JP4281371B2 - パルス波形形成方法およびパルス溶接電源 - Google Patents

パルス波形形成方法およびパルス溶接電源 Download PDF

Info

Publication number
JP4281371B2
JP4281371B2 JP2003033372A JP2003033372A JP4281371B2 JP 4281371 B2 JP4281371 B2 JP 4281371B2 JP 2003033372 A JP2003033372 A JP 2003033372A JP 2003033372 A JP2003033372 A JP 2003033372A JP 4281371 B2 JP4281371 B2 JP 4281371B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulse
waveform
output
outdata
falling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003033372A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004243343A (ja
Inventor
茂樹 米森
篤寛 川本
仁志 西村
晶 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2003033372A priority Critical patent/JP4281371B2/ja
Publication of JP2004243343A publication Critical patent/JP2004243343A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4281371B2 publication Critical patent/JP4281371B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Arc Welding Control (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワイヤを略定速度で送給し、ワイヤと母材間にアークを発生させて溶接を行い、パルスピーク電流とパルスピーク電流よりも低いベース電流を交互に出力を行うパルス波形形成方法およびパルス溶接電源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、パルス溶接電源には様々なものがあり、溶接を行う設定電流値や施工するワークやワイヤの材質によってそのパルス波形は異なっている。そのパルス波形形成方法には、パルスピーク制御回路部とベース制御回路部とパルス立ち上り制御部とパルス立下り制御部に分けて各々の信号のいずれかを駆動信号として選択して溶接出力部を駆動している。(特許文献1参照。)
図15は上記従来のパルス溶接電源の構成図を示しており、29は溶接電源に入力するための交流電源、30は入力された交流電圧を直流電圧に平滑するための一次側整流用ダイオード、31は一次側整流ダイオード30で平滑された直流電圧を交流にするためのスイッチング素子、33はスイッチング素子31で交流にされた電圧を変圧するためのトランス、34はトランス33で変圧された交流電圧を直流電圧に整流するための2次側ダイオード、35は溶接出力電流を検出するための電流検出器、36は溶接するための溶接用ワイヤ、37は溶接用ワイヤ36を電極として溶接するためのトーチ、38は溶接を行うための母材、39は電流検出器35からの信号を検出して溶接出力電流を電圧に変換するための出力電流検出部、42はスイッチング素子を駆動して溶接出力を増減するための駆動司令部、44はパルスピーク電流を設定するためのパルスピーク電流司令部、45はベース電流を設定するためのベース電流司令部、46はベース電流からパルスピーク電流へ移行するために一定の電圧を出力するパルス立上がり制御部、47はパルスピーク電流からベース電流へ移行するために一定の電圧を出力するパルス立下り制御部、48は出力電流検出部39から得られた電圧とパルスピーク電流司令部44から出力される電圧との誤差増幅を行う誤差増幅部A、49は出力電流検出部39から出力される電圧とベース電流司令部45から出力される電圧との誤差増幅を行う誤差増幅部B、50はパルスピーク電流出力とベース電流出力とパルス立上がりの固定電位の出力とパルス立下りの固定電位の出力を切り替え前記駆動司令部42へ入力するための選択回路である。
【0003】
以上のように構成されたパルス溶接電源について、その動作を説明する。まず、誤差増幅部B49から出力されるベース電流の誤差増幅の結果を出力している状態において、選択回路50はパルス立上り制御部46から出力される固定電位に出力を切換える。次に選択回路50はピーク電流に出力電流が到達した後、誤差増幅回路A48から出力されるパルスピーク電流の誤差増幅の結果を出力する。次に選択回路50は一定期間後にパルス立下り制御部47から出力される固定電位に出力を切換える。次に選択回路50はベース電流に到達した後に誤差増幅部B49から出力されるベース電流の誤差増幅の結果を出力する。選択回路50はこのようにパルス立上り、パルスピーク電流、パルス立下り、ベース電流を切換えてパルス波形を形成し、出力を行っている。
【0004】
【特許文献1】
特開平2−268971号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のパルス溶接電源のパルス波形形成方法では、波形のパターン形成種類はベース電流とパルスピーク電流を結んだ台形波形もしくは三角波形しか形成することができない。
【0006】
また、パルス立上り制御部46で出力され形成される立上り勾配はパルスピーク電流を出力できる程度に高い値を設定する必要があり、パルス立下り制御部47で出力され形成される立ち下がり勾配はベース電流を出力できる程度に低い値を設定する必要がある。
【0007】
しかし、極端に立上り勾配や立下り勾配を急峻にした場合には、選択回路50の切換え速度の遅れなどでオーバーシュートした波形やアンダーシュートした波形が出力されてしまう。
【0008】
そのため、パルスピーク電流およびベース電流によって立上り勾配および立下り勾配の選択範囲がある程度さだまってしまい、波形の形成できる範囲が狭まってしまう。
【0009】
