JP2010517344A - ルート最適化手順によるデータパケットのヘッダ縮小の方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】データパケットのヘッダサイズを縮小する。
【解決手段】
本発明は、モバイルノード(MN)とモバイルノードのホームエージェント(HA)の間で交換されるデータパケットのヘッダサイズを縮小する方法に関する。コレスポンデントノードとMNのHAとの間で、そしてMNとそのHAとの間では、異なるタイプのヘッダが利用される。MNとそのHAの間で用いられるタイプのヘッダは、前記データ経路部上で交換されたパケットのヘッダサイズを縮小することを可能にする。その理由は、CNとHAとの間で用いられる既存のタイプのヘッダは2個必要であることと比べて、ヘッダが1個のみ必要であるからである。これを達成するために、修正されたルート最適化手順がMNとそのHAとの間で実行され、HAはCNに代わってROに参加する。このように、ROはCNに対してトランスペアレント性を保ったままであり、一方MNは、通常のROが起こっていると考える。本発明は、前記方法に参加するいくつかのネットワークエンティティにも関する。
【選択図】図4
【解決手段】
本発明は、モバイルノード(MN)とモバイルノードのホームエージェント(HA)の間で交換されるデータパケットのヘッダサイズを縮小する方法に関する。コレスポンデントノードとMNのHAとの間で、そしてMNとそのHAとの間では、異なるタイプのヘッダが利用される。MNとそのHAの間で用いられるタイプのヘッダは、前記データ経路部上で交換されたパケットのヘッダサイズを縮小することを可能にする。その理由は、CNとHAとの間で用いられる既存のタイプのヘッダは2個必要であることと比べて、ヘッダが1個のみ必要であるからである。これを達成するために、修正されたルート最適化手順がMNとそのHAとの間で実行され、HAはCNに代わってROに参加する。このように、ROはCNに対してトランスペアレント性を保ったままであり、一方MNは、通常のROが起こっていると考える。本発明は、前記方法に参加するいくつかのネットワークエンティティにも関する。
【選択図】図4
Description
本発明は、モバイルノードと通信相手ノード(コレスポンデントノード)の間で交換されるデータパケット用のルート最適化ならびにルート非最適化ヘッダを利用することによって、データパケットのヘッダサイズを縮小する方法に関する。本発明は、主として、MNとCNの間の通信に適用され、通信において中間ノードは、データパケットの付加的なカプセル化を適用し、これによって、データトラフィックを増加させる。とりわけ、ルート最適化ならびにルート非最適化ヘッダは、モバイルノードと、通信相手ノードを代行する中間ノードとの間で最適化手順を実行することによって確立される。さらに本発明は、本発明に参加するネットワークエンティティ及びネットワーク制御エンティティに関する。
通信システムは、インターネットプロトコル(IP)ベースのネットワークへとますます進化している。通信システムは典型的には、互いに接続された多くのネットワークから成り、ネットワーク内では、音声及びデータが、一端末から別の端末へばらばらにパケットで送られる。IPパケットはルータによって、接続のない態様であて先へとルーティングされる。そのため、パケットはIPヘッダ及びペイロード情報を含み、ヘッダはとりわけ、送信元(ソース)及びあて先のIPアドレスを含む。
IPネットワークは、拡張性を理由に、階層的なアドレス指定スキームを用いる。それゆえ、IPアドレスは対応する端末を識別するだけでなく、付加的に該端末についての位置情報を含む。ルーティングプロトコルによって提供された付加的な情報によって、ネットワーク内のルータは、特定のあて先に向かう次のルータを識別することができる。
とりわけ、ルーティングと呼ばれる処理は、データパケットをソースからあて先へと少なくとも一つの中間ネットワーク上で移動させるのに用いられる。データパケットがあて先に到達するためには、データパケットは、あて先デバイスの物理的ネットワークに到着するまで、ある一つのルータから別のルータへと渡される必要がある。これは、ネクスト ホップ ルーティングとも呼ばれる。その理由は、ルーティングは段階的な方法に基づいているから、すなわち、ソースとあて先の間の正確な経路は開始時には知られていないが、それぞれの中間ルータはデータパケットを転送するネクスト ホップ ルータを知っているからである。これによって達成される主要な利点は、それぞれのルータは、すべてのあて先ネットワークへの正確なルートは知らずに、所定のデータパケットに対して隣接するどのルータが次の受信ルータであるべきかを知る必要があるのみという点である。
例示的には、ソースデバイスがパケットをそのローカルルータへと送った後に、ローカルルータのデータリンク層は、パケットをルータのIPレイヤへ至るまで渡す。これに対応して、レイヤ2のフレームを除去した後に、パケットのレイヤ3のヘッダが検査され、ルータは、パケットが送られるべき次のルータがどれであるかを決定する。結果として、パケットは適切なレイヤ2のフレームで再カプセル化され、データリンクレイヤへと戻され、データリンクレイヤはパケットを、決定された次のルータへルータの物理的ネットワークリンクのうちの一リンク上に送信する。
この点において、ルータはルーティングテーブルと呼ばれる一連の情報を保持する。該ルーティングテーブルは、異なるネットワークIDと、該ルータが接続された他のルータとの間のマッピングを提供する。これに対応してルータは、ルーティングテーブルのエントリと最も長く一致するあて先アドレスに基づいて、ネクスト ホップ ルータを決定するために、データパケットのあて先IPアドレスをルーティングテーブルのエントリと照合してチェックする。加えて、それぞれのルーティングテーブルのエントリに対して定義された計量値が、特定のルーティングエントリを所定の基準に基づいて評価し、ひいては、いくつかの考えられる経路の中から最良の経路を選択することが可能になる。
このようにルーティングテーブルはデータの効率的な提供と関連しており、オペレータにより手動で、または動的に構成されてもよい。静的なルートの手動設定はより小さなネットワーク内でのみ実現可能であり、一方、絶えず変化する一般的なインターネットでは、主として動的ルーティングテーブルが適用される。ルーティングテーブルの自動構築は、ルーティングプロトコルによって、管理及び更新され、ルータ間で交換されるルーティング情報を含む一連の定期的な又はオンデマンドのメッセージを伴う。
ネットワークレイヤ3(OSI)は、パケットのルーティングが実際に発生している層であり、中間ネットワークを介してルーティングされている間は、データパケットのレイヤ3ヘッダは変化しない。ソース及びあて先のより高位のレイヤは「論理的に」のみ接続されているため、すなわち、実際の接続がないため、パケットが下位のレイヤ2及び1を渡って、あて先へと物理的に配信されることが必要である。それぞれのネットワークレイヤ内で異なるプロトコルが用いられるため、例えばレイヤ3からレイヤ2へと通過するそれぞれのデータパケットは、適切にフレーム化されなければならない。
したがって、データパケットのカプセル化は通常、上位レイヤプロトコルから下位レイヤプロトコルを介してデータを送るのに用いられる。例えば、インターネットはIPv6プロトコルを利用するが、一方、大部分のアプリケーションは、データ用にユーザデータプロトコル(UDP)又は通信制御プロトコル(TCP)のいずれかを用いる。結果として、ユーザデータがUDPデータグラム(レイヤ4)内でカプセル化され、次いでIPパケット(レイヤ3)内でカプセル化される。続いて、IPパケットはカプセル化されたユーザデータとともに、データリンクレイヤプロトコル(例えばイーサネット(登録商標)、レイヤ2)上に送ってもよく、ここでも再びカプセル化を伴う。
さらに、ある特定のレイヤのある一つのプロトコルが、同じ特定レイヤの別のプロトコルによってカプセル化されたデータパケットを運搬するために用いられる場合には、同じレイヤの内部でカプセル化を用いてもよい。トンネルとよばれる論理構造が、カプセル化を行うデバイスとカプセル化解除を行うデバイスとの間で確立される。この処理自体はトンネリングと呼ばれる。トンネリングは、一つのネットワークプロトコルのデータパケットを、さもなければそのパケットをサポートしない(別のプロトコルによって制御される)であろうネットワークを介して送るために用いてもよい。また、トンネリングは、プライベートアドレス指定といった、様々なタイプの仮想プライベートネットワーク(VPN)機能を提供するのに用いてもよい。例えば、GPRSトンネリングプロトコル(GTP)、ポイント ツー ポイント トンネリングプロトコル(PPTP)、又はIPセキュリティプロトコル(IPsec)がある。
最も一般的に用いられるトンネリング機構の一つが、IP(レイヤ3)−in−IP(レイヤ3)カプセル化であり、これは、IPデータグラムを別のIPヘッダでカプセル化する処理のことを言い、例えばMobile IP用に用いられうる。モバイルIPv6はMIPv6とも表され(非特許文献1を参照)、モバイルノードがサブネット間を、高位レイヤ及びアプリケーションにトランスペアレントな態様で、すなわち、高位レイヤの接続を断つことなく、移動することを可能にするIPベースのモビリティプロトコルである。言い換えれば、モバイルノードはIPv6インターネットネットワーク内を動き回っている間は、到達可能のままである。
通常、端末の電源が入ると、端末は、アクセスネットワークのIPアドレスプリフィックスに基づくIPアドレスを構成する。端末が移動体、いわゆるモバイルノード(MN)であり、異なるIPプリフィックスアドレスを持ったサブネット間を移動する場合、端末は、階層的なアドレス指定スキームを理由に、自己のIPアドレスを位相的に正しいアドレスへと変更しなければならない。しかしながら、TCP接続といった高位レイヤの接続は、通信ノードのIPアドレス(及びポート)で定義されるので、ノードの一つが例えば移動を理由に自己のIPアドレスを変更する場合、アクティブIPセッションへの接続が切れる。前記課題に対処する一つの考えられうるプロトコルはMIPv6プロトコルである。
MIPv6の主要な原理は、モバイルノードが、インターネット内の自己の位相的な位置にかかわらず、常に自己のホームアドレス(HoA)によって識別され、一方、モバイルノードの気付アドレス(CoA)はモバイルノードの現在の位相的な位置についての情報を提供する。
より詳細には、モバイルノードは構成された2個のIPアドレス、気付アドレス及びホームアドレスを有する。モバイルノードの高位レイヤは、以降主にコレスポンデントノード(CN)と称する通信パートナー(あて先端末)との通信のためにホームアドレスを用いる。このアドレスは変化せず、モバイルノードの識別という目的を担う。位相的には、ホームアドレスはモバイルノードのホームネットワーク(HN)に属する。対照的に、気付アドレスは、サブネット変化に帰着するあらゆる移動で変化して、ルーティングの下部構造のためのロケータとして用いられる。気付アドレスは位相的には、モバイルノードが現在訪問中のネットワークに属する。ホームリンク上に位置する一連のホームエージェント(HA)のうち1個のHAは、モバイルノードのホームアドレスに対するモバイルノードの気付アドレスのマッピングを保持するとともに、モバイルノードへのトラフィックの向きをHAの現在の位置へと変える。1個のホームエージェントではなく一連のホームエージェントを配備する理由は、例えば冗長性やロードバランシングのためである。
