JP4265619B2 - 表示装置および表示装置の制御方法 - Google Patents

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本発明は、表示装置に関し、高精彩テレビジョンなどの大型表示素子の駆動に高速な大容量データ転送を必要とする表示装置に適用して好適なものである。
近年、テレビジョン、ノートブックコンピュータなどの機能向上は目覚しく、画面が大型化し、高分解能化および高精細化が進んでいる。特に、フラットパネルディスプレイを用いたデジタルハイビジョンなどでは、表示装置は大型である上に画素数が非常に多く、その駆動信号の周波数帯域は非常に広範である。
図9は、表示素子としてアクティブマトリックス型液晶表示体を用いた表示装置の典型的な構成を示すブロック図、図10はそのタイム図である。
図9に示すように、CPU1701は、本体部1719の指示に従って表示すべき画像データを生成し、画像データをビデオメモリ1702に書き込む。なお、本体部は1719、ここではテレビジョンにおけるチューナーや復調部を含む本体回路やDVDプレーヤ再生部など、コンピュータの入出力装置などを含む本体部を意味する。CPU1701は本体部1719の信号を受け、その画像信号や、JPEGやMPEGなどの圧縮画像や動画データからの伸張や演算により、表示すべき画像データを生成し、ビデオメモリ1702に蓄え、必要に応じて順次書き換え更新する。液晶コントローラ1703は、液晶表示に必要な各種タイミング、すなわちXドライバ1713のXクロック信号1715、水平同期信号1714、垂直同期信号1718を生成し、またビデオメモリ1702から表示すべき順序にそって画像データを読み出して、液晶表示体1708のドライバ(Xドライバ1713およびYドライバ1707)に送出する。ここで、Xドライバ1713は、液晶表示体1708の画素がn行m列で構成される場合、m段のXシフトレジスタ1704、mワードのラッチ1705およびm個のDA変換器1706から構成される。このm段のXシフトレジスタ1704、mワードのラッチ1705およびm個のDA変換器1706は、通常複数組に分割されて半導体集積回路上に集積され、液晶表示体1708の周囲に配置される。
液晶コントローラ1703は表示フレームの先頭の画素を読み出すとき、垂直同期信号1718を発生し、Yドライバ1707に送出する。このとき同時に液晶コントローラ1703は、液晶表示体1708の1行1列目の画素に表示するデータをビデオメモリ1702から読み出し、表示データ信号1716としてラッチ1705のデータ端子に送出する。ここで、表示データ信号1716は、画素毎にたとえばRGB各8ビットあって、それらは24本の伝送路を使って並列に24ビットの並列データとして伝送するか、または並直変換の後、24倍の伝送レートで伝送される。
Xシフトレジスタ1704は、図10に示すように、液晶コントローラ703が発生する水平同期信号1714をXクロック信号1715に同期して読み込み、第一列目の画像データをラッチするための信号X1ラッチ(図10(c))を発生する。この信号によって1行1列目の画素に表示されるデータがラッチ1705の1列目にラッチされる。引き続き、液晶コントローラ1703は、ビデオメモリ1702から次の画素に表示すべきデータを読み出し出力する。Xドライバ1713のXシフトレジスタ1704は水平同期信号1714を一つシフトさせ、第二列目の画像データをラッチするための信号X2ラッチ(図10(d))を発生させて、1行2列目の画像データをラッチする。
以下、Xシフトレジスタ1704は水平同期信号1714を順次シフトさせ、1行目に表示するデータを順次ラッチしていく。このような動作は、表示データ信号1716が画素毎に並列データとして複数の伝送路にて送られてくるときは、1回のXクロック毎に表示データが並列にラッチ1705に読み込まれ、またシリアルデータとして送られてくるときは、直並変換の後にラッチ1705に並列に読み込まれることは説明を要さないだろう。1行分のデータをラッチ1705が保存し終わると、次の水平同期信号1714(図10(a)および(h)、図10では(a)〜(f)と同図(g)〜(k)で横軸のタイムスケールが変わっていることに注意されたい。そのため同一信号である水平同期信号714は(a)に加え(h)が再掲されている。)が出力され、DA変換器1706はラッチ1705に保持されたデータをDA変換し、列電極1710のXi番目(1≦i≦m)に出力する。同時にYドライバ1707は1行目の行電極Y1に選択信号を出力する。
以下同様に、Yドライバ1707は、行電極1709のYj番目(1≦j≦n)に選択信号を水平同期信号1714が出る度に順次シフトしていく。
図9の一点鎖線1718内は液晶表示体1708のマトリックス配置された1画素部分を拡大した図である。アクティブスイッチ素子1711は行電極1709のYj番目が選択されると、列電極1710のXi番目に出力されたDA変換器1706の出力を画素電極1712に伝える。なお、DA変換器1706を液晶コントローラ側に一つ置いて、データ1716をアナログ信号で伝送することもできる。この場合は、ラッチ1705はアナログのサンプルアンドホールド回路となる。この方法はDA変換器の数を減らすことができ、従来多く用いられたが、DA変換器といっても最終的に画素電極1712に印加される電圧値が所定値になっていればよく、パルス幅変調などのデジタル回路が使用でき、アナログのサンプルアンドホールド回路が不要となるため、LSIの高密度化に伴い、ここで説明した方法が主流となってきている。
ただし、この方法では、データはデジタル信号で送られるため、信号線の数が非常に多くなり、例えば、8ビット×3原色の計24本が必要となる。また、1フレームの表示に必要な画像データの情報量は、この解像度(画素数)倍となる。
なお、行の右端の表示信号が液晶コントローラ1703から出力された後、次の行の左端の表示信号が出力されるまでの時間、また画面の最下行の画像データが出力し終わってから、次のフレームの最初の行の画像データが出力されるまでの時間は、(水平、垂直)ブランキング期間または帰線期間と呼ばれ、CRTでは0にできないが、液晶表示体では0でもよい。図10では、1画素分の水平帰線期間および1行分の垂直帰線期間をとった場合を例示している。
近年の表示体の大型化および高分解能化に伴って、液晶コントローラ1703より転送すべき画像データは速度はギガビット毎秒を超える。たとえば、ハイビジョンクラスの解像度が1920×1080の画素数の画面を毎秒60フレーム分だけ表示するとすれば、1920×1080×24×60≒2.986Gbps(bits per second)のデータ転送速度が必要となる。
また、表示されるデータも、マルチメディア時代に伴って、本体部1719に様々な機能を盛り込むことが多く、液晶表示体1708と本体部1719は着脱可能な状態に分離できることが望ましい。このような要請から実装基板は複数に分離され、その場合、図9の一転鎖線1717−1717’で分けられることが多い。必然的に本体部1719と液晶表示体1708との間の結線が長くなる。
また、液晶表示体1708の高分解能化に伴い、それらの線路の信号周波数が高くなり、接続が困難になってきている。また、表示画面そのものも大きくなり、たとえば100インチを超える画面の周辺に配置された液晶ドライバ(特にXドライバ1713)にギガビット毎秒を越えるデータを配信するのは事実上不可能であり、表示データを並列化し多数の線路を設けることで、各線路の伝送速度を下げる方法が取られる。しかしハイビジョンクラスになると、この線路数は非常に大きくなり、100を超える。
