JP4275354B2 - 車両の緊急救助装置及び緊急救助システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両の先頭部の連結器よりも下部に設置して、この車両が走行する線路内に侵入した侵入者を救助する車両の緊急救助装置、及び車両が走行する線路内に侵入した侵入者を救助する緊急救助システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の先頭部には、列車の安全走行上障害となる線路上の障害物を排除する排障器が取り付けられている。この排障器には、車体の台枠に設置される鋼板状の前面排障器や、この前面排障器の下部のレール頭頂面付近に設置されてこの前面排障器では排除できない小型の障害物を排除するゴム製の補助排障器や、台車に設置されてレール頭頂面付近の障害物を排除する台車排障器などがある。これらの排障器は、線路上の障害物に衝突して車体が変形したり障害物を巻き込まないように、線路内の障害物を線路外に安全に排除する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
鉄道における人身事故(自殺を含む)は、過去5年間の平均で284件と非常に多く、特に自殺件数は平均206件と人身事故全体の72%を占めている。普通鉄道構造規則(車両限界)では、レールの頭頂面と排障器との間の間隔を75mmと規定しており、60kgレールの場合にはレールの高さが174mmであるため、線路のまくらぎと排障器との間には隙間が249mmある。その結果、駅ホームから線路内に転落したり線路内に立ち入った侵入者が列車に衝突すると、排障器によって侵入者を排除できずまくらぎと排障器との間の隙間から先頭車両の下に侵入者を巻き込むおそれがある。このような場合には、救出時間が長くなり死亡率も高くなるとともに、このような人身事故が発生すると現場検証や現場の復旧に長時間かかり安定輸送上の大きな障害になる。
【0004】
この発明の課題は、線路内の侵入者を救助して人身事故を減少させ安定輸送に貢献することができる車両の緊急救助装置及び緊急救助システムを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、車両(2)の先頭部の連結器(5)よりも下部に設置して、この車両が走行する線路(1)内に侵入した侵入者を救助する車両の緊急救助装置であって、前記侵入者に加わる衝撃を緩和する緩衝部(7)と、通常時には前記緩衝部側に閉鎖され緊急時には前記線路側に開放されて、前記侵入者を前記線路から救い上げ前記緩衝部に案内する案内部(8)と、通常時には前記緩衝部側に閉鎖され緊急時には前記連結器側に開放されて、前記侵入者がこの連結器に衝突しないように保護するとともに、この侵入者に加わる衝撃を緩和する補助緩衝部(15)とを備える車両の緊急救助装置(6)である。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載の車両の緊急救助装置において、前記侵入者を前記緩衝部に案内するときにこの侵入者が前記線路に転落するのを防止する転落防止部(9,10)を備えることを特徴とする車両の緊急救助装置である。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の車両の緊急救助装置において、前記案内部は、前記線路の一対のレール(1a,1b)の間に突出する突出部(8e)を備えることを特徴とする車両の緊急救助装置である。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の車両の緊急救助装置において、前記案内部及び/又は前記補助緩衝部を閉鎖した状態で、この案内部及び/又はこの補助緩衝部を前記緩衝部に固定及び固定解除する固定部(11,12)を備え、前記固定部は、前記車両の緊急スイッチ(13)を乗務員が操作したときに、前記案内部及び/又は前記補助緩衝部を固定解除することを特徴としている車両の緊急救助装置である。
【0009】
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車両の緊急救助装置において、前記緩衝部は、前記案内部及び/又は前記補助緩衝部を開放したときに作動するエアバック装置(7a〜7d)を備えることを特徴とする車両の緊急救助装置である。
【0010】
