JP4267810B2 - Method for manufacturing silicon carbide semiconductor device - Google Patents

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JP4267810B2 JP2000371122A JP2000371122A JP4267810B2 JP 4267810 B2 JP4267810 B2 JP 4267810B2 JP 2000371122 A JP2000371122 A JP 2000371122A JP 2000371122 A JP2000371122 A JP 2000371122A JP 4267810 B2 JP4267810 B2 JP 4267810B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化珪素(以下、SiCと記す)半導体基板(以下、SiC基板と記す)を用いたSiC半導体装置の製造方法に係り、特に、SiC基板に不純物拡散層を形成する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、SiC半導体装置におけるSiC基板への不純物の局所的ドーピング技術としては、例えば特開平8−316164号公報に記載された技術が知られている。
【0003】
上記従来技術は、SiC基板の表面に不純物をドーピングした層を形成した後に、SiC基板を500℃〜1500℃に加熱しながら、基板表面側から水素イオンまたはγ線を照射して不純物を拡散させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述の如く、上記従来のSiC基板へ不純物を拡散させる方法においては、SiC基板を所定の高温に加熱しながら、水素イオンまたはγ線を照射することによって不純物を拡散させるようにしていた。
【0005】
したがって、水素イオン照射を行なった場合には、イオン照射によって基板表面にダメージが生じてしまう。また、γ線を照射する場合には、γ線の照射機が必要となるが、このγ線の照射機は広く普及しているものではなく、高価なので、コストが高くなってしまう。
【0006】
本発明の目的は、基板表面にダメージを生じることなく、低コストでSiC基板に不純物拡散領域を形成することのできるSiC半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、不純物を導入したSiC基板の格子間シリコン原子の数を増加させることにより、不純物の拡散定数を増大させ、上記課題を解決して、不純物拡散層を形成するものである。
【0008】
すなわち、本発明の請求項1のSiC半導体装置の製造方法は、炭化珪素半導体基板の表面に加熱しながら不純物イオンを加速して注入する工程と、前記注入した不純物を加熱して活性化して不純物ドーピング層を形成する工程と、前記不純物ドーピング層を水蒸気雰囲気中で熱酸化させることで、前記半導体基板の格子間シリコン原子の数を増加させることにより、前記不純物を前記半導体基板の裏面に向かって拡散させて、不純物拡散層を形成する工程とを備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項2では、前記半導体基板が第1導電型であり、前記不純物が第2導電型であることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項では、前記熱酸化は、酸化雰囲気の全圧を1としたときの水蒸気分圧が0.2以上の水蒸気雰囲気中で行なうことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の請求項では、前記不純物は、窒素またはほう素であることを特徴とする。
【0014】
【発明の効果】
本発明の請求項1のSiC半導体装置の製造方法によれば、SiC基板の格子間シリコン原子の数を増加させることにより、不純物の拡散定数を増大させ、深い不純物拡散層を形成することができる。したがって、従来のように水素イオン照射によるSiC基板表面にダメージを生じることなく、また、γ線照射を行う必要もないため、高価なγ線の照射機が不要なので、低コストでSiC基板に不純物拡散領域を形成することができる。また、熱酸化を水蒸気雰囲気中で行なうことにより、不純物の拡散定数が著しく増大し、SiC基板表面にダメージを生じることなく、低コストで不純物拡散領域を形成することができる。
【0015】
また、本発明の請求項2では、第1導電型のSiC基板表面に第2導電型の不純物拡散層を、SiC基板表面にダメージを生じることなく、低コストで形成することができる。
【0018】
