JP4275979B2 - 通信方法、中継装置、通信端末及びホームエージェント - Google Patents
通信方法、中継装置、通信端末及びホームエージェント Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信方法、中継装置及び通信端末に係り、詳しくは、グローバルネットワークと複数のプライベートネットワークが混在しているネットワーク環境における通信方法、中継装置、通信端末及びホームエージェントに関する。
【0002】
【従来の技術】
異なるネットワーク間を移動する通信端末において、移動中も通信を継続することが可能な技術としてMobile IPと呼ばれる技術がある(例えば、非特許文献1参照)。このMobile IPはIPネットワークにおいて、移動性を実現する技術としてIETFで標準化された技術である。
【0003】
Mobile IPの構成要素としては、ネットワーク間を移動するMN(Mobile Node)、MNのホームネットワークに存在し、MNの位置を管理し、データを配送するHA(Home Agent)、MNの移動先の外部ネットワーク内に存在し、外部ネットワーク内でのMNの位置情報に相当する気付けアドレス(CoA:Care-ofAddress)を広告する等の機能を持つFA(Foreign Agent)がある。また、Mobile IPでは、MNの通信相手のノードをCN(Correspondent Node)と呼ぶ。なお、Mobile IPでは、MNがどのネットワークに移動しても、自身のHome Addressは変化しない、すなわち普遍である。このHome AddressはHAの存在するネットワーク内でMNに割当てられた唯一のIPアドレスである。
【0004】
ここで、Mobile IPにおいて、CNがMNにパケットを送信する場合の動作について説明する。
【0005】
CNがMNにパケットを送信する場合、CNはMNの現在位置を把握する必要はなく、普遍であるHome Address宛に送信するだけでよい。Home Address宛に送信されたパケットはMNが外部に存在している場合は、データ転送はいったん全てHAに送られ、HAによりCoA宛にIPトンネル経由で送信される。CoAはトンネルの出口となる。このCoAはFAの場合もあるし、MN自体の場合もある。CoAまで運ばれたパケットは、カプセル化が解かれ(デカプセル)MNに転送される。なお、MNからCNへパケットを送信する場合には、通常のIP通信と同様に直接CNへ送信すればよい。
【0006】
【非特許文献1】
[RFC3344] “IP Mobility Support for IPv4”, http://www.ietf.org/rfc/rfc3344.txt
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、Mobile IPを利用することで通信端末の移動性(モビリティ)を確保することができる。しかし、CNからHome Addressへの通信、HAからCoAへのIPトンネルを用いた通信などは、すべてのアドレスがインターネット上で使用されるグローバルアドレスであるか、あるいは一つの閉じたネットワーク内(同じIPアドレッシングルールのネットワーク)である必要がある。したがって、このような条件が満たされない場合には、Mobile IPは適用できない。例えば、CNがグローバルアドレスを割当てられているインターネット上のノードである場合(グローバルネットワークに存在している場合)、少なくともHome Addressはグローバルアドレスである必要がある。この場合、プライベートアドレス宛のデータパケットはグローバルネットワーク内では転送されず、通信ができない。
【0008】
このように従来は、共通のアドレッシングルールの元に構成されたネットワーク内でしか通信端末の移動性を実現することができなかった。
【0009】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、複数のネットワーク混在環境においても通信端末の移動性を確保することができる通信方法、中継装置及び通信端末を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明によれば、ネットワーク間で移動可能な通信端末と、第1のネットワークと第2のネットワークとの境界に設置された中継装置と、エージェント機能を有するホームエージェントとを含む通信システムの通信方法において、前記通信端末は、前記ホームエージェントに気付けアドレスを登録する際に、該気付けアドレス登録のためパケットに前記中継装置のアドレスを挿入して該ホームエージェントに通知し、通信相手のノードへのデータパケット送信時に、前記中継装置のアドレスを送信すべきデータパケットに挿入して送信し、前記中継装置は、前記通信ノードから送信されたデータパケットを受信し、その受信したデータパケットに自身宛の中継装置のアドレスが含まれている場合は、カプセル化を解除した後、内部のデータパケットの宛先に当該データパケットを転送することを特徴としている。
【0011】
また、本発明によれば、前記通信方法において、前記通信端末が第1のネットワークに存在し、かつ前記ホームエージェントが第2のネットワークに存在している場合、当該通信端末は、前記第2のネットワークに属する中継装置のアドレスを前記気付けアドレス登録のためパケットに挿入することを特徴としている。
【0012】
また、本発明によれば、前記通信方法において、前記第2のネットワークに属する中継装置のアドレスがグローバルネットワークに属する中継装置のグローバルアドレスであることを特徴としている。
【0013】
また、本発明によれば、前記通信方法において、前記中継装置は、前記通信ノードから送信されたデータパケットを受信した際に、その受信したデータパケットに他の中継装置のアドレスが含まれている場合、カプセル化を解除した後、内部のデータパケットのヘッダで示される他の中継装置宛に当該データパケットを転送することを特徴としている。
【0014】