モバイルIPv6は現在、2つの動作のモードを定義し、そのうち一つは双方向性トンネリングである(図1)。もう一方のモードはルート最適化モードであり(図2)、後に詳述する。双方向トンネリングを用いる際に、コレスポンデントノード101によって送られ、モバイルノード102のホームアドレスあてのデータパケットは、ホームネットワーク110内のホームエージェント111によって傍受(インターセプト)される。傍受されるそれぞれのデータパケットはMN102の気付アドレスへネットーク上に再送される必要があるので、IP−in−IPカプセル化が必要とされる。したがって、傍受されたそれぞれのデータパケットは、MN102のCoAへ宛てられてMN102へトンネリングされた新しいIPデータパケット内に、ペイロードとして含められており、該MN102は、外部ネットワーク120に位置している。対応するトンネリングの開始は、カプセル化を行うホームエージェント111であり、終点はモバイルノード102である。外部ネットワーク120内のローカルエージェントが、モバイルノードに代わってメッセージを受信し、外側のIPヘッダを取り外し、カプセル化を解除されたデータパケットをモバイルノード(不図示)へと配信することも可能である。
モバイルノード102によって送られたデータパケットは、ホームエージェント111へとリバース トンネリングされ、該ホームエージェント111はパケットのカプセル化解除を行い、パケットをコレスポンデントノード101へ送信する。リバース トンネリングとは、パケットがモバイルノードによってホームエージェントへと「フォワード」トンネリングと「逆の」態様でトンネリングされることを意味する。MIPv6におけるこの動作に関しては、ホームエージェント111のみがモバイルノード102の気付アドレスについて通知される。したがって、モバイルノードは、バインディングアップデート(BU)メッセージをホームエージェントへ送信する。これらのメッセージは、都合がよく、IPsecセキュリティ アソシエーション(バインディング)上を送られ、認証され、完全性が保護される。
図3は、CN101と、MN102のホームエージェント111を介したMN102との間の例示的なデータパケット交換の図であり、通信中のパケットフォーマットが詳細に図示されている。CNとMNの間のすべての通信はMNのHA111を介して行われる、すなわち、ルート最適化はこれまで実行されていない。したがって、CNからMNへ送られたデータパケットのIPヘッダは、あて先アドレスとしてMNのホームアドレスを、ソースアドレスとしてCNのIPアドレスを含む。パケットのあて先アドレスがMNのホームアドレスであることによって、データパケットはホームネットワークへ、そしてMNのホームエージェントへルーティングされる。
上記に説明したとおり、HAは、データパケットを受け取ると、MIPv6手順に基づいてIP−in−IPカプセル化を適用し、カプセル化されたパケットをMNへ送る。言い換えればHAは、IP−in−IPカプセル化を適用することによって、受け取ったデータパケットをMNへトンネリングする。より具体的にはHAは、ソースアドレスとして自己のアドレスと、付加的なヘッダのあて先アドレスとしてMNの気付アドレスとを含む別のIPヘッダをパケットに付加する。図3から明らかなように、これによってパケットサイズをさらに40バイト拡張させる。
同様に、MNによって戻されたデータパケットは、2個のIPヘッダでカプセル化される。外側のヘッダは、HAへのデータパケットのトンネリングに関し、したがって、あて先アドレスとしてHAのアドレスと、ソースアドレスとしてMNの気付アドレスとを含む。内側のIPヘッダは、あて先としてCNのアドレスと、ソースアドレスとしてMNのホームアドレスとを含む。
したがって、MNとCNの間の通信セッションのそれぞれのデータパケットは、HAとMNの間で拡張され、その結果として、対応するネットワーク内に付加的なトラフィックを生じる。これはとりわけ、データ帯域幅能力が限定されているネットワーク、例えば、無線ネットワーク内において不利である。
D.Johnson、C.Perkins、J.Arkko、"Mobility Support in IPv6"、IETF RFC 3775、2004年6月
したがって、従来技術における上記の課題に鑑みて、本発明の一つの目的は、コレスポンデントノードとの通信において、モバイルノードと、中間ノードとの間のデータパケットの交換を改良することである。
より具体的には、本発明の一つの目的は、コレスポンデントノードとの通信において、モバイルノードと、中間ノードとの間で交換されるデータパケットのIPヘッダサイズを縮小することである。
本目的は、独立の請求項の主題によって解決される。本発明の有利な実施の形態は従属の請求項の主題である。
本発明の一つの実施態様は、所定のデータ経路部に二つの異なる種類のヘッダを適用することによって、データパケットのIPヘッダサイズを縮小することである。とりわけ、コレスポンデントノードと中間ノードの間では、非ルート最適化IPヘッダが用いられる。次いで、中間ノードとモバイルノードの間では、ルート最適化IPヘッダが用いられる。これによって、ヘッダサイズを縮小することが可能になる。その理由は、そうでない場合に必要とされる2個の非ルート最適化IPヘッダと比べて、前記ルート部には、1つのルート最適化IPヘッダのみ必要であるからである。
したがって、本発明の別の実施態様は、異なるタイプのIPヘッダを設定するためにルート最適化手順を適用することに関する。とりわけ、中間ノードはコレスポンデントノードとしての働きをし、ルート最適化手順に参加し、その結果、コレスポンデントノードはルート最適化が起こっていることを知らない。したがって、CNは依然として非ルート最適化IPヘッダを用いてデータを送り、一方、中間ノードとMNの間では、交換されたデータパケットにルート最適化IPヘッダが適用される。
本発明の一つの実施の形態は、モバイルノードとそのホームエージェントの間の通信リンク上のデータパケットのヘッダサイズを縮小する方法を提供する。データパケットは、モバイルノードとコレスポンデントノードの間で交換され、すべてのデータパケットはホームエージェントを介して交換される。モバイルノードは、ルート最適化ヘッダを利用することによって、データパケットをコレスポンデントノードへ送り、一方、コレスポンデントノードは、非ルート最適化ヘッダを利用することによって、データパケットをモバイルノードへ送る。ホームエージェントは、モバイルノードからのデータパケットのルート最適化ヘッダを、コレスポンデントノードによって利用されるルート非最適化ヘッダへと変換する。さらに、ホームエージェントは、コレスポンデントノードからのデータパケットのルート非最適化ヘッダを、モバイルノードによって利用されるルート最適化ヘッダへと変換する。
本発明の有利な実施の形態では、ルート最適化手順がモバイルノードとホームエージェントの間で実行される。とりわけ、ホームエージェントはコレスポンデントノードに代わってルート最適化手順に参加する。また、上記のステップは、ルート最適化手順を実行した後に行われる。この目的のために新しい完全なプロトコルが開発される予定はないので、本発明の実施は既存の手順の使用によって促進される。
別の実施の形態によると、モバイルノードとホームエージェントの間の上記のルート最適化手順は、モバイルノードとホームエージェントの間の許可メッセージの交換を含む。ホームエージェントによって受け取られたモバイルノードからの許可メッセージは、コレスポンデントノードへと向かう。さらにホームエージェントは、コレスポンデントノードのアドレスを、モバイルノードへと送られた許可メッセージのソースアドレスとして利用する。許可メッセージは最適化手順全体のセキュリティを向上させる。
本発明の別の実施の形態は、許可メッセージの交換に関する。とりわけ、モバイルノードはコレスポンデントノードへ向かう第1及び第2の許可メッセージを送る。しかしながら、第1及び第2の許可メッセージはホームエージェントによって傍受される。第1及び第2の許可メッセージに応答して、ホームエージェントは第3及び第4の許可メッセージをモバイルノードへと送る。より詳細には、コレスポンデントノードのアドレスは、第3及び第4の許可メッセージのソースアドレスとして利用される。対応するメッセージがホームエージェントによって傍受されるので、コレスポンデントノードはルート最適化手順について見つけ出さない。
本発明の追加的な実施の形態では、モバイルノードは、コレスポンデントノードへ向かうバインディングアップデートメッセージを送る。バインディングメッセージの目的は、モバイルノードの位置依存アドレスを、モバイルノードの位置独立アドレスとバインディングすることである。バインディングアップデートメッセージは、ホームエージェントによって再び傍受される。
本発明の有利な実施の形態によると、モバイルノードがアクセスネットワーク内に位置するとともに、アクセスネットワーク内のアクセスルータが、モバイルノードのためにアクセスネットワークへの接続を提供する。前記の場合において、アクセスルータはルート最適化手順のメッセージをホームエージェントへ転送し、該メッセージはコレスポンデントノードへ向かう。さらに、ルート最適化手順はモバイルノードとホームエージェントの間で実行され、一方、ホームエージェントはコレスポンデントノードに代わってルート最適化手順に参加する。アクセスルータは、コレスポンデントノードへ向かう関連するメッセージを代わりにホームエージェントに送ることによって、コレスポンデントノードをルート最適化手順から除外するための助けにもなる。
本発明の別の実施の形態では、データパケットはモバイルノードとアクセスルータの間でセキュリティトンネルを介して交換される。このことは、前記リンク上のセキュリティを向上させる。
本発明の異なる実施の形態は、アクセスルータが、データパケットをホームエージェントへとトンネリングする前に、モバイルノードから受け取ったデータパケットのヘッダからオプションフィールドを取り除く可能性に関する。これにより、アクセスルータはデータパケットのヘッダサイズを縮小するための助けにもなる。
本発明の別の実施の形態によると、アクセスネットワークは無線又は有線タイプのアクセスネットワークである。本発明のこの実施の形態は両方の種類のネットワークに適用され、有利である。
本発明の別の有利な実施の形態では、コレスポンデントノードから送られたデータパケットのルート非最適化ヘッダは、ソースアドレスフィールド内にコレスポンデントノードのアドレスを含む。加えて、それらヘッダは、あて先アドレスフィールド内にモバイルノードの位置独立アドレスをさらに含む。これに対して、モバイルノードから送られたデータパケットのルート最適化ヘッダは、ソースアドレスフィールド内にモバイルノードの位置依存アドレスを含む。さらに、それらヘッダは、あて先アドレスフィールド内にコレスポンデントノードのアドレスを、ルーティングヘッダフィールド内にモバイルノードの位置独立アドレスを、あわせて含む。
本発明のより具体的な実施の形態では、モバイルノードからのデータパケットのルート最適化ヘッダのルート非最適化ヘッダへの変換は、ソースアドレスフィールド内のモバイルノードの位置依存アドレスと、ルーティングヘッダフィールド内のモバイルノードの位置独立アドレスとの交換を含む。この変換は、ルーティングヘッダフィールドの削除をさらに含む。この変換は実行されたルート最適化をコレスポンデントノードから隠すことを可能にする。その理由は、それぞれのデータパケットのヘッダが、ルート最適化手順の前に用いられ、コレスポンデントノードによって予測されるヘッダへと変更されるからである。