また、本発明の請求項では、熱酸化は酸化雰囲気の全圧を1としたときの水蒸気分圧が0.2以上の水蒸気雰囲気中で行なうことにより、不純物の拡散定数が著しく増大し、SiC基板表面にダメージを生じることなく、低コストで不純物拡散領域を形成することができる。
【0019】
また、本発明の請求項では、不純物は、窒素またはほう素を用いることにより、両元素の共有結合半径がSiCの共有結合半径0.97よりも小さいため、不純物の拡散定数を効果的に増大させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0021】
図1(A)〜(D)は、本発明のSiC半導体装置の製造方法の実施の形態を示す工程断面図である。本実施の形態では、SiC基板の格子間シリコン原子数の増加方法として、熱酸化を利用し、pn接合を形成するプレーナ型pn接合ダイオードの例を用いて説明する。
【0022】
まず、図1(A)に示すように、キャリア濃度1×1018cm−3のp型SiC単結晶基板1上に、キャリア濃度2×1016cm−3のp型SiCエピタキシャル成長膜2を熱CVD法により形成した後、低温CVD法によりシリコン酸化膜(SiO膜)からなるイオン注入マスク3を形成する。次いで、SiC基板1を800℃に加熱しながら、それぞれ加速電圧30、60、100、150keV、ドーズ量8×1014、1.4×1015、2.8×1015、3.4×1015cm−2、総ドーズ量8.4×1015cm−2の条件で窒素イオン4を、マスク3を通して局所的に注入する。5は注入した窒素イオンである。
【0023】
次に、バッファード弗酸水溶液によりマスク3を除去した後、Ar雰囲気中にて1700℃、1分間の熱処理を行い、注入した窒素5を活性化させ、図1(B)に示すように、不純物ドーピング層6を形成する。
【0024】
その後、水蒸気を含む酸化雰囲気中にて、1100℃、420分間熱酸化を行い、不純物ドーピング層6の窒素を拡散させ、図1(C)に示すように、n型不純物拡散層7を形成する。8はこの熱酸化により形成される熱酸化膜である。なお、このときの雰囲気は、酸化雰囲気の全圧を1としたとき、水蒸気分圧を0.2以上とした。
【0025】
図2にSIMS(Secondary Ion Mass Spectroscopy:2次イオン質量分析法)により分析した窒素原子の深さ方向分布を示す。図1(A)における窒素イオン注入直後、および図1(B)の1700℃、1分間の熱処理後における窒素原子の分布は、図2のAに示すように、該熱処理前後で変化せず、接合深さは約0.5μmである。これに対して、図1(C)における1100℃、420分間の水蒸気雰囲気中での熱酸化後の接合深さは、図2のBに示すように、接合深さは約1.1μmになっている。この拡散長から求めた拡散定数は、約2.0×10−13cm/sであった。この値は、従来報告されているSiC中の窒素の拡散定数より約2桁大きい値である(Sov. Tech. Phys. Lett., Vol.8(1982) pp.120)。
【0026】
次に、熱酸化膜8上にフォトレジスト膜(図示省略)を形成し、該フォトレジスト膜にアノード電極形成用のパターニングを行った後、バッファード弗酸水溶液による熱酸化膜8のウェットエッチングにより、図1(D)に示すように、熱酸化膜8にコンタクト開口部9を形成し、n型不純物拡散層7側にNiからなるアノード電極10、p型SiC基板1側にAlからなるカソード電極11を形成し、Ar雰囲気中にて1000℃、2分間の熱処理を行って、プレーナ型pn接合ダイオードを完成させた。ここで、AlはSiC基板1の表面と反応することで合金層が形成され、オーミックコンタクトが得られる。
【0027】
このように、本実施の形態では、SiC基板1の表面に不純物(窒素イオン4)を導入する工程(図1(A))と、表面に不純物(注入窒素イオン5)を導入したSiC基板1の格子間シリコン原子の数を増加させることにより、不純物ドーピング層6(図1(B))の不純物をSiC基板1の裏面に向かって拡散させて、不純物拡散層7を形成する工程(図1(C))とを備えたものである。
【0028】
上記実施の形態に示したように、本発明によれば、SiC基板に形成した不純物ドーピング層に対し、水蒸気雰囲気中で熱酸化すると、SiC基板の格子間シリコン原子の数が増加する。これにより不純物の拡散定数が増大し、深い不純物拡散層を形成することができる。水蒸気雰囲気中で熱酸化を行った場合に、不純物の拡散定数が増大する理由は、以下に述べるとおりである。
【0029】
図3は、本発明において水蒸気雰囲気中で熱酸化を行った場合に、不純物の拡散定数が増大する理由を説明するための図である。
【0030】
図3において、12はSi原子、13はC原子、14は自己格子間原子、15は空孔、16はドーパント・自己格子間原子対、17はドーパント・空孔対である。
【0031】
