JP4265762B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

本発明はプラズマ処理装置に関し、特に、マイクロ波領域の電磁波の電力によってプラズマを生成し高密度プラズマの生成維持を可能とするプラズマ処理装置に関する。
従来のスパッタ成膜装置は、高真空または超高真空に対応できる真空容器を用い、これに動作原理の異なる複数の真空ポンプを付設して真空容器内を高真空または超高真空の状態(分子流領域)になるように排気を行うことができるように構成されている。真空容器の内部には、成膜対象の基板を搭載する基板ホルダが設けられ、基板の成膜面に対向する位置関係でターゲットを配置してスパッタ成膜が行われる。このスパッタ成膜装置を用いて基板上に成膜を行うには、真空ポンプを作動させて真空容器内を高真空または超高真空の状態(分子流領域)まで排気し、その後に所定のガスを所定の圧力まで導入し、直流または高周波等の電力をターゲットに供給して真空容器内にプラズマを生成し、当該プラズマ中のイオンでターゲットをスパッタし、スパッタされたターゲット物質を基板に堆積させる。
上記の一般的なスパッタ成膜装置に対して、従来、ガス流輸送型スパッタ成膜装置が提案されている(特許文献1、非特許文献1等)。ガス流輸送型スパッタ成膜装置では、スパッタ成膜時のガス圧力を比較的高く、かつガス流量を比較的大きく設定し、ガス流がいわゆる粘性流または中間流となる条件下で成膜を行うことを特徴としている。ガス流輸送型スパッタ成膜装置では、従来の一般的なスパッタ成膜装置のような分子流領域での排気を必要としないので、分子流領域で動作するターボ分子ポンプのような高価な真空ポンプを必要とせず、装置コストを安価なものに抑えることができる。なおガス流輸送型スパッタ成膜装置によれば、ガスによる基板冷却を行うことができるので、有機EL(エレクトロ・ルミネセンス)簿膜上やプラスチック等の材料を利用して作られた基板に対しても、特別な基板冷却機構を設けることなしにスパッタによる成膜を行うことができるという利点もある。
他方、上記の一般的なスパッタ成膜装置の改良型として、従来、イオン化スパッタ装置が提案されている。イオン化スパッタ装置では、装置構成は基本的には一般的なスパッタ装置と同一であるが、放電圧力を数10Pa程度と従来よりも高め、プラズマ生成のための電力源として高周波電力を用いて高密度のプラズマを生成する。この高密度プラズマを用いることによってターゲットからスパッタによって放出された金属原子をイオン化し、被処理基板上に垂直に入射させることで、従来のスパッタ装置では不可能であった高アスペクト比の穴の底部への成膜を可能としている。
上記の従来の一般的なスパッタ成膜装置では、成膜前に高真空または超高真空の状態への排気が必要とされ、さらに成膜中には分子流領域でのガス流制御が要求されるので、高真空または超高真空を実現する高価な真空ポンプが必要となり、装置コストが全体として非常に大きくなる。
プラズマを発生させるための電力として従来では直流電力または13.56MHzに代表される高周波電力を利用していた。通常の放電ではターゲットに対してこのような電力を供給しても、高密度プラズマを発生させることは困難であるため、ターゲットの裏面に設置した磁気回路を用いてターゲットの表面に磁場を発生させ、この磁場の作用でプラズマ密度を高めるいわゆるマグネトロンスパッタ装置が一般的に利用されていた。マグネトロンスパッタ装置においてはプラズマ密度として1×1011cm-3程度のプラズマ密度が得られ、従来のプロセスでは十分な成膜速度が得られていた。しかしながら、放電圧力を高くしてイオン化スパッタによる成膜を行う場合には、十分なプラズマ密度を得るには非常に大きな電力を必要とするという問題があった。
一般に、放電圧力が数100Pa程度以下の圧力領域では、放電時の圧力を高くすると高密なプラズマの生成が容易になる。しかしながら、反面において、放電電圧も同時に低下するため、イオンの衝撃によるスパッタの効率は低くなり、結果的に堆積速度の低下をもたらすことになる。また圧力領域が数100Pa以上となると、一般的な放電手法を用いた場合には放電現象そのものが不安定となり、不均一かつ不連続的なアーク放電が発生するため、成膜装置としては成立しなくなる。さらに従来の上記の各スパッタ成膜装置において成膜装置内のガス圧力が高くなると、スパッタによってターゲットから放出された粒子は、成膜装置内のガス分子と頻繁に衝突するため基板まで到着する確率が低くなり、成膜速度の極端な低下を引き起こす。
なおた本出願に係る発明者等は、非特許文献2に基づいて、本発明に関連する技術の公表を行っている。非特許文献2に係る予稿集では、マイクロ波放電の有用性に基づき、アンテナをターゲットとし、かつこれに直流バイアスを供給するという構成に基づいてプラズマを成膜装置内に生じさせ、マイクロ波放電を用いたスパッタリング成膜の可能性と成膜結果を論じている。
