JP4276847B2 - 撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像装置に関し、特に、感度の異なる複数の画素を備えた撮像素子を使用する撮像装置のホワイトバランス制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルスチルカメラ等の撮像装置では、被写体に忠実な色再現を可能にするホワイトバランス制御が行われる。一般的なホワイトバランス制御は、取り込んだ画像におけるR、G、B3色の色情報のうち、Gの色成分を基準として各色が等しいレベルとなるようにR、Bの色成分のゲインを調整している。
【0003】
撮像装置に搭載するホワイトバランス制御の機能としては、装置が所定の制御手順に従って撮影シーン判別等を行って自動的にホワイトバランス調整を行うオートホワイトバランスの他に、使用者が撮影シーンや光源などに応じて手動でホワイトバランスポジションを選択してホワイトバランス調整を行うマニュアルホワイトバランスがある。
【0004】
オートホワイトバランス制御の従来例としては、撮影した画像信号の色情報などから撮影シーンや撮影時の光源を判別し、予め定められたホワイトバランス調整用のゲインを用いてホワイトバランス調整を行うものがある(例えば、特許文献1または2参照)。また、マニュアルホワイトバランス制御の従来例としては、撮影者に「晴れ」、「曇り」、「電球」、「蛍光灯」などの撮影シーンや光源ごとに設定されたホワイトバランスポジションを選択させ、選択されたホワイトバランスポジションに対応するゲインを用いてホワイトバランス調整を行うものがある(例えば、特許文献2または3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−165189号公報(第3−4頁、図1)
【特許文献2】
特開2000−299876号公報(第5−7頁、図1)
【特許文献3】
特開平11−187412号公報(第3−5頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、デジタルスチルカメラ等の撮像装置において、固体撮像素子に高感度画素と低感度画素の両方を搭載し、高感度画素で撮像した高感度画像と低感度画素で撮像した低感度画像とを合成処理して1枚の画像データとして出力することにより、広ダイナミックレンジ化を図るようにした場合を考える。このような撮像装置では、高感度画素と低感度画素とで分光感度特性が異なる場合があり、同じ撮影条件で撮像したにも拘わらず、高感度画素と低感度画素との間でR、G、Bの各色成分の出力信号レベル比が異なることがある。このため、上記マニュアルホワイトバランス制御やオートホワイトバランス制御を実行する際に、高感度画素の出力と低感度画素の出力とを合成した場合の画像信号の色バランスが崩れた状態になってしまうおそれがある。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的は、感度の異なる複数の画素を備えた撮像素子を使用する撮像装置において、ホワイトバランス制御を適切に実施でき、色再現性に優れた撮影画像を得ることが可能な撮像装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る撮像装置は、感度の異なる複数の画素を有してなる撮像素子を備えた撮像装置であって、前記撮像素子は、前記複数の画素として、高感度の主画素と低感度の副画素とを有して構成され、前記主画素に対応するホワイトバランス調整用の制御値を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記制御値を用いて前記主画素による画像信号のホワイトバランス調整を行うとともに、前記制御値と前記主画素及び前記副画素間の画像信号の色ずれ比とを用いて前記副画素による画像信号のホワイトバランス調整を行うホワイトバランス調整手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
上記構成では、高感度の主画素と低感度の副画素とを有する撮像素子によって広ダイナミックレンジを図る場合に、ホワイトバランス制御を最適化して色再現性を良くすることができるため、ダイナミックレンジが広くかつ色再現性に優れた撮影画像を得ることが可能となる。
【0015】
上記構成では、例えば予め設定された制御値を用いるいわゆるマニュアルホワイトバランスを行う場合に、主画素に対応する制御値と主画素に対する副画素の色ずれ比とを用いることによって、主画素と副画素においてそれぞれ適切なホワイトバランス調整が可能となる。
【0020】
また、本発明の一態様として、前記記憶手段は、複数の撮影条件にそれぞれ対応するホワイトバランスポジション毎に設定された前記制御値を保持するものとする。
