JP4274655B2 - 液体吐出ポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は薬液などの液体を定量供給するようにした液体吐出ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体などの電子部品の製造工程においては、薬液や溶液、洗浄液などを供給するために液体吐出ポンプが用いられており、このような液体吐出ポンプとしては、ベローズやダイヤフラムなどのように弾性変形自在のポンプ部材を有するものが、たとえば、実開昭57-28186号公報に記載されている。このタイプの液体吐出ポンプにあっては、ポンプ部材が軸方向に往復動する駆動軸によって膨張収縮するようになっており、駆動軸はモータによって送りねじを介して駆動される。駆動軸によりポンプ部材を収縮させるとポンプ室の容積が膨張して、外部に設けられた容器内の液体がポンプ室に流入し、ポンプ部材を膨張させるとポンプ室の容積が収縮してポンプ室内の液体がノズルなどの吐出部材に供給されることになる。
【0003】
容器とポンプ室とを連通させる流入側流路と、ポンプ室と吐出部材とを連通させる流出側流路のそれぞれに一方向の流れを許容して逆方向の流れを阻止するようにした逆止弁つまりチェッキ弁を設ける場合があり、逆止弁としては自重により流路を閉じるようにしたタイプのものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような液体吐出ポンプがレジスト液などの液体を吐出するために所定の期間使用された後に、供給される液体を変更する場合がある。液体を元の液体から新規な液体に変更するには、ポンプ内に残留している元の液体を外部に排出する必要がある。そのため、ポンプ内に元の液体が残留している状態のもとで新規な液体をポンプ動作させてポンプ内を新規な液体で置換させるようにしているが、この置換方式では置換動作の初期の段階では元の液体と新規な液体との混合液が吐出されることになるので、ポンプ動作を何度も行う必要がある。また、混合液は使用することができないので、液体が無駄になる。
【0005】
液体の種類によっては混合液が化学反応を起こして発熱などの不具合が発生することがあり、その場合には新液による置換操作を行うことができないので、分解して洗浄しなければならない。ポンプ内の液体をポンプ内部から排出する場合としては、さらにポンプが長時間使用されなくなる場合や、ポンプ内の液体を容器に戻すことが必要となった場合である。
【0006】
逆止弁はボールの自重で流路を閉じるようにしており、ポンプを上下反転させれば、流入流路と流出側流路のそれぞれに設けられた逆止弁が開かれるので、ポンプ内の液体を自重により出口ポートから外部に排出させることができる。しかしながら、このような反転動作はポンプが固定されていない場合のみであり、通常ではポンプは固定されており、ポンプを取り外さなければ反転させることができない。
【0007】
一方、ベローズ型のポンプ部材を用いた液体ポンプにあっては、ポンプハウジングの内周面とベローズ部との間の隙間を小さくするようにしている。この理由はこの隙間が大きいと、隙間の部分が液溜まりとなってしまい、ポンプ動作を行っても隙間の部分液が残留してしまうことがあるためである。残留する液の量が増加すると、レジスト液などの液体の性質が変化してしまうので、半導体集積回路装置を製造する際における製品歩留りを低下させることになる。このため、ベローズ部の外径はポンプ室の内径に近づけている。
【0008】
ところが、ポンプを作動させているときに、液体とともに時折大きな気泡が出口ポートから吐出されることがあった。液体の中には微細な気泡が含まれいたり、液中に溶け込んでいた気体がポンプ室内で温度変化や圧力変化により気泡となることがあり、通常水には多くの空気が取り込まれており、半導体製造工程において使用される各種の薬液には、もともと気体を溶け込ませたものもある。これらの気体が微細な気泡となって吐出されるのであれば、問題は少ないが、大きな気泡に成長して吐出されると、製品の製造歩留りを低下させることになる。
【0009】
実験研究の結果、液体の中に含まれていた微細な気泡やポンプ室において発生した微細な気泡は、ポンプ室内で少しずつ凝集されて大きく成長し、ある程度の大きさになった時にポンプから吐出されることが判明した。
【0010】
