JP4263594B2 - 内視鏡クリップアプライヤー及び適用方法 - Google Patents

Description

発明の詳細な説明

背景技術
本発明は、一般に、外科用クリップのための適用装置(applier)に関する。特に、本発明は、クリップチャンネルの中に貯蔵されている複数のクリップを連続して供給することができる結紮クリップ(ligating clip)適用装置に関する。

腹腔鏡的、内視鏡的、及び他の最小限の侵襲的な外科的技術は、外科医に、体の比較的小さな入口部を通してかなり複雑な処置を行うことを可能にさせる。「腹腔鏡的(laparoscopic)」という用語は、腹腔の内部において実施する外科的処置のことを意味し、「内視鏡的(endoscopic)」という用語は、体のいずれかの部分において行うより一般的な処置のことを意味する。内視鏡的外科手術には、体腔を視覚的に検査し、拡大することができる装置である、内視鏡を用いることが含まれる。内視鏡は、体腔を保護している軟組織内の孔を通して延びるカニューレによって、体腔の中に挿入される。孔はトロカールによって形成され、そのトロカールカニューレ内でスライドしたり取り外したりできるように配された切断器具を有している。孔を形成した後、切断器具はトロカールカニューレから引き出すことができる。外科医は、トロカールカニューレ及び所望の体腔の中に開口部を設ける追加のトロカールカニューレの中を通して適合させることができる特別な医療器具を用いて、サージカル・サイトにて診断処置及び／又は治療処置を行うことができる。

最小限の侵襲的な外科的技術に関する既知の利点には、患者に与える外傷を減らし、外科的領域における感染の可能性を減らし、全体としての医療コストを低減できることが含まれる。従って、最小限の侵襲的な外科的技術は、医療処置により広く適用されている。

多くの外科的処理は、外科的プロセスの間に結紮すべき体の管を必要とする。例えば、多くの外科的処置は、血管（例えば静脈及び動脈）を切ることを必要とし、それらの管は、出血を減らすために、結紮することを必要とし得る。いくつかの場合に、外科医は、管を一時的に結紮して、外科的処置の間にサージカル・サイトに流れる出血を減らすことを希望する。他の場合に、外科医は、管をほぼ永久的に結紮することを希望する場合がある。

管の結紮は、結紮クリップを用いて管を閉じることによって行ったり、外科的縫合糸を用いて管を縫合することによって行ったりする。外科的縫合糸を用いて管を結紮することには、管を留めるために必要な結び目を形成するため、針及び縫合材料の複雑な操作が必要とされる。そのように複雑な操作は、特に、空間及び視認性が限られていることを特徴とする内視鏡の外科的処置では、時間がかかったり、実施が困難であったりする。対照的に、結紮クリップは、適用することが比較的容易で迅速である。従って、内視鏡的外科的処置において結紮クリップを用いることは、劇的に発展した。

結紮クリップは、対称的クリップ又は非対称的クリップのいずれかの幾何学的形状の構成に従って、及びそれらが製造されている材料に従って分類することができる。対称的クリップは、一般的に、クリップのレッグ部(leg)どうしの間で中央の長軸まわりで実質的に対象な、「Ｕ」字形状又は「Ｖ」字形状の金属製クリップである。対照的に、非対称的クリップは、対象軸を有さない。例えば、米国特許第４,８３４,０９６号（Ohら）は、高分子材料製の対称的クリップを開示しており、その第１のレッグ部材は第２のレッグ部材に係合して、クリップを所定の位置でロックするリップを有している。非対称的クリップは、対称的クリップを越えるいくつかの利点を有している。例えば、非対称的クリップは高分子材料によって形成されているので、非対称的クリップの口は対称的クリップの口よりも大きく開けることができる。これによって、外科医は、所望の管のまわりでより高い正確性でクリップを位置させることができる。更に、米国特許第４,８３４,０９６号に開示されている種類のクリップは、管にクリップをロッキングさせる前に、クリップを「接近させる(approximate)」と称されるプロセスである位置を変えることができ、又は管から取り除くことができる。

結紮クリップは、一般的にサージカルクリップ適用装置、結紮クリップ適用装置、又は止血クリップ適用装置と称される機械的デバイスを用いて、適用される。内視鏡外科的技術のために適合するサージカルクリップ適用装置は、内視鏡カニューレの中に挿入して体腔のサージカル・サイトにアクセスするのに適するシャフト、及び、サージカルクリップを保持するためにシャフトの遠位端に配されるジョー・アッセンブリを有する。使用の際に、クリップを所望の管に位置させ、一般にデバイスのハンドル内に配される機構を用いてジョーを動作させ、管のまわりでクリップを閉じさせる。

外科医が複数の対称的サージカルクリップを内視鏡的サージカル・サイトに供給することができるような、多くのクリップ適用装置のシステムが開発されている。一般に、これらのシステムは、デバイスのシャフト内にサージカルクリップ・チャンネルを提供し、そのシャフトの中を通してジョー・アッセンブリへ多くのサージカルクリップを分配供給する。例えば、米国特許第５,１００,４２０号及び同第５,６４５,５５１号（Greenら）は、内視鏡的サージカル・サイトに、複数の外科的クリップを分配供給し及び適用するデバイスを開示している。同様に、米国特許Ｒｅ３５,５２５号（Stefanchikら）は、ベントシステム付きの内視鏡的に複数の結紮クリップ適用装置を提供することを目的としている。米国特許第５,７００,２７１号（Whitfieldら）、公表された欧州特許第０４０９５６９号Ａ１及び欧州特許第０５９６４２９号Ｂ１は、他のクリップ適用装置の構成を提案している。

内視鏡技術が発展するにつれて、利用できる外科的装置において特定の不適当な事項が明らかになってきた。例えば、一般に管のまわりでクリップを閉じるために用いられる適用装置のジョーは、クリップに不均一な圧力を加え、「ハサミ運動(scissoring)」作用を生じ、管に損傷を与え得る。他の場合に、クリップがジョーの間に配される場合に適切な向きにならないことが生じたり、又は、適用の間に位置合わせ部から滑り出したりし得る。このことは、クリップの紛失や誤適用を生じ得る。更に他の場合には、適用装置が詰まったり、単にクリップの配置を単に誤ったりし得る。