結晶中に存在する点欠陥(ここでは、図3の自己格子間原子14、空孔15)は、その周辺に歪み場を形成したり、電子を捕らえてクーロン場を生じることが知られている(ReV. Mod. Phys., Vol.61(1989) pp.289)。
【0032】
このため、点欠陥は、ドーパント(不純物)と対になり、歪み場を緩和したり、クーロン場を遮蔽することにより、系全体のエネルギーを下げようとする。すなわち、図3に示すように、共有結合半径がSiCの共有結合半径より小さいドーパントは、系のエネルギーを低下するために、自己格子間原子14を引き寄せてドーパント・自己格子間原子対16を形成する。一方、共有結合半径がSiCの共有結合半径より大きいドーパントは、機械的な歪みエネルギーを低下するために、空孔15を引き寄せてドーパント・空孔対17を形成する。
【0033】
通常、格子位置に置換されたドーパントは、隣接する原子(SiCの場合、Si原子、もしくはC原子)と、強固に共有結合しているため、他の格子位置に移動することはできない。しかし、ドーパント周辺に点欠陥が存在する場合、点欠陥はドーパント・点欠陥対、つまり、ドーパント・自己格子間原子対16、ドーパント・空孔対17を形成しようとし、その結果、ドーパントと点欠陥が入れ替わり、ドーパントは元の格子位置を外れることになる。すなわち、ドーパントは、結晶中での拡散が可能な状態になる。このため、ドーパントの拡散定数Dは、定性的に次式(1)で与えられる。
【0034】
D/Deq=f(C/Cieq)+(1−f)(C/Cveq)…(1)
前式(1)中のfは、ドーパントの種類によって決まる定数で、ドーパント・自己格子間原子対16もしくはドーパント・空孔対17を形成し、ドーパントが拡散する割合を示している。すなわち、自己格子間原子14と対を形成するドーパントの場合は、fの値はほぼ1に近くなり、空孔15と対を形成するドーパントの場合は、fの値はほぼ零に近くなる。また、Cは自己格子間原子密度、Cは空孔密度、Deqは熱平衡状態における拡散定数、Cieqは熱平衡状態における自己格子間原子密度、Cveqは熱平衡状態における空孔密度である。
【0035】
前式(1)から明らかなように、用いるドーパントと自己格子間原子密度C、空孔密度Cが決まれば、一意的に拡散定数Dが決まる。
【0036】
SiCの場合、SiとCの結合が強固であるため、Siの熱拡散に用いられる温度領域においても自己格子間原子密度C、空孔密度Cが小さく、そのため、ドーパントの拡散定数Dが小さい。SiC基板表面に形成した不純物ドーピング層に対し、熱酸化を行うと、SiCが酸化される際の体積膨張に伴って酸化膜/SiC基板界面において格子間Si原子が生じ、SiC基板中へと基板裏面に向かって拡散する。その結果、前式(1)中の自己格子間原子密度Cが増大し、ドーパントの拡散定数Dが増大する。したがって、酸化によって効率よくドーパントの拡散速度を増大させるためには、酸化時間中の単位時間におけるドーパントの拡散定数Dをいかに増大させるか、すなわち、単位時間当たりに酸化膜/SiC基板界面において発生する格子間Si原子の量をいかに増大するかが重要になる(以上、請求項1、2に関して)。
【0037】
乾燥酸素雰囲気中での通常の熱酸化による酸化方法の場合、SiCの酸化膜成長速度が小さいため、単位時間当たりに酸化膜/SiC基板界面において発生する格子間Si原子の量は少なく、ドーパントの拡散速度を効率よく増大させることは困難である。
【0038】
本発明者は、特に、水蒸気を含む酸化雰囲気の全圧を1としたとき、水蒸気分圧0.2以上の酸化雰囲気中で熱酸化を行うと、酸化反応が著しく促進され、酸化膜/SiC基板界面において多量の格子間Si原子が発生するため、SiC基板中の格子間Si原子の数が急激に増加し、ドーパントの拡散定数Dが上記通常の熱酸化を行った場合と比較して著しく増大し、Siの拡散速度を効率よく増大させることが可能であることを見出した(以上、請求項3、4、5に関して)。
【0039】
また、本発明において、ドーパントとして例えば窒素あるいはほう素を用いた場合、両元素の共有結合半径がSiCの共有結合半径0.97よりも小さいため、前式(1)中における定数fの値はほぼ1になり、したがって、前式(1)の右辺は第1項のみになる。すなわち、自己格子間原子密度Cのみがドーパントの拡散定数Dに影響することになり、ドーパントの拡散速度をより効果的に増大させることが可能である(以上、請求項6に関して)。
【0040】
また、本発明によると、SiC基板表面に形成した不純物ドーピング層においては、不純物は酸化を行った箇所のみが拡散するので、不純物ドーピング層形成後、拡散を行いたくない箇所を例えばシリコン窒化膜などによって保護して、酸化を行うことにより、選択的に深い不純物拡散層を形成することが可能である。
【0041】
また、ドーパントの拡散長は酸化時間によって制御することが可能であるため、従来の高い加速電圧によるイオン注入は不要であり、150keV程度の低い加速電圧で1μm前後のpn接合を形成することが可能である。
