しかし、バックル部分等の固定部分に張力測定センサを設けると、このバックル部分等のサイズが大きくなり、バックル部分等が設けられるシートに関して、設計上の制約が多くなる虞がある。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、チャイルドシート装着状態と乗員の着座状態とを精度良く識別検出することができ、しかもシート設計上の制約とならないチャイルドシートの装着検出方法および装置を提供することを目的とするものである。
本発明に係るチャイルドシートの装着検出方法および装置は、少なくともシートベルトのベルト本体の引出し量の変動量に基づいて、チャイルドシートの装着状態を検出するものである。
本発明に係る第1のチャイルドシートの装着検出方法は、ベルト引出し量とベルト引出し量変動量によって、チャイルドシートの装着または非装着を判定するものである。
すなわち、本発明に係る第1のチャイルドシートの装着検出方法は、乗員席用に設けられたシートベルトのベルト体によって前記乗員席に固定されるチャイルドシートが該乗員席に装着されているか否かを、前記ベルト体の引出し量および所定時間内における前記ベルト体の引出し量の変動量に基づいて検出することを特徴とする。
このように構成された本発明に係る第1のチャイルドシートの装着検出方法によれば、ベルト体の張力を検出する必要がないため、張力を検出する従来の方法に比べて、乗員席の設計上の制約を低減することができる。一方、ベルト体の引出し量の検出および引出し量の変動量の検出が新たに必要になるが、このベルト体の引出し量の検出等は、乗員席自体において検出するものではないため、乗員席の設計上の制約とはならない。
そして、ベルト体の引出し量に応じて、チャイルドシートが装着されているか、または乗員が着座しているかを仮に判定することができ、乗員が着座している場合には乗員席上における乗員の動きに応じてその引出し量が所定時間内に変動するのに対して、チャイルドシートが装着されている場合には乗員席上においてチャイルドシートは動かないため引出し量が所定時間内に変動することは殆どなく、したがって、引出し量の変動量に応じて、チャイルドシートの装着状態か、あるいは乗員の着座状態かを、精度よく検出することができる。
なお、引出し量の変動量に応じてとは、引出し量の変動量が所定値を1回だけ超えたか否かだけで判定する方法に限らず、引出し量の変動量が所定値を超えた回数が所定回数に達したか否かに応じて判定する方法であってもよく、このように所定回数分の監視を行うことによって、突発的に生じた1回の大きな変動のみによって判定する方法よりも、信頼性を高めることができる。
また、引出し量の変動量、すなわち変動成分を検出すれば足りるのであって、必ずしも引出し量の絶対値を検出した上で変動量を検出するものである必要はない。
さらに、シートベルトがいわゆるALR付きのものである場合は、チャイルドシートの装着状態では引出し量は変動しないため、チャイルドシートの装着状態と乗員の着座状態とを、より一層精度よく識別して検出することができる。
また、本発明に係る第1のチャイルドシートの装着検出方法において、前記ベルト体の引出し量が、前記チャイルドシートが前記乗員席に装着されている状態における前記ベルト体の引出し量として予め求められた引出し量閾値よりも小さいときは、前記乗員席に前記チャイルドシートが装着されていないと判定し、前記ベルト体の引出し量が前記引出し量閾値以上であり、かつ前記所定時間内における前記ベルト体の引出し量の変動量が、乗員が前記乗員席に着座している状態における前記ベルト体の引出し量の変動量として予め求められた変動量閾値よりも小さいときは、前記乗員席に前記チャイルドシートが装着されていると判定するのが好ましい。
ここで、引出し量閾値および変動量閾値は、実験的あるいは経験的に予め求めておけばよく、このように構成された本発明に係る第1のチャイルドシートの装着検出方法によれば、予め設定された各閾値との比較に基づいてチャイルドシートの装着有無を判定するため、チャイルドシートの装着有無を信頼性高く検出することができる。
本発明に係る第2のチャイルドシートの装着検出方法は、シート負荷とベルト引出し量変動量によって、チャイルドシートの装着または非装着を判定するものである。
すなわち、本発明に係る第2のチャイルドシートの装着検出方法は、乗員席用に設けられたシートベルトのベルト体によって前記乗員席に固定されるチャイルドシートが該乗員席に装着されているか否かを、前記乗員席への負荷および所定時間内における前記ベルト体の引出し量の変動量に基づいて検出することを特徴とする。
このように構成された本発明に係る第2のチャイルドシートの装着検出方法によれば、ベルト体の張力を検出する必要がないため、張力を検出する従来の方法に比べて、乗員席の設計上の制約を低減することができる。一方、ベルト体の引出し量の検出が新たに必要になるが、このベルト体の引出し量の検出は、乗員席自体において検出するものではないため、乗員席の設計上の制約とはならない。
また、乗員席への負荷は、乗員席のシートクッション等に、内部に気体や流体等を充填した嚢体を組み込み、このシートクッション等に加わった重量等によって嚢体内部の圧力上昇を検出するなどして簡単に検出することができるが、このような嚢体をシートクッション等に組み入れることは、シートクッション自体が適当な大きさおよび弾性を有するものであるため、乗員席の設計上の制約とはならない。
そして、乗員席への負荷に応じて、乗員席に、チャイルドシートも乗員も装着あるいは着座しているか否かを仮に判定することができ、乗員が着座している場合には乗員席上における乗員の動きに応じてその引出し量が所定時間内に変動するのに対して、チャイルドシートが装着されている場合には乗員席上においてチャイルドシートは動かないため引出し量が所定時間内に変動することは殆どなく、したがって、引出し量の変動量に応じて、チャイルドシートの装着状態か、あるいは乗員の着座状態かを、精度よく検出することができる。
なお、引出し量の変動量に応じてとは、引出し量の変動量が所定値を1回だけ超えたか否かだけで判定する方法に限らず、引出し量の変動量が所定値を超えた回数が所定回数に達したか否かに応じて判定する方法であってもよく、このように所定回数分の監視を行うことによって、突発的に生じた1回の大きな変動のみによって判定する方法よりも、信頼性を高めることができる。
また、引出し量の変動量、すなわち変動成分を検出すれば足りるのであって、必ずしも引出し量の絶対値を検出した上で変動量を検出するものである必要はない。
さらに、シートベルトがいわゆるALR付きのものである場合は、本発明に係る第1のチャイルドシートの装着検出方法の場合と同様に、チャイルドシートの装着状態と乗員の着座状態とを、より一層精度よく識別して検出することができる。
本発明に係る第2のチャイルドシートの装着検出方法において、前記乗員席への負荷が、該乗員席への無負荷状態と負荷状態とを識別しうる値として予め設定された負荷閾値よりも小さいときは、前記乗員席に前記チャイルドシートが装着されていないと判定し、前記乗員席への負荷が前記負荷閾値以上であって、前記所定時間内における前記ベルト体の引出し量の変動量が、乗員が前記乗員席に着座している状態における前記ベルト体の引出し量の変動量として予め求められた変動量閾値よりも小さいときは、前記乗員席に前記チャイルドシートが装着されていると判定するのが好ましい。
ここで、負荷閾値および変動量閾値は、実験的あるいは経験的に予め求めておけばよく、このように構成された本発明に係る第2のチャイルドシートの装着検出方法によれば、予め設定された各閾値との比較に基づいてチャイルドシートの装着有無を判定するため、チャイルドシートの装着有無を信頼性高く検出することができる。
