JP4273580B2 - 固体撮像素子の駆動方法および固体撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像素子の駆動方法および固体撮像装置に関し、特に電荷転送型撮像素子やX−Yアドレス型撮像素子などの固体撮像素子の駆動方法およびその方法を用いた固体撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサに代表される電荷転送型撮像素子やCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)イメージセンサに代表されるX−Yアドレス型撮像素子などの固体撮像素子の駆動に際しては、垂直転送パルスや水平転送パルスなどの各種の駆動信号が用いられる。これらの駆動信号は、固体撮像素子を駆動するための駆動タイミング発生器において生成される。
【0003】
したがって、例えば固体撮像素子を用いて撮像デバイスとして機能する固体撮像装置を構成する場合には、図3に示すように、その固体撮像装置に、固体撮像素子11、被写体からの入射光を取り込んでその固体撮像素子11の撮像面上に結像させる光学レンズ12および固体撮像素子11の出力信号に所定の信号処理を行う信号処理回路13の他、固体撮像素子11に駆動信号を与える駆動タイミング発生器14を搭載する必要がある。
【0004】
このような固体撮像装置に用いられる駆動タイミング発生器14は、一般に、NTSC(National Television System Committee)やPAL(Phase Alternating by Line)といった放送方式の信号フォーマットを満たすように、固体撮像素子11を駆動する。
【0005】
詳しくは、例えば図4に示すように、各画素の情報が映像情報として導出される有効画素領域21と、この有効画素領域21の上下左右に受光面が遮光された状態で配されたオプティカルブラック(光学的黒)領域22とを有した画素構成の固体撮像素子11を駆動する場合に、駆動タイミング発生器14は、図5に示すようなタイミングで各種の駆動信号を発生させ、これらを順次固体撮像素子11に与える。すなわち、例えば水平転送パルスφH1,φH2であれば780fH(約12.27MHz)の駆動周波数で発生させ、また予め定められたクロックカウント(例えば780)およびラインカウント(例えば525)で水平同期パルスHDおよび垂直同期パルスVDを終了する。これにより、駆動タイミング発生器14は、固体撮像素子11から30フレーム/秒(Frame Per Sec.;以下「FPS」と略す)の映像信号が得られるようにする。なお、駆動信号としては、水平転送パルスφH1,φH2、水平同期パルスHD、垂直同期パルスVDの他に、図例のように、垂直転送パルスφV1〜φV3や読出転送パルスXSGなども挙げられる。
【0006】
このような駆動タイミング発生器14による駆動によって、固体撮像素子11から得られる映像信号は、放送方式の信号フォーマットに準拠したもの、すなわち図6に示すように、1フレーム内の信号が、有効な映像信号が出力される走査期間(有効映像信号期間)31と、垂直同期期間32および水平同期期間33からなる帰線期間(画像には現れない期間)とに分割されたものとなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、固体撮像装置には、例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理装置に接続された状態で利用されるカメラ(以下「PCカメラ」と称す)に搭載されたもののように、放送方式の信号フォーマットに捕らわれず、フリーな信号フォーマットに対応するものがある。したがって、このようなPCカメラ等においては、放送方式の信号フォーマットよりもフレームレートを低下させることによって、撮像感度の向上を図ることができるようになる。
【0008】
しかしながら、従来の一般的な固体撮像素子11は、放送方式の信号フォーマットに準拠した撮像条件で最良の特性が実現できるように構成されているため、撮像感度向上を図るべくフレームレートを低下しようとすると、以下に述べるような難点が生じてしまうおそれがある。
【0009】
例えば、映像信号のフレームレートを低下させる方法としては、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の記憶装置でフィールドメモリを構成して、固体撮像素子で得られた映像信号に対しフレーム間引きを行うことが考えられるが、この場合にはDRAM等の記憶装置を追加して搭載する必要があるため、これに伴って装置構成が複雑化してしまうとともに、その記憶装置を制御するための処理(または制御装置)も必要になってしまう。
