JP4268149B2 - リソース管理装置および方法 - Google Patents

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Description

本発明は、通信ネットワークにおけるリソースを管理するリソース管理装置および方法に関する。
通信ネットワーク、特にIP(Internet Protocol)ネットワークを利用して音声や映像などのコンテンツを提供する場合には、通信路の容量を超える利用要求によって輻輳が発生すると、パケットの損失などに伴い通信品質が劣化してしまう。このような通信品質の劣化を防ぐことを目的として、ネットワークレイヤにおけるリソース管理が研究されている。この種のリソース管理の一つに、通信ネットワークを構成するルータ(ノード)とは独立したリソース管理装置(リソース管理サーバ)を用いて、通信ネットワークを構成するノード間(リンク)のリソース量とその利用状況を管理するとともに、ユーザ端末などからのリソース確保要求に対して適切なリソースを払い出す方式がある。その従来例を以下に説明する。
通信ネットワークの運用開始前に、まず、その通信ネットワーク内のルーティング情報を収集する。このルーティング情報には、通信ネットワーク中の各リンクのリソース量および接続情報が含まれている。ついで、各リンクの接続情報を基にパケットが通過する通信経路を計算し、その計算結果を基に経路情報テーブルを作成する。また、各リンクのリソース量から、リソース情報テーブルを作成する。このリソース情報テーブルによって、各リンクの総リソース量と、利用可能なリソース残量が管理される。
通信ネットワークの運用開始後にあっては、リソース管理サーバにおいて通信サービスの利用要求(リソース確保要求)を受け付けると、要求された通信の発着IPアドレスを基に、経路情報テーブルから当該通信に必要となるリンクを特定する。そして、リソース情報テーブルを参照し、特定されたリンクのそれぞれについて当該通信に必要となる容量が利用可能か否かをチェックする。
その結果、特定されたすべてのリンクについて十分な容量が利用可能である場合には、リソース確保要求に対して許諾応答するとともに、リソース情報テーブルにおいて、特定されたリンクのリソース残量から当該通信に割り当てられる容量を減算する処理を行う。逆に、いずれかのリンクについて利用可能な容量が不足する場合には、リソース確保要求に対して拒絶応答する(例えば、特許文献1および非特許文献1を参照)。
リソース確保要求の許諾応答を受けて通信サービスを利用することによって、通信品質が担保される。
その後、通信サービスの利用終了時には、それまで確保していたリソースを速やかに解放する。
特開2003−258855号公報 矢口他、「大規模IP網における管理サーバを用いたリソース管理方式の一提案と具体例」、信学総合大会、B−6−31(2002)
ノード間には通常1本のリンクが接続されるが、2本以上のリンクが並んで接続される場合もある。後者の場合には、起点ノードと宛先ノードとの組合わせが同一のリンクが複数存在する。このような構成を冗長構成と呼ぶ。冗長構成は、例えばLA(Linl Aggrigation:リンクアグリげーション)やECMP(equal cost multi pass:イコールコストマルチパス)などで現れる。
LAとは、ノード間に複数のリンクを並列に接続し、それぞれのリンクの両端のノードのMACアドレス(物理IF(IF:インターフェース)の識別子)に対し、同一のIPアドレス(システムIP)を付与することをいう。これにより、1つのIPアドレスで通信可能な容量を増大させることができる。
また、ECMPとは、ノード間に複数のリンクが並列に接続されている場合に、それぞれのリンクを使用して起点ノードから宛先ノードに至るコストの値(OSPF(Open Shortest Path First)による経路情報におけるコスト値)を等しく設定することをいう。ECMPにおいては、それぞれのリンクの両端のノードのMACアドレスに対して1対1にIPアドレスが付与される。
LAおよびECMPにおいては、ノード間の複数のリンクのうち、いずれかのリンクが通信の際に使用される。しかし、従来のリソース管理サーバは、通信の際にどのリンクが使用されるのかを判断することができず、正確なリソース管理を行うことができないという問題があった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、冗長構成のリソースを管理できるようにすることにある。
このような目的を達成するために、本発明に係るリソース管理装置は、通信ネットワークに属するノードの間を接続するリンクの識別子にこのリンクのリソース量を対応づけたリンク情報を記憶するリンク情報記憶手段と、通信ネットワーク内の通信経路をこの通信経路を構成するリンクの識別子によって表す経路情報を記憶する経路情報記憶手段と、経路情報およびリンク情報を参照し通信経路を構成するリンクのリソース量に基づき、通信ネットワーク内のリソース管理を行なうリソース管理手段とを備え、リンクの識別子は、リンクの起点となる起点ノードと前記リンクの宛先となる宛先ノードとの組合わせが同一の複数のリンクにおいて同一であり、リソース管理手段は、識別子が同一の複数のリンクのリソース量に基づきリソース管理を行ない、前記識別子が同一の前記複数のリンクは、前記起点ノードにおけるIPアドレスと前記宛先ノードにおけるIPアドレスとの組合わせが同一の第1のリンク集合体と、それぞれのリンクを使用して前記起点ノードから前記宛先ノードに至るコストが等しく、かつ、前記起点ノードにおけるIPアドレスと前記宛先ノードにおけるIPアドレスとの組合わせがそれぞれ異なる第2のリンク集合体とからなり、前記リンク情報は、前記リンクが前記第1および第2のリンク集合体のいずれに属するかを表す冗長状態識別子を含むことを特徴とする。
ここで、リソース管理手段は、識別子が同一の複数のリンクのリソース量の合計に基づ
きリソース管理を行なうことができる。
例えば、起点ノードにおけるIPアドレスと宛先ノードにおけるIPアドレスとの組合わせが同一の複数のリンクに対して、同一の識別子が付与される。具体的には、LAの場合である。
