画像表示装置を作成した。
回折素子アレイ11は、片面に段差dが15μmのブレーズ回折格子形状が形成されたガラス製基材11a(材料名:住田光学ガラス K−PSK100、d線屈折率1.592、アッベ数60.5)上に、ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂(硬化後のd線屈折率1.555、アッベ数38)からなる被覆層11bを積層することにより作成した。本実施例1の回折素子アレイ11においては、基材11aの材料(第1材料)であるガラスが高屈折率、低分散材料であり、被覆層11bの材料(第2材料)である紫外線硬化樹脂が低屈折率、高分散材料であり、前記式(1)を可視光領域にてほぼ満足していた。可視光全域(波長400〜700nm)において1次回折効率は96%以上であった。
紫外線硬化樹脂は接着性を有している。従って、紫外線硬化樹脂が硬化する前にレンチキュラーレンズアレイ12とガラス製基材11aとを紫外線硬化樹脂を介して貼り合わせ、位置決めしてから紫外線硬化樹脂を硬化させた。これにより、硬化と同時にレンチキュラーレンズアレイ12と回折素子アレイ11との接着も行った。
このようにして作製した立体画像表示装置に対してY軸方向に視線を大きく動かしても、常に鮮明な立体画像を鑑賞することができた。
(実施例2)
複数の円筒状レンチキュラーレンズがZ軸と平行に配置されたシクロオレフィン(日本ゼオン製ZEONEX480R)製のレンチキュラーレンズアレイ12を用いた。レンチキュラーレンズのY軸方向の配置ピッチは2.54mm(1/10インチ)、焦点距離は4mmであった。CCDカメラをY軸方向に24mm間隔で10個並べることにより、10視点の位置から観察した画像を取り込み、合成して2次元画像を得た。この2次元画像をインクジェットプリンターで印刷し、画像表示部10とした。その上に、回折素子アレイ11とレンチキュラーレンズアレイ12とを位置ずれがないように正確に配置し、立体画像表示装置を作成した。
回折素子アレイ11の基材11aの材料(第1材料)として、ポリカーボネートを主成分とする樹脂と酸化亜鉛とを含む複合材料(d線屈折率1.683、アッベ数18.9、複合材料中の酸化亜鉛の含有率30体積%、酸化亜鉛の平均粒径10nm)を用い、片面に段差5.2μmのブレーズ回折格子形状を形成した。
上記「ポリカーボネートを主成分とする樹脂」におけるポリカーボネートの含有率は97重量%であった。但し、本発明はこれに限定されず、ポリカーボネートを95重量%以上、更には98重量%以上含むことが好ましい。また、主成分として含まれる樹脂として、本実施例2ではポリカーボネートを用いたが、所望の屈折率を有していればこれに限定されない。例えばポリエチレン、ポリスチレン等を用いてもよい。また、本実施例2では無機粒子として酸化亜鉛を用いたが、所望の屈折率を有するものであればこれに限定されない。例えば、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化シリコン、酸化ニオブ、酸化セリウム、酸化インジウム、酸化スズ、酸化ハフニウム等の金属酸化物を用いることができる。
回折素子アレイ11の被覆層11bの材料(第2材料)として、シクロオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂と酸化ジルコニウムとを含む複合材料(d線屈折率1.796、アッベ数41.9、複合材料中の酸化ジルコニウムの含有率50体積%、酸化ジルコニウムの平均粒径10nm)を用いた。この材料を基材11aのブレーズ回折格子形状が形成された面にバーコートによって塗布して被覆層11bを形成した。
上記「シクロオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂」におけるシクロオレフィン系樹脂の含有率は92重量%であった。但し、本発明はこれに限定されず、シクロオレフィン系樹脂を90重量%以上、更には95重量%以上含むことが好ましい。また、主成分として含む樹脂として、本実施例2ではシクロオレフィン系樹脂を用いたが、所望の屈折率を有していればこれに限定されない。例えばポリエチレン、ポリスチレン等を用いてもよい。
本実施例2の回折素子アレイ11においては、基材11aを構成する複合材料が低屈折率、高分散材料であり、薄膜層11bを構成する複合材料が高屈折率、低分散材料であり、前記式(1)を可視光領域にてほぼ満足していた。
レンチキュラーレンズアレイ12と回折素子アレイ11とは所定厚みの紫外線硬化樹脂を介して貼り合わせた。
