JP2003341513A - 車両の緊急救助装置及び緊急救助システム - Google Patents

車両の緊急救助装置及び緊急救助システム

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JP2003341513A
JP2003341513A JP2002148362A JP2002148362A JP2003341513A JP 2003341513 A JP2003341513 A JP 2003341513A JP 2002148362 A JP2002148362 A JP 2002148362A JP 2002148362 A JP2002148362 A JP 2002148362A JP 2003341513 A JP2003341513 A JP 2003341513A
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emergency
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intruder
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静男 新井
Kazuyoshi Machida
一善 町田
Yoshiyasu Wada
好庸 和田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 線路内の侵入者を救助して人身事故を減少さ
せ安定輸送に貢献することができる車両の緊急救助装置
及び緊急救助システムを提供する。 【解決手段】 駅ホームから乗客が転落したり踏切内な
どに不審者が立ち入ると、車両2の乗務員が緊急スイッ
チを操作して固定部11,12が案内部8を固定解除す
る。その結果、案内部8が車両2の前方に回転して線路
1側に開放され、線路1から案内部8上に侵入者が救い
上げられて緩衝部7に案内される。緩衝部7はエアバッ
ク装置7a〜7dを備えており、乗務員によって緊急ス
イッチが操作されるとエアバック装置7a〜7dが展開
して膨張する。その結果、エアバック装置7a〜7dが
侵入者を受けとめて、侵入者に加わる衝撃力を吸収し緩
和する。案内部8が開放されると転落防止部9,10が
展開し、侵入者が案内部8の両側から線路1に転落しな
いように転落防止部9,10によって保護される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両の先頭部に
設置してこの車両が走行する線路内に侵入した侵入者を
救助する車両の緊急救助装置、及び車両が走行する線路
内に侵入した侵入者を救助する緊急救助システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】車両の先頭部には、列車の安全走行上障
害となる線路上の障害物を排除する排障器が取り付けら
れている。この排障器には、車体の台枠に設置される鋼
板状の前面排障器や、この前面排障器の下部のレール頭
頂面付近に設置されてこの前面排障器では排除できない
小型の障害物を排除するゴム製の補助排障器や、台車に
設置されてレール頭頂面付近の障害物を排除する台車排
障器などがある。これらの排障器は、線路上の障害物に
衝突して車体が変形したり障害物を巻き込まないよう
に、線路内の障害物を線路外に安全に排除する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】鉄道における人身事故
(自殺を含む)は、過去5年間の平均で284件と非常
に多く、特に自殺件数は平均206件と人身事故全体の
72%を占めている。普通鉄道構造規則(車両限界)で
は、レールの頭頂面と排障器との間の間隔を75mmと
規定しており、60kgレールの場合にはレールの高さ
が174mmであるため、線路のまくらぎと排障器との
間には隙間が249mmある。その結果、駅ホームから
線路内に転落したり線路内に立ち入った侵入者が列車に
衝突すると、排障器によって侵入者を排除できずまくら
ぎと排障器との間の隙間から先頭車両の下に侵入者を巻
き込むおそれがある。このような場合には、救出時間が
長くなり死亡率も高くなるとともに、このような人身事
故が発生すると現場検証や現場の復旧に長時間かかり安
定輸送上の大きな障害になる。
【0004】この発明の課題は、線路内の侵入者を救助
して人身事故を減少させ安定輸送に貢献することができ
る車両の緊急救助装置及び緊急救助システムを提供する
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、以下に記載
するような解決手段により、前記課題を解決する。な
お、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明す
るが、この実施形態に限定するものではない。請求項1
の発明は、車両(2)の先頭部に設置してこの車両が走
行する線路(1)内に侵入した侵入者を救助する車両の