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の車両の緊急救助装置において、前記案内部及び/又は前記補助緩衝部は、前記緩衝部側に閉鎖されたときにこの緩衝部とともに前記車両の排障器の一部又は全部を構成することを特徴とする車両の緊急救助装置である。
【0011】
請求項7の発明は、車両(2)が走行する線路(1)内に侵入した侵入者を救助する緊急救助システムであって、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の車両の緊急救助装置(6)と、前記線路内への前記侵入者の侵入を検知する検知部(19)と、前記検知部の検知結果に基づいて緊急救助信号を送信する地上側送信部(21)と、前記地上側送信部から前記緊急救助信号を受信する車両側受信部(22)とを備え、前記車両の緊急救助装置は、前記車両側受信部が前記緊急救助信号を受信したときに、前記案内部(8)及び/又は前記補助緩衝部(15)を開放することを特徴とする緊急救助システム(18)である。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第1参考例)
以下、図面を参照して、この発明の第1参考例について詳しく説明する。
図1は、この発明の第1参考例に係る車両の緊急救助装置の通常時の正面図である。図2は、この発明の第1参考例に係る車両の緊急救助装置の通常時の側面図である。図3は、この発明の第1参考例に係る車両の緊急救助装置の緊急時の正面図である。図4は、この発明の第1参考例に係る車両の緊急救助装置の緊急時の側面図である。図5は、この発明の第1参考例に係る車両の緊急救助装置の緩衝部の断面図であり、図5(A)は案内部を閉鎖した状態を示し、図5(B)は案内部を開放した状態を示す。図6は、この発明の第1参考例に係る車両の緊急救助装置のブロック図である。
【0014】
線路1は、車両2が走行する通路(軌道)である。線路1は、図1〜図4に示すように、車両2を支持し案内する一対のレール1a,1bと、この一対のレール1a,1bを固定するまくらぎ1cと、このまくらき1cの下に敷かれた砕石や砂利などからなる道床1dなどから構成されている。
【0015】
車両2は、電車や気動車などの鉄道車両の先頭車両である。車両2は、図1〜図4に示すように、車体3と、台車4と、連結器5と、緊急救助装置6などを備えている。車体3は、乗客を積載し輸送するための構造物である。台車4は、車体3を支持して走行する装置である。台車4は、一対のレール1a,1bと転がり接触する車輪4a,4bと、車輪4a,4bを支持する台車枠4cと、台車枠4cに形成されレール1a,1bの頭頂面付近の障害物を排除する台車排障器4dなどを備えている。連結器5は、車両同士を連結する装置であり、例えば電車用の密着連結器や自動密着連結器などである。
【0016】
緊急救助装置6は、車両2が走行する線路1内に侵入した侵入者を救助する装置である。緊急救助装置6は、車両2の台枠に固定されており、車両2の先頭部の下部に設置されている。緊急救助装置6は、図1〜図4に示す緩衝部7と、案内部8と、転落防止部9,10と、固定部11,12と、図6に示す緊急スイッチ13と、制御部14などを備えている。
【0017】
緩衝部7は、侵入者に加わる衝撃を緩和する部材である。緩衝部7は、案内部8によって案内された侵入者を受け止めて、この侵入者が衝突したときの衝撃を吸収し緩和する。緩衝部7は、図3〜図5に示すエアバック装置7a〜7dと、緩衝部本体7eと、図1及び図3に示す固定部材7f〜7iなどを備える。
【0018】
エアバック装置7a〜7dは、緊急時に展開して膨張し侵入者に加わる衝撃を緩和する装置である。エアバック装置7a〜7dは、例えば、インフレータ内の点火剤が発火するとこのインフレータ内のガス発生剤が窒素ガスを急速に発生してバックを膨張させる。エアバック装置7a〜7dは、侵入者が衝突すると窒素ガスを排出しながら収縮して侵入者に加わる衝撃を吸収する。緩衝部本体7eは、エアバック装置7a〜7dを支持する部材である。緩衝部本体7eは、普通車両構造規則の車両限界に規定する範囲内の寸法で設計されており、剛性を有する鋼材などで形成され車両2の前面排障器の一部として機能する。緩衝部本体7eの上端部の両側には、図5に示すようにこの緩衝部本体7eを貫通する貫通孔7jがそれぞれ形成されている。固定部材7f〜7iは、車両2の台枠に緩衝部本体7eを固定する部材であり、緩衝部本体7eの上部に形成されている。