【0042】
さらに、酸化反応のみを利用して拡散定数Dを増大するので、不純物ドーピング層に対して水素イオン照射やγ線照射を行う必要もないから、SiC基板表面にダメージを生じることなく、また、高価なγ線の照射機が不要なので、低コストでSiC基板に不純物拡散領域を形成することができる。
【0043】
以上本発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。例えば、上記実施の形態では、半導体基板の格子間シリコン原子の数を増加させるのに、熱酸化を利用したが、外部からシリコンを導入し、半導体基板の格子間シリコン原子の数を増加させることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(D)は、本発明のSiC半導体装置の製造方法の実施の形態を示す工程断面図である。
【図2】SIMSにより分析した窒素原子の深さ方向分布を示す図である。
【図3】本発明において不純物の拡散定数が増大する理由を説明するためのドーパント・点欠陥対を示す図である。
【符号の説明】
1…p型SiC単結晶基板、2…p型SiCエピタキシャル成長膜、3…イオン注入マスク、4…窒素イオン、5…注入窒素イオン、6…不純物ドーピング層、7…n型不純物拡散層、8…熱酸化膜、9…コンタクト開口部、10…Niアノード電極、11…Alカソード電極、12…Si原子、13…C原子、14…自己格子間原子、15…空孔、16…ドーパント・自己格子間原子対、17…ドーパント・空孔対。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method of manufacturing an SiC semiconductor device using a silicon carbide (hereinafter referred to as SiC) semiconductor substrate (hereinafter referred to as SiC substrate), and more particularly to a technique for forming an impurity diffusion layer on the SiC substrate.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a technique for locally doping impurities into a SiC substrate in a SiC semiconductor device, for example, a technique described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-316164 is known.
[0003]
In the above prior art, after forming a layer doped with impurities on the surface of the SiC substrate, the impurities are diffused by irradiating hydrogen ions or γ rays from the substrate surface side while heating the SiC substrate to 500 ° C. to 1500 ° C. Is.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, in the conventional method of diffusing impurities into the SiC substrate, the impurities are diffused by irradiation with hydrogen ions or γ rays while heating the SiC substrate to a predetermined high temperature.
[0005]
Therefore, when hydrogen ion irradiation is performed, the substrate surface is damaged by the ion irradiation. In addition, in the case of irradiating γ rays, a γ ray irradiator is required, but this γ ray irradiator is not widely used and expensive, and therefore the cost increases.
