JP4278961B2 - 筆記具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フェルトペンなどに代表される筆記具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、フェルトペン等のようにペン芯にフェルト等の布製の芯を用いている筆記具においては、ペン芯を押圧することによってインク室に貯留されているインクがペン芯に供給されるもの(例えば、特許文献1参照。)が一般的である。 なお、このような筆記具の例を図4を用いて説明する。
【0003】
筆記具100は、ペン軸3の先端に設けられた先筒4に、軸方向に移動可能なように保持されたペン芯5と、ペン芯5の押圧又はその解除に応じて上記軸方向に移動する弁体6とを有しており、この弁体6によって、ペン芯5に通じるインク流通路10が開閉されることで、インク室2からペン芯5へのインク供給が制御されるようになっている。
【0004】
このペン芯5は、先筒4に圧入され、ペン芯5の側面と先筒4の内周とが圧接することによりその摩擦力で先筒4に保持されており、その基端部52は弁体6と接触している。また、弁体6は、保持部材7によって軸方向に移動可能に保持され、弁体6をペン軸3の先端方向に付勢する押しバネ8も保持部材7に保持される構成であって、弁体6が弁座91(インク流通路10の内壁)に対して接離方向に移動して鍔部61が弁座91に当接又は退避することによってインク流通路10が開閉されるようになっている。なお、図示されていないが保持部材7には開口部が設けられ、保持部材7の内外は連通しており、インク室2内のインクは保持部材7内に入り込んでいる。
【0005】
この筆記具100では、ペン芯5を押圧してペン芯5を軸方向に摺動させることに伴って、図5のように、弁体6の鍔部61が弁座91から離間してインク流通路10が開いてインクがペン芯5に供給される。また、かかる押圧を解除することにより、弁体6の鍔部61が弁座91に接触するよう移動してインク流通路10を閉じ、これに伴い、ペン芯5も軸方向先端側に摺動する。よって、ペン芯5を押圧したり、上記押圧を解除したりすることにより適切な量のインクをペン芯5へ供給することが可能となっている。
【0006】
なお、この構造では、ペン芯5に適切な量のインクを供給するため、ペン芯5と先筒4の内周との圧接状態は、確実に摺動可能な状態となっている。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−157379号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ペン芯5を押圧したり、当該押圧を解除したりしてペン芯5を繰り返し摺動させていると、先筒4の内周との間に発生する摩擦等によってペン芯5の断面積が徐々に小さくなり、ペン芯5と先筒4の内周との間隙が大きくなったり、ペン芯5がインキを含むことによりペン芯5の側面と先筒4の内周との摩擦抵抗が低下したりすることにより、ペン芯5が先筒4に圧接出来なくなり、ペン芯5が先筒4から抜け落ちる可能性があった。
【0009】
上記のような抜け落ちを防止する方法としては、ペン芯5の断面積を大きくして、ペン芯5の側面と先筒4の内周との圧接力を大きくすることが考え得る。しかし、かかる場合については、ペン芯5を先筒4に圧入する際に必要な力が増大し、円滑に嵌入作業を行うことが出来なかったり、圧入する際にかかる力によりペン芯5を損傷してしまう可能性が想定される。また、上記圧入が正常に行われたとしても、上記圧接力が大きくなりすぎて円滑な動作が阻害されることがある。
【0010】
すなわち、従来の筆記具では、ペン芯5の確実な保持と円滑な動きとを両立させるために、極めてシビアな寸法管理(はめあい)が要求されるため、このような寸法管理を例えばフェルトからなるペン芯について行うことは難しく、その分生産効率が低下し、コストを削減する上での課題となっていた。
【0011】