更に、既存の複数クリップ適用装置システムは、対称的クリップ用に構成されており、非対称的クリップに特有の安全に関する構成上の問題にはあまり十分に適応してはいない。例えば、対称的クリップは、対向するチャンネルのクリップ・レッグ部の対向する表面を保持することによって、クリップ・ジョー内に保持され得る。対照的に、非対称的クリップは、閉じた場合に、そのクリップ・レッグ部が変形するので、対向するチャンネル内で容易に保持することができない。更に、管のところで対称的クリップを閉じる場合、クリップの対向するレッグ部は、管の両側に実質的に等しい圧力を適用する。対照的に、非対称的クリップの対向するレッグ部は、非対称的クリップを閉じる場合に、管の両側に異なる圧力を適用し得る。更に、米国特許第４,８３４,０９６号に開示されている種類のロッキング・非対称的クリップは、クリップのレッグ部の遠位端又はその近くに力が適用される場合に、最も良好に機能する。更に、米国特許第４,８３４,０９６号に開示されている種類の非対称的クリップは、クリップ・チャンネル内に保持する際に、圧縮下で配置する必要がある。従って、対称的クリップのための常套のクリップ前進機構は、非対称的クリップを信頼性よく前進させることは困難である。さらに、対称的クリップのために構成された常套のクリップ前進機構は、クリップを接近させる能力を提供することができない。

要するに、非対称的金属クリップ用に構成された常套のクリップ適用装置は、ある種の問題点を有しており、ポリマー系の非対称的クリップを分配供給するためには適合されていない。従って、管に対する損傷の可能性を最小化する方法で、一連のクリップを確実に分配供給することができる内視鏡クリップ適用装置を提供することが必要とされている。更に、非対称的ポリマー結紮クリップを分配供給することに適合する内視鏡クリップ適用装置の必要とされている。

発明の概要
本発明は、非対称的クリップを適用するためのジョー・アッセンブリを含む、シャフト・アッセンブリ内に含まれるクリップ・チャンネル内の複数の非対称的結紮クリップを保持することに適合する内視鏡クリップ適用装置を提供することによって、これら及びその他の必要の課題に取り組むものである。好ましい態様において、ジョー・アッセンブリはクリップ・チャンネルの遠位端に連絡しており、ハンドル・アッセンブリはクリップ・チャンネルの近位端に連絡している。クリップ・チャンネルに隣接して取り付けられるフィーダ・バーは、近位端と遠位端との間で動いてクリップ適用装置内でクリップを前進させ、及びクリップ・チャンネルからジョー・アッセンブリへクリップを送ることができる。更に、シャフト・アッセンブリは、近位端と遠位端との間で動くことができ、シャフト・アッセンブリ２０が遠位端の方へ動く場合に、ジョー・アッセンブリを閉じるためのカム表面を有している。ハンドル・アッセンブリのトリガは、フィーダ・バーを動作させて、クリップ・チャンネル内でクリップを前進させ、並びに、シャフト・アッセンブリを前進させて、ジョー・アッセンブリを閉じる。有利なことに、シャフト・アッセンブリは、その長軸まわりで回転することができる。

１つの要旨において、本発明は、結紮クリップと接触して、ジョー・アッセンブリ内でクリップを安定化させる、４つの独立した点を形成することに適合されているジョー・アッセンブリを有する内視鏡的外科的適用装置を提供する。従って、本発明は、カニューレを通して体腔の中へ挿入するために適する遠位端、及び、複数のクリップを保持するためのシャフト・アッセンブリ内に配されるクリップ・チャンネルを有する、シャフト・アッセンブリを有する内視鏡的外科クリップ適用装置を提供する。ジョー・アッセンブリは、シャフト・アッセンブリの遠位端から延びており、結紮クリップの第１の部分に係合するための第１のジョー・アーム、及び、結紮クリップの第２の部分に係合するための対向する第２のジョー・アームを有する第１のジョー部材を有し、第１及び第２のジョー・アームはそれぞれカム表面を有しており、並びに、結紮クリップの第３の部分に係合するための第３のジョー・アーム、及び、結紮クリップの第４の部分に係合するための対向する第４のジョー・アームを有する第２のジョー部材を有し、第３及び第４のジョー・アームはそれぞれカム表面を有している。動作アッセンブリは、クリップをクリップチャンネルからジョー・アッセンブリへ前進させる。

もう１つの要旨において、本発明は内視鏡クリップ適用装置を提供し、その内視鏡クリップ適用装置において、外側シャフト・アッセンブリのカム表面は、対応するジョー・アッセンブリのカム表面と共同して、ジョー・アッセンブリを閉じる。従って、本発明は、カニューレを通して体腔の中へ挿入するのに適する遠位端及び近位端を有すると共に、その遠位端に形成されている複数のカム表面を有する、外側シャフト・アッセンブリを有してなる内視鏡外科的クリップ適用装置を提供する。ジョー・アッセンブリは、シャフト・アッセンブリの遠位端から延びており、結紮クリップの第１の部分に係合するための第１のジョー・アーム、及び、結紮クリップの第２の部分に係合するための対向する第２のジョー・アームを有する第１のジョー部材を有している。第１及び第２のジョー・アームはそれぞれカム表面を有しており、第３及び第４のジョー・アームも同様である。複数のクリップを保持するのに適合しているクリップ・チャンネル、及び、クリップ・チャンネルからジョー・アッセンブリへクリップを送るためのフィーダ・バーが、外側シャフト・アッセンブリの中に含まれている。ジョー・アッセンブリを閉じるための動作アッセンブリは、外側シャフト・アッセンブリとジョー・アッセンブリとの間で相対的な動きを引き起こし、カム表面どうしの間での接触によってジョー・アッセンブリを閉じる。

更にもう１つの態様において、本発明は、管にクリップをロックする前に、ユーザーに外科的クリップを接近させる内視鏡外科的クリップ適用装置を提供する。従って、内視鏡外科的クリップ適用装置は、カニューレを通して体腔の中へ挿入するのに適する遠位端及び近位端を有する外側シャフト・アッセンブリを有している。クリップ・チャンネルは、複数のクリップを保持するために外側シャフト・アッセンブリ内に配されており、ジョー・アッセンブリは、クリップ・チャンネルの遠位端に連絡している。動作アッセンブリは、クリップ・チャンネルからジョー・アッセンブリの中へクリップを前進させるための第１の部分、及び、ジョー・アッセンブリを閉じさせる第２の部分を有する動作ストロークを実施するためのトリガを有している。そのトリガにはラチェット・アッセンブリが接続されており、そのラチェット・アッセンブリは、動作ストロークの第１の部分の間でのトリガの反転動作を防止しているが、動作ストロークの第２の部分の間でのトリガの反転動作は許容している。

