JP4273193B2 - Double-sided adhesive sheet - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造工程において、ウェハの裏面研削時のウェハ表面の回路パターン保護や、ウェハのダイシング(切断)時のウェハの固定等に使用される両面密着シートに関する。プリンターヘッドや、ガラス/エポキシ基板、ガラス、セラミックス等の硬質で脆い材料を小さなチップに切断するには、これらを硬質材料上に固定して切断が行なわれる。この際、被切断物を硬質材料上に固定するために使用される両面密着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
IC、LSI等の半導体装置の製造工程においては、回路パターン形成後のウェハは、通常、その厚さを薄くするため、研削、エッチング等の処理が施される。更に、上記処理後のウェハはダイシングされてチップとなる。これらの工程では、通常種々の目的で粘着シートが使用される。即ち、研削等の際には、ウェハ表面の回路パターンを保護する目的で回路パターン面に粘着シートを貼着する。また、ダイシングの際には、ウェハ切断時にウェハを固定し、形成されるチップの飛散を防止する目的で、当該ウェハを粘着シートに貼着させて保持する。
【0003】
この粘着シートにおける粘着剤層の性能は、使用中にはウェハを充分に固定するために粘着力が強く、使用後にはウェハ(チップ)をシートから容易に剥離させるために粘着力が弱くなることが必要である。このため、近年、前記粘着シートとして、基材上に放射線の照射により重合反応を生じて硬化する粘着剤層が積層された放射線硬化性粘着シートが使用されている。
【0004】
前記放射線硬化性粘着シートは、通常、以下の如く使用される。即ち、まずウェハ等の加工される物品に当該シートを貼着し、この状態で物品に対して研削、ダイシング等の加工を施す。次いで、前記粘着シートに対して放射線を照射することによって、基材上の粘着剤層を硬化させて粘着性を失わせ、前記粘着シート上より加工後の物品を剥離する。
【0005】
このように、前記放射線硬化性粘着シートにおいて、その粘着剤層は放射線照射し硬化させた後では表面の粘着性が殆ど失われるように設計されている一方、放射線照射前では被着体に対する粘着性が非常に高くなるように設計されている。従って、当該粘着シートでは、その使用前後において所望の強さの粘着力が夫々達成されている。
【0006】
しかしながら、前記放射線硬化性粘着テープでは、放射線の照射前の粘着剤層表面において、高い粘着性に起因してべたつきが生じている。このため、誤って前記粘着シートを目的の被着体以外の物体に付着させてしまった場合、放射線の照射を行わずに剥ぎ取ろうとすると、前記物体に粘着剤物質の糊残りが起こる。特に、前記粘着シートを被着体である半導体ウェハ、セラミックス等に貼着する場合、当該粘着シートにおける粘着剤層の表面積は上記被着体の被着部分の面積に対してかなり大きいため、シート貼着に使用される治具、例えば、シートホルダ、被着体設置台、シート貼着用のゴムローラ、これらの自動化装置等の一部に前記粘着シートが貼着し、この部分に糊残りが生ずることがある。通常、このような糊残りによって被着体が汚染されないように、前記シート貼着用治具、装置の設計は配慮されている。しかし、例えば、この糊残り部分に前記粘着テープが再度付着した場合、該粘着シートは強固に貼着してしまうため、連続した粘着シートの貼着作業は次第に困難になる。
【0007】
この他、上述したような不要な貼着が発生した部分を剥離しようとすると、目的の被着体より粘着シートの一部が剥れたり、また粘着シートに伸び等の歪みを与えたりすることがあるため、該粘着シートの目的が充分に達成されなくなる。また、前記放射線硬化性粘着シートは、光を照射して硬化させたときに強い臭気を発生し、作業者に不快な気持ちを抱かせたり、健康衛生の面でも決して好ましいものとはいえなかった。
【0008】
近年、ICカードの普及が進み、さらなる薄型化が望まれている。このため、従来は厚さが350μm程度であった半導体チップを、厚さ50〜100μmあるいはそれ以下まで薄くする必要が生じている。従来、半導体チップを製造する工程で、用いられる粘着シートの基材は、軟質基材が用いられていた。しかし、軟質基材を用いた粘着シートでは、貼付時にかける張力が残留応力として蓄積してしまう。ウエハが大口径の場合や極薄に研削すると、ウエハの強度よりも粘着シートの残留応力が優り、この残留応力を解消しようとする力によってウエハに反りが発生してしまっていた。また研削後にはウエハが脆いため、軟質基材では搬送時にウエハを破壊してしまうことがあった。このため、ガラス板あるいはアクリル板等の硬質材料に両面粘着シートを介してウエハを固定し、これを研削する方法が検討されている。
【0009】
また、プリンターヘッドや、ガラス/エポキシ基板、ガラス、セラミックス等の硬質で脆い材料を小さなチップに切断するには、これらを硬質材料上に固定して切断が行なわれる。この際、被切断物を硬質材料上に固定するためには、両面粘着シートが用いられている。しかし、従来の両面粘着シートで硬質材料同士を貼り合わせた物体を剥離することは極めて困難であり、ウエハなどの脆い材料を使用した場合には、破壊を免れることは不可能であった。
【0010】
このため、半導体ウエハや、上記した各種の被切断物を、硬質材料上に固定するのに好適な両面粘着シートまたは両面密着シートの出現が要望されている。また半導体ウエハの加工時には、裏面研削においては表面保護シート、ダイシングにおいてはウエハを固定するための粘着シートがそれぞれ必要であり、工程管理上煩雑であった。しかもウエハは脆いため、このような工程間の搬送時に破損することがある。
【0011】
したがって、このようなウエハの裏面研削、ダイシングおよび搬送の一連の工程を同一形態で行え、工程管理が容易であり、しかも破損防止が可能なプロセスの出現が要望されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点を解決するもので、半導体の製造工程で被着体以外に対する不要な粘着が防止され、被着体の貼着および貼着後の作業性を向上させ、光照射による粘着層の硬化時に発生する臭気の問題がない両面密着シートを提供するものである。さらに、薄膜のウエハやセラミックス等の被切断物を硬質材料上に固定し、精度良く効率的に加工することができる両面密着シートを提供するものである。しかも、本発明の両面密着シートは、ウエハの裏面研削とダイシングを同一形態で行うことが可能なプロセスに好適に使用することを可能とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の両面密着シートは、基材フィルムの両面に密着層が設けられたものであって、密着層が、両末端にのみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンと、両末端および側鎖にビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンとから選ばれる少なくとも1種のシリコーンを架橋させてなるものからなる密着層であり、下記の要件を満足することを特徴とする。
A:密着シートの密着層面とSUS板研磨品との剪断力は、1.0N/cm 2 以上である。
