JP4275458B2 - 電動機の固定子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定子の歯部に絶縁用ボビンを介して直接巻線が巻き付けられた電動機の引出線構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような電動機は、特許文献1(特開2000−134844号公報)に示すような電動機の固定子がある。本願では図5に示している。図5は分割されたコア111aに絶縁体444aを介して巻線333aが集中巻されている。巻線間を繋ぐ複数の引出線330aは各線が接触しないように引出線収納溝555に配置されている。この時、引出線330aは分割コア111a連結部の上を通っており、かつ、それぞれの引出線330aは分割コア111a積層方向と同方向に配置しているので分割コア111aを円環状に連結した際、全ての引出線330aが接触しないようにした電動機の固定子を示している。
【0003】
また、引出線330aがたわむのを防止するためには、特許文献2(特開20002−209359号公報)に示すような電動機の固定子がある。本願では図6に示している。図6は分割コア111bに絶縁体444bを介して極数に応じた巻線333bが巻かれている。分割コア111b同士が連結する際に引き出される引出線330bを絶縁体444bに設けられたピン666aに巻き付けることにより引出線330bのたわみを防止している。その後、ピン666aに巻き付けた各引出線330bをハンダ付けにより固定子ターミナルと接続した電動機の固定子を示している。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−134844号公報
【特許文献2】
特開2002−209359号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図5のような方法では、各巻線333a間を繋ぐ複数の引出線330aを引出線収納溝555に入れるのに時間がかかりライン作業を悪化させてしまう。また、巻線333a間を繋ぐ複数の引出線330aを引出線収納溝555に確実に入れても、集中巻された巻線333aの引出し部分が固定されていないため引出線収納溝555から引出線330aが脱落し易くなっている。これにより、電位差が大きい引出線330a同士が接触し絶縁不良となっている。
【0006】
また、引出線330aの巻線333aがたわむのを防止するために、図6に示すように引出線330bを絶縁体444bに設けたピン666aに巻き付けることにより引出線330bのたわみを防止している。しかしながら、各相から引出された引出線330bを結線する際、各絶縁体444bのピン666aに巻き付けた各引出線330bと固定子ターミナルとを接続するのに時間がかかり著しくライン作業を悪化させている。また、結線用の固定子ターミナルを追加しなくてはならないため製品単価も上がってしまう。
【0007】
また、図5のように各歯部からバラバラに引出された引出線330aが接触しないように設けられた引出線収納溝555や、図6のように絶縁体444bに設けられたピン666a等により固定子の軸方向の高さが高くなってしまっている。
【0008】
本願発明は、このような問題点を解決するものであり、電動機の固定子製造ラインの作業性を向上し、製品単価を安くし、電位差のある巻線と接触することの無い、品質に優れ、小型化した電動機の固定子を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の歯部を有する固定子に絶縁用ボビンを介して直接巻線が巻き付けられた電動機の固定子において、前記絶縁ボビンを介してそれぞれの歯部に巻き付けられた巻線の端部から引出線が引出されており、当該歯部から引出した引出線によって、当該歯部とは別の歯部から引出された引出線を、当該歯部の絶縁用ボビンの側壁に設けられた引出線係り止め部に固定することによって、引き廻された引出線が緩むことも無く確実に絶縁用ボビンに固定することができる。
【0010】
また、係り止め部によって、引出線を固定した後に、少なくとも1ヶ所引出線同士をツイストして引き廻すことによって、電位差がある巻線と接触するのを防ぐことができる。
【0011】
