JP4279542B2 - 資産運用状況監視システム、証券取引システム、及び、コンピュータプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、資産運用委託者の資産の運用状況を監視する資産運用状況監視システム等に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1には、人生設計における個別のライフイベントに対して投資アドバイスを実現すると共に、それら個別のライフイベントを総合した人生設計全体に対する投資アドバイスを行う投資アドバイスシステムについて記載されている。この投資アドバイスシステムは、資産の登録・変更、資産割当、プランニングなどの情報に基づき、現状とプランニングのシミュレーション及び比較アドバイスを行うとともに、ユーザのライフイベントや目的などの資産管理区分毎にシミュレーションを行い、総合したライフプランについてのシミュレーションを行っている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−41804号公報(段落0021−段落0095、第1図−第27図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
米国では、SMA(Separately Managed Account)という名称で一任勘定取引と同種のサービスが広く行なわれている。また、日本でも、一任勘定取引サービスが提供されており、その人気は高まってきている。通常、一任勘定取引サービスにおいては、四半期もしくは月ごとに運用者から顧客へ取引報告書が送付されるのみである。従って、顧客が自身の資産の運用状況を常に把握し、運用方針との乖離を監視するのは困難であった。また、運用者が異なる場合、同種のニーズを持つ顧客であっても、同じ運用方針による資産運用が行なわれない可能性があった。
特許文献1に開示された投資アドバイスシステムは、投資のプランニングには有効であるが、実際に運用者が顧客資産の運用を行っているときに、そのプランとの乖離を監視するものではない。
【0005】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、顧客の資産の運用状況を監視し、顧客の資産運用方針と乖離しているか否かを監視者に通知することができる資産運用状況監視システム等を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、資産運用委託者の資産運用状況を監視し、その監視結果を監視者の端末に通知する資産運用状況監視システムであって、資産運用委託者の資産運用方針を決定する材料となる情報を示す委託者特性情報、及び、資産運用委託者の資産の運用状況を示す資産運用情報を資産運用委託者に対応づけて記憶する委託者情報データベースと、定量化された投資期間及び許容リスクを2軸とした座標平面において各軸を所定の間隔により区切ったセグメント毎に委託者特性情報を記憶する区分特性データベースと、定量化された投資期間及び許容リスクを2軸とした前記座標平面上に、資産運用委託者の定量化された投資期間及び許容リスクをプロットし、プロットされた座標が含まれるセグメントに対応した委託者特性情報を前記区分特性データベースから読み出し、読み出した委託者特性情報を前記委託者情報データベースに書き込む委託者分類手段と、有価証券の取引結果に基づき前記委託者情報データベース内の資産運用情報を更新する運用情報更新手段と、前記資産運用情報が更新された場合に、更新された資産運用情報と前記委託者情報データベース内の委託者特性情報とを基に、実際の資産運用と資産運用委託者の資産運用方針とが乖離しているか否かを判定する乖離判定手段と、前記乖離判定手段が乖離していると判定した場合に、その判定結果又はアラートを監視者の端末に通知する乖離通知手段とを備えることを特徴とする資産運用状況監視システムを提供する。
【0007】
また、本発明は、上述した資産運用状況監視システムにおいて、委託者特性情報に含まれる資産運用方針を決定する材料となる情報を用いて、資産運用委託者の資産運用方針を決定する運用方針決定手段をさらに備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、上述した資産運用状況監視システムにおいて、前記資産運用方針を決定する材料となる情報は、リスク許容度に対する選好に関する情報、投資期間に対する選好に関する情報、ポートフォリオ構成に対する選好に関する情報、及び、為替リスクに対する選好に関する情報のうち、何れか一又は複数の情報であることを特徴とする。
【0009】
また、好ましくは、上述した資産運用状況監視システムは、乖離条件データベースを更に備え、乖離条件データベースは、前記資産運用方針との乖離の程度を定量的に定義した乖離条件を記憶し、前記乖離判定手段は、前記運用方針決定手段が決定した資産運用方針と前記資産運用情報との乖離水準を定量的に定義もしくは計測し、該乖離水準と前記乖離条件との比較を行い、実際の資産運用と資産運用委託者の資産運用方針とが乖離しているか否かを判定する。
【0010】
また、好ましくは、上述した資産運用状況監視システムは、資産特性データベースを更に備え、資産特性データベースは、資産の投資対象の具体的特性を示す資産の特性情報を記憶し、前記乖離判定手段は、前記資産特性データベース内の資産の特性情報を用いて前記資産運用情報を前記委託者特性情報と比較可能な情報に変換して前記委託者特性情報との比較を行い、実際の資産運用と資産運用委託者の資産運用方針とが乖離しているか否かを判定する。
【0011】
また、好ましくは、上述した資産運用状況監視システムにおいて、資産特性データベースは、資産の投資対象の具体的特性を示す資産の特性情報を記憶し、前記乖離判定手段は、前記資産特性データベース内の資産の特性情報を用いて前記委託者特性情報を前記資産運用情報と比較可能な情報に変換して前記資産運用情報との比較を行い、実際の資産運用と資産運用委託者の資産運用方針とが乖離しているか否かを判定する。
【0012】
また、本発明は、上述した資産運用状況監視システムにおいて、前記区分特性データベースは、セグメント毎の乖離条件をさらに記憶し、前記委託者分類手段は、前記プロットされた座標が含まれるセグメントに対応した乖離条件を前記区分特性データベースから読み出し、読み出した乖離条件を前記乖離条件データベースに書き込む、ことを特徴とする。
【0013】
なお、例えば、上述した資産運用状況監視システムにおいて、前記有価証券の取引は、前記資産運用委託者から資産運用を委託された運用者によって行われる資産運用によるものであり、前記監視者は前記資産運用委託者及び/又は前記運用者としてもよい。