(SUS板研磨品は、JIS−B0601−1994に基づく測定で、
表面粗さRa:長尺方向0.13μm、短尺方向0.18μm、
表面粗さRy:長尺方向1.0μm、短尺方向1.6μm、)
B:密着シートと厚み6μmのPETフィルムとを貼り合わせたものの剥離力は、10mN/12.7mm未満である。(剥離力の測定方法は、本願明細書の記載に基づく方法で測定したものである。)
さらに前記密着層の厚みが1.1〜100μmであることを特徴とする両面密着シートである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明でいう両面密着シートとは、両面密着シートの密着層面と被着体とを張り合わせたものを、張り合わせた面と平行に両面密着シートをずらす力(以下剪断力と呼ぶ)は、高い値であるにもかかわらず(具体的には、1.0N/cm2以上の剪断力をもつもの)、両面密着シートを被着体から剥がす時の力は(以下剥離力と呼ぶ)10mN/12.7mm未満でほとんど0に近いものを指す。従って、一般に呼ばれる粘着シートのように、被着体に対して剪断力が高いと同時に剥離力もそこそこあるもの(具体的には、100mN/12.7mm以上の剥離力をもつ)粘着シートとは異なるものである。
【0015】
本発明の密着シートは、基材フィルムの片面に、以下に説明する密着剤組成物から構成される密着層が積層される。
本発明に係るシリコーンの1形態としては、両末端にのみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンとは下記一般式(化1)で表せられる化合物である。
【0016】
【化1】
【0017】
(式中Rは下記有機基、mは整数を表す)
このビニル基以外のケイ素原子に結合した有機基(R)は異種でも同種でもよいが、具体例としてはメチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基、フェニル基、トリル基、などのアリール基、またはこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部または全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換した同種または異種の非置換または置換の脂肪族不飽和基を除く1価炭化水素基で好ましくはその少なくとも50モル%がメチル基であるものなどが挙げられるが、このジオルガノポリシロキサンは単独でも2種以上の混合物であってもよい。
【0018】
本発明に係るもう1つのシリコーンの形態としては、両末端および側鎖にビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンである。このシリコーンは、上記一般式(化1)中のRの一部がビニル基である化合物である。
【0019】
また、本発明に係るシリコーンの形態としては、剥離剤として特開平10−120992に開示されている、少なくとも両末端に炭素数が4以上のアルケニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンも入るものである。
【0020】
ここで架橋反応に用いる架橋剤は公知のものでよい。架橋剤の例として、オルガノハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。オルガノハイドロジェンポリシロキサンは1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも3個有するものであるが、実用上からは分子中に2個の≡SiH結合を有するものをその全量の50重量%までとし、残余を分子中に少なくとも3個の≡SiH結合を含むものとすることがよい。
【0021】
架橋反応に用いる白金系触媒は公知のものでよく、これには塩化第一白金酸、塩化第二白金酸などの塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール化合物、アルデヒド化合物あるいは塩化白金酸と各種オレフィンとの鎖塩などがあげられる。
【0022】
本発明の係るシリコーンの市販品の形状は、無溶剤型、溶剤型、エマルション型があるが、いずれの型も使用できる。中でも、無溶剤型は、溶剤を使用しないため、安全性、衛生性、大気汚染の面で非常に利点がある。また、密着層の塗布厚みは、1.1μmを超えることが必要であり、場合によっては、数10μmの厚みに設けることから、溶剤型シリコーンや、エマルション型シリコーンでは、塗工時の溶媒の乾燥に多大なエネルギーがかかり、不経済となるので、本発明に使用するシリコーンは、無溶剤型のシリコーンを用いるのがよい。
【0023】
密着層の厚みは、1.1〜100μmが好ましい。さらに好ましくは、1.1〜50μmであるとよい。密着層の厚みが、1.1μm未満であると、被着体に密着しにくくなり、被着体に対する密着シートの剪断力が1.0N/cm2未満となり、半導体ウエハの研削、ダンシング時にずれが発生する可能性が出てくる。密着層の厚みが、100μmを超えると、密着剤の使用量が多くなり、コスト上不経済となる。
【0024】
尚、同じ材質の被着体であっても、被着体の表面粗さによっては、密着層の厚みを変える必要がある。すなわち、被着体の表面粗さがガラス、アクリル樹脂板のような鏡面状態(JIS−0601−1994に基づいて測定した表面平均粗さRaが0.01μm以下)にあるものについては、密着層の厚みは、小さくても被着体とよく密着し、密着層としての前記機能を発揮するが、被着体の表面粗さが鏡面状態にないもの(例えば前記JISに基づいて測定した表面平均粗さRaが0.1〜0.2μm程度)については、密着層の厚みの下限値は、前記鏡面状態の被着体に要する密着層の厚みの下限値よりは、高くする必要がある。
【0025】
これは、密着力が、非常に近接した合い対する固体分子間におけるファンデルワールス力に起因する力であるところからきている。(「摩擦の科学」裳華房発行、56〜65頁や「接着の基礎理論」高分子刊行会発刊、116〜120頁による。)ファンデルワールス力の届く分子間の距離は、約0.05μmと考えられている。また、ファンデルワールス力は、合い対する物質の接触面における互いの分子間の距離の7乗に反比例するものである。従って、図1に示すように、被着体の表面粗さが大きく、密着層の厚みが小さい場合には、密着シートを被着体に合わせて加圧しても、密着層は、被着体の表面の凸凹の凹部にくい込んで密着しにくくなり、おのずと被着体と密着層の間に隙間が発生し、ファンデルワールス力は、ほとんど発生しなくなる。密着層の厚みが被着体の凸凹に対して、充分厚みがある場合であっても密着層が硬い材質であって、密着層が、被着体の凸凹に沿うことができなければ、同じようにファンデルワールス力は、発生しない。図2に示すように、被着体の表面粗さが大きくても密着層の厚みが充分厚く、密着層が柔軟な材質の場合には、密着層と被着体とを圧着することにより、被着体と密着層間の間隙は、極めて小さくなり、ファンデルワールス力が発生することになる。
【0026】
