JP4280252B2 - マスタスレーブマニピュレータ - Google Patents

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Description

本発明は、マニピュレータに関し、特にマスタスレーブマニピュレータに関する。
従来、胆のう摘出手術などの腹腔鏡下手術においては、患者の腹部に小さな穴をあけ、その部分にトラカールを取り付け、トラカールを介して内視鏡や鉗子を挿入し、術者が内視鏡の映像をモニタで見ながら鉗子を操作して手術を行っている。このような手術方法は開腹を必要としないため患者への負担が少なく、術後の回復や退院までの日数が大幅に低減される。このように腹腔鏡下手術は患者への負担が少ないという点で優れ適用分野の拡大が期待されものである。しかしその反面、術者にとっては直接患部が見られない、開閉グリッパしか設けられていない操作性に乏しい鉗子を使用し、必ずしも手術に適したものとはいえず、術者の熟練した技術を要するものであった。
そこで鉗子先端に姿勢の自由度を与え、複数の自由度を持つ操作部(マスタ部)を術者が操作し、複数の自由度を持つ先端の作業部(スレーブ部)が操作部の動きに合わせて動作するマスタスレーブ方式によって腹腔鏡下手術を行うことが研究され導入されつつある。
マスタスレーブ方式の医療用マニピュレータのひとつとして、マスタ部とスレーブ部とが離れたところに位置する遠隔操作型の装置がある。スレーブアームを患者の側に複数配し、患者から離れた所にあるマスタを操作し、医療用マニピュレータ先端の位置と姿勢を制御するもので、このシステムは複雑で大掛かりなものとなりコストやメンテナンス性が良くない。また、手術室に準備するために多くの時間を費やし手術の中断が生じるなど、現在の手術との互換性がよくない。さらには、患者の側に術者が直接近づいて手術を行うことができず、緊急時の対処ができないため安全性に対し問題がある。
もうひとつ、マスタスレーブ方式の医療用マニピュレータ構造として、マスタ部とスレーブ部のそれぞれにおける軸の一部が共通軸となっている、簡素なシステムで導入しやすい一体型の医療用マスタスレーブマニピュレータがある。先に挙げた遠隔操作型のマニピュレータに対して、この一体型マニピュレータは術者が患者の側に立ち、直接マニピュレータを操作するので、安全性の問題が大幅に軽減する。
しかし、これら医療用マニピュレータの機能は手術作業においてその処置機能を中心に開発されてきており、システムの手術室設置の容易性、術者の使いやすさ、滅菌洗浄性、システム運用開始の容易さ、コスト面などの課題を残している。
特開平08−215204号公報 特願2001−243434号
従来の技術が有する課題の一つとして、マスタスレーブ方式の医療用マニピュレータを動作させるにあたり、操作部(マスタ部)と作業部(スレーブ部)との姿勢関係が一致していない状態で動作を開始すると、操作者(術者)の思い通りにスレーブ部が動作せず操作性が悪いという欠点がある。これは、両者の姿勢が一致していない任意の状態で操作を開始すると、内視鏡モニタに映っているスレーブ部の姿勢と術者が操作している操作部との姿勢関係の違いを術者が正確に認識できず混乱してしまうためである。このような状態では、操作性が悪いとともに安全性が低下しているので、医療用マニピュレータとして解決すべき技術的な課題がある。
この課題を解決する方法の一つとして、スレーブ部の姿勢を停止させておいてマスタ部をスレーブ部の姿勢に一致させる方法がある(特許文献1参照)。これは産業用ロボットで実施されてきた方法を転用したもので、具体的には、スレーブ部とマスタ部とにそれぞれの姿勢角度を検出する検出手段と、それらの検出結果を比較する手段とを備えたマニピュレータにおいて、はじめにスレーブを停止させておき、術者がマスタ部を操作してスレーブの姿勢に一致させ、この状態からマスタスレーブ動作を開始させるものである。しかし、マスタスレーブ動作を開始または再開する際に、スレーブ部とマスタ部との姿勢合わせを術者がいちいち行うのでは必ずしも操作性が向上したとはいえない。ましてや複数の自由度のそれぞれを上記のごとく合わせなければならないので、姿勢合わせに時間がかかる。さらに、これらの課題は現場での不測の事態に臨機応変に対処するという面からも適当ではない。