また、本発明に係る各チャイルドシートの装着検出方法において、前記ベルト体の引出し量は、前記ベルト体の長手方向についての位置を表すものとして該ベルト体に設けられた標識を、光学的、磁気的または電気的に読み取ることによって検出するのが好ましい。
このように構成された本発明に係る各チャイルドシートの装着検出方法によれば、ベルト体の引出し量に応じてベルト体の長手方向に設けられた標識が移動し、この移動する標識を光学的、磁気的または電気的に検出することによって、ベルト体の引出し量を簡単に検出することができる。
なお、ベルト体に設けられる標識は、ベルト体の長手方向の全域に亘って連続的に設けられてもよいし、適当な間隔を持って離散的に設けられてもよい。また、標識としては、例えば光学的に検出可能なものとしては、1次元のバーコードや2次元のQRコード等であり、その他磁気的に検出可能なものや電気的に検出可能なものを、適用することができる。磁気的に検出可能な標識や電気的に検出可能な標識は、ベルト体の表面のみならず、表面からは視認されないベルト体の内部に設けてもよい。
また、本発明に係る各チャイルドシートの装着検出方法において、乗員席の前後方向位置を検出し、前記検出された前記ベルト体の引出し量を、前記検出された乗員席の前後方向位置に応じて補正し、この補正後のベルト体の引出し量を前記ベルト体の引出し量として適用して判定するのが好ましい。
乗員席を前後方向にスライドさせてこの乗員席の前後方向位置が変化するに伴って、ベルト体の引出し量が変化するが、このように構成された本発明に係る各チャイルドシートの装着検出方法によれば、検出された乗員席の前後方向位置に応じて、検出されたベルト体の引出し量を補正するため、乗員席の前後方向位置が変化したことに起因するベルト体の引出し量の変動分はキャンセルされて、ベルト体の引出し量に応じたチャイルドシートの装着検出に関して影響が及ぶのを防止することができる。
本発明に係る第1のチャイルドシートの装着検出装置は、ベルト引出し量とベルト引出し量変動量によって、チャイルドシートの装着または非装着を判定するものである。
すなわち、本発明に係る第1のチャイルドシートの装着検出装置は、乗員席用に設けられたシートベルトのベルト体の引出し量を検出するベルト引出し量検出手段と、所定時間を計測する計時手段と、前記計時手段によって計測された所定時間内における、前記ベルト引出し量検出手段によって検出された前記ベルト体の引出し量の変動量を算出する変動量算出手段とを有する引出し量変動量検出手段と、前記ベルト引出し量検出手段によって検出された前記ベルト体の引出し量、および前記引出し量変動量検出手段によって検出された前記変動量に基づいて、前記乗員席用に設けられたシートベルトのベルト体によって該乗員席に固定されるチャイルドシートが該乗員席に装着されているか否かを判定する判定手段とを備えたことを特徴とする。
このように構成された本発明に係る第1のチャイルドシートの装着検出装置によれば、引出し量変動量検出手段を構成するベルト引出し量検出手段が、乗員席用に設けられたシートベルトのベルト体の引出し量を検出し、同じく引出し量変動量検出手段を構成する計時手段が所定時間を計測し、同じく引出し量変動量検出手段を構成する変動量算出手段が、計時手段によって計測された所定時間内における、ベルト引出し量検出手段によって検出されたベルト体の引出し量の変動量を算出し、判定手段が、ベルト引出し量検出手段によって検出されたベルト体の引出し量、および引出し量変動量検出手段によって検出された変動量に基づいて、乗員席用に設けられたシートベルトのベルト体によって該乗員席に固定されるチャイルドシートが該乗員席に装着されているか否かを判定する。
このように、従来の装置に設けられていた張力測定センサを、シートベルトのバックル部分等固定部分に設ける必要がないため、乗員席の設計上の制約を低減することができる。一方、ベルト引出し量検出手段および引出し量変動量検出手段が新たに必要になるが、このベルト引出し量検出手段等は、乗員席自体に設けるものではないため、乗員席の設計上の制約とはならない。
そして、ベルト体の引出し量に応じて、チャイルドシートが装着されているか、または乗員が着座しているかを仮に判定することができ、乗員が着座している場合には乗員席上における乗員の動きに応じてその引出し量が所定時間内に変動するのに対して、チャイルドシートが装着されている場合には乗員席上においてチャイルドシートは動かないため引出し量が所定時間内に変動することは殆どなく、したがって、引出し量の変動量に応じて、チャイルドシートの装着状態か、あるいは乗員の着座状態かを、精度よく検出することができる。
なお、引出し量の変動量に応じてとは、引出し量の変動量が所定値を1回だけ超えたか否かだけで判定するものに限らず、引出し量の変動量が所定値を超えた回数が所定回数に達したか否かに応じて判定するものであってもよく、このように所定回数分の監視を行うことによって、突発的に生じた1回の大きな変動のみによって判定するものよりも、信頼性を高めることができる。
さらに、シートベルトがいわゆるALR付きのものである場合は、チャイルドシートの装着状態では引出し量は変動しないため、チャイルドシートの装着状態と乗員の着座状態とを、より一層精度よく識別して検出することができる。
また、本発明に係る第1のチャイルドシートの装着検出装置において、前記判定手段は、前記ベルト体の引出し量が、前記チャイルドシートが前記乗員席に装着されている状態における前記ベルト体の引出し量として予め求められた引出し量閾値よりも小さいときは、前記乗員席に前記チャイルドシートが装着されていないと判定し、前記引出し量が前記引出し量閾値以上であって、前記変動量が、乗員が前記乗員席に着座している状態における前記変動量として予め求められた変動量閾値よりも小さいときは、前記乗員席に前記チャイルドシートが装着されていると判定するのが好ましい。
ここで、引出し量閾値および変動量閾値は、実験的あるいは経験的に予め求めておけばよく、このように構成された本発明に係る第1のチャイルドシートの装着検出装置によれば、判定手段が、予め設定された各閾値との比較に基づいてチャイルドシートの装着有無を判定するため、チャイルドシートの装着有無を信頼性高く検出することができる。
本発明に係る第2のチャイルドシートの装着検出装置は、シート負荷とベルト引出し量変動量によって、チャイルドシートの装着または非装着を判定するものである。
すなわち、本発明に係る第2のチャイルドシートの装着検出装置は、乗員席用に設けられたシートベルトのベルト体の、所定時間内における引出し量の変動量を検出する引出し量変動量検出手段と、前記乗員席への負荷を検出する負荷検出手段と、前記負荷検出手段によって検出された負荷、および前記引出し量変動量検出手段によって検出された前記変動量に基づいて、前記乗員席用に設けられたシートベルトのベルト体によって該乗員席に固定されるチャイルドシートが該乗員席に装着されているか否かを判定する判定手段とを備えたことを特徴とする。
このように構成された本発明に係る第2のチャイルドシートの装着検出装置によれば、引出し量変動量検出手段が乗員席用に設けられたシートベルトのベルト体の、所定時間内における引出し量の変動量を検出し、負荷検出手段が乗員席への負荷を検出し、判定手段が、負荷検出手段によって検出された負荷、および引出し量変動量検出手段によって検出された変動量に基づいて、乗員席用に設けられたシートベルトのベルト体によって該乗員席に固定されるチャイルドシートが該乗員席に装着されているか否かを判定する。
