JP4269046B2 - 流量計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱式流量センサ等の流速検出部にて検出される流体の質量流速を、流体の温度および/または圧力に依存する前記流速検出部の検出特性に応じて補正して、前記流速検出部が設けられた所定の流路を通流する流体の瞬時流量を高精度に求めることのできる簡易な構成の流量計に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
ガスメータ等の積算流量計は、例えば流量センサを用いて所定の流体通路(ガス引込管)を通流する流体(ガス)の瞬時流量を求め、この瞬時流量を積算することで、例えば1ヶ月毎の流体通流量(ガス使用量)を求めるものである。このような積算流量計(ガスメータ)にて求められる積算流量は、直接課金対象となるので、その計測精度が十分に高いことが要求される。
【0003】
そこで最近では、専ら、計測精度の高い熱式流量センサが用いられている。この熱式流量センサは、基本的には図6に示すようにシリコン基台B上に設けた発熱抵抗体からなるヒータ素子Rhを間にして、流体の通流方向Fに測温抵抗体からなる一対の温度センサRu,Rdを設けた素子構造を有する。そして上記ヒータ素子Rhから発せられる熱の拡散度合い(温度分布)が前記流体の通流によって変化することを利用し、前記温度センサRu,Rdの熱による抵抗値変化から前記流体の質量流速(質量流量)を検出する如く構成される。
【0004】
尚、図中Rrは、前記ヒータ素子Rhから離れた位置に設けられた測温抵抗体からなる温度センサであって、周囲温度(流体の温度)の計測に用いられる。そしてこの熱式流量センサは、上記温度センサRrによって検出される流体の温度よりも前記ヒータ素子Rhの発熱温度が一定温度だけ高くなるように駆動され、このときの前記温度センサRu,Rdの抵抗値変化をセンサ出力(計測値)として求めるものとなっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上述した素子構造の熱式流量センサの出力特性(検出特性)は、例えば図7に示すように非線形であり、しかも流体(ガス)の温度tに依存して若干変化する。このような出力特性は、±5%RD程度の流量計測精度が要求されるような場合には殆ど問題はない。しかし、例えば±2%RD程度の高精度な流量計測が要求されような場合、その温度依存性を補正することが必要である。
【0006】
しかしながら上述した非線形で3次元的な変化を示す出力特性(検出特性)を定式化して、上記センサ出力を補正することは極めて困難であり、しかもその補正をリアルタイムに実行する場合には大型のコンピュータ等が必要となる。また流体の圧力によっても熱式流量センサの出力が若干変化する。これ故、この圧力依存性までも補正しようとすると、流量計の構成が相当大掛かりなものとなることが否めない。
【0007】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、簡易にして効果的に熱式流量センサの出力を温度補正および/または圧力補正して、その計測精度を十分に高めることのできる流量計を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するべく本発明に係る流量計は、
< > ヒータ素子を備え、該ヒータ素子により加熱された流体の熱拡散度合いから所定の流路を通流する上記流体の質量流速vを求める熱式流量センサと、
< > この熱式流量センサにより求められた質量流速vに従って前記流路を通流する流体の瞬時流量Qを求める流量算出手段と
を備えたものであって、特に
< > 前記流路を通流する流体の温度tを求める温度検出部(温度センサ)と、
< > 前記熱式流量センサの温度変化特性を、質量流速vおよび温度tに関する単位温度当たりの補正値ΔX(v,t)として記憶した温度補正テーブルと、
< > 前記流体の質量流速vと温度t、および前記温度補正テーブルに登録されている補正値ΔX(v,t)とに従って前記質量流速vを
V = v + ΔX(v,t)・(t−to)
として基準温度toにおける質量流速Vに補正する流速補正手段と