この問題を解決するために、高速データ伝送の方式として、たとえばLVDS(Low Voltage Differential Signaling)を表示ドライバの接続に使う(特許文献1および特許文献2)ことが提案されている。特許文献3および特許文献4等では、この方式でも十分な解決が得られないとして、新たな方法も提案されている。
特許第3086456号公報(欄44) 特許第3330359号公報(欄46) 特許第3349426号公報 特許第3349490号公報
しかしながら、最近の表示体の大型化の進展は目覚しく、これらの技術でも十分な性能を得られない。十分な対ノイズ特性(耐干渉性、与干渉性)を得るには、細心の設計と調整が要求される。また、LVDSでは、信号レベルが小さいため、必然的にデジタルICでアナログ信号を扱うことになり、消費電力が大きくなるという問題があった。
また、信号を精度よく伝送するためには、整合の取れたインピーダンス終端が必要であるが、インピーダンス終端が必要な線の数が多い上に伝送インピーダンスはせいぜい100オーム位なので、それらの終端抵抗に消費される電力が容認できないほどに大きくなってしまうという問題もあった。
さらに、図9の一点鎖線1717−1717’で実装基板を分けると、長い配線によって引き回された線路を通して高速で大量のデータを伝送させる必要がある。このため、線路からの放射電磁界が増えることとなり、他の電子装置あるいは自機器への電磁波妨害の要因となる。従来の信号線による信号伝送では、受電端での振幅レベルが規定されており、受電端で十分な品質を確保しても、信号の振幅レベルを下げることができない。すなわちEMI対策が困難になり、結果として機器デザインへの制約やコストアップを引き起こしている。また、送信側では、受電端の負荷に加え線路の浮遊容量も同時に駆動することになるため、信号伝達に余分なエネルギーを必要としている。すなわち、消費電力を増大させる結果となっている。
また、転送データの高速化に伴う配線数の増大は配線のための物理的スペースを要し、当然の事ながら機器のデザインに対し大きな制約を課すことになる。
特に、配線がヒンジ部などの可動部を通る場合は、可動部の折れ曲がり具合により特性インピーダンスが変化するため、状況によってインピーダンス不整合が生じ、折れ曲がり部での反射等により信号劣化を引き起こす。このため、伝送されるデータの速度が制限されたり、実装方法や部品の配置が制約を受けるという問題点があった。また、やり取りされる信号数は100本を越えるため、この接続を行うフレキシブル基板やコネクタのコストが高い上に接続信頼性も低いという欠点を有していた。
そこで、本発明は、上述のように種々の問題や制約を持つデータの高速度伝送の方法を従来にないまったく新しい方法で改善し、これらの従来の欠点や制約を除去し、低コストで信頼性の高い表示装置を実現することを目的とする。
本発明による表示装置は、表示データを生成する表示データ生成部と、前記表示データ生成部にて生成された表示データを表示する表示部とを有する表示装置であって、前記表示データ生成部は、前記表示データをN(Nは2以上の整数)組に分割し、前記表示データの各画素の画素データを画素毎にK(Kは2以上の整数)組のビットデータに分割し前記K個のシリアル信号を生成する分割手段と、前記分割手段にて生成された各々のシリアル信号に対して、それぞれが異なる符号を乗算し、前記乗算の結果の信号を出力する複数の乗算手段と、前記乗算手段にて出力された信号を電磁波信号に変換し、前記電磁波信号を送信する1個または前記N個の送信手段とを有し、前記表示部は、前記表示データを表示する表示手段と、前記送信手段にて送信された電磁波信号を受信する1個または前記N個の受信手段と、前記受信手段にて受信された電磁波信号と前記符号との相関を計算して、前記受信手段にて受信された電磁波信号を前記K個のシリアル信号に復元する1個または前記N個の復元手段と、前記復元手段にて復元されたシリアル信号を並列信号に復元し、前記復元された並列信号に基づき前記表示手段を駆動するN組の駆動手段とを有することを特徴とする
本発明のこの構成によれば、表示手段に伝送される表示データは符号分割多重され、電
磁波信号として伝送されるので、従来の有線による高速大量データ伝送に伴う種々の問題
を一気に排除できる。また、符号により拡散および多重するので伝送路が少なくて済み、
拡散符号を適当に選ぶことにより、無線周波数近くに信号のエネルギースペクトルを集中
させることが可能となり、電磁波による無線伝送が容易に実現可能となる。さらに、少な
い伝送線路数による伝送や、各々の伝送路に要求される周波数帯域の制限の緩和が可能に
なる。そのため、上記構成によって、信号の送受信の電磁波による無線化が可能となり、
信号は空間を伝播して伝わるため、フレキシブル基板やコネクタといった配線の必要がな
く、これらに起因するコスト高や信頼性の問題が無くなる。また、インピーダンスマッチ
ングのための終端や、データ伝送速度の高速化に伴い上昇する消費電力の問題も回避でき
る。また、配線の引き回しや部品配置の制約がなくなり、電子装置のデザインや使い勝手
を向上することができる。また、この電磁波による信号伝送は同一装置内の至近距離で行
われるため、この距離内での通信が確保できさえすれば良く、放射電磁波の強度を限界ま
で下げることが出きるので、EMI特性が本質的に改善され対策が容易になる。
本発明による表示装置の前記送信手段は、前記乗算手段にて出力された信号を合成し前記N個より少ない個数のシリアル信号に合成する合成手段と、前記合成手段にて合成された信号を所定の無線周波数に変調し、前記変調の結果の信号を出力する変調手段と、前記変調手段にて出力された信号を受けて電磁波を放射する送信アンテナとを有することを特徴とする。
本発明の上記構成によれば、表示データ信号は多重化され、Nより少ない数の変調手段およびアンテナ手段により送信されるため、変調手段やアンテナ手段の数が少なくて済み、また多重化された各チャネルの信号のばらつきのレベルを小さく抑えることが可能となり、装置の実現を容易にする。
本発明による表示装置の前記送信手段は、それぞれの前記乗算手段にて出力された信号を変調し所定の無線周波数に変調する複数の変調手段と、それぞれの前記複数の変調手段にて出力された信号を受けて電磁波を放射する複数の送信アンテナとを有することを特徴とする。
本発明の上記構成によれば、分割された表示データ信号は符号を乗算した後、合成することなく分割された信号毎に直接変調され、異なるアンテナから電磁波信号として放射され、信号の合成は空間にて行われるため、アナログ加算の必要な合成のための回路が不要となり、半導体集積回路による実現が容易になる。
本発明による表示装置の前記乗算手段にて出力された信号は、電磁界エネルギーを放射可能な無線周波数成分を有し、それぞれの前記乗算手段にて出力された信号を受けて電磁波を放射する複数の送信アンテナを有することを特徴とする。
本発明の上記構成によれば、乗算手段により乗算される符号に十分な無線周波エネルギーを含むものを用いているので、乗算手段に変調手段の機能を兼ねることが可能となり、信号を無線周波数に変調する変調手段が不要となり、回路構成を簡略化できる。
本発明による表示装置の前記表示手段は、マトリックス状に配置された画素を有し、線順次走査により表示データを表示することを特徴とする。
本発明の前記構成によれば、平面テレビジョンやノートブックコンピュータの表示など大型大容量の表示装置に実施が可能となる。
本発明による表示装置は、前記乗算手段に供給される符号を発生する第1の符号発生手段と、前記復元手段に供給され、前記乗算手段に供給される符号と同一の符号を発生する第2の符号発生手段とを有し、前記第1の符号発生手段と前記第2の符号発生手段とは同一のクロック信号にて同期が取られることを特徴とする。