また、パルス立上り期間とパルス立下り期間は各々パルスピーク電流とパルス立上り勾配、ベース電流とパルス立下り勾配で決定されてしまうため、パルス立上り期間を長くしたい場合には、パルスピーク電流を低く設定しなければならず、パルス立下り期間を長くしたい場合には、ベース電流を低く設定する必要があった。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するパルス波形形成方法およびパルス溶接電源を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明では、パルスピーク電流またはベース電流に関係なく、パルス立上り期間を変化させることで立上がり勾配を多彩に変化することができるパルス波形形成方法をとる。
【0012】
また、本発明では、パルスピーク電流またはベース電流に関係なく、パルス立下り期間を変化させることで立下り勾配を多彩に変化することができるパルス波形形成方法をとる。
【0013】
また、本発明では、パルス立上り勾配において、演算された微調整値に対してパルス立上り係数を乗算することができるため、パルスピーク電流およびパルス立上り期間に関係なく立上り勾配を大きくすることができる。
【0014】
また、本発明では、パルス立下り勾配において、演算された微調整値に対してパルス立下り係数を乗算することができるためベース電流およびパルス立下り期間に関係なく立ち下がり勾配を大きくすることができる。
【0015】
また、本発明では、パルス立上り勾配がパルスピーク電流を超えた場合には波形形成方法を切換えるため、パルス立上り係数が大きい場合であってもパルスピーク電流を上回ることがなく、パルスピーク電流設定に対してオーバーシュートした波形を出力することがない。
【0016】
また、本発明では、パルス立下り勾配がベース電流を超えた場合には波形形成方法を切換えるため、パルス立下り係数が大きい場合であってもベース電流を下回ることがなく、ベース電流設定値に対してアンダーシュートした波形を出力することがない。
【0017】
また、本発明では、立上り勾配、立下り勾配を各々パルス立上り係数、パルス立下り係数を変化させることで、台形波形または三角波形以外の波形を形成することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1はパルス立上り期間を有する本発明のパルス波形形成方法に係るフローチャートを示す図である。
【0019】
図1において、OUTdata(tx)は波形形成出力を表しておりOUTdata(0)、OUTdata(1)、OUTdata(2)、・・・と変化する。
【0020】
txは現在時間を示しており、Ipr_timeはパルス立上り期間、Ip_dataはパルスピーク電流設定値、Ib_dataはベース電流設定値、ADJdataは微調整値を示している。
【0021】
まず、1はパルス立上り勾配のパルス立上り勾配演算開始点、2は初期値のベース電流設定値Ib_dataを入力するベース電流入力処理、3はパルス立上り期間Ipr_timeと現在時間txとの差を比較するパルス立上り期間判定、4はピーク電流設定値Ip_dataと現在時間txでの波形形成出力OUTdata(tx)との差をパルス立上り期間Ipr_timeと現在時間txとの差で割った微調整値ADJdataを演算するパルス立上り微調整値演算処理、6は現在時間txでの波形形成出力OUTdata(tx)と微調整値ADJdataとを加算し次回の波形形成出力OUTdata(tx+1)結果を得るためのパルス立上り波形形成出力決定処理、8は次回の時間を算出するためのパルス立上り時間加算処理、10はパルス立上り期間の演算が終了したパルス立上り演算終了であり、以下、動作を説明する。
【0022】
まず、パルス立上り勾配演算開始点1からはじまり、ベース電流入力処理2で波形形成出力OUTdataの初期値であるOUTdata(0)にベース電流設定値Ib_dataが入力される。前記初期値が入力された後に、パルス立上り期間判定3によりパルス立上り勾配を演算するか否かの判定を行い、現在時刻txがパルス期間Ipr_timeに到達していなければ、パルス立上り微調整値演算処理4を実行し、現在時刻txとパルス立上り期間Ipr_timeの差が0より大きい場合にはパルス立上り演算終了10を実行し演算を終了する。
【0023】
次にパルス立上り微調整値演算処理4において現在時間txにおけるパルスピーク電流設定値Ip_dataとの傾きを演算し、微調整値ADJdataを演算する。次にパルス立上り波形形成出力決定処理6で前記微調整値ADJdataと現在時間txでの波形形成出力OUTdataを加算し、次回の波形形成出力OUTdata(tx+1)を決定する。次にパルス立上り時間加算処理8で現在時間txに1を加算し、(tx+1)を次回の現在時間txに設定する。
【0024】
以上のように演算処理を行うことにより、図2の波形が得られる。
【0025】
図2はパルス立上り期間を備えた波形形成方法のフローチャートで描かれる波形例である。
【0026】
図2において、21は現在時刻txを変化させた場合におけるパルス立上り時の波形形成出力OUTdata(tx)の結果を示しており、txの時間間隔を短く設定することにより破線で描かれた直線に近づくことができる。また、パルス立上り期間Ipr_timeを変化させることでパルス立上り勾配を多彩に変化することができる。
【0027】
(実施の形態2)
図3はパルス立下り期間を有する本発明のパルス波形形成方法のフローチャートを示す図である。
【0028】
図3において、OUTdata(tx)は波形形成出力を表しておりOUTdata(0)、OUTdata(1)、OUTdata(2)、・・・と変化する。txは現在時間を示しており、Ipf_timeはパルス立下り期間、Ip_dataはパルスピーク電流設定値、Ib_dataはベース電流設定値、ADJdataは微調整値を示している。
【0029】
まず、11はパルス立下り勾配のパルス立下り勾配演算開始点、12は初期値のパルスピーク電流設定値Ip_dataを入力するパルスピーク電流入力処理、13はパルス立下り期間Ipf_timeと現在時間txとの差を比較するパルス立下り期間判定、14はベース電流設定値Ib_dataと現在時間txでの波形形成出力OUTdata(tx)との差をパルス立下り期間Ipf_timeと現在時間txとの差で割った微調整値ADJdataを演算するパルス立下り微調整値演算処理、16は現在時間txでの波形形成出力OUTdata(tx)と微調整値ADJdataとを減算し次回の波形形成出力OUTdata(tx+1)結果を得るためのパルス立下り波形形成出力決定処理、18は次回の時間を算出するためのパルス立下り時間加算処理、20はパルス立下り期間の演算が終了したパルス立下り演算終了であり、以下、その動作について説明する。
【0030】