以上の説明の通り、本発明の目的にかなう密着層の性状としては、柔軟性があって、密着層の表面は、0.01μm長さ単位での塑性変形が可能であり、被着体の表面の凸凹に対しても密着層の面が凸凹に沿い、ファンデルワールス力が発生することが求められる。さらに剥離の際には、小さい剥離力で、容易に剥離できることが求められる。ゴムのような柔軟性が必要であってもシリコーンゴムのような柔らかいもの(具体的には、JIS K 6301−1975の試験機A形で測定した硬度が50以下程度のゴムをいう。)を密着層として形成された両面密着シートでは、ウエハの加工時に密着層自体が層の平行方向に振動し、正確な加工がしにくいものとなって本発明の用途の両面密着シートとしては適さない。
【0027】
本発明者らは、鋭意研究の結果、前記の密着層の性状にかなう組成物としては、数千種類(信越化学工業株式会社のホームページでは、「4800種以上のシリコーン製品を製造、販売しています。」と記載されている。)と言われる多くの品種があるシリコーンの中でも、シリコーン両末端にのみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンと、両末端および側鎖にビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンとから選ばれる少なくとも1種のシリコーンを架橋させてなるものが、最適な組成物であることをつきとめたのである。
【0028】
基材フィルムの両面に設ける密着層の各々の厚みは、前記の説明のように、2つの密着層に密着するそれぞれの被着体の表面粗さによって設定すればよいもので、同じ厚みであってもよいし、異なる厚みであっても良い。
【0029】
尚、本発明に係る2種の形態のシリコーンは、一般工業製品では、粘着シートに重ね合わせる剥離紙用の剥離剤として使用されるものである。例えば、特開平10−140099には、本発明に係る2種の形態のシリコーンを剥離紙用の剥離剤として使用されていることが記載されている。しかしながら、剥離紙用シリコーンの塗布量は、「シリコーンハンドブック」(日刊工業発刊)の519頁で記載されているように、表面固形分で0.1〜1.0g/m2(厚さ0.1〜1.0μm)程度と非常に少ないものである。従って、本発明に係る2種の形態のシリコーンを剥離剤として基材の両面に塗布した剥離紙ないし剥離シートは、本発明の両面密着シートとして使用することは、塗布厚みが少ないことから使用できないものである。
本発明に係る基材フィルムは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ウレタン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニルなどからなる1層または多層構造のフィルムを使用することができる。基材フィルムの厚みは、通常5〜300μmであり、好ましくは10〜200μmである。
【0030】
基材フィルムの表面に密着層との密着性を向上させるため、コロナ放電処理、プラズマ処理、ブラスト処理、ケミカルエッチング処理、プライマー層塗工等を施してもよい。
本発明に係るシリコーンの塗工方法としては、3本オフセットグラビアコーターや5本ロールコーターに代表される多段ロールコーター、ダイレクトグラビアコーター、バーコーター、エアナイフコーター等が適宜使用される。
【0031】
本発明の両面密着シートを半導体ウエハ製造工程のウエハと台座の間に介して圧着したものは、台座面と密着層面およびウエハ面と密着層面とは、強い密着力が働く。両面密着シートと被着体とを密着面に平行にずらす剪断力は、1.0N/cm2以上あるため、裏面の研削加工時には、ウエハは外れることはない。またウエハのダイシング工程においても、両面密着シートを介して加工すれば、ウエハの両面密着シートからの剥離等による欠けやずれのよる形状不良が発生しない。
【0032】
前記加工後、切断形成されたチップは、両面密着シートの基材フィルム側よりニードルで突き上げてピックアップし、ダイパット上に固定させるが、本発明の両面密着シートは、ウエハと両面密着シートとの剥離力が10mN/12.7mm以下の極小値のためチップの破損がなくピックアップすることが出来る。
【0033】
また、本発明の両面密着シートは、従来の放射線硬化性粘着シートのように放射線照射時に強い臭気を発生することのないもので、衛生管理上好ましいものである。
【0034】
ウエハを厚さ50〜100μmあるいはそれ以下まで薄く加工する場合、従来の粘着シートでは、粘着剤層は、柔らかいためウエハを粘着剤層面とのずれはないものの、ウエハの加工時に粘着剤層が僅かに粘着面と平行に動くことによる加工精度が下がる問題が発生する可能性があったが、本発明の両面密着シートの密着層は、シリコーンが架橋されたもので、粘着剤層にくらべ硬い層で、上記の問題が発生することはない。
【0035】
ウエハの研削工程で使用する両面密着シートと、ダイシング工程で使用する両面密着シートは、連続の工程のなかで、同一のものを引き続いて使用してもよいし、別々に用意して使用しても良い。これは、製造工程の内容の違いによって、任意に選択される。
【0036】
プリンターヘッドや、ガラス/エポキシ基板、ガラス、セラミックス等の硬質で脆い材料を小さなチップに切断するには、これらを厚さ0.1〜1.0mm程度のガラス板あるいはアクリル板等の硬質材料上に固定して切断が行なわれる。この際、被切断物を硬質材料上に固定するためには、本発明の両面密着シートを用いることにより、切断を、正確に行うことができ、切断後の切断物は、簡単な操作により、容易に剥離することが出来る。
【0037】
【実施例】
本発明を下記実施例によってさらに具体的に説明するが、勿論本発明の範囲はこれらによって限定されるものではない。各実施例中「部」は特に断らない限り、「重量部」を示すものである。
実施例1〜15
表1〜3の成分を厚み100μmのPETフィルムの両面に同一の厚みで、表中の塗布厚みの密着層を設けた後、オーブンにて150℃、100秒で架橋させて両面密着シートを作製した。
表1 (部)
【0038】
表2 (部)
【0039】
表3 (部)
【0040】
実施例1〜15の両面密着シートを以下の方法で、被着体として、ガラス板、アクリル板、SUS304板に対する剪断力と剥離力を測定した。被着体のSUS板は、SUS板の表面を研磨して、2つのレベルの表面粗さのSUS板を用いた。SUS板の表面粗さ(Ra)(Ry)は、JIS−B0601−1994に基づき、表面粗さ測定器(株式会社小坂研究所製サーフコーダーSE3500)を用いて測定した。測定器の触針の半径は、2.0μmで、荷重は0.3mNである。被着体の表面粗さは、表4の通りである。被着体のサイズは、40mm×150mm×2.0mm(厚み)のものを使用した。
【0041】
表4
【0042】
剪断力の測定方法
各両面密着シートサンプルを1cm角の大きさにカットする。図3のように測定台上に、被着体を載せ、両面密着シートの密着層面と重ね合わせる。両面密着シートと上質紙は、両面接着シートを介して貼り合わせる。プレス棒にて、両面密着シート部を13.1MPaの圧力で10秒間圧着させる。圧着を解放直後より、上質紙(幅12mm)をつかんで引張りをスタートする。引張り速度は、180mm/minである。引張り時の最大の力を読む。各サンプル毎に5回測定した値の平均値を記録した。
剥離力の測定方法