また、本発明によれば、前記通信方法において、前記中継装置は、前記通信端末と前記通信相手とが前記ホームエージェントの属するネットワークとは異なる別のネットワークに存在する場合、前記通信端末から前記ホームエージェントに送信される気付けアドレス登録パケットを受信し、その受信した気付けアドレス登録パケットの情報から通信端末のホームアドレスと、気付けアドレスと、中継装置のアドレスとの対応関係を記憶し、前記通信相手から前記通信端末宛に送信されたデータパケットを受信したとき、前記データパケットと、前記記憶手段にて記憶されている情報とに基づいて、前記ホームエージェントに代わり気付けアドレス宛に前記データパケットをカプセル化して転送することを特徴としている。
上記本発明によれば、通信端末がプライベートネットワークに存在している場合、該通信端末のプライベートアドレスに加え、該通信端末が属するプライベートネットワークの中継装置のグローバルアドレスを合わせて利用するようにしたため、各プライベートネットワークがネットワーク全体で一意に決定される。そのため、グローバルネットワーク(例:第2のネットワーク)と複数のプライベートネットワーク(例:第1のネットワーク)が混在している環境においても柔軟な経路制御ができ通信端末の移動性を実現することが可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施の一形態に係る通信方法が適用されるネットワーク構成例を示す図である。同図において、このネットワークは、グローバルネットワーク100と複数のプライベートネットワーク200、300から構成される。グローバルネットワーク100内では、ノードにグローバルアドレスが割り振られている。一方、プライベートネットワーク200、300は、内部がプライベートアドレスで管理されるネットワークである。
【0017】
グローバルネットワーク100とプライベートネットワーク200、300との境界には、それぞれ中継ゲートウェイ装置(以下、中継GWと略記)10、20が配置される。図1では、一例として、HA(Home Agent)50と通信相手となるCN(Correspondent Node)30がグローバルネットワーク100に、MN(Mobile Node)40がプライベートネットワーク200に存在している場合を示している。
【0018】
中継GW10と中継GW20は同一の機能ブロックを備えるため、以下では、中継GW10を例にとり、当該中継GW10の構成例について説明する。
【0019】
図2において、この中継GW10は、パケット受信手段11と、パケット転送手段12と、記憶手段13から構成される。
【0020】
パケット受信手段11は、MN40又はCN30から送信されてきたデータパケットを受信する機能を備え、パケット転送手段12は、パケット受信手段11により受信されたデータパケットに中継装置のアドレスが含まれている場合、該中継装置のアドレス宛に前記データパケットをカプセル化して転送する機能を備える。また、記憶手段13は、MN40がHA50に送信する気付けアドレス登録パケットの情報からホームアドレスと、気付けアドレスと、中継装置のアドレスとの対応関係を記憶する機能を備える。また、上記パケット転送手段12は、MN40宛へのデータパケットを受信したときに、該データパケットに含まれる中継GWのアドレスが自身のアドレスである場合に、HA50に代わって、CoA宛に上記データパケットをカプセル化して転送する機能を備える。
【0021】
図3は、上記MN40(又はCN30)の構成例を示す図である。同図において、このMN40は、中継GWアドレス挿入手段31と、通知手段32と、パケット送信手段33とから構成される。
【0022】
中継GWアドレス挿入手段31は、HA50に気付アドレスを登録する際に、気付けアドレスを登録するための登録パケットに中継装置のアドレスを挿入する機能を備える。通知手段32は、上記中継装置のアドレスが挿入されたデータパケットを上記HA50に通知する機能を備える。パケット送信手段33は、通信相手へのデータパケット送信時に、中継GWアドレス挿入手段により挿入される該当の中継装置のアドレスを含むデータパケットを送信する機能を備える。
【0023】
なお、上記中継GW10、MN40に加え、CN30及びHA50の詳細については以下に詳述する。
【0024】
本実施例において、HA50、MN40、CN30の各ノードの位置関係は次の5種類とする。
【0025】
(1)HA50、MN40、CN30が全て同一のネットワーク内に存在する場合。
【0026】
(2)HA50、MN40が同一ネットワーク内に存在する場合。
【0027】
(3)HA50、CN30が同一ネットワーク内に存在する場合。
【0028】
(4)MN40、CN30が同一ネットワーク内に存在する場合。
【0029】
(5)全て別のネットワーク内に存在する場合。
これら5種類の位置関係を踏まえ、次の二つの条件が前提条件として与えられるものとする
1.各ノードは自身が属するプライベートネットワークの中継GWアドレスを例えば、DHCPサーバやアドレス取得サーバの機能を利用して取得する。
【0030】
2.各ノードは通信相手の宛先アドレスと中継GWアドレスを例えば、IPアドレスの動的変化に対応するDynamic DNSの機能等を利用して取得する。
【0031】
上記前提条件において、MN40、HA50、CN30、中継GWの機能について詳述する。
【0032】
(MN40の機能)
本実施形態に係るMN40は次の5つの機能を備える。
【0033】
1.MN40はCoA登録時に自身の属するプライベートネットワークの中継GWアドレスをCoA登録パケットのオプションとしてHA50に通知する。
【0034】
2.MN40は、CoA登録時にHA50がプライベートネットワークに存在する場合、HA50が属するネットワークの中継GW宛にCoA登録パケットをカプセル化して送信する。
【0035】
3.MN40の他のノードへのパケットデータ送信時に、HA50がプライベートネットワークに存在する場合、HA50の属するネットワークの中継GWアドレスをIPヘッダのオプションとして挿入する。
【0036】
4.MN40はCN30が他のプライベートネットワークに存在する場合、CN30が属するネットワークの中継GW宛にデータパケットをカプセル化して送信する。
【0037】
5.MN40がプライベートネットワークに属し、CN30が他のプライベートネットワークに存在する場合、まず、MN40が属するネットワークの中継GW宛にデータパケットをカプセル化して送信し、かつCN30が属するネットワークの中継GWアドレスをIPヘッダのオプションとして挿入する。
