JP4273009B2 - 粉粒体処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、医薬品や食品などを製造するのに使用される粉砕機などの粉粒体処理装置に関するものである。
従来より、医薬や食品分野などでは、粉砕機が使用されている。図5及び図6は、従来の粉砕機を示す図であり、図5は平面図、図6は正面図である。これらの図に示される粉砕機では、ホッパー100から投入された原料は、螺旋形状の羽根を持ったスクリューフィーダー101の回転により、粉砕室103内に搬送される。粉砕室103の内周壁には、凹凸面が形成されたライニング105と、複数の穴107aが形成されたスクリーン107とが設けられている。また、粉砕室103内部には、ハンマー109が回転可能に配置されている、従って、粉砕室103内に搬送された原料は、ハンマー109やライニング105により粉砕されて、この粉砕物はスクリーン107から外部へ排出される構成とされている。
ハンマー109は、粉砕室103の側壁104に貫通して差し込まれた回転軸111の先端部に設けられている。この際、回転軸111と一体回転するディスク113に、周方向等間隔にハンマー本体115がスイング可能に設けられている。そして、回転軸111は、ボールベアリング117に回転可能に保持されている。また、回転軸111の基端部には、プーリー119が設けられており、モータの駆動軸に設けられたプーリーとVベルトにより連結されている。これにより、モータの回転力がVベルトおよびプーリー119を介して回転軸111に伝達され回転軸111は回転駆動される。
このような構成の粉砕機により、医薬品などを粉砕する場合には、交差汚染を防止するために、粉砕処理後の機械洗浄及び滅菌は不可欠である。このことは、特に医薬品の分野において重要であり、仮に残留物があった場合には、単に不衛生なだけでなく、薬効などが変化してしまうおそれもあった。
しかしながら、図5や図6に示すような従来の粉砕機の場合、ハンマー109の回転軸111は、単にオイルシール121等を介して粉砕室103内に差し込まれていた。このオイルシール121は、回転軸111と接触しているので、回転軸111の回転に伴い擦れて劣化する。しかも、粉砕物がオイルシール121に付着することで、オイルシール121の磨耗が促進される。そして、その磨耗粉は、粉砕室103内部へ進入するおそれがあった。また、回転軸111を保持するベアリング117のグリスや磨耗粉も粉砕室103内部へ進入するおそれがあった。ところが、このような、グリスや磨耗粉の粉砕室103への進入は、特に、医薬品製剤におけるGMPや、食品製造におけるHACCPへの対応からみた場合、多くの問題があった。
さらに、オイルシール121が劣化した場合、粉砕室103内を完全な気密状態とすることができず、粉砕室103内に蒸気を充填したとしても、その部分から蒸気が外部へ漏れてしまう。その結果、蒸気温度及び蒸気圧力が低下し、完全な滅菌を行うことができない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、粉砕室内部に異物が混入することがなく、粉砕後の機械洗浄および滅菌を確実に行うことができる粉砕機を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の粉砕機は、円筒状のハウジングと、このハウジングの軸方向一端部に設けられ、投入口から原料が投入される粉砕室と、粉砕室の内壁に設けられ、凹凸面を有するライニングと、粉砕室に設けられ、複数の穴が開けられたスクリーンと、粉砕室内に回転可能に設けられるハンマーと、空気軸受及び/又は磁気軸受にて非接触で回転保持され、ハンマーを回転させる回転軸と、ハウジングの軸方向他端部を閉じる隔壁と、隔壁にて回転軸と隔離された領域に配置され、回転することで隔壁を介して磁力により回転軸を回転させる駆動軸とを備えることを特徴とする。
さらに、好ましくは上記構成に加えて、回転軸は、壁板を貫通して先端部が粉砕室に差し込まれており、回転軸側の回転体と、前記壁板との間に、エアーを粉砕室側へ噴出して軸封エアーシールを形成可能としていることを特徴とする粉砕機である。
また、好ましくは上記構成に加えて、密閉可能なハウジング内に前記空気軸受が配置され、このハウジングには、前記空気軸受へのエアー供給経路と前記軸封エアーシール用のエアー供給経路とが形成されており、これらエアー供給経路を利用して、洗浄用蒸気を供給することで滅菌処理が可能とされることを特徴とする粉砕機である。
