JP4267815B2 - 過酸化水素及び触媒を使用してフェニレンジアミンからキノンジイミンを製造する方法 - Google Patents

過酸化水素及び触媒を使用してフェニレンジアミンからキノンジイミンを製造する方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、触媒の存在下に過酸化水素を使用して得られるキノンジイミンに対応するフェニレンジアミンからキノンジイミンを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
環状エンオン(cyclic enone)の種類は有機化学において周知である。環状エンオンの最も良く知られた例は、例えば、ベンゾキノン、ナフトキノン、アントラキノン、フェナントラキノン等のようなキノンである。1,4−ベンゾキノンが通常キノンと言われる。キノンは通常、光沢のある色彩の化合物であり、かつレドックス物質として化学品合成、生物学的使用に、並びに工業において広範囲の適用を有する。例えば、Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology, 第3版、第19巻、第572〜605頁、John Wiley & Sons, ニューヨーク、1982年を含むキノンの化学及び適用についてのいくつかのレビュー論説がある。
【0003】
キノンの合成は良好に文書で証明されている。例えば、J.Cason, Synthesis of Benzoquinones by Oxidation, in Organic Synthesis, 第IV巻、第305頁、John Wiley & Sons, ニューヨーク(1948年)を参照せよ。キノンは通常、適切に二置換された芳香族炭化水素誘導体を酸化することにより製造される。ここで、置換基は、オルト又はパラ位にあるヒドロキシル又はアミノ基である。例えば、1,4−ベンゾキノンは、ヒドロキノン、p−アミノフェノール又はp−フェニレンジアミンから、あるいはキナ酸から製造され得る。酸化のために通常使用される試薬は、ジクロメート/硫酸混合物、塩化第二鉄、酸化銀(II)又はセレン硝酸アンモニウムである。これらの場合に、アミノ芳香族化合物の酸化は、対応するキノンへの加水分解により達成される。いくつかの方法は、反応の完結のために数時間を必要とし得る。
【0004】
このように、先行技術の方法のいくつかは、許容し得る反応速度を達成するために触媒剤を使用する一方、他の方法は触媒なしに行われる。本発明に従う方法は、キノンジイミンを製造するために非常に高い転換率、高い選択性、及び速い反応速度を提供するところの触媒剤の存在下に過酸化水素を使用する。
【0005】
キノンイミン化合物の製造に触媒を使用する先行技術の方法は、Desmursらの米国特許第5,189,218号明細書に開示されている。N−(4−ヒドロキシフェニル)アニリンをN−フェニルベンゾキノン‐イミンに転換するところのDesmursらの方法は、酸化型反応において触媒としてマンガン、銅、コバルト、及び/又はニッケル化合物を使用する。
【0006】
フェニレンジアミンをそれに対応するキノンジイミンに転換するために酸化剤を使用する他の方法が公知である。例えば、アルカリ/アルコール溶液中でジアミンを酸化することによりフェニレンジイミンへのフェニレンジアミンの転換を開示するところの欧州特許第708,081号公報(Bernhardtら)は、その背景においてそのような方法の一般的な記述を与えている。欧州特許第708,081号公報は、長い反応時間及び低い収率を含む種々の欠点にわずらわされている。更なる酸化転換法が、米国特許第5,118,807号明細書においてWheelerにより、かつ欧州特許第708,080号公報においてHaasらにより開示されている。しかし、ジイミノ化合物の高い選択的収率を与えるためにジアミノ化合物の転換において触媒剤の存在下における過酸化水素の使用はこれまで提案されていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
自体本発明は、高収率及び高純度でN,N’−二置換されたキノンジイミンを製造するための簡単かつ経済的な方法を提供すると言う課題に基いている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