このようにして作製した立体画像表示装置に対してY軸方向に視線を大きく動かしても、常に鮮明な立体画像を鑑賞することができた。
本実施例2では回折素子アレイ11およびレンチキュラーレンズアレイ12がともに樹脂を主成分とする材料からなっているため、加工性がよく生産性を向上できる。また、曲げやたわみに強いフレキシブルな立体画像表示装置を実現できる。
(実施の形態2)
図5は本実施の形態2の立体画像表示装置のXY面と平行な面に沿った部分拡大断面図である。本実施の形態2では、一方の面にレンチキュラレンズアレイが形成され、他方の面にブレーズ回折格子形状が形成された複合素子31と、画像表示部10とが、薄膜層32を介して密着一体化されている。本実施の形態2の立体画像表示装置は、Z軸方向のどの位置でも同様の断面構造を有している。
複合素子31の前記一方の面に形成されたレンチキュラーレンズアレイには、その長手方向がZ軸と平行である略円筒凸面からなるレンチキュラレンズ31aが、Y軸方向に互いに密着して形成されている。
複合素子31の前記他方の面(即ち画像表示部10側の面)に形成されたブレーズ回折格子形状は、Y軸方向に繰り返される回折格子単位からなる。回折格子単位は、レンチキュラーレンズアレイのレンチキュラーレンズ31aと対向するように、レンチキュラーレンズ31aのY軸方向の配置ピッチと同一ピッチでY軸方向に繰り返して配置されている。1つの回折格子単位内において、回折格子の段差のY軸方向の配置間隔は、レンチキュラーレンズ31aの光軸39の近傍では広く、光軸39から離れるにしたがって狭くなる。回折格子の段差(深さ)は、Y軸方向の位置にかかわらずdで一定である。
薄膜層32は、複合素子31のブレーズ回折格子形状を覆うように複合素子31に密着している。複合素子31は第1材料からなり、薄膜層32は第2材料からなる。可視光領域において、第1材料と第2材料は前記式(1)をほぼ満足している。従って、複合素子31と薄膜層32との界面に形成された回折素子アレイは、実施の形態1で説明した回折素子アレイと同様の機能を有する。
図6は複合素子31の製造における一工程を示した部分拡大断面図である。図6において41,42は射出成形の際に使用される樹脂金型を構成する上型及び下型である。複合素子31を構成する第1材料として熱可塑性樹脂を用い、これを高温で溶融して液状にした後、型締めされた上型41及び下型42の間に射出する。樹脂より温度が低い上型41及び下型42により樹脂が複合素子31の形状に成形され安定化され、冷却後、金型から取り出される。このような射出成形はレンズ製造方法として汎用されており、最も生産性が高く、高精度な形状を確保できる。上記において、複合素子31を構成する第1材料として紫外線硬化樹脂を用いることもできる。この場合、紫外線を透過させる材料からなる上型41及び下型42を用いて紫外線硬化樹脂を硬化させれば良い。但し、複合素子31の製造方法はこれに限るものではなく、例えば走行する長尺の材料の表面にローラーを用いて所望の形状を転写する方法(ロール成形)や、上下の金型に付与した形状を材料に転写する方法(プレス成形)などを用いることもできる。
本実施の形態2では、レンチキュラーレンズとブレーズ回折格子形状とが複合素子31の表裏面にそれぞれ形成されている。従って、実施の形態1のように、レンチキュラーレンズとブレーズ回折格子形状とを別部品に形成する場合に比べて、部品点数及び組立工数を削減できる。また、レンチキュラーレンズとブレーズ回折格子形状との相対的な位置合わせが容易であり、組立精度が向上する。特に、図6において上型41及び下型42を枠型(図示せず)の中で位置合わせして射出成形すれば、一方の面のレンチキュラーレンズと他方の面のブレーズ回折格子形状との相対的位置精度を数μm以下の誤差で確保できる。従って、レンチキュラーレンズとブレーズ回折格子形状とを高精度に位置合わせすることができる。
本実施の形態2の立体画像表示装置は上記実施の形態1と全く同じ効果が得られ、従来のレンチキュラーレンズアレイを備えた立体画像表示装置において問題となっていた色収差と像面湾曲を低減し、高解像度で、視野角が広く、かつ明るい画像を表示することができる。
以下に本実施の形態2に対応する具体的な実施例を示す。
(実施例3)