特公平2−14427号公報 石井 清、「ガスフロースパッタ法による酸化物超伝導体薄膜の作製」、信学技法、社団法人電子情報通信学会、1992−9、p.101−106 若柳 俊一、外4名、「電極型マイクロ波プラズマのスパッタリング成膜への応用」、第63回応用物理学会学術講演会、2002年9月
本発明の課題は、ガス流輸送型スパッタ成膜装置等と同様に高真空または超高真空のための高価な真空ポンプが不要となり、全体としての装置コストが低く、放電圧力を高くしてスパッタリングによる成膜を行う場合において大きな電力を用いることなく十分なプラズマ密度を得ることができ、安定したアーク放電を得ることができ、成膜速度の高く保持できるようにするものである。
本発明の主な目的は、上記の課題に鑑み、マイクロ波等の領域の電磁波電力を利用して、従来と同程度または従来よりも高い動作圧力においてターゲット電極のごく近傍に効率良く高密度プラズマを生成することにより、基板上へ高速の成膜を行うことができるスパッタ成膜装置等のごときプラズマ処理装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、動作圧力を高めることにより高真空または超高真空の排気装置を必要とせず、かつプラズマ生成効率を高めることにより放電用電源の小型化ができ、装置コストの低減も可能なプラズマ処理装置を提供することにある。
本発明に係るプラズマ処理装置は、上記の目的を達成するために、次のように構成される。
第1のプラズマ処理装置(請求項1に対応):このプラズマ処理装置は、排気機構および放電用ガスのガス導入機構を有する真空容器の内部に設けられるアンテナと、このアンテナに導波管等の電磁波伝送路を介してマイクロ波領域等の電磁波を供給する高周波電源とを備える。ガス導入機構により真空容器の内部に供給された放電用ガスを上記のアンテナに供給された電磁波による電力により電離してプラズマを生成し、このプラズマによって真空容器内に置かれた基板を処理する。上記のアンテナは、真空容器の壁部を貫通して設けられた同軸型伝送路の内部導体を延長して真空容器内に突出させた部分として構成されると共に、基板に対して好ましくは垂直な位置関係となるように配置されている。同軸型伝送路におけるアンテナと反対側の端部には同軸型の可動式完全反射終端が設けられている。電磁波は、真空容器と可動式完全反射終端との間に設置された導波管・同軸型伝送路変換器に供給される。さらに上記のアンテナに対してはバイアス電圧を与える電源を備えている。
上記のプラズマ処理装置では、成膜チャンバである真空容器内のガス圧力は代表的に5Pa程度に保持され、この状態で導波管等、および同軸型伝送路を通して高周波電源からアンテナにマイクロ波領域等の電磁波が供給される。高周波の電磁波電力によってアンテナ上に強い電界が発生させられる。これによって真空容器内に導入された放電用ガスが放電状態にされ、プラズマが生成される。
第2のプラズマ処理装置(請求項2に対応)は、上記の構成において、好ましくは、基板の処理はスパッタ成膜処理であり、アンテナはターゲットとして兼用されることで特徴づけられる。この構成によって、アンテナはプラズマ生成用のエネルギを供給する手段であると同時に、基板に堆積させる材料で作ることによりターゲットとして用いることも可能となる。
第3のプラズマ処理装置(請求項3に対応)は、上記の構成において、好ましくは、同軸型伝送路が同一の電磁波伝送路(単一の導波管型電磁波伝送路)に複数個設置され、かつ、複数個の同軸型伝送路のそれぞれの内部導体の一部が前述したアンテナとして動作することで特徴づけられる。真空容器内に設置されかつ処理される対象である基板の面積が大きい場合には、1つのアンテナでは、アンテナの径に制限があるために十分に基板の全面に均一な膜を十分に成膜することができない。そこで、例えば円板状の基板の面積の大きさに応じて所要数の複数のアンテナを設ける構造が望ましい。また上記の同軸型伝送路は、上記導波管型電磁波伝送路のE面の中心線上に配置されており、かつ、その間隔が概ね(2n−1)λg/2=2(λg:導波管内におけるマイクロ波の管内波長、n:1以上の整数)である。
第4のプラズマ処理装置(請求項4に対応)は、上記の構成において、好ましくは、複数個の同軸型伝送路で、真空容器の内部に位置するアンテナがターゲット部材で電気的に接続されていることで特徴づけられる。電気的な接続の仕方は、棒状であっても円板状であってもよい。この構成では、高周波電源から供給される電磁波電力を複数のルートで供給することができるので、各伝送路の負担が軽減される。
第5のプラズマ処理装置(請求項5に対応)は、上記の構成において、好ましくは、アンテナはロッド状形態を有することで特徴づけられる。ロッド状のアンテナは基板の成膜面に対して好ましくは垂直になるような位置関係で設けられる。真空容器内で突出した状態で設けられるロッド形状のアンテナの長さは、用途に応じて任意に設定される。