【0014】
また、本発明は、上述する資産運用状況監視システムと、前記有価証券の売買注文を執行する証券売買執行手段と、当該有価証券の売買注文の執行後、該売買注文が約定した場合に約定情報を前記資産運用状況監視システムに通知する約定情報通知手段とを備えることを特徴とする証券取引システムを提供する。
【0015】
また、本発明は、資産運用委託者の資産運用方針を決定する材料となる情報を示す委託者特性情報、及び、資産運用委託者の資産の運用状況を示す資産運用情報を資産運用委託者に対応づけて記憶する委託者情報データベースと、定量化された投資期間及び許容リスクを2軸とした座標平面において各軸を所定の間隔により区切ったセグメント毎に委託者特性情報を記憶する区分特性データベースとを備え、資産運用委託者の資産運用状況を監視し、その監視結果を監視者の端末に通知する資産運用状況監視システムに用いられるコンピュータプログラムであって、定量化された投資期間及び許容リスクを2軸とした前記座標平面上に、資産運用委託者の定量化された投資期間及び許容リスクをプロットし、プロットされた座標が含まれるセグメントに対応した委託者特性情報を前記区分特性データベースから読み出し、読み出した委託者特性情報を前記委託者情報データベースに書き込むステップと、有価証券の取引結果に基づき前記委託者情報データベース内の資産運用情報を更新するステップと、前記資産運用情報が更新された場合に、更新された資産運用情報と前記委託者情報データベース内の委託者特性情報とを基に、実際の資産運用と資産運用委託者の資産運用方針とが乖離しているか否かを判定するステップと、乖離していると判定した場合に、その判定結果又はアラートを監視者の端末に通知するステップと、をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムを提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。
なお、資産運用委託者(以下、単に「委託者」)は、自分の資産の運用を他人に委託する又は委託しているいずれの者であってもよい。一般的には、投資顧問業を営む会社の顧客、又は証券会社と取引一任勘定契約を締結し、資産の運用を委託している顧客である。
また、監視者は、委託者の資産運用状況を監視するいずれの者であってもよいが、資産の運用者、委託者、又は運用者の資産運用を監視する者であることが好ましい。特に好ましくは、証券会社や投資顧問会社等、金融関連会社の運用担当者またはその顧客である。
また、委託者特性情報は、顧客の資産運用の好みを表すいずれの情報であってもよいが、リスク許容度、投資期間、選好するポートフォリオ構成、為替リスクに対する選好など、資産運用方針(以下、単に「運用方針」ともいう)を決定する材料となる情報を含む。
また、資産運用情報とは、実際の資産の運用状況を示す情報であり、例えばA社の株式1000株、B社の普通社債1000万円などを表す情報である。
また、乖離条件は、委託者特性情報より導出される資産運用方針と実際の資産の運用状況とが乖離したことを特定する条件であり、好ましくは、定量的な値である。
また、資産は、取引の対象となり得ると共に運用され得る資産であり、一般的には株式・債券・投資信託・先物(商品先物を含む)・オプション等の金融資産、土地・建物を含む不動産、金などの貴金属等である。
また、リスク許容度とは、運用資産の価格変動等に対する委託者の考え方を示すいかなる指標であってもよく、定性的情報、定量的情報のいずれかを問わない。好ましくは、ポートフォリオ全体若しくは個別構成商品の期待収益率の分散若しくは標準偏差またはバリュー・アット・リスク(VaR)等のリスク指標を用い、ポートフォリオ全体について若しくは個別商品ごとに委託者、運用者、監視者のいずれかが設定する。
【0018】
図1は、この発明の一実施の形態による証券取引システムの構成を示すブロック図である。証券会社は、端末100、資産運用状況監視システム200、及び、証券売買システム300を保有し、顧客に一任勘定取引サービスを提供する。そして、証券会社の運用者は、顧客の運用方針に従って顧客資産を運用する。顧客資産の運用に際しては、端末100から証券売買システム300を介して、証券取引市場や外為市場、商品取引所などの取引所、または、資産取引の仲介を行っている資産取引仲介業者の取引市場システム400へ商品の注文を行う。証券売買システム300は、取引市場システム400から約定の通知を受け、商品の取引内容を資産運用状況監視システム200へ通知する。資産運用状況監視システム200は、取引内容や、運用方針との乖離を示すアラートを顧客の端末500へ通知する。
【0019】
端末100は、例えば、パーソナルコンピュータであり、LAN(Local Area Network)やVPN(Virtual Private Network)などのプライベートネットワークにより、資産運用状況監視システム200及び証券売買システム300と接続される。そして、運用者の入力に従い、資産運用状況監視システム200へ顧客の希望する投資目的及び/又は投資条件など資産運用方針に関するアンケート結果を通知する機能と、証券売買システム300へ商品の注文を指示する機能を有する。また、資産運用状況監視システム200からアラートを通知する電子メールを受け、ディスプレイに表示するメーラを備える。
【0020】
証券売買システム300(証券売買執行手段、約定情報通知手段)は、例えば、サーバを用いて実現することができ、例えばプライベートネットワークにより端末100及び資産運用状況監視システム200と接続され、専用線などにより取引市場システム400と接続される。そして、端末100から商品の注文の指示を受け、取引市場システム400へ商品の注文を送信する機能と、取引市場システム400から約定の通知を受け、資産運用状況監視システム200へ約定に基づく取引内容を通知する機能を有する。また、商品コード、商品名(銘柄)、時価、格付などからなる相場データと、各国通貨の円換算レートなどからなる外為データとを記憶する。
【0021】
取引市場システム400は、例えば、サーバを用いて実現することができ、専用線などのネットワークにより証券売買システム300と接続される。そして、証券売買システム300から受けた商品の注文を基に商品の取引の処理を行い、その結果となる約定を証券売買システム300へ通知する機能を有する。
【0022】