つまり、ベローズ部の外周面に付着した気泡は、外周面の上側に付着した気泡であっても、気泡の浮力と液体の流れによってベローズ部から離れて液体の流れに乗って流出することになるが、ベローズ部とポンプ室の内面との間の隙間が小さければ小さい程、この隙間においてベローズ部とポンプ室内周面との間に橋渡されるようにして両方の間に気泡が付着することがある。そして、両方の間に橋渡されるようにブリッジ現象により付着した気泡は、ポンプ動作が行われても強固にその位置に滞留してしまい、他の気泡を凝集して大きな気泡に成長することが判明した。この現象はポンプのベローズ部がPTFE製であり、供給される液体が水の場合には特に顕著であった。
【0011】
本発明の目的は、ポンプ内の液体を容易に外部に排出し得るようにすることにある。
【0012】
本発明の他の目的は、液体内に含まれる気泡を大きな気泡に成長させることなく、微細な気泡のまま外部に流出させるようにすることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の液体吐出ポンプは、ポンプ部材の弾性変形により容積が変化するポンプ室、前記ポンプ室にそれぞれ連通する流入口および流出口が設けられたポンプ本体と、液体が流入する入口ポートを有し、前記入口ポートから前記流入口に向かう流れを許容し逆方向の流れを阻止する第1の逆止弁が設けられた流入側流路と、液体を吐出する出口ポートを有し、前記流出口から前記出口ポートに向かう流れを許容し逆方向の流れを阻止する第2の逆止弁が設けられた流出側流路と、前記流入側流路に前記第1の逆止弁を迂回して設けられ、第1の開閉弁によって開閉される第1のバイパス流路と、前記流出側流路に前記第2の逆止弁を迂回して設けられ、第2の開閉弁によって開閉される第2のバイパス流路とを有し、それぞれの前記バイパス流路を開放した状態のもとで前記出口ポートから前記入口ポートに液体を逆流させるようにしたことを特徴とする。
【0014】
本発明の液体吐出ポンプは、往復動部材により駆動されるポンプ部材の弾性変形により容積が変化するポンプ室、前記ポンプ室にそれぞれ連通する流入口および流出口が設けられたポンプハウジングと、前記ポンプハウジングに取り付けられる弁組立体と、前記弁組立体の下部に設けられ、液体が流入する入口ポートから前記流入口に向かう流れを許容し逆方向の流れを阻止する第1の逆止弁が設けられた流入側流路と、前記弁組立体の上部に設けられ、液体が流出する出口ポートに前記流出口から向かう流れを許容し逆方向の流れを阻止する第2の逆止弁が設けられた流出側流路と、前記流入側流路に前記第1の逆止弁を迂回して設けられ、第1の開閉弁によって開閉される第1のバイパス流路と、前記流出側流路に前記第2の逆止弁を迂回して設けられ、第2の開閉弁によって開閉される第2のバイパス流路とを有し、それぞれの前記バイパス流路を開放した状態のもとで前記出口ポートから前記入口ポートに液体を逆流させるようにしたことを特徴とする。この液体吐出ポンプにあっては、前記それぞれの開閉弁を同時に作動させる押しボタンを設けるようにしても良い。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】
図1は本発明の一実施の形態である液体ポンプを示す断面図であり、この液体ポンプはポンプ本体11とこれに取り付けられる弁組立体12とを有している。ポンプ本体11は先端に端壁部を有し後端部が開口されたポンプハウジング13を有し、ポンプハウジング13の内部にはポンプ部材14が組み込まれている。このポンプ部材14はベローズ型となっており、先端の往復動部14aとポンプハウジング13の後端開口部に固定されるリング部14bとこれらの中間のベローズ部14cとを有している。先端の往復動部14aはほぼ水平の方向に往復動するようになっており、ポンプ部材14とポンプハウジング13との間がポンプ室15となっている。
【0018】
ポンプハウジング13の後端面には接続プレート16が固定されており、この接続プレート16を介してポンプハウジング13は図示しない駆動部に連結されている。
【0019】