また、好ましくは上記各構成に加えて、前記隔壁に設けられた前記ハウジングに、ライニング及びスクリーンを含む粉砕室構成部材が着脱可能に積層され、この積層状態を検知するセンサーにより駆動軸の回転可否を決定することを特徴とする粉砕機である。
本発明の粉砕機によれば、粉砕室内部に異物が混入することがなく、粉砕後の蒸気による滅菌を確実に行うことができる。
以下、本発明の粉粒体処理装置について、粉砕機に適用した実施例に基づき更に詳細に説明する。
図1は、本実施例の粉砕機を示す概略縦断面図である。
本実施例の粉砕機は、原料が投入されるホッパー77の下部に粉砕室50が設けられ、この粉砕室50は、ライニング72とスクリーン71とを備える。粉砕室50には、ハンマー61が回転可能に設けられ、このハンマー61を回転させる回転軸35は、ハウジング15内の空気軸受31に保持されると共に、隔壁11を介して駆動軸1から磁力により回転駆動される。なお、本実施例の粉砕機は、ハンマー61を回転させる回転軸35が上下方向に沿って配置された縦型の粉砕機である。
駆動軸1は、モータ3にて回転駆動され、上下方向に沿って配置される。モータ3から駆動軸1への動力伝達は、直接的に行ってもよいし、間接的に行ってもよい。モータ3から駆動軸1への動力伝達を直接的に行う場合には、駆動軸1をモータの出力軸と直結するか、モータの出力軸自体を駆動軸1として利用すればよい。一方、モータ3から駆動軸1への動力伝達を間接的に行うには、駆動軸1及びモータ出力軸にそれぞれプーリーを設け、そのプーリー間をVベルト等で架け渡すなどすればよい。本実施例では、図1に示すように、出力軸を垂直上方へ向けてモータ3を配置し、その垂直上方へ向けて配置された出力軸を駆動軸1としている。
駆動軸1の先端部には、円筒状の第一補助部材5が、駆動軸1と一体回転可能に、はめ込まれ固定される。第一補助部材5の外周部には、周方向に沿って等間隔に複数個の磁石7が内蔵されている。そして、本実施例では、磁石7の腐食を防ぐために、薄いステンレス製の略円筒状のカバー9が第一補助部材5の外周部にはめ込まれている。この、カバー9の上端部は、径方向内側へ若干延出しており、その延出部9aは、第一補助部材5の上面に重ね合わされて固定される。
モータ3の上方には、平板状の隔壁11が水平に配置される。この隔壁11は、粉砕機を構成する本体ケースに固定される。
隔壁11の中央部は、上方へ筒状に突出しており、下方にのみ開口した筒状凸部12が形成されている。この筒状凸部12は、第一補助部材5がはめ込まれた前記駆動軸1を受け入れ可能とし、モータ3は、この筒状凸部12に駆動軸1を差し込んだ状態で隔壁11の下方に配置される。なお、この筒状凸部12を構成する周側面及び上面は、隔壁11の他の部分に比べその厚さが薄く形成されている。また、隔壁11(筒状凸部12)は、前記磁石7の磁力を阻害しない非磁性体である。
隔壁11の上端面には、筒状凸部12と同心に、円筒状のハウジング15が載せ置かれる。この際、隔壁11の上端面とハウジング15の下端面との間には、Oリング43が配置されている。
図示例のハウジング15は、その上端部が径方向内側へ若干延出しており、これによりハウジング15内の穴は、段付き穴とされている。
ハウジング15の外周部には、棒状の締付ボルト21が通される案内部材17が二ヶ所に設けられている。各案内部材17は、ハウジング15の外周部から径方向外側へ延出する板状のアーム17aと、そのアーム17aの先端部に設けられ、平面視で略C字形状のガイド17bとからなる。このような案内部材17は、板材を屈曲形成して製作することもできる。
締付ボルト21は、上下に細長い棒材で、その下端部が隔壁11にねじ込まれるなどして固定され、隔壁11に対し垂直に、上下方向に沿うように設けられる。締付ボルト21の中途にはネジ部があり、その付近において締付ボルト21は、前記案内部材17のガイド17bに通される。また、締付ボルト21の上端部は、後述する上部材55に形成された穴に通されて上部材55の上方へ延出可能である。
締付ボルト21には、案内部材17の高さにほぼ配置される前記ネジ部に、ナット状の第一締付ノブ23が進退可能にねじ込まれている。従って、この第一締付ノブ23を下方へねじ込んでいくことで、第一締付ノブ23が案内部材のガイド17bに当接し、案内部材17は下方へ押し込まれ、これに伴いハウジング15がOリング43を介して隔壁11に密着し固定される。