【0010】
また、これとは別に、固体撮像素子11からの出力信号の一部を信号処理回路13で処理しないようにすることで、フレーム間引きと同等の効果を得ることも考えられるが、このように信号処理にてフレーム間引きを実現する場合には、特殊な信号処理が必要になってしまうため、信号処理回路13がそのまま使用できなくなってしまう。
【0011】
さらには、固体撮像素子11の駆動周波数を低下させることによって、その固体撮像素子11から得られる映像信号のフレームレートを低下させることも考えられるが、固体撮像素子11の駆動周波数を低下させてしまうと、その固体撮像素子11に溜まる暗電流がノイズの要因となってしまい、結果として映像信号の画質劣化を招いてしまうおそれがある。
【0012】
そこで、本発明は、上述した事情を鑑みて、フレーム間引きを必要とすることなく、しかも画質劣化を招くこともなく、所望の映像信号のフレームレートを得ることのできる固体撮像素子の駆動方法および固体撮像装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために案出された方法で、固体撮像素子から得られる1フレーム期間相当の映像信号がその出力開始から出力終了までに走査期間と帰線期間とを含むように当該固体撮像素子に駆動信号を与える固体撮像素子の駆動方法において、前記1フレーム期間毎に、前記固体撮像素子の水平方向と垂直方向との両方または少なくとも一方について、当該1フレーム期間相当の映像信号の出力開始から出力終了までの期間を放送方式の信号フォーマット対応の場合よりも長くする空映像信号期間を追加することを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、上記目的を達成するために案出されたもので、固体撮像素子と、その固体撮像素子の駆動回路とを備えるとともに、前記固体撮像素子から得られる1フレーム期間相当の映像信号がその出力開始から出力終了までに走査期間と帰線期間とを含むように前記駆動回路が前記固体撮像素子に駆動信号を与える固体撮像装置において、前記1フレーム期間毎に、前記固体撮像素子の水平方向と垂直方向との両方または少なくとも一方について、当該1フレーム期間相当の映像信号の出力開始から出力終了までの期間を放送方式の信号フォーマット対応の場合よりも長くする空映像信号期間を追加した駆動信号を生成する信号生成手段を備えることを特徴とする。
【0015】
上記手順の駆動方法または上記構成の固体撮像装置によれば、固体撮像素子から得られる映像信号には、その1フレーム期間毎に、走査期間と帰線期間とに加えて、空映像信号期間が追加される。したがって、1フレーム期間相当の映像信号の出力開始から出力終了までの間は、空映像信号期間が追加された分だけ、その期間が長くなることになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明に係る固体撮像素子の駆動方法および固体撮像装置について説明する。
図1は、本実施の形態における固体撮像素子の各種の駆動信号を示すタイミングチャートであり、図2は、本実施の形態における1フレーム分の映像信号の分割状態を示す概念図である。
【0017】
ここで、本実施の形態における駆動方法および固体撮像装置の説明に先立ち、その駆動方法駆動される固体撮像素子、すなわちその固体撮像装置が備える固体撮像素子について説明する。なお、ここでは、固体撮像素子としてVGA(Video Graphics Array)画素撮像用CCDイメージセンサを駆動する場合を例に挙げて説明する。
【0018】
このCCDイメージセンサは、既に説明した場合と同様に、図4のような画素構成を持つ。すなわち、有効画素領域21の上下左右にオプティカルブラック領域22を有し、さらにその左側および上側にダミービット領域(ただし不図示)を有している。有効画素領域21は、その有効画素が659(H)×494(V)となっている。また、オプティカルブラック領域22は、水平方向が前2画素、後31画素、垂直方向が前8画素、後2画素となっている。さらに、ダミービット領域は、前側のオプティカルブラックの前に水平方向が16画素、垂直方向が前5画素となっている。このうち、オプティカルブラック領域22では各画素の受光面が遮光されていることから、当該領域22の各画素の情報が黒レベルとして導出され、この黒レベルが後段の信号処理系で固体撮像素子の出力信号を処理する際の基準となる。
【0019】
なお、固体撮像素子は、VGA画素撮像用CCDイメージセンサに限定されるものではなく、他の固体撮像素子、例えばX−Yアドレス型のCMOSイメージセンサ等であってもよいことは勿論である。