このように、従来の装置に設けられていた張力測定センサを、シートベルトのバックル部分等固定部分に設ける必要がないため、乗員席の設計上の制約を低減することができる。一方、ベルト引出し量変動量検出手段が新たに必要になるが、このベルト引出し量変動量検出手段は、乗員席自体に設けるものではないため、乗員席の設計上の制約とはならない。
また、負荷検出手段は、乗員席のシートクッション等に、内部に気体や流体等を充填した嚢体を組み込み、このシートクッション等に加わった重量等によって嚢体内部の圧力上昇を検出するなどして簡単に検出することができるが、このような嚢体をシートクッション等に組み入れることは、シートクッション自体が適当な大きさおよび弾性を有するものであるため、乗員席の設計上の制約とはならない。
そして、乗員席への負荷に応じて、乗員席に、チャイルドシートも乗員も装着あるいは着座しているか否かを仮に判定することができ、乗員が着座している場合には乗員席上における乗員の動きに応じてその引出し量が所定時間内に変動するのに対して、チャイルドシートが装着されている場合には乗員席上においてチャイルドシートは動かないため引出し量が所定時間内に変動することは殆どなく、したがって、引出し量の変動量に応じて、チャイルドシートの装着状態か、あるいは乗員の着座状態かを、精度よく検出することができる。
なお、引出し量の変動量に応じてとは、引出し量の変動量が所定値を1回だけ超えたか否かだけで判定するものに限らず、引出し量の変動量が所定値を超えた回数が所定回数に達したか否かに応じて判定するものであってもよく、このように所定回数分の監視を行うことによって、突発的に生じた1回の大きな変動のみによって判定するものよりも、信頼性を高めることができる。
また、引出し量変動量検出手段は、引出し量の変動量、すなわち変動成分を検出すれば足りるのであって、必ずしも引出し量の絶対値を検出した上で変動量を検出するものである必要はない。
さらに、シートベルトがいわゆるALR付きのものである場合は、本発明に係る第1のチャイルドシートの装着検出装置の場合と同様に、チャイルドシートの装着状態と乗員の着座状態とを、より一層精度よく識別して検出することができる。
本発明に係る第2のチャイルドシートの装着検出装置において、前記判定手段は、前記乗員席への負荷が、該乗員席への無負荷状態と負荷状態とを識別しうる値として予め設定された負荷閾値よりも小さいときは、前記乗員席に前記チャイルドシートが装着されていないと判定し、前記乗員席への負荷が前記負荷閾値以上であって、前記変動量が、乗員が前記乗員席に着座している状態における前記変動量として予め求められた変動量閾値よりも小さいときは、前記乗員席に前記チャイルドシートが装着されていると判定するのが好ましい。
ここで、負荷閾値および変動量閾値は、実験的あるいは経験的に予め求めておけばよく、このように構成された本発明に係る第2のチャイルドシートの装着検出装置によれば、判定手段が、予め設定された各閾値との比較に基づいてチャイルドシートの装着有無を判定するため、チャイルドシートの装着有無を信頼性高く検出することができる。
また、本発明に係る第2のチャイルドシートの装着検出装置において、前記引出し量変動量検出手段は、前記ベルト体の引出し量を検出するベルト引出し量検出手段と、所定時間を計測する計時手段と、前記計時手段によって計測された所定時間内における、前記ベルト引出し量検出手段によって検出された前記ベルト体の引出し量の変動量を算出する変動量算出手段とを備えたものであることが好ましい。
このように構成された本発明に係る第2のシートベルトの装着検出装置によれば、引出し量変動量検出手段を構成するベルト引出し量検出手段が、ベルト体の引出し量を検出し、同じく引出し量変動量検出手段を構成する計時手段が所定時間を計測し、同じく引出し量変動量検出手段を構成する変動量算出手段が、計時手段によって計測された所定時間内における、ベルト引出し量検出手段によって検出されたベルト体の引出し量の変動量を算出することができ、簡単な構成で引出し量変動量検出手段を構成することができる。
また、本発明に係る各チャイルドシートの装着検出装置において、ベルト引出し量検出手段は、前記ベルト体の長手方向についての位置を表すものとして該ベルト体に設けられた標識と、前記標識を光学的、磁気的または電気的に読み取る標識読取手段と、前記標識読取手段によって読み取られた標識に応じて前記ベルト体の引出し量を算出する算出手段とを備えた構成とするのが好ましい。
このように構成された本発明に係る各チャイルドシートの装着検出装置によれば、ベルト体の引出し量に応じてベルト体の長手方向に設けられた標識が移動し、標識読取手段が、この移動する標識を光学的、磁気的または電気的に読み取り、算出手段が、読み取られた標識に応じて前記ベルト体の引出し量を算出することによって、ベルト体の引出し量を簡単に検出することができる。
なお、ベルト体に設けられる標識は、ベルト体の長手方向の全域に亘って連続的に設けられてもよいし、適当な間隔を持って離散的に設けられてもよい。また、標識としては、例えば光学的に検出可能なものとしては、1次元のバーコードや2次元のQRコード等であり、その他磁気的に検出可能なものや電気的に検出可能なものを、適用することができる。磁気的に検出可能な標識や電気的に検出可能な標識は、ベルト体の表面のみならず、表面からは視認されないベルト体の内部に設けてもよい。
また、本発明に係る各チャイルドシートの装着検出装置において、前記乗員席の前後方向位置を検出するシート位置検出手段をさらに備え、前記判定手段は、前記ベルト引出し量検出手段によって検出された前記ベルト体の引出し量を、前記シート位置検出手段によって検出された乗員席の前後方向位置に応じて補正し、この補正後のベルト体の引出し量を前記ベルト体の引出し量として適用して判定する構成とするのが好ましい。
乗員席を前後方向にスライドさせてこの乗員席の前後方向位置が変化するに伴って、ベルト体の引出し量が変化するが、このように構成された本発明に係る各チャイルドシートの装着検出装置によれば、シート位置検出手段によって検出された乗員席の前後方向位置に応じて、判定手段が、検出されたベルト体の引出し量を補正するため、乗員席の前後方向位置が変化したことに起因するベルト体の引出し量の変動分はキャンセルされて、ベルト体の引出し量に応じたチャイルドシートの装着検出に関して影響が及ぶのを防止することができる。
以上、本発明に係る各チャイルドシート検出方法および各チャイルドシート検出装置によれば、チャイルドシートの装着の有無を精度よく検出することができるため、この検出結果に基づいてエアバッグの展開制御を行う場合には、より精度よく、またきめ細かく、展開制御を行うことができる。
具体的には、例えば、チャイルドシートが装着されているときは、エアバッグを展開しないように制御し、あるいはエアバッグの展開程度を、乗員が着座している場合における展開程度よりも緩和させた程度に制御すればよい。ここで、緩和させた程度とは、例えば、エアバッグの展開時の内部圧力を、乗員が着座している場合における展開時の内部圧力より小さくするなどである。
このように、チャイルドシートが装着されているときは、エアバッグを展開しないように制御し、あるいはエアバッグの展開程度を緩和させた程度に制御することにより、チャイルドシートに着座している乳幼児や小児に対するエアバッグの展開を適切化させることができる。
本発明に係るチャイルドシートの装着検出方法およびチャイルドシートの装着検出装置によれば、少なくともシートベルトのベルト本体の引出し量の変動量に基づいてチャイルドシートの装着状態を検出することができるため、ベルト体の張力を検出する従来の方法、装置に比べて、乗員席の設計上の制約を低減することができる。
