JP4282526B2 - 給油ノズル - Google Patents

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Description

本発明は、給油所等に設置された計量機のホース先端に設けられ、車両等の燃料タンクに燃料を供給する給油ノズルに関するものである。
従来、給油作業の際、給油作業者は、計量機本体等に設けられた所定のノズル収納場所から給油ノズルを取り外し、その筒先を燃料タンクの給油口に挿入し、ノズルレバーを開弁操作して、給油を開始する。このノズルレバーの開弁操作によって、給油ノズルのノズル本体内に設けられた弁は開弁する。これにより、計量機本体内に設けられたポンプ等の油液供給手段(送液手段)からホースを介して給油ノズルに供給される油液が、給油ノズルの筒先開口から吐出され、給油が開始される。その際、計量機本体内に設けられたポンプ等の油液供給手段は、上述した給油ノズルのノズル収納場所からの取り外しによって起動される構成になっている。
一方、給油終了は、給油作業者が給油ノズルのノズルレバーを閉弁操作することによって、又は給油ノズルに設けられた自動閉弁機構が作動することによって、ノズル本体内の弁が閉弁して行われる。その後、給油ノズルは、給油作業者によって前述した所定のノズル収納場所に格納される。その際、計量機本体内に設けられたポンプ等の油液供給手段は、給油ノズルのノズル収納場所への格納によって、その駆動が停止される構成になっている。
特許番号第2853871号特許公報
ところで、給油所等に設置された計量機の中には、ポンプ等の油液供給手段を制御駆動して、予め設定した所望の給油量又は給油金額に応じた給油を自動的に行う定量・定額給油機能を備えた計量機がある。この定量・定額給油機能を備えた計量機にあっては、給油終了は、ノズル本体内に設けられた弁の閉弁によらず、ポンプ等の油液供給手段が給油ノズルへの油液の供給を停止することによって、給油ノズルからの油液の吐出が停止させられる構成になっている。
そのため、上述した計量機の定量・定額給油機能を利用して給油作業を行い、給油作業者が給油ノズルのノズルレバーを閉弁操作するのを忘れ、ノズル本体内に設けられた弁を開弁したまま、給油ノズルをノズル収納場所に収納した場合には、次回給油作業における給油ノズルのノズル収納場所からの取り外しと同時に、ポンプ等の油液供給手段の起動によって、給油ノズルの筒先開口から油液を漏出させてしまうという問題点があった。
また、顧客自身が給油ノズルを操作して給油を行うセルフサービス給油所の普及に伴い、不慣れな給油作業者としての顧客が給油ノズルのノズルレバーを引いて開弁操作した状態で、給油ノズルをノズル収納場所から取り外してしまうこともある。この場合も、給油ノズルのノズル収納場所からの取り外しによって、ポンプ等の供給手段が起動されると、給油ノズルの筒先開口から油液を漏出させてしまうという問題点があった。
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであって、安全性の向上をはかった給油ノズルを提供することを目的とする。
本発明の給油ノズルは、操作片の操作により本体内の液通路に設けられた弁部を開閉して、送液手段から供給される油液を容器に給油する給油ノズルであって、前記弁部を開閉変位させる第1の弁軸部材と、前記操作片の操作に連動して変位する第2の弁軸部材と、前記第1の弁軸部材及び前記第2の弁軸部材に対して係合可能に設けられ、該第1の弁軸部材と該第2の弁軸部材とを連動させる係合手段と、常時は、該係合手段を前記第1の弁軸部材及び前記第2の弁軸部材の両方に係合させて両者を連動させ、液面の検出時には、前記弁部を前記操作片の開弁操作状態にかかわらず閉弁させるために、該係合手段の前記第2の弁軸部材に対する係合を解除する自動閉弁機構と、前記弁部上流側の液通路における液圧の大きさが所定圧よりも低い場合には、該自動閉弁機構による前記係合手段の前記第2の弁軸部材に対する係合を阻止する漏出防止機構とを備えていることを特徴とする。
また、本発明の給油ノズルは、操作片の操作により本体内の液通路に設けられた弁部を開閉して、送液手段から供給される油液を容器に給油する給油ノズルであって、前記弁部を開閉変位させる第1の弁軸部材と、前記操作片の操作に連動して変位する第2の弁軸部材と、前記第1の弁軸部材及び前記第2の弁軸部材に対して係合可能に設けられ、該第1の弁軸部材と該第2の弁軸部材とを連動させる係合手段と、常時は、該係合手段を前記第1の弁軸部材及び前記第2の弁軸部材の両方に係合させて両者を連動させ、液面の検出時には、前記弁部を前記操作片の開弁操作状態にかかわらず閉弁させるために、該係合手段の前記第2の弁軸部材に対する係合を解除する自動閉弁機構と、前記弁部上流側の液通路における液圧の大きさが所定圧よりも低い場合には、液面の検出時以外でも、前記弁部を前記操作片の開弁操作状態にかかわらず閉弁させるために、前記係合手段の前記第2の弁軸部材に対する係合を解除する漏出防止機構とを備えていることを特徴とする。
本発明の給油ノズルによれば、定量・定額給油機能を利用して給油作業を行った後に、給油ノズルのノズルレバーを閉弁操作するのを忘れ、ノズル本体内に設けられた弁を開弁したまま、給油ノズルをノズル収納場所した場合や、不慣れな給油作業者としての顧客が給油ノズルのノズルレバーを引いて開弁操作した状態で、給油ノズルをノズル収納場所から取り外してしまった場合であっても、ポンプ等の供給手段の起動によって、給油ノズルの筒先開口から油液を漏出させてしまうのを防ぐことができるので、給油ノズルひいては給油作業の安全性が向上する。
本発明の一実施の形態の給油ノズルを、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態の給油ノズルの正面断面図である。
本実施の形態の給油ノズル1は、液通路2が貫通して形成されたノズル本体3を有している。液通路2は、一端がノズル本体3の一側3Aに開口し、図示せぬ計量機本体から延出されたホースの接続端になっている。また、液通路2の他端は、ノズル本体3の他側3Bに開口し、吐出パイプ4の接続端になっている。そして、ノズル本体3の液通路2の中間部位には、弁部5が設けられている。
弁部5は、ノズル本体3の液通路2の内周壁に形成された環状の弁座部6と、この弁座部6に離着座する主弁7とから構成されている。主弁7は、ノズル本体3に形成された取付用開口部8から、後述する弁軸部材19等とともに、ノズル本体3内に配設される。取付用開口部8は、シールリング9を介して、通常は、蓋体10によって施蓋されている。
主弁7は、弁座部6に離着座して液通路2を連通・遮断する主弁体11と、この主弁体11に離着座して主弁体11に形成された弁体通路14を連通・遮断する副弁体12とから構成されている。
主弁体11には、その軸芯位置に軸方向に延びる弁軸挿通孔13が貫通して形成され、この弁軸挿通孔13を取り囲むように複数の弁体通路14が貫通して形成されている。副弁体12は、その弁軸部15を主弁体11の弁軸挿通孔13に貫通させて、主弁体11の上流側に配置されている。副弁体12は、弁軸部15を主弁体11の弁軸挿通孔13に案内され、主弁体11に設けられた弁座リング16に離着座して、弁体通路14を開閉する。この副弁体12の弁軸部15は、副弁体12が主弁体11の弁座リング16に着座している状態で、所定量すなわち主弁体11に対する副弁体12の開弁ストローク分だけ、その先端が主弁体11の軸方向に突出する形状になっている。そして、この弁軸部15には、軸方向に延びるロッド挿入孔17が形成されている。
このように構成された弁部5の副弁体12と前述した蓋体10との間には、コイル状のバネ部材18が介装されている。このバネ部材18は、副弁体12を主弁体11の弁座リング16に着座させ、さらに主弁体11を弁座部6に着座させるように、副弁体12を付勢している。
