JP4273365B2 - 米単粒白度測定装置およびその方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は米単粒白度測定装置およびその方法に係り、特に、試料米の白度をより精密に測定し得て、白度範囲毎の粒数若しくは粒数割合や試料米全体の平均白度値に応じたランク付けを可能にし得て、効率の良いとう精作業を可能とし得て、白度範囲毎の試料米を選別することにより測定作業の確認をし得て、安心して作業ができる米単粒白度測定装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
米の品質区分としては、玄米の場合に、例えば整粒、未熟粒、被害粒、白死米等があり、精米の場合には、例えば正常粒、粉状質粒、破粒等がある。また、精米の品質区分としては、とう精度がある。とう精度は、一般的にぬか層の剥離の程度をいい、白度計等によって白度を測定している。
【0003】
このような米の品質判定方法としては、特公平3−60382号公報に開示されるものがある。この公報に開示される玄米の品質判定方法は、試料玄米の各玄米一粒毎に光を照射し拡散透過光量および拡散反射光量と拡散反射光中任意の二波長の光量と玄米一粒毎の二位置の透過光量とを夫々検知する段階と、拡散透過光量および拡散反射光量の比と拡散反射光中任意の二波長の光量の比と玄米一粒毎の二位置の透過光量の比とを夫々演算する段階と、各玄米一粒毎の品質を分類すべく各光量の比を判定処理する段階とを有するものである。
【0004】
また、とう精度測定装置としては、特開平7−140067号に開示されるものがある。この公報に開示されるとう精度測定装置は、演算手段によって演算された一粒毎のとう精前の玄米およびとう精後の精米の透過反射比からとう精度を判定するとともに、演算手段によって演算されたとう精前の玄米およびとう精後の精米の透過反射比からとう精度のばらつきを確認するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の米の白度測定装置においては、試料米全体に光を照射し、試料米全体の白度値を測定しており、米の一粒毎に白度値を測定するものではなかった。
【0006】
ところが、玄米の白度値を測定する場合には、白死米等の整粒以外の米の混入量の多少によって測定される白度値が変化する。
【0007】
このため、従来の白度測定装置においては、試料米中に白死米が多いと白度値が高くなる傾向にあり、正確な白度値を測定することができないものである。
【0008】
この不具合を解消するためには、測定に使用した試料米において、白死米の混入量を検出し、この混入量の検出値によって補正する必要があるが、現在開発されている白度測定装置にはこのような機能はなく、改善が切望されている。
【0009】
なお、玄米においては、白死米以外の品質区分の米、つまり未熟粒や被害粒等の混入についても同様の問題点が惹起されるという不都合がある。
【0010】
また、精米の白度値を測定する場合には、粉状質粒等の正常粒以外の米の混入量の多少によって測定される白度値が変化する。
【0011】
すなわち、従来の白度測定装置においては、試料米全体に光を照射し、試料米全体の白度値を測定しており、試料米中に粉状質粒が多いと白度値が高くなる傾向にあり、正確な白度値を測定することができないものである。
【0012】
この不具合を解消するためには、測定に使用した試料米において、粉状質粒の混入量を検出し、この混入量の検出値によって補正する必要があるが、現在開発されている白度計にはこのような機能はなく、改善が切望されている。
【0013】
また、精米においては、粉状質粒以外の品質区分の米、つまり破粒等の混入についても同様の問題点が惹起されるという不都合がある。
【0014】
ここで、さらに詳述すると、米全体の白度値を測定する際に、例えば精米中に粉状質粒等の正常粒以外の米が混入していない場合には、図13(a)に示す如く、正確な正常粒の平均値Xを得ることができる。
【0015】
しかし、精米中に粉状質粒等の正常粒以外の米が混入する場合には、図13(b)に示す如く、粉状質粒等の正常粒以外の米が単粒白度の高い値側のみに集中することにより、単粒白度の高い値側に位置する全体の平均値と正常粒の平均値Xとには差△xが生ずることとなり、正確な正常粒の平均値Xを得ることができない不都合がある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
