JP4280371B2 - Polyolefin microporous membrane and method for producing the same - Google Patents

Polyolefin microporous membrane and method for producing the same Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリオレフィン微多孔膜に関するものであって、より詳しくは電池用セパレーター等に使用される、過充電、加熱保持試験時の熱暴走を抑える機能を有するポリオレフィン微多孔膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリオレフィン微多孔膜は、各種の分離膜や、電池用セパーレーター、電解コンデンサー用セパレーター等に使用されている。特にリチウム電池においては、有機溶媒に不溶で電解質や電極活物質に安定なセパレーターとして多用されつつある。
ポリオレフィン微多孔膜としては、超高分子量のポリオレフィンを用いた高強度および高弾性の微多孔膜が用いられ、例えば、重量平均分子量が7×10以上の超高分子量ポリオレフィンを溶媒中で加熱溶解した溶液からゲル状シートを成形し、前記ゲル状シート中の溶媒量を脱溶媒処理により調整し、次いで加熱延伸した後、残留溶媒を除去することによる微多孔膜(特開昭60−242035号公報他)、分子量分布が特定の値の超高分子量ポリオレフィンを含有するポリオレフィン組成物の高濃度溶液からの微多孔膜(特開平3−64334号公報)等が提案されている。
【0003】
ところで、最近のリチウムイオン電池用セパレータとしては、高容量化、電池特性、安全性、生産性を向上させることが求められてきている。
すなわち、▲1▼高容量化、電池特性の向上としては微多孔膜の透気度、保液性を向上させ、容量増加、低温レート特性やサイクル特性を良好にすること、▲2▼安全性の向上としては電極が短絡して電池内部の温度が上昇した時に、発火等の事故が生じるのを防止するために、リチウムの発火以前に溶融してその孔を目詰りさせる電流をシャットダウンさせる機能、及びシャットダウン後に温度がさらに上昇した時にセパレーター自身が溶融破断(メルトダウン)して電池の発火、爆発を抑える機能を有し、過充電や加熱保存試験時の熱暴走を抑えること、▲3▼生産性としては電池の生産時に電極エッジや混入微粒物によるセパレータ圧迫による微少短絡を抑えるために、高強度であること等が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、上記課題を満足するシャットダウン温度が低く、メルトダウン温度が高く、平均貫通孔径が小さく、高強度で熱収縮率の低いポリオレフィン微多孔膜を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、超高分子量ポリエチレン又はその組成物にシングルサイト触媒を使用して製造された実質的に直鎖状のエチレン−α−オレフィン共重合体、ポリプロピレンを加えることにより、透過性能及び機械的強度に優れ、シャットダウン温度が低く、メルトダウン温度が高く、かつ熱収縮率が低い微多孔膜が得られることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明は、(A)重量平均分子量50万以上の超高分子量ポリエチレン又は重量平均分子量50万以上の超高分子量ポリエチレンと重量平均分子量1万以上50万未満のポリエチレンからなる組成物、(B)融点が95〜125℃のシングルサイト触媒を使用して製造された実質的に直鎖状のエチレン−α−オレフィン共重合体及び(C)ポリプロピレンからなるポリオレフィン微多孔膜であり、(A)重量平均分子量50万以上の超高分子量ポリエチレン又は重量平均分子量50万以上の超高分子量ポリエチレンと重量平均分子量1万以上100万未満のポリエチレンからなる組成物、(B)融点が95〜125℃のシングルサイト触媒を使用して製造された実質的に直鎖状のエチレン−α−オレフィン共重合体及び(C)ポリプロピレンからなるポリオレフィン組成物10〜50重量%と、溶媒50〜90重量%とからなる溶液を調製し、前記溶液をダイより押出し、冷却してゲル状組成物を形成し、その後延伸と残存溶媒の除去を行うことを特徴とするポリオレフィン微多孔膜の製造方法において、前記ゲル状組成物の延伸をポリオレフィン組成物の融点+10℃以下の温度で行い、残存溶媒の除去を延伸後、延伸工程の間、若しくは延伸前のいずれかにおいて行うことを特徴とするポリオレフィン微多孔膜の製造方法である。
【0006】
本発明の好ましい態様を以下に示す。
(イ)前記ポリオレフィン組成物が、超高分子量ポリエチレン、高密度ポリエチレン、融点が95〜125℃のシングルサイト触媒を使用して製造された実質的に直鎖状のエチレン−α−オレフィン共重合体、ポリプロピレンからなる前記ポリオレフィン微多孔膜。
(ロ)(A)重量平均分子量50万以上の超高分子量ポリエチレン又は重量平均分子量50万以上の超高分子量ポリエチレンと重量平均分子量1万以上50万未満のポリエチレンからなる組成物、(B)融点が95〜125℃のシングルサイト触媒を使用して製造された実質的に直鎖状のエチレン−α−オレフィン共重合体及び(C)ポリプロピレンの合計を100重量%としたとき、(A)が20〜90重量%、(B)が5〜35重量%、(C)が5〜35重量%であることを特徴とする前記ポリオレフィン微多孔膜。
(ハ)前記超高分子量ポリエチレンが重量平均分子量100万〜500万である前記ポリオレフィン微多孔膜。
(ニ)前記融点が95〜125℃のシングルサイト触媒を使用して製造された実質的に直鎖状のエチレン−α−オレフィン共重合体が、エチレン−オクテン−1共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体から選ばれた少なくとも一種以上である前記ポリオレフィン微多孔膜。
(ホ)前記が95〜125℃のシングルサイト触媒を使用して製造された実質的に直鎖状のエチレン−α−オレフィン共重合体のα−オレフィン共重合量が、0.1〜15mol%である前記ポリオレフィン微多孔膜。
(ヘ)前記ポリプロピレンの重量平均分子量が30万〜100万である前記ポリオレフィン微多孔膜。
(ト)平均貫通孔径0.01〜0.05μmである前記ポリオレフィン微多孔膜。
(チ)空孔率が、30〜95%である前記ポリオレフィン微多孔膜。
(リ)引張破断強度が800kg/cm以上である前記ポリオレフィン微多孔膜。
(ヌ)透気度が900sec/100cc以下である前記ポリオレフィン微多孔膜。
(ル)バブルポイントが10kg/cm以上である前記ポリオレフィン微多孔膜。
(ヲ)熱収縮率が8%以下である前記ポリオレフィン微多孔膜。
(ワ)シャットダウン温度が90〜140℃、メルトダウン温度が160℃以上であり、シャットダウン温度とメルトダウン温度との差が60〜80℃である前記ポリオレフィン微多孔膜。
(カ)前記微多孔膜が非イオン界面活性剤により親水化されたことを特徴とする前記親水化ポリオレフィン微多孔膜。
(ヨ)前記ポリオレフィン微多孔膜の製造方法において、溶剤抽出工程を延伸後に行うことを特徴とするポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のポリオレフィン微多孔膜を、構成成分、物性、製造法について、以下に詳細に説明する。
1.ポリオレフィン
(A)超高分子量ポリエチレン成分
本発明のポリオレフィン微多孔膜で用いる(A)超高分子量ポリエチレン成分としては、重量平均分子量50万以上、好ましくは重量平均分子量100万〜500万の超高分子量ポリエチレン又は重量平均分子量50万以上、好ましくは重量平均分子量100万〜500万の超高分子量ポリエチレンと重量平均分子量1万以上50万未満のポリエチレン、好ましくは重量平均分子量1万以上50万未満の高密度ポリエチレンとからなる組成物である。
超高分子量ポリエチレンの重量平均分子量が50万未満では、膜強度の低下が起こるので好ましくない。一方、上限は特に限定的ではないが500万を超えるものは、微多孔膜の製造時のゲル状成形物の形成において成形性に劣る。
重量平均分子量50万以上の超高分子量ポリエチレンは、組成物として用いた場合は、20重量%以上、好ましくは30重量%以上含有されているのが好ましい。超高分子量ポリエチレンの含有率が20重量%未満では、高強度の微多孔膜を得ることができない。ポリエチレン、好ましくは高密度ポリエチレンの重量平均分子量が1万未満であると、得られる微多孔膜の破断が起こりやすく、目的の微多孔膜が得られない。
【0008】
なお、上記の超高分子量ポリエチレン又は超高分子ポリエチレンと重量平均分子量1万以上50万未満のポリエチレン組成物の分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)は300以下が好ましく、特に5〜50であるのが好ましい。分子量分布が300を超えると、低分子量成分による破断が起こり膜全体の強度が低下するため好ましくない。ポリエチレン組成物を用いる場合は、重量平均分子量が50万以上の超高分子量ポリエチレンと、重量平均分子量が1万以上50万未満のポリエチレンとを分子量分布が上記範囲となるように、適量混合することによって得ることができ、このポリエチレン組成物は、上記重量平均分子量及び分子量分布を有していれば、多段重合によるものであっても、2種以上のポリエチレンよる組成物であっても、いずれでもよい。
重量平均分子量50万以上の超高分子量ポリエチレン又は重量平均分子量50万以上の超高分子量ポリエチレンと重量平均分子量1万以上50万未満のポリエチレンとからなる組成物の配合割合は、ポリオレフィン組成物全体の20〜90重量%が好ましく、特に20〜80重量%が好ましい。20重量%未満であると高強度化が困難であり、90重量%を超えるとシャットダウン、メルトダウン特性の改善効果が発現されない。
【0009】
(B)直鎖状エチレン−α−オレフィン共重合体
本発明で用いる(B)直鎖状エチレン−α−オレフィン共重合体は、ポリオレフィン微多孔膜をリチウム電池等のセパレーターとして用いた場合に低温でのシャットダウン機能を付与できるポリマーである。
直鎖状エチレン−α−オレフィン共重合体としては、メタロセン触媒のようなシングルサイト触媒を用いて重合された直鎖状エチレン−α−オレフィン共重合体であり、例えば、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−オクテン−1共重合体等を挙げることができる。
該エチレン−α−オレフィン共重合体の融点(DSCピーク温度)は、95〜125℃、好ましくは100℃〜120℃である。95℃未満では高温条件での電池特性を著しく悪化させてしまい、125℃を超えると好ましい温度でシャットダウン機能を発揮しなくなるため好ましくない。