本発明の別の実施の形態によると、コレスポンデントノードからのデータパケットのルート非最適化ヘッダのルート最適化ヘッダへの変換は、ルーティングヘッダフィールド内にモバイルノードの位置独立アドレスを含めることを含む。加えて、あて先アドレスフィールド内のモバイルノードの位置独立アドレスは、モバイルノードの位置依存アドレスと交換される。前とは反対に、モバイルノードは、ルート最適化手順がコレスポンデントノードで実行されたと信じ込ませられている。
本発明の別の実施の形態は、モバイルノードが第1のネットワークエリア内に位置するとともに、コレスポンデントノードが第2のネットワークエリア内に位置し、第1及び第2のネットワークエリアが異なるアクセス技術を用いるという選択肢に関する。アクセス技術に制限はないので、本発明の実施の形態を実施するための柔軟性が増強される。
本発明の一つの実施の形態は、データパケットのヘッダサイズを縮小するためのネットワークエンティティを提供する。データパケットはモバイルノードとコレスポンデントノードの間で交換され、すべてのデータパケットは該ネットワークエンティティを介して交換される。ネットワークエンティティの受信装置はモバイルノードから着信するデータパケットを受け取り、モバイルノードから着信するデータパケットはルート最適化ヘッダを含む。受信装置はコレスポンデントノードから着信するデータパケットをさらに受け取り、コレスポンデントノードから着信するデータパケットはルート非最適化ヘッダを含む。ネットワークエンティティ内の処理装置がモバイルノードから着信するデータパケットのルート最適化ヘッダをルート非最適化ヘッダへと変換する。したがって、処理装置はさらに、コレスポンデントノードから着信するデータパケットのルート非最適化ヘッダをルート最適化ヘッダへと変換する。
本発明の別の実施の形態によると、ネットワークエンティティの受信装置は、コレスポンデントノードへ向かう第1及び第2の許可メッセージを、モバイルノードから受け取る。処理装置は、第1及び第2の許可メッセージに応答して、モバイルノードのための第3及び第4の許可メッセージを生成する。詳細には、処理装置は、コレスポンデントノードのアドレスを、第3及び第4の許可メッセージのソースアドレスとして利用する。続いて、ネットワークエンティティの送信装置は、第3及び第4の許可メッセージをモバイルノードへと送る。これにより、ネットワークエンティティは、コレスポンデントノードに代わって、ルート最適化手順内に実行することができるようになる。本発明の別の実施の形態では、受信装置はモバイルノードからのデータパケットを受け取る。加えて、モバイルノードからのデータパケットのルート最適化ヘッダは、ソースアドレスフィールド内のモバイルノードの位置依存アドレスを含む。データパケットのルート最適化ヘッダは、あて先フィールド内にコレスポンデントノードのアドレスを、ルーティングヘッダフィールド内にモバイルノードの位置独立アドレスをさらに含む。ネットワークエンティティの処理装置は、ソースアドレスフィールド内のモバイルノードの位置依存アドレスを、ルーティングヘッダフィールド内のモバイルノードの位置独立アドレスと交換する。さらに、処理装置はルーティングヘッダフィールドを削除する。ネットワークエンティティの送信装置は、モバイルノードの位置依存アドレスを位置独立アドレスと交換した後に、そしてルーティングヘッダフィールドを削除した後に、データパケットをコレスポンデントノードへ送る。ネットワークに関する別の実施の形態は、コレスポンデントノードからのデータパケットを受け取る受信装置に関する。前記の場合において、コレスポンデントノードからのデータパケットのルート非最適化ヘッダは、ソースアドレスフィールド内にコレスポンデントノードのアドレスを、あて先アドレスフィールド内にモバイルノードの位置独立アドレスを含む。ネットワークエンティティの処理装置は、ルーティングヘッダフィールド内にモバイルノードの位置独立アドレスを含む。さらに、処理装置は、あて先アドレスフィールド内のモバイルノードの位置依存アドレスを、モバイルノードの位置依存アドレスと交換する。送信装置は、位置独立アドレスを含めた後に、そしてモバイルノードの位置依存アドレスを交換した後に、データパケットをモバイルノードへ送る。
本発明の一つの実施の形態は、モバイルノードが接続されたネットワークエリア内にある、モバイルノードから受け取ったデータパケットを転送するためのアクセスルータを提供する。モバイルノードは、ホームエージェントを介してデータパケットをコレスポンデントノードと交換し、すべてのデータパケットはアクセスルータを介してホームエージェントとモバイルノードの間で交換される。アクセスルータ中の処理装置は、モバイルノードから着信するデータパケットが、モバイルノードとホームエージェントの間で実行されたルート最適化手順に関連するか否かを判定する。ホームエージェントはコレスポンデントノードに代わってルート最適化手順に参加する。モバイルノードから着信するデータパケットがルート最適化手順に関連すると処理装置が判定する場合には、送信装置はデータパケットをホームエージェントに送る。
さらに、本発明の別の実施の形態では、複数のホームエージェントがアクセスルータに接続されている。アクセスルータ内のデータベースは、データパケットがコレスポンデントノードと交換される際に介するホームエージェントとのモバイルノードの関連付けについての情報を含む。アクセスルータの処理装置は、モバイルノードから着信するそれぞれのデータパケットについて、データパケットがコレスポンデントノードと交換される際に介するホームエージェントを決定する。この決定は、データベース、及び、データパケットのソースアドレスフィールド内のモバイルノードのアドレスに基づいている。
本発明の一つの実施の形態は、ホームエージェントを介してデータパケットをコレスポンデントノードと交換するモバイルノードを提供する。モバイルノードは、自己のホームネットワークとは異なる外部ネットワーク内に位置するとともに、別の外部ネットワークへと変更すると、ホームエージェントでルート最適化手順を実行するよう構成されている。さらに、ホームエージェントは、コレスポンデントノードに代わってルート最適化手順に参加する。
本発明によれば、MNとそのHAの間で用いられるタイプのヘッダは、前記データ経路部上で交換されたパケットのヘッダサイズを縮小することができる。
以下の段落は本発明の様々な実施の形態を記載する。例示的な目的のみのため、大部分の実施の形態は、上記の背景技術の段落及び以降に論じられる3GPP−WLAN通信システムと関連して概説される。本発明は有利的には、3GPP−WLAN通信システムといった、例えば移動通信システムとの接続に用いてもよいが、本発明は、この特定の例示的な通信ネットワーク内での使用には限定されないことに留意するべきである。
上記の技術的背景の項で提供された説明は、本明細書中に記載される主に3GPPに特有の例示的な実施の形態をより良く理解するよう意図されており、本発明を移動通信ネットーク中の処理及び機能の特定の記載された実施に制限するものとして理解されるべきではない。それにもかかわらず、本明細書中に提案された改良は、背景技術の項に記載された構造/システム中に容易に適用されうるとともに、本発明のいくつかの実施の形態においてこれらの構造/システムの標準的及び改良された手順を活用してもよい。
定義
以下において、本文書中に高頻度に用いられるいくつかの術語の定義を提供する。
以下において、本文書中に高頻度に用いられるいくつかの術語の定義を提供する。
モバイルノードは、通信ネットワーク内にある物理的なエンティティである。1個のノードがいくつかの機能エンティティを有する。機能エンティティとは、所定の一連の機能をノード又はネットワークの他の機能エンティティに実装及び/又は提供するソフトウェア又はハードウェアモジュールのことをいう。ノードは、通信施設もしくはノードの通信を可能にする媒体にノードをくっつける一つ以上のインタフェースを有している。同様に、ネットワークエンティティは、通信施設、もしくは、他の機能エンティティ又はコレスポンデントノードとの通信を可能にする媒体に機能エンティティをくっつける論理インタフェースを有している。
モバイルノードのホームネットワーク(すなわちホームリンク)は典型的には、該モバイルノードがその所定のホームアドレスに対する自己の気付アドレス(単数又は複数)を登録したホームエージェントの位置によって識別される。ホームアドレスはモバイルノードに割り当てられ、モバイルノードの恒久アドレスとして用いられ、そのため、位置独立アドレスである。このアドレスは、モバイルノードのホームネットワークのプリフィックスを有する。気付アドレスは、外部ネットワークを訪問中にモバイルノードと関連付けられ、そのため、位置依存アドレスである。気付アドレスのプリフィックスは、典型的には訪問したネットワークのプリフィックスと等しい。モバイルノードは、一つ以上の気付アドレスを同時に有してもよい。
ホームエージェントは、モバイルノードが自己の現在の気付アドレス(単数又は複数)を登録した、該モバイルノードのホームネットワーク上に、ルーティング機能を提供するルータ又は機能エンティティである。モバイルノードがホームから離れている間、ホームエージェントは、例えば、モバイルノードのホームアドレスへ向けたホームリンク上のパケットを傍受し、パケットをカプセル化し、モバイルノードの登録済の気付アドレス(単数又は複数)へパケットをトンネリングすることによって、モビリティサービスをモバイルノードに提供する。
ルート最適化ヘッダは、第一のタイプのヘッダであり、ルート非最適化ヘッダのタイプのヘッダとは異なる。本発明の一つの実施の形態では、これら二つのタイプのヘッダは、ルート最適化(RO)が前もって実行されたか否かによって差別化される。すなわち、ルート最適化ヘッダのタイプは、ROが行われた後に通常利用され、一方、ルート非最適化ヘッダのタイプは、ROが起こらなかった場合に用いられる。
図4は、本発明の一つの実施の形態が適用されるネットワーク構造を、HA111を介してCN101とMN102の間で交換されるデータパケットの対応するヘッダフォーマットとともに示す。アクセスルータ(AR)103は、MNが現在接続されているアクセスネットワーク内のMNのデフォルトルータである。本発明の実施の形態によると、異なるIPヘッダクラスが特定のデータ経路上のデータパケットに適用される。具体的には図4は、本発明の実施の形態を適用した後の相違を図示する。HA111とMN102の間では、異なるタイプのヘッダ(ヘッダ・クラス2)は、HA111とCN101の間のルート部(ヘッダ・クラス1)より他のペイロードをカプセル化するために利用される。(図3と関連して論じるように)本発明を適用する前にHAとMNの間で用いられるヘッダも、図4に示されている。本発明の実施の形態を適用する前、ヘッダは、それぞれが40バイトで合計80バイトとなるクラス1のヘッダ2個を含む。逆に、この実施の形態が用いられるクラス2のヘッダは、より少ない空間、例えば、ARとMNの間のアップリンク内、すなわちMNのアクセスネットワーク内で60バイトを必要とし、一方、データパケットのヘッダは、ARとHAの間で100バイトまで拡張される。ARとHAの間のアップリンク内には付加的なIP−in−IPカプセル化が必要である。その理由は、MNによって送り出されたデータパケットはCNのIPアドレスへと向かうからである(図4中のDAフィールドを参照)。このように、データパケットはARによってCNの方向にルーティングされる。すべてのデータパケットはHAを通過しなければならないので、データパケットをHAへとトンネリングするべく付加的なIP−in−IPカプセル化を適用することが必要である。