【0019】
案内部8は、通常時には緩衝部7側に閉鎖され緊急時には線路1側に開放されて、侵入者を線路1から救い上げ緩衝部7に案内する部材である。案内部8は、緩衝部7の前面を覆うようにこの緩衝部7と略同一形状に形成された蓋状の部材である。案内部8は、図1及び図2に示すように、通常時には緩衝部7側に折り畳まれており、図5(A)に示すように緩衝部本体7eとの間にエアバック装置7a〜7dを収納した状態で固定部11,12によって固定されている。案内部8は、図3及び図4に示すように緊急時に固定部11,12によって固定解除されて、図5(B)に示すようにエアバック装置7a〜7dが展開し膨張すると、これらのエアバック装置7a〜7dによって押し出されて前方に回転し線路1側に開放される。案内部8は、剛性を有する鋼材などで形成されており、緩衝部7側に閉鎖されたときに緩衝部7とともに車両2の排障器の一部を構成する。案内部8には、図3及び図4に示す接触部8a,8bと、図5に示す嵌合穴8cと、連結部8dとが形成されている。
【0020】
図3及び図4に示す接触部8a,8bは、一対のレール1a,1bの頭頂面と接触する部分であり、案内部8の先端に形成されている。図5(A)に示す嵌合穴8cは、テーパ状に形成された凹部であり、案内部8の先端部の両側にそれぞれ形成されている。連結部8dは、緩衝部7の下部に案内部8を回転自在に連結する軸であり、案内部8の両側面下部にそれぞれ形成されている。
【0021】
転落防止部9,10は、侵入者を緩衝部7に案内するときにこの侵入者が線路1に転落するのを防止する部材である。転落防止部9,10は、図3及び図4に示すように、緩衝部7と案内部8との間の両側に張られたネットである。転落防止部9,10は、案内部8を閉鎖したときにはこの案内部8と緩衝部7との間に折り畳まれ収納されており、案内部8を開放したときには三角形状に展開して、救い上げられた侵入者が車両2の側面から線路1に転落するのを防止する。
【0022】
固定部11,12は、案内部8を閉鎖した状態でこの案内部8を緩衝部7に固定及び固定解除する部材である。固定部11,12は、車両2の緊急スイッチ13を乗務員が操作したときに案内部8を固定解除する。固定部11,12は、いずれも同一構造であり、以下では固定部11について説明し、固定部12側の部材については説明を省略する。固定部11は、図5に示すように、嵌合軸11aと、駆動機構部11bと、支持部材11cなどから構成されている。嵌合軸11aは、貫通孔7jを通過して嵌合穴8cと嵌合する軸部材であり、上下方向に移動して案内部8を固定(施錠)及び固定解除(解錠)する。嵌合軸11aは、嵌合穴8cに嵌合するときにこの嵌合穴8cのテーパ面にガイドされるように先端部がテーパ状に形成されている。駆動機構部11bは、嵌合軸11aを上下方向に駆動する装置である。駆動機構部11bは、固定解除時には嵌合軸11aを上方向に駆動して嵌合穴8cから嵌合軸11aの先端部を引き抜き、固定時には嵌合軸11aを下方向に駆動して嵌合穴8cに嵌合軸11aの先端部を押し込む。支持部材11cは、駆動機構部11bを支持する部材であり、駆動機構部11bと固定部材7gとを連結する。
【0023】
図6に示す緊急スイッチ13は、車両2の非常ブレーキを作動させるときに乗務員によって操作されるスイッチである。緊急スイッチ13は、例えば、車両2の運転台コンソールなどに設置された押しボタン式のスイッチであり、緊急時に乗務員によってON動作されると制御部14にON信号を出力する。
【0024】
制御部14は、緊急スイッチ13を乗務員が操作したときに、固定部11,12に案内部8を固定解除させるとともにエアバック装置7a〜7dを作動させる装置である。制御部14は、緊急スイッチ13が出力するON信号に基づいて、図示しない非常ブレーキを作動させて固定部11,12に固定解除を指令するとともに、エアバック装置7a〜7dに電流を流しインフラレータ内の点火剤を発火させる。
【0025】
次に、この発明の第1参考例に係る車両の緊急救助装置の動作を説明する。
通常時には、図1及び図2に示すように、固定部11,12が案内部8を緩衝部7に固定しており、緩衝部7及び案内部8が車両2の先頭部の排障器として機能する。車両2が走行しているときに自動車などの大型の障害物が線路1内に侵入すると、案内部8の前面がこの障害物と衝突する。案内部8は、排障器として機能する程度の強度を有する鋼材などで形成されておりこの障害物を線路1外に排除する。