該エチレン−α−オレフィン共重合体のα−オレフィンの共重合量は、0.1〜15mol%である。0.1mol%未満ではシャットダウン特性が改良されず、15mol%を超えると強度の低下が大きくなり、好ましくない。
該エチレン・α−オレフィン共重合体の重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mn(Q値)は、1.5〜3.0、好ましくは1.5〜2.5であることが望ましい。この実質的に直鎖状のエチレン−α−オレフィン共重合体を超高分子量ポリエチレンまたはその組成物に加えることにより、ポリオレフィン微多孔膜をリチウム電池等のセパレーターとして用い、電極が短絡して電池内部の温度が上昇した時、低温でシャットダウンする機能を付与できる。さらに、シャットダウン時の膜抵抗の温度依存性が改善され、シャットダウン温度を自由にコントロールできる。
該エチレン−α−オレフィン共重合体の配合割合は、ポリオレフィン組成物全体の5〜35重量%が好ましく、特に15〜30重量%が好ましい。5重量%未満であるとシャットダウン温度低下効果が少なく、35重量%を超えると膜強度が低下するので好ましくない。
【0010】
(C)ポリプロピレン
本発明で用いるポリプロピレンとしては、重量平均分子量が30万以上、好ましくは30万〜100万のホモポリプロピレン又はエチレン含有量が1.0重量%以下のエチレンプロピレンランダムコポリマー、エチレンプロピレンブロックコポリマー等を用いることができる。重量平均分子量が30万未満では、得られるポリオレフィン微多孔膜の開孔が困難になり、エチレン含有量が1.0重量%を超えるとポリオレフィンの結晶性が低くなり、ポリオレフィン微多孔膜の開孔が困難になる。
【0011】
ポリプロピレンを超高分子量ポリエチレンまたはその組成物に加えることにより、ポリオレフィン微多孔膜をリチウム電池等のセパレーターとして用い、電極が短絡して電池内部の温度が上昇した場合は、メルトダウン温度が高くなり、安全性の高い電池が得られる。
さらに、本発明で用いるポリプロピレンは、ポリオレフィン微多孔膜を電池セパレーターとして用いると、微多孔膜の表面に微視的凹凸を生じさせ、電解液の保持性の向上が図られるという効果がある。
本発明で用いるポリプロピレンの量は、ポリオレフィン全体の5〜35重量%、好ましくは、15〜30重量%である。5重量%未満では、メルトダウン温度の上昇効果はみられず、35重量%を超えるとポリオレフィン微多孔膜の強度が著しく低下し、さらに多くなるとシート成形時にポリエチレンとポリプロピレンが相分離してしまい、成形が困難になる。
【0012】
(D)他の成分
さらに、上述したようなポリオレフィン組成物には、必要に応じて、低密度ポリエチレン、低分子量ポリエチレン、酸化防止剤、紫外線吸収剤、アンチブロッキング剤、顔料、染料、無機充填材などの各種添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加することができる。
【0013】
2.ポリオレフィン微多孔膜
本発明のポリオレフィン微多孔膜は、次の物性を有している。
(1)平均貫通孔径
本発明のポリオレフィン微多孔膜の平均貫通孔径は、好ましくは0.01〜0.05μmである。平均貫通孔径が0.01μm未満では、透過性が低下しすぎるし、0.05μmを超えると電池セパレータとして用いた場合に、デンドライト成長による短絡が起こりやすくなり、電圧降下等の不良を起こしやすくなる。
【0014】
(2)空孔率
本発明のポリオレフィン微多孔膜の空孔率は、30〜95%、好ましくは40〜80%である。空孔率が30%未満では、ポリオレフィン微多孔膜を電池セパレータとして用いた場合には、イオン導電性が悪く、特に低温での電池容量、サイクル特性といった電池特性が悪くなる。一方、95%を超えると、膜の強度自身が低くなりすぎとなり、それぞれ好ましくない。
【0015】
(3)透気度
本発明のポリオレフィン微多孔膜の透気度は、900sec/100cc以下が好ましく、より好ましくは50〜700sec/100ccである。透気度を900sec/100cc以下にすることにより、ポリオレフィン微多孔膜を電池セパレータとして用いた場合には、イオン透過能力が向上するので、低温レート特性、高容量を達成できる。
【0016】
(4)突刺強度
本発明のポリオレフィン微多孔膜の突刺強度は、400g/25μm以上が好ましく、より好ましくは450g/25μm以上である。突刺強度が400g/25μm未満では、ポリオレフィン微多孔膜を電池セパレータとして用いた場合には、微少短絡による不良が起こりやすい。
【0017】
(5)引張破断強度
本発明のポリオレフィン微多孔膜の引張破断強度は、MD、TD方向共に800kg/cm以上であることが好ましい。引破断張強度が800kg/cm以上であることにより、ポリオレフィン微多孔膜を電池セパレータとして用いた場合には、破膜の心配がなくなり好ましい。
【0018】
(6)バブルポイント
本発明のポリオレフィン微多孔膜のバブルポイントは、10kg/cm以上、好ましくは15kg/cm以上、最も好ましくは150kg/cm以上である。バブルポイントが10kg/cm未満では、ポリオレフィン微多孔膜を電池セパレータとして用いた場合には、孔が大きくなりすぎてデンドライト成長によって電圧降下や自己放電等の不良が発生するので好ましくない。
【0019】
(7)熱収縮率
本発明のポリオレフィン微多孔膜の熱収縮率は、8%以下、好ましくは5%以下である。熱収縮率が8%を超えると、ポリオレフィン微多孔膜を電池セパレータとして用いた場合には、電池異常昇温時に電極が露出してしまう現象が起こりやすく好ましくない。
【0020】
(8)シャットダウン温度及びメルトダウン温度
本発明のポリオレフィン微多孔膜のシャットダウン温度は、90〜140℃、好ましくは90〜130℃である。シャットダウン温度が90℃未満では、熱的安定性が低くなりすぎ、140℃を超えると、セパレーターとして使用した場合に外部短絡などで大きな電流が流れた時に電池の温度上昇を抑えることができないので好ましくない。
また、メルトダウン温度は、160℃以上、好ましくは170℃以上である。メルトダウン温度が160℃未満では、電池熱暴走時に電極が直接接触するため好ましくない。
さらに、シャットダウン温度とメルトダウン温度との差が60〜80℃であることが好ましい。
【0021】
本発明のポリオレフィン微多孔膜は、上記の物性を有しているため、シャットダウン温度が低く、メルトダウン温度が高いセパレーターとして、安全性の高い微多孔膜である。また、強度に優れた生産性の高いセパレーターとして使用でき、バブルポイントの値が高いにもかかわらず、空孔率が高く、高い透過性を有している点に特徴があり、電池用セパレータ、液体フィルター等として好適に用いることができる。
【0022】
3.ポリオレフィン微多孔膜の製造
本発明のポリオレフィン微多孔膜は、上記ポリオレフィン組成物に有機液状体または固体を混合し、溶融混練後押出成形し、抽出、延伸を施すことにより得られる。また、樹脂成分および有機液状体または固体の混合物に無機微粉体を添加しても何等差し支えない。本発明のポリオレフィン微多孔膜を得る好ましい方法としては、ポリオレフィン組成物にポリオレフィンの良溶媒を供給しポリオレフィン組成物の溶液を調製して、この溶液を押出機のダイよりシート状に押し出した後、冷却してゲル状組成物を形成して、このゲル状組成物を延伸と残存溶媒の除去を行うことによりポリオレフィン微多孔膜を製造する。
【0023】
本発明において、原料となるポリオレフィン組成物の溶液は、上述のポリオレフィン組成物を、溶媒に加熱溶解することにより調製する。この溶媒としては、ポリオレフィンを十分に溶解できるものであれば特に限定されない。例えば、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、流動パラフィンなどの脂肪族または環式の炭化水素、あるいは沸点がこれらに対応する鉱油留分などがあげられるが、溶媒含有量が安定なゲル状成形物を得るためには流動パラフィンのような不揮発性の溶媒が好ましい。
加熱溶解は、ポリオレフィン組成物が完全に溶解する温度で攪拌または押出機中で均一混合して溶解する方法で行う。その温度は、押出機中で溶媒中で攪拌しながら溶解する場合は使用する重合体及び溶媒により異なるが、例えば140〜250℃の範囲が好ましい。ポリオレフィン組成物の高濃度溶液から微多孔膜を製造する場合は、押出機中で溶解するのが好ましい。
【0024】
押出機中で溶解する場合は、まず押出機に上述したポリオレフィン組成物を供給し、溶融する。溶融温度は、使用するポリオレフィンの種類によって異なるが、ポリオレフィンの融点+20〜100℃が好ましい。ここで、融点とは、JIS K7121に基づき、DSCにより測定した値である(以下同じ)。例えば、ポリエチレンの場合は160〜230℃、特に170〜200℃であるのが好ましく、ポリプロピレンの場合は190〜270℃、特に190〜250℃であるのが好ましい。したがって、本発明に用いられるポリオレフィン組成物はポリプロピレンが必須成分であるので、190〜270℃、特に190〜250℃であるのが好ましい。次に、この溶融状態のポリオレフィン組成物に対して、液状の溶媒を押出機の途中から供給する。
【0025】
ポリオレフィン組成物と溶媒との配合割合は、ポリオレフィン組成物と溶媒の合計を100重量%として、ポリオレフィン組成物が10〜50重量%、好ましくは10〜40重量%であり、溶媒が90〜50重量%、好ましくは90〜60重量%である。ポリオレフィン組成物が10重量%未満では(溶媒が90重量%を超えると)、シート状に成形する際に、ダイス出口で、スウエルやネックインが大きくシートの成形性、自己支持性が困難となる。一方、ポリオレフィン組成物が50重量%を超えると(溶媒が50重量%未満では)、厚み方向の収縮が大きくなり、成形加工性も低下する。この範囲において濃度を変えることにより、膜の透過性をコントロールすることができる。なお、加熱溶解にあたってはポリオレフィンの酸化を防止するために酸化防止剤を添加するのが好ましい。
【0026】
次に、このようにして溶融混練したポリオレフィン組成物の加熱溶液を直接に、あるいはさらに別の押出機を介して、ダイス等から最終製品の膜厚が5〜100μmになるように押し出して成形する。ダイスは、通常長方形の口金形状をしたシートダイスが用いられるが、2重円筒状のインフレーションダイスなども用いることができる。シートダイスを用いた場合のダイスギャップは通常0.1〜5mmであり、押し出し成形温度は140〜250℃である。この際押し出し速度は、通常20〜30cm/分ないし10m/分である。
【0027】
