JP2008546222A - パケット転送制御方法及びパケット転送制御装置並びに通信ノード - Google Patents

パケット転送制御方法及びパケット転送制御装置並びに通信ノード Download PDF

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Abstract

【課題】MAP(モビリティアンカポイント)の配下に複数のモバイルルータが連なったネスト状態において、モバイルルータの配下に存在するモバイルノードが送受信を行うパケットを転送する際に必要となるカプセル化の回数を減少させる。
【解決手段】アドレスAを有するノード420からアドレスDを有するノード450に、パケット送信を行う際、アドレスAを有するノードは、アドレスDまでの経路上に存在する、アドレスBを有するノード430とアドレスCを有するノード440が含まれている中間アドレスのリストをルーティングヘッダの内部に挿入して、あて先アドレスに次のホップのあて先であるアドレスBを設定する。アドレスBを有するノードは、パケットを受信し、あて先アドレスと、中間アドレスのリスト内のアドレスCとを交換する。アドレスCを有するノードでも同様の処理が行われて、パケットはアドレスDを有するノードに到達する。
【選択図】図5

Description

本発明は、IP(Internet Protocol)ネットワークなどのパケット交換型データ通信ネットワークにおけるパケット転送制御方法及びパケット転送制御装置並びに通信ノードに関し、特に、モバイルIP及びHMIP(Hierarchical Mobile IP)を使用するノードによって送受信されるパケットを転送するためのパケット転送制御方法及びパケット転送制御装置並びに通信ノードに関する。
現在、多数のデバイスが、IPネットワークを使用して、相互に通信を行っている。モバイル機器にモビリティサポートを提供するために、IETF(Internet Engineering Task Force)では、IPv6(Internet Protocol version 6)におけるモビリティサポートの拡張が進められている(下記の非特許文献1参照)。モバイルIPでは、各モバイルノードは、永続的なホームドメインを持っている。モバイルノードが、自身のホームネットワークに接続している場合、モバイルノードには、ホームアドレス(HoA:Home Address)としてプライマリグローバルアドレスが割り当てられる。
一方、モバイルノードがホームネットワークから離れている場合、すなわち、他のフォーリンネットワークに接続している場合には、通常、モバイルノードには、気付アドレス(CoA:Care-of Address)として一時的なグローバルアドレスが割り当てられる。モビリティサポートの考えは、モバイルノードが他のフォーリンネットワークに接続している場合でも、自身のホームアドレスで、そのモバイルノードまで到達可能となるようにするものである。
このような考えは、非特許文献1において、ホームエージェント(HA:Home Agent)として知られるエンティティを、ホームネットワークに導入することによって実践されている。モバイルノードは、バインディングアップデート(BU:Binding Update)メッセージを使用して、ホームエージェントへの気付アドレスの登録を行う。これにより、ホームエージェントは、モバイルノードのホームアドレスと気付アドレスとの間のバインディングを生成することが可能となる。ホームエージェントは、モバイルノードのホームアドレスに向けられたメッセージを受信(intercept)し、パケットのカプセル化(あるパケットを新たなパケットのペイロードとすることであり、パケットトンネリングとしても知られている)を用いて、そのパケットをモバイルノードの気付アドレスに転送する機能を担っている。
モバイルIPによって、他の静的なIPのアドレス構成におけるモビリティサポートも可能となるが、そこには不完全な点も存在している。この不完全な点の1つが、モバイル機器がインターネットへの接続ポイントを変える際には、常にホームエージェントやコレスポンデントノードに対してバインディングアップデートを送信する必要がある点である。乗り物上のモバイル機器などのような高い移動度(モビリティ)を有するノードに関しては、モバイルノードがバインディングアップデートを送信する必要が生じる頻度は、非常に高くなる。
この理由から、IETFでは現在、階層的なモバイルIPv6モビリティ管理プロトコル(HMIP:Hierarchical Mobile IPv6 Mobility Management Protocol、非特許文献2参照)の開発が進められている。HMIPの概念は、下記の特許文献1に含まれる内容に非常によく似ている。ここでは、モビリティアンカポイント(MAP:Mobility Anchor Point)として知られるエンティティが定義されている。このMAPはアクセスネットワークの比較的大きなセグメントを取り扱い、MAPによって管理されるアクセスネットワークのセグメント内で移動するモバイルノードは、同一の気付アドレスを使用することができるようになる。この方法では、モバイルノードが現在の接続ポイントにおいて、ローカル気付アドレス(LCoA:Local Care-of Address)を取得し、このLCoAをMAPに登録する。そして、この登録の際に、モバイルノードにはリージョナル気付アドレス(RCoA:Regional Care-of Address)が割り当てられ、モバイルノードは、このRCoAを用いて、自身のホームエージェントにバインディングアップデートを送信する。したがって、モバイルノードのホームアドレスに送信されるパケットは、ホームエージェントによってカプセル化され、モバイルノードのRCoAあてに送信される。MAPは、このパケットを受信(intercept)して、モバイルノードのLCoAにトンネルする。
これによって、モバイルノードが自身のホームエージェントやコレスポンデントノードに対して送信する必要が生じるバインディングアップデートの回数は、大きく低減されることになる。また、モバイルノードは、同一のMAPによって管理されるアクセスネットワークのセグメント内を移動する限りにおいて、そのRCoAは変えずにLCoAのみを変えるだけでよい。したがって、モバイルノードは、自身のLCoAをMAPに通知するだけでよく、自身のホームエージェントやコレスポンデントノードに対してバインディングアップデートを送信する必要はない。モバイルノードは、このMAPによって管理されるアクセスネットワークのセグメントから離れる場合にのみ、新たなRCoAが割り当てられる必要が生じ、この場合には、自身のホームエージェントやコレスポンデントノードに対して、バインディングアップデートの送信を行う。
また、下記の特許文献2には、モバイルノードやコレスポンデントノードがMAPにおける障害を検出するためのメカニズムを提供することによって、HMIPの機能を強化する技術が開示されている。特許文献2に開示されている技術によれば、MAPに障害が起こった場合に、モバイルノードは、新たなMAPの配下に位置するまでの間、LCoAを気付アドレスとして使用する方法が提供される。
一方、無線デバイスの台数の増加は更に加速しており、モビリティ技術において、新たな技術分野(class)が現れるであろうことが予想される。その1つが、ノードを含むネットワーク全体が、そのまま接続ポイントを変えるネットワークモビリティ(すなわち、NEMO)である。個々のホスト用のモビリティサポートの概念を、ノードを含むネットワーク用のモビリティサポートに拡張した場合、移動を行うネットワークに係る解決策は、モバイルネットワークがインターネットに対してどの接続ポイントで接続している場合でも、プライマリグローバルアドレスでモバイルネットワーク内のノードに到達可能とすることができる機構の提供を目的としている。
IETFでは、現在、下記の非特許文献2に記載されているように、ネットワークモビリティに対する解決策が展開されている。ここでは、モバイルルータがホームエージェントに対してBUを送信する際に、モバイルルータによって、モバイルネットワーク内のノードが使用しているネットワークプリフィックスが指定される。このネットワークプリフィックスは、BUに挿入されるネットワークプリフィックスオプションとして知られる特別なオプションを使用して指定される。これにより、ホームエージェントは、プリフィックスに基づくルーティングテーブルを構築し、その結果、ホームエージェントは、こうしたプリフィックスを有する送信先に送信されるパケットを、モバイルルータの気付アドレスに転送することが可能となる。このモバイルルータとそのホームエージェントとの間の双方向トンネルを用いる考え方は、下記の特許文献3にも開示されている。
この双方向トンネルを用いた簡単なメカニズムは、ネットワークモビリティサポートを考慮しているものの、モバイルネットワークのネスティングは、コレスポンデントノードから入れ子状態のモバイルネットワーク内のノードまでの長く曲折した経路を引き起こすことになる。これは最も奥深い可動のネットワークにおけるノードに送られたパケットが、各レベルのネスティング(すなわち、別のモバイルルータによって管理されるモバイルネットワークに接続しているモバイルルータ)に関して、最外のモバイルネットワーク内のノードに送信されるパケットは、追加されたトンネルを通る必要があるからである。トンネルのエンドポイントはモバイルルータのホームエージェントなので、トンネルのエンドポイントは、インターネット全体にわたって分散している可能性があり、その結果、パケットは、長く曲折した経路を通ることになってしまう。
この問題を解決するため、下記の非特許文献4で提案されている別の解決方法では、モバイルネットワークが入れ子状態(すなわち、別のモバイルネットワークに接続されたモバイルネットワーク)になった場合に、多数のレベルでのカプセル化を避けるためにリバースルーティングヘッダを使用する。ここでは、下流のモバイルルータは、自身のホームエージェントへのトンネルパケットにリバースルーティングヘッダをセットする。そして、上流のモバイルルータがこのトンネルパケットを途中で受信(intercept)すると、上流の複数のモバイルルータのそれぞれは、このパケットに関して、別のIP−in−IPトンネルへのカプセル化を行わず、その代わりに、上流のモバイルルータは、そのパケットの送信元アドレスをリバースルーティングヘッダにコピーして、送信元アドレスとして、自身の気付アドレスを設定する。このようにして、最初のモバイルルータのホームエージェントは、パケットを受信した場合に、最初のモバイルルータと自身との間の経路上に存在する複数のモバイルルータの連なりを把握することが可能となる。また、ホームエージェントは、受信パケット(intercepted packet)を最初のモバイルルータに転送しようとする場合には、この受信パケットに拡張タイプ2のルーティングヘッダを含ませることによって、パケットは、他の上流のモバイルルータを経由して直接最初のモバイルルータに送信されるようにすることが可能である。
