JP4896038B2 - ネットワークシステムにおける通信方法及びモバイル通信ノード並びにアクセスルータ - Google Patents

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Description

本発明は、モバイルホスト(モバイルノード)やモバイルルータなどのモバイル通信ノードを構成要素として含むネットワークに係る技術に関する。
無線技術の出現と発展によって、インターネットは、現在、多数のデータ通信エンドポイントがモバイル端末によって構成される段階にまで発達している。各モバイル端末は、それぞれ異なるドメインを移動(ローミング)し、それぞれ異なる場所で同時に、パケット交換データ通信ネットワーク(例えば、インターネット)の接続ポイントに接続することが可能である。このようなローミングは、回線交換ネットワーク(例えば、電話システム)において、顕著に発展してきたものである。しかしながら、パケット交換通信ネットワークの端末は、ユニークなアドレスを使用して到達可能となり、こうしたアドレスには、通常、空間トポロジにおいて正当な部分(通常、プリフィックス)が含まれているので、パケット交換通信ネットワークでは、このようなローミング機能を実現することは困難である。さらに、モバイル端末は、パケット交換データ通信ネットワークへの接続ポイントを複数回変えた場合でも、同一アドレスによって、継続して到達可能となることが望ましい。これにより、パケット交換データ通信ネットワークとの接続ポイントを変えた場合でも、セッション(例えば、ファイル転送)が、シームレスに継続されるようになる。
上述のようなローミング機能をサポートするため、インターネットプロトコルバージョン4(IPv4)(下記の非特許文献2)のモバイルIPv4(下記の非特許文献1)や、インターネットプロトコルバージョン6(IPv6)(下記の非特許文献4)のモバイルIPv6(下記の非特許文献3)などに言及されている、モビリティサポートに関する解決策が進展している。モバイルIPでは、各データ通信端末(モバイルノードと呼ばれる)は、不変のホームドメインを有している。モバイルノードが、自身のホームネットワークに接続されている状態では、そのモバイルノードには、ホームアドレスとして知られる不変のプライマリグローバルアドレスが割り当てられる。一方、モバイルノードが自身のホームネットワークから離れている状態、すなわち、他のフォーリンネットワークに接続されている状態では、モバイルノードには、通常、気付アドレス(care-of-address)として知られる一時的なグローバルアドレスが割り当てられる。このような一時的なグローバルアドレスは、通常、モバイルノードが接続したアクセスルータによって割り当てられる。また、このような一時的なグローバルアドレスは、気付アドレスがトポロジの整合性を有するように、アクセスルータのアドレスのトポロジに集約されている。モビリティサポートのアイデアは、たとえモバイルノードが他のフォーリンネットワークに接続されている状態でも、モバイルノードがホームアドレスで到達可能となるようにするものである。したがって、パケット交換データ通信ネットワーク内の他のノードは、モバイルノードのホームアドレスのみで、そのモバイルノードの識別を行う必要がある。
上記の事柄は、下記の非特許文献1や非特許文献3において、ホームエージェントとして知られるホームネットワーク内のエンティティの導入によって実現されている。モバイルノードは、バインディングアップデートとして知られるメッセージを利用して、ホームエージェントに気付アドレスの登録を行う。また、ホームエージェントは、モバイルノードのホームアドレスを送信先とするメッセージを受信(intercept)し、IP-in-IPトンネリングを利用して、そのパケットをモバイルノードの気付アドレスあてに転送するよう要請されている(下記の非特許文献5及び下記の非特許文献6)。IP-in-IPトンネリングでは、オリジナルのIPパケットを別のIPパケットでカプセル化(encapsulation)することが行われる。オリジナルのパケットは、インナパケットと呼ばれることがあり、インナパケットをカプセル化するための新しいパケットはアウタパケットと呼ばれることがある。このように、モバイルノードのホームエージェントが、ホームアドレスと気付アドレスとの関連付け(バインディング)を行うことによって、モバイルノードは、その接続ポイントによらず、到達可能な状態となる。
下記の非特許文献1や非特許文献3に規定されているホストのモビリティサポートの概念をネットワークのモビリティサポート(NEMO)に拡張することも可能である(下記の特許文献1及び下記の非特許文献7参照)。これは、モバイルノード自体がモバイルルータであり、複数のノードがモバイルルータと共に移動して、モバイルネットワークが形成されている場合である。モバイルネットワークに送信されるパケットは、モバイルルータのホームエージェントによって受信(intercept)されて、モバイルルータにトンネルされる。モバイルルータは、トンネルパケットの脱カプセル化(decapsulation)を行い、インナパケットを目的地に転送する。同様に、モバイルネットワーク内のノードから送信されるパケットは、モバイルルータによって、ホームエージェントにトンネルされ、正しい目的地まで転送される。なお、モバイルルータ自身がアクセスルータとして機能する場合もあり、他のモバイルノード(モバイルホスト又はモバイルルータ)が、モバイルルータと接続し、このモバイルルータを通じて、グローバル通信ネットワークにアクセスすることができるようになる場合もある。
しかしながら、上述のメカニズムを使用するシステムは、モバイルノードと、そのモバイルノードが接続するアクセスルータとの間で、リンクレイヤコネクションの接続性が維持される必要があるという基本要件を有している。すなわち、モバイルノードによって送受信されるすべてのパケットは、アクセスルータによって中継されるので、モバイルノードが、そのアクセスルータへのリンクレイヤコネクションの接続性を失った場合には、モバイルノードはパケットの送受信が不可能となってしまう。したがって、このようなモバイルネットワークでは、アクセス構成は基本的に階層構造をしており、モバイルノードは、アクセスルータから気付アドレスを取得して、アクセスルータとの接続性を維持する必要がある。
また、モバイルノードが、近隣に存在する他のモバイルノードに対してパケットを転送するために、メッシュネットワークプロトコルなどのモバイルアドホックネットワーク方式を利用するメカニズムが存在する。このようなモバイルネットワークは、メッシュ状の構造を有しており、例えば、モバイルアドホックネットワーク(MANETプロトコル)を利用することが可能である。例えば、下記の特許文献2には、モバイルノードが隣接ノードに対してリンク情報を配布するための方法が開示されている。ここでは、各モバイルノードが、メッシュ状のネットワークに適した方法で、他のモバイルノードへの経路の探索を行うことが可能である。また、下記の特許文献3には、モバイルノードの隣接リンクの接続特性を利用して、ルーティング情報の配布が行われるルーティング方法の一例が開示されている。これらの例によれば、2つのモバイルノード間に直接のリンクレイヤコネクションの接続性がない場合でも、相互にデータパケットを送信することが可能となる。このとき、パケットは、リンクレイヤコネクションの接続性を有している1つ以上の中継装置を経由して伝送される。しかしながら、ワイアレスメッシュネットワーク上のモバイルノードがグローバル通信ネットワーク上のノードと通信を行う方法に関しては、不明瞭である。また、下記の特許文献4には、モバイルノードが、モバイルIPを利用してグローバルネットワーク上の他のノードとの通信を行い、モバイルノードと、フォーリンエージェントとして知られるエンティティとの間で、MANETプロトコルを使用して、パケットの中継が行われる方法が提案されている。
Perkins, C. E. et. al., "IP Mobility Support", IETF RCF 3344, Aug 2002. DARPA, "Internet Protocol", IETF RFC 791, Sep 1981. Johnson, D. B., Perkins, C. E., and Arkko, J., "Mobility Support in IPv6", IETF Internet Draft: draft-ietf-mobileip-ipv6-24.txt, Work In Progress, Jun 2003. Deering, S., and Hinden, R., "Internet Protocol Version 6 (IPv6) Specification", IETF RFC 2460, Dec 1998. Simpson, W., "IP in IP Tunneling", IETF RFC 1853, Oct 1995. Conta, A., and Deering, S., "Generic Packet Tunneling in IPv6", IETF RFC 2473, Dec 1998. Devarapalli, V., et. al., "NEMO Basic Support Protocol", IETF Internet Draft: draft-ietf-nemo-basic-01.txt, Sep 2003. Leung, K. K., "Mobile IP mobile router", US Patent 6,636,498, Oct 2003. Elliot, B. B., "Distribution of potential neighbor information through an ad hoc network", US Patent 6,456,599, Sep 2002. Toh, C. K. "Routing method for Ad-Hoc mobile networks", US Patent 5,987,011, Nov 1999. Airiksson, F., et. al., "Mobile IP for mobile Ad Hoc networks", US Patent Application 20010024443, Sep 2001.
モバイルIPv6やNEMOの階層構造は、各モバイルノードがルーティングテーブルを維持する必要がなく、MANETプロトコルで必要となるような大量の経路アップデートの送信を行う必要はないという点で効率的である。特に、モバイルノードは、通常、リソースが制限されており、かつ、バッテリ駆動なので、その電力消費やメモリ使用量の節約が重要となる。
しかしながら、このようなプロトコル(モバイルIPv6やNEMO)では、パケットを転送するために、セントラルノードとして機能する1つ以上のアクセスルータが必要となる。これらのアクセスルータと接続するモバイルノードはすべて、アクセスルータとの間にリンクレイヤコネクションの接続性を維持する必要がある。しかしながら、モバイルノードは、このリンクレイヤコネクションを維持しているアクセスルータからあまりにも遠く離れてしまった場合などには、その接続性を失うこととなる。そして、モバイルノードは、送信先ノード(例えば、パケット送信を行っているモバイルノードのすぐそばに存在している場合もある)にパケットを送信するアクセスルータに対して、パケットを渡すことができなくなり、そのモバイルノードの無線範囲内に存在する別のモバイルノードとの間の通信さえ不可能となる。
一方、MANETのようなメッシュネットワークプロトコルは、特に、この問題を考慮したものである。ここでは、モバイルノードが、動的なメッシュネットワークを形成して、他のノードが送信したパケット(自身あてではないパケット)の転送が行える。経路は、あらかじめ通知されたもの、又は、要求に応じて探索されたものとなり、メッシュネットワークノードには、メッシュ構造の変更に動的に適応できる機能が与えられる。その結果、メッシュネットワークは、自らネットワークの修復を行う機能を有し、メッシュネットワークとして非常に望ましい特徴を有することとなる。しかしながら、一方で、メッシュネットワークプロトコルを利用するモバイルノードには、不利な点も存在する。例えば、パケットを送信するために、モバイルノードが送信先への経路を探索する際には、時間を要することになる。また、モバイルノードがパケットを送信しない場合においても、他のモバイルノードから送信されたパケットの中継を行わなければならないので、電力を消費してしまう。さらに、メモリ内に経路情報を保持するため、ある程度のメモリ量を消費する必要がある。
なお、従来の装置は、階層構造及びメッシュ構造の2つのメカニズムを単に併用することによって、階層構造及びメッシュ構造の両方を利用することが可能である。この従来の装置は、階層構造のメカニズムが動作しない場合には、メッシュ構造のメカニズムの動作への切り換えを行い、逆に、メッシュ構造のメカニズムが動作しない場合には、階層構造のメカニズムの動作への切り換えを行う。しかしながら、各構造(階層構造及びメッシュ構造)では、通常、異なるアドレスが使用されるので、このような2つのメカニズムを単に併用するだけでは、継続中のトランスポートセッションは中断してしまうことになる。
上記の課題を解決するため、本発明は、2つの構造(階層構造及びメッシュ構造)を効率良く兼用して、モバイルノードが、2つの異なるモード(階層モード(hierarchical mode)と、メッシュモード(mesh mode)において、動作できるようにするものである。階層モードでは、モバイルノードが送信するパケットが、更なるパケット配送が可能なアクセスルータまで転送可能となるように、モバイルノードは、例えば、モバイルIPやNEMOプロトコルに基づく動作を行う。また、同様にして、モバイルルータに対して送信されたパケットは、例えば、ホームエージェントを経て、アクセスルータに届いた後、モバイルノードにまで中継される。これは、モバイルノードがアクセスルータとのリンクレイヤコネクションの接続性を有する場合に行われる。一方、リンクレイヤコネクションの接続性が失われた場合には、モバイルノードは、メッシュモードに移行する。このメッシュモードでは、モバイルノードから送信されるパケットは、モバイルルータの隣接ノードによって、アクセスルータまで中継される。また、同様に、モバイルノードに対して送信されたパケットは、アクセスルータに届いた後、隣接ノードによって中継され、モバイルノードに到達する。したがって、このメッシュモードは、事実上、モバイルノードとそのアクセスルータとの間に仮想的なリンクレイヤコネクションの接続性を作り、これによって、階層モードにおける階層構造を維持できるようにする。
また、階層モードで使用されるアドレス空間と、メッシュモードで使用されるアドレス空間とが異なる場合には、後述の本発明の実施の形態において詳述されるように、メッシュモードにおいて、カプセル化の方法が利用される。このとき、階層モードのアドレスを用いて送信されるパケットは、メッシュモードのアドレスでカプセル化されて、アクセスルータに送信される。これにより、継続中のトランスポートセッションは、中断されることなく維持される。また、後述の本発明の実施の形態では、モバイルノード及びそのアクセスルータが、互いのメッシュモードアドレスを探索する手段についても説明される。
<発明の概要>
本明細書で開示される本発明には、2つの異なるモード(階層モード及びメッシュモード)で動作する無線モバイルノードが含まれている。階層モードでは、モバイルノードは、標準的な有線のノードのアドレス集合や、ルータの選択を用いる。このとき、モバイルノードは、アクセスルータ(基地局又はルータの場合もあり、それ自体がモバイルルータ又は固定ルータの場合もある)から送信されるルータ通知やビーコンメッセージを受信して、このルータ通知やビーコンメッセージに含まれるプリフィックス情報に基づいて、自身のアドレスを自動構成したり、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)などの技術に基づいて、アクセスルータで使用可能なアドレスが割り当てられたりする。
この階層モードでは、モバイルノードは、アクセスルータを通じて、そのピア(peer)にパケットを送信する。これは、通常のIPに係る動作に関連付けることが可能である。例えば、実際には、モバイルノードは、モバイルIPやNEMOプロトコルを使用して、そのホームエージェントを経由したパケットの中継を行うことが可能である。また、モバイルノード(上述のように構成又は取得されるアドレス)に対して送信されたパケットは、アクセスルータに到達した後に、モバイルノードに転送される。
また、モバイルノードが、アクセスルータとのリンクレイヤコネクションの接続性を失った場合には、モバイルノードは、メッシュモードに移行する。メッシュモードでは、モバイルノードは、通常のメッシュ状のネットワークにおけるメカニズム(例えば、MANETプロトコルなど)によって、アクセスルータへのルート探索を試みる。そして、ルートが発見された場合には、モバイルノードは、アクセスルータに対して、現在メッシュモードで動作している旨をアクセスルータに通知するためのメッセージを送信する。また、モバイルノードは、アクセスルータからの通知によって、メッシュモードに移行することも可能である。これは、例えば、アクセスルータがモバイルノードに対してパケットを転送する必要があるものの、モバイルノードとのリンクレイヤコネクションの接続性が失われていることが分かった場合に行われる。このとき、アクセスルータは、モバイルノードへのルートを探索し、モバイルノードに対して、メッシュモードに移行した旨を通知するためのメッセージを送信する。