そこで、この発明は、上述不都合を除去するために、移送される試料米の各一粒毎に光を照射して各光量を検知しこの各光量の比を演算して前記試料米の一粒毎の品質区分を判定する品質区分判定手段を設け、前記移送される試料米の各一粒毎に光を照射して一粒毎の拡散反射光中の任意の波長の光量を検知する検知手段を設け、この検知手段により検知 された光量を用いて前記試料米の各一粒毎の白度値を演算する演算手段を設け、この演算手段により演算された一粒毎の白度値を段階的に区分された白度範囲に対応させて各区分に分類する分類手段を設け、前記演算手段により演算された白度値と前記品質区分判定手段により判定された品質区分とから試料米の品質区分の組み合わせにおける白度値を判定処理するとともに前記品質区分判定手段により判定された品質区分における試料米の前記分類手段により分類された各区分の粒数割合の組み合わせにより試料米全体の白度ランクを判定処理する処理手段を設けたことを特徴とする。
【0017】
また、この発明は、移送される試料米の各一粒毎に光を照射して各光量を検知しこの各光量の比を演算して前記試料米の一粒毎の品質区分を品質区分判定手段により判定する段階と、前記移送される試料米の各一粒毎に光を照射して一粒毎の拡散反射光中の任意の波長の光量を検知手段により検知する段階と、前記検知手段により検知された光量を用いて前記試料米の各一粒毎の白度値を演算手段により演算する段階と、前記演算手段により演算された一粒毎の白度値を段階的に区分された白度範囲に対応させて各区分に分類手段により分類する段階と、前記演算手段により演算された白度値と前記品質区分判定手段により判定された品質区分とから試料米の品質区分の組み合わせにおける白度値を処理手段により判定処理するとともに前記品質区分判定手段により判定された品質区分における試料米の前記分類手段により分類された各区分の粒数割合の組み合わせにより試料米全体の白度ランクを前記処理手段により判定処理する段階とを有することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
この発明の米単粒白度測定装置及びその方法は、品質区分判定手段によって移送される試料米の各一粒毎に光を照射して各光量を検知しこの各光量の比を演算して前記試料米の一粒毎の品質区分を判定し、処理手段によって演算手段により演算された白度値と品質区分判定手段により判定された品質区分とから試料米の品質区分の組み合わせにおける白度値を判定処理するとともに、品質区分判定手段により判定された品質区分における試料米の分類手段により分類された各区分の粒数割合の組み合わせにより試料米全体の白度ランクを判定処理する。
【0019】
これにより、この発明の米単粒白度測定装置及びその方法は、品質区分において整粒と判定された試料米を対象に白度ランクを求めることができる。
【0020】
【実施例】
以下図面に基づいて、この発明の実施例を説明する。図1〜図15は、この発明の実施例を示すものである。図1において、14は米単粒白度測定装置である。この実施例の米単粒白度測定装置14は、移送される試料米Sの各一粒毎に光を照射して各光量を検知しこの各光量の比を演算して試料米Sの一粒毎の品質区分を判定する品質区分判定手段16を設け、試料米Sの一粒毎の白度値を判定するとともに試料米S全体の白度ランクを判定する白度値判定手段18を設けている。
【0021】
前記品質区分判定手段16は、検知手段20と演算手段22と分類手段24と処理手段26とを設けている。
【0022】
検知手段20は、移送される試料米Sの各一粒毎に光を照射して、一粒毎の拡散透過光量及び拡散反射光量と、この拡散反射光量中の任意の二波長の光量(例えば660nmの赤色光量及び550nmの緑色光量)と、一粒毎の二位置の透過光量(例えば前部透過光量及び後部透過光量)と、の各種光量を検知する。演算手段22は、前記検知手段20により検知された一粒毎の各種光量から透過反射比と分光比と前後透過比との各光量比を演算する。
【0023】
分類手段24は、演算手段22により演算された一粒毎の各光量比を、例えば図7に示す如く各光量比の分布による品質区分に対応させて各区分に分類する。処理手段26は、分類手段24により分類された試料米Sの粒数割合に応じて試料米S全体の品位を分類する。
【0024】
前記白度値判定手段18は、検知手段と演算手段と分類手段と処理手段とを設けている。この白度値判定手段18の検知手段と演算手段と分類手段と処理手段とは、前記品質区分判定手段16の各手段20〜26と夫々別体に設けることも可能であるが、この実施例においては一体的に設けた構成として説明する。
【0025】