これらの引出線においては、同電位の引出線同士であれば一つの絶縁用ボビンに設けられた引出線係り止め部に固定することが好ましい。同電位であるため引出線に絶縁チューブ等を被せなくてもよい。電位差を生じる引出線においては、引出線に絶縁チューブ等を被せることにより同一箇所に係り止めし固定することもできる。
【0012】
これにより、引出線を結線する前に、予め同電位となる引出線が容易に区別でき結線不良も低減することができる。また、同電位同士を一つにまとめることができるので、固定子の歯部単位ごとに引出線をピンに固定することも無くなる。
【0013】
また、引出線結線用の固定子ターミナルを用いることが無くなるため、引出線と固定子ターミナルを接続することもなくなり作業性が向上し、安価な電動機の固定子とすることができる。
【0014】
また、絶縁用ボビンには、各歯部に巻き付けられた引出線が係り止めできる突起を設けることにより、容易に引出線を固定することができる。
【0015】
このような電動機を、冷蔵庫やエアコン等の室外機の圧縮機内に搭載することにより小型化が図れ電動機の固定子製造ラインの作業性が向上し、製品単価が安く、電位差のある巻線との接触が無い、品質的に優れた電動機の固定子とすることができる。
【0016】
また、本発明の電動機の固定子を車両用途として搭載することにより電動機の使用環境において振動等が発生しても引出線が緩むことの無い、品質的に優れ、小型化された電動機の固定子とすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明を図面を用いて説明する。図1には、固定子1の複数の歯部1a〜1iに絶縁用ボビン4を介して直接巻線3が巻き付けられた集中巻き方式による電動機を示している。実施形態では、固定子1のスロット2の数を9スロット備え、各歯部1a〜1iに絶縁用ボビン4を介して集中巻きされた巻線3が三相6極を形成している。各相から引出されたU相、V相、W相の引出線は、そのまま外部入力端子に接続するために引出され、直接絶縁用スリーブ5が被せられている。引出線に絶縁用スリーブ5を被せた後、絶縁用スリーブ5より僅かに飛び出した巻線3の先端部分に端子を直接カシメ、口出線6としている。これは、一般的に直出しと称する方法で引出されている。
【0018】
この直出しされた引出線の絶縁用スリーブ5の材料としては、PBTチューブやシリコンガラスワニスチューブ等の耐熱性、耐薬品性に優れた絶縁物が用いられている。尚、本実施形態では、外部端子に引出した口出線6の固定は、ポリエステル編組線等で絶縁用ボビン4に直接固定しているが、この方法に限定するものでは無い。また、固定子1の外径にはケース等に組み付けるための位置決め用溝10を設けている。
【0019】
図2は、図1で示した電動機の固定子1の歯部1a〜1iに直接巻線3が巻き付けられた絶縁用ボビン4において、歯部1bの固定子1の内径側から見た引出線係り止め部の実施形態を示す部分拡大図である。図2の実施形態では、固定子1の端部から軸方向に飛び出た絶縁用ボビン4b部分に、固定子1の歯部1bを中心として円周方向の両側から切り欠きられた凹溝が設けられている。言い換えれば、固定子1の円周方向に向けて凸状の突起7bを形成していることになる。
【0020】
図1で示した固定子1には、先に説明した様に複数の歯部1a〜1iに絶縁用ボビン4a〜4iを介して直接巻線3が巻き付けられ、引出線がそれぞれ引出されており、一方はそれぞれ外部端子に接続するために口出線6の端子側へ引き廻され、他方は中性点9側へ引き廻されている。引き廻しの際、それぞれの引出線は絶縁用ボビン4a〜4iの軸方向に飛び出た固定子外周側の壁に沿うように引き廻されている。尚、本実施形態では各歯部から引出された引出線は並列で相を構成している。
【0021】
図2では、当該歯部1bの絶縁用ボビン4bに設けられた引出線係り止め部の突起7bに、当該歯部1bとは別の歯部1aから引出された引出線3aを、当該歯部1bから引出された引出線3bを複数回巻き付けることによって緩まないように固定している。これにより、引出線3a、3bを確実に絶縁ボビン4bに固定することができ、引出線3a、3bが絶縁ボビン4bを介して直接巻き付けた巻線3と接触し絶縁不良となることも無くなる。
【0022】