このようにして、隔壁11に固定されるハウジング15の内部において、セラミックス製軸受などでもよいが、本実施例では空気軸受31を介して回転軸35が保持される。この空気軸受31は、ハウジング15の内周面に沿って配置される円筒状の保持部材32と、この保持部材32の内周面に沿って設けられる円筒状のエアー通過部材33とを備える。エアー通過部材33は、多孔質焼結金属により形成されている。そして、後述する軸受エアー供給経路から供給されるエアーは、エアー通過部材33の内周面全体から空気軸受31内部へ放出される。
保持部材32は、その上端面がハウジング15上端部の延出部16下端面に当接された状態で、ハウジング15に一体的に固定されている。なお、保持部材32の軸方向の寸法はハウジング15より短く、ハウジング15に取り付けられた状態では、保持部材32と隔壁11との間には、隙間が形成される。
保持部材32の下端部内周面には、断面コ字形の凹溝32aが周方向に沿って環状に形成されている。そして、この凹溝32aの上部及び下部にも、それぞれ円環状のエアー通過部材34,34が設けられている。なお、本実施例の保持部材32は、凹溝32aの上部分、凹溝32aの外周部分、及び凹溝32aの下部分の三つの部分に分割可能で、ボルト(不図示)にて一体化されている。
このような構成の空気軸受31には、回転軸35が保持される。
回転軸35は、空気軸受31のエアー通過部材33の内寸よりも若干小径の円柱形状であり、その下端部にはツバ部35aが形成されている。また、回転軸35の下端には、下方にのみ開口した円筒状の第二補助部材37が一体的に設けられている。本実施例の第二補助部材37は、保持部材32と隔壁11との間に配置される。また、その内径は、前記隔壁11の筒状凸部12の外径より若干大径とされており、この第二補助部材37内に、隔壁11の筒状凸部12が差し込まれた状態で、回転軸35は空気軸受31内に配置される。その際、回転軸35のツバ部35aは、保持部材32の凹溝32aに配置される。
第二補助部材37の内周壁には、磁石39が周方向に沿って等間隔に複数個取り付けられている。なお、本実施例では、第二補助部材37の内部に、この磁石39の腐食を防止するために、磁石39を覆うように略円筒状のステンレス製のカバー40が設けられている。このカバー40の下端部は、径方向外側へ延出してフランジ40aが形成されており、第二補助部材37の下部に重ね合わされて固定されている。
また、回転軸35の上端部は、ハウジング15の上端面より上方において、上方へ行くに従って順次縮径して、ハンマー61の取付部36とされている。
この回転軸35を空気軸受31にて浮揚状態で回転可能に保持するために、エアー通過部材33から回転軸35に向けてエアー(圧縮空気)が放出される。このエアーは、隔壁11、ハウジング15及び保持部材32に形成された軸受エアー供給経路11a,15aを介してエアー通過部材33から放出される。例えば、隔壁11の下端面から保持部材32の周側壁を介して、その内周面に向けて連続した穴が形成されている。
具体的には、隔壁11には、上下に貫通して穴11aが形成されている。また、ハウジング15の周側壁には、隔壁11に形成された穴11aと連通するように、その下端面に開口して軸方向上方へ連続した穴15aが形成されており、複数箇所において、径方向内側へ分岐しており、各分岐路はハウジング15の内周面に開口している。そして、軸受エアー供給経路11a,15aから空気軸受31にエアーが供給され、そのエアーはエアー通過部材33から空気軸受31内に噴出可能とされている。
回転軸35は、その周側面に向けてエアー通過部材33から噴出されるエアーによりラジアル荷重が保持され、ツバ部35aに向けて噴出されるエアーによりスラスト荷重が保持される。
また、軸受エアー供給経路11a,15aと同様の構成の軸受エアー排気経路11b,15bが隔壁11、ハウジング15及び保持部材32に形成されている。軸受エアー供給経路11a,15aから空気軸受31内に供給されたエアーは、軸受エアー排気経路11b,15bから外部へ排気可能とされる。
ハウジング15の上部には、粉砕室50が設けられる。
本実施例の粉砕室50は、ハウジング15の上部に載せ置かれる下部材51と、下部材51の上部に載せ置かれる略円筒状のホルダー53と、ホルダー53の上部に載せ置かれる上部材55とを主要部として備える。