添付図面を参照しながら、以下の詳細な説明を読むことによって、本発明の目的及び利点が理解されるであろう。
図１を参照すると、本発明の態様の一例である内視鏡クリップ適用装置は、ジョーアセンブリ９０を有するシャフトアセンブリ２０を遠位端側(distal end)に有しており、ハンドルアセンブリ１４０を近位端側(proximal end)に有している。ハンドルアセンブリ１４０は、固定グリップ１４２と、このクリップ適用装置を作動させるための可動式トリガ１４４とを有している。使用時には、例えばシャフトアセンブリ２０を内視鏡カニューレの中に通すことによって、ジョーアセンブリ９０をボディキャビティ内に位置させることができる。

図２ａは、本発明の態様の一例におけるシャフトアセンブリ２０及びジョーアセンブリ９０の斜視図であり、図２ｂ及び図２ｃはその分解組み立て図である。シャフトアセンブリ２０は円筒形状の外側シャフト部材２２を有しており、外側シャフト部材２２は２つの半円筒形状の外側シャフト部材２２ａ及び２２ｂから形成されていてよい。外側シャフト部材２２は、１つの筒状部材から形成されていてもよいし、又は四角形若しくは多角形の断面を有する形状に形成されていてもよいと理解されたい。外側シャフト部材２２は、シャフト部材２２ａ及び２２ｂの円筒形状表面から延びる近位端側フランジ２４ａ、２４ｂによって示される近位端側フランジ２４を有している。外側シャフト部材は、円筒形状表面に形成されているピンスロット２８ａ、２８ｂを更に有している。更に、外側シャフト部材２２ａ及び２２ｂの円筒形状表面は対向するチャンネル２６ａ、２６ｂを有しており、チャンネル２６ａ、２６ｂはシャフト部材２２を組み立てた場合に対向するスロットを規定する。外側シャフト部材２２は、好適な剛性を有する材料、例えば好適なポリマー又は金属材料によって形成することができる。

遠位端において、シャフト２２は円筒形状断面から実質的に四角形形状の断面へかけて先細りになっていてよい。（図１８に示す）カラー３２は、キースロット３０ａ、３０ｂに組み合って該カラー３２を外側シャフト部材２２に接続するキー３４ａ、３４ｂを有している。カラー３２は、実質的に四角形形状の断面を有しており、４つのカム表面３８ａ、３８ｂ、３８ｃ、３８ｄ及び対向するキー３６ａ、３６ｂをその遠位端に有することが好ましい。カラー３２は、好適な剛性を有する材料、例えば好適なポリマー又は金属材料によって形成することができる。

クリップ・フィード・アッセンブリ７０は、シャフト２２とカラー３２との間に配されている。クリップ・フィード・アッセンブリ７０はクリップ７８及びフィーダ・バー８０をハウジングするチャンネル７２を有しており、フィーダ・バー８０はチャンネル７２内で、適用装置１０の遠位端側へ向かってクリップを動かすためのシャフト２２の長手方向の軸に沿って動くことができる。チャンネル７２は、近位端側の近くにピンホール７４を有しており、そのベース部分の近くに複数のタブ７６を有している。チャンネル７２は、好適な剛性を有する材料、例えば好適なポリマー又は金属材料によって形成することができる。

フィーダ・バー８０はピン・スロット８２及び複数のタブ８４を有しており、これらはチャンネル７２内で、適用装置１０の遠位端へ向かってクリップ７８を動かす、クリップ前進要素としての機能を果たす。各タブ８４は、フィーダ・バー８０のボディ部の一部にスタンピング又はカッティングによって形成することができる。タブ８４は、タブ８４の遠位端側においてフィーダ・バー８０のボディ部に取り付けられた状態で残っている。各タブ８４は、クリップ・チャンネル７２の内側へ向いていてもよいし、曲げられていてもよい。タブ８４は実質的に均一な長さを有していてよい。その長さは、内視鏡クリップの長さ及び幾何学的形状によって、及び、フィーダ・バー８０が製造される材料の剛性によって決めることができる。タブ８４はクリップチャンネルの側面の頂部又は底部（若しくはその両者）の縁部(edge)に沿って配することができる。フィーダ・バー８２は、好適な剛性を有する材料、例えば好適なポリマー又は金属材料によって形成することができる。

シャフト・アッセンブリ２０はヨーク５０を更に有しており、ヨーク５０の一部はハンドル・アッセンブリ１４０内に配されており、長手方向の動きをフィーダ・バー８０及び外側シャフト２２に変換する。フィーダ・バー８０は、ヨーク５０の内側遠位端５７に隣接して配されるタブ８６を有している（図１５ｃ）。ヨークのボディ部５６の一部はフィーダ・バー８０の長さの一部に沿って延びており、ヨーク５０をフィーダ・バー８０に接続した場合に、ピンスロット８２に位置合わせされるスロット５８を有している。ヨーク５０は更に、その近位端にフランジ５２及びピン５４を有している。ヨーク５０は、好適な剛性を有する材料、例えば好適なポリマー又は金属材料によって形成することができる。ヨーク５０のボディ部５６の中にはフィーダ・スプリング６０が配されており、フィーダ・バー８０をヨーク５０の遠位端へ向かって付勢する（又は押圧する）。フランジ５２とノブ４０側のフランジ４２との間にはチューブ・スプリング６２が配されており、ヨーク５０をシャフト・アッセンブリの近位端へ向かって付勢する。ノブ４０内にはノブ・スプリング６４が配されており、外側シャフト２２を近位端の方向へ付勢する。

クリップ・チャンネル７２の遠位端にはジョー・アッセンブリ９０が接続されている。ジョー・アッセンブリ９０は、ブリッジ部材１０４によって連絡された第１のレッグ部９４と第２のレッグ部９９とを有している。第１のレッグ部９４は第１のカム表面９６及び第１のジョー・アーム９８を有しており、第２のレッグ部９９は第２のカム表面１００及び第２のジョー・アーム１０２を有している。ブリッジ部材１０４はスロット１０６を有しており、第１のジョー部材９２をチャンネル７２に接続させるための常套のファスナー手段（例えば、リベット、ピン、スクリュー、タブ等）を受ける。ジョー・アッセンブリ９０は、ブリッジ部材１２４によって連絡された第３のレッグ部１１２と第４のレッグ部１１８とを有する第２のジョー部材１１０を更に有している。第３のレッグ部１１２は第３のカム表面１１４及び第３のジョー・アーム１１６を有しており、第４のレッグ部１１８は第４のカム表面１２０及び第４のジョー・アーム１２２を有している。ブリッジ部材１２４はスロット１２６を有しており、第２のジョー部材１１０をチャンネル７２に接続させるための常套のファスナー手段（例えば、リベット、ピン、スクリュー、タブ等）を受ける。ジョー・アッセンブリ９０は、第１のジョー・アーム９８及び第３のジョー・アーム１１６の上でクリップするのに適合する第１のガイド１３０と、第２のジョー・アーム１０２及び第４のジョー・アーム１２２の上でクリップするに適合する第２のガイド１３２とを更に有している。ジョー・アッセンブリ９０は、好適な剛性を有する材料、例えば好適なポリマー又は金属材料によって形成することができる。