フェニレンジアミン化合物は、触媒剤の存在下にジアミンを過酸化水素と反応させることにより対応するキノンジイミンに非常に高い選択性で転換され得ることが発見された。ほぼ定量的な収率が得られるところの条件が明らかにされる。
先行技術と対象的に、本発明の利点は、フェニレンジアミンを対応するキノンジイミンに転換することがほぼ定量的であることである。従って、非常に少しの廃棄物質が反応が完結した時点において存在する。
他の利点は、本明細書において述べたように過酸化水素/触媒剤の組合せが先行技術の方法と比較して、非常に高い転換率、高い選択性及びより速くより完全な反応を提供することである。
本発明のより更なる利点は、好ましい実施態様の次の詳細な説明を読みかつ理解したときに当業者に明らかとなるであろう。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の目的は、フェニレンジアミンをそれに対応するキノンジイミンに転換するための効果的な方法を提供することにある。
【0010】
本発明の目的に従って、式I
Figure 0004267815
(ここで、R1、R2及びR3は、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アリール、アラルキル、アルカリール、シクロアルキル、複素環、アシル、アロイル、カルバミル、カルボン酸、エステル、エーテル、ケトン、アルコール、チオール、アルキルチオール、及びシアノから選ばれる同一又は異なった残基であり、但し、R とR が共に水素であってはならない
に従うフェニレンジアミン(オルト又はパラ)が、触媒剤の存在下に過酸化水素と反応される。
【0011】
該反応は、式IIa又はIIb
Figure 0004267815
(ここで、R1、R2及びR3は、式Iに従う化合物の場合と同一である)に従う対応するキノンジイミンを製造する。
【0012】
該反応は次のように現される。
Figure 0004267815
1、R2及びR3のための満足する残基の例は、直鎖又は分枝アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル等;アリール、例えば、フェニル、ナフチル、アントラシル、トリル、エチルフェニル、1−エチル−3−メチルペンチル、1−メチルヘプチル等;シクロアルキル、例えば、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル等である。他の例は、アリル及びイソブテニル;1,3,5−sym−トリアジニル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンズイミダゾリル、2−ベンズオキサゾリル、2−ピリジル、2−ピリミジニル、2,5−チアジアゾリル、2−ピラジニル、アジピル、グルタリル、スクシニル、マロニル、アセチル、アクリルイル、メタクリルイル、カプロイル、3−メルカプトプロピオニル、ベンゾイル、フタロイル、テレフタロイル、アミノカルボニル、カルベトキシ、カルボニル、ホルミル等を含む。これらは、単に例示の残基であり、かつ本発明の範囲を限定することをけっして意図していない。
【0013】
本発明に従う反応において使用される過酸化水素は典型的には、フェニレンジアミンの1当量当り1.05〜2.05部の範囲の量で存在する。1より小さい当量の使用は、キノンジイミンと未反応のフェニレンジアミンの混合物を製造する傾向にあるであろう。過酸化水素の濃度は、5%〜85%の範囲であり得る。該濃度は、好ましくは10%〜35%である。
【0014】
過酸化水素と一緒に使用されるところの触媒剤は、限定されるものではないが、炭素担持された触媒、例えば、Pt/C及びPd/C;修飾された活性炭触媒、例えば、米国特許第4,624,937号明細書に述べられたようなそれから表面酸化物を取除くことにより製造されたもの;水溶性のイオン性金属触媒;活性炭;金属酸化物、例えば、酸化鉄(FeO)、酸化マンガン(MnO)、及び酸化銅(II)(CuO);及び金属、例えば、銀(Ag)を含む。ここで、上記米国特許明細書は、引用することにより本明細書に組込まれる。
【0015】
本発明の触媒は、本発明に従う方法において転換反応を引起す。酸化剤、水性の過酸化水素がフェニレンジアミンの溶媒溶液(即ち、N,N−ジメチルホルムアミド中のアセトニトリル)中に溶解するところの系においてさえ、触媒が加えられるまで反応しない。濾過による固体触媒の回収に容易であり、かつ固体触媒は該方法において再使用され得る故に、本発明に従う反応において固体触媒を利用することが有利である。環境規制に関してまた有利であり、かつ、キノンジイミンの最終的な単離において触媒による汚染があまりありそうもない。更に、触媒は、高い転換率及び優れた選択性を与える。
