JP4260150B2 - ディスク収納型ディスク装置 - Google Patents

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Description

本発明は、筐体内部に、ディスクを保持する複数の支持体が設けられ、筐体内に供給されたディスクが、支持体とこの支持体に設けられた保持部材とで保持されるディスク収納型ディスク装置に関する。
以下の特許文献1と特許文献2には、筐体内に複数枚のディスクが収納されるディスク装置が開示されている。これらディスク装置では、筐体内に、ディスクを収納する複数のトレイが、ディスクの面と重なる状態に配置されている。また、トレイには、回動動作する保持爪が設けられ、ディスクは保持爪で保持され、あるいはトレイと保持爪とで挟持される。
特許文献1と特許文献2に記載のディスク装置は、いずれも保持爪がスプリングの力でディスクを保持する方向へ付勢されている。また、トレイに保持されたディスクをターンテーブルにクランプした後には、外部機構によって、保持爪が回動させられて、ディスクがトレイから離脱できるように構成されている。
特開平10−21627号公報 特開平6−231557号公報
前記特許文献1および特許文献2に記載のように、トレイに保持爪が設けられ、この保持爪の回動動作によって、トレイにディスクが保持され、あるいはトレイからディスクが離脱するディスク装置では、トレイを選択時に移動させるための案内構造と、複数の保持爪が回動する領域とを、トレイ内に並存させなくてはならないため、トレイの面積が広くなり、その結果、装置の小型化を実現しにくい。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、筐体内に設けられた支持体に回動動作する保持部材が設けられ、支持体と保持部材とでディスクが挟持される構造を採用し、支持体の面積を最小に構成できるディスク収納型ディスク装置を提供することを目的としている。
本発明は、ディスク(D)を保持可能な複数の支持体(21)と、それぞれの支持体(21)をディスクの面と直交する方向に案内する複数の軸(151A,151B,151C)と、いずれかの支持体を前記軸に沿って移動させて選択位置(a)に位置させる支持体選択手段(22)と、選択位置(a)にある支持体(21)に保持されていたディスク(D)を回転させる回転駆動部(82)を有する駆動ユニット(14)とが設けられ、
それぞれの支持体(21)には、前記軸(151A,151B,151C)の周囲を回動する複数の保持部材(26,27,28)が設けられ、
前記保持部材(26,27,28)を、支持体(21)との間でディスクを保持する保持位置と、ディスクの保持を解除する保持解除位置とへ回動させる保持切換機構(400)が設けられていることを特徴とするものである。
本発明のディスク収納型ディスク装置は、支持体を案内する軸の周囲に、それぞれの保持部材が回動自在に設けられているため、保持部材の回動軸と、支持体の案内軸とを共通にでき、前記回動軸と案内軸とを別々に設けたものに比べて、支持体内のスペースを効率的に使用できる。また、支持体を案内する軸に、回動する保持部材が当たることもない。
本発明は、それぞれの支持体(21)には、前記軸(151A,151B,151C)を摺動する軸受(25A,25B,25C)が固定されており、保持部材(26,27,28)は、前記軸受(25A,25B,25C)に回動自在に支持されていることが好ましい。
軸を摺動する軸受を、保持部材を回動自在に支持する支持部材として併用しているため、支持体上の構造をさらに簡単にできる。
例えば、本発明は、前記軸(151A,151B,151C)に、螺旋状の選択溝(152)が形成されて、軸受(25A,25B,25C)が前記選択溝に係合しており、支持体選択手段(22)により各軸が同期して回転させられ、選択溝により支持体が前記軸の軸方向へ移動させられて選択位置(a)に至るものである。
軸に形成された螺旋状の選択溝で支持体を昇降動作させる構造にすると、軸に案内軸と選択軸の双方の機能を持たせることができる。