また、メッシュモードでは、アクセスルータとモバイルノードとの通信にメッシュプロトコルが用いられて、パケットのやり取りが行われる。また、モバイルノードからピアへの通常のトラフィックは、メッシュプロトコルを使用してアクセスルータに転送され、アクセスルータが、階層モードによってパケットの転送を行う。また、モバイルノードへのパケットがアクセスルータに到達した場合には、アクセスルータは、メッシュメカニズムを使用して、そのパケットをモバイルノードに転送する。
また、モバイルノードとアクセスルータとの間でリンクレイヤコネクションの接続性が回復した場合には、メッシュモードから階層モードに戻される。このとき、まず、どちらか一方のノードが、リンクレイヤコネクションの接続性が回復したことを検出して、階層モードに移行する旨を通知するためのメッセージを相手に送信することが可能である。また、モバイルノードは別のアクセスルータの近くに移動しているかもしれず、この場合には、モバイルノードは、新たなアクセスルータからのルータ通知やビーコンメッセージを受信することで、新たなアクセスルータとの間におけるリンクレイヤコネクションの接続性を検出する。このとき、モバイルノードは、この新たなアクセスルータに接続して、新たなアクセスルータとの間で、階層モードに移行する。
本発明は、2つの構造(階層構造及びメッシュ構造)を効率良く兼用して、常にモバイルノードとアクセスルータとの間の接続の維持を図るとともに、継続中のトランスポートセッションが中断しないようにするという効果を有している。
本明細書では、パケット交換データ通信ネットワークにおいて、階層モード及びメッシュモードのハイブリッド方式による通信を行うためのシステム、このシステムに関連する装置、及びモバイルノードが詳細に説明される。なお、開示される本発明の理解を容易とするために、以下の用語を定義する。
(i)「パケット」は、データネットワーク上で伝送可能な、任意のフォーマットのデータの独立した(self-contained)ユニットである。通常、「パケット」は「ヘッダ」部分と「ペイロード」部分の2つの部分により構成される。「ペイロード」部分には、伝送されるデータが含まれており、「ヘッダ」部分には、パケットの伝送を支援するための情報が含まれている。なお、「ヘッダ」部分には、「パケット」の送信者及び受信者のそれぞれを識別するために、送信元アドレス(source address)及び送信先アドレス(destination address)が含まれる必要がある。
(ii)「パケットトンネリング」は、別のパケットをカプセルに入れた独立したパケットを指している。「パケットトンネリング」の動作は、パケットの「カプセル化」とも呼ばれる。また、カプセル化されたパケットは、「トンネル化されたパケット」又は「インナパケット」と呼ばれ、「インナパケット」をカプセル化するパケットは「トンネリングパケット」又は「アウタパケット」と呼ばれる。なお、カプセル化されたパケットでは、「インナパケット」全体が、「アウタパケット」のペイロード部分を形成する。
(iii)「モバイルノード」は、グローバルデータ通信ネットワークへの接続ポイントを変更するネットワークエレメントである。この「モバイルノード」は、エンドユーザ端末や、グローバルデータ通信ネットワークへの接続ポイントを変更することが可能なゲートウェイ、ルータ、インテリジェントネットワークハブなどの中間的なネットワークエレメントを示すために使用される場合もある。また、「モバイルノード」がエンドユーザ端末の場合には、より明確に「モバイルホスト」と呼ばれ、「モバイルノード」が、ゲートウェイ、ルータ、インテリジェントネットワークハブなどとして機能する中間的なネットワークエレメントの場合には、より明確に「モバイルルータ」と呼ばれる。
(iv)ネットワークエレメントの「デフォルトルータ」は、そのネットワークエレメントと同一のリンク上に存在するルータを指しており、この「デフォルトルータ」には、リンク上のネットワークエレメントから送信された、送信先(目的地、あて先と表現することもある)までの転送ルートが不明であるすべてのパケットが転送される。
(v)モバイルノードの「アクセスルータ」は、モバイルノードがデータ通信ネットワークに接続するために通信を行うルータを指しており、通常は、モバイルノードのデフォルトルータである。なお、モバイルノードのアクセスルータ自身が、移動可能(モバイル)であってもよい。
(vi)「階層モードの動作」は、モバイルノードが、パケットの送信先への転送方法を明らかにするルーティング情報を知らない場合に、そのデフォルトルータに対して、パケット転送をしてもらうためにパケットを渡す動作を指している。階層モードでは、ノード間において、パケットは直接転送される(1ホップ転送)。なお、本明細書では、「階層モードの動作」を、単に「階層モード」と呼ぶ場合がある。
(vii)「メッシュモードの動作」は、モバイルノードが、パケットの送信先への転送方法を明らかにするルーティング情報を知らない場合に、パケットの転送が可能な次のノードを探索する動作を指している。このようなルート探索は、すべてのモバイルノードが、積極的に、隣接ノードへの到達可能性に関する情報を周期的にブロードキャストしたり、モバイルノードがある送信先へのパケットの送信を行う必要がある場合に、どの隣接ノードが特定の送信先への到達性を有しているかを探索するプローブパケットの送信を行ったりすることによって実現される。一例としては、パケット転送に、例えば、MANETプロトコルのようなメッシュネットワークプロトコルが用いられる。メッシュモードでは、ノード間において、モバイルアドホックネットワーク方式を使用したマルチホップによって、パケットの転送が行われる。なお、本明細書では、「メッシュモードの動作」を、単に「メッシュモード」と呼ぶ場合がある。
(viii)階層モード及びメッシュモードの両方共、中間ノードを経由したパケットの転送が行われるが、階層モードでは、中間ノードが常にモバイルノードのデフォルトルータである一方、メッシュモードでは、送信先のアドレスに応じて中間ノードが異なるという違いがある。
なお、以下の説明では、本発明を詳細に理解できるように、特定の数、時間、構造、その他のパラメータなどが詳しく記載されるが、こうした詳細な設定は一例であり、当業者には、こうした特定の詳細な事項によらず、本発明を実施できることは明白である。
<第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態では、グローバルパケット交換データ通信ネットワークに接続する一般的な無線ネットワーク内に配置されるモバイルノード1000、アクセスルータ1100、モバイルルータ1200が開示される。図1〜図3は、それぞれ本発明の第1の実施の形態におけるモバイルノード1000、アクセスルータ1100、モバイルルータ1200の構成を示す図である。なお、各構成要素において、同一の機能を提供する機能ブロックには、同一の符号が付されている。モバイルノード1000は、上位プロトコルレイヤ1001、転送部1002、メッシュネットワーク処理部1003、1つ又は複数の下位ネットワークインタフェース1004により構成されている。また、アクセスルータ1100は、上位プロトコルレイヤ1001、転送部1102、メッシュネットワーク処理部1003、1つ又は複数の下位ネットワークインタフェース1004、アソシエーションマネージャ1105により構成されている。また、モバイルルータ1200は、上位プロトコルレイヤ1001、転送部1202、メッシュネットワーク処理部1003、1つ又は複数の下位ネットワークインタフェース1004により構成されており、モバイルノード1000とアクセスルータ1100とのハイブリッドノードである。
下位ネットワークインタフェース1004は、物理的なネットワークインタフェースハードウェアや、そのハードウェアを制御するソフトウェア、このハードウェアを通じた通信を管理するプロトコルなどを示す集合ブロックである。例えば、ISO(International Organization for Standardization:国際標準化機構)のOSIモデルでは、下位ネットワークインタフェース1004には、物理レイヤやデータリンクレイヤに関連したプロトコルすべてが含まれることになる。なお、ここでは、1つの無線ネットワークインタフェースを有するモバイルノードを対象としているが、複数の無線アクセスメカニズムを有するモバイルノードや、無線ネットワークインタフェース及び有線ネットワークインタフェースの両方を有するハイブリッドノードに対して、本発明のメカニズムを拡張できることは当業者にとって明白である。
また、同様に、上位プロトコルレイヤ1001の機能ブロックは、転送部1002と下位ネットワークインタフェース1004を経由したデータパケットの送受信を行うためのすべての上位レイヤのプロトコル及びアプリケーションを含む部分を概念化したものである。一例としてISOのOSIモデルを適用した場合、この上位プロトコルレイヤ1001には、アプリケーションレイヤ、プレゼンテーションレイヤ、セッションレイヤ、トランスポートレイヤが含まれることになる。
メッシュネットワーク処理部1003では、メッシュネットワークプロトコルに関連した情報を運ぶデータパケットの処理が行われる。また、例えば、メッシュネットワークプロトコルを使用したパケットへのカプセル化や、メッシュネットワークプロトコルを使用したパケットの脱カプセル化などの処理を行い、メッシュネットワーク処理部1003は、メッシュ構造を使用したプロトコル(メッシュネットワークプロトコル)のデータパケットと、階層構造を使用したプロトコル(モバイルIPやNEMOプロトコル)のデータパケットとを適宜変換する機能を有している。また、メッシュネットワーク処理部1003は、関連したメッシュネットワークプロトコルを使用して転送されることになるルーティングパケットの処理機能も有している。さらに、関連したメッシュネットワークプロトコルで必要とされる場合には、メッシュネットワーク内の隣接ノードに関するルーティング情報も、メッシュネットワーク処理部1003によって保持される。なお、メッシュネットワーク処理部1003で実装されるメッシュネットワークプロトコルの一例としては、例えば、MANETプロトコルが挙げられる。
また、モバイルノード1000の転送部1002は、上位プロトコルレイヤ1001からデータパス1011を通じて渡されるデータパケット、メッシュネットワーク処理部1003からデータパス1012を通じて渡されるデータパケット、下位ネットワークインタフェース1004のうちの1つからデータパス1013を通じて渡されるデータパケットの処理方法の決定とデータパケットを転送する機能を有している。さらに、転送部1002は、通常のインターネットプロトコル処理を行う機能を有している。また、ネットワークインタフェースのハードウェアによってサポートされている場合には、下位ネットワークインタフェース1004から転送部1002に対して接続されているシグナルパス1014が、現在接続中のアクセスルータとのリンクレイヤコネクションが切断した旨や、アクセスルータとのリンクレイヤコネクションが回復した旨(可能であれば、新たに接続するアクセスルータか、以前に接続していたアクセスルータかの情報も)の通知に利用される。
アクセスルータとのリンクレイヤコネクションが接続状態(アップ)の場合には、常に、転送部1002は、階層モードの状態であることを示すように内部メモリの設定を行う。一方、アクセスルータとのリンクレイヤコネクションが非接続状態(ダウン)の場合には、常に、転送部1002は、メッシュモードの状態であることを示すように内部メモリの設定を行う。なお、アクセスルータとのリンクレイヤコネクションが接続状態であるか、非接続状態であるかを推測する方法は、数多く存在している。例えば、1つの方法として、モバイルノード1000とそのアクセスルータとの間のチャンネル状態を検出することができ、下位ネットワークインタフェース1004で利用可能なハードウェアを使用する方法が挙げられる。また、別の方法としては、転送エージェントが、アクセスルータから周期的に送出されるルータ通知メッセージを聞く方法が挙げられる。例えば、IPv6では、ルータが、x秒(xは、0ではない正の数)の時間間隔のうちに、少なくとも1つのルータ通知メッセージを送出するように要請されている。したがって、2x秒の時間間隔以内に、モバイルノード1000が接続しているアクセスルータから、ルータ通知メッセージを受け取らなかった場合には、転送部1002は、アクセスルータとの接続が切断されていると推測することができる。この場合には、転送部1002は、メッシュモードの状態に移行することになる。一方、転送部1002が、いったんモバイルノード1000が接続しているアクセスルータからのルータ通知メッセージを検出した場合には、階層モードの状態に移行することになる。なお、モバイルノード1000が、接続するアクセスルータを変更する場合にも、上述のような動作が行われる。また、別のルータからのルータ通知を受信した場合にも、上述の動作が行われ、モバイルノード1000は、この新たなアクセスルータへの接続を選択する。このときには、この新たなアクセスルータから次のルータ通知を受信した場合、『モバイルノード1000が接続しているアクセスルータからのルータ通知』が受信されることになるので、転送部1002は、階層モードの状態に移行する。
モバイルノード1000がメッシュモードの状態に移行する場合には、常に、モバイルノード1000は、モバイルノード1000が接続しているアクセスルータ(すなわち、アクセスルータ1100)に対して、メッシュモードを使用してアクセスルータにパケットを渡すためにメッシュモードを使用している旨を通知する必要がある。これは、例えば、アクセスルータ1100に対して、少なくとも下記の情報を含む特別なパケットを(メッシュネットワークプロトコルを使用して)送ることによって実現される。
(a)モバイルノード1000を識別するユニークな識別子
(b)アクセスルータ1100を識別するユニークな識別子
(c)メッシュモードへの移行を表すメッセージ識別子
ユニークな識別子は、例えば、モバイルノード1000やアクセスルータ1100のIPアドレスが非常に好適であるが、他に定義された形式であってもよい。また、これによって、モバイルノード1000にパケットを送る場合に、アクセスルータ1100がメッシュモードを利用することも可能となる。また、同様に、モバイルノード1000が、メッシュモードから階層モードに移行する場合には、常に、モバイルノード1000は、アクセスルータ1100に対して、メッセージを送信する必要がある。これは、例えば、アクセスルータ1100に対して、少なくとも下記の情報を含む特別なパケットを送ることによって実現される。
(a)モバイルノード1000を識別するユニークな識別子
(b)アクセスルータ1100を識別するユニークな識別子
(c)メッシュモードの終了を表すメッセージ識別子
また、リンクレイヤトランスポートメカニズム(すなわち、下位ネットワークインタフェース1004)は、内部バッファ(内部データバッファ)内に、未送信のデータパケットや未承認のパケットの格納を行うことができる場合がある。これによって、下位ネットワークインタフェース1004は、次のホップの目的地(すなわち、アクセスルータ)にパケットを再送する試みを継続して行うことが可能となる。しかしながら、ノードがメッシュモードの状態に移行する場合には、次のホップの目的地(アクセスルータ)に対して到達不能となり、このような内部データバッファ内のパケットはもはや必要なくなる。したがって、転送部1002は、モバイルノード1000がメッシュモードに移行する場合には、常に、下位ネットワークインタフェース1004に対して内部バッファを消去するように命じるシグナルを、シグナルパス1014を通じて下位ネットワークインタフェース1004に送ることが可能である。なお、上記の内部データバッファに、メッシュモードの状態に移行した場合の再送バッファとしての役割を持たせ、メッシュモードの状態に移行した場合には、メッシュネットワークプロトコルを使用して、再送バッファ内のパケットの再送が行われるようにすることも可能である。