本発明による上記構成によれば、受信側での拡散符号発生の同期のための信号を直接送信側から取得することが可能となる。このため、受信側で拡散符号発生の同期を取るための特別な回路が必要なくなり、同期捕捉を簡略化することができる。
本発明による表示装置の前記符号は、直交符号、位相がシフトされた同一のPN符号または位相がシフトされオフセットが加えられた同一のPN符号であることを特徴とする。
本発明の上記構成によれば、符号分割多重に使用する符号が直交符号の場合、各符号間の相関は完全に零に出来るため、多重化された画像信号から各データを完全に分離復元することが出来る。また、符号分割多重に使用する符号がPN系列の場合、同一符号を用いても、符号位相が異なれば、相関は非常に小さく出来るため、一つの符号を用いての多重化が可能となり、多重化された画像信号から各データを分離復元することが出来る。
以下、本発明の実施形態を図面を使って説明する。
図1は本発明による表示装置の実施例の要部を示す図である。なお、図1では、表示素子としてアクティブマトリックス型液晶表示体を用いた表示装置の典型的なブロック図を例示する。
図1に示すように、CPU101は、本体部131の指示に従って表示すべき画像データを生成し、ビデオメモリ102に書き込む。本体部131は、ここではテレビジョンにおけるチューナーや復調部を含む本体回路やDVDプレーヤ再生部など、コンピュータの入出力装置などを含む本体部を意味する。CPU101は、本体部131の信号を受け、その画像信号や、JPEGやMPEGなどの圧縮画像や動画データからの伸張や演算により表示すべき画像データを生成し、ビデオメモリ102に蓄え、必要に応じて順次書き換え更新する。液晶コントローラ103は、液晶表示に必要な各種タイミング、すなわちXドライバ113のXクロック信号115、水平同期信号114、垂直同期信号118を生成し、またビデオメモリ102から表示すべき順序に沿って表示データを読み出す。このとき、表示データはビデオメモリ102から画素毎にビット並列のシリアルデータとして読み出され、表示データ信号116として出力される。
ここで、本体部131側には、表示データの各ビットにそれぞれ対応した乗算回路119−1、119−2、・・・、119−Nが設けられ、各乗算回路119−1、119−2、・・・、119−Nには、拡散符号Ck(k=1、2、・・・、N)がそれぞれ供給される。そして、この表示データ信号116の各々のビットは、拡散符号Ck(k=1、2、・・・N)と乗算回路119−1、119−2、・・・、119−Nにてそれぞれ乗算され、加算回路120によりアナログ加算され、多重信号122として変調回路123により変調され、送信アンテナ125より電磁波(電波)信号として液晶表示体108側に送出される。
ここで、液晶表示体108側には、表示データの各ビットにそれぞれ対応した相関回路121−1、121−2、・・・、121−Nが設けられ、各相関回路121−1、121−2、・・・、121−Nには、拡散符号Ck(k=1、2、・・・、N)がそれぞれ供給される。そして、液晶表示体108側では、受信アンテナ126にて受信された電磁波信号を復調回路124により多重信号122に復調する。そして、復調された多重信号122は、送信側で乗算された拡散符号と同じ拡散符号Ck(k=1、2、・・・N)の相関が相関回路121−1、121−2、・・・、121−Nにてそれぞれ計算され、画素毎のビット並列のシリアルデータに復元され、ラッチ105に送出される。なお、多重信号122の復元は、整合フィルタを用いるなどの方法でも実現可能である。整合フィルタを用いた場合は、拡散符号との同期手順が簡略化できる。
ここで、拡散符号Ck(k=1、2、・・・N)はそれぞれチップ周期tcと呼ばれる時間単位で変化する時間関数であり、異なる拡散符号間で低い相関を持つような符号を選択して用いる。すなわち、tcを単位としてi番目のCkの値をCk(i)と書き、任意の2種の拡散符号Ck、Ck'をとり、以下のような計算を実行した場合、
R=ΣCk(i)Ck'(i)
すなわち、相関の計算を実行した場合(総和は1シンボル区間に渡り計算するものとする。)、kおよびk’が異なるときに、Rの絶対値がゼロに近い値を取るように拡散符号Ck、Ck'を設定する。なお、R=0となる場合は、これら2種の拡散符号Ck、Ck'は直交していると言う。直交している拡散符号Ck、Ck'を使用すると、受信側では、多重信号122が完全に分離できる。
Xドライバ113は、液晶表示体108の画素がn行m列で構成される場合、m段のXシフトレジスタ104、mワードのラッチ105およびm個のDA変換器106から構成される。このm段のXシフトレジスタ104、mワードのラッチ105およびm個のDA変換器106は、通常複数組に分割されて半導体集積回路上に集積され、液晶表示体108の周囲に配置される。液晶コントローラ103は、表示フレームの先頭の画素を読み出すとき、垂直同期信号118を発生しYドライバ107に送出する。このとき同時に、1行1列目の画素に表示するデータが相関回路121−1、121−2、・・・、121−Nにより画素毎の並列データとして復元され、ラッチ105にラッチされる。以下順次Xクロック信号115が入るごとに、Xシフトレジスタ104より発生されるラッチ105の読み込みクロックを列方向シフトしラッチしていく。(Xクロック信号115の発生方法は後述する。)
従来では、表示データ信号116は画素毎にたとえばRGB各8ビットあって、それらは24本の伝送路を使って並列に24ビットの並列データとして伝送するか、または並直変換の後、24倍の伝送レートで伝送されていた。
一方、本実施例によれば、表示データ信号116は多重信号122として符号多重化されて、電磁波信号として空間を伝搬する。もちろん、この例では、24ビット分をすべて一本に多重化しているが、例えば8ビットづつ多重化して3チャンネルとし、たとえば異なる周波数を用いて伝送しても良い。このような場合でも、電磁波信号の発生/復元の回路をそれほど大きせずに実現することが出来る。また、24ビットをすべて一本に多重化しても、表示データデータ信号116の各ビット線あたりの伝送レートは従来の24本の信号線を引いた場合と同じで、並直変換による多重化のように24倍に高くなるわけではないことに注意されたい。
図2は、本発明による表示装置の表示データ信号116の多重化およびその復元、すなわち図1の乗算回路119、加算回路120および相関回路121の部分の例をより詳細に説明する図であり、またXクロック信号115の発生方法も説明する。
図2において、液晶コントローラ103により読み出された表示データ信号116は画素毎にビット並列化されており、端子209に出力される。表示データ信号116のそれぞれのビットは、拡散符号発生回路201により発生される拡散符号Ck(k=1、2、・・・N)のそれぞれと各乗算回路202−1、202−2、202−Nにて乗算され、加算回路203によりアナログ的に加算され、多重信号214として変調回路216に送られ、送信アンテナ218より電磁波信号として液晶表示体108側に送出される。乗算回路202の入力はデジタルの2値であり、拡散符号Ckも2値であれば、乗算回路202は排他的論理和回路で構成できる。加算回路203の出力は多値となるため、アナログ加算が必要である。乗算回路202の出力論理1のとき、−1V、論理0のとき、1Vを対応させアナログ加算する。
液晶表示体108側では、送信アンテナ218から発信された電磁波による多重信号122を受信アンテナ219により受信し、復調回路217により多重信号が復元される。復元された多重信号は、拡散符号発生回路204によって発生された送信側で使用した拡散符号と同一の拡散符号Ck(k=1、2、・・・N)のそれぞれと各乗算回路206−1、206−2、206−Nによって乗算される。こられの信号は積分回路207−1、207−2、207−Nにより1シンボル区間に渡ってそれぞれ積分され、判定回路208−1、208−2、208−Nによってビット1または0がそれぞれ判定され、表示データ210として出力され、図1のラッチ105に送出される。