このようにしてダイスから押し出された溶液は、冷却することによりゲル状組成物に成形される。冷却は少なくともゲル化温度以下までは50℃/分以上の速度で行うのが好ましい。一般に冷却速度が遅いと、得られるゲル状組成物の高次構造が粗くなり、それを形成する疑似細胞単位も大きなものとなるが、冷却速度が速いと、密な細胞単位となる。冷却速度が50℃/分未満では、結晶化度が上昇し、延伸に適したゲル状組成物となりにくい。冷却方法としては、冷風、冷却水、その他の冷却媒体に直接接触させる方法、冷媒で冷却したロールに接触させる方法などを用いることができる。なお、ダイスから押し出された溶液は、冷却前あるいは冷却中に好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5の引き取り比で引取ってもよい。引き取り比が10以上になるとネックインが大きくなり、また延伸時に破断を起こしやすくなり好ましくない。
【0028】
次に、このゲル状成形物を、延伸する。延伸は、ゲル状成形物を加熱し、通常のテンター法、ロール法、インフレーション法、圧延法もしくはこれらの方法の組み合わせによって所定の倍率で行う。延伸は一軸延伸でも二軸延伸でもよいが、二軸延伸が好ましい。また、二軸延伸の場合は、縦横同時延伸または逐次延伸のいずれでもよい。延伸温度はポリオレフィン組成物の融点+10℃以下である。また延伸倍率は、原反の厚さによって異なるが、二軸延伸では面倍率で9倍以上が好ましく、より好ましくは16〜400倍である。面倍率が9倍未満では延伸が不十分で高弾性、高強度の微多孔膜が得られない。一方、面倍率が400倍を超えると、延伸操作などで制約が生じる。
【0029】
次に、延伸された成形物を溶剤で洗浄し残留する溶媒を除去してポリオレフィン微多孔膜を得るが、残存溶媒の除去は、上記延伸工程の前、上記延伸工程の間、上記延伸工程の後のいずれであってもよいが、延伸工程の後に行うのが好ましい。洗浄溶剤としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素、塩化メチレン、四塩化炭素などの塩素化炭化水素、三フッ化エタンなどのフッ化炭化水素、ジエチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル類などの易揮発性のものを用いることができる。これらの溶剤はポリオレフィン組成物の溶解に用いた溶媒に応じて適宜選択し、単独もしくは混合して用いる。洗浄方法は、溶剤に浸漬し抽出する方法、溶剤をシャワーする方法、またはこれらの組合せによる方法などにより行うことができる。
【0030】
上述のような洗浄は、延伸成形物中の残留溶媒が1重量%未満になるまで行う。その後洗浄溶剤を乾燥するが、洗浄溶剤の乾燥方法は加熱乾燥、風乾などの方法で行うことができる。乾燥した延伸成形物は、さらに熱固定することが望ましい。
【0031】
熱固定は、必要に応じて、比較的高温で、生じる収縮を少なくとも一方向で防止するような応力下で行う。熱固定温度は、前記ポリオレフィン組成物の結晶融点+30℃以下の範囲にセットする。例えば、超高分子量ポリエチレンを含有する組成物では、100〜140℃で、より好ましくは110〜130℃である。結晶融点+30℃を超えると、微多孔膜の強度が極端に低下したり、微多孔膜の溶解が起こるので形状の保持が困難となる。熱固定の時間は、特に制限がないが、0.1秒以上100時間以下であることが好ましい。0.1秒未満では、熱固定の効果がほとんどなく、透気度はあまり向上しない。100時間を超えると生産性が低下するだけでなく、樹脂の劣化も激しくなるので好ましくない。
【0032】
4.ポリオレフィン微多孔膜の親水化処理
本発明のポリオレフィン微多孔膜は、必要に応じて、さらに界面活性剤処理によって親水化処理などの表面修飾を施すことができる。
ポリオレフィン微多孔膜の処理に用いる界面活性剤としては、ポリエーテル型非イオン性界面活性剤、スルホン型イオン性界面活性剤等を使用することが、ポリオレフィン微多孔膜のESCR(環境ストレスクラック)での強度劣化等の点からポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、脂肪酸モノグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル等のポリエーテル型非イオン性界面活性剤が好ましい。特に、重量平均分子量が1500〜50000、分子量分布Mw/Mnが10以下、融点が30℃以上のポリエーテル型非イオン性界面活性剤が好ましい。
【0033】
界面活性剤は、溶媒に溶解させた溶液として用いるのが好ましい。溶媒としては、界面活性剤を溶解させるものであれば種類を問わないが、水、炭素数1〜10のアルコールから少なくとも一つ以上選ばれた溶剤が好ましく、特にメチルアルコール、エチルアルコ―ル、プロピルアルコール、水とメチルアルコールの混合溶媒、水とエチルアルコールの混合溶媒が好ましい。上記の界面活性剤溶液の溶媒に対する濃度は、0.01〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%である。界面活性剤の濃度が0.01重量%未満では、親液性が不足しており電池・キャパシターのセパレータとして用いた場合は電解液の液枯れが起き長期の容量劣化が起き、水処理のフィルターとして用いる場合は長期浸透性不足でハンドリングが困難となる。また、5重量%を超えると、ポリオレフィン膜の微細孔を処理剤が閉塞するため電池・キャパシターのセパレータとして用いた場合はイオンの移動を妨げ、水処理のフィルターとして用いる場合は透気性、液体移動性が妨げられるため好ましくない。
【0034】
ポリオレフィン微多孔膜に、界面活性剤を溶解させた溶液をロールコーター、スプレー、グラビアコート、ディッピング、ドクターブレード等により処理を行う。なお、親液化処理温度及び時間には、特に制約はないが、5〜60℃、0.1〜300秒であることが好ましい。該親液化処理によって、ポリオレフィン微多孔膜の細孔内及び膜表面に0.2〜10重量%、好ましくは0.5〜2.5重量%の界面活性剤が付着被覆される。
上記で得られた界面活性剤溶液が付着したポリオレフィン微多孔膜から、溶媒を除去し、乾燥処理又は熱処理して本発明の親液化微多孔膜を得る。乾燥処理は、熱ロール乾燥法、熱風乾燥法、吸引乾燥法、ドライルーム乾燥法またはその組合せの方法を用いることができる。乾燥温度は、40〜130℃、乾燥時間は、0.5〜300秒間で行う方法が好ましい。
【0035】
【実施例】
以下に本発明について実施例を挙げてさらに詳細に説明するが、本発明は実施例に特に限定されるものではない。なお、実施例における試験方法は次の通りである。
(1)膜厚:断面を走査型電子顕微鏡により測定した。
(2)透気度:JIS P8117に準拠して測定した。
(3)平均貫通孔径:コールターポロメーター(コールター社製)により測定した。
(4)空孔率:重量法により測定した。
(5)突刺強度:25μm厚の微多孔膜を直径1mm(0.5mmR)の針を2mm/secで突き刺し、破断したときの荷重を測定した。
(6)引張破断強度:幅10mmの短冊状試験片の破断強度をASTM D822に準拠して測定した。
(7)バブルポイント:ASTM E−128−61に準拠してエタノール中にて測定した。なお、測定限界値を超えている場合には、「なし」とし、150kg/cm以上を意味する。
(8)熱収縮率:膜を105℃の雰囲気下に8時間放置し、MD方向およびTD方向のそれぞれの長さの変化から求めた。
(9)シャットダウン温度:所定温度に加熱することによって、透気度が10万sec/100cc以上となる温度として測定。
(10)メルトダウン温度:所定温度に加熱することによって、膜が溶けて破膜する温度として測定。
【0036】
実施例1
重量平均分子量が200万の超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)30重量%、重量平均分子量が35万の高密度ポリエチレン(HDPE)40重量%、メタロセン触媒で製造したエチレン−オクテン共重合体(AffnityPOPPL1880、融点100℃、オクテン含有量12.0mol%)10重量%及び重量平均分子量が53万のポリプロピレン20重量%からなる組成物100重量部に酸化防止剤0.375重量部を加えたポリオレフィン組成物(融点165℃)を得た。このポリオレフィン組成物30重量部を二軸押出機(58mmφ、L/D=42、強混練タイプ)に投入した。またこの二軸押出機のサイドフィーダーから流動パラフィン70重量部を供給し、200rpmで溶融混練して、押出機中にてポリオレフィン溶液を調製した。
続いて、この押出機の先端に設置されたTダイから190℃で押し出し、冷却ロールで引取りながらゲル状シートを成形した。続いてこのゲル状シートを、116℃で5×5倍に同時2軸延伸を行い、延伸膜を得た。得られた延伸膜を塩化メチレンで洗浄して残留する流動パラフィンを抽出除去した後、乾燥および120℃で熱セットを行いポリオレフィン微多孔膜を得た。このポリオレフィン微多孔膜の組成及び製造条件を表1に示し、物性評価の結果を表2に示す。
【0037】
実施例2
実施例1において、融点100℃のメタロセン触媒で製造したエチレン−オクテン共重合体の代わりに融点108℃のメタロセン触媒で製造したエチレン−オクテン共重合体(AffnityPOP FM1570、オクテン含有量7.5mol%)を用いる以外は、実施例1と同様にしてポリオレフィン微多孔膜を得た。このポリオレフィン微多孔膜の組成及び製造条件を表1に示し、物性評価の結果を表2に示す。なお、組成物の融点は、165℃であった。
【0038】
実施例3
重量平均分子量が200万の超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)50重量%、重量平均分子量が35万の高密度ポリエチレン(HDPE)30重量%、メタロセン触媒で製造したエチレン−オクテン共重合体(AffnityPOPPL1880、融点100℃、オクテン含有量12.0mol%)15重量及び重量平均分子量が53万のポリプロピレン20重量%からなる組成物100重量部に酸化防止剤0.375重量部を加えたポリオレフィン組成物(融点165℃)を得た。このポリオレフィン組成物20重量部を二軸押出機(58mmφ、L/D=42、強混練タイプ)に投入した。またこの二軸押出機のサイドフィーダーから流動パラフィン80重量部を供給し、200rpmで溶融混練して、押出機中にてポリオレフィン溶液を調製した。
続いて、この押出機の先端に設置されたTダイから190℃で押し出し、冷却ロールで引取りながらゲル状シートを成形した。続いてこのゲル状シートを、115℃で5×5倍に同時2軸延伸を行い、延伸膜を得た。得られた延伸膜を塩化メチレンで洗浄して残留する流動パラフィンを抽出除去した後、乾燥および120℃で熱セットを行いポリオレフィン微多孔膜を得た。このポリオレフィン微多孔膜の組成及び製造条件を表1に示し、物性評価の結果を表2に示す。
【0039】
実施例4