本発明は、ペン芯の軸方向への繰り返し移動にもかかわらず、ペン芯が先筒から抜け落ちることを長期にわたって防止し、かつ、シビアな寸法管理を不要としながらも確実な保持と円滑な動作が行われることにより生産効率を向上させ、コスト削減が図ることが可能な筆記具を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、先端に先筒を有するペン軸と、このペン軸の先端に、軸方向に移動可能なように嵌入される繊維製のペン芯とを備え、このペン芯が前記先筒に嵌入された状態で軸方向に押圧されることでペン軸内のインク室に貯留されているインクがペン芯に供給され、上記押圧が解除されることにより上記ペン芯へのインク供給が阻止される筆記具において、上記ペン芯の基端部側面に、軸方向と直交する方向に突出し、かつ、軸方向基端側に向けて徐々にその突出量が減少する形状の外側面をもつ突出部が設けられ、上記先筒の内周には、内側に向かって突出し、上記ペン芯の突出部に対して軸方向に当接可能な係合部が具備され、上記ペン芯は、上記突出量が減少するように弾性変形した状態でその突出部は上記係合部の内側を先端側から通過可能であり、かつ、上記係合部を通過してから上記弾性変形から復元した状態で、上記突出部が上記係合部に対して基端側から当接することにより、先筒から先端側へのペン軸の抜け止めがなされ、かつ、その当接の位置から基端側の所定位置まで軸方向に移動可能となるものである。
【0013】
この場合、ペン芯を先筒に嵌入する際には、上記ペン芯の突出部は、その外側面が軸方向基端側に向けて徐々にその突出量が減少する形状となっているため、上記ペン芯の突出部が上記係合部を通過するための作業が円滑に行われる。
【0014】
また、ペン芯を先筒に嵌入し、当該ペン芯の突出部が上記先筒の係合部より基端側に位置する状態では、上記突出部が、上記係合部に基端側から当接することにより、上記突出部が、上記ペン軸先端側に移動することが阻止されるため、ペン芯の側面と先筒の内周とが必ずしも圧接していなくても、上記突出部が上記係合部に係合した状態では上記ペン芯がペン軸先端側に移動することが阻止される。よって、ペン芯を繰り返し移動させることにより、ペン芯の断面積が若干小さくなったり、ペン芯の側面と先筒の内周との摩擦抵抗が低下しても、ペン芯が先筒から抜け落ちることが防止される。
【0015】
なお、上記のようにペン芯の側面と先筒の内周は、必ずしも圧接させる必要がなく、筆記するときに生ずるペン芯のがたつきが筆記に悪影響を及ぼさない程度のはめ合いであればよい。すなわち、上記ペン芯の断面積は、必ずしも圧接させる程度までの寸法にする必要がないため、ペン芯ペン芯と先筒とのはめ合いについて、従来のように、上記圧接を確保しながらペン芯の移動をも確保するといったシビアな寸法公差が要求されない。よって、製造効率を向上させることが出来、コスト削減の点においても有利となる。
【0016】
さらに、本発明は、上記の構成に加え、上記ペン芯の基端面に、先端側へ切り込まれるように切欠が形成され、上記ペン芯は、上記切欠の幅が狭まるように弾性変形した状態でその突出部は上記係合部の内側を先端側から通過可能であり、かつ、上記係合部を通過してから上記弾性変形から復元した状態で、上記突出部が上記係合部に対して基端側から当接することにより、先筒から先端側へのペン軸の抜け止めがなされるようにしたものである。
【0017】
この場合、ペン芯を先筒に嵌入する際には、上記切欠の幅は狭まるように弾性変形するため、上記ペン芯の突出部が上記係合部を通過するための作業がより円滑に行われる。さらには、上記切欠を形成しない場合と比較して、突出部の突出を大きく形成しても上記係合部を通過させることが出来るため、上記弾性変形から復元した状態でペン軸の抜け止めがより確実に行われる。
【0018】
なお、上記ペン芯の切欠は、上記ペン芯突出部の突出方向に対し、略直交する方向に伸びるように形成することにより、上記切欠の幅が狭まるように弾性変形することも可能である。
【0019】
また、上記ペン芯の突出部の軸方向先端側に、軸方向と略直交する当接面が形成され、この当接面が上記係合部に基端側から当接するようにすると、上記突出部の当接面が上記係合部に基端側から当接したとき、上記突出部は弾性変形し難く、上記突出部がペン軸の係合部を通過させるときの抵抗が増し、ペン芯が先筒から抜け落ちることがさらに低減される。
【0020】
