JP4268547B2 - 太陽電池用基板の粗面化方法 - Google Patents

太陽電池用基板の粗面化方法 Download PDF

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Description

本発明は太陽電池用基板の粗面化方法に関し、さらに詳しくは太陽光の反射率を低減して光吸収量を大きくするための太陽電池用基板の粗面化方法に関する。
太陽電池等の光電変換装置の性能向上には、太陽光を効率よく太陽電池を構成する基板内部に取り込むことが大切である。そのため、光入射側の基板表面に凹凸加工を施して、表面で一度反射した光を再度表面に入射させることで、より多くの太陽光を基板内部に取込んで、光電変換効率の向上を図っている。
太陽電池用基板に凹凸を形成する表面加工方法としては、基板が単結晶基板の場合、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ水溶液による結晶方位を利用した異方性エッチング処理が広く用いられる。例えば、(100)基板表面にこの異方性エッチング処理を行うと、(111)面が露出したピラミッド状の凹凸形状が形成される。
また、フォトリソグラフィーで微細パターニングしたシリコン窒化膜をエッチングマスクとすることで凹凸を形成する方法も提案されている(例えば非特許文献1)。
また、フォトリソグラフィーを用いない方法として、マスク用微粒子を多結晶基板の全面に分散して付着させ、エッチングすることにより、基板表面のマスク用微粒子の付着していない領域を優先的にエッチングする方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
また、フォトリソグラフィーを用いない別の方法として、エッチング液に対する耐エッチング力が膜内で分布をもつ耐エッチング膜を基板表面に形成し、耐エッチング膜を介してエッチングすることで基板表面に凹凸を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献2)。この方法では、耐エッチング膜を、焼成により酸化チタン膜又は酸化シリコン膜となるゲル状微粒子分散懸濁液を基板表面に塗布し、乾燥後、焼成することにより形成している。
特開2000-261008号公報 特開2003-309276号公報 Technical Digest of the International PVSEC-7(1993),p.99.
しかしながら、アルカリ水溶液を用いて異方性エッチングする方法では、基板に多結晶基板を用いると、エッチングレートが結晶面により大きく異なっていること、そして結晶軸方位がそろっていないことにより、部分的にしかテクスチャ構造が作製できないため、反射率を低減するには限界があるという問題もある。例えば波長628nmにおける反射率は、表面が鏡面研磨されたシリコンでは約36%であり、(100)面のシリコン単結晶基板をウェットエッチングした場合約15%となるのに対し、多結晶基板をウェットエッチングした場合では27〜30%程度である。
また、フォトリソグラフィー技術を用いる方法では、工程が複雑となり処理コストが大幅に上昇するので実用的でないという問題がある。また、特許文献1及び2の方法についても、処理コストと反射率のさらなる低減が必要とされている。
そこで、本発明は、より低コストかつより低反射率の得られる太陽電池用基板の粗面化方法を提供することを目的とした。
上記課題を解決するため、本発明の太陽電池用基板の粗面化方法は、金属又は炭素から成り平均粒径が5μm以下の多孔質粒子であるマスク用微粒子を含む塗液を基板の表面に塗布して、上記基板の表面に塗膜を形成する工程と、上記基板の表面をエッチングする工程と、残留する塗膜を上記基板の表面から除去する工程とを含むことを特徴とする。
本発明は、金属又は炭素から成り平均粒径が5μm以下のマスク用微粒子を含む塗液を基板表面に塗布し塗膜を形成することにより、マスク用微粒子をより微細な間隙、例えば1μm程度以下を介して分散した状態で基板表面に付着させることができる。そして、塗膜をエッチングするが、本発明では、マスク用微粒子が付着した領域以外の領域をエッチングする方法とマスク用微粒子をエッチングする方法のいずれも用いることができる。すなわち、マスク用微粒子をエッチングすれば、マスク用微粒子の粒径に応じた微細な凹部を形成することができる。また、マスク用微粒子が付着した領域以外をエッチングすれば、1μm以下のピッチを有する微細な溝を形成することができる。これにより微細な凹凸を容易に形成することができ、基板の反射率をより低減することが可能となる。