実施例3において、融点100℃のメタロセン触媒で製造したエチレン−オクテン共重合体の代わりに融点108℃のメタロセン触媒で製造したエチレン−オクテン共重合体(AffnityPOP FM1570、オクテン含有量7.5mol%)を用いる以外は、実施例3と同様にしてポリオレフィン微多孔膜を得た。このポリオレフィン微多孔膜の組成及び製造条件を表1に示し、物性評価の結果を表2に示す。なお、組成物の融点は、165℃であった。
【0040】
比較例1
重量平均分子量が200万の超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)20重量%、重量平均分子量が35万高密度ポリエチレン(HDPE)80重量からなる組成物100重量部に酸化防止剤0.375重量部を加えたポリオレフィン組成物(融点165℃)を得た。このポリオレフィン組成物30重量部を二軸押出機(58mmφ、L/D=42、強混練タイプ)に投入した。またこの二軸押出機のサイドフィーダーから流動パラフィン70重量部を供給し、200rpmで溶融混練して、押出機中にてポリオレフィン溶液を調製した。
続いて、この押出機の先端に設置されたTダイから190℃で押し出し、冷却ロールで引取りながらゲル状シートを成形した。続いてこのゲル状シートを、115℃で5×5倍に同時2軸延伸を行い、延伸膜を得た。得られた延伸膜を塩化メチレンで洗浄して残留する流動パラフィンを抽出除去した後、乾燥および122℃で熱セットを行いポリオレフィン微多孔膜を得た。このポリオレフィン微多孔膜の組成及び製造条件を表1に示し、物性評価の結果を表2に示す。
【0041】
比較例2
重量平均分子量が200万の超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)20重量%、重量平均分子量が35万高密度ポリエチレン(HDPE)60重量及び重量平均分子量53万のポリプロピレン(PP)20重量%からなる組成物100重量部に酸化防止剤0.375重量部を加えたポリオレフィン組成物(融点165℃)を得た。このポリオレフィン組成物30重量部を二軸押出機(58mmφ、L/D=42、強混練タイプ)に投入した。またこの二軸押出機のサイドフィーダーから流動パラフィン70重量部を供給し、200rpmで溶融混練して、押出機中にてポリオレフィン溶液を調製した。
続いて、この押出機の先端に設置されたTダイから190℃で押し出し、冷却ロールで引取りながらゲル状シートを成形した。続いてこのゲル状シートを、115℃で5×5倍に同時2軸延伸を行い、延伸膜を得た。得られた延伸膜を塩化メチレンで洗浄して残留する流動パラフィンを抽出除去した後、乾燥および122℃で熱セットを行いポリオレフィン微多孔膜を得た。このポリオレフィン微多孔膜の組成及び製造条件を表1に示し、物性評価の結果を表2に示す。
【0042】
【表1】

Figure 0004280371
【0043】
【表2】
Figure 0004280371
【0044】
【発明の効果】
本発明のポリオレフィン微多孔膜は、高強度、かつ小さい平均貫通孔径を有し、シャットダウン温度が低く、メルトダウン温度が高いポリオレフィン微多孔膜であるので、電池用セパレーターとして用いた場合、電池特性、安全性、生産性を向上させることができ、特に過充電、加熱保持試験時の熱暴走を防止または低減する機能を有する。また、高い膜強度を合わせ持つため、電極充填密度を挙げても短絡することが少なく、充放電時の圧縮による短絡も発生し難いため、リチウム電池用セパレーターとして用いる場合は安全性の点でおおいに信頼できる、さらにフィルターとしても好適に用いることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polyolefin microporous membrane, and more particularly to a polyolefin microporous membrane having a function of suppressing thermal runaway during overcharge and heating and holding tests used for battery separators and the like.
[0002]
[Prior art]
Polyolefin microporous membranes are used in various separation membranes, battery separators, electrolytic capacitor separators, and the like. In particular, in lithium batteries, they are frequently used as separators that are insoluble in organic solvents and stable to electrolytes and electrode active materials.
As the polyolefin microporous membrane, a high-strength and high-elasticity microporous membrane using an ultra-high molecular weight polyolefin is used. For example, the weight average molecular weight is 7 × 10. 5 A gel-like sheet is formed from a solution obtained by heating and dissolving the above ultra-high molecular weight polyolefin in a solvent, the amount of solvent in the gel-like sheet is adjusted by desolvation treatment, and then heated and stretched, and then the residual solvent is removed. A microporous membrane from a high-concentration solution of a polyolefin composition containing an ultrahigh molecular weight polyolefin having a specific molecular weight distribution (Japanese Patent Laid-Open No. 60-42035). ) Etc. have been proposed.
[0003]
By the way, recent separators for lithium ion batteries have been required to increase capacity, improve battery characteristics, safety, and productivity.
That is, (1) to increase capacity and improve battery characteristics, improve the air permeability and liquid retention of the microporous membrane, increase capacity, improve low-temperature rate characteristics and cycle characteristics, and (2) safety. As an improvement, in order to prevent accidents such as ignition when the temperature of the battery rises due to a short circuit of the electrode, the function of shutting down the current that melts and clogs the hole before the ignition of lithium In addition, when the temperature further rises after shutdown, the separator itself melts and breaks (melts down) to prevent battery ignition and explosion, and suppresses thermal runaway during overcharge and heat storage tests. (3) As productivity, in order to suppress the micro short circuit by the separator pressure by an electrode edge or a mixed fine substance at the time of battery production, it is calculated | required that it is high intensity | strength.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a polyolefin microporous membrane having a low shutdown temperature, a high meltdown temperature, a small average through-hole diameter, a high strength and a low thermal shrinkage rate that satisfy the above-mentioned problems.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention adds a substantially linear ethylene-α-olefin copolymer, polypropylene, produced using a single site catalyst to ultrahigh molecular weight polyethylene or a composition thereof. Thus, the inventors have found that a microporous membrane having excellent permeation performance and mechanical strength, a low shutdown temperature, a high meltdown temperature, and a low heat shrinkage rate can be obtained.