もうひとつの方法として、マスタ部の姿勢にスレーブ部を自動的に一致させる方法がある(特許文献2参照)。具体的には、スレーブ部とマスタ部とにそれぞれの姿勢角度を検出する検出手段と、それらの検出結果を逐次比較する手段とを備えたマニピュレータにおいて、マスタ部とスレーブ部との姿勢偏差の大きさ及び姿勢合わせ経過時間とに基づきスレーブの動作が生成される遷移的マスタスレーブ動作を行うものである。これは、先の方法の課題点である姿勢合わせの煩わしさを解消し、かつ姿勢合わせ中であっても術者の意図を反映した動作を実現させるようにしたもので、医療用マニピュレータとしての操作性を向上させたものである。しかし、姿勢偏差が大きい状態で姿勢合わせを開始すると、スレーブ部が自動で動作する距離、時間が大きく、それが姿勢合わせ開始指令とともに動作するので、術者の意図しない自動動作が顕著に現れ、安全性に課題が残る。
そこで、本発明の目的は、上記に述べた従来技術の有する課題を解消し、マスタスレーブ方式の医療マニピュレータの操作を開始する際に、マスタ部とスレーブ部との姿勢合わせの過程を術者が意識することなく、かつ、医療機器として危険な操作者の意図しない自動動作をすることなく、かつ、姿勢合わせ動作中であっても操作者の意図を反映させることにより、操作性と安全性が向上した医療用マニピュレータを提供することにある。
本発明のマスタスレーブマニピュレータは、
動作を指令するマスタ部と、
作業部を有し前記マスタ部の指令に応じて動作するスレーブ部と、
前記マスタ部と前記スレーブ部のそれぞれの姿勢角度を検出する検出器と、
前記マスタ部からの指令により前記スレーブ部を制御する制御装置を備え、
前記制御装置は、マスタ部姿勢とスレーブ部姿勢との偏差を算出する機能と、前記偏差の絶対値と予め定めた基準値とを比較し、前記偏差が前記基準値よりも小さい時はスレーブ動作モードに、大きい時は遷移的マスタスレーブ動作モードに決定する機能と、を有し、
前記遷移的マスタスレーブ動作モードは、下記の式(a)、式(b)、式(c)を満たすものであり、
Δθ = αext Δθ 式(a)
0 ≦ αext ≦ β (D<0) 式(b)
αext ≧ β (D>0) 式(c)
ここで、
Δθはスレーブ部の目標値の時間的偏差、
Δθはマスタ部の姿勢の時間的偏差、
αextは式(b)及び式(c)を満たす係数、
βは係数、
D<0は、マスタ部姿勢の時間的偏差の符号と、マスタ部とスレーブ部の角度偏差の符号が異なるとき、
D>0は、マスタ部の姿勢の時間的偏差の符号と、マスタ部とスレーブ部の角度偏差の符号が等しいとき、
をそれぞれ示し、
前記マスタ部の動作範囲は前記スレーブ部の動作範囲より大きく、
前記マスタスレーブ動作モードにおいては前記マスタ部の動作範囲のうち前記スレーブ部の動作範囲より大きい範囲においては、スレーブ部の動作速度限界値を超えないよう処理する、飽和処理を行い、
前記遷移的マスタスレーブ動作モードにおいては前記マスタ部の動作範囲のうち前記スレーブ部の動作範囲より大きい範囲の少なくとも一部についての姿勢角度を、飽和処理することなく目標値生成に、活用することを特徴とするマスタスレーブマニピュレータ
として構成される。
また、前記マスタスレーブマニピュレータは、前記遷移的マスタスレーブ動作モードにおいて、前記偏差の符号と前記マスタ部姿勢の時間的偏差の符合との同異によって、前記スレーブ部の姿勢目標値を前記マスタ部の姿勢角度に追いつくようにする加速追随目標生成と、前記姿勢目標値をマスタ部の姿勢角度が追いつくようにする減速追随目標生成と、のいずれかを行う機能をさらに有することを特徴とする。
また、前記マスタスレーブマニピュレータは、前記加速追随目標生成または前記減速追随目標生成を行った後に飽和処理を行う機能を有することを特徴とする。
本発明によれば、マスタスレーブマニピュレータにおいて操作性と安全性とを兼備させることができる。
はじめに、本発明の概略構成について、ここでは一体型の医療用マニピュレータ(マスタスレーブマニピュレータ)を例にとって説明する。図1に示すように、医療用マニピュレータシステムは、マスタスレーブ方式で動作する医療用マニピュレータ本体1と、医療用マニピュレータ本体を制御駆動させる制御装置2と、術者の指令を入力する指令入力手段3と、医療用マニピュレータの動作状態を提示する動作状態提示器5とから構成される。