弁部5には、弁軸部材19が係合して設けられている。弁軸部材19は、弁軸スリーブ20と、この弁軸スリーブ20に形成されたスリーブ孔21内を進退可能な弁軸ロッド22とによって構成されている。
弁軸スリーブ20は、その軸方向に関して、一端側が弁部5の副弁体12に形成されたロッド挿入孔17内を進退可能な挿入ロッド部23となり、他端側が挿入ロッド部23よりも大径のスリーブ部24となった段付形状になっている。そして、この挿入ロッド部23とスリーブ部24との境界段部は、主弁7の主弁体11と当接可能な肩部25になっている。また、スリーブ部24には、弁軸スリーブ20の他端に開口したスリーブ孔21が軸方向に延びて形成されている。
弁軸ロッド22は、一端側が、弁軸スリーブ20のスリーブ孔21の底面との間にバネ部材26を介して、スリーブ孔21に進退可能に嵌合されて設けられている。このバネ部材26は、その収縮によって、弁軸スリーブ20と弁軸ロッド22とを相互離間させるように、弁軸ロッド22をスリーブ孔21の開口側に付勢する。そして、弁軸スリーブ20及び弁軸ロッド22は、後述する自動閉弁機構61の係合ロッド27によって、軸方向に一体的に移動可能に連結される。なお、このバネ部材26の収縮によって生じる付勢力は、バネ部材18の付勢力よりも、小さく設定されている。
このような構成からなる弁軸部材19は、ノズル本体3に形成された弁軸部材挿通孔28を貫通して設けられている。弁軸部材19における弁軸スリーブ20の挿入ロッド部23は、シール部材29を介して液通路2内に延出され、弁部5の副弁体12に形成されたロッド挿入孔17に進退可能に嵌合されている。また、弁軸部材19における弁軸ロッド22の他端側はノズル本体3外部に突出させられ、ノズル本体3に回動可能に軸支されたノズルレバー30に当接支持されている。
ノズルレバー30は、ノズル本体3の他側3Bにおいて基端30Bを回動可能に軸支され、自由端30Aがノズル本体3の一側3Aに延びて構成されている。これにより、ノズルレバー30は、ノズル本体3に対する回動によって、そのレバー操作部31側の自由端30Aをノズル本体3の一側3Aのノズル本体把持部32に対して近接又は離間できるようになっている。前述の弁軸ロッド22の他端は、このノズルレバー30の支軸側寄り部分に当接させられている。そして、前述した係合ロッド27を介して弁軸スリーブ20及び弁軸ロッド22が連動可能に係合している状態で、このノズルレバー30の回動操作に応じて、弁軸スリーブ20及び弁軸ロッド22により構成される弁軸部材19が弁軸部材挿通孔28を摺動し、弁部5が開閉する構成になっている。
また、上述したノズルレバー30のノズル本体3に対する取付けは、ノズルレバー30の基端30Bに対してその自由端30Aが自身の回動面と交差する方向(図1、紙面表裏方向)にも、小量だけ変位可能な構成になっている。そして、この回動可能なノズルレバー30を回動軌跡で取り囲むように、レバーガード33がノズル本体3の一側3Aと他側3Bとにそれぞれ両端を連結されて設けられている。ノズルレバー30の自由端30Aの回動軌跡を取り囲む側のレバーガード33部分には、ノズルレバー30の自由端30Aを載置することが可能な段部34を複数備えたレバーフック35が取り付けられている。
図2は、図1に示した給油ノズルのレバーガードをX−X矢視方向に眺めた端面図である。
図示の例の場合、ノズルレバー30の自由端30Aが回動変位する側のレバーガード33部分には、ノズルレバー30の自由端30Aの回動面Pに対して、段部34を向けた状態で、レバーフック35が取り付けられている。図示の例では、段部34は、弁部5の全開、中開、小開といった弁開位置に対応したノズルレバー30の自由端30Aの回動位置30A-1,30A-2,30A-3に合わせて、3つの段部34-1,34-2,34-3が形成されている。そして、ノズルレバー30の自由端30Aをこれら回動位置30A-1,30A-2,30A-3に回動させた状態で、回動面Pに対してその自由端30Aを図中p1−p2方向に揺動させることにより、ノズルレバー30はこれら段部34-1,34-2,34-3に係脱可能な構成になっている。これにより、ノズルレバー30の自由端30Aを所望の弁開位置で保持できるようになっている。
図1に戻り、吐出パイプ4の接続端であるノズル本体3の他側3Bの開口部には、弁座部材36、この弁座部材36に対して離着座するチェック弁37を案内支持し、吐出パイプ4が接続される継手部材38が、弁座部材36を奥側にして開口側より順に、同軸配置されている。
弁座部材36には、軸方向に、一端から他端に向けて拡径しながら延び、チェック弁37の弁座面を形成する弁座形成孔39が貫通して形成されている。弁座部材36は、この弁座形成孔39の小径側が開口した側の一端面を奥側にして、ノズル本体3の他側3Bの開口部内に配置される。弁座部材36の一端面には環状のシール部材40が設けられ、弁座部材36は、このシール部材40を、ノズル本体3の他側3Bの開口部内周面に形成された取付段部41の段面に当接させて配置される。この弁座部材36は、その外周構造が、大径部と小径部とが軸方向に沿って連設された段付構造になっている。そして、弁座部材36の外周面における大径部の外径は、ノズル本体3の他側3Bの開口部内周面よりも小径に形成され、弁座部材36の外周面とノズル本体3の他側3Bの開口部内周面との間に、環状通路42を形成できるようになっている。弁座部材36には、一端側が外周側の環状通路42に対して開口し、他端側が弁座形成孔39のテーパ状の弁座面に開口して延びる負圧発生通路43が、弁座面の周回りに複数形成されている。各負圧発生通路43の他端側開口は、油液がチェック弁37を開弁してその狭隘部を流れる際のべンチュリ効果によって負圧を発生する負圧発生部44になっている。
継手部材38には、軸方向に、一端から他端に向けて貫通して延びる液孔45が形成されている。この液孔45内には、柱状の取付部46が、この液孔45と軸心を合わせ、複数の脚部47によって支持されて配置されている。取付部46には、軸方向両側に、有底の取付孔48,49が開口する。取付部46の一端側の取付孔48は、チェック弁37の弁軸部50が挿入され、チェック弁37を弁座部材36に対して離着座可能に案内支持する。チェック弁37の弁軸部50には、取付部46との間にコイル状のバネ部材51が巻装され、チェック弁37は着座方向に付勢されている。また、他端側の取付孔48には、負圧補償管52の一端側が嵌入される。
チェック弁37側の、継手部材38の端部外周は、前述した弁座部材36の大径部と同様に、ノズル本体3の他側3Bの開口部内周面よりも小径に形成され、その内周は、前述した弁座部材36の小径部外周とほぼ同径に形成されている。そして、継手部材38の脚部47には、チェック弁37側の外周部分と取付孔49との間を連通する通路53が形成されている。継手部材38は、軸方向に中間部に形成された鍔部をノズル本体3の他側3Bの開口部端面に当接させ、この鍔部と前述した小径部との間の外周部をノズル本体3の他側3Bの開口部に圧入してノズル本体3に取り付けられ、弁座部材36を位置決め固定する。この状態で、負圧補償管52の一端側は、通路53及び継手部材38のチェック弁37側の外周部分を介して、環状通路42に連通する構成になっている。
負圧補償管52は、吐出パイプ4内に延設され、その他端側は吐出パイプ4先端側の外周面に開口し、液面検知孔54になっている。また、環状通路42は、ノズル本体3内に形成された通路55を介して後述する自動閉弁機構61の負圧室64(図3参照)とも連通されている。これにより、負圧発生部44,液面検知孔54,及び後述の自動閉弁機構61の負圧室64は、環状通路42を介して相互に連通された構成になっている。また、吐出パイプ4の外周には、給油ノズル1の給油口からの脱落防止用の抜け止めコイル56が巻装されている。
次に、図3〜図6により、図1に示した給油ノズル1のノズル本体3に設けられた自動閉弁機構、及び給油作業開始時におけるノズルレバー30の誤操作による漏出防止機構の構成について説明する。
図3は、図1に示した給油ノズルをY−Y矢視方向に眺めた端面図である。