なお、上記所定位置とは、例えば上記ペン軸係合部より基端側のペン軸の内周から突出した部分に、上記ペン芯の基端面が当接する位置などが挙げられる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について、図1、図2を用いて説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されることはない。なお、以下の説明において「先端側」とは、ペン芯が先筒から突出する側(図1、図2では上側)を意味し、「基端側」とは「先端側」と反対の側(同図では下側)を意味する。
【0022】
図1、図2は共に、本発明に係る筆記具のペン芯部分を示す一部断面図であり、図1は、弁体がインク流通路を閉じた状態を示す図、図2は弁体がインク流通路を解放した状態を示した図である。以下、図1を用いて説明すると、本発明に係る筆記具1は、ペン軸本体30の先端に先筒4が取り付けられたペン軸3と、先筒4の先端に取り付けられたペン芯5とを有している。ペン芯5は、先筒4の内壁41に嵌入されており、内壁41内でペン軸3の軸方向に移動自在となるように先筒4に保持されている。
【0023】
さらにペン軸本体30は、内部に形成されたインク室2と、先端側外周に先筒4と螺着するように形成された雄ねじ部31とを有し、その一端は開口されている。そして、その開口部分には、ペン芯5に通じるインク流通路10を開閉する弁体6、及び、この弁体6を保持する保持部材7並びに弁座部材9が備えられている。
【0024】
保持部材7は、弁体6がペン軸3の軸方向に移動可能となるように弁体6及び押しバネ8(後述)を保持するものであって、先端側に開口したキャップ形状をなしてペン軸本体30の先端に固定されている。そして、この底部には貫通孔71が設けられ、弁体6の本体軸62が貫通するようになっている。なお、保持部材7の側壁72には、図示されていないが開口部が設けられ、この開口部を通じて保持部材7の内部とインク室2とが連通している。
【0025】
保持部材7の先端には、弁座部材9が嵌合されている。また、その一部は、弁体6の先端部60が出没可能なように開口され、その開口部分の内周壁が弁座91として機能するようになっており、当該開口部分が保持部材7の内部を介してインク室2からペン芯5にインクを流通させるインク流通路10として機能するようになっている。
【0026】
弁体6は、軸状に形成され、先端部60と、鍔部61と、本体軸62とを備えている。先端部60は弁座91より小径であり、前述の通り、弁座91に挿通可能なようになっている。また、鍔部61は、弁座91より大径であり、鍔部61が弁座91に当接することによってインク流通路10を閉塞するようになっている。なお、本体軸62は、少なくともその基端部分が貫通孔71より小径であり、その部分については、前述の通り貫通孔71と挿通可能なようになっている。
【0027】
また、本体軸62の外周には、圧縮コイルばねからなる押しバネ8が取り付けられている。そして、その両端は、鍔部61及び保持部材7に接触しており、押しバネ8の弾発力で弁体6が常時ペン芯5側(ペン軸3の先端側)に付勢されている。この押しバネ8が弁体6を付勢することによって、弁体6は、その鍔部61が弁座91に当接する状態が保たれ、通常時はインク流通路10を閉じてペン芯5へのインク供給を停止した状態に保持される。弁体6は、その本体軸62が貫通孔71に嵌入され、かつ、先端部60が弁座91に嵌入されることによって、ペン軸3の軸方向(本図では上下方向)にスライド移動自在とされている。ペン芯5が押圧によってペン軸3の基端側に押し込まれた場合には、それに伴って弁体6が押しバネ8の付勢力に逆らって基端側に移動し、鍔部61が弁座91から離間して、弁体6がインク流通路10を開く位置に移動するようになっている。
【0028】
先筒4は、ペン芯5を軸方向に移動可能なように保持するものであって、内壁41、外壁42、係合部43、及び雌ねじ部44とを備えている。
【0029】
内壁41の内周には係合部43と雌ねじ部44とが備えられ、雌ねじ部44は、ペン軸3の雄ねじ部31に螺着している。そして、係合部43は、内壁41の内周側に、軸方向基端側に向かって徐々にその突出量を増すように突出し、その最も基端側には軸方向と略直交する係合部側当接面45が形成され、後述するようにペン芯5の突出部53の当接面56と係合可能なようになっている。外壁42は、内壁41の外周を一定間隔をあけて囲うように設置されており、内壁41と外壁42との間にキャップ(図示せず)が嵌着するようになっている。