緊急救助装置であって、前記侵入者に加わる衝撃を緩和
する緩衝部(7)と、通常時には前記緩衝部側に閉鎖さ
れ緊急時には前記線路側に開放されて、前記侵入者を前
記線路から救い上げ前記緩衝部に案内する案内部(8)
とを備える車両の緊急救助装置(6)である。
【0006】請求項2の発明は、請求項1に記載の車両
の緊急救助装置において、前記侵入者を前記緩衝部に案
内するときにこの侵入者が前記線路に転落するのを防止
する転落防止部(9,10)を備えることを特徴とする
車両の緊急救助装置である。
【0007】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
に記載の車両の緊急救助装置において、前記案内部は、
前記線路の一対のレール(1a,1b)の間に突出する
突出部(8e)を備えることを特徴とする車両の緊急救
助装置である。
【0008】請求項4の発明は、請求項1から請求項3
までのいずれか1項に記載の車両の緊急救助装置におい
て、通常時には前記緩衝部側に閉鎖され緊急時には前記
車両の連結器(5)側に開放されて、前記侵入者に加わ
る衝撃を緩和する補助緩衝部(15)を備えることを特
徴とする車両の緊急救助装置である。
【0009】請求項5の発明は、請求項1から請求項4
までのいずれか1項に記載の車両の緊急救助装置におい
て、前記案内部及び/又は前記補助緩衝部を閉鎖した状
態で、この案内部及び/又はこの補助緩衝部を前記緩衝
部に固定及び固定解除する固定部(11,12)を備
え、前記固定部は、前記車両の緊急スイッチ(13)を
乗務員が操作したときに、前記案内部及び/又は前記補
助緩衝部を固定解除することを特徴とする車両の緊急救
助装置である。
【0010】請求項6の発明は、請求項1から請求項5
までのいずれか1項に記載の車両の緊急救助装置におい
て、前記緩衝部は、前記案内部及び/又は前記補助緩衝
部を開放したときに作動するエアバック装置(7a〜7
d)を備えることを特徴とする車両の緊急救助装置であ
る。
【0011】請求項7の発明は、請求項1から請求項6
までのいずれか1項に記載の車両の緊急救助装置におい
て、前記案内部及び/又は前記補助緩衝部は、前記緩衝
部側に閉鎖されたときにこの緩衝部とともに前記車両の
排障器の一部又は全部を構成することを特徴とする車両
の緊急救助装置である。
【0012】請求項8の発明は、車両(2)が走行する
線路(1)内に侵入した侵入者を救助する緊急救助シス
テムであって、請求項1から請求項7までのいずれか1
項に記載の車両の緊急救助装置(6)と、前記線路内へ
の前記侵入者の侵入を検知する検知部(19)と、前記
検知部の検知結果に基づいて緊急救助信号を送信する地
上側送信部(21)と、前記地上側送信部から前記緊急
救助信号を受信する車両側受信部(22)とを備え、前
記車両の緊急救助装置は、前記車両側受信部が前記緊急
救助信号を受信したときに、前記案内部(8)及び/又
は前記補助緩衝部(15)を開放することを特徴とする
緊急救助システム(18)である。
【0013】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、図面を参
照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明す
る。図1は、この発明の第1実施形態に係る車両の緊急
救助装置の通常時の正面図である。図2は、この発明の
第1実施形態に係る車両の緊急救助装置の通常時の側面
図である。図3は、この発明の第1実施形態に係る車両
の緊急救助装置の緊急時の正面図である。図4は、この
発明の第1実施形態に係る車両の緊急救助装置の緊急時
の側面図である。図5は、この発明の第1実施形態に係
る車両の緊急救助装置の緩衝部の断面図であり、図5
(A)は案内部を閉鎖した状態を示し、図5(B)は案
内部を開放した状態を示す。図6は、この発明の第1実
施形態に係る車両の緊急救助装置のブロック図である。
【0014】線路1は、車両2が走行する通路(軌道)
である。線路1は、図1〜図4に示すように、車両2を
支持し案内する一対のレール1a,1bと、この一対の
レール1a,1bを固定するまくらぎ1cと、このまく
らき1cの下に敷かれた砕石や砂利などからなる道床1
dなどから構成されている。
【0015】車両2は、電車や気動車などの鉄道車両の
先頭車両である。車両2は、図1〜図4に示すように、
車体3と、台車4と、連結器5と、緊急救助装置6など
を備えている。車体3は、乗客を積載し輸送するための
構造物である。台車4は、車体3を支持して走行する装
置である。台車4は、一対のレール1a,1bと転がり
接触する車輪4a,4bと、車輪4a,4bを支持する
台車枠4cと、台車枠4cに形成されレール1a,1b
の頭頂面付近の障害物を排除する台車排障器4dなどを
備えている。連結器5は、車両同士を連結する装置であ
り、例えば電車用の密着連結器や自動密着連結器などで
ある。
【0016】緊急救助装置6は、車両2が走行する線路