医療用マニピュレータ本体は、図2に示すように操作者(術者)が操作を指令するマスタ部8と、その動きに従って動作するスレーブ部9と、マスタ部とスレーブ部とを一体的に接続する連結部10とから構成される。マスタ部8は、図2からわかるように、3つの関節軸のまわりに回転可能なものとして構成されている。このマスタ部8の各関節軸には、その関節角度を読み取る角度センサが取り付けられ、操作者が操作した角度情報を逐次、制御装置2に送信する。スレーブ部9は処置を施すための自由度を有し、2つの関節軸のまわりに回転可能で、先端の姿勢が変化することができるとともに、先端に取り付けられたグリッパの開閉自由度をあわせ持ち、それぞれ、操作者の指令に応じて動作する。スレーブ部9はワイヤやロッド、ギヤなどで構成される動力伝達部を介して、後述のモータ21の動力が伝わることで動作する。図中7は、トラカールである。
制御装置2は、図3に示すように電源部13、演算部14、モータ駆動回路部15、安全保護装置16、各種スイッチ17から構成される。電源部13は、外部電源19からトランスを介して演算部14とモータ回路部15へ必要な電力を供給する。演算部14は、CPU、記憶装置、論理回路、IOインターフェイスで構成され、マスタ部8の姿勢角度を角度検出器22で読み取りスレーブ部9を駆動するモータ21の制御目標値を生成する機能と、モータの動作角度を測定する角度検出器23の情報を読み込みモータの制御目標値を比較し、その偏差を解消するようにモータ指令入力を算出する機能とを有する。また各種スイッチ17等の信号入力を監視し、あらかじめ決められたプログラムに沿って制御演算を行う。演算部14はこれらの処理を、予め決められた制御周期に従って図4に示すように処理を繰り返す。モータ駆動回路15は、演算部14からの指令入力に従ってモータ21へ電力を出力する回路である。安全保護装置16は、演算部14の演算周期異常、モータ駆動回路異常、緊急停止指令などの異常事態に備えて、医療用マニピュレータ本体1への電力を遮断し、この本体1の動作を直ちに停止させる装置である。各種スイッチ17は、制御装置筐体20内に装備され、医療用マニピュレータの動作状態の切換指令、電源切換などに使われる。
指令入力手段3は、操作者が直接操作することで医療用マニピュレータ本体1の動作開始や終了、動作状態の切換などの指令をスムーズに行うための手段であって、通常は手技の阻害とならないようにフットスイッチを用いること、つまり、フットスイッチとして構成されることが多い。このフットスイッチの他に、音声入力や医療用マニピュレータ本体に装着したスイッチとすることもできる。
動作状態提示器5は、医療用マニピュレータ本体1の動作状態を提示するもので、術者や手術に携わる助手などが操作状態の確認が容易であるようにして手術の安全性を高めるものである。提示結果が術者の視野に違和感無く入りやすいように、内視鏡用モニタ付近に設置されることが多い。
なお、上述の図4に示した動作を各スラップに沿って簡単に説明すれば、以下の通りである。即ち、マスタ部8およびスレーブ部9の角度検出器の出力を読み取る(S1)。次に、指令入力手段3や制御装置2に装備されたスイッチ17のそれぞれの入力状態を監視する(S2)。次に、動作指令監視結果をもとに、動作モードを決定する(S3)。次に、判定された動作モードに従って動作方式の判別とスレーブ部目標値の生成をする(S4)。次に、制御目標値にスレーブ部9が駆動するための演算とその結果をモータドライバ(モータ駆動回路部15)へ出力する(S5)。次に、動作状態を動作状態提示器5へ出力する(S6)。
医療用マニピュレータ本体1において、連結部が無くマスタ部8とスレーブ部9とが離れた箇所に設置されている形式が遠隔操作型の医療用マニピュレータである。またこのとき、マスタ部8とスレーブ部9とにそれぞれ制御装置が配備され、それらがデータ通信を行うことでマスタスレーブ動作を実現させている。