図4は、図3に示した漏出防止機構の拡大図である。
図5は、図1に示した給油ノズルの自動閉弁機構の組み付け説明図である。
図6は、図3に示した漏出防止機構における移動部材作動機構の組み付け説明図である。
なお、図3,図4,図5,図6において、図1で説明した構成と同一部分については、同一符号を付して表わす。
図3において、ノズル本体3には、弁軸部材挿通孔28と交叉するように閉弁機構収容孔60が貫通して形成されている。この閉弁機構収容孔60には、ノズルレバー30の操作状態にかかわらず液面を検知した場合には吐出パイプ4からの油液の吐出を停止させるための自動閉弁機構61、及び給油作業開始時におけるノズルレバー30の誤操作による吐出パイプ4からの油液の漏出等を防止する漏出防止機構62が収容される。
自動閉弁機構61は、ダイアフラム部材63によって画成された負圧室64と大気圧室65とを備えている。図示の例では、ダイアフラム部材63は、膜中央に取付孔66が形成された可撓性のダイアフラム膜67と、このダイアフラム膜67の負圧室64側の膜面上に配置され、中央に嵌合孔68が形成されたバネ受け部材69と、軸方向両側にそれぞれ嵌合部70,71が突出形成された盤状の結合部材72とによって構成される。そして、ダイアフラム部材63は、結合部材72の軸方向一側に形成された嵌合部70を、ダイアフラム膜67の取付孔66に挿通し、バネ受け部材69の嵌合孔68に嵌入することによって、結合部材72とバネ受け部材69とによって一体的にダイアフラム膜67が挟着された構成になっている。
負圧室64は、閉弁機構収容孔60の一側開口を覆うように配置されたダイアフラム部材63のダイアフラム膜67周縁部をノズル本体3との間で挟持するようにノズル本体3に取り付けられた、蓋部材73の内部空間によって形成されている。この負圧室64には、図示省略するが、図1で説明した一端側が環状通路42に連通されて設けられた通路55の他端側が連通している。また、この負圧室64内には、負圧により撓んだ状態になったダイアフラム部材63を復元するためのバネ部材74が、バネ受け部材69と蓋部材73の底部との間に設けられている。これにより、負圧室64が負圧になっていない大気圧状態では、図3で示すように、このバネ部材74の付勢力によって、ダイアフラム部材63は、バネ受け部材69及び結合部材72が閉弁機構収容孔60内の奥部側、すなわち漏出防止機構62側に位置する状態になっている。
また、ダイアフラム部材63における結合部材72の軸方向他側に形成された嵌合部71には、図5に示すようなコの字状の移動部材75を狭着するようにして、自動閉弁機構61を構成するコの字状の係合ロッド案内部材76が一体的に取り付けられている。
図5に示すように、移動部材75は、一対の側板部75R,75Lと、この一対の側板部75R,75Lを連結する連結板部75Cとを有するコの字状の形状になっている。連結板部75Cには、結合部材72の嵌合部71が挿通される挿通孔77が形成され、一対の側板部75R,75Lそれぞれには、他部との接触を防止するための切欠部78が形成されている。また、係合ロッド案内部材76は、一対の側板部76R,76Lと、この一対の側板部76R,76Lを連結する連結板部76Cとを有するコの字状の形状になっている。連結板部76Cには、移動部材75の挿通孔77に嵌合可能な凸部76cが形成され、この凸部76cには結合部材72の嵌合部71が挿通される挿通孔79が形成されている。また、一対の側板部76R,76Lそれぞれには、係合ロッド27の端部が係合する案内孔80が形成されている。案内孔80は、長穴形状になっており、挿通孔79の軸方向に係合ロッド27が移動するのを規制する一方、挿通孔79の軸方向と直交する方向、すなわち弁軸部材19の軸方向に沿って、係合ロッド27が所定距離分、すなわち弁部5を構成する主弁体11及び副弁体12の開弁ストローク分だけ移動可能になっている。
図示の例では、係合ロッド案内部材76は、一対の案内孔80に係合ロッド27を係合させた状態で(図5、ステップS01)、凸部76cを移動部材75の挿通孔77に嵌合して、移動部材75に対して内設される(ステップS02)。その上で、係合ロッド案内部材76は、挿通孔79を結合部材72の嵌合部71に対し嵌合され、移動部材75を結合部材72との間で狭着するようにして、ダイアフラム部材63に一体的に取り付けられる(ステップS03)。
一体化されたダイアフラム部材63,移動部材75,及び係合ロッド案内部材76は、図3で示したように、係合ロッド案内部材76の係合ロッド27を弁軸部材19に係合させて、そのダイアフラム部材63のダイアフラム膜67の周縁部をノズル本体3との間で挟持するように、蓋部材73をノズル本体3に対して螺着することによって取り付けられる。
一方、弁軸部材19を構成する弁軸スリーブ20及び弁軸ロッド22には、長さ方向の途中部分に、係合ロッド27が係合可能な係合孔81及び係合溝82が形成されている。弁軸スリーブ20に形成された係合孔81の軸方向の孔幅は係合ロッド27,27の径の合計とほぼ等しくなっている。これに対し、弁軸ロッド22に形成された係合溝82の軸方向の溝幅は、図3に示した主弁7の主弁体11及び副弁体12がともに閉弁した状態における弁軸スリーブ20の肩部25と主弁7の主弁体11との間の距離、すなわち主弁体11に対する副弁体12の開弁ストローク分だけ、係合孔81の軸方向の孔幅よりも大きく形成されている。そして、自動閉弁機構61及び漏出防止機構62が動作していない状態では、図3に示すように、バネ部材74の付勢力によって、係合ロッド案内部材76の案内孔80に保持された係合ロッド27,27は、係合孔81及び係合溝82の両方に対して係合した状態になっている。
また、弁軸スリーブ20には、スリーブ部24の周壁にはスリーブ孔21の開口側から軸方向に沿って延びる案内孔83が形成されている。また、弁軸ロッド22の外周面には、この案内孔83に係合するようにピン84が立設されている。これにより、図5のステップS04に示すようにして、弁軸ロッド22を、弁軸スリーブ20のスリーブ孔21の底面との間にバネ部材26を介装し、スリーブ孔21に進退可能に組み付ける際には、この弁軸スリーブ20の案内孔83に弁軸ロッド22のピン84を係合させることにより、弁軸ロッド22の係合溝82及び弁軸スリーブ20の係合孔81の開口向きの整合を容易にとることができるようになっている。また、このように弁軸ロッド22が位置決めされた状態で、図3に示す取付用開口部8から弁軸部材挿通孔28内に弁軸スリーブ20を配置するに当たっては、この弁軸スリーブ20の案内孔83と、ノズル本体3に弁軸部材挿通孔28に対して貫通形成したピン取付孔85とを合致させ、ピン取付孔85の弁軸部材挿通孔28とは反対側の開口からピン取付孔85内にピン86を打ち込んで、案内孔83内に突出させる。これにより、弁軸ロッド22の係合溝82及び弁軸スリーブ20の係合孔81は、係合ロッド案内部材76の案内孔80に保持された係合ロッド27,27に対して正対配置され、係合ロッド27,27は、係合孔81及び係合溝82の両方に対して係合可能に位置決めされる。
また、ノズル本体3に回動可能に軸支されたノズルレバー30の、弁軸ロッド22すなわち弁軸部材19の他端側との当接部分の断面形状は、弁軸部材19の軸方向に直交する平面に対して傾斜した傾斜面87を有する形状になっている。この傾斜面87は、図2に示したノズルレバー30の自由端30Aの揺動方向p1−p2に対応して傾斜し、ノズルレバー30の自由端30Aをレバーフック35に対して離間させる揺動方向p2側から、ノズルレバー30の自由端30Aをレバーフック35に対して近接させる揺動方向p1側に向かって下降傾斜する形状になっている。そして、その傾斜角度agは、ノズルレバー30の自由端30Aをレバーフック35の段部34に載置した場合の弁軸ロッド22のノズルレバー30に対する当接位置N1が、車両等の給油口に抜け止めコイル56によって掛止された給油ノズル1が給油口から落下した場合に、その落下加速度や給油所敷地面との衝突に基づく衝撃力等に基づき、揺動方向p2側に変位した当接位置N0に移動するような角度になっている。