前記白度値判定手段18の検知手段20は、移送される試料米Sの各一粒毎に光を照射して、一粒毎の拡散反射光中の任意の波長の光量を検知する。前記白度値判定手段18の演算手段22は、検知手段20により検知された光量を用いて、試料米Sの各一粒毎の白度値を演算する。前記白度値判定手段18の分類手段24は、演算手段22により演算された一粒毎の白度値を、例えば図2に示す如く、段階的に区分された白度範囲に対応させて各区分に分類する。
【0026】
前記白度値判定手段18の処理手段26は、演算手段22により演算された白度値と品質区分判定手段16により判定された品質区分とによって試料米Sの品質区分の組み合わせにおける白度値を判定処理する。また、この処理手段26は、品質区分判定手段16により判定された品質区分における試料米Sの、分類手段24により分類された白度範囲毎の粒数若しくは粒数割合や試料米全体の平均白度値に応じて、例えば図3に示す如く各区分の粒数割合の組み合せにより試料米S全体の白度ランクを判定処理する。
【0027】
また、この白度値判定手段18は、選別手段28を有している。選別手段28は、品質区分判定手段16により各区分に分類された試料米Sを品質区分毎に選別する処理と、白度値判定手段18の分類手段24により各区分に分類された試料米Sを白度範囲毎に選別する処理と、の少なくとも一方の処理を行う。この実施例の選別手段28は、白度値判定手段18の分類手段24により各区分に分類された試料米Sを白度範囲毎に選別する。
【0028】
前記品質区分判定手段16及び前記白度値判定手段18を有する米単粒白度測定装置14は、図4〜図6に示す如く構成する。図4〜図6において、30は試料米Sを一粒毎に所定位置に保持して移送する円板、32・34は夫々検知の機能を有する第1・第2ヘッド、36は第1・第2ヘッド32・34からの信号を次段に入力させるための入力回路、38は演算・分類及び処理機能を有するマイクロコンピュータ等のCPUからなる演算処理回路である。
【0029】
前記円板30は、図5・図6に示す如く、円周方向外周に等間隔に試料米Sを各一粒毎に保持する試料用孔40を設けている。また、円板30は、この試料用孔40内側の円周方向等間隔に、試料用孔40の位置に対応させてタイミング孔42を設けている。前記円板40は、モータ44等により回転して各試料用孔40に保持した一粒毎の試料米Sを矢印a方向に移送する。また、円板40の周縁には、前記選別手段28を設けている。
【0030】
前記円板30により移送される一粒毎の各試料米Sの各光量を検知する第1ヘッド32及び第2ヘッド34は、以下の如く構成される。
【0031】
第1ヘッド32は、図4に示す如く、ランプ等の発光具46と赤外線カットフィルタ48と集光レンズ50とにより、試料米Sに光を照射する。照射された光の拡散透過光量及び拡散反射光量は、フォトダイオード等よりなる透過光受光素子52及び反射光受光素子54により電気量に変換して検知し、次段の入力回路36に出力する。
【0032】
また、拡散反射光の一部は、集光レンズ56で集光した後に、ハーフミラー58で二分割する。一方の光は、660nmバンドパスフィルタ60と赤外線カットフィルタ62により赤色光を通過させ、赤色光受光素子64によりその光量を電気量に変換して検知し、次段に出力する。他方の光は、550nmバンドパスフィルタ66と赤外線カットフィルタ68とにより緑色光を通過させ、緑色光受光素子70によりその光量を電気量に変換して検知し、次段に出力する。これにより、拡散反射光中の任意の二波長の光量を検出する。また、この任意の二波長の光量の一方を、白度値判定手段18において白度値の演算に利用する。
【0033】
これらの発光具46〜緑色光受光素子70により、前記第1ヘッド32は構成される。
【0034】
また、前記第2ヘッド34は、LED等の発光素子72と照射用光ファイバ74とにより、試料米Sに光を照射する。矢印a方向に移送される試料米Sに照射された光の試料米長軸方向の前部透過光及び後部透過光は、夫々前部透過光用光ファイバ76及び後部透過光用光ファイバ78により前部透過光受光素子80及び後部透過光受光素子82に導かれる。
【0035】
これにより、照射された光の試料米長軸方向の前部透過光量及び後部透過光量は、夫々前部透過光受光素子80及び後部透過光受光素子82により電気量に変化して検知し、次段に出力する。
【0036】