なお、本発明では、軸に形成された選択溝によって、支持体を移動させて支持体を選択位置(a)に移動させる構造に限定されるものではなく、例えば軸に選択溝が形成されておらず軸が案内軸としての機能のみを発揮するものであってもよい。この場合の支持体選択手段は、それぞれの支持体から突出する突起または軸を、案内軸に沿って持ち上げまたは下降させる昇降機構を設けることで構成できる。
また本発明は、ディスク(D)を支持体(21)に向けて搬入する移送機構(17)が設けられ、移送機構(17)で移送されるディスク(D)の中心(D0)が移動する仮想線である搬送中心線(Ob)を挟んで両側にそれぞれ保持部材(27,28)が位置しており、移送機構(17)で移送されるディスク(D)の外周縁が前記2つの保持部材(27,28)に突き当てられて、ディスク(D)が支持体(21)に位置決めされるものとして構成できる。
上記発明では、移送機構によって、ディスクが2つの保持部材に突き当てられ、この2つの保持部材でディスクが位置決めされる。移送されるディスクを2点で支持することにより、ディスクの直径が規格内のものであるならば、ディスク中心を常に同じ位置(所定の公差内での同じ位置)に位置決めできる。また保持部材に保持機能と位置決め機能を発揮させるために、保持部材とは別に位置決め部を設ける必要がなくなり、支持体の構造を簡単にでき、支持体の小型化も実現できる。
前記発明では、前記保持部材(27,28)には、保持爪(27b,28b)と、軸(151B,151C)の軸芯が曲率中心となる円筒状の位置決め面(27c,28c)とが形成されており、移送機構で移送されるディスクが、支持体(21)と保持爪(27b,28b)との間で保持されるとともに、ディスクの外周縁が、2つの保持部材(27,28)の位置決め面(27c,28c)に突き当てられて、ディスクが位置決めされることが好ましい。
上記構成では、2つの保持部材の位置決め面の半径と、ディスクの半径とで、ディスクの中心位置を幾何学的に決めることができる。また位置決め面が円筒状であると、保持部材の回動位置に誤差があったとしても、常に同じ条件でディスクを位置決めできる。
例えば、本発明は、前記保持部材(27,28)には、前記位置決め面(27c,28c)の側方に、支持体(21)に向けて窪む逃げ凹部(27d,28d)が形成されており、保持部材(27,28)が保持位置に回動しているときには、位置決め面(27c,28c)がディスク(D)の外周縁に対向し、保持部材(27,28)が保持解除位置に回動しているときに、逃げ凹部がディスクの外周縁に対向するものが好ましい。
保持部材が保持解除位置に回動したときに、逃げ凹部がディスクの外周縁に対向することにより、回転駆動中のディスクが車体振動などで動いたときに、ディスクが位置決め面に当たるのを防止できる。
さらに本発明は、回転駆動部(82)を有する駆動ユニット(14)と、駆動ユニットを支持体(21)に保持されたディスク(D)の外周縁から離れる退避位置から、支持体(21)に保持されたディスクと重なる介入位置へ移動させる動力伝達部(12)が設けられており、保持部材(27,28)に突き当てられて位置決めされたディスク(D)の中心穴(Da)が、介入位置に移動した駆動ユニットの回転駆動部に対向するものである。
上記発明では、2つの保持部材で位置決めされたディスクの中心穴が、回転駆動部に対向するため、ディスクを位置決めした後に、ディスクの中心穴を回転駆動部に確実にクランプできるようになる。
なお、駆動ユニットは、実施の形態で説明するように、一端を支点とし回動して退避位置から介入位置へ移動するものであり、あるいは直線軌跡に沿って移動して、退避位置から介入位置に至るものである。
本発明は、それぞれの保持部材(26,27,28)は、支持体(21)との間に掛けられたばね(29a,29b,29c)によって、保持位置に向けて付勢されているものである。
本発明のディスク収納型ディスク装置では、支持体に保持部材が設けられ、この保持部材と支持体との間でディスクを保持するものにおいて、支持体の案内軸と保持部材の回動軸とを共通にしているため、支持体の機構構成を簡単にできる。また保持部材が回動するときに、案内軸をこの保持部材に当たらない位置に配置したものに比べ、支持体を小型化できる。
さらに、軸を基準として2つの保持部材でディスクを位置決めすることも可能である。