乗算回路206−1、206−2、206−Nには一方の入力が多値信号なのでもはや排他的論理和回路は使用できず、平衡変調回路のようなアナログ乗算回路が使用される。またこの部分では、AD変換後すべての処理をデジタル化して処理してもよい。
この実施例では、送信側で用いた拡散符号Ckは受信側でも同一の拡散符号Ckを同期して使用しないと、受信側ではデータを正しく復元できない。従来の拡散符号による多重化通信では、受信側で拡散符号発生の同期を取るための特別な回路を必要としたが、本施例のように、送受信端が至近距離にある場合は、同期のための信号は直接送信側からもらえばよい。このため、本実施例では、同一のチップクロック211を使用し、水平同期信号213により拡散符号発生回路201、204をリセットし、同期を取っている。このような構成をとることにより、同期捕捉が著しく簡略化できる。分周回路205は、チップクロック211を分周して、1シンボル区間毎に信号を発し、積分回路207−1、207−2、207−Nおよび判定回路208−1、208−2、208−Nをリセットする。この場合、分周回路205の出力212は1シンボル区間となるため、Xクロック信号105と同周期同位相となり、この信号をXクロック信号115として使用することが出来る。チップクロック211は、拡散符号の1チップに相当する周期のクロック信号であり、通常チップクロック211の周波数は高くなるので、チップクロック211を送らずに、液晶表示体108側でたとえば水平同期信号213を逓倍し、PLL等の手段で再生したり、またXクロック信号115のような画素毎のクロック信号を送って、受信側で逓倍し再生してもよい。
一点鎖線215−215’は本体131側と液晶表示体108体側を分離する境界で、この境界を通過する伝送線路は物理的な長さを要し、良好な伝送特性が求められるため、従来の技術では実施が困難であった。本実施例では、この境界を通過して伝送される線路はチップクロック信号211、水平同期信号213および垂直同期信号216の3本であり、それぞれの線路には高速性および広帯域が要求されない。また、最も高速広帯域が要求される表示データ信号116は電磁波によって伝送されるので、従来の高速データ伝送における様々な困難を除去することが可能となる。さらに、拡散符号により多重化し、伝送レートを上げることなく伝送が可能である。
図3は本発明の動作を簡略的に説明するタイム図である。同図(a)が送信側で多重化のプロセスを説明し、同図(b)で受信側での復元のプロセスを示している。ここでは簡単のために多重数を3として説明しているが、実際は拡散符号長を長くし、多重数をずっと大きく取る。なお、同図において、時間tbは1シンボルが伝送されるシンボル区間、時間tcがチップ周期であり、tb/tcを拡散率(SF:Spread Factor)という。また1/tcはチップ周波数である。
図3(a)のb1、b2、b3は、液晶コントローラ103によりビデオメモリ102より読み出された表示データである。C1、C2、C3は、拡散符号発生回路201により発生された拡散符号であり、それぞれb1、b2、b3に乗算回路202によって乗算され、b11、b22、b33を発生する。ここで、C1、C2、C3およびb1、b2、b3は、デジタルの2値信号として論理1および0をもって図示している。また、b11、b22、b33は、論理1のときアナログ値−1、論理0のときアナログ値1を対応させ、乗算をした結果である。bkとCkの排他的論理和をとり、その出力が論理1のときアナログ値−1、論理0のときアナログ値1を対応させると考えてもよい。b11、b22、b33は、加算回路203によりアナログ的に加算され、Sを出力する。すなわち、S=b11+b22+b33であり、この信号が多重信号214として変調回路216によって変調された後、送信アンテナ218を通じて液晶表示体108側に伝送される。
液晶表示体108側では、図3(b)に示すように、受信アンテナ219によって受信された信号を復調回路217により復調し、この復調された多重信号Sに送信側と同一の拡散符号C1、C2、C3を乗算回路206−1、206−2、206−Nによりそれぞれ乗算してSC1、SC2、SC3を生成し、積分回路207−1、207−2、207−Nにより時間tbに渡ってそれぞれ積分する。各々の積分結果も同図(b)内に示してある。判定回路208−1、208−2、208−Nは積分結果がスレッショルドレベルVt以上ならば論理0、Vt以下ならば論理1と判定することにより、元の表示データ信号116を復元できる。同図は、ノイズの全くない環境での模式的なものであるので、積分結果が±4となっているが、拡散符号の直交性が悪かったり、ノイズのある環境では、このように明確な弁別が出来ないので、スレッショルドレベルVtを適当に決めて弁別を行う。
ところで、拡散符号により多重化された信号1ビットは、1シンボル区間tbの時間で伝送される。これは従来の伝送線を複数用いて並列に表示データ信号116を伝送した場合の1信号線当たりの伝送と同じ速度である。従来例の説明で用いた1920×1080画素の液晶表示体108におけるRGBそれぞれ8ビット計24ビットを毎秒60フレーム分だけ送る場合を例にとり、24ビットを多重化すると、各ビットは、1920×1080×60≒124.4Mbpsの速度で伝送されることになるが、実際は多重化のためにSF倍に拡散されている。24ビットを多重化して送り、受信側で完全に分離するためには、少なくともSFは24以上必要である。このことを考慮すると、拡散のチップレートは上記のSF倍すなわち従来と同じ値の約3Gcps(chip per second)となり、何ら効果のないものと思われるかもしれない。拡散符号の直交性や精度を考慮すると、さらに高いcpsで送信する必要がある。しかしながら、このことは本実施例のように、表示データ信号116を電磁波により伝達するときには却って好都合である。チップレート選択の自由度が増して放射される電磁波の周波数をある程度高くすることができ、より電磁波としての伝送が容易になる。さらに、従来のようにすべてをシリアルデータとして伝送する場合に比較すると、本実施例では、伝送路に要求される帯域が狭くて良いので、設計はより容易である。すなわち従来例では、表示データ信号116は全画面黒または白の場合のDCから、ドットごとの市松模様などの場合の最高周波数(上記例では約1.5GHz)までの非常に広範な周波数帯域に渡り、一様な伝送特性が要求されるのに対し、本実施例の場合に要求される帯域は、高々チップ周波数を中心として上下にシンボル周波数程度の帯域に伝送に必要なエネルギーの大部分が集中するため、伝送線路に大きな比帯域を必要としない。このことは、伝送線路に要求される特性を著しく緩和し、実現を容易とする。
また、従来の例では、約3GHzの1周期内で1ビットが伝送されるため、シンボル間での干渉を受けやすく、さらに伝送路の曲がりやミスマッチなどによる反射などに対しての耐性が弱かった。一方、本実施例では、従来例に対して1ビットが送られる時間が従来例のSF倍長いために、従来例と同じ量の反射などによる妨害があっても、シンボル間干渉は著しく緩和される。また、符号多重の特性として、空間を伝播する際のマルチパスによるひずみは、RAKE手法などにより除去することも可能である。