一方、少なくともベルト体の引出し量の変動量は、乗員席にチャイルドシートが装着されている場合と乗員が着座している場合とで明確に有意な差があるため、このベルト体の引出し量の変動量に基づいて、チャイルドシートの装着有無を精度よく検出することができる。
以下、本発明のチャイルドシート装着検出方法およびチャイルドシート装着検出装置に係る最良の実施形態について、図面を参照して説明する。
まず最初に、本発明の実施形態の前提となる構成を、以下、(参考形態1)、(参考形態2)として説明する。これら参考形態1自体および参考形態2自体は、本発明の実施形態ではない。
(参考形態1)
図1,2は、後述する本発明のチャイルドシート装着検出装置を具体的なシート(乗員席)300に適用した場合の前提となる構成(参考形態1)を示す図、図3は図1,2に示した構成をブロック図として表わした図、図4は図3に示した構成による作用を示すフローチャートである。
まず、図1に示すように、車室内に設けられたシート300は、シートバック310、シートクッション320、およびシートクッション320の下部に設けられて、フロア700に対して前後方向にスライド可能に設けられたシートフレーム340を備えている。また、シート300には、後述するシートベルト200のベルト体230が通されたタングプレート250と連結されるバックル260が固定部材330によって結合されている。
シートベルト300は、ベルト体230と、ベルト体230が挿通されたタングプレート250と、ベルト体230が巻回されているリトラクタ240と、ベルト体230の一端をフロア700に固定する固定部270と、タングプレート250と連結されるバックル260とから構成されており、リトラクタ240はトリム500の背面空間に固定され、ベルト体230のうちタングプレート250とリトラクタ240との間の部分が、トリム500に形成された切欠き510を通過してトリム500の表裏を貫通し、ショルダーアンカー520に通された、いわゆる3点式のシートベルトである。また、リトラクタ240には、ELR機構およびALR機構が設けられている。
なお、ベルト体230については説明の便宜上、タングプレート250を境界として、乗員400の上半身に掛る肩掛け部分210と、腰部に掛る腰掛け部分220とに区分けするものとし、肩掛け部分210には、その長手方向についての位置を表すものとして光学的に読取り可能なバーコード(標識)40が付されている。また、ショルダーアンカー520には、肩掛け部分210に付されたバーコード40を読み取る標識読取手段(バーコード読取りセンサ等)20が固定的に設けられている。
一方、車室のフロア700には、シートフレーム340の前後方向に沿った位置を検出するシート位置検出手段(移動量検出センサ等)50が設けられている。
参考形態1に係るチャイルドシート装着検出装置100は、図3に示すように、ベルト体230の肩掛け部分210の引出し量を検出するベルト引出し量検出手段10と、ベルト引出し量検出手段10によって検出されたベルト体230の引出し量に基づいて、ベルト体230によってシート300に固定されるチャイルドシート(小)600(図2参照)またはチャイルドシート(大)620がこのシート300に装着されているか否かを判定する判定手段(コントロールユニット等)60とを備えた構成である。
さらに、このチャイルドシート装着検出装置100は、シート位置検出手段50を備え、判定手段60は、ベルト引出し量検出手段10によって検出された肩掛け部分210の引出し量を、シート位置検出手段50によって検出されたシート300の前後方向位置に応じて補正し、この補正後のベルト体の引出し量をベルト体の引出し量として適用して判定する。
判定手段60には、図2に示したチャイルドシート(小)600がシート300に装着されている状態におけるベルト体230の引出し量として予め求められた閾値(第一の引出し量閾値)T1と、図示省略のチャイルドシート(大)620がシート300に装着されている状態におけるベルト体230の引出し量として予め求められた閾値T2(>T1)と、乗員400がシート300に着座している状態におけるベルト体230の引出し量として予め求められた閾値(第二の引出し量閾値)T3(>T2)とが記憶されている。
なお、ベルト体230によってチャイルドシート(小)600をシート300に固定する場合、ベルト体230の肩掛け部210等は、チャイルドシート(小)600のシートバックフレーム部分610に掛け回され、しかもこのシートバックフレーム610はシートバック310に近接あるいは密着して装着されるため、ベルト体230の引出し量は、乗員400が着座している状態における引出し量よりも極めて小さいものとなっている。
チャイルドシート(大)620が装着されている場合も同様であるが、この場合の引出し量は、チャイルドシート(小)600が装着されている状態の引出し量よりは大きく、上述した各閾値T1,T2,T3は、これらの各状態を明確に識別しうるような値として設定されている。
そして、判定手段60は、ベルト体230の引出し量が閾値T1よりも小さいときは、シート300に大小いずれのチャイルドシート600,620も装着されておらず、しかも乗員400も着座していないと判定し、ベルト体230の引出し量が閾値T1以上であって閾値T2よりも小さいときは、シート300にチャイルドシート(小)600が装着されていると判定し、ベルト体230の引出し量が閾値T2以上であって閾値T3よりも小さいときは、シート300にチャイルドシート(大)620が装着されていると判定し、ベルト体230の引出し量が閾値T3以上であるときは、シート300に大小いずれのチャイルドシート600,620も装着されておらず、乗員400が着座していると判定するように構成されている。
また、ベルト引出し量検出手段10は、肩掛け部分210に付されたバーコード40を光学的に読み取る標識読取手段20と、この標識読取手段20によって読み取られたバーコード40に応じて、肩掛け部分210の引出し量を算出する算出手段30とを備えている。
次に、この参考形態1に係るチャイルドシート装着検出装置100の作用について、図4に示したフローチャートにしたがって説明する。
前提として、シート300に、図1に示すように乗員400が着座してシートベルト200を装着している状態においては、閾値T3以上の長さのベルト体230がリトラクタ240から引き出され、図2に示すようにチャイルドシート(小)600が装着されている状態においては、閾値T1以上T2未満の長さのベルト体230がリトラクタ240から引き出され、チャイルドシート(大)620が装着されている状態においては、閾値T2以上T3未満の長さのベルト体230がリトラクタ240から引き出され、シート300に、大小いずれのチャイルドシート600,620も装着されておらず、しかも乗員400も着座していない状態においては、リトラクタ240から引き出されているベルト体230の長さは閾値T1未満となる。
まず、上述したいずれかの状態によってベルト体230が引き出されると、標識読取手段20がベルト体230に付されたバーコード40を読み取り(#1)、この読み取って得られた内容が算出手段30に入力されて、算出手段30がベルト体230の引出し量を算出し(#12)、この算出された引出し量は判定手段60に入力される。
一方、シート位置検出手段50がシートフレーム340の前後方向に沿った位置を検出し(#13)、検出された位置が判定手段60に入力される。
判定手段60は、入力されたシートフレーム340の前後方向に沿った位置が、予め設定された基準位置に対して、前後方向にどの程度変位しているかの変位量を算出し、算出された変位量に応じて、算出手段30から入力された引出し量を補正処理する(#14)。