【0030】
ペン芯5は、ペン先51と基端部52とを備えている。ペン先51は、筆記媒体(例えば紙、ボード等)と直接接触し、筆記媒体に筆記する部分であり、その大きさは、必要に応じて任意に設定される。基端部52には、突出部53と、基端面54と、切欠55とが備えられている。突出部53は、軸方向と直交する方向に突出し、かつ、基端側に向けて徐々にその突出量が減少する形状の外側面53aを有し、その先端面における基端部52の幅は少なくとも内壁41の係合部43が設けられた部分より広く、先筒4の係合部43に係合可能なようになっている。なお、図1、図2においては、突出部53の軸方向先端側には、軸方向と略直交する当接面56が設けられ、この当接面56と係合部側当接面45とが係合するようになっている。切欠55は、基端面54から先端側へ切り込まれる形状(図1、図2においてはV字型)、すなわち突出部53の突出方向に対し直交する方向に伸びるように設けられ、基端面54の両端から圧縮力を加えることにより、切欠55の幅が狭まるように弾性変形することが可能となっている。
【0031】
ペン芯5が先筒4に保持されている状態についてであるが、ペン芯5は、先筒4の先端側から圧入されており、その突出部53は係合部43を通過して、突出部53が係合部43より基端側に位置するように配置されている。かかる圧入を行う場合、突出部53が係合部43を通過するときには基端面54の両端から圧縮力が加わって、突出部53の突出量が減少し、かつ、切欠55がその幅が狭まるように弾性変形し(図示せず)、突出部53が係合部43を通過した後は、その突出部53及び切欠55の形状が復元するようになっている。
そして、ペン芯5は、その突出部53が係合部43に当接する位置と、基端面54が弁座部材9に当接する位置との間を軸方向について移動可能なようになっている。また、少なくともペン先51は、先筒4の内壁41に接触しており、ペン芯5にガタつきが起こることを防止している。そして、ペン芯5の基端面54と弁体6の先端部60とが接触することにより、ペン芯5は、弁体6を介して押しバネ8に先端方向に向けて付勢されている。なお、図1においては、突出部53の当接面56は係合部43に係止しており、ペン芯5は、これ以上先端側に移動することが阻止されている。
【0032】
図1の状態から、ペン芯5が基端側に押圧されることにより、図2のように弁体がインク流通路10を解放した状態となる。以下、図2を用いてその状況につき説明する。
【0033】
ペン芯5の基端部52は、図1の状態(突出部53が係合部43に係合している状態)から基端側に移動し、その基端面54は弁座部材9に接触している。それに伴い、弁体6は、押しバネ8の付勢力に逆らって押しバネ8を圧縮し、軸方向基端側に移動して弁座91から離間している。すなわち、インク流通路10が開口された状態となっている。この状態では、インク室2から保持部材7の内部に流入するインクが、インク流通路10を経てペン芯5に供給されるようになっている。なお、ペン芯5の基端面52には切欠55が設けられているため、インク流通路10を経たインクに接する面積、すなわち表面積がふえるため、より効率よくインクをペン芯5に供給することが可能となる。
【0034】
また、上記押圧を解除することにより、押しバネ8は圧縮状態から解放され、その付勢力により弁体6及びペン芯5は先端側に移動する。そして、弁体6の鍔部61が弁座91に当接することにより、弁体6はこれ以上先端方向へ移動することが阻止される。また、ペン芯5についても、突出部53の当接面56が先筒4の係合部側当接面45に当接し、これ以上軸方向先端側に移動することが阻止される。よって、図1に示す状態に戻り、インク流通路10が閉じられ、インク室2のインクがペン芯5に供給されることが阻止される。
【0035】
すなわち、ペン芯5を押圧したり、その押圧を解除したりすることにより、ペン芯5及び弁体6を、軸方向基端側に移動させたり、押圧を解除して軸方向先端側へ戻したりし、ペン芯5に供給されるインキ量を適切に調節する。
【0036】