端末500は、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistants:情報携帯端末)などであり、インターネットなどの公衆網であるネットワークNと接続される。そして、資産運用状況監視システム200から受けた商品の取引内容を通知する電子メールを受け、ディスプレイに表示するメーラを備える。また、ネットワークNを介して資産運用状況監視システム200へアクセスし、資産運用状況監視システム200から送信される画面情報を受け、表示するためのブラウザを備える。
【0023】
図2は、図1に示す一実施の形態による資産運用状況監視システム200の内部構成を展開して示したブロック図である。
資産運用状況監視システム200は、例えば、サーバを用いて実現することができ、アクセス手段210、アンケート作成・回収手段220、委託者分類手段230(運用方針決定手段)、委託者情報DB(データベース)241、区分特性DB(データベース)242、乖離条件DB(データベース)243、アラート文DB(データベース)244、資産特性DB(データベース)245、アラート判定手段250(取引結果受信手段、運用情報更新手段、乖離判定手段)、運用結果通知手段260(乖離通知手段)、及び、送受信手段270からなる。
【0024】
委託者情報DB241は、委託者情報、委託者特性情報、資産運用情報、及び、運用者情報を委託者に対応づけて記憶する。
委託者情報は、顧客コード、顧客名、性別、住所、電話番号、顧客(監視者)の端末の電子メールアドレスなどアラート及び運用状況の通知先アドレス情報、ID及びパスワード、口座番号、運用方針のアンケート結果などからなる。なお、顧客コード、口座番号、IDは、委託者を一意に識別する委託者識別情報として使用される。
委託者特性情報は、顧客の資産運用の好みを示す情報であり、その資産運用方針を決定する材料となる情報を含むものである。
資産運用情報は、顧客コード、口座番号、口座残高、保有する商品名(株式、公社債・証書及び受益証券の銘柄、外国為替の通貨など)及び商品コード、商品の保有数、取引日時、約定、取引を行った運用者コードなどの情報からなる。
運用者情報は、運用者コード、氏名、所属、電話番号、ID及びパスワード、電子メールアドレスなどの通知先アドレス情報からなる。
【0025】
区分特性DB242は、顧客の区分毎の資産運用方針を示す区分特性情報を記憶する。区分特性情報には、運用方針のアンケート結果から定量化された投資期間及びリスク許容度、委託者特性情報、乖離条件を求めるための変換テーブルと、顧客の分類(セグメント)毎の委託者特性情報及び乖離条件とがある。乖離条件とは、通知すべきアラートが発生したことを判断するため条件である。乖離条件には、各商品の種別(株式、債券など、あるいは、ハイテク株、高配当株など)毎のポートフォリオにおける上限・下限値、リスク値の上限値、流動資産の上限・下限値、投資先企業の格付の下限値、含み損益の上限値、資産回転率の上限・下限値、預り資産残高の上限・下限値などが、あるいは、委託者特性情報との定量的な乖離の割合などが含まれる。なお、ここでのポートフォリオとは、時価を用いた商品の分類(国内株、外国株、国債、外債、国内株投、外国株投、国内公社投、外国公社投、変額年金保険、現金、その他)毎の割合、価格総額、含み損益、リスク、平均現金化日数や、各商品の個別銘柄に関する情報を示す。
【0026】
乖離条件DB243は、顧客毎の乖離条件を記憶する。
アラート文DB244は、乖離条件の種別毎に運用者、顧客のそれぞれへ通知すべきアラート文を記憶している。例えば、リスク値に関するアラート文、流動性に関するアラート文、投資先企業の格付け基準に関するアラート文などである。なお、顧客のみに通知するアラート、あるいは、運用者のみに通知するアラートの場合には、それぞれ、顧客へ通知すべきアラート文、あるいは、運用者へ通知すべきアラート文のみが登録されている。
資産特性DB245は、資産の特性情報を記憶する。資産の特性情報とは、資産の各投資対象とその投資対象の具体的特性、例えばリスク・リターン指標、流動性指標等を関連付けた情報である。
【0027】
アクセス手段210は、端末100、アンケート作成・回収手段220、委託者分類手段230、アラート判定手段250、運用結果通知手段260及び各種DB間のアクセスを制御する。また、端末100から受けたID及びパスワードにより運用者を認証する機能を有する。
アンケート作成・回収手段220は、アンケート画面を作成して端末100または端末500への送信をそれぞれアクセス手段210または送受信手段270へ指示する機能と、アクセス手段210または送受信手段270を介して端末100または端末500からのアンケート結果を受け、委託者情報DB241へ書き込むとともに、委託者分類手段230へ通知する機能を有する。
委託者分類手段230は、アンケート作成・回収手段220から受けたアンケート結果に基づき顧客を区分毎に分類(セグメント化)する。そして、アンケート結果あるいはセグメンテーションにより得られた顧客の委託者特性情報を委託者情報DB241に、乖離条件を乖離条件DB243へ書き込む機能を有する。
アラート判定手段250は、証券売買システム300から取引結果を受け、委託者情報DB241内の資産運用情報を更新するとともに、運用結果通知手段260へ通知する機能を有する。また、更新された資産運用情報に応じて、アラートを通知するか否かを判断し、アラートを通知すべきであると判断した場合には、アラート文DB244からアラート文を読み出し、運用結果通知手段260へ通知する機能を有する。
運用結果通知手段260は、委託者情報DB241から読み出した資産運用情報と、アラート判定手段250から受けた取引内容及びアラート文とを基に、顧客あるいは運用者へ通知すべき電子メールを作成し、端末500または端末100への電子メールの送信をそれぞれ送受信手段270またはアクセス手段210へ指示する機能を有する。
送受信手段270は、ネットワークNと接続され、端末500との電子メールを送受信する機能や、ネットワークNを介した端末500からのアクセスを制御し、端末500との間で情報を送受信する機能を有する。
【0028】
次に、本実施の形態による取引市場システムの動作について説明する。
まず、証券会社の運用者は、資産運用状況監視システム200の委託者情報DB241に顧客の情報を登録する。すなわち、運用者は、端末100から資産運用状況監視システム200にアクセスし、自身のID及びパスワードを投入する。資産運用状況監視システム200のアクセス手段210は、端末100から受信したID及びパスワードを受け、委託者情報DB241に記憶されている運用者情報内のID及びパスワードにより認証を行い、認証された場合にはアクセスを許可する。続いて、運用者は、登録を行う顧客の顧客コード、顧客名、性別、住所、電話番号、電子メールアドレス、ID及びパスワード、口座番号、口座残高を端末100へ入力する。資産運用状況監視システム200は、端末100からこれらの情報を受けると、顧客コード、顧客名、性別、住所、電話番号、電子メールアドレス、ID及びパスワード、口座番号を委託者情報DB241内の委託者情報へ、顧客コード、口座番号、口座残高を資産運用情報へ書き込む。