本発明によれば、上記のように金属又は炭素から成り平均粒径が5μm以下のマスク用微粒子を含む塗膜を形成するが、マスク用微粒子自身又はマスク用微粒子が付着した領域以外の領域をエッチングすることにより、微細な凹凸を形成して基板の反射率を低減することができる。これにより、波長628nmにおける基板の反射率を20%以下とすることができる。また、マスク用微粒子は、平均粒径が5μm以下の金属微粒子又は炭素微粒子であれば特に限定されないので、工業用に大量生産されている低コストの材料を用いることができるので、より低コストで処理を行うことができる。さらに、マスク用微粒子に金属微粒子又は炭素微粒子を用いるようにしたので、マスク用微粒子自身をエッチングする場合、ドライエッチングに代えて、再利用可能で、より安価な酸によるエッチングを用いることができる。これにより、より低コストで処理を行うことが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
本実施の形態に係る粗面化方法は、少なくとも、マスク用微粒子を含む塗液を基板の表面に塗布して、基板の表面に塗膜を形成する工程と、その基板の表面をエッチングする工程と、残留する塗膜を除去する工程とを含むものである。ここで、本発明で用いる塗膜とは、マスク用微粒子を含む塗液を基板に塗布し溶媒を除去して得られる膜を言い、塗液中の分散質がマスク用微粒子のみの場合に形成される膜も含まれる。
マスク用微粒子には、平均粒径が5μm以下の金属微粒子又は炭素微粒子を用いることができる。マスク用微粒子の平均粒径は、好ましくは、1nm〜5μm、より好ましくは1nm〜1μmである。金属微粒子には、金、銀、銅、そして白金族からなる群から選択された少なくとも1種の貴金属又はそれらの合金を用いることができる。金属微粒子は、ガス中蒸発法あるいは化学還元法により製造したものを用いることが好ましい。平均粒径が1nmから100nmの微粒子が得られるからである。塗液中の金属微粒子の濃度は、0.1〜20重量%、より好ましくは0.1〜10重量%である。20重量%より大きいと金属微粒子の分散性が低下し易くなるからである。
また、炭素微粒子には、カーボンブラック、フラーレン類、メソカーボンマイクロビーズ、ピッチやコークスの粉末、グラファイト粉末等を用いることができるが、カーボンブラック、より好ましくは自己分散性のカーボンブラックを用いることができる。自己分散性カーボンブラックとは、界面活性剤や高分子分散剤を用いることなく溶媒に分散可能なカーボンブラックであり、製法によりファーネスブラック、チャンネルブラック、そしてサーマルブラック等、あるいは原料によりガスブラック、オイルブラック、アセチレンブラック等に分類されるカーボンブラックに親水性の官能基を導入したものを挙げることができる。塗液中の炭素微粒子の濃度は、0.1〜20重量%、より好ましくは0.1〜10重量%である。20重量%より大きいと金属微粒子の分散性が低下し易くなるからである。なお、塗液に金属微粒子と炭素微粒子とを含有させることもでき、その場合、全体の濃度が0.1〜20重量%の範囲となるように適宜混合すれば良い。
また、マスク用微粒子には、多孔質粒子を用いることもできる。多孔質粒子は、細孔部とそれ以外の無孔部を有しており、無孔部をマスクとして細孔部をエッチングすることにより、より微細な凹凸を形成することができる。多孔質粒子には平均粒径が5μm以下の微粒子を用いることができるが、無孔質粒子ほど小粒径である必要はない。多孔質粒子は、平均細孔径が0.01μm〜1μmの細孔を有することが好ましい。多孔質の金属微粒子又は炭素微粒子であれば特に限定されないが、好ましい多孔質粒子としては、湿式法により合成したAg微粒子を挙げることができる。例えば、平均粒径が2μmであり、平均細孔径が数100nmのものを用いることができる。
塗液調製のため、マスク用微粒子を分散させる溶媒としては、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル、アセトン、MEK等のケトン系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、キシレン等の芳香族類、テトラヒドロフラン、または、これらの混合溶媒を用いることができる。
塗液に無機系結合剤及び有機系結合剤の少なくとも1種を添加することが好ましい。ここで、結合剤とは、基板とマスク用微粒子の双方に親和性を有する物質であって、塗膜を形成すると、マスク用微粒子の基板に対する付着力を増加させる物質をいう。無機系結合剤としては、水ガラス(ケイ酸ナトリウム)やシランカップリング剤を挙げることができる。ここで、シランカップリング剤は、一般式RSiX3(Rは有機官能基、Xは加水分解性基)で表され、同一分子中に有機材料と反応する有機官能基と、無機材料と反応する加水分解性基を有するものを言う。本発明では、マスク用微粒子に炭素微粒子を用いた場合に好適に用いることができる。すなわち、シランカップリング剤の有機官能基が炭素微粒子と反応して結合し、加水分解性基が基板表面と反応して結合する。これにより、炭素微粒子が基板表面に化学結合を介して結合するので、炭素微粒子の基板に対する付着力を増加させることができる。また、有機系結合剤には、セラミックス成型用のバインダー樹脂やレジスト樹脂を用いることができるが、より低温で分解可能なレジスト樹脂を用いることが好ましい。なお、レジスト樹脂については特に限定されない。