さらに、ダウンリンクでは、ヘッダサイズはHAとMNの間で64バイトに縮小される。これにより、データパケットのサイズは、本発明の適用前と比べて、それぞれ20バイト及び16バイト縮小した。クラス2のヘッダのサイズにおけるダウンリンク上とアップリンク上での差は、ダウンリンク及びアップリンクに用いられる異なるオプションフィールドに基づいている。
ヘッダのタイプをクラス1からクラス2へ、及び、その反対方向に変更するために必要なステップは、HAによって行われる。とりわけ、CNからクラス1のヘッダを有するデータパケットを受け取る場合、HAは、データパケットのあて先フィールド内のMNのホームアドレスを、内部データベース内のMNの対応する気付アドレスと一致させる。引き続き、MNの位置依存アドレスCoAを決定すると、あて先アドレスフィールドは、MNのHoAからMNのCoAへ変更される。追加的に、データパケットをMNへと転送する前に、MNのHoAはヘッダの適切なオプションフィールドに挿入される。MNの内部において、CNと通信している正しいアプリケーションへパケットが転送できるように、オプションフィールド内のHoAがMN内に必要である。これに対して、クラス2のヘッダが付いたデータパケットをHAがMNから受け取るときは、クラス2のヘッダをクラス1のヘッダへと変換しなければならない。この点において、まず、最初にARからHAへのトンネリングに用いられた付加的なIPヘッダを取り外すことが必要である。次いでHAは、ソースアドレスフィールド内のMNのCoAを、クラス2のヘッダのオプションフィールド内に定義されたMNのHoAと交換し、後にMNのHoAが付いたオプションフィールドを取り除く。
ホームネットワークの外部にあるMNの特定の位置は、本発明の実施の形態にとっては何の重要性もないことに留意するべきである。そのためMNは、自己のホームネットワークとは異なるいずれのネットワーク内に位置してもよい。しかしながら、MNは、MNが自己のCoAを変更するかまたは新しいCNとの通信を開始するたびに、本発明の実施の形態によるルート最適化を開始しなければならない。MNがホームネットワーク内にあるときはIP−in−IPトンネリングは必要ない。その理由は、パケットはネットワークの内部でローカルにMNへとルーティングされているからである。このように、データパケットには1個だけのIPヘッダが用いられるので、ヘッダサイズを縮小する必要はない。
要するに、CNとMNは異なるIPヘッダのタイプを用いて、自己のペイロードをカプセル化し、CNは、本発明を適用する前にも用いられた第1のタイプのヘッダを用い、MNは、第2のタイプのヘッダを用いる。クラス2のヘッダは、クラス2のヘッダが1個のみ付いたデータパケットを送ることが可能であるため、データパケットのサイズを縮小する。一方、クラス1のヘッダを用いるときは、クラス1のヘッダが2個付いたペイロードをカプセル化する必要がある。例外として、アップリンク中のARとHAの間で、付加的なIPヘッダが必要であり、したがって、以前の80バイトと比べて、ヘッダサイズを100バイトまで実際に増加させている。しかしながら、この経路部は通常は十分な帯域を有するコアネットワーク内にあるので、ヘッダサイズが増加しても、本発明の実施の形態によって達成されたMNのネットワーク内でのヘッダサイズの縮小と比べて、あまり関係はない。
HAによる2つの異なるヘッダタイプ間の切り替えが必要である。その理由は、それぞれのエンティティ、CNとMNは、自己が使用するタイプのヘッダでカプセル化されたデータパケットを受け取ることを予測するからである。すなわち、CNはクラス1のヘッダの付いたデータパケットを受け取ることを予測する。言い換えれば、ソースアドレスフィールド内に用いられるIPアドレス(すなわちMNのCoA)はCNには知られていないので、CNは前記パケットがMNとの通信に属しているとは認識しない。したがって、MNはクラス2のヘッダを受け取ることを必要とする。その理由は、MNもまたクラス2のヘッダを用いて、CNとの通信のためにデータパケットをカプセル化するからである。
都合よく、本発明は、すでに公知の機構を用いて、CNとMNによるちょうど今論じたような異なるヘッダクラスの使用を達成することを示唆している。この点において、例えば、MIPv6プロトコルのルート最適化手順を用いてもよい。これによって達成される一つの利点は、MNが修正される必要がないことである。その理由は、標準的な手順(すなわちMIPv6によるルート最適化)を実行するための対応する機能が、すべてのMN内に標準で含まれていると想定されるからである。
背景技術のところですでに述べたように、MIPv6は、双方向トンネリングモード以外の別の動作のモード、ルート最適化モード、をサポートする(図2を参照)。ルート最適化モードは、コレスポンデントノードとモバイルノードの間の直接経路を利用することによって、双方向トンネリングモードのデータ経路の長さに関連した非効率性を防止するのに用いられる。ルート最適化を用いるとき、モバイルノードはバインディングアップデートメッセージをコレスポンデントノードへと送り、該コレスポンデントノードは、データパケットをモバイルノードへと直接送ることができる。もちろんコレスポンデントノードは、モバイルIPv6ルート最適化ポートを実装しなければならない。
より具体的には、ルート最適化を実行するために、モバイルノードとコレスポンデントノードは、モビリティヘッダプロトコルの一部であるシグナリングメッセージを交換する。該モビリティヘッダは、バインディングの作成及び管理に関連するすべてのメッセージング内で、モバイルノード、コレスポンデントノード及びホームエージェントによって用いられる拡張ヘッダである。ルート最適化に関して、4つのメッセージタイプがモビリティヘッダプロトコルに規定されている。
図5は、MIPv6においてROに対して実行されるシグナリングフロー、及びその中で用いられる大部分のメッセージのパケットフォーマットの一例を図示する。コレスポンデントノードへと送られたバインディングアップデートの保護にあたっては、モバイルノードとコレスポンデントノードの間にはセキュリティ アソシエーションの構成又は認証基盤の存在は必要でない。代わりに、リターンルータビリティ手順とよばれる方法が用いられて、正当なモバイルノードがメッセージを送っていることを保証する。
リターンルータビリティ手順によって、コレスポンデントノードは、モバイルノードが実際にそのホームアドレスだけでなく、獲得された気付アドレスにおいてもアドレス可能であることの一定の合理的な保証を得ることができる。コレスポンデントノードはこの保証のみによって、モバイルノードからのバインディングアップデートを受け取ることができ、モバイルノードは、コレスポンデントノードに対し、モバイルノードのデータトラフィックを自己の獲得された気付アドレスへと向けるよう指示する。
このことは、2個の獲得されたアドレスへ宛てられたパケットがモバイルノードへとルーティングされたか否かをテストすることによって行われる。モバイルノードがテストに合格できるのは、コレスポンデントノードがそれらアドレスへと送る所定のデータ(「キーゲントークン」)をモバイルノードが受け取ったことの証拠をモバイルノードが提供できる場合のみである。これらのデータは、モバイルノードによって、バインディング管理キーへ組み合わせられる。コレスポンデントノードへのバインディングアップデートメッセージの完全性及び信頼性は、バインディング管理キーを用いることによって保護される。
より具体的には、MNは2個のメッセージをCNへ送信するが、それぞれ異なるルート上で送信する。一方のメッセージであるホーム テスト イニット(HoTi)メッセージは、MIP IP−in−IPトンネル上をHAへと送られ、HAはメッセージをCNへと転送する。モバイルノードはホーム テスト イニット メッセージをコレスポンデントノードへ(ホームエージェントを介して)送って、ホームキーゲントークンを得る。図5から明らかなように、メッセージは、CNが後で返さなければならないホーム イニット クッキーを含み、MNのホームアドレスをCNへと伝える。もう一方のメッセージ、気付テスト イニット(CoTi)は、気付キーゲントークンを得るために、CNへ直接送られる。CoTiメッセージは、現在のMNの気付アドレスについてCNに通知し、気付イニットクッキーを含む。
HoTi及びCoTiメッセージを受信した後、CNは2個のメッセージをMNへ、再び異なるルート上で送り返す。ホームテスト(HoT)メッセージはHoTiメッセージに応答してMNのHoAへ、すなわち、HAへと送られる。HAは、メッセージをMNへMIPv6トンネル上で送る。これに対応して、気付テスト(CoT)メッセージはMNへと直接送られる。HoT及びCoTの両方のメッセージは、「ホームキーゲントークン」及び「気付キーゲントークン」をそれぞれ、かつてのHoTi及びCoTiメッセージから受信したホーム イニット クッキー及び気付イニットクッキーとともに含む。両方のトークンは、CNの現在アクティブな秘密キー、ノンス(nonces)、及び、ホーム又は気付アドレス(それぞれ)に基づいている。
HoT及びCoTメッセージがMNに到達した後、MNはそれらメッセージのキーゲントークンを用い、HoT及びCoTメッセージとともに受信したトークンからバインディング管理キーを生成する。モバイルノードがバインディング管理キーを作成した後は、検証可能なバインディングアップデートをコレスポンデントノードに提供することができる。バインディングアップデートメッセージを受信した後、CNは、自己のバインディングキャッシュをMNのHoA及びCoAのバインディングで更新することができ、データパケットをMNへ直接送ることができるようになる。
このようにMIPv6は、CNとMNの両ノードが直接通信できるように、MNのHoA及びCoAのCN内のマッピングを可能にすることによって、CNとMNの間のルートを最適化することを可能にする。
ルート最適化モードにおいて、MNは、ソースアドレスとしてMNの気付アドレスを用いることによって、そしてMIPv6に対して定義された特別なIPv6あて先オプション拡張ヘッダ内にMNのホームアドレスを含めることによって、データパケットをCNへと直接送信する。したがってCNは、あて先アドレスフィールド内のMNの気付アドレスを用いることによって、そしてMIPv6に対して定義された特別なIPv6のタイプ2ルーティングヘッダ内にMNのホームアドレスを含めることによって、データをMNへと直接送信する。
パケットヘッダに関するMIPv6内の2個の動作モード間の比較が、図6に示されている。左側には、これまでの段落で既に論じたHAによって適用されるIP−in−IPカプセル化が図示されている。右側には、ルート最適化されたルートがCNとMNの間に用いられ、HAを介した迂回を不要とし、IP−in−IPカプセル化を回避している。代わりに、MNのホームアドレスを含むルーティングヘッダオプション(R.H.O.)が、コレスポンデントノードによって挿入され、該アドレスは標的となる受信側アプリケーションのアドレスを意味している。R.H.O.はMNのIPアドレス(HoA)を含み、HoAがアプリケーション(例えばHTTP)によって用いられて、パケットをCNへと送る。したがって、MNがパケットを受信した後に、このパケットがどのアプリケーションに属しているかをR.H.O.のアドレスに基づいて、導き出すことができる。これと対応して、MNはデータパケットをCNへと直接送り、MNは、MNのCoAをソースアドレスとして用い、MNのHoAをホームアドレスオプション(H.A.O.)フィールド内に挿入し、これによって、どれが送信側アプリケーションのアドレスかをCNに指示する。