1内に侵入した侵入者を救助する装置である。緊急救助
装置6は、車両2の台枠に固定されており、車両2の先
頭部の下部に設置されている。緊急救助装置6は、図1
〜図4に示す緩衝部7と、案内部8と、転落防止部9,
10と、固定部11,12と、図6に示す緊急スイッチ
13と、制御部14などを備えている。
【0017】緩衝部7は、侵入者に加わる衝撃を緩和す
る部材である。緩衝部7は、案内部8によって案内され
た侵入者を受け止めて、この侵入者が衝突したときの衝
撃を吸収し緩和する。緩衝部7は、図3〜図5に示すエ
アバック装置7a〜7dと、緩衝部本体7eと、図1及
び図3に示す固定部材7f〜7iなどを備える。
【0018】エアバック装置7a〜7dは、緊急時に展
開して膨張し侵入者に加わる衝撃を緩和する装置であ
る。エアバック装置7a〜7dは、例えば、インフレー
タ内の点火剤が発火するとこのインフレータ内のガス発
生剤が窒素ガスを急速に発生してバックを膨張させる。
エアバック装置7a〜7dは、侵入者が衝突すると窒素
ガスを排出しながら収縮して侵入者に加わる衝撃を吸収
する。緩衝部本体7eは、エアバック装置7a〜7dを
支持する部材である。緩衝部本体7eは、普通車両構造
規則の車両限界に規定する範囲内の寸法で設計されてお
り、剛性を有する鋼材などで形成され車両2の前面排障
器の一部として機能する。緩衝部本体7eの上端部の両
側には、図5に示すようにこの緩衝部本体7eを貫通す
る貫通孔7jがそれぞれ形成されている。固定部材7f
〜7iは、車両2の台枠に緩衝部本体7eを固定する部
材であり、緩衝部本体7eの上部に形成されている。
【0019】案内部8は、通常時には緩衝部7側に閉鎖
され緊急時には線路1側に開放されて、侵入者を線路1
から救い上げ緩衝部7に案内する部材である。案内部8
は、緩衝部7の前面を覆うようにこの緩衝部7と略同一
形状に形成された蓋状の部材である。案内部8は、図1
及び図2に示すように、通常時には緩衝部7側に折り畳
まれており、図5(A)に示すように緩衝部本体7eと
の間にエアバック装置7a〜7dを収納した状態で固定
部11,12によって固定されている。案内部8は、図
3及び図4に示すように緊急時に固定部11,12によ
って固定解除されて、図5(B)に示すようにエアバッ
ク装置7a〜7dが展開し膨張すると、これらのエアバ
ック装置7a〜7dによって押し出されて前方に回転し
線路1側に開放される。案内部8は、剛性を有する鋼材
などで形成されており、緩衝部7側に閉鎖されたときに
緩衝部7とともに車両2の排障器の一部を構成する。案
内部8には、図3及び図4に示す接触部8a,8bと、
図5に示す嵌合穴8cと、連結部8dとが形成されてい
る。
【0020】図3及び図4に示す接触部8a,8bは、
一対のレール1a,1bの頭頂面と接触する部分であ
り、案内部8の先端に形成されている。図5(A)に示
す嵌合穴8cは、テーパ状に形成された凹部であり、案
内部8の先端部の両側にそれぞれ形成されている。連結
部8dは、緩衝部7の下部に案内部8を回転自在に連結
する軸であり、案内部8の両側面下部にそれぞれ形成さ
れている。
【0021】転落防止部9,10は、侵入者を緩衝部7
に案内するときにこの侵入者が線路1に転落するのを防
止する部材である。転落防止部9,10は、図3及び図
4に示すように、緩衝部7と案内部8との間の両側に張
られたネットである。転落防止部9,10は、案内部8
を閉鎖したときにはこの案内部8と緩衝部7との間に折
り畳まれ収納されており、案内部8を開放したときには
三角形状に展開して、救い上げられた侵入者が車両2の
側面から線路1に転落するのを防止する。
【0022】固定部11,12は、案内部8を閉鎖した
状態でこの案内部8を緩衝部7に固定及び固定解除する
部材である。固定部11,12は、車両2の緊急スイッ
チ13を乗務員が操作したときに案内部8を固定解除す
る。固定部11,12は、いずれも同一構造であり、以
下では固定部11について説明し、固定部12側の部材
については説明を省略する。固定部11は、図5に示す
ように、嵌合軸11aと、駆動機構部11bと、支持部
材11cなどから構成されている。嵌合軸11aは、貫
通孔7jを通過して嵌合穴8cと嵌合する軸部材であ
り、上下方向に移動して案内部8を固定(施錠)及び固
定解除(解錠)する。嵌合軸11aは、嵌合穴8cに嵌
合するときにこの嵌合穴8cのテーパ面にガイドされる
ように先端部がテーパ状に形成されている。駆動機構部
11bは、嵌合軸11aを上下方向に駆動する装置であ
る。駆動機構部11bは、固定解除時には嵌合軸11a
を上方向に駆動して嵌合穴8cから嵌合軸11aの先端
部を引き抜き、固定時には嵌合軸11aを下方向に駆動
して嵌合穴8cに嵌合軸11aの先端部を押し込む。支
持部材11cは、駆動機構部11bを支持する部材であ
り、駆動機構部11bと固定部材7gとを連結する。
【0023】図6に示す緊急スイッチ13は、車両2の
非常ブレーキを作動させるときに乗務員によって操作さ