図1は本発明の1実施の形態のディスク収納型ディスク装置の全体構造を示す分解斜視図である。図2はディスク収納型ディスク装置を筐体の前面から見た正面図であり、(A)は主に筐体内の移送ユニットを示し、(B)は主に支持体と支持体選択手段および駆動ユニットを示す。図3ないし図5は筐体の底部に位置している第1の動力伝達部の構造を動作別に示す平面図、図6と図7は、駆動ユニットとユニット支持ベースを示す動作別の平面図である。図8と図9は第2の動力伝達部の構造を動作別に示す平面図、図10は、第3の動力伝達部を示すものであり、移送ユニットの回動支点の構造を示す分解斜視図である。図11ないし図13は、ディスクの搬入動作と支持体でのディスクの保持動作を示す平面図であり、図14は搬入されたディスクの位置決め動作を示す部分拡大平面図である。図15(A)(B)は、筐体の前面に設けられたシャッタの開閉動作を示す部分斜視図である。
図16ないし図20は、上部筐体を左右(X1側とX2側)に180度反転して示すものであり、図16と図17は、ディスク収納領域および保持切換機構を示す斜視図である。図18は、支持体の下面(図では上面)にディスクが保持された状態を示す部分拡大斜視図、図19は、支持体の下面(図では上面)でのディスクの保持が解除された状態を示す部分拡大斜視図である。図20は、支持体選択手段に設けられた回転検知部の構造を示す部分拡大斜視図である。
(全体構造)
図1に示すディスク収納型ディスク装置1は、箱型の筐体2を有している。この筐体2の基準方向は、Z1側が下側、Z2側が上側、X1側が左側、X2側が右側、Y1側が手前側、Y2側が奥側である。またX1−X2方向が横方向、Y1−Y2方向が奥行き方向である。
筐体2は、下側から上側に向けて、下部筐体3、中間筐体4および上部筐体5が順に重ねられて組み立てられている。下部筐体3は筐体2の底面6を有し、中間筐体4は、筐体2の前面7と右側面8を有している。上部筐体5は、筐体2の左側面9と後側面10および天井面11を有している。
下部筐体3の底面6の上面には、第1の動力伝達部12が設けられている。第1の動力伝達部12の上には、ユニット支持ベース13が支持され、このユニット支持ベース13の上に、駆動ユニット14が搭載されている。中間筐体4の上部には、底面6と平行な機構ベース15が設けられ、この機構ベース15の上に、第2の動力伝達部16が設けられている。中間筐体4では、前記機構ベース15の下側で且つ前面7の内側に、移送ユニット17が設けられている。この移送ユニット17の左側(X1側)の端部と、前記下部筐体3の底面6との間に、第3の動力伝達部19が設けられている。この第3の動力伝達部19は、ローラ駆動手段として機能している。
上部筐体5では、左側面9と後側面10および天井面11で囲まれた領域がディスク収納領域20となっており、このディスク収納領域20には、それぞれがディスクDを支持可能な複数の支持体21が設けられている。この実施の形態では、支持体21が6枚設けられており、支持体21は厚み方向に重ねられて配置されている。上部筐体5には、支持体選択手段22が設けられており、この支持体選択手段22の動作により、6枚の支持体21のいずれかが選択されて図2(B)に示す選択位置(a)に移動させられるとともに、選択された支持体21とその下に隣接する支持体21との間隔が広げられる。
前記ディスクDは、直径が12cmであり、例えばCD(コンパクト・ディスク)、CD−ROM、DVD(ディジタル・バーサタイル・ディスク)などである。
図1および図2(A)(B)に示すように、筐体2の前面7には、挿入口23が開口している。この挿入口23はスリット状であり、上下方向の幅寸法がディスクDの厚み寸法よりもわずかに大きく、横方向の開口幅寸法Wが、ディスクDの直径よりもわずかに広い。
図2(A)に示すように、前記移送ユニット17は、挿入口23と同じ高さ位置にあり、挿入口23から挿入されたディスクDが、移送ユニット17によって前記ディスク収納領域20に向けて移送される。図2(B)に示すように、複数枚の前記支持体21のうちの、選択位置(a)に至った支持体21は、挿入口23と同じ高さ位置となり、挿入口23から挿入されたディスクDは、前記移送ユニット17で移送されて、選択位置(a)の支持体21の下面(Z1側の面)に供給されて支持される。