一方、漏出防止機構62は、図3に示すように、弁軸部材19を挟んで、自動閉弁機構61が設けられた側と反対側のノズル本体3に形成された閉弁機構収容孔60に設けられる。そして、漏出防止機構62は、ダイアフラム膜91によって画成された液圧室92と大気圧室93とを備えている。
図3及び図4に示すように、液圧室92及び大気圧室93は、閉弁機構収容孔60の他側開口を閉塞するとともに、有底のダイアフラム収容孔94を備えたユニット蓋体95によって構成される。ユニット蓋体95のダイアフラム収容孔94の内周面には、ダイアフラム膜91を撓み可能にその外周縁部を支持するための段部96が形成されている。ダイアフラム膜91は、円筒状のスペーサ97を介して、ダイアフラム収容孔94の開口側に螺嵌される抑え部材98によって段部96に支持固定される。液圧室92は、ダイアフラム膜91によって画成されたダイアフラム収容孔94の底側部分によって構成される。液圧室92は、ユニット蓋体95の壁部に延設された通路99、及びノズル本体3の筐体に形成された通路100を介して、ノズル本体3の弁部5上流側の液通路2に連通されている。これにより、液圧室92には、弁部5上流側の油液が導入され、ダイアフラム膜91には、弁部5上流側の液圧が作用する構成になっている。
一方、ダイアフラム膜91によって画成されたダイアフラム収容孔94の開口部分の大気圧室93には、ダイアフラム膜91を押動変位させるためのピストン部材101がスペーサ97の内周面に案内されて摺動自在に設けられている。ピストン部材101は、中央にロッド取付孔102が形成されている。このロッド取付孔102には、ロッド103が、その両端側を止め輪104によって相対移動を規制されて、ピストン部材101と一体的に変位可能に取り付けられている。ピストン部材101は、ダイアフラム収容孔94の開口側に螺嵌された抑え部材98によってダイアフラム収容孔94の開口側への移動が規制されている。ロッド103の一端側は、抑え部材98に形成された貫通孔105を介して、ダイアフラム収容孔94の外部に導出されている。そして、ピストン部材101と抑え部材98との間には、コイル状のバネ部材106が介装されている。このバネ部材106は、ピストン部材101の端面をダイアフラム膜91に密着させ、図4に示した収縮状態にあっては、ダイアフラム膜91及びピストン部材101をダイアフラム収容孔94の底側方向に付勢する構成になっている。
そして、このバネ部材106による、ダイアフラム膜91及びピストン部材101をダイアフラム収容孔94の底側方向に付勢する付勢力は、前述のバネ部材74による、係合ロッド案内部材76の案内孔80に設けられている係合ロッド27を弁軸スリーブ20の係合孔81及び弁軸ロッド22の係合溝82に進入させようとする付勢力よりも、大きく設定されている。なお、このバネ部材106の付勢力の具体的な設定については、後述する。
また、閉弁機構収容孔60の他側開口面と対向するユニット蓋体95の閉塞面95dには、移動部材作動機構107が取り付けられている。移動部材作動機構107は、図4及び図6に示すような、支持部材108と、支持部材108に回動自在に支持されたリンク部材109とを備えて構成されている。
支持部材108は、一対の側板部108R,108Lと、この一対の側板部108R,108Lを連結する連結板部108Cとを有するコの字状の形状になっている。支持部材108の連結板部108Cにはネジ孔110が形成されている。支持部材108は、図4に示すように、その連結板部108Cをユニット蓋体95の閉塞面95dに螺設して、ユニット蓋体95に一体的に固定される。そして、図6に示すように、一対の側板部108R,108Lには、リンク部材109の軸受孔111と、長穴形状の移動孔112とが形成されている。図示の例では、支持部材108が固定されたユニット蓋体95がノズル本体3に取り付けられた図3に示す状態で、支持部材108は閉弁機構収容孔60内に配置され、移動孔112はノズル本体3に形成された閉弁機構収容孔60の軸方向に沿って延びるようになっている。また、軸受孔111は、この移動孔112よりも、弁軸部材19の軸方向に、閉弁機構収容孔60内に突出したロッド103側寄りに位置するようになっている。
リンク部材109は、図6に示すように、一対の側板部109R,109Lと、この一対の側板部109R,109Lを連結する連結板部109Cとを有するコの字状の形状になっている。一対の側板部109R,109Lには、両端側に連結孔113と取付孔114とが形成され、中央部には軸受孔115が形成されている。そして、リンク部材109は、その軸受孔115を支持部材108の軸受孔111に合致させ、その側板部109R,109Lを支持部材108の側板部108R,108L間に内装される(図6、ステップS11)。その上で、支軸116を、例えば支持部材108の側板部108Rの軸受孔111に挿嵌した後(ステップS12)、リンク部材109の側板部109R,109Lのそれぞれ軸受孔115,115に遊嵌した上で(ステップS13)、支持部材108の側板部108Lの軸受孔111に嵌入することにより(ステップS14)、リンク部材109は、支持部材108に対して回動自在に取り付けられる。
また、この支持部材108に対して回動自在に取り付けられたリンク部材109の側板部109R,109Lのそれぞれ取付孔114,114には、支持部材108の側板部108R,108Lの移動孔112,112を挿通させて、作動軸117,117が嵌入されて固定される(ステップS15)。そして、リンク部材109の取付孔114,114に固定された状態で、作動軸117,117それぞれの自由端側は、支持部材108の対応する移動孔112,112から外方に突出する構成になっている。これにより、作動軸117,117それぞれの自由端側は、その移動を移動孔112,112によって案内・規制され、リンク部材109の支持部材108に対する回動も案内・規制される。そして、作動軸117,117が移動孔112,112の弁軸部材19側寄りの端部112a(図6参照)に位置する状態では、弁軸スリーブ20の係合孔81のみに係合ロッド27,27が係合している状態の係合ロッド案内板76と一体の移動部材75,75に対し、作動軸117,117の突出した自由端側部分が、この移動部材75,75の側板部75R,75Lの先端面75t,75t(図5参照)と当接する構成になっている。これに対し、作動軸117,117が移動孔112,112の弁軸部材19側とは反対側の端部112b(図6参照)に位置する状態では、弁軸スリーブ20の係合孔81及び弁軸ロッド22の係合溝82の両方に係合ロッド27,27が係合している状態の係合ロッド案内板76と一体の移動部材75,75に対し、作動軸117,117の突出した自由端側部分が、この移動部材75,75の側板部75R,75Lの先端面75t,75t(図5参照)を押動しない構成になっている。
また、リンク部材109の連結孔113には、リンク部材109とピストン部材101に設けられたロッド103とを連結するための連結軸118が取り付けられる。連結軸118は、例えばリンク部材109の側板部109Rの連結孔113に挿嵌された後(図6、ステップS16)、ロッド103の一端側に形成された軸挿通孔119に遊嵌された上で(ステップS17)、リンク部材109の側板部109Lの連結孔113に嵌入されている(ステップS18)。これにより、ピストン部材101すなわちロッド103の軸方向変位は、リンク部材109の回動変位(揺動変位)に変換される構成になっている。
そして、移動部材作動機構107は、予めユニット蓋体95に取り付けられた上で、漏出防止機構組立体としてノズル本体3の自動閉弁機構61が設けられた側と反対側の閉弁機構収容孔60内に取り付けられる。その際、前述した液圧室92と大気圧室93との間に生じる差圧によるダイアフラム膜91の変位との関連で、移動部材作動機構107のリンク部材109は、次に述べるように回動変位する構成になっている。