を備え、
前記流量算出手段においては、上記補正された質量流速Vに従って前記流路を通流する流体の瞬時流量Qを求めるようにしたことを特徴としている。
【0009】
ちなみに前記補正値ΔX(v,t)は、前記流速検出部の基準温度toにおける計測値と温度tにおける計測値との差の単位温度当たりの変化率を示すデータを質量流速v毎にそれぞれ直線近似することで単位温度当たりの変化量ΔX(t)を求め、流速vの変化に対する上記単位温度当たりの変化量ΔX(t)の変化を示す特性曲線として求められて、予め前記温度補正テーブルに登録されるものである。
【0010】
また本発明に係る流量計は、
< > ヒータ素子を備え、該ヒータ素子により加熱された流体の熱拡散度合いから所定の流路を通流する上記流体の質量流速vを求める熱式流量センサと、
< > この熱式流量センサにより求められた質量流速vに従って前記流路を通流する流体の瞬時流量Qを求める流量算出手段と
を備えたものであって、特に
< > 上記流路を通流する流体の圧力pを求める圧力検出部と、
< > 前記熱式流量センサの圧力変化特性を、質量流速vおよび圧力pに関する単位圧力当たりの補正値ΔY(v,p)として記憶した圧力補正テーブルと、
< > 前記流体の質量流速vと圧力p、および前記圧力補正テーブルに登録されている補正値ΔY(v,p)とに従って前記質量流速vを
V = v + ΔY(v,p)・(p−po)
として基準圧力poにおける質量流速Vに補正する流速補正手段と
を備え、
前記流量算出手段においては、上記流速補正手段にて補正された質量流速Vに従って前記流路を通流する流体の瞬時流量Qを求めることを特徴としている。
【0011】
ちなみに前記補正値ΔY(v,p)は、前記流速検出部の基準圧力poにおける計測値と圧力pにおける計測値との差の単位圧力当たりの変化率を示すデータを質量流速v毎にそれぞれ直線近似することで単位温度当たりの変化量ΔY(p)を求め、流速vの変化に対する上記単位圧力当たりの変化量ΔY(p)の変化を示す特性曲線として求められて、予め前記圧力補正テーブルに登録されるものである。
【0012】
好ましくは前記流速検出部は、発熱抵抗体からなるヒータ素子と、このヒータ素子を間にして流体の通流方向にそれぞれ設けられた測温抵抗体からなる第1および第2の温度センサとを備えた熱式流量センサからなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る流量計について説明する。
この流量計は、所定の流体通路を通流する流体(ガス)の質量流速を検出する質量流速センサ1とし、図6に示したような素子構造を有する熱式流量センサを用いて構成される。そしてこの熱式流量センサ(質量流速センサ)1にて検出されて出力される質量流速vを、マイクロコンピュータ等からなる流量演算部2に取り込み、上記質量流速vに相当する瞬時流量Qを求めるものなっている。この流量演算部2において求められた瞬時流量Qは、例えば該瞬時流量Qを積算した積算流量TQと共に出力部3を介して出力される。
【0014】
基本的には上述した如く構成される流量計において、この実施形態が特徴とするところは、前記熱式流量センサ(質量流速センサ)1の温度特性および圧力特性を補正するべく、前記熱式流量センサ(質量流速センサ)1に併設して前記流体(ガス)の温度を検出する温度センサ4と、前記流体(ガス)の圧力を検出する圧力センサ5とを備えている点にある。そして前記流量演算部2においては前記熱式流量センサ(質量流速センサ)1により検出された質量流速vを補正する流速補正手段6を備える点にある。
【0015】
この流速補正手段6は、記憶部7に予め準備された温度補正テーブル7aと圧力補正テーブル7bとを参照し、後述するように前記温度センサ4および圧力センサ5によりそれぞれ検出された流体の温度tと圧力pとに従って前記質量流速vを補正することで、流体(ガス)の温度tおよび圧力pに依存することのない瞬時流量Qを求める役割を担う。
【0016】
ちなみに温度補正テーブル7aは、外部通信インターフェース8を介して、予め前記熱式流量センサ1の温度特性を、質量流速vおよび温度tに関する単位温度当たりの補正値ΔX(v,t)として登録したものである。また圧力補正テーブル7bは前記温度補正テーブル7a同様に、予め前記熱式流量センサ1の圧力特性を、質量流速vおよび圧力pに関する単位圧力当たりの補正値ΔY(v,p)として登録したものである。