【0029】
続いて、証券会社の運用者は、顧客の投資目的及び投資条件など運用方針を把握するためのアンケートを実施し、アンケート結果に基づき顧客をセグメント化する。そして当該顧客に対する委託者特性情報及び乖離条件を求め、それぞれ、委託者情報DB241及び乖離条件DB243へ書き込む。具体的には、以下のような処理を行う。
運用者は、リターン重視、あるいは、安全性重視などのポートフォリオに関する考え方、為替リスクを許容できるか否かなどの為替に対する考え方、短期、あるいは、長期などの投資期間に関する考え方など、資産運用方針について顧客へのアンケートを行う。そして、端末100が表示している資産運用状況監視システム200のアンケート作成・回収手段220が生成したアンケート画面に、アンケート結果を入力して送信ボタンを押す。端末100は、アンケート結果を資産運用状況監視システム200へ送信する。
資産運用状況監視システム200のアンケート作成・回収手段220は、アクセス手段210を介して運用者の端末100からのアンケート結果を受けると、委託者情報DB241へ書き込むとともに、委託者分類手段230へ受け渡す。委託者分類手段230は、アンケート作成・回収手段220から受けたアンケート結果及び区分特性DB242内の変換テーブルにより、乖離条件、委託者特性情報、定量化された投資期間及びリスク許容度を読み出す。そして、読み出した委託者特性情報を委託者情報DB241へ書き込み、さらに、読み出した乖離条件を当該顧客に対応する乖離条件として乖離条件DB243へ書き込む。例えば、変換テーブルでは、アンケート結果により、顧客が為替リスクを好まない場合、ポートフォリオにおける外国商品の割合が一定比率内になるような顧客特性情報が、そして、この一定比率を超えた場合にアラートが通知されるような乖離条件が得られる。また、株式をある割合に抑えたい場合、ポートフォリオにおける株式の割合が一定比率内になるような顧客特性情報が、そして、この一定比率を超えた場合にアラートが通知されるような乖離条件が得られる。あるいは、長期投資を嗜好する場合、資産回転率が一定比率内になるような顧客特性情報が、そして、この一定比率より資産回転率が高まった場合にアラートが通知されるような乖離条件が得られる。
【0030】
さらに、委託者分類手段230は、読み出した定量化された投資期間及びリスク許容度により、顧客のセグメント化を実施する。
図3を用いて、顧客のセグメンテーションの方法について説明する。図において、定量化された投資期間(キャッシュフロー)を縦軸、定量化された許容リスク(期待リターン)を横軸にした座標平面が示されている。投資期間(キャッシュフロー)が長いほど長期資金(流動性が小)であり、投資期間(キャッシュフロー)が短いほど、短期資金(流動性が大)であることを表している。また、許容リスク(期待リターン)が大きいほど株式型(リスク大)であり、許容リスク(期待リターン)が小さいほど債券型(リスク小)であることを表している。さらに、座標平面は、所定の間隔により縦軸、横軸に区切られており、この区切られた1区分を1セグメントとする。そして、顧客の定量化された投資期間(キャッシュフロー)及び定量化された許容リスク(期待リターン)を座標平面上にプロットし、顧客の属するセグメントを決定する。図において、顧客A〜Eが定量化された投資期間及び定量化された許容リスクに基づいて座標平面状にプロットされており、それぞれの顧客が属するセグメントを求めている様子を示している。委託者分類手段230は、顧客の属するセグメントに対応した委託者特性情報及び乖離条件を区分特性DB242から読み出し、この委託者特性情報を委託者情報DB241へ書き込み、さらに、乖離条件を当該顧客に対応させて乖離条件DB243へ書き込む。
【0031】
なお、セグメントに対応する委託者特性情報及び乖離条件は、一例として以下の方針に従い決められている。
(1)リスクに関する委託者特性情報及び乖離条件は、例えば、VaRパラメータ等を用いて決定される。VaR(バリュー・アット・リスク)は、市場金利等の変化を統計的に分析し、保有するポジションに対して、ある確率で発生する最大損失予想額を示している。例えば、VaR(99%,1ヶ月)=105円は、1ヶ月間で105円以上損失しない確率が99%であることを示す。
(2)短期式を流動性の低い(もしくは償還年限の長い)商品により運用するのは不適切である。また、長期式は短期資金よりもリターンを志向できる。これは、短期的なリターン変動は長期的にみると平準化されてリスクが抑えられ、また、平均リターンは短期債≦長期債となるため、流動性プレミアムがとれることによる。従って、下記のような運用方針が想定される。
・短期運用でリターン志向:ハイリスクハイリターン商品(株式等)
・短期運用で安定志向:ローリスクローリターン商品(公社債投信等)
・長期運用でリターン志向:ハイリスクハイリターン商品(株式等)
・長期運用で安定志向:ミドルリスクミドルリターン商品(株式投信等)
【0032】
具体的な委託者特性情報及び乖離条件の例を以下に示す。
<委託者特性情報>
− 運用方針1:安定運用志向
− 運用方針2:予定投資期間3年
− 運用方針3:余剰資金(3年間は流動性必要なし)
− 運用方針4:株式直接投資には抵抗あり
− 運用方針5:為替リスクは完全回避
<乖離条件>
(基本方針)
− 乖離条件1:価格変動リスク VaR(99%、1ヵ月)≦運用資産の3%
− 乖離条件2:流動性プレミアム選好
(付加条件)
− 乖離条件3:国内株×、外国株×、国債〇、外債×、国内株投〇、外国株投×、国内公社投〇、外国公社投×、変額年金保険〇
− 乖離条件4:3年超の長期債×
− 乖離条件5:投資不適格銘柄への投資×
【0033】
なお、顧客の端末500からネットワークNを介して資産運用状況監視システム200にアクセスし、アンケートを行ってもよい。この場合、資産運用状況監視システム200のアンケート作成・回収手段220は、送受信手段270を介してアクセスされる端末500からID及びパスワードの通知を受け、委託者情報DB241が記憶している委託者情報内のID及びパスワードにより顧客を認証する。アンケート作成・回収手段220は、顧客を認証した場合にアンケート画面を生成し、送受信手段270へ端末500への送信を指示する。顧客の端末500は、受信したアンケート画面をブラウザに表示し、顧客は、表示されたアンケート画面へ回答を入力して送信ボタンを押す。これにより、端末500から資産運用状況監視システム200へアンケート結果が送信される。資産運用状況監視システム200のアンケート作成・回収手段220は、送受信手段270を介してアンケート結果を受信し、上記と同様の動作を行う。