[0006]
An object of the present invention is to provide a method of manufacturing a SiC semiconductor device capable of forming an impurity diffusion region in a SiC substrate at a low cost without causing damage to the substrate surface.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention increases the diffusion constant of impurities by increasing the number of interstitial silicon atoms of the SiC substrate into which impurities are introduced, solves the above problems, and forms an impurity diffusion layer.
[0008]
That is, the method for manufacturing a SiC semiconductor device according to claim 1 of the present invention includes a step of accelerating and implanting impurity ions while heating the surface of a silicon carbide semiconductor substrate, and heating and activating the implanted impurities to produce impurities. A step of forming a doping layer; and the impurity doping layer is thermally oxidized in a water vapor atmosphere to increase the number of interstitial silicon atoms of the semiconductor substrate, whereby the impurities are directed toward the back surface of the semiconductor substrate. And a step of forming an impurity diffusion layer by diffusing.
[0009]
According to a second aspect of the present invention, the semiconductor substrate is of a first conductivity type, and the impurity is of a second conductivity type .
[0012]
According to a third aspect of the present invention, the thermal oxidation is performed in a steam atmosphere having a steam partial pressure of 0.2 or more when the total pressure of the oxidizing atmosphere is 1.
[0013]
According to a fourth aspect of the present invention, the impurity is nitrogen or boron.
[0014]
【The invention's effect】
According to the method of manufacturing an SiC semiconductor device of the first aspect of the present invention, by increasing the number of interstitial silicon atoms of the SiC substrate, it is possible to increase the impurity diffusion constant and form a deep impurity diffusion layer. . Therefore, the SiC substrate surface is not damaged by the hydrogen ion irradiation as in the conventional case, and it is not necessary to perform the γ-ray irradiation. Therefore, an expensive γ-ray irradiator is not required. A diffusion region can be formed. Further, by performing thermal oxidation in a water vapor atmosphere, the impurity diffusion constant is remarkably increased, and an impurity diffusion region can be formed at low cost without causing damage to the surface of the SiC substrate.
[0015]
According to claim 2 of the present invention, the second conductivity type impurity diffusion layer can be formed on the surface of the first conductivity type SiC substrate at a low cost without causing damage to the surface of the SiC substrate.
[0018]
According to claim 3 of the present invention, the thermal oxidation is performed in a water vapor atmosphere having a water vapor partial pressure of 0.2 or more when the total pressure of the oxidizing atmosphere is 1, so that the impurity diffusion constant is remarkably increased. Impurity diffusion regions can be formed at low cost without causing damage to the surface of the SiC substrate.
[0019]
Further, in claim 4 of the present invention, since the covalent bond radius of both elements is smaller than the covalent bond radius of SiC of 0.97 by using nitrogen or boron as the impurity, the impurity diffusion constant is effectively reduced. Can be increased.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0021]
1A to 1D are process cross-sectional views illustrating an embodiment of a method of manufacturing an SiC semiconductor device according to the present invention. In the present embodiment, a method of increasing the number of interstitial silicon atoms of a SiC substrate will be described using an example of a planar pn junction diode that forms a pn junction using thermal oxidation.
[0022]
First, as shown in FIG. 1 (A), a p-type SiC epitaxial growth film 2 having a carrier concentration of 2 × 10 16 cm −3 is heated on a p-type SiC single crystal substrate 1 having a carrier concentration of 1 × 10 18 cm −3. After forming by the CVD method, an ion implantation mask 3 made of a silicon oxide film (SiO 2 film) is formed by a low temperature CVD method. Next, while heating the SiC substrate 1 to 800 ° C., the acceleration voltage is 30, 60, 100, 150 keV, the dose amount is 8 × 10 14 , 1.4 × 10 15 , 2.8 × 10 15 , 3.4 × 10, respectively. Nitrogen ions 4 are locally implanted through the mask 3 under conditions of 15 cm −2 and a total dose of 8.4 × 10 15 cm −2 . Reference numeral 5 denotes implanted nitrogen ions.
[0023]
Next, after removing the mask 3 with a buffered hydrofluoric acid aqueous solution, heat treatment is performed at 1700 ° C. for 1 minute in an Ar atmosphere to activate the implanted nitrogen 5, as shown in FIG. An impurity doping layer 6 is formed.