【0017】
そして流速補正手段6においては、例えば図2にその概略的な処理手順を示すように、先ず前記各センサ1,4,5の出力をそれぞれ取り込んで流体(ガス)の質量速度v、温度t、および圧力pを取得する[ステップS1]。次いで上記質量速度vと温度tとをパラメータとして温度補正テーブル7aを参照し、速度vおよび温度tにおける単位温度当たりの補正量ΔX(v,t)を求める[ステップS2]。この単位温度当たりの補正量ΔX(v,t)については、後に詳述する。そして上記補正量ΔX(v,t)に従って、前記熱式流量センサ1から求められた質量流速vを
V = v + ΔX(v,t) ・(t−to)
として温度補正する[ステップS3]。
【0018】
一方、前記質量速度vと圧力pとをパラメータとして圧力補正テーブル7bを参照し、速度vおよび圧力pにおける単位圧力当たりの補正量ΔY(v,p)を求める[ステップS4]。そして上記補正量ΔY(v,p)に従って、前記熱式流量センサ1から求められた質量流速vを
V = v + ΔY(v,p) ・(p−po)
として圧力補正する[ステップS5]。但し、質量流速vが前述したようにして既に温度補正されている場合には、その温度補正された質量流速vに対して上記圧力補正すれば良い。
【0019】
しかる後、前記流量演算部2において、上述した如く流速補正手段6にて補正された質量流速Vを用いて流量変換が行われる[ステップS6]。この結果、流体(ガス)の温度tおよび圧力pに拘わることなく、基準温度toおよび基準圧力poにおける正規化された流量Qとして高精度に求められる。尚、ここでは温度補正と圧力補正とを行うものとして説明したが、熱式流量センサ1の圧力特性が無視できるような場合には、上述した温度補正だけを行っても良いことは勿論のことである。またこの温度補正だけでも、一般的にはその計測精度を十分に高めることができる。
【0020】
ここで上述した温度補正テーブル7aに予め登録される、流速vと温度tとに関する単位温度当たりの補正量ΔX(v,t)について今少し詳しく説明する。熱式流量センサ1から得られるセンサ出力は、例えば質量流速vに相当するパルス数Pのパルス信号として求められ、前述した図7に示したように質量流速vが高速である程、そのパルス数Pが増大する。しかしその変化特性は非線形であり、しかも流体の温度tによって変化する。従って熱式流量センサ1から得られるセンサ出力を温度補正するには、流体の温度tに応じて上記パルス数Pを補正すれば良い。
【0021】
ここで熱式流量センサ1を校正する温度、例えば23℃を基準温度toとして温度tにおける前記熱式流量センサ1のセンサ出力であるパルス数Pの変化率について調べてみると、その変化率ΔPは、温度tにおけるパルス数をPt、基準温度toにおけるパルス数をPoとしたとき、
ΔP = (Pt−Po)/Po
として示される。またこのようにして求められるパルス数の変化率ΔPは流体の流速vによって異なり、例えば図3に示すような変化特性を示す。
【0022】
この図3に示す変化率ΔPに着目すると、流速vが一定である場合には、例えば前記基準温度Toを境として略一定の増減傾向を示しており、その増減傾向は流速vによって異なっているに過ぎない。従って上記基準温度Toを境として低温度域と高温度域とに分けて前記変化率ΔPの変化特性をそれぞれ直線近似すれば、上記低温度域と高温度域とにおいて流速vの異なり毎に単位温度(1℃)当たりのパルス変化率ΔX(v,t)を求めることができる。
【0023】
前述した温度補正テーブル7aは、このような単位温度(1℃)当たりのパルス変化率ΔX(v,t)の変化を、図4に示すよう流速vをパラメータとしてグラフ化することで、上述した低温度域および高温度域のそれぞれにおける上記パルス変化率ΔX(v,t)の変化特性として記述したものである。尚、このようなパルス変化率ΔX(v,t)の変化特性は、予め図示しない熱式流量センサ1の校正処理装置により求められ、前述した外部通信インターフェース8を介して記憶部7に温度補正テーブル7aとして登録される。