また、ネスティングのみがネットワークモビリティサポートに関する問題というわけではない。モバイルIPのように、ネットワークが高速で移動している場合に頻繁にバインディングアップデートを行うという問題をネットワークモビリティは抱えている。また、どのようにしてHMIPをネットワークモビリティサポートの解決方法と統合できるかに関しては明らかにはなっていない。1つの明白な解決方法としては、モバイルルータが、自身のLCoAをMAPに登録し、MAPからRCoAを取得し、このRCoAを気付アドレスとして使用して、自身のホームエージェントにバインディングアップデートを送信するものである。しかしながら、モバイルネットワークのネスティングを考慮した場合、これによって、長く曲折したルーティングが起きる可能性がある。
この具体例として、図1に示されるネットワーク構成を考える。ここで、モバイルルータMR142は、別のモバイルルータMR140によって管理されているモバイルネットワーク104に接続されている。また、モバイルルータMR140は、MAP120によって管理されるアクセスネットワーク102に属するアクセスルータAR130に接続されている。また、モバイルルータMR142は、モバイルネットワーク106を管理している(モバイルネットワーク106には、1つのモバイルネットワークノードMN150が図示されている)。また、ホームエージェントHA110は、モバイルルータMR140のホームエージェントであり、ホームエージェントHA112は、モバイルルータ142のホームエージェントであり、ホームエージェント114は、モバイルノードMN150のホームエージェントである。また、ネットワーク100は、例えばグローバルなインターネットである。MR140、142、モバイルノードMN150はすべて、MAP120への登録を行って、HMIPを使用する。
ここで、CN160がMN150に対してパケットを送信する場合について考える。図2には、パケットがMN150に到達するまでの経路が図示されている。まず、CN160から送信されたMN150のホームアドレスをあて先とするパケットは、MN150のホームエージェントHA114に向かう経路210を通る。そして、HA114は、パケットをMN150のRCoAに転送する。これにより、MAP120への経路212が取られる。MAP120は、パケットを受信(intercept)して、MN150のLCoAにトンネルする。しかしながら、MN150のLCoAはモバイルネットワーク106のプレフィックスによって構成されており、パケットは、モバイルルータMR142のホームエージェントHA112に向かう経路214を取る。そして、HA112はMR142のRCoAにパケットを転送し、パケットはMAP120に戻る経路216を取る。
MAP120は、このパケットをMR142のLCoAにトンネルする。一方、MR142のLCoAはモバイルネットワーク104のプレフィックスによって構成されており、パケットは、モバイルルータMR140のホームエージェントHA110に向かう経路218を取る。そして、HA110はMR140のRCoAにパケットを転送し、パケットは、MAP120に向かう経路220を取る。MAP120は、このパケットを経路222を通じてMR140のLCoAにトンネルする。MR140は、このパケットをデカプセル化して、MR142に送信する。そして最後に、MR142が、このパケットをデカプセル化してMN150に転送する。
上述の説明から、HMIPとネットワークモビリティサポートとを単に組み合わせただけの場合における問題が把握できる。入れ子状態のモバイルネットワーク内のモバイルノードをあて先とするパケットは、長く冗長な経路をたどることになり、MAPを複数回通過することになる。これは、ネットワークリソースを無駄に消費するだけではなく、大きなパケット遅延を引き起こすことになり、例えば、広く普及しつつあるVoIPや他のマルチメディアセッションなどのリアルタイムのアプリケーションでは、とても容認されるものではない。
また、ネットワークモビリティサポートにおけるバインディングアップデートによってプレフィックス情報を送信するという概念をHMIPに拡張することが可能かもしれない。また、モバイルルータがMAPに登録を行う際に、MAPがモバイルルータにプレフィックスを委譲(delegate)することも可能である。この委譲されるプレフィックスは、モバイルルータによって管理されるモバイルネットワークで使用可能なものであり、モバイルネットワークに接続されているモバイルノードは、委譲されたプレフィックスからLCoAを構成することが可能である。
どちらの場合においても、MAPは、モバイルルータがMAPに登録を行う際に、モバイルルータによって取り扱われるプレフィックスを把握している。したがって、MAPは、モバイルノードのRCoAをあて先とするパケットを受信した場合に、プレフィックステーブルをチェックして、モバイルノードがモバイルネットワークのプレフィックスを有するLCoAを持っていることを把握し、パケットをモバイルノードのLCoAに直接トンネルする代わりに、モバイルルータにトンネルする。これを行うことによって、図2に図示されているルーティングの経路は、余分な経路214、216、218、220が取り除かれて、非常に短縮されるようになる。
Malki, K., Soliman, H., "Hierarchical Mobility Management For Wireless Networks", US Patent Application No 2001/0046223A1, Nov 2001. Venkitaraman, N., "Method and Apparatus for Robust Local Mobility Management in a Mobile Network", US Patent Application No 2003/0185196A1, Oct 2003. Leung, K. K., "Mobile IP mobile router", US Patent 6,636,498, Oct 2003. Johnson, D. B., Perkins, C. E., and Arkko, J., "Mobility Support in IPv6", Internet Engineering Task Force (IETF) Request For Comments (RFC) 3775, June 2004. Soliman, H., et. al., "Hierarchical Mobile IPv6 Mobility Management (HMIPv6)", IETF Internet Draft: draft-ietf-mipshop-hmipv6-04.txt, Work-in-progress, December 2004. Devarapalli, V., et. al., "NEMO Basic Support Protocol", IETF RFC 3963, January 2005. Thubert, P., and Molteni, M., "IPv6 Reverse Routing Header and Its Application to Mobile Networks", Internet Draft: draft-thubert-nemo-reverse-routing-header-04.txt, Work In Progress, Feb 2004.
しかしながら、プレフィックス情報を使用することによって、長く曲折したルーティングに関する問題は排除することが可能となるが、すべての問題が解決されるわけではない。依然として、MAPは、モバイルルータに送るパケットをカプセル化する必要がある。この問題の例として、図2に図示される上述の例を参照しながら説明する。MAP120は不要な経路214、216、218、220を取り除くためにプレフィックス情報を使用するが、依然として、MAP120は、最初にMN150のLCoAにパケットをトンネルし、次にMR142のLCoAにパケットをトンネルし、最後にMR140のLCoAにパケットをトンネルする必要がある。すなわち、HA114によって元々カプセル化されていたものも含めて、パケットは4回カプセル化されることになる。
また、図3には、この具体例が図示されている。ここでは、CN160からMN150までの経路310が、HA114からMN150までのトンネル320、MAP120からMN150までのトンネル330、MAP120からMR142までのトンネル340、MAP120からMR140までのトンネル350を通る必要があることが分かる。
このように、追加される各レベルのカプセル化において、パケットにはヘッダがオーバヘッドとなるので、これによって、カプセル化/デカプセル化を行う各ノードにおいて、かなりの処理遅延が生じることになるという問題がある。また、このパケットは、途中でパケットの断片化が行われる可能性が高くなってしまうという問題がある。さらに、データの伝送に関し、オーバヘッドの増大によって、データ伝送効率の低下を招いてしまうという問題もある。
上記の課題に鑑み、本発明は、MAPの配下に複数のモバイルルータが連なったネスト状態において、モバイルルータの配下に存在するモバイルノードが送受信を行うパケットを転送する際に必要となるカプセル化の回数を減少させることを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明によれば、配下のネットワーク内における通信ノードの位置を特定する局所的なアドレスと、前記通信ノードが外部のネットワークとの通信を行う際に利用される大局的なアドレスとが関連付けられたアドレス対応情報を保持し、階層的なネットワークの管理を行うモビリティアンカポイントと、モバイルネットワークを配下に有するモバイルルータと、前記モバイルネットワークに接続しており、前記モバイルネットワーク内で通知されているプレフィックスに基づいて構成されるアドレスを使用して通信を行うモバイルノードとを有する通信システムにおいて、前記モビリティアンカポイントの管理下に前記モバイルルータが接続されており、前記モビリティアンカポイントが、前記モバイルルータ及び前記モバイルノードに係る前記アドレス対応情報を保持している状態におけるパケット転送制御方法であって、
前記モビリティアンカポイントが、前記モバイルルータの配下に存在する前記モバイルネットワークの前記プレフィックスを把握するプレフィックス把握ステップと、
前記モビリティアンカポイントが、前記モバイルルータの前記プレフィックスに基づいて、前記モビリティアンカポイントから前記モバイルノードへの経路の中継点となる1つ又は複数のモバイルルータのアドレスリストを生成する中間アドレスリスト生成ステップを有するパケット転送制御方法が提供される。