【0021】
上記構成では、例えば撮影シーンや光源などの撮影条件に対応したホワイトバランスポジション毎に予め設定された制御値を用いるいわゆるマニュアルホワイトバランスを行う場合に、ホワイトバランスポジション毎に対応する制御値によって主画素と副画素でそれぞれ適切なホワイトバランス調整が可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の実施形態に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。本実施形態では、撮像装置の一例としてデジタルスチルカメラの構成例を示す。なお、デジタルスチルカメラに限らず、デジタルビデオカメラ等の他の種類の撮像装置にも本発明を適用可能である。
【0023】
本実施形態の撮像装置は、CCD固体撮像素子等からなる撮像素子1、相関二重サンプリング処理等を行うCDS回路2、信号増幅を行うアナログ増幅器3、デジタル信号に変換するAD変換器4、各種デジタル画像信号処理を行うデジタル信号処理部5、各部の動作制御や演算処理等を行う中央演算処理装置(CPU)6、各種設定値の記憶や画像データの一時記憶等を行うメモリ7、撮像装置の操作入力を行うボタン等を有してなる操作部8、画像データの記録を行う外部メモリ9等を備えて構成されている。
【0024】
デジタル信号処理部5は、入力画像信号のオフセット補正処理を行うオフセット補正部21、入力画像信号のRGBの各色信号毎の積算処理を行う積算部22、画像信号のホワイトバランス調整を行うホワイトバランス調整部(WB調整部)23、感度の異なる複数の画素より得られた画像信号の合成を行う合成処理部24、RGBの各色信号から輝度信号Y及び色差信号Cr、Cbの生成を行うYC処理部25、画像信号をJPEG等の所定の圧縮符号化方式に従って圧縮する圧縮処理部26、圧縮された画像データの外部メモリ9への記録処理を行う記録処理部27等を有して構成される。
【0025】
図2は本実施形態で使用する撮像素子1の画素配置構成を示す模式図である。本実施形態では、撮像素子1として各画素の配置を水平及び垂直方向に1/2ピッチずらしたいわゆるハニカム配列のCCD固体撮像素子を用いるものとする。撮像素子1の画素30は、例えば特開平10−136391号公報に記載されている画素配置をとり、隣り合う行及び列の各画素に対して水平方向及び垂直方向に1/2ピッチずらして配置され、各画素から読み出された信号電荷を垂直方向に転送する垂直転送路(図示せず)が垂直方向の各画素を避けるように蛇行配置される構成をとっている。
【0026】
そして、各画素30は、図示する例では、受光面積の4/5程度を占める広い面積の高感度画素(以下、主画素という)31と、1/5程度を占める狭い面積の低感度画素(以下、副画素という)32とを有する1つの画素が複数の受光領域に分割された構成となっている。これらの感度の異なる主画素31と副画素32とのそれぞれから光電変換されて出力される信号電荷は、互いに区別して上記図示しない垂直転送路に読み出されて転送され、図示しない水平転送路、出力アンプを経て撮像素子1からの撮像信号として出力される。
【0027】
このように感度の異なる複数の画素からの出力を合成処理して1枚の画像にすることによって、撮像した画像のダイナミックレンジを広げることができる。例えば、光量が少ない(輝度が低い、被写体画像が暗い)場合は主画素の出力が支配的になるように、また、光量が多い(輝度が高い、被写体画像が明るい)場合は副画素の出力が支配的になるように合成処理を行うことによって、画像の暗い部分が黒つぶれしたり明るい部分が白飛びしないような良好が画像が得られる広ダイナミックレンジの撮像装置を実現できる。本実施形態では、1回の撮影で高感度画像(主画素31で得られた画像)と低感度画像(副画素2で得られた画像)とを同時に取得し、各画像信号を順次読み出して合成処理するようになっている。
【0028】
なお、撮像素子1の画素30をどのような割合、位置で分割するかは設計的に決められるものであり、図2は単なる例示に過ぎない。また、撮像素子1は図2に示したハニカム配列のCCD固体撮像素子に限らず、正方格子配列(ベイヤー方式)のCCD固体撮像素子であってもよいし、ハニカム配列や正方格子配列のCMOSセンサによる固体撮像素子を用いることもできる。
【0029】
次に、上記のように構成された撮像装置における撮影及び画像処理動作について説明する。図示しない撮影レンズを介して撮像素子1の受光面に結像された被写体像は、各画素30の主画素31と副画素32で入射光量に応じたレベルの信号電荷に変換される。各画素30に蓄積された信号電荷は、図示しない垂直転送路及び水平転送路により転送されて順次読み出され、撮像信号として出力される。撮像素子1の出力信号は、CDS回路2において相関二重サンプリング処理及び色分離処理が行われ、主画素31と副画素32のそれぞれの画像についてR、G、Bの各色信号が得られる。