【0038】
(HA50の機能)
本実施形態に係るHA50は次の3つの機能を備える。
【0039】
1.HA50はMN40のCoA登録時にMN40が属するプライベートネットワークの中継GWアドレスをCoA、Home Addressと共に記憶する。
【0040】
2.HA50はMN40のCoAがプライベートアドレスの場合、CoA宛のデータパケットをMN40が属するネットワークの中継GW宛にカプセル化して転送する。
【0041】
3.HA50は、他のノードへのデータパケット送信時に、HA50がプライベートネットワークに存在する場合、HA50の属するネットワークの中継GWアドレスをIPヘッダのオプションとして挿入する。
【0042】
(CN30の機能)
本実施形態に係るCN30は次の3つの機能を備える。
【0043】
1.CN30はHome Addressがプライベートアドレスの場合、HA50が属するネットワークの中継GW宛にデータパケットをカプセル化して送信する。
【0044】
2.CN30は自身がプライベートネットワークに存在している場合、自身が属するネットワークの中継GWアドレスをIPヘッダのオプションとして挿入する。
【0045】
3.CN30がプライベートネットワークに属し、Home Addressが他のプライベートネットワークに存在する場合、まず、CN30が属するネットワークの中継GW宛にデータパケットをカプセル化して送信し、かつHA50が属するネットワークの中継GWアドレスをIPヘッダのオプションとして挿入する。
【0046】
(中継GWの機能)
本実施形態に係る中継GWは次の4つの機能を備える。
【0047】
1.中継GWは、MN40からHA50宛のCoA登録パケットの情報より、Home Address、CoA、中継GWアドレスの対応を記憶する。
【0048】
2.中継GWは自身宛にカプセル化されて送信されたパケットを受信し、カプセル化を解き、内部のデータパケットを宛先に転送する。
【0049】
3.中継GWは自身宛にカプセル化されて送信されてきたパケットを受信し、IPヘッダに別の中継GWアドレスが含まれている場合、カプセル化を解き、再度内部のデータパケットをIPヘッダに含まれている中継GWアドレス宛にカプセル化して転送する。
【0050】
4.中継GWは自身宛にカプセル化されて送信されてきたパケットの宛先と、MN40のCoA登録時に記憶した情報に基づき、HA50の代わりCoA宛にカプセル化して転送する。
【0051】
図4は、図1のネットワーク構成において、HA50、MN40、CN30の各通信ノードがどのネットワークに存在するかというパターンを示すテーブルである。
【0052】
同テーブルでは、HA50がグローバルネットワーク100に存在する場合と、プライベートネットワーク200又はプライベートネットワーク300のいずれに存在する場合を示している。HA50がプライベートネットワーク300に存在する場合はプライベートネットワーク200に存在する場合と環境は同じであるため省略する。また、上記テーブルには、グローバルネットワーク100に複数のプライベートネットワークが接続された場合のHA50、MN40、CN30の全ての関係が表されており、合計で18パターン(Pattern)ある。
【0053】
以下、図4記載の各パターンにおける各ノードの動作について図5及び図6を適時参照しながら説明する。図5は、CN30(通信相手)からMN40への送信の処理手順の一例を示すフローチャートである。図6は、MN40からCN30(通信相手)への送信の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、説明を平易にするために、図4のテーブル上、Gはグローバルネットワーク100に、P1はプライベートネットワーク200に、P2はプライベートネットワーク300に各通信ノードが存在することを意味するものとする。また、同デーブルにおける“Action”は以下に述べる各パターン毎の動作概要を示すもので、“GW”は動作対象となる中継GWを示すものである。
【0054】
・パターン1(HA50:G/MN40:G/CN30:G)
パターン1の場合、全てのノードがグローバルネットワーク100に存在しているため、従来技術による対応が可能である。
【0055】
・パターン2(HA50:G/MN40:G/CN30:P1)
CN30からMN40へデータパケットを送信する場合(図5参照)
MN40のHome Addressはグローバルアドレスであり(ステップS1でYES)、CN30はプライベートアドレスである(ステップS2でNO)ため、CN30は直接Home Addressにデータパケットを送信(ステップS4)する。このとき、CN30は中継GW10のグローバルアドレスをIPヘッダのオプションフィールドに挿入する。
【0056】
MN40からCN30へデータパケットを送信する場合(図6参照)
CN30のアドレスはプライベートアドレスであり(ステップS11でNO)、Home Addressがグローバルアドレスであり(ステップS15でYES)、かつCN30の中継GWアドレスがCoAのものと同一でない(ステップS16でNO)ため、MN40はCN30の属するP1の中継GWである中継GW10の中継GWアドレス宛にデータパケットをカプセル化して送信する(ステップS18)。中継GW10は上記データパケットのカプセル化を解き、内部のデータパケットをCN30に転送する。
【0057】
・パターン3(HA50:G/MN40:G/CN30:P2)
上記パターン2と同様。
【0058】
・パターン4(HA50:G/MN40:P1/CN30:G)
パターン4の場合、MN40はプライベートネットワークに存在しており、HA50は別のネットワーク(グローバルネットワーク100)に存在しているため、MN40はCoA登録時にP1の中継GWである中継GW10のグローバルアドレスをCoA登録パケットのオプションとしてHA50に通知する。
【0059】
CN30からMN40へデータパケットを送信する場合(図5参照)
