JP4283166B2 - 回転打撃工具の騒音防止装置 - Google Patents

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Description

この発明は、例えばインパクトドライバやインパクトレンチと称される打撃式のねじ締め工具(回転打撃工具)におけるねじ締め作業時の騒音を小さくするための騒音防止装置に関する。
例えば上記インパクトドライバ50は、図4に示すように駆動源としての電動モータ51と、該電動モータ51の出力軸51aに取り付けたピニオンギヤ57(サンギヤ)を介して該電動モータ51に連結された遊星歯車機構52と、該遊星歯車機構52を介して前記電動モータ51により回転するスピンドル59と、該スピンドル59の先端側に取り付けた回転打撃機構60を備えている。
回転打撃機構60は、スピンドル59と同軸で独立して回転可能に支持したアンビル61と、前記スピンドル59の外周側に回転可能且つ軸方向移動可能に支持した略円筒形状をなすハンマー62を備えている。アンビル61は、本体ケース53の先端に取り付けたインパクトケース54に軸受け55を介して回転可能に支持されている。アンビル61の先端側は、インパクトケース54から突き出されており、この突き出し部分の先端にねじ締め用のドライバビットBが着脱可能に装着されている。
スピンドル59とハンマー62との間には鋼球64,64が挟み込まれている。鋼球64,64は、スピンドル59の外周面に形成した回転軸線に対して傾斜する側面視V字形かつ断面半円形のカム溝59aと、ハンマー62の内周面に形成した、該カム溝59aとは逆向きの側面視V字形のガイド溝62aとの間に挟み込まれている。このため、ハンマー62は、スピンドル59に対して相対的に回転しつつ、軸方向に前進又は後退する。
また、ハンマー62は、圧縮ばね63により前進方向(図示右方)に付勢されている。このため、ハンマー62の後退動作は、圧縮ばね63の付勢力に抗してなされる。ハンマー62の前端面には、2個の打撃突部62b,62bがアンビル61側に突き出して設けられており、これに対応してアンビル61の後端には2本の打撃アーム61a,61aが放射方向に張り出すように設けられている。
ハンマー62が圧縮ばね63の付勢力により前進すると、上記したように該ハンマー62は前進しつつ回転するので、ハンマー62の打撃突部62b,62bがアンビル61の打撃アーム61a,61aに衝突し、これによりアンビル61に回転方向の打撃(締め付けトルク)が与えられる。この打撃によりアンビル61はねじの締め付け方向に回転し、これによりねじが締め付けられる。
ねじ締め作業時において、ドライバビットBを経てアンビル61に一定以上の外部トルク(ねじ締め抵抗)が付加されると、ハンマー62がスピンドル59に対して相対回転しつつ軸方向に後退して打撃突部62b,62bがアンビル61の打撃アーム61a,61aから外れ、これによりハンマー62とアンビル61との係合状態が解除される。ハンマー62とアンビル61との係合状態が解除されると、外部トルクはハンマー62に伝わらなくなり、該ハンマー62が圧縮ばね63のばね付勢力により前進しつつ回転し、ほぼ180゜回転した後、再び打撃突部62bが打撃アーム61aに衝突してアンビル61が回転方向に打撃され、以後これが繰り返されてねじが大きなトルクで締め付けられていく。
特開2002−273666号公報 特開2003−220568号公報
このように構成されたインパクトドライバ50を用いて実際のねじ締め作業を行う場合に、ビットBの先端にねじSをセットして、このねじSの先端をねじ締め材Wに当接させ、この状態で当該インパクトドライバ50を起動させて当該ねじSを締め付けていくと、ねじ締めの最終段階に至ると上記したようにハンマー60の打撃突部62b,62bがアンビル61の打撃アーム61a,61aに打撃されてねじSが強固に締め付けられる。ところが、この打撃による衝撃(振動)がビットBを経てねじSおよび材料Wに伝わり、これが室内で反響等することにより上記打撃音とは別に大きな騒音となる問題があった。