一方の面に、複数の円筒状レンチキュラーレンズがZ軸と平行に配置され、他方の面にブレーズ回折格子が形成されたポリカーボネート(d線屈折率1.585、アッベ数28)からなる複合素子31を用いた。レンチキュラーレンズのY軸方向の配置ピッチは2.54mm(1/10インチ)、焦点距離は4mmであった。ブレーズ回折素子の段差dは15μmであった。複合素子31は、約290℃に加熱したポリカーボネート樹脂を温度110℃の金型内に射出し成形することで作成した。金型はバイトによる切削加工により作成した。
CCDカメラをY軸方向に24mm間隔で10個並べることにより、10視点の位置から観察した画像を取り込み、合成して2次元画像を得た。この2次元画像をインクジェットプリンターで印刷し、画像表示部10とした。画像表示部10上に、薄膜層32の材料として酸化ジルコニウムのナノ粒子を分散した紫外線硬化樹脂(硬化後のd線屈折率1.623、アッベ数40)を付与し、この上に複合素子31を画像表示部10に対して位置ずれがないように正確に配置し、紫外線硬化樹脂を硬化させて立体画像表示装置を作成した。本実施例3においては、複合素子31を構成する第1材料が低屈折率、高分散材料であり、薄膜層32を構成する第2材料が高屈折率、低分散材料であり、前記式(1)を可視光領域にてほぼ満足していた。可視光全域(波長400〜700nm)において1次回折効率は96%以上であった。
このようにして作製した立体画像表示装置に対してY軸方向に視線を大きく動かしても、常に立体画像として鮮明に鑑賞することができた。
(実施の形態3)
図7は本実施の形態3における立体画像表示装置を構成する電圧可変レンズアレイの部分拡大断面図である。第1透明基板50の上に複合部材53が積層されている。複合部材53は、透明な第1材料からなる第1部材51と、第1材料とは異なる第2材料からなる第2部材52とを含む。第1部材51の第1透明基板50とは反対側の面には、Z軸と平行な方向に延びる略円筒凹面からなるレンチキュラレンズがY軸方向に互いに密着して形成されたレンチキュラーレンズアレイが形成されている。各レンチキュラーレンズの表面にはブレーズ回折格子形状が形成されている。ブレーズ回折格子形状の溝は、第2材料からなる第2部材52により埋められている。1つのレンチキュラーレンズにおいて、回折格子の段差のY軸方向の配置間隔は、レンチキュラーレンズの光軸59の近傍では広く、光軸59から離れるにしたがって狭くなる。回折格子の段差(深さ)は、Y軸方向の位置にかかわらずdで一定である。
第1透明基板50の複合部材53とは反対側に、所定の表示を行う表示素子(図示せず)が配置される。
可視光領域において、第1材料と第2材料とは前記式(1)をほぼ満足している。従って、第1部材51と第2部材52との界面に形成された回折素子アレイは、実施の形態1で説明した回折素子アレイと同様の機能を有する。
例えば、第1材料としてd線屈折率1.585、アッべ数28のポリカーボネート、第2材料として酸化ジルコニウムのナノ粒子を分散した紫外線硬化樹脂(硬化後のd線屈折率1.623、アッベ数40)を用い、ブレーズ回折格子の深さdを15μmとしたとき可視光全域(波長400〜700nm)において1次回折効率は96%以上である。
複合部材53の第1透明基板50とは反対側の面に、第2透明基板54が対向している。複合部材53及び第2透明基板54の互いに対向する側の面には、それぞれ透明電極層55a,55bが形成されている。透明電極層55aと透明電極層55bとの間の空間は液晶材料56で満たされている。透明電極層55aと透明電極層55bとの間の電位差を制御することにより、レンチキュラーレンズのレンズ作用を切り替えることができる。
液晶材料56としては、例えば透明電極層55aと透明電極層55bとの間に電位差を付与した場合(以下、この状態を「“オン”モード」という)にd線屈折率が1.7であり、透明電極層55aと透明電極層55bとを同電位にした場合(以下、この状態を「“オフ”モード」という)にd線屈折率が1.5であるネマティック液晶を好ましく使用することができる。
液晶材料56として上記のネマティック液晶を使用し、第1部材51の材料としてd線屈折率1.585、アッべ数28のポリカーボネートを使用した場合、“オフ”モードにおいては、液晶材料56と第1部材51とにより形成される屈折レンズは負の集光パワー(すなわち平行光を発散させる)を有する。一方、第1部材51と第2部材52との界面に形成されたブレーズ状回折格子による回折レンズは正の集光パワー(すなわち平行光を集束させる)を有する。従って、図7の電圧可変レンズアレイ全体は単なる透明な平行平板として機能し、観察者は、透明基板50の下側に配された表示素子の表示をそのまま観察することができる。よって、“オフ”モードでは、表示素子に2次元画像を表示させることにより、本実施の形態の画像表示装置は通常の2次元画像表示装置として機能する。