次に、図5を参照しながらマスタスレーブ動作を開始する際の手続きについて説明する。制御装置2に電源を入れると演算部14及び医療用マニピュレータ本体1にも電力が伝達され、各角度センサの情報を演算部14は読み取ることができる。通常このような電源を入れたばかりの状態において、何らかの操作をしない限り、マスタ部8とスレーブ部9との姿勢関係は一致していないことがほとんどである。またスレーブ部9も初期の姿勢のまま停止した状態にある。演算部14は操作者による動作開始指令入力の監視と、マスタ部8とスレーブ部9の姿勢角度の監視をマニピュレータの動作モードに関係なく逐次行っている(S3)。演算部14は、スレーブ部9の角度θとマスタ部8の角度θとの偏差dを式(1)より算出する。
d = θ − θ 式(1)
操作者は指令入力手段3または制御装置のスイッチ17によってマスタスレーブ動作開始の指令を演算部14に入力する。演算部14はマスタスレーブ動作開始指令入力を認識し、式(1)により算出される偏差dの大きさが予め設定されているマスタスレーブ動作基準値Aとの大きさを比較し(S41)、その結果が式(2)を満たす場合に遷移的マスタスレーブ動作モードへ移行する(S42)。
|d| > A 式(2)
式(2)を満たさない場合はマスタ部8とスレーブ部9との姿勢角度の偏差が非常に小さい状態であり、通常のマスタスレーブ動作モードへ移行する(S43)。本来、通常のマスタスレーブ動作においてはdの値がゼロであることが理想であるが、角度と読み込み間隔が離散的であるため両者が完全に一致した状態を観測することは非常にまれである。これではマスタ部8とスレーブ部9との姿勢角度がほぼ一致しているにも関わらず、通常のマスタスレーブ動作への移行が遅々として実行されない状況が発生する。マスタ部8とスレーブ部9との姿勢角度偏差が完全にゼロでなくても限りなくゼロに近いとこで十分操作性は補償されうるので、実用的な面を考慮し定数Aを導入する。
前記遷移的マスタスレーブ動作(S44)モードとは、停止状態などの非マスタスレーブ動作モードから通常のマスタスレーブ動作状態へ移行する過程であり、操作者にとっては、マスタスレーブ動作と同じ感覚で操作できるモードである。
この遷移的マスタスレーブ動作モードにおいて、演算部14はスレーブ部9の目標値の時間的偏差Δθとマスタ部8の姿勢の時間的偏差Δθの関係を係数αによって式(3)のように定義する。
Δθ = α Δθ 式(3)
遷移的マスタスレーブ動作(S44)モードにおいて、マスタ部8の姿勢の時間的偏差Δθの符号と、マスタ部8とスレーブ部9の角度偏差dの符号とによって、式(3)における係数αの値の決め方を述べる。ここで両者の符号の同異は式(4)に示すDの符号によって判定できる。Dが正ならば両者の符号が等しく、Dが負ならば両者の符号は異なる。
D = Δθ×d 式(4)
D>0のとき、すなわち、マスタ部8の姿勢の時間的偏差の符号と、マスタ部8とスレーブ部9の角度偏差の符号が等しいとき、操作者はマスタ部8の姿勢を現在のスレーブ部9の姿勢から離れる方向へ操作していることを意味する。このとき、式(5)を満足するように係数αを定めることでスレーブ部9の姿勢目標値をマスタ部8の姿勢角度に追いつくように生成することができる(加速追従目標生成)(S45)。
α > 1 式(5)
D<0のとき、すなわち、マスタ部姿勢の時間的偏差の符号と、マスタ部8とスレーブ部9の角度偏差の符号が異なるとき、操作者はマスタ部8の姿勢を現在のスレーブ部9の姿勢へ近づける方向へ操作していることを意味する。このとき、式(6)を満足するように係数αを定めることでスレーブ部9の姿勢目標値をマスタ部の姿勢が追いつくように生成することができる(減速追従目標生成)(S46)。
0 ≦ α < 1 式(6)
遷移的マスタスレーブ動作モード(S44)は上記のいずれかの場合であり、そのいずれの場合においても、操作者がマスタ部8を停止させれば係数αの値に関わらず、スレーブ部目標値の時間的偏差Δθがゼロとなるのでスレーブ部9は停止する(停止目標生成)(S47)。すなわち、遷移的マスタスレーブ動作モード(S44)であっても、操作者がスレーブ部9を任意の姿勢で停止させたいと思ったときには、そのままマスタ部8の操作を停止させればよく、直感的な操作を実現する。