図12は、筐体2を天井面11側から見た平面図である。筐体2の前面7に形成されている挿入口23の幅寸法Wを二分し且つ前面7と直交して筐体2の内方に延びる仮想線を挿入中心線Oaとしている。ディスク収納領域20の支持体21に支持されているディスクDの中心D0は、挿入中心線Oaから左側(X1側)へ距離δだけ離れた位置にある。前記距離δは、ディスクDの直径の1/10以上である。
図6では、駆動ユニット14が退避位置にあるが、このときの駆動ユニット14は、挿入中心線Oaから右側(X2側)に離れた位置で、右側面8のすぐ内側に位置し、このときの駆動ユニット14は、支持体21に支持されたディスクDの外周縁からわずかに離れた位置にある。図8、図12、図13では、移送ユニット17が待機位置にあるが、このときの移送ユニット17は、前面7のすぐ内側で且つ支持体21に支持されたディスクDの外周縁からわずかに離れた位置にある。
図11に示すように、駆動ユニット14は筐体2内において時計方向へ回動して介入位置に至り、移送ユニット17は反時計方向へ回動して移送動作位置に至るが、駆動ユニット14の回動領域と、移送ユニット17の回動領域は、筐体2内において重複する部分がある。しかし、図11に示すように駆動ユニット14が時計方向へ回動して介入位置で停止しているときに、移送ユニット17が退避位置と移送動作位置との間で回動するように動作するため、駆動ユニット14と移送ユニット17とが互いに当たることはない。ディスク収納領域20、駆動ユニット14および移送ユニット17をこのように配置することにより、筐体2の内部スペースを効率よく使用できる。筐体2内では、手前側に移送ユニット17が、奥側にディスク収納領域20が設けられた配置であるため、筐体2の奥行き寸法を可能な限り短くできる。この実施の形態では、筐体2の奥行き寸法(Y1−Y2方向の寸法)が、いわゆる1DINサイズ未満である。
図1に示す中間筐体4の機構ベース15は、駆動ユニット14および移送ユニット17よりも上方に位置しているが、この機構ベース15の筐体2の内方(図示X1方向)に向けられた内縁15aは、ディスク収納領域20の支持体21に支持されたディスクDの外周縁からわずかに離れている。よって、図2(B)に示すように、ディスク収納領域20の最上部に位置している支持体21は、筐体2の天井面11の内側直近まで上昇することが可能となっている。
(第1の動力伝達部)
図3ないし図5を参照して、筐体2の底面6上に設けられた前記第1の動力伝達部12の構造を説明する。
図1に示すように、前記下部筐体3の前方には前方折曲げ片3aが底面6から垂直に折り曲げられている。同様に、後方には後方折曲げ片3bが、右側には右側折曲げ片3cが、底面6から垂直に折り曲げられている。
図3に示すように、前記第1の動力伝達部12では、底面6上に、Y1−Y2方向へ直線的に移動するスライダ31と、このスライダ31を図示しない連結部材を介して移動させるラック部材32とが設けられている。底面6上の手前側には第1の動力伝達部12の駆動源である第1のモータM1が固定されており、この第1のモータM1の出力軸にはウォーム歯車33が固定されている。第1のモータM1の回転動力は、減速歯車34,35,36を介してピニオン歯車37に伝達される。このピニオン歯車37が、前記ラック部材32の歯と噛み合っている。
スライダ31の上には、切換レバー38が設けられている。切換レバー38の奥側(Y2側)の端部は、軸39によってスライダ31に回動自在に支持されている。切換レバー38の手前側(Y1側)の端部には、上方に向けて切換駆動ピン41が突出している。切換レバー38には、切換駆動ピン41と同軸で下方へ延びる姿勢制御ピンが設けられており、この姿勢制御ピンが底面6に形成された図示しないカム穴内に挿入されている。スライダ31と共に切換レバー38がY1方向へ移動するときに、前記カム穴の形状に伴なって切換レバー38が回動動作できるようになっている。
底面6上にはロック切換え部材42が設けられている。このロック切換え部材42は、平面形状が円弧状の部分を有する金属板であり、2箇所に円弧状の摺動長穴42a,42aが形成されている。図1にも示すように、底面6上には案内ピン43,43が突出し、それぞれの案内ピン43が摺動長穴42a内に挿入されている。前記摺動長穴42a,42aが前記案内ピン43,43を摺動することにより、ロック切換え部材42が、円弧軌跡に沿って筐体2の奥側である(b)方向と、筐体2の手前側である(c)方向とへ摺動できるようになっている。