図4は、本発明の第1の実施の形態におけるモバイルノード1000の転送部1002によって実行されるデータパケットの処理に係るフローチャートである。データパケットは、上位プロトコルレイヤ1001、メッシュネットワーク処理部1003、下位ネットワークインタフェース1004のいずれかから、転送部1002に到着する可能性がある。ステップS10000において、まず、そのパケットがメッシュネットワークプロトコルと関連しているかどうかのチェックが行われる。これは、例えば、パケットのヘッダ内において、そのパケットがメッシュネットワークプロトコルのデータパケットであることを示す特定のポートナンバー、プロトコルナンバー、その他の特別なマークなどを探すことによって実現可能である。ここで、パケットがメッシュネットワークプロトコルと関連している場合には、ステップS10010において、このデータパケットがメッシュネットワーク処理部1003から転送部1002に渡されたものであるか否かのチェックが行われる。このデータパケットがメッシュネットワーク処理部1003から転送部1002に渡されたものである場合には(ステップS10010で『はい』)、メッシュネットワーク処理部1003によって、そのパケットに必要な処理は既に実行されている。そして、このノード(モバイルノード1000)に向けて送信されたパケットか否かがチェックされ(ステップS110030)、パケットがモバイルノード1000をあて先とする場合には、パケットが上位プロトコルレイヤ1001に渡され(ステップS10050)、それ以外の場合には、パケット送信に必要なインターネットプロトコル処理が行われて下位ネットワークインタフェース1004に渡される(ステップS10040)。また、パケットがメッシュネットワーク処理部1003から到達したものでない場合(ステップS10010で『いいえ』)には、ステップS10020において、パケットの処理のためにメッシュネットワーク処理部1003にパケットが渡される。なお、このとき、転送部1002から、他のノードあてのデータパケットを受けたメッシュネットワーク処理部1003は、このモバイルノード1000とアクセスルータ1100とのリンクレイヤコネクションが維持されているか否かを判別し、モバイルノード1000とアクセスルータ1100とのリンクレイヤコネクションが維持されている場合には、例えば、メッシュネットワークプロトコルのデータパケットの脱カプセル化などを行うことによって、通常のIPパケットに戻す処理を行うことが望ましい。
また、このパケットが、メッシュネットワークプロトコルに関連したパケットであることが検出されない場合(ステップS10000で『いいえ』)には、ステップS10060において、通常のインターネットプロトコル(バージョン4又はバージョン6)処理が実行される。そして、パケットが、このインターネットプロトコル処理によって破棄されない場合には、ステップS10070において、このパケットがモバイルノード1000を送信先(あて先)としているか否かのチェックが行われる。このチェックにおいて、このパケットがモバイルノード1000を送信先としている場合には、ステップS10080において、パケットは上位プロトコルレイヤ1001に渡される。一方、このパケットがモバイルノード1000を送信先としていない場合には、モバイルノード1000のアクセスルータに送信されるように、パケットにマークが付される(ステップS10090)。そして、転送部1002は、ステップS10100において、現在の状態が、階層モードの状態かメッシュモードの状態かのチェックを行う。ここで、階層モードの状態である場合には、ステップS10120において、パケット送信のために必要なインターネットプロトコル処理が行われて、パケットは下位ネットワークインタフェース1004に渡される。一方、メッシュモードの状態である場合には、アクセスルータにパケットを送信するために、メッシュネットワークプロトコルが使用される。これは、例えば、ステップS10110において、メッシュネットワーク処理部1003にパケットが渡されることによって実行される。
また、アクセスルータ1100のアソシエーションマネージャ1105では、モバイルノードの接続管理が行われる。アソシエーションマネージャ1105を実現する最も簡単な方法は、例えば、メモリなどの記憶媒体を使用して、接続関係のテーブル(アソシエーションテーブル)を形成することである。このテーブルの各列には、接続されているモバイルノードの情報が含まれる。接続されているモバイルノードの情報としては、少なくとも、例えば、(a)IPアドレスなどのモバイルノードのユニークな識別子、(b)通信のモード(メッシュモード又は階層モード)に係る情報が含まれる。また、ネットワークインタフェースのハードウェアによってサポートされている場合には、下位ネットワークインタフェース1004と、アソシエーションマネージャ1105との間に、シグナルパス1114が接続される。これは、アソシエーションマネージャ1105に対して、接続されているモバイルノードのリンクレイヤコネクションのステータスを通知し、アソシエーションマネージャ1105が、この通知に応じたテーブルのアップデートを行うことができるようにするものである。さらに、モバイルノード1000が、そのアクセスルータに特別なパケットを送信することによって、メッシュモード/階層モードへの移行を示すことも可能であり、この特別なパケットの受信によって、アソシエーションマネージャ1105のアップデートが行われる。
また、下位ネットワークインタフェース1004は、内部バッファ(内部データバッファ)内に、未送信のデータパケットや未承認のパケットを格納している場合がある。これにより、下位ネットワークインタフェース1004は、次のホップの目的地(すなわち、モバイルノード)にパケットを再送する試みを継続して行うことができる。しかしながら、モバイルノードとの通信がメッシュモードに移行する場合には、内部データバッファ内に格納された未承認のパケットは、次のホップの目的地(モバイルノード)へは、もはや到達不能であり、不必要なものとなる。したがって、転送部1102は、上述のモバイルノードとの通信がメッシュモードに移行する場合は、モバイルノードをあて先とするパケットを内部バッファから削除するように指示する信号を、シグナルパス1116を通じて下位ネットワークインタフェース1004に送ることが可能である。なお、下位ネットワークインタフェース1004は、メッシュモードを使用した再送処理を行うために、これらのパケットを転送部1102に渡すことも可能である。
アクセスルータ1100の転送部1102は、上位プロトコルレイヤ1001からデータパス1011を通じて渡されるデータパケット、メッシュネットワーク処理部1003からデータパス1012を通じて渡されるデータパケット、下位ネットワークインタフェース1004の1つからデータパス1013を通じて渡されるデータパケットをどのように処理するかの転送決定を行って、データパケットを転送する機能を有している。さらに、転送部1102は、通常のインターネットプロトコル処理を行う機能を有している。転送部1102は、所定の接続されているモバイルノードとのリンクレイヤコネクションの状態(接続状態(アップ)か非接続状態(ダウン)か)を調べるためにアソシエーションマネージャ1105から転送部1102に接続されているシグナルパス1115を使用し、このシグナルパス1115を通じた信号により、転送決定を行う。
また、図5には、アクセスルータ1200の転送部1102が実行するデータパケットの処理に係るフローチャートが図示されている。なお、図4に示されているものと同一のステップに対しては、同一の符号を付与し、その説明を省略する。基本的に、S10000からS10080までのステップは同一であるが、ステップS10070において、パケットがアクセスルータを送信先(あて先)としていない場合に、処理フローはステップS11090に分岐し、パケットのあて先が、アクセスルータ1100に接続されたモバイルノードか否かを調べるチェックが行われる点で異なっている。これは、例えば、アソシエーションマネージャ1105に問い合わせを行うことによって実行される。あて先が接続されているモバイルノードではない場合(ステップS11090で『いいえ』)には、ステップS11100において、パケット送信を行うために必要なインターネットプロトコル処理が行われて、パケットは下位ネットワークインタフェース1004に送られる。一方、あて先が接続されているモバイルノードの場合(ステップS11090で『はい』)には、ステップS11110において、モバイルノードとの間における現在の接続モードがチェックされる。現在の接続モードが階層モードの場合には、モバイルノードに直接パケットを送ることが可能である。したがって、ステップS11130において、パケット送信のために必要なインターネットプロトコル処理が行われて、パケットは下位ネットワークインタフェース1004に送られる。また、現在の接続モードがメッシュモードの場合には、パケットはメッシュネットワーク方式でモバイルノードに送られる必要があり、ステップS11120において、パケットは、メッシュネットワーク処理部1003に送られる。
モバイルルータ1200の転送部1202は、基本的には、モバイルノード1000の転送部1002のパケット転送機能とアクセスルータ1100の転送部1102のイングレスネットワークへのパケット転送機能とを組み合わせたものである。すなわち、モバイルルータ1200の転送部1202は、モバイルルータ1200のアクセスルータに転送される必要がある送信パケットに係る処理を行うための第1サブ転送部1002を有している。この第1サブ転送部1002は、基本的に、モバイルノード1000の転送部1002の機能と同一なので、ここでは、同一の符号を付している。さらに、モバイルルータ1200に接続されるモバイルノードへの転送の必要があるパケットに係る処理を行うための第2サブ転送部1102及びアソシエーションマネージャ1105も存在している。これらは、アクセスルータ1100の転送部1102及びアソシエーションマネージャ1105におけるイングレスネットワークへのパケット転送機能と同一の機能を有しており、ここでは、説明が明瞭となるように、同一の符号を付すことにする。また、さらに、転送部1202は、第1サブ転送部1002や第2サブ転送部1102と同様に、通常のインターネットプロトコル処理を行う機能を有している。なお、ここでは、転送部1202内の第1及び第2サブ転送部1002、1102をそれぞれ別々のコンポーネントとして図示しているが、これらの第1及び第2サブ転送部1002、1102は、同一のハードウェアで実現可能であるとともに、これらの重複する機能や処理に関しては統合可能である。また、第1及び第2サブ転送部1002、1102は、協調して動作を行い、相互にパケットの受け渡しを行うことも可能である。また、これらのサブコンポーネントの詳細な説明に関しては、上述のものと重複するので、ここでは省略する。
また、モバイルルータ1200の転送部1202は、モバイルノード1000の転送部(第1サブ転送部)1002と、アクセスルータ1100の転送部(第2サブ転送部)1102とを組み合わせたものと考えることができる。すなわち、モバイルルータ1200がパケットの処理を行う場合には、まず、転送部1202によって、送信先アドレスが、そのイングレスネットワーク内に存在するか(すなわち、モバイルルータ1200に接続されているモバイルノードであるか)のチェックが行われる。そして、イングレスネットワーク内へのパケットの場合には、パケットは第2サブ転送部1102に渡されて、更なる処理が行われる。このとき、第2サブ転送部1102の処理は、図5に示すように行われる。一方、イングレスネットワーク内へのパケットではない場合には、パケットは、モバイルルータ1200のアクセスルータに送られる必要があり、パケットは第1サブ転送部1002に渡されて、更なる処理が行われる。このとき、第1サブ転送部1002の処理は、図4に示すように行われる。
また、上述のモバイルルータ1200の転送部1202の機能に関しては、次のように言い換えることもできる。モバイルルータ1200の転送部1202におけるパケットの処理は、基本的には、図5に示すフローチャートに示されている処理と同一であるが、アクセスルータ1100の場合は、イグレスインタフェース側から送信するパケットに関しては、常に階層構造に係るプロトコルを使用することが可能であるのに対し、モバイルルータ1200の場合は、イグレスインタフェース側から送信するパケットに関しても、メッシュネットワーク構造又は階層構造のどちらのプロトコルを使用するかを適宜判断する必要がある。すなわち、モバイルルータ1200が、アクセスルータ1100とのリンクコネクションの切断状態にある場合には、アクセスルータ1100に向けて送信すべき階層構造に係るプロトコルのパケットを、メッシュネットワークプロトコルを使用したパケットに変換する必要がある。この場合には、モバイルルータ1200は、図4のステップS10100と同様の処理を行って、モバイルルータ1200のイグレスインタフェースがメッシュモードか階層モードかの判断を行う必要がある。
なお、モバイルノード、アクセスルータ、モバイルルータの各転送部は、通常のインターネットプロトコル処理と密接に関連する多くの処理を行うため、本明細書では、各転送部が、通常のインターネットプロトコル処理を行う機能を有し、通常のインターネットプロトコル処理も合わせて行うものとして説明している。しかしながら、各転送部と、通常のインターネットプロトコル処理機能とをそれぞれ独立させることも可能である。すなわち、例えば、上位プロトコルレイヤと下位ネットワークインタフェースとの間に、通常のインターネットプロトコル処理機能を設けるとともに、通常のインターネットプロトコル処理機能とは独立した転送処理を行う転送部を新たに設けてもよい。
また、図6には、簡単な動作のシナリオが例示されている。モバイルノード1000−1、1000−2、1000−3はすべて、アクセスルータ1100−1に接続されている。点線によって図示されている楕円1050−1、1050−2、1050−3、1150−1は、それぞれ、モバイルノード1000−1、1000−2、1000−3、アクセスルータ1100−1の無線動作エリアを示している。モバイルノード1000−3は、アクセスルータ1100−1の動作エリアから外部に移動した場合(図6に示す状態)でも、有線のノード:ピア1400−1とアクティブなセッションを有する。なお、通常の無線に係る動作では、モバイルノード1000−3とピア1400−1との間のセッションを維持することは不可能である。しかしながら、本発明で開示される装置では、モバイルノード1000−3が、アクセスルータ1100−1とのリンクレイヤコネクションが切断された旨を検出して、この場合には、モバイルノード1000−3がメッシュモードに移行し、アクセスルータ1100−1に対して、メッシュモードに移行した旨を通知するメッセージを、メッシュネットワークプロトコルを使用して送信する。そして、これ以降は、モバイルノード1000−3からピア1400−1に送信されるパケットは、メッシュネットワークプロトコルを使用して、モバイルノード1000−1を通じてアクセスルータ1100−1に転送される。そして、パケットは、アクセスルータ1100−1から、グローバル通信ネットワーク1300を通って、ピア1400−1に送信される。また、同様に、ピア1400−1からモバイルノード1000−3に送信されるパケットは、アクセスルータ1100−1を経由する。そして、アクセスルータ1100−1は、モバイルノード1000−3がメッシュモードであることをチェックして、その結果、メッシュネットワークプロトコル(すなわち、モバイルノード1000−1を経由)を使用して、パケットの転送を行う。
この動作のシナリオは、モバイルノードがモバイルIPを使用して、グローバル通信ネットワーク1300上のノードと通信を行う場合のシステムに拡張可能である。これに関しては、図7に図示する。ここでは、モバイルノード1000−4、1000−5、1000−6はすべて、アクセスルータ1100−2に接続されている。点線によって図示されている楕円1050−4、1050−5、1050−6、1150−2は、それぞれ、モバイルノード1000−4、1000−5、1000−6、アクセスルータ1100−2の無線動作エリアを示している。また、ホームエージェント1500−1は、モバイルノード1000−6のホームエージェントとして機能している。また、モバイルノード1000−6は、アクセスルータ1100−2に接続した場合には、アクセスルータ1100−2から気付アドレス(Care-of-address)を取得する。モバイルノード1000−6がアクセスルータ1100−2の動作エリア内に存在する場合には、モバイルノード1000−6は、ピア1400−2に送信するパケットをカプセル化して、ホームエージェント1500−1に送信する。同様に、ピア1400−2がモバイルノード1000−6にパケットを送信する場合には、パケットは、ホームエージェント1500−1を経由し、ホームエージェント1500−1は、このパケットをカプセル化して、モバイルノード1000−6の気付アドレスに転送する。また、モバイルノード1000−6が、アクセスルータ1100−2の動作エリアから外部に移動した場合(図7に示す状態)には、モバイルノード1000−6は、アクセスルータ1100−2とのリンクレイヤコネクションが切断されたことを検出する。この場合、モバイルノード1000−6はメッシュモードに移行し、アクセスルータ1100−2に対して、メッシュモードに移行した旨を通知するメッセージを、メッシュネットワークプロトコルを使用して送信する。そして、これ以降は、モバイルノード1000−6からピア1400−2に送信されるパケットは、まず、ホームエージェント1500−1あてにカプセル化されて、メッシュネットワークプロトコル(モバイルノード1000−4を経由)を用いて、アクセスルータ1100−2に転送される。また、アクセスルータ1100−2以降は、ホームエージェント1500−1を経由して、ホームエージェント1500−1で脱カプセル化され、そのインナパケットがピア1400−2に転送される。また、同様に、ピア1400−2がモバイルノード1000−6にパケットを送信する場合には、パケットがホームエージェント1500−1によって受信(intercept)され、モバイルノード1000−6に向けてカプセル化される。このパケットは、モバイルノード1000−6がメッシュモードの状態であることが分かるアクセスルータ1100−2に到達し、この結果、パケットは、メッシュネットワークプロトコル(モバイルノード1000−4を経由)を使用して、モバイルノード1000−6に転送される。