各両面密着シートサンプルを12.7mm×50mmにカットする。厚み6μmのPETフィルムを12.7mm×130mmにカットして、両面密着シートの密着面を合わせる。JIS Z 0237に記載された手動式圧着装置を用いて、サンプルの上から毎分約300mmの速さで1往復させて圧着する。圧着してから40分間放置後、厚さ6μmのPETフィルムの遊びの部分を180度折り返し、図4のように測定台にサンプルを置き、毎分300mmの速さで引き剥がす。側長50mmの間の剥離力の平均値を読む。各サンプル毎に2回測定した値の平均値を記録した。
【0043】
尚、PETフィルムを引き剥がす途中で、PETフィルム自身で、剥離帯電し、180度折り返したPETフィルムと、密着層と密着しているPETフィルムが引っ付く現象が生じる。このPETフィルムどうしが引っ付くと剥離力値が上がって、正確な測定ができない。そこで、携帯除電器(株式会社石山製作所)を使って引き剥がしているPETフィルムに向けて除電処理を行いながら引き剥がした。
【0044】
JIS K 6854で規定される接着剤のはく離接着強さ試験方法は、被着体SUSに対して両面密着シートを貼りつけ、両面密着シートを引き剥がして測定するものである。ところが、本発明の両面密着シートの剥離力は、極小値のため前記JISの方法でSUS板に密着させた両面密着シートの遊びの部分を180度折り返ししようとすると基材フィルムの腰の強さで一瞬にして両面密着シート全体が剥離してしまい、測定することができなかった。よって、上記の方法のように、両面密着シートを剥離する方法をとらないで、便宜上、フィルムの腰の弱い厚み6μmのPETフィルムを両面密着シートに密着させて剥離する方法をとった。
測定結果を表5に示す。
【0045】
表5
【0046】
剪断力は、1.0N/cm2以上が実用範囲である。
【0047】
【発明の効果】
表5の通り、実施例1〜15の両面密着シートは、各被着体に対して、いずれも剪断力は、1.0N/cm2以上であり、剥離力は、2.1mN/12.7mm以下で極めて小さい力で剥離が可能なものである。したがって、本発明の両面密着シートを半導体の製造工程で、使用すると被着体以外に対する不要な粘着が防止され、被着体の貼着および貼着後の作業性を向上させ、光照射による粘着層の硬化時に発生する臭気の問題がない両面密着シートを提供するものである。さらに、薄膜のウエハやセラミックス等の被切断物を硬質材料上に固定し、精度良く効率的に加工することができる両面密着シートを提供するものである。しかも、本発明の両面密着シートは、ウエハの裏面研削とダイシングを同一形態で行うことが可能なプロセスに好適に使用することを可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】被着体の表面粗さに対して密着層の厚みが薄い密着シートを密着させた図
【図2】被着体の表面粗さに対して密着層の厚みが充分厚い密着シートを密着させた図
【図3】剪断力の測定方法の説明図である。
【図4】剥離力の測定方法の説明図である。
【符号の説明】
1:両面密着シート
2:密着層
3:基材フィルム
4:被着体
5:両面接着テープ
6:測定台
7:上質紙
8:プレス棒
9:PETフィルム(6μm厚)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a double-sided adhesive sheet used for protecting a circuit pattern on a wafer surface when grinding the back surface of a wafer or fixing a wafer when dicing (cutting) a wafer in a semiconductor device manufacturing process. In order to cut a hard and brittle material such as a printer head, glass / epoxy substrate, glass, ceramics or the like into small chips, these are fixed on the hard material and cut. Under the present circumstances, it is related with the double-sided adhesive sheet used in order to fix a to-be-cut object on a hard material.
[0002]
[Prior art]
In a manufacturing process of a semiconductor device such as an IC or an LSI, a wafer after forming a circuit pattern is usually subjected to processing such as grinding and etching in order to reduce its thickness. Further, the processed wafer is diced into chips. In these steps, an adhesive sheet is usually used for various purposes. That is, during grinding or the like, an adhesive sheet is attached to the circuit pattern surface for the purpose of protecting the circuit pattern on the wafer surface. Further, at the time of dicing, the wafer is attached to an adhesive sheet and held for the purpose of fixing the wafer at the time of cutting the wafer and preventing the chips formed from scattering.
[0003]
The pressure-sensitive adhesive layer in this pressure-sensitive adhesive sheet has a strong adhesive force to sufficiently fix the wafer during use and a weak adhesive force to easily peel the wafer (chip) from the sheet after use. is required. For this reason, in recent years, a radiation-curable pressure-sensitive adhesive sheet in which a pressure-sensitive adhesive layer that undergoes a polymerization reaction upon irradiation and is cured on a substrate is used as the pressure-sensitive adhesive sheet.