MN40のHome Addressは、グローバルアドレスであり(ステップS1でYES)、かつCN30もグローバルアドレスである(ステップS2でYES)ため、CN30はHome Address宛に通常通りデータパケットを送信する(ステップS3)。CN30からのデータパケットを受信したHA50はMN40のCoA宛にデータパケットをカプセル化して送信する。ただし、MN40はプライベートネットワーク(P1)に存在しているため、CoA宛にカプセル化されたデータパケットをさらに中継GW10宛にカプセル化して送信する。中継GW10では、一番外のカプセル化を解き、CoA宛にカプセル化されているデータパケットをCoA宛に転送する。これ以降は、Mobile IPの動作に基づく処理がなされる。
【0060】
MN40からCN30へデータパケットを送信する場合(図6参照)
CN30はグローバルネットワーク100に存在しており(ステップS11でYES)、かつHome Addressがグローバルアドレスである(ステップS12でYES)ので、CN30宛にデータパケットを直接送信すればよい。また、送信元のIPアドレスはHome Addressであるため中継GWのアドレス等の挿入は不要である。
【0061】
・パターン5(HA50:G/MN40:P1/CN30:P1)
パターン5の場合、MN40はプライベートネットワーク(P1)に存在しており、HA50は別ネットワーク(グローバルネットワーク100)に存在しているため、MN40はCoA登録時にP1の中継GWである中継GW10のグローバルアドレスをCoA登録パケットのオプションとしてHA50に通知する。
【0062】
パターン5では、CN30からMN40へデータパケットを送信する方法として二つある。以下、各方法について説明する。
【0063】
<方法1>
MN40のHome Addressがグローバルアドレスであり(ステップS1でYES)、CN30はプライベートアドレスであるため(ステップS2でNO)、CN30は中継GW10のグローバルアドレスをIPヘッダのオプションフィールドに挿入し、直接Home Address宛にデータパケットを送信(ステップS4)する。HA50は該当するMN40がP1に存在するため、中継GW10宛にデータパケットをカプセル化して送信する。中継GW10では受けとったデータパケットのカプセル化を解き、CoA宛に転送する。これ以降は、Mobile IPの動作に基づく処理がなされる。
【0064】
<方法2>
CN30とMN40は同一のプライベートネットワーク(P1)に存在しているので、HA50まで送信することはネットワークリソースの無駄使いとなる。本方法では、中継GW10は、MN40からHA50へのCoA登録パケットの情報を元に、Home Address、CoA、中継GWアドレスの対応関係を記憶する。図7は、中継GW10の記憶手段13が備えるアドレス管理テーブルの一例を示す図である。図7に示すとおり、このアドレス管理テーブルのHome AddressのフィールドにはHome Addressが格納され、CoAのフィールドにはCoAが格納され、中継GWアドレスのフィールドには中継GWのアドレスが格納され、これらの対応関係がレコード単位(例えば、レコード番号#1,#2,...,#N)で記憶される。
【0065】
パターン5の場合、中継GW10はCN30からHome Address宛のデータパケットを受信したとき、上記記憶している情報と、CoA、中継GWアドレスからCN30とMN40の通信が自配下のプライベートネットワーク内通信であることが分るため、HA50に転送するのではなく、HA50の代わりに、CN30からのデータパケットをCoA宛にカプセル化して転送する。これ以降は、Mobile IPの動作に基づく処理がなされる。
【0066】
・パターン6(HA50:G/MN40:P1/CN30:P2)
パターン6の場合、MN40はプライベートネットワーク(P1)に存在しており、HA50は別のネットワーク(グローバルネットワーク100)に存在しているため、MN40はCoA登録時にP1の中継GWである中継GW10のグローバルアドレスをCoA登録のパケットのオプションとしてHA50に通知する。
【0067】
CN30からMN40へデータパケットを送信する場合(図5参照)
MN40のHome Addressはグローバルアドレスであり(ステップS1でYES)、かつCN30はプライベートアドレスであるため(ステップS2でNO)、CN30は中継GW20のグローバルアドレスをIPヘッダのオプションフィールドに挿入し、直接Home Address宛にデータパケットを送信(ステップS4)する。HA50は該当するMN40がP1に存在するため、中継GW10宛にデータパケットをカプセル化して送信する。中継GW10では、受けとったデータパケットのカプセル化を解き、CoA宛に転送する。これ以降は、Mobile IPの動作に基づく処理がなされる。
【0068】
MN40からCN30へデータパケットを送信する場合(図6参照)
CN30の宛先はプライベートアドレス(P2)であり、かつ中継GWアドレスが自身の属するP1の中継GW10とは異なるアドレスであるため、MN40はCN30がP1とは別のネットワークに存在していると判断する。MN40はCN30宛のデータパケットを中継GW20宛へカプセル化して送信する。中継GW20のアドレスはグローバルアドレスであるため、中継GW10を介して直接転送される。中継GW20では、受けとったデータパケットのカプセル化を解き、内部のデータパケットをCN30宛に転送する。
【0069】
・パターン7(HA50:G/MN40:P2/CN30:G)
上記パターン4と同様。
【0070】
・パターン8(HA50:G/MN40:P2/CN30:P1)
上記パターン6と同様。
【0071】
・パターン9(HA50:G/MN40:P2/CN30:P2)
上記パターン5と同様。
【0072】
・パターン10(HA50:P1/MN40:G/CN30:G)
パターン10では、MN40はCoAを登録する場合、HA50がプライベートネットワークに存在するため、HA50が属するネットワークの中継GW宛にCoA登録パケットをカプセル化して送信する。このとき、中継GWは、CoA登録パケットの情報を元に、Home Address、CoAの対応を記憶する。パターン10の場合、CoAはグローバルアドレスであるためMN40が属するネットワークに対する中継GWは存在しない。
【0073】