また、資産運用状況監視システム200は、運用者の端末100から直接、定量化された投資期間及びリスク許容度、委託者特性情報、乖離条件を受けることでもよい。
また、顧客から以下のような運用条件を受けることでもよい。資産運用状況監視システム200の委託者分類手段230は、これらの運用条件に従った委託者特性情報及び乖離条件を、それぞれ委託者情報DB241及び乖離条件DB243へ書き込む。
(1)安全資産、リスク資産により運用方針を指定するケース。例:運用資産5000万円、ローリスクローリターン8割、ハイリスクハイリターン2割
(2)運用資産は株式のみであり、業種別、大型・小型別などの分類により運用方針を指定するケース。例:運用資産5000万円、ハイテク株5割、バイオ関連3割、金融関連2割
(3)投資尺度で運用方針を指定するケース。例:運用資産5000万円、高配当利回り株5割、低PER(Price Earnings Ratio:株価収益率)株5割
(4)資産の種類で運用方針を指定するケース。例:運用資産5000万円、株式3割、株式投資信託3割、公社債投資信託2割、外貨建てMMF(Money Management Fund:公社債投資信託)2割
【0034】
顧客の情報や委託者特性情報、乖離条件の登録後、運用者は、定められた運用方針に従って顧客資産を運用する。図4は、本発明の実施の形態による運用フローを示す図である。
運用者は、端末100へ顧客資産を運用するための商品の注文を入力すると、端末100は、入力内容に従い、証券売買システム300へ商品の注文の指示を送出する。証券売買システム300は、端末100から受けた商品の注文の指示に従い、取引市場システム400へ商品の注文を送信する。取引市場システム400は、証券売買システム300から商品の注文を受けて商品の取引の処理を行い、取引が成立した場合には約定を証券売買システム300へ返送する。証券売買システム300は、取引市場システム400から約定を受けると、商品の取引結果を端末100及び資産運用状況監視システム200へ通知する。
例えば、株式の売買の場合、商品の注文の指示、及び、商品の注文には、運用者コード、顧客コード、銘柄名、株式の数量、売買の種別、指値や執行条件などの諸条件が含まれ、約定には、約定日、単価、内出来、約定番号などが含まれる。また、公社債・証書の売買の場合、商品の注文には、運用者コード、顧客コード、回号・銘柄名、額面、売買の種別、指値や執行条件などの諸条件が、約定には、約定日、単価、内出来、為替レート、約定番号などが含まれ、受益証券の売買の場合、商品の注文には、運用者コード、顧客コード、銘柄名、数量あるいは金額、売買の種別、その他の諸条件が、約定には、約定日、単価、数量あるいは金額、為替レート、CPU約定番号などが含まれる。外国為替取引の場合、商品の注文には、運用者コード、顧客コード、売通貨、売り金額、買通貨、買い金額やその他諸条件が、約定には約定レートが含まれる。そして、証券売買システム300が資産運用状況監視システム200へ通知する取引内容には、顧客コード、運用者コード、約定、取引日時などの情報が含まれる。
【0035】
資産運用状況監視システム200のアラート判定手段250は、証券売買システム300から取引内容を受信すると、委託者情報DB241内の資産運用情報へ書き込む。そして、委託者情報DB241から当該顧客の資産運用情報を読み出す(ステップS10)。続いて、読み出した資産運用情報内の保有商品に対応する相場データ及び為替データを、証券売買システム300から読み出して内部に記憶する。
【0036】
次に、アラート判定手段250は、乖離条件DB243から当該顧客の乖離条件を読み出す(ステップS20)。そして、資産運用情報、相場データ及び為替データを基に、乖離条件と合致するか否か、すなわち、更新された資産運用情報と顧客の運用方針との乖離を判定する。具体的には、以下を行う。
まず、アラート判定手段250は、資産運用情報、相場データ及び為替データから算出されたリスク値と、乖離条件で指定されたリスク値とを比較し、リスク値が適切であるか否かの判断を行う(ステップS20)。リスク値が適切でないと判断した場合には、アラート文DB244からリスク値の乖離条件に対応するアラート文を読み出す(ステップS25)。次に、資産運用情報、相場データ及び為替データから算出された流動性と、乖離条件で指定された流動性を比較し、流動性が適切であるか否かの判断を行い(ステップS30)、流動性が適切ではないと判断した場合には、アラート文DB244から流動性の乖離条件に対応するアラート文を読み出す(ステップS35)。同様に、投資先企業の格付基準が適切であるか否かの判断を行い(ステップS40)、格付基準が適切ではないと判断した場合には、アラート文DB244から格付基準の乖離条件に対応するアラート文を読み出す(ステップS45)。さらに、ポートフォリオの含み損益が適切であるか否かの判断を行い(ステップS50)、含み損益が適切ではないと判断した場合には、アラート文DB244から含み損益の乖離条件に対応するアラート文を読み出し(ステップS55)、続いて、組入れ比率が規定範囲内であるか否かの判断を行い(ステップS60)、組入れ比率が適切ではないと判断した場合には、アラート文DB244から組入れ比率の乖離条件に対応するアラート文を読み出す(ステップS65)。さらに、その他の乖離条件があれば、資産運用情報、相場データ及び為替データを基に、乖離条件と合致するか否かの判断を行い(ステップS70)、合致する場合には、合致した乖離条件の種別に対応するアラート文をアラート文DB244から読み出す(ステップS75)。
【0037】