れるスイッチである。緊急スイッチ13は、例えば、車
両2の運転台コンソールなどに設置された押しボタン式
のスイッチであり、緊急時に乗務員によってON動作さ
れると制御部14にON信号を出力する。
【0024】制御部14は、緊急スイッチ13を乗務員
が操作したときに、固定部11,12に案内部8を固定
解除させるとともにエアバック装置7a〜7dを作動さ
せる装置である。制御部14は、緊急スイッチ13が出
力するON信号に基づいて、図示しない非常ブレーキを
作動させて固定部11,12に固定解除を指令するとと
もに、エアバック装置7a〜7dに電流を流しインフラ
レータ内の点火剤を発火させる。
【0025】次に、この発明の第1実施形態に係る車両
の緊急救助装置の動作を説明する。通常時には、図1及
び図2に示すように、固定部11,12が案内部8を緩
衝部7に固定しており、緩衝部7及び案内部8が車両2
の先頭部の排障器として機能する。車両2が走行してい
るときに自動車などの大型の障害物が線路1内に侵入す
ると、案内部8の前面がこの障害物と衝突する。案内部
8は、排障器として機能する程度の強度を有する鋼材な
どで形成されておりこの障害物を線路1外に排除する。
【0026】駅ホームから乗客が転落したり踏切内など
に不審者が立ち入ると、線路1内への侵入者を乗務員が
発見して図6に示す緊急スイッチ13を操作し、この緊
急スイッチ13がON信号を制御部14に出力する。こ
のON信号に基づいて図示しない非常ブレーキを制御部
14が作動させるとともに、固定部11,12に固定解
除を制御部14が指令する。その結果、図5(A)に示
す駆動機構部11bが嵌合軸11aを上方向に駆動し
て、嵌合軸11aの先端部が嵌合穴8cから抜け出し案
内部8が固定解除される。制御部14が固定部11,1
2に固定解除を指令するのと同時又は所定時間(1〜2
秒程度)経過後に、エアバック装置7a〜7dに制御部
14が電流を流すとこれらのエアバック装置7a〜7d
が作動する。その結果、図5(B)に示すようにエアバ
ック装置7a〜7dが展開し膨張して案内部8が押し出
され、連結部8dを回転中心として案内部8が車両2の
前方に回転し線路1側に開放される。
【0027】図3及び図4に示すように、接触部8a,
8bがレール1a,1bの頭頂面と接触し、案内部8上
に侵入者が救い上げられて緩衝部7に案内される。案内
部8が開放されると転落防止部9,10が展開して、案
内部8上の侵入者がこの案内部8の両側から線路1に転
落しないように転落防止部9,10が保護する。エアバ
ック装置7a〜7dに侵入者が衝突して図示しない衝撃
感知センサが衝撃を感知すると、エアバック装置7a〜
7dが窒素ガスを排出しながら収縮し侵入者に作用する
衝撃力が吸収され緩和される。転落防止部9,10は、
衝突後の侵入者が緩衝部7の両側から線路1に転落しな
いように侵入者を保護する。
【0028】車両2を停止させて侵入者を救助した後に
は、案内部8を引き上げて緩衝部7側に回転し緩衝部本
体7eに押し込む。案内部8が緩衝部7側に閉鎖される
と、図示しないスイッチがON信号を制御部14に出力
し、このON信号に基づいて固定部11,12に固定を
制御部14が指令する。その結果、図5に示す駆動機構
部11bが嵌合軸11aを下方向に駆動して、嵌合軸1
1aが嵌合穴8cに嵌合し、案内部8が緩衝部7に固定
されて車両2が通常の走行可能な状態になる。案内部8
が破損したりエアバック装置7a〜7dが作動したとき
には、車両2を検査し修繕する検修設備に回送して案内
部8やエアバック装置7a〜7dが交換される。
【0029】この発明の第1実施形態に係る車両の緊急
救助装置には、以下に記載するような効果がある。 (1) この第1実施形では、緩衝部7が侵入者に加わる衝
撃を緩和し、通常時には案内部8が緩衝部7側に閉鎖さ
れ緊急時には案内部8が線路1側に開放されて、侵入者
を線路1から救い上げ緩衝部7に案内する。その結果、
侵入者の救助が可能になって鉄道事故による死傷者が減
少するとともに、人身事故による遅延時分が減少して安
定輸送に貢献することができる。また、自殺しようとし
ても救出されるため、結果として鉄道自殺者を減少させ
ることができる。
【0030】(2) この第1実施形態では、侵入者を緩衝
部7に案内するときにこの侵入者が線路1に転落するの
を転落防止部9,10が防止するので、侵入者が駅ホー
ムと車両2との間に挟まれたり隣接する線路に転落する
のを防止することができる。また、この第1実施形態で
は、案内部8を閉鎖した状態でこの案内部8を緩衝部7
に固定部11,12が固定及び固定解除し、車両2の緊
急スイッチ13を乗務員が操作したときにこの固定部1
1,12が案内部8を固定解除する。その結果、乗務員
の緊急スイッチ13の操作と連動させて案内部8を緩衝
部7から開放させることができる。
【0031】(3) この第1実施形態では、案内部8が緩
衝部7側に閉鎖されたときにこの案内部8が車両2の排
障器の一部を構成するので、通常の走行時には排障器と
して機能させ緊急時には救助装置として機能させること