【0026】
駅ホームから乗客が転落したり踏切内などに不審者が立ち入ると、線路1内への侵入者を乗務員が発見して図6に示す緊急スイッチ13を操作し、この緊急スイッチ13がON信号を制御部14に出力する。このON信号に基づいて図示しない非常ブレーキを制御部14が作動させるとともに、固定部11,12に固定解除を制御部14が指令する。その結果、図5(A)に示す駆動機構部11bが嵌合軸11aを上方向に駆動して、嵌合軸11aの先端部が嵌合穴8cから抜け出し案内部8が固定解除される。制御部14が固定部11,12に固定解除を指令するのと同時又は所定時間(1〜2秒程度)経過後に、エアバック装置7a〜7dに制御部14が電流を流すとこれらのエアバック装置7a〜7dが作動する。その結果、図5(B)に示すようにエアバック装置7a〜7dが展開し膨張して案内部8が押し出され、連結部8dを回転中心として案内部8が車両2の前方に回転し線路1側に開放される。
【0027】
図3及び図4に示すように、接触部8a,8bがレール1a,1bの頭頂面と接触し、案内部8上に侵入者が救い上げられて緩衝部7に案内される。案内部8が開放されると転落防止部9,10が展開して、案内部8上の侵入者がこの案内部8の両側から線路1に転落しないように転落防止部9,10が保護する。エアバック装置7a〜7dに侵入者が衝突して図示しない衝撃感知センサが衝撃を感知すると、エアバック装置7a〜7dが窒素ガスを排出しながら収縮し侵入者に作用する衝撃力が吸収され緩和される。転落防止部9,10は、衝突後の侵入者が緩衝部7の両側から線路1に転落しないように侵入者を保護する。
【0028】
車両2を停止させて侵入者を救助した後には、案内部8を引き上げて緩衝部7側に回転し緩衝部本体7eに押し込む。案内部8が緩衝部7側に閉鎖されると、図示しないスイッチがON信号を制御部14に出力し、このON信号に基づいて固定部11,12に固定を制御部14が指令する。その結果、図5に示す駆動機構部11bが嵌合軸11aを下方向に駆動して、嵌合軸11aが嵌合穴8cに嵌合し、案内部8が緩衝部7に固定されて車両2が通常の走行可能な状態になる。案内部8が破損したりエアバック装置7a〜7dが作動したときには、車両2を検査し修繕する検修設備に回送して案内部8やエアバック装置7a〜7dが交換される。
【0029】
この発明の第1参考例に係る車両の緊急救助装置には、以下に記載するような効果がある。
(1) この第1参考例では、緩衝部7が侵入者に加わる衝撃を緩和し、通常時には案内部8が緩衝部7側に閉鎖され緊急時には案内部8が線路1側に開放されて、侵入者を線路1から救い上げ緩衝部7に案内する。その結果、侵入者の救助が可能になって鉄道事故による死傷者が減少するとともに、人身事故による遅延時分が減少して安定輸送に貢献することができる。また、自殺しようとしても救出されるため、結果として鉄道自殺者を減少させることができる。
【0030】
(2) この第1参考例では、侵入者を緩衝部7に案内するときにこの侵入者が線路1に転落するのを転落防止部9,10が防止するので、侵入者が駅ホームと車両2との間に挟まれたり隣接する線路に転落するのを防止することができる。また、この第1参考例では、案内部8を閉鎖した状態でこの案内部8を緩衝部7に固定部11,12が固定及び固定解除し、車両2の緊急スイッチ13を乗務員が操作したときにこの固定部11,12が案内部8を固定解除する。その結果、乗務員の緊急スイッチ13の操作と連動させて案内部8を緩衝部7から開放させることができる。
【0031】
(3) この第1参考例では、案内部8が緩衝部7側に閉鎖されたときにこの案内部8が車両2の排障器の一部を構成するので、通常の走行時には排障器として機能させ緊急時には救助装置として機能させることができる。また、この第1参考例では、案内部8を開放するときに作動するエアバック装置7a〜7dを緩衝部7が備えるので、侵入者に作用する衝撃力を吸収し緩和することができる。
【0032】
(第1実施形態)
図7は、この発明の第1実施形態に係る車両の緊急救助装置の緊急時の正面図である。図8は、この発明の第1実施形態に係る車両の緊急救助装置の緊急時の側面図である。図9は、この発明の第1実施形態に係る車両の緊急救助装置の緩衝部及び補助緩衝部の断面図であり、図9(A)は案内部及び補助緩衝部を閉鎖した状態を示し、図9(B)は案内部及び補助緩衝部を開放した状態を示す。
【0033】