ここで、上述した各閾値T1,T2,T3は、シートフレーム340の前後方向に沿った位置が基準位置にあるときのものとして設定されているため、ステップ14(#14)における補正処理は、後述する引出し量と各閾値T1,T2,T3との大小比較を精度よく行うための処理である。
次いで、判定手段60は、補正処理して得られた補正後引出し量と閾値T1とを大小比較し(#15)、補正後引出し量が閾値T1よりも小さいときは、シート300には、大小いずれのチャイルドシート600,620も装着されておらず、しかも乗員400も着座していないと判定する(#18)。一方、補正後引出し量が閾値T1以上であるときは、判定手段60は、補正後引出し量と閾値T2と大小比較し(#16)、補正後引出し量が閾値T2よりも小さいときは、シート300には、チャイルドシート(小)600が装着されていると判定する(#19)。
また、補正後引出し量が閾値T2以上であるときは、判定手段60は、補正後引出し量と閾値T3と大小比較し(#17)、補正後引出し量が閾値T3よりも小さいときは、シート300には、チャイルドシート(大)620が装着されていると判定する(#20)。補正後引出し量が閾値T3以上であるときは、判定手段60は、シート300には、大小いずれのチャイルドシート600,620も装着されておらず、乗員400が着座していると判定する(#21)。
このように、参考形態1に係るチャイルドシート装着検出装置100によれば、ベルト体230の引出し量に基づいて、チャイルドシート600,620の装着有無を精度よく検出することができる。しかも、シートベルト200のバックル260等固定部分に、従来の装置に設けられていた張力測定センサを設ける必要がないため、シート300の設計上の制約を低減することができる。
そして、チャイルドシート600,620の装着の有無を精度よく検出することができるため、この検出結果に基づいてエアバックコントロールユニット(図示せず)によりエアバッグの展開制御を行う場合には、より精度よく、またきめ細かく、展開制御を行うことができる。
具体的には、例えば、大小いずれかのチャイルドシート600,620が装着されているときは、エアバッグを展開しないように制御し、あるいはエアバッグの展開程度を、乗員400が着座している場合における展開程度よりも緩和させた程度に制御することができる。また、展開程度を、チャイルドシートの大小に応じて制御することもできる。
さらに、エアバッグの展開制御だけでなく、アクティブセーフティの装備として用いられるロードリミッター付プリテンショナELR(緊急ロック式巻取装置)シートベルトの張力制御にも利用することができる。
(参考形態2)
図5は参考形態2を示す図3相当のブロック図、図6は図5に示した構成による作用である。
なお、この参考形態2を具体的なシート300に適用した構成については、シートクッション320に負荷検出手段である圧力センサ80を付加した以外、基本的に図1,2と同様であるため、図1,2相当の図は省略する。
参考形態2に係るチャイルドシート装着検出装置100は、ベルト体230の肩掛け部分210の引出し量を検出するベルト引出し量検出手段10と、シートクッション320の内部に設けられてシートクッション320に加わる負荷(圧力)を検出する圧力センサ80と、圧力センサ80によって検出された圧力およびベルト引出し量検出手段10によって検出されたベルト体230の引出し量に基づいて、ベルト体230によってシート300に固定されるチャイルドシート(小)600(図2参照)またはチャイルドシート(大)620がこのシート300に装着されているか否かを判定する判定手段(コントロールユニット等)60とを備えた構成である。
さらに、このチャイルドシート装着検出装置100は、シート位置検出手段50を備え、判定手段60は、ベルト引出し量検出手段10によって検出された肩掛け部分210の引出し量を、シート位置検出手段50によって検出されたシート300の前後方向位置に応じて補正し、この補正後のベルト体の引出し量をベルト体の引出し量として適用して判定する。
判定手段60には、圧力センサ80によって検出された負荷が無負荷状態と、大小いずれかのチャイルドシート600,620が装着された状態あるいは乗員400が着座している状態における負荷状態とを識別するに足る値として予め設定された閾値(負荷閾値)W0と、図示省略のチャイルドシート(大)620がシート300に装着されている状態におけるベルト体230の引出し量として予め求められた閾値T2と、乗員400がシート300に着座している状態におけるベルト体230の引出し量として予め求められた閾値(第二の引出し量閾値)T3(>T2)とが記憶されている。なお、閾値T2,T3は、参考形態1において説明したものと同様である。
そして、判定手段60は、検出された負荷が閾値W0よりも小さいときは、シート300に大小いずれのチャイルドシート600,620も装着されておらず、しかも乗員400も着座していないと判定し、負荷が閾値W0以上であってベルト体230の引出し量が閾値T2よりも小さいときは、シート300にチャイルドシート(小)600が装着されていると判定し、ベルト体230の引出し量が閾値T2以上であって閾値T3よりも小さいときは、シート300にチャイルドシート(大)620が装着されていると判定し、ベルト体230の引出し量が閾値T3以上であるときは、シート300に大小いずれのチャイルドシート600,620も装着されておらず、乗員400が着座していると判定するように構成されている。
また、ベルト引出し量検出手段10は、肩掛け部分210に付されたバーコード40を光学的に読み取る標識読取手段20と、この標識読取手段20によって読み取られたバーコード40に応じて、肩掛け部分210の引出し量を算出する算出手段30とを備えている。
次に、この参考形態2に係るチャイルドシート装着検出装置100の作用について、図6に示したフローチャートにしたがって説明する。
前提として、シート300に、図1に示すように乗員400が着座してシートベルト200を装着している状態においては、閾値T3以上の長さのベルト体230がリトラクタ240から引き出され、図2に示すようにチャイルドシート(小)600が装着されている状態においては、閾値T2未満の長さのベルト体230がリトラクタ240から引き出され、チャイルドシート(大)620が装着されている状態においては、閾値T2以上T3未満の長さのベルト体230がリトラクタ240から引き出され、シート300に、大小いずれのチャイルドシート600,620も装着されておらず、しかも乗員400も着座していない状態においては、圧力センサ80に加わる負荷は閾値W0未満となる。
まず、上述したいずれかの状態において、シートクッション320に加わっている負荷が圧力センサ80によって検出され(#31)、この検出された負荷は判定手段60に入力される。
また、標識読取手段20がベルト体230に付されたバーコード40を読み取り(#32)、この読み取って得られた内容が算出手段30に入力されて、算出手段30がベルト体230の引出し量を算出し(#33)、この算出された引出し量は判定手段60に入力される。
一方、シート位置検出手段50がシートフレーム340の前後方向に沿った位置を検出し(#34)、検出された位置が判定手段60に入力される。
判定手段60は、入力されたシートフレーム340の前後方向に沿った位置が、予め設定された基準位置に対して、前後方向にどの程度変位しているかの変位量を算出し、算出された変位量に応じて、算出手段30から入力された引出し量を補正処理する(#35)。