[0004]
The radiation curable pressure-sensitive adhesive sheet is usually used as follows. That is, first, the sheet is attached to an article to be processed such as a wafer, and in this state, the article is subjected to processing such as grinding and dicing. Next, by irradiating the pressure-sensitive adhesive sheet with radiation, the pressure-sensitive adhesive layer on the substrate is cured to lose the adhesiveness, and the processed article is peeled off from the pressure-sensitive adhesive sheet.
[0005]
As described above, in the radiation curable pressure-sensitive adhesive sheet, the pressure-sensitive adhesive layer is designed so that the adhesiveness of the surface is almost lost after being irradiated and cured, whereas the pressure-sensitive adhesive layer adheres to the adherend before irradiation. Designed to be extremely high. Therefore, in the said adhesive sheet, the adhesive strength of desired strength is each achieved before and after the use.
[0006]
However, the radiation-curable pressure-sensitive adhesive tape is sticky due to high adhesiveness on the surface of the pressure-sensitive adhesive layer before irradiation with radiation. For this reason, when the adhesive sheet is mistakenly attached to an object other than the target adherend, if an attempt is made to peel it off without irradiating with radiation, adhesive residue of the adhesive substance occurs on the object. In particular, when the pressure-sensitive adhesive sheet is attached to a semiconductor wafer, ceramics, or the like, which is an adherend, the surface area of the pressure-sensitive adhesive layer in the pressure-sensitive adhesive sheet is considerably larger than the area of the adherend portion of the adherend. The pressure-sensitive adhesive sheet adheres to a part of a jig used for sticking, for example, a sheet holder, an adherend mounting table, a rubber roller for sticking the sheet, or an automated device thereof, and an adhesive residue is generated in this part. Sometimes. Usually, the design of the sheet sticking jig and apparatus is considered so that the adherend is not contaminated by such adhesive residue. However, for example, when the pressure-sensitive adhesive tape adheres again to the adhesive remaining portion, the pressure-sensitive adhesive sheet is firmly attached, and therefore, a continuous operation of attaching the pressure-sensitive adhesive sheet becomes increasingly difficult.
[0007]
In addition, if an attempt is made to peel off a portion where unnecessary sticking as described above has occurred, a part of the adhesive sheet may be peeled off from the target adherend, or the adhesive sheet may be distorted such as stretching. Therefore, the purpose of the pressure-sensitive adhesive sheet cannot be sufficiently achieved. In addition, the radiation-curable pressure-sensitive adhesive sheet generates a strong odor when cured by irradiating light, causing the operator to feel uncomfortable, and was never preferred in terms of health and hygiene. .
[0008]
In recent years, IC cards have been widely used, and further reduction in thickness has been desired. For this reason, it is necessary to reduce the thickness of a semiconductor chip, which has conventionally been about 350 μm, to a thickness of 50 to 100 μm or less. Conventionally, a soft substrate has been used as the base material of the pressure-sensitive adhesive sheet used in the process of manufacturing a semiconductor chip. However, in the pressure sensitive adhesive sheet using a soft base material, the tension applied at the time of sticking accumulates as residual stress. When the wafer has a large diameter or is ground extremely thin, the residual stress of the pressure-sensitive adhesive sheet is superior to the strength of the wafer, and the wafer is warped by a force for eliminating the residual stress. In addition, since the wafer is fragile after grinding, the soft substrate may break the wafer during transportation. For this reason, a method of fixing a wafer to a hard material such as a glass plate or an acrylic plate via a double-sided pressure-sensitive adhesive sheet and grinding it has been studied.
[0009]
Further, in order to cut a hard and brittle material such as a printer head, glass / epoxy substrate, glass, ceramics or the like into small chips, these are fixed on the hard material and cut. At this time, a double-sided pressure-sensitive adhesive sheet is used to fix the object to be cut on the hard material. However, it is extremely difficult to peel off an object obtained by bonding hard materials with a conventional double-sided pressure-sensitive adhesive sheet. When brittle materials such as wafers are used, it is impossible to avoid destruction.
[0010]
For this reason, the advent of a double-sided pressure-sensitive adhesive sheet or a double-sided adhesive sheet suitable for fixing a semiconductor wafer or various above-described objects to be cut on a hard material is desired. Further, when processing a semiconductor wafer, a surface protection sheet is required for back grinding and an adhesive sheet for fixing the wafer is required for dicing, which is complicated in process management. Moreover, since the wafer is fragile, it may be damaged during the transfer between such processes.
[0011]
Accordingly, there is a demand for the emergence of a process that can perform a series of processes such as back surface grinding, dicing, and conveyance of the wafer in the same form, can easily manage the process, and can prevent breakage.
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention solves the above-described problems, prevents unnecessary adhesion to other than the adherend in the semiconductor manufacturing process, improves adherence of the adherend and workability after sticking, and light irradiation. The present invention provides a double-sided adhesive sheet that is free from the problem of odor that occurs when the adhesive layer is cured. Furthermore, the present invention provides a double-sided adhesive sheet that can fix an object to be cut such as a thin film wafer or ceramics on a hard material and that can be processed accurately and efficiently. Moreover, the double-sided adhesive sheet of the present invention can be suitably used for a process capable of performing back surface grinding and dicing of a wafer in the same form.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
The double-sided adhesive sheet of the present invention has an adhesive layer provided on both sides of a base film, and the adhesive layer is composed of a silicone composed of a linear polyorganosiloxane having vinyl groups only at both ends, and both ends. and side chains Ri least one adhesion layer der silicone consisting of made by crosslinking selected from silicone consisting of straight-chain polyorganosiloxane having a vinyl group, characterized that you meet the following requirements: And
A: The shearing force between the adhesion layer surface of the adhesion sheet and the polished SUS plate is 1.0 N / cm 2 or more.
(SUS plate polished product is a measurement based on JIS-B0601-1994,
Surface roughness Ra: long direction 0.13 μm, short direction 0.18 μm,
Surface roughness Ry: Long direction 1.0 μm, short direction 1.6 μm)
B: The peel strength of the adhesive sheet and the 6 μm thick PET film bonded together is less than 10 mN / 12.7 mm. (The measuring method of peeling force is measured by the method based on the description of this specification.)