That is, the present invention relates to (A) a composition comprising an ultrahigh molecular weight polyethylene having a weight average molecular weight of 500,000 or more, or an ultrahigh molecular weight polyethylene having a weight average molecular weight of 500,000 or more and a polyethylene having a weight average molecular weight of 10,000 to less than 500,000, B) A polyolefin microporous membrane comprising a substantially linear ethylene-α-olefin copolymer and (C) polypropylene produced using a single-site catalyst having a melting point of 95 to 125 ° C. ) A composition comprising ultra high molecular weight polyethylene having a weight average molecular weight of 500,000 or more, or ultra high molecular weight polyethylene having a weight average molecular weight of 500,000 or more and polyethylene having a weight average molecular weight of 10,000 to less than 1,000,000, and (B) a melting point of 95 to 125 ° C. Substantially linear ethylene-α-olefin copolymers and (C) polypropylene produced using a single site catalyst of A solution comprising 10-50% by weight of a polyolefin composition composed of lopyrene and 50-90% by weight of a solvent is prepared, the solution is extruded from a die, cooled to form a gel composition, and then stretched and the remaining solvent In the method for producing a microporous polyolefin membrane, wherein the gel-like composition is stretched at a melting point of the polyolefin composition + 10 ° C. or lower, and the residual solvent is removed after stretching. This is a method for producing a polyolefin microporous membrane, which is performed either before or before stretching.
[0006]
Preferred embodiments of the present invention are shown below.
(A) A substantially linear ethylene-α-olefin copolymer produced using a single-site catalyst in which the polyolefin composition is ultrahigh molecular weight polyethylene, high-density polyethylene, and a melting point of 95 to 125 ° C. The polyolefin microporous membrane made of polypropylene.
(B) (A) a composition comprising ultra high molecular weight polyethylene having a weight average molecular weight of 500,000 or more, or ultra high molecular weight polyethylene having a weight average molecular weight of 500,000 or more and polyethylene having a weight average molecular weight of 10,000 to less than 500,000, (B) melting point When the total of the substantially linear ethylene-α-olefin copolymer and (C) polypropylene produced using a single-site catalyst of 95 to 125 ° C. is 100% by weight, 20 to 90% by weight, (B) is 5 to 35% by weight, and (C) is 5 to 35% by weight.
(C) The polyolefin microporous membrane, wherein the ultra high molecular weight polyethylene has a weight average molecular weight of 1,000,000 to 5,000,000.
(D) A substantially linear ethylene-α-olefin copolymer produced using a single-site catalyst having a melting point of 95 to 125 ° C. is ethylene-octene. -1 Copolymer, ethylene Butene-1 Copolymer, ethylene-hexene -1 The polyolefin microporous membrane which is at least one selected from copolymers.
(E) The α-olefin copolymer amount of the substantially linear ethylene-α-olefin copolymer produced using a single-site catalyst of 95 to 125 ° C. is 0.1 to 15 mol%. The polyolefin microporous membrane.
(F) The polyolefin microporous membrane, wherein the polypropylene has a weight average molecular weight of 300,000 to 1,000,000.
(G) The polyolefin microporous membrane having an average through-hole diameter of 0.01 to 0.05 μm.
(H) The polyolefin microporous membrane having a porosity of 30 to 95%.
(L) Tensile breaking strength is 800 kg / cm 2 The polyolefin microporous membrane as described above.
(Nu) The polyolefin microporous membrane having an air permeability of 900 sec / 100 cc or less.
(Le) Bubble point is 10kg / cm 2 The polyolefin microporous membrane as described above.
(V) The polyolefin microporous membrane having a heat shrinkage rate of 8% or less.
(W) The polyolefin microporous membrane having a shutdown temperature of 90 to 140 ° C, a meltdown temperature of 160 ° C or higher, and a difference between the shutdown temperature and the meltdown temperature of 60 to 80 ° C.
(F) The hydrophilic polyolefin microporous membrane, wherein the microporous membrane is hydrophilized with a nonionic surfactant.
(Yo) The method for producing a polyolefin microporous membrane, wherein the solvent extraction step is performed after stretching.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The polyolefin microporous membrane of the present invention will be described in detail below with regard to constituent components, physical properties, and production methods.
1. Polyolefin
(A) Ultra high molecular weight polyethylene component
As the ultra-high molecular weight polyethylene component (A) used in the polyolefin microporous membrane of the present invention, a weight average molecular weight of 500,000 or more, preferably an ultra high molecular weight polyethylene having a weight average molecular weight of 1,000,000 to 5,000,000 or a weight average molecular weight of 500,000 or more, Preferably, it is a composition comprising ultra high molecular weight polyethylene having a weight average molecular weight of 1,000,000 to 5,000,000 and polyethylene having a weight average molecular weight of 10,000 to less than 500,000, preferably a high density polyethylene having a weight average molecular weight of 10,000 to less than 500,000. .
If the weight average molecular weight of the ultrahigh molecular weight polyethylene is less than 500,000, the film strength is lowered, which is not preferable. On the other hand, the upper limit is not particularly limited, but those exceeding 5 million are inferior in moldability in the formation of a gel-like molded product during production of the microporous membrane.
When used as a composition, ultrahigh molecular weight polyethylene having a weight average molecular weight of 500,000 or more is preferably contained in an amount of 20% by weight or more, preferably 30% by weight or more. When the content of ultrahigh molecular weight polyethylene is less than 20% by weight, a high-strength microporous film cannot be obtained. When the weight average molecular weight of polyethylene, preferably high-density polyethylene, is less than 10,000, the resulting microporous membrane tends to break, and the desired microporous membrane cannot be obtained.
[0008]
The molecular weight distribution (weight average molecular weight / number average molecular weight) of the ultra high molecular weight polyethylene or the ultra high molecular weight polyethylene and the polyethylene composition having a weight average molecular weight of 10,000 to less than 500,000 is preferably 300 or less, particularly 5 to 50. Preferably there is. A molecular weight distribution exceeding 300 is not preferable because breakage due to a low molecular weight component occurs and the strength of the entire film decreases. When using a polyethylene composition, an appropriate amount of ultra-high molecular weight polyethylene having a weight average molecular weight of 500,000 or more and polyethylene having a weight average molecular weight of 10,000 to less than 500,000 are mixed so that the molecular weight distribution falls within the above range. As long as the polyethylene composition has the above weight average molecular weight and molecular weight distribution, it can be obtained by multistage polymerization or a composition of two or more types of polyethylene. Good.
The blending ratio of the composition comprising ultra high molecular weight polyethylene having a weight average molecular weight of 500,000 or more or ultra high molecular weight polyethylene having a weight average molecular weight of 500,000 or more and polyethylene having a weight average molecular weight of 10,000 to less than 500,000 is It is preferably 20 to 90% by weight, particularly preferably 20 to 80% by weight. If it is less than 20% by weight, it is difficult to increase the strength, and if it exceeds 90% by weight, the effect of improving the shutdown and meltdown characteristics is not exhibited.
[0009]
(B) Linear ethylene-α-olefin copolymer
The (B) linear ethylene-α-olefin copolymer used in the present invention is a polymer that can provide a shutdown function at a low temperature when a polyolefin microporous membrane is used as a separator for a lithium battery or the like.
The linear ethylene-α-olefin copolymer is a linear ethylene-α-olefin copolymer polymerized using a single site catalyst such as a metallocene catalyst. For example, an ethylene-butene-1 copolymer is used. Examples thereof include a polymer, an ethylene-hexene-1 copolymer, and an ethylene-octene-1 copolymer.
The melting point (DSC peak temperature) of the ethylene-α-olefin copolymer is 95 to 125 ° C, preferably 100 to 120 ° C. If it is less than 95 ° C., battery characteristics under high temperature conditions are remarkably deteriorated.
The copolymerization amount of the α-olefin of the ethylene-α-olefin copolymer is 0.1 to 15 mol%. If it is less than 0.1 mol%, the shutdown characteristics are not improved, and if it exceeds 15 mol%, the strength decreases greatly, which is not preferable.
The ratio Mw / Mn (Q value) of the weight average molecular weight Mw and the number average molecular weight Mn of the ethylene / α-olefin copolymer is 1.5 to 3.0, preferably 1.5 to 2.5. Is desirable. By adding this substantially linear ethylene-α-olefin copolymer to ultrahigh molecular weight polyethylene or a composition thereof, the polyolefin microporous membrane is used as a separator for lithium batteries, etc. When the temperature rises, the function of shutting down at a low temperature can be added. Furthermore, the temperature dependence of the film resistance during shutdown is improved, and the shutdown temperature can be freely controlled.
The blending ratio of the ethylene-α-olefin copolymer is preferably from 5 to 35% by weight, particularly preferably from 15 to 30% by weight, based on the whole polyolefin composition. If it is less than 5% by weight, the effect of lowering the shutdown temperature is small, and if it exceeds 35% by weight, the film strength is lowered.
[0010]
(C) Polypropylene
As the polypropylene used in the present invention, a homopolypropylene having a weight average molecular weight of 300,000 or more, preferably 300,000 to 1,000,000, an ethylene propylene random copolymer having an ethylene content of 1.0% by weight or less, an ethylene propylene block copolymer, or the like is used. be able to. When the weight average molecular weight is less than 300,000, it is difficult to open the resulting microporous polyolefin membrane, and when the ethylene content exceeds 1.0% by weight, the polyolefin crystallinity is lowered, and the polyolefin microporous membrane is open. Becomes difficult.