【0030】
各画素毎のR、G、B各色信号は、アナログ増幅回路3で所定レベルに増幅された後、AD変換器4でデジタル信号に変換される。このデジタル化された主画素31及び副画素32それぞれのR、G、B各色信号は、デジタル信号処理部5に入力されて画像信号処理が施される。
【0031】
デジタル信号処理部5では、まずオフセット補正部21においてR、G、B各色信号の黒基準レベルを合わせるオフセット補正処理がなされる。次いで、ホワイトバランス調整部(ホワイトバランス調整手段)23において、詳しくは後述するが、予め設定された主画素31と副画素32のそれぞれのホワイトバランス調整用の制御値であるゲイン値をメモリ(記憶手段)7から読み出し、オフセット補正部21から出力される主画素31及び副画素32のそれぞれの色信号にゲイン値を乗算することでR、G、B各色成分の色バランスが調整される。
【0032】
そして、合成処理部24において、主画素31及び副画素32それぞれで色バランスが調整されたR、G、B各色信号が合成される。このように主画素31の画像信号と副画素32の画像信号とを合成することにより、ダイナミックレンジが拡大された撮像素子1の各画素30によるR、G、B各色信号が得られる。さらに、YC処理部25において、各画素30に対応するR、G、B各色信号に対して所定の演算が行われ、輝度信号Y及び色差信号Cr、Cbからなる画像信号が生成される。そして、圧縮処理部26で画像信号がJPEG等の所定の圧縮符号化方式に従って圧縮処理され、圧縮された画像データが記録処理部27によってフラッシュメモリ等からなるメモリカード等の外部メモリ9に記録される。
【0033】
なお、デジタル信号処理部5は、図示しないが、ガンマ補正、ノイズ除去、輪郭補正、色調補正などの公知の画像処理も行うようになっている。
【0034】
一方、積算部22は、オートホワイトバランス制御実行時などにおいて、主画素31及び副画素32それぞれにおいてR、G、B各色信号の積算値を算出するものである。このとき、CPU6は、積算部22で算出された積算値を基に撮影シーンや撮影時の光源を判別する。また、CPU6は、操作部8からの入力に基づいて、撮像装置の各部を統括制御すると共に、本実施形態では説明しないオートフォーカス、自動露光制御等を行う制御手段としての機能を有する。
【0035】
次に、第1実施形態によるホワイトバランス制御についてより詳細に説明する。図3は本発明の第1実施形態におけるマニュアルホワイトバランス制御を行う場合の処理を示すフローチャートである。
【0036】
まず、操作部8の操作等に基づき、撮影シーケンスを実行して被写体を撮影して撮像信号の取り込みを行う(ステップS11)。このとき、撮像素子1の画素30の主画素31及び副画素32でそれぞれ得られた画像信号は、CDS回路2で相関二重サンプリングと色分離処理が行われ、主画素31及び副画素32それぞれの画像についてR、G、Bの各色信号が生成される。そして、主画素31と副画素32のRGB各色信号はアナログ増幅回路3で増幅され、AD変換器4でデジタル信号に変換された後、デジタル信号処理部5に入力される。
【0037】
デジタル信号処理部5では、オフセット補正部21でR、G、B各色信号のオフセット処理を行った後、ホワイトバランス調整部23において、選択されたホワイトバランスポジションに対応してホワイトバランス調整を行う。本実施形態では、主画素31による画像信号に対するホワイトバランス調整(ステップS12)と副画素32による画像信号に対するホワイトバランス調整(ステップS13)とをホワイトバランスポジションに対応して別々に行う。
【0038】
本実施形態では、例えば表1に示すように、「晴れ」、「曇り」、「日陰」、「電球」、「蛍光灯」などの撮影シーンや光源の種類に応じてホワイトバランスポジションが定められ、各ホワイトバランスポジションに対応する主画素31と副画素32のそれぞれにおいてホワイトバランス調整用ゲイン値が設定されている。表1の例では、主画素用ゲインRgain1,Ggain1,Bgain1(第1制御値)と副画素用ゲインRgain2,Ggain2,Bgain2(第2制御値)とがそれぞれ設定され、ホワイトバランス制御テーブルとして各ゲイン値がメモリ7に格納されている。これらのゲイン値は、例えば製造時に基準光源を用いた測定などによって撮像装置の個体毎に調整されて設定される。
【0039】
【表1】
【0040】
ホワイトバランス調整部23では、選択されたホワイトバランスポジションに対応するそれぞれのR、G、B各色信号のホワイトバランス調整用ゲイン値をメモリ7から読み出して、ホワイトバランス調整を行う。このとき、次式(1)〜(6)に従って演算を行うことにより、主画素31と副画素32それぞれについてホワイトバランスが調整された各色信号Radj1,Gadj1,Badj1、Radj2,Gadj2,Badj2が得られる。