また、それぞれのリンクを使用して起点ノードから宛先ノードに至るコストが等しく、かつ、起点ノードにおけるIPアドレスと宛先ノードにおけるIPアドレスとの組合わせがそれぞれ異なる複数のリンクに対して、同一の識別子が付与される。具体的には、ECMPの場合がある。
また、通信経路の起点となる起点ノードと通信経路の終点となる終点ノードとの組合わせが同一の複数の通信経路がある場合に、経路情報が、それぞれの通信経路が使用される優先順位を含むようにしてもよい。起点ノードと終点ノードとの組合わせが同一の複数の通信経路に対し同一の優先順位が付与されている場合に、リソース管理手段は、これらの通信経路のリソースに基づきリソース管理を行なうことができる。
また、本発明に係るリソース管理方法は、通信ネットワークに属するノードの間を接続するリンクの識別子にこのリンクのリソース量を対応づけたリンク情報を作成するステップと、通信ネットワーク内の通信経路をこの通信経路を構成するリンクの識別子によって表す経路情報を作成するステップと、経路情報およびリンク情報を参照し通信経路を構成するリンクのリソース量に基づき、通信ネットワーク内のリソース管理を行うステップとを備え、リンク情報を作成するステップは、リンクの起点となる起点ノードとリンクの宛先となる宛先ノードとの組合わせが同一の複数のリンクに対して同一の識別子を付与し、リソース管理を行うステップは、同一の識別子が付与された複数のリンクのリソース量に基づきリソース管理を行ない、前記同一の識別子が付与された前記複数のリンクは、前記起点ノードにおけるIPアドレスと前記宛先ノードにおけるIPアドレスとの組合わせが同一の第1のリンク集合体と、それぞれのリンクを使用して前記起点ノードから前記宛先ノードに至るコストが等しく、かつ、前記起点ノードにおけるIPアドレスと前記宛先ノードにおけるIPアドレスとの組合わせがそれぞれ異なる第2のリンク集合体とからなり、前記リンク情報を作成するステップは、前記リンクが前記第1および第2のリンク集合体のいずれに属するかを表す冗長状態識別子を前記リンク情報に付加することを特徴とする。
ここで、リソース管理を行なうステップは、同一の識別子が付与された複数のリンクのリソース量の合計に基づきリソース管理を行なうことができる。
リンク情報を作成するステップは、例えば、起点ノードにおけるIPアドレスと宛先ノードにおけるIPアドレスとの組合わせが同一の複数のリンクに対して同一の識別子を付与することができる。また、起点ノードから宛先ノードに至るコストが等しく、かつ、起点ノードにおけるIPアドレスと宛先ノードにおけるIPアドレスとの組合わせがそれぞれ異なる複数のリンクに対して同一の識別子を付与することができる。
また、通信経路の起点となる起点ノードと通信経路の終点となる終点ノードとの組合わせが同一の複数の通信経路がある場合に、経路情報を作成するステップは、それぞれの通信経路が使用される優先順位を経路情報に付加することができる。起点ノードと終点ノードとの組合わせが同一の複数の通信経路に対し同一の優先順位が付与されている場合に、リソース管理を行なうステップは、これらの通信経路のリソースに基づきリソース管理を行なうことができる。
本発明では、ノード間に複数のリンクが接続された冗長構成において、これら複数のリンクに対して同一の識別子を付与し、これら複数のリンクのリソース量に基づきリソースを管理する。これにより、複数のリンクのうち、通信の際にどのリンクが使用されているのか分からなくても、冗長構成のリソースの管理が可能となる。
また、本発明では、起点ノードと終点ノードとの組合わせが同一の複数の通信経路に対し同一の優先順位が付与されている場合に、これらの通信経路のリソースに基づき起点ノードと終点ノードとの間のリソースを管理する。これにより、複数の通信経路のうち、通信の際にどの経路が使用されているのか分からなくても、起点ノードと終点ノードとの間のリソースの管理が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
1.第1の実施の形態
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るリソース管理サーバが適用されるシステムの全体構成を示すブロック図である。
図1に示すリソース管理サーバ1は、通信ネットワーク2のリソースを管理するリソース管理装置である。
通信ネットワーク2は、インターネットプロトコル(IP)に基づく通信ネットワークであり、複数のルータCR1〜CR3,ER1〜ER4、L2スイッチ(図示せず)、端末T1〜T6などから構成される。これらを総称してノードと呼ぶ。ノード間は、リンクと呼ばれる通信回線によって接続されている。リンクの起点となるノードを起点ノード、リンクの宛先となるノードを宛先ノードと呼ぶ。ノード間には通常1本のリンクが接続されるが、LAおよびECMPの場合はノード間に2本以上のリンクが並列に接続される。
通信ネットワーク2のリソースとは、通信を行う2つの端末間の通信経路を構成するノード間のリンクのことをいう。
アプリケーションサーバ3は、端末Tからの各種要求を受けて、その要求に応じたメッセージをリソース管理サーバ1に送信するサーバである。要求メッセージには、端末Tと他の端末との間で行う通信に必要なリソースの確保を要求するリソース確保要求メッセージ、確保されたリソースの解放を要求するリソース解放要求メッセージなどがある。それぞれの要求メッセージには、要求メッセージの種類を示すメッセージ番号、通信を行う2つの端末の識別子、通信に必要なリソースの容量などの情報が付加されている。なお、本実施の形態では、端末の識別子としてIPアドレスを用いることとする。
1−1.冗長構成のリソース管理
通信ネットワーク2には、LAおよびECMPという冗長構成が含まれている。以下、この冗長構成のリソースの管理方法について説明する。
1−1−1.概要
本実施の形態では、ノード間の複数のリンク、すなわち起点ノードと宛先ノードとの組合わせが同一の複数のリンクを、1本のリンクとして管理する。具体的には、これら複数のリンクに対して同一の識別子を付与し、同一の識別子を付与したすべてのリンクのリソース量に基づきリソースの確保および解放といった処理を行う。
この際、LAおよびECMPの両方に対応しうるように、リンクの概念を「物理リンク」および「仮想リンク」という2種類に拡張する。ここで、「物理リンク」とは、起点アドレス(source address)と宛先アドレス(destination address)とによって一意に決まるリンクをいう。なお、起点アドレスおよび宛先アドレスは共にIPアドレスである。また、「仮想リンク」とは、少なくとも1つの物理リンクを束ねて仮想的に作成されたリンクをいう。