さらに、本発明のパケット転送制御方法は、上記の構成に加えて、前記モビリティアンカポイントが前記モバイルノードの前記大局的なアドレスあてのパケットを前記モバイルノードに転送する場合、前記パケットに前記アドレスリストを付加するとともに、前記パケットをカプセル化して、カプセル化パケットのあて先アドレスに次のホップに位置する前記モバイルルータの前記局所的なアドレスを設定するパケット転送ステップを有する。
さらに、本発明のパケット転送制御方法は、上記の構成に加えて、前記カプセル化パケットに付加されるルーティングヘッダ内にアドレスリストが挿入される。
さらに、本発明のパケット転送制御方法は、上記の構成に加えて、前記モバイルノードと前記モビリティアンカポイントとの間の経路の中継点に位置する前記モバイルルータは、前記カプセル化パケットを転送する際に、前記アドレスリストを参照して、前記カプセル化パケットのあて先アドレスを、前記アドレスリストの所定の箇所に存在する前記モバイルルータの前記局所的なアドレスと交換するあて先アドレス交換ステップを有する。
さらに、本発明のパケット転送制御方法は、上記の構成に加えて、前記モバイルノードが、前記アドレスリストを取得するアドレスリスト取得ステップと、
前記モバイルノードが、前記モビリティアンカポイントを経由するパケットの送信を行う際に、前記アドレスリストを逆順にした逆順アドレスリストを前記パケットに付加するとともに、前記モビリティアンカポイントをあて先アドレスに設定したカプセル化パケットで前記パケットをカプセル化して送信するパケット送信ステップとを、
有する。
さらに、本発明のパケット転送制御方法は、上記の構成に加えて、前記カプセル化パケットに付加されるリバースルーティングヘッダ内に前記逆順アドレスリストが挿入される。
さらに、本発明のパケット転送制御方法は、上記の構成に加えて、前記モバイルノードと前記モビリティアンカポイントとの間の経路の中継点に位置する前記モバイルルータは、前記カプセル化パケットを転送する際に、前記アドレスリストを参照して、前記カプセル化パケットの送信元アドレスを、自身の前記局所的なアドレスと交換する送信元アドレス交換ステップを有する。
また、上記の目的を達成するため、本発明のパケット転送制御装置は、階層的なネットワークの管理を行うモビリティアンカポイントが有するパケット転送制御装置であって、
配下のネットワーク内における通信ノードの位置を特定する局所的なアドレスと、前記通信ノードが外部のネットワークとの通信を行う際に利用される大局的なアドレスとが関連付けられたアドレス対応情報を保持する登録テーブル格納手段と、
前記登録テーブル格納手段に前記アドレス対応情報が登録されているモバイルルータの配下に存在するモバイルネットワークのプレフィックスを保持するプレフィックス格納手段と、
前記モバイルルータの前記プレフィックスに基づいて、前記モバイルノードと前記モビリティアンカポイントとの間の経路の中継点となる1つ又は複数のモバイルルータのアドレスリストを生成する中間アドレスリスト生成手段とを有する。
さらに、本発明のパケット転送制御装置は、上記の構成に加えて、前記モバイルノードの前記大局的なアドレスあてのパケットを前記モバイルノードに転送する場合、前記パケットに前記アドレスリストを付加するとともに、前記パケットをカプセル化するカプセル化手段と、
前記カプセル化手段で生成されたカプセル化パケットのあて先アドレスに次のホップに位置する前記モバイルルータの前記局所的なアドレスを設定するアドレス設定手段とを、 有する。
また、上記の目的を達成するため、本発明のパケット転送制御装置は、モバイルネットワークを配下に有するモバイルルータのパケット転送制御装置であって、
上位に存在するモビリティアンカポイントから、複数のアドレスを含むアドレスリストが付加されたカプセル化パケットを受信するパケット受信手段と、
前記アドレスリストを参照して、前記カプセル化パケットのあて先アドレスを、前記アドレスリストの所定の箇所に存在する前記モバイルルータの前記局所的なアドレスと交換するあて先アドレス交換手段と、
前記あて先アドレスが交換された前記カプセル化パケットを送信するパケット送信手段とを、
有する。
また、上記の目的を達成するため、本発明のパケット転送制御装置は、モバイルネットワークを配下に有するモバイルルータのパケット転送制御装置であって、
下位に存在するモバイルノードから、複数のアドレスを含むアドレスリストが付加されたカプセル化パケットを受信するパケット受信手段と、
前記アドレスリストを参照して、前記カプセル化パケットの送信元アドレスを、前記アドレスリスト内の自身のアドレスと交換する送信元アドレス交換手段と、
前記送信元アドレスが交換された前記カプセル化パケットを送信するパケット送信手段とを、
有する。
また、上記の目的を達成するため、本発明の通信ノードは、モビリティアンカポイントの管理下に存在するモバイルルータによって形成されたモバイルネットワーク内の通信ノードであって、
前記モビリティアンカポイントから前記通信ノードへの経路の中継点となる1つ又は複数のモバイルルータのアドレスリストを取得するアドレスリスト取得手段と、
前記モビリティアンカポイントを経由するパケットの送信を行う際に、前記アドレスリストを逆順にした逆順アドレスリストを前記パケットに付加するとともに、前記モビリティアンカポイントをあて先アドレスに設定したカプセル化パケットで前記パケットをカプセル化して送信するパケット送信手段とを、
有する。
本発明は、上記の構成を有しており、MAPの配下に複数のモバイルルータが連なったネスト状態において、モバイルルータの配下に存在するモバイルノードが送受信を行うパケットを転送する際に必要となるカプセル化の回数を減少させるという効果を有している。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
本発明では、モバイルネットワークの内部でネスト状態(nesting:入れ子状態、ネスティング)にあるモバイルノードに関して、モビリティアンカポイント(MAP)が、複数のレベルのトンネルカプセル化を行う必要をなくすために使用される方法が開示される。基本的には、MAPが、登録されたモバイルルータに関連するプレフィックス情報に基づいて、モバイルノードに到達可能とする中間アドレスのリストの構成を行う。そして、モバイルノードへの転送を必要とするパケットが到着した場合には、ルーティングヘッダ内に中間アドレスのリストが置かれる。また、さらに、この中間アドレスのリストはモバイルノードに伝送され、モバイルノードは、MAPを通じてパケットを転送する必要がある場合に、この中間アドレスのリストをリバースルーティングヘッダに置くことが可能である。
図1に図示されている構成の場合、モバイルノードMN150がMAP120に登録される際に、MAP120が、モバイルルータMR140及びMR142のプレフィックス情報に基づいて、モバイルノードMN150に到達可能とする中間アドレスを推定する。なお、この中間アドレスのリストは、モバイルルータ140のLCoA、モバイルルータ142のLCoA、MN150のLCoAであることが分かる。この中間アドレスのリストはMN150に伝えられる。
図4には、ルーティングヘッダ410を有するパケット400のメッセージフォーマットが示されている。送信元アドレスフィールド402には、送信者のアドレスが含まれており、あて先アドレスフィールド404には、次の中間的なあて先のアドレスが含まれている。
また、ルーティングヘッダ410のタイプフィールド412によって、これがルーティングヘッダであることが示されており、長さフィールド414には、8オクテット単位によるルーティングヘッダ410のサイズが含まれている。また、セグメント残りフィールド416には、ルーティングヘッダ410内の未処理のアドレス418の数が与えられる。なお、ルーティングヘッダ内のアドレスの数は動的であり、図4には、n+1をルーティングヘッダ内のアドレス数として、アドレス418−0、418−1から418−nまでのアドレスによって示されている。
また、ルーティングヘッダがどのように作用するかを例示するため、図5に簡単な例を示す。ここでは、アドレスAを持つノード420が、アドレスDを持つノード450にパケットを送信する。ノード420は、パケットにルーティングヘッダを挿入し、その結果、パケットは、アドレスBを持つノード430、アドレスCを持つノード440を経由して転送される。初期状態のパケットの内容は、パケットのスナップショット425に示されているものである。
ここで、送信元アドレス402にはアドレスAが含まれており、あて先アドレス404には最初の中間アドレスであるアドレスBが含まれている。ルーティングヘッダ410のセグメント残りフィールド416には、未到達の中間アドレスがあと2つ存在する旨を示す数字の2が含まれている。また、ルーティングヘッダ410のアドレス[0]フィールド418−0には、アドレスCが含まれており、ルーティングヘッダ410のアドレス[1]フィールド418−1には、アドレスDが含まれている。
ノード430は、このパケットを受信すると、ルーティングヘッダ410には未処理のアドレスがまだ存在していることを把握する。したがって、ノード430は、次の未処理のアドレス(アドレスC)とあて先アドレスフィールド404とを交換して、セグメント残りフィールド416をデクリメントする。これにより、ノード430から送信されたパケットの内容は、パケットのスナップショット435に示されるようになる。
ここで、送信元アドレス402にはアドレスAが含まれており、あて先アドレス404には次の中間アドレスCが含まれている。また、ルーティングヘッダ410のセグメント残りフィールド416には、未到達の中間アドレスがあと1つ存在する旨を示す数字の1が含まれている。また、ルーティングヘッダ410のアドレス[0]フィールド418−0には、アドレスBが含まれており、ルーティングヘッダ410のアドレス[1]フィールド418−1には、アドレスDが含まれている。
また、ノード440は、このパケットを受信すると、ルーティングヘッダ410には未処理のアドレスがまだ1つ存在していることを把握する。したがって、ノード440は、次の未処理のアドレス(アドレスD)とあて先アドレスフィールド404とを交換して、セグメント残りフィールド416をデクリメントする。これにより、ノード440から送信されるパケットの内容は、パケットスナップショット445に示されるようになる。
ここで、送信元アドレス402にはアドレスAが含まれており、あて先アドレス404には次の(かつ最後の)中間アドレスDが含まれている。また、ルーティングヘッダ410のセグメント残りフィールド416には、すべての中間アドレスに到達した旨を示す数字の0が含まれている。また、ルーティングヘッダ410のアドレス[0]フィールド418−0には、アドレスBが含まれており、ルーティングヘッダ410のアドレス[1]フィールド418−1には、アドレスCが含まれている。ノード450は、このパケットを受信すると、セグメント残りフィールド416が既に0なので、自身が最終あて先であることを把握する。