ができる。また、この第1実施形態では、案内部8を開
放するときに作動するエアバック装置7a〜7dを緩衝
部7が備えるので、侵入者に作用する衝撃力を吸収し緩
和することができる。
【0032】(第2実施形態)図7は、この発明の第2
実施形態に係る車両の緊急救助装置の緊急時の正面図で
ある。図8は、この発明の第2実施形態に係る車両の緊
急救助装置の緊急時の側面図である。図9は、この発明
の第2実施形態に係る車両の緊急救助装置の緩衝部及び
補助緩衝部の断面図であり、図9(A)は案内部及び補
助緩衝部を閉鎖した状態を示し、図9(B)は案内部及
び補助緩衝部を開放した状態を示す。
【0033】図7及び図8に示す緊急救助装置6は、補
助緩衝部15を備えている。補助緩衝部15は、通常時
には緩衝部7側に閉鎖され緊急時には車両2の連結器5
側に開放されて、侵入者に加わる衝撃を緩和する部材で
ある。補助緩衝部15は、緩衝部7の前面を覆うように
この緩衝部7と略同一形状に形成された蓋状の部材であ
る。補助緩衝部15は、侵入者が連結器5に衝突しない
ように保護するとともに、侵入者が衝突したときの衝撃
を吸収して緩和する。補助緩衝部15は、図9(A)に
示すように、通常時には、案内部8とともに緩衝部7側
に折り畳まれている。補助緩衝部15は、図9(B)に
示すように、緊急時に固定部11,12によって固定解
除されてエアバック装置7a〜7dが展開し膨張する
と、案内部8を前方に押し出しながら連結器5側に回転
し開放される。補助緩衝部15は、図9に示す弾性体1
5aと、付勢部材15bと、補助緩衝部本体15cと、
図7及び図8に示す伸縮部15dなどを備えている。
【0034】弾性体15aは、ウレタンゴムなどの板状
部材であり、付勢部材15bはこの弾性体15a内に間
隔を開けて配置された複数のコイルばね(圧縮ばね)な
どである。補助緩衝部本体15cは、剛性を有する鋼材
などで形成されており、緩衝部7側に閉鎖されたときに
案内部8とともに車両2の前面排障器の一部として機能
する。補助緩衝部本体15cには、図9に示すように連
結部15eが形成されている。この連結部15eは、緩
衝部本体7eの上部に補助緩衝部本体15cを回転自在
に連結する軸であり、補助緩衝部本体15cの両側面上
部にそれぞれ形成されている。伸縮部15dは、固定部
11,12が案内部8を固定解除したときに、補助緩衝
部本体15cを連結器5側に開放するための付勢力を発
生する装置である。伸縮部15dは、図7及び図8に示
すように、緩衝部本体7e側に回転自在に連結され、内
部にばねを収容するシリンダ15fと、このシリンダ1
5f内のばねの付勢力により突出し、先端部が補助緩衝
部本体15c側に回転自在に連結されたロッド15gな
どを備えている。伸縮部15dは、補助緩衝部15を緩
衝部7側に閉鎖したときに、シリンダ15f内のばねを
ロッド15gが圧縮して緩衝部7と案内部8との間に収
納される。この第2実施形態には、第1実施形態の効果
に加えて、連結器5に侵入者が衝突するのを補助緩衝部
15によって防止することができるとともに、この補助
緩衝部15によって侵入者に加わる衝撃を緩和すること
ができる。
【0035】次に、この発明の第2実施形態に係る車両
の緊急救助装置の動作を説明する。通常時には、案内部
8、緩衝部7及び補助緩衝部15が車両2の先頭部の排
障器として機能する。案内部8の前面に衝突による衝撃
力が作用すると、弾性体15a及び付勢部材15bが案
内部8に押されて撓み衝突による衝撃を緩和する。緊急
時に固定部11,12が案内部8を固定解除すると、図
9(B)に示すようにエアバック装置7a〜7dの膨張
と伸縮部15dの付勢力とによって補助緩衝部15及び
案内部8が押し出される。その結果、図8に示すよう
に、案内部8が車両2の前方に回転し線路1側に開放さ
れるとともに、補助緩衝部15が前方に回転して連結器
5側に開放される。
【0036】補助緩衝部15に侵入者が衝突すると弾性
体15a及び付勢部材15bが撓み、侵入者に作用する
衝撃力が吸収され緩和されるとともに、補助緩衝部15
の両側から線路1に転落しないように転落防止部9,1
0が侵入者を保護する。車両2を停止させて侵入者を救
助した後に、伸縮部15dの付勢力に抗して補助緩衝部
15を緩衝部本体7eに押し込むとともに案内部8を緩
衝部本体7eに押し込み、固定部11,12によって案
内部8を固定する。
【0037】(第3実施形態)図10は、この発明の第
3実施形態に係る車両の緊急救助装置の緩衝部の断面図
であり、図10(A)は案内部を閉鎖した状態を示し、
図10(B)は案内部を開放した状態を示す。図10に
示す緩衝部7は、緩衝部本体7eと、固定部材7f〜7
iと、弾性体7mと、付勢部材7nなどを備える。弾性
体7mは、ウレタンゴムなどの板状部材であり、付勢部
材7nはこの弾性体7m内に間隔を開けて配置された複
数のコイルばね(圧縮ばね)などである。案内部8は、
図10(A)に示すように、通常時には緩衝部7側に折
り畳まれており、弾性体7m及び付勢部材7nを圧縮し