ルート最適化モードにおいて用いられるIPヘッダは、双方向トンネリングモードのIP−in−IPヘッダと比べて、サイズがより小さい。例えばサイズはR.H.O.フィールドは24バイトでありH.A.O.フィールドは20バイトであるが、一方、MIPによって用いられる付加的なIPヘッダは40バイトを有する。したがって、MNとCNの間のデータルートを最適化することとは別に、ルート最適化手順が、非ルート最適化モードと比べて、データパケットのヘッダサイズを大幅に縮小できることは明らかである。
しかしながら、ルーティングヘッダオプションをデータパケット内に挿入することによる欠点の一つは、図6から明らかなように、双方向トンネリングと比べて、CNのネットワーク内のトラフィックが増加することである。それぞれのデータパケットは付加的なルーティングオプションフィールドを含み、それらは、アップリンクデータパケットのための20バイトのH.A.O.又はダウンリンクデータパケットのための24バイトのR.H.O.である。さらに、ROが実行された後、通信中にHAが迂回されるが、これは、所定の装置及びサービスには許容されない可能性がある。例えばオペレータは、アカウンティング又はセキュリティの理由によってトラフィック全体の制御を続ける必要がある、すなわち、すべてのデータはHAを介して移送される必要がある。さらに別の欠点は、CNへの/CNからのシグナリングトラフィックは実際のRO手順によって生成されることである。さらにCNは、MNの物理的位置を導き出しうる。その理由は、データパケット内のCoAは位置依存性であり、このことは、MNの位置プライバシーに必然的に影響を及ぼすからである。
本発明の実施の形態は、パケットヘッダサイズを縮小する利点を活用する一方、通常のROで伴う悪影響を回避している。
とりわけ、上記に紹介されたMIPv6のルート最適化手順は、MNとMNのHAとの間で実行され、MNのHAは通常と同じようにCNに代わってRO手順に参加する。すなわちHAは、MNとCNの間で実行される通常のRO手順のためのメッセージを傍受し、CNに代わって正確に応答する。
本発明の一つの実施の形態によるRO手順に関与するシグナリングが、本発明のRO手順に用いられるメッセージフォーマットとともに図7に示される。外部ネットワークに接続した後に、MNはまず、最初に自己の新しいCoAをHAに登録する。MNは次いで、ルーティング経路の長さを縮小するためにCNとのROを開始する。
より具体的には、MNは、HAを介してCNへ送られるべきHoTiメッセージを生成することによってルート最適化の実行を開始する。図7に示されるように、HoTiメッセージは、そのあて先アドレスとしてCNのアドレスを、そのソースアドレスとしてMNのHoAとを含む。図7に示されるように、MNはこのメッセージをHAへトンネリング(IP−in−IPカプセル化)し、このことは、MNが、あて先アドレスフィールド内にHAのアドレス、ソースアドレスとしての自己のHoAを有する付加的なIPヘッダでこのメッセージをカプセル化することを意味している。
これに対応して、MNが、CoTiメッセージのソースアドレスとしての自己のCoA、CoTiのあて先アドレスとしてのCNのアドレスを有するCoTiメッセージを生成した後に、CoTiメッセージはHAへ送られる。MIPv6による通常のRO手順では、CoTiメッセージはHAを通過せずにCNへと直接送られることに留意するべきである。しかしながら、本発明の実施の形態によると、HAが、MNからのRO手順に関するすべてのメッセージを傍受することが必要である。したがって、MNの第1ホップルータ(MNのデフォルトルータとも表される)は、HAがCoTiメッセージも傍受することができるように、CoTiメッセージがCNへ直接ではなくHAへ転送されることを認識しなければならない。これを達成するために、デフォルトルータは、MNのアドレス、すなわち、CoTiのソースアドレスに基づいて、CoTiメッセージをHAへトンネリングするか否かを決定する。このことは、特定のMNからのすべてのROがHAを通過することを意味する。デフォルトルータは、MNの登録手順中に及び/又はMNの加入者プロファイルに依存して、このトンネリングを行うことを決定することができる。
したがって、CoTiはHAへ送信されることになっているので、アクセスルータは、例えば、あて先ヘッダフィールド内にHAのアドレ、IPヘッダのソースアドレスとしての自己のアドレスを有する付加的なIPヘッダでCoTiメッセージをカプセル化する。さらに、モバイルノードのデフォルトルータは、MNが接続されたネットワークの種類に依存して異なってもよく、例えばノードB(Node B)、PDG、WLANネットワークのアクセスルータ、所定のアクセスネットワーク内でMNに対するデフォルトルータとして機能する他の任意のデバイスであってもよい。
結果として、HAは両方のメッセージHoTi及びCoTiを受信し、これらメッセージをCNへは転送しない。代わりに、HAは適切な応答、HoT及びCoTを生成することができ、これによって、HoTi及びCoTiメッセージが向けられるCNとしての働きをする。HAは図7よりわかるように、応答メッセージのソースアドレスとしてCNのIPアドレスを含み、それによって、仮にCNが発生元のHoTi、CoTiメッセージを受信していたならばCNによって生成されていたであろうメッセージと同一の応答メッセージを生成する。CoT及びHoTの残存するメッセージフォーマットも図7よりわかる。HoTメッセージはMNのHoAへ宛てられ、CoTはMNのCoAに向かう。したがって、少なくともHoTメッセージは、MNへとトンネリングされるべく、HAによって別のIPヘッダ(IP−in−IPカプセル化)とともにカプセル化され、付加的なヘッダは、あて先アドレスとしてMNのCoAを用いる。CoTメッセージはすでにモバイルノードの位置依存アドレスであるCoAに向かっており、したがってIP−in−IPカプセル化は必要でない。
上記の結果として、MNはHAからHoT及びCoTを受信し、通常のRO手順のために規定されたBUメッセージを作成し、HoT及びCoT中の受信したキーゲントークンに基づいたバインディング管理キーの生成を伴う。BUはCNへ向かうが、CNは今起こっているRO手順をわかっていないので、HAがBUメッセージを傍受することが必要である。これに対応して、MNの外部ネットワーク内の第1ホップルータはBUメッセージを認識し、これをCNの方向にルーティングするのではなく、HAへとトンネリングする。HAはBUメッセージを受信し、MN及びCNのためのバインディングエントリーを作成する。このことは、CNから着信し、MNへと向けられたデータパケットのIPヘッダはクラス1からクラス2へと修正され、MNから着信し、CNへと向かうパケットに対してはその反対が行われることを意味する。言い換えれば、HA内のMN−CNバインディングエントリーの確立に成功した結果として、CNとMNの間で交換されるすべてのデータパケットに対してIPヘッダの修正が必要となる。このように、RO手順が終了する。HA内のMN−CNバインディングエントリーは、MNのHoA−CoAバインディングキャッシュエントリーとは異なることに留意して欲しい。前者は、本発明中に提示された修正されたROの結果であり、後者は通常のMIPv6手順の結果である。
MNが参加したRO手順の結果として、MNは、SA、DA及びH.A.O.フィールドから成るルーティングヘッダで、CNへ向かうデータパケットのカプセル化を開始する。H.A.O.は、図4と関連して紹介したオプションフィールドに対応し、MNのHoAを含む。MNからのデータパケットはCNへと向かう(DAを参照)が、上記に論じたように、用いられるヘッダのタイプを切り替えるべく、すべてのデータパケットは、まず、最初にHAへと送らなければならない。結果として、データパケットを受信するMNのローカルネットワークの内部にあるローカルな第1ホップルータは、MNから受信し、CNへ向かうすべてのデータパケットを、代わりにHAへと転送する必要がある。このことは、例えば、第1ホップルータ103とHA111の間にIPトンネリングを設定することによって達成され、その結果、すべてのデータパケットがHAへ宛てられた標準的なIPヘッダでカプセル化される。このことは、図4中の左側にある付加的なカプセル化(SA:AR、DA:HA)によって示されている。
本発明の別の有利な実施の形態では、ARは、MN(不図示)から受信したデータパケットからオプションフィールドを削除してもよい。したがって、データパケットを受信すると、ARは、それぞれのデータパケットのヘッダからオプションフィールドを取り除き、該データパケットをHAへとトンネリングするべく、付加的なIPヘッダ内で、データパケットをカプセル化する。ARとHAの間で用いられるヘッダサイズは、このように80バイトへとさらに20バイト分縮小され、RO手順を実行する前と同じになる。これにより、ARとHAの間にIPトンネルを要するという欠点が、取り消される。当然のことながら、HA内で受信したデータパケットのヘッダ内にオプションフィールドが用いられない場合は、HAは、データパケットをCNへと転送する前にオプションフィールドを削除する必要はない。
しかしながら、このことは、MNがホームエージェントに登録されたHoAを1個だけ用いる場合のみに可能である。その理由は、HAは、ソースアドレスとしてMNのHoAを含むことによって、受信したデータパケットのヘッダをCNへ送信されたそれぞれのデータパケットのIPヘッダへと適合させる必要があるからである。MNがより多くのホームアドレスをHA内に登録させていたならば、HAは、どのHoAをデータパケットのヘッダ内に含めるかを決定することができない。それにもかかわらずMNは、より多数のHoAを他のネットワークに位置する他のHAに登録してもよいことに留意するべきである。したがってARは、データパケットヘッダからオプションフィールドを取り除いてもよいか否かを知る必要がある。このことは、HAとのネゴシエーションを介して起こってもよい。
これに対して、CNは当然自己ではなくHAによって行われたルート最適化手順を知らないので、データパケットをMNへ通常の態様で送り続ける。したがって、CNは依然として、MNのHAのアドレスをデータパケットのあて先アドレスとして用い、データパケットは正確にHAへとルーティングされる。
MN及びCNは、他の通信パートナーに対しても、自らがそうするようにデータパケットをカプセル化するよう予測している。したがって、HAの付加的な機能とは、ここでは、アップリンク及びダウンリンク内のデータパケットを修正して、ルート最適化がCNに対してトランスペアレントなままである一方、MNは自らがデータパケットを、依然としてHAを介してではなく、CNへと直接交換していると考えるようにさせることである。
したがって、図4と関連して前に論じたように、HAによってデータパケットは変更されることとなる。すなわち要するに、MNから到着するデータパケットは、ソースアドレスをMNのHoAへ変更することによって、そしてH.A.O.を削除することによって適合させられ、その結果、あたかもMNによって何のルート最適化も実行されなかったかのように、HAとCNの間で交換されるデータパケット内に同一のヘッダ用いられる。これに対応して、CNから着信するデータパケットはMNのHoAを含むR.H.O.によって拡張され、パケットは、MNのHoAの代わりに、MNのCoAに対して再び宛てられる。これにより、MNは、CNがRO手順に参加した、そしてCNは今やデータパケットをMNへと直接送り、もはやMNのHAを介さないと信じるようだまされる。