まず、パルス立下り勾配演算開始点11からはじまり、パルスピーク電流入力処理12で波形形成出力OUTdataの初期値であるOUTdata(0)にパルスピーク電流設定値Ip_dataが入力される。前記初期値が入力された後に、パルス立下り期間判定13によりパルス立下り勾配を演算するか否かの判定を行い、現在時刻txがパルス立下り期間Ipf_timeに到達していなければ、パルス立下り微調整値演算処理14を実行し、現在時刻txとパルス立下り期間Ipf_timeの差が0より大きい場合にはパルス下がり演算終了20を実行し演算を終了する。次にパルス立下り微調整値演算処理14において現在時間txにおけるベース電流設定値Ib_dataとの傾きを演算し、微調整値ADJdataを演算する。次にパルス立下り波形形成出力決定処理16で前記微調整値ADJdataと現在時間txでの波形形成出力OUTdataを減算し、次回の波形形成出力OUTdata(tx+1)を決定する。次にパルス立下り時間加算処理18で現在時間txに1を加算し、(tx+1)を次回の現在時間txに設定する。
【0031】
以上のように演算処理を行うことにより、図4の波形が得られる。
【0032】
図4はパルス立下り期間を備えた波形形成方法のフローチャートで描かれる波形例である。
【0033】
図4において、24は現在時刻txを変化させた場合におけるパルス立下り時の波形形成出力OUTdata(tx)の結果を示しており、txの時間間隔を短く設定することにより破線で描かれた直線に近づくことができる。また、パルス立下り期間Ipf_timeを変化させることでパルス立下り勾配を多彩に変化することができる。
【0034】
(実施の形態3)
本実施の形態において実施の形態1と同様の構成については同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
【0035】
図5はパルス立上り係数を乗算した本発明のパルス波形形成方法のフローチャートを示す図である。
【0036】
図5において、5はパルス立上り微調整値演算処理4によって得られた微調整値ADJdataにパルス立上り係数Ipr_dataを乗算し、微調整値ADJdataの数値を変更するためのパルス立上り傾度演算処理である。実施の形態1と異なるのは、微調整値ADJdataをパルス立上り係数Ipr_dataを乗算した値に変更した点であり、以下、その動作について説明する。
【0037】
まず、パルス立上り勾配演算開始点1からはじまり、ベース電流入力処理2で波形形成出力OUTdataの初期値であるOUTdata(0)にベース電流設定値Ib_dataが入力される。前記初期値が入力された後に、パルス立上り期間判定3によりパルス立上り勾配を演算するか否かの判定を行い、現在時刻txがパルス期間Ipr_timeに到達していなければ、パルス立上り微調整値演算処理4を実行し、現在時刻txとパルス立上り期間Ipr_timeの差が0より大きい場合にはパルス立上り演算終了10を実行し演算を終了する。次にパルス立上り微調整値演算処理4において現在時間txにおけるパルスピーク電流設定値Ip_dataとの傾きを演算し、微調整値ADJdataを演算する。次にパルス立上り傾度演算処理5でパルス立上り係数Ipr_dataを乗算し微調整値ADJ_dataを変更する。次にパルス立上り波形形成出力決定処理6で前記微調整値ADJdataと現在時間txでの波形形成出力OUTdataを加算し、次回の波形形成出力OUTdata(tx+1)を決定する。次にパルス立上り時間加算処理8で現在時間txに1を加算し、(tx+1)を次回の現在時間txに設定する。
【0038】
以上のように演算処理を行うことにより、図6(a)の波形が得られる。
【0039】
図6(a)はパルス立上り係数を乗算した波形形成方法のフローチャートで描かれる波形例である。図6(a)において、22は現在時間txを変化させた場合におけるパルス立上り時の波形形成出力OUTdata(tx)の結果を示しており、txの時間間隔を短く設定することにより図6(b)の実線で描かれたパルス立上り近似直線23に近づくことができる。
【0040】
図6(b)は現在時間txを短く設定した場合のパルス立上り時の波形形成出力OUTdata(tx)の結果を示しており、破線で示される直線が請求項1で波形形成出力される波形である。また、パルスピーク電流に関係なくパルス立上がり係数Ipr_dataを大きくすることで立上り勾配を大きくすることができる。
【0041】
(実施の形態4)
本実施の形態において実施の形態2と同様の構成については同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
【0042】
図7はパルス立上り係数を乗算した本発明のパルス波形形成方法のフローチャートを示す図である。
【0043】
図7において、15はパルス立下り微調整値演算処理14によって得られた微調整値ADJdataにパルス立下り係数Ipf_dataを乗算し、微調整値ADJdataの数値を変更するためのパルス立下り傾度演算処理である。実施の形態2と異なるのは、微調整値ADJdataをパルス立下り係数Ipf_dataを乗算した値に変更した点であり、以下、その動作について説明する。
【0044】
まず、パルス立下り勾配演算開始点11からはじまり、パルスピーク電流入力処理12で波形形成出力OUTdataの初期値であるOUTdata(0)にパルスピーク電流設定値Ip_dataが入力される。前記初期値が入力された後に、パルス立下り期間判定13によりパルス立下り勾配を演算するか否かの判定を行い、現在時刻txがパルス立下り期間Ipf_timeに到達していなければ、パルス立下り微調整値演算処理14を実行し、現在時刻txとパルス立下り期間Ipf_timeの差が0より大きい場合にはパルス下がり演算終了20を実行し演算を終了する。次にパルス立下り微調整値演算処理14において現在時間txにおけるベース電流設定値Ib_dataとの傾きを演算し、微調整値ADJdataを演算する。次にパルス立下り傾度演算処理15でパルス立下り係数Ipf_dataを乗算し微調整値ADJ_dataを変更する。次にパルス立下り波形形成出力決定処理16で前記微調整値ADJdataと現在時間txでの波形形成出力OUTdataを減算し、次回の波形形成出力OUTdata(tx+1)を決定する。次にパルス立下り時間加算処理18で現在時間txに1を加算し、(tx+1)を次回の現在時間txに設定する。
【0045】
以上のように演算処理を行うことにより、図8(a)の波形が得られる。
【0046】