第6のプラズマ処理装置(請求項6に対応)は、上記の構成において、好ましくは、アンテナは端部に板状ターゲット部を備えることを特徴とする。アンテナの先端部分に例えば円板状のターゲット部を別途の構成で設けることが可能である。基板の面積が大きい場合には、基板の成膜面の全面の均一な成膜を可能にするためには円板状ターゲット部を設けることが好ましい。
第7のプラズマ処理装置(請求項7に対応)は、上記の構成において、好ましくは、ターゲットとして機能する部分の少なくとも下側領域に誘電体が設けられることで特徴づけられる。複数のアンテナを電気的に接続する場合、あるいは円板状ターゲット部をアンテナ先端部に備える場合には、その周囲の特定箇所で効率的にプラズマを生成することが要求される。そこで、望ましくない箇所でのプラズマ発生を抑制するために上記誘電体が当該箇所に配置される。
第8のプラズマ処理装置(請求項8に対応)は、上記の構成において、好ましくは、内部導体とアンテナにその軸方向に貫通したガス流路を形成し、真空容器の内部空間への放電用ガスの供給に用いることで特徴づけられる。放電ガス圧力は広い範囲にわたることが望ましく、かつガス流が粘性流になることを想定すると、基板に向かって直接的に放電用ガスを吹き付けるような構成をさらに備えることが望ましい。
第9のプラズマ処理装置(請求項9に対応)は、上記の構成において、好ましくは、真空容器の壁部における内部導体の貫通部でのアンテナと上記の同軸型伝送路の間には同軸型共振器が設けられることを特徴とする。この構成によってアンテナには、高周波電源から供給された高周波電力に基づいて強い電界強度を生じさせることができる。
第10のプラズマ処理装置(請求項10に対応)は、上記の構成において、好ましくは、バイアス電圧を与える電源は、アンテナの材料に応じて直流電源または高周波電源であることで特徴づけられる。アンテナにバイアス電圧を与える電源は、ターゲットとしてのアンテナの材料に応じて決められる。アンテナが金属等の導電性物質である場合には直流電源であり、アンテナが誘電体であるときには高周波電源である。
第11のプラズマ処理装置(請求項11に対応)は、上記の構成において、好ましくは、同軸型伝送路に供給される電磁波の周波数は2.45GHzであることを特徴とする。
本発明によれば、真空容器内に設置したアンテナにマイクロ波等の電磁波の電力を供給し、放電開始が容易で、かつ電力利用効率に優れたプラズマ生成を実現し、スパッタ成膜を初めとするプラズマを利用した種々の表面処理を簡便かつ安価な装置で可能にするという主たる効果が発揮される。
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
本発明に係るプラズマ処理装置の利用目的としては、一般的に、スパッタ成膜装置、プラズマCVD装置、ドライエッチング装置、表面処理装置等を想定している。以下の実施形態の説明では具体的な利用目的としてスパッタ成膜装置を対象とする。しかし、本発明の特徴的構成は、比較的高いプロセス圧力において動作可能である低コストプラズマプロセス装置に適用され、応用目的はこの実施形態に限定されるものではない。
図1は本発明の第1実施形態に係るスパッタ成膜装置の概略的構成を示す。図1に示すスパッタ成膜装置は、排気装置11を備えた放電用真空容器12と、真空容器12内に導入する放電用ガス導入機構13と、真空容器12内の例えば天井部12aに配置される基板ホルダ14とを備えている。また基板ホルダ14には被処理基板15が固定状態で取り付けられている。真空容器12の図1中の下方壁部12bにはプラズマ生成用のアンテナ16が設置されている。アンテナ16を成す部材は全体として長形ロッド状であり、アンテナ16の先端部分は基板15に向かう方向に延びる状態で配置され、突出部分として形成されている。本実施形態では、アンテナ16の材質を被処理基板15上に堆積させる薄膜の材質と同じものとしている。これによってアンテナ16に成膜用ターゲットとしての機能も持たせている。
さらに図1では、アンテナ16に成膜用ターゲットとしての機能を持たせている。この場合において、アンテナとしての機能を逸脱しない限り、真空容器12の内部空間に突出した部分のみを基板15上に成膜される薄膜の材質と同じものにすることができる。