以下にペン芯5を先筒4に圧入する時の状況について説明する。まず、ペン芯5の突出部53が、先筒4の係合部43に接触するまでペン芯5を先筒4に圧入する。次に、突出量53が係合部43を通過するまで、上記圧入を継続する。この際、突出部53は、軸方向と直交する方向に突出し、かつ、その外側面53aが基端側に向けて徐々にその突出量が減少する形状となっているため、突出部53は、その基端側の幅狭の部分から係合部43に接触し、徐々に幅広の部分が接触していく。また、ペン芯5の基端面54には、基端面54から先端側へ切り込まれ、かつ、突出部53の突出方向に対して略直交する方向に延びる切欠55が形成され、この切欠55の幅は狭まるように弾性変形することが可能となっているため、突出量53が係合部43を通過するときに上記弾性変形によって突出部53の最大幅も狭まる。そして、突出部53が係合部43を通過し、突出部53が係合部43より基端側に圧入された後は、切欠55の形状が上記のように狭まった状態から再び弾性変形前の状態に復元し、突出部53が係合部43に対して当接可能な状態となる。
【0037】
このような構成の筆記具1によれば、突出部53の外側面53aは、軸方向と直交する方向に突出し、かつ、基端側に向けて徐々にその突出量が減少する形状であり、かつ切欠55の形状によって容易に弾性変形するため、突出部53の突出量が大きくても無理なく先端側から基端側へ突出部53を係合部43の内側に通すことができる。よって、ペン芯5を痛めることなく円滑に先筒4に取り付けることができる。
【0038】
そして、係合部43の内側を通過した後は、軸方向に対して略直交する当接面56が係合部43に基端側から当接することによりペン芯5が先筒4から先端側に離脱することが確実に防止される。このため、従来のようにペン芯5と係合部4との圧接による摩擦力のみでペン芯5を保持する構造と異なり、ペン芯5の断面積が若干小さくなったり、ペン芯5の側面と先筒4との摩擦抵抗が低下しても、ペン芯5が先筒4から抜け落ちるのを防止することができる。
【0039】
また、ペン芯5の側面と先筒4との圧接の有無にかかわらず、ペン芯5が先筒4から抜けることが阻止されるため、若干寸法公差がマイナス側になったとしても、ペン芯5が先筒4から抜け落ちることはない。したがって、ペン芯5と先筒4とのはめ合いについてシビアな寸法公差は要求されない。よって、生産効率を上げることができ、コスト削減の点においても有利となる。
【0040】
なお、ペン芯5の突出部53の軸方向先端側に、軸方向と直交する当接面56が形成され、この当接面56が係合部43に基端側から当接することになるため、突出部53が先筒4の係合部43を基端側から通過するための抵抗が大きくなる。よって、ペン芯5が先筒4から抜け落ちる可能性をさらに低減出来る。
【0041】
また、係合部43には、その最も基端側に軸方向と略直交する係合部側当接面45が形成されているため、突出部53が先筒4の係合部43を基端側から通過するための抵抗が大きくなる。よって、ペン芯5が先筒4から抜け落ちる可能性をさらに低減出来る。
【0042】
以下の実施形態において、第1実施形態と同一部分には同一符号を付して示し、その重複説明を省略する。
【0043】
その他実施形態
(1) 切欠55の形状は、必ずしもV字型に限定されるものではない。例えば、図3に図示したU字型の他、任意の形状を採ることが可能である。
【0044】
(2) 係合部43は、必ずしも軸方向基端側に向かって大きく突出するように形成される必要がない。例えば、図3のように、周方向に伸びるリブ形状に形成することも可能である。しかしながら、ペン芯5を先筒4に固定する際の固定のしやすさを考慮する点においては、係合部43を、軸方向基端側に向かって大きく突出するように形成するほうが好ましい。また、ペン芯5が先筒4から抜け落ちることを防止する点では、その最も基端側には軸方向と直交する係合部側当接面45が形成される形状であるほうが好ましい。
【0045】
(3) ペン芯5は、必ずしもその突出部53が係合部43に当接する位置と、基端面54が弁座部材9に当接する位置との間を軸方向について移動可能なようにする必要がなく、少なくとも、その突出部53が係合部43に当接する位置より基端側に移動可能な位置であれば特に限定されない。例えば、係合部43より基端側の内壁41内周に突起を設け、ペン芯5の基端面54がこの突起に当接する、等の構造を採ることが可能である。
【0046】