下部材51は、略円板形状であり、その中央部には穴51aが上下方向に沿って貫通して形成されている。また、下部材51の上端面には、前記穴51aと同心円状に上方へ向けて円環状(短円筒状)の突出部51bが形成されている。ハウジング15の上端面と下部材51の下端面との間には、Oリング44が配置されている。
ハウジング15の上部に下部材51が載せ置かれた状態において、回転軸35のハンマー取付部36は下部材51の前記穴51aに通されて、下部材51より上方へ延出している。そして、このハンマー取付部36に、円筒状のカラー57が回転軸35と一体回転可能に差し込まれ、そのカラー57の上部にハンマー61が着脱可能に固定される。その際、カラー57の下端部は、下部材51の穴51aに差し込まれる一方、カラー57の上端部には、下部材51の穴51aより大径なフランジ57aが形成されており、このフランジ57aは、下部材51の上部に配置される。これにより、下部材51とカラー57との間に狭い隙間が形成される。
また、ハウジング15の上端部から、下部材51の穴51aを介して粉砕室50内へエアー(圧縮空気)を噴出させるための、軸封エアー供給経路11c,15cが隔壁11及びハウジング15に形成されている。つまり、隔壁11の下端面からハウジング15の周側壁を介して、その上端部の延出部16に向けて連続した経路が形成されている。
具体的には、隔壁11には、上下に貫通して穴11cが形成されている。また、ハウジング15の周側壁には、隔壁11に形成された穴11cと連通するように、その下端面に開口して軸方向上方へ連続した穴15cが形成されており、この穴15cは、ハウジング15の上端部において、径方向内側へ屈曲して、ハウジング15の延出部16の内周面に開口している。
カラー57の上部において、ハンマー取付部36には、ハンマー61が回転軸35と一体回転可能に設けられる。ハンマー61は、中央の円筒状のボス62から径方向外側へ周方向等間隔に複数のアーム63が延出しており、そのアーム63の先端部には、ハンマー本体64が設けられている。本実施例のハンマー61は、ボス62とアーム63とハンマー本体64が一体的に固定されている。
そして、ハンマー取付部36の上端部には、ネジが形成されたキャップ67がねじ込まれてハンマー61及びカラー57を回転軸35と一体化させている。
下部材51の外周部上端面には、ハンマー61を取り囲むように、短円筒状のホルダー53が載せ置かれる。下部材51の上端面とホルダー53の下端面との間には、Oリング45が配置されている。ホルダー53には、周方向に沿って例えば半周分だけスクリーン71が設けられる。このスクリーン71は、ホルダー53の内周面に沿う円弧状の板材とされ、複数の穴71aが形成されている。
スクリーン71が設けられた箇所以外のホルダー53の内周面には、ライニング72が設けられる。ライニング72は、ホルダー53の内周面に沿う円弧状の板材とされ、その内周面には、軸方向に沿う凹凸部が周方向に沿って順次形成されている。つまり、ライニング72の内周面は、波板状とされている。
スクリーン71及びライニング72が取り付けられたホルダー53は、下部材51の円環状突出部51bの外周部に、はめ込まれて設けられる。また、スクリーン71を介したホルダー53の開口部には、筒状の排出シュート75が連結されている。
ホルダー53の上部に載せ置かれる上部材55は、下部材51より大径な円板形状であり、その中央部には、軸方向に沿って穴55aが貫通して形成されている。ホルダー53の上端面と上部材55の下端面との間には、Oリング46が配置される。また、上部材55の下端面には、下部材51に形成された円環状突出部51bと対応した位置に、下方へ突出して円環状突出部55bが形成されており、スクリーン71及びライニング72は、上部材55及び下部材51の各円環状突出部55b,51bとホルダー53に挟み込まれた状態で設けられる。
また、上部材55の中央部には、上方へ行くに従って拡径する逆円錐台形状のホッパー77が上部材55の穴55aと連通するように設けられる。