さらに、図8に示されるように、このモバイルIPのシナリオは、ネットワークモビリティが考慮されるように拡張可能である。ここでは、モバイルノード1000−7、1000−8、モバイルルータ1200−1が、アクセスルータ1100−3に接続されており、モバイルノード(モバイルネットワークノード)1000−9、1000−10が、モバイルルータ1200−1に接続されている。点線によって図示されている楕円1050−7、1050−8、1050−9、1050−10、1150−3、1250−1は、それぞれ、モバイルノード1000−7、1000−8、1000−9、1000−10、アクセスルータ1100−3、モバイルルータ1200−1の無線動作エリアを示している。また、ホームエージェント1500−2は、モバイルルータ1200−1のホームエージェントとして機能している。また、モバイルノード1000−9は、ピア1400−3と通信を行っている。モバイルルータ1200−1がアクセスルータ1100−3の動作エリア内に存在する場合には、モバイルノード1000−9からピア1400−3へのパケットは、以下のパスを経由する:(a)パケットがモバイルルータ1200−1に転送される、(b)モバイルルータ1200−1が、パケットをカプセル化し、ホームエージェント1500−2にトンネルする、(c)パケット全体がアクセスルータ1100−3に転送される、(d)パケットが、グローバル通信ネットワーク1300を経由して、ホームエージェント1500−2に到達する、(e)ホームエージェント1500−2がパケットの脱カプセル化を行い、そのインナパケットをピア1400−3に送信する。また、ピア1400−3から送信されるパケットは、以下の逆方向のパスを経由する:(a)パケットは、ホームエージェント1500−2によって受信(intercept)される、(b)ホームエージェント1500−2が、パケットをカプセル化し、モバイルルータ1200−1にトンネルする、(c)パケット全体が、グローバル通信ネットワーク1300を経由して、アクセスルータ1100−3に到達する、(d)アクセスルータ1100−3が、モバイルルータ1200−1にパケットを転送する、(e)モバイルルータ1200−1がパケットの脱カプセル化を行い、そのインナパケットをモバイルノード1000−9に転送する。
また、モバイルルータ1200−1が、アクセスルータ1100−3の動作エリアから外部に移動した場合(図8に示す状態)には、モバイルルータ1200−1は、アクセスルータ1100−3とのリンクレイヤコネクションが切断されたことを検出する。この場合、モバイルルータ1200−1はメッシュモードに移行し、アクセスルータ1100−3に対して、メッシュモードに移行した旨を通知するメッセージを、メッシュネットワークプロトコルを使用して送信する。そして、これ以降は、モバイルノード1000−9からピア1400−3に送信されるパケットは、以下のパスを経由する:(a)パケットが、モバイルルータ1200−1に転送される、(b)モバイルルータ1200−1が、パケットをカプセル化し、ホームエージェント1500−2にトンネルする、(c)パケット全体が、メッシュネットワークプロトコルを用いて、アクセスルータ1100−3に転送される、(d)モバイルノード1000−7が、メッシュネットワークプロトコルによってパケットの中継を行う、(e)パケットが、グローバル通信ネットワーク1300を経由して、ホームエージェント1500−2に到達する、(f)ホームエージェント1500−2がパケットの脱カプセル化を行い、そのインナパケットをピア1400−3に送信する。また、ピア1400−3から送信されるパケットは、以下の逆方向のパスを経由する:(a)パケットが、ホームエージェント1500−2によって受信(intercept)される、(b)ホームエージェント1500−2が、パケットをカプセル化し、モバイルルータ1200−1にトンネルする、(c)パケット全体が、グローバル通信ネットワーク1300を経由して、アクセスルータ1100−3に到達する、(d)アクセスルータ1100−3が、メッシュネットワークプロトコルを用いて、モバイルルータ1200−1にパケットを転送する、(e)モバイルノード1000−7が、メッシュネットワークプロトコルによってパケットの中継を行う、(f)モバイルルータ1200−1がパケットの脱カプセル化を行い、そのインナパケットをモバイルノード1000−9に転送する。
また、さらに、図8において、本発明を、モバイルルータ1200−1のイングレスネットワークでの使用に適用することも可能である。モバイルノード1000−10が、モバイルルータ1200−1から、遠く離れた状態で移動している場合には、モバイルルータ1200−1との間のリンクレイヤコネクションの接続性が失われた状態となる(図8に示す状態)。この状態の際には、モバイルノード1000−10は、メッシュモードに移行することができ、モバイルノード1000−10とモバイルルータ1200−1との間で転送されるパケットは、メッシュネットワークプロトコルを使用して、モバイルノード1000−9を経由して中継される。
このように、本発明の第1の実施の形態で開示されるシステム、装置及び方法によれば、モバイル通信システム内のノードは、必要に応じてメッシュモード及び階層モードを切り替えることによって、ノード同士が、より効率良く通信を行うことが可能となる。
<第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態では、上述の第1の実施の形態で開示されているシステム、装置、方法を拡張した特殊な例について説明する。上述の第1の実施の形態では、モバイルノードが標準インターネットプロトコルを使用する場合や、モバイルノードがメッシュネットワークプロトコルを使用する場合のアドレス空間の分割に関する仮定を設けていないが、移動通信ネットワークにおける実際の適用では、通常、異なるアドレス空間(標準インターネットプロトコル用のアドレス空間やメッシュネットワークプロトコル用のアドレス空間)が使用されることが望ましい。この第2の実施の形態では、別々のアドレス空間が使用される場合を考慮する。
本発明の第2の実施の形態では、グローバルパケット交換型データ通信ネットワークに接続する一般的な無線ネットワーク内に配置されるモバイルノード2000、アクセスルータ2100、モバイルルータ2200が開示される。図9〜図11は、それぞれ本発明の第2の実施の形態におけるモバイルノード2000、アクセスルータ2100、モバイルルータ2200の構成を示す図である。なお、各構成要素において、同一の機能を提供する機能ブロックには、同一の符号が付されている。また、さらに、いくつかの機能ブロックは、上述の第1の実施の形態に開示されているものと同一の機能を有しており、同一の符号が付与されるとともに、その説明に関しては省略する。
モバイルノード2000は、上位プロトコルレイヤ1001、転送部2002、メッシュネットワーク処理部1003、単一又は複数の下位ネットワークインタフェース1004により構成される。また、アクセスルータ2100は、上位プロトコルレイヤ1001、転送部2102、メッシュネットワーク処理部1003、単一又は複数の下位ネットワークインタフェース1004、、アソシエーションマネージャ2105により構成される。また、モバイルルータ2200は、上位プロトコルレイヤ1001、転送部2202、メッシュネットワーク処理部1003、単一又は複数の下位ネットワークインタフェース1004により構成されており、モバイルノード2000とアクセスルータ2100とのハイブリッドノードである。これらの大部分に関しては、上述の第1の実施の形態で説明されるものと同一である。実際には、転送部2002、2102、2202のみが異なっており、メッシュモード及び階層モードにおいて異なるアドレス空間の使用を満たす必要性を除いて、上述の第1の実施の形態とほぼ同一と言える。なお、説明が重複するので、この第2の実施の形態では、これらの相違点に絞って説明を行う。
基本的には、モバイルノードが通常使用するグローバルアドレスによって、グローバルに到達可能な状態となるように、階層ネットワークのアドレス空間が使用される。しかしながら、メッシュネットワークプロトコルを使用して通信を行う場合には、上記の階層ネットワークのアドレス空間とは異なるアドレス空間の使用が必要となる。例えば、通常は、メッシュネットワーク内に存在していることを示すユニークなプリフィックスが使用される。したがって、メッシュネットワークの各ノードは、少なくとも2つのアドレス(グローバルアドレスとメッシュネットワークアドレス)を有することになる。また、モバイルIP又はNEMOへの拡張を使用するモバイルノードは、少なくとも3つのアドレス(ホームアドレス、気付アドレス、メッシュネットワークアドレス)を有することになる。なお、ホームアドレスや気付アドレスは、グローバルアドレスであり、これらは階層モードで使用される一方、メッシュネットワークアドレスは、メッシュモードでのみ使用可能である。
他のノードにメッシュネットワークアドレスを知らせる場合に、ノードが使用可能なメカニズムは数多く存在する。例えば、アクセスルータがルータ通知をブロードキャストする場合には、その通知に対して、メッシュネットワークアドレスを示す特別なオプションを付加することが可能である。これにより、モバイルノードは、ルータ通知を受け取った場合に、アクセスルータのメッシュネットワークアドレスを知ることが可能となる。また、モバイルノードがアクセスルータに接続すると、モバイルノードは、自身のメッシュネットワークアドレスをアクセスルータに知らせることも可能である。また、ノードのグローバルアドレスあてに特別なパケットを送信して、メッシュネットワークアドレスに関する問い合わせを行い、そのノードが、自身のメッシュネットワークアドレスによる返答を行うようにすることも可能である。
このように、モバイルノードは、階層モードの状態では、通常、自身のグローバルアドレスを使用してパケットの送信を行い、メッシュモードの状態では、送信元アドレスと送信先アドレスを、メッシュネットワークのものに変える必要がある。これは、例えば、メッシュネットワークアドレスを用いた送信元アドレスと、アクセスルータのメッシュネットワークアドレスを用いた送信先アドレスとを有する新たなパケットによって、パケットのカプセル化を行うことで実現可能となる。このパケットは、メッシュネットワークプロトコルを使用してアクセスルータに送られる。また、アクセスルータが、モバイルノードのグローバルアドレスをあて先とするパケットを受信し、このとき、モバイルノードがメッシュモードの状態であることが分かった場合には、アクセスルータにおいても、アクセスルータのメッシュネットワークアドレスを用いた送信元アドレスと、モバイルノードのメッシュネットワークアドレスを用いた送信先アドレスとを有する新たなパケットで、パケットのカプセル化を行うことが可能である。このパケットは、メッシュネットワークプロトコルを使用してモバイルノードに送られる。
また、図12には、本発明の第2の実施の形態におけるモバイルノード2000の転送部2002によって実行されるデータパケットの処理に係るフローチャートが示されている。なお、図12内のステップの大部分は、上述の第1の実施の形態における転送部1002に関する説明と同様のものであり、同一のステップに関しては、同一の符号が付与され、これらのステップに関する説明を省略する。この場合の第1の実施の形態との相違点は、転送部2002が、ステップS10100において、階層モードかメッシュモードかのチェックを行って、メッシュモードであることを把握した場合(ステップS10100で『はい』の場合)にある。この場合、転送部2002は、ステップS20110において、新たなパケットによるパケットのカプセル化を行う。新たなパケットは、送信元アドレスとして、モバイルノード2000のメッシュネットワークアドレスを有しており、送信先アドレスとして、モバイルノード2000のアクセスルータのメッシュネットワークアドレスを有している。そして、新たなパケットは、ステップS20130において、メッシュネットワーク処理部1003に渡される。
また、アクセスルータ2100のアソシエーションマネージャ2105は、モバイルノードの接続管理を行うものであり、上述の第1の実施の形態で説明したアソシエーションマネージャ1105とほぼ同一である。これらの相違点は、ユニークな識別子や、接続したモバイルノードの通信モード(メッシュモード又は階層モード)を格納することに加え、さらに、接続したモバイルノードのメッシュネットワークアドレスの格納が必要なことにある。したがって、アソシエーションマネージャ2105が、アソシエーションテーブルを形成するためにメモリなどの記憶媒体を使用した場合には、テーブルの各列には少なくとも、(a)モバイルノードのユニークな識別子(例えば、IPアドレス)、(b) 通信モード(メッシュモード又は階層モード)、(c)モバイルノードのメッシュネットワークアドレスが含まれることとなる。
また、アクセスルータ2100の転送部2102も、上述の第1の実施の形態で説明した転送部1102とほぼ同一である。図13は、転送部2102におけるパケットの処理の相違点を説明するための図である。なお、ステップの大部分は、上述の第1の実施の形態における転送部1102の説明と同一であり、同一のステップには、同一の符号が付与され、これらのステップの説明を省略する。この場合の第1の実施の形態との相違点は、転送部2102が、ステップS11100において、パケットの送信先が階層モードの状態かメッシュモードの状態かのチェックを行って、メッシュモードであることを把握した場合(ステップS11110で『はい』の場合)にある。この場合、転送部2102は、ステップS21120において、新たなパケットによるパケットのカプセル化を行う。新たなパケットは、送信元アドレスとして、アクセスルータ2100のメッシュネットワークアドレスを有しており、送信先アドレスとして、オリジナルのパケットの送信先アドレスであるメッシュネットワークアドレスを有している。そして、新たなパケットは、ステップS21140において、メッシュネットワーク処理部1003に渡される。
モバイルルータ2200の転送部2202は、基本的に、モバイルノード2000の転送部2002のパケット転送機能とアクセスルータ2100の転送部2102のイングレスネットワークへのパケット転送機能とを組み合わせたものである。すなわち、モバイルルータ2200の転送部2202は、モバイルルータ2200のアクセスルータに送信される必要がある送信パケットに係る処理を行うための第1サブ転送部2002を有している。この第1サブ転送部2002は、基本的に、モバイルノード2000の転送部2002と同一の機能を有しているので、同一の符号を付している。さらに、モバイルルータ2200に接続するモバイルノードに送信される必要があるパケットに係る処理を行うための第2サブ転送部2102及びアソシエーションマネージャ2105も存在している。これらは、アクセスルータ2100の転送部2102及びアソシエーションマネージャ2105におけるイングレスネットワークへのパケット転送機能と同一の機能を有しており、ここでは、説明が明瞭となるように、同一の符号を付すことにする。また、さらに、転送部2202は、第1サブ転送部2002や第2サブ転送部2102と同様に、通常のインターネットプロトコル処理を行う機能を有している。なお、ここでは、転送部2202内の第1及び第2サブ転送部2002、2102をそれぞれ別々のコンポーネントとして図示しているが、これらの第1及び第2サブ転送部2002、2102は、同一のハードウェアで実現可能であるとともに、これらの重複する機能や処理に関しては統合可能である。また、第1及び第2サブ転送部2002、2102は、協調して動作を行い、相互にパケットの受け渡しを行うことも可能である。また、これらのサブコンポーネントの説明に関しては、既に上述しており、その説明を省略する。
また、モバイルルータ2200の転送部2202は、モバイルノード2000の転送部(第1サブ転送部)2002と、アクセスルータ2100の転送部(第2サブ転送部)2102とを組み合わせたものと考えることができる。すなわち、モバイルルータ2200が、パケットの処理を行う場合には、転送部2202は、まず、送信先アドレスが、そのイングレスネットワーク内(すなわち、モバイルルータ2200に接続したモバイルノード)にあるかどうかのチェックを行う。イングレスネットワーク内にパケットの送信先アドレスがある場合には、パケットは、第2サブ転送部2102に渡されて、更なる処理が行われる。このとき、第2サブ転送部2102の処理は、図13に示すように行われる。また、そのイングレスネットワーク内にパケットの送信先アドレスがない場合には、モバイルルータ2200のアクセスルータに送られる必要があり、パケットは、第1サブ転送部2002に渡されて、更なる処理が行われる。このとき、第1サブ転送部2002の処理は、図12に示すように行われる。