なお、上記切欠55を設けることにより、突出部53が係合部43を通過するとき、突出部53のみをその突出量が減少するように圧縮させるだけでなく、切欠55もその幅が狭まるように弾性変形させることが出来るため、突出部53が係合部43を通過するための作業をより円滑に行うことが可能である。
【0047】
【発明の効果】
以上のように本発明は、ペン芯を先筒に嵌入する際には、上記ペン芯の突出部が上記係合部を通過するための作業が円滑に行われ、ペン芯を先筒に嵌入し、上記突出部が弾性変形から復元した後には、ペン芯を繰り返し移動させてもペン芯が先筒から抜け落ちることが防止される。よって、ペン芯を先筒に固定しやすく、かつ、ペン芯が先筒から抜け落ちることを防止することが可能となる。
【0048】
さらに、ペン芯を先筒に嵌入する際には、上記切欠の幅は狭まるように弾性変形し、上記ペン芯の突出部が上記係合部を通過するための作業がより円滑に行われる。また、上記切欠を形成しない場合と比較して、突出部の突出を大きく形成しても上記係合部を通過させることが出来るため、上記弾性変形から復元した状態でペン軸の抜け止めをより確実に行うことが可能となる。なお、上記切欠によりペン芯の基端面の表面積が増加するため、より効率よくインクをペン芯に供給することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる筆記具において、弁体がインク流通路を閉じた状態を示す図である。
【図2】本発明の実施形態にかかる筆記具において、弁体がインク流通路を解放した状態を示す図である。
【図3】本発明の実施形態にかかる筆記具において、他の実施形態を示した図である。
【図4】従来技術の筆記具において、弁体がインク流通路を閉じた状態を示す図である。
【図5】従来技術の筆記具において、弁体がインク流通路を解放した状態を示す図である。
【符号の説明】
1 筆記具
2 インク室
3 ペン軸
4 先筒
43 係合部
5 ペン芯
52 基端部
53 突出部
54 基端面
55 切欠
56 当接面
Claims (4)
- 先端に先筒を有するペン軸と、このペン軸の先端に、軸方向に移動可能なように嵌入される繊維製のペン芯とを備え、このペン芯が前記先筒に嵌入された状態で軸方向に押圧されることでペン軸内のインク室に貯留されているインクがペン芯に供給され、上記押圧が解除されることにより上記ペン芯へのインク供給が阻止される筆記具において、
上記ペン芯の基端部側面に、軸方向と直交する方向に突出し、かつ、軸方向基端側に向けて徐々にその突出量が減少する形状の外側面をもつ突出部が設けられ、
上記先筒の内周には、内側に向かって突出し、上記ペン芯の突出部に対して軸方向に当接可能な係合部が具備され
上記ペン芯は、上記突出量が減少するように弾性変形した状態でその突出部は上記係合部の内側を先端側から通過可能であり、かつ、上記係合部を通過してから上記弾性変形から復元した状態で、上記突出部が上記係合部に対して基端側から当接することにより、先筒から先端側へのペン軸の抜け止めがなされ、かつ、その当接の位置から基端側の所定位置まで軸方向に移動可能となり、
上記ペン芯の基端面に、先端側へ切り込まれるように切欠が形成され、
上記ペン芯は、上記切欠の幅が狭まるように弾性変形した状態でその突出部は上記係合部の内側を先端側から通過可能であり、かつ、上記係合部を通過してから上記弾性変形から復元した状態で、上記突出部が上記係合部に対して基端側から当接することにより、先筒から先端側へのペン軸の抜け止めがなされる
ことを特徴とする筆記具。 - 上記ペン芯の切欠は、上記ペン芯突出部の突出方向に対し、略直交する方向に伸びるように形成されたことを特徴とする請求項1記載の筆記具。
- 上記ペン芯の突出部の軸方向先端側に、軸方向と略直交する当接面が形成され、この当接面が上記係合部に基端側から当接することを特徴とする請求項1または2記載の筆記具。
- 上記所定位置は、上記ペン軸係合部より基端側のペン軸の内周から突出した部分に、上記ペン芯の基端面が当接する位置であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の筆記具。
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