以上述べたように、伝送路における符号のチップレートが、従来の全シリアル伝送の場合の転送クロック周波数より高くなったとしても、伝送路に要求される仕様は著しく緩和され、実現が容易になるのである。さらに、従来の例では、表示される表示内容が特定パターンのとき、表示データ信号1716に特定の周波数で非常に強いスペクトルを持つ場合がある。このことは、機器から発生する不要放射すなわちEMI規制の観点から非常に不利となるが、本実施例によれば、表示データ信号は拡散符号により常に拡散されているため、特定の周波数で強いスペクトルを生じることがなく、EMI対策の点からも大いに有利になるという効果もある。
また、従来のように、信号を有線線路によって伝送する場合は、信号は線路の浮遊容量とともに駆動される必要があり、信号の周波数が高くなるほど消費電力が増大するという本質的な問題があった。一方、本実施例では、信号は電磁波により空間を伝播するので、周波数が高いほど電磁波として放射しやすく、また受信側で受信できるレベルまで送信側の電力を減らすことができ、消費電力を著しく減らす効果がある。
図4は本発明にかかる他の実施例の要部を示す図であり、実施例1で図2に示した加算回路203、変調回路216および復調回路217の構成として別の方法を取る例を示す。また、チップクロックやXクロック信号の生成方法の別の例も示す。図4では、図2に示すブロックと同じ機能を持つものは同じ番号を付し、特に説明の必要がなければ説明を省略する。
図4において、表示データ信号116のそれぞれのビットに対応して送信アンテナ418−1、418−2、418−Nが設けられている。そして、送信アンテナ418−1、418−2、418−Nは、増幅器416−1、416−2、416−Nをそれぞれ介して、乗算回路202−1、202−2、202−Nにそれぞれ接続されている。
そして、各増幅器416−1、416−2、416−Nは乗算回路202−1、202−2、202−Nの信号をそれぞれ受けて増幅し、送信アンテナ418−1、418−2、418−Nにそれぞれ給電する。なお、増幅器416−1、416−2、416−Nには、受信側で必要なSN比を確保できる最小レベルまで送信電力を低減する機能を持たせることができる。受信側からの受信結果を元に送信レベル制御を行っても良い。また、乗算回路202−1、202−2、202−Nの出力駆動能力に余裕があれば、増幅器416−1、416−2、416−Nは省略し、送信アンテナ418−1、418−2、418−Nに直接給電しても良い。
また本実施例では、実施例1における変調回路216の位置に増幅器416−1、416−2、416−Nが配置されている。このように拡散符号の符号長を調整し、チップ周波数を所望の周波数帯となるよう設定して用いることにより、乗算回路202−1、202−2、202−Nに変調回路216の機能を兼ねることが可能である。このような回路構成をとった場合、乗算回路202−1、202−2、202−Nの出力信号の周波数スペクトルは、端子209に入力される表示データと拡散符号の周波数スペクトルの畳み込み積分となる。拡散符号をうまく選ぶと、チップ周波数の1/2を中心として、±シンボルレートの範囲にスペクトルが集中する電磁波信号を生成することが可能であり、回路の簡略化が出来る。
さらに、実施例1と比較すると、加算回路120が省略されているが、信号の加算は空間にて行われ、電磁波による多重信号403となる。この場合、各送信アンテナ418−1、418−2、418−Nはチップ周波数の波長に対して十分近づいている必要がある。定数の同じアンテナが至近距離にあると、互いに影響があるが、至近距離との通信に支障が出るほどの影響はない。各送信アンテナ418−1、418−2、418−Nにより送信された電磁波信号は空間にて加算され、多重信号403となり、受信アンテナ219にて受信される。増幅器417は受信アンテナ219により受信された信号を必要なレベルまで増幅し、乗算回路206−1、206−2、206−Nに伝え、実施例1と同様な動作により表示データ信号116を復元し端子210に出力する。
チップクロック211は符号発生回路201にクロックを供給し、拡散符号を発生させる。分周回路403はチップクロック211を分周して水平同期信号213も発生させ、この信号は有線にて液晶表示体108側に伝送される。水平同期信号213は表示データ信号116などに比較し十分周波数が低く、また1本分のみなので配線は容易である。液晶表示体108側では、PLL404により水平同期信号213を逓倍し、送信側で用いたチップクロック211と同位相同周波数のチップクロックを発生させ、符号発生回路204に送られ、受信側の拡散符号を発生する。チップクロック405はまた、分周回路205により分周され、Xクロック信号212を発生する。Xクロック信号212は、積分回路207のリセットにも使用される。
このような構成をとることにより、液晶表示体108側と本体131側を接続する線の本数を減らすことが可能であり、しかもその有線路にて伝送される信号は周波数が低いので実現が容易であり、かつ従来問題となった高速大量データ伝送における諸々の課題を一気に解決することが可能となる。
図5は本発明による表示装置のさらに他の実施例の要部のブロック図を示す図である。なお、図1と同じ番号が振られているブロックの機能は実施例1と同じため説明は省略する。
図5において、Xドライバ513はN組に組み分けされ、それぞれXシフトレジスタ543−1、・・・、543−N、ラッチ544−1、・・・、544−NおよびDA変換器545−1、・・・、545−Nで構成される。通常Xドライバ513、およびYドライバ107は複数に分割され、集積回路に収められ、縦続接続して使用される。N組への組分けは、このドライバ集積回路単位と考えてもよいし、一つのドライバ集積回路に複数の組が存在しても良い。Xドライバ513の各組には、相関回路541−1、・・・、541−Nおよび拡散符号発生回路542−1、・・・、542−Nが組毎に組み込まれている。Xドライバ513の各組には、それぞれ各組に固有の拡散符号セットSp=[Cpk](p=1、2、・・・N)が割り振られており、拡散符号発生回路542−、・・・、542−Nは、この割り振られた拡散符号セットを発生する。すなわち、p組目の拡散符号発生回路542−pは符号セットSpの各符号を発生する。各組の拡散符号セット間の相関は小さく設計する。また、符号セット内の各符号間の相関も小さく設計することは言うまでもない。どちらも完全に相関が0すなわち直交符号系を使用するのが理想的である。
以下説明のために、p組目(p=1、2、・・・N)のq列(q=1、2、・・・n/N)の表示データをDpqとする。Dpqは色や階調に関する情報を有し、すなわちRGB各8ビットづつのように複数ビットから構成される。各Dpqのk番目のビットをbkとする。
Xドライバ513側の拡散符号発生回路542−1、・・・、542−Nが自組に割り振られた符号セットのみ発生するのに対して、送信側の符号発生回路501は必要に応じて使用されるすべての拡散符号セットを発生する。液晶コントローラ103はビデオメモリ102から表示する表示データを読み出し、多重化回路503へ出力する。多重化回路503では、その表示データの表示される画素がどの組のXドライバ513によって駆動されるかに基づいて拡散符号セットを選択し、その拡散符号セットによって表示データ信号116を多重化して、多重信号122を発生する。すなわち、p組目のXドライバ513に送出される表示データ信号116は符号セットSpにより多重化する。信号の受信側すなわちXドライバ513の各組では、拡散符号は自分の組の拡散符号しか発生せず、他の組へ送出された表示データ信号116は復元できないので、正しく表示データ信号116の行き先が決定される。多重化回路503で発生された多重信号122は変調回路123により変調されて、送信アンテナ125より電磁波信号として液晶表示体108側に送信される。液晶表示体108側では、受信アンテナ126により該電磁波信号を受信し、復調回路124により多重信号を復元し、相関回路541−1、・・・、541−Nに配信される。受信アンテナ126および復調回路124は図6で後述するように、各組共通に使用してもよいし、組毎に専用の受信アンテナおよび復調回路を設けても良い。