本発明の別の実施の形態によると、MN102は、無線ローカルネットワークエリア内に位置し、WLANは3GPPシステムと相互作用する。相互作用している3GPP−WLANは、以降においてI−WLANと称される。無線ネットワークでは、限られた帯域のみが利用可能であるから、無線ネットワーク内のデータトラフィックを縮小することがとりわけ重要である。それにもかかわらず、当業者には容易に理解されうるように、後続のWLANシナリオとは異なるネットワーク構造中で、本発明の様々な実施の形態の原理を実装することも可能である。
図8は、I−WLAN構造の簡略化した概観を図示しており、パケットデータゲートウェイ(PDG)103は、外部IPネットワークへのWLAN 3GPP IPアクセスをサポートする。加えて、WLANは、WLANアクセスポイント及び中間AAA(認証、許可及びアカウンティング)要素を含む。WLANはルータといった他のデバイスをさらに含んでもよい。WLANが可能なMNは、コンピュータ、WLAN無線インタフェースアダプターなどといった、エンドユーザの所有するすべての装置を備える。WLANに接続したMNは、インターネットに直接アクセス(直接IPアクセスと呼ばれる)してもよく、又は、3GPPのオペレータに接続し、オペレータのサービスを用いてもよい。オペレータは通常MNのトラフィック制御を保ちたいので、MNが3GPPオペレータ上で、すなわちPDGを介してデータサービスにアクセスすることは通常である。
モバイルノードがWLANに接続すると、MNはWLANネットワーク内にローカルIPアドレス(MNLA)を構成し、構成されたMNLAを用いてPDGへのIPsecトンネルを確立する。このMNLAは、コレスポンデントノードとの通信に用いられず、むしろ、これは、WLANネットワーク内及びPDGとの通信のためだけにMNが用いるアドレスである。MNがPDGとのIPsecトンネル(セキュリティ アソシエーションなど)を確立した後、MNは、PDGのIPプリフィックスに基づいてリモートIPアドレスを構成する。前記リモートIPアドレスは、MNがHAと通信するときにMNの新しいCoAとして用いられる。後にMNは、MIP手順を実行して、自己のHAにCoA(PDGのネットワークからのリモートIPアドレス)を登録する必要がある。これを行うときにのみ、MNは自己の発生元のホームIPアドレスの使用を継続することができ、このアドレスは、WLANネットワークにハンドオーバする前に、3GPPネットワーク内でサービスを開始するのに用いられてきた。したがってMNは、データパケットを、自己とそのHAの間の確立したMIPv6トンネル上を、CNへ/から送信/受信する。I−WLANの場合には、HAはSAE(システム アーキテクチャ エボルーション)アンカーに実装してもよい。
図9は、I−WLAN構造のプロトコルスタックを示す。この点において、図9はWLANアクセスネットワーク(AN)及びWLANアクセスゲートウェイ(WAG)も示しているが、これらは本発明にとっては重要でなく、このため、これ以上論じないこととする。MNのリモートIPレイヤは外部のパケットデータネットワーク内でのあて先のため、MNによって用いられて、MNのリモートIPアドレスは外部のエンティティとの通信のために利用される。図9の下部には、CNから送信されたデータパケットがMNへ向かう途中にあることが示されており、ヘッダフォーマットが詳細に図示されている。明らかにわかるように、PDGはリモートIPパケットを修正を行わずに処理する。しかしながら、トンネリングレイヤは、トンネリングヘッダの内部にあるリモートIPパケットをカプセル化し、これによって、MNとPDGの間でのエンドツーエンドトンネリングを可能にする。さらに、トランスポートIPレイヤは、中間エンティティ/ネットワークとWLANアクセスネットワークが、リモートIPレイヤパケットを送信することを可能にし、ここでは、このレイヤ内ではMNはローカルIPアドレスによって宛てられる。トンネリングレイヤはトランスポートレイヤとともに、IPsecプロトコルによってトンネリングモードで実装してもよい。
一般にIPsecはIPレイヤで、セキュリティサービスを他のプロトコルとアプリケーションに対して提供し、それらが安全に通信できるようにする。すなわち、IPsecは、安全でない中間システム上での2つの通信ノードの間で、安全な経路を設定する。この点において、IPsecはセキュリティサービスを提供するいくつかの構成要素から構成され、そのうち2個の主要な構成要素は、認証ヘッダ(AH:Authentication Header)プロトコル及びカプセル化セキュリティペイロード(ESP:Encapsulating Security Payload)プロトコルである。それらは、特定のヘッダをIPデータパケットに付加することによって、IPデータに信頼性及びプライバシーを提供する。
再び図9を参照すると、オリジナルのデータパケットは、IPsecヘッダ内でカプセル化され、あて先アドレスとしてMNのローカルアドレス(MNLA)、ソースアドレスとしてPDGのアドレスを有し、対応するオプションフィールド内にカプセル化セキュリティペイロード(ESP、長さ8バイト)を含む。新しいカプセル化されたパケットのペイロード、すなわちオリジナルのデータパケットが暗号化される。さらにESPは、データパケットの発生元の信頼性、完全性及び機密性を提供し、一方、IPsecトンネルによって付加されるパケットオーバーヘッドは合計48バイトに上る。
本発明の以下の実施の形態は3GPP−WLAN構造に制限されるが、MNのネットワーク内の他のアクセス技術も可能であり、同様に本発明の機構も適切にそれら技術に適用されうる。例えば、MN及びCNの両方が同一の種類のネットワークに接続されてもよく、該ネットワークは3GPPネットワークであってもよい(図4及び7を参照)。考えられる別のアクセス技術はWIMAX(ワールドワイド インターオペラビリティ フォー マイクロウェーブ アクセス)である。
図10はモバイルノードが無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)120内に位置する通信システムを示し、パケットデータゲートウェイ(PDG)103は、MN102がWLANから外部のIPネットワークへアクセスするのを可能にする。上記に論じたように、IPsecトンネルがPDG103とMN102の間のセキュリティ目的のために利用されると仮定される。詳細には、MNとPDGの間で交換されるすべてのデータパケット及びシグナリングメッセージは、このIPsecトンネル上を流れている。
CNとMNの間の通常の通信が、交換されたデータパケットの採用されたヘッダの詳細な図解とともに、ダウンリンク及びアップリンクで図示されている。とりわけ、CNからのダウンリンクを参照すると、発生元のデータパケットはIPヘッダを含み、CNのアドレスはソースアドレスであり、MNのホームアドレスはあて先アドレスとして用いられる。したがって、データパケットは、この場合、ホームネットワークの特定の1個のSAE内における機能として統合されたHAへとルーティングされる。しかしながら、HAは、ホームネットワーク内の別個のエンティティであってもよく、又は、異なるエンティティ中に実装されてもよいことに留意するべきである。HAはSAEアンカー内の機能として実装されると仮定されるので、以降においてHA及びSAEはほとんど同じ意味で使用される。
一般的なMIPv6手順に従って、HAは、付加的なIPヘッダで、ペイロードとしてCNからの発生元のデータパケットをカプセル化し、IPヘッダは、ソースアドレスとして自己のアドレス、あて先アドレスとしてMNの気付アドレスを含む。このIP−in−IPカプセル化は、データパケットにさらに40バイトを付加する。MNのCoAはPDGのIPプレフィックスに基づいているので、データパケットはPDG103に到達し、PDG103は、MN102が接続されたWLAN120へのアクセスを提供する。PDG103はIPsecトンネルの一方の端部であるので、PDGは、IPsecヘッダ構築内でHAから受信したデータパケットをカプセル化し、ペイロードを暗号化する。ペイロードはここでは、受信データパケット全体となる。より具体的には、PDGによって生成されたIPsecヘッダは、ローカルネットワーク内において、ソースアドレスとしてPDGのアドレス、あて先アドレスとしてMNのローカルアドレスを含み、対応するフィールド内にESPを付加する。このIPsecトンネルはパケットにさらに別の48バイトを付加し、IP−in−IPトンネルと合わせて合計88バイトになる。
これに対応して、MN102から送信されるデータパケットは、3層:IPsecヘッダ、IP−in−IPヘッダ、及び通常のIPヘッダでカプセル化される。したがって、データパケットはCN101へ向う途中にカプセル化解除される。すなわち、PDGがIPsecトンネルの端部であるので、IPsecヘッダはPDGにおいて取り外される。PDGはパケットをHAへ転送し、IP−in−IPヘッダはホームエージェントで取り除かれ、ホームエージェントはデータパケットをCNの方向へ転送する。
図11に図示される本発明の実施の形態によると、MNはHoTi、CoTiメッセージを生成することによってルート最適化手順を開始する。IPsecヘッダは、図11の右側に図示されるメッセージフォーマットから省略されている。その理由は、IPsecカプセル化は、MNとPDGの間で送られるすべてのメッセージに等しく適用されるためである。詳細には、HoTiメッセージは、IPsecトンネル上を、次いでMIPトンネル上を(図11に示されるIPカプセル化)をHAへ送られる。すべての送信データはIPsecトンネルを通過しなければならないので、CoTiメッセージもまたPDGに向けてIPsecトンネル上を送られる。引き続いて、CoTiメッセージは通常はCNへ直接転送されてHAへは転送されないので、PDGは、CoTiをHAへとトンネリングするよう構成されなければならず、このことは、IP−in−IPカプセル化とともに実装される。言い換えれば、CoTiのあて先IPアドレスはCNなので、PDGとSAEa(HA)の間のトンネリングが必要であり、そうでなければ、パケットはCNへとルーティングされる。
要するに、PDGは、MNから送られ、CNへ向けられたCoTi及びBUメッセージを傍受するべく、制御/信号プレーン中に構成されなければならない。この点において、PDGは、PDGが接続されたノードからのすべてのパケットを監視する。データパケットが(MIPv6に用いられる)モビリティヘッダを含む場合には、PDGはデータパケットをさらに検査して、データパケットがHoTi、CoTiないしBUメッセージであるか否かを判定する。そうである場合、PDGはデータパケットのソースアドレスを調べ、どのMNがパケットを送っているかを判定し、ソースアドレスを内部データベースと比較することによって、対応するMNのSAE(HA)を導き出す。前記内部データベースは、MNのマッピングをそれと対応するHAとともに保持するが、このことは、HAが例えばSAEアンカーの機能であり、いくつかのSAEアンカーがPDGに接続されている場合には、とりわけ重要である。また、PDGに接続されたSAEアンカーがいくつかある場合には、PDGはそれぞれのSAEアンカーへのトンネルを確立し、このトンネル(例えばIP−in−IP)は前もって構成されていてもよい。