また、冗長状態を識別できるように、冗長状態識別子として「仮想リンクフラグ」を導入する。例えば、冗長のない通常のリンクを「0」、LAを「1」、ECMPを「2」で表す。
以下、それぞれの場合について、具体的に説明する。
1−1−2.冗長のない通常のリンク
図2は、冗長のない通常のリンクのモデルを示す図である。
起点ノードSNと宛先ノードDNとの間に複数のリンクが並列に接続されており、それぞれのリンクの両端のノードのMACアドレス(□)に対し1:1にIPアドレス(○)が付与されている。このような冗長のない通常のリンクを物理リンクとし、それぞれに独自の物理リンクID(#1,#2,…,#N)を付与する。
1−1−3.LA
図3は、LAのモデルを示す図である。
図3(a)に示すように、LAでは、起点ノードSNと宛先ノードDNとの間に複数のリンクが並列に接続されており、それぞれのリンクの両端のノードのMACアドレス(□)に対し、同一のIPアドレス(○)が付与される。したがって、複数のリンクの起点ノードSNにおけるIPアドレスと宛先ノードDNにおけるIPアドレスとの組合わせが同一となる。
このような複数のリンクを、本実施の形態では1本の物理リンクとして管理する。具体的には、図3(b)に示すように複数のリンクに独自の物理リンクID(#11)を付与し、これら複数のリンクのリソース量の合計に基づきリソースの確保および解放といった処理を行う。また、仮想リンクとしても1本として管理するため、仮想リンクIDとして物理リンクIDと同じIDを付与する。
なお、起点ノードSNと宛先ノードDNとの組合わせは、エッジルータとコアルータ、コアルータとコアルータ、エッジルータとエッジルータがある。
このようにLAにおいて物理リンクIDおよび仮想リンクIDを付与した上で、リンクのリソース量を示すリンク情報テーブル、隣接するノードのアドレスを示す隣接情報テーブル、通信経路を構成するリンクを示す経路情報テーブルを作成する。
以下、図4に示すLA区間を含むモデルに基づいて作成した各テーブルの一例を示す。図4では、エッジルータ#Aとコアルータ#Cとの間がLA区間であり、物理リンクID「(1)」が付与されている。また、コアルータ#Cとコアルータ#Dとの間のリンクがLA区間であり、物理リンクID「(2)」が付与されている。さらに、エッジルータ#Bとコアルータ#Cとの間は通常のリンクであり、物理リンクID「3」が付与されている。なお、図4において、「0/1」、「0/2」は、物理IFのスロット番号/ポート番号を表す。
図5は、図4に示したモデルに基づいて作成したリンク情報テーブルの一例を示す図である。
図5に示すリンク情報テーブル32は、「リンク情報を表す識別子」、「物理リンクID」、「仮想リンクID」、「総リソース量」、「リソース残量」、「仮想リンクフラグ」からなる。
「物理リンクID」は、リンクに付与された物理リンクIDを表す。
「仮想リンクID」は、リンクに付与された仮想リンクIDを表す。LAおよび冗長のない通常のリンクでは、仮想リンクIDは物理リンクIDと同じになる。
「総リソース量」は、未使用状態で使用可能なリンクの総リソース量を表す。LAでは、物理リンクを構成する複数のリンクのリソース量の合計を表す。
「リソース残量」は、そのリンクで確保可能なリソースの残量を表す。LAでは、物理リンクを構成する複数のリンクのそれぞれのリソース残量の合計を表す。
「仮想リンクフラグ」は、冗長状態を表す。LAでは「1」、冗長のない通常のリンクでは「0」となる。
図6は、図4に示したモデルに基づいて作成した隣接情報テーブルの一例を示す図である。
図6に示す隣接情報テーブル33は、「隣接情報を表す識別子」、「物理リンクID」、「仮想リンクID」、「起点ノードのIPアドレス」、「起点ノードのMACアドレス」、「宛先ノードのIPアドレス」、「宛先ノードのMACアドレス」、「優先順位」からなる。
「起点ノードのIPアドレス」は、リンクの起点ノードのIPアドレスを表す。
「起点ノードのMACアドレス」は、リンクの起点ノードにおける物理IFのMACアドレスを表す。
「宛先ノードのIPアドレス」は、リンクの宛先ノードのIPアドレスを表す。
「宛先ノードのMACアドレス」は、リンクの宛先ノードにおける物理IFのMACアドレスを表す。
「優先順位」は、このリンクが通信経路に使用される順位を表す。起点ノードから宛先ノードに至るコストの値(OSPFによる経路情報におけるコスト値)が高いほど、優先順位が高くなる。コストは、未使用時の総リソース量に置き換えることができる。
LA区間については、MACアドレスの異なるリンク毎に欄が作成される。したがって、MACアドレスの値だけが異なり、リンクIDやIPアドレスなどその他の値が同一の欄が、テーブル33の縦方向に並ぶことになる。
図7は、図4に示したモデルに基づいて作成した経路情報テーブルの一例を示す図である。
図7に示す経路情報テーブル34は、「起点ノードのIPアドレス」、「終点ノードのIPアドレス」、「リンクIDのリスト」、「優先順位」からなる。
「起点ノードのIPアドレス」は、通信ネットワーク2内の通信経路の起点となるノードのIPアドレスである。
「終点ノードのIPアドレス」は、通信ネットワーク2内の通信経路の終点となるノードのIPアドレスである。
「リンクIDのリスト」は、通信ネットワーク2内の通信経路を構成する個々のリンク、すなわち起点ノードと終点ノードとの間を接続する個々のリンクのIDのリストである。LAおよび冗長のない通常のリンクの場合には、物理リンクIDが使用される。
「優先順位」は、通信ネットワーク2内に起点ノードと終点ノードとの組み合わせが同一の通信経路が複数存在する場合に、通信経路として好ましい順位を表す。起点ノードから終点ノードに至るコストの値(OSPFによる経路情報におけるコスト値)が高いほど、優先順位が高くなる。まず優先順位が最も高い通信経路が使用され、この通信経路に故障が発生した場合に、優先順位が同一の他の通信経路、または優先順位が2番目に高い通信経路に置き換えられる。
1−1−4.ECMP
図8は、ECMPの第1のモデルを示す図である。