図３ａ及び３ｂは、本発明のクリップ適用装置の組み立てたシャフト・アッセンブリ２０の断面図である。組み立てた場合、ジョー・アッセンブリ９０、クリップ・フィード・アッセンブリ７０及びヨーク５０は本明細書に記載するように接続されており、外側シャフト２２を通って延びている。ノブ４０はシャフト２２の外側に設けられており、常套のファスナー手段（例えば、ピン、リベット、スクリュー、接着剤等）を用いて固定されている。チャンネル７２内のピンホール７４を通り及びノブ４０を通って延びるピン４６は、チャンネル７２をノブ４０に対して固定した位置に保持する。明確にするため、図３ａは１つのクリップ７８を有するクリップ・チャンネル７２を示しているが、クリップ・チャンネル７２には複数（例えば、２〜１００個）のクリップが装填され得ると理解されたい。シャフト２２の直径は、シャフト２２が体腔に入るために通過する必要があるカニューレの直径によって決められる。既存の多くの外科的処置では、約１０ミリメートルの寸法の内側直径を有するカニューレが用いられる。従って、本発明の１つの態様では、シャフト２２は１０ミリメートルよりもわずかに小さい外側直径を有している。もう１つの態様では、シャフト２２を５ミリメートルの直径を有するカニューレの中に適合する寸法とすることができる。しかしながら、シャフト２２の直径は本発明ではあまり重要な事項ではなく、所望に応じてその他のいずれかの直径を採用することもできる。

図４及び５を参照すると、ハンドル・アッセンブリ１４０は固定グリップ１４２を有しており、そのグリップ１４２は２つの実質的に対称な部分１４２ａ、１４２ｂに形成されている。トリガ１４４は、固定グリップ１４２に対して、転心(pivot point)１４６まわりで旋回できるように取り付けられている。トリガ１４４は溝付きの爪部１４８を有しており、これはフランジ５２に当たって、転心１４６まわりでのトリガ１４４の回転運動を、固定グリップ１４２に対してヨーク５０を遠位端の向きへの直線的運動に変換する。溝付きの爪部１４８は、ヨーク５０のピン５４も受ける。このようなアレンジメントによって、ユーザーは、必要な場合に、ヨーク５０を近位端の方へ押し付けて、安全機構を設けることができる。固定グリップ１４２は、ノブ４０のフランジ４２を固定するリム１５０を有しており、従って、ノブ４０及びチャンネル７２は、固定グリップ１４２に対して、長手方向に実質的に固定された状態で保持される。シャフト・アッセンブリ２０の全体はその長軸まわりで回転することができ、ノブ４０はシャフト・アッセンブリ２０の回転を容易にするフィン４４を有している。

トリガ１４４の後部からはラチェット・キー１５２が延びており、これはラチェット・ガイド１５４に接触しており、作動ストロークの一部を通って、トリガ１４４が後退する動作を防止する。フィーダ・バー８０が前方へ動いて、クリップチャンネル７２内のクリップを前進させる（従って、フィード・ストロークの）際に、ラチェット・ガイド１５４の歯付きの表面部分はトリガの爪部１４８が動き得る動作の範囲に対応している。ラチェット・ガイド１５４の滑らかな表面部分は、ジョー・アッセンブリ９０を閉じる動作ストロークの一部の間に、トリガの爪部１４８が動き得る動作の範囲に対応している。デバイスを動作させる場合、ラチェット表面部分から滑らかな表面部分へのラチェット・キーの変位によって、ユーザーにフィード・ストロークが完了して、クリップはジョー・アッセンブリ９０へ送られたことを触知できるフィードバックがもたらされる。更に、滑らかな表面部分によってユーザーはクリップに接近することができる。

クリップ適用装置の１つの態様例の基本的構成について、図１−５を参照して説明した。図６−２４を参照しながら、デバイスの操作及び構成要素の相互作用について、以下に説明する。

図６は、デバイスを動作させていない状態のクリップ適用装置１０の近位端側の一部破断側面図である。図６を参照すると、ヨーク５０は、チューブ・スプリング６２によって最も近位端側の状態に押し付けられている。動作させていない状態では、ジョー９０は、図１に示しているように、部分的に開いている。トリガ１４４及びヨーク５０は、これらの組合せで、クリップ・フィード・アッセンブリ７０及びジョー・アッセンブリ９０を動作させるための動作アッセンブリと考えることができる。

図７は、デバイスが部分的に動作状態になったクリップ適用装置１０の近位端側の一部破断側面図である。ヨーク５０の前進動作によって、チューブ・スプリング６２は圧縮された状態になる。１つの態様において、フィーダ・スプリング６０のバネ係数は、フィーダ・バー８０を前進させるのに必要とされる力の程度よりも高い。従って、フィーダ・スプリング６０は、フィード・ストロークの間では、一体の物質の部分として有効に作動する。

本発明の１つの要旨によれば、トリガ１４４のストロークの第１の部分は、固定チャンネル７２に対してヨーク５０及びフィーダ・バー８０を前進させる１回のフィード・ストロークである。フィーダ・バー８０が前進すると、チャンネル７２の中で、タブ８４がクリップ７８に係合して、クリップ７８を適用装置１０の遠位端側へ向かって前進させる。最も遠位端側のクリップ７８はジョー・アッセンブリ９０の中へ送られる。図８−１０は、フィード・ストロークの間において最も遠位端側の位置への前進を示すクリップ・フィーダ・アッセンブリの一部破断側面図である。説明の理解が容易なように、図８−１０では、フィーダ・バー８０の遠位端側は破断している。図８は、フィード・ストロークの開始時のようすをしめしており、そこではフィーダ・バー８０のタブ８４を、チャンネル７２内に配されたクリップ７８のボス７９ａに接触させている。図９において、トリガ１４４が更に作動して、フィーダ・バー８０が遠位端側の方へ動かされ、それによってクリップ７８がチャンネル７２の遠位端側へ前進している。図１０において、フィーダ・バー８０は、チャンネル７２において最も遠位端側の位置に前進したクリップ７８を有している。説明の理解が容易なように、図８−１０は、適用装置１０の遠位端側の方へ１個のクリップ７８を前進させることを説明しているが、クリップ・チャンネル７２には複数（例えば、２〜１００個）のクリップを装填することができ、それぞれがフィーダ・バー８０のタブ８４によって前進させられると理解されたい。１つの態様において、チャンネル７２は２０個のクリップを保持する。