高周波電力供給装置は、マイクロ波領域等(通常、300MHz〜30GHz)の高周波を出力する高周波電源17、当該高周波を伝送する矩形導波管18、導波管・同軸型伝送路変換器19、矩形導波管18にほぼ直交する位置関係にある長形の同軸型伝送路(内部導体20とその周囲の外部導体から成る)から構成されている。矩形導波管18の図1中の右側端末部には導波管プランジャ21が配置されている。導波管プランジャ21は、図示しない外部駆動装置によってその位置が適切に移動・調整される。上記同軸型伝送路は、上記の内部導体20とその周囲外側に位置する外部導体の部分(下記の円形導波管部18a)とによって構成される。内部導体20における図1中の上側端部の部分は、上記のごとくアンテナ16となっている。内部導体20におけるアンテナ16と反対側の部分に対応する円形導波管部18aには他の同軸プランジャ22が設けられている。内部導体20は、真空容器12の壁部12bを貫通するように配置されている。真空容器12の壁部12bの貫通部分で、アンテナ16と内部導体20の間には同軸型共振器23が設けられる。同軸型共振器23の内部には誘電体24が充填されている。またプラズマ生成用のアンテナ16には、内部導体20の下端部を介して、バイアス電圧を与えるための直流電源(DC)25が接続されている。
次に上記構成を有するスパッタ成膜装置を動作させる手順を示す。
図1に示すスパッタ成膜装置を動作させるには、排気装置11を動作させて真空容器12の内部を10-3Pa程度まで排気し、放電用ガス導入機構13によって放電用ガスを導入する。真空容器12内のガス圧力は、放電用ガスの導入流量と排気装置11の排気速度により定まる。本実施形態に係るスパッタ成膜装置における典型的なガス圧力は5Pa程度である。所定のガス流量において所定の放電圧力を維持するために、排気装置11に排気速度を制御する機構を設けることは一般的に行われている。
次に本実施形態に係るスパッタ成膜装置におけるプラズマ生成機構に関して説明する。高周波電源17から発生した高周波電力(マイクロ波電力)は、高周波電源17に内蔵される整合器によってインピーダンス整合を行った後に、矩形導波管18の内部をTE10モードで伝搬し、導波管・同軸型伝送路変換器19によってTEMモードに変換され、内部導体20を経てプラズマ生成用アンテナ16に供給される。
矩形導波管18、導波管・同軸型伝送路変換器19からアンテナ16に至る内部導体20との間のインピーダンス整合は、矩形導波管18の端部に設けた導波管プランジャ21と、導波管・同軸型伝送路変換器19を貫通する内部導体20のうちのアンテナ16に対して反対側位置にある端部に設けた同軸型プランジャ22の調整によって行われる。導波管プランジャ21の作用は、導波管・同軸型伝送路変換器19によって矩形導波管18内に発生する定在波の強度を最小にすることである。同軸型プランジャ22の作用は、内部導体20でのマイクロ波電力がアンテナ16の方向にのみ伝搬させるための終端作用を持つと共に、アンテナ16および同軸型共振器23を含む内部導体での定在波比を調節することによりアンテナ16上に強い電界を発生させることにある。
なお本実施形態においては、アンテナ16に対して直流電源25から直流バイアス電圧を供給するように構成しているため、内部導体20と外部導体である円形導波管部18aとは絶縁を行う構造または機能を有している。応用目的によってはアンテナ16を接地電位にする場合もある。この場合には絶縁構造は必要とされない。
次に本実施形態に係るスパッタ成膜装置の動作手順を簡単に説明する。高周波電源17からアンテナ16に供給された高周波電力は、アンテナ16から真空容器12内に放射され、内部に導入された放電用ガスを電離させて放電を生じさせる。この放電によって真空容器12の内部にプラズマが生成される。このとき、アンテナバイアス用直流電源25によりアンテナ16に対して所要の電位を与えることにより、プラズマ中のイオンが電界によって加速され、アンテナ16に衝突してアンテナ表面の金属原子をスパッタする。このスパッタされた金属原子は、被処理基板15の表面に順次に堆積し、被処理基板15の表面に薄膜が堆積され、形成される。
なお通常の直流または高周波に基づく放電を利用したスパッタ成膜装置では、ターゲットの表面に強い直流電界が発生し、この電界でイオンが加速されるため、アンテナバイアス用直流電源25は必要としない。一方、本実施形態のようにマイクロ波を用いた放電では、ターゲットであるアンテナ16の表面に発生する直流電圧はプラズマ電位程度であり、アンテナ16をターゲットとしてスパッタするには不十分である。そこで、この実施形態の構成ではスパッタ成膜装置として用いるにはアンテナバイアス用の直流電源25が必須となる。
上記の構成は装置全体の構成を複雑にするようにも見えるが、次のような大きな効果を有している。
従来型のスパッタ成膜装置では、ターゲットに対するイオンの加速電圧は放電電力、放電時のガス種と圧力、真空容器の形状等に依存しており、加速電圧のみを独立に制御することができなかった。本実施形態の構成によれば、アンテナバイアス用直流電源25を動作させない場合のイオン加速電圧は、放電条件によらず0〜20V程度に維持される。この電圧は、ターゲットでのスパッタリング作用が発生する閾値と同程度以下であり、このためターゲットは実質的にスパッタされない。従って本実施形態によれば、イオン加速電圧をプラズマ密度と独立に制御することにより、プラズマ密度を一定としたまま成膜速度を制御することができる、およびイオン加速電圧を固定したまま成膜速度を制御することができる、といったように、成膜条件を自由かつ精密に制御でき、様々な特性を有する薄膜の形成を同一の装置で行うことができる。