まず、図4に示すように、液圧室92が拡大状態にある場合は、軸挿通孔119が形成されたピストン部材101の一端側は、ダイアフラム膜91の変位に連動して、リンク部材109の支軸116よりも弁軸部材19側寄りに位置する。これにより、ピストン部材101の一端側と連結軸118を介して連結されたリンク部材109の連結孔113が形成された端部側が弁軸部材19側に回動するのに対し、反対側の取付孔114が形成された端部側は弁軸部材19から離間する側に回動する。この結果、リンク部材109に設けられた作動軸117,117は、支持部材108に形成された移動孔112,112内の弁軸部材19側とは反対側の端部112bに位置する状態になり、移動部材75の側板部75R,75Lの先端面75t,75tを押動することができない。したがって、リンク部材109に固定された作動軸117,117は、移動部材75と一体的に設けられた係合ロッド案内板76の案内孔80,80に係合された係合ロッド27,27の、弁軸スリーブ20の係合孔81及び弁軸ロッド22の係合溝82の両方に対する係合を許容する構成になっている。
これに対し、図7に示すように、液圧室92が収縮状態にある場合は、軸挿通孔119が形成されたピストン部材101の一端側は、ダイアフラム膜91の変位に連動して、リンク部材109の支軸116よりも弁軸部材19に対して離間して位置する。これにより、ピストン部材101の一端側と連結軸118を介して連結されたリンク部材109の連結孔113が形成された端部側が弁軸部材19から離間する側に回動するのに対し、反対側の取付孔114が形成された端部側は弁軸部材19側に回動する。この結果、リンク部材109に設けられた作動軸117,117は、支持部材108に形成された移動孔112,112内の弁軸部材19側の端部112aに位置する状態になり、移動部材75の側板部75R,75Lの先端面75t,75tに当接する。したがって、リンク部材109に固定された作動軸117,117は、移動部材75と一体的に設けられた係合ロッド案内板76の案内孔80,80に係合された係合ロッド27,27の、弁軸スリーブ20の係合孔81に対する係合のみを許容し、弁軸ロッド22の係合溝82に対する係合は阻止する構成になっている。
図7は、図4に示した漏出防止機構の液圧室が収縮状態にある場合の説明図である。
そして、この漏出防止機構62では、弁部5上流側の液通路2の液圧に応じて、図4及び図7に示すように液圧室92を拡室・縮室するために、バネ部材106による付勢力Fsは、図8に示した直線Lsに基づいて適宜設定される。
図8は、図4に示した漏出防止機構62のバネ部材106による付勢力を設定するための説明図である。
図8において、横軸は、ダイアフラム膜91が受ける受圧力Pdを、縦軸は、バネ部材106の付勢力Fsを示す。
ここで、ダイアフラム膜91が受ける受圧力の大きさPd(弁部5上流側の液通路2における液圧の大きさ)は、ポンプ等の油液供給手段による油液の圧力やポンプと給油ノズル1との間の送液系統に設けられた電磁弁の弁開度を調節することにより調整された油液の圧力の大きさに対応する。そのため、ポンプ等の油液供給手段から給油ノズル1に供給される油液の圧力が大きければ、ダイアフラム膜91が受ける受圧力の大きさPdも上昇することになる。
また、図8に示した直線Lは、ダイアフラム膜91が受ける受圧力の大きさPdとこの受圧力Pdを受けてダイアフラム膜91自体が変位しようとする力が生じた際に当該ダイアフラムを変位させるために必要となるバネ部材106の付勢力Fsとの関係を表わしている。
ここで、上記関係によれば、バネ部材106の付勢力Fsはダイアフラム膜91が受ける受圧力の大きさPdにより一義的に決めることができるように見える。しかし、実際には、自動閉弁機構61を作動させるために必要な力の大きさ、すなわち図3に示した係合ロッド27と弁軸ロッド22の係合溝82との係合を解除させるために必要な力(係合解除力)の大きさFkを考慮して、バネ部材106の付勢力Fsの決定をする必要がある。即ち、漏出防止機構62のバネ部材106による付勢力Fsは、ダイアフラム膜91が受圧力Pdを受けてダイアフラム膜91自体に生じる変位しようとする力Fdに、係合ロッド27と弁軸ロッド22の係合溝82との係合を解除させるために必要な力の大きさ(係合解除力)をFkを加味した直線Lsに基づいて設定されている。
例えば、供給手段として、ポンプに加え、このポンプ吐出側に、プリセット給油完了停止用の流量調整機能付きのプリセット制御弁(例えば、主・副電磁弁から構成される)を備えた構成の計量機にあっては、このプリセット制御弁による小流量給油(副電磁弁の開弁時)に支障をきたさないようにするため、漏出防止機構62のバネ部材106の付勢力Fsは、例えば、この直線Lsに基づいて次のように設定される。
プリセット給油時の小流量給油における、弁部5上流側の液通路2における液圧Pd1によりダイアフラム膜91自体に生じる力の大きさをFd1とする。
この状態では、漏出防止機構62による弁軸ロッド22の係合溝82に対しての係合ロッド27の係合阻止を行わせないで、係合ロッド27と弁軸ロッド22の係合溝82との係合を保持しておくためには、漏出防止機構62のダイアフラム膜91が図4に示すように変位し、液圧室92が拡室状態になっている必要がある。したがって、図7に示す状態における漏出防止機構62のバネ部材106による付勢力Fsを、ダイアフラム膜91自体に生じる力の大きさFd1に上述の係合解除力Fkをたし合わせた力に対応した大きさFs1未満に設定しておけば、小流量給油時においても漏出防止機構62のダイアフラム膜91は、図7に示すような変位した状態に保たれ、そのリンク部材109に固定された作動軸117,117は、移動部材75と一体的に設けられた係合ロッド案内板76の案内孔80,80に係合された係合ロッド27,27の、弁軸スリーブ20の係合孔81に対する係合が保持されることになる。また、小流量給油が終了し、ダイアフラム膜91自体に生じている力Fdが小流量給油時に生じていた力Fd1よりも更に低下し、小流量給油時に生じていた力Fd1に上述の係合解除力Fkをたし合わせた力が漏出防止機構62のバネ部材106による付勢力Fs1よりも小さくなった場合には、係合ロッド27,27の弁軸スリーブ20の係合孔81に対する係合が解除されることになる。
次に、上述したように構成される本実施の形態の給油ノズル1の動作について、給油作業との関係で説明する。
まず、ノズルレバー30の操作状態が、図1に示すような閉弁操作状態にある給油ノズル1では、弁軸スリーブ20とともに弁軸部材19を構成する弁軸ロッド22とノズルレバー30との当接部Nが、弁軸部材19の軸方向に関して、弁軸部材挿通孔28の開口からノズル本体3の外方に最も離間した位置状態(図1中、最も下方の位置状態)になっている。同様に、弁軸部材19の弁軸スリーブ20も、弁部5の副弁体12の弁軸部15を介して作用するバネ部材18の付勢力によって、弁軸部材19の軸方向に関して、最も弁軸部材挿通孔28のノズルレバー30側の開口寄りに位置する状態(図1中、最も下方の位置状態)になっている。
この状態では、副弁体12が、バネ部材18の付勢力によって主弁体11の弁座リング16に着座して弁体通路14の連通が遮断し、主弁体11も、副弁体12を介して作用するバネ部材18の付勢力によって、弁座部6に着座して、弁部5が閉弁した状態になっている。このノズルレバー30の閉弁操作状態における、弁軸部材19を構成する弁軸ロッド22の係合溝82と弁軸スリーブ20の係合孔81との弁軸部材19の軸方向に関して位置関係は、いずれも係合ロッド案内板76に形成された案内孔80のノズルレバー30側の端部80a(図5参照)側に位置した状態にあり、弁軸ロッド22の係合溝82と弁軸スリーブ20の係合孔81とが重合した状態になっている。