図8(a)では、起点ノードSNと宛先ノードDNとの間に複数のリンクが並列に接続されており、それぞれのリンクの両端のノードのMACアドレス(□)に対し1:1にIPアドレス(○)が付与されている。すなわち、複数のリンクの起点ノードSNにおけるIPアドレスと宛先ノードDNにおけるIPアドレスとの組合わせがそれぞれ異なる。したがって、それぞれのリンクを物理リンクとし、独自の物理リンクID(#1,#2,…,#N)を付与する。なお、起点ノードSNと宛先ノードDNとの組合わせは、エッジルータとコアルータ、コアルータとコアルータ、エッジルータとエッジルータがある。
ECMPでは、これら複数の物理リンクのそれぞれのコスト値が等しく、優先順位が同じになっている。したがって、これら複数の物理リンクを、本実施の形態では1本の仮想リンクとして管理する。
具体的には、図8(b)に示すように複数の物理リンクに独自の仮想リンクID(#101)を付与し、これらすべての物理リンクのリソース量に基づきリソースの確保および解放といった処理を行う。仮想リンクがN本(Nは2以上の整数)の物理リンクからなるとすると、例えばリソースを確保するときには、確保すべきリソース量をN等分してすべての物理リンクから減算する。あるいは、N本の物理リンクにナンバリングし、まず1番目の物理リンクを用いて確保処理を行い、リソース残量がなくなったら2番目の物理リンクを用いて確保処理を行うというようにしてもよい。
図9は、ECMPの第2のモデルを示す図である。
このモデルでは、ノードN1からノードN4に至る通信経路として、ノードN2を通過する経路と、ノードN3を通過する経路の2つがある。しかし、これら2つの通信経路は、OSPFによる経路情報におけるコスト値が等しい。そこで、本実施の形態では、これら2つの通信経路を同一の優先順位として管理する。
具体的には、2つの通信経路のリソース量に基づきリソースの確保および解放といった処理を行う。例えばリソースを確保するときには、確保すべきリソース量の1/2ずつをそれぞれの通信経路において確保する。あるいは、一方の経路を用いて確保処理を行い、リソース残量がなくなったら他方の経路を用いて確保処理を行うというようにしてもよい。
なお、ノードN1は、エッジルータまたはコアルータである。ノードN4もまた、エッジルータまたはコアルータである。
ここでは2つの経路のコスト値が等しい場合について説明したが、3つ以上の経路のコスト値が等しい場合も同様である。
以下、図10に示すECMP区間を含むモデルに基づいて作成したリンク情報テーブル、隣接情報テーブル、経路情報テーブルの一例を示す。図10では、エッジルータ#Aとコアルータ#Cとの間がECMP区間であり、各リンクに物理リンクID「1」,「2」がそれぞれ付与されるとともに、仮想リンクID「(6)」が共通に付与されている。また、エッジルータ#Cとコアルータ#Dとの間がECMP区間であり、各リンクに物理リンクID「4」,「5」がそれぞれ付与されるとともに、仮想リンクID「(7)」が共通に付与されている。さらに、エッジルータ#Bとコアルータ#Cとの間は通常のリンクであり、物理リンクID「3」が付与されている。
図11は、図10に示したモデルに基づいて作成したリンク情報テーブルの一例を示す図である。図11に示すリンク情報テーブル32のデータ構造は、図5に示したリンク情報テーブル32と同じである。
ECMPでは、「総リソース量」は、各物理リンクの総リソース量を表す。同一の仮想リンクIDが付与された物理リンクの総リソース量の合計ではない。
「リソース残量」は、その物理リンクで確保可能なリソースの残量を表す。同一の仮想リンクIDが付与された物理リンクのリソース残量の合計ではない。
「仮想リンクフラグ」は「2」となる。
図12は、図10に示したモデルに基づいて作成した隣接情報テーブルの一例を示す図である。図12に示す隣接情報テーブル33のデータ構造は、図6に示した隣接情報テーブル33と同じである。
図13は、図10に示したモデルに基づいて作成した経路情報テーブルの一例を示す図である。図13に示す経路情報テーブル34のデータ構造は、図7に示した隣接情報テーブル34と同じである。
図8に示したような隣接するノード間でのECMPでは、「リンクIDのリスト」に仮想リンクIDが使用される。一方、図9に示したような起点ノードと終点ノードとの間でのECMPでは、「リンクIDのリスト」に物理リンクIDが使用される。
1−2.リソース管理サーバ1の構成
次に、リソース管理サーバ1の構成について説明する。
リソース管理サーバ1は、通信機能を有するコンピュータからなる。以下に説明するリソース管理サーバ1の諸機能は、演算装置(MPU)や記憶装置(ROMおよびRAM等の内部メモリの他、HDD等の外部記憶装置を含む)等のコンピュータのハードウェア資源とこのコンピュータにインストールされたコンピュータ・プログラム(ソフトウェア)とが協働することによって実現される。
図14は、リソース管理サーバ1の構成を示すブロック図である。
図14に示すように、リソース管理サーバ1は、端末情報入力部10と、リンク情報収集部11と、テーブル作成部12と、テーブル記憶部13と、送受信部14と、制御部15とを有する。
ここで、端末情報入力部10には、保守者の操作やアプリケーションサーバ3経由によるユーザの操作などによって、端末T1〜T6に関する情報が入力される。例えば、通信ネットワーク2に属する端末T1〜T6、ルータER1〜ER4,CR1〜CR3のIPアドレスなどが入力される。
リンク情報収集部11は、通信ネットワーク2に属するルータER1〜ER4,CR1〜CR3から、ルーティング情報(例えばOSPF等のルーティングポリシー)を収集する。ルーティング情報には、リンクのリソース量および接続情報が含まれる。リンクの接続情報とは、どのノードのどのインタフェースと、どのノードのどのインタフェースが接続されているリンクであるかを示す情報である。ルーティング情報の収集には、例えばSNMP(Simple Network Management Protocol)やMIB(Management Information Base)等の汎用プロトコルを用いることができる。
テーブル作成部12は、端末情報入力部10に入力された情報およびリンク情報収集部11によって収集された情報を基に、アドレスリスト31、リンク情報テーブル32、隣接情報テーブル33および経路情報テーブル34を作成する。