本願発明は、インパクトドライバ等の回転打撃工具に付設される騒音防止装置であって、ハンマーのアンビルに対する打撃により発生する衝撃または振動がビットを経てねじおよびねじ締め材に伝わり難くすることで、ねじ締め作業時における騒音を従来よりも少なくすることができる騒音防止装置を提供することを目的とする。
このため、本願発明は、特許請求の範囲の各請求項に記載した構成の騒音防止装置とした。
請求項1に記載した騒音防止装置または請求項6に記載した回転打撃工具によれば、モータによりハンマーが回転し、これと一体でアンビルが回転することによりねじ締めが進行する。ねじ締めが進行してアンビルに付加される外部トルク(ねじ締め抵抗)が一定以上になると、ハンマーが軸方向に一旦後退した後、前進しつつアンビルを回転方向に打撃する回転打撃動作が繰り返されてねじ締めが完了する。
アンビルに対してハンマーが打撃されると、打撃音が発生するとともにアンビルに衝撃エネルギーが付加され、これが振動となってアンビルおよび騒音防止装置の駆動側回転体に伝達される。しかしながら、駆動側回転体に伝達された振動は巻きばねが捻れることにより吸収されて、出力側回転体には伝達されない。このため、先端工具にねじをセットし、これをねじ締め材に押し付けてねじ締め作業を行う段階で、ハンマーの回転打撃動作により発生する振動が先端工具まで伝達されないことから、従来に比してねじ締め作業時の騒音は大幅に低減される。
請求項2に記載した騒音防止装置によれば、ねじ締め時に発生する振動が巻きばねが捻れることにより吸収され、ねじ緩め時に発生する振動が逆転用巻きばねが捻れることにより吸収されるので、ねじ締め作業時のみならずねじ緩め作業時における振動および騒音を従来に比して大幅に低減することができる。
この構成の場合、巻きばねが駆動側回転体と出力側回転体の外周側に装着され、逆転用巻きばねが駆動側スリーブと出力側スリーブの内周側に装着されているので、巻きばねと逆転用巻きばねには同じ巻き方向の巻きばねを用いることができる。これに対して、仮に逆転用の巻きばねが駆動側スリーブと出力側スリーブの外周側に装着された構成であれば、両巻きばねにはその巻き方向が相互に逆のものが用いられる。
請求項3に記載した騒音防止装置によれば、駆動側回転体と出力側回転体が駆動側スリーブと出力側スリーブに収容され、これがさらにケースに収容されることから、当該騒音防止装置がアセンブリ化され、その取り扱い性を高めることができる。
請求項4に記載した騒音防止装置によれば、巻きばねに角ばねを用いることにより、当該巻きばねの駆動側回転体および出力側回転体に対する巻き付き性を高めることができる。また、逆転用の巻きばねに角ばねを用いることにより、当該逆転用の巻きばねの駆動側スリーブおよび出力側スリーブに対する巻き付き性を高めることができる。
ここで、断面矩形の線材を素材とする角ばねは、断面円形の線材を素材とする巻きばねに比してその内周側に配置した部材(駆動側回転体および出力側回転体)あるいは当該角ばねを内装する部材(駆動側スリーブおよび出力側スリーブ)に対して接触面積が大きいため摩擦抵抗が大きく、その結果端部が拘束された状態ではなくともその内周側の部材あるいは外周側の部材が回転すると、その摩擦力により当該角ばねは部材に巻き付いて一体で回転し、これにより当該角ばねを介して回転トルクを他部材に伝達することができる。 また、巻きばねは、その巻き方向と部材の回転方向が一致する場合に当該部材に巻き付く。
請求項5に記載した騒音防止装置によれば、アンビルには先端工具若しくは当該騒音防止装置を選択して装着することができる。アンビルに当該騒音防止装置を装着した場合には、当該騒音防止装置の出力側回転体に先端工具が装着される。このようにアンビルに設けた先端工具装着部を利用して装着することができるので、当該騒音防止装置を回転打撃工具に対して容易に後付けすることができ、また当該騒音防止装置を追加機能部品(オプション品)として取り扱うことができる。