図7及び図8に示す緊急救助装置6は、補助緩衝部15を備えている。補助緩衝部15は、通常時には緩衝部7側に閉鎖され緊急時には車両2の連結器5側に開放されて、侵入者に加わる衝撃を緩和する部材である。補助緩衝部15は、緩衝部7の前面を覆うようにこの緩衝部7と略同一形状に形成された蓋状の部材である。補助緩衝部15は、侵入者が連結器5に衝突しないように保護するとともに、侵入者が衝突したときの衝撃を吸収して緩和する。補助緩衝部15は、図9(A)に示すように、通常時には、案内部8とともに緩衝部7側に折り畳まれている。補助緩衝部15は、図9(B)に示すように、緊急時に固定部11,12によって固定解除されてエアバック装置7a〜7dが展開し膨張すると、案内部8を前方に押し出しながら連結器5側に回転し開放される。補助緩衝部15は、図9に示す弾性体15aと、付勢部材15bと、補助緩衝部本体15cと、図7及び図8に示す伸縮部15dなどを備えている。
【0034】
弾性体15aは、ウレタンゴムなどの板状部材であり、付勢部材15bはこの弾性体15a内に間隔を開けて配置された複数のコイルばね(圧縮ばね)などである。補助緩衝部本体15cは、剛性を有する鋼材などで形成されており、緩衝部7側に閉鎖されたときに案内部8とともに車両2の前面排障器の一部として機能する。補助緩衝部本体15cには、図9に示すように連結部15eが形成されている。この連結部15eは、緩衝部本体7eの上部に補助緩衝部本体15cを回転自在に連結する軸であり、補助緩衝部本体15cの両側面上部にそれぞれ形成されている。伸縮部15dは、固定部11,12が案内部8を固定解除したときに、補助緩衝部本体15cを連結器5側に開放するための付勢力を発生する装置である。伸縮部15dは、図7及び図8に示すように、緩衝部本体7e側に回転自在に連結され、内部にばねを収容するシリンダ15fと、このシリンダ15f内のばねの付勢力により突出し、先端部が補助緩衝部本体15c側に回転自在に連結されたロッド15gなどを備えている。伸縮部15dは、補助緩衝部15を緩衝部7側に閉鎖したときに、シリンダ15f内のばねをロッド15gが圧縮して緩衝部7と案内部8との間に収納される。この第1実施形態には、第1参考例の効果に加えて、連結器5に侵入者が衝突するのを補助緩衝部15によって防止することができるとともに、この補助緩衝部15によって侵入者に加わる衝撃を緩和することができる。
【0035】
次に、この発明の第1実施形態に係る車両の緊急救助装置の動作を説明する。
通常時には、案内部8、緩衝部7及び補助緩衝部15が車両2の先頭部の排障器として機能する。案内部8の前面に衝突による衝撃力が作用すると、弾性体15a及び付勢部材15bが案内部8に押されて撓み衝突による衝撃を緩和する。緊急時に固定部11,12が案内部8を固定解除すると、図9(B)に示すようにエアバック装置7a〜7dの膨張と伸縮部15dの付勢力とによって補助緩衝部15及び案内部8が押し出される。その結果、図8に示すように、案内部8が車両2の前方に回転し線路1側に開放されるとともに、補助緩衝部15が前方に回転して連結器5側に開放される。
【0036】
補助緩衝部15に侵入者が衝突すると弾性体15a及び付勢部材15bが撓み、侵入者に作用する衝撃力が吸収され緩和されるとともに、補助緩衝部15の両側から線路1に転落しないように転落防止部9,10が侵入者を保護する。車両2を停止させて侵入者を救助した後に、伸縮部15dの付勢力に抗して補助緩衝部15を緩衝部本体7eに押し込むとともに案内部8を緩衝部本体7eに押し込み、固定部11,12によって案内部8を固定する。
【0037】
(第2参考例)
図10は、この発明の第2参考例に係る車両の緊急救助装置の緩衝部の断面図であり、図10(A)は案内部を閉鎖した状態を示し、図10(B)は案内部を開放した状態を示す。
図10に示す緩衝部7は、緩衝部本体7eと、固定部材7f〜7iと、弾性体7mと、付勢部材7nなどを備える。弾性体7mは、ウレタンゴムなどの板状部材であり、付勢部材7nはこの弾性体7m内に間隔を開けて配置された複数のコイルばね(圧縮ばね)などである。案内部8は、図10(A)に示すように、通常時には緩衝部7側に折り畳まれており、弾性体7m及び付勢部材7nを圧縮した状態で固定部11,12によって固定されている。案内部8は、図10(B)に示すように、緊急時に固定部11によって固定解除されると弾性体7m及び付勢部材7nの反発力によって押し出されて、連結部8dを回転中心として車両2の前方に回転し線路1側に開放される。案内部8が緩衝部7側に折り畳まれた状態でこの案内部8の前面に衝突による衝撃力が作用すると、図5に示す弾性体7m及び付勢部材7nが案内部8に押されて撓み衝突による衝撃を緩和する。この第2参考例では、弾性体7m及び付勢部材7nによって侵入者に加わる衝撃を緩和することができる。