次いで、判定手段60は、入力された負荷と閾値W0とを大小比較し(#32)、判定手段60は、検出された負荷が閾値W0よりも小さいときは、シート300に大小いずれのチャイルドシート600,620も装着されておらず、しかも乗員400も着座していないと判定し(#40)、負荷が閾値W0以上であるときは、判定手段60は、補正処理して得られた補正後引出し量と閾値T2とを大小比較し(#37)、補正後引出し量が閾値T2よりも小さいときは、シート300には、チャイルドシート(小)600が装着されていると判定する(#41)。
また、補正後引出し量が閾値T2以上であるときは、判定手段60は、補正後引出し量と閾値T3と大小比較し(#38)、補正後引出し量が閾値T3よりも小さいときは、シート300には、チャイルドシート(大)620が装着されていると判定する(#42)。補正後引出し量が閾値T3以上であるときは、判定手段60は、シート300には、大小いずれのチャイルドシート600,620も装着されておらず、乗員400が着座していると判定する(#39)。
このように、参考形態2に係るチャイルドシート装着検出装置100によれば、シートクッション320に加わる負荷とベルト体230の引出し量とに基づいて、チャイルドシート600,620の装着有無を精度よく検出することができる。しかも、シートベルト200のバックル260等固定部分に、従来の装置に設けられていた張力測定センサを設ける必要がないため、シート300の設計上の制約を低減することができる。
そして、チャイルドシート600,620の装着の有無を精度よく検出することができるため、この検出結果に基づいてエアバックコントロールユニット(図示せず)によりエアバッグの展開制御を行う場合には、より精度よく、またきめ細かく、展開制御を行うことができる。
具体的には、例えば、大小いずれかのチャイルドシート600,620が装着されているときは、エアバッグを展開しないように制御し、あるいはエアバッグの展開程度を、乗員400が着座している場合における展開程度よりも緩和させた程度に制御することができる。また、展開程度を、チャイルドシートの大小に応じて制御することもできる。
さらに、エアバッグの展開制御だけでなく、アクティブセーフティの装備として用いられるロードリミッター付プリテンショナELRシートベルトの張力制御にも利用することができる。
(実施形態1)
図7は本発明の第2のチャイルドシート装着検出装置の実施形態を示す図3相当のブロック図、図8,9,10は図7に示した構成による作用であって、本発明の第2のチャイルドシート装着検出方法の形態を示すフローチャートである。
なお、この実施形態1を具体的なシート300に適用した構成の基本的な部分は、図1,2と同様であるため、図1,2相当の図は省略する。
本実施形態1に係るチャイルドシート装着検出装置100は、ベルト体230の肩掛け部分210の所定時間内におけるベルト引出し量の変動量を検出する引出し量変動量検出手段70と、シートクッション320の内部に設けられてシートクッション320に加わる負荷(圧力)を検出する圧力センサ80と、圧力センサ80によって検出された圧力および引出し量変動量検出手段70によって検出されたベルト体230の引出し量変動量に基づいて、ベルト体230によってシート300に固定されるチャイルドシート600がこのシート300に装着されているか否かを判定する判定手段(コントロールユニット等)60とを備えた構成である。
ここで、引出し量変動量検出手段70は、ベルト引出し量検出手段71(参考形態1,2におけるベルト引出し量検出手段10と同じ。)と、所定時間を計測する計時手段72と、計時手段72によって計測された所定時間内における、ベルト引出し量検出手段71によって検出されたベルト体230の引出し量の変動量を算出する変動量算出手段73とを備えた構成である。
また、このチャイルドシート装着検出装置100は、シート位置検出手段50を備え、判定手段60は、ベルト引出し量検出手段71によって検出された肩掛け部分210の引出し量を、シート位置検出手段50によって検出されたシート300の前後方向位置に応じて補正し、変動量算出手段73は、この補正後のベルト体230の引出し量について変動量を算出する。
判定手段60には、圧力センサ80によって検出された負荷が無負荷状態とチャイルドシート600が装着された状態あるいは乗員400が着座している状態における負荷状態とを識別するに足る値として予め設定された閾値(負荷閾値)W0と、乗員400が着座している状態におけるベルト体230の引出し量変動量とチャイルドシート600が装着されている状態におけるベルト体230の引出し量変動量とを識別するに足る値として予め求められた変動量閾値L0と、一定の時間内にベルト体230の引出し量変動量が変動量閾値L0を超えた回数Cとの比較対象として予め設定された回数閾値C0とが記憶されている。
そして、判定手段60は、検出された負荷が閾値W0よりも小さいときは、シート300にチャイルドシート600は装着されておらず、しかも乗員400も着座していないと判定し、負荷が閾値W0以上であって、引出し量変動量が一定時間内に変動量閾値L0を超えた回数Cが回数閾値C0以下であるときは、シート300にチャイルドシート600が装着されていると判定し、負荷が閾値W0以上であって、引出し量変動量が一定時間内に変動量閾値L0を超えた回数Cが回数閾値C0を超えたときは、シート300にチャイルドシート600が装着されておらず、乗員400が着座していると判定するように構成されている。
次に、この実施形態1に係るチャイルドシート装着検出装置100の作用について、図8〜10に示したフローチャートにしたがって説明する。なお、図8に示した処理および図9に示した処理は、例えば1秒間隔等の比較的短い時間間隔で行われ、図10に示した処理は、図8の処理や図9の処理よりも長い時間間隔(例えば、1分間隔等。)で行われる。また、図9の処理は図8の処理が終了した後に行われるものとする。
まず、図8のフローチャート(第1ルーチン)に示すように、例えば1秒毎等の短時間間隔で、シートクッション320に加わっている負荷が圧力センサ80によって検出され(#51)、この検出された負荷は判定手段60に入力される。判定手段60は、この入力された負荷と負荷閾値W0とを大小比較し(#52)、検出された負荷が閾値W0よりも小さいときは、シート300にチャイルドシート600は装着されておらず、しかも乗員400も着座していないと判定し(#53)、負荷が閾値W0以上であるときは、この処理を終了して、図9のフローチャートに示した処理(第2ルーチン)に移行する。
第2ルーチンは、例えば1秒毎等の短時間間隔で繰り返され、ベルト引出し量検出手段71がベルト体230に付されたバーコード40を読み取って(#61)、ベルト体230の引出し量を検出し(#62)、この検出された引出し量は判定手段60に入力される。
一方、シート位置検出手段50がシートフレーム340の前後方向に沿った位置を検出し(#63)、検出された位置が判定手段60に入力される。
判定手段60は、入力されたシートフレーム340の前後方向に沿った位置が、予め設定された基準位置に対して、前後方向にどの程度変位しているかの変位量を算出し、算出された変位量に応じて、入力された引出し量を補正処理し、この補正後の引出し量を現在の補正後引出し量L2として設定する(#64)。
次いで、ベルト引出し量変動量検出手段70の変動量算出手段73が、前回の第3ルーチンで検出された補正後の引出し量L1(後述)との差の絶対値(=|L1−L2|)を算出し、この絶対値すなわち引出し量の変動量を判定手段60に入力する。