【0024】
かくしてこのような温度補正テーブル7aを備えた流量計によれば、質量流量センサ1の出力(速度vに相当するパルス数Psens)から流体の通流速度(補正前の流速v)を求める共に、前記温度センサ4の出力から流体の温度tを求めれば、これらの流速vと温度tとに従って前記温度補正テーブル7aから上記流速vに相当する単位温度(1℃)当たりのパルス変化率ΔX(v,t)を求めることが可能となる。そしてこの単位温度当たりのパルス変化率ΔX(v,t)に上記温度tと基準温度toとの温度差(t−to)を乗じることにより、前記質量流量センサ1の出力(速度vに相当するパルス数Psens)を温度補正するべきパルス数ΔPが求められる。
【0025】
従ってこの補正パルス数ΔPを、前記質量流量センサ1の出力(速度vに相当するパルス数Psens)に加算すれば、これによって前記質量流量センサ1の出力(速度vに相当するパルス数Psens)を、その流速vに応じて温度補正することが可能となる。具体的には流速vと温度tとに応じて温度した補正パルス数Padjを
Figure 0004269046
として求めることが可能となる。そしてこの補正パルス数Padjを、前述した図7に示したような、基準温度toにおける流速vと質量流量センサ1の出力(速度vに相当するパルス数P)との関係に基づいて流速vに変換し、その流路断面積を乗じることによってその瞬時流量Qを高精度に求めることが可能となる。
【0026】
尚、圧力補正についても、上述した温度補正と同様に実行される。この場合には、図5に示すような流速(流量)に応じて変化する基準圧力当たり(1MPa当たり)の補正特性を圧力補正テーブル7bに登録しておけば良い。尚、この基準圧力当たり(1MPa当たり)の補正特性については、例えば0.7MPa程度の中圧を基準圧力poとして求めておくようにすれば十分である。
【0027】
かくして上述した如く構成された流量計によれば、基準温度toにおける計測値と温度tにおける計測値との差の変化率を示すデータを質量流速v毎にそれぞれ直線近似することで単位温度当たりの変化量ΔX(t)を求め、流速vの変化に対する上記単位温度当たり変化量ΔX(t)の変化を示すの特性曲線として求めて温度補正テーブル7bに登録しているので、この温度補正テーブル7bを参照することで質量流量センサ1の出力を簡易に温度補正することができる。しかも前述したように簡単な加減算処理と乗算処理だけで高精度に温度補正することができるので、例えば流量演算部2を構成する8ビット程度のマイクロコンピュータにおいても十分に対処可能であり、その実用的利点が多大である。
【0028】
更には圧力補正に関しても上述した温度補正と同様に、圧力補正テーブル7bを参照してその単位圧力当たりの補正量ΔY(p)を求めるだけで良いので、質量流量センサ1にて計測される質量流速vを簡易に、しかも高精度に圧力補正することができる。従って前述した温度補正と相俟って、簡易に、しかも効果的に質量流量センサ1にて計測された質量流速vを補正して、流量Qの計測精度を十分に高くすることが可能となる。
【0029】
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。ここでは質量流量センサ1として、流体の質量流速vに相当するパルス数のパルス信号を出力するものを例に説明したが、質量流量センサ1が上記質量流速vに相当する電圧信号が出力するものであっても良い。この場合には、電圧信号に対する補正電圧を算出して、その補正を行うようにすれば良い。また前述した圧力補正が不要な場合には、圧力センサ5や圧力補正テーブル7bを省略しても良いことは言うまでもない。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、温度によって変化する質量流速検出部からの出力の変化率を示すデータを質量流速v毎にそれぞれ直線近似することで単位温度当たりの変化量ΔX(t)を求め、流速vに応じた単位温度当たりの変化量ΔX(t)を温度補正テーブルに登録しているので、大規模で大掛かりな演算処理装置を用いることなく、質量流速検出部にて求められる質量流速を簡易に温度補正することができる。また圧力によって変化する質量流速検出部からの出力の変化率を示すデータを質量流速v毎にそれぞれ直線近似することで単位圧力当たりの変化量ΔY(p)を求め、流速vに応じた単位圧力当たりの変化量ΔY(p)を圧力補正テーブルに登録しているので、質量流速検出部にて求められる質量流速を簡易に圧力補正することができる。