パターン10では、CN30からMN40へデータパケットを送信する方法として二つある。以下、各方法について説明する。
【0074】
<方法1>
MN40のHome Addressはプライベートアドレスであり(ステップS1でNO)、CN30がグローバルアドレスである(ステップS5でYES)ため、CN30はHA50が属するP1の中継GW10宛にMN40宛のデータパケットをカプセル化して送信(ステップS6)する、中継GW10は受信したデータパケットのカプセル化を解き、HA50へ転送する。HA50では、該当するMN40のCoAがグローバルアドレスであるため、MN宛の内部のデータパケットをCoA宛にカプセル化して転送する。これ以降は、Mobile IPの動作に基づく処理がなされる。
【0075】
<方法2>
中継GW10は、MN40からHA50へのCoA登録パケットの情報から、Home AddressとCoAの対応を記憶する。CN30からMN40にデータパケットを送信する場合、CN30は中継GW10に対してHome Address宛のデータパケットをカプセル化して送信する。中継GW10では上記記憶情報を参照し、該当するMN40のCoAがグローバルアドレスであることを確認すると、HA50へは転送せず、HA50の代わりにCoA宛にデータパケットをカプセル化して転送する。これ以降は、Mobile IPの動作に基づく処理がなされる。
【0076】
・パターン11(HA50:P1/MN40:G/CN30:P1)
パターン11では、MN40はCoAを登録する場合、HA50がプライベートネットワーク(P1)に存在するため、HA50が属するネットワークの中継GW宛にCoA登録パケットをカプセル化して送信する。このとき、中継GWは、CoA登録パケットの情報を元にHome Address、CoAの対応を記憶する。パターン11の場合、CoAはグローバルアドレスであるためMN40が属するネットワークに対する中継GWは存在しない。
【0077】
CN30からMN40へデータパケットを送信する場合(図5参照)
MN40のHome Addressはプライベートアドレスであり(ステップS1でNO)、CN30はプライベートアドレスであり(ステップS5でNO)、かつ中継GWアドレスが自身の属するP1と同じ(ステップS7でYES)ものであるため、同一プライベートネットワーク内に存在すると認識される。そのため、CN30は、直接Home Address宛にデータパケットを送信(ステップS8)する。このパターンでは、CoAはグローバルアドレスであるため、HA50は受信したMN40宛のデータパケットをCoA宛にカプセル化して転送する。これ以降は、Mobile IPの動作に基づく処理がなされる。
【0078】
MN40からCN30へデータパケットを送信する場合(図6参照)
CN30はプライベートネットワークに存在し(ステップS11でNO)、MN40のHome Addressはプライベートアドレスであり(ステップS15でNO)、かつ中継GWアドレスがCoAと同一でないので(ステップS16でNO)、MN40はCN30宛のデータパケットを中継GW10の中継GWアドレス宛にデータパケットをカプセル化して送信する(ステップS18)する。中継GW10は受けとったデータパケットのカプセル化を解き、内部のデータパケットをCN30に転送する。
【0079】
・パターン12(HA50:P1/MN40:G/CN30:P2)
CN30からMN40へデータパケットを送信する場合(図5参照)
パターン12では、CN30からMN40へデータパケットを送信する方法として二つある。以下、各方法について説明する。
【0080】
<方法1>
MN40のHome Addressはプライベートアドレスであり(ステップS1でNO)、CN30はプライベートアドレスであり(ステップS5でNO)、かつ中継GWアドレスが自身の属するP1と異なる(ステップS7でNO)ため、CN30は中継GW10宛にデータパケットをカプセル化して送信する。中継GW10は受けとったデータパケットのカプセル化を解き、内部のデータパケットをHome Address宛に転送する。MN40のCoAはグローバルアドレスであるため、HA50はCoA宛にデータパケットをカプセル化して送信する。これ以降は、Mobile IPの動作に基づく処理がなされる。
【0081】
<方法2>
中継GW10は、MN40からHA50へのCoA登録パケットの情報から、Home AddressとCoAの対応を記憶する。CN30からMN40にデータパケットを送信する場合、Home Addressはプライベートアドレスであるため中継GW10宛にカプセル化して送信する。中継GW10で宛先のHome Addressに対応するCoAはグローバルアドレスであるため、プライベートネットワークに転送せずに、HA50に代わりCoA宛にカプセル化して転送する。これ以降は、Mobile IPの動作に基づく処理がなされる。
【0082】
MN40からCN30へデータパケットを送信する場合(図6参照)
CN30がプライベートアドレスであり(ステップS11でNO)、MN40のHome Addressがプライベートアドレスであり(ステップS15でNO)、かつCN30の中継GWアドレスとCoAが同一でない(ステップS19でNO)ため、MN40はCN30の属するプライベートネットワークの中継GWである中継GW20宛に、CN30宛のデータパケットをカプセル化して送信すると共に、HA50の中継GWアドレスを挿入(ステップS21)する。中継GW20は受けとったデータパケットのカプセル化を解き、内部のデータパケットをCN30に転送する。
【0083】
・パターン13(HA50:P1/MN40:P1/CN30:G)
CN30からMN40へデータパケットを送信する場合(図5参照)
MN40のHome Addressはプライベートアドレスであり(ステップS1でNO)、CN30はグローバルアドレスである(ステップS5でYES)ため、CN30は中継GW10宛にデータパケットをカプセル化して送信(ステップS6)する。中継GW10では受けとったデータパケットのカプセル化を解き、内部のデータパケットをHome Address宛に転送する。これ以降は、Mobile IPの動作に基づく処理がなされる。
【0084】
MN40からCN30へデータパケットを送信する場合(図6参照)