【0020】
このような画素構成のCCDイメージセンサ(固体撮像素子)の撮像面上には、既に説明した従来の場合と同様(図3参照)に、レンズ等を含む光学系を通して被写体からの入射光(像光)が結像される。そして、CCDイメージセンサがその入射光を電気的な出力信号に変換すると、その出力信号は、後段の信号処理回路でCDS(相関二重サンプリング)、ダミークランプ、オプティカルブラッククランプなどの種々の信号処理が施され、その処理を経て映像信号として出力される。
【0021】
このときに、CCDイメージセンサは、駆動タイミング発生器で発生される水平転送パルスや垂直転送パルス等の各種の駆動信号によって駆動されるが、この駆動タイミング発生器が発生する駆動信号が、既に説明した従来の場合とは異なっている。つまり、本実施の形態における駆動タイミング発生器は、CCDイメージセンサに与える駆動信号に特徴がある。なお、駆動タイミング発生器が発生する各種の駆動信号は、後段の信号処理回路が信号処理を行う際の同期信号としても用いられる。
【0022】
ここで、本実施の形態の駆動タイミング発生器が発生する駆動信号について、図1に示す各種の駆動信号のうち、2相の水平転送パルスφH1,φH2を例に挙げて説明する。
【0023】
水平転送パルスφH1,φH2は、図4の画素構成において、垂直および水平の両方向共に、ダミービット領域、オプティカルブラック領域22および有効画素領域21の各画素の電荷を転送する必要があることから、これらの期間で発生する必要がある駆動信号である。これら水平転送パルスφH1,φH2の駆動周波数は、既に説明した従来の場合と同様に(図5参照)、CCDイメージセンサが放送方式の信号フォーマットに準拠することを考慮して、780fH(約12.27MHz)であるものとする。ただし、この駆動周波数は、従来と厳密に一致する必要はなく、CCDイメージセンサの特性を十分に引き出せるものならば、どのような周波数でも構わない。
【0024】
このような水平転送パルスφH1,φH2を発生させるのにあたり、駆動タイミング発生器は、例えば水平方向であれば、クロックカウントの0カウント位置(1フレーム開始点)から水平ブランキング期間カウント数が過ぎると(例えば0〜71)、水平転送パルスφH1,φH2の発生を開始する。
【0025】
この水平転送パルスφH1,φH2発生開始までの期間は、図2に示すように、水平方向の帰線(ブランキング)期間、すなわち映像信号1フレーム分の中の水平同期期間1に相当する。
【0026】
その後、駆動タイミング発生器は、図1に示すように、水平ダミービット数(例えば16画素分)、水平フロントオプティカルブラック画素数(例えば2画素分)、水平有効画素数(例えば659画素分)および水平リアオプティカルブラック画素数(例えば31画素分)が過ぎるまで、水平転送パルスφH1,φH2を発生し続ける。
【0027】
この水平ダミービット開始からオプティカルブラック終了までの期間は、図2に示すように、水平方向の走査期間、すなわち映像信号1フレーム分の中の有効映像信号期間2に相当する。したがって、この期間内にCCDイメージセンサから得られた出力信号は、その後段の信号処理回路にて処理が行われた後に、映像信号として固体撮像装置の外部へ出力される。
【0028】
有効映像信号期間2が終了すると、従来(放送方式の信号フォーマットに対応する場合)は、水平転送パルスφH1,φH2の発生を終了している(図5,6参照)。ところが、本実施の形態の駆動タイミング発生器は、図1に示すように、水平同期パルスHDが立ち下がり(図中のA点)まで、水平転送パルスφH1,φH2を発生し続ける。
【0029】
ただし、この間は、水平転送パルスφH1,φH2を発生し続けても、CCDイメージセンサの垂直CCDレジスタから転送されてくる電荷がないので、後段の信号処理回路への出力信号の出力も無いことになる。つまり、水平同期パルスHDが立ち下がり(A点)までの期間は、図2に示すように、水平方向の映像信号が出力されない期間、すなわち映像信号1フレーム分の中の水平空映像信号期間3に相当する。
【0030】
しかも、水平同期パルスHDは、その終了点が従来(放送方式の信号フォーマットに対応する場合)と異なっている。水平同期パルスHDが立ち下がる点は、そのカウント数(位置)が例えば駆動タイミング発生器内のレジスタに予め設定されているが、その値が少なくとも放送方式の信号フォーマットに対応する場合(例えば780)より大きく設定されている。
【0031】
そして、水平同期パルスHDが立ち下がると、駆動タイミング発生器は、水平転送パルスφH1,φH2の発生を終了した後、再び次のラインについて上述と同様の駆動信号を生成する。