[0024]
Thereafter, thermal oxidation is performed at 1100 ° C. for 420 minutes in an oxidizing atmosphere containing water vapor to diffuse nitrogen in the impurity doping layer 6 to form an n-type impurity diffusion layer 7 as shown in FIG. . Reference numeral 8 denotes a thermal oxide film formed by this thermal oxidation. The atmosphere at this time was such that the partial pressure of water vapor was 0.2 or more when the total pressure of the oxidizing atmosphere was 1.
[0025]
FIG. 2 shows the depth distribution of nitrogen atoms analyzed by SIMS (Secondary Ion Mass Spectroscopy). The distribution of nitrogen atoms immediately after nitrogen ion implantation in FIG. 1 (A) and after heat treatment at 1700 ° C. for 1 minute in FIG. 1 (B) does not change before and after the heat treatment, as shown in FIG. The junction depth is about 0.5 μm. On the other hand, the junction depth after thermal oxidation in a steam atmosphere at 1100 ° C. for 420 minutes in FIG. 1C is about 1.1 μm as shown in FIG. 2B. ing. The diffusion constant determined from this diffusion length was about 2.0 × 10 −13 cm / s. This value is about two orders of magnitude larger than the conventionally reported diffusion constant of nitrogen in SiC (Sov. Tech. Phys. Lett., Vol. 8 (1982) pp. 120).
[0026]
Next, after forming a photoresist film (not shown) on the thermal oxide film 8 and patterning the photoresist film for forming an anode electrode, the thermal oxide film 8 is wet-etched with a buffered hydrofluoric acid aqueous solution. As shown in FIG. 1D, a contact opening 9 is formed in the thermal oxide film 8, an anode electrode 10 made of Ni on the n-type impurity diffusion layer 7 side, and a cathode made of Al on the p-type SiC substrate 1 side. The electrode 11 was formed, and heat treatment was performed at 1000 ° C. for 2 minutes in an Ar atmosphere to complete a planar pn junction diode. Here, Al reacts with the surface of the SiC substrate 1 to form an alloy layer, and an ohmic contact is obtained.
[0027]
Thus, in the present embodiment, the step of introducing impurities (nitrogen ions 4) into the surface of SiC substrate 1 (FIG. 1A) and the SiC substrate 1 into which impurities (implanted nitrogen ions 5) are introduced into the surface. By increasing the number of interstitial silicon atoms, the impurity of the impurity doping layer 6 (FIG. 1B) is diffused toward the back surface of the SiC substrate 1 to form the impurity diffusion layer 7 (FIG. 1). (C)).
[0028]
As shown in the above embodiment, according to the present invention, when the impurity doping layer formed on the SiC substrate is thermally oxidized in a water vapor atmosphere, the number of interstitial silicon atoms in the SiC substrate increases. Thereby, the diffusion constant of impurities is increased, and a deep impurity diffusion layer can be formed. The reason why the diffusion constant of impurities increases when thermal oxidation is performed in a steam atmosphere is as follows.
[0029]
FIG. 3 is a diagram for explaining the reason why the impurity diffusion constant increases when thermal oxidation is performed in a water vapor atmosphere in the present invention.
[0030]
In FIG. 3, 12 is a Si atom, 13 is a C atom, 14 is a self-interstitial atom, 15 is a vacancy, 16 is a dopant / self-interstitial atom pair, and 17 is a dopant / vacancy pair.
[0031]
It is known that point defects (here, self-interstitial atoms 14 and vacancies 15 in FIG. 3) present in the crystal form a strain field around the crystal and capture electrons to generate a Coulomb field. (ReV. Mod. Phys., Vol. 61 (1989) pp. 289).
[0032]
For this reason, point defects pair with dopants (impurities) and try to reduce the energy of the entire system by relaxing the strain field or shielding the Coulomb field. That is, as shown in FIG. 3, a dopant whose covalent bond radius is smaller than the covalent bond radius of SiC attracts the self-interstitial atoms 14 to form a dopant / self-interstitial atom pair 16 in order to reduce the energy of the system. To do. On the other hand, a dopant having a covalent bond radius larger than the covalent bond radius of SiC attracts the vacancy 15 to form a dopant / vacancy pair 17 in order to reduce mechanical strain energy.