【0016】
本発明に従う反応は、均一又は二相溶媒系のいずれかで行なわれる。水溶性の有機溶媒が均一反応のために使用される一方、水不溶性の有機炭化水素溶媒が二相系を与える。二相系はまた水を含む。二相酸化系は、消費された水性のパーオキシド相から有機成分(キノンジイミン及び溶媒の両方)の分離の容易性を提供する。本発明の方法において有用な有機非プロトン性溶媒は、限定するものではないが、ケトン、例えば、アセトン、シクロヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン(メチルイソブチルケトン)、5−メチル−2−ヘキサノン、メチルエチルケトン;脂肪族及び芳香族炭化水素、例えば、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン;ニトリル、例えば、アセトニトリル;ハロゲン化溶媒、例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素;水溶性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、スルホラン、ジメチルホルムアミド;エステル、例えば、エチルアセテート;エーテル、例えば、1,4−ジオキサン、及びこれらの混合物を含む。
【0017】
最初のフェニレンジアミン濃度は、1%〜100%w/vの量の範囲であり得る。最初のフェニレンジアミン濃度は、好ましくは25%〜60%w/vの範囲である。
【0018】
本発明の反応は溶媒に依存して、−200〜150℃、好ましくは25〜70℃の温度において行われ得る。
【0019】
上記のように、水溶性のイオン性金属触媒はまた、本発明に従う転換反応のために使用され得る。そのような水溶性のイオン性金属触媒の例は、限定するものではないが、タングステン酸ナトリウム(Na2WO4)、硫酸銅(CuSO4)及び酢酸パラジウム(Pd(CH3CO22)を含む。しかし、上記の水溶性のイオン性金属触媒の使用は、それらのカチオンとの不完全な分離又は生成物の錯化の故に、生成物の汚染の可能性と共にキノンジイミン形成の選択性の減少を生じせしめる。加えて、水溶性の触媒は、環境上の心配を作り出し得るところの金属触媒を含む水性流れを製造する。
【0020】
相間移動触媒が、上記の水溶性の金属触媒との反応の速度を促進するために使用され得る。タングステン酸ナトリウム/過酸化水素系へのトリカプリルメチルアンモニウムクロリド(Aliquat(商標)336、Henkle Corp.)の添加は、対応するフェニレンジアミンからキノンジイミンへの転換速度を増加する。
【0021】
相間移動触媒は、反応混合物に直接的に加えられることができ、又は試薬の一つ、例えば、Santoflex(商標)6PPDに溶解され得る。相間移動触媒はまた、反応物質への添加前に、該方法において使用される溶媒又は水に溶解され得る。
【0022】
反応速度が増加され得るところの他の手段は、反応において攪拌又は混合速度を増加することによる。攪拌又は混合を増加することにより、反応速度が、必要なときにより速い速度で進行するように効果的に調節され得る。
【0023】
本発明は、次の実施例によってより明確に説明され得る。
【実施例】
【0024】
【実施例1】
20.0グラムのN−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(Santoflex(商標)6PPD)と40.0グラムのアセトニトリルの混合物が、効率的攪拌機を備えた250ミリリットルのフラスコに入れられた。水浴が、加熱のため及び35℃にこの混合物の温度を維持するために使用された。固体が溶解された後、触媒(0.50グラムの、43.5%のH2Oを持つ3%Pt/C(Johnson Matthey))が加えられ、そして、過酸化水素(7.8グラム、12.2グラムのH2O中の30〜35%)が、30分間に亘ってフラスコ中に秤取された。混合物が、更に10分間攪拌を許され、そして次いで、固体白金触媒を取除くために濾過された。触媒は、5.0グラムのアセトニトリルですすがれた。キノンジイミンが、真空下でアセトニトリル/水混合物を取除くことにより単離された。単離されたキノンジイミンは重量が19.8グラムであり、かつ0.6%の6PPDを伴って99.2%と分析された(HPLC)。空気乾燥された触媒は重量が0.41グラムであった。