次に、本発明の実施の形態を図1〜図3に基づいて説明する。本実施形態における回転打撃工具1は、アンビルに騒音防止装置が装着される点に特徴を有しており、その他回転打撃工具の基本的構成については前記した従来構成に比して特に変更を要しないが、以下簡単に説明する。
図1中、符号2は当該回転打撃工具1の駆動モータの出力軸を示している。この出力軸2にはピニオンギヤ3(サンギヤ)が取り付けられている。このピニオンギヤ3は、遊星歯車機構4の2個のプラネタリギヤ4a,4aに噛み合わされている。両プラネタリギヤ4a,4aは、それぞれ軸4bを介してキャリア4cに回転可能に支持されている。キャリア4cは、軸受け5を介して本体ケース6に固定したギヤケース6aに回転可能に支持されている。なお、このギヤケース6aには、電動モータの出力軸2が軸受け2aを介して回転可能に支持されている。また、当該遊星歯車機構4のインターナルギヤ4dがこのギヤケース6aの内周側に固定されている。
キャリア4cの前面(図1において右端面)の中心にはスピンドル7が一体に形成されている。このスピンドル7の先端側周方向の2箇所には、軸方向に対して傾斜する断面半円形のカム溝7a,7aが形成されている。この両カム溝7a,7aにはそれぞれ鋼球8が嵌り込んでいる。
また、スピンドル7の先端側にはハンマー11が軸方向移動可能かつ回転可能に配置されている。このハンマー11とキャリア4cとの間には圧縮ばね10(ハンマー付勢手段)が介装されている。このため、ハンマー11は前進方向(図1において軸方向右側)に付勢されている。ハンマー11の内周側には軸方向に沿って先端面に開口するガイド溝11a,11aが上記カム溝7a,7aに対向して設けられている。上記二つの鋼球8,8は、それぞれカム溝7aとガイド溝11aの双方に嵌り込んだ状態で挟まれている。
ハンマー11の先端面の2箇所には、アンビル打撃用の打撃突部11b,11bが形成されている。両打撃突部11b,11bは周方向180゜の間隔をおいた二等分位置に形成されている。
次に、スピンドル7の先端にはガイド軸部7bが同軸に形成されている。このガイド軸部7bは、アンビル13の後端面に形成したガイド孔13a内にガタツキなく回転可能に挿入されている。このため、アンビル13は、スピンドル7に対して同軸かつ独立して回転可能に支持されている。アンビル13は、軸受け14を介して、本体ケース6の先端に取り付けたインパクトケース15に対して回転可能に支持されている。アンビル13の後端には打撃アーム13b,13bが相互に180゜の間隔をおいた周方向二等分位置において側方へ張り出すように設けられている。この両打撃アーム13b,13bに、上記したハンマー11の両打撃突部11b,11bが回転方向同じ方向から同時に衝突することによりアンビル13に対してねじ締め方向の打撃が与えられる。
アンビル13の先端側は、インパクトケース15から突き出されている。この突き出し部分に、騒音防止装置20または先端工具としてのドライバビットBを選択して装着することができる。図1は、騒音防止装置20が装着された状態を示している。
インパクトケース15から突き出されたアンビル13の先端部にビット装着部S1が設けられている。すなわち、アンビル13の先端面には、ドライバビットBを挿入するための装着孔13cが軸心に沿って設けられている。また、アンビル13の先端部外周には、圧縮ばね16によって軸方向図示左側(ロック位置側)に付勢されたロックスリーブ17が設けられている。このロックスリーブ17の内周側には、アンビル13の先端部に径方向変位可能に組み込んだ鋼球18,18の径方向外方への変位を規制する係合部17aが内周側に突き出す状態で設けられている。ロックスリーブ17を圧縮ばね16に抗して図示右側(アンロック位置側)へ移動操作すると、上記係合部17が両鋼球18,18に対して図示右側に外れるため、両鋼球18,18が径方向外方へ変位可能な状態となる。