引出線3a、3bの引き回し方法を図3に示す。図3には、図1で示した電動機の固定子1の内径から見た展開図の一部を示している。図3では、説明を簡略化するために中性点9に向かう引出線のみに付いて説明する。従って、口出線6側への引出線は図示していないが、口出線6側へ向かう引出線も中性点9に向かう引出線と同様である。また、説明は歯部を限定するものでもない。
【0023】
図3のように第1の歯部1aに取り付けられた絶縁用ボビン4aから引出された引出線3aは、第2の歯部1bに取り付けられた絶縁用ボビン4bから引出された引出線3bにより第2の歯部の絶縁用ボビンの凸状の突起7bに巻き付けられている。
【0024】
次に、第1の歯部1a及び第2の歯部1bから引出された引出線3a、3bの束を、第3の歯部1cから引出された引出線3cによって、第3の歯部1cに取り付けられた絶縁用ボビン4cの凸状の突起7cに、第2の歯部1bの絶縁用ボビンの凸状の突起7bに係り止めした方法と同様に固定している。これにより、引出線3a、3bが緩むこと無く確実に固定される。
【0025】
また、第2の歯部の絶縁用ボビンの凸状の突起7bに、第2の歯部1bから引出した引出線3bによって、第1の歯部1aから引出された引出線3aを係り止めした後に、引き廻される引出線3a、3bは、引き廻す際バラバラにならないように引出線同士を同時に捩り、ツイストすることにより各歯部1a〜1iに直接巻き付けられた電位差のある巻線3に接触することなく引き廻すことができる。 従って、従来の図5に示すような絶縁用ボビン444aの引出線収納溝555に入れる作業がないので容易に引き廻すことができる。
【0026】
この場合の凸状の突起7bへの引出線3bの巻き付けは2回行っている。1回目の巻き付けは、絶縁用ボビン4bに直接巻き付けた巻線3が緩まないように固定することを目的としている。2回目の巻き付けは、第1の歯部1aに取り付けられた絶縁用ボビン4aから引出された引出線3aが緩み各歯部1a、1bに直接巻き付けた巻線3と接触し絶縁不良が発生しないように、第2の歯部1bに取り付けた絶縁用ボビン4bの凸状の突起7bに緩まないように固定することを目的としている。
【0027】
次に、別の実施の形態を図4を用いて説明する。図3と同様に、図4では、説明を簡略化するために中性点9に向かう引出線のみに付いて説明する。従って、口出線6側への引出線は図示していないが、口出線6側へ向かう引出線も中性点9に向かう引出線と同様である。また、説明は歯部を限定するものでもない。
【0028】
第1の歯部11aに取り付けられた絶縁用ボビン44aに直接巻き付けられた巻線3から引出された引出線33aは、絶縁用ボビン44aに設けられた凸状の突起77aに巻き付けられ、第2の歯部11bに取り付けられた絶縁用ボビン44bに巻き付けられた巻線3から引出された引出線33bと同時に捩り、ツイストした後、第2の歯部11bに取り付けられた絶縁用ボビン44bの凸状の突起77bに係り止めしている。この場合、凸状の突起77bに引出線33a及び33bのツイストした束を係り止めする際、引出線33a及び33bのツイストの束が緩まなければよいため、絶縁用ボビン44bの凸状の突起77bに引掛けるだけでも良い。
【0029】
その次に、第3の歯部11cに取り付けられた絶縁用ボビン44cに巻き付けられた巻線3から引出された引出線33cと、第2の歯部11bの絶縁用ボビン44bの凸状の突起77bに係り止めした引出線33a、33bのツイストした束を前記同様にツイストする。その後、第3の歯部11cに取り付けた絶縁用ボビン44cの凸状の突起77cに、第2の歯部11bに取り付けられた絶縁用ボビン44bの凸状の突起77bに係り止めした方法と同様に固定する。これにより、引出線の引っ張り強度は更に強固になり、電動機運転中の振動等による引出線や絶縁ボビンに直接巻き付けられた巻線の緩みも無くなる。
【0030】
この方法は、絶縁用ボビン44a〜44iの凸状の突起77a〜77iに引出線33a、33b、33cを巻き付ける作業を簡素化することができ作業効率を上げることができるが、巻線3の線径が太い場合には適さないため、巻線3の線径は、φ1.2以下であることが好ましい。
【0031】
尚、図3及び図4に説明した実施の形態での絶縁用ボビン4a〜4i及び44a〜44iは、巻線3を係り止めする凸状の突起7a〜7i及び77a〜77iを確実に成形するために樹脂の流動性がよく、強度が保てるものでなくてはならない。従って、PPS(ポリフェニレンサルファイド)を使用する場合、ガラス繊維が20%〜50%程度含有されているものが好ましい。また、LCP(液晶ポリマ)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)を用いても良い。