画像の表示において、走査線間やフレーム間の相関は大きく、前回送信した表示データを更新する必要がない場合が多い。液晶コントローラ103は、1本前の走査線上の表示データと今回送出しようとしている表示データを比較し、表示データの異なる部分がある組へのみ表示データを送出する。液晶表示体108側では、相関回路541−1、・・・、541−Nが表示データを検出できなかった場合は、表示データに変更の必要がなかったと判断し、Xシフトレジスタ543−1、・・・、543−N、ラッチ544−、・・・、544−NおよびDA変換器545−1、・・・、545−Nの動作を停止し、出力を変更しない。
このようにして、更新の必要ない組への表示データ送出動作を停止できるので、機器の消費電力を大幅に減らすことが可能となる。すなわち、上記のような構成をとることにより、表示データの送り先は組毎に拡散符号によりアドレシングされるので、拡散符号を変えることにより、表示データの送り先を指定することが可能である。このため、表示データを書き換える必要がない組に対してはデータ送信を停止させることができ、低消費電力化が可能となる。組の数(すなわちN)は大きくするほど、表示データの送信/停止の制御がきめ細かく実行でき、消費電力化の効果も大きくなる。最もNを大きくした場合は、N=n(横方向の画素数)である。しかし、あまりNを大きくすると、符号長が長くなり多重化/復元の演算量が増加するというトレードオフがある。
表示データの送出順序はD11、D12、・・・D1N、D21、D22、・・・D2N、・・・のように左から右に画素毎に各ビットbk(k=1、2、・・w、wは画素のビット数)を多重化しても良いし、D11、D21、・・・DN1の各b1を多重化し、続いて各b2が多重化されるようにビット毎に多重化して送出して1画素目が終了した後、2画素目すなわちD22、D22、・・・DN2のb1を多重化し、続いてb2を多重化するようにしても良い。
この場合、前者の方法では、D11、D12、・・・D1Nを送出するときに使用する拡散符号セットはS1=[C1k](k=1、2、・・・w)であり、D21、D22、・・・D2Nが送出されるときに使用される拡散符号セットはS2=[C2k](k=1、2、・・・w)であるため、異なる拡散符号セットが同時に使用されることはない。これに対し、後者の方法では、組並列のビットシリアルで送出されるため、異なる複数の拡散符号セットが同時に使用される。後者では多くの場合、各符号セットにおける符号の数は1または2(各画素2ビットづつ並列に送る場合)でよい。このように、各組および各ビットは、拡散符号によってアドレスできるので、送出順序は任意に変更可能である。前者の方法では、ビデオメモリから読み出した表示データを並べ替え無しに送出できる利点はあるが、データ更新の必要のない組に対して無信号の期間が存在し、ビット転送レートが高く、また多くの拡散符号数が必要となる。後者の方法では、液晶コントローラ103が組毎の画素のデータを読み出し一旦蓄えてから、ビット毎に並べ替えて出力しなければならないが、ビット当たり転送速度を下げることができ、また必要な拡散符号数も少なくて良く、符号設計が容易である。後者の方法は、実施例5にさらに詳しく説明する。
図6は本発明によるさらに他の実施例を説明する図で、図5において、Xドライバ513、相関回路541−1、・・・、541−Nお、拡散符号発生回路542−1、・・・、542−N、受信アンテナ126および復調回路124の各組に相当する部分を図6の構成で置き換えることができる。なお、図6では1組のみ示している。
本実施例では、表示画像のフレーム間の相関を利用して表示データ信号116の転送を減らすために、液晶表示体108側に組毎にフレームメモリ643を置き、表示が静止しているときは、表示データ信号116の転送を行わず、フレームメモリ643に記憶されたデータを利用する。
以下、図5のXドライバ513等の部分を図6の構成で置き換えて説明する。
液晶コントローラ103はビデオメモリ102が書き換えられると、書き換えられたデータを表示する画素を持つ組に割り当てられた拡散符号セットを用いて多重化回路503にて多重化し、多重信号122を変調して液晶表示体108側に電磁波信号として送出する。液晶コントローラ103は、CPU101からのビデオメモリ102への制御(ビデオメモリ102のライトパルスやアドレスバス)を監視することにより、ビデオメモリ102がCPU101により書き換えられたことを検出できる。また、CPU101は、MPEGの伸張などでは、その圧縮伸張アルゴリズムからフレーム毎に書き換えが必要な部分が検出できる。CPU101は、このようにして検出できた書き換え部分を直接液晶コントローラ103に知らせてもよい。(図5では、このための信号経路は省略されている。)液晶コントローラ103が発生する垂直同期信号118および水平同期信号114に同期し、書き換えのあった画素の表示データのみを送出する。ビデオメモリ102に書き換えがある度に表示データを送出しても良いが、通常、CPU101のビデオメモリ102への書き換えの方が、液晶表示体108側で表示データを必要とするタイミングよりもずっと速いため、液晶表示体108が表示データを必要とする直前に、水平同期信号114および垂直同期信号118に同期して送出するほうが良い。また、拡散符号によるアドレッシングによりすべての画素をアドレスするには、非常に長い拡散符号が必要になる。このため、同期信号に同期してデータを送出し、例えば行アドレス、組内におけるX方向の画素アドレスなどは同期信号からのタイミングから算出することによって、指定すべきアドレスビット数を減らし、短い拡散符号での動作を可能とするのが良い。
液晶表示体108において内蔵された受信アンテナ126は、電磁波により送信された多重信号122を受信し、復調回路124により復調し、相関回路641へ送出する。相関回路641は、自組に割り当てられた拡散符号セットとの相関を計算し、自組に送出された表示データ信号116を復元し、フレームメモリ643に蓄える。液晶コントローラ103の発生するそのような表示データ信号116が送られてこない場合は、フレームメモリ643に蓄えられている前フレームの表示で使用された表示データを更新せずに、前回のデータが保存されている。コントローラ602は、端子603に入力されるチップクロック505、端子604、605にそれぞれ入力される水平同期信号114および垂直同期信号118に同期して、拡散符号発生回路642の同期を取るとともにタイミングを制御し、表示体動作に合わせラッチ644およびDA変換器645の制御を行う。
すなわち、ラッチ644はコントローラ602により出力されるタイミングに合わせてフレームメモリ643から次に表示すべき走査線上の表示データをフレームメモリ643から読み出して保持する。次の水平同期信号114が入力されると、コントローラ602は、DA変換器645を起動し、ラッチ644に保持されたデータに従って液晶表示体108に駆動電圧を出力し表示する。
以上本実施例では、前フレームで表示されたデータの保持にフレームメモリ643を用いて説明したが、表示体の画素毎のキャパシタンスなどによって画素自体にその保持機能がある場合は、フレームメモリ643を省略することも可能である。
また、受信アンテナ126および復調回路124は各1でなく、各組毎に配備することも可能である。このような構成をとれば復調回路124の出力を各組に配線により配信する必要がなくなり実装をより効率的に行うことが出来る。
本発明による上記構成によれば、表示データ信号116の送り先は拡散符号にアドレシングされているため、容易に書き換えの必要な組に対してのみ表示データ信号116の送出を行うことができ、表示装置の低消費電力化に著しい効果がある。