【0038】
(第2実施形態)
図11は、この発明の第2実施形態に係る車両の緊急救助装置の緩衝部及び補助緩衝部の断面図であり、図11(A)は案内部及び補助緩衝部を閉鎖した状態を示し、図11(B)は案内部及び補助緩衝部を開放した状態を示す。
補助緩衝部15は、図11(A)に示すように、通常時には弾性体7m及び付勢部材7nを圧縮した状態で案内部8とともに緩衝部7側に折り畳まれている。補助緩衝部15は、図11(B)に示すように、緊急時に固定部11,12によって固定解除されると、弾性体7m及び付勢部材7nの反発力によって案内部8を前方に押し出しながら連結器5側に回転し開放される。案内部8及び補助緩衝部15が緩衝部7側に折り畳まれた状態でこの案内部8の前面に衝突による衝撃力が作用すると、弾性体7m,15a及び付勢部材7n,15bが案内部8に押されて撓み衝突による衝撃を緩和する。
【0039】
(第3参考例)
図12は、この発明の第3参考例に係る車両の緊急救助装置における通常時の側面図である。
排障器16は、線路1上の障害物を排除する装置である。排障器16は、車両2の先頭部の下部に装着されており、この排障器16の前面には図1〜図11に示す緊急救助装置6が装着されている。この第3参考例では、第1参考例、第22参考例、第1実施形態及び第2実施形態の効果に加えて、緊急救助装置6を既存の排障器16に装着して排障器16単体の場合に比べて衝突時の強度を向上させることができる。
【0040】
(第4参考例)
図13は、この発明の第4参考例に係る車両の緊急救助装置の緊急時の正面図である。
案内部8は、接触部8aと接触部8bとの間に着脱自在に装着される突出部8eを備えている。案内部8の先端部は、接触部8a,8bがレール1a,1bの頭頂面と接触したときに、この頭頂面と同じ高さになるように直線状に形成されている。突出部8eは、案内部8の先端部に間隔を空けて複数取り付けられたゴムやプラスチックなどの可撓性の部材である。この第4参考例には、第1参考例〜第3参考例、第1実施形態及び第2実施形態の効果に加えて、以下に記載するような効果がある。
【0041】
(1) この第4参考例では、線路1の一対のレール1a,1b間に突出する突出部8eを案内部8が備える。このため、図13に示すように、接触部8a,8bがレール1a,1bの頭頂面と接触して、レール1aとレール1bとの間に突出部8eが入り込み、緩衝部7とまくらぎ1cとの間の間隙部を突出部8eが塞ぐ。その結果、線路1の内側に入り込んだ侵入者が車両2の下部に巻き込まれるのを防止し、案内部8上に救い上げることができる。
【0042】
(2) この第4参考例では、案内部8に突出部8eが交換可能に固定されている。このため、レール1a,1bとまくらぎ1cとを締結するレール締結装置、踏切や曲線部に敷設されるガードレール、分岐器のトングレール、自動列車停止装置の地上子などと突出部8eが接触したときに、案内部8から突出部8eを容易脱落させることができる。その結果、突出部8eによってレール締結装置などが破損するのを防止することができる。
【0043】
(第3実施形態)
図14は、この発明の第3実施形態に係る緊急救助システムのブロック図である。
緊急救助システム18は、車両2が走行する線路1内に侵入した侵入者を救助するシステムである。緊急救助システム18は、図14に示すように、検知部19と、地上側制御部20と、地上側送信部21と、車両側受信部22と、緊急救助装置6とを備えている。
【0044】
検知部19は、線路1内への侵入者の侵入を検知する装置である。検知部19は、例えば、駅ホームから線路1内に乗客が転落したときに操作される非常列車停止ボタン(列車防護スイッチ)や、駅ホーム下の線路1に沿って設置された転落検知マット(転落マット警報装置)などである。検知部19は、侵入者を検知すると検知信号を地上側制御部20に出力する。地上側制御部20は、検知部19が出力する検知信号に基づいて地上側送信部21に緊急救助を指令する装置であり、地上側送信部21は検知部19の検知結果に基づいて緊急救助信号を送信する装置であり、車両側受信部22は地上側送信部21から緊急救助信号を受信する装置である。