アドレスリスト31は、通信ネットワーク2に属する端末T1〜T6、ルータER1〜ER4,CR1〜CR3などのIPアドレスのリストである。例えば、端末T1〜T6のIPアドレスと、各端末を収容するエッジノード(例えば、端末T1を収容するエッジルータER1)のIPアドレスとからなる。
その他のテーブル32〜34については、上述した通りである。
ただし、リンク情報テーブル32において、各リンクには「物理リンクID」を若い番号から自動的に付与していく。冗長のない通常のリンクおよびLA区間のリンクには、「仮想リンクID」として「物理リンクID」と同じ番号を付与する。一方、ECMP区間の各リンクには、「仮想リンクID」として同一の番号(「物理リンクID」とは別の番号)を付与する。なお、リンクIDを保守者が手動で設定することや、自動設定されたリンクIDを保守者が修正することも可能である。これにより、リンクIDの自由度が高くなる。
また、経路情報テーブル34を作成するにあたって、テーブル作成部12は、リンク情報収集部11によって収集されたルーティング情報を用いて、利用される可能性のあるすべてのエッジルータERについて、あるエッジルータER(起点ノード)から他のエッジルータER(終点ノード)ヘの通信がどのリンクを通過するかという通信経路の算出を行う。可能な場合には、起点ノードと終点ノードとの組み合わせが同一の通信経路を複数算出し、これらの通信経路の間でコスト値に基づく優先順位を決定する。
テーブル32〜34を作成する際には、冗長のない通常のリンクか、LA区間か、ECMP区間かを区別する必要がある。
LA区間であることは、ルータER1〜ER4,CR1〜CR3からルータ間のリンクがLA区間であるという情報をリンク情報収集部11が収集することによって知ることができる。保守者が手動で設定することもできる。また、リンクの未使用時の総リソース量は通常、10M、100Mや1000Gとなる。コスト値は「100÷物理リンクの速度」で表されるため、1もしくは0.1となる。これ以外の端数、例えば0.25なら、400M、つまり100M×4と考え、LA区間であると判断することも可能である。
また、ECMPであることは、同一区間のリンクまたは経路が同一の優先順位になっていることから分かる。
なお、テーブル作成部12は、リンク情報収集部11によって情報が収集される度に、通信経路の算出およびテーブル32〜34の更新を行うようにしてもよい。
テーブル記憶部13は、テーブル作成部12によって作成された各テーブル31〜34を記憶する。
送受信部14は、通信インターフェースを備え、アプリケーションサーバ3との間で要求メッセージ等を送信および受信する。
制御部15は、受信された要求メッセージに応じて、通信ネットワーク2のリソース管理を行なう。具体的には、送受信部14で受信された要求メッセージを分析するメッセージ解析部51と、分析結果を基にテーブル31〜34を参照しリソースの確保または解放が要求される通信経路を検出し、リソース確保または解放の処理を行うリソース管理部52と、要求メッセージに対する応答を行なう応答処理部53とから構成される。
1−3.リソース管理サーバ1の動作
次に、リソース管理サーバ1の動作について説明する。ここでは、端末T4が端末(以下「配信サーバ」という)T1による映像配信サービスを利用する際に、リソース管理サーバ1が通信ネットワーク2において必要なリソースを確保する動作について説明する。図15は、リソース管理サーバ1の動作の流れを示すフローチャートである。
端末T4が配信サーバT1による映像配信サービスの利用要求をアプリケーションサーバ3に送信すると、この利用要求を受けてアプリケーションサーバ3はリソース確保要求メッセージを作成し、リソース管理サーバ1に送信する。リソース確保要求メッセージには、このメッセージがリソース確保要求であることを示すメッセージ番号、映像配信を行う発端末としての配信サーバT1のIPアドレス、映像配信を受ける着端末としての端末T4のIPアドレス、映像配信に必要なリソース量が付加されている。
このリソース確保要求メッセージを送受信部14で受信したリソース管理サーバ1では(ステップS1,YES)、メッセージ解析部51が、受信したメッセージに付加されているメッセージ番号から、このメッセージが「リソース確保要求」であると判断する。さらに、メッセージに付加されている配信サーバT1および端末T4のIPアドレス、映像配信に必要なリソース量を抽出する(ステップS2)。
ついで、リソース管理部52が、アドレスリスト31を参照し、メッセージから抽出した配信サーバT1および端末T4のIPアドレスをキーにして、配信サーバT1および端末T4をそれぞれ収容するエッジノードを検索し、通信ネットワーク2内における通信経路の起点ノードがエッジルータER1、終点ノードがエッジルータER3であることを知る。続いて、経路情報テーブル34を参照し、エッジルータER1とエッジルータER3との間の通信経路を検索する(ステップS3)。
検索の結果、通信経路が1つしかない場合には(ステップS4,YES)、その通信経路に対してリソース確保処理を行う(ステップS5)。このリソース確保処理の詳細については後述する。
一方、通信経路が複数ある場合には(ステップS4,NO)、これらの通信経路の間の優先順位をチェックする。その結果、優先順位「1」の通信経路が1つしかない場合には(ステップS7,YES)、その通信経路を選択し(ステップS8)、リソース確保処理を行う(ステップS5)。
これに対し、複数の通信経路に優先順位「1」が設定されている場合には(ステップS7,NO)、優先順位「1」の複数の通信経路を選択し(ステップS9)、これらの通信経路に対してリソース確保処理を行う(ステップS10)。
リソース確保処理の終了後、応答処理部53がリソース確保を許諾する旨の応答メッセージを作成し、送受信部14からアプリケーションサーバ3に送信する(ステップS6)。
アプリケーションサーバ3は、リソース確保を許諾する旨の応答メッセージを受けると、端末T4に対し通信品質を保証した上で、配信サーバT1による映像配信サービスの利用を許可する。これにより、配信サーバT1から端末T4への高品質な映像配信が開始される。
次に、ステップS5のリソース確保処理について説明する。図16は、この処理の流れを示すフローチャートである。