また、図6には、リバースルーティングヘッダ510を有するパケット500のメッセージフォーマットが示されている。送信元アドレスフィールド502には、送信者のアドレスが含まれており、あて先アドレスフィールド504には、次の中間的な送信者のアドレスが含まれている。また、リバースルーティングヘッダ510のタイプフィールド512によって、これがリバースルーティングヘッダであることが示されており、長さフィールド514には、8オクテット単位によるリバースルーティングヘッダ510のサイズが含まれている。また、セグメント残りフィールド516には、リバースルーティングヘッダ510内の未処理のアドレス518の数が与えられる。なお、リバースルーティングヘッダ内のアドレスの数は動的であり、図6には、n+1をリバースルーティングヘッダ内のアドレス数として、アドレス518−0、518−1から518−nまでのアドレスによって示されている。
リバースルーティングヘッダは、ルーティングヘッダとほぼ同一の方法で作用するが、中間あて先アドレスを格納する代わりに、中間送信元アドレスを格納する。なお、これは、パケットの送信元アドレスが特定のプレフィックスに属していない場合に、中間ルータが特定のネットワークから受信したパケットを破棄する可能性があるイングレスフィルタリングから逃れるために必要となる。
次に、リバースルーティングヘッダがどのように作用するかを例示するため、図7に簡単な例を示す。ここでは、アドレスAを持つノード520が、アドレスDを持つノード550にパケットを送信する。ノード520は、ノード550にパケットを届けるためには、アドレスBを持つノード530と、アドレスCを持つノード540とを経由してパケットが送られることを知っており、パケットにリバースルーティングヘッダを挿入する。初期状態のパケットの内容は、パケットのスナップショット525に示されているものである。
ここで、送信元アドレス502には最初の送信者のアドレスAが含まれており、あて先アドレス504にはアドレスDが含まれている。また、リバースルーティングヘッダ510のセグメント残りフィールド516には、未到達の中間アドレスがあと2つ存在する旨を示す数字の2が含まれている。また、リバースルーティングヘッダ510のアドレス[0]フィールド518−0には、アドレスBが含まれており、リバースルーティングヘッダ510のアドレス[1]フィールド518−1には、アドレスCが含まれている。
また、ノード530は、このパケットを受信すると、リバースルーティングヘッダ510には未処理のアドレスがまだ存在していることを把握する。したがって、ノード530は、次の未処理のアドレス(アドレスC)と送信元アドレスフィールド502とを交換して、セグメント残りフィールド516をデクリメントする。これにより、ノード530から送信されるパケットの内容は、パケットスナップショット535に示されるようになる。
ここで、送信元アドレス502にはアドレスBが含まれており、あて先アドレス504にはアドレスDが含まれている。また、リバースルーティングヘッダ510のセグメント残りフィールド516には、未到達の中間アドレスがあと1つ存在する旨を示す数字の1が含まれている。また、リバースルーティングヘッダ510のアドレス[0]フィールド518−0には、アドレスAが含まれており、リバースルーティングヘッダ510のアドレス[1]フィールド518−1には、アドレスCが含まれている。
次に、ノード540は、このパケットを受信すると、リバースルーティングヘッダ510には未処理のアドレスがまだ1つ存在していることを把握する。したがって、ノード540は、次の未処理のアドレス(アドレスD)と送信元アドレスフィールド502とを交換して、セグメント残りフィールド516をデクリメントする。これにより、ノード540から送信されたパケットの内容は、パケットスナップショット545に示されるようになる。
ここで、送信元アドレス502にはアドレスCが含まれており、あて先アドレス504にはアドレスDが含まれている。また、リバースルーティングヘッダ510のセグメント残りフィールド516には、すべての中間アドレスに到達した旨を示す数字の0が含まれている。また、リバースルーティングヘッダ510のアドレス[0]フィールド518−0には、アドレスAが含まれており、リバースルーティングヘッダ510のアドレス[1]フィールド518−1には、アドレスBが含まれている。
また、ルーティングヘッダを使用するために、本発明では、MAP120が図8に図示されているような機能アーキテクチャを有する必要がある。MAP120は、下位ネットワークインタフェース610、ルーティング部620、ルーティングヘッダ処理部625、登録部630、プレフィックステーブル640、登録テーブル650を有している。
下位ネットワークインタフェース610は、MAP120がパケット交換型データ通信ネットワーク上の他のノードと通信を行うことができるようにするために必要なネットワーキングハードウェア、ソフトウェア、プロトコルのすべてを表す機能ブロックである。例えば、国際標準化機構(ISO:International Standards Organization)の開放型システム間相互接続(OSI:Open System Interconnect )の7レイヤモデルにおいては、下位ネットワークインタフェース610は、物理層及びデータリンク層を包含するものである。ネットワーク100やアクセスネットワーク102から受信したパケットは、パケット経路662やパケット経路664を通り、下位ネットワークインタフェース610によって処理される。パケットが物理アドレスによってMAP120をあて先とする場合には、パケットは、パケット経路666を通ってルーティング部620に渡される。
また、ルーティング部620は、インターネットワーキングレイヤのルーティングに関連するすべての処理を取り扱う。OSIモデルの下では、ルーティング部620は、ネットワークレイヤに関するあらゆる機能を含んでいる。ルーティング部620は、最終あて先に基づいて、次のホップにパケットを転送する機能を有している。正確な動作を行うために、ルーティング部620は、登録テーブル650を用いてRCoAとLCoAとのマッピングをチェックするために、シグナル経路676を通じて、登録テーブル650を参照する必要がある。この必要が生じた場合には、ルーティングヘッダ処理部625は、ルーティングヘッダの構築/検証のためにシグナル経路674を通じて問い合わせを行う。
また、ルーティングヘッダ処理部625は、ルーティングヘッダを適切に構築するために、登録テーブル650及びプレフィックステーブル640に問い合わせを行う必要があり、これは、シグナル経路682、684を通じて行われる。受信パケットがモバイルノードからの登録メッセージである場合には、メッセージはシグナル経路672を通じて登録部630に渡され、そこで更なる処理が行われる。
また、登録部630は、モバイルノードの登録に関する情報を保持する機能を有している。モバイルノードが登録を行った場合に、登録部630は、RCoAとLCoAとのマッピングを生成し、シグナル経路678を通じて登録テーブル650にそのマッピングを格納する。また、さらに、モバイルノードがモバイルルータの場合には、登録部630はモバイルルータに接続されているモバイルネットワークのプレフィックス情報を保持する。プレフィックス情報は、シグナル経路680を通じてプレフィックステーブル640に格納される。
図9には、プレフィックステーブル640の内容が示されている。このテーブルは、基本的に、テーブルの各列がモバイルネットワークに関するプレフィックスのエントリに対応する論理的なデータ構造を有している。各エントリは、少なくとも、モバイルネットワークのアドレスプレフィックスを格納するプレフィックスフィールド642、アドレスのプレフィックスのビット数を格納するプレフィックス長フィールド644、モバイルネットワークに接続されているモバイルルータのRCoAを格納するRCoAフィールド646を有している。
なお、プレフィックステーブル640は、RCoAフィールド646を含むように記載されているが、プレフィックステーブル640内に、RCoAの代わりにLCoAを格納してもよいことは当業者にとって明らかである。また、プレフィックステーブル640内のエントリを登録テーブル650内のマッピングにリンクする識別子のフォームも必要である。また、さらに、プレフィックス長の推察が可能な他の手段が存在する場合には、プレフィックステーブル640からプレフィックス長フィールド644が省略されてもよいことも当業者にとっては明らかである。1つの例としては、プレフィックスのビット数が定数であるように標準化する機構が挙げられる。また、別の例としては、プレフィックス内のビットの特定のパターンによってプレフィックス長が示されてもよい。なお、プレフィックスが、モバイルルータによって所有されているものであるか、あるいは他のエンティティ(例えばMAP120自身)に代表(委譲)されているものであるかによらず、その一般性が失われることはない。
また、図10には、登録テーブル650の内容が示されている。このテーブルは、基本的に、テーブルの各列がモバイルノードに関するマッピングのエントリに対応する論理的なデータ構造を有している。各エントリは、少なくとも、モバイルノードのRCoAを格納するRCoAフィールド652、モバイルノードのLCoAを格納するLCoAフィールド654を有している。
次に、上述のMAP120の機能アーキテクチャに基づいて、本発明の目的を達成するための動作について説明する。MAP120がモバイルノードから登録メッセージを受信した場合、登録部630は、モバイルノードのLCoAとRCoAとのマッピングを格納するための適切なエントリを登録テーブル650に挿入する。また、モバイルノードがモバイルルータである場合には、登録部630は、プレフィックス情報とモバイルルータのRCoAとのマッピングを格納するためのエントリをプレフィックステーブル640に挿入する。さらに、ルーティングヘッダ処理部625は、モバイルノードに到達可能とする中間アドレスのリストを構成する。
図11には、モバイルノードのRCoAが与えられた場合に、ルーティングヘッダ処理部625が、モバイルノードに到達可能とする中間アドレスのリストを構築する方法に関するフローチャートが示されている。 なお、図11に示されるアルゴリズムでは、モバイルノードに到達可能とする中間アドレスのリストが逆の順序で与えられることに注意する必要がある。ステップ910において、まず、中間アドレスの空のリスト(アドレスリスト)が準備される。また、ステップ920に示されるように、モバイルノードのRCoAを含むように、仮のアドレス格納(tmp)が設定される。そして、ステップ930以降のループが開始される。