図1に示すようにロックスリーブ17は操作しない状態では、圧縮ばね16によりロック位置側へ移動し、この状態では、係合部17aが両鋼球18,18の外周側に位置する。この状態では、両鋼球18,18は、その一部を上記装着孔13c内に突き出した位置に固定されて、径方向外方への変位が規制された状態となる。
ドライバビットBの後端部付近には、断面半円形のロック溝Baが設けられている。ドライバビットBをその後端部から装着孔13cに挿入すると、ロック溝Baに両鋼球18,18が嵌り込み、この嵌り込み状態がロックスリーブ17の係合部17aによりロックされ、これにより当該ドライバビットBが装着孔13cから抜け出し不能に取り付けられる。ロックスリーブ17を圧縮ばね16に抗してアンロック側に移動操作すると、両鋼球18,18が径方向外方へ変位可能となってロック溝Baから離脱可能な状態となり、その結果ドライバビットBを装着孔13cから抜き出して当該ビット装着部S1から取り外すことができる。
上記ビット装着部S1からドライバビットBを取り外すことにより、当該ビット装着部S1に騒音防止装置20を取り付けることができる。この騒音防止装置20の詳細が図2に示されている。
この騒音防止装置20は、アンビル13と一体で回転する駆動側回転体21と、この駆動側回転体21と同軸で相対回転可能に配置された出力側回転体22を備えている。駆動側回転体21は、円柱体形状を有する本体21aと、この本体21aと同軸で後方へ延びる装着軸部21bを備えている。この装着軸部21bは、ドライバビットBと同様ビット装着部S1の装着孔13cに挿入可能な径を有し、またドライバビットBと同様断面半円形のロック溝21cを有している。ビット装着部S1のロックスリーブ17を圧縮ばね16に抗してアンロック方向に移動操作した状態で、この装着軸部21bをアンビル13の装着孔13cに挿入し、然る後ロックスリーブ17を圧縮ばね16によってロック方向に戻すと、そのロック溝21cに鋼球18,18が嵌り込んだ状態にロックされて、当該装着軸部21bが装着孔13cから抜け不能に係合され、これにより当該騒音防止装置20がアンビル13の先端に取り付けられる。このように本例の騒音防止装置20は、アンビル13のビット装着部S1に対してドライバビットBと同様の操作で装着でき、また取り外しすることができる。
駆動側回転体21の前面中心には、支持軸部21dが装着軸部21bと同軸に形成されている。この支持軸部21dを介して駆動側回転体21の前面には出力側回転体22が同軸かつ相対回転可能に配置されている。この出力側回転体22は、円柱体形状の本体22aと、この本体22aと同軸で前方へ延びる出力軸部22bを備えている。本体22aは、駆動側回転体21の本体21aと同じ径を有している。出力軸部22bの先端部には、前記アンビル13に設けたビット装着部S1と同様の構成のビット装着部S2が設けられている。すなわち、このビット装着部S2は、出力軸部22bの前端面に設けた装着孔22cと、この装着孔22cの径方向二等分位置に配置され、径方向へ変位可能な二つの鋼球23,23と、これの径方向への変位を規制する係合部24aを内周面に備えたロックスリーブ24と、これをロック側に付勢する圧縮ばね25を備えている。このビット装着部S2には、前記ビット装着部S1と同様の操作によりドライバビットBを装着でき、また取り外すことができる。
駆動回転体21の本体21aの外周側と、出力側回転体22の本体22aの外周側には、一つの第1巻きばね30が跨って装着されている。この第1巻きばね30には、断面矩形の線材を素材とするいわゆる角ばねが用いられている。この第1巻きばね30の内径寸法は、その自由状態(その巻き方向に外力を付加しない状態)では本体21a,22aの外周面に僅かに接触する程度の寸法に設定されている。このため、駆動側回転体21が第1巻きばね30の巻き方向(左巻き)とは反対側(ねじ締め方向とする)に回転すると、その外周面と第1巻きばね30の内周面との間の摩擦抵抗によって、当該第1巻きばね30の本体21aの側方に相当する範囲(図2において左側ほぼ半分の範囲)がその巻き方向に僅かに変位してその径方向に僅かに縮み、その結果第1巻きばね30が本体21aに巻き付く。第1巻きばね30は、本体21aに巻き付くことにより駆動側回転体21と一体で回転する。