リソース管理部52は、経路情報テーブル34の「リンクIDのリスト」を参照し、選択した通信経路を構成するリンクのID(物理リンクIDまたは仮想リンクID)を読み出す(ステップS21)。続いて、リンク情報テーブル32を参照し、読み出したIDに対応するリンクの「仮想リンクフラグ」をチェックする。
「仮想リンクフラグ」が「0」の場合は(ステップS23,「0」)、冗長のない通常のリンクであるから、従来と同様にリソース確保処理を行えばよい。すなわち、そのリンクの現在の「リソース残量」の値を読み出し、この値から映像配信に必要とされるリソース量の値を減算し、得られた値をそのリンクの「リソース残量」に新たに書き込む(ステップS24)。
「仮想リンクフラグ」が「1」の場合は(ステップS23,「1」)、LA区間(第1のリンク集合体)である。LA区間については、リンク情報テーブル32の「総リソース量」および「リソース残量」の値がLA区間の複数のリンクのリソース量の合計に基づいて計算されているので、冗長のない通常のリンクの場合と同様にリソース確保処理を行うことができる(ステップS24)。
「仮想リンクフラグ」が「2」の場合は(ステップS23,「2」)、ECMP区間(第2のリンク集合体)である。この場合には、当該物理リンクおよびECMP区間の他の物理リンクのリソース量に基づきリソース確保処理を行う。例えば、ECMP区間にN本の物理リンクが並列に接続されている場合には、それぞれの物理リンクの現在の「リソース残量」の値を読み出し、この値から映像配信に必要とされるリソース量の値の1/Nずつを減算し、得られた値をそれぞれのリンクの「リソース残量」に新たに書き込む(ステップS25)。
なお、ECMP区間の複数の物理リンクには同一の仮想リンクIDが付与され、この仮想リンクIDが経路情報テーブル34の「リンクIDのリスト」に記載されている。したがって、ステップS21で読み出した仮想リンクIDをキーにして、ECMP区間の複数の物理リンクを検索することができる。
通信経路を構成するすべてのリンクについて以上の処理を繰り返し行なうことにより(ステップS21、ステップS26、ステップS27)、リソース確保処理が終了する。これにより、映像配信のためのリソースが確保される。
次に、ステップS10のリソース確保処理について説明する。
優先順位「1」が設定された複数の通信経路はECMPであるから、これらすべての通信経路のリソースに基づきリソース確保処理を行う。例えば、M本(Mは2以上の整数)の通信経路に優先順位「1」が設定されているとすると、それぞれの通信経路において、映像配信に必要とされるリソース量の1/Mずつを確保する処理を行う。それぞれの通信経路において行われるリソース確保処理は、ステップS5のリソース確保処理と同様である。
配信サーバT1から端末T4への映像配信が終了すると、リソース管理サーバ1は映像配信のために確保されていたリソースを解放する。このリソース解放処理は、映像配信のために確保されたリソース量を各リンクのリソース残量に加算する点を除いて、リソース確保処理と概ね同じである。
1−4.本実施の形態の効果
以上のように、本実施の形態では、ノード間に複数のリンクが接続された冗長構成において、これら複数のリンクに対して同一の識別子(物理リンクIDまたは仮想リンクID)を付与し、これら複数のリンクのリソース量に基づきリソースを管理する。これにより、複数のリンクのうち、通信の際にどのリンクが使用されているのか分からなくても、冗長構成のリソースの管理が可能となる。
また、本実施の形態では、起点ノードと終点ノードとの組合わせが同一の複数の通信経路に対し同一の優先順位が付与されている場合に、同一の優先順位が付与されたすべての通信経路のリソースに基づき起点ノードと終点ノードとの間のリソースを管理する。これにより、複数の通信経路のうち、通信の際にどの経路が使用されているのか分からなくても、起点ノードと終点ノードとの間のリソースの管理が可能となる。
2.第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、通信経路に故障が発生した場合にも、リソース管理を継続して行えるようにするものである。
図17は、本発明の第2の実施の形態に係るリソース管理サーバの構成を示すブロック図である。この図では、図14に示した構成要素と同一の要素について、図14と同一符号を用いている。
テーブル記憶部113は、アドレスリスト31、リンク情報テーブル132、隣接情報テーブル33および経路情報テーブル134を保持する。
リンク情報テーブル132は、図18に示すように「故障フラグ」の項目を有する点で、第1の実施の形態におけるリンク情報テーブル32と異なる。「故障フラグ」は、そのリンクに故障が発生した場合にセットされる。例えば、通常この項目の値は「0」であり、故障が発生した場合に値が「0」から「1」に変化する。
経路情報テーブル134は、図19に示すように「利用中リソース量」および「故障フラグ」の項目を有する点で、第1の実施の形態における経路情報テーブル34と異なる。「利用中リソース量」は、その通信経路ですでに確保されているリソース量である。「故障フラグ」は、その通信経路に含まれるいずれかのリンクに故障が発生した場合にセットされる。
リンク情報収集部111は、第1の実施の形態におけるリンク情報収集部11の機能に加えて、通信ネットワーク2に属するルータER1〜ER4,CR1〜CR3から、通信ネットワーク2内のリンクやノード、インターフェースボード、L2SWの故障情報を収集する機能を有する。例えば、SNMPや、SNMPtrap、MIB等の汎用プロトコルを用いることができる。各ルータには、リンク等の故障時に故障情報をリソース管理サーバ1に送信するように設定しておけばよい。なお、リンク情報収集部111は、故障情報を受信できなかったことを考慮して、故障情報の一斉収集や再収集を定期的に行うようにしてもよい。
テーブル作成部112は、第1の実施の形態におけるテーブル作成部12の機能に加えて、次のような機能を有する。すなわち、リンク情報収集部111によって受信された故障情報を基に、故障したリンクを特定し、リンク情報テーブル132において、故障したリンクの欄に故障フラグをセットする。また、経路情報テーブル134において、故障したリンクを含む通信経路を検索し、その通信経路の欄に故障フラグをセットする。故障したリンクを含む通信経路を「故障経路」と呼ぶ。なお、故障したリンクが回復したときには、リンク情報テーブル132および経路情報テーブル134において、故障フラグをリセットする。