一方、この給油ノズル1が計量機のノズル掛け(ノズル収納場所に対応)に載置されている収納状態では、このノズル掛けに付設されているノズルスイッチ(ノズル掛け外し検知手段)は、開成状態(収納検知状態)になっている。また、このノズルスイッチからの検知信号(ノズル収納信号)を受けて、給油ホース先端に接続された給油ノズル1に油液を供給する計量機に設けられている例えばポンプ等といった送液手段も駆動停止している状態になっている。
[給油ノズル収納状態における給油ノズル開弁操作]
上述した給油ノズル1が閉弁操作状態で計量機のノズル収納場所に収納されている状態では、自動閉弁機構61の負圧室64は、給油ノズル1が閉弁操作状態にあるため、負圧発生部44はべンチュリ効果による負圧を発生することができず、また吐出パイプ4先端側の液面検知孔54は油液によって閉塞されずに大気に開放されているため、大気圧状態になっている。これにより、自動閉弁機構61の負圧室64と大気圧室65との間には、ダイアフラム部材63をバネ部材74の付勢力に抗して変位させる差圧が生じないため、ダイアフラム部材63に一体的に取り付けられたコの字状の移動部材75及び係合ロッド案内部材76は、このバネ部材74の付勢力によって、係合ロッド案内部材76の案内孔80に設けられている係合ロッド27を、前述した重合した状態になっている弁軸スリーブ20の係合孔81及び弁軸ロッド22の係合溝82に進入させようとする。
ところが、本実施の形態の給油ノズル1では、漏出防止機構62が、弁部5上流側の液通路2の液圧Pdによりダイアフラム膜91自体に生じる力Fdに係合解除力Fkをたし合わせた力よりもバネ部材106の付勢力Fsが大きい場合は、係合ロッド27を弁軸ロッド22の係合溝82には進入できないように阻止する。
すなわち、漏出防止機構62は、上述した給油ノズル1が閉弁操作状態で計量機のノズル収納場所に収納されている状態では、計量機に設けられている例えばポンプ等といった送液手段も駆動停止されているため、液圧室92には送液手段が駆動されている場合の弁部5の上流側の液通路2の液圧、例えば、送液手段が駆動されている場合の圧力よりも低い圧力が作用している状態になっている。そのため、ダイアフラム膜91によって画成された液圧室92及び大気圧室93は、バネ部材106の付勢力によって、液圧室92は収縮し大気圧室93は拡大した、図7に示す状態になっている。
すなわち、図7に示す状態では、ロッド103は、液圧室92側、すなわち弁軸部材19側から離間した移動位置状態になっている。また、ピストン部材101に連結されたリンク部材109は、作動軸117,117を支持部材108に形成された移動孔112,112内の弁軸部材19側の端部112aに位置させる回動状態になっている。これにより、作動軸117,117は、弁軸部材19における弁軸スリーブ20の係合孔81のみに係合ロッド27,27が係合している状態の係合ロッド案内板76と一体の移動部材75に対し、その側板部75R,75Lの先端面75t,75tと当接する位置状態まで、弁軸部材19側に移動している。
そのため、自動閉弁機構61は、バネ部材74の付勢力によって係合ロッド27,27を弁軸部材19の弁軸ロッド22の係合溝82にも進入させるように、ダイアフラム部材63及び係合ロッド案内板76を押動しようとしても、漏出防止機構62の移動部材作動機構107としての作動軸117,117が既に移動部材75に当接し、漏出防止機構62のバネ部材106の付勢力Fsが自動閉弁機構61のバネ部材70の付勢力よりも大きく設定されていることから、作動軸117,117を弁軸部材19から離間する側に移動させることができず、係合ロッド27,27を弁軸ロッド22の係合溝82に進入させることはできない。
この結果、給油ノズル1が閉弁操作状態で計量機のノズル収納場所に収納されている状態では、図3において破線で示すように、係合ロッド27は弁軸部材19の弁軸スリーブ20のみと係合しているだけなので、弁軸部材19の弁軸スリーブ20と弁軸ロッド22との一体的な連結は解除された状態になっている。
したがって、給油ノズル1が計量機のノズル収納場所に収納されている状態で、給油ノズル1のノズルレバー30を開弁操作しても、図9に示すように、弁軸部材19の弁軸ロッド22が、バネ部材26を収縮させながら弁軸スリーブ20のスリーブ孔21内に進入するだけなので、弁部5が開弁することがない。
図9は、本実施の形態の給油ノズルに係り、ノズル収納場所に収納されている状態でノズルレバーの開弁操作をした場合のノズル各部の状態図である。
同図に示されるように、仮に上流側の液通路2の液圧Pdによりダイアフラム膜91自体に生じる力Fdに係合解除力Fkをたし合わせた力がバネ部材106の付勢力Fs1よりも大きい値になっていたとしても、給油ノズル1が計量機のノズル収納場所に収納されている状態で、給油ノズル1のノズルレバー30を開弁操作すれば、ポンプ等といった送液手段も駆動停止状態になっているため、弁部5の上流側の液通路2の液圧の大きさはノズルレバー30の開弁操作と略同時に所定値Fs1未満に低下する。この結果、上述した場合と同様に、漏出防止機構62は図7に示す状態になり、弁部5は図1及び図3に示した弁部5の副弁体12の弁軸部15を介して作用するバネ部材18の付勢力によって、弁軸ロッド22はそのままに、弁軸スリーブ20だけが、及び送液手段から供給される液圧バネ部材26の付勢力に抗して、弁軸部材挿通孔28の軸方向に、最もノズルレバー30側寄りに位置する状態に移動し、弁部5の副弁体12及び主弁7は閉弁されることになる。
よって、本実施の形態の給油ノズル1によれば、セルフサービス給油所において、不慣れな給油作業者としての顧客が給油ノズル1のノズルレバー30を引いて開弁操作した状態で、給油ノズル1をノズル収納場所から取り外しても、弁部5は開弁操作によっても開弁していないので、給油ノズル1のノズル収納場所からの取り外しと同時に、ポンプ等の供給手段が起動して、給油ノズル1の吐出パイプ4から油液を漏出させてしまうのを防止できる。
[給油ノズル取り外し状態における給油ノズル開弁操作]
次に、給油ノズル1をノズル収納場所から取り外してから給油ノズル1のノズルレバー30を引いて開弁操作する場合の、給油ノズル1の動作について説明する。
この場合、計量機のノズル掛けから給油ノズル1を取り外した状態で、このノズル掛けに付設されているノズルスイッチは閉成状態(取り外し検知状態)になり、このノズルスイッチからの検知信号(ノズル取り外し信号)を受けて、給油ノズル1に油液を供給するために計量機に備えられているポンプ等の送液手段が起動される。そして、給油ノズル1における弁部5上流側の液通路2の液圧によりダイアフラム膜91自体に生じる力Fdは、送液手段から供給される油液によって上昇し、力Fdと係合解除力とFkとをたし合わせた力が前述したバネ部材106の付勢力としての所定の圧力Fs1よりも高い、送液手段のリリーフ圧力にまで上昇する。
そして、この送液手段の起動に基づく給油ノズル1における弁部5上流側の液通路2の液圧上昇によって、漏出防止機構62は、弁軸ロッド22の係合溝82への係合ロッド27の進入を許容するようになる。
すなわち、漏出防止機構62は、給油ノズル1が閉弁操作状態で計量機のノズル収納場所から取り外されている状態では、計量機に設けられているポンプ等の送液手段が既に起動されているため、ダイアフラム膜91自体に生じている力Fdと係合解除力とFkとをたし合わせた力が、バネ部材106の付勢力Fs1よりも大きくなる。そのため、ダイアフラム膜91によって画成された液圧室92は拡大した状態になり大気圧室93は収縮した図4に示す状態になっている。
この状態では、図4に示すように、ロッド103は、弁軸部材19側に近接した移動位置状態になっている。また、ピストン部材101に連結されたリンク部材109は、作動軸117,117を支持部材108に形成された移動孔112,112内の弁軸部材19側と離間した側の端部112bに位置させる回動状態になっている。