往復動部14aに固定された往復動部材としての駆動軸17は接続プレート16を貫通して駆動部にまでほぼ水平の方向となって伸びており、前記公報に記載されたポンプと同様に、モータにより駆動されるボールねじが駆動軸にねじ結合され、モータの駆動によって駆動軸17が軸方向に往復動するようになっている。これにより、駆動軸17を前進移動させてベローズ部14cが膨張するとポンプ室15の容積が収縮変形し、駆動軸17を後退移動させてベローズ部14cが収縮するとポンプ室15の容積が膨張することになる。ただし、駆動軸17の往復動は空気圧シリンダなどの他の駆動手段によって行うようにしても良い。
【0020】
弁組立体12は下側の弁ユニット21と上側の弁ユニット22とを有し、下側の弁ユニット21は内外2つの支持プレート23a,24aとこれらの間に配置される2つの流路ブロック25a,26aとにより形成されている。上側の弁ユニット22は下側の弁ユニット21と同様に、内外2つの支持プレート23b,24bとこれらの間に配置される2つの流路ブロック25b,26bとにより形成されている。
【0021】
ポンプハウジング13の端壁の下側部には流入口27が形成され、上側部には流出口28が形成され、それぞれはポンプ室15に連通している。流路ブロック25a,26aには流入口27に連通する流入側流路31が形成され、この流入側流路31は流路ブロック26aに設けられたジョイント部31aに連通しており、このジョイント部31aが入口ポートとなっている。流路ブロック25b,26bには流出口に連通する流出側流路32が形成され、この流出側流路32は流路ブロック26bに設けられたジョイント部32aに連通しており、このジョイント部32aが出口ポートとなっている。
【0022】
弁組立体12の上下両方の弁ユニット21,22のそれぞれには、流入側流路31と流出側流路32とを開閉するために2つずつチェッキ弁つまり逆止弁33a,33bが設けられている。それぞれの逆止弁33a,33bは流路ブロック25a〜26bに形成された収容孔の中に組み付けられており、弁座部34aと筒部34bとを有し、これらによって形成される収容空間の中には、ボール34cが配置されている。それぞれの逆止弁33a,33bのボール34cは弁座部34aの上側に配置されており、自重によって弁座部34aに接触すると、それぞれの流路が閉塞されることになる。それぞれの弁ユニット21,22には、2つずつ逆止弁33a,33bが設けられているが、1つずつ設けるようにしても良い。
【0023】
入口ポートとしてのジョイント部31aには、薬液、溶液あるいは洗浄液などの液体が収容されたタンクや容器35に取り付けられた流路36が接続され、出口ポートとしてのジョイント部32aには、ノズルなどの吐出部37が取り付けられた流路38が接続されている。
【0024】
したがって、駆動軸17を後退移動させるとポンプ室15の容積が膨張して容器35内の液体は流入側流路31を介してポンプ室15内に流入する。このときには、流入側流路31の逆止弁33aはポンプ室15に向かう流れを許容し、流出側流路32の逆止弁33bはポンプ室15に向かう流れを阻止する。一方、駆動軸17を前進移動させるとポンプ室15の容積が収縮してポンプ室15内の液体は流出側流路32を介して吐出部37に供給される。このときには、流出側流路32の逆止弁33bは出口ポートに向かう流れを許容し、流入側流路31の逆止弁33aは入口ポートに向かう流れが阻止する。
【0025】
ポンプハウジング13と流路ブロック25a,25bとの間における流入側流路31と流出側流路32の部分には、連結駒39が組み込まれており、この連結駒39によって液漏れを防止するようにしている。
【0026】
ポンプハウジング13やポンプ部材14などのように液体が接触する部分は、薬液や溶液による耐食性を考慮してフッ素樹脂であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)により形成されている。ただし、供給する液体の種類によっては、他の樹脂を用いたり、金属を用いることも可能である。
【0027】
弁組立体12に形成された流入側流路31には逆止弁33aを迂回するバイパス流路41が形成され、弁ユニット22に形成された流出側流路32には逆止弁33bを迂回するバイパス流路42が形成されており、それぞれのバイパス流路41,42には開閉弁43a,43bが設けられている。それぞれの開閉弁43a,43bは、中央の作動部44aとリング部44bとこれらの間のダイヤフラム部44cとを有しており、圧縮コイルばね45により流路を閉じる方向のばね力が加えられている。
【0028】