【0041】
Radj1=R1×Rgain1 …(1)
Gadj1=G1×Ggain1 …(2)
Badj1=B1×Bgain1 …(3)
Radj2=R2×Rgain2 …(4)
Gadj2=G2×Ggain2 …(5)
Badj2=B2×Bgain2 …(6)
ここで、R1,G1,B1、R2,G2,B2は、主画素31及び副画素32からそれぞれ得られたホワイトバランス調整前の各色信号である。
【0042】
上記ホワイトバランスポジションの選択は、マニュアルホワイトバランス制御を行う際には、撮影者が撮影シーンや光源等を考慮して、操作部8を手動操作して設定することにより行われる。
【0043】
このようなホワイトバランス調整によって、主画素31と副画素32のそれぞれの画像信号におけるR、G、B各色成分の色バランスを適切に調整することが可能となる。なお、主画素31だけを読み出したりして主画素31による画像信号のみから画像データを形成する場合は、ホワイトバランス調整時には主画素用のゲイン値を適用する。また、副画素32だけを読み出したりして副画素32による画像信号のみから画像データを形成する場合は、ホワイトバランス調整時には副画素用のゲイン値を適用する。
【0044】
次に、合成処理部24において、主画素31及び副画素32それぞれで色バランスが調整されたR、G、B各色信号を合成し(ステップS14)、次いで、YC処理部25において、各画素30に対応するR、G、B各色信号に対して所定の演算を行って輝度信号Y及び色差信号Cr、Cbからなる画像信号を生成する(ステップS15)。そして、圧縮処理部26で画像信号をJPEG等の所定の圧縮符号化方式に従って圧縮処理し(ステップS16)、圧縮された画像データを記録処理部27によって外部メモリ9に記録する(ステップS17)。
【0045】
主画素と副画素とを有してなる撮像素子を備えた撮像装置では、同じ撮影条件で撮像した場合でも両画素の出力レベルが異なるため、主画素と副画素とで分光感度特性が異なることがある。例えば、このような場合に一つのホワイトバランス調整用のゲイン値を用いてホワイトバランス制御を行うと、色バランスが崩れた状態になることがある。
【0046】
仮に、主画素で得られた画像信号に対して最適化されたゲインを用いて副画素で得られた画像信号のホワイトバランス調整を行うと、副画素で撮像される画像は色バランスが正確に再現されなくなる。特に、副画素から出力される信号が支配的となる画像の高輝度側で色付きの状態になってしまう。逆に、副画素で得られた画像信号に対して最適化されたゲインを用いて主画素で得られた画像信号のホワイトバランス調整を行うと、主画素から出力される信号が支配的となる低輝度側で色付きの状態となる。いずれにしても、色バランスの悪い画像になってしまう。
【0047】
これに対し、本実施形態では、主画素31と副画素32にそれぞれ対応して最適に設定されたゲイン値を持ち、ホワイトバランス制御を行う場合にこれらのゲイン値を用いて主画素31と副画素32それぞれで別々にホワイトバランス調整を行うようにする。その後、主画素31と副画素32の画像信号を合成して画像データを得るようにしている。
【0048】
これにより、感度の異なる2つの画素を設けて広ダイナミックレンジを実現した撮像素子を用いた撮像装置において、ホワイトバランス制御を最適化して色再現性を良くすることができる。したがって、本実施形態によれば、ダイナミックレンジが広く、かつ色再現性に優れた撮影画像を得ることができる。
【0049】
図4は本発明の第2実施形態におけるマニュアルホワイトバランス制御を行う場合の処理を示すフローチャートである。上記第1実施形態では、ホワイトバランス調整を行う際に必要となるゲイン値を、主画素用と副画素用で別々に持つようにした構成を説明したが、第2実施形態では、主画素用のホワイトバランス調整用ゲイン値のみを持つようにした例を示す。
【0050】
この場合、例えば表2に示すように、「晴れ」、「曇り」、「日陰」、「電球」、「蛍光灯」などの撮影シーンや光源の種類に応じたホワイトバランスポジションに対応して、主画素用ゲインRgain1,Ggain1,Bgain1のみを撮像装置の個体毎に設定し、各ゲイン値をホワイトバランス制御テーブルとしてメモリ7に格納する。また、主画素31に対する副画素32の色ずれ比のデータを保持しておく。副画素32については、主画素用ゲインに色ずれ比を乗算することによってホワイトバランス調整を行う。これにより、副画素用ゲインに相当するゲイン値で色バランスが調整される。なお、色ずれ比は、例えば蛍光灯など太陽光のときと色ずれ比が異なるような場合は、ホワイトバランスポジション毎に適宜調整するようにしても良い。