【0025】
【実施例2】
20.0グラムのN−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(Santoflex(商標)6PPD)と20.0グラムのN,N−ジメチルホルムアミドの混合物が、効率的攪拌機を備えた250ミリリットルのフラスコに入れられた。水浴が、35℃にこの混合物の温度を維持するために使用された。6PPDが溶解された後、触媒(0.51グラムの、43.5%のH2Oを持つ3%Pt/C(Johnson Matthey))が加えられた。過酸化水素(7.8グラム、12.2グラムのH2O中の30〜35%)が、30分間に亘って攪拌された混合物中に秤取された。この混合物が濾過されて白金触媒が取除かれ、そして、5.0グラムのDMFでの2回の濯ぎが、触媒を洗浄するために使用された。
濾過された混合物が、75.0グラムの水に加えられ、そして、分液漏斗中に入れられた。抽出及び層分離の後、19.3グラムのキノンジイミンが単離された。この単離された生成物のHPLC分析は、98.2%のキノンジイミン及び0.8%の6PPDを示した。単離されたキノンジイミンに残存した非常に少量(<0.5%)のDMFがあった。単離された空気乾燥された触媒は重量が0.28グラムであった。
【0026】
【実施例3】
80.0グラムのN−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(Santoflex(商標)6PPD)と80.0グラムのヘプタンの混合物が、効率的攪拌機を備えた500ミリリットルのフラスコに入れられた。水浴が、35℃にこの混合物の温度を維持するために使用された。6PPDがヘプタンに溶解されたとき、触媒(1.50グラムの、43.5%のH2Oを持つ3%Pt/C(Johnson Matthey))が加えられた。過酸化水素(62.4グラム、57.6グラムのH2O中の30〜35%)が、2時間に亘って攪拌された混合物中に秤取された。この混合物が濾過されて白金触媒が取除かれ、そして、10.0グラムのヘプタンでの2回の濯ぎが、触媒を洗浄するために使用された。キノンジイミンが、水層を取除くことにより、そして、ロートブァプ(rotovap)において真空下においてヘプタンを回収することにより単離された。単離されたキノンジイミンは重量が79.4グラムであり、かつ分析(HPLC)は、6PPDは検出されず99.5%であった。空気乾燥された触媒は重量が1.29グラムであった。
【0027】
【実施例4】
20.0グラムのN−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(Santoflex(商標)6PPD)と40.0グラムのヘプタンの混合物が、効率的攪拌機を備えた250ミリリットルのフラスコに入れられた。水浴が、55℃にこの混合物の温度を維持するために使用された。触媒(0.50グラムの、55.2%のH2Oを持つ3%Pd(還元されていない)/C(Engelhard))が加えられた。過酸化水素(15.8グラム、24.2グラムのH2O中の30〜35%)が、45分間に亘って攪拌された混合物中に秤取され、そして、更に30分間攪拌を許された。この混合物が濾過され、そして、パラジウム触媒が、5.0グラムのヘプタンで洗浄された。水性の層が取除かれ、そしてキノンジイミンが、真空下においてヘプタンを除去することにより単離された。単離された生成物は重量が19.7グラムであり、かつ1.2%の6PPDが存在して、97.6%のキノンジイミンとして分析された(HPLC)。
【0028】
【実施例5】
20.0グラムのN−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(Santoflex(商標)6PPD)と40.0グラムのヘプタンの混合物が、効率的攪拌機及びリフラックスコンデンサーを備えた250ミリリットルのフラスコに入れられた。水浴が、80〜85℃にこの混合物の温度を維持するために使用された。触媒(0.75グラムの酸化銅(II)(粉末))が溶解された混合物に加えられた。過酸化水素(15.8グラム、24.2グラムのH2O中の30〜35%)が、90分間に亘って秤取された。銅触媒が、濾過により取除かれ、そして、5.0グラムのヘプタンにより洗浄された。水性の層が取除かれ、そして、ヘプタンが、真空下において19.9グラムの単離されたキノンジイミンを取除いて回収された。分析(HPLC)は、3.2%の未反応の6PPDを伴う95.7%のキノンジイミンを示した。