さらにHAは、CNに代わって、HoTi及びCoTi両方のメッセージを処理できるものとし、このことは、HA(又はSAEa)内の付加的な機能を示唆している。例えば、制御/信号プレーンにおいて、データパケットがモビリティヘッダを含むか否か、それらがHoTi、CoTiないしBUメッセージであるか否かを判定するために、MNから着信するパケットを検査する機能をSAEは実装する必要がある。そうである場合、SAEa(HA)は、RO手順に関する前記メッセージを傍受する。追加的に、HoTi、CoTi及びBUメッセージのIPあて先アドレスはCNのIPアドレスである。結果として、HAは、自己のIPアドレスに向けられないパケットを受信し、処理しなければならない。さらに、このようなパケットを受信し、処理するか否かのHAの判定は、例えばパケットソースアドレスに基づいてなされる。このように、SAEがデータパケットを受信するためには、ソースアドレスはすでにHAに登録済のモバイルノードを示すものとする。
加えて、SAEa(HA)は、MIPv6のROの根幹をなす機構に関する通常のMIPv6の能力が可能なコレスポンデントノードのいくつかの機能を実装する。すなわちHAは、有効なCoT及びHoTメッセージを生成することができる一方、ルーティングメッセージのソースアドレスとして、HoTi/CoTiが向かったCNのアドレスを用いる。SAEが、受信したHoTi及びCoTiメッセージに対する2つの応答メッセージを首尾よく作成した後、HoTメッセージはMNへ直接IPトンネリングされ、これは標準的な手順である。次いで、あて先アドレスはMNのCoAであるので、CoTメッセージはMNへと正常にルーティングされる(トンネリングなしに)。CoT及びHoTはIPsecトンネルをPDGからMNへと横断する。MNはルーティングメッセージを受信し、CNがルート最適化手順に参加していないことを知らずに、該メッセージがCNから到達すると考える。
これに対応して、MNはバインディングアップデートメッセージを作成し、該メッセージをPDGへIPsecトンネル上を送る。再び、PDG中のBUメッセージを傍受し、代わりに、メッセージをHAへとトンネリングすることが必要である。BUの受信時に、SAEアンカーはMN及びCNのためのバインディングエントリーを作成し、データパケットのIPヘッダの修正を開始する。その結果、最適化手順全体はCNに対してトランスペアレント性を保ったままであり、MNはCNがRO手順に参加しなかったことを認識しない。
とりわけ、MNからCNへのアップリンク内のデータパケットは、実行されたルート最適化手順がCNには見えないままであるように構成されなければならない。すなわち、パケットフォーマットはルート最適化の前と同一であるものとする。これに対応して、CNからMNへのダウンリンクのデータパケットは、MNとCNの間の通常の完成したルート最適化手順にしたがってパケットフォーマットを表すべく変更されなければならない。
図12は、本発明の実施の形態によるルート最適化手順を実行する前後の、MNとCNの間で交換されるデータパケットの適用されたヘッダフォーマットの詳細を示す。CNから送信され、MNへ向かうデータパケットに関して、開始時のデータパケットのヘッダフォーマットは通常のIPヘッダであり、あて先アドレスとしてMNのホームアドレス(MNHOA)を伴う。実際のところ、HAとCNの間のパケットフォーマットは、RO方式に関しては同一のままである。引き続き、データパケットはHAによって受信され、HAはあて先アドレスをMNのCoAへと変更する。さらに、HAはモバイルノードのHoAをR.H.O.フィールド内に導入する。IP−in−IPカプセル化はもはや必要でない。このようにして、本発明のRO手順の前と比べて、ヘッダサイズは16バイト縮小される。
データパケットは、位置依存性のMNのCoAであるあて先アドレスにしたがって、PDGへルーティングされる。次いでPDGは、データパケットを受信し、データパケットをIPsecトンネルを介してMNへと送る。このとき、新しいあて先アドレスとしてMNのローカルアドレスを有するIPsecヘッダでのカプセル化を伴う。
対して、MNから送信されたデータパケットは、開始時には2つのヘッダ:IPsecヘッダ及びルート最適化ヘッダを含むが、一方、本発明によるROを実行する前には、3つのヘッダ:該IPsecヘッダ及び2倍の通常のIPヘッダ(図12を参照)があらかじめ必要であった。この図から明らかなように、これによって、MNのWLANネットワーク内において、すなわち、MNとPDGの間で、1データパケットあたり20バイトを節約する。言い換えれば、HA内に別のIPカプセル化を適用するのではなく、代わりにルーティングヘッダオプションのみが挿入される。
IPsecヘッダはPDGで取り外され、カプセル化を解除されたパケットは、例えばIP−in−IPカプセル化においてHA(SAEa)へとトンネリングされなければならない。その理由は、あて先アドレスはCNのIPアドレスなので、そうでなければデータパケットはCNへとルーティングされると思われるからである。こうして、PDGとHA(SAEa)の間で、ヘッダサイズは今や100バイト(40バイト+40バイト+20バイト)であり、この結果、RO手順が実行された前と比べて20バイトの増加となる。しかしながら、これは逆である。その理由は、増加したヘッダは、コアネットワーク内に、通常用いられ、該ネットワークは、付加的なトラフィックに対処するために十分な帯域を有するからである。PDGとMNの間のWLANネットワーク内の無線リンクは帯域が限定されていることがより重要であり、このため、前記リンク上のトラフィックを縮小することはことのほか重要である。
HAは、パケットヘッダがCNが予測するパケットヘッダと合致するよう、受信したパケットのパケットヘッダを変更する必要がある。このことは、ソースアドレスフィールド内でのMNのCoAとMNのHoAとの交換、H.A.O.の削除を含んでいる。こうしてCNは、ルート最適化手順が発生したことを認識することなくデータを正確に受信する。
要するに、本発明の実施の形態によるルート最適化を適用することによって、データパケットのオーバーヘッドの縮小を達成することができる。ダウンリンク内では、MIPv6が挿入されたIP−in−IPトンネルは、24バイトのみを有するルーティングヘッダオプションによって置き換えられる。40バイトのIP−in−IPオーバーヘッドと比べて、これによってダウンリンクチャンネルに対して16バイトの節約をもたらす。したがって、アップリンク中では、MIPv6が挿入されたIP−in−IPトンネルは、20バイトを必要とするホームアドレスオプションに置き換えられる。このように、オーバーヘッド全体の縮小は合計20バイトになる。これによって、HAとMNの間でのデータトラフィックが縮小されるという大きな利点が生じる。このことは、PDGとMNの間のインタフェースにおいては、その無線でデータを送るためのリソースは通常は限定されているので、とりわけ有利である。
さらに、CNのネットワークではルート最適化のためのシグナリングが必要でないので、ネットワーク内のデータトラフィックを縮小する。さらに、ルート最適化手順を適用しても、HAがすべての関連したメッセージ傍受するので実際にはデータ経路中には変化が起こらず、その結果、CNはルート最適化を知らない。したがって、すべてのデータは依然としてHAを通過しており、このことは所定のサービス又はオペレータによる必要条件になり得る。
また、HAとCNの間で交換されるデータパケットはサイズが同一のままであるが、一方、通常のルート最適化によってルーティングオプションフィールドを含むこととなり、このためデータパケットのサイズが増加する。しかしながら、本発明の実施の形態によるROはCNに影響しないので、データパケットは変更されない。別の利点は、データパケットからHAによって排除されるMNのCoAをCNは知らないので、MNの位置プライバシーが保持されることである。
本発明の別の実施の形態は、ハードウェア及びソフトウェアを用いた上記に記載された様々な実施の形態の実施に関する。上記本発明の様々な実施の形態は、コンピュータデバイス(処理装置)、例えば汎用の処理装置、デジタル信号処理装置(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド プログラマブル ゲート アレイ(FPGA)又は他のプログラム可能な論理デバイスなどを用いて、実装又は実行されてもよいと認められる。また、本発明の様々な実施の形態は、これらデバイスの組み合わせによって実行又は実施されてもよい。
さらに、本発明の様々な実施の形態は、処理装置によって又はハードウェア内で直接実行されるソフトウェアモジュールの手段によっても実装される。また、ソフトウェアモジュールとハードウェアの実装の組み合わせも可能である。ソフトウェアモジュール又は指示は任意のタイプのコンピュータで読み取り可能な記憶媒体、例えばRAM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、レジスタ、ハードディスク、CD−ROM、DVDなどに記憶されてもよい。
Claims (29)
- データパケットはモバイルノードとコレスポンデントノードの間で交換され、すべての前記データパケットは前記モバイルノードのホームエージェントを介して交換される際に、前記モバイルノードと前記ホームエージェントの間の通信リンク上の前記データパケットのヘッダサイズを縮小するためのヘッダサイズ縮小方法であって、
前記モバイルノードが、データパケットを前記コレスポンデントノードへ、ルート最適化ヘッダを利用することによって送信するステップと、
前記コレスポンデントノードが、データパケットを前記モバイルノードへ、ルート非最適化ヘッダを利用することによって送信するステップと、
前記ホームエージェントが、前記モバイルノードからの前記データパケットのルート最適化ヘッダを、前記コレスポンデントノードによって利用されたルート非最適化ヘッダへ変換するステップと、
前記ホームエージェントが、前記コレスポンデントノードからのデータパケットのルート非最適化ヘッダを、前記モバイルノードによって利用されたルート最適化ヘッダへ変換するステップとを、
含むヘッダサイズ縮小方法。 - 前記モバイルノードと前記ホームエージェントの間でルート最適化手順を実行するステップをさらに含み、前記ホームエージェントは、前記コレスポンデントノードに代わって前記ルート最適化手順に参加し、
前記ルート最適化手順はあらかじめ実行される請求項1に記載のヘッダサイズ縮小方法。 - 前記モバイルノードと前記ホームエージェントの間のルート最適化手順は、
前記モバイルノードと前記ホームエージェントの間で許可メッセージを交換するステップを含み、前記ホームエージェントによって前記モバイルノードから受信した前記許可メッセージは、前記コレスポンデントノードへ宛てられ、
前記ホームエージェントは、前記モバイルノードへ送信された前記コレスポンデントノードのアドレスを、前記許可メッセージのソースアドレスとして利用する請求項2に記載のヘッダサイズ縮小方法 - 前記許可メッセージを交換するステップは、
前記コレスポンデントノードへ宛てられた第1及び第2の許可メッセージを前記モバイルノードから送信するステップであって、前記第1及び第2の許可メッセージが前記ホームエージェントによって傍受されるステップと、
前記第1及び第2の許可メッセージに応答して、第3及び第4の許可メッセージを前記ホームエージェントから前記モバイルノードへ送信するステップであって、前記コレスポンデントノードのアドレスが、前記第3及び第4の許可メッセージのソースアドレスとして利用されるステップとを、
含む請求項3に記載のヘッダサイズ縮小方法。 - 前記ルート最適化手順は、