さらに、この特徴的構成の応用として、プラズマCVD、表面処理等のプロセスに適用する際には、アンテナ16のスパッタリングをほぼ無視できるため、アンテナ材料の付着による被処理基板15の表面の汚染を防ぐことができる。
またスパッタ成膜を行う前に、被処理基板15の表面をプラズマ処理して原子層レベルの汚染を除去する必要が生ずる場合がある。従来は、この前処理と成膜を別の真空容器を用いて行っていた。本実施形態の構成を適用すれば、最初にアンテナバイアス直流電源25を動作させずに基板15の表面処理を行い、次に、アンテナバイアス用直流電源25を動作させてスパッタ成膜を行うことが可能となる。従って、従来では2個必要とされた真空容器を1個に減らすことができ、装置の簡便化、低価格化に大きな効果がある。
また、図1に示すスパッタ成膜装置におけるプラズマ生成機構において特徴的である点は、導波管・同軸型伝送路変換器19とアンテナ16の間に設けられた同軸型共振器23である。同軸型共振器23の軸方向の長さ“L”は、供給されるマイクロ波の管内波長(λg)の1/2以上であることが望ましい。しかし、外部導体の内径が管内波長(λg)の1/2以上である場合にはこの限りではない。
導波管・同軸型伝送路変換器19から同軸型共振器23に伝搬したマイクロ波は同軸型共振器23内にTEMモードの定在波を生成し、その結果、同軸型共振器23内の電流密度が大きくなる。同軸型共振器23内で電流最大となる点は、同軸型共振器23とアンテナ16の境界部26であり、境界部26からアンテナ16の表面に流れ出す電流によりアンテナ16の表面に強い電界が発生する。
真空容器12内にプラズマが生成されていない状況から放電を発生させるためには、アンテナ16の表面に強い電界が必要である。特に、ガス圧力が10Pa程度以上の場合には、放電開始に際して特に強い電界が必要となり、通常の方法でマイクロ波を供給するのみでは放電を発生させることは不可能であり、プラズマの生成のために強い電界、すなわち大きい電力が必要となる。
放電開始以前にアンテナ16に大きい電力を供給することは、マイクロ波伝送経路における電力損失による発熱、伝送経路内の強い電界による絶縁破壊とアーク放電の発生、プラズマ発生直後に必要以上の高密度プラズマが生成されることによる装置へのダメージ等、多くの問題点がある。従って、必要最小限の電力で放電を開始できることが、実用的なプラズマプロセス装置にとって重要である。
本実施形態による構成によれば、放電を開始させるための強い電界を生成するための問題点を、簡単な構造の同軸型共振器23を設けることによって解決している。これによって、小型かつ小電力の電源を用いた場合においても、安定してプラズマを生成することができる。
次に、第1実施形態に示した装置の概略の大きさを説明する。本実施形態の装置は、高周波電源の周波数として工業用周波数として指定されている2.45GHzの利用を想定して設計されている。従って、本実施形体に用いた矩形導波管18は2.45GHz用に設計されたものであり、代表的な寸法としては、E面幅100mm、H面幅50mmである。この矩形導波管18に装着する導波管・同軸型伝送路変換器19の内軸(内部導体20)の直径は、10mm程度であり、アンテナ16すなわちターゲットの直径もこれに従って10mm程度となる。本実施形態においては、同軸型共振器23の軸方向の長さLは20mmとしている。マイクロ波の波長は2.45GHzにおいては約12.2cmであるが、本実施形態における同軸共振器23は、内部に誘電体24としてアルミナ(比誘電率約9)が充填されているため、同軸型共振器23内の波長は約4cmとなる。この値は、前述したλgの1/2とほぼ等しいため、所要の強い電界強度を得るための共振器として動作する。
次に、本実施形態に示す装置をスパッタリング装置として動作させることによって得られる成膜プロセス上の特徴について述べる。本実施形態におけるアンテナ16はその直径がたかだか10mm程度であり、均一性よく成膜できる範囲は、動作圧力およびターゲット・基板間距離にも依存するが、アンテナ直径の数倍程度が限界である。しかしながら、本実施形態を適用した成膜プロセスにおいては、動作圧力を広い範囲で変化させることにより様々な特徴を持った薄膜を形成することができる。
本実施形態においては、アンテナ16の近くのプラズマ密度としては1012cm-3を得ることができ、アンテナ16に直流バイアスをかけることにより、アンテナ16の表面に入射するイオンの電流密度は、従来の平板マグネトロン放電の10倍程度に相当する100mA/cm-3を得ることができる。従って、アンテナ16の材質を成膜したい材料と同一にしてスパッタ用ターゲットとして用いることにより、高密度プラズマによる高イオン電流密度を利用したスパッタ成膜が可能となり、従来と異なる特徴を持つ薄膜を生成することができる。