[0033]
Usually, a dopant substituted at a lattice position is strongly covalently bonded to an adjacent atom (Si atom or C atom in the case of SiC), and therefore cannot move to another lattice position. However, when a point defect exists around the dopant, the point defect attempts to form a dopant / point defect pair, that is, a dopant / self-interstitial atom pair 16 and a dopant / vacancy pair 17. Are replaced, and the dopant deviates from the original lattice position. That is, the dopant is in a state where it can diffuse in the crystal. For this reason, the diffusion constant D of the dopant is qualitatively given by the following formula (1).
[0034]
D / D eq = f i (C i / C ieq ) + (1−f i ) (C v / C veq ) (1)
In the above formula (1), f i is a constant determined by the type of dopant, and indicates the ratio of the dopant that forms the dopant / self-interstitial atom pair 16 or the dopant / vacancy pair 17 and diffuses the dopant. That is, in the case of a dopant that forms a pair with the self-interstitial atom 14, the value of f i is close to 1, and in the case of a dopant that forms a pair with the vacancy 15, the value of f i is nearly zero. Become. Also, the C i self-interstitial atom density, C v is the pore density, D eq is the diffusion constant in the thermal equilibrium state, C IEQ self-interstitial density in thermal equilibrium, the C Veq is vacancy density in the thermal equilibrium state .
[0035]
As is clear from the previous equation (1), once the dopant to be used, the self-interstitial atom density C i and the vacancy density C v are determined, the diffusion constant D is uniquely determined.
[0036]
In the case of SiC, since the bond between Si and C is strong, the self-interstitial density C i and the vacancy density C v are small even in the temperature region used for the thermal diffusion of Si, so that the diffusion constant D of the dopant is small. When the impurity doping layer formed on the surface of the SiC substrate is subjected to thermal oxidation, interstitial Si atoms are generated at the oxide film / SiC substrate interface along with the volume expansion when SiC is oxidized, and the substrate enters the SiC substrate. Diffuses toward the back. As a result, the self-interstitial atom density C i in the formula (1) increases, and the diffusion constant D of the dopant increases. Therefore, in order to increase the diffusion rate of the dopant efficiently by oxidation, how to increase the diffusion constant D of the dopant in unit time during the oxidation time, that is, generated at the oxide film / SiC substrate interface per unit time. It is important how to increase the amount of interstitial Si atoms (in relation to claims 1 and 2 above).
[0037]
In the case of an oxidation method by normal thermal oxidation in a dry oxygen atmosphere, since the growth rate of the SiC oxide film is small, the amount of interstitial Si atoms generated at the oxide film / SiC substrate interface per unit time is small, and the dopant It is difficult to increase the diffusion rate efficiently.
[0038]
In particular, when the total pressure of an oxidizing atmosphere containing water vapor is set to 1, the present inventor significantly promotes the oxidation reaction when performing thermal oxidation in an oxidizing atmosphere having a water vapor partial pressure of 0.2 or more, and the oxide film / SiC Since a large amount of interstitial Si atoms are generated at the substrate interface, the number of interstitial Si atoms in the SiC substrate increases abruptly, and the diffusion constant D of the dopant is significantly higher than that in the case where the normal thermal oxidation is performed. It has been found that it is possible to increase the diffusion rate of Si efficiently (with respect to claims 3, 4 and 5 above).
[0039]
In the present invention, when using, for example, nitrogen or boron as a dopant, since the covalent radius of both elements is less than the covalent radius 0.97 SiC, the value of the constant f i in Equation (1) Is approximately 1, and therefore, the right side of the previous equation (1) is only the first term. That is, only the self-interstitial atom density C i affects the diffusion constant D of the dopant, and the diffusion rate of the dopant can be increased more effectively (in relation to claim 6 above).