一方、“オン”モードにおいては、液晶材料56と第1部材51との屈折率の大小関係が上記“オフ”モードと逆転し、液晶材料56と第1部材51とにより形成される屈折レンズは正の集光パワーを有する。これに、第1部材51と第2部材52との界面に形成されたブレーズ状回折格子による回折レンズの正の集光パワーが重畳される。従って、図7の電圧可変レンズアレイ全体は、正の集光パワーを有するレンズアレイとして機能する。よって、“オン”モードでは、透明基板50の下側に配された表示素子に、視点が異なる複数の原画像が合成されてなる合成画像を表示させることにより、本実施の形態の画像表示装置は立体画像表示装置として機能する。
本実施の形態3の立体画像表示装置は上記実施の形態1,2と同様の効果が得られ、従来の液晶レンズを用いた立体画像表示装置にて問題となっていた色収差と像面湾曲を低減し、高解像度で、視野角が広く、かつ明るい画像を提供することができる。
図8A〜図8Dは、図7に示した、内部に回折素子アレイを備えた電圧可変レンズアレイの製造方法を工程順に示した部分拡大断面図である。図8A〜図8Dを用いて電圧可変レンズアレイの製造方法を説明する。
まず、図8Aに示すように、第1透明基板50上に第1部材51を設ける。例えば、第1透明基板50上に未硬化の第1材料を付与し、金型を押圧して第1材料の表面にレンチキュラーレンズ形状(略円筒凹面)とブレーズ回折格子形状溝を転写し、その後、第1材料を硬化させる。
次に、図8Bに示すように、第1部材51のブレーズ回折格子形状溝に第2部材52となる第2材料を充填する(埋め込む)。充填方法としては、例えば第1部材51上に未硬化の第2材料を塗布後、スキージで余剰の第2材料を除去し、その後、第2材料を硬化させる方法を用いることができる。かくして、第1透明基板50の上に複合部材53が形成される。
第1材料及び第2材料としては、例えばポリカーボネート等の熱可塑性樹脂、アクリル系、エポキシ系、又はシリコン系などの紫外線硬化樹脂、あるいはこれらに無機材料を分散させたコンポジット材料などを用いることができる。第1材料及び第2材料は、可視光領域において前記式(1)をほぼ満足するように選択すれば良い。
次に、図8Cに示すように、複合部材53上に透明電極層55aを形成し、更に液晶材料56を塗布する。透明電極層55aとしては、例えばITOを主成分とした材料を用いることができる。液晶材料56を塗布するに先立って透明電極層55aにラビング処理を行うことで、液晶材料56の配向方向を制御する。
最後に、図8Dに示すように、片面に透明電極層55bが形成された第2透明基板54を、透明電極層55bが液晶材料56側になるようにして積層して、液晶材料56を封止する。透明電極層55bとしては、例えばITOを主成分とした材料を用いることができる。かくして、図7に示した電圧可変レンズアレイが完成する。
このように、本実施の形態3の立体画像表示装置を構成する電圧可変レンズアレイはブレーズ状回折格子からなる回折素子アレイを備えているが、従来の電圧可変レンズアレイとほとんど同様の製造方法で作成することができる。
図9に示すように、液晶材料56と第2透明基板54との間に、回折素子アレイが形成された第2複合部材70を設けても良い。第2複合部材70は、透明な第1材料からなる第1部材71と、第1材料とは異なる第2材料からなる第2部材72を含む。第1部材71の第2透明基板54とは反対側の面にはブレーズ回折格子形状が形成されている。ブレーズ回折格子形状の溝は、第2材料からなる第2部材72により埋められている。1つのレンチキュラーレンズに対応する領域において、第2複合部材70に形成された回折格子の段差のY軸方向の配置間隔は、レンチキュラーレンズの光軸59の近傍では広く、光軸59から離れるにしたがって狭くなる。透明電極層55bは第2複合部材70上に設けられている。このように、X軸方向に2層の回折素子アレイを配置することにより、更に良好な立体画像表示が可能になる。第1部材71及び第2部材72の材料及び第2複合部材70の製造方法は、複合部材53の場合と同様で良い。
図9では、X軸方向に2層の回折素子アレイを配置する例を示したが、X軸方向に3層以上の回折素子アレイを配置しても良い。
また、図9において、第1部材51にはブレーズ回折格子形状を形成せず、回折素子アレイを第2複合部材70のみに設けた電圧可変レンズアレイも使用することができる。この場合も、1層の回折素子アレイを備えるので図7に示した電圧可変レンズアレイと同様の効果を奏する。