図8(a)はパルス立下り係数を乗算した波形形成方法のフローチャートで描かれる波形例である。図8(a)において、25は現在時間txを変化させた場合におけるパルス立下り時の波形形成出力OUTdata(tx)の結果を示しており、txの時間間隔を短く設定することにより図8(b)の実線で描かれたパルス立下り近似直線26に近づくことができる。図8(b)は現在時間txを短く設定した場合のパルス立下り時の波形形成出力OUTdata(tx)の結果を示しており、破線で示される直線が請求項2で波形形成出力される波形である。また、ベース電流に関係なくパルス立下り係数Ipf_dataを大きくすることで立上り勾配を大きくすることができる。
【0047】
(実施の形態5)
本実施の形態において実施の形態3と同様の構成については同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
【0048】
図9はパルスピーク電流設定値を超える場合にパルス立上り波形演算式を変更する本発明のパルス波形形成方法のフローチャートを示す図である。
【0049】
図9において、7はパルス立上り波形形成出力決定処理6によって得られた波形形成出力OUTdata(tx+1)とパルスピーク電流設定Ip_dataとを比較し処理を変更するためのパルス立上り比較判定処理、8はパルス立上り波形形成出力決定処理6で演算される前の波形形成出力OUTdata(tx)とパルスピーク電流設定Ip_dataを平均化し、パルスピーク電流設定Ip_dataよりも大きな値とならないようにするためのパルス立上り抑制処理である。実施の形態3と異なるのは、パルス立上り波形形成出力決定処理6で得られた波形形成出力OUT_data(tx+1)とパルスピーク電流設定Ip_dataを比較し、前期波形形成出力OUTdata(tx+1)がパルスピーク電流設定Ip_dataを超える値を算出した場合には演算前の前記波形形成出力OUTdata(tx)とパルスピーク電流設定Ip_dataとを平均化した値を次回の波形形成出力OUTdata(tx+1)に置き換えることにあり、以下にその動作について説明する。
【0050】
まず、パルス立上り勾配演算開始点1からはじまり、ベース電流入力処理2で波形形成出力OUTdataの初期値であるOUTdata(0)にベース電流設定値Ib_dataが入力される。前記初期値が入力された後に、パルス立上り期間判定3によりパルス立上り勾配を演算するか否かの判定を行い、現在時刻txがパルス期間Ipr_timeに到達していなければ、パルス立上り微調整値演算処理4を実行し、現在時刻txとパルス立上り期間Ipr_timeの差が0より大きい場合にはパルス立上り演算終了10を実行し演算を終了する。次にパルス立上り微調整値演算処理4において現在時間txにおけるパルスピーク電流設定値Ip_dataとの傾きを演算し、微調整値ADJdataを演算する。次にパルス立上り傾度演算処理5でパルス立上り係数Ipr_dataを乗算し微調整値ADJ_dataを変更する。次にパルス立上り波形形成出力決定処理6で前記微調整値ADJdataと現在時間txでの波形形成出力OUTdataを加算し、次回の波形形成出力OUTdata(tx+1)を決定する。次にパルス立上り比較判定処理7において、前記波形形成出力OUTdata(tx+1)とパルスピーク電流設定Ip_dataとの比較を行い、前期波形形成出力OUTdata(tx+1)がパルスピーク電流設定Ip_dataより下回っていればパルス立上り時間加算処理8を行い、逆に前期波形形成出力OUTdata(tx+1)がパルスピーク電流設定Ip_dataより上回っていればパルス立上り抑制処理9を行う。次にパルス立上り抑制処理9において、演算前の波形形成出力OUT_data(tx)とパルスピーク電流Ip_dataとの平均化を行う。次にパルス立上り時間加算処理8で現在時間txに1を加算し、(tx+1)を次回の現在時間txに設定する。
【0051】
以上のように演算処理を行うことにより、演算結果がパルスピーク電流設定Ip_dataを上回ることが無いため、パルス立上り係数が大きい場合であってもパルスピーク電流を上回ることがない。従って、パルス波形出力時にパルスピーク電流設定にたいしてオーバーシュートすることがない。また、パルス立上り抑制処理9において、パルスピーク電流を1/2とした平均化だけでなく、パルスピーク電流設定を1/4するなどの片方の数値に対し比重を変えた平均化処理を用いてもこの効果は発生できる。
【0052】
(実施の形態6)
本実施の形態において実施の形態4と同様の構成については同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
【0053】
図10はベース電流設定値を下回る場合のパルス立下り波形演算式を変更する本発明のパルス波形形成方法のフローチャートを示す図である。
【0054】
図10において、17はパルス立下り波形形成出力決定処理16によって得られた波形形成出力OUTdata(tx+1)とベース電流設定Ib_dataとを比較し処理を変更するためのパルス立下り比較判定処理、18はパルス立下り波形形成出力決定処理16で演算される前の波形形成出力OUTdata(tx)とベース電流設定Ib_dataを平均化し、ベース電流設定Ib_dataよりも小さな値とならないようにするためのパルス立下り抑制処理である。実施の形態4と異なるのは、パルス立下り波形形成出力決定処理16で得られた波形形成出力OUT_data(tx+1)とベース電流設定Ib_dataを比較し、前期波形形成出力OUTdata(tx+1)がベース電流設定Ib_dataを下回る値を算出した場合には演算前の前記波形形成出力OUTdata(tx)とベース電流設定Ib_dataとを平均化した値を次回の波形形成出力OUTdata(tx+1)に置き換えることにあり、以下にその動作について説明する。
【0055】