これにより、作動軸117,117は、移動部材75の一対の側板部75R,75Lの先端面75t,75t(図6参照)との当接・非当接に関係なく、移動部材75とともにダイアフラム部材63に一体的に取り付けられた係合ロッド案内部材76の係合ロッド27,27が、前述した重合した状態になっている弁軸スリーブ20の係合孔81及び弁軸ロッド22の係合溝82の両方に係合するのを許容する位置まで変位している。
そのため、自動閉弁機構61のダイアフラム部材63及び係合ロッド案内板76は、バネ部材74の付勢力によって弁軸部材19側に変位することが可能になり、係合ロッド案内板76の案内孔80に設けられている係合ロッド27を、重合した状態になっている弁軸スリーブ20の係合孔81及び弁軸ロッド22の係合溝82の両方に係合させることができるようになる。
この結果、給油ノズル1が閉弁操作状態で計量機のノズル収納場所から取り外されている状態では、図3において実線で示すように、係合ロッド27は弁軸部材19の弁軸スリーブ20及び弁軸ロッド22の両方と係合し、弁軸部材19の弁軸スリーブ20と弁軸ロッド22とは一体的に連結された状態になる。
したがって、給油ノズル1が計量機のノズル収納場所から取り外され、ポンプ等の送液手段が既に起動されている状態で、給油ノズル1のノズルレバー30を開弁操作すれば、図10に示すように、弁軸部材19の弁軸スリーブ20及び弁軸ロッド22は一体的に弁部5側に変位する。この変位により、弁部5は副弁体12、主弁体11の順に開弁し、給油ノズル1の吐出パイプ4からはチェック弁37を開弁してノズルレバー30の開弁操作量に応じた単位時間当たりの流量の油液が吐出されるようになる。
図10は、本実施の形態の給油ノズルに係り、ノズル収納場所から取り外した状態でノズルレバーの開弁操作をした場合のノズル各部の状態図である。
よって、本実施の形態の給油ノズル1によれば、セルフサービス給油所において、給油作業者としての顧客が、ノズルレバー30を開弁操作していない状態で給油ノズル1をノズル収納場所から取り外し、給油ノズル1の吐出パイプ4を給油タンクの給油口に挿入してから、ノズルレバー30を開弁操作した場合には、従来と変わらずに給油タンクに対する実際の給油を開始することができる。
[満タン給油]
実際の給油が開始された後は、顧客は、ノズルレバー30の自由端30Aをレバーフック35の所望の開弁操作量に対応する段部34に載置し、ノズルレバー30を開弁操作状態に保持しておけば、ノズルレバー30の開弁操作を行っていなくとも、満タン給油、又は給油作業に際して予め設定したプリセット値に対応するプリセット給油を完了させることができる。
満タン給油の場合は、従来の給油ノズルの場合と同様に、吐出パイプ4先端側の液面検知孔54は油液によって閉塞されることによって、ノズルレバー30の操作状態に関係なく、給油ノズル1からの油液の自動吐出停止が行われる。
すなわち、吐出パイプ4先端側の液面検知孔54は油液によって閉塞されると、負圧発生部44でベンチュリ効果により発生する負圧を補償できなくなり、自動閉弁機構61の負圧室64と大気圧室65との間に生じた差圧によって、ダイアフラム部材63によって画成された負圧室64及び大気圧室65は、バネ部材74の付勢力に抗して、負圧室64は収縮した状態になり大気圧室93は拡大した状態になる。これにより、ダイアフラム部材63に移動部材75とともに一体的に取り付けられている係合ロッド案内部材76は、このダイアフラム部材63の変位に連動して、弁軸部材19から離間するように変位する。これによって、弁軸スリーブ20の係合孔81及び弁軸ロッド22の係合溝82の両方に進入して係合している係合ロッド27,27は、弁軸ロッド22の係合溝82から退出させられ、弁軸スリーブ20の係合孔81のみと係合している状態になり、弁軸スリーブ20は弁軸ロッド22との係合が解除される。
この結果、図9において、弁軸ロッド22はそのままに、弁軸スリーブ20だけが、弁部5の副弁体12の弁軸部15を介して作用するバネ部材18の付勢力及び送液手段から供給される液圧によって、バネ部材26の付勢力に抗して、弁軸部材挿通孔28の軸方向に、最もノズルレバー30側寄りに位置する状態に移動し、弁部5の副弁体12及び主弁7を閉弁し、給油ノズル1から給油タンクへの油液の供給を停止させる。
なお、本実施の形態の給油ノズル1によれば、この満タン給油後、追加給油を行う必要がある場合には、依然として送液手段は駆動状態にあり、漏出防止機構62の液圧室92には所定圧Pd1以上の液圧が作用しているため、ノズルレバー30を一旦閉弁操作位置に戻しさえすれば、上述のノズルレバー30を開弁操作していない状態で給油ノズル1をノズル収納場所から取り外した状態と同じ状態になり、ノズルレバー30を再び開弁操作さえすれば追加給油が行える。
[プリセット給油]
これに対して、プリセット給油の場合は、送液手段側で、ポンプが自動的に停止し、また給油ノズル1への油液の供給路途中に設けられた制御弁が閉弁することによって、所望のプリセット値に対応する給油が終了する。
したがって、プリセット給油完了後は、給油ノズル1へは送液手段から油液が供給されなくなり、漏出防止機構62の液圧室92の液圧は所定圧Pd1よりも低い、チェック弁37の開弁圧に降下しようとする。
この結果、ダイアフラム膜91によって画成された液圧室92及び大気圧室93は、プリセット給油中の液圧室92が拡大し、大気圧室93が収縮した状態から、バネ部材106の付勢力によって、液圧室92は収縮し大気圧室93は拡大した、図7に示す状態に変化する。
これに伴い、ロッド103は、その連結孔113が形成された端部側が弁軸部材19側から離間した移動位置状態から接近した位置状態に変位する。そして、リンク部材109は回動し、その固定された作動軸117,117を移動孔112,112内の弁軸部材19側とは反対側の端部112b,112bから弁軸部材19側の端部112a,112aに移動させる。
これにより、リンク部材109に固定された作動軸117,117は、係合ロッド27,27が弁軸部材19における弁軸スリーブ20の係合孔81及び弁軸ロッド22の係合溝82の両方に係合している状態の係合ロッド案内板76と一体の移動部材75に対し、その側板部75R,75Lの先端面75t,75tに当接し、自動閉弁機構61のバネ部材74の付勢力に抗して、係合ロッド案内板76が弁軸部材19から離間する方向に移動部材75を押動する。そして、係合ロッド27,27は弁軸ロッド22の係合溝82に対する係合を解除され、弁軸スリーブ20の係合孔81のみと係合する状態になる。
この結果、吐出パイプ4先端側の液面検知孔54が油液によって閉塞されていなくとも、前述した満タン給油の場合と同様に、弁軸ロッド22はそのままに、弁軸スリーブ20だけが、弁部5の副弁体12の弁軸部15を介して作用するバネ部材18の付勢力によって、バネ部材26の付勢力に抗して、弁軸部材挿通孔28の軸方向に、最もノズルレバー30側寄りに位置する状態に移動し、弁部5の副弁体12及び主弁7を閉弁させる。
よって、本実施の形態の給油ノズル1によれば、セルフサービス給油所において、給油作業者としての顧客が、プリセット給油終了後、ノズルレバー30を閉弁操作し忘れた場合であっても、漏出防止機構62の作動により給油ノズル1の弁部5は自動的に閉弁されるので、安全である。
そして、この閉弁状態にあっては、弁軸スリーブ20の係合孔81と弁軸ロッド22の係合溝82とは、弁軸部材19の軸方向に互いの位置がずれ、重合していない状態になっている。そのため、顧客が、プリセット給油終了後、ノズルレバー30を開弁操作状態のままノズル収納部に戻してしまった場合であって、次の顧客がノズルレバー30を開弁操作状態であるのを気づかずにノズル収納部から取り外してしまった場合であっても、送液手段が起動されることに起因して、給油ノズル1から油液を漏出させてしまうことも防止できる。