例えば、アンテナ16の材質として金を用いた場合には、放電圧力を5Pa程度以下にすることで金薄膜の高速成膜が可能である。
また放電圧力を数10Paとすることにより、スパッタされた金原子がプラズマ中で高い確率でイオン化されるため、基板表面に形成された微細な孔、溝等の構造部の底部への成膜が可能となる。このような成膜手法は、イオン化スパッタ成膜技術として知られているが、従来は大電力の高周波マグネトロン放電または直流マグネトロン放電と高周波放電の組み合わせによる大がかりな装置を必要としている。本実施形態の装置をこのような成膜プロセスに適用することによって、従来よりも簡便かつ安価な装置によって、同等の成膜性能を得ることができる。
放電圧力をさらに高い数100Pa以上の領域とすると、スパッタされた金原子は微粒子となって基板に付着する。数100Pa程度の圧力においては、金原子は気相中での微粒子としての成長速度は遅く、基板に付着した後に、直径数10mm程度の微粒子状の構造を持った薄膜として成長する。さらに高い圧力においては、金原子は気相中で直径数100mm程度の微粒子に成長して基板に付着する。
上記のような微粒子または微粒子状の薄膜は、様々な波長の光を吸収するセンサ素子、大きな実効表面積による触媒作用の利用等の応用が期待されている。
また、本実施形態に係る装置と従来装置との大きな違いとして、従来装置ではプラズマを発生し維持するための外部磁場が必要なことが挙げられる。磁性薄膜を形成する際には、ターゲット材料として鉄、コバルト等の強磁性体を用いるが、従来のマグネトロン放電装置ではターゲットの裏面に磁石を設置するため、磁場がターゲットによって遮蔽されてしまい、プラズマ生成効率が低下する。従来は、この欠点を補うため強力な磁石を用いるが、この場合にも磁場がターゲットの表面近くに集中するため、ターゲットの利用効率が低下するという問題点があった。さらに強力な磁石をターゲット裏面に組み込む作業は、技術的な困難を伴ない、作業ミスによる事故発生の危険性も大きかった。
上記に対して、本実施形態の特徴的構成は、強磁性体ターゲットを用いたスパッタ成膜装置に用いることにより、上記の問題点を解決した磁性薄膜形成装置として用いることができる。
次に図2を参照して本発明の第2実施形態を説明する。図2において、図1に説明した要素と実質的に同一の要素には同一の符合を付している。第1実施形態に係る装置をスパッタリングによる成膜に応用する場合には、前述したようにアンテナ16の外径が制限されるため、被処理基板15の面積にも制約があり、大面積の基板に成膜することには不適切であった。
この第2実施形態では、全体装置としての構成は基本的に同じであり、さらにこの構成において、第1実施形態で説明したアンテナ16に関する部分と同じ構造の、ターゲットとしての機能を有するアンテナを複数本、例えば3本設置している。成膜速度分布はそれぞれのターゲット単独の場合の重ね合わせとなるため、より大面積の被処理基板15に対して均一性良く成膜することができる。その他の構成は第1実施形態と同じである。
それぞれのアンテナ16は、矩形導波管18の長さ方向に、一定の間隔を置いて設置されている。この構造によって、すべてのアンテナ16をプラズマ生成のために動作させることができる。また、3つのアンテナ16に対する電磁波の供給電力に偏りが出る場合には、導波管プランジャ21の位置を調整することによって修正することができる。
第2実施形態によれば、長方形の大面積の基板15に対し均一性の良好な成膜を行うことができる。また成膜中に基板15を移動させることよって走査動作を行わせ、より大面積の矩形基板または円形基板に対する成膜も可能である。
次に図3を参照して本発明の第3実施形態を説明する。図3において、図1に説明した要素と実質的に同一の要素には同一の符合を付している。この実施形態では、アンテナ16の終端に円板型のターゲット31を別要素としてまたは一体的に設けるようにしている。さらにターゲット31の裏面側に、放電を抑制しかつターゲット31の表面側領域および側面側領域に効率的にプラズマを生成するための誘電体製の円板32を装着した。円板32と、アンテナ16、ターゲット31、真空容器11の内壁面のそれぞれとの接触部は密接させられる。その他の構成は第1実施形態と同じである。
第3実施形態によれば、ターゲット31の裏面でのプラズマ生成を抑制することによって電力の利用効率を向上させ、ターゲット31の表面および側面のみに、効率良く高密度なプラズマを生成することができる。その結果、円形の大面積基板15に対して均一性の良好な成膜を行うことが可能になると同時に、基板15の表面以外の部分への堆積物の付着量を減量することができ、ターゲット利用効率の向上が望める。
次に図4を参照して本発明の第4実施形態を説明する。第4実施形態は第3実施形態の変形例である。この実施形態においては、アンテナ16の終端に円板型のターゲット31を設けると共に、さらにターゲット31の裏面および側面での放電を抑制してターゲット31の表面に効率的にプラズマを生成するための誘電体製の円板41を装着した。本実施形態によれば、円形の大面積基板15に対し均一性の良好な製膜が可能となる。