フィード・ストロークの間に、最も遠位端側のクリップはチャンネル７２からジョー・アッセンブリ９０へ送られる。１つの要旨において、フィーダ・バー８０及びクリップ・チャンネル７２は、最も遠位端側のクリップをジョー・アッセンブリ９０内へ送るように特に適合した構造を有している。例示する態様では、フィーダ・バー８０及びクリップ・チャンネル７２の遠位端は、最も遠位端側のクリップをジョー・アッセンブリ９０内へ送るように適合した構造的特徴を有している。図１９を参照すると、フィーダ・バー８０の遠位端は、最も遠位端側のクリップの後部の中央付近に接触して、クリップをジョー・アッセンブリ９０の中へ押すことに適合したフィーダ・タブ８８を有している。更に、フィーダ・バー８０は、リターン・ストロークの間に、クリップの後部がフィーダ・タブ８８に接触する位置にあるように、最も遠位端側のクリップの後部を回転させるフット・メンバ８９を有している。クリップを受けるジョー・アッセンブリの内側表面は、チャンネル７２と実質的に同じ幅を有しており、チャンネル７２とジョー・アッセンブリ９０との間で滑らかな移行部(transition)を提供する。

図２０を参照すると、チャンネル７２の遠位端は、フィーダ・バー８０のフット・メンバ８９がリターン・ストロークの間にクリップを回転させ、それによってクリップの回転を制限する場合に、最も遠位端側のクリップ７８のボスを捕捉するタブ７１を有している。更に、対向するリブ７３ａ、７３ｂは（横方向について）、クリップの後部をフィーダ・タブ８８に接触する位置とするように、最も遠位端側のクリップの後部のセンタリングを容易にする。チャンネル７２の遠位端は上側タブ７７ａ及び下側タブ７７ｂを有しており、クリップ７８をジョー・アッセンブリ９０の中へ移すことを促進する表面を提供する。更に、対向するタブ７５ａ、７５ｂは、クリップ７８をジョー・アッセンブリ９０の中へ案内し、クリップがジョー・アッセンブリ９０の中にある場合に、クリップ７８の後部の横方向の動きを抑制する作用を果たす。図２０は、フィーダ・バー８０のリターン・ストロークの間に、遠位端の方へクリップ７８が滑ることを防止するタブ７６と、ジョー部材をクリップ・チャンネル７２に取り付けるためのタブ７９ａ−ｄとを示している。

もう１つの要旨によれば、適用装置１０は、トリガを更に動作させると、ジョー・アッセンブリ９０内に配されているクリップ７８を開かせる作用をするように構成されている。クリップ７８は、チャンネル７２の中を圧縮された形態で送られ、それによってシャフト・アッセンブリ２２に必要とされる直径を小さくする。最も遠位端側のクリップ７８は、同じ圧縮された形態でジョー・アッセンブリ９０の中へ送られる。図１２に示すように、フック９８、１０２、１１６、１２２は、ジョー・アッセンブリ９０内でのクリップ７８の前方への動きを制限する。従って、フィーダ・バー８０のフィーダ・タブ８８を介してクリップ７８の後部に更に圧力が適用されると、その力はクリップ７８の脚部を介して変換され、それによってジョー・アッセンブリ９０（及びその中に入っているクリップ７８）をより幅広く拡がらせる。ジョー・アッセンブリ９０の幅は、カラー３４のカム表面３８ａ−３８ｄによって制限することができる。

フィード・ストロークの完了に続いて、トリガ１４４を更に動かすことによって、ジョー・アッセンブリ９０が作動する。図１１は、十分に動作させた状態のデバイスを有するクリップ適用装置１０の近位端側の一部破断側面図である。ピン４６はシャフト部材２２内のチャンネル２６を有する隙間内に常に位置する。ハンドルボディ部１４２内のリブ１４９はトリガ１４４の爪部１４８の前方への動きを規制し、従って、ヨーク５０の前方への動きを規制する。

図１２−１４は、適用装置１０の遠位端の斜視図を示して、ジョー・アッセンブリ９０が閉じられる状態を説明するものである。最初に図１２を参照すると、ストロークのフィード部分の完了に続いて、開いた形態にあるクリップ７８がジョー・アッセンブリ９０の中に位置している。本発明のもう１つの要旨によれば、トリガ１４４のストロークの２番目の部分にてジョー・アッセンブリ９０が閉じられる。特に、図１３−１４を参照すると、ストロークの２番目の部分は、固定グリップ１４２、ノブ４０及びクリップ・チャンネル７２に対して遠位端の向きに外側シャフト２２を動かす。外側シャフト２２及びカラー３４が遠位端側へ動く際に、カラー３４のカム表面３８ａ−３８ｄはカム表面９６、１００、１１４、１２０に当たり、ジョー・アッセンブリ９０を閉じる。４つの独立したカムを用いることによって、ジョー・アッセンブリ９０が閉じる際のハサミ運動様の動きが低減される。

ジョー・アッセンブリ９０を閉じる際、フィーダ・バー８０のフィーダ・タブ８８は、クリップ７８の後部に接触した状態で残る。ジョー・アッセンブリを閉じると、クリップ７８の後部を近位端の方へ押しやることになり、それによってジョー・アッセンブリ９０内においてフィーダ・タブ８８とクリップ７８との間の圧力が上昇し、その結果、ジョー・アッセンブリ９０内でのクリップ７８の安定性が高まる。この向上したクリップ安定性は、外科医がクリップを血管上に押し込む場合に特に有利である。