まず、パルス立下り勾配演算開始点11からはじまり、パルスピーク電流入力処理12で波形形成出力OUTdataの初期値であるOUTdata(0)にパルスピーク電流設定値Ip_dataが入力される。前記初期値が入力された後に、パルス立下り期間判定13によりパルス立下り勾配を演算するか否かの判定を行い、現在時刻txがパルス立下り期間Ipf_timeに到達していなければ、パルス立下り微調整値演算処理14を実行し、現在時刻txとパルス立下り期間Ipf_timeの差が0より大きい場合にはパルス下がり演算終了20を実行し演算を終了する。次にパルス立下り微調整値演算処理14において現在時間txにおけるベース電流設定値Ib_dataとの傾きを演算し、微調整値ADJdataを演算する。次にパルス立下り傾度演算処理15でパルス立下り係数Ipf_dataを乗算し微調整値ADJ_dataを変更する。次にパルス立下り波形形成出力決定処理16で前記微調整値ADJdataと現在時間txでの波形形成出力OUTdataを減算し、次回の波形形成出力OUTdata(tx+1)を決定する。次にパルス立下り比較判定処理17において、前記波形形成出力OUTdata(tx+1)とベース電流設定Ib_dataとの比較を行い、前期波形形成出力OUTdata(tx+1)がベース電流設定Ib_dataより上回っていればパルス立下り時間加算処理18を行い、逆に前期波形形成出力OUTdata(tx+1)がベース電流設定Ib_dataより下回っていればパルス立下り抑制処理19を行う。次にパルス立下り抑制処理19において、演算前の波形形成出力OUT_data(tx)とベース電流Ib_dataとの平均化を行う。次にパルス立下り時間加算処理18で現在時間txに1を加算し、(tx+1)を次回の現在時間txに設定する。
【0056】
以上のように演算処理を行うことにより、演算結果がベース電流設定Ib_dataを下回ることが無いため、パルス立下り係数が大きい場合であってもベース電流を下回ることがない。従って、パルス波形出力時にベース電流設定にたいしてアンダーシュートすることがない。また、パルス立下り抑制処理19において、ベース電流を1/2とした平均化だけでなく、ベース電流設定を1/4するなどの片方の数値に対し比重を変えた平均化処理を用いてもこの効果は発生できる。
【0057】
(実施の形態7)
本実施の形態において実施の形態5または実施の形態6と同様の構成については同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
【0058】
図11(a)は波形形成を一連の演算により行うことができる本発明のパルス波形形成方法1のフローチャートを示す図である。
【0059】
図11(a)において、51は実施の形態5で示された2から9の一連の処理を行うことができるパルス立上り演算処理、52は実施の形態6で示された12から19の一連の処理を行うことができるパルス立下り処理である。実施の形態5または実施の形態6と異なるのは、パルス立上り演算終了10の次に連続してパルス立下り勾配演算開始点11を実行することにある。
【0060】
まず、パルス立上り勾配演算開始点1からはじまり、パルス立上り演算処理51でパルス立上り演算処理を行う。パルス立上り演算処理51が終了した時点で、パルス立上り演算終了10をおこなう。次にパルス立下り勾配演算開始点11へ移行し、パルス立下り演算処理52でパルス立下り演算を行う。このとき現在時間txを0へ初期化し、波形形成出力OUTdata(tx)の演算を行う。また、パルス立上り演算51およびパルス立下り演算52で演算された波形形成出力OUTdata(tx)は互いに上書きされないように時間開始点を移動する。パルス立下り演算52が終了した後、パルス立下り演算終了20を実行する。
【0061】
以上のように演算処理を行うことにより、図11(b)の波形が得られる。図11(b)は波形形成方法1のフローチャートで描かれる波形例である。実線で描かれた波形が現在時間txの時間間隔を短くし、パルス立上り係数Ipr_dataおよびパルス立下り係数Ipf_dataに0以外の数値を入力した場合の波形である。また、破線で描かれた波形が現在時間txの時間間隔を短くし、パルス立上り係数Ipr_dataおよびパルス立下り係数Ipf_dataに0を入力した場合の波形である。破線で描かれた三角波形に対し、実線で描かれた波形は三角波形以外の波形を出力することが可能となる。また、パルス立上り係数Ipr_dataに大の値、パルス立下り係数Ipf_dataに大の値を入力することにより、軟鋼ワイヤ使用時に適した波形を形成できる。また、また、パルス立上り係数Ipr_dataに小の値、パルス立下り係数Ipf_dataに小の値を入力することにより、アルミワイヤ使用時に適した波形を形成できる。
【0062】
(実施の形態8)
本実施の形態において実施の形態7と同様の構成については同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
【0063】
図12(a)は波形形成の間にパルスピーク出力処理を入れた一連の演算にを行う本発明のパルス波形形成方法2のフローチャートを示す図である。
【0064】
図11(a)において、53はパルスピーク電流設定Ip_dataを現在時間txが変化しても一定して出力するためのパルスピーク電流出力処理である。実施の形態7と異なるのは、パルス立上り演算終了10の次にパルスピーク電流出力処理を実行し、次に連続してパルス立下り勾配演算開始点11を実行することにある。
【0065】
まず、パルス立上り勾配演算開始点1からはじまり、パルス立上り演算処理51でパルス立上り演算処理を行う。パルス立上り演算処理51が終了した時点で、パルス立上り演算終了10をおこなう。次にパルスピーク演算処理52において、Ip_timeで定められた一定期間パルスピーク電流設定Ip_dataを波形形成出力OUTdata(tx)に挿入する。次にパルス立下り勾配演算開始点11へ移行し、パルス立下り演算処理52でパルス立下り演算を行う。このとき現在時間txを0へ初期化し、波形形成出力OUTdata(tx)の演算を行う。また、パルス立上り演算51およびパルス立下り演算52で演算された波形形成出力OUTdata(tx)は互いに上書きされないように時間開始点を移動する。パルス立下り演算52が終了した後、パルス立下り演算終了20を実行する。
【0066】
以上のように演算処理を行うことにより、図12(b)の波形が得られる。図12(b)は波形形成方法1のフローチャートで描かれる波形例である。実線で描かれた波形が現在時間txの時間間隔を短くし、パルス立上り係数Ipr_dataおよびパルス立下り係数Ipf_dataに0以外の数値を入力した場合の波形である。また、破線で描かれた波形が現在時間txの時間間隔を短くし、パルス立上り係数Ipr_dataおよびパルス立下り係数Ipf_dataに0を入力した場合の波形である。破線で描かれた台形波形に対し、実線で描かれた波形は台形波形以外の波形を出力することが可能となる。また、パルス立上り係数Ipr_dataに大の値、パルス立下り係数Ipf_dataに大の値を入力することにより、軟鋼ワイヤ使用時に適した波形を形成できる。また、また、パルス立上り係数Ipr_dataに小の値、パルス立下り係数Ipf_dataに小の値を入力することにより、アルミワイヤ使用時に適した波形を形成できる。
【0067】
(実施の形態9)
図13はパルス波形形成方法をアナログ回路に適応した場合の本発明のパルス溶接電源の構成図である。
【0068】