以上に説明した実施の形態は、いずれもあくまでも本発明の技術的内容を明らかにする意図のものであって、本発明はこのような具体例にのみ限定して解釈されるものではなく、その発明の精神と請求の範囲に記載する範囲内でいろいろと変更して実施することができ、本発明を広義に解釈すべきである。
本発明の立体画像表示装置は、色収差に伴う画像の色ずれが少ないため、高解像度で、視野角が広く、かつ明るい画像を表示することができる。このため、比較的小画面である携帯電話などの携帯機器用途から、大画面であるテレビ用途まで、立体画像表示が必要とされる各種表示装置に広範囲に利用でできる。また、動画用途のみならず、立体画像表示が要求される印刷物などの静止画用途にも利用することができる。
図1は、本発明の実施の形態1における立体画像表示装置の概略構成を示した斜視図である。 図2は、本発明の実施の形態1における立体画像表示装置の部分拡大断面図である。 図3は、ブレーズ回折格子形状が被覆層で覆われた回折素子の一部拡大断面図である。 図4は、レンチキュラーレンズに代表される屈折レンズの結像について説明する図である。 図5は、本発明の実施の形態2における立体画像表示装置の部分拡大断面図である。 図6は、本発明の実施の形態2における立体画像表示装置を構成する複合素子の製造における一工程を示した部分拡大断面図である。 図7は、本発明の実施の形態3における立体画像表示装置を構成する電圧可変レンズアレイの部分拡大断面図である。 図8Aは、本発明の実施の形態3における立体画像表示装置を構成する電圧可変レンズアレイの製造方法の一工程を示す断面図である。 図8Bは、本発明の実施の形態3における立体画像表示装置を構成する電圧可変レンズアレイの製造方法の一工程を示す断面図である。 図8Cは、本発明の実施の形態3における立体画像表示装置を構成する電圧可変レンズアレイの製造方法の一工程を示す断面図である。 図8Dは、本発明の実施の形態3における立体画像表示装置を構成する電圧可変レンズアレイの製造方法の一工程を示す断面図である。 図9は、本発明の実施の形態3における立体画像表示装置を構成する別の電圧可変レンズアレイの部分拡大断面図である。 図10は、従来の立体画像表示における画像と観察者との位置関係を説明する斜視図である。 図11は、従来のパララックスバリア方式による立体画像表示を説明する図である。 図12は、従来のレンチキュラーレンズ方式による立体画像表示を説明する図である。 図13は、従来のインテグラルフォトグラフィ方式に用いられるマイクロレンズアレイを示す斜視図である。 図14は、従来の液晶を用いたレンチキュラーレンズアレイの概略構造を示した部分拡大断面図である。

Claims (5)

  1. 視点が異なる複数の原画像が合成されてなる合成画像と、複数のレンズからなるレンズアレイと、前記合成画像と前記レンズアレイとの間に配置され、同一の回折格子単位が繰り返されてなる回折素子アレイとを備えた立体画像表示装置であって、
    前記回折素子アレイの前記回折格子単位は、前記レンズと対向するように、前記レンズの配置ピッチと同一ピッチで、前記レンズの配置方向に繰り返して配置されており、
    前記回折素子アレイは、第1材料からなる層と第2材料からなる層とを有し、前記第1材料からなる層と前記第2材料からなる層との界面に形成された段差dのブレーズ回折格子形状を含み、
    前記第1材料の屈折率及び前記第2材料の屈折率を可視光領域の任意の波長λの関数としてそれぞれn1(λ)及びn2(λ)で表示したとき、前記段差dとλ/|n1(λ)−n2(λ)|とが略同一であることを特徴とする立体画像表示装置。
  2. 前記第1材料及び前記第2材料はいずれも樹脂を含み、前記第2材料は樹脂と無機粒子とを含むコンポジット材料からなり、n1(λ)<n2(λ)を満足する請求項1に記載の立体画像表示装置。
  3. 前記第2材料は接着性を有する紫外線硬化樹脂を含む請求項2に記載の立体画像表示装置。
  4. 前記第1材料からなる層の一方の面に前記レンズアレイが形成され、他方の面に前記ブレーズ回折格子形状が形成されている請求項1に記載の立体画像表示装置。
  5. 前記第1材料からなる層は、熱可塑性材料又は紫外線硬化材料からなり、金型を用いて成形される請求項4に記載の立体画像表示装置。
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