第1巻きばね30が駆動側回転体21と一体でねじ締め方向に回転すると、この第1巻きばね30は出力側回転体22の本体22aに対して相対回転し、この相対回転による第1巻きばね30の内周面と出力側回転体22の本体22aの外周面との間の摩擦抵抗によって、第1巻きばね30の残りの範囲(図2において右側ほぼ半分の範囲)が出力側回転体22に巻き付いて、出力側回転体22が第1巻きばね30と一体で回転する。このように駆動側回転体21がねじ締め方向に回転すると、第1巻きばね30がこの駆動側回転体21および出力側回転体22に巻き付いて駆動側回転体21と出力側回転体22が一体でねじ締め方向に回転する。出力側回転体22がねじ締め方向に回転すると、そのビット装着部S2に装着したドライバビットBがねじ締め方向に回転する。
駆動側回転体21のねじ締め方向の回転が停止されると、当該駆動側回転体21に対する第1巻きばね30の巻き付きが解除される。第1巻きばね30の駆動側回転体21に対する巻き付きが解除されると、そのねじ締め方向への回転が停止されるとともに自由状態に戻る。第1巻きばね30の回転が停止されると、出力側回転体22に対する巻き付きが解除され、その結果出力側回転体22の回転が停止されて、ドライバビットBのねじ締め方向の回転が停止される。すなわち、駆動側回転体21の回転が停止されると、第1巻きばね30の巻き付き状態が解除されて、出力側回転体22への回転トルクが遮断される。
次に、駆動側回転体21の本体21aと出力側回転体22の本体22aは、それぞれ駆動側スリーブ26と出力側スリーブ27に収容されている。駆動側スリーブ26は、駆動側回転体21の装着軸部21bに設けた平面部21eにより当該駆動側回転体21と一体で回転する。また、出力側スリーブ27は、出力側回転体22の出力軸部22bに設けた平面部22eにより当該出力側回転体22と一体で回転する。
駆動側スリーブ26と出力側スリーブ27の内径寸法および外径寸法は、同一寸法に設定されている。また、駆動側スリーブ26の前端部と出力側スリーブ27の後端部は、相互に径方向へ変位不能かつ相対回転可能に結合されている。
駆動側スリーブ26と出力側スリーブ27は、円筒形状のケース28に収容されている。このケース28の前部および後部には、内周側に張り出す壁部28a,28bが設けられている。前部の壁部28aが出力側スリーブ27の前面に当接され、後部の壁部28bが駆動側スリーブ26の後面に当接されている。これにより両スリーブ26,27が軸方向への相対変位が規制されて図示する結合状態に保持される。
駆動側スリーブ26の内周面と、出力側スリーブ27の内周面には、一つの第2巻きばね40が跨って配置されている。前記第1巻きばね30と同様、この第2巻きばね40にも、断面矩形の線材を素材とするいわゆる角ばねが用いられている。この第2巻きばね40には、前記第1巻きばね30と同じ巻き方向(左巻き)の角ばねが用いられている。
このように、第2巻きばね40は、駆動側スリーブ26と出力側スリーブ27の内周側に配置され、かつ第1巻きばね40と同じ巻き方向のものが用いられている。このため、駆動側回転体21がねじ締め方向に回転し、これと一体で駆動側スリーブ26がねじ締め方向に回転しても、第2巻きばね40は摩擦力によってその巻き方向に変位してその径を縮める方向(縮径方向)に変位するため駆動側スリーブ26の内周面に巻き付かない。このため、この場合は、駆動側の回転トルクは、駆動側スリーブ26、第2巻きばね40、出力側スリーブ27の経路を経ては伝達されない。