【0051】
【表2】
【0052】
図4のフローチャートにおいて、副画素32のホワイトバランス調整を行うステップS33のみが第1実施形態と異なる。他のステップS31〜S32、S34〜S37は、図3に示した第1実施形態のステップ11〜S12、S14〜S17と同様であり、ここでは説明を省略する。
【0053】
ステップS33では、ホワイトバランス調整部23は、ホワイトバランス調整用ゲイン値として選択されたホワイトバランスポジションに対応する主画素用ゲインRgain1,Ggain1,Bgain1をメモリ7から読み出し、この主画素用ゲインと色ずれ比とを用いて、副画素32に関するホワイトバランス調整を行う。このとき、次式(7)〜(9)に従って演算を行うことにより、副画素32についてホワイトバランスが調整された各色信号Radj2,Gadj2,Badj2が得られる。
【0054】
Radj2=R2×Rgain1×Rd …(7)
Gadj2=G2×Ggain1×Gd …(8)
Badj2=B2×Bgain1×Bd …(9)
ここで、R2,G2,B2は副画素32から得られたホワイトバランス調整前の各色信号、Rd,Gd,Bdは主画素31に対する副画素32の各色の色ずれ比で、例えばGd=1.0、Rd=1.2、Bd=0.8とする。
【0055】
この第2実施形態では、主画素31に対応して最適に設定されたゲイン値を持ち、ホワイトバランス制御を行う場合にこのゲイン値と主画素31に対する副画素32の色ずれ比とを用いて主画素31と副画素32それぞれで別々にホワイトバランス調整を行うようにしている。これにより、第1実施形態と同様に、感度の異なる2つの画素を設けて広ダイナミックレンジを実現した撮像素子を用いた撮像装置において、ホワイトバランス制御を最適化して色再現性を高めることができる。
【0056】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施し得るものである。上記の実施形態では、マニュアルホワイトバランス制御について説明したが、撮影時の光源や撮影シーンを装置が自動的に判断して最適なホワイトバランス調整を行うオートホワイトバランス制御を行う場合についても、同様に適用可能である。オートホワイトバランス制御においては、例えば、撮像素子から読み出されたR、G、B各色信号の積算値からR/G、B/Gの比を求め、これらの比の値と自動露光制御における被写体輝度(撮影EV値)の情報とに基づいてホワイトバランスポジションの自動判別を行う。そして、この自動判別に基づき選択されたホワイトバランスポジションに対応する主画素用と副画素用のゲイン値を用いて、主画素と副画素それぞれでホワイトバランス調整を行うようにすればよい。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、感度の異なる複数の画素を備えた固体撮像素子を使用する撮像装置において、ホワイトバランス制御を適切に実施でき、色再現性に優れた撮影画像を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態で使用する撮像素子の画素配置構成を示す模式図である。
【図3】本発明の第1実施形態におけるマニュアルホワイトバランス制御を行う場合の処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態におけるマニュアルホワイトバランス制御を行う場合の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 撮像素子
5 デジタル信号処理部
6 CPU
7 メモリ
8 操作部
9 外部メモリ
22 積算部
23 ホワイトバランス調整部
30 画素
31 主画素
32 副画素
Claims (2)
- 感度の異なる複数の画素を有してなる撮像素子を備えた撮像装置であって、
前記撮像素子は、前記複数の画素として、高感度の主画素と低感度の副画素とを有して構成され、
前記主画素に対応するホワイトバランス調整用の制御値を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記制御値を用いて前記主画素による画像信号のホワイトバランス調整を行うとともに、前記制御値と前記主画素及び前記副画素間の画像信号の色ずれ比とを用いて前記副画素による画像信号のホワイトバランス調整を行うホワイトバランス調整手段とを備えることを特徴とする撮像装置。 - 前記記憶手段は、複数の撮影条件にそれぞれ対応するホワイトバランスポジション毎に設定された前記制御値を保持することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
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