演算部14は制御周期ごとに、あるいは、定められた間隔ごとに逐次、式(1)で表したdの大きさを監視しており、d=0のときは、マスタ部8とスレーブ部9の角度偏差がないことから、両者の姿勢角度が一致しているのであり、通常のマスタスレーブ動作へ動作モードを変更する。
ここまでは説明をわかりやすくするために、一般的なマスタスレーブ動作である、マスタ部の動作比率とスレーブ部の動作比率を等しく設定した動作方式を通常のマスタスレーブ動作モードとした場合を例にとって述べてきた。次に、係数αの設定方法について、種々のマスタスレーブ動作モードに対応できるように拡張して説明する。
通常のマスタスレーブ動作において、操作性の向上を目的にマスタ部8とスレーブ部9の姿勢動作比率を変化させることが行われる。例えば、マスタ部8の姿勢変化に対しスレーブ部9の姿勢変化を半分にする場合である。このような設定は、スレーブ部9に微細な動きを要求する場合に、マスタ部8では同じスケールの微細な動きが困難な場合において使われる手法である。また反対に、マスタ部8の姿勢変化に対するスレーブ部9の姿勢変化を倍にし、操作者の動作量を減らし負担を軽減する場合がある。このように通常のマスタスレーブ動作モードにおいては式(7)に示すように動作比を変更することがある。
Δθ = β Δθ 式(7)
このような通常のマスタスレーブ動作モードを有する医療用マニピュレータの場合、遷移的マスタスレーブ動作モードは、式(3)を変換した式(8)のように定義できる。
Δθ = α・(β Δθ) 式(8)
式(3)および式(8)をまとめて、遷移的マスタスレーブ動作モードにおけるスレーブ目標値とマスタ部姿勢との関係は、式(9)で定義できる。
Δθ = αext Δθ 式(9)
そして、この係数αextは通常のマスタスレーブ動作の動作比率や設計者の意図によって定まる係数βを用いて次のように表せる。
0 ≦ αext ≦ β (D<0) 式(10)
αext ≧ β (D>0) 式(11)
ところで、通常のマスタスレーブ動作を有する医療用マニピュレータでは、マスタ部8の動作範囲をスレーブ部9より大きめにとっておく構造を取り、図6に示すように、マスタ部8の角度を読み込み(S61)、その角度を飽和処理して(S62)からスレーブ部9の目標値を生成して(S63)、さらに飽和処理して演算し(S64)、駆動出力する(S65)ことが行われる。遷移的マスタスレーブ動作モードにおいては、マスタ部8とスレーブ部9の姿勢関係に違いがある状態においても擬似的にマスタスレーブ動作を実現するものであるから、飽和処理されてしまう部分も利用する機能を備えることで操作性を向上させることができる。ここで、通常のマスタスレーブ動作モードと遷移的マスタスレーブ動作モードとにおいて、マスタ部8の飽和処理演算、すなわち、通常のマスタスレーブ動作モードでの不感領域の姿勢出力値を切り捨てるか活用するかの判断と、その判断結果による場合分け処理を演算部14で構成すると煩雑になる。そこで、図7に示すように、マスタ部姿勢を読み込んで(S71)動作モードおよび動作方式に合った目標値生成を行った(S72)後に飽和処理し(S73)、駆動出力する(S74)演算過程を備える。この機能によって、通常のマスタスレーブ動作モードではもちろん、遷移的マスタスレーブ動作モードにおいてもスレーブ部9の動作範囲を超えるような駆動出力がされることがなくなり、安全な医療用マニピュレータとなる。なお飽和処理は、マスタ部8は操作者が任意に操作できるものであることから、その操作速度も任意であるが、実際はスレーブ部9を駆動するモータの動作速度やその他伝達系に動作速度の限界値が存在するために、スレーブ部9の動作速度限界値を超えないよう処理するものである。
以上より、本発明による遷移的マスタスレーブ動作モードは、式(9)、式(10)および式(11)を満たすものである。なお、マスタ部8とスレーブ部9との動作方向を変える動作方式をとる場合はαの符号を反転すれば良く、αの大きさの設定に関しては上式を満たすものである。
ここでは、式(3)における係数αの設定の応用について述べる。図8に示すように姿勢の自由度として、ヨー軸、ロール軸と、さらに付加された自由度としてグリッパ軸をあわせ持った、合計3つの自由度を有する医療用マニピュレータにおいて、そのマニピュレータのスレーブ部は基準姿勢に対し、ヨー軸が±90度、ロール軸が±180度、グリッパ軸の開き角(片角)が30度(0度が閉じた状態)の動作範囲を持っている。通常のマスタスレーブ動作の係数βを式(12)のように設定した。これはβ=1のことである。