また、前記第2ヘッド34には、円板30のタイミング孔42を検知するために、このタイミング孔42に向かって光を照射する発光素子84を設け、固定孔86とタイミング孔42が一致した時に光を検知するタイミング用光受光素子88を設けている。このタイミング用光受光素子88の検知した光は、電気量に変換して波形整形された後に、タイミング孔42を検知した信号として次段に出力する。
【0037】
これらの発光素子72〜受光素子88により、前記第2ヘッド34は構成される。
【0038】
前記第1・第2ヘッド32・34の検出する信号、すなわち透過光受光素子52、反射光受光素子54、赤色光受光素子64、緑色光受光素子70、前部透過光受光素子80、後部透過光受光素子82の各素子の検出する各光量の信号及び一粒毎の拡散反射光中の任意の波長の光量の信号は、前記入力回路36のマルチプレクサ90に入力する。入力した信号は、A/Dコンバータ92によりA/D変換され、前記演算処理回路38に出力される。
【0039】
一方、第2ヘッド34のタイミング用光受光素子86の検出するタイミング孔42を検知した光の信号は、割込みコントローラ94を介してコントローラ96に入力する。コントローラ96は、タイミング孔42を検知した信号によりマルチプレクサ90及びA/Dコンバータ92を制御するために前記演算処理回路38と接続される。
【0040】
この演算処理回路38は、入力回路36から入力する前記各光量の信号をメモリ(図示せず)に記憶し、この信号から各光量の比及び白度値を演算して分類し、品質区分の判定・白度値の判定・白度ランクの判定を処理する。
【0041】
即ち、前記品質区分判定手段16は、演算処理回路38によって、メモリ内の拡散透過光量及び拡散反射光量から透過反射比を演算するとともに、拡散反射光中の660nmの赤色光量及び550nmの緑色光量から分光比を演算し、また、各試料米Sの一粒毎の試料米長軸方向の前部透過光量及び後部透過光量から前後透過比を演算し、各試料米Sの一粒毎の品質区分を図7の如く分類するように演算で得られた各光量の比を判定処理し、品質区分の粒数割合から試料米Sの品位を分類するよう処理する。
【0042】
また、前記白度値判定手段18は、検知手段20によって、拡散反射光中の任意の波長の光量を試料米Sの各一粒毎に検知し、この検知手段20によって検知された拡散反射光中の任意の波長の光量を入力回路36を介して演算処理回路38に入力し、この演算処理回路38によって試料米Sの各一粒毎の白度値を演算する。
【0043】
また、演算処理回路38は、演算された白度値の出力信号と品質区分判定手段16により判定された品質区分とから試料米Sの品質区分の組み合わせにおける白度値を判定処理し、品質区分判定手段16により判定された品質区分における試料米Sの白度範囲毎の粒数若しくは粒数割合や試料米S全体の平均白度値に応じて、例えば図3に示す如く各区分の粒数割合の組み合せによって、試料米S全体の白度ランクを判定処理する。
【0044】
次に作用について説明する。
【0045】
この実施例の米単粒白度測定装置14は、品質区分判定手段16による試料米Sの一粒毎の品質区分の判定を行う際に、図14に示す如く、品質区分判定用フローチャートのプログラムがスタート(ステップ100)すると、回転する円板30のタイミング孔42を第2ヘッド34の発光素子84〜受光素子88により検知(ステップ102)する。
【0046】
次に、タイミング孔42を検知した信号に対応する一粒毎の試料米Sの拡散透過光量、拡散反射光量、660nmの赤色光量、550nmの緑色光量を第1ヘッド32の発光具46〜受光素子70により検知(ステップ104)し、入力回路36を介して演算処理回路38に入力し、メモリに記憶(ステップ106)する。
【0047】
また、タイミング孔42を検知した信号に対応する各試料米Sの一粒毎の試料米長軸方向の前部透過光量及び後部透過光量を第2ヘッド34の発光素子72〜受光素子82により検知(ステップ108)し、入力回路36を介して演算処理回路38に入力し、メモリに記憶(ステップ110)する。
【0048】
各光量の検知は、試料米Sの所定粒数を検知するまで続けられる(ステップ112)。
【0049】
所定粒数の試料米Sの検知(ステップ112)が終了(ステップ114)すると、演算処理回路38のメモリ内の拡散透過光量及び拡散反射光量から透過反射比を演算するとともに、赤色光量及び緑色光量から分光比を演算し、また、前部透過光量及び後部透過光量から前後透過比を演算(ステップ116)する。
【0050】
この演算により得られた透過反射比と分光比と前後透過比とから、図1の分類手段24に示す整粒・腹白粒…等の品質区分に試料米Sの一粒毎の品質を分類するよう処理(ステップ118)し、分類された試料米Sの粒数割合から、図7の如く試料米Sの品位を分類するよう処理(ステップ120)し、プログラムがエンド(122)となる。