【0045】
緊急救助装置6は、車両側受信部22が受信した緊急救助信号に基づいて、図6に示す制御部(車両側制御部)14が非常ブレーキを動作させる。また、制御部14は、図5及び図9〜図11に示す駆動機構部11bによって嵌合軸11aを上方向に駆動させ案内部8を開放したり、図5及び図9に示すエアバック装置7a〜7dを作動させる。この第3実施形態では、非常列車停止スイッチや転落検知マットがON動作してから信号機がR現示(停止信号)に切り替わり乗務員が緊急スイッチ13を操作する場合に比べて、緊急救助装置6を迅速に作動させることができる。
【0046】
(他の実施形態)
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、電車や気動車などを例に挙げて説明したが、電気機関車などの電気車や内燃機関車などの内燃動車についてもこの発明を適用することができる。また、この実施形態では、侵入者として人間を例に挙げて説明したが、線路1内に侵入した猪などの動物についてもこの発明を適用することができる。さらに、この実施形態では、案内部8や補助緩衝部15が閉鎖及び開放するときに緩衝部7に対して回転する場合を例に挙げて説明したが、案内部8や補助緩衝部15を緩衝部7に対してスライドさせて閉鎖及び開放してもよい。
【0047】
(2) この第1参考例及び第1実施形態では、緩衝部本体7eの前面を覆う範囲内でエアバック装置7a〜7dを膨張させているが、緊急時には普通車両構造規則で規定する車両限界を超えてエアバック装置7a〜7dを膨張させてもよい。例えば、車両2の側面から突出するようにエアバック装置7a〜7dを膨張させることで、車両2の側面角部への侵入者の衝突を防止することができ、車両2の連結器5側に突出するようにエアバック装置7a〜7dを膨張させることで、補助緩衝部15の設置を省略することができる。また、この第1実施形態では、補助緩衝部本体15cを連結器5側に開放するための付勢力を伸縮部15dによって発生しているが、伸縮部15dの設置を省略してエアバック装置7a〜7dを膨張させながら補助緩衝部本体15cを連結器5側に押し上げ開放してもよい。さらに、この第1実施形態では、弾性体15a及び付勢部材15bを補助緩衝部本体15cに設置しているが、補助エアバック装置を補助緩衝部本体15cに設置してもよい。
【0048】
(3) この第1実施形態及び第2実施形態では、案内部8が線路1側に開放した後に補助緩衝部15が連結器5側に開放しているが開放する順序を逆にしてもよい。また、この第1実施形態及び第2実施形態では、案内部8を前側に設置し補助緩衝部15を後側に設置しているが、前後を逆にして固定部11,12によって補助緩衝部15を固定及び固定解除してもよい。さらに、この第1参考例、第2参考例、第1実施形態及び第2実施形態では、エアバック装置7a〜7d又は弾性体7mを緩衝部本体7e側に設置しているが、エアバック装置7a〜7dと緩衝部本体7eとの間に弾性体7m及び付勢部材7nを設置してもよい。
【0049】
(4) この第4参考例では、案内部8の先端部に着脱自在に突出部8eを装着しているが、線路1の内側に入り込んだ侵入者などを救助可能なように、案内部8の先端部側を凸形状に形成してもよい。また、この第3実施形態では、検知部19の検知結果に基づいて緊急救助装置6を自動的に作動させているが、駅ホームに進入するときには自動的に作動させ、駅ホーム以外を走行するときには非常ブレーキと連動させてもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によると、線路内の侵入者を救助して人身事故を減少させ安定輸送に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1参考例に係る車両の緊急救助装置の通常時の正面図である。
【図2】 この発明の第1参考例に係る車両の緊急救助装置の通常時の側面図である。
【図3】 この発明の第1参考例に係る車両の緊急救助装置の緊急時の正面図である。
【図4】 この発明の第1参考例に係る車両の緊急救助装置の緊急時の側面図である。
【図5】 この発明の第1参考例に係る車両の緊急救助装置の緩衝部の断面図であり、(A)は案内部を閉鎖した状態を示し、(B)は案内部を開放した状態を示す。
【図6】 この発明の第1参考例に係る車両の緊急救助装置のブロック図である。
【図7】 この発明の第1実施形態に係る車両の緊急救助装置の緊急時の正面図である。