CN30のアドレスはグローバルアドレスであり(ステップS11でYES)、かつHome Addressはプライベートアドレスである(ステップS12でNO)ため、MN40はCN30へ直接データパケットを送信する。
【0085】
・パターン14(HA50:P1/MN40:P1/CN30:P1)
全て同一のプライベートネットワーク(P1)に存在しているため、通常のMobile IPの動作に基づく処理がなされる。
【0086】
・パターン15(HA50:P1/MN40:P1/CN30:P2)
MN40からCN30へデータパケットを送信する場合(図6参照)
MN40はCN30の属するプライベートネットワーク(P2)の中継GW20宛にデータパケットをカプセル化して送信する。中継GW20では、受けとったデータパケットのカプセル化を解き、内部のデータパケットをCN30宛に転送する。
【0087】
CN30からMN40へデータパケットを送信する場合(図5参照)
MN40のHome Addressはプライベートアドレスであり(ステップS1でNO)、CN30はプライベートアドレスであり(ステップS5でNO)、かつ中継GWアドレスが別ネットワークのものである(ステップS7でNO)ため、CN30は中継GW10宛にデータパケットをカプセル化して送信する。中継GW10は受けとったデータパケットのカプセル化を解き、内部のデータパケットをHome Address宛に転送する。これ以降は、MobileIPの動作に基づく処理がなされる。
【0088】
・パターン16(HA50:P1/MN40:P2/CN30:G)
CN30からMN40へデータパケットを送信する場合(図5参照)
パターン16では、CN30からMN40へデータパケットを送信する方法として二つある。以下、各方法について説明する。
【0089】
<方法1>
MN40のHome Addressはプライベートアドレスであり(ステップS1でNO)、CN30はグローバルアドレスであり(ステップS5でYES)、中継GWは中継GW10であるため、CN30は中継GW10宛にデータパケットをカプセル化して送信する。中継GW10は受けとったデータパケットのカプセル化を解き、内部のデータパケットをHome Address宛に転送する。HA50ではCoAがプライベートアドレスでありかつ、中継GWアドレスが中継GW20であるため中継GW20宛にデータパケットをカプセル化して送信する。中継GW20は、受けとったデータパケットのカプセル化を解き、内部のデータパケットをCoA宛に送信する。これ以降は、Mobile IPの動作に基づく処理がなされる。
【0090】
<方法2>
中継GW10は、MN40からHA50宛のCoA登録パケットの情報から、Home AddressとCoAの対応を記憶する。ここでは、CN30からカプセル化され中継GW10宛に送信されたパケットのカプセル化を解き、HA50へ転送するのではなく、HA50に代わって、CoA宛に、中継GW20に対してカプセル化して転送する。中継GW20は、受けとったデータパケットのカプセル化を解き、内部のデータパケットをCoA宛に転送する。これ以降は、Mobile IPの動作に基づく処理がなされる。
【0091】
MN40からCN30へデータパケットを送信する場合(図6参照)
CN30のアドレスはグローバルアドレスであるため、MN40は直接CN30宛にデータパケットを送信する。
【0092】
・パターン17(HA50:P1/MN40:P2/CN30:P1)
CN30からMN40へデータパケットを送信する場合(図5参照)
MN40のHome Addressはプライベートアドレスであり(ステップS1でNO)、CN30はプライベートアドレスあり(ステップS5でNO)、かつ自身の中継GWと同一のアドレスである(ステップS7でYES)ため、CN30は直接Home Address宛にデータパケットを送信する。HA50は該当するMN40の中継GWである中継GW20宛にデータパケットをカプセル化して送信する。中継GW20は、受けとったデータパケットのカプセル化を解き、内部のデータパケットをCoA宛に転送する。これ以降は、Mobile IPの動作に基づく処理がなされる。
【0093】
MN40からCN30へデータパケットを送信する場合(図6参照)
MN40はCN30の属するネットワークの中継GW10宛にデータパケットをカプセル化して送信する。中継GW10は、受けとったデータパケットのカプセル化を解き、内部のデータパケットをCN30宛に転送する。
【0094】
・パターン18(HA50:P1/MN40:P2/CN30:P2)
MN40からCN30へデータパケットを送信する場合(図6参照)
MN40とCN30は共にプライベートアドレスであり、中継GWも同一のアドレスを持っているため、同一のプライベートネットワークに存在すると認識される。そのため、MN40はCN30宛に直接データパケットを送信する。
【0095】
パターン18では、CN30からMN40へデータパケットを送信する方法として三つある。以下、各方法について説明する。
【0096】
<方法1>
CN30は中継GW10宛にデータパケットをカプセル化して送信する。中継GW10は、受けとったデータパケットのカプセル化を解き、内部のデータパケットをHome Address宛に転送する。HA50は該当するMN40の中継GW20宛にデータパケットをカプセル化して送信する。中継GW20は受けとったデータパケットのカプセル化を解き、内部のデータパケットをCoA宛に転送する。これ以降は、Mobile IPの動作に基づく処理がなされる。
【0097】
<方法2>
中継GW10は、MN40からHA50宛のCoA登録パケットの情報から、Home AddressとCoA及び中継GWとの対応関係を記憶する。この場合、CN30からカプセル化されて送信されてきたデータパケットをHA50へ送信せず、HA50の代わりに、CoA宛のデータパケットを中継GW20宛にカプセル化して転送する。中継GW20は受けとったデータパケットのカプセル化を解き、内部のデータパケットをCoA宛に転送する。これ以降は、Mobile IPの動作に基づく処理がなされる。
【0098】
<方法3>