[0011]
By adding polypropylene to ultrahigh molecular weight polyethylene or a composition thereof, the polyolefin microporous membrane is used as a separator for lithium batteries, etc., and when the temperature of the battery rises due to a short circuit of the electrode, the meltdown temperature becomes high, A highly safe battery can be obtained.
Furthermore, when the polyolefin microporous membrane is used as a battery separator, the polypropylene used in the present invention has the effect of producing microscopic irregularities on the surface of the microporous membrane and improving the electrolyte retention.
The amount of polypropylene used in the present invention is 5 to 35% by weight, preferably 15 to 30% by weight of the whole polyolefin. If it is less than 5% by weight, the effect of increasing the meltdown temperature is not observed, and if it exceeds 35% by weight, the strength of the polyolefin microporous film is remarkably reduced, and if it is further increased, polyethylene and polypropylene are phase-separated during sheet molding, Molding becomes difficult.
[0012]
(D) Other ingredients
Furthermore, various additives such as low density polyethylene, low molecular weight polyethylene, antioxidants, ultraviolet absorbers, antiblocking agents, pigments, dyes, and inorganic fillers are added to the polyolefin composition as described above as necessary. It can add in the range which does not impair the objective of this invention.
[0013]
2. Polyolefin microporous membrane
The polyolefin microporous membrane of the present invention has the following physical properties.
(1) Average through hole diameter
The average through-hole diameter of the polyolefin microporous membrane of the present invention is preferably 0.01 to 0.05 μm. When the average through-hole diameter is less than 0.01 μm, the permeability is too low, and when it exceeds 0.05 μm, when used as a battery separator, a short circuit is likely to occur due to dendrite growth, and a defect such as a voltage drop is likely to occur. .
[0014]
(2) Porosity
The porosity of the polyolefin microporous membrane of the present invention is 30 to 95%, preferably 40 ~ 80%. When the porosity is less than 30%, when the polyolefin microporous membrane is used as a battery separator, the ionic conductivity is poor, and battery characteristics such as battery capacity and cycle characteristics at low temperatures are deteriorated. On the other hand, if it exceeds 95%, the strength of the film itself becomes too low, which is not preferable.
[0015]
(3) Air permeability
The air permeability of the polyolefin microporous membrane of the present invention is preferably 900 sec / 100 cc or less, more preferably 50 to 700 sec / 100 cc. By setting the air permeability to 900 sec / 100 cc or less, when the polyolefin microporous membrane is used as a battery separator, the ion permeation ability is improved, so that low temperature rate characteristics and high capacity can be achieved.
[0016]
(4) Puncture strength
The puncture strength of the polyolefin microporous membrane of the present invention is preferably 400 g / 25 μm or more, more preferably 450 g / 25 μm or more. When the puncture strength is less than 400 g / 25 μm, when a polyolefin microporous membrane is used as a battery separator, a defect due to a micro short circuit is likely to occur.
[0017]
(5) Tensile strength at break
The tensile fracture strength of the polyolefin microporous membrane of the present invention is 800 kg / cm in both MD and TD directions. 2 The above is preferable. Tensile strength at break is 800 kg / cm 2 As described above, when a polyolefin microporous membrane is used as a battery separator, there is no fear of membrane breakage, which is preferable.
[0018]
(6) Bubble point
The bubble point of the polyolefin microporous membrane of the present invention is 10 kg / cm. 2 Or more, preferably 15 kg / cm 2 Above, most preferably 150 kg / cm 2 That's it. Bubble point is 10kg / cm 2 If the polyolefin microporous membrane is used as a battery separator, the pores become too large and defects such as voltage drop and self-discharge are caused by dendrite growth.
[0019]
(7) Thermal contraction rate
The heat shrinkage rate of the polyolefin microporous membrane of the present invention is 8% or less, preferably 5% or less. When the heat shrinkage rate exceeds 8%, when the polyolefin microporous membrane is used as a battery separator, a phenomenon that the electrode is exposed at the time of abnormal battery temperature rise is not preferable.
[0020]
(8) Shutdown temperature and meltdown temperature
The shutdown temperature of the polyolefin microporous membrane of the present invention is 90 to 140 ° C, preferably 90 to 130 ° C. If the shutdown temperature is less than 90 ° C, the thermal stability is too low, and if it exceeds 140 ° C, it is preferable because the temperature rise of the battery cannot be suppressed when a large current flows due to an external short circuit when used as a separator. Absent.
The meltdown temperature is 160 ° C. or higher, preferably 170 ° C. or higher. A meltdown temperature of less than 160 ° C. is not preferable because the electrodes are in direct contact during battery thermal runaway.
Furthermore, the difference between the shutdown temperature and the meltdown temperature is preferably 60 to 80 ° C.
[0021]
Since the polyolefin microporous membrane of the present invention has the above physical properties, it is a highly safe microporous membrane as a separator having a low shutdown temperature and a high meltdown temperature. In addition, it can be used as a separator with high strength and high productivity, and is characterized by high porosity and high permeability despite the high value of the bubble point. It can be suitably used as a liquid filter or the like.
[0022]
3. Production of microporous polyolefin membrane
The polyolefin microporous membrane of the present invention can be obtained by mixing an organic liquid or solid with the above polyolefin composition, melt-kneading, extruding, extracting and stretching. Moreover, there is no problem even if inorganic fine powder is added to the resin component and the organic liquid or solid mixture. As a preferred method for obtaining the polyolefin microporous membrane of the present invention, a polyolefin good solvent is supplied to the polyolefin composition to prepare a solution of the polyolefin composition, and this solution is extruded into a sheet form from a die of an extruder. A polyolefin microporous film is produced by cooling to form a gel composition, and stretching the gel composition and removing the residual solvent.
[0023]
In the present invention, a solution of a polyolefin composition as a raw material is prepared by dissolving the above-described polyolefin composition in a solvent by heating. The solvent is not particularly limited as long as it can sufficiently dissolve the polyolefin. Examples include aliphatic or cyclic hydrocarbons such as nonane, decane, undecane, dodecane, liquid paraffin, or mineral oil fractions with boiling points corresponding to these, but gel-like molded products with a stable solvent content. Nonvolatile solvents such as liquid paraffin are preferred for obtaining.
The dissolution by heating is performed by a method in which the polyolefin composition is dissolved at a temperature at which the polyolefin composition is completely dissolved by stirring or uniformly mixing in an extruder. The temperature varies depending on the polymer and the solvent to be used when it is dissolved in the solvent with stirring in the extruder, but is preferably in the range of 140 to 250 ° C, for example. When producing a microporous membrane from a high concentration solution of a polyolefin composition, it is preferable to dissolve in a extruder.
[0024]
When melt | dissolving in an extruder, the polyolefin composition mentioned above is first supplied to an extruder, and it melts. Although melting temperature changes with kinds of polyolefin to be used, melting | fusing point of polyolefin + 20-100 degreeC is preferable. Here, the melting point is a value measured by DSC based on JIS K7121 (the same applies hereinafter). For example, in the case of polyethylene, it is preferably 160 to 230 ° C., particularly 170 to 200 ° C., and in the case of polypropylene, it is preferably 190 to 270 ° C., particularly preferably 190 to 250 ° C. Accordingly, the polyolefin composition used in the present invention is preferably 190 to 270 ° C., particularly 190 to 250 ° C., since polypropylene is an essential component. Next, a liquid solvent is supplied from the middle of the extruder to the molten polyolefin composition.
[0025]
The blending ratio of the polyolefin composition and the solvent is 10 to 50% by weight, preferably 10 to 40% by weight, and 90 to 50% by weight of the solvent, with the total of the polyolefin composition and the solvent being 100% by weight. %, Preferably 90 to 60% by weight. When the polyolefin composition is less than 10% by weight (when the solvent exceeds 90% by weight), when forming into a sheet, swell and neck-in are large at the die outlet, making it difficult to form and self-support the sheet. . On the other hand, when the polyolefin composition exceeds 50% by weight (when the solvent is less than 50% by weight), shrinkage in the thickness direction increases and molding processability also decreases. By changing the concentration within this range, the permeability of the membrane can be controlled. In addition, it is preferable to add an antioxidant in order to prevent the polyolefin from being oxidized upon heating and dissolving.
[0026]
Next, the heated solution of the polyolefin composition melt-kneaded in this manner is extruded directly or through another extruder so that the final product has a film thickness of 5 to 100 μm and molded. . As the die, a sheet die having a rectangular base shape is usually used, but a double cylindrical inflation die or the like can also be used. When a sheet die is used, the die gap is usually 0.1 to 5 mm, and the extrusion molding temperature is 140 to 250 ° C. In this case, the extrusion speed is usually 20 to 30 cm / min to 10 m / min.
[0027]
The solution thus extruded from the die is formed into a gel composition by cooling. Cooling is preferably performed at a rate of 50 ° C./min or more at least up to the gelation temperature or less. In general, when the cooling rate is low, the higher order structure of the gel composition obtained becomes coarse, and the pseudo cell unit forming the gel composition becomes large, but when the cooling rate is high, the cell unit becomes a dense cell unit. When the cooling rate is less than 50 ° C./min, the degree of crystallinity increases and it is difficult to obtain a gel composition suitable for stretching. As a cooling method, a method of directly contacting cold air, cooling water, or another cooling medium, a method of contacting a roll cooled by a refrigerant, or the like can be used. The solution pushed out from the die may be taken up at a take-up ratio of preferably 1 to 10, more preferably 1 to 5 before or during cooling. When the take-up ratio is 10 or more, the neck-in becomes large, and breakage tends to occur during stretching, which is not preferable.