ステップ930では、登録テーブル650内に、仮のアドレス格納内に含まれるアドレスに一致するRCoAフィールド652を有するエントリがあるか否かのチェックが行われる。一致するアドレスが発見されない場合には、アルゴリズムは終了となり、ステップ970で中間アドレスのリストが逆の順序で返される。一方、一致するアドレスが発見された場合には、ステップ940に進み、登録テーブル650内の一致するエントリのLCoAフィールド654内に含まれるLCoAが、中間アドレスのリストに追加される。そして、ステップ950において、プレフィックスフィールド642及びプレフィックス長フィールド644に従って、プレフィックステーブル640内の各エントリのプレフィックス情報に関して、このLCoAと一致するプレフィックスが存在するか否かのチェックが行われる。
ここで、一致するエントリが存在しない場合には、ループを出てステップ970に進み、中間アドレスのリストが逆の順序で返される。また、プレフィックステーブル640から一致するエントリが発見された場合には、ステップ960に示されるように、一致したエントリのRCoAフィールド646に含まれるアドレスが仮のアドレス格納に格納される。そして、アルゴリズムは、再びステップ930に戻る。
中間アドレスのリストが得られると、MAP120は、このリストを用いて、モバイルノードへの返答を行うための登録レスポンスにルーティングヘッダを挿入する。このルーティングヘッダによって、登録レスポンスは、リスト内の中間アドレスを経由して、モバイルノードに到達する。モバイルノードは、この登録レスポンスを受信した場合に、登録レスポンス内のルーティングヘッダのアドレスフィールド418を逆の順序で格納することが可能である。この逆順によって、モバイルノードがMAP120にパケットを送信する際のパケット転送に必要となるリバースルーティングヘッダに使用される順序が得られる。
例えば、図1に図示されているネットワーク構成において、モバイルルータMR140及びMR142がMAP120に登録を行い、MAP120のプレフィックステーブル640内にモバイルネットワーク104及びモバイルネットワーク106のプレフィックス情報が格納されている場合には、MAP120からモバイルノードMN150に送信されるトンネルパケット1000の内容は、図12に示されるようになり、MN150からMAP120に送信されるトンネルパケット1050の内容は、図13に示されるようになる。
図12に示されるトンネルパケット1000の内容は、MAP120によって送信された直後のパケットのスナップショットである。すなわち、MR140及びMR142は、まだ、ルーティングヘッダ1010の処理を行っていない。送信元アドレスフィールド1002には、MAP120のアドレスが含まれており、あて先アドレスフィールド1004には、最初の中間アドレス(モバイルルータMR140のLCoA)が含まれている。また、ルーティングヘッダ1010において、セグメント残りフィールド1016には数字の2が含まれており、アドレス[0]フィールド1018−0にはモバイルルータMR142のLCoAが含まれており、アドレス[1]フィールド1018−1にはモバイルノードMN150のLCoAが含まれている。
なお、MN150がパケット1000を受信した場合には、ルーティングヘッダ1010の内容は、セグメント残りフィールド1016が数字のゼロ、アドレス[0]フィールド1018−0がモバイルルータMR140のLCoA、アドレス[1]フィールド1018−1がモバイルルータMR142のLCoA、あて先アドレスフィールド1004がモバイルノードMN150のLCoAとなることは明らかである。
また、図13に示されるトンネルパケット1050の内容は、MN150によって送信された直後のパケットのスナップショットである。すなわち、MR140及びMR142は、まだ、ルーティングヘッダ1060の処理を行っていない。送信元アドレスフィールド1052には、MN150のLCoAが含まれており、あて先アドレスフィールド1054には、MAP120のアドレスが含まれている。また、リバースルーティングヘッダ1060には、受信したルーティングヘッダ1010のアドレスが逆の順序で含まれており、セグメント残りフィールド1066には数字の2が含まれており、アドレス[0]フィールド1068−0にはモバイルルータMR142のLCoAが含まれており、アドレス[1]フィールド1068−1にはモバイルルータMR140のLCoAが含まれている。
また、図14には、MAP120がMAP120によって管理されているアクセスネットワーク102に属するアドレスに送信されたパケットを受信した場合のルーティング部620の処理に関するフローチャートが示されている。なお、ここでは、RCoAをLCoAにマッピングするために、MAP120によって行われる処理が示されている。
ステップ1110において、登録テーブル650のRCoAフィールド652に関して、入力パケットのあて先アドレスと一致するエントリが存在するか否かのチェックが行われる。一致するエントリが発見されなかった場合には、ステップ1120に進み、通常の方法で入力パケットの転送が行われる。一方、一致するエントリが発見された場合には、ステップ1130、1140、1150に進む。
ステップ1130では、RCoAアドレス(すなわち、入力パケットのあて先アドレス)がルーティングヘッダ処理部625に渡され、図11に示すアルゴリズムを使用して中間アドレスのリストが取得される。次に、ステップ1140では、入力パケットはトンネルパケットにカプセル化され、トンネルパケットのあて先アドレスには、ステップ1130で生成された中間アドレスのリスト内の末尾のアドレスが設定される。なお、不図示ではあるが、トンネルパケットの送信元アドレスにはMAP120のアドレスが設定されることは明白である。
そして、ステップ1150において、中間アドレスのリストに、アドレスが1つ以上含まれているか否かのチェックが行われる。アドレスが含まれていない場合には、ルーティングヘッダの必要性はなく、ステップ1180に示すように、トンネルパケットは送出される。一方、アドレスが1つ以上存在する場合には、ステップ1160に進み、ルーティングヘッダが準備される。中間アドレスのリスト内のアドレスのうち、末尾のアドレス(これは、既にトンネルパケットのあて先アドレスフィールドとして使用済み)を除いたすべてのアドレスは、逆順でルーティングヘッダ内に設定される。そして、ステップ1170に示されるように、ルーティングヘッダがトンネルパケットに付加されて、最終的に、ステップ1180において、トンネルパケットが送出される。
また、ルーティングヘッダ及びリバースルーティングヘッダに関しては、途中のモバイルルータが正しく処理を行うことが要求される。なお、ここでは、モバイルルータという用語は、完全又は部分的なモバイルルーティング機能を実現するノードを示す一般的な意味で使用している。ルーティングヘッダの処理に関しては、モバイルルータは、あて先アドレスがモバイルルータのアドレスである場合には、ルーティングヘッダが存在するか否かのチェックを行う必要がある。ルーティングヘッダが存在する場合には、ルーティングヘッダのセグメント残りフィールドがチェックされ、ゼロではないことの確認が行われる。
なお、セグメント残りフィールドがゼロである場合には、パケットはモバイルルータ自身をあて先とする。一方、セグメント残りフィールドがゼロではない場合には、モバイルルータは、ルーティングヘッダ内の次の未処理のアドレスとあて先アドレスとを交換するとともに、セグメント残りフィールドをデクリメントする。そして、パケットは新たなあて先に転送される。
また、リバースルーティングヘッダの処理に関しては、モバイルルータは、あて先アドレスがMAPのアドレスである場合には、リバースルーティングヘッダが存在するか否かのチェックを行う必要がある。リバースルーティングヘッダが存在する場合には、リバースルーティングヘッダのセグメント残りがチェックされ、ゼロではないことの確認が行われる。なお、セグメント残りフィールドがゼロである場合には、パケットは変更されることなく転送される。
一方、セグメント残りフィールドがゼロではない場合には、モバイルルータは、リバースルーティングヘッダ内の次の未処理のアドレスがモバイルルータのアドレスか否かのチェックを行う。ここで、モバイルルータのアドレスではない場合には、パケットは変更されることなく転送される。一方、モバイルルータのアドレスである場合には、モバイルルータは、リバースルーティングヘッダ内の次の未処理のアドレスと送信元アドレスとを交換するとともに、セグメント残りをデクリメントして、パケットを転送する。
ルーティングヘッダ及びリバースルーティングヘッダを使用することによって、本発明の目的は達成される。例えば、図1に示すネットワーク構成を例にとって説明する。図15には、MR140、MR142、MN150によって行われる登録に関するメッセージシーケンスが示されている。なお、ホームエージェントに送信されるバインディングアップデートに関しては簡素化して省略する。また、図15では、登録メッセージはReg、応答メッセージはRes、トンネルパケットはtunnel、カプセル化はTE、デカプセル化TD、ルーティングヘッダの処理はRH、リバースルーティングヘッダの処理はRRHと表記する。
モバイルルータMR140が登録メッセージ1201をMAP120に送信した場合、MAP120は、MR140のLCoA及びRCoAのマッピングを含むエントリを自身の登録テーブル650に追加する。さらに、モバイルネットワーク104のプレフィックス情報を含むエントリも、MAP120のプレフィックステーブル640に追加される。そして、MAP120は、成功を示す登録レスポンス1202による返答を行う。
また、モバイルルータMR142がMAP120に対して登録メッセージ1211を送信した場合、MR140は、このメッセージを受信(intercept)する。メッセージ1211にはリバースルーティングヘッダが存在しないので、MR140は、トンネルカプセル化(TE:Tunnel Encapsulation)処理1212に示されるように、パケットをカプセル化して、そのホームエージェント110に送信する。カプセル化1212ではMR140のRCoAが使用されるので、MAP120への更なるカプセル化1213が必要となる。これにより、トンネルパケット1214が生じる。
MAP120は、トンネルデカプセル化(TD:Tunnel Decapsulation)処理1215に示されるように、パケットのデカプセル化を行い、内部パケット1216をHA110に転送する。HA110は、トンネルパケット1216をデカプセル化し(処理1217)、MAP120に対して、最内部の登録リクエスト1218(メッセージ1211と同一)を転送する。MAP120は、MR142のLCoA及びRCoAのマッピングを含むエントリを自身の登録テーブル650に追加する。また、モバイルネットワーク106のプレフィックス情報を含むエントリも、MAP120のプレフィックステーブル640に追加される。