【図8】 この発明の第1実施形態に係る車両の緊急救助装置の緊急時の側面図である。
【図9】 この発明の第1実施形態に係る車両の緊急救助装置の緩衝部及び補助緩衝部の断面図であり、(A)は案内部及び補助緩衝部を閉鎖した状態を示し、(B)は案内部及び補助緩衝部を開放した状態を示す。
【図10】 この発明の第2参考例に係る車両の緊急救助装置の緩衝部の断面図であり、(A)は案内部を閉鎖した状態を示し、(B)は案内部を開放した状態を示す。
【図11】 この発明の第2実施形態に係る車両の緊急救助装置の緩衝部及び補助緩衝部の断面図であり、(A)は案内部及び補助緩衝部を閉鎖した状態を示し、(B)は案内部及び補助緩衝部を開放した状態を示す。
【図12】 この発明の第3参考例に係る車両の緊急救助装置の通常時の側面図である。
【図13】 この発明の第4参考例に係る車両の緊急救助装置の緊急時の正面図である。
【図14】 この発明の第3実施形態に係る緊急救助システムのブロック図である。
【符号の説明】
1 線路
1a,1b レール
2 車両
5 連結器
6 緊急救助装置
7 緩衝部
7a,7b,7c,7d エアバック装置
8 案内部
8a,8b 接触部
8e 突出部
9,10 転落防止部
11,12 固定部
13 緊急スイッチ
15 補助緩衝部
16 排障器
18 緊急救助システム
19 検知部
21 地上側送信部
22 車両側受信部
Claims (7)
- 車両の先頭部の連結器よりも下部に設置して、この車両が走行する線路内に侵入した侵入者を救助する車両の緊急救助装置であって、
前記侵入者に加わる衝撃を緩和する緩衝部と、
通常時には前記緩衝部側に閉鎖され緊急時には前記線路側に開放されて、前記侵入者を前記線路から救い上げ前記緩衝部に案内する案内部と、
通常時には前記緩衝部側に閉鎖され緊急時には前記連結器側に開放されて、前記侵入者がこの連結器に衝突しないように保護するとともに、この侵入者に加わる衝撃を緩和する補助緩衝部と、
を備える車両の緊急救助装置。 - 請求項1に記載の車両の緊急救助装置において、
前記侵入者を前記緩衝部に案内するときにこの侵入者が前記線路に転落するのを防止する転落防止部を備えること、
を特徴とする車両の緊急救助装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の車両の緊急救助装置において、
前記案内部は、前記線路の一対のレールの間に突出する突出部を備えること、
を特徴とする車両の緊急救助装置。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の車両の緊急救助装置において、
前記案内部及び/又は前記補助緩衝部を閉鎖した状態で、この案内部及び/又はこの補助緩衝部を前記緩衝部に固定及び固定解除する固定部を備え、
前記固定部は、前記車両の緊急スイッチを乗務員が操作したときに、前記案内部及び/又は前記補助緩衝部を固定解除すること、
を特徴とする車両の緊急救助装置。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車両の緊急救助装置において、
前記緩衝部は、前記案内部及び/又は前記補助緩衝部を開放したときに作動するエアバック装置を備えること、
を特徴とする車両の緊急救助装置。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の車両の緊急救助装置において、
前記案内部及び/又は前記補助緩衝部は、前記緩衝部側に閉鎖されたときにこの緩衝部とともに前記車両の排障器の一部又は全部を構成すること、
を特徴とする車両の緊急救助装置。 - 車両が走行する線路内に侵入した侵入者を救助する緊急救助システムであって、
請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の車両の緊急救助装置と、
前記線路内への前記侵入者の侵入を検知する検知部と、
前記検知部の検知結果に基づいて緊急救助信号を送信する地上側送信部と、
前記地上側送信部から前記緊急救助信号を受信する車両側受信部とを備え、
前記車両の緊急救助装置は、前記車両側受信部が前記緊急救助信号を受信したときに、前記案内部及び/又は前記補助緩衝部を開放すること、
を特徴とする緊急救助システム。
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