[0028]
Next, this gel-like molded product is stretched. Stretching is performed at a predetermined magnification by heating a gel-like molded article and using a normal tenter method, roll method, inflation method, rolling method, or a combination of these methods. The stretching may be uniaxial stretching or biaxial stretching, but biaxial stretching is preferred. In the case of biaxial stretching, either longitudinal or transverse simultaneous stretching or sequential stretching may be used. The stretching temperature is the melting point of the polyolefin composition + 10 ° C. or less. The stretching ratio varies depending on the thickness of the original fabric, but in biaxial stretching, the surface ratio is preferably 9 times or more, more preferably 16 to 400 times. If the surface magnification is less than 9 times, stretching is insufficient and a highly elastic, high-strength microporous film cannot be obtained. On the other hand, when the surface magnification exceeds 400 times, a restriction occurs in a stretching operation or the like.
[0029]
Next, the stretched molded article is washed with a solvent to remove the remaining solvent to obtain a polyolefin microporous membrane. The residual solvent is removed before the stretching step, during the stretching step, during the stretching step. Although it may be any later, it is preferably performed after the stretching step. Cleaning solvents include hydrocarbons such as pentane, hexane and heptane, chlorinated hydrocarbons such as methylene chloride and carbon tetrachloride, fluorinated hydrocarbons such as ethane trifluoride, and ethers such as diethyl ether and dioxane. Volatile ones can be used. These solvents are appropriately selected according to the solvent used for dissolving the polyolefin composition, and used alone or in combination. The cleaning method can be performed by a method of immersing and extracting in a solvent, a method of showering a solvent, or a method using a combination thereof.
[0030]
Washing as described above is performed until the residual solvent in the stretched molded product is less than 1% by weight. Thereafter, the cleaning solvent is dried. The cleaning solvent can be dried by heat drying, air drying, or the like. It is desirable that the dried stretched molded product be further heat-set.
[0031]
The heat setting is performed at a relatively high temperature, if necessary, under a stress that prevents the resulting shrinkage in at least one direction. The heat setting temperature is set in the range of the crystalline melting point of the polyolefin composition + 30 ° C. or less. For example, in the composition containing ultra high molecular weight polyethylene, it is 100-140 degreeC, More preferably, it is 110-130 degreeC. If the melting point of the crystal exceeds + 30 ° C., the strength of the microporous film is extremely lowered or the microporous film is dissolved, so that it is difficult to maintain the shape. The heat setting time is not particularly limited, but is preferably from 0.1 second to 100 hours. If it is less than 0.1 seconds, there is almost no effect of heat setting, and the air permeability is not improved so much. Exceeding 100 hours is not preferable because not only the productivity is lowered but also the resin is severely deteriorated.
[0032]
4). Hydrophilization treatment of polyolefin microporous membrane
If necessary, the polyolefin microporous membrane of the present invention can be further subjected to surface modification such as hydrophilization treatment by surfactant treatment.
As the surfactant used for the treatment of polyolefin microporous membrane, polyether type nonionic surfactant, sulfone type ionic surfactant, etc. can be used in polyolefin microporous membrane ESCR (environmental stress crack). Polyether type nonionic surfactants such as polyoxyethylene alkyl ether, polyoxyethylene alkyl phenyl ether, polyoxyethylene alkyl allyl ether, fatty acid monoglyceride, sorbitan fatty acid ester and the like are preferable from the standpoint of deterioration of strength. In particular, a polyether type nonionic surfactant having a weight average molecular weight of 1500 to 50000, a molecular weight distribution Mw / Mn of 10 or less, and a melting point of 30 ° C. or more is preferable.
[0033]
The surfactant is preferably used as a solution dissolved in a solvent. The solvent is not particularly limited as long as it dissolves the surfactant, but is preferably a solvent selected from at least one of water and alcohols having 1 to 10 carbon atoms, particularly methyl alcohol, ethyl alcohol, propyl. Alcohol, a mixed solvent of water and methyl alcohol, and a mixed solvent of water and ethyl alcohol are preferred. The concentration of the surfactant solution with respect to the solvent is preferably 0.01 to 5% by weight, more preferably 0.1 to 5% by weight. If the concentration of the surfactant is less than 0.01% by weight, the lyophilic property is insufficient, and when used as a battery / capacitor separator, the electrolyte will drain and long-term capacity degradation will occur, resulting in a water treatment filter. When it is used as, it becomes difficult to handle due to insufficient long-term permeability. If it exceeds 5% by weight, the treatment agent closes the micropores of the polyolefin membrane, so that it prevents the movement of ions when used as a battery / capacitor separator, and it is permeable and liquid when used as a water treatment filter. It is not preferable because the sex is hindered.
[0034]
A solution in which a surfactant is dissolved in a polyolefin microporous film is treated with a roll coater, spray, gravure coating, dipping, doctor blade or the like. The lyophilic temperature and time are not particularly limited, but are preferably 5 to 60 ° C. and 0.1 to 300 seconds. By the lyophilic treatment, 0.2 to 10% by weight, preferably 0.5 to 2.5% by weight of a surfactant is adhered and coated in the pores of the polyolefin microporous membrane and on the membrane surface.
The solvent is removed from the polyolefin microporous membrane to which the surfactant solution obtained above is attached, and the lyophilic microporous membrane of the present invention is obtained by drying treatment or heat treatment. For the drying treatment, a hot roll drying method, a hot air drying method, a suction drying method, a dry room drying method, or a combination thereof can be used. The drying temperature is preferably 40 to 130 ° C., and the drying time is preferably 0.5 to 300 seconds.
[0035]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples, but the present invention is not particularly limited to the examples. In addition, the test method in an Example is as follows.
(1) Film thickness: The cross section was measured with a scanning electron microscope.
(2) Air permeability: Measured according to JIS P8117.
(3) Average through-hole diameter: Measured with a Coulter Porometer (manufactured by Coulter).
(4) Porosity: Measured by gravimetric method.
(5) Puncture strength: A microporous membrane having a thickness of 25 μm was pierced with a needle having a diameter of 1 mm (0.5 mmR) at 2 mm / sec, and the load when it was broken was measured.
(6) Tensile strength at break: The strength at break of a strip-shaped test piece having a width of 10 mm was measured according to ASTM D822.
(7) Bubble point: Measured in ethanol according to ASTM E-128-61. When the measurement limit value is exceeded, “None” is set and 150 kg / cm 2 That means the above.
(8) Thermal contraction rate: The film was allowed to stand in an atmosphere of 105 ° C. for 8 hours, and was determined from changes in length in the MD direction and TD direction.
(9) Shutdown temperature: measured as a temperature at which the air permeability becomes 100,000 sec / 100 cc or more by heating to a predetermined temperature.
(10) Meltdown temperature: measured as the temperature at which the film melts and breaks when heated to a predetermined temperature.
[0036]
Example 1
Ethylene-octene copolymer (AffityPOPPL1880, melting point) produced with a metallocene catalyst, 30% by weight of ultrahigh molecular weight polyethylene (UHMWPE) with a weight average molecular weight of 2 million, 40% by weight of high density polyethylene (HDPE) with a weight average molecular weight of 350,000 A polyolefin composition (melting point: 0.375 parts by weight of an antioxidant added to 100 parts by weight of a composition comprising 10% by weight of 100 ° C, octene content of 12.0 mol%) and 20% by weight of polypropylene having a weight average molecular weight of 530,000 165 ° C.). 30 parts by weight of this polyolefin composition was charged into a twin screw extruder (58 mmφ, L / D = 42, strong kneading type). Further, 70 parts by weight of liquid paraffin was supplied from the side feeder of this twin screw extruder, and melt kneaded at 200 rpm to prepare a polyolefin solution in the extruder.
Subsequently, a gel-like sheet was formed while being extruded at 190 ° C. from a T die installed at the tip of the extruder and being taken up by a cooling roll. Subsequently, this gel-like sheet was simultaneously biaxially stretched at 116 ° C. 5 × 5 times to obtain a stretched film. The obtained stretched membrane was washed with methylene chloride to remove the remaining liquid paraffin, followed by drying and heat setting at 120 ° C. to obtain a polyolefin microporous membrane. The composition and production conditions of this polyolefin microporous membrane are shown in Table 1, and the results of physical property evaluation are shown in Table 2.
[0037]
Example 2
In Example 1, instead of the ethylene-octene copolymer produced with a metallocene catalyst having a melting point of 100 ° C., the ethylene-octene copolymer produced with a metallocene catalyst having a melting point of 108 ° C. (AffityPOP FM1570, octene content 7.5 mol%) A polyolefin microporous membrane was obtained in the same manner as in Example 1 except that was used. The composition and production conditions of this polyolefin microporous membrane are shown in Table 1, and the results of physical property evaluation are shown in Table 2. The melting point of the composition was 165 ° C.
[0038]
Example 3
Ethylene-octene copolymer (AffityPOPPL1880, melting point) prepared by metallocene catalyst, 50% by weight of ultrahigh molecular weight polyethylene (UHMWPE) having a weight average molecular weight of 2 million, 30% by weight of high density polyethylene (HDPE) having a weight average molecular weight of 350,000 Polyolefin composition (melting point: 165) with 100 parts by weight of a composition consisting of 15 parts by weight of polypropylene having a weight average molecular weight of 530,000 and 100 parts by weight of an antioxidant at 100 ° C., 12.0 mol% of octene content) C). 20 parts by weight of this polyolefin composition was put into a twin screw extruder (58 mmφ, L / D = 42, strong kneading type). Further, 80 parts by weight of liquid paraffin was supplied from the side feeder of this twin-screw extruder and melt kneaded at 200 rpm to prepare a polyolefin solution in the extruder.