中継GW20は、MN40からHA50宛のCoA登録パケットの情報から、Home AddressとCoA及び中継GWとの対応関係を記憶する。中継GW20は上記記憶した対応関係の情報からCoAはCN30と同一のプライベートネットワーク内に存在すると判断し、中継GW10へは転送せず、HA50の代わりにCoA宛に転送する。これ以降は、Mobile IPの動作に基づく処理がなされる。
【0099】
また、上述したパターン6及びパターン15におけるMN40からCN30へのデータパケットの送信には、以下のような方法も適用することができる。
【0100】
すなわち、MN40はまず、中継GW10宛にCN30宛のデータパケットをカプセル化して送信する。その際、中継GW20のアドレスをオプションフィールドに挿入する。中継GW10は、MN40でカプセル化されて送信されてきたデータパケットの宛先がプライベートアドレスであり、別の中継GWアドレスを含んでいるため、再度中継GW20宛にカプセル化して送信する。中継GW20は、受けとったデータパケットのカプセル化を解き、内部のデータパケットをCN30に転送する。
【0101】
さらに、上述したパターン15におけるCN30からMN40へのデータパケットの送信には、以下のような方法も適用することができる。
【0102】
すなわち、CN30は中継GW20宛にデータパケットをカプセル化して送信する。このとき、HA50が属するネットワークの中継GWである中継GW10のアドレスを挿入する。中継GW20では、内部のデータパケットを再度カプセル化して中継GW10に転送する。中継GW10は、受けとったデータパケットのカプセル化を解き、内部のデータパケットをHome Address宛に転送する。これ以降は、Mobile IPの動作に基づく処理がなされる。
【0103】
以上、説明してきたように、本実施形態によれば、通信端末(MN又はCN)がプライベートネットワークに存在している場合、該通信端末のプライベートアドレスに加え、該通信端末が属するプライベートネットワークの中継装置のグローバルアドレスを合わせて利用するようにしたため、各プライベートネットワークがネットワーク全体で一意に決定される。そのため、グローバルネットワーク100(例:第1のネットワーク)と複数のプライベートネットワーク(第2のネットワーク)が混在している環境においても柔軟な経路制御が可能となる。
【0104】
また、プライベートネットワーク宛のデータパケットを送信する場合、送信先の中継GWのグローバルアドレスに対してカプセル化して送信し、そのカプセル化されたデータパケットを受信した中継GWは、カプセル化を解いた後、内部のデータパケットを送信先に転送する。これにより、異なるプライベートネットワーク間においても通信端末の移動性を確保することが可能となる。
【0105】
さらに、中継GWにおいて、MN40のHome Address、CoA、中継GWのアドレスの対応関係を記憶することで、CN30から受信したMN40宛のデータパケットをHA50に代わってCoA宛にカプセル化して転送することができる。これにより、HA50への無駄な送信を避けることができ、ネットワークリソースを有効活用することができる。
【0106】
上記実施例において、中継GW10のパケット受信手段11の機能が受信手段転送手段、気付けアドレス登録パケット受信手段に対応し、パケット転送手段12のパケット転送処理機能が転送手段に対応し、記憶手段13のアドレス記憶管理機能が記憶手段に対応する。また、MN40の中継GWアドレス挿入手段31のアドレス挿入機能が中継装置アドレス挿入手段に、通知手段32の通知機能が通知手段に、パケット送信手段33のパケット送信処理機能が送信手段、第1のカプセル化送信手段、第2のカプセル化送信手段に対応する。また、ホームエージェント50の機能がHA登録手段、HA送信手段に対応する。さらに、請求項記載の通信端末がMN40又はCN30に対応し、中継装置が中継GW10、20に対応する。
【0107】
【発明の効果】
以上、説明したように、本願発明によれば、通信端末(MN又はCN)がプライベートネットワークに存在している場合、該通信端末のプライベートアドレスに加え、該通信端末が属するプライベートネットワークの中継装置のグローバルアドレスを合わせて利用するようにしたため、各プライベートネットワークがネットワーク全体で一意に決定される。そのため、グローバルネットワークと複数のプライベートネットワークが混在している環境においても柔軟な経路制御ができ通信端末の移動性を実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る通信方法が適用されるネットワーク構成例を示す図である。
【図2】図1に示す中継GWの機能ブロックを示す構成例図である。
【図3】図1にMNの機能ブロックを示す構成例図である。
【図4】各通信ノードの配置パターンを示す図である。
【図5】CN(通信相手)からMNへの送信の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】MNからCN(通信相手)への送信の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】中継GWの記憶手段で記憶・管理されるアドレス管理テーブルの一例を示す図である。
【符号の説明】
10、20 中継GW
11 パケット受信手段
12 パケット転送手段
13 記憶手段
30 CN(Correspondent Node:コレスポンデントノード)
31 中継GWアドレス挿入手段
32 通知手段
33 パケット送信手段
40 MN(Mobile Node:モバイルノード)
50 HA(Home Agent:ホームエージェント)
100 グローバルネットワーク
200、300 プライベートネットワーク
Claims (13)
- ネットワーク間で移動可能な通信端末と、グローバルネットワークとプライベートネットワークとの境界に設置された中継装置と、エージェント機能を有するホームエージェントとを含む通信システムの通信方法において、
前記プライベートネットワークに属する通信端末は、
前記ホームエージェントに気付けアドレスを登録する際に、該気付けアドレス登録のためのパケットに前記中継装置のアドレスを挿入して該ホームエージェントに通知し、