さらに、上部材55には、その外周端部に上下に貫通する穴55cが形成されており、前記締付ボルト21が差し込まれている。そして、この締付ボルト21には、上部材55の上部において、ネジが形成された第二締付ノブ24がねじ込まれている。従って、ハウジング15の上部に粉砕室50(下部材51,ホルダー53(スクリーン71,ライニング72),上部材55)を積層した後、この第二締付ノブ24を下方へねじ込んでいくことで、第二締付ノブ24の下端面が上部材55に当接し、上部材55は下方へ押し込まれていく。これに伴い、ホルダー53及び下部材51も下方へ押し込まれていき、各部材はOリング44,45,46を介してハウジング15に密着する。つまり、隔壁11の上部に積層された各部材15,51,53,55は、第一締付ノブ23及び第二締付ノブ24を締付ボルト21に対して下方へねじ込んでいくことで、それぞれOリング43,44,45,46を介して密着し固定される。
図2は、図1の粉砕機の近接センサーの取付状態を示す概略断面図である。
本実施例の粉砕機には、隔壁11の上部に積層される各部材(ハウジング15、下部材51、ホルダー53、上部材55)の浮き上がりや、各部材が欠けた状態で組み立てられていないかを検知するためのセンサーが取り付けられている。本実施例のセンサーは、ハウジング15に隣接して、隔壁11に立設される筒状のケース81の上部に配置され、そのセンサー本体82からのケーブル83はケース内81を通されて隔壁11下部まで導かれ、図示しない制御器へ接続される。
より具体的に説明すると、ケース81は、隔壁11に縦に配置されており、その上端部には、下方にのみ開口した筒状のケースカバー84が被せられており、このケースカバー84内にセンサー本体82が収容されている。そして、ケースカバー84の上端面は、組み立てられた上部材55の下端面に当接可能としている。
本実施例のセンサーは、非接触の近接センサーであり、金属の接近を検知する。そのため、ケースカバー84等は樹脂製とされている。このような構成の本実施例の近接センサー(82)は、上部材55の位置を監視している。そして、組立時に各部材間が充分に密着していない場合や、作業中に締付ノブ23,24が緩んで部材が浮き上がった場合、あるいは部材が欠けた状態で組み立てられた場合に、その信号に基づいてモータ3を回転不能としたり、モータ3の回転を止めたりする。なお、本実施例の近接センサーは、ケース81内が密閉されているので、粉砕物などがケース内に進入することはない。
さらに、本実施例の粉砕機には、回転軸の回転数を検出するための、回転検出センサーが設けられている。
回転検出センサーは、隔壁11下部に設けられるセンサー本体85と、回転軸35側の第二補助部材37に設けられる回転板86とからなる。隔壁11には、上下方向に貫通して穴11dが形成されており、その穴11dには、ガラス板87がはめ込まれている。そして、そのガラス板87の下方にセンサー本体85が配置されており、センサー本体85から光がガラス板87を介して上方へ照射可能である。また、第二補助部材37の下端面には、円環板状の回転板86が取り付けられている。この回転板86の外周部には、歯車状の溝が周方向に沿って形成されており、この溝に光が照射されることで、回転軸86の回転の有無、及び回転数を検出する構成とされている。
このような構成からなる本実施例の粉砕機を使用する場合、軸受エアー供給経路11a,15a及び軸封エアー供給経路11c,15cにエアーを供給するために、軸受エアー供給経路11a,15a及び軸封エアー供給経路11c,15cを構成する隔壁11の各穴11a,11cにコンプレッサーに接続された管などを接続する。そして、軸受エアー供給経路11a,15aに接続されたコンプレッサーを作動させて、隔壁11、ハウジング15及び保持部材32の各穴11a,15aを介してエアー通過部材33から回転軸35の周囲及びツバ部35aに向けてエアーを放出する。これにより、回転軸35は、浮揚状態で空気軸受31に保持される。
また、軸受エアー供給経路11a,15aから回転軸35に向けて放出され、空気軸受31内に溜まったエアーは、エアー通過部材33を介して保持部材32、ハウジング15及び隔壁11に形成された軸受エアー排気経路11b,15bを介して外部へ排気される。
また、軸封エアー供給経路11c,15cに接続されたコンプレッサーを作動させて、ハウジング15の延出部16の開口部からエアーを噴出させる。この開口部から噴出されたエアーは、カラー57の外周部を通って、下部材51の穴51aから粉砕室50内部へ送り込まれる。
この状態で、モータ3を回転させて駆動軸1及び第一補助部材5を回転させる。第一補助部材5が回転することで、磁石7,39を介して、第二補助部材37に回転力が伝達され、空気軸受31内に浮揚状態で保持された回転軸35が非接触で回転し始める。回転軸35が回転することで、その上端部に取り付けられたハンマー61も一体的に回転する。