[0040]
Further, according to the present invention, in the impurity doping layer formed on the surface of the SiC substrate, since the impurity diffuses only in the oxidized part, the part where the impurity is not desired to be diffused after the impurity doped layer is formed, such as a silicon nitride film, etc. It is possible to selectively form a deep impurity diffusion layer by performing oxidation while protecting the layer.
[0041]
Further, since the diffusion length of the dopant can be controlled by the oxidation time, conventional ion implantation with a high acceleration voltage is unnecessary, and a pn junction of about 1 μm can be formed with a low acceleration voltage of about 150 keV. It is.
[0042]
Furthermore, since the diffusion constant D is increased by using only the oxidation reaction, it is not necessary to irradiate the impurity doping layer with hydrogen ions or γ rays, so that the SiC substrate surface is not damaged and expensive. Since no γ-ray irradiator is required, the impurity diffusion region can be formed in the SiC substrate at a low cost.
[0043]
Although the present invention has been specifically described above based on the embodiments, the present invention is not limited to the above-described embodiments, and it is needless to say that various modifications can be made without departing from the scope of the invention. For example, in the above embodiment, thermal oxidation is used to increase the number of interstitial silicon atoms in the semiconductor substrate. However, silicon is introduced from the outside to increase the number of interstitial silicon atoms in the semiconductor substrate. Is also possible.
[Brief description of the drawings]
FIGS. 1A to 1D are process cross-sectional views illustrating an embodiment of a method of manufacturing an SiC semiconductor device according to the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a depth distribution of nitrogen atoms analyzed by SIMS.
FIG. 3 is a diagram showing dopant / point defect pairs for explaining the reason why the diffusion constant of impurities increases in the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... p-type SiC single crystal substrate, 2 ... p-type SiC epitaxial growth film, 3 ... Ion implantation mask, 4 ... Nitrogen ion, 5 ... Implanted nitrogen ion, 6 ... Impurity doping layer, 7 ... N-type impurity diffusion layer, 8 ... Thermal oxide film, 9 ... contact opening, 10 ... Ni anode electrode, 11 ... Al cathode electrode, 12 ... Si atom, 13 ... C atom, 14 ... self-interstitial atom, 15 ... vacancy, 16 ... dopant / self-lattice Interatomic pair, 17 ... dopant / vacancy pair.

Claims (4)

炭化珪素半導体基板の表面に加熱しながら不純物イオンを加速して注入する工程と、
前記注入した不純物を加熱して活性化して不純物ドーピング層を形成する工程と、
前記不純物ドーピング層を水蒸気雰囲気中で熱酸化させることで、前記半導体基板の格子間シリコン原子の数を増加させることにより、前記不純物を前記半導体基板の裏面に向かって拡散させて、不純物拡散層を形成する工程と
を備えたことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
Accelerating and implanting impurity ions while heating the surface of the silicon carbide semiconductor substrate;
Heating and activating the implanted impurities to form an impurity doping layer;
The impurity doping layer is thermally oxidized in a water vapor atmosphere to increase the number of interstitial silicon atoms of the semiconductor substrate, thereby diffusing the impurities toward the back surface of the semiconductor substrate, thereby forming an impurity diffusion layer. And a step of forming the silicon carbide semiconductor device.
前記半導体基板が第1導電型であり、前記不純物が第2導電型であることを特徴とする請求項1記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。The method for manufacturing a silicon carbide semiconductor device according to claim 1, wherein the semiconductor substrate is of a first conductivity type and the impurity is of a second conductivity type. 前記熱酸化は、酸化雰囲気の全圧を1としたときの水蒸気分圧が0.2以上の水蒸気雰囲気中で行なうことを特徴とする請求項記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。The thermal oxidation method of manufacturing a silicon carbide semiconductor device according to claim 1, wherein the partial pressure of water vapor and carrying out in 0.2 above water vapor atmosphere when set to 1 and the total pressure of the oxidizing atmosphere. 前記不純物は、窒素またはほう素であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。The impurity, method for manufacturing the silicon carbide semiconductor device according to any one of claims 1 to 3, characterized in that nitrogen or boron prime.
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