それぞれの作動部44aには、相互に対向するようにして操作ロッド46が固定され、それぞれの操作ロッド46にはピン47により操作レバー48が取り付けられている。それぞれの操作レバー48はその中央部で操作ロッド46に揺動自在に取り付けられており、一端部はそれぞれの支持プレート23aに接触し、他端部は前方に突出している。
【0029】
弁組立体12には案内筒体51が取り付けられ、この案内筒体51内には軸方向に往復動自在に押しボタン52が装着されており、この押しボタン52には前方に向かうばね力が圧縮コイルばね53によって加えられている。押しボタン52には円錐形の凹部54が形成され、この凹部54の中に操作レバー48の他端部が入り込んでいる。したがって、それぞれの操作レバー48は押しボタン52をばね力に抗して押し込むと、凹部54の内面に操作レバー48の他端部が接触し、この他端部を作用点とし、一端部を支点とし、ピン47を力点としたてこ機構となり、同時に2つの開閉弁43a,43bが開くことになる。一方、押しボタン52の押し込み動作を解除すると、ばね力によって押しボタン52が戻り、それぞれの開閉弁43a,43bは閉じられることになる。駆動軸17を直線方向に往復動させるポンプ動作時にはそれぞれの開閉弁43a,43bは閉じられた状態となっている。
【0030】
図2は開閉弁43a,43bが開かれた状態を示す断面図であり、特定の種類の液体の供給操作が終了し、他の種類の液体を同じポンプで供給する場合、ポンプが長時間使用されなくなる場合、あるいはポンプ内の液体を容器に戻すことが必要となった場合には、流入ポートから流出ポートまでの流路とポンプ室15とを含めたポンプ内に残留している液体を外部に排出する操作が行われる。その際には、それぞれの開閉弁43a,43bを開くと、出口ポート側からポンプ内部に空気が流入し、ポンプ内に残留している液体は入口ポートから外部に自重により排出することになる。この排出操作時に、流路36,38を接続したままとすれば、これらの流路内の液体も自重により自動的に容器35内に戻されることになる。
【0031】
ポンプ内の液体を排出する際には、1つの押しボタン52を操作することによって同時に2つの開閉弁43a,43bを開放操作することができるので、排出操作が容易となるとともに、開閉弁の作動のために複雑な連結機構を用いることが不要となる。ただし、別々の押しボタンによってそれぞれの開閉弁を作動させるようにしても良く、ソレノイドなどにより開閉弁を作動させるようにしても良い。
【0032】
図3は下側の弁ユニット21を示す斜視図であり、4つの部材を接合することによって弁ユニット21が形成され、上側の弁ユニット22も同一の部材によって形成されており、これらの弁ユニットの共通部品化が可能となるとともに組立も容易となる。2つの弁ユニット21,22の間にスペーサ55を配置した状態で両方の弁ユニットをボルトなどの締結部材56により連結することにより弁組立体12を組み立てることができる。
【0033】
図4は図1におけるA−A線に沿う断面図であり、図1および図4に示すように、ポンプハウジング13の上部内面にはポンプハウジング13の後端部側から先端部側に向けて上向きに傾斜した気泡案内溝57が形成されており、この溝の底面が気泡案内面となっている。この気泡案内溝57の部分を除き、ポンプ部材14の径方向外方とポンプハウジング13の内周面との隙間は小さく設定されており、ポンプ動作がなされる時にポンプ室15内に残留し続ける液体の量を少なくすることができる。
【0034】
ポンプ動作が行われるときに、液体の中に含まれていた気体や液体の中に溶け込んでいた気体が徐々にポンプ室15の上部側に気泡となって移動することがあるが、ポンプ部材14の外周面のうち上部以外の部分に付着した気泡はポンプ動作によってポンプ室15の上側に移動する。ポンプハウジング13の上部内面にはポンプ室15の上部側に連なるように気泡案内溝57が形成されているので、ポンプ室15の上部に至った気泡は浮力によって気泡案内溝57に案内されて、大きな気泡に成長することなく確実に出口ポートから外部に排出されることになる。これにより、気泡がポンプ室15内に残留して大きく成長することが防止されるので、大きな気泡が吐出することを防止でき、半導体集積回路の製造工程における製品歩留りを向上させることが可能となる。また、ポンプの使用開始時には、まずポンプ内の空気を外部に排出することになるが、その際にも内部の空気を容易に外部に排出することができる。