図１２−１５を参照して、適用装置１０の追加的特徴を説明する。各ジョー・アーム９８、１０２、１１６、１２２はフック内で終端している。第１のジョー・アーム９８及び第３のジョー・アーム１１６は共同して、ジョー・アッセンブリ９０内のクリップ７８のボス７９ａを保持する。同様に、第２のジョー・アーム１０２及び第４のジョー・アーム１２２は共同して、ジョー・アッセンブリ９０内のクリップ７８のボス７９ｂを保持する。ジョー・アッセンブリ９０のこの構成は、ジョー・アッセンブリ９０とクリップ７８との間で４つの独立した点の接触をもたらし、ジョー・アッセンブリ９０が閉じる際の、ジョー・アッセンブリ９０のハサミ運動様の動きを低減させる。更に、この構成によって、ジョー・アッセンブリ９０によって適用される力がクリップ７８の遠位端に適用されることが許容され、それによってクリップのロッキングが促進される。クリップ７８の後部（即ち、基部）は、クリップ・チャンネル７２の遠位端から延びるタブ７５ａ、７５ｂの間に保持され、それによってクリップ７８に許容される横方向の動きの範囲が制限される。更に、フィーダ・バー８０のフィーダ・タブ８８は、クリップ７８が適用される場合に、クリップ７８の後部（即ち、基部）が、クリップ・チャンネル７２の中に押し戻されることを防止する。従って、クリップ７８は、ジョー・アッセンブリ９０に保持される間、３次元について（３つの方向について）安定に保持される。

本発明のもう１つの特徴によれば、ラチェット・ガイド１５４の部分のみがラチェット歯を有する。歯を有するラチェット・ガイド１５４の長さは、トリガ１４４の動作ストロークのフィード部分に対応することが好ましい。フィード・ストロークの間に、フィーダ・バー８０の向きを反転させることによって、クリップを不安定な状態にさせたり、場合によってはジョー・アッセンブリ９０の脱落を生じたりし得る。ラチェット・ガイド１５４の歯は、フィード・ストロークの間に、フィーダ・バー８０が近位端の方へ動くことを抑制する。ラチェット・ガイド１５４の第２の状態は、ジョーが閉じる間のストロークの部分に対応することが好ましいが、ヨーク５０及び外側シャフト２２が遠位端の向き及び近位端の向きに自由に動くことを許容する。これによって、ユーザーは、閉じるプロセスの際に、クリップを「接近させる(approximate)」、即ち、クリップを部分的に閉じさせた後、必要な場合には、ジョーを再度開けさせて、クリップの位置を変えることができる。

もう１つの要旨において、遠位端側カラーキー３６ａ、３６ｂは、例えば、ボディ部内で使用する間に生じ得るような圧縮によって、使用中に、ジョーが意図しない閉じる動作をすることを防止するストップの機能を提供する。図１３を参照すると、カラーキー３６ａ、３６ｂの遠位端側部分は、レッグ部１１２及び１１８が閉じることを防止するように配置されている、内側に曲がったセグメントを有している。しかしながら、レッグ部材９４、９９、１１２、１１８は、ジョーの遠位端の近くで内向きに先細り（内向きのテーパ部）と成っている。従って、図１４に示すように、シャフト２２が前進すると、カラーキー３６ａ、３６ｂは、ジョーのテーパ部を越えて前進し、ジョーを閉じさせることができる。更に、デバイスが動作し、外側シャフト２２が後退した後、カラーキー３６ａ、３６ｂは、カムとして作用して、ジョーを再び開けることを促進する。

図１４は、実質的に閉じた形態にあるジョー・アッセンブリ９０を示している。ジョー・アッセンブリ９０が更に動作すると、クリップ７８をロックする。外側シャフト２２の遠位端側の動きは、フランジ２４とノブ４０の内側の遠位端側エッジとの間でノブスプリング６４を圧縮させ、トリガ１４４及び外側シャフト２２を動作しない状態へ戻す付勢力(bias force)をもたらす。ジョー・アッセンブリ９０が閉じた後、ユーザーがトリガを離すと、ノブスプリング６４によってもたらされる付勢力によって、シャフト２２及びフィーダ・バー８０を接近する向きに動かすことができる。これによって、適用装置１０を動作させていない状態へ「リセット」して戻し、もう１つのクリップをジョー・アッセンブリへ供給することができる。

リセット・シーケンスの間、クリップ・チャンネル７２のタブ７６は、チャンネル７２内のクリップ７８が、近位端の向きに動くことを抑制する。フィーダ・バー８０上のタブ８４は、チャンネル７２内でクリップ７８を越えて動き、クリップのボスの後方の位置に嵌まりこむ。フィーダ・バー８０が近位端側へ動くと、フィーダ・バー８０のフット部材８９は、クリップ・チャンネル７２内で最も遠位端側のクリップ７８のボス７９ｂに接触して、クリップ７８に回転を生じさせる。最も遠位端側のクリップ７８の回転は、ボス７９ａがフィーダ・バー８０の最も遠位端側のタブ８４に接触すると、好ましくはチャンネル７２の実質的に中央部のクリップの後方に位置して、停止する。フィーダ・バー８０が近位端側への動きを続けると、フィード・タブ８８は、次の動作サイクルに備えて、最も遠位端側のクリップ７８の後方に隣接して位置する。

図１５ａ−１５ｂは、本発明におけるヨークのもう１つの態様を示している。図１５ａは、組み立てる前における２部材のヨーク１８０のもう１つの態様の斜視図であり、図１５ｂは、組み立てた後におけるヨーク１８０の斜視図である。ヨーク１８０は、ピン１８６によって接続される、第１のボディ部１８２と、第２のボディ部１８４を有している。フィーダ・スプリング６０は、ヨーク１８０の第１のボディ部１８２の中に全体として配することができる。他の点では、ヨーク１８０は実質的にヨーク５０と同様である。図１５ａ−１５ｂに示すような２部材のヨークの利点は、ヨークのボディ部内でフィーダ・スプリング６０をより良好に保持すること、及び、組み立てが容易であることが含まれる。図１５ｃは、図２に示すヨーク５０の斜視図であるが、フィーダ・バー８０のタブ８６を受ける内側遠位端エッジ５７を示すために、反対側からの斜視図である。

図１６−１７は、本発明のジョー・アッセンブリのもう１つの態様の斜視図である。図１６−１７に示すジョー・アッセンブリは、ジョー・アッセンブリ９０と実質的に同じであるが、より小さな、例えば５ミリメートルの直径のシャフト・アッセンブリ２０を有する適用装置と共に用いることができる。図１６−１７に示すジョー・アッセンブリとジョー・アッセンブリ９０との間の基本的な違いは、各ジョー部材を独立した部材とするため、ブリッジ部材１０４、１２４が除かれていることである。