Furthermore, the thickness of the said contact | adherence layer is 1.1-100 micrometers, It is a double-sided contact sheet characterized by the above-mentioned.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The double-sided adhesive sheet referred to in the present invention has a high value (hereinafter referred to as shearing force) for shifting the double-sided adhesive sheet parallel to the adhered surface of the adhesive layer surface of the double-sided adhesive sheet and the adherend. (Specifically, having a shearing force of 1.0 N / cm 2 or more), the force when peeling the double-sided adhesive sheet from the adherend (hereinafter referred to as peeling force) is 10 mN / 12. Less than 7mm and almost zero. Therefore, unlike a pressure-sensitive adhesive sheet that is generally called, it has a high shearing force on the adherend and also has a moderate peeling force (specifically, it has a peeling force of 100 mN / 12.7 mm or more). Is.
[0015]
In the adhesive sheet of the present invention, an adhesive layer composed of an adhesive composition described below is laminated on one side of a base film.
As one form of the silicone according to the present invention, a linear polyorganosiloxane having vinyl groups only at both ends is a compound represented by the following general formula (Formula 1).
[0016]
[Chemical 1]
[0017]
(Wherein R represents the following organic group, m represents an integer)
The organic group (R) bonded to the silicon atom other than the vinyl group may be different or of the same type. Specific examples include alkyl groups such as methyl, ethyl and propyl groups, and aryl groups such as phenyl and tolyl groups. Or monovalent hydrocarbon groups other than the same or different unsubstituted or substituted aliphatic unsaturated groups in which some or all of the hydrogen atoms bonded to the carbon atoms of these groups are substituted with halogen atoms, cyano groups, or the like. Preferable examples include those having at least 50 mol% of a methyl group. These diorganopolysiloxanes may be used alone or as a mixture of two or more thereof.
[0018]
Another silicone form according to the present invention is a silicone comprising a linear polyorganosiloxane having vinyl groups at both ends and side chains. This silicone is a compound in which a part of R in the general formula (Chemical Formula 1) is a vinyl group.
[0019]
Further, as a form of the silicone according to the present invention, a linear polyorganosiloxane having an alkenyl group having 4 or more carbon atoms at least at both ends is disclosed as a release agent in JP-A-10-129992. is there.
[0020]
Here, a known crosslinking agent may be used for the crosslinking reaction. Examples of the crosslinking agent include organohydrogenpolysiloxane. Organohydrogenpolysiloxane has at least three hydrogen atoms bonded to silicon atoms in one molecule, but from a practical viewpoint, one having two ≡SiH bonds in the molecule is 50% by weight of the total amount. It is preferable that the remainder contains at least three ≡SiH bonds in the molecule.
[0021]
The platinum-based catalyst used for the crosslinking reaction may be a known one, including chloroplatinic acid such as chloroplatinic acid and chloroplatinic acid, alcohol compounds of chloroplatinic acid, aldehyde compounds or chloroplatinic acid and various olefins. And chain salts.
[0022]
The shape of the commercially available silicone product according to the present invention includes a solventless type, a solvent type, and an emulsion type, and any type can be used. Above all, the solventless type is very advantageous in terms of safety, hygiene, and air pollution because it does not use a solvent. Also, the coating thickness of the adhesion layer needs to exceed 1.1 μm, and in some cases, it is provided with a thickness of several tens of μm. Therefore, in the case of solvent type silicone or emulsion type silicone, the solvent is dried at the time of coating. Therefore, it is preferable to use a solventless silicone as the silicone used in the present invention.
[0023]
The thickness of the adhesion layer is preferably 1.1 to 100 μm. More preferably, it is 1.1-50 micrometers. When the thickness of the adhesion layer is less than 1.1 μm, it becomes difficult to adhere to the adherend, and the shearing force of the adhesion sheet to the adherend becomes less than 1.0 N / cm 2 , which is shifted during grinding or dancing of the semiconductor wafer. There is a possibility that will occur. When the thickness of the adhesion layer exceeds 100 μm, the amount of the adhesion agent used increases, resulting in uneconomical costs.
[0024]
Even if the adherends are made of the same material, it is necessary to change the thickness of the adhesion layer depending on the surface roughness of the adherend. That is, when the surface roughness of the adherend is in a mirror state such as glass or an acrylic resin plate (surface average roughness Ra measured based on JIS-0601-1994 is 0.01 μm or less), the adhesion layer Even if the thickness is small, it adheres well to the adherend and exhibits the above function as an adhesion layer, but the surface roughness of the adherend is not in a mirror state (for example, the surface average measured based on the JIS) (Roughness Ra is about 0.1 to 0.2 μm), the lower limit value of the thickness of the adhesion layer needs to be higher than the lower limit value of the thickness of the adhesion layer required for the adherend in the mirror surface state.
[0025]
This comes from the fact that the adhesion is a force due to van der Waals forces between very close mating solid molecules. (From “Science of Friction” published by Yuhuabo, pages 56-65 and “Basic Theory of Adhesion” published by Polymer Publishing Co., Ltd., pages 116-120.) The distance between molecules to which van der Waals forces reach is about 0. It is considered to be 05 μm. The van der Waals force is inversely proportional to the seventh power of the distance between molecules on the contact surface of the opposing substance. Therefore, as shown in FIG. 1, when the surface roughness of the adherend is large and the thickness of the adhesion layer is small, even if the adhesion sheet is pressed together with the adherend, the adhesion layer is not adhered to the adherend. As a result, it becomes difficult to adhere to the surface of the adherend, and a gap is naturally formed between the adherend and the adhesion layer, and van der Waals force hardly occurs. Even if the thickness of the adhesion layer is sufficient with respect to the unevenness of the adherend, the adhesion layer is made of a hard material, and the adhesion layer cannot be along the unevenness of the adherend. So van der Waals force does not occur. As shown in FIG. 2, even when the surface roughness of the adherend is large, the thickness of the adhesion layer is sufficiently thick, and when the adhesion layer is a flexible material, by bonding the adhesion layer and the adherend, The gap between the adherend and the adhesion layer becomes extremely small, and van der Waals force is generated.