制御部115は、メッセージ解析部51と、リソース管理部152と、応答処理部53とから構成される。
リソース管理部152は、第1の実施の形態におけるリソース管理部52の機能に加えて、次のような機能を有する。
まず、経路情報テーブル134を監視し、いずれかの通信経路の欄に故障フラグがセットされると、その故障経路が現在使用されているか否かを判定する。例えば、故障経路が、故障フラグがセットされていない他の通信経路と比較して最も優先順位が高い場合には、その故障経路は使用中であると判定することができる。
故障経路が現在使用されている場合には、以後その通信経路の使用を中止し、その通信経路と優先順位が同一、またはその通信経路に次いで優先順位が高い通信経路を代わりに使用することとする。代わりに使用される通信経路を「代替経路」と呼ぶ。
この際、経路情報テーブル134の「利用中リソース量」を参照して、故障経路においてリソースが確保されているか否かを判定し、リソースが確保されている場合には、確保されているリソースを代替経路に積み替える。リソースの積み替えは次のようにして行う。
まず、故障経路を構成するリンクのIDを読み出し、リンク情報テーブル132において、読み出したIDに対応するリンクの「リソース残量」から、故障経路の「利用中リソース量」を加算する。また、代替経路を構成するリンクのIDを読み出し、リンク情報テーブル132において、読み出したIDに対応するリンクの「リソース残量」から、故障経路の「利用中リソース量」を減算する。さらに、故障経路の「利用中リソース量」の値を代替経路の「利用中リソース量」に書き込み、「利用中リソース量」の値を「0」にする。これにより、リソースの積み替えが完了する。
また、故障したリンクが回復し故障フラグがリセットされたときには、代替経路に確保されているリソースを、回復したリンクを含む元の通信経路に積み戻す。リソースの積み戻しは、上述したリソースの積み替えと同様に行えばよい。
以上のように、リンクに故障が発生したときに、そのリンクを含む通信経路に対して確保されていたリソースを別の通信経路に積み替えることにより、リソース管理を継続して行うことが可能となる。
なお、リソースの積み替え(積み戻しを含む)時に、処理内容を示すメッセージを保守端末(図示せず)に送信するとともに、ログを作成するようにしてもよい。これにより、積み替え先の経路を構成するリンクのリソース残量が不足し、リソースの積み替えを適切に行えなかった場合でも、その検証が容易になる。また、リソースの積み替えに対する非課金を保守者に促すことができる。
以上では、物理IFの識別子として「MACアドレス」を用いる例を示したが、MACアドレスに代えて「物理IFの位置」を用いることもできる。例えば、「物理ポートの位置」を用いることができる。物理ポートの位置は、同一の装置または同一のIF盤(同一のカードの上に複数のポートをもつ基盤)において、例えば1つのIF盤でポートが3つあるとき、装置(ルータ)はこれらの物理位置をport.1/3,port.2/3,port.3/3のように区別する。
また、装置(ルータ)によっては、それぞれの物理ポートもしくはIF毎に、独自にIPアドレスをふって管理する場合がある。これらのIPアドレスは、実際の通信で宛先に使われることのないIPアドレスである。同じ機能をもつルータ間で複数のリンクを仮想的に束ねて使用したいときに、これらのルータ間のみ、違うセグメント、つまり異なるアドレス体系のIPアドレスを使用して接続する。他のルータに対しては、これらのIPアドレスは隠蔽し、代わりにアドレス体系に沿ったIPアドレスをそれぞれのルータがひとつずつ、一組使用する。
本発明は、通信ネットワークを利用した高品質の通信サービスに利用することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るリソース管理サーバが適用されるシステムの全体構成を示すブロック図である。 冗長のない通常のリンクのモデルを示す図である。 LAのモデルを示す図である。 テーブルの作成例を説明するためのLA区間を含むモデルを示す図である。 図4に示したモデルに基づいて作成したリンク情報テーブルの一例を示す図である。 図4に示したモデルに基づいて作成した隣接情報テーブルの一例を示す図である。 図4に示したモデルに基づいて作成した経路情報テーブルの一例を示す図である。 ECMPの第1のモデルを示す図である。 ECMPの第2のモデルを示す図である。 テーブルの作成例を説明するためのECMP区間を含むモデルを示す図である。 図10に示したモデルに基づいて作成したリンク情報テーブルの一例を示す図である。 図10に示したモデルに基づいて作成した隣接情報テーブルの一例を示す図である。 図10に示したモデルに基づいて作成した経路情報テーブルの一例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係るリソース管理サーバの構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係るリソース管理サーバの動作の流れを示すフローチャートである。 図15におけるステップS5のリソース確保処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係るリソース管理サーバの構成を示すブロック図である。 図4に示したモデルに基づいて作成したリンク情報テーブルの他の例を示す図である。 図4に示したモデルに基づいて作成した経路情報テーブルの他の例を示す図である。
符号の説明
1,101…リソース管理サーバ、2…通信ネットワーク、3…アプリケーションサーバ、10…端末情報入力部、11,111…リンク情報収集部、12,112…テーブル作成部、13,113…テーブル記憶部、14…送受信部、15,115…制御部、31…アドレスリスト、32,132…リンク情報テーブル、33…隣接情報テーブル、34,134…経路情報テーブル、51…メッセージ解析部、52,152…リソース管理部、53…応答処理部、CR1〜CR3,CR#C,CR#D…コアルータ、DN…宛先ノード、ER1〜ER4,ER#A,ER#B…エッジルータ、L2SW…レイヤ2スイッチ、N1〜N4…ノード、S1〜S10,S21〜S27…ステップ、SN…起点ノード、T1〜T6…端末(T1…配信サーバ)。