上記の第3実施形態との違いは、ターゲット31の側面のスパッタリングの有無に関するもののみである。ターゲット31の側面のスパッタリングは、被処理基板15上の成膜速度分布に影響があるため、使用目的に応じて第3実施形態または第4実施形態を選択して使用することができる。
図5を参照して本発明の第5実施形態を説明する。この実施形態においてはアンテナ16の終端にキャップ型のターゲット51を装着した。ターゲット51とアンテナ16とは密着させて設置することが望ましい。その他の構成は、第1実施形態と同じである。
本実施形態によれば、プラズマ生成状況に影響を与えずに、ターゲット部分の交換を容易に行うことができる。なお、図5においてはターゲット51の外径をアンテナ16の外径よりも大きくした例を示しているが、アンテナ16の外径を小さくして、ターゲット51の外径を円柱ロッド状の内部導体20の外径と等しくすることも可能である。
またターゲット51の材質として誘電体を用いた場合にも、アンテナ16で伝搬される電磁波によってターゲット51の表面にプラズマを生成することが可能である。なお誘電体ターゲットのスパッタリングを行うには、バイアス電圧を与える電源として高周波電源が用いられる。
図6を参照して本発明の第6実施形態を説明する。本実施形態では、前述したアンテナ16が2箇所に設置され、当該2つのアンテナ16の先端が金属製のターゲット61で接続されている。ターゲット61は棒状であっても、円盤状であっても良い。またターゲット61のうち被処理基板15に対向しない面と真空容器11との間の空間には、第3実施形態または第4実施形態の場合と同様に、誘電体製のブロック62が設置されている。その他の構成は、第1実施形態と実質的に同じである。
本実施形態によれば、単一のターゲット61に対して2箇所から電磁波を供給することができ、同軸型伝送路に負担を与えずに大きな電力を供給することができ、成膜速度の向上が可能である。またターゲット61上のプラズマ密度分布は、導波管プランジャ21の位置の調整によって制御される。
次に図7を参照して本発明の第7実施形態を説明する。本実施形態では、ターゲットであるロッド状の前述のアンテナ16に対して長形のターゲット71を設け、このターゲット71の周辺に、図7に示すように頂部に壁部を有する円筒形の被処理物72を配置するように構成される。これにより、被処理物72の内面に所定の材質の薄膜を形成することができる。ターゲット71の長さは、被処理物72の形状に合わせて自由に設定することができる。その他の構成については、第1実施形態の構成と同じである。
上記の各実施形態は、本発明に係るプラズマ処理装置をスパッタ成膜装置に応用した例を示したが、次には、CVD、表面改質等の被処理基板の表面処理に応用した実施形態を示す。
図8に本発明の第8の実施形態を示す。本実施形態においてはアンテナ16および内部導体20の軸方向に貫通したガス流路81を設け、このガス流路81を通して放電用ガス82の供給が行われるように構成している。その他の構成は、第1実施形態の構成と同じである。
本発明で想定している放電用ガスの圧力は広い範囲にわたっているが、第8実施形態においては真空容器11内のガス流が粘性流となるような圧力領域を想定している。粘性流領域における被処理基板上のプロセス速度分布はガスの流れに強く影響される。本実施形態によれば、放電用ガスを被処理基板15に向かって吹き付けることができるので、真空容器11の内壁の形状または他の実施形態におけるガス導入機構13の位置が真空容器11内のガスの流れに対する影響を最小限にとどめることができ、より均一性に優れた表面処理が可能となる。
図9に本発明の第9の実施形態を示す。この実施形態は、第8実施形態の変形例である。円盤型のアンテナ91の内部にガス分散空間92を設け、複数個のガス流路93からガスを放出することによって、第8実施形態の特徴を生かしたまま、より大面積の被処理基板15に対して均一性に優れた表面処理を可能としている。
上記において、実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎず、また数値および各構成要素の組成(材質)については例示にすぎない。従って本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
本発明は、基板処理チャンバの内部に容器壁部を通してロッド形状等のアンテナを配置し、このアンテナにマイクロ波等に基づく高周波電力を供給してその周辺領域に強く電界強度を発生させることにより放電用ガスを電離してプラズマを生成し、相対的に高い圧力状態で基板処理を可能にする装置に利用される。