本発明に使用できる基板としては、特に限定されず公知の基板をいずれも使用できる。具体的には、シリコン基板、シリコンゲルマニウム基板等が挙げられる。この基板の結晶系は、単結晶、多結晶、アモルファスのいずれであってもよい。
塗膜の厚さは、マスク用微粒子の1〜5倍、より好ましくは1〜3倍である。塗膜の厚さをこの範囲に設定することにより、溝のピッチをより均一にすることが可能となる。また、塗膜の厚さをこの範囲より大きくすると、エッチング時間が長くなり過ぎ好ましくない。
塗膜を形成した後、基板を加熱処理することが好ましい。マスク用微粒子の基板に対する付着力を増加させることができる。温度は、100℃〜300℃が好ましい。
基板のエッチングには、ドライエッチング及びウェットエッチングのいずれを用いても良い。ドライエッチングには、フッ素ガスあるいは塩素ガスを用いる反応性イオンエッチング(RIE)を用いることが好ましい。また、ウェットエッチングには、フッ酸、硝酸、酢酸、リン酸の混酸溶液、又は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ溶液を用いることができる。なお、使用したエッチング液等のマスク用微粒子を含む廃液は、回収してリサイクルすることができるので、省資源につながる。
エッチングは、塗膜を構成する材料に応じて好適な組合せを選択すれば良い。例えば、塗膜が無機系結合剤を含む場合には、ドライエッチングによりマスク用微粒子を除去することが好ましい。より選択的にマスク用微粒子を除去することができるからである。残留する無機系結合剤はウェットエッチングにより除去することができる。また、塗膜が有機系結合剤を含む場合には、ウェットエッチングによりマスク用微粒子を除去することが好ましい。この場合も、ウェットエッチングによれば、より選択的にかつ安価にマスク用微粒子を除去することができるからである。残留する有機系結合剤はドライエッチング又は熱分解により除去することができる。
RIEを用いる場合、RIEのパワー密度を変えることで、マスク用微粒子の凝集を促進させ、凝集粒子の大きさを調整することができる。また、前述の加熱処理によっても、凝集粒子の大きさを調整することができる。すなわち、RIE又は加熱処理により凝集粒子間の空隙の大きさを変化させることができるので、後工程のエッチングにより形成される溝のピッチの大きさを所望の範囲とすることが可能である。また、多くの基板についてRIE又は加熱処理により凝集粒子の大きさを所望の範囲に調整後、一旦保管し、必要時にエッチング工程に流すことができるので、工程数を減らして生産性を向上させることが可能となる。
ここで、図面を用いて本発明の粗面化方法の効果について説明する。図1は、塗膜を形成した基板表面の状態の一例を表す模式平面図であり、基板表面の一部を拡大して示している。基板1の表面にマスク用微粒子2が分散して付着している。また、図3は、基板の表面をエッチングし、塗膜を除去した状態の一例を示す模式断面図である。本実施の形態によれば、マスク用微粒子2の付着していない領域しかエッチングされず、かつその領域が均一な間隙を介して形成されているので、図3に示すように均一なピッチを有する溝6からなる微細な凹凸が基板の全面に形成されている。マスク用微粒子の付着しているマスク面5はエッチングされないので、基板面7の高さはエッチング前後で概ね同じである。一方、図4は、マスク用微粒子を使用せず、基板をアルカリ溶液で直接エッチングした場合の基板の断面構造の一例を示している。この場合、溝8の深さとピッチは大きく、またエッチングにより当初の基板面7が大きく削られている。アルカリ溶液によるエッチングの場合、結晶面によって、エッチングレートが大きく異なるが、本発明の場合、塗膜をつけてエッチングすることで、エッチングレートの大きい部分のエッチングが大幅に制限されて、結晶面の違いによる溝の深さや横方向のピッチの違いが緩和される。これから明らかなように、本発明によれば、微細な凹凸、例えば、ピッチが1μm以下の多数の溝を作製することが可能であるため、基板の反射率を従来に比べ低下させることができる。
次に、図2は、マスク用微粒子に、多孔質粒子を用い、その多孔質粒子を基板表面に付着させた例を示している。例えば、細孔径が1μm以下の多孔質粒子を用いることにより、表面に露出した細孔内をエッチング、特にドライエッチングすることにより、基板表面に、細孔位置に対応したピッチを有する多数の溝を形成することができ、微細な凹凸を形成することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1.