通信相手のノードへのデータパケット送信時に、前記中継装置のアドレス又は該通信相手のノードが属するネットワークの中継装置のアドレスを送信すべきデータパケットに挿入して送信し、
中継装置は、
前記通信端末から送信されたデータパケットを受信し、
その受信したデータパケットに当該中継装置のアドレスが含まれている場合は、カプセル化を解除した後、内部のデータパケットの宛先に当該データパケットを転送する
ことを特徴とする通信方法。 - 請求項1記載の通信方法において、
前記通信端末がグローバルネットワークに存在し、かつ前記ホームエージェントがプライベートネットワークに存在している場合、当該通信端末は、前記プライベートネットワークに属する中継装置のアドレス宛に前記気付けアドレス登録のためパケットを送信する
ことを特徴とする通信方法。 - 請求項1又は2記載の通信方法において、
前記中継装置は、前記通信相手のノードから送信されたデータパケットを受信した際に、その受信したデータパケットに他の中継装置のアドレスが含まれている場合、カプセル化を解除した後、内部のデータパケットのヘッダで示される他の中継装置宛に当該データパケットを転送する
ことを特徴とする通信方法。 - 請求項1記載の通信方法において、
前記中継装置は、
前記通信端末と前記通信相手のノードとが前記ホームエージェントの属するネットワークとは異なる別のネットワークに存在する場合、前記通信端末から前記ホームエージェントに送信される気付けアドレス登録パケットを受信し、
その受信した気付けアドレス登録パケットの情報から通信端末のホームアドレスと、気付けアドレスと、中継装置のアドレスとの対応関係を記憶し、
前記通信相手のノードから前記通信端末宛に送信されたデータパケットを受信したとき、前記データパケットと、前記記憶手段にて記憶されている情報とに基づいて、前記ホームエージェントに代わり気付けアドレス宛に前記データパケットをカプセル化して転送する
ことを特徴とする通信方法。 - グローバルのネットワークとプライベートネットワークとの境界に設置された中継装置において、
ネットワーク間で移動可能な通信端末から送信されてきたデータパケットを受信する受信手段と、
前記受信したデータパケットに他の中継装置のアドレスが含まれている場合、前記データパケットのカプセル化を解き、該内部のデータパケットのヘッダで示される他の中継装置宛に当該データパケットを転送する転送手段と
を備えることを特徴とする中継装置。 - 請求項5記載の中継装置であって、
前記転送手段は、前記受信したデータパケットに当該中継装置のアドレスが含まれている場合、前記データパケットのカプセル化を解いて、内部のデータパケットの宛先に転送する
ことを特徴とする中継装置。 - 請求項5記載の中継装置であって、
前記通信端末と前記通信相手のノードとが前記ホームエージェントの属するネットワークとは異なる別のネットワークに存在する場合、前記通信端末から前記ホームエージェントに送信される気付けアドレス登録パケットを受信する気付けアドレス登録パケット受信手段と、
前記気付けアドレス登録パケット受信手段により受信された気付けアドレス登録パケットの情報から通信端末のホームアドレスと、気付けアドレスと、中継装置のアドレスとの対応関係を記憶する記憶手段と、
前記通信相手のノードから前記通信端末宛に送信されたデータパケットを受信したとき、前記データパケットと、前記記憶手段にて記憶されている情報とに基づいて、前記ホームエージェントに代わり気付けアドレス宛に前記データパケットをカプセル化して転送する転送手段と
を備えることを特徴とする中継装置。 - ネットワーク間で移動可能な通信端末であって、
グローバルのネットワークとプライベートネットワークとの境界に中継装置が設置され、
エージェント機能を有するホームエージェントに気付アドレスを登録する際に、前記プライベートネットワークに属する場合には、気付けアドレスを登録するための登録パケットに前記中継装置のアドレスを挿入する中継装置アドレス挿入手段と、
前記中継装置のアドレスが挿入されたデータパケットを前記ホームエージェントに通知する通知手段と、
通信相手のノードへのデータパケット送信時に、前記中継装置のアドレス又は該通信相手のノードが属するネットワークの中継装置のアドレスを送信すべきデータパケットに挿入して送信する送信手段と
を有することを特徴とする通信端末。 - 請求項8記載の通信端末であって、
前記中継装置アドレス挿入手段は、前記グローバルネットワークに存在し、かつ前記ホームエージェントが前記プライベートネットワークに存在している場合、前記プライベートネットワークに属する中継装置のアドレスを前記気付けアドレス登録のためパケットに挿入する
ことを特徴とする通信端末。 - 請求項8記載の通信端末であって、
前記通信相手のノードへのデータパケット送信時に、前記ホームエージェントが前記プライベートネットワークに存在する場合、該ホームエージェントの属する前記プライベートネットワークの中継装置のアドレスを送信すべきデータパケットに挿入して送信する
ことを特徴とする通信端末。 - 請求項8乃至10いずれか記載の通信端末であって、
通信相手のノードが属するネットワークの中継装置宛にデータパケットをカプセル化して送信する第1のカプセル化送信手段と、
当該通信端末が前記グローバルネットワークに存在し、前記通信相手のノードが別のネットワークに存在する場合に、当該通信端末が属するネットワークの中継装置宛にデータパケットをカプセル化して送信する第2のカプセル化送信手段と
を有することを特徴とする通信端末。 - 通信端末の位置管理をし、移動先のネットワークに移動した当該通信端末にデータパケットを転送するホームエージェントであって、
前記プライベートネットワークに属する通信端末からの気付けアドレス登録の際に、該通信端末が属するネットワークの中継装置のアドレスを、気付けアドレスとホームアドレスに関連付けて登録する登録手段
を有することを特徴とするホームエージェント。 - 請求項12記載のホームエージェントであって、
前記通信端末がプライベートネットワークに登録されている場合に、気付けアドレス宛のデータパケットを当該通信端末が属するネットワークの中継装置宛にカプセル化して送信する送信手段
を有することを特徴とするホームエージェント。
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