前記モバイルノードの位置依存アドレスを前記モバイルノードの位置独立アドレスとバインディングするために、前記モバイルノードから前記コレスポンデントノードへ宛てられたバインディングアップデートメッセージを送信するステップを含み、前記バインディングアップデートメッセージが前記ホームエージェントによって傍受される請求項2から4のいずれか1つに記載のヘッダサイズ縮小方法。 - 前記モバイルノードがアクセスネットワーク内に位置するとともに、前記アクセスネットワーク内のアクセスルータが、前記モバイルノードのために前記アクセスネットワークへの接続を提供し、
前記アクセスルータはルート最適化手順のメッセージを前記ホームエージェントへ転送し、前記メッセージは前記コレスポンデントノードへ宛てられ、前記ルート最適化手順は前記モバイルノードと前記ホームエージェントの間で実行され、前記ホームエージェントは前記コレスポンデントノードに代わって前記ルート最適化手順に参加する請求項1から5のいずれか1つに記載のヘッダサイズ縮小方法。 - 前記データパケットは、前記モバイルノードと前記アクセスルータの間でセキュリティトンネルを介して交換される請求項6に記載のヘッダサイズ縮小方法。
- 前記アクセスルータは、前記データパケットを前記ホームエージェントへトンネリングする前に、前記モバイルノードから受信した前記データパケットのヘッダからオプションフィールドを取り除く請求項7に記載のヘッダサイズ縮小方法。
- 前記アクセスネットワークは無線又は有線タイプのアクセスネットワークである請求項6から8のいずれか1つに記載のヘッダサイズ縮小方法。
- 前記コレスポンデントノードから送信された前記データパケットのルート非最適化ヘッダは、ソースアドレスフィールド内に前記コレスポンデントノードのアドレス、あて先アドレスフィールド内に前記モバイルノードの位置独立アドレスを含み、
前記モバイルノードから送信された前記データパケットのルート最適化ヘッダが、ソースアドレスフィールド内に前記モバイルノードの位置依存アドレス、あて先アドレスフィールド内に前記コレスポンデントノードのアドレスを、ルーティングオプションフィールド内に前記モバイルノードの位置独立アドレスを含む請求項1から9のいずれか1つに記載のヘッダサイズ縮小方法。 - 前記モバイルノードからの前記データパケットの前記ルート最適化ヘッダを前記ルート非最適化ヘッダへ変換するステップは、
ソースアドレスフィールド内の前記モバイルノードの位置依存アドレスを、ルーティングヘッダフィールド内の前記モバイルノードの位置独立アドレスと交換するステップと、
前記ルーティングヘッダフィールドを削除するステップとを、
含む請求項10に記載のヘッダサイズ縮小方法。 - 前記コレスポンデントノードからの前記データパケットの前記ルート非最適化ヘッダを前記ルート最適化ヘッダへ変換するステップは、
前記ルーティングヘッダフィールド内に前記モバイルノードの位置独立アドレスを含めるステップと、
あて先アドレスフィールド内の前記モバイルノードの位置独立アドレスを、前記モバイルノードの位置依存アドレスと交換するステップとを、
含む請求項10又は11に記載のヘッダサイズ縮小方法。 - 前記モバイルノードが第1のネットワークエリア内に位置するとともに、前記コレスポンデントノードが第2のネットワークエリア内に位置し、前記第1及び前記第2のネットワークエリアは異なるアクセス技術を用いる請求項1から12のいずれか1つに記載のヘッダサイズ縮小方法。
- 前記ルート最適化手順は、前記モバイルノードが前記第1のネットワークエリアに入り、それと接続した後に開始される請求項2及び13に記載のヘッダサイズ縮小方法。
- 前記モバイルノードと前記コレスポンデントノードの間で交換されるデータパケットのヘッダサイズを縮小するためのネットワークエンティティであって、前記ネットワークエンティティを介してすべてのデータパケットが交換される前記ネットワークエンティティは、
前記モバイルノードから着信するデータパケットを受信するよう構成された受信装置を備え、前記モバイルノードから着信する前記データパケットは、ルート最適化ヘッダを含み、
前記受信装置は前記コレスポンデントノードから着信するデータパケットを受信するようさらに構成されており、前記コレスポンデントノードから着信する前記データパケットはルート非最適化ヘッダを含み、
また、前記ネットワークエンティティは、前記モバイルノードから着信する前記データパケットの前記ルート最適化ヘッダを、前記ルート非最適化ヘッダへ変換するよう構成された処理装置をさらに備え、
前記処理装置は、前記コレスポンデントノードから着信する前記データパケットの前記ルート非最適化ヘッダを、前記ルート最適化ヘッダへ変換するネットワークエンティティ。 - 前記ネットワークエンティティは、前記モバイルノードのホームエージェントである請求項15に記載のネットワークエンティティ。
- 前記ネットワークエンティティは、前記コレスポンデントノードに代わって、前記モバイルノードとルート最適化手順を実行する請求項15又は16に記載のネットワークエンティティ。
- 前記ネットワークエンティティの前記受信装置は、前記コレスポンデントノードへ宛てられた第1及び第2の許可メッセージを、前記モバイルノードから受信するよう構成されており、
前記処理装置は、前記第1及び前記第2の許可メッセージに応答して、前記モバイルノードのための第3及び第4の許可メッセージを生成するようさらに構成されており、前記処理装置は、前記コレスポンデントノードのアドレスを、前記第3及び前記第4の許可メッセージのソースアドレスとして利用する前記ネットワークエンティティであって、
前記第3及び前記第4の許可メッセージを前記モバイルノードへ送信するよう構成された送信装置をさらに備える請求項17に記載のネットワークエンティティ。 - 前記受信装置は、前記モバイルノードから、前記コレスポンデントノードへ宛てられたバインディングアップデートメッセージを受信するようさらに構成されており、
前記処理装置は、前記処理装置による前記データパケットの前記ルート非最適化ヘッダの変換、及び、前記データパケットの前記ルート最適化ヘッダの変換を開始することによって、前記バインディングアップデートメッセージを処理するようさらに構成された請求項15から18のいずれか1つに記載のネットワークエンティティ。 - 前記受信装置は、前記モバイルノードからのデータパケットを受信するよう構成されており、前記モバイルノードからの前記データパケットの前記ルート最適化ヘッダは、ソースアドレスフィールド内に前記モバイルノードの位置依存アドレスを、あて先フィールド内に前記コレスポンデントノードのアドレスを、ルーティングヘッダフィールド内に前記モバイルノードの位置独立アドレスを含み、
前記処理装置は、ソースアドレスフィールド内の前記モバイルノードの位置依存アドレスを、ルーティングヘッダフィールド内の前記モバイルノードの位置独立アドレスと交換するよう構成されており、
前記処理装置は、前記ルーティングヘッダフィールドを削除するようさらに構成されており、
送信装置は、前記モバイルノードの前記位置依存アドレスを前記位置独立アドレスと交換した後に、そして前記ルーティングヘッダフィールドを削除した後に、前記データパケットを前記コレスポンデントノードへ送信するようさらに構成された請求項15から19のいずれか1つに記載のネットワークエンティティ。 - 前記受信装置は、前記コレスポンデントノードからのデータパケットを受信するよう構成されており、前記コレスポンデントノードからの前記データパケットの前記ルート非最適化ヘッダは、ソースアドレスフィールド内に前記コレスポンデントノードのアドレス、あて先アドレスフィールド内に前記モバイルノードの位置独立アドレスを含み、
前記処理装置は、前記ルーティングヘッダフィールド内に前記モバイルノードの前記位置独立アドレスを含むよう構成されており、
前記処理装置は、前記モバイルノードの前記位置依存アドレスを、あて先アドレスフィールド内の前記モバイルノードの前記位置依存アドレスと交換するようさらに構成されており、
送信装置は、前記位置独立アドレスを含めた後、そして前記モバイルノードの前記位置依存アドレスを交換した後に、前記データパケットを前記モバイルノードへ送信するよう構成された請求項15から20のいずれか1つに記載のネットワークエンティティ。 - 請求項1から14のいずれか一つに記載の方法のステップを実行するか又は前記ステップに参加するための手段をさらに含む請求項15から21のいずれか1つに記載のネットワークエンティティ。
- モバイルノードが接続されたネットワークエリア内にある、前記モバイルノードから受信したデータパケットを転送するためのアクセスルータであって、前記モバイルノードはホームエージェントを介して前記データパケットをコレスポンデントノードと交換し、すべての前記データパケットは、前記アクセスルータを介して前記ホームエージェントと前記モバイルノードの間で交換される際の前記アクセスルータは、
前記モバイルノードから着信するデータパケットが、前記モバイルノードと前記ホームエージェントの間で実行されたルート最適化手順に関連するか否かを判定するよう構成された処理装置を備え、前記ホームエージェントが、前記コレスポンデントノードに代わってルート最適化手順に参加し、
また、前記アクセスルータは、前記モバイルノードから着信する前記データパケットが前記ルート最適化手順に関連すると前記処理装置が判定する場合に、前記データパケットを前記ホームエージェントへ送信する送信装置を備えるアクセスルータ。 - 複数のホームエージェントが前記アクセスルータに接続されており、前記アクセスルータは、
前記データパケットが前記コレスポンデントノードと交換される際に介する前記ホームエージェントとの、前記モバイルノードの関連付けについての情報を含むデータベースをさらに含み、
前記処理装置は、前記モバイルノードから着信するそれぞれのデータパケットについて、前記データベースと、前記データパケットのソースアドレスフィールド内の前記モバイルノードのアドレスとに基づいて、前記データパケットが前記コレスポンデントノードと交換される際に介する前記ホームエージェントを判定するようさらに構成された請求項23に記載のアクセスルータ。 - 前記モバイルノードからデータパケットを受信するよう構成された受信装置を含み、
前記処理装置は、前記モバイルノードから受信した前記データパケットのヘッダから、オプションフィールドを取り除き、
前記送信装置は、処理された前記データパケットを前記ホームエージェントへトンネリングするよう構成された請求項23又は24に記載のアクセスルータ。 - 請求項1から14のいずれか1つに記載の方法のステップを実行するか又は前記ステップに参加するための手段をさらに含む請求項23から25のいずれか1つに記載のアクセスルータ。
- ホームエージェントを介してデータパケットをコレスポンデントノードと交換するモバイルノードであって、前記モバイルノードは、前記モバイルノードのホームネットワークとは異なる外部ネットワーク内に位置するとともに、別の外部ネットワークに変更した直後に、前記ホームエージェントとルート最適化手順を実行するよう構成され、前記ホームエージェントが、前記コレスポンデントノードに代わって前記ルート最適化手順に参加するモバイルノード。
- 請求項1から14のいずれか1つに記載の方法のステップを実行するか又は前記ステップに参加する手段をさらに含む請求項27に記載のモバイルノード。
- 請求項15から22のいずれか1つに記載のネットワークエンティティと、請求項23から26のいずれか1つに記載のアクセスルータと、請求項27又は28に記載のモバイルノードとを含む通信システム。
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