また、上述のモバイルルータ2200の転送部2202の機能に関しては、次のように言い換えることもできる。モバイルルータ2200の転送部2202におけるパケットの処理は、基本的には、図13に示すフローチャートに示されている処理と同一であるが、アクセスルータ2100の場合は、イグレスインタフェース側から送信するパケットに関しては、常に階層構造に係るプロトコルを使用することが可能であるのに対し、モバイルルータ2200の場合は、イグレスインタフェース側から送信するパケットに関しても、メッシュネットワーク構造又は階層構造のどちらのプロトコルを使用するかを適宜判断する必要がある。すなわち、モバイルルータ2200が、アクセスルータ2100とのリンクコネクションの切断状態にある場合には、アクセスルータ2100に向けて送信すべき階層構造に係るプロトコルのパケットを、メッシュネットワークプロトコルを使用したパケットに変換する必要がある。この場合には、モバイルルータ2200は、図12のステップS10100と同様の処理を行って、モバイルルータ2200のイグレスインタフェースがメッシュモードか階層モードかの判断を行う必要がある。
図14には、簡単な動作のシナリオが例示されている。モバイルノード2000−1、2000−2、2000−3はすべて、アクセスルータ2100−1に接続されている。点線によって図示されている楕円2050−1、2050−2、2050−3、2150−1は、それぞれ、モバイルノード2000−1、2000−2、2000−3、アクセスルータ2100−1の無線動作エリアを示している。モバイルノード2000−3は、アクセスルータ2100−1の動作エリアから外部に移動した場合(図14に示す状態)でも、有線のノード:ピア2400−1とアクティブなセッションを有する。なお、通常の無線に係る動作では、モバイルノード2000−3とピア2400−1との間のセッションを維持することは不可能である。しかしながら、本発明で開示される装置では、モバイルノード2000−3が、アクセスルータ2100−1とのリンクレイヤコネクションが切断された旨を検出して、この場合には、モバイルノード2000−3がメッシュモードに移行し、アクセスルータ2100−1のメッシュネットワークアドレスあてに、メッシュモードに移行した旨を通知するメッセージを、メッシュネットワークプロトコルを使用して送信する。そして、これ以降は、モバイルノード2000−3からピア2400−1に送られたパケットは、新たなパケットによりカプセル化されて、モバイルノード2000−1を通じてアクセスルータ2100−1のメッシュネットワークアドレスに転送される。図15には、メッシュモードで送信されるパケットが図示されている。オリジナルのパケット2760は、送信元アドレス2761として、GA.2000−3(モバイルノード2000−3のグローバルアドレス)を有しており、送信先アドレス2762として、GA.2400−1(ピア2400−1のグローバルアドレス)を有している。このパケット2760は、アウタパケット2770のペイロード2773を構成する。アウタパケット2770は、送信元アドレス2771として、MNA.2000−3(モバイルノード2000−3のメッシュネットワークアドレス)を有しており、送信先アドレス2772として、MNA.2100−1(アクセスルータ2100−1のメッシュネットワークアドレス)を有している。
アクセスルータ2100−1以降は、パケット2770からパケット2760が脱カプセル化されて、グローバル通信ネットワーク2300を経由してピア2400−1に発送される。また、同様に、ピア2400−1からモバイルノード2000−3に送信されるパケットは、アクセスルータ2100−1を経由する。これにより、アクセスルータ2100−1は、モバイルノード2000−3がメッシュモードであることをチェックして、新たなパケットによるパケットのカプセル化を行い、モバイルノード2000−1を通じて、モバイルノード2000−3のメッシュネットワークアドレスに転送される。
また、モバイルノードが、モバイルIPを使用して、グローバル通信ネットワーク2300のノードと通信を行うシステムに、動作のシナリオを拡張することが可能である。これは、図16に例示される。ここでは、モバイルノード2000−4、2000−5、2000−6はすべて、アクセスルータ2100−2に接続されている。点線によって図示されている楕円2050−4、2050−5、2050−6、2150−2は、それぞれ、モバイルノード2000−4、2000−5、2000−6、アクセスルータ2100−2の無線動作エリアを示している。また、ホームエージェント2500−1は、モバイルルータ2000−6のホームエージェントとして機能している。モバイルノード2000−6は、アクセスルータ2100−2に接続した場合に、アクセスルータ2100−2から気付アドレス(すなわち、CoA.2000−6)を取得する。モバイルノード2000−6がアクセスルータ2100−2の動作エリア内に存在する場合には、モバイルノード2000−6は、ピア2400−2に送信されるパケットをカプセル化して、ホームエージェント2500−1に送信する。また、同様に、ピア2400−2がモバイルノード2000−6にパケットを送信する場合には、そのパケットは、ホームエージェント2500−1を経由する。この場合、ホームエージェント2500−1は、このパケットのカプセル化を行い、モバイルノード2000−6の気付アドレスに転送する。この動作は、モバイルIPの規定に基づいて行われる。モバイルノード2000−6が、アクセスルータ2100−2の動作エリアから外部に移動した場合(図16に示す状態)には、モバイルルータ2000−6は、アクセスルータ2100−2とのリンクレイヤコネクションが切断されたことを検出する。この場合、モバイルノード2000−6はメッシュモードに移行し、アクセスルータ2100−2に対して、メッシュモードに移行した旨を通知するメッセージをメッシュネットワークプロトコルを使用して送信する。そして、これ以降は、モバイルノード2000−6からピア2400−2に送信されるパケットは、まず、ホームエージェント2500−1に対してカプセル化され、さらに、このパケット全体が別のパケットでカプセル化されて、アクセスルータ2100−2のメッシュネットワークアドレスに向けて転送される。図17には、メッシュモードで送信されるパケットが図示されている。オリジナルのパケット2860は、送信元アドレス2861として、GA.2000−6(モバイルノード2000−6のグローバルアドレス)を有しており、送信先アドレス2862として、GA.2400−2(ピア2400−2のグローバルアドレス)を有している。このパケット2860は、送信元アドレス2881として、CoA.2000−6(モバイルノード2000−6の気付アドレス)を有し、送信先アドレス2882として、GA.2500−1(ホームエージェント2500−1のグローバルアドレス)を有するアウタパケット2880のペイロード2883を構成している。このパケット2880は、さらに、最外となるパケット2870のペイロード2873としてカプセル化される。この最外となるパケット2870は、送信元アドレス2871として、MNA.2000−6(モバイルノード2000−6のメッシュネットワークアドレス)を有しており、送信先アドレス2872として、MNA.2100−2(アクセスルータ2100−2のメッシュネットワークアドレス)を有している。
パケット2870全体は、メッシュネットワークプロトコルを使用して、モバイルノード2000−4を通じてアクセスルータ2100−2に転送される。アクセスルータ2100−2以降では、パケット2880は、パケット2870から脱カプセル化されて、ホームエージェント2500−1に発送される。ホームエージェント2500−1では、オリジナルのパケット2860が、パケット2880から脱カプセル化され、ピア2400−2に転送される。また、同様に、ピア2400−2がパケットをモバイルノード2000−6に送信する場合、パケットは、ホームエージェント2500−1によって受信(intercept)されて、モバイルノード2000−6に対してカプセル化される。このパケットは、アクセスルータ2100−2に到達する。そして、アクセスルータ2100−2は、モバイルノード2000−6がメッシュモードであることを知り、このパケットをカプセル化し、メッシュネットワークプロトコル(モバイルノード2000−4を経由)を使用して、モバイルノード2000−6のメッシュネットワークアドレスに転送する。
図18に示すように、モバイルIPのシナリオは、さらに、ネットワークモビリティを含むように拡張可能である。ここでは、モバイルノード2000−7、2000−8、モバイルルータ2200−1は、アクセスルータ2100−3に接続されている。また、モバイルノード2000−9、2000−10は、モバイルルータ2200−1に接続されている。なお、ホームエージェント2500−2は、モバイルルータ2200−1のホームエージェントである。点線によって図示されている楕円2050−7、2050−8、2050−9、2050−10、2150−3、2250−1は、それぞれ、モバイルノード2000−7、2000−8、2000−9、2000−10、アクセスルータ2100−3、モバイルルータ2200−1の無線動作エリアを示している。また、モバイルノード2000−9は、ピア2400−3と通信を行っている。モバイルルータ2200−1が、アクセスルータ2100−3の動作エリア内に存在する場合には、モバイルノード2000−9からピア2400−3に送信されるパケットは、以下の経路を経由する:(a)パケットが、モバイルルータ2200−1に転送される、(b)モバイルルータ2200−1が、パケットをカプセル化し、ホームエージェント2500−2にトンネルする、(c)パケット全体がアクセスルータ2100−3に転送される、(d)パケットが、グローバル通信ネットワーク2300を経由して、ホームエージェント2500−2に到達する、(e)ホームエージェント2500−2がパケットの脱カプセル化を行い、そのインナパケットをピア2400−3に送信する。また、ピア2400−3から送信されるパケットは、以下の逆経路を経由する:(a)パケットがホームエージェント2500−2によって受信(intercept)される、(b)ホームエージェント2500−2が、パケットをカプセル化し、モバイルルータ2200−1にトンネルする、(c)パケット全体がグローバル通信ネットワーク2300を経由して、アクセスルータ2100−3に到達する、(d)アクセスルータ2100−3が、そのパケットをモバイルルータ2200−1に転送する、(e)モバイルルータ2200−1が、そのパケットを脱カプセル化して、そのインナパケットをモバイルノード2000−9に転送する。この一連の流れは、モバイルIPのネットワークモビリティサポートの規定に基づいて行われる。
また、モバイルルータ2200−1が、アクセスルータ2100−3の動作エリアから外部に移動した場合(図18に示す状態)には、モバイルルータ2200−1は、アクセスルータ2100−3とのリンクレイヤコネクションが切断したことを検出する。この場合、モバイルルータ2200−1は、メッシュモードに移行して、アクセスルータ2100−3に対して、メッシュモードに移行した旨を通知するメッセージを送信する。このメッセージは、メッシュネットワークプロトコルを使用して送信され、アクセスルータ2100−3のメッシュネットワークアドレスに向けられる。そして、これ以降は、モバイルノード2000−9からピア2400−3に送信されるパケット2960(後述の図19に図示)は、以下の経路を経由する:(a)パケット2960が、モバイルルータ2200−1に送信される、(b)モバイルルータ2200−1が、パケット2960を新たなパケット2990でカプセル化し、ホームエージェント2500−2にトンネルする、(c)パケット2990全体が、さらに、パケット2970でカプセル化され、アクセスルータ2100−3のメッシュネットワークアドレスに向けて送られる、(d)モバイルノード2000−7が中継することによって、パケット2970は、メッシュネットワークプロトコルを使用して、アクセスルータ2100−3に転送される、(e)アクセスルータ2100−3が、パケット2970の脱カプセル化を行い、パケット2990を抽出する、(f)パケット2990は、グローバル通信ネットワーク2300を経由して、ホームエージェント2500−2に到達する、(g)ホームエージェント2500−2が、パケット2990の脱カプセル化を行い、そのインナパケット2960をピア2400−3に送信する。
また、図19には、メッシュモードで送信されるパケット2960が図示されている。オリジナルのパケット2960には、送信元アドレス2961として、GA.2000−9(モバイルノード2000−9のグローバルアドレス)を有しており、送信先アドレス2962として、GA.2400−3(ピア2400−3のグローバルアドレス)を有している。このパケット2960は、以下のアウタパケット2990のペイロード2993を構成している。アウタパケット2990は、送信元アドレス2991として、CoA.2200−1(モバイルルータ2200−1の気付アドレス)を有しており、送信先アドレス2992として、GA.2500−2(ホームエージェント2500−2のグローバルアドレス)を有している。さらに、パケット2990は、最外のパケット2970のペイロード2973としてカプセル化される。最外のパケット2970は、送信元アドレス2971として、MNA.2200−1(モバイルルータ2200−1のメッシュネットワークアドレス)を有しており、送信先アドレス2972として、MNA.2100−3(アクセスルータ2100−3のメッシュネットワークアドレス)を有している。
また、ピア2400−3からモバイルノード2000−9に送信されるパケット2965(後述の図20に図示)は、以下の逆経路を経由する:(a)パケットは、ホームエージェント2500−2によって受信(intercept)される、(b)ホームエージェント2500−2が、パケット2965を新たなパケット2995でカプセル化し、モバイルルータ2200−1にトンネルする、(c)パケット2995は、グローバル通信ネットワーク2300を経由して、アクセスルータ2100−3に到達する、(d)アクセスルータ2100−3が、モバイルルータ2200−1のメッシュネットワークアドレスをあて先とする新たなパケット2975で、パケット2995をカプセル化する、(e)モバイルノード2000−7が、メッシュネットワークプロトコルで、パケット2975を中継する、(f)モバイルルータ2200−1が、パケット2975を2回脱カプセル化して、インナパケット2965をモバイルノード2000−9に転送する。
また、図20には、メッシュモードで送信されるパケット2965が図示されている。オリジナルのパケット2965は、送信元アドレス2966として、GA.2400−3(ピア2400−3のグローバルアドレス)を有しており、送信先アドレス2967として、GA.2000−9(モバイルノード2000−9のグローバルアドレス)を有している。このパケット2965は、アウタパケット2995のペイロード2998を構成している。アウタパケット2995は、送信元アドレス2996として、GA.2500−2(ホームエージェント2500−2のグローバルアドレス)を有しており、送信先アドレス2997として、CoA.2200−1(モバイルルータ2200−1の気付アドレス)を有している。さらに、パケット2995は、最外のパケット2975のペイロード2978としてカプセル化される。最外のパケット2975は、送信元アドレス2976として、MNA.2100−3(アクセスルータ2100−3のメッシュネットワークアドレス)を有しており、送信先アドレス2977として、MNA.2200−1(モバイルルータ2200−1のメッシュネットワークアドレス)を有している。
また、さらに、図18において、本発明を、モバイルルータ2200−1のイングレスネットワークでの使用に適用することも可能である。モバイルノード2000−10は、モバイルルータ2200−1から遠く離れた位置を移動する場合(図18に示す状態)には、モバイルルータ2200−1とのリンクレイヤコネクションの接続性を失うこととなる。この場合、モバイルノード2000−10はメッシュモードに移行することが可能であり、モバイルノード2000−10とモバイルルータ2200−1との間で転送されるパケットは、関連するメッシュネットワークアドレスでカプセル化され、メッシュネットワークプロトコルを使用して、モバイルノード2000−9を経由して転送される。
以上のように、本発明の第2の実施の形態で開示されるシステム、装置及び方法によれば、モバイル通信システム内のノードは、必要に応じてメッシュモードと階層モードとの切り替えを行うことによって、より効率良く、相互に通信を行うことが可能となる。
<第3の実施の形態>