【0051】
次に、白度値判定手段18による試料米Sの白度値及び白度ランクの判定を行う際には、図15に示す如く、白度値判定用フローチャートのプログラムがスタート(ステップ200)すると、回転する円板30のタイミング孔42を第2ヘッド34の発光素子84〜受光素子88により検知(ステップ202)し、このタイミング孔42を検知した信号に対応する拡散反射光中の任意の波長の光量を試料米Sの各一粒毎に検知(ステップ204)し、入力回路36を介して演算処理回路38に入力し、メモリに記憶(ステップ206)する。
【0052】
拡散反射光中の任意の波長の光量の検知は、試料米Sの所定粒数を検知するまで続けられる(ステップ208)。
【0053】
所定粒数の試料米Sを検知(ステップ208)が終了(ステップ210)すると、演算処理回路38のメモリ内の拡散反射光中の任意の波長の光量によって白度値を演算する(ステップ212)。
【0054】
そして、演算された白度値と品質区分判定手段16の判定した品質区分とから、試料米Sの品質区分の組み合わせにおける白度値を判定処理(ステップ214)する。
【0055】
また、演算された白度値を、例えば図2に示す如く段階的に区分された白度範囲に対応させて各区分に分類(ステップ216)し、品質区分判定手段16により判定された品質区分における試料米Sの白度範囲毎の粒数若しくは粒数割合や試料米S全体の平均白度値に応じて、例えば図3に示す如く各区分の粒数割合の組み合せにより試料米S全体の白度ランクを判定処理(ステップ218)し、プログラムがエンド(ステップ220)となる。
【0056】
なお、この白度値判定手段18による試料米Sの白度値及び白度ランクを判定する際には、段階的に区分された白度範囲に対応させて白度値により各区分に分類された試料米Sを、選別手段28によって白度範囲毎に選別する処理(ステップ222)を加えることができる。
【0057】
このように、この実施例の米単粒白度測定装置14及びその方法は、試料米Sの一粒毎の品質区分を判定する品質区分判定手段16を設け、白度値判定手段18の演算手段22により演算された白度値と品質区分判定手段16により判定された品質区分とから試料米Sの品質区分の組み合わせにおける白度値を判定処理することにより、白死米や粉状質粒の影響をなくした試料米Sの白度値を測定することができる(図13(a)及び(b)参照)。そして、この白度値をとう精度測定装置のとう精工程における指標として使用することができ(図8〜図10参照)、図11あるいは図12に示す如く、とう精度測定装置のとう精工程における白度のばらつきを確認し得て、均一な結果が得られているか否かの判断が容易となり、実用上有利である。
【0058】
また、この実施例の米単粒白度測定装置14及びその方法は、試料米Sにおいて玄米の単粒白度と精米の単粒白度とのばらつきからとう精作業の限界を把握することが可能であることにより、効率の良いとう精作業を可能とすることができ、使い勝手を向上し得るものである。
【0059】
さらに、この米単粒白度測定装置14及びその方法は、品質区分判定手段16により判定された品質区分における試料米Sの、白度範囲毎の粒数若しくは粒数割合や試料米S全体の平均白度値に応じて試料米S全体の白度ランクを白度値判定手段18によって判定処理することにより、品質区分において整粒と判定された試料米を対象に白度ランクを求めることができ、また、各区分に分類された試料米Sを白度範囲毎に選別する選別手段12を設けたことにより、分類された試料米Sの白度範囲毎の粒数や粒数割合を視認することができる。
【0060】
このため、この米単粒白度測定装置14及びその方法は、試料米Sの白度をより精密に測定し得て、白度範囲毎の粒数若しくは粒数割合や試料米S全体の平均白度値に応じたランク付けを可能にし得て、品質区分と白度値との組み合せによりさらにランク付けの精度を向上し得て、白度範囲毎の粒数若しくは粒数割合をとう精工程における指標として用いることによりに効率の良いとう精作業を可能とし得て、白度範囲毎の試料米を選別することにより測定作業の確認をし得て、安心して作業ができるようになる。
【0061】
さらに、この実施例の米単粒白度測定装置14は、品質区分判定手段16と白度値判定手段18とを一体的に構成したことにより、品質区分判定手段16のソフトの変更のみで白度値判定手段18に対処することができ、構成が複雑化する惧れがなく、コストを低廉に維持し得て、経済的に有利である。