【0031】
従って流量計における計測精度を、簡易な構成のもとで容易に高めることができる等の実用上多大なる効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る流量計の要部概略構成図。
【図2】図1に示す流量計における概略的な補正処理手順を示す図。
【図3】質量流量センサの温度と流量に応じた出力変化率の特性を示す図。
【図4】流速vに応じた単位温度(1℃)当たりのパルス変化率ΔX(v,t)の変化特性を示す図。
【図5】流速vに応じた単位圧力(1MPa)当たりのパルス変化率ΔY(v,p)の変化特性を示す図。
【図6】熱式流量センサの概略的な素子構造を示す図。
【図7】熱式流量センサの出力特性(検出特性)を示す図。
【符号の説明】
1 熱式流量センサ
2 流量演算部
3 出力部
4 温度センサ
5 圧力センサ
6 流速補正手段
7a 温度補正テーブル
7b 圧力補正テーブル
8 外部通信インターフェース

Claims (5)

  1. ヒータ素子を備え、該ヒータ素子により加熱された流体の熱拡散度合いから所定の流路を通流する上記流体の質量流速vを求める熱式流量センサと、
    上記流路を通流する流体の温度tを求める温度検出部と、
    前記熱式流量センサの温度変化特性を、質量流速vおよび温度tに関する単位温度当たりの補正値ΔX(v,t)として記憶した温度補正テーブルと、
    前記流体の質量流速vと温度t、および前記温度補正テーブルに登録されている補正値ΔX(v,t)とに従って前記質量流速vを
    V = v + ΔX(v,t) ・(t−to)
    として基準温度toにおける質量流速Vに補正する流速補正手段と、
    補正された質量流速Vに従って前記流路を通流する流体の瞬時流量Qを求める流量算出手段と
    を具備したことを特徴とする流量計。
  2. 前記補正値ΔX(v,t)は、前記流速検出部の基準温度toにおける計測値と温度tにおける計測値との差の単位温度当たりの変化率を示すデータを質量流速v毎にそれぞれ直線近似することで単位温度当たりの変化量ΔX(t)を求め、流速vの変化に対する上記単位温度当たりの変化量ΔX(t)の変化を示す特性曲線として求められるものである請求項1に記載の流量計。
  3. ヒータ素子を備え、該ヒータ素子により加熱された流体の熱拡散度合いから所定の流路を通流する上記流体の質量流速vを求める熱式流量センサと、
    上記流路を通流する流体の圧力pを求める圧力検出部と、
    前記熱式流量センサの圧力変化特性を、質量流速vおよび圧力pに関する単位圧力当たりの補正値ΔY(v,p)として記憶した圧力補正テーブルと、
    前記流体の質量流速vと圧力p、および前記圧力補正テーブルに登録されている補正値ΔY(v,p)とに従って前記質量流速vを
    V = v + ΔY(v,p) ・(p−po)
    として基準圧力poにおける質量流速Vに補正する流速補正手段と、
    補正された質量流速Vに従って前記流路を通流する流体の瞬時流量Qを求める流量算出手段と
    を具備したことを特徴とする流量計。
  4. 前記補正値ΔY(v,p)は、前記流速検出部の基準圧力poにおける計測値と圧力pにおける計測値との差の単位圧力当たりの変化率を示すデータを質量流速v毎にそれぞれ直線近似することで単位温度当たりの変化量ΔY(p)を求め、流速vの変化に対する上記単位圧力当たりの変化量ΔY(p)の変化を示す特性曲線として求められるものである請求項3に記載の流量計。
  5. 前記流速検出部は、発熱抵抗体からなるヒータ素子と、このヒータ素子を間にして流体の通流方向にそれぞれ設けられた測温抵抗体からなる第1および第2の温度センサとを備えた熱式流量センサである請求項1または3に記載の流量計。
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