本発明に係るプラズマ処理装置の第1実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第2実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第3実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第4実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第5実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第6実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第7実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第8実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係るプラズマ処理装置の第9実施形態を示す縦断面図である。
符号の説明
11 排気装置
12 真空容器
13 放電用ガス導入機構
14 基板ホルダ
15 被処理基板
16 アンテナ
17 高周波電源
18 矩形導波管
19 導波管・同軸型伝送路変換器
20 内部導体
21 導波管プランジャ
22 導波管プランジャ
23 同軸型共振器

Claims (11)

  1. 排気機構およびガス導入機構を有する真空容器の内部に設けられるアンテナと、このアンテナに電磁波伝送路を介して電磁波を供給する高周波電源とを備え、前記ガス導入機構により前記真空容器の内部に供給されたガスを前記アンテナに供給された前記電磁波による電力により電離してプラズマを生成し、このプラズマによって基板を処理するプラズマ処理装置において、
    前記アンテナは、前記真空容器の壁部を貫通して設けられた同軸型伝送路の内部導体を延長して前記真空容器内に突出させた部分として構成され、かつ前記基板に対して垂直な位置関係で配置され、
    前記同軸型伝送路における前記アンテナと反対側の端部には同軸型の可動式完全反射終端が設けられ、
    前記電磁波は、前記真空容器と前記可動式完全反射終端との間に設置された変換器に供給され、そして、
    前記アンテナに対してバイアス電圧を与える電源を備える、
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記基板の処理はスパッタ成膜処理であり、前記アンテナはターゲットとして兼用されることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記同軸型伝送路が同一の前記電磁波伝送路に複数個設置され、かつ、前記複数個の同軸型伝送路のそれぞれの内部導体の一部が前記アンテナとして動作することを特徴とする請求項1または2記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記複数個の同軸型伝送路で、前記真空容器の内部に位置するアンテナがターゲット部材で電気的に接続されていることを特徴とする請求項3記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記アンテナはロッド状形態を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記アンテナは端部に、前記基板に平行な板状ターゲット部を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  7. ターゲットとして機能する部分の少なくとも下側領域に誘電体が設けられることを特徴とする請求項4または6記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記内部導体および前記アンテナにその軸方向に貫通したガス流路を形成し、前記真空容器の内部空間への放電用ガスの供給に用いることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記真空容器の壁部における前記内部導体の貫通部での前記アンテナと前記同軸型伝送路の間には同軸型共振器が設けられることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  10. バイアス電圧を与える前記電源は、前記アンテナの材料に応じて直流電源または高周波電源であることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
  11. 前記同軸型伝送路に供給される電磁波の周波数は2.45GHzであることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
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