図7は本発明によるさらに他の実施例を示す図であり、表示データ信号の送出順序をより詳細に例示する。表示データ信号の送出の順序が、実施例3において後者の方法による場合に相当し、図7はその送信側の構成をより詳細に示す図である。
液晶コントローラ103は、まず液晶表示体108の表示データを送出しようとする行のD11の画素のデータをビデオメモリ102から読み出す。ビデオメモリ102から読み出されるデータは色および階調の情報を持つ複数ビットの情報である。この情報は並直変換回路701−1に送られ、並直変換によりシリアル信号に変換された後、PN符号発生回路704の発生する拡散符号C1と乗算回路702−1にて乗算され、変調回路703−1により変調され、送信アンテナ705−1より電磁波信号として送信される。
次に、液晶コントローラ103は、1tc遅れて液晶表示体108の表示データを送出しようとする行のD21の画素のデータをビデオメモリ102から読み出し、並直変換回路701−2に送る。並直変換回路701−2は、D21の画素の表示データをシリアル信号に変換し、該信号はその後乗算回路702−2によりPN符号発生回路704の発生する拡散符号C2と乗算され、変調回路703−2により変調され、送信アンテナ705−2より電磁波信号として送信される。
以下同様に、DN1の画素まで同様の動作を続け、さらにD12、D22、・・・DN2と続いて、DNM(ただし、M=n/N)で一行分のデータ送出が終了し、次の行の表示データ送信に続く。
PN符号発生回路704は、シフトレジスタと帰還回路706により構成される。帰還回路706は、シフトレジスタの適当な段の出力(タップ)の排他的論理和を取り、シフトレジスタの初段に帰還する。タップの取り方により、シフトレジスタに保持されるデータの組み合わせは、全ゼロを除く最大数(すなわちs段のシフトレジスタを用いたとき、2s−1)を取ることが出来る。
図7の実施例では、各拡散符号は同一のシフトレジスタから取られているので、これらの拡散符号は互いにtcの整数倍シフトしただけの同一のパターンである。このようにして発生された符号はM系列あるいはPN系列と呼ばれ、自己相関関数が同相(τ=0)のとき2s−1で、その他ではすべて−1となり、白色雑音に良く似た特性となることが知られている。本実施例のような構成によれば、使用される拡散符号は同一パターンで位相のみが異なる符号セットを使用するので、符号発生回路は1つでよい。しかも、PN符号はシフトレジスタにより発生されるため、シフトレジスタの各段から符号を取り出せば、位相の異なった符号セットを取り出すことが出来、回路が簡略化できる。
次に、図8のタイム図を用いて動作の概要を説明する。なお、同図の最下行には、以下の説明を容易にするためにチップクロック番号が付されている。
以下、時刻を参照する場合は、このチップクロック番号を用いて、例えば時刻チップクロック番号5の前縁を表す場合、tc5の前縁のように言う。図3の場合と同様に、図中tbは1シンボル期間、tcはチップクロック周期である。説明を容易にするために、拡散符号の符号長は7、多重数3の場合を例に説明するが、実際の実施においては、より長い符号を用い、多重数ももっと大きくするべきである。C1、C2、C3は拡散符号として使用される長さ7のPN系列であり、tcづつ位相がずれている。ここで、tb=7tcである。
液晶コントローラ103は、tc1が始まるまでにD11を読み込み、並直変換回路701−1にデータを送出する。並直変換回路701−1は、D11のビット1から順にシリアルデータとして出力する。図8のD11は、ビットb1からtb毎に出力していく様子を示している。すなわち、tc1からtc7でb1(この例ではb1=1)を、tc8からtc14でb2を(この例ではb2=0)、以下順に7tc毎に送出データを更新していく。
c1からtc7の間において、すなわち並直変換回路701−1がb1を送出している間に、液晶コントローラ103はD21を読み込み、並直変換回路701−2にデータを送出し、シリアルデータに変換する。D21は、tc8からすなわち2シンボル目から7tc毎にb1(この例ではb1=1)、b2(この例ではb2=0)、・・と出力されていく。同様に、D31の送出は3シンボル目、すなわちtc15から始まる。D21の並直変換が開始される前の1シンボル区間およびD31が並直変換される前の2シンボル区間は、何も送出しないnull期間である。
これらの信号はそれぞれ乗算回路702−1、702−2、702−3によって拡散符号C1、C2、C3が乗算され、C111、C221、C331が出力される。このときの乗算は先に述べたとおり、拡散符号および表示データの論理1にアナログ値−1、論理0にアナログ値1を対応させて行う。
図8において、D21の行より上の行は論理値で、またC111の行から下の行はアナログ値で表示している。また、送出データのないnull期間はアナログ値0が乗算される。Sは、C111、C221、C331を加算した多重信号で、図7においては、信号の加算は空間で行われるため、空間の電磁波の強さと考えればよい。
1、c2、c3は、それぞれC1、C2、C3の論理値表現をアナログ値表記に直したものである。多重信号Sは、C1、C2、C3との相関を計算するために、それぞれc1、c2、c3と乗算され、Sc1、Sc2、Sc3が計算される。ΣSc1、ΣSc2、ΣSc3は、その時点より7tc前までの積算値である。各tb期間の終わりのところ(図8ではハッチングを施してある)で強い相関を示し、受信したビットを判定できる。すなわち、正の大きな値のとき論理値0、負の大きな値のとき論理値1である。また、信号が送られないnullのときは、ほぼゼロの値となる。例えば、null801の部分では、積算値802は0となっている。このような拡散符号としてPN系列を使用するときは、チップ位相がずれたときに相関が完全にはゼロにならないため、多少の誤差を含む。従って、符号長を長めに取り、拡散率を上げるなどの対策が必要である。また、PN符号をほんの少しオフセットしてバランスを取ることで、直交性を確保する方法もある。この場合は、加算回路や受信側の相関回路および乗算回路が、オフセット分を正しく計算処理できるような性能が必要である。また、PN符号でなく、完全に直交性を持つ符号セットを使用することも可能である。
液晶コントローラ103は、表示データ信号116の更新が必要な組に対してのみ表示データ信号116を送出する。表示データ信号116の送信が必要でない組に対しては、nullを送信する。受信側では、nullが受信できれば、その組の表示データ信号116の更新は必要でないことが分かるので、各組の先頭の部分を受信することにより、更新の要不要を判定できる。更新の必要がない場合は、表示データは以前のものを使用し、必要無い回路の動作は停止する。このことにより、表示装置の消費電力を著しく低減できる。
本実施例では、ビデオメモリ102として、フレームメモリすなわち1画面分以上を記憶することを前提として説明しているが、NTSCなどのテレビ信号では、必ずしもフレームメモリは必要でない。このような場合でも、ビデオメモリとして、1〜2の走査線分のラインバッファメモリを持ち、更新が必要な部分を検出すれば、本実施例のように、必ずしも左から右への走査順序に従わない転送動作が可能であり、この場合、走査線間の相関を利用し不要な転送を省略できるので、表示装置の低電力化に効果がある。