Figure 0004280252
この医療用マニピュレータは、ロール軸の動作範囲が他の2軸より比較的大きいことから、遷移的マスタスレーブ動作において、係数を式(13)、(14)のように決めた。
Figure 0004280252
このように制御する軸ごとに係数αの値を変え、遷移的マスタスレーブ動作の動作速度を軸ごとに変えることで操作性を調整できる。また、この係数調整を、医療用マニピュレータシステムに装備されたインターフェイス、例えば制御装置に外部接続した端末などで、操作者が任意に設定変更を可能とし、設定値を演算部で読み取り作業部を制御することで、操作者の好みに合わせた調整ができる医療用マニピュレータとなる。
遷移的マスタスレーブ動作においても操作応答性を重視し、通常のマスタスレーブ動作速度より速度低下をさせずに遷移的マスタスレーブ動作モードの姿勢合わせを実現する場合は次のようにする。減速追従をやめつつ姿勢合わせをしたいので、D<0のときのαext値をβに設定する。こうすることで、マスタ部がスレーブ部に近づく場合(D<0)は姿勢差は解消しないが速度低下は発生せず、マスタ部がスレーブ部より遠ざかるように動作する場合(D>0)に姿勢差を解消する。
また反対に、安全性を重視し速度の増加をなくす場合には、遷移的マスタスレーブ動作モードにおいて加速追従をやめたいのでD>0のときのαext値をβに設定し姿勢差の解消はないが、速度増加を発生することはない。代わりに、D<0の場合に姿勢差を解消するようにαextを定める。
なお、Dの正負に関わらずαext値がともにβである場合は、偏差dがその大きさを保った状態でスレーブ部がマスタ部の動きに対して相対的に動作する場合である。これはマスタ部の構造がスレーブ部と異構造である場合、例えばスイッチやレバー操作などの相対入力装置で操作する場合に使用可能である。
つまり、前記パラメータの設定によって、遷移的マスタスレーブ動作モードにおける動作方式の取捨選択を行う機能を有するものとして構成される。
ここでは本発明をマスタスレーブ動作の再開において適用した例を述べる。操作性の向上を目的にマスタスレーブ動作中にスレーブ部の任意の動作軸を制御的に拘束する方法がある。任意の軸が拘束された状態とは、あえてマスタスレーブ動作軸の一部を非マスタスレーブ動作モードにした場合であり、再び通常のマスタスレーブ動作に戻る場合においても本発明が適用できる。拘束解除をマスタスレーブ動作開始指令に見立てて、拘束されていた軸に関して遷移的マスタスレーブ動作を行えばよい。
マスタスレーブ動作で医療用マニピュレータを操作していて、処置糸がマニピュレータの関節にからまる、マニピュレータの先端に過大な負荷がかかるなどして、生成されたスレーブ部の目標値に対して、実際のスレーブ部の姿勢がずれることが発生する。このようなとき、医療用マニピュレータは異常信号を動作状態提示器などに提示し、操作者などに知らせるとともに、異常状態を解消し、手術の安全性を即刻回復する必要がある。異常の原因を取り除いた後、医療用マニピュレータを再始動する場合、異常が発生したときの先の目標値とは異なるスレーブ部姿勢を現在のスレーブ部目標値に置き換える。このときマスタ部との姿勢偏差が生じるのでこれを解消するときに、異常信号を認識しその回復処理手続きを予め演算部に記憶させておくことで、本発明による遷移的マスタスレーブ動作を用いて迅速に通常のマスタスレーブ動作に復帰できる、すなわち、迅速かつ安全に手術を続行できる。
非マスタスレーブ動作モードからマスタスレーブ動作モードに移行する場合、安全性が確保されるのであれば、自動動作で姿勢合わせが行われた方が操作性は良くなる。例えば、体内に挿入する前などのスレーブ部がその動作範囲内で何物とも衝突することがない場合がある。医療用マニピュレータシステムに自動動作による姿勢合わせ(例えば特許文献2(ここでは自動遷移動作と名付ける))と本発明による姿勢合わせとをそれぞれ区別して指令する入力スイッチを用意し、演算部は動作指令監視過程においてにその入力を読み込み、動作判定過程において、その切り換えを行えばよい。このように、姿勢合わせにおいて、自動遷移動作と遷移的マスタスレーブ動作の切り換え機能を有することで操作性が向上した医療用マニピュレータを実現する。なお、動作指令監視過程と動作判定過程を軸ごとに演算部で処理すれば、この姿勢合わせの方法の切り換えは、姿勢軸ごとにも実施できる。