さらに、MR142のLCoAがモバイルネットワーク104に関連するプレフィックスから構成されているので、MAP120は、MR142に返答する登録レスポンス1219内にルーティングヘッダを挿入する。図11に示すアルゴリズムから構築されるルーティングヘッダには、1つのアドレス(MR142のLCoA)のみが含まれており、パケットの送信元アドレスには、MR140のLCoAが設定されている。MR140は、あて先アドレスをルーティングヘッダ内に1つのみ存在するアドレスと交換することによってルーティングヘッダの処理を行い(処理1220)、MR142にパケット1221を転送する。これにより、MR142がこのレスポンス1221を受信する際、ルーティングヘッダにはMR140のLCoAのアドレスが含まれており、あて先アドレスにはMR142のLCoAが設定されている。
モバイルノードMN150がMAP120に対して登録メッセージ1231を送信した場合、MR142は、このメッセージを受信(intercept)する。メッセージ1231にはリバースルーティングヘッダが存在しないので、MR142は、カプセル化処理1232に示されるように、パケットをカプセル化して、そのホームエージェント112に送信する。カプセル化1232ではMR142のRCoAが使用されるので、MAP120への更なるカプセル化1233が必要となる。これにより、トンネルパケット1234が生じる。
このトンネルパケット1234には、アドレス(MR140のLCoA)を1つのみ有するリバースルーティングヘッダも挿入されている。MR140は、このパケット1234を受信(intercept)し、送信元アドレスをリバースルーティングヘッダ内のアドレスに交換することによってリバースルーティングヘッダの処理を行い(処理1235)、パケット1236はMAP120を経由する。MAP120は、パケットをデカプセル化して(処理1237)、内部パケット1238をHA112に転送する。HA112はトンネルパケット1238をデカプセル化して(処理1239)、最内部の登録リクエスト1240(メッセージ1231と同一)をMAP120に転送する。
MAP120は、MN150のLCoA及びRCoAのマッピングを含むエントリを自身の登録テーブル650に追加する。また、MN150のLCoAがモバイルネットワーク106に関連するプレフィックスから構成されているので、MAP120は、MN150に返答する登録レスポンス1241内にルーティングヘッダを挿入する。図11に示すアルゴリズムから構築されるルーティングヘッダには、図12に示す内容が含まれている。
MR140は、あて先アドレスをルーティングヘッダ内の最初のアドレスと交換することによってルーティングヘッダの処理を行い(処理1242)、MR142にパケット1243を転送する。MR142は、あて先アドレスをルーティングヘッダ内の次のアドレスと交換することによってルーティングヘッダの処理を行い(処理1244)、MN150にパケット1245を転送する。
また、CN160がMN150に対してパケット1251を送信する場合、パケット1251は、MN150のホームアドレスをあて先とするので、まずHA114を経由する。HA114は、処理1252に示されるように、パケット1251をMN150のRCoAにトンネルする。このトンネルパケット1253は、MAP120に到達する。次に、ルーティング部620によって図14に示されるアルゴリズムが使用され、トンネルパケット1253は、さらに2つめのトンネルによって、図12に示すルーティングヘッダ1010と同一のルーティングヘッダでカプセル化される(処理1254)。この2つめのトンネルパケット1255は、MR140のLCoAに発送される。次に、MR140は、あて先アドレスをルーティングヘッダ内の最初のアドレスと交換し(処理1256)、その結果として生じるパケット1257をMR142のLCoAに転送する。
次に、MR142は、あて先アドレスをルーティングヘッダ内の2番目のアドレスと交換し(処理1258)、その結果として生じるパケット1259をMN150のLCoAに転送する。最後に、MN150は、データパケット1251を抽出するために、2回のデカプセル化を実行する(処理1260及び処理1261)。MAP120からMN150に到達するまでの間、パケットはカプセル化を1回しか受けていないことが分かる。これは、図3に示されるような3回の付加的なカプセル化に比べて、十分に低減されたと言える。
また逆に、MN150はCN160にパケットを送信しようとする場合には、最初に処理1271に示されるように、自身のホームエージェント114に向けてパケットをカプセル化し、MN150のRCoAを送信元アドレスに設定する。さらに、MN150のRCoAが送信元アドレスに設定されたパケットは、転送のためにMAP120に向けてカプセル化されるので、2つめのカプセル化1272が必要となる。2つめのトンネルパケット1273には、MN150がリバースルーティングヘッダを挿入する。リバースルーティングヘッダの内容は、先に説明したMAP120からMN150に送信されたルーティングヘッダを逆にすることによって得ることが可能である。したがって、2つめのトンネルパケット1273は、図13に示されているパケット1050と似たものとなる。
2つめのトンネルパケット1273は、最初にMR142に向けて発送される。MR142は、リバースルーティングヘッダを調べ、送信元アドレスフィールドをリバースルーティングヘッダの最初のアドレスと交換し(処理1274)、その結果として生じるパケット1275をMR140に発送する。一方、MR140は、リバースルーティングヘッダを調べ、送信元アドレスフィールドをリバースルーティングヘッダの2番目のアドレスと交換し(処理1276)、その結果として生じるパケット1277を、アクセスルータAR130を通じてMAP120に発送する。
次に、MAP120は、リバースルーティングヘッダの正当性について検証を行い、パケットをデカプセル化して(処理1278)、最初のトンネルパケット1279をHA114に転送する。HA114は、最初のトンネルパケットの正当性について検証を行い、パケットをデカプセル化して(処理1280)、最内部のデータパケット1281をCN160に転送する。
なお、一見したところでは、リバースルーティングヘッダ及びルーティングヘッダの使用は、非特許文献4と同様に見えるかもしれない。しかしながら、当業者であれば、より詳細に調べれば、以下のように、本発明と非特許文献4との間に著しい差異があることが分かるであろう。
従来の技術では、リバースルーティングヘッダの送信者があらかじめリバースルーティングヘッダの内容を知る術はなく、代わりに、送信者は、中間ルータに、そのアドレスをリバースルーティングヘッダに適切に挿入してもらう。したがって、送信者は、現在のIPセキュリティ機構を用いて、リバースルーティングヘッダの内容を保護することは不可能である。これでは、受信者は、受信パケットの確実性や完全性を検証することができず、非常に危険である。一方、本発明では、送信者は、あらかじめリバースルーティングヘッダについて通知されるので、従来のIPセキュリティ機構を用いて、リバースルーティングヘッダが付加されて送信されるパケットを保護することが可能である。
また、図15の説明では、リバースルーティングヘッダを導入する目的について疑問が生じるかもしれない。すなわち、経路に沿った中間ルータにパケットを直接送信させるルーティングヘッダとは異なり、リバースルーティングヘッダは追加の機能を有さない余分な処理のように思えるかもしれない。しかしながら、実際には、リバースルーティングヘッダの導入によって、下記の2つの目的が達成される。
(1)上流のモバイルルータに対して、このパケットをホームエージェントにトンネルしないように指示すること
(2)イングレスフィルタリングを受けないようにすること
1番目の目的に関しては、例えば、モバイルルータMR142が、自身のモバイルネットワーク106内のあるノードからのパケットを受信する場合を考えてみる。この場合、モバイルルータMR142は、どのパケットをホームエージェントHA112にトンネルし、どのパケットを単に上流に向けて発送すべきであるかを把握する従来の方法は存在しないが、本発明におけるリバースルーティングヘッダの導入によって、モバイルルータは、パケットの識別を行うことが可能となる。
また、2番目の目的はイングレスフィルタリングによる廃棄を受けないようにすることである。例えば、MN150がリバースルーティングヘッダを付加しないでMAP120にパケットをトンネルする場合を考えてみる。パケットは、アドレスがモバイルネットワーク106のプレフィックスから構成されたMN150のLCoAを送信元アドレスに有している。MR142の場合には、パケットを受信した後、このパケットはホームエージェントを経由すべきではないことが何らかの方法で把握される。したがって、MR142はパケットをモバイルネットワーク104に転送する。しかしながら、パケットの送信元アドレスはモバイルネットワーク104のプレフィックスから構成されていない。そのため、モバイルルータMR140が、このパケットは更に転送されるべきであることを確実に把握していない場合には、イングレスフィルタリングに基づいて、このパケットは偽りのパケットであるとみなされて破棄される。
上述の説明によれば、リバースルーティングヘッダは、パケットをMAPに直接転送するように(ホームエージェントにトンネルする代わりに)、上流のモバイルルータに通知するために使用されるとともに、イングレスフィルタリングを受けないようにするために使用されることが分かる。なお、リバースルーティングヘッダに代わって、外部パケットに特別なシグナルを埋め込むことも可能である。この特別なシグナルを確認した上流のモバイルルータは、ホームエージェントに向けたパケットのカプセル化を行わず、さらに、イングレスフィルタリングを克服するために、上流のモバイルルータは、外部パケットの送信元アドレスを各自のLCoAで置換すべきである。IPv6では、このような特別なシグナルは、例えばホップバイホップヘッダ(hop-by-hop header)に挿入されるルータ警告オプションによって実現可能である。なお、説明を簡単にするため、以降、この特別な信号を直接転送オプション(Direct-Forward option)又は単にDFオプションと呼ぶことにする。
外部パケットは内部パケットをMAPに発送する以外の目的を持たないので、上流のモバイルルータによる送信元アドレスの変更では、特に重要なセキュリティの脅威は生じない。図16には、DFオプションが使用された場合のメッセージシーケンス図が例示されている。なお、ここでは、MN150がCN160にデータパケットを送信する場合の一部のみが示されている。