逆に、一旦締め付けたねじSを緩めるために、アンビル13をねじ緩め方向に逆転(右ねじであれば左回転)させた場合には、駆動側回転体21および駆動側スリーブ26がねじ緩め方向に回転する。駆動側回転体21がねじ緩め方向に回転すると、第1巻きばね30はその径を広げる方向(拡径方向)に変位する。このため、第1巻きばね30は、本体21aに巻き付かない。従って、この場合には、アンビル13から出力される回転トルクは、駆動側回転体21、第1巻きばね30、出力側回転体22を経ては出力軸部22bに伝達されない。これに対して、アンビル13がねじ緩め方向に回転することにより、駆動側回転体21および駆動側スリーブ26がねじ緩め方向に回転し、これにより第2巻きばね40が摩擦抵抗によりその巻き方向に変位し、その結果当該第2巻きばね40が拡径方向に変位して駆動側スリーブ26の内周面に巻き付く。
駆動側スリーブ26の内面に第2巻きばね40が巻き付いて、当該第2巻きばね40が駆動側スリーブ26と一体でねじ緩め方向に回転すると、出力側スリーブ27の内周面との間の摩擦抵抗により第2巻きばね40が出力側スリーブ27の内周面にも巻き付き、その結果出力側スリーブ27がねじ緩め方向に一体に回転し、ひいてはドライバビットBがねじ緩め方向に回転する。
以上説明したように本実施形態の回転打撃工具1によれば、アンビル13がねじ締め方向に回転すると、この回転トルクが駆動側回転体21、第1巻きばね30、出力側回転体22を経てドライバビットBに伝達される。逆に、アンビルが13がねじ緩め方向に回転すると、この回転トルクが駆動側スリーブ26、第2巻きばね40、出力側スリーブ27を経てドライバビットBに伝達される。
このように、ねじ締め方向およびねじ緩め方向の回転トルクが、第1または第2巻きばね30,40を経て出力軸部22bひいてはドライバビットBに伝達される。このため、ねじ締め最終段階またはねじ緩め初期段階でハンマー11がアンビル13に対して打撃されることにより発生する衝撃(振動)が第1または第2巻きばね30,40が捻れることにより吸収され、ドライバビットBに至る伝達経路の中途において遮断される。このため、ドライバビットBとねじSのビットセット溝Saとの間でのいわゆるたたきを低減することができ、ひいてはねじSを経てねじ締め込み材Wに伝達される衝撃を少なくして騒音を低減することができる。
また、例示した騒音防止装置20は、アンビル13のビット装着部S1を利用して、着脱可能に取り付ける構成であり、かつその出力軸22bには同様のビット装着部S2が設けられているので、既存のねじ締め機に簡単に装着することができる。
さらに、駆動側回転体21の本体21a、出力側回転体22の本体22a、駆動側スリーブ26、出力側スリーブ27および第1、第2巻きばね30,40がケース28に収容されてアセンブリ化されているので、その良好な取り扱い性を確保することができる。
以上説明した実施形態には種々変更を加えることができる。例えば、先端工具としてドライバビットを例示したが、六角ナットを回転させるソケットビットを用いる場合に本例の騒音防止装置20を同様に適用することができる。
また、アンビル13のビット装着部S1に対して着脱可能な騒音防止装置20を例示したが、アンビル13の先端に駆動側回転体を一体に設けることにより、ねじ締め機本体に一体化された(取り外し不能な)騒音防止装置としてもよい。逆に、アンビルに対して脱着可能とする一方、出力側回転体の出力軸部に先端工具を一体に設けた構成(騒音防止装置を先端工具の一部とする構成)としてもよい。
また、第1巻きばね30を駆動側回転体21と出力側回転体22の外周側に配置する一方、第2巻きばね40を駆動側スリーブ26と出力側スリーブ27の内周側に配置して、両巻きばね30,40に同じ巻き方向の用いる構成を例示したが、例えば第2巻きばねを第1巻きばねと同様駆動側スリーブと出力側スリーブの外周側に配置する構成としてもよい。この場合には、第1巻きばねと第2巻きばねには相互に巻き方向が反対のものを用いることにより、ねじ締め(正転)およびねじ緩め(逆転)の双方に対応することができる。
本発明の実施形態に係る騒音防止装置およびこれを備えたねじ締め機の前部の内部構造を示す縦断面図である。 騒音防止装置単体の内部構造を示す縦断面図である。 ドライバビット、ねじおよびねじ締め付け材の側面図である。 従来のねじ締め機の内部構造を示す縦断面図である。