Claims (10)

  1. 通信ネットワークに属するノードの間を接続するリンクの識別子にこのリンクのリソース量を対応づけたリンク情報を記憶するリンク情報記憶手段と、前記通信ネットワーク内の通信経路をこの通信経路を構成するリンクの識別子によって表す経路情報を記憶する経路情報記憶手段と、前記経路情報および前記リンク情報を参照し前記通信経路を構成するリンクのリソース量に基づき、前記通信ネットワーク内のリソース管理を行なうリソース管理手段とを備えるリソース管理装置において、
    前記識別子は、前記リンクの起点となる起点ノードと前記リンクの宛先となる宛先ノードとの組合わせが同一の複数のリンクにおいて同一であり、
    前記リソース管理手段は、前記識別子が同一の前記複数のリンクのリソース量に基づきリソース管理を行ない、
    前記識別子が同一の前記複数のリンクは、前記起点ノードにおけるIPアドレスと前記宛先ノードにおけるIPアドレスとの組合わせが同一の第1のリンク集合体と、それぞれのリンクを使用して前記起点ノードから前記宛先ノードに至るコストが等しく、かつ、前記起点ノードにおけるIPアドレスと前記宛先ノードにおけるIPアドレスとの組合わせがそれぞれ異なる第2のリンク集合体とからなり、
    前記リンク情報は、前記リンクが前記第1および第2のリンク集合体のいずれに属するかを表す冗長状態識別子を含むことを特徴とするリソース管理装置。
  2. 請求項1に記載のリソース管理装置において、
    前記リソース管理手段は、前記識別子が同一の前記複数のリンクのリソース量の合計に基づきリソース管理を行なうことを特徴とするリソース管理装置。
  3. 請求項1または2に記載のリソース管理装置において、
    前記識別子が同一の前記複数のリンクは、前記起点ノードにおけるIPアドレスと前記宛先ノードにおけるIPアドレスとの組合わせが同一であることを特徴とするリソース管理装置。
  4. 請求項1または2に記載のリソース管理装置において、
    前記識別子が同一の前記複数のリンクは、それぞれのリンクを使用して前記起点ノードから前記宛先ノードに至るコストが等しく、かつ、前記起点ノードにおけるIPアドレスと前記宛先ノードにおけるIPアドレスとの組合わせがそれぞれ異なることを特徴とするリソース管理装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載のリソース管理装置において、
    前記経路情報は、前記通信経路の起点となる起点ノードと前記通信経路の終点となる終点ノードとの組合わせが同一の複数の通信経路がある場合に、それぞれの通信経路が使用される優先順位を含み、
    前記リソース管理手段は、前記起点ノードと前記終点ノードとの組合わせが同一の複数の通信経路に対し同一の優先順位が付与されている場合に、これらの通信経路のリソースに基づきリソース管理を行なうことを特徴とするリソース管理装置。
  6. 通信ネットワークに属するノードの間を接続するリンクの識別子にこのリンクのリソース量を対応づけたリンク情報を作成するステップと、前記通信ネットワーク内の通信経路をこの通信経路を構成するリンクの識別子によって表す経路情報を作成するステップと、前記経路情報および前記リンク情報を参照し前記通信経路を構成するリンクのリソース量に基づき、前記通信ネットワーク内のリソース管理を行うステップとを備えるリソース管理方法において、
    前記リンク情報を作成するステップは、前記リンクの起点となる起点ノードと前記リンクの宛先となる宛先ノードとの組合わせが同一の複数のリンクに対して同一の識別子を付与し、
    前記リソース管理を行うステップは、前記同一の識別子が付与された前記複数のリンクのリソース量に基づきリソース管理を行ない、
    前記同一の識別子が付与された前記複数のリンクは、前記起点ノードにおけるIPアドレスと前記宛先ノードにおけるIPアドレスとの組合わせが同一の第1のリンク集合体と、それぞれのリンクを使用して前記起点ノードから前記宛先ノードに至るコストが等しく、かつ、前記起点ノードにおけるIPアドレスと前記宛先ノードにおけるIPアドレスとの組合わせがそれぞれ異なる第2のリンク集合体とからなり、
    前記リンク情報を作成するステップは、前記リンクが前記第1および第2のリンク集合体のいずれに属するかを表す冗長状態識別子を前記リンク情報に付加することを特徴とするリソース管理方法
  7. 請求項6に記載のリソース管理方法において、
    前記リソース管理を行なうステップは、前記同一の識別子が付与された前記複数のリンクのリソース量の合計に基づきリソース管理を行なうことを特徴とするリソース管理方法。
  8. 請求項6または7に記載のリソース管理方法において、
    前記リンク情報を作成するステップは、前記起点ノードにおけるIPアドレスと前記宛先ノードにおけるIPアドレスとの組合わせが同一の複数のリンクに対して前記同一の識別子を付与することを特徴とするリソース管理方法。
  9. 請求項6または7に記載のリソース管理方法において、
    前記リンク情報を作成するステップは、前記起点ノードから前記宛先ノードに至るコストが等しく、かつ、前記起点ノードにおけるIPアドレスと前記宛先ノードにおけるIPアドレスとの組合わせがそれぞれ異なる複数のリンクに対して前記同一の識別子を付与することを特徴とするリソース管理方法。
  10. 請求項6〜9の何れか1項に記載のリソース管理方法において、
    前記経路情報を作成するステップは、前記通信経路の起点となる起点ノードと前記通信経路の終点となる終点ノードとの組合わせが同一の複数の通信経路がある場合に、それぞれの通信経路が使用される優先順位を前記経路情報に付加し、
    前記リソース管理を行なうステップは、前記起点ノードと前記終点ノードとの組合わせが同一の複数の通信経路に対し同一の優先順位が付与されている場合に、これらの通信経路のリソースに基づきリソース管理を行なうことを特徴とするリソース管理方法
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