まず、MN150は、処理1371に示されるように、ホームエージェント114へのパケットに関して、MN150のRCoAを送信元アドレスに設定してカプセル化する。このとき、MN150のRCoAを送信元アドレスに有するパケットはMAP120への転送のためにカプセル化されなくてはならないので、2つめのカプセル化1372が必要となる。MN150は、MN150のLCoAを送信元アドレスに有する2つめのトンネルパケット1373にDFオプションを挿入する。この2つめのトンネルパケット1373は、まずMR142に発送される。MR142は、処理1374に示されるように、DFオプションを調べて、送信元アドレスを自身のLCoAに変更し、その結果として生じるパケット1375をMR140に発送する。なお、図16において、DFオプションの確認処理はDFと表記する。
さらに、MR140は、処理1376で示されるように、DFオプションを調べて、送信元アドレスを自身のLCoAに変更し、その結果として生じるパケット1377を、アクセスルータAR130を通じてMAP120に発送する。そして、MAP120はパケットをデカプセル化して(処理1378)、HA114に1つめのトンネルパケットを転送する。HA114は、1つめのトンネルパケットの正当性について検証し、パケットをデカプセル化して(処理1380)、最内部のデータパケット1381をCN160に転送する。
また、リバースルーティングヘッダやDFオプションを使用せず、上流のモバイルルータが、下流のモバイルノードから受信したパケットはホームエージェントにカプセル化されるべきではない旨と、送信元アドレスを上流のモバイルルータのLCoAに変更できる旨とを把握することができる手段を導入することも可能である。これは、MAPのサービスを利用するつもりである下流のモバイルノードに、別のプレフィックス(Separate Prefix)を持たせることによって実現される。この別のプレフィックス(以降、Sプレフィックスと呼ぶ)は、モバイルルータ自身によって所有されてもよく、あるいはアクセスネットワーク内の何らかのノード(MAP自身であることも可能)によって委譲されてもよい。ルータ通知を送信する際に、上流のモバイルルータは特別なオプション内にこのSプレフィックスを挿入する。これにより、MAPのサービスを利用するつもりであるモバイルノードのみが、このSプレフィックスからLCoAを構成する。また、その他のノードは、単にこのSプレフィックスを無視する。
この動作について、図1に図示されているネットワークを参照しながら説明する。ここで、モバイルノードMN150のLCoAが、モバイルネットワーク106のSプレフィックスから構成されており、モバイルルータ142のLCoAが、モバイルネットワーク104のSプレフィックスから構成されていると仮定する。図17には、Sプレフィックスが使用されている場合のメッセージシーケンス図が示されている。なお、ここでは、MN150がCN160にデータパケットを送信する場合の一部のみが示されている。
まず、MN150は、処理1471に示されるように、ホームエージェント114へのパケットに関して、MN150のRCoAを送信元アドレスに設定してカプセル化する。このとき、MN150のRCoAを送信元アドレスに有するパケットはMAP120への転送のためにカプセル化されなくてはならないので、2つめのカプセル化1472が必要となる。2つめのトンネルパケット1473は、MN150のLCoAを送信元アドレスに有し、まずMR142に発送される。MR142は、処理1474に示されるように、パケット1473の送信元アドレスがSプレフィックスによって構成されているとともに、パケット1473のあて先アドレスがMAP120であることを確認して、送信元アドレスを自身のLCoAに変更し、その結果として生じるパケット1475をMR140に発送する。なお、図17において、Sプレフィックスの確認処理はSPと表記する。
さらに、MR140は、処理1476で示されるように、パケット1475の送信元アドレスがSプレフィックスによって構成されているとともに、パケット1475のあて先アドレスがMAP120であることを確認して、送信元アドレスを自身のLCoAに変更し、その結果として生じるパケット1477を、アクセスルータAR130を通じてMAP120に発送する。そして、MAP120はパケットをデカプセル化して(処理1478)、HA114に1つめのトンネルパケット1479を転送する。HA114は、1つめのトンネルパケット1479の正当性について検証し、パケットをデカプセル化して(処理1480)、最内部のデータパケット1481をCN160に転送する。
MAP120がセキュリティに関連している場合には、MAP120がパケットをグローバルなインターネット100にパケットを転送する前に、管理下にあるアクセスネットワーク102から受信したパケットの正当性の検証を行うことが可能な正当性チェック方法が存在している。 図18には、リバースルーティングヘッダが使用されている場合に実行可能な正当性チェック方法が示されている。また、図19には、DFオプション又はSプレフィックスが使用されている場合に実行可能な正当性チェック方法が示されている。なお、図18の正当性チェック方法と図19の正当性チェック方法との間の差異は、わずか数ステップであり、同一のステップには同一の参照符号が付されている。
リバースルーティングヘッダが使用されている場合、MAP120は、リバースルーティングヘッダを含むとともにMAP120をあて先とするパケットの処理を行うためのアルゴリズム(図18に図示)を使用することが可能である。ステップ1510において、まず、受信パケットが、カプセル化された内部パケットを含んでいるか否かのチェックが行われる。受信パケットにカプセル化された内部パケットが含まれていない場合には、ステップ1520に進み、パケットが消費される。なお、これは、パケットが登録メッセージなどのように、MAP120そのものに向けられたデータを含んでいることを意味している。
一方、内部パケットが含まれている場合には、この受信パケットは、MAP120から内部パケットをグローバルなインターネット100に転送されるように意図されたトンネルパケットである。このとき、MAP120は一連の正当性チェックの実行を開始する。ステップ1530では、登録テーブル650に関して、内部パケットの送信元アドレスのチェックが行われ、送信元アドレスが、登録ノードに係る有効なRCoAであるか否かの確認が行われる。有効なRCoAではない場合には、ステップ1540に示されるように、パケットは破棄される。一方、内部パケットの送信元アドレスが登録ノードに係る有効なRCoAである場合には、ステップ1550に進み、このRCoAがルーティングヘッダ処理部625に渡され、図11に示されているアルゴリズムを使用して、中間アドレスのリストが生成される。
ステップ1560において、外部パケットのリバースルーティングヘッダのアドレスが仮のアドレスリスト内に置かれ、ステップ1562において、外部パケットの送信元アドレスが仮のアドレスリスト内に追加される。そして、ステップ1564において、この仮のアドレスリストが、ステップ1550でルーティングヘッダ処理部625により生成されたアドレスリストと比較される。パケットが有効な登録ノードから送信されたものである場合には、2つのリストは同一であるべきである。したがって、2つのリストが同一でない場合には、ステップ1570においてパケットは破棄され、2つのリストが同一である場合には、ステップ1580において内部パケットが転送される。
DFオプション又はSプレフィックスが使用されている場合、MAP120は図19に示されているアルゴリズムを使用して、MAP120をあて先とするパケットの処理を行うことが可能である。これらの処理は、図18に図示されている処理とほぼ同一であり、同一の処理には同一符号を付すとともに、説明を省略する。唯一の変更は、図18のステップ1560、1562、1564が、単一のステップ1568に置き換えられる点である。
ここでは、外部パケットの送信元アドレスが、ステップ1550でルーティングヘッダ処理部625によって生成されたアドレスリストの末尾のアドレスに対してチェックされる。パケットが有効な登録ノードから送信されたものである場合には、2つのアドレスは同一であるべきである。したがって、2つのアドレスが同一でない場合には、ステップ1570においてパケットは破棄され、2つのアドレスが同一である場合には、ステップ1580において内部パケットが転送される。
また、本明細書において、最も実用的であり好適な実施の形態によって本発明の開示が行われているが、当業者であれば、本発明の範囲を逸脱しない程度に、構成やパラメータの詳細に変更が加えられ得ることは理解されるであろう。例えば、ルーティングヘッダ処理部625の機能を増強することが可能である。モバイルノードのRCoAをあて先とし、MAP120によって受信(intercept)されるパケットは、ルーティングヘッダを用いてモバイルノードにトンネルされる必要があるが、ルーティングヘッダが必要とされる際に、図11のアルゴリズムが常に実行されてしまっては相当な負荷がかかってしまう可能性がある。
この負荷を減少させる方法の1つは、ルーティングヘッダキャッシュを使用することである。ここでは、ルーティングヘッダ処理部625がキャッシュを保持する。登録されたモバイルノードに到達可能な中間アドレスのリストを生成する要求がある場合には常に、図11に示されるアルゴリズムを実行する代わりに、ルーティングヘッダ処理部625が、必要なアドレスのリストがキャッシュされているか否かのチェックを行う。そして、必要なアドレスのリストがキャッシュされている場合には、キャッシュからリストが取得可能である。一方、必要なアドレスのリストがキャッシュされていない場合には、図11に示されるアルゴリズムが使用されて、アドレスリストが生成され、このアドレスリストがキャッシュされる。
なお、キャッシュが使用されている場合には、確実にキャッシュの内容が古くならないように注意する必要がある。キャッシュの新しさを保証する方法の1つは、プレフィックステーブル640又は登録テーブル650になされる変更箇所が存在するすべてのキャッシュエントリを無効にすることである。通常の状況下では、登録ノードのRCoAに送信されるパケット数と比べて、これらの変更は頻繁には起こらないので、ルーティングヘッダキャッシュの導入が有用であり得るが、このルーティングヘッダキャッシュの導入は、実施の際に決定されればよい。
また、上述では、モビリティアンカポイントとモバイルルータの機能について説明が行われている。MAPとモバイルルータは別々のエンティティとして記載されているが、モバイルルータがモビリティアンカポイントの機能を実行することが可能であることは、当業者には認識されており、本発明では、このようなノードを適用することも可能である。また、さらに、機能の分配が行われるようにすることも可能である。例えば、複数のノード間でモビリティアンカポイントの任意の機能が分配されてもよい(階層的な方法による分配も可能)。