次に、アラート判定手段250は、ステップS25、S35、S45、S55、S65、S75において読み出したアラート文、取引内容、資産運用情報、相場データ及び為替データを運用結果通知手段260へ通知する。運用結果通知手段260は、資産運用情報、相場データ及び為替データにより、現在の資産運用情報を表すポートフォリオ(A株:X万円、B株:Y万円、C投信:Z万円、D債:W万円、保険:V万円、現金:U万円、・・・)を算出する。そして、委託者情報DB241内の委託者情報から電子メールアドレス(通知先アドレス情報)を読み出し、算出したポートフォリオ、取引内容及びアラート文を基に、顧客へ取引の内容(売買の種別、銘柄、株式数・口数、額面)、取引後のポートフォリオ、及び、アラートを通知するための電子メールを作成する。この電子メールは、送受信手段270を介して顧客の端末500へ送信される(ステップS80)。なお、この電子メールに、取引毎、一週間に一度など、顧客が指定した期間毎に、ポートフォリオが一見してわかるようなグラフを合わせて送信してもよい。さらに、運用結果通知手段260は、委託者情報DB241から運用者の電子メールアドレス(通知先アドレス情報)を読み出し、アラート文を基に運用者へアラートを通知するための電子メールを作成する。この電子メールは、アクセス手段210を介して運用者の端末100へ送信される。
【0038】
なお、資産運用方針と資産運用情報との乖離水準を求め、乖離条件と比較することにより、更新された資産運用情報と顧客の資産運用方針との乖離を判定する構成としてもよい。
例えば、委託者特性情報、乖離条件が以下のように設定されていたとする。
<委託者特性情報>
− 運用方針:安定運用志向
・VaR(1%、1カ月):ポートフォリオ全体の0〜0.3%
・VaR(1%、3ヵ月):ポートフォリオ全体の0〜1%
・VaR(1%、1年):ポートフォリオ全体の0〜3%
<乖離条件>
・VaR(1%、1カ月):運用方針との乖離 > 0%
・VaR(1%、3ヵ月):運用方針との乖離 > 0%
・VaR(1%、1年):運用方針との乖離 > 0%
また、資産運用情報が以下のように更新されたとする。
<資産運用情報>
− ポートフォリオ情報のVaR項目
・ポートフォリオ残高:2,436万円
・VaR(1%、1カ月):26万円(1%)
・VaR(1%、3ヵ月):85万円(3.4%)
・VaR(1%、1年):122万円(5%)
このとき、委託者特性情報と資産運用情報との乖離水準を測定すると、以下のようになる。
・VaR(1%、1カ月):最大値より0.7%乖離
・VaR(1%、3ヵ月):最大値より2.4%乖離
・VaR(1%、1年):最大値より2%乖離
そして、この測定された乖離水準と、乖離条件とが合致するか否かを判定する。すると、上記3項目全てが乖離条件に合致するため、これら3項目に関するアラート文が送信される。
【0039】
また、資産特性DB245内の資産の特性情報を用いて資産運用情報を委託者特性情報と比較可能な同質の情報である投資対象情報に変換し、委託者特性情報との比較を行うことで、更新された資産運用情報と顧客の資産運用方針との乖離を判定する構成としてもよい。
例えば、資産の特性情報に以下が設定されていたとする。
【表1】
また、委託者特性情報が以下のように設定されていたとする。
<委託者特性情報>
− 運用方針:絶対安定運用志向
・価格変動リスク項目 − ポートフォリオ全体平均20以下
・信用リスク項目 − ポートフォリオ全体平均50以下
・予定投資期間3年 − 流動性項目:5以上
・株式直接投資に抵抗あり − 国内株、外国株項目を排除
・為替リスクは完全回避 − 為替リスク項目:なし
このとき、資産の特性情報に基づき、投資対象情報を算出する。すなわち、委託者特性情報の「流動性項目:5以上」、「国内株、外国株項目を排除」、「為替リスク項目:なし」を適用すると、国債、国内株投、国内公社投となり、これらから価格変動リスク項目がポートフォリオ全体平均35以下、かつ、信用リスク項目がポートフォリオ全体平均50以下のポートフォリオが抽出される。この場合、国債、国内株投、国内公社投のみの組み合わせであれば、どの組み合わせであっても信用リスク項目(ポートフォリオ全体平均50以下)を満たす。また、価格変動リスク項目(ポートフォリオ全体平均20以下)を満たすには、国内株投(50%以下)、国債、国内公社債(50%以上)が要件となる。よって、以下の投資対象情報が得られる。
<投資対象情報>
・国内株(上場) :0%
・国内株(非上場) :0%
・外国株 :0%
・国債+国内公社投 :50〜100%
・外債 :0%
・国内株投 :0〜50%
・外国株投 :0%
・外国公社投 :0%
そして、得られた投資対象情報と更新された資産運用情報とを比較し、乖離を判定する。また、投資対象情報から得られた乖離条件を乖離条件DB243に記憶しておき、この乖離条件と更新された資産運用情報とを比較する構成としてもよい。
【0040】
また、DB245内の資産の特性情報を用いて委託者特性情報を資産運用情報と比較可能な同質の情報である運用特性情報に変換し、資産運用情報との比較を行うことで、更新された資産運用情報と顧客の資産運用方針との乖離を判定する構成としてもよい。
例えば、資産の特性情報に上述した表1と同様の情報が設定されており、また、資産運用情報が以下のように更新されたとする。
<資産運用情報>
・国内株(上場) :30%
・外債 :30%
・国内公社投 :40%
この資産運用情報を、資産の特性情報を用いて運用特性情報に変換すると、運用特性情報は次のとおりとなる。
<運用特性情報>
・価格変動リスク:28(=50×0.3+30×0.3+10×0.4)
・信用リスク :23(=50×0.3+20×0.3+5×0.4)
・流動性 :78(=90×0.3+50×0.3+90×0.4)
・期待利回り :4.7%(=10×0.3+5×0.3+0.5×0.4)
一方、委託者特性情報が以下のように設定されていたとする。
<委託者特性情報>
− 運用方針:リスク許容型
・ 価格変動リスク項目 − ポートフォリオ全体平均50以上
・ 信用リスク項目 − ポートフォリオ全体平均50以下
・ 予定投資期間1年 − 流動性項目:30以上
・ 期待利回り中程度 − 期待利回り項目:3%以上
・ 株式直接投資も可 − 国内株、外国株項目も可
・ 為替リスクも可 − 為替リスク項目:「あり」or「なし」
このとき、運用特性情報と委託者特性情報とを比較すると、価格変動リスクの項目のみが条件を満たしていない。従って、価格変動リスクに関するアラートが送信されることになる。また、委託者特性情報から得られる乖離条件を乖離条件DB243に記憶しておき、この乖離条件と、更新された資産運用情報から算出された運用特性情報とを比較する構成としてもよい。
【0041】
なお、上記においては、電子メールにより顧客への通知を行っているが、ネットワークNを介して資産運用状況監視システム200へアクセスされる端末500へ画面情報を送信することにより通知を行う構成としてもよい。資産運用状況監視システム200のアラート判定手段250は、送受信手段270を介してアクセスされる端末500からID及びパスワードの通知を受け、委託者情報DB241が記憶している委託者情報内のID及びパスワードにより顧客を認証する。顧客を認証した場合に、図4のステップS10〜S75の動作を行い、運用結果通知手段260は、取引の内容(売買の種別、銘柄、株式数・口数、額面)、取引後のポートフォリオ及びアラートを表示するための画面情報を作成し、送受信手段270を介して端末500へ送信する。顧客の端末500は、資産運用状況監視システム200から受けた画面情報をブラウザに表示する。