以上述べたように、本発明によるこれらの上記構成によれば、表示装置において非常に高い周波数成分を含み、高速なデータ転送が必要な表示データの伝送におけるさまざまな困難を軽減できる。拡散符号により信号を多重化できるので、伝送に必要な線路数を減らすことが出来る。また、表示データに含まれる周波数帯域を狭くすることが可能であり、線路設計を容易にする。さらに、表示する画像の空間周波数に強いスペクトルピークが現れるような画像パターンの表示においても、表示データは拡散符号により周波数拡散されるため、特定の周波数に強いスペクトルピークが出現することがなく、EMI対策において著しい効果がある。さらに、拡散符号によりデータのアドレシングができるので、特別なアドレシングの手段無しにデータ送り先が指定できる。これによって、ビデオメモリから表示体へのデータ転送は表示が変化した時にのみ行うことを可能として、表示装置の消費電力低減に著しい効果がある。
本発明は大型のテレビジョンの表示装置を例として説明したが、前述の実施形態に限定されるものではなく、例えばノートブックコンピュータや携帯電話などの電子機器における表示体との接続等、幅広い用途に適用できる。
本発明の一実施例の要部を示すブロック図。 本発明の一実施例の多重化およびその復元回路部分を示すブロック図。 本発明の一実施例の動作を示すタイム図。 本発明の他の実施例の要部を示すブロック図。 本発明のさらに他の実施例の要部を示すブロック図。 本発明のさらに他の実施例の要部を示すブロック図。 本発明のさらに他の実施例の要部を示すブロック図。 本発明の一実施例のさらに他の動作を示すタイム図。 従来の液晶表示体を持つ表示装置を説明するブロック図。 従来の液晶表示体を持つ表示装置の動作を説明するタイム図。
符号の説明
131…本体、101…CPU、102…ビデオメモリ、103…液晶コントローラ、104,543−1,543−N…Xシフトレジスタ、105,544−1,544−N,644…ラッチ、106,545−1,545−N,645…DA変換器、107…Yドライバ、108…液晶表示体、109…行電極、110…列電極、113,513…Xドライバ、119−1,119−2,119−N,202−1,202−2,202−N,206−1,206−2,206−N,702−1,702−2,702−N…乗算回路、120,203…加算回路、121−1,121−2,121−N,541−1,541−N,641…相関回路、123,216,703−1,703−2,703−N…変調回路、124,217…復調回路、125,218,418−1,418−2,418−N,705−1,705−2,705−N…送信アンテナ、126,219…受信アンテナ、205,403…分周回路、207−1,207−2,207−N…積分回路、208−1,208−2,208−N…判定回路、108,708…液晶表示体、201,204,501,542−1,542−N,642…拡散符号発生回路、503…多重化回路、416−1,416−2,416−N,417…増幅器、404…PLL、602…コントローラ、643…フレームメモリ、701−1,701−2,701−N…並直変換回路、704…PN符号発生回路、706…帰還回路。

Claims (8)

  1. 表示データを生成する表示データ生成部と、前記表示データ生成部にて生成された表示データを表示する表示部とを有する表示装置であって、
    前記表示データ生成部は、
    前記表示データをN(Nは2以上の整数)組に分割し、前記表示データの各画素の画素データを画素毎にK(Kは2以上の整数)組のビットデータに分割し前記K個のシリアル信号を生成する分割手段と、
    前記分割手段にて生成された各々のシリアル信号に対して、それぞれが異なる符号を乗算し、前記乗算の結果の信号を出力する複数の乗算手段と、
    前記乗算手段にて出力された信号を電磁波信号に変換し、前記電磁波信号を送信する1個または前記N個の送信手段とを有し、
    前記表示部は、
    前記表示データを表示する表示手段と、
    前記送信手段にて送信された電磁波信号を受信する1個または前記N個の受信手段と、
    前記受信手段にて受信された電磁波信号と前記符号との相関を計算して、前記受信手段にて受信された電磁波信号を前記K個のシリアル信号に復元する1個または前記N個の復元手段と、
    前記復元手段にて復元されたシリアル信号を並列信号に復元し、前記復元された並列信号に基づき前記表示手段を駆動するN組の駆動手段とを有することを特徴とする表示装置。
  2. 前記送信手段は、
    前記乗算手段にて出力された信号を合成し前記N個より少ない個数のシリアル信号に合成する合成手段と、
    前記合成手段にて合成された信号を所定の無線周波数に変調し、前記変調の結果の信号を出力する変調手段と、
    前記変調手段にて出力された信号を受けて電磁波を放射する送信アンテナとを有することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記送信手段は、
    それぞれの前記乗算手段にて出力された信号を変調し所定の無線周波数に変調する複数の変調手段と、
    それぞれの前記変調手段にて出力された信号を受けて電磁波を放射する複数の送信アンテナとを有することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  4. 前記乗算手段にて出力された信号は、電磁界エネルギーを放射可能な無線周波数成分を有し、それぞれの前記乗算手段にて出力された信号を受けて電磁波を放射する複数の送信アンテナを有することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  5. 前記表示手段は、マトリックス状に配置された画素を有し、線順次走査により表示データを表示することを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の表示装置。
  6. 前記乗算手段に供給される符号を発生する第1の符号発生手段と、
    前記復元手段に供給され、前記乗算手段に供給される符号と同一の符号を発生する第2の符号発生手段とを有し、
    前記第1の符号発生手段と前記第2の符号発生手段とは同一のクロック信号にて同期が取られることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の表示装置。
  7. 前記符号は、直交符号、位相がシフトされた同一のPN符号または位相がシフトされオフセットが加えられた同一のPN符号であることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の表示装置。
  8. 表示データを表示する表示部を有する表示装置の制御方法であって、
    前記表示データを生成する表示データ生成工程と、
    前記表示データ生成工程にて生成された表示データをN(Nは2以上の整数)組に分割し、前記表示データの各画素の画素データを画素毎にK(Kは2以上の整数)組のビットデータに分割し前記K個のシリアル信号を生成する分割工程と、
    前記分割工程にて生成された各々のシリアル信号に対して、それぞれが異なる符号を乗算し、前記乗算の結果の信号を出力する乗算工程と、
    前記乗算工程にて出力された信号を電磁波信号に変換し、変換された前記電磁波信号を送信する送信工程と、
    前記送信工程にて送信された電磁波信号を受信する受信工程と、
    前記受信工程にて受信された電磁波信号と前記符号との相関を計算することにより、前記受信工程にて受信された電磁波信号を前記K個のシリアル信号に復元する復元工程と、
    前記復元工程にて復元されたシリアルを並列信号に復元し、前記復元された並列信号に基づき前記表示部を駆動する駆動工程と、
    前記駆動工程による駆動に基づいて、前記復元された並列信号を前記表示部に表示する表示工程とを有することを特徴とする表示装置の制御方法。
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