【0062】
なお、この発明は上述実施例に限定されるものではなく、種々の応用改変が可能である。例えば、この実施例においては、前記品質区分判定手段16と白度値判定手段18とを一体的に構成したが、夫々別体に構成することも可能である。
【0063】
また、光源をハロゲンランプとするとともに、受光部にフィルタを配設し、任意の波長の光量を検知する構成とすることもできる。あるいは、光源を赤と緑と青とのLED光源とし、受光部を光量センサとすることも可能である。
【0064】
【発明の効果】
このように、この発明の米単粒白度測定装置及びその方法は、試料米の白度をより精密に測定し得て、白度値に応じたランク付けを可能にし得て、品質区分と白度値との組み合せによりさらにランク付けの精度を向上し得て、白度値をとう精工程における指標として用いることによりに効率の良いとう精作業を可能とし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例を示す米単粒白度測定装置の概略ブロック図である。
【図2】 白度値の区分と白度範囲との関係を示す図である。
【図3】 白度値の区分の組み合せとランクとの関係を示す図である。
【図4】 米単粒白度測定装置の回路構成図である。
【図5】 検知手段を構成する円板及び第1・第2ヘッドの平面図である。
【図6】 検知手段を構成する円板及び第1・第2ヘッドの側面図である。
【図7】 各光量の比の分布の関係を示す図である。
【図8】 玄米と精米との比を示す図である。
【図9】 一粒毎のとう精のばらつきを示す図である。
【図10】 各光量と白度値との関係を示す図である。
【図11】 白度値のばらつきが均一な場合の白度値と粒数との関係を示す図である。
【図12】 白度値のばらつきが不均一な場合の白度値と粒数との関係を示す図である。
【図13】 (a)は正常粒における単粒白度と品質区分との関係を示す図、(b)は正常粒中に粉状質粒を含む場合の単粒白度と品質区分との関係を示す図である。
【図14】 試料米の品質区分判定用フローチャートである。
【図15】 試料米の白度測定及びランク設定用フローチャートである。
【符号の説明】
14 米単粒白度測定装置
16 品質区分判定手段
18 白度値判定手段
20 検知手段
22 演算手段
24 分類手段
26 処理手段
28 選別手段
30 円板
32 第1ヘッド
34 第2ヘッド
36 入力回路
38 演算処理回路
Claims (2)
- 移送される試料米の各一粒毎に光を照射して各光量を検知しこの各光量の比を演算して前記試料米の一粒毎の品質区分を判定する品質区分判定手段を設け、前記移送される試料米の各一粒毎に光を照射して一粒毎の拡散反射光中の任意の波長の光量を検知する検知手段を設け、この検知手段により検知された光量を用いて前記試料米の各一粒毎の白度値を演算する演算手段を設け、この演算手段により演算された一粒毎の白度値を段階的に区分された白度範囲に対応させて各区分に分類する分類手段を設け、前記演算手段により演算された白度値と前記品質区分判定手段により判定された品質区分とから試料米の品質区分の組み合わせにおける白度値を判定処理するとともに前記品質区分判定手段により判定された品質区分における試料米の前記分類手段により分類された各区分の粒数割合の組み合わせにより試料米全体の白度ランクを判定処理する処理手段を設けたことを特徴とする米単粒白度測定装置。
- 移送される試料米の各一粒毎に光を照射して各光量を検知しこの各光量の比を演算して前記試料米の一粒毎の品質区分を品質区分判定手段により判定する段階と、前記移送される試料米の各一粒毎に光を照射して一粒毎の拡散反射光中の任意の波長の光量を検知手段により検知する段階と、前記検知手段により検知された光量を用いて前記試料米の各一粒毎の白度値を演算手段により演算する段階と、前記演算手段により演算された一粒毎の白度値を段階的に区分された白度範囲に対応させて各区分に分類手段により分類する段階と、前記演算手段により演算された白度値と前記品質区分判定手段により判定された品質区分とから試料米の品質区分の組み合わせにおける白度値を処理手段により判定処理するとともに前記品質区分判定手段により判定された品質区分における試料米の前記分類手段により分類された各区分の粒数割合の組み合わせにより試料米全体の白度ランクを前記処理手段により判定処理する段階とを有することを特徴とする米単粒白度測定方法。
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