[0026]
As described above, the property of the adhesion layer that meets the object of the present invention is flexible, and the surface of the adhesion layer can be plastically deformed in units of 0.01 μm in length. The surface of the adhesion layer is also required to be uneven along the surface and generate Van der Waals force. Further, when peeling, it is required to be easily peeled with a small peeling force. Even if flexibility such as rubber is required, it is soft such as silicone rubber (specifically, it means a rubber having a hardness of about 50 or less as measured by JIS K 6301-1975, tester A type). A double-sided adhesive sheet formed as an adhesive layer is not suitable as a double-sided adhesive sheet for use in the present invention because the adhesive layer itself vibrates in the parallel direction of the layer during processing of the wafer, making accurate processing difficult.
[0027]
As a result of diligent research, the present inventors have found that there are several thousand types of compositions that meet the properties of the adhesion layer described above (“Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.'s website is“ manufacturing and selling over 4800 types of silicone products ”). Among the silicones that have many varieties said to be ")", a silicone composed of a linear polyorganosiloxane having vinyl groups only at both ends of the silicone, and vinyl groups at both ends and side chains. It has been found that a composition obtained by crosslinking at least one silicone selected from the group consisting of linear polyorganosiloxanes having the above is an optimal composition.
[0028]
The thickness of each adhesion layer provided on both surfaces of the base film may be set according to the surface roughness of each adherend that adheres to the two adhesion layers as described above, and is the same thickness. Or a different thickness.
[0029]
In addition, the two types of silicone according to the present invention are used as a release agent for release paper to be superimposed on an adhesive sheet in general industrial products. For example, JP-A-10-140099 describes that two types of silicone according to the present invention are used as a release agent for release paper. However, the coating amount of the release paper silicone is 0.1 to 1.0 g / m 2 (thickness 0.1) as described in “Silicone Handbook” (published by Nikkan Kogyo) on page 519. ˜1.0 μm) or so. Therefore, the release paper or release sheet coated on both sides of the base material using the two types of silicone according to the present invention as a release agent cannot be used as the double-sided adhesive sheet of the present invention because the coating thickness is small. Is.
The base film according to the present invention may be a single-layer or multi-layer film made of polyethylene terephthalate, polyethylene, polystyrene, polypropylene, nylon, urethane, polyvinylidene chloride, polyvinyl chloride, or the like. The thickness of the base film is usually 5 to 300 μm, preferably 10 to 200 μm.
[0030]
In order to improve the adhesion with the adhesion layer on the surface of the base film, corona discharge treatment, plasma treatment, blast treatment, chemical etching treatment, primer layer coating, etc. may be applied.
As a silicone coating method according to the present invention, a multi-stage roll coater represented by a three-offset gravure coater or a five-roll coater, a direct gravure coater, a bar coater, an air knife coater, or the like is used as appropriate.
[0031]
When the double-sided adhesive sheet of the present invention is pressure-bonded between a wafer and a pedestal in the semiconductor wafer manufacturing process, a strong adhesive force acts between the pedestal surface and the adhesive layer surface and between the wafer surface and the adhesive layer surface. Since the shearing force for shifting the double-sided adhesive sheet and the adherend parallel to the adhesive surface is 1.0 N / cm 2 or more, the wafer does not come off during the grinding of the back surface. Also, in the wafer dicing process, if processing is performed via the double-sided adhesive sheet, shape defects due to chipping or misalignment due to peeling of the wafer from the double-sided adhesive sheet will not occur.
[0032]
After the processing, the cut and formed chips are picked up by a needle from the base film side of the double-sided adhesive sheet and picked up and fixed on the die pad. The double-sided adhesive sheet of the present invention is a peeling between the wafer and the double-sided adhesive sheet. Since the force is a minimum value of 10 mN / 12.7 mm or less, the chip can be picked up without being damaged.
[0033]
Moreover, the double-sided adhesive sheet of the present invention does not generate a strong odor upon irradiation with radiation unlike the conventional radiation-curable pressure-sensitive adhesive sheet, and is preferable in terms of hygiene management.
[0034]
When processing a wafer thinly to a thickness of 50 to 100 μm or less, the pressure-sensitive adhesive layer in the conventional pressure-sensitive adhesive sheet is soft, so the wafer does not deviate from the surface of the pressure-sensitive adhesive layer. However, the adhesive layer of the double-sided adhesive sheet of the present invention is cross-linked with silicone and is harder than the adhesive layer. Thus, the above problem does not occur.
[0035]
The double-sided adhesive sheet used in the wafer grinding process and the double-sided adhesive sheet used in the dicing process may be used continuously in a continuous process, or prepared separately and used. Also good. This is arbitrarily selected depending on the content of the manufacturing process.
[0036]
In order to cut hard and brittle materials such as printer heads, glass / epoxy substrates, glass, ceramics, etc. into small chips, these are on a hard material such as a glass plate or acrylic plate with a thickness of about 0.1 to 1.0 mm. The cutting is performed with fixing to. At this time, in order to fix the object to be cut on the hard material, by using the double-sided adhesive sheet of the present invention, cutting can be performed accurately, and the cut object after cutting can be performed by a simple operation. It can be easily peeled off.
[0037]
【Example】
The present invention will be described more specifically with reference to the following examples, but of course the scope of the present invention is not limited thereto. In each example, “part” means “part by weight” unless otherwise specified.
Examples 1-15
The components shown in Tables 1 to 3 having the same thickness on both sides of a PET film having a thickness of 100 μm and a coating layer having a coating thickness in the table are provided, and then crosslinked in an oven at 150 ° C. for 100 seconds to produce a double-sided adhesive sheet. did.
Table 1 (Part)
[0038]
Table 2 (Part)
[0039]
Table 3 (Part)
[0040]
As the adherends of the double-sided adhesive sheets of Examples 1 to 15 as the adherend, the shearing force and peeling force on the glass plate, acrylic plate, and SUS304 plate were measured. As the adherent SUS plate, the surface of the SUS plate was polished, and a SUS plate having two levels of surface roughness was used. The surface roughness (Ra) (Ry) of the SUS plate was measured using a surface roughness measuring instrument (Surfcoder SE3500 manufactured by Kosaka Laboratory Ltd.) based on JIS-B0601-1994. The radius of the stylus of the measuring instrument is 2.0 μm and the load is 0.3 mN. Table 4 shows the surface roughness of the adherend. The size of the adherend was 40 mm × 150 mm × 2.0 mm (thickness).