29は溶接電源に入力するための交流電源、30は入力された交流電圧を直流電圧に平滑するための一次側整流用ダイオード、31は一次側整流ダイオード30で平滑された直流電圧を交流にするためのスイッチング素子、33はスイッチング素子31で交流にされた電圧を変圧するためのトランス、34はトランス33で変圧された交流電圧を直流電圧に整流するための2次側ダイオード、34は溶接出力電流を検出するための電流検出器、36は溶接するための溶接用ワイヤ、37は溶接用ワイヤ36を電極として溶接するためのトーチ、38は溶接を行うための母材、39は電流検出器35からの信号を検出して溶接出力電流を電圧に変換するための出力電流検出部、40は波形形成出力OUTdata(tx)を電圧信号として出力するための波形形成部、41は波形形成部40から出力された前記電圧信号と出力電流検出部39から出力された前記電圧との誤差増幅を行いその結果を電圧信号として出力するための誤差増幅部、42はスイッチング素子を駆動して溶接出力を増減するための駆動司令部である。
【0069】
以上のように構成されたパルス波形形成方法について、その動作を説明する。
【0070】
波形形成部40から波形形成出力OUTdata(tx)の値を電圧変換した電圧信号が出力され、出力電流検出部39から出力される溶接出力電流を電圧に変換した値との誤誤差増幅を行い誤差増幅された電圧信号を駆動指令部42へ出力する。駆動指令部42は前記誤差増幅された電圧信号によりスイッチング素子31を駆動し、出力の制御を行う。
【0071】
以上のように、波形形成出力OUTdata(tx)を電圧信号に変換し、溶接出力電流との誤差増幅を行うことで波形形成方法をアナログ回路に適用し安易に波形形成を行える。
【0072】
(実施の形態10)
本実施の形態において実施の形態9と同様の構成については同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
【0073】
図14はパルス波形形成方法をデジタル回路に適応した場合の本発明のパルス溶接電源の構成図である。
【0074】
43は、波形形成部40から出力された電圧信号または数値データと出力電流検出部から出力された電位または数値データとを比較演算を行いスイッチング素子31を駆動する信号を出力できる演算器である。
【0075】
実施の形態9と異なるのは演算器43において誤差増幅を演算によって行いスイッチング素子に対し駆動信号を出力できることにある。
【0076】
以上のように構成されたパルス波形形成方法について、その動作を説明する。
【0077】
波形形成部40から波形形成出力OUTdata(tx)の値を電圧変換した電圧信号が出力され、出力電流検出部39から出力される溶接出力電流を電圧に変換した値との誤誤差増幅を演算器43によって行いスイッチング素子31を駆動し、出力の制御を行う。
【0078】
以上のように、波形形成出力OUTdata(tx)を電圧信号に変換し、溶接出力電流との誤差増幅を演算器で行うことで波形形成方法をデジタル回路に適用し安易に波形形成を行える。
【0079】
【発明の効果】
以上のように、本発明ではパルス立上り期間またはパルス立下り期間を備えているためパルスピーク電流設定やベース電流設定に関係なく多彩なパルス波形を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパルス立上り期間を備えたパルス波形形成方法のフローチャート
【図2】本発明のパルス立上り期間を備えたパルス波形形成方法の波形図
【図3】本発明のパルス立下り期間を備えたパルス波形形成方法のフローチャート
【図4】本発明のパルス立下り期間を備えたパルス波形形成方法の波形図
【図5】本発明のパルス立上り係数を乗算したパルス波形形成方法のフローチャート
【図6】(a)本発明のパルス立上り係数を乗算したパルス波形形成方法の波形図
(b)本発明の現在時間txを短く設定した場合のパルス立上り時の波形形成出力OUTdata(tx)の結果を示す図
【図7】本発明のパルス立上り係数を乗算したパルス波形形成方法のフローチャート
【図8】(a)本発明のパルス立上り係数を乗算したパルス波形形成方法の波形図
(b)本発明の現在時間txを短く設定した場合のパルス立下り時の波形形成出力OUTdata(tx)の結果を示す図
【図9】本発明のパルス立上り波形演算式を変更したパルス波形形成方法のフローチャート
【図10】本発明のパルス立下り波形演算式を変更したパルス波形形成方法のフローチャート
【図11】本発明のパルス波形形成方法1の説明図
(a)パルス波形形成方法1のフローチャート
(b)パルス波形形成方法1の波形図
【図12】(a)パルス波形形成方法2のフローチャート
(b)パルス波形形成方法2の波形図
【図13】本発明のパルス波形形成方法をアナログ回路に適応した場合の構成図
【図14】本発明のパルス波形形成方法をデジタル回路に適応した場合の構成図
【図15】従来のパルス波形形成方法を説明する構成図
【符号の説明】
1・パルス立上り勾配演算開始点
2・ベース電流入力処理
3・パルス立上り期間判定
4・パルス立上り微調整値演算処理
5・パルス立上り傾度演算処理
6・パルス立上り波形形成出力決定処理
7・パルス立上り比較判定処理
8・パルス立上り時間加算処理
9・パルス立上り抑制処理
10・パルス立上り演算終了
11・パルス立下り勾配演算開始点
12・パルスピーク電流入力処理
13・パルス立下り期間判定
14・パルス立下り微調整値演算処理
15・パルス立下り傾度演算処理
16・パルス立下り波形形成出力決定処理
17・パルス立下り比較判定処理
18・パルス立下り時間加算処理
19・パルス立下り抑制処理
20・パルス立下り演算終了
21・パルス立上り時の波形形成出力OUTdata(tx)の結果
22・パルス立上り時の波形形成出力OUTdata(tx)の結果
23・パルス立上り近似直線
24・パルス立下り時の波形形成出力OUTdata(tx)の結果
25・パルス立下り時の波形形成出力OUTdata(tx)の結果
26・パルス立下り近似直線
27・パルスピーク出力波形
29・交流電源
30・一次側整流用ダイオード
31・スイッチング素子
33・トランス
34・2次側ダイオード
35・電流検出器
36・溶接用ワイヤ
37・トーチ
38・母材
39・出力電流検出部
40・波形形成部
41・誤差増幅部
42・駆動指令部
43・演算器
44・パルスピーク電流指令部
45・ベース電流指令部
46・パルス立上り制御部
47・パルス立下り制御部
48・誤差増幅部A
49・誤差増幅部B
50・選択回路
51・パルス立上り演算処理
52・パルス立下り演算処理
53・パルスピーク出力処理