図２１−２４は、ジョー・アッセンブリ２００のもう１つの態様を示すクリップ適用装置の遠位端の斜視図である。図２１は、ジョー・アッセンブリ２００をより良好に示すため、カラーを除いた状態の適用装置の遠位端を示している。ジョー・アッセンブリ２００は、転心２１６ａにてクリップ・チャンネル７２に連結されたレッグ部材２１２ａ、及び、クリップ・チャンネル７２の反対側で、転心２１６ｂ（図示せず）にてクリップ・チャンネル７２に連結されたレッグ部材２１２ｂを有する第１のジョー部材２１０を有している。各レッグ部材はカム表面２１４ａ、２１４ｂを有している。ジョー・アッセンブリの遠位端はジョー２１８を形成している。第２のジョー部材２２０は、実質的に、第１のジョー部材２１０と同様であってよい。第２のジョー部材２２０は、転心２２６ａにてクリップ・チャンネル７２に連結されたレッグ部材２２２ａ、及び、クリップ・チャンネル７２の反対側で、転心２２６ｂ（図示せず）にてクリップ・チャンネル７２に連結されたレッグ部材２２２ｂを有している。各レッグ部材は、カム表面２２４ａ、２２４ｂを有している。ジョー・アッセンブリの遠位端はジョー２２８を形成している。タブ２４０、２４２は、クリップ・カートリッジ７２の表面から延びており、カムとして作用し、ジョー・レッグ２１２、２２２の遠位端をそれぞれ外側へ付勢する。これによって、ジョー・アッセンブリを閉じた形態へ付勢し得る。

ジョー２１８、２２８は、ジョー部材をそれぞれの転心のまわりで軸回転させることによって、開いたり閉じたりすることができる。図２２−２４は、適用装置の遠位端の連続図であって、ジョー・アッセンブリを閉じる状態を説明するものである。図２２は、クリップフィード状態にあるジョー・アッセンブリを示しており、ジョー２１８、２２８は実質的にクリップ・チャンネル７２の表面と位置合わせされていることが好ましく、クリップ・チャンネル７２からジョー・アッセンブリの中へクリップを円滑に移すことを促進する。上述のように、クリップ・チャンネル７２のタブ２４０、２４２は、ジョー脚部２１２、２２２の遠位端を外側に付勢する。カラー３４は、ジョー脚部２１２、２２２の遠位端の外側への動きを規制し、図２２に示すように、ジョー・アッセンブリが静止するような寸法であることが好ましい。

図２３は開いた形態のジョー・アッセンブリを示している。上述したように、ジョー・アッセンブリ内でクリップを前方に動かすと、ジョー・アッセンブリが開く（説明の理解が容易なように、図２３ではクリップを省略している）。ジョー・アッセンブリが開くことは、ジョー部材のカム表面と、対応するカラー３２のカム表面３８ａ−３８ｄとの間の接触によって規制される。

図２４は、閉じた形態のジョー・アッセンブリを示している。図１２−１４に関連して上述したように、カラー３４を前進させると、カム３８ａ−３８ｄはカム表面２１４ａ、２１４ｂ、２２４ａ、２２４ｂに当たり、それによってジョー・アッセンブリが閉じる。カラー３４は、スロット３５ａ−３５ｄを有しており、これによってジョー・レッグ部２１２、２２２の後部位置を外側へ拡がらせることができる、従ってジョーが閉じることができる。

図２５は、図２１−２４に示すジョー・アッセンブリ２００と共に用いることに適合しているカラー２５０のもう１つの態様を示している。カラー２５０は、図２１−２４に示すカラーと実質的に同じであって、カラー２５０によって規定されるチャンバーの中に延びるタブ２５２を有しており、例えばボディ部キャビティ内側の圧力によって、ジョー２１０、２２０が意図せずに閉じることを防止する。ジョー・アッセンブリが、動作しない状態又は部分的に動作する状態にある場合、タブ２５２はレッグ部材２１２ａ、２２２ａの間にはまり、ジョー・アッセンブリが閉じることを防止する。対照的に、アッセンブリが十分に動作すると、タブ２５２は遠位端側へ動き、ジョー・アッセンブリ２００を閉じさせる。

クリップ・カートリッジが、固定グリップ１４２と空間的に固定された関係で実質的に保持され、動作アッセンブリがフィーダ・バー８０を動かし、クリップ・チャンネル７２内でクリップを前進させ、外側シャフトアッセンブリ２０がジョー・アッセンブリ９０を閉じる、本発明を例示する態様について説明した。この技術分野において通常の知識を有する者（いわゆる当業者）は、シャフト・アッセンブリ２０を固定した状態に保持し、動作アッセンブリがクリップ・チャンネル７２を固定シャフトに対して動かすと、ジョー・アッセンブリ９０を閉じることができるということが理解できるであろう。例えば、クリップ・チャンネル７２は遠位端の方へ付勢することができ、トリガ１４４を動作させて、クリップ・チャンネル７２を近位端の方へ後退させるように、トリガ１４４の転心１４６の位置を変えることができる。同様に、近位端の向きにクリップ・チャンネル７２を後退させると、クリップ・チャンネル内のクリップが前進するように、フィーダ・バー８０を固定することができる。

１つの態様例に関連して、クリップ適用装置１０の構成について全体的に説明した。いくつかの部材についての変更態様例についても説明した。部材の他の態様は、クリップ適用装置の操作に含まれる工程を実質的に変えるものではない。この開示に照らせば、本発明の変更態様は当業者に理解し得るであろう。そのような変更態様は、特許請求の範囲に記載する範囲内のものである。