判定手段60は、入力された引出し量の変動量と、予め設定された変動量の閾値L0とを大小比較し(#65)、入力された引出し量の変動量が閾値L0を超えているときは、カウント値Cを1繰り上げ(#66)、超えていないときはカウント値Cをそのまま維持して、1サイクルの処理を終了する。
この第2ルーチンの1サイクルの処理は、計時手段72によって計時された時間間隔すなわち例えば1秒間隔で繰り返し行われるため、引出し量の変動量が閾値L0を超えている回数が多い場合には、カウント値Cの値は大きくなり、引出し量の変動量が閾値L0を超えている回数が少ない場合には、カウント値Cの値は小さいままとなる。
なお、このカウント値Cが大きい場合は、ベルト体230の引出し量が頻繁に変動することを意味し、カウント値Cがゼロまたは小さい場合は、ベルト体230の引出し量が殆ど変動していないことを意味する。また、カウント値Cは、後述する第3ルーチンによって略所定時間T0ごとに初期値0(ゼロ)にリセットされる(#72)。
一方、第2ルーチンの実行と並行して、図10に示した第3ルーチンが実行されているが、この第3ルーチンは、実質的に例えば1分間隔等の比較的長い時間間隔で実行されていることになるため、第3ルーチンが1回実行される間に、第2ルーチンは例えば60回実行されることになる。
第3ルーチンはまず、上述した比較的長い時間間隔で処理を実行するために、判定手段60が、計時開始(#71)後の経過時間Tが所定時間T0(例えば、1分。)に達するのを待つ(#73)。ここで、計時開始直後に、第2ルーチン(図9)のステップ66(#66)においてカウントアップ処理されるカウント値Cを初期値0にリセットする(#72)。
そして、この所定時間T0が経過した後、判定手段60が、第2ルーチンにおいて計数されているカウント値Cが回数閾値C0を超えたか否かを判定し(#74)、超えていないときは、ベルト体230の引出し量が頻繁に大きく変動していることがないため、シート300にはチャイルドシート600が装着されていると判定する(#77)。
一方、カウント値Cが回数閾値C0を超えているときは、ベルト体230の引出し量が頻繁に大きく変動していることになるため、シート300にはチャイルドシート600は装着されておらず、乗員400が着座していると判定する(#75)。
そして、この判定時におけるベルト体230の補正後引出し量L2(第2ルーチンのステップ64(#64)において検出)を、第2ルーチンのステップ65(#65)において処理される前回補正後引出し量L1として設定して(#76)、処理を終了する。
このように、本実施形態1に係るチャイルドシート装着検出装置100によれば、シートクッション320に加わる負荷とベルト体230の引出し量の変動量とに基づいて、チャイルドシート600の装着有無を精度よく検出することができる。しかも、シートベルト200のバックル260等固定部分に、従来の装置に設けられていた張力測定センサを設ける必要がないため、シート300の設計上の制約を低減することができる。
そして、チャイルドシート600の装着の有無を精度よく検出することができるため、この検出結果に基づいてエアバックコントロールユニット(図示せず)によりエアバッグの展開制御を行う場合には、より精度よく、またきめ細かく、展開制御を行うことができる。
具体的には、例えば、チャイルドシート600が装着されているときは、エアバッグを展開しないように制御し、あるいはエアバッグの展開程度を、乗員400が着座している場合における展開程度よりも緩和させた程度に制御することができる。
さらに、エアバッグの展開制御だけでなく、アクティブセーフティの装備として用いられるロードリミッター付プリテンショナELRシートベルトの張力制御にも利用することができる。
なお、本実施形態1においては、引出し量変動量が一定時間内に変動量閾値L0を超えた回数Cに応じて、チャイルドシート600が装着されているか、または乗員400が着座しているかを判定するが、このように回数Cを以て判定するのは、突発的に生じた1回の大きな変動のみによって判定するものよりも、信頼性を高めることができるからであるが、本発明のチャイルドシート装着検出方法およびチャイルドシート装着検出装置は、この形態に限るものではなく、1回の検出結果のみによって判定するものであってもよい。
このように1回の検出結果のみによって判定する場合は、回数閾値C0との大小比較によって判定するのではなく、単に、引出し量変動量(=|L1−L2|)と変動量閾値L0との大小比較によって判定すれば足りる。
(実施形態2)
図11は本発明の第1のチャイルドシート装着検出装置の実施形態を示す図3相当のブロック図、図9,12,10は図11に示した構成による作用であって、本発明の第1のチャイルドシート装着検出方法の形態を示すフローチャートである。
なお、この実施形態2を具体的なシート300に適用した構成の基本的な部分は、図1,2と同様であるため、図1,2相当の図は省略する。
本実施形態2に係るチャイルドシート装着検出装置100は、ベルト体230の肩掛け部分210の所定時間内におけるベルト引出し量の変動量を検出する引出し量変動量検出手段70と、引出し量変動量検出手段70のベルト引出し量検出手段71によって検出されたベルト体230のベルト引出し量および引出し量変動量検出手段70によって検出されたベルト体230の引出し量変動量に基づいて、ベルト体230によってシート300に固定されるチャイルドシート600がこのシート300に装着されているか否かを判定する判定手段(コントロールユニット等)60とを備えた構成である。
ここで、引出し量変動量検出手段70は、前述した実施形態1におけるベルト引出し量検出手段71(参考形態1,2におけるベルト引出し量検出手段10と同じ。)と、所定時間を計測する計時手段72と、計時手段72によって計測された所定時間内における、ベルト引出し量検出手段71によって検出されたベルト体230の引出し量の変動量を算出する変動量算出手段73とを備えた構成である。
また、このチャイルドシート装着検出装置100は、シート位置検出手段50を備え、判定手段60は、ベルト引出し量検出手段71によって検出された肩掛け部分210の引出し量を、シート位置検出手段50によって検出されたシート300の前後方向位置に応じて補正し、変動量算出手段73は、この補正後のベルト体230の引出し量について変動量を算出する。
判定手段60には、チャイルドシート600がシート300に装着されている状態におけるベルト体230の引出し量として予め求められた閾値(引出し量閾値)T1と、乗員400が着座している状態におけるベルト体230の引出し量変動量とチャイルドシート600が装着されている状態におけるベルト体230の引出し量変動量とを識別するに足る値として予め求められた変動量閾値L0と、一定の時間内にベルト体230の引出し量変動量が変動量閾値L0を超えた回数Cとの比較対象として予め設定された回数閾値C0とが記憶されている。
そして、判定手段60は、検出されたベルト引出し量が閾値T1よりも小さいときは、シート300にチャイルドシート600は装着されておらず、しかも乗員400も着座していないと判定し、ベルト引出し量が閾値T1以上であって、引出し量変動量が一定時間内に変動量閾値L0を超えた回数Cが回数閾値C0以下であるときは、シート300にチャイルドシート600が装着されていると判定し、負荷が閾値W0以上であって、引出し量変動量が一定時間内に変動量閾値L0を超えた回数Cが回数閾値C0を超えたときは、シート300にチャイルドシート600が装着されておらず、乗員400が着座していると判定するように構成されている。