従って、ホッパー77から原料を投入すれば、その投入された原料は、上部材55の穴55aを介して粉砕室50内に入り、高速回転するハンマー61の衝撃力により粉砕される。また、ライニング72に衝突し、衝撃・剪断力により粉砕される。そして、粉砕物は、ハンマー61からの遠心力と、ハンマー61の回転力により発生した気流により、スクリーン71を介して排出シュート75から外部へ排出される。
本実施例の粉砕機によれば、下部材51の穴51aとカラー57のフランジ57aによるラビリンス構造により、微小の粉砕物が下部材51の穴51aを通ってハウジング15内に進入することがない。しかも、ハウジング15の延出部16から粉砕室50に向けてエアーが噴出されて軸封エアーシールが施されているので、粉砕物のハウジング15内部への進入は、完全に防止される。
また、本実施例の粉砕機は、回転体と固定体との接触箇所がない。すなわち、従来のように、回転軸35を保持するためにボールベアリングを使用しておらず、またオイルシールも使用していない。従って、回転体と固定体との接触回転による磨耗粉(ゴム材や金属粉)や軸受オイルなどの異物が粉砕室50に進入することがなく、医薬品を粉体処理するのに好適である。
本実施例の粉砕機は、使用後に分解洗浄することができる。
本実施例の粉砕機は、隔壁11の上部に各部材が着脱可能に積層されており、第一締付ノブ23及び第二締付ノブ24を締付ボルト21にねじ込むことにより各部材を密着させている。よって、分解洗浄する際には、第二締付ノブ24を締付ボルト21から外して、ホッパー77,上部材55,ホルダー53(スクリーン71,ライニング72),及び下部材51を取り外せると共に、キャップ67を緩めてハンマー61及びカラー57を取り外せる。さらに所望により、第一締付ノブ23を締付ボルト21から外してハウジング15、空気軸受31及び回転軸35を取り外せる。そして、このようにして隔壁11から取り外した各部材をそれぞれ洗浄することができる。なお、軸受エアー供給経路11a,15a及び軸封エアー供給経路11c,15cから洗浄水をハウジング15内部及び粉砕室50内部に流入し、内部洗浄することも可能である。
また、本実施例の粉砕機は、蒸気により滅菌することも可能である。
蒸気を使用して滅菌を行う場合には、ホッパー77及び排出シュート75に蓋をして、ハウジング15内部及び粉砕室50内部を完全に密閉する。そして、軸受エアー供給経路11a,15aおよび軸封エアー供給経路11c,15cを利用して、蒸気をハウジング15内部及び粉砕室50内に充填し、蒸気滅菌することができる。この際、隔壁11により、ハウジング15の下端部は完全に閉じた状態となっているので、従来のように、回転軸35および第二補助部材37の周囲から蒸気が漏れて、蒸気温度及び蒸気圧力が低下することがない。従って、安定して蒸気滅菌を行うことができ、完全に滅菌することが可能となる。
ところで、本実施例の粉砕機では、駆動軸1と回転軸35とが分離しており、磁石7,39を介して回転軸35を回転させるので、駆動軸1の回転数と回転軸35の回転数とが同じであるとは言えず、直接的には回転軸35の回転数を知ることはできない。また、駆動軸1の回転を止めても、実際には、回転軸35は、その後もある程度回転するので、回転しているかどうかを知る必要がある。しかしながら、本実施例の粉砕機には、上述したように、回転検知センサーが取り付けられているので、回転軸35の実際の回転数及び回転軸35の回転の有無を確実に把握することが可能である。また、万一、回転軸35の回転中に、各部材の締め付けが緩み開いたとしても、近接センサーによりモータ3の回転を止めて回転軸35の回転を止める構成としておくことで、作業中の安全性が保たれる。
次に、上記実施例の粉砕機の変形例について説明する。
図3は、図1の粉砕機の変形例を示す概略縦断面図である。基本的な構成は、上記実施例と同じであるので、以下、異なる部分を中心に説明する。
上記実施例では、磁気軸受(第一補助部材5,第二補助部材37)と空気軸受31の双方を用いたが、本変形例では、磁気軸受のみで構成した例を示している。つまり、駆動軸1と回転軸35間の動力伝達だけでなく、ラジアル及びスラストの負荷の支持を磁気軸受(第一補助部材5,第二補助部材37)で行うのである。