た状態で固定部11,12によって固定されている。案
内部8は、図10(B)に示すように、緊急時に固定部
11によって固定解除されると弾性体7m及び付勢部材
7nの反発力によって押し出されて、連結部8dを回転
中心として車両2の前方に回転し線路1側に開放され
る。案内部8が緩衝部7側に折り畳まれた状態でこの案
内部8の前面に衝突による衝撃力が作用すると、図5に
示す弾性体7m及び付勢部材7nが案内部8に押されて
撓み衝突による衝撃を緩和する。この第3実施形態で
は、弾性体7m及び付勢部材7nによって侵入者に加わ
る衝撃を緩和することができる。
【0038】(第4実施形態)図11は、この発明の第
4実施形態に係る車両の緊急救助装置の緩衝部及び補助
緩衝部の断面図であり、図11(A)は案内部及び補助
緩衝部を閉鎖した状態を示し、図11(B)は案内部及
び補助緩衝部を開放した状態を示す。補助緩衝部15
は、図11(A)に示すように、通常時には弾性体7m
及び付勢部材7nを圧縮した状態で案内部8とともに緩
衝部7側に折り畳まれている。補助緩衝部15は、図1
1(B)に示すように、緊急時に固定部11,12によ
って固定解除されると、弾性体7m及び付勢部材7nの
反発力によって案内部8を前方に押し出しながら連結器
5側に回転し開放される。案内部8及び補助緩衝部15
が緩衝部7側に折り畳まれた状態でこの案内部8の前面
に衝突による衝撃力が作用すると、弾性体7m,15a
及び付勢部材7n,15bが案内部8に押されて撓み衝
突による衝撃を緩和する。
【0039】(第5実施形態)図12は、この発明の第
5実施形態に係る車両の緊急救助装置における通常時の
側面図である。排障器16は、線路1上の障害物を排除
する装置である。排障器16は、車両2の先頭部の下部
に装着されており、この排障器16の前面には図1〜図
11に示す緊急救助装置6が装着されている。この第5
実施形態では、第1実施形態〜第4実施形態の効果に加
えて、緊急救助装置6を既存の排障器16に装着して排
障器16単体の場合に比べて衝突時の強度を向上させる
ことができる。
【0040】(第6実施形態)図13は、この発明の第
6実施形態に係る車両の緊急救助装置の緊急時の正面図
である。案内部8は、接触部8aと接触部8bとの間に
着脱自在に装着される突出部8eを備えている。案内部
8の先端部は、接触部8a,8bがレール1a,1bの
頭頂面と接触したときに、この頭頂面と同じ高さになる
ように直線状に形成されている。突出部8eは、案内部
8の先端部に間隔を空けて複数取り付けられたゴムやプ
ラスチックなどの可撓性の部材である。この第6実施形
態には、第1実施形態〜第5実施形態の効果に加えて、
以下に記載するような効果がある。
【0041】(1) この第6実施形態では、線路1の一対
のレール1a,1b間に突出する突出部8eを案内部8
が備える。このため、図13に示すように、接触部8
a,8bがレール1a,1bの頭頂面と接触して、レー
ル1aとレール1bとの間に突出部8eが入り込み、緩
衝部7とまくらぎ1cとの間の間隙部を突出部8eが塞
ぐ。その結果、線路1の内側に入り込んだ侵入者が車両
2の下部に巻き込まれるのを防止し、案内部8上に救い
上げることができる。
【0042】(2) この第6実施形態では、案内部8に突
出部8eが交換可能に固定されている。このため、レー
ル1a,1bとまくらぎ1cとを締結するレール締結装
置、踏切や曲線部に敷設されるガードレール、分岐器の
トングレール、自動列車停止装置の地上子などと突出部
8eが接触したときに、案内部8から突出部8eを容易
脱落させることができる。その結果、突出部8eによっ
てレール締結装置などが破損するのを防止することがで
きる。
【0043】(第7実施形態)図14は、この発明の第
7実施形態に係る緊急救助システムのブロック図であ
る。緊急救助システム18は、車両2が走行する線路1
内に侵入した侵入者を救助するシステムである。緊急救
助システム18は、図14に示すように、検知部19
と、地上側制御部20と、地上側送信部21と、車両側
受信部22と、緊急救助装置6とを備えている。
【0044】検知部19は、線路1内への侵入者の侵入
を検知する装置である。検知部19は、例えば、駅ホー
ムから線路1内に乗客が転落したときに操作される非常
列車停止ボタン(列車防護スイッチ)や、駅ホーム下の
線路1に沿って設置された転落検知マット(転落マット
警報装置)などである。検知部19は、侵入者を検知す
ると検知信号を地上側制御部20に出力する。地上側制
御部20は、検知部19が出力する検知信号に基づいて
地上側送信部21に緊急救助を指令する装置であり、地
上側送信部21は検知部19の検知結果に基づいて緊急
救助信号を送信する装置であり、車両側受信部22は地
上側送信部21から緊急救助信号を受信する装置であ
る。
【0045】緊急救助装置6は、車両側受信部22が受
信した緊急救助信号に基づいて、図6に示す制御部(車
両側制御部)14が非常ブレーキを動作させる。また、