符号の説明
1…回転打撃工具(インパクトドライバ)
2…駆動モータの出力軸、2a…軸受け
3…ピニオンギヤ(サンギヤ)
4…遊星歯車機構
4a…プラネタリギヤ、4b…軸、4c…キャリア、4d…インターナルギヤ
5…軸受け
6…本体ケース、6a…ギヤケース
7…スピンドル、7a…カム溝、7b…ガイド軸部
8…鋼球
10…圧縮ばね
11…ハンマー、11a…ガイド溝、11b…打撃突部
13…アンビル、13a…ガイド孔、13b…打撃アーム、13c…装着孔
15…インパクトケース
16…圧縮ばね
17…ロックスリーブ、17a…係合部
18…鋼球
20…騒音防止装置
21…駆動側回転体
21a…本体、21b…装着軸部、21c…ロック溝、21d…支持軸部
21e…平面部
22…出力側回転体
22a…本体、22b…出力軸部、22c…装着孔、22e…平面部
23…鋼球
25…圧縮ばね
26…駆動側スリーブ
27…出力側スリーブ
28…ケース、28a,28b…壁部
30…第1巻きばね
40…第2巻きばね
S1…ビット装着部(アンビル側)
S2…ビット装着部(騒音防止装置側)
B…ドライバビット、Ba…ロック溝
S…ねじ、Sa…ビットセット溝

Claims (6)

  1. モータにより回転するスピンドルと、該スピンドルに形成したカム溝内における鋼球の変位により、該スピンドルに対して軸方向へ移動しつつ回転するハンマーと、先端にねじ締め用の先端工具が装着され、該ハンマーから回転トルクを受けてねじ締め方向に回転するアンビルを備え、前記アンビルに付加される外部トルクが一定トルクに達すると、前記ハンマーが前記スピンドルに対して軸方向へ変位しつつ回転することにより前記アンビルに係脱して該アンビルを回転方向に打撃しつつ回転させる回転打撃工具において、前記アンビルと前記先端工具との間に装着される騒音防止装置であって、
    前記アンビルと一体で回転する駆動側回転体と、
    該駆動側回転体と同軸で相対回転可能に配置され、前記先端工具を装着可能な出力側回転体と、
    前記駆動側回転体と前記出力側回転体の外周側に跨って装着され、前記駆動側回転体がねじ締め方向に回転すると該駆動側回転体に巻き付いて該駆動側回転体と一体で回転し、該駆動側回転体と一体で回転すると前記出力側回転体に巻き付いて該出力側回転体を前記駆動側回転体と一体でねじ締め方向に回転させる巻きばねを備えた騒音防止装置。
  2. 請求項1記載の騒音防止装置であって、
    駆動側回転体を収容して該駆動側回転体と一体で回転する駆動側スリーブと、
    該駆動側スリーブと同軸で相対回転可能に配置され、前記出力側回転体を収容して該出力側回転体と一体で回転する出力側スリーブと、
    前記駆動側スリーブと前記出力側スリーブの内周側に跨って装着され、前記駆動側スリーブがねじ緩め方向に回転すると該駆動側スリーブに巻き付いて該駆動側スリーブと一体で回転し、該駆動側スリーブと一体で回転すると前記出力側スリーブに巻き付いて該出力側スリーブを前記駆動側スリーブと一体でねじ緩め方向に回転させる逆転用巻きばねを備えた騒音防止装置。
  3. 請求項2記載の騒音防止装置であって、前記駆動側スリーブと前記出力側スリーブを相互に軸方向への変位を規制しつつ相対回転可能な状態でケースに収容した騒音防止装置。
  4. 請求項2記載の騒音防止装置であって、巻きばねおよび/または逆転用巻きばねに、断面矩形の角ばねを用いる構成とした騒音防止装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載した騒音防止装置であって、アンビルに設けた先端工具装着部を利用して着脱可能に装着される騒音防止装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載した騒音防止装置を備えた回転打撃工具。

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