(実験方法)
マスク用微粒子として、平均粒径10〜30nmのAg微粒子又はAu被覆Ag微粒子(例えば、住友金属鉱山(株)製)を用いた。このAg微粒子を純水とイソプロピルアルコールの等量混合した混合溶液に加え、ホモジナイザーで攪拌して塗液を調製した。塗液中のAg微粒子の固形分濃度は(10重量%)とした。次に、その塗液を多結晶シリコン基板上にスピンコート法により塗布し、自然乾燥させ基板上に塗膜を形成した。次に、反応性イオンエッチング(RIE)装置で塗膜を形成した基板のドライエッチングを30分行った。エッチング用反応ガスとしてはSFを用いた。次いで、基板を硝酸に1分間浸漬して、塗膜を溶解除去した後、基板表面を流水で洗浄した。
(結果)
電顕観察によれば、ドライエッチングの初期段階(開始5分程度)では、均一に分散していたAg微粒子が凝集するが、その凝集体は基板全面に亘り均一に分散していた。さらに、ドライエッチングを続けることにより、ピッチが100nm〜1000nmで、深さが300nm〜2000nmの多数の溝からなる微細凹凸が得られた。得られた多結晶シリコン基板の波長628nmにおける反射率は、基板面内で17%であった。
実施例2.
(実験方法)
マスク用微粒子として、湿式法により合成した平均粒径2μmの多孔質鎖状Ag微粒子(例えば、住友電気工業(株)製)を用いた。その多孔質Ag微粒子の平均細孔径は500nmである。このAg微粒子を、純水とイソプロピルアルコールを等量混合した混合溶液に加え、ホモジナイザーで攪拌して塗液を調製した。塗液中のAg微粒子の固形分濃度は10重量%とした。次に、この塗液を多結晶シリコン基板上にスピンコート法により塗布し、自然乾燥させ基板上に塗膜を形成した。次に、エッチング用反応ガスとしてSFを用い、RIE装置で塗膜を形成した基板のドライエッチングを30分行った。次いで、基板を硝酸に1分間浸漬して塗膜を溶解除去し、基板表面を流水で洗浄した。
(結果)
電顕観察によれば、基板表面に付着したAg微粒子は、繊維状の粒子が絡み合って毛玉のようになっており、数100nmの細孔を有していた。ドライエッチングを行うことにより、ピッチが100nm〜1000nmで、深さが200nm〜3000nmの多数の溝からなる微細凹凸が得られた。得られた多結晶シリコン基板の波長628nmにおける反射率は、基板面内で18%であった。
実施例3.
(実験方法)
塗膜を形成した後、基板をオーブンに入れて200℃で1時間加熱した以外は、実施例2と同様の条件で行った。
(結果)
ピッチが300nm〜1000nmで、深さが400nm〜3000nmの多数の溝からなる微細凹凸が得られた。得られた多結晶シリコン基板の波長628nmにおける反射率は、基板面内で18%であった。
実施例4.
(実験方法)
マスク用微粒子として、平均粒径が10〜30nmのAg微粒子を用いた。そのAg微粒子を、合成ゴム系のレジスト樹脂(例えば、大阪有機化学工業(株)製)をキシレンに溶解させた樹脂溶液に加え、ホモジナイザーで攪拌して塗液を調製した。次に、その塗液を多結晶シリコン基板上にスピンコート法により塗布し、60℃で乾燥させて基板上に塗膜を形成した。
次に、塗膜を設けた基板を、フッ酸溶液(50%濃度)、硝酸溶液(69%濃度)及び酢酸溶液(99.7%濃度)を混合したエッチング液に室温で浸潰した。次に、酸素雰囲気中450℃で、レジスト樹脂を熱分解して除去した。
(結果)
電顕観察によれば、ウェットエッチングの初期約30秒で塗膜中のAg微粒子が溶解して微細な開口部が形成された。さらに、ウェットエッチングを続けると、開口部を中心にエッチングが進行した。その結果、ピッチが300nm〜1000nmで、深さが200nm〜1000nmの多数の溝からなる微細凹凸が得られた。得られた多結晶シリコン基板の波長628nmにおける反射率は、基板面内で20%であった。
実施例5.