本発明の第3の実施の形態では、上述の第1及び第2の実施の形態で開示されているシステム、装置、方法を拡張した特殊な例について説明する。この第3の実施の形態では、上述の第2の実施の形態と同様に、モバイルノードとアクセスルータが、メッシュモードで動作を行う場合に、相互にパケットのカプセル化を行ってパケット転送を行う。しかしながら、上述の第2の実施の形態では、この特別なトンネリングは、異なるアドレス空間の使用に適合するようにしたものである一方、この第3の実施の形態では、なりすましやその他の攻撃に弱いメッシュモードにおいて、パケットが他のモバイルノードによって中継される際のセキュリティを考慮したものである。メッシュモードでの通信の際には、少なくともパケットは暗号化され、パケットの保全性(integrity)が保護されることが望ましい。この最も簡単な方法は、モバイルノードとそのアクセスルータとの間において、暗号化又はセキュリティ保護されたトンネルによるパケットのカプセル化を行うことである。なお、上述の第2の実施の形態及びこの第3の実施の形態では、メッシュモードにおいて、異なる理由でパケットのカプセル化が行われるが、当業者には、この2つのカプセル化の処理(送信元アドレス及び送信先アドレスを、例えばメッシュネットワークアドレスなどに変更するためのカプセル化処理と、セキュリティ保護のためのカプセル化処理)を1つにまとめることができることは明白である。なお、ここでは、主に、セキュリティ保護に関して説明するが、以下の説明から、上述の組み合わせが可能であることも考慮されるべきである。さらに、第3の実施の形態に係る説明では、メッシュモードで動作する際、ノードがメッシュネットワークアドレスを使用すると仮定する。なお、この動作のシナリオが、アドレス空間を変える必要がなくセキュリティ保護のカプセル化のみを必要とすることや、この第3の実施の形態では、各ノードのメッシュネットワークアドレスが、階層モードで使用されるアドレスと同等に扱われていることは、当業者にとって明白である。
この第3の実施の形態では、グローバルパケット交換データ通信ネットワークに接続する一般的なワイアレスネットワーク内に配置されるモバイルノード3000、アクセスルータ3100、モバイルルータ3200について説明する。図21〜図23は、本発明の第3の実施の形態におけるモバイルノード3000、アクセスルータ3100、モバイルルータ3200の構成を示す図である。なお、各構成要素において、同一の機能を提供する機能ブロックには、同一の符号が付されている。さらに、いくつかの機能ブロックには、上述の第1及び第2の実施の形態で説明したものと同一の機能を有するものがあり、これらの機能ブロックには、同一の符号を付すとともに、その説明を省略する。
モバイルノード3000は、上位プロトコルレイヤ1001、転送部3002、メッシュネットワーク処理部1003、単一又は複数の下位ネットワークインタフェース1004により構成される。また、アクセスルータ3100は、上位プロトコルレイヤ1001、転送部3102、メッシュネットワーク処理部1003、単一又は複数の下位ネットワークインタフェース1004、アソシエーションマネージャ3105により構成される。また、モバイルルータ3200は、上位プロトコルレイヤ1001、転送部3202、メッシュネットワーク処理部1003、単一又は複数の下位ネットワークインタフェース1004により構成され、モバイルノード3000とアクセスルータ3100とのハイブリッドノードである。なお、これらの構成要素の大部分は、上述の第1及び第2の実施の形態で説明したものと同一であるが、転送部のみが異なっている。実際には、転送部は、上述の第1及び第2の実施の形態で説明したものとほぼ同一であるが、トンネルパケットを保護するためのセキュリティ関係(securuty association)を使用する必要性を満たしている点で異なっている。なお、説明が重複するので、この第3の実施の形態では、これらの相違点に焦点を絞って説明を行う。
トンネル化されたパケットを保護するために、モバイルノードは、アクセスルータとの間に、セキュリティ関係を取り決める必要がある。通常、こうしたセキュリティ関係は、公開鍵暗号化方式を使用して行われる。この場合、各ノードは、公開鍵及び秘密鍵のペアを生成して、その公開鍵を他のノードに知らせる必要がある。他のノードは、公開鍵を使用して暗号化し、秘密鍵でのみ復号可能なパケットを生成することが可能となる。さらに、秘密鍵を用いて、公開鍵による検証を可能とするパケットの署名を行うことも可能である。また、他のノードが各公開鍵を知らせるために使用可能なメカニズムは、数多く存在する。例えば、アクセスルータがルータ通知をブロードキャストする場合、アクセスルータは、公開鍵を示す特別なオプションをルータ通知に付加することが可能であり、モバイルノードは、このルータ通知を受信するとアクセスルータに関する公開鍵を知ることができる。また、モバイルノードがアクセスルータに接続した際に、モバイルノードが、自身の公開鍵をアクセスルータに知らせることも可能である。また、代わりに、ノードのグローバルアドレスに対して特別なパケットを送信することによって公開鍵の問い合わせを行い、ノードが、自身の公開鍵を通知する返答を行うようにすることも可能である。
また、図24には、転送部3002が実行するデータパケットの処理に係るフローチャートが示されている。なお、各ステップの大部分は、上述の第2の実施の形態における転送部2002の説明と同一であり、同一のステップには、同一の符号が付されるとともに、これらのステップの説明を省略する。相違点は、転送部3002が、ステップS10100において、階層モードかメッシュモードかをチェックして、メッシュモードであることを把握した場合(ステップS10110で『はい』の場合)である。この場合、転送部3002は、ステップS30110において、モバイルノード3000のアクセスルータのセキュリティ関係によって保護するとともに、アクセスルータのメッシュネットワークアドレスを送信先とする新たなパケットによって、パケットのカプセル化を行う。そして、新たなパケットは、ステップS20130において、メッシュネットワーク処理部1003に渡される。
また、アクセスルータ3100のアソシエーションマネージャ3105は、モバイルノードの接続管理を行うものであり、上述の第1の実施の形態で説明したアソシエーションマネージャ1105とほぼ同一である。これらの相違点は、ユニークな識別子や、接続したモバイルノードの通信モード(メッシュモード又は階層モード)を格納することに加え、さらに、接続したモバイルノードとの間のセキュリティ関係に係る情報の格納が必要なことにある。したがって、アソシエーションマネージャ3105が、アソシエーションテーブルを形成するためにメモリなどの記憶媒体を使用する場合には、テーブルの各列には少なくとも、(a)モバイルノードのユニークな識別子(例えば、IPアドレス)、(b)通信モード(メッシュモード又は階層モード)、(c)モバイルノードのセキュリティ関係、(d)メッシュネットワークアドレスがグローバルアドレスと異なる場合には、モバイルノードのメッシュネットワークアドレスが含まれる。
また、アクセスルータ3100の転送部3102も、上述の第2の実施の形態で説明した転送部2102とほぼ同一である。図25には、そのパケットに係る処理の相違点が記載されている。なお、ステップの大部分は、上述の第2の実施の形態における転送部2102の説明と同一であり、同一のステップに関しては、同一の符号が付されるとともに、これらのステップの説明を省略する。相違点は、ステップS11110において、転送部3102によってパケットの送信先アドレスが階層モードかメッシュモードかのチェックを行い、メッシュモードであることを把握した場合(ステップS11110で『はい』の場合)である。この場合、転送部3102は、ステップS31120において、送信先のモバイルノード(送信先ノード)のセキュリティ関係で保護するとともに、モバイルノードのメッシュネットワークアドレスを送信先とする新たなパケットによって、パケットのカプセル化を行う。そして、新たなパケットは、ステップS21140において、メッシュネットワーク処理部1003に渡される。
また、モバイルルータ3200の転送部3202は、基本的に、モバイルノード3000の転送部3002のパケット転送機能とアクセスルータ3100の転送部3102のイングレスネットワークへのパケット転送機能とを組み合わせたものである。すなわち、モバイルルータ3200の転送部3202は、モバイルルータ3200のアクセスルータに送信される必要がある送信パケットに係る処理を行う第1サブ転送部3002を有している。この第1サブ転送部3002は、基本的に、モバイルノード3000の転送部3002と同一の機能を有しているので、同一の符号を付している。また、さらに、モバイルルータ3200に接続するモバイルノードに送信される必要があるパケットに係る処理を行う第2サブ転送部3102とアソシエーションマネージャ3105とが存在している。これらは、アクセスルータ3100の転送部3102とアソシエーションマネージャ3105と同一の機能を有しているので、ここでは、説明が明瞭となるように、同一の符号を付することにする。また、さらに、転送部3202は、第1サブ転送部3002や第2サブ転送部3102と同様に、通常のインターネットプロトコル処理を行う機能を有している。なお、ここでは、転送部3202内の第1及び第2サブ転送部3002、3102をそれぞれ別々のコンポーネントとして図示しているが、これらの第1及び第2サブ転送部3002、3102は、同一のハードウェアで実現可能であるとともに、これらの重複する機能や処理に関しては統合可能である。また、第1及び第2サブ転送部3002、3102は、協調して動作を行い、相互にパケットの受け渡しを行うことも可能である。また、これらのサブコンポーネントの詳細な説明に関しては既に上述しているので、ここでは省略する。
また、モバイルルータ3200の転送部3202は、モバイルノード3000の転送部(第1サブ転送部)3002と、アクセスルータ3100の転送部(第2サブ転送部)3102とを組み合わせたものと考えることができる。すなわち、モバイルルータ3200が、パケットの処理を行う場合には、まず、転送部3202によって、送信先アドレスが、そのイングレスネットワーク(すなわち、モバイルルータ3200に接続したモバイルノード)内にあるかどうかのチェックが行われる。パケットの送信先アドレスがイングレスネットワーク内にある場合には、パケットは第2サブ転送部3102に渡されて、更なる処理が行われる。なお、第2サブ転送部3102における処理は、図25に示すように行われる。また、パケットの送信先アドレスがイングレスネットワーク内に存在しない場合には、パケットは、モバイルルータ3200のアクセスルータに転送される必要があり、パケットは第1サブ転送部3002に渡されて、更なる処理が行われる。なお、第1サブ転送部3002の処理は、図24に示すように行われる。
また、上述のモバイルルータ3200の転送部3202の機能に関しては、次のように言い換えることもできる。モバイルルータ3200の転送部3202におけるパケットの処理は、基本的には、図25に示すフローチャートに示されている処理と同一であるが、アクセスルータ3100の場合は、イグレスインタフェース側から送信するパケットに関しては、常に階層構造に係るプロトコルを使用することが可能であるのに対し、モバイルルータ3200の場合は、イグレスインタフェース側から送信するパケットに関しても、メッシュネットワーク構造又は階層構造のどちらのプロトコルを使用するかを適宜判断する必要がある。すなわち、モバイルルータ3200が、アクセスルータ3100とのリンクコネクションの切断状態にある場合には、アクセスルータ3100に向けて送信すべき階層構造に係るプロトコルのパケットを、メッシュネットワークプロトコルを使用したパケットに変換する必要がある。この場合には、モバイルルータ3200は、図24のステップS10100と同様の処理を行って、モバイルルータ3200のイグレスインタフェースがメッシュモードか階層モードかの判断を行う必要がある。
図26には、簡単な動作のシナリオが例示されている。モバイルノード3000−1、3000−2、3000−3はすべて、アクセスルータ3100−1に接続される。点線によって図示されている楕円3050−1、3050−2、3050−3、3150−1は、それぞれ、モバイルノード3000−1、3000−2、3000−3、アクセスルータ3100−1の無線動作エリアを示している。モバイルノード3000−3は、アクセスルータ3100−1の動作エリアから外部に移動した場合(図26に示す状態)でも、有線のノード:ピア3400−1とアクティブなセッションを有する。なお、通常の無線に係る動作では、モバイルノード3000−3とピア3400−1との間のセッションを維持することは不可能である。しかしながら、本発明で開示される装置では、モバイルノード3000−3が、アクセスルータ3100−1とのリンクレイヤコネクションが切断された旨を検出して、この場合には、モバイルノード3000−3がメッシュモードに移行し、アクセスルータ3100−1のメッシュネットワークアドレスあてに、メッシュモードに移行した旨を通知するメッセージを、メッシュネットワークプロトコルを使用して送信する。なお、このメッセージも、アクセスルータ3100−1とのセキュリティ関係によって保護可能である。
そして、これ以降は、モバイルノード3000−3からピア3400−1に送信されたパケットは、アクセスルータ3100−1とのセキュリティ関係を用いて、新たなパケットによりカプセル化され、モバイルノード3000−1を通じてアクセスルータ3100−1に転送される。図27には、メッシュモードで送信されるパケットが図示されている。オリジナルのパケット3760は、送信元アドレス3761として、GA.3000−3(モバイルノード3000−3のグローバルアドレス)を有しており、送信先アドレス3762として、GA.3400−1(ピア3400−1のグローバルアドレス)を有している。このパケット3760は、セキュリティ保護3774を有するアウタパケット3770のペイロード3773を構成する。アウタパケット3770は、送信元アドレス3771として、MNA.3000−3(モバイルノード3000−3のメッシュネットワークアドレス)を有しており、送信先アドレス3772として、MNA.3100−1(アクセスルータ3100−1のメッシュネットワークアドレス)を有している。なお、メッシュモードで異なるアドレス空間を使用する必要がない場合には、MNA.3000−3及びMNA.3100−1は、それぞれモバイルノード3000−3及びアクセスルータ3100−1のグローバルアドレスとなる。
アクセスルータ3100−1以降は、パケット3760がパケット3770から脱カプセル化されて、グローバル通信ネットワーク3300を経由してピア3400−1に送信される。また、同様に、ピア3400−1からモバイルノード3000−3に送信されるパケットは、アクセスルータ3100−1に送信される。そして、アクセスルータ3100−1は、モバイルノード3000−3がメッシュモードであることをチェックし、モバイルノード3000−3とのセキュリティ関係を用いてパケットのカプセル化を行って、そのパケットを、モバイルノード3000−1を通じてモバイルノード3000−3に転送する。
また、図28には、モバイルノードが、モバイルIPを使用してグローバル通信ネットワーク3300上のノードと通信を行うシステムに、上述の動作のシナリオを拡張した場合が図示されている。ここでは、モバイルノード3000−4、3000−5、3000−6はすべて、アクセスルータ3100−2に接続される。点線によって図示されている楕円3050−4、3050−5、3050−6、3150−2は、それぞれ、モバイルノード3000−4、3000−5、3000−6、アクセスルータ3100−2の無線動作エリアを示している。また、ホームエージェント3500−1は、モバイルルータ3000−6のホームエージェントとして機能している。モバイルノード3000−6は、アクセスルータ3100−2に接続した場合に、アクセスルータ3100−2から気付アドレスを取得する。モバイルノード3000−6がアクセスルータ3100−2の動作エリア内に存在する場合、ピア3400−2に送信されるパケットをカプセル化して、ホームエージェント3500−1に送信する。また、同様に、ピア3400−2がモバイルノード3000−6にパケットを送信する場合には、そのパケットは、ホームエージェント3500−1を経由する。この場合、ホームエージェント3500−1は、このパケットのカプセル化を行い、モバイルノード3000−6の気付アドレスに転送する。また、モバイルノード3000−6が、アクセスルータ3100−2の動作エリアから外部に移動した場合(図28に示す状態)には、モバイルルータ3000−6は、アクセスルータ3100−2とのリンクレイヤコネクションが切断されたことを検出する。この場合、モバイルノード3000−6はメッシュモードに移行し、アクセスルータ3100−2に対して、メッシュモードに移行した旨を通知するメッセージを、メッシュネットワークプロトコルを使用して送信する。なお、このメッセージも、アクセスルータ3100−2とのセキュリティ関係を用いて保護可能である。そして、これ以降は、モバイルノード3000−6からピア3400−2に送信されるパケットは、まず、ホームエージェント3500−1に向けてカプセル化され、さらに、パケット全体が、セキュリティ関係により保護される別のパケットでカプセル化されて、アクセスルータ3100−2に転送される。図29には、メッシュモードで送信されるパケットが図示されている。オリジナルのパケット3860は、送信元アドレス3861として、GA.3000−6(モバイルノード3000−6のグローバルアドレス)を有しており、送信先アドレス3862として、GA.3400−2(ピア3400−2のグローバルアドレス)を有している。このパケット3860は、アウタパケット3880のペイロード3883を構成している。アウタパケット3880は、送信元アドレス3881として、CoA.3000−6(モバイルノード3000−6の気付アドレス)を有しており、送信先アドレス3882として、GA.3500−1(ホームエージェント3500−1のグローバルアドレス)を有している。さらに、パケット3880は、セキュリティ保護3874を用いて、最外のパケット3870のペイロード3873としてカプセル化される。最外のパケット3870は、送信元アドレス3871として、MNA.3000−6(モバイルノード3000−6のメッシュネットワークアドレス)を有しており、送信先アドレス3872として、MNA.3100−2(アクセスルータ3100−2のメッシュネットワークアドレス)を有している。