例えば、図3に示すように、駆動軸1にはめ込まれる第一補助部材5を軸方向に上記実施例より長く形成し、その外周部に上下2列に周方向に沿って磁石7を配置する。また、回転軸35に設けられる第二補助部材37も軸方向に上記実施例より長く形成し、その内周面に上下2列に周方向に沿って磁石39を配置する。そして、回転軸35を上記実施例より短く形成することにより、空気軸受を使用することなく、回転軸35は、ハウジング15内において安定して浮揚状態で回転することが可能とされる。これにより、部品点数を減らすことができ、かつ、組立も容易とされる。
また、上記変形例において、回転軸35のハンマー取付部36を上方へ延出し、上部材55に形成された上方へ突出する筒状の凸部55dに差し込む構成とすることもできる。
図4は、図1の粉砕機の別の変形例を示す概略縦断面図である。
本変形例のホッパー77は、上部材55の中央からずれた位置に取り付けられている。また、上部材55の中央には、上方へ突出する筒状の凸部55dが形成されている。この凸部55dの内部には、上記実施例で使用したのと同様の空気軸受56が配置されている。そして、この凸部55dに、上方へ延出したハンマー取付部36の上端部が差し込まれる。本変形例においては、第一補助部材5および第二補助部材37に設けられた磁石7,39により、回転軸35のラジアル荷重及びスラスト荷重が保持されると共に、ラジアル荷重の一部が空気軸受56に保持されている。よって、上記変形例に比べて、回転軸35をより安定して回転させることが可能となる。
ところで、上記各実施例の粉砕機は、回転軸を上下方向に配置する縦型としたが、同様の構成のまま、回転軸を左右方向に配置する横型とすることも可能である。この場合、ホッパーの開口部を上方へ向けるように、ホッパーと上部材とをエルボ管などで連結させる必要がある。なお、回転軸へのラジアル荷重の観点からは縦型としたほうが好ましい。
本発明の粉砕機を示す概略縦断面図である。 図1の粉砕機の近接センサーの取付状態を示す概略断面図である。 図1の粉砕機の変形例を示す概略縦断面図である。 図1の粉砕機の別の変形例を示す概略縦断面図である。 従来の粉砕機を示す平面図である。 従来の粉砕機を示す正面図である。
符号の説明
1 駆動軸
3 モータ
5 第一補助部材
7 磁石
11 隔壁
12 筒状凸部
15 ハウジング
31 空気軸受
32 保持部材
33,34 エアー通過部材
35 回転軸
35a ツバ部
36 ハンマー取付部
37 第二補助部材
39 磁石
50 粉砕室
51 下部材(壁板)
51a 穴
53 ホルダー
55 上部材
56 空気軸受
57 カラー
61 ハンマー
67 キャップ
71 スクリーン
72 ライニング
75 排出シュート
77 ホッパー
81 ケース
82 センサー本体

Claims (4)

  1. 円筒状のハウジングと、
    このハウジングの軸方向一端部に設けられ、投入口から原料が投入される粉砕室と、
    粉砕室の内壁に設けられ、凹凸面を有するライニングと、
    粉砕室に設けられ、複数の穴が開けられたスクリーンと、
    粉砕室内に回転可能に設けられるハンマーと、
    空気軸受及び/又は磁気軸受にて非接触で回転保持され、ハンマーを回転させる回転軸と、
    ハウジングの軸方向他端部を閉じる隔壁と、
    隔壁にて回転軸と隔離された領域に配置され、回転することで隔壁を介して磁力により回転軸を回転させる駆動軸と
    を備えることを特徴とする粉砕機。
  2. 回転軸は、壁板を貫通して先端部が粉砕室に差し込まれており、
    回転軸側の回転体と、前記壁板との間に、エアーを粉砕室側へ噴出して軸封エアーシールを形成可能としている
    ことを特徴とする請求項に記載の粉砕機。
  3. 密閉可能なハウジング内に前記空気軸受が配置され、このハウジングには、前記空気軸受へのエアー供給経路と前記軸封エアーシール用のエアー供給経路とが形成されており、
    これらエアー供給経路を利用して、洗浄用蒸気を供給することで滅菌処理が可能とされる
    ことを特徴とする請求項に記載の粉砕機。
  4. 前記隔壁に設けられた前記ハウジングに、ライニング及びスクリーンを含む粉砕室構成部材が着脱可能に積層され、
    この積層状態を検知するセンサーにより駆動軸の回転可否を決定する
    ことを特徴とする請求項から請求項までのいずれかに記載の粉砕機。
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