(実験方法)
マスク用微粒子として、平均粒径が300nmのカーボン微粒子(例えば、日立粉末冶金(株)製)を用いた。このカーボン微粒子を、合成ゴム系のレジスト樹脂をキシレンに溶解させた樹脂溶液に加え、ホモジナイザーで攪拌して塗液を調製した。塗液中のカーボン微粒子の固形分濃度は10重量%とした。次に、その塗液を多結晶シリコン基板上にスピンコート法により塗布し、次いで150℃に加熱して基板上に塗膜を固着させた。次に基板を、フッ酸溶液(50%濃度)、硝酸溶液(69%濃度)及び酢酸溶液(99.7%濃度)を混合したエッチング液に室温で浸潰した。次に、酸素プラズマにより塗膜を除去した。
(結果)
電顕観察によれば、加熱処理により塗膜にクラックが発生し、このクラックを中心にエッチングが進行した。その結果、ピッチが300nm〜1000nmで、深さが200nm〜1000nmの多数の溝からなる微細凹凸が得られた。得られた多結晶シリコン基板の波長628nmにおける反射率は、基板面内で20%であった。
実施例6.
(実験方法)
マスク用微粒子として、平均粒径が300nmのカーボン微粒子を用いた。カーボン微粒子を、シランカップリング剤(例えば、信越化学工業(株)製)をエタノールに溶解させた溶液に加え、ホモジナイザーで攪拌して塗液を調製した。塗液中のカーボン微粒子の固形分濃度は10重量%とした。次に、その塗液を多結晶シリコン基板上にスピンコート法により塗布し塗膜を形成し、自然乾燥させた。次に、基板に実施例1と同様にドライエッチングを行った。次に、フッ酸を用いて塗膜を除去した。
(結果)
その結果、ピッチが100nm〜1000nmで、深さが200nm〜2000nmの多数の溝からなる微細凹凸が得られた。得られた多結晶シリコン基板の波長628nmにおける反射率は、基板面内で19%であった。
実施例7.
(実験方法)
シランカップリング剤に代えて、1重量%の水ガラス(NaO・xSiO・nHO(x=2〜4))が添加されたカーボン微粒子分散液を用いた以外は、実施例6と同様の条件により行った。
(結果)
その結果、ピッチが100nm〜1000nmで、深さが200nm〜2000nmの多数の溝からなる微細凹凸が得られた。得られた多結晶シリコン基板の波長628nmにおける反射率は、基板面内で19%であった。
比較例.
(実験方法)
水酸化ナトリウム水溶液を用い常温で、多結晶シリコン基板の表面をエッチングした。
(結果)
基板の面内で反射率に大きなバラツキがみられ、25%以下の低い反射率が得られる部分がある一方で、30%以上の高い反射率を示す部分も存在した。
以上の実験結果から明らかなように、本発明によれば、金属又は炭素から成り平均粒径が5μm以下のマスク用微粒子を含む塗液を基板に塗布して塗膜を形成し、その塗膜をエッチングすることにより、微細凹凸を形成することができ、これにより従来に比べ反射率を低減することが可能となる。
本発明の実施の形態1に係る粗面化方法において、マスク用微粒子が付着した基板表面の状態の一例を示す模式平面図である。 本発明の実施の形態2に係る粗面化方法において、マスク用微粒子が付着した基板表面の状態の一例を示す模式平面図である。 本発明の実施の形態1に係る粗面化方法において、粗面化された基板の断面構造の一例を示す模式断面図である。 従来のエッチング方法を用いた時の、粗面化された基板の断面構造を示す模式断面図である。
符号の説明
1 基板、 2,3 マスク用微粒子、 4 細孔、 5 マスク面、 6,8 溝、 7 基板面。

Claims (3)

  1. 金属又は炭素から成り平均粒径が5μm以下の多孔質粒子であるマスク用微粒子を含む塗液を基板の表面に塗布して、上記基板の表面に塗膜を形成する工程と、上記基板の表面をエッチングする工程と、残留する塗膜を上記基板の表面から除去する工程とを含む太陽電池用基板の粗面化方法。
  2. 上記塗液が、無機系結合剤と有機系結合剤から選択された少なくとも1種を含み、該無機系結合剤が水ガラス又はシランカップリング剤である請求項1に記載の粗面化方法。
  3. 上記塗膜を上記基板の表面に形成した後、上記基板の表面をエッチングするに先立って、上記基板にプラズマ処理又は加熱処理を行う請求項1又は2に記載の粗面化方法。
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