【0032】
図1及至図4の実施形態では、例えばY結線されている電動機であれば、中性点9側へ向かう引出線は同電位であるので、それぞれの引出線に絶縁チューブを被せていない。一方、外部端子と接続される引出線には電位差が生じるため絶縁チューブを被せ引き廻している。
【0033】
これにより、各巻線3から引き出された引出線同士が接触しても絶縁不良になることも無く、図5に示したように引出線330aを引出線収納溝555に入れることもなくなる。また電動機運転中の振動等により引出線330aが緩み、引出線収納溝555から脱落することも無くなる。また、引出線を結線する前に、予め電位差を生じる引出線かどうかを判断し、電位差が生じる引出線に絶縁チューブを被せることにより容易に結線することができ、結線不良も低減できる。
【0034】
また、図5では、各相から引出された引出線330aが、ある程度の絶縁距離を確保するために引出線収納溝555を各相ごと凹溝を設け分けている為、絶縁用ボビン444aの軸方向の高さが高くなってしまうが、図1および図2のように同電位同士、または、電位差が生じる引出線でも絶縁チューブを被せることによりそれぞれの絶縁距離を考慮しなくてもよいため、絶縁用ボビン4bの軸方向の高さを低くすることができる。
【0035】
従って、このように小型化された電動機は、例えば冷蔵庫やエアコン等の室外機の圧縮機内に搭載する電動機の固定子や、車両搭載スペースが限られた自動車用途の電動機の固定子に用いるには最適である。また、特に各ボビンから引き出される引出線が多く、並列結線される電動機の固定子において、有効的な方法である。
【0036】
また、図6のように、ピンに巻き付けた引出線を結線するための特別な固定子ターミナルも必要としないため接続作業も容易となる。更に部品点数を低減でき製造コスト及び製品単価も下げることができる。
【0037】
尚、図2に記載した絶縁用ボビン4bは固定子1の端部から軸方向に飛び出た部分に、固定子1の歯部1bを中心として円周方向の両側から切欠けられ凹溝が設けられている。言い換えれば、固定子の円周方向に向けて凸状の突起7bを形成している。これにより、各歯部から引出した引出線3a、3bが緩むこと無く容易に固定することができる。また、固定子1の軸方向の高さを低くできるため電動機を小型化することもできる。尚、この凸状の突起7bは引出線3a、3bが抜け落ちないように固定子外周側または内周側に向けてL字状の係り止め部8となっていることが好ましい。
【0038】
また、図2で示した引出線3a、3bの固定方法は、固定子1の内径側から見た場合、絶縁用ボビン4bの外周壁の内側に固定しているが、固定子1の歯部1bに巻き付けられた巻線3と引き廻した引出線3a、3bの束との距離があまり無い場合は、引出線3a、3bの束を絶縁用ボビン4bの外側に固定しても良い。これは、図3及び図4の実施形態に用いてもよい。
【0039】
このように図1及至図4で説明した電動機の固定子1を、冷蔵庫やエアコン等の室外機の圧縮機内に搭載することにより、軸方向の高さを低くすることができるため小型化した圧縮機とすることができる。また、電動機の固定子製造ラインの作業性を改善し製品単価の安い電動機の固定子1とすることができる。また、引出線を一つに束ねることができ、引出線と巻線が接触して発生する絶縁不良も低減することができ、品質的に優れた電動機の固定子とすることができる。
【0040】
また、電動機の固定子1を小型化することができるため、車両搭載スペースが狭い場所でも、容易に車両用途として搭載することができる。また、電動機の使用環境において振動等が発生しても引出線が緩むことが無く、品質的に優れた電動機の固定子とすることができる。
【0041】
【発明の効果】
本発明は、固定子の複数の歯部の絶縁用ボビンを介して直接巻線が巻き付けられた電動機の固定子において、当該歯部の絶縁用ボビンに直接巻き付けられた巻線から引出した引出線によって、当該歯部とは別の絶縁用ボビンに直接巻き付けた巻線から引出された引出線を、当該歯部の絶縁用ボビンの側壁に設けられた引出線係り止め部に固定することにより絶縁用ボビンから引出された引出線が緩むこともなく確実に絶縁ボビンに固定することができる。また当該歯部とは別の歯部から引出された引出線がバラバラになり他の部分に接触し絶縁不良を起すこともなくなる。