Santoflex(商標)77PD[R1=R2=1,4−ジメチルペンチル、R3=水素]、Santoflex(商標)14[R1=フェニル、R2=1,4−ジメチルペンチル、R3=水素]、Santoflex(商標)IPPD[R1=フェニル、R2=イソプロピル、R3=水素]、Santoflex(商標)44PD[R1=R2=第二級ブチル、R3=水素]、4−アミノジフェニルアミン[R1=H、R2=フェニル、R3=水素]、N,N’−ジフェニル−パラ−フェニレンジアミン[R1=R2=フェニル、R3=水素]及びN−シクロヘキシル−N’− フェニル−パラ−フェニレンジアミン[R1=シクロヘキシル、R2=フェニル、R3=水素]を含む他のフェニレンジアミンが、本発明の方法において使用され得る。
本発明の方法により製造されたキノンジイミンは、加硫されたエラストマー中で複合活性を示した。これらの活性は、オゾン劣化防止能と一緒に長期間の抗酸化活性を含む。実際、加硫物が溶媒で抽出された後でさえ、これらの劣化防止剤の抗酸化能が持続する。加えて、キノンジイミンは、工業に共通のパラ‐フェニレンジアミン劣化防止剤と通常結び付けられるスコーチにおける負の効果なしにこれらの利点を提供する。ゴム中のこれらの化合物の活性の要約は、文献(Cain,M.E.ら、Rubber Industry、第216〜226頁、1975年)に見出され得る。
本発明は、好ましい実施態様に関して説明された。明らかに、改善及び代替が、上記の詳細な説明を読みかつ理解すると他に生じるであろう。本発明は、そのような全ての改善及び代替が添付した特許請求の範囲又はそれの等価物の範囲内である限りそのような全ての改善及び代替を含むと解釈されることが意図される。

Claims (9)

  1. 触媒の存在下に、下記式I
    Figure 0004267815
    (ここで、R及びR及びRは、同一又は異なっており、かつ水素、ヒドロキシル、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アリール、アラルキル、アルカリール、シクロアルキル、複素環、アシル、アロイル、カルバミル、カルボン酸、エステル、エーテル、ケトン、アルコール、チオール、アルキルチオール、及びシアノから選ばれ、但し、R とR が共に水素であってはならない)
    のオルト‐又はパラ‐フェニレンジアミンを過酸化水素と反応させて、下記式IIa又はIIb
    Figure 0004267815
    (ここで、R、R及びRは、式Iの化合物の場合と同一である)
    のキノンジイミンを与えることを含む方法であって、
    媒が、パラジウム/炭素(Pd/C)、白金/炭素(Pt/C)、酸化鉄(FeO)、酸化銅(II)(CuO)、酸化マンガン(MnO)、銀(Ag)、水溶性のイオン性金属触媒、活性炭又は修飾された活性炭触媒から選ばれた固体触媒であり、ここで、該修飾された活性炭触媒が、それから表面酸化物を取除かれていることを特徴とするところの上記方法。
  2. が1,3‐ジメチルブチルであり、Rがフェニルであり、及びRが水素であるところの請求項記載の方法。
  3. フェニレンジアミンがパラ‐フェニレンジアミンであるところの請求項に記載の方法。
  4. 、R及びRが、イソプロピル、第二級ブチル、シクロヘキシル、フェニル、及び水素から選ばれるところの請求項1または3に記載の方法。
  5. 反応が、均一又は二相溶媒系から選ばれる溶媒系の存在下に行われるところの請求項1〜のいずれか一つに記載の方法。
  6. 溶媒が、水と組合された水不溶性の有機溶媒を含む二相溶媒系であるところの請求項記載の方法。
  7. 溶媒系が、一つ又はそれ以上の水溶性の有機溶媒を含む均一溶媒系であるところの請求項記載の方法。
  8. 水不溶性の有機溶媒がヘキサンを含むところの請求項記載の方法。
  9. 水溶性の溶媒が、アセトニトリル及びジメチルホルムアミド(DMF)から選ばれるところの請求項記載の方法。
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