[0041]
Table 4
[0042]
Measuring method of shearing force Each double-sided adhesive sheet sample is cut to a size of 1 cm square. As shown in FIG. 3, the adherend is placed on the measurement table and overlapped with the adhesive layer surface of the double-sided adhesive sheet. The double-sided adhesive sheet and the high-quality paper are bonded together via a double-sided adhesive sheet. The double-sided adhesive sheet part is pressed with a press bar at a pressure of 13.1 MPa for 10 seconds. Immediately after releasing the crimping, grip the fine paper (width 12 mm) and start pulling. The pulling speed is 180 mm / min. Read the maximum force when pulling. The average of the values measured five times for each sample was recorded.
Measuring method of peeling force Each double-sided adhesive sheet sample is cut into 12.7 mm x 50 mm. A PET film having a thickness of 6 μm is cut to 12.7 mm × 130 mm, and the adhesive surfaces of the double-sided adhesive sheet are matched. Using the manual crimping device described in JIS Z 0237, the sample is crimped by reciprocating once at a speed of about 300 mm / min. After leaving for 40 minutes after pressure bonding, the play portion of the PET film having a thickness of 6 μm is folded back 180 degrees, the sample is placed on the measuring table as shown in FIG. 4, and peeled off at a speed of 300 mm per minute. Read the average peel force between the side lengths of 50 mm. The average of the values measured twice for each sample was recorded.
[0043]
In the middle of peeling the PET film, a phenomenon occurs in which the PET film itself is peeled and charged, and the PET film folded back 180 degrees and the PET film in close contact with the adhesion layer are attracted. If the PET films are attracted to each other, the peel force value increases and accurate measurement cannot be performed. Then, it peeled off, performing a static elimination process toward the PET film peeled off using the portable static eliminator (Ishiyama Seisakusho Co., Ltd.).
[0044]
The adhesive peel strength test method specified in JIS K 6854 is a method in which a double-sided adhesive sheet is attached to an adherend SUS, and the double-sided adhesive sheet is peeled off and measured. However, since the peel force of the double-sided adhesive sheet of the present invention is a minimum value, if the play portion of the double-sided adhesive sheet closely attached to the SUS plate is folded 180 degrees by the JIS method, the strength of the base film is low Thus, the entire double-sided adhesive sheet peeled off in an instant, and measurement was impossible. Therefore, instead of taking the method of peeling the double-sided adhesive sheet as in the above-mentioned method, for convenience, a method was adopted in which a PET film having a thickness of 6 μm, which is weak on the film, was adhered to the double-sided adhesive sheet and peeled off.
Table 5 shows the measurement results.
[0045]
Table 5
[0046]
The practical range of the shearing force is 1.0 N / cm 2 or more.
[0047]
【The invention's effect】
As shown in Table 5, each of the double-sided adhesive sheets of Examples 1 to 15 has a shearing force of 1.0 N / cm 2 or more and a peeling force of 2.1 mN / 12. It can be peeled off with an extremely small force of 7 mm or less. Accordingly, when the double-sided adhesive sheet of the present invention is used in a semiconductor manufacturing process, unnecessary adhesion to other than the adherend is prevented, and the adherence of the adherend and the workability after the adhesion are improved, and the adhesion by light irradiation. It is an object of the present invention to provide a double-sided adhesive sheet that does not have a problem of odor generated when the layer is cured. Furthermore, the present invention provides a double-sided adhesive sheet that can fix an object to be cut such as a thin film wafer or ceramics on a hard material and that can be processed accurately and efficiently. Moreover, the double-sided adhesive sheet of the present invention can be suitably used for a process capable of performing back surface grinding and dicing of a wafer in the same form.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram in which an adhesion sheet having a thin adhesion layer is adhered to the surface roughness of the adherend. FIG. 2 is an adhesion sheet having a sufficiently large adhesion layer relative to the surface roughness of the adherend. FIG. 3 is an explanatory diagram of a method for measuring a shearing force.
FIG. 4 is an explanatory diagram of a method for measuring peeling force.
[Explanation of symbols]
1: double-sided adhesive sheet 2: adhesive layer 3: substrate film 4: adherend 5: double-sided adhesive tape 6: measuring table 7: high-quality paper 8: press bar 9: PET film (6 μm thickness)
Claims (2)
A:密着シートの密着層面とSUS板研磨品との剪断力は、1.0N/cm 2 以上である。
(SUS板研磨品は、JIS−B0601−1994に基づく測定で、
表面粗さRa:長尺方向0.13μm、短尺方向0.18μm、
表面粗さRy:長尺方向1.0μm、短尺方向1.6μm、)
B:密着シートと厚み6μmのPETフィルムとを貼り合わせたものの剥離力は、10mN/12.7mm未満である。(剥離力の測定方法は、本願明細書の記載に基づく方法で測定したものである。) In a double-sided adhesive sheet in which adhesive layers are provided on both sides of a base film, the adhesive layer comprises a silicone composed of a linear polyorganosiloxane having vinyl groups only at both ends, and vinyl groups at both ends and side chains. linear poly at least one silicone comprising organosiloxane selected from silicone crosslinked consisting of those formed by the adhesion layer der is, double-sided adhesion sheet characterized that you satisfy the following requirements with.
A: The shearing force between the adhesion layer surface of the adhesion sheet and the polished SUS plate is 1.0 N / cm 2 or more.
(SUS plate polished product is a measurement based on JIS-B0601-1994,
Surface roughness Ra: long direction 0.13 μm, short direction 0.18 μm,
Surface roughness Ry: Long direction 1.0 μm, short direction 1.6 μm)
B: The peel strength of the adhesive sheet and the 6 μm thick PET film bonded together is less than 10 mN / 12.7 mm. (The measuring method of peeling force is measured by the method based on the description of this specification.)
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