【0042】
また、この絶縁ボビンの側壁に設けられた係り止め部に引出線が固定された後に、巻線同士をツイストして引き廻すことにより電位差がある巻線との接触を防ぐことができる。
【0043】
また、電位差が生じる引出線には絶縁用チューブを被せ、同電位である引出線には絶縁チューブを被せない様にすることにより、例えば、Y結線される電動機の中性点に向かう引出線は同電位となるため絶縁チューブを被せず、各相の外部端子に向かう引出線には、絶縁チューブを被せることにより引出線をまとめて束ねることができる。また、引出線を結線する前に、予め電位差を生じる引出線に絶縁チューブを被せることにより引出線を判別するのが容易なり結線不良も低減できる。
また、引出線同士を束ねることができるため固定子の軸方向の高さを低くすることができ、搭載スペースの狭い車両用途に適している。
【0044】
尚、絶縁用ボビンから引出された引出線が係り止めするための係り止め部は、凸状の突起であり、好ましくは、凸状の突起は引出線が抜け落ちないように固定子外周側または内周側に向けてL字状になっていることが好ましい。これにより、容易に引出線を固定することができる。
【0045】
このように電動機の固定子の軸方向の高さを小さくすることができるため冷蔵庫やエアコン等の室外機等の圧縮機内に搭載することによって小型化した圧縮機にすることができる。また、電動機の小型が可能であるため、狭い車両搭載スペースにも容易に搭載するこが可能となり車両用途の電動機に使用することもできる。
【0046】
また、電動機製造ラインの作業性を向上させ、製品単価が安く、引出線の束と歯部に直接巻き付けた巻線との接触も防ぐことができ、品質的に優れた電動機の固定子とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を示す固定子の図。
【図2】 図1に示した絶縁用ボビンの係り止め部の詳細図である。
【図3】 図1に示した固定子の内径から見た場合の展開図。
【図4】 別の実施形態を示した固定子の内径から見た場合の展開図。
【図5】 従来の引出線引き廻し方法を示した図。
【図6】 従来の引出線引き廻し方法を示した図。
【符号の説明】
1,111a,111b,・・・コア、1a〜1i,11a〜11i・・・歯部、2・・・スロット、3,333a,333b・・・巻線、3a〜3c,33a〜33c,330a,330b・・・引出線、4,4a〜4c,44a〜44c,444a,444b・・・絶縁用ボビン、5・・・スリーブ、555・・・引出線収納溝、6・・・直出し、666a・・・ピン、7,7a〜7c,77a〜77c,・・・突起、8・・・L字状係り止め部、9・・・中性点、10・・・位置決め溝。

Claims (6)

  1. 複数の歯部を有する固定子に絶縁用ボビンを介して直接巻線が巻き付けられた電動機の固定子であって、前記絶縁ボビンを介して巻き付けられた巻線の端部からは、それぞれ引出線が引出され、
    当該歯部から引出した引出線によって、
    当該歯部とは別の歯部から引出された引出線を、
    当該歯部の絶縁用ボビンの側壁に設けられた引出線係り止め部に固定したことを特徴とする電動機の固定子。
  2. 前記係り止め部によって引出線が固定された後に、少なくとも1ヶ所引出線同士をツイストして引き廻したことを特徴とする請求項1項記載の電動機の固定子。
  3. 前記引出線において、電位差が生じる引出線には絶縁用チューブを被せ、同電位である引出線には絶縁チューブを被せないことを特徴とする請求項1項または2項記載の電動機の固定子。
  4. 前記絶縁用ボビンには、各歯部に巻き付けられた前記引出線が係り止めするための突起を設けたことを特徴とする請求項1項及至3項いずれか記載の電動機の固定子。
  5. 前記電動機の固定子が冷蔵庫やエアコン等の室外機の圧縮機内に搭載したことを特徴とする請求項1項及至4項いずれか記載の電動機の固定子。
  6. 前記電動機の固定子が車両用途として搭載したことを特徴とする請求項1及至4項いずれか記載の電動機の固定子。
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