Claims (10)

  1. ワイヤを略定速度で送給し、ワイヤと母材間にアークを発生させて溶接を行い、パルスピーク電流とパルスピーク電流よりも低いベース電流を交互に出力を行うパルス波形形成方法において、パルスピーク電流設定値とベース電流設定値とベース電流設定値からパルスピーク電流設定値へ移行するパルス立上り期間を有し、パルス立上り勾配がベース電流設定値から始まりパルスピーク電流設定値に対して直線を描く式で演算されたパルス波形を形成するパルス波形形成方法であって、前記ベース電流設定値から前記パルスピーク電流設定値へ移行する前記パルス立上り期間に、前記ピーク電流設定値と現在時間txでの波形形成出力OUTdata(tx)との差を前記パルス立上り期間と現在時間txとの差で割って演算された微調整値を前記波形形成出力OUTdata(tx)に加算して時間tx+1における波形形成出力OUTdata(tx+1)を算出してパルス波形の立上り部の一部とし、これを繰り返すことでパルス波形の立上り部を形成するパルス波形形成方法。
  2. ワイヤを略定速度で送給し、ワイヤと母材間にアークを発生させて溶接を行い、パルスピーク電流とパルスピーク電流よりも低いベース電流を交互に出力を行うパルス波形形成方法において、パルスピーク電流設定値とベース電流設定値とパルスピーク電流設定値からベース電流設定値へ移行するパルス立下り期間を有し、パルス立下り勾配がパルスピーク電流設定値から始まりベース電流設定値に対して直線を描く式で演算されたパルス波形を形成するパルス波形形成方法であって、前記パルスピーク電流設定値から前記ベース電流設定値へ移行する前記パルス立下り期間に、現在時間txでの波形形成出力OUTdata(tx)と前記ベース電流設定値との差を前記パルス立下り期間と現在時間txとの差で割って演算された微調整値を前記波形形成出力OUTdata(tx)から減算し時間tx+1における波形形成出力OUTdata(tx+1)を算出してパルス波形の立下り部の一部とし、これを繰り返すことでパルス波形の立下り部を形成するパルス波形形成方法。
  3. ベース電流設定値からパルスピーク電流設定値へ移行するパルス立上り期間に、前記ピーク電流設定値と現在時間txでの波形形成出力OUTdata(tx)との差をパルス立上り期間と現在時間txとの差で割って演算された微調整値に対してパルス立上り係数を乗算し、このパルス立上り係数を乗算した微調整値を前記波形形成出力OUTdata(tx)に加算して時間tx+1における波形形成出力OUTdata(tx+1)を算出してパルス波形の立上り部の一部とし、これを繰り返すことでパルス波形の立上り部を形成する請求項1記載のパルス波形形成方法。
  4. パルスピーク電流設定値からベース電流設定値へ移行するパルス立下り期間に、現在時間txでの波形形成出力OUTdata(tx)と前記ベース電流設定値との差をパルス立下り期間と現在時間txとの差で割って演算された微調整値に対してパルス立下り係数を乗算し、この立下り係数を乗算した微調整値を前記波形形成出力OUTdata(tx)から減算し時間tx+1における波形形成出力OUTdata(tx+1)を算出してパルス波形の立下り部の一部とし、これを繰り返すことでパルス波形の立下り部を形成する請求項2記載のパルス波形形成方法。
  5. 波形形成出力OUTdata(tx)にパルス立上り係数を乗算した微調整値を加算した後の波形形成出力OUTdata(tx+1)がパルスピーク電流設定値を超える場合には、波形形成出力OUTdata(tx+1)を求めるパルス波形演算式を、波形形成出力OUTdata(tx)にパルス立上り係数を乗算した微調整値を加算する式から、前記波形形成出力OUTdata(tx)に前記パルスピーク電流設定値を加算したものを平均化する式に変更する請求項3記載のパルス波形形成方法。
  6. 波形形成出力OUTdata(tx)にパルス立下り係数を乗算した微調整値を減算した後の波形形成出力OUTdata(tx+1)がベース電流設定値を下回る場合には、波形形成出力OUTdata(tx+1)を求めるパルス波形演算式を、波形形成出力OUTdata(tx)からパルス立下り係数を乗算した微調整値を減算する式から、前記波形形成出力OUTdata(tx)に前記ベース電流設定値を加算したものを平均化する式に変更する請求項4記載のパルス波形形成方法。
  7. 請求項1から請求項6に記載の波形形成を一連の演算器により行うパルス溶接電源。
  8. パルスピーク電流設定値を出力するためのパルスピーク電流期間を有する請求項7記載のパルス溶接電源。
  9. 電流指令値と出力電流値の比較により溶接出力部の駆動を行う請求項7または8記載のパルス溶接電源。
  10. 演算器により電流指令値と出力電流値の比較を行い溶接出力部の駆動を行う請求項7から9の何れかに記載のパルス溶接電源。
JP2003033372A 2003-02-12 2003-02-12 パルス波形形成方法およびパルス溶接電源 Expired - Lifetime JP4281371B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003033372A JP4281371B2 (ja) 2003-02-12 2003-02-12 パルス波形形成方法およびパルス溶接電源