【0035】
気泡案内溝57は、図1および図2に示すようにバイパス流路41,42およびこれらを開閉する開閉弁43a,43bを有していない他のタイプのものにも適用することができる。
【0036】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0037】
たとえば、ポンプ部材としては図示するようなベローズ型のみならず、ダイヤフラム型やピストン型を使用するようにしても良い。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、ポンプ内の液体を外部に排出つまりドレインする際には、開閉弁を作動させてバイパス流路を開く操作を行うことにより容易に外部に排出することができる。これにより、ポンプにより供給される液体の種類を変更したり、ポンプが使用されなくなるときや、液体を戻す際の操作が容易となる。また、液体に含まれる気泡や液体に溶け込んだ気体がポンプ室において凝集されることが防止されるので、大きな気泡がポンプから吐出されることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である液体吐出ポンプのポンプ本体と弁組立体の部分を示す断面図である。
【図2】開閉弁が開いた状態の弁組立体を示す断面図である。
【図3】弁組立体を構成する弁ユニットを示す斜視図である。
【図4】図1におけるA−A線に沿う断面図である。
【符号の説明】
11 ポンプ本体
12 弁組立体
13 ポンプハウジング
14 ポンプ部材
14a 往復動部
14b リング部
14c ベローズ部
15 ポンプ室
17 駆動軸
21,22 弁ユニット
27 流入口
28 流出口
31 流入側流路
31a ジョイント部(入口ポート)
32 流出側流路
32a ジョイント部(出口ポート)
33a,33b 逆止弁
41,42 バイパス流路
43a,43b 開閉弁
46 操作ロッド
48 操作レバー
52 押しボタン
57 気泡案内溝

Claims (3)

  1. ポンプ部材の弾性変形により容積が変化するポンプ室、前記ポンプ室にそれぞれ連通する流入口および流出口が設けられたポンプ本体と、
    液体が流入する入口ポートを有し、前記入口ポートから前記流入口に向かう流れを許容し逆方向の流れを阻止する第1の逆止弁が設けられた流入側流路と、
    液体を吐出する出口ポートを有し、前記流出口から前記出口ポートに向かう流れを許容し逆方向の流れを阻止する第2の逆止弁が設けられた流出側流路と、
    前記流入側流路に前記第1の逆止弁を迂回して設けられ、第1の開閉弁によって開閉される第1のバイパス流路と、
    前記流出側流路に前記第2の逆止弁を迂回して設けられ、第2の開閉弁によって開閉される第2のバイパス流路とを有し、
    それぞれの前記バイパス流路を開放した状態のもとで前記出口ポートから前記入口ポートに液体を逆流させるようにしたことを特徴とする液体吐出ポンプ。
  2. 往復動部材により駆動されるポンプ部材の弾性変形により容積が変化するポンプ室、前記ポンプ室にそれぞれ連通する流入口および流出口が設けられたポンプハウジングと、
    前記ポンプハウジングに取り付けられる弁組立体と、
    前記弁組立体の下部に設けられ、液体が流入する入口ポートから前記流入口に向かう流れを許容し逆方向の流れを阻止する第1の逆止弁が設けられた流入側流路と、
    前記弁組立体の上部に設けられ、液体が流出する出口ポートに前記流出口から向かう流れを許容し逆方向の流れを阻止する第2の逆止弁が設けられた流出側流路と、
    前記流入側流路に前記第1の逆止弁を迂回して設けられ、第1の開閉弁によって開閉される第1のバイパス流路と、
    前記流出側流路に前記第2の逆止弁を迂回して設けられ、第2の開閉弁によって開閉される第2のバイパス流路とを有し、
    それぞれの前記バイパス流路を開放した状態のもとで前記出口ポートから前記入口ポートに液体を逆流させるようにしたことを特徴とする液体吐出ポンプ。
  3. 請求項1または2記載の液体吐出ポンプにおいて、前記それぞれの開閉弁を同時に作動させる押しボタンを有することを特徴とする液体吐出ポンプ。
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