【0032】
これは、垂直方向についても同様である。すなわち、駆動タイミング発生器は、ラインカウントの0カウント位置から垂直ブランキング期間カウント数が過ぎるまでの帰線期間(垂直同期期間4に相当)の後を、水平転送パルスφH1,φH2を発生させる走査期間(有効映像信号期間2に相当)とする。そして、有効映像信号期間2の終了後から垂直同期パルスVDの立ち下がり(図1中のB点)までの期間を、垂直方向の映像信号が出力されない期間、すなわち垂直空映像信号期間5とする。しかも、その垂直同期パルスVDの終了点(B点)は、その値が少なくとも放送方式の信号フォーマットに対応する場合(例えば525)より大きく設定されている。
【0033】
駆動タイミング発生器は、以上のようなCCDイメージセンサの駆動を、映像信号の1フレーム毎に繰り返す。
【0034】
つまり、駆動タイミング発生器からCCDイメージセンサに与えられる駆動信号は、水平同期パルスHDの終了点(A点)および垂直同期パルスVDの終了点(B点)が従来(放送方式の信号フォーマットに対応する場合)と異なっており、それぞれが少なくとも従来より遅い時点にある。これにより、CCDイメージセンサから得られる映像信号には、その1フレーム毎に、水平同期期間1、有効映像信号期間2および垂直同期期間4に加えて、水平空映像信号期間3および垂直空映像信号期間5が追加されることになる。よって、1フレーム分の映像信号の出力開始から出力終了までの間は、水平空映像信号期間3および垂直空映像信号期間5が追加された分だけ、その期間が長くなる。
【0035】
1フレーム分の映像信号の出力開始から出力終了までの間が長くなれば、映像信号のフレームレートは、当然に低下する。したがって、本実施の形態の駆動タイミング発生器を用いてCCDイメージセンサを駆動すれば、垂水平同期パルスHDの終了点(A点)および垂直同期パルスVDの終了点(B点)の設定に応じて、そのCCDイメージセンサからの映像信号のフレームレートを所望の値に低下させることができる。その一例として、CCDイメージセンサから15FPSの映像信号を得るためには、例えばA点を780とし、B点を1030とすればよい。
【0036】
このように、本実施の形態の駆動タイミング発生器が発生させる駆動信号によれば、映像信号のフレームレートを低下させるのにあたって、フレーム間引きを行うためにDRAM等の記憶装置を追加して搭載したり、フレーム間引きと同等の効果を得るために特殊な信号処理を行ったり、CCDイメージセンサの駆動周波数を低下させたりする必要がない。そのため、装置構成が複雑化したり、既存の信号処理を変更したり、駆動周波数の低下に伴う画質劣化を招いてしまうことなく、容易に映像信号のフレームレートを低下させることができる。
【0037】
このことから、本実施の形態の駆動タイミング発生器は、放送方式の信号フォーマットに捕らわれない固体撮像装置、例えばPCカメラに搭載する固体撮像装置に用いれば、そのような固体撮像装置において、映像信号のフレームレートの低下により撮像感度の向上を図ることができる。
【0038】
さらに、本実施の形態の駆動タイミング発生器が発生させる駆動信号によれば、水平空映像信号期間3および垂直空映像信号期間5の追加によって映像信号のフレームレートを低下させているので、後段の信号処理回路がその水平空映像信号期間3または垂直空映像信号期間5、すなわち映像信号が出力されない期間を利用して、信号処理を行い得るようになる。例えば、PCカメラに用いた場合には、後段の信号処理回路にて映像信号のデータ量を削減する圧縮処理を行うことが考えられるが、このような比較的処理負荷の大きい圧縮処理を水平空映像信号期間3または垂直空映像信号期間5に行うことによって、固体撮像装置全体の信号処理の効率を向上させることも可能となる。
【0039】
また、本実施の形態の駆動タイミング発生器が発生させる駆動信号は、水平空映像信号期間3の間も、CCDイメージセンサの水平CCDレジスタが電荷の転送を行うための水平転送パルスφH1,φH2を与え続けている。これは、水平空映像信号期間3が長くなった時に水平CCDレジスタの駆動を止めてしまうと、その水平CCDレジスタ内で電荷の再結合により暗電流が発生し、映像信号にノイズが重畳してしまうからである。すなわち、水平空映像信号期間3で転送する有効映像信号がない場合でも、水平CCDレジスタを動作させて、映像信号の伝送路となる水平CCDレジスタ内にノイズの原因になるものを蓄積させないようにしている。これにより、水平空映像信号期間3の追加により映像信号のフレームレートを低下させた場合であっても、その映像信号の画質が劣化してしまうのを防止している。
【0040】