マスタ部の構造として、姿勢軸に力トルクセンサを配置し、演算部にマスタ部からの情報として力やトルクを送信する場合がある。このとき演算部では力やトルク情報を位置または速度情報へ変換しスレーブ部目標値を算出する。力トルク情報を位置または速度情報に変換する機能を備えることで、遷移的マスタスレーブ動作モードが適用できる。
医療用一体型マニピュレータシステムの概略構成図。 医療用マニピュレータ本体の概略構成図。 制御装置の概略構成図。 演算部の処理過程を表すフローチャート。 演算部の処理過程のうち、動作判定の過程を説明したフローチャート。 従来のマスタスレーブ動作モードで用いられる飽和処理順序を表した図。 遷移的マスタスレーブ動作モードで用いられる飽和処理順序を表した図。 医療用マニピュレータの自由度構成例を示したスレーブ部先端を表した図。
符号の説明
1 医療用マニュピュレータ本体
2 制御装置
3 指令入力手段
5 動作状態提示器
8 マスタ部
9 スレーブ部
10 連結部
22 角度検出器(スレーブ部)
23 角度検出器(マスタ部)

Claims (3)

  1. 動作を指令するマスタ部と、
    作業部を有し前記マスタ部の指令に応じて動作するスレーブ部と、
    前記マスタ部と前記スレーブ部のそれぞれの姿勢角度を検出する検出器と、
    前記マスタ部からの指令により前記スレーブ部を制御する制御装置を備え、
    前記制御装置は、マスタ部姿勢とスレーブ部姿勢との偏差を算出する機能と、前記偏差の絶対値と予め定めた基準値と比較し、前記偏差が前記基準値よりも小さい時はマスタスレーブ動作モードに、大きい時は遷移的マスタスレーブ動作モード決定する機能と、を有し、
    前記遷移的マスタスレーブ動作モードは、下記の式(a)、式(b)、式(c)を満たすものであり、
    Δθ = α ext Δθ 式(a)
    0 ≦ α ext ≦ β (D<0) 式(b)
    α ext ≧ β (D>0) 式(c)
    ここで、
    Δθ はスレーブ部の目標値の時間的偏差、
    Δθ はマスタ部の姿勢の時間的偏差、
    α ext は式(b)及び式(c)を満たす係数、
    βは係数、
    D<0は、マスタ部姿勢の時間的偏差の符号と、マスタ部とスレーブ部の角度偏差の符号が異なるとき、
    D>0は、マスタ部の姿勢の時間的偏差の符号と、マスタ部とスレーブ部の角度偏差の符号が等しいとき、
    をそれぞれ示し、
    前記マスタ部の動作範囲は前記スレーブ部の動作範囲より大きく、
    前記マスタスレーブ動作モードにおいては前記マスタ部の動作範囲のうち前記スレーブ部の動作範囲より大きい範囲においては、スレーブ部の動作速度限界値を超えないよう処理する、飽和処理を行い、
    前記遷移的マスタスレーブ動作モードにおいては前記マスタ部の動作範囲のうち前記スレーブ部の動作範囲より大きい範囲の少なくとも一部についての姿勢角度を、飽和処理することなく目標値生成に、活用することを特徴とするマスタスレーブマニピュレータ。
  2. 前記制御装置は、前記遷移的マスタスレーブ動作モードにおいて、前記偏差の符号と前記マスタ部姿勢の時間的偏差の符合との同異によって、前記スレーブ部の姿勢目標値を前記マスタ部の姿勢角度に追いつくようにする加速追随目標生成と、前記姿勢目標値をマスタ部の姿勢角度が追いつくようにする減速追随目標生成と、のいずれかを行う機能をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のマスタスレーブマニピュレータ。
  3. 前記制御装置は、前記加速追随目標生成または前記減速追随目標生成を行った後に飽和処理を行う機能を有することを特徴とする請求項2に記載のマスタスレーブマニピュレータ。
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