パケット3870全体は、メッシュネットワークプロトコルを使用して、モバイルノード3000−4を通じてアクセスルータ3100−2に転送される。アクセスルータ3100−2以降では、パケット3880が、パケット3870から脱カプセル化されて、ホームエージェント3500−1に送られ、ホームエージェント3500−1において、パケット3860がパケット3880から脱カプセル化されて、そのインナパケット3860が、ピア3400−2に転送される。また、同様に、ピア3400−2がモバイルノード3000−6に対してパケットを送信する場合には、そのパケットは、ホームエージェント3500−1によって受信(intercept)され、モバイルノード3000−6に向けてカプセル化された後、アクセスルータ3100−2に到達する。そして、アクセスルータ3100−2は、モバイルノード3000−6がメッシュモードの状態にあることを把握し、このパケットを、モバイルノード3000−6のセキュリティ関係によって保護されたパケットによってカプセル化して、メッシュネットワークプロトコル(モバイルノード3000−4を経由)を使用して、モバイルノード3000−6に転送する。
図30に示すように、モバイルIPのシナリオは、さらに、ネットワークモビリティを含むように拡張可能である。ここでは、モバイルノード3000−7、3000−8、モバイルルータ3200−1は、アクセスルータ3100−3に接続されている。また、モバイルノード3000−9、3000−10は、モバイルルータ3200−1に接続されている。なお、ホームエージェント3500−2は、モバイルルータ3200−1のホームエージェントである。点線によって図示されている楕円3050−7、3050−8、3050−9、3050−10、3150−3、3250−1は、それぞれ、モバイルノード3000−7、3000−8、3000−9、3000−10、アクセスルータ3100−3、モバイルルータ3200−1の無線動作エリアを示している。また、モバイルノード3000−9は、ピア3400−3と通信を行っている。モバイルルータ3200−1が、アクセスルータ3100−3の動作エリア内に存在する場合には、モバイルノード3000−9からピア3400−3に送信されるパケットは、以下の経路を経由する:(a)パケットが、モバイルルータ3200−1に転送される、(b)モバイルルータ3200−1が、パケットのカプセル化を行い、ホームエージェント3500−2にトンネルする、(c)パケット全体がアクセスルータ3100−3に転送される、(d)パケットが、グローバル通信ネットワーク3300を経由して、ホームエージェント3500−2に到達する、(e)ホームエージェント3500−2がパケットの脱カプセル化を行い、そのインナパケットをピア3400−3に送信する。また、ピア3400−3からモバイルノード3000−9に送信されるパケットは、以下の逆経路を経由する:(a)パケットが、ホームエージェント3500−2によって受信(intercept)される、(b)ホームエージェント3500−2が、パケットのカプセル化を行い、モバイルルータ3200−1にトンネルする、(c)パケット全体がグローバル通信ネットワーク3300を経由して、アクセスルータ3100−3に到達する、(d)アクセスルータ3100−3が、そのパケットをモバイルルータ3200−1に転送する、(e)モバイルルータ3200−1が、そのパケットを脱カプセル化して、そのインナパケットをモバイルノード3000−9に転送する。この一連の流れは、モバイルIPのネットワークモビリティサポートの規定に基づいて行われる。
また、モバイルルータ3200−1が、アクセスルータ3100−3の動作エリアから外部に移動した場合(図30に示す状態)には、モバイルルータ3200−1は、アクセスルータ3100−3とのリンクレイヤコネクションが切断したことを検出する。この場合、モバイルルータ3200−1はメッシュモードに移行して、アクセスルータ3100−3に対して、メッシュモードに移行した旨を通知するメッセージを送信する。このメッセージは、メッシュネットワークプロトコルを使用して送信され、アクセスルータ3100−3のメッシュネットワークアドレスに向けられる。なお、このメッセージも、アクセスルータ3100−3のセキュリティ関係によって保護可能である。そして、これ以降は、モバイルノード3000−9からピア3400−3に送信されるパケット3960(後述の図31に図示)は、以下の経路を経由する:(a)パケット3960が、モバイルルータ3200−1に送信される、(b)モバイルルータ3200−1が、パケット3960を新たなパケット3990でカプセル化し、ホームエージェント3500−2にトンネルする、(c)パケット3990全体が、さらに、アクセスルータ3100−3のセキュリティ関係によって保護されるパケット3970でカプセル化される(異なるアドレス空間が使用されている場合には、パケット3970はモバイルルータ3200−1やアクセスルータ3100−3のメッシュネットワークアドレスを有する)、(d)パケット3970が、モバイルノード3000−7による中継によって、メッシュネットワークプロトコルを使用してアクセスルータ3100−3に転送される、(e)アクセスルータ3100−3が、パケット3970の脱カプセル化を行い、パケット3990を抽出する、(f)パケット3990が、グローバル通信ネットワーク3300を経由して、ホームエージェント3500−2に到達する、(g)ホームエージェント3500−2が、パケット3990の脱カプセル化を行い、そのインナパケット3960をピア3400−3に送信する。
また、図31には、メッシュモードで送信されるパケット3960が図示されている。オリジナルのパケット3960には、送信元アドレス3961として、GA.3000−9(モバイルノード3000−9のグローバルアドレス)を有しており、送信先アドレス3962として、GA.3400−3(ピア3400−3のグローバルアドレス)を有している。このパケット3960は、以下のアウタパケット3990のペイロード3993を構成している。アウタパケット3990は、送信元アドレス3991として、CoA3200−1(モバイルルータ3200−1の気付アドレス)を有しており、送信先アドレス3992として、GA.3500−2(ホームエージェント3500−2のグローバルアドレス)を有している。さらに、パケット3990は、セキュリティ保護3974によって、最外のパケット3970のペイロード3973としてカプセル化される。最外のパケット3970は、送信元アドレス3971として、MNA.3200−1(モバイルルータ3200−1のメッシュネットワークアドレス)を有しており、送信先アドレス3972として、MNA.3100−3(アクセスルータ3100−3のメッシュネットワークアドレス)を有している。なお、異なるアドレス空間を使用する必要がない場合には、MNA.3200−1及びMNA.3100−3は、それぞれCoA.3200−1及びGA.3100−3(アクセスルータ3100−3のグローバルアドレス)と同一になる。
また、ピア3400−3からモバイルノード3000−9に送信されるパケット3965(後述の図32に図示)は、以下の逆経路を経由する:(a)パケットが、ホームエージェント3500−2によって受信(intercept)される、(b)ホームエージェント3500−2が、パケット3965を新たなパケット3995でカプセル化し、モバイルルータ3200−1にトンネルする、(c)パケット3995は、グローバル通信ネットワーク3300を経由して、アクセスルータ3100−3に到達する、(d)アクセスルータ3100−3が、モバイルルータ3200−1とのセキュリティ関係に基づく保護によって、パケット3995を新たなパケット3975でカプセル化する、(e)モバイルノード3000−7が、メッシュネットワークプロトコルで、パケット3975を中継する、(f)モバイルルータ3200−1が、パケット3975を2回脱カプセル化して、インナパケット3965をモバイルノード3000−9に転送する。
また、図32には、メッシュモードで送信されるパケット3965が図示されている。オリジナルのパケット3965は、送信元アドレス3966として、GA.3400−3(ピア3400−3のグローバルアドレス)を有しており、送信先アドレス3967として、GA.3000−9(モバイルノード3000−9のグローバルアドレス)を有している。このパケット3965は、アウタパケット3995のペイロード3998を構成している。アウタパケット3995は、送信元アドレス3996として、GA.3500−2(ホームエージェント3500−2のグローバルアドレス)を有しており、送信先アドレス3997として、CoA.3200−1(モバイルルータ3200−1の気付アドレス)を有している。さらに、パケット3995は、セキュリティ保護3979によって、最外のパケット3975のペイロード3978としてカプセル化される。最外のパケット3975は、送信元アドレス3976として、MNA.3100−3(アクセスルータ3100−3のメッシュネットワークアドレス)を有しており、送信先アドレス3977として、MNA.3200−1(モバイルルータ3200−1のメッシュネットワークアドレス)を有している。なお、異なるアドレス空間を使用する必要がない場合には、MNA.3200−1及びMNA.3100−3は、それぞれCoA.3200−1及びGA.3100−3(アクセスルータ3100−3のグローバルアドレス)と同一になる。
また、図30において、本発明をモバイルルータ3200−1のイングレスネットワークに使用することも可能である。モバイルノード3000−10は、モバイルルータ3200−1から遠く離れた位置に移動する場合(図30に示す状態)には、モバイルルータ3200−1とのリンクレイヤコネクションの接続性を失うこととなる。この場合、モバイルノード3000−10はメッシュモードに移行することが可能であり、モバイルノード3000−10とモバイルルータ3200−1との間で転送されるパケットは、関連するセキュリティ関係でカプセル化され、メッシュネットワークプロトコルを使用して、モバイルノード3000−9を経由して中継されることとなる。
以上のように、本発明の第3の実施の形態で開示されるシステム、装置及び方法によれば、モバイル通信システム内のノードは、必要に応じてメッシュモードと階層モードとの切り替えを行うことによって、より効率良く、相互に通信を行うことが可能となる。
なお、上述の各実施の形態では、階層モードで使用されるプロトコルの一例としてモバイルIPv6やNEMOを考慮し、メッシュモードで使用されるプロトコルとしてMANETプロトコルを考慮したが、本発明は、上記のプロトコルに限定されず、同様の動作を可能とする他のプロトコル又は通信規約に対して適用可能である。また、上述の各実施の形態では、主に、本発明をレイヤ3における動作に適用した場合について説明したが、レイヤ3以外のレイヤ(例えば、レイヤ2など)に本発明を適用することも可能である。
本発明は、2つの構造(階層構造及びメッシュ構造)を効率良く兼用して、常にモバイルノードとアクセスルータとの間の接続の維持を図るとともに、継続中のトランスポートセッションが中断しないようにするという効果を有しており、モバイルホストやモバイルルータなどのモバイルノードを構成要素として含むネットワークに係る技術に適用可能である。
本発明の第1の実施の形態におけるモバイルノードの構成を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるアクセスルータの構成を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるモバイルルータの構成を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるモバイルノードの転送部が実行する処理に係るフローチャート 本発明の第1の実施の形態におけるアクセスルータの転送部が実行する処理に係るフローチャート 本発明の第1の実施の形態におけるシステム構成の第1の例を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるシステム構成の第2の例を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるシステム構成の第3の例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるモバイルノードの構成を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるアクセスルータの構成を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるモバイルルータの構成を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるモバイルノードの転送部が実行する処理に係るフローチャート 本発明の第2の実施の形態におけるアクセスルータの転送部が実行する処理に係るフローチャート 本発明の第2の実施の形態におけるシステム構成の第1の例を示す図 図14のシステム構成において、メッシュモードで用いられるパケットのフォーマットの一例 本発明の第2の実施の形態におけるシステム構成の第2の例を示す図 図16のシステム構成において、メッシュモードで用いられるパケットのフォーマットの一例 本発明の第2の実施の形態におけるシステム構成の第3の例を示す図 図18のシステム構成において、メッシュモードで用いられるパケットのフォーマットの第1の例 図18のシステム構成において、メッシュモードで用いられるパケットのフォーマットの第2の例 本発明の第3の実施の形態におけるモバイルノードの構成を示す図 本発明の第3の実施の形態におけるアクセスルータの構成を示す図 本発明の第3の実施の形態におけるモバイルルータの構成を示す図 本発明の第3の実施の形態におけるモバイルノードの転送部が実行する処理に係るフローチャート 本発明の第3の実施の形態におけるアクセスルータの転送部が実行する処理に係るフローチャート 本発明の第3の実施の形態におけるシステム構成の第1の例を示す図 図26のシステム構成において、メッシュモードで用いられるパケットのフォーマットの一例 本発明の第3の実施の形態におけるシステム構成の第2の例を示す図 図28のシステム構成において、メッシュモードで用いられるパケットのフォーマットの一例 本発明の第3の実施の形態におけるシステム構成の第3の例を示す図 図30のシステム構成において、メッシュモードで用いられるパケットのフォーマットの第1の例 図30のシステム構成において、メッシュモードで用いられるパケットのフォーマットの第2の例
符号の説明
1000、1000−1、1000−2、1000−3、1000−4、1000−5、1000−6、1000−7、1000−8、1000−9、1000−10、2000、2000−1、2000−2、2000−3、2000−4、2000−5、2000−6、2000−7、2000−8、2000−9、2000−10、3000、3000−1、3000−2、3000−3、3000−4、3000−5、3000−6、3000−7、3000−8、3000−9、3000−10 モバイルノード
1001 上位プロトコルレイヤ
1002、2002、3002 転送部(第1サブ転送部)
1003 メッシュネットワーク処理部
1004 下位ネットワークインタフェース
1011、1012、1013 データパス
1014、1114、1115、1116 シグナルパス
1050−1、1050−2、1050−3、1050−4、1050−5、1050−6、1050−7、1050−8、1050−9、1050−10、1150−1、1150−2、1150−3、1260−1、2050−1、2050−2、2050−3、2050−4、2050−5、2050−6、2050−7、2050−8、2050−9、2050−10、2150−1、2150−2、2150−3、2260−1、3050−1、3050−2、3050−3、3050−4、3050−5、3050−6、3050−7、3050−8、3050−9、3050−10、3150−1、3150−2、3150−3、3260−1 無線動作エリア
1100、1100−1、1100−2、1100−3、2100、2100−1、2100−2、2100−3、3100、3100−1、3100−2、3100−3 アクセスルータ