また、資産運用状況監視システム200のアラート判定手段250は、電子メールではなく、運用者の端末100へアラートを通知するための画面情報を生成して送信し、端末100は、資産運用状況監視システム200から受信した画面情報を表示する構成としてもよい。
【0042】
また、上記においては、商品の運用(取引)が発生する度に取引の内容、取引後のポートフォリオ、アラートの通知を行っているが、委託者情報DB241内の委託者情報に、毎週、毎月、四半期ごとなどの通知条件を記憶しておき、これに従い、通知を行ってもよい。また、顧客の端末500から資産運用状況監視システム200へのアクセスがあった場合にのみ通知を行う構成としてもよい。
また、アラートの通知を要するか否かを委託者情報DB241内の委託者情報に記憶しておき、アラートの通知を要する場合にのみ、顧客へアラートの通知を行ってもよい。アラートの通知を要しない場合、アラート文を委託者情報DB241に蓄積しておき、運用結果通知手段260は、顧客から明示的にアラートの通知の希望を受けた場合にのみアラート文を読み出して通知を行う構成としてもよい。
【0043】
なお、資産運用状況監視システム200のアラート判定手段250は、1週間毎、1ヶ月毎など所定の期間毎に、委託者情報DB241及び証券売買システム300内の相場データ及び為替データを読み出して、全顧客の運用利回り、営業員毎及び全営業員の平均運用利回りなど様々な情報を集計し、委託者情報DB241へ書き込む。そして、所定の成績に達しない営業員の端末100に対して、注意を促すための電子メールを作成して送信する。
【0044】
また、運用者は、商品の注文を行う前に、端末100から資産運用状況監視システム200へ商品の注文内容を送信し、資産運用状況監視システム200は、この注文内容を通知するための電子メールを作成して顧客の端末500へ送信してもよい。また、資産運用状況監視システム200は、この通知に対応して、顧客の端末500からの電子メール、あるいは、ネットワークNを介したアクセスにより、受信した注文内容を承認するか否かの情報を受け、運用者の端末100へ通知することで、顧客の承認があったときにだけ、証券売買システム300へ商品の注文を指示する構成としてもよい。
【0045】
また、資産運用状況監視システム200のアラート判定手段250は、所定の時間毎に、証券売買システム300内の相場データを読み込むとともに、乖離条件DB243を参照して、相場が所定の割合(例えば、1割)上昇又は下降した場合に、該当する商品を保有する顧客について100%安全資産に切り替えるようなアラートを通知するための電子メールを生成して運用者の端末100へ送信したり、あるいは、証券売買システム300へ自動的に100%安全資産に切り替えるような商品の注文の指示を送信してもよい。
【0046】
上記実施の形態によれば、証券会社の一任勘定取引サービスを受ける顧客など、資産の運用を委託している資産運用委託者は、資産の運用に関わる報告を随時受けることが可能となることに加え、資産運用委託者の運用方針と、実際の資産運用状況との間に乖離が発生した場合に、速やかに通知を受けることができる。また、証券会社など、資産運用委託者の資産運用を行う運用者は、人的リソースや運用コストを低減可能となり、個別に資産運用委託者の資産の運用に関わる報告や、資産の運用方針との乖離を通知することが可能となる。
さらに、証券会社などの運用者は、資産運用委託者の資産の運用に際して、資産運用委託者の資産の運用方針との乖離が検出されたときにはアラートを受けることができる。よって、同種のニーズを持つ資産運用委託者の資産を共通の資産運用方針により運用する場合に、運用者による運用成績のぶれの縮小を図ることができる。
【0047】
なお、上述の端末100、資産運用状況監視システム200、証券売買システム300、取引市場システム400、及び、端末500は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、上述した動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでいうコンピュータシステムとは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものである。
【0048】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ROMの他に、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のシステムやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0049】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0050】
【発明の効果】
この発明によれば、証券会社の一任勘定取引サービスを受ける顧客など、資産の運用を委託している資産運用委託者の資産運用方針と、実際の資産運用状況との間に乖離が発生した場合に、その旨を監視者に通知することができる。
さらに、証券会社などの運用者は、資産運用委託者の資産の運用に際して、資産運用委託者の資産の運用方針との乖離が検出されたときには、その旨の通知を受けることで、同種のニーズを持つ資産運用委託者の資産を共通の資産運用方針により運用する場合に、運用者による運用成績のぶれの縮小を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施の形態による証券取引システムの構成を示すブロック図である。
【図2】 同実施の形態による資産運用状況監視システムの構成を示すブロック図である。
【図3】 同実施の形態による顧客のセグメント化方法を示す図である。
【図4】 同実施の形態による運用フローを示す図である。
【符号の説明】
100、500…端末
200…資産運用状況監視システム
210…アクセス手段
220…アンケート作成・回収手段
230…委託者分類手段
241…委託者情報DB
242…区分特性DB
243…乖離条件DB
244…アラート文DB
245…資産特性DB
250…アラート判定手段
260…運用結果通知手段