また、別の例としては、図1のアクセスルータAR130自身がモビリティアンカポイントの機能を部分的又は完全に実行してもよい。実際にAR130は、モバイルルータの機能を部分的又は完全に実行することが可能である。また、モビリティアンカポイント及びモバイルルータの両方の機能を一部又は完全に実行するアクセスルータでもよい。上述のような変更が本発明の範囲に十分に含まれることは、当業者に認識されるはずである。
本発明は、MAPの配下に複数のモバイルルータが連なったネスト状態において、モバイルルータの配下に存在するモバイルノードが送受信を行うパケットを転送する際に必要となるカプセル化の回数を減少させるという効果を有しており、IPネットワークなどのパケット交換型データ通信ネットワークに係る通信技術や、パケット転送技術及びパケット処理技術に適用可能である。
従来の技術および本発明の実施の形態に共通するネットワーク構成の一例を示す図 図1において、従来の技術を用いた場合のCNからMNに送信されるパケットの経路を示す図 図2に示される経路において、パケットが複数のレベルでカプセル化される様子を模式的に示す図 本発明の実施の形態におけるルーティングヘッダを有するパケットのフォーマットの一例を示す図 本発明の実施の形態において、ルーティングヘッダを有するパケットがアドレスAを持つノードからアドレスDを持つノードに転送される際のパケットヘッダの変遷を模式的に示す図 本発明の実施の形態におけるリバースルーティングヘッダを有するパケットのフォーマットの一例を示す図 本発明の実施の形態において、リバースルーティングヘッダを有するパケットがアドレスAを持つノードからアドレスDを持つノードに転送される際のパケットヘッダの変遷を模式的に示す図 本発明の実施の形態におけるMAPの構成の一例を示す図 本発明の実施の形態において、MAPが有するプレフィックステーブルの一例を示す図 本発明の実施の形態において、MAPが有する登録テーブルの一例を示す図 本発明の実施の形態において、MAPのルーティング部がMNに到達可能とする中間アドレスのリストを構築する際に使用されるアルゴリズムの一例を示すフローチャート 本発明の実施の形態において、MAPからMNに送信されるトンネルパケットの内容の一例を示す図 本発明の実施の形態において、MNからMAPに送信されるトンネルパケットの内容の一例を示す図 本発明の実施の形態において、MAPによって管理されているアクセスネットワークに属するアドレスあてのパケットを受信した際にMAPのルーティング部によって使用されるアルゴリズムの一例を示すフローチャート 図1に示すネットワーク構成において、登録に係るメッセージ交換の一例と、ルーティングヘッダ及びリバースルーティングヘッダが使用されたパケット伝送の一例とを示すシーケンスチャート 図1に示すネットワーク構成において、DFオプションが使用されたパケット伝送の一例を示すシーケンスチャート 図1に示すネットワーク構成において、Sプレフィックスが使用されたパケット伝送の一例を示すシーケンスチャート 本発明の実施の形態において、リバースルーティングヘッダが使用されているパケットの正当性をMAPがチェックする際に使用されるアルゴリズムの一例を示すフローチャート 本発明の実施の形態において、DFオプション又はSプレフィックスが使用されているパケットの正当性をMAPがチェックする際に使用されるアルゴリズムの一例を示すフローチャート
符号の説明
100 ネットワーク
102 アクセスネットワーク
104、106 モバイルネットワーク
110、112、114 ホームエージェント(HA)
120 モビリティアンカポイント(MAP)
130、132、134 アクセスルータ(AR)
140、142 モバイルルータ(MR)
150 モバイルノード(MN)
160 コレスポンデントノード(CN)
420、430、440、450、520、530、540、550 ノード
610 下位ネットワークインタフェース
620 ルーティング部
625 ルーティングヘッダ処理部
630 登録部
640 プレフィックステーブル
650 登録テーブル

Claims (12)

  1. 配下のネットワーク内における通信ノードの位置を特定する局所的なアドレスと、前記通信ノードが外部のネットワークとの通信を行う際に利用される大局的なアドレスとが関連付けられたアドレス対応情報を保持し、階層的なネットワークの管理を行うモビリティアンカポイントと、モバイルネットワークを配下に有するモバイルルータと、前記モバイルネットワークに接続しており、前記モバイルネットワーク内で通知されているプレフィックスに基づいて構成されるアドレスを使用して通信を行うモバイルノードとを有する通信システムにおいて、前記モビリティアンカポイントの管理下に前記モバイルルータが接続されており、前記モビリティアンカポイントが、前記モバイルルータ及び前記モバイルノードに係る前記アドレス対応情報を保持している状態におけるパケット転送制御方法であって、
    前記モビリティアンカポイントが、前記モバイルルータの配下に存在する前記モバイルネットワークの前記プレフィックスを把握するプレフィックス把握ステップと、
    前記モビリティアンカポイントが、前記モバイルルータの前記プレフィックスに基づいて、前記モビリティアンカポイントから前記モバイルノードへの経路の中継点となる1つ又は複数のモバイルルータのアドレスリストを生成する中間アドレスリスト生成ステップを有するパケット転送制御方法。
  2. 前記モビリティアンカポイントが前記モバイルノードの前記大局的なアドレスあてのパケットを前記モバイルノードに転送する場合、前記パケットに前記アドレスリストを付加するとともに、前記パケットをカプセル化して、カプセル化パケットのあて先アドレスに次のホップに位置する前記モバイルルータの前記局所的なアドレスを設定するパケット転送ステップを有する請求項1に記載のパケット転送制御方法。
  3. 前記カプセル化パケットに付加されるルーティングヘッダ内にアドレスリストが挿入される請求項2に記載のパケット転送制御方法。
  4. 前記モバイルノードと前記モビリティアンカポイントとの間の経路の中継点に位置する前記モバイルルータは、前記カプセル化パケットを転送する際に、前記アドレスリストを参照して、前記カプセル化パケットのあて先アドレスを、前記アドレスリストの所定の箇所に存在する前記モバイルルータの前記局所的なアドレスと交換するあて先アドレス交換ステップを有する請求項2又は3に記載のパケット転送制御方法。
  5. 前記モバイルノードが、前記アドレスリストを取得するアドレスリスト取得ステップと、
    前記モバイルノードが、前記モビリティアンカポイントを経由するパケットの送信を行う際に、前記アドレスリストを逆順にした逆順アドレスリストを前記パケットに付加するとともに、前記モビリティアンカポイントをあて先アドレスに設定したカプセル化パケットで前記パケットをカプセル化して送信するパケット送信ステップとを、
    有する請求項1から3のいずれか1つに記載のパケット転送制御方法。
  6. 前記カプセル化パケットに付加されるリバースルーティングヘッダ内に前記逆順アドレスリストが挿入される請求項5に記載のパケット転送制御方法。
  7. 前記モバイルノードと前記モビリティアンカポイントとの間の経路の中継点に位置する前記モバイルルータは、前記カプセル化パケットを転送する際に、前記アドレスリストを参照して、前記カプセル化パケットの送信元アドレスを、自身の前記局所的なアドレスと交換する送信元アドレス交換ステップを有する請求項4又は5に記載のパケット転送制御方法。
  8. 階層的なネットワークの管理を行うモビリティアンカポイントが有するパケット転送制御装置であって、
    配下のネットワーク内における通信ノードの位置を特定する局所的なアドレスと、前記通信ノードが外部のネットワークとの通信を行う際に利用される大局的なアドレスとが関連付けられたアドレス対応情報を保持する登録テーブル格納手段と、
    前記登録テーブル格納手段に前記アドレス対応情報が登録されているモバイルルータの配下に存在するモバイルネットワークのプレフィックスを保持するプレフィックス格納手段と、
    前記モバイルルータの前記プレフィックスに基づいて、前記モバイルノードと前記モビリティアンカポイントとの間の経路の中継点となる1つ又は複数のモバイルルータのアドレスリストを生成する中間アドレスリスト生成手段とを、
    有するパケット転送制御装置。
  9. 前記モバイルノードの前記大局的なアドレスあてのパケットを前記モバイルノードに転送する場合、前記パケットに前記アドレスリストを付加するとともに、前記パケットをカプセル化するカプセル化手段と、
    前記カプセル化手段で生成されたカプセル化パケットのあて先アドレスに次のホップに位置する前記モバイルルータの前記局所的なアドレスを設定するアドレス設定手段とを、 有する請求項8に記載のパケット転送制御装置。
  10. モバイルネットワークを配下に有するモバイルルータのパケット転送制御装置であって、
    上位に存在するモビリティアンカポイントから、複数のアドレスを含むアドレスリストが付加されたカプセル化パケットを受信するパケット受信手段と、
    前記アドレスリストを参照して、前記カプセル化パケットのあて先アドレスを、前記アドレスリストの所定の箇所に存在する前記モバイルルータの前記局所的なアドレスと交換するあて先アドレス交換手段と、
    前記あて先アドレスが交換された前記カプセル化パケットを送信するパケット送信手段とを、
    有するパケット転送制御装置。
  11. モバイルネットワークを配下に有するモバイルルータのパケット転送制御装置であって、
    下位に存在するモバイルノードから、複数のアドレスを含むアドレスリストが付加されたカプセル化パケットを受信するパケット受信手段と、
    前記アドレスリストを参照して、前記カプセル化パケットの送信元アドレスを、前記アドレスリスト内の自身のアドレスと交換する送信元アドレス交換手段と、
    前記送信元アドレスが交換された前記カプセル化パケットを送信するパケット送信手段とを、
    有するパケット転送制御装置。
  12. モビリティアンカポイントの管理下に存在するモバイルルータによって形成されたモバイルネットワーク内の通信ノードであって、
    前記モビリティアンカポイントから前記通信ノードへの経路の中継点となる1つ又は複数のモバイルルータのアドレスリストを取得するアドレスリスト取得手段と、
    前記モビリティアンカポイントを経由するパケットの送信を行う際に、前記アドレスリストを逆順にした逆順アドレスリストを前記パケットに付加するとともに、前記モビリティアンカポイントをあて先アドレスに設定したカプセル化パケットで前記パケットをカプセル化して送信するパケット送信手段とを、
    有する通信ノード。
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