図１は本発明によって構成されるクリップ適用装置の斜視図である。 図２ａは本発明のクリップ適用装置におけるシャフト・アッセンブリの斜視図であり、図２ｂは図２ａに示すシャフト・アッセンブリの分解組立図であり、図２ｃは図２ｃに示すシャフト・アッセンブリの拡大分解組立図である。 図３ａは本発明のクリップ適用装置におけるシャフト・アッセンブリのジョー・アッセンブリに平行な面での断面図であり、図３ｂは本発明のクリップ適用装置におけるシャフト・アッセンブリのジョー・アッセンブリに垂直な面での断面図である。 図４は本発明のハンドル・アッセンブリの分解組立図である。 図５は本発明のハンドル・アッセンブリの内側の斜視図である。 図６は本発明のハンドル・アッセンブリの一部破断図である。 図７は本発明のハンドル・アッセンブリの一部破断図である。 図８はクリップ前進プロセスの間でのクリップ・チャンネルの一部破断側面図である。 図９はクリップ前進プロセスの間でのクリップ・チャンネルの一部破断側面図である。 図１０はクリップ前進プロセスの間でのクリップ・チャンネルの一部破断側面図である。 図１１は本発明の１つの態様におけるハンドル・アッセンブリの一部破断図である。 図１２はクリップを閉じさせるプロセスの間でのジョー・アッセンブリの斜視図である。 図１３はクリップを閉じさせるプロセスの間でのジョー・アッセンブリの斜視図である。 図１４はクリップを閉じさせるプロセスの間でのジョー・アッセンブリの斜視図である。 図１５ａは本発明のヨークの別の態様の斜視図であり、図１５ｂは本発明のヨークの別の態様の斜視図であり、図１５ｃは本発明のヨークの別の態様の斜視図である。 図１６は本発明のジョー・アッセンブリの斜視図である。 図１７は本発明のジョー・アッセンブリの斜視図である。 図１８は本発明の１つの態様のカラーの斜視図である。 図１９は本発明の１つの態様における、フィーダ・バーの遠位端の斜視図である。 図２０は本発明の１つの態様における、クリップ・チャンネルの遠位端の斜視図である。 図２１は本発明のジョー・アッセンブリのもう１つの態様の斜視図である。 図２２は本発明のジョー・アッセンブリのもう１つの態様の斜視図である。 図２３は本発明のジョー・アッセンブリのもう１つの態様の斜視図である。 図２４は本発明のジョー・アッセンブリのもう１つの態様の斜視図である。 図２５は本発明のカラーのもう１つの態様の斜視図である。

Claims (13)

1. 内視鏡的外科的クリップ適用装置であって、
   カニューレを通して体腔の中へ挿入するために適する遠位端を有するシャフト・アッセンブリ；
   複数のクリップを保持するためにシャフト・アッセンブリ内に配されるクリップ・チャンネル；
   シャフト・アッセンブリを回転し、シャフト・アッセンブリの外側に設けられるノブ；
   シャフト・アッセンブリの遠位端から延びるジョー・アッセンブリであって、結紮クリップの第１の部分に係合するための第１のジョー・アーム、及び、結紮クリップの第２の部分に係合するための対向する第２のジョー・アームを有し、第１及び第２のジョー・アームがそれぞれカム表面を有する第１のジョー部材、並びに、結紮クリップの第３の部分に係合するための第３のジョー・アーム、及び、結紮クリップの第４の部分に係合するための対向する第４のジョー・アームを有し、第３及び第４のジョー・アームがそれぞれカム表面を有する第２のジョー部材を有してなるジョー・アッセンブリ；
   クリップをクリップ・チャンネルからジョー・アッセンブリへ前進させ、及びジョー・アッセンブリを閉じさせる動作アッセンブリ；
   を有し、シャフト・アッセンブリは、第１回動中心部、第２回動中心部、第３回動中心部、及び第４回動中心部を具備し、第１のジョー・アーム、第２のジョー・アーム、第３のジョー・アーム、及び第４のジョー・アームはそれぞれ第１回動中心部、第２回動中心部、第３回動中心部、及び第４回動中心部に回動自在に取付けられていることを特徴とするクリップ適用装置。
2. シャフト・アッセンブリが、その長手方向にそって延びる長軸を有する外側シャフト部材；及び前記シャフト部材内に配され、長軸に沿って外側シャフトに対して動くことができるクリップ・チャンネルを有する請求項１記載のクリップ適用装置。
3. 第１のジョー部材は、ブリッジ部材によって連絡された第１のレッグ部及び第２のレッグ部を有する実質的にＵ字形状のボディ部セグメントを有しており、第１のジョー・アームは第１のレッグ部から延びており、第２のジョー・アームは第２のレッグ部から延びており；並びに第２のジョー部材は、ブリッジ部材によって連絡された第３のレッグ部及び第４のレッグ部を有する実質的にＵ字形状のボディ部セグメントを有しており、第３のジョー・アームは第３のレッグ部から延びており、第４のジョー・アームは第４のレッグ部から延びている請求項２記載のクリップ適用装置。
4. 第１のジョー部材のブリッジ部材は、クリップ・チャンネルの第１の側に連結されており；並びに第２のジョー部材のブリッジ部材は、クリップ・チャンネルの第１の側に対向する第２の側に連結されている請求項３記載のクリップ適用装置。
5. 第１のジョー部材のブリッジ部材は、軸まわりで回転できるようにクリップ・チャンネルの第１の側に連結されており；並びに第２のジョー部材のブリッジ部材は、クリップ・チャンネルの第１の側に対向する第２の側に連結されている請求項３記載のクリップ適用装置。
6. 外側シャフトアッセンブリは、第１のジョー部材及び第２のジョー部材の対応するカム表面と協働するように適合されているカム表面を有する請求項５記載のクリップ適用装置。
7. 動作アッセンブリは、外側シャフトとクリップ・チャンネルとの間の相対的な動きを引き起こし、それによって、外側シャフトのカム表面が第１のジョー部材及び第２のジョー部材のカムに当たり、ジョー・アッセンブリを閉じさせる請求項６記載のクリップ適用装置。
8. 動作アッセンブリは、固定された外側シャフトに対して相対的にクリップ・チャンネルを動かす請求項７記載のクリップ適用装置。
9. 動作アッセンブリは、固定されたクリップ・チャンネルに対して相対的に外側シャフトを動かす請求項７記載のクリップ適用装置。
10. クリップ・チャンネルからジョー・アッセンブリへクリップを送るクリップ供給アッセンブリを更に有してなる請求項１記載のクリップ適用装置。
11. クリップ・チャンネルの長手方向に沿ってスライドして動けるフィーダ・バーであって、クリップをクリップ・チャンネルの遠位端へ向かって前進させる複数のクリップ前進要素を有するフィーダ・バーを更に有する請求項１記載のクリップ適用装置。
12. フィーダ・バーは、クリップ供給機構がクリップ・チャンネルからクリップを取り出す近位側の位置と、フィーダ・バーがクリップをジョー・アッセンブリへ送給する遠位側の位置との間で動くことができる請求項１１記載のクリップ適用装置。
13. フィーダ・バーは、該フィーダ・バーが近位側へ動く際に、クリップ・カートリッジ内の最も遠位側のクリップを回転させるフット部材を有する請求項１１記載のクリップ適用装置。

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