次に、この実施形態2に係るチャイルドシート装着検出装置100の作用について、図9,12,10に示したフローチャートにしたがって説明する。なお、図12に示した処理は、図9に示したルーチンのステップ64(#64)とステップ65(#65)との間に組み込まれた処理である。
そして、図12に示した処理を含む図9に示した処理は、例えば1秒間隔等の比較的短い時間間隔で行われ、図10に示した処理は、図9の処理よりも長い時間間隔(例えば、1分間隔等。)で行われる。
まず、図9のフローチャートに示した処理は、例えば1秒毎等の短時間間隔で繰り返され、ベルト引出し量検出手段71がベルト体230に付されたバーコード40を読み取って(#61)、ベルト体230の引出し量を検出し(#62)、この検出された引出し量は判定手段60に入力される。
一方、シート位置検出手段50がシートフレーム340の前後方向に沿った位置を検出し(#63)、検出された位置が判定手段60に入力される。
判定手段60は、入力されたシートフレーム340の前後方向に沿った位置が、予め設定された基準位置に対して、前後方向にどの程度変位しているかの変位量を算出し、算出された変位量に応じて、入力された引出し量を補正処理し、この補正後の引出し量を現在の補正後引出し量L2として設定する(#64)。
また、判定手段60は、補正後引出し量L2と閾値T1とを大小比較し、補正後引出し量L2が閾値T1より大きくないときは、シート300にチャイルドシート600は装着されておらず、しかも乗員400も着座していないと判定し(#68)する。
次いで、ベルト引出し量変動量検出手段70の変動量算出手段73が、前回の第3ルーチンで検出された補正後の引出し量L1(後述)との差の絶対値(=|L1−L2|)を算出し、この絶対値すなわち引出し量の変動量を判定手段60に入力する。
判定手段60は、入力された引出し量の変動量と、予め設定された変動量の閾値L0とを大小比較し(#65)、入力された引出し量の変動量が閾値L0を超えているときは、カウント値Cを1繰り上げ(#66)、超えていないときはカウント値Cをそのまま維持して、1サイクルの処理を終了する。
この図9に示したルーチンの1サイクルの処理は、計時手段72によって計時された時間間隔すなわち例えば1秒間隔で繰り返し行われるため、引出し量の変動量が閾値L0を超えている回数が多い場合には、カウント値Cの値は大きくなり、引出し量の変動量が閾値L0を超えている回数が少ない場合には、カウント値Cの値は小さいままとなる。
なお、このカウント値Cが大きい場合は、ベルト体230の引出し量が頻繁に変動することを意味し、カウント値Cがゼロまたは小さい場合は、ベルト体230の引出し量が殆ど変動していないことを意味する。また、カウント値Cは、図10に示すルーチンによって略所定時間T0ごとに初期値0にリセットされる(#72)。
一方、図9に示したルーチンの実行と並行して、図10に示したルーチンが実行されているが、この図10に示したルーチンは、実質的に例えば1分間隔等の比較的長い時間間隔で実行されていることになるため、図10に示したルーチンが1回実行される間に、図9に示したルーチンは例えば60回実行されることになる。
図10に示した処理はまず、上述した比較的長い時間間隔で処理を実行するために、判定手段60が、計時開始(#71)後の経過時間Tが所定時間T0(例えば、1分。)に達するのを待つ(#73)。ここで、計時開始直後に、図9に示したステップ66(#66)においてカウントアップ処理されるカウント値Cを初期値0にリセットする(#72)。
そして、この所定時間T0が経過した後、判定手段60が、カウント値Cが回数閾値C0を超えたか否かを判定し(#74)、超えていないときは、ベルト体230の引出し量が頻繁に大きく変動していることがないため、シート300にはチャイルドシート600が装着されていると判定する(#77)。
一方、カウント値Cが回数閾値C0を超えているときは、ベルト体230の引出し量が頻繁に大きく変動していることになるため、シート300にはチャイルドシート600は装着されておらず、乗員400が着座していると判定する(#75)。
そして、この判定時におけるベルト体230の補正後引出し量L2を、ステップ65(#65)において処理される前回補正後引出し量L1として設定して(#76)、処理を終了する。
このように、本実施形態2に係るチャイルドシート装着検出装置100によれば、ベルト体230の引出し量とベルト体230の引出し量の変動量とに基づいて、チャイルドシート600の装着有無を精度よく検出することができる。しかも、シートベルト200のバックル260等固定部分に、従来の装置に設けられていた張力測定センサを設ける必要がないため、シート300の設計上の制約を低減することができる。
そして、チャイルドシート600の装着の有無を精度よく検出することができるため、この検出結果に基づいてエアバックコントロールユニット(図示せず)によりエアバッグの展開制御を行う場合には、より精度よく、またきめ細かく、展開制御を行うことができる。
具体的には、例えば、チャイルドシート600が装着されているときは、エアバッグを展開しないように制御し、あるいはエアバッグの展開程度を、乗員400が着座している場合における展開程度よりも緩和させた程度に制御することができる。
さらに、エアバッグの展開制御だけでなく、アクティブセーフティの装備として用いられるロードリミッター付プリテンショナELRシートベルトの張力制御にも利用することができる。
なお、本実施形態2においては、引出し量変動量が一定時間内に変動量閾値L0を超えた回数Cに応じて、チャイルドシート600が装着されているか、または乗員400が着座しているかを判定するが、本発明のチャイルドシート装着検出方法およびチャイルドシート装着検出装置は、この形態に限るものではなく、1回の検出結果のみによって判定するものであってもよい。
このように1回の検出結果のみによって判定する場合は、回数閾値C0との大小比較によって判定するのではなく、単に、引出し量変動量(=|L1−L2|)と変動量閾値L0との大小比較によって判定すれば足りる。
(各実施形態共通)
なお、上述した各実施形態に係るチャイルドシート装着検出方法およびチャイルドシート装着検出装置は、ベルト体230の引出し量を、シート位置検出手段50によって検出されたシートフレーム340の前後方向位置に応じて補正し、この補正後のベルト体230の引出し量を各閾値と比較するものであり、このように引出し量を補正することにより、シート300の前後方向へのスライドに拘わらず、チャイルドシート600の装着検出を適切に行うことができるが、本発明に係る各チャイルドシート装着検出方法および各チャイルドシート装着検出装置は、この形態に限定されるものではない。すなわち、例えばシートフレーム340が前後方向に移動不可能に、フロア700に固定されている形式のシート300に適用するチャイルドシート装着検出方法およびチャイルドシート装着検出装置については、上記各実施形態に示した補正処理の機能は不要であり、本発明においてもこれら補正処理を行うものでなくてもよい。
また、上述した各実施形態に係るチャイルドシート装着検出方法およびチャイルドシート装着検出装置は、ベルト体230に光学的に読取り可能なバーコード40を付したものであり、このバーコード40を、標識読取手段20によって光学的に読み取るものであるが、本発明に係る各チャイルドシート装着検出方法および各チャイルドシート装着検出装置は、この形態に限定されるものではなく、バーコード40に代えて他の光学的読取り可能な標識を付してもよいし、光学的読取り可能な標識に代えて、磁気的あるいは電気的に読取り可能な標識を付してもよい。この場合、付された標識の態様に応じて、標識読取手段20を、磁気的あるいは電気的に標識を読み取るものとすればよい。