1102、2102、3102 転送部(第2サブ転送部)
1105、2105、3105 アソシエーションマネージャ
1200、1200−1、2200、2200−1、3200、3200−1 モバイルルータ
1202、2202、3202 転送部
1300、2300、3300 グローバル通信ネットワーク
1400−1、1400−2、1400−3、2400−1、2400−2、2400−3、3400−1、3400−2、3400−3 ピア
1500−1、1500−2、2500−1、2500−2、3500−1、3500−2 ホームエージェント
2760、2770、2860、2870、2880、2960、2965、2970、2975、2990、2995、3760、3770、3860、3870、3880、3960、3965、3970、3975、3990、3995 パケット
2761、2771、2861、2871、2881、2961、2966、2971、2976、2991、2996、3761、3771、3861、3871、3881、3961、3966、3971、3976、3991、3996 送信元アドレス
2762、2772、2862、2872、2882、2962、2967、2972、2977、2992、2997、3762、3772、3862、3872、3882、3962、3967、3972、3977、3992、3997 送信先アドレス
2763、2773、2863、2873、2883、2963、2968、2973、2978、2993、2998、3763、3773、3863、3873、3883、3963、3968、3973、3978、3993、3998 ペイロード
3774、3874、3974、3979 セキュリティ保護

Claims (9)

  1. モバイル通信ノードが、前記モバイル通信ノードを配下に接続しているアクセスルータを介して、他の通信ノードとのパケット送受信を行うネットワークシステムにおける通信方法であって、
    前記モバイル通信ノードと前記アクセスルータとの間におけるリンクレイヤコネクションが確立されている場合、前記モバイル通信ノードと前記アクセスルータとの間で、パケットの転送を直接行うステップと、
    前記モバイル通信ノードと前記アクセスルータとの間におけるリンクレイヤコネクションが確立されていない場合、前記モバイル通信ノードと前記アクセスルータとの間で、モバイルアドホックネットワーク方式を使用したマルチホップによる前記パケットの転送を行うステップとを有し、
    前記リンクレイヤコネクションが確立されている場合、前記モバイル通信ノードは、前記リンクレイヤコネクションが確立されている状態を示す階層モード状態を、前記モバイル通信ノード内部に設定するステップと、
    前記リンクレイヤコネクションが確立されていない場合、前記モバイル通信ノードは、前記リンクレイヤコネクションが確立されていない状態を示すメッシュモード状態を、前記モバイル通信ノード内部に設定するステップとをさらに有し、
    前記モバイル通信ノードが前記モバイルアドホックネットワーク方式を使用していない前記パケットを受信した場合、前記パケットが前記モバイル通信ノードあてか否かをチェックするステップと、
    前記パケットが前記モバイル通信ノードあてではない場合には、前記モバイル通信ノードが、前記階層モード状態か前記メッシュモード状態かをチェックするステップと、
    前記階層モード状態の場合には、前記モバイル通信ノードが、前記アクセスルータに対して、前記パケットの送信元アドレスに前記モバイル通信ノードのグローバルアドレスを使用し、送信先アドレスに前記アクセスルータのグローバルアドレスを使用した第1のパケットを直接送信するステップと、
    前記メッシュモード状態の場合には、前記モバイル通信ノードが、前記モバイルアドホックネットワーク方式を使用して、前記モバイル通信ノードのメッシュネットワークアドレスを送信元アドレスに使用し、前記アクセスルータのメッシュネットワークアドレスを送信先アドレスに使用した第2のパケットで前記第1のパケットをカプセル化して、前記第1のパケットの転送を行うステップとを有し、
    前記グローバルアドレスは前記階層モードで使用されるアドレス空間に属し、前記メッシュネットワークアドレスは前記メッシュモードで使用されるアドレス空間に属し、前記階層モードで使用されるアドレス空間と、前記メッシュモードで使用されるアドレス空間は異なる通信方法。
  2. モバイル通信ノードが、前記モバイル通信ノードを配下に接続しているアクセスルータを介して、他の通信ノードとのパケット送受信を行うネットワークシステムにおける通信方法であって、
    前記モバイル通信ノードと前記アクセスルータとの間におけるリンクレイヤコネクションが確立されている場合、前記モバイル通信ノードと前記アクセスルータとの間で、パケットの転送を直接行うステップと、
    前記モバイル通信ノードと前記アクセスルータとの間におけるリンクレイヤコネクションが確立されていない場合、前記モバイル通信ノードと前記アクセスルータとの間で、モバイルアドホックネットワーク方式を使用したマルチホップによる前記パケットの転送を行うステップとを有し、
    前記リンクレイヤコネクションが確立されている場合、前記モバイル通信ノードは、前記リンクレイヤコネクションが確立されている状態を示す階層モード状態を、前記モバイル通信ノード内部に設定するステップと、
    前記リンクレイヤコネクションが確立されていない場合、前記モバイル通信ノードは、前記リンクレイヤコネクションが確立されていない状態を示すメッシュモード状態を、前記モバイル通信ノード内部に設定するステップとをさらに有し、
    前記モバイル通信ノードがメッシュネットワークプロトコルと関連していないパケットを送信する場合には、前記階層モード状態か前記メッシュモード状態かをチェックするステップと、
    前記階層モード状態の場合には、前記モバイル通信ノードが、前記アクセスルータに対して、前記パケットの送信元アドレスに前記モバイル通信ノードのグローバルアドレスを使用し、送信先アドレスに前記アクセスルータのグローバルアドレスを使用した第1のパケットを直接送信するステップと、
    前記メッシュモード状態の場合には、前記モバイル通信ノードが、前記モバイルアドホックネットワーク方式を使用して、前記モバイル通信ノードのメッシュネットワークアドレスを送信元アドレスに使用し、前記アクセスルータのメッシュネットワークアドレスを送信先アドレスに使用した第2のパケットで前記第1のパケットをカプセル化して、前記第1のパケットの転送を行うステップとを有し、
    前記グローバルアドレスは前記階層モードで使用されるアドレス空間に属し、前記メッシュネットワークアドレスは前記メッシュモードで使用されるアドレス空間に属し、前記階層モードで使用されるアドレス空間と、前記メッシュモードで使用されるアドレス空間は異なる通信方法。
  3. 前記モバイル通信ノードが、前記アクセスルータに対して、前記階層モード状態及び前記メッシュモード状態のいずれか一方が設定されている旨を通知するステップと、
    前記アクセスルータが、前記モバイル通信ノードから通知された前記階層モード状態又は前記メッシュモード状態を、前記モバイル通信ノードの現在の状態として記憶するステップとを、
    有する請求項1又は2に記載の通信方法。
  4. モバイル通信ノードが、前記モバイル通信ノードを配下に接続しているアクセスルータを介して、他の通信ノードとのパケット送受信を行うネットワークシステムにおける通信方法であって、
    前記モバイル通信ノードと前記アクセスルータとの間におけるリンクレイヤコネクションが確立されている場合、前記モバイル通信ノードと前記アクセスルータとの間で、パケットの転送を直接行うステップと、
    前記モバイル通信ノードと前記アクセスルータとの間におけるリンクレイヤコネクションが確立されていない場合、前記モバイル通信ノードと前記アクセスルータとの間で、モバイルアドホックネットワーク方式を使用したマルチホップによる前記パケットの転送を行うステップとを有し、
    前記リンクレイヤコネクションが確立されている場合、前記モバイル通信ノードは、前記リンクレイヤコネクションが確立されている状態を示す階層モード状態を、前記モバイル通信ノード内部に設定するステップと、
    前記リンクレイヤコネクションが確立されていない場合、前記モバイル通信ノードは、前記リンクレイヤコネクションが確立されていない状態を示すメッシュモード状態を、前記モバイル通信ノード内部に設定するステップとをさらに有し、
    前記モバイル通信ノードが、前記アクセスルータに対して、前記階層モード状態及び前記メッシュモード状態のいずれか一方が設定されている旨を通知するステップと、
    前記アクセスルータが、前記モバイル通信ノードから通知された前記階層モード状態又は前記メッシュモード状態を、前記モバイル通信ノードの現在の状態として記憶するステップとをさらに有し、
    前記アクセスルータが、前記モバイルアドホックネットワーク方式を使用していない前記パケットを受信した場合に、前記パケットが前記アクセスルータあてか否かをチェックするステップと、
    前記パケットが前記アクセスルータあてではない場合には、前記アクセスルータが、前記パケットが前記アクセスルータに接続されている前記モバイル通信ノードあてか否かをチェックするステップと、
    前記パケットが前記アクセスルータに接続されている前記モバイル通信ノードあての場合には、前記モバイル通信ノードの前記現在の状態を参照するステップと、
    前記モバイル通信ノードの状態が前記階層モード状態の場合には、前記アクセスルータが、前記モバイル通信ノードに対して、前記パケットの送信元アドレスに前記アクセスルータのグローバルアドレスを使用し、送信先アドレスに前記モバイル通信ノードのグローバルアドレスを使用した第1のパケットを直接送信するステップと、
    前記モバイル通信ノードの状態が前記メッシュモード状態の場合には、前記アクセスルータが、前記アクセスルータのメッシュネットワークアドレスを送信元アドレスに使用し、前記のモバイル通信ノードのメッシュネットワークアドレスを送信先アドレスに使用した第2のパケットで前記第1のパケットをカプセル化して、自身のアクセスネットワーク内に、前記モバイルアドホックネットワーク方式を使用したマルチホップによる前記第1のパケットの転送を行うステップとを有し、
    前記グローバルアドレスは前記階層モードで使用されるアドレス空間に属し、前記メッシュネットワークアドレスは前記メッシュモードで使用されるアドレス空間に属し、前記階層モードで使用されるアドレス空間と、前記メッシュモードで使用されるアドレス空間は異なる通信方法。
  5. 前記モバイル通信ノードが、モバイルホスト又はモバイルルータである請求項1から4のいずれか1つに記載の通信方法。
  6. 自身が接続されているアクセスルータを介して、他の通信ノードとのパケット送受信を行うモバイル通信ノードであって、
    前記モバイル通信ノードと前記アクセスルータとの間におけるリンクレイヤコネクションが確立されている場合、前記モバイル通信ノードと前記アクセスルータとの間で、パケットの転送を直接行い、前記モバイル通信ノードと前記アクセスルータとの間におけるリンクレイヤコネクションが確立されていない場合、前記モバイル通信ノードと前記アクセスルータとの間で、モバイルアドホックネットワーク方式を使用したマルチホップによる前記パケットの転送を行うように構成されており、
    前記リンクレイヤコネクションが確立されている場合には、前記リンクレイヤコネクションが確立されている旨を示す階層モード状態を内部に設定し、前記リンクレイヤコネクションが確立されていない場合には、前記リンクレイヤコネクションが確立されていない旨を示すメッシュモード状態を内部に設定するようにさらに構成されており、
    前記モバイルアドホックネットワーク方式を使用していないパケットであって、前記モバイル通信ノードあてではない前記パケットを受信した場合に、前記階層モード状態か前記メッシュモード状態かをチェックし、
    前記階層モード状態の場合には、前記アクセスルータに対して、前記パケットの送信元アドレスに前記モバイル通信ノードのグローバルアドレスを使用し、送信先アドレスに前記アクセスルータのグローバルアドレスを使用した第1のパケットを直接送信し、
    前記メッシュモード状態の場合には、前記モバイルアドホックネットワーク方式を使用して、前記モバイル通信ノードのメッシュネットワークアドレスを送信元アドレスに使用し、前記アクセスルータのメッシュネットワークアドレスを送信先アドレスに使用した第2のパケットで前記第1のパケットをカプセル化して、前記第1のパケットの転送を行うように構成されており、
    前記グローバルアドレスは前記階層モードで使用されるアドレス空間に属し、前記メッシュネットワークアドレスは前記メッシュモードで使用されるアドレス空間に属し、前記階層モードで使用されるアドレス空間と、前記メッシュモードで使用されるアドレス空間は異なるモバイル通信ノード。
  7. 自身が接続されているアクセスルータを介して、他の通信ノードとのパケット送受信を行うモバイル通信ノードであって、
    前記モバイル通信ノードと前記アクセスルータとの間におけるリンクレイヤコネクションが確立されている場合、前記モバイル通信ノードと前記アクセスルータとの間で、パケットの転送を直接行い、前記モバイル通信ノードと前記アクセスルータとの間におけるリンクレイヤコネクションが確立されていない場合、前記モバイル通信ノードと前記アクセスルータとの間で、モバイルアドホックネットワーク方式を使用したマルチホップによる前記パケットの転送を行うように構成されており、
    前記リンクレイヤコネクションが確立されている場合には、前記リンクレイヤコネクションが確立されている旨を示す階層モード状態を内部に設定し、前記リンクレイヤコネクションが確立されていない場合には、前記リンクレイヤコネクションが確立されていない旨を示すメッシュモード状態を内部に設定するようにさらに構成されており、
    前記モバイル通信ノードがメッシュネットワークプロトコルと関連していないパケットを送信する場合に、前記階層モード状態か前記メッシュモード状態かをチェックし、
    前記階層モード状態の場合には、前記アクセスルータに対して、前記パケットの送信元アドレスに前記モバイル通信ノードのグローバルアドレスを使用し、送信先アドレスに前記アクセスルータのグローバルアドレスを使用した第1のパケットを直接送信し、
    前記メッシュモード状態の場合には、前記モバイルアドホックネットワーク方式を使用して、前記モバイル通信ノードのメッシュネットワークアドレスを送信元アドレスに使用し、前記アクセスルータのメッシュネットワークアドレスを送信先アドレスに使用した第2のパケットで前記第1のパケットをカプセル化して、前記第1のパケットの転送を行うように構成されており、
    前記グローバルアドレスは前記階層モードで使用されるアドレス空間に属し、前記メッシュネットワークアドレスは前記メッシュモードで使用されるアドレス空間に属し、前記階層モードで使用されるアドレス空間と、前記メッシュモードで使用されるアドレス空間は異なるモバイル通信ノード。
  8. 前記アクセスルータに対して、前記階層モード状態及び前記メッシュモード状態のいずれか一方が設定されている旨を通知するように構成されている請求項6又は7に記載のモバイル通信ノード。
  9. モバイル通信ノードと他の通信ノードとのパケット送受信の中継を行い、前記モバイル通信ノードを配下に接続しているアクセスルータであって、
    前記モバイル通信ノードとの間の前記リンクレイヤコネクションが確立されている旨を示す階層モード状態か、前記リンクレイヤコネクションが確立されていない状態を示すメッシュモード状態かを前記モバイル通信ノードの現在の状態として記憶するとともに、前記モバイルアドホックネットワーク方式を使用していないパケットであって、前記アクセスルータに接続されている前記モバイル通信ノードあての前記パケットを受信した際、前記モバイル通信ノードの前記現在の状態が前記階層モード状態の場合には、前記モバイル通信ノードに対して、前記パケットの送信元アドレスに前記アクセスルータのグローバルアドレスを使用し、送信先アドレスに前記モバイル通信ノードのグローバルアドレスを使用した第1のパケットを直接送信し、前記モバイル通信ノードの前記現在の状態が前記メッシュモード状態の場合には、前記アクセスルータのメッシュネットワークアドレスを送信元アドレスに使用し、前記のモバイル通信ノードのメッシュネットワークアドレスを送信先アドレスに使用した第2のパケットで前記第1のパケットをカプセル化して、自身のアクセスネットワーク内に前記モバイルアドホックネットワーク方式を使用したマルチホップによるパケットの転送を行うように構成されており、
    前記グローバルアドレスは前記階層モードで使用されるアドレス空間に属し、前記メッシュネットワークアドレスは前記メッシュモードで使用されるアドレス空間に属し、前記階層モードで使用されるアドレス空間と、前記メッシュモードで使用されるアドレス空間は異なるアクセスルータ。
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