すなわち、この場合、給油ノズル1をノズル収納部から取り外すことにより、送液手段は起動され、給油ノズル1には送液手段から油液が供給される。これにより、漏出防止機構62のロッド103は、弁軸部材19側に近接した移動位置状態になって、リンク部材109は回動し、その固定された作動軸117,117は支持部材108に形成された移動孔112,112内を端部112bに移動し、係合ロッド27,27の弁軸部材19における弁軸スリーブ20の係合孔81及び弁軸ロッド22の係合溝82の両方に対する係合を許容するようになる。
しかしながら、この場合においては、上述したプリセット給油終了後の漏出防止機構62の作動によって、弁軸スリーブ20の係合孔81と弁軸ロッド22の係合溝82とは弁軸部材19の軸方向にずれた位置にあり、ノズルレバー30を一旦閉弁操作位置に戻さない限りは互いに重合しないので、給油ノズル1から油液を漏出させてしまうこともない。
さらに、本実施の形態の給油ノズル1においては、図3に示すように、弁軸ロッド22すなわち弁軸部材19の他端側との当接部分の断面形状を、レバーフック35の配置に対応させ、弁軸部材19の軸方向に直交する平面に対して傾斜した傾斜面87を有する形状になっている。これにより、上述した満タン給油中又はプリセット給油中に給油口から給油ノズル1が脱落してしまった場合であっても、給油ノズル1の落下により生じる落下加速度や給油所敷地面との衝突に基づく衝撃力等をこの傾斜面87により受けることで、その分力を、レバーガード33の段部34に載置されているノズルレバー30の自由端30Aを段部34から離脱させる方向に作用させることができ、給油ノズル1の弁部5をバネ部材18の付勢力及び送液手段から供給される液圧によって速やかに閉弁させる。したがって、上述した満タン給油中又はプリセット給油中に給油口から給油ノズル1が脱落してしまった場合であっても、安全である。
以上説明したように、本実施の形態の給油ノズル1は構成されるが、本発明の給油ノズルは上述した構成に限られるものではない。
例えば、図11は、本発明による別の実施の形態の給油ノズルの構成図である。
なお、本実施の形態の給油ノズル1’の正面から眺めた断面構成については、図1に示した給油ノズル1の構成と同様であるので省略する。図11は、本実施の形態の給油ノズル1’について、図1中に記載したY−Y矢視方向に眺めた端面図に相当する。図11中、図1に示した給油ノズル1の構成と同一又は同様な構成部分については、同一符号を付してその説明は省略する。
本実施の形態の給油ノズル1’は、図1に示した給油ノズル1に対して、移動部材作動機構107を、回動可能なリンク部材109の代わりに、回動可能な屈曲レバー121で構成したことを特徴とする。また、移動部材75を省略し、屈曲レバー121は、係合ロッド案内板76に直接当接し、係合ロッド案内板76の弁軸部材19に対する近接・離間を制御することを特徴とする。
そのために、屈曲レバー121は、ピストン部材101のロッド103が当接するロッド当接部122と、係合ロッド案内板76と当接する案内板当接部123とを有する“く”の字形状からなり、ロッド当接部122と案内板当接部123との境界部である屈曲部には、バネ部材124が巻装された軸部125が設けられた構成になっている。そして、軸部125はノズル本体3に回転可能に取り付けられ、バネ部材124の一端側は、閉弁機構収容孔60の内壁に支持され、他端側は、ロッド当接部122の裏面に支持されている。
本実施の形態の給油ノズル1’によれば、リンク部材109の代わりに、屈曲レバー121がピストン部材101のロッド103の変位を係合ロッド案内板76に伝達する。
また、本発明のさらに別の実施の形態として、上述した給油ノズル1,1’では、ピストン部材101のロッド103の弁軸部材19側に対する変位を、作動軸114,案内板当接部123の弁軸部材19側に対する反対向きの変位に、リンク部材109,屈曲レバー121で変換するように構成したが、液圧室92と大気圧室93との配置を逆転させることにより、ロッド103の弁軸部材19側に対する変位で、移動部材75や係合ロッド案内板76の変位を規制することも可能である。
本発明の一実施の形態の給油ノズルの正面断面図である。 図1に示した給油ノズルのレバーガードをX−X矢視方向に眺めた端面図である。 図1に示した給油ノズルをY−Y矢視方向に眺めた端面図である。 図3に示した漏出防止機構の拡大図である。 図1に示した自動閉弁機構の組み付け説明図である。 図3に示した漏出防止閉弁機構における移動部材作動機構の組み付け説明図である。 図4に示した漏出防止機構の液圧室が収縮状態にある場合の説明図である。 図4に示した漏出防止機構のバネ部材による付勢力を設定するための説明図である。 図1に示した給油ノズルに係り、ノズル収納場所に収納されている状態でノズルレバーの開弁操作をした場合のノズル各部の状態図である。 図1に示した給油ノズルに係り、ノズル収納場所から取り外した状態でノズルレバーの開弁操作をした場合のノズル各部の状態図である。 本発明による別の実施の形態の給油ノズルの構成図である。
符号の説明
1,1’ 給油ノズル
2 液通路
3 ノズル本体
4 吐出パイプ
5 弁部
7 主弁
18 バネ部材
19 弁軸部材
20 弁軸スリーブ(第1の弁軸部材)
22 弁軸ロッド(第2の弁軸部材)
27 係合ロッド(係合手段)
30 ノズルレバー(操作片)
33 レバーガード
35 レバーフック
37 チェック弁
44 負圧発生部
51 バネ部材
52 負圧補償管
60 閉弁機構収容孔
61 自動閉弁機構
62 漏出防止機構
63 ダイアフラム部材
64 負圧室
65 大気圧室
74 バネ部材
75 移動部材
76 係合ロッド案内板
91 ダイアフラム膜
92 液圧室
93 大気圧室
101 ピストン部材
103 ロッド
106 バネ部材
107 移動部材作動機構
108 支持部材
109 リンク部材
116 支軸
117 作動軸
118 連結軸
121 屈曲レバー

Claims (2)

  1. 操作片の操作により本体内の液通路に設けられた弁部を開閉して、送液手段から供給される油液を容器に給油する給油ノズルであって、
    前記弁部を開閉変位させる第1の弁軸部材と、
    前記操作片の操作に連動して変位する第2の弁軸部材と、
    前記第1の弁軸部材及び前記第2の弁軸部材に対して係合可能に設けられ、該第1の弁軸部材と該第2の弁軸部材とを連動させる係合手段と、
    常時は、該係合手段を前記第1の弁軸部材及び前記第2の弁軸部材の両方に係合させて両者を連動させ、液面の検出時には、前記弁部を前記操作片の開弁操作状態にかかわらず閉弁させるために、該係合手段の前記第2の弁軸部材に対する係合を解除する自動閉弁機構と、
    前記弁部上流側の液通路における液圧の大きさが所定圧よりも低い場合には、該自動閉弁機構による前記係合手段の前記第2の弁軸部材に対する係合を阻止する漏出防止機構と
    を備えていることを特徴とする給油ノズル。
  2. 操作片の操作により本体内の液通路に設けられた弁部を開閉して、送液手段から供給される油液を容器に給油する給油ノズルであって、
    前記弁部を開閉変位させる第1の弁軸部材と、
    前記操作片の操作に連動して変位する第2の弁軸部材と、
    前記第1の弁軸部材及び前記第2の弁軸部材に対して係合可能に設けられ、該第1の弁軸部材と該第2の弁軸部材とを連動させる係合手段と、
    常時は、該係合手段を前記第1の弁軸部材及び前記第2の弁軸部材の両方に係合させて両者を連動させ、液面の検出時には、前記弁部を前記操作片の開弁操作状態にかかわらず閉弁させるために、該係合手段の前記第2の弁軸部材に対する係合を解除する自動閉弁機構と、
    前記弁部上流側の液通路における液圧の大きさが所定圧よりも低い場合には、液面の検出時以外でも、前記弁部を前記操作片の開弁操作状態にかかわらず閉弁させるために、前記係合手段の前記第2の弁軸部材に対する係合を解除する漏出防止機構と
    を備えていることを特徴とする給油ノズル。
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