Subsequently, a gel-like sheet was formed while being extruded at 190 ° C. from a T die installed at the tip of the extruder and being taken up by a cooling roll. Subsequently, this gel-like sheet was subjected to simultaneous biaxial stretching at 115 ° C. 5 × 5 times to obtain a stretched film. The obtained stretched membrane was washed with methylene chloride to remove the remaining liquid paraffin, followed by drying and heat setting at 120 ° C. to obtain a polyolefin microporous membrane. The composition and production conditions of this polyolefin microporous membrane are shown in Table 1, and the results of physical property evaluation are shown in Table 2.
[0039]
Example 4
In Example 3, instead of the ethylene-octene copolymer produced with a metallocene catalyst having a melting point of 100 ° C., an ethylene-octene copolymer produced with a metallocene catalyst having a melting point of 108 ° C. (AffityPOP FM1570, octene content 7.5 mol%) A polyolefin microporous membrane was obtained in the same manner as in Example 3 except that was used. The composition and production conditions of this polyolefin microporous membrane are shown in Table 1, and the results of physical property evaluation are shown in Table 2. The melting point of the composition was 165 ° C.
[0040]
Comparative Example 1
Add 0.375 parts by weight of antioxidant to 100 parts by weight of a composition comprising 20% by weight of ultra high molecular weight polyethylene (UHMWPE) with a weight average molecular weight of 2 million and 80 parts by weight of 350,000 high density polyethylene (HDPE). A polyolefin composition (melting point: 165 ° C.) was obtained. 30 parts by weight of this polyolefin composition was charged into a twin screw extruder (58 mmφ, L / D = 42, strong kneading type). Further, 70 parts by weight of liquid paraffin was supplied from the side feeder of this twin screw extruder, and melt kneaded at 200 rpm to prepare a polyolefin solution in the extruder.
Subsequently, a gel-like sheet was formed while being extruded at 190 ° C. from a T die installed at the tip of the extruder and being taken up by a cooling roll. Subsequently, this gel-like sheet was subjected to simultaneous biaxial stretching at 115 ° C. 5 × 5 times to obtain a stretched film. The obtained stretched membrane was washed with methylene chloride to extract and remove the remaining liquid paraffin, followed by drying and heat setting at 122 ° C. to obtain a polyolefin microporous membrane. The composition and production conditions of this polyolefin microporous membrane are shown in Table 1, and the results of physical property evaluation are shown in Table 2.
[0041]
Comparative Example 2
A composition comprising 20% by weight of ultra high molecular weight polyethylene (UHMWPE) having a weight average molecular weight of 2 million, 60% by weight of high density polyethylene (HDPE) having a weight average molecular weight of 350,000 and 20% by weight of polypropylene (PP) having a weight average molecular weight of 530,000. A polyolefin composition (melting point: 165 ° C.) obtained by adding 0.375 parts by weight of an antioxidant to 100 parts by weight was obtained. 30 parts by weight of this polyolefin composition was charged into a twin screw extruder (58 mmφ, L / D = 42, strong kneading type). Further, 70 parts by weight of liquid paraffin was supplied from the side feeder of this twin screw extruder, and melt kneaded at 200 rpm to prepare a polyolefin solution in the extruder.
Subsequently, a gel-like sheet was formed while being extruded at 190 ° C. from a T die installed at the tip of the extruder and being taken up by a cooling roll. Subsequently, this gel-like sheet was subjected to simultaneous biaxial stretching at 115 ° C. 5 × 5 times to obtain a stretched film. The obtained stretched membrane was washed with methylene chloride to extract and remove the remaining liquid paraffin, followed by drying and heat setting at 122 ° C. to obtain a polyolefin microporous membrane. The composition and production conditions of this polyolefin microporous membrane are shown in Table 1, and the results of physical property evaluation are shown in Table 2.
[0042]
[Table 1]
Figure 0004280371
[0043]
[Table 2]
Figure 0004280371
[0044]
【The invention's effect】
Since the polyolefin microporous membrane of the present invention is a polyolefin microporous membrane having high strength and a small average through-hole diameter, a low shutdown temperature, and a high meltdown temperature, battery characteristics when used as a battery separator, Safety and productivity can be improved, and in particular, it has a function of preventing or reducing thermal runaway during overcharge and heating and holding tests. In addition, since it has high film strength, there is little short-circuiting even if the electrode packing density is raised, and short-circuiting due to compression at the time of charging / discharging is difficult to occur, so when using it as a separator for lithium batteries, it is very safe in terms of safety It can also be used as a reliable and reliable filter.

Claims (9)

(A)重量平均分子量50万以上の超高分子量ポリエチレン又は重量平均分子量50万以上の超高分子量ポリエチレンと重量平均分子量1万以上50万未満のポリエチレンからなる組成物、(B)融点が95〜125℃のシングルサイト触媒を使用して製造された実質的に直鎖状のエチレン−α−オレフィン共重合体及び(C)ポリプロピレンからなるポリオレフィン微多孔膜。  (A) a composition comprising ultrahigh molecular weight polyethylene having a weight average molecular weight of 500,000 or more, or ultrahigh molecular weight polyethylene having a weight average molecular weight of 500,000 or more and polyethylene having a weight average molecular weight of 10,000 to less than 500,000, and (B) a melting point of 95 to 95 A polyolefin microporous membrane comprising a substantially linear ethylene-α-olefin copolymer and (C) polypropylene produced using a single-site catalyst at 125 ° C. 前記融点が95〜125℃のシングルサイト触媒を使用して製造された実質的に直鎖状のエチレン−α−オレフィン共重合体が、エチレン−オクテン−1共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体から選ばれた少なくとも一種以上である請求項1記載のポリオレフィン微多孔膜。The substantially linear ethylene-α-olefin copolymer produced using a single-site catalyst having a melting point of 95 to 125 ° C. is an ethylene-octene- 1 copolymer, an ethylene- butene-1 copolymer. 2. The polyolefin microporous membrane according to claim 1, wherein the polyolefin microporous membrane is at least one selected from a polymer and an ethylene-hexene- 1 copolymer. 引張破断強度が800kg/cm以上である請求項1又は2記載のポリオレフィン微多孔膜。The polyolefin microporous membrane according to claim 1 or 2, which has a tensile strength at break of 800 kg / cm 2 or more. 熱収縮率が8%以下である請求項1、2又は3記載のポリオレフィン微多孔膜。  The polyolefin microporous membrane according to claim 1, 2 or 3, which has a heat shrinkage rate of 8% or less. (A)重量平均分子量50万以上の超高分子量ポリエチレン又は重量平均分子量50万以上の超高分子量ポリエチレンと重量平均分子量1万以上100万未満のポリエチレンからなる組成物、(B)融点が95〜125℃のシングルサイト触媒を使用して製造された実質的に直鎖状のエチレン−α−オレフィン共重合体及び(C)ポリプロピレンからなるポリオレフィン組成物10〜50重量%と、溶媒50〜90重量%とからなる溶液を調製し、前記溶液をダイより押出し、冷却してゲル状組成物を形成し、その後に延伸と残存溶媒の除去を行うことを特徴とするポリオレフィン微多孔膜の製造方法において、前記ゲル状組成物の延伸をポリオレフィン組成物の融点+10℃以下の温度で行い、残存溶媒の除去を延伸後、延伸工程の間、若しくは延伸前のいずれかにおいて行うことを特徴とするポリオレフィン微多孔膜の製造方法。  (A) A composition comprising an ultrahigh molecular weight polyethylene having a weight average molecular weight of 500,000 or more, or an ultrahigh molecular weight polyethylene having a weight average molecular weight of 500,000 or more and a polyethylene having a weight average molecular weight of 10,000 to less than 1,000,000, and (B) a melting point of 95 to 95 10-50% by weight of a polyolefin composition consisting of a substantially linear ethylene-α-olefin copolymer and (C) polypropylene produced using a 125 ° C. single-site catalyst, and a solvent of 50-90% In a method for producing a microporous polyolefin membrane, comprising preparing a solution consisting of 1%, extruding the solution from a die, cooling to form a gel composition, and then stretching and removing the remaining solvent. The gel composition is stretched at a temperature not higher than the melting point of the polyolefin composition + 10 ° C. Ku manufacturing method of microporous polyolefin membrane, which comprises carrying out either before stretching. 請求項1乃至4のいずれかに記載のポリオレフィン微多孔膜を親水化したことを特徴とする親水化ポリオレフィン微多孔膜。  A hydrophilized polyolefin microporous membrane obtained by hydrophilizing the polyolefin microporous membrane according to any one of claims 1 to 4. 請求項1乃至4のいずれか又は6に記載のポリオレフィン微多孔膜を用いた電池セパレーター。  A battery separator using the polyolefin microporous film according to claim 1. 請求項1乃至4のいずれか又は6に記載のポリオレフィン微多孔膜を電池セパレータとして用いた電池。  A battery using the polyolefin microporous film according to claim 1 as a battery separator. 請求項1乃至4のいずれか又は6に記載のポリオレフィン微多孔膜を用いたフィルター。  A filter using the polyolefin microporous membrane according to any one of claims 1 to 4.
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