270…送受信手段
300…証券売買システム
400…取引市場システム
Claims (10)
- 資産運用委託者の資産運用状況を監視し、その監視結果を監視者の端末に通知する資産運用状況監視システムであって、
資産運用委託者の資産運用方針を決定する材料となる情報を示す委託者特性情報、及び、資産運用委託者の資産の運用状況を示す資産運用情報を資産運用委託者に対応づけて記憶する委託者情報データベースと、
定量化された投資期間及び許容リスクを2軸とした座標平面において各軸を所定の間隔により区切ったセグメント毎に委託者特性情報を記憶する区分特性データベースと、
定量化された投資期間及び許容リスクを2軸とした前記座標平面上に、資産運用委託者の定量化された投資期間及び許容リスクをプロットし、プロットされた座標が含まれるセグメントに対応した委託者特性情報を前記区分特定データベースから読み出し、読み出した委託者特性情報を前記委託者情報データベースに書き込む委託者分類手段と、
有価証券の取引結果に基づき前記委託者情報データベース内の資産運用情報を更新する運用情報更新手段と、
前記資産運用情報が更新された場合に、更新された資産運用情報と前記委託者情報データベース内の委託者特性情報とを基に、実際の資産運用と資産運用委託者の資産運用方針とが乖離しているか否かを判定する乖離判定手段と、
前記乖離判定手段が乖離していると判定した場合に、その判定結果又はアラートを監視者の端末に通知する乖離通知手段と
を備えることを特徴とする資産運用状況監視システム。 - 委託者特性情報に含まれる資産運用方針を決定する材料となる情報を用いて、資産運用委託者の資産運用方針を決定する運用方針決定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の資産運用状況監視システム。
- 前記資産運用方針を決定する材料となる情報は、リスク許容度に対する選好に関する情報、投資期間に対する選好に関する情報、ポートフォリオ構成に対する選好に関する情報、及び、為替リスクに対する選好に関する情報のうち、何れか一又は複数の情報であることを特徴とする請求項2に記載の資産運用状況監視システム。
- 前記資産運用状況監視システムは乖離条件データベースを更に備え、該乖離条件データベースは、前記資産運用方針との乖離の程度を定量的に定義した乖離条件を記憶し、
前記乖離判定手段は、前記運用方針決定手段が決定した資産運用方針と前記資産運用情報との乖離水準を定量的に定義もしくは計測し、該乖離水準と前記乖離条件との比較を行い、実際の資産運用と資産運用委託者の資産運用方針とが乖離しているか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の資産運用状況監視システム。 - 前記資産運用状況監視システムは資産特性データベースを更に備え、該資産特性データベースは、資産の投資対象の具体的特性を示す資産の特性情報を記憶し、
前記乖離判定手段は、前記資産特性データベース内の資産の特性情報を用いて前記資産運用情報を前記委託者特性情報と比較可能な情報に変換して前記委託者特性情報との比較を行い、実際の資産運用と資産運用委託者の資産運用方針とが乖離しているか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかの項に記載の資産運用状況監視システム。 - 前記資産運用状況監視システムは資産特性データベースを更に備え、該資産特性データベースは、資産の投資対象の具体的特性を示す資産の特性情報を記憶し、
前記乖離判定手段は、前記資産特性データベース内の資産の特性情報を用いて前記委託者特性情報を前記資産運用情報と比較可能な情報に変換して前記資産運用情報との比較を行い、実際の資産運用と資産運用委託者の資産運用方針とが乖離しているか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかの項に記載の資産運用状況監視システム。 - 前記区分特性データベースは、セグメント毎の乖離条件をさらに記憶し、
前記委託者分類手段は、前記プロットされた座標が含まれるセグメントに対応した乖離条件を前記区分特性データベースから読み出し、読み出した乖離条件を前記乖離条件データベースに書き込む、
ことを特徴とする請求項4に記載の資産運用状況監視システム。 - 前記有価証券の取引は、前記資産運用委託者から資産運用を委託された運用者によって行われる資産運用によるものであり、前記監視者は前記資産運用委託者及び/又は前記運用者である
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかの項に記載の資産運用状況監視システム。 - 請求項1から請求項8のいずれかの項に記載の資産運用状況監視システムと、
前記有価証券の売買注文を執行する証券売買執行手段と、
当該有価証券の売買注文の執行後、該売買注文が約定した場合に有価証券の取引結果を前記資産運用状況監視システムに通知する約定情報通知手段と
を備えることを特徴とする証券取引システム。 - 資産運用委託者の資産運用方針を決定する材料となる情報を示す委託者特性情報、及び、資産運用委託者の資産の運用状況を示す資産運用情報を資産運用委託者に対応づけて記憶する委託者情報データベースと、定量化された投資期間及び許容リスクを2軸とした座標平面において各軸を所定の間隔により区切ったセグメント毎に委託者特性情報を記憶する区分特性データベースとを備え、資産運用委託者の資産運用状況を監視し、その監視結果を監視者の端末に通知する資産運用状況監視システムに用いられるコンピュータプログラムであって、
定量化された投資期間及び許容リスクを2軸とした前記座標平面上に、資産運用委託者の定量化された投資期間及び許容リスクをプロットし、プロットされた座標が含まれるセグメントに対応した委託者特性情報を前記区分特性データベースから読み出し、読み出した委託者特性情報を前記委託者情報データベースに書き込むステップと、
有価証券の取引結果に基づき前記委託者情報データベース内の資産運用情報を更新するステップと、
前記資産運用情報が更新された場合に、更新された資産運用情報と前記委託者情報データベース内の委託者特性情報とを基に、実際の資産運用と資産運用委託者の資産運用方針とが乖離しているか否かを判定するステップと、
乖離していると判定した場合に、その判定結果又はアラートを監視者の端末に通知するステップと、
をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
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