このことは、垂直空映像信号期間5およびCCDイメージセンサの垂直CCDレジスタ(すなわち垂直転送パルスφV1〜φV3)についても、全く同様である。
【0041】
また、ここでは、ノイズの原因になるものとして電荷の再結合による暗電流を代表的な例として挙げたが、水平転送パルスφH1,φH2または垂直転送パルスφV1〜φV3を与え続けることは、これ以外の低フレームレートでCCDイメージセンサのCCDレジスタ内に蓄積されるノイズの除外にも有効であることはいうまでもない。
【0042】
なお、本実施の形態では、映像信号の1フレーム毎に、水平空映像信号期間3と垂直空映像信号期間5との両方を追加する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、低下させるフレームレートに応じて、水平空映像信号期間3と垂直空映像信号期間5との少なくとも一方を追加するようにすれば、上述した場合と同様に、フレーム間引きを必要とすることなく、しかも画質劣化を招くこともなく、容易に映像信号のフレームレートを低下させることが可能となる。
【0043】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明に係る固体撮像素子の駆動方法または固体撮像装置によれば、固体撮像素子から得られる映像信号の所定単位毎(例えば1フレーム毎)に、走査期間と帰線期間とに加えて、空映像信号期間が追加されるようになっている。これにより、所定単位の映像信号の出力開始から出力終了までの間は、空映像信号期間が追加された分だけその期間が長くなるので、その映像信号のフレームレートも当然に低下する。したがって、映像信号のフレームレートを低下させるのにあたって、フレーム間引きを行うためにDRAM等の記憶装置を追加して搭載したり、フレーム間引きと同等の効果を得るために特殊な信号処理を行ったり、CCDイメージセンサの駆動周波数を低下させたりする必要がないので、装置構成が複雑化したり、既存の信号処理を変更したり、駆動周波数の低下に伴う画質劣化を招いてしまうことなく、容易に映像信号のフレームレートを低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固体撮像装置における固体撮像素子の駆動信号の一例を示すタイミングチャートである。
【図2】本発明によって駆動される固体撮像素子からの1フレーム分の映像信号の分割状態の一例を示す概念図である。
【図3】一般的な固体撮像装置の概略構成の一例を示すブロック図である。
【図4】固体撮像素子の画素構成の一例を示す説明図である。
【図5】従来の固体撮像装置における固体撮像素子の駆動信号の一例を示すタイミングチャートである。
【図6】従来の固体撮像素子からの1フレーム分の映像信号の分割状態の一例を示す概念図である。
【符号の説明】
1…水平同期期間、2…有効映像信号期間、3…水平空映像信号期間、4…垂直同期期間、5…垂直空映像信号期間
Claims (4)
- 固体撮像素子から得られる1フレーム期間相当の映像信号がその出力開始から出力終了までに走査期間と帰線期間とを含むように当該固体撮像素子に駆動信号を与える固体撮像素子の駆動方法において、
前記1フレーム期間毎に、前記固体撮像素子の水平方向と垂直方向との両方または少なくとも一方について、当該1フレーム期間相当の映像信号の出力開始から出力終了までの期間を放送方式の信号フォーマット対応の場合よりも長くする空映像信号期間を追加する
ことを特徴とする固体撮像素子の駆動方法。 - 前記空映像信号期間には、前記固体撮像素子に対して該固体撮像素子の転送レジスタ駆動を行うための転送パルスを与え続ける
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子の駆動方法。 - 固体撮像素子と、該固体撮像素子の駆動回路とを備えるとともに、前記固体撮像素子から得られる1フレーム期間相当の映像信号がその出力開始から出力終了までに走査期間と帰線期間とを含むように前記駆動回路が前記固体撮像素子に駆動信号を与える固体撮像装置において、
前記1フレーム期間毎に、前記固体撮像素子の水平方向と垂直方向との両方または少なくとも一方について、当該1フレーム期間相当の映像信号の出力開始から出力終了までの期間を放送方式の信号フォーマット対応の場合よりも長くする空映像信号期間を追加した駆動信号を生成する信号生成手段
を備えることを特徴とする固体撮像装置。 - 前記信号生成手段が生成する駆動信号には、前記空映像信号期間に前記固体撮像素子の転送レジスタ駆動を行うための転送パルスが含まれる
ことを特徴とする請求項3記載の固体撮像装置。
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