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003033372A JP4281371B2 (ja) 2003-02-12 2003-02-12 パルス波形形成方法およびパルス溶接電源

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004243343A JP2004243343A (ja) 2004-09-02
JP4281371B2 true JP4281371B2 (ja) 2009-06-17

Family

ID=33019367

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003033372A Expired - Lifetime JP4281371B2 (ja) 2003-02-12 2003-02-12 パルス波形形成方法およびパルス溶接電源

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4281371B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4847142B2 (ja) * 2006-01-24 2011-12-28 株式会社ダイヘン 消耗電極パルスアーク溶接の出力制御方法
KR101465286B1 (ko) 2010-05-04 2014-11-26 현대중공업 주식회사 펄스파형 왜곡 개선기능과 운용 프로그램을 갖는 디지털 펄스 용접기의 전원공급 제어장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004243343A (ja) 2004-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5170315B2 (ja) アーク溶接方法およびアーク溶接装置
JP4418892B2 (ja) 電気アーク溶接機及び溶接機の溶接工程をコントロールする方法
JP5342280B2 (ja) タンデムパルスアーク溶接制御装置、及び、そのシステム
JP4119404B2 (ja) アーク溶接および溶接機の溶接過程の制御方法
EP2732901A1 (en) Arc welding control method and arc welding device
CN107538103B (zh) 电弧焊接控制方法
JP6145698B2 (ja) アーク溶接制御方法およびアーク溶接装置
JP2001276971A (ja) 高周波パルス溶接機の制御方法及び装置
JP5070119B2 (ja) パルスアーク溶接の出力制御方法
JP7075705B2 (ja) アーク溶接制御方法
JP4281371B2 (ja) パルス波形形成方法およびパルス溶接電源
JP2009012012A (ja) パルスアーク溶接制御方法およびパルスアーク溶接装置
US10391578B2 (en) Arc welding control method
JP6417545B2 (ja) 溶接装置
JP5033596B2 (ja) 電源装置及びアーク加工用電源装置
WO2015166793A1 (ja) アーク溶接制御方法
JP3173159B2 (ja) 交流tig溶接の制御方法
KR102338734B1 (ko) 교류 펄스 아크 용접의 출력 제어 방법
JP4459768B2 (ja) 交流パルスアーク溶接の溶接電流制御方法
JP4942574B2 (ja) スイッチング電源、スイッチング電源の制御方法、スイッチング電源の制御プログラム
JP2675624B2 (ja) 交流ティグ溶接方法および装置
JP6347721B2 (ja) アーク溶接制御方法
JP5824221B2 (ja) 消耗電極アーク溶接制御方法
CN109420822B (zh) 脉冲电弧焊接控制方法
JP2001162372A (ja) パルスアーク溶接装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041213

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050708

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080325

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080513

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081111

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090224

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090309

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4281371

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120327

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120327

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130327

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130327

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140327

Year of fee payment: 5

EXPY Cancellation because of completion of term