制御部14は、図5及び図9〜図11に示す駆動機構部
11bによって嵌合軸11aを上方向に駆動させ案内部
8を開放したり、図5及び図9に示すエアバック装置7
a〜7dを作動させる。この第7実施形態では、非常列
車停止スイッチや転落検知マットがON動作してから信
号機がR現示(停止信号)に切り替わり乗務員が緊急ス
イッチ13を操作する場合に比べて、緊急救助装置6を
迅速に作動させることができる。
【0046】(他の実施形態)この発明は、以上説明し
た実施形態に限定するものではなく、以下に記載するよ
うに種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発
明の範囲内である。 (1) この実施形態では、電車や気動車などを例に挙げて
説明したが、電気機関車などの電気車や内燃機関車など
の内燃動車についてもこの発明を適用することができ
る。また、この実施形態では、侵入者として人間を例に
挙げて説明したが、線路1内に侵入した猪などの動物に
ついてもこの発明を適用することができる。さらに、こ
の実施形態では、案内部8や補助緩衝部15が閉鎖及び
開放するときに緩衝部7に対して回転する場合を例に挙
げて説明したが、案内部8や補助緩衝部15を緩衝部7
に対してスライドさせて閉鎖及び開放してもよい。
【0047】(2) この第1実施形態及び第2実施形態で
は、緩衝部本体7eの前面を覆う範囲内でエアバック装
置7a〜7dを膨張させているが、緊急時には普通車両
構造規則で規定する車両限界を超えてエアバック装置7
a〜7dを膨張させてもよい。例えば、車両2の側面か
ら突出するようにエアバック装置7a〜7dを膨張させ
ることで、車両2の側面角部への侵入者の衝突を防止す
ることができ、車両2の連結器5側に突出するようにエ
アバック装置7a〜7dを膨張させることで、補助緩衝
部15の設置を省略することができる。また、この第2
実施形態では、補助緩衝部本体15cを連結器5側に開
放するための付勢力を伸縮部15dによって発生してい
るが、伸縮部15dの設置を省略してエアバック装置7
a〜7dを膨張させながら補助緩衝部本体15cを連結
器5側に押し上げ開放してもよい。さらに、この第2実
施形態では、弾性体15a及び付勢部材15bを補助緩
衝部本体15cに設置しているが、補助エアバック装置
を補助緩衝部本体15cに設置してもよい。
【0048】(3) この第2実施形態及び第4実施形態で
は、案内部8が線路1側に開放した後に補助緩衝部15
が連結器5側に開放しているが開放する順序を逆にして
もよい。また、この第2実施形態及び第4実施形態で
は、案内部8を前側に設置し補助緩衝部15を後側に設
置しているが、前後を逆にして固定部11,12によっ
て補助緩衝部15を固定及び固定解除してもよい。さら
に、この第1実施形態〜第4実施形態では、エアバック
装置7a〜7d又は弾性体7mを緩衝部本体7e側に設
置しているが、エアバック装置7a〜7dと緩衝部本体
7eとの間に弾性体7m及び付勢部材7nを設置しても
よい。
【0049】(4) この第6実施形態では、案内部8の先
端部に着脱自在に突出部8eを装着しているが、線路1
の内側に入り込んだ侵入者などを救助可能なように、案
内部8の先端部側を凸形状に形成してもよい。また、こ
の第7実施形態では、検知部19の検知結果に基づいて
緊急救助装置6を自動的に作動させているが、駅ホーム
に進入するときには自動的に作動させ、駅ホーム以外を
走行するときには非常ブレーキと連動させてもよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による
と、線路内の侵入者を救助して人身事故を減少させ安定
輸送に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態に係る車両の緊急救助
装置の通常時の正面図である。
【図2】この発明の第1実施形態に係る車両の緊急救助
装置の通常時の側面図である。
【図3】この発明の第1実施形態に係る車両の緊急救助
装置の緊急時の正面図である。
【図4】この発明の第1実施形態に係る車両の緊急救助
装置の緊急時の側面図である。
【図5】この発明の第1実施形態に係る車両の緊急救助
装置の緩衝部の断面図であり、(A)は案内部を閉鎖し
た状態を示し、(B)は案内部を開放した状態を示す。
【図6】この発明の第1実施形態に係る車両の緊急救助
装置のブロック図である。
【図7】この発明の第2実施形態に係る車両の緊急救助
装置の緊急時の正面図である。
【図8】この発明の第2実施形態に係る車両の緊急救助
装置の緊急時の側面図である。
【図9】この発明の第2実施形態に係る車両の緊急救助
装置の緩衝部及び補助緩衝部の断面図であり、(A)は
案内部及び補助緩衝部を閉鎖した状態を示し、(B)は
案内部及び補助緩衝部を開放した状態を示す。
【図10】この発明の第3実施形態に係る車両の緊急救
助装置の緩衝部の断面図であり、(A)は案内部を閉鎖
した状態を示し、(B)は案内部を開放した状態を示
す。
【図11】この発明の第4実施形態に係る車両の緊急救
助装置の緩衝部及び補助緩衝部の断面図であり、(A)
は案内部及び補助緩衝部を閉鎖した状態を示し、(B)
は案内部及び補助緩衝部を開放した状態を示す。
【図12】この発明の第5実施形態に係る車両の緊急救
助装置の通常時の側面図である。
【図13】この発明の第6実施形態に係る車両の緊急救
助装置の緊急時の正面図である。
【図14】この発明の第7実施形態に係る緊急救助シス
テムのブロック図である。
【符号の説明】
1 線路 1a,1b レール 2 車両 5 連結器 6 緊急救助装置 7 緩衝部 7a,7b,7c,7d エアバック装置 8 案内部 8a,8b 接触部 8e 突出部 9,10 転落防止部 11,12 固定部 13 緊急スイッチ 15 補助緩衝部 16 排障器 18 緊急救助システム 19 検知部 21 地上側送信部 22 車両側受信部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 好庸 東京都渋谷区代々木二丁目2番2号 東日 本旅客鉄道株式会社内 Fターム(参考) 2E184 JA01 KA09 KA11 KA20 LB05 LC05 5H161 AA01 BB20 CC20 FF01 MM05 MM15 NN20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の先頭部に設置してこの車両が走行
    する線路内に侵入した侵入者を救助する車両の緊急救助
    装置であって、 前記侵入者に加わる衝撃を緩和する緩衝部と、 通常時には前記緩衝部側に閉鎖され緊急時には前記線路
    側に開放されて、前記侵入者を前記線路から救い上げ前
    記緩衝部に案内する案内部と、 を備える車両の緊急救助装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両の緊急救助装置に
    おいて、 前記侵入者を前記緩衝部に案内するときにこの侵入者が
    前記線路に転落するのを防止する転落防止部を備えるこ
    と、 を特徴とする車両の緊急救助装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の車両の緊
    急救助装置において、 前記案内部は、前記線路の一対のレールの間に突出する
    突出部を備えること、 を特徴とする車両の緊急救助装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれか1
    項に記載の車両の緊急救助装置において、 通常時には前記緩衝部側に閉鎖され緊急時には前記車両
    の連結器側に開放されて、前記侵入者に加わる衝撃を緩
    和する補助緩衝部を備えること、 を特徴とする車両の緊急救助装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4までのいずれか1
    項に記載の車両の緊急救助装置において、 前記案内部及び/又は前記補助緩衝部を閉鎖した状態
    で、この案内部及び/又はこの補助緩衝部を前記緩衝部
    に固定及び固定解除する固定部を備え、 前記固定部は、前記車両の緊急スイッチを乗務員が操作
    したときに、前記案内部及び/又は前記補助緩衝部を固
    定解除すること、 を特徴とする車両の緊急救助装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5までのいずれか1
    項に記載の車両の緊急救助装置において、 前記緩衝部は、前記案内部及び/又は前記補助緩衝部を
    開放したときに作動するエアバック装置を備えること、 を特徴とする車両の緊急救助装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6までのいずれか1
    項に記載の車両の緊急救助装置において、 前記案内部及び/又は前記補助緩衝部は、前記緩衝部側
    に閉鎖されたときにこの緩衝部とともに前記車両の排障
    器の一部又は全部を構成すること、 を特徴とする車両の緊急救助装置。
  8. 【請求項8】 車両が走行する線路内に侵入した侵入者
    を救助する緊急救助システムであって、 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の車両
    の緊急救助装置と、 前記線路内への前記侵入者の侵入を検知する検知部と、 前記検知部の検知結果に基づいて緊急救助信号を送信す
    る地上側送信部と、 前記地上側送信部から前記緊急救助信号を受信する車両
    側受信部とを備え、 前記車両の緊急救助装置は、前記車両側受信部が前記緊
    急救助信号を受信したときに、前記案内部及び/又は前
    記補助緩衝部を開放すること、 を特徴とする緊急救助システム。
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