底面6上には、連結回動レバー44が回動自在に支持されている。この連結回動レバー44とラック部材32とはカム部(図示せず)を介して連結されており、連結回動レバー44は、ラック部材32のY1方向への移動過程の途中で、2段階の動作で反時計方向へ回動させられる。ロック切換え部材42にはその幅方向に延びる連結長穴42bが形成され、連結回動レバー44の先部に設けられた連結ピン45が、前記連結長穴42b内に挿入されている。図5に示すように、ラック部材32のY1方向への移動力によって連結回動レバー44が反時計方向へ回動させられるときに、この連結回動レバー44の回動力によって、ロック切換え部材42が(c)方向へ移動させられる。
ロック切換え部材42の奥側(Y2側)の端部には、切換え長穴42cが形成されている。底面6の奥側には、軸51によって回動自在に支持された伝達部材52が設けられている。この伝達部材52の手前側の端部には連結ピン53が固定され、この連結ピン53が前記切換え長穴42c内に挿入されている。
図1にも示すように、後方折曲げ片3bの内側にはロック部材54が設けられている。このロック部材54は板状であり、後方折曲げ片3bの内側においてX1−X2方向へ直線的に移動できるように支持されている。ロック部材54の上縁部には下側ラック部54cが形成されている。
図1および図3に示すように、ロック部材54には、その下縁から底面6に沿う方向へ折り曲げられた折曲げ片54aが設けられ、この折曲げ片54aに長穴54bが形成されている。前記伝達部材52の奥側の端部には、連結ピン55が固定されており、この連結ピン55が長穴54b内に挿入されている。ロック切換え部材42が図4の位置から(c)方向へ移動するときに、切換え長穴42cによって伝達部材52が反時計方向へ回動させられ、これによってロック部材54がX1方向へ移動させられる。
図1に示すように、前記ロック部材54には、ロック制御穴56が開口している。このロック制御穴56は、X1側において底面6に接近する位置に形成されている拘束部56aと、この拘束部56aよりもX2側に位置し且つ拘束部56aよりも上側に位置している持ち上げ部56bと、前記拘束部56aと持ち上げ部56bとを連続させる傾斜部56cとを有している。さらに前記持ち上げ部56bのX2側の端部には、比較的大きな円形の逃げ穴56dが形成されている。
下部筐体3の前方折曲げ片3aの内側にもロック部材61が設けられている。このロック部材61は、図2(B)に図示されている。ロック部材61はロック切換え部材42に連結されており、前方折曲げ片3aの内側でX1−X2方向へ摺動自在に支持されている。図1と図3に示すように、ロック切換え部材42が(b)方向へ移動しているときには、図2(B)に示すように、ロック部材61がX2側に位置しており、ロック切換え部材42が(c)方向へ移動するときに、ロック切換え部材42の移動力によって、ロック部材61がX1方向へ移動させられる。
図2(B)に示すように、ロック部材61には、一対のロック制御穴62が開口している。それぞれのロック制御穴62には、X1側において底面6に接近する位置に形成されている拘束部62aと、この拘束部62aよりもX2側に位置し且つ拘束部62aよりも上側に位置している持ち上げ部62bと、拘束部62aと持ち上げ部62bとを連続させる傾斜部62cとを有している。さらに前記持ち上げ部62bのX2側の端部には、比較的大きな円形の逃げ穴62dが形成されている。
前記第1の動力伝達部12の動作を説明すると、図1および図3に示すように、ラック部材32が奥側(Y2側)の始端に移動しているときには、スライダ31と切換レバー38がY2側に位置しており、このとき、連結回動レバー44が時計方向へ回動しており、ロック切換え部材42は(b)方向へ移動している。そして、図1に示すロック部材54および図2(B)に示すロック部材61は、共にX2側へ移動している。
第1のモータM1の動力によって、ラック部材32が図3の位置から図示Y1方向へ移動させられて図4に示す位置に至る間に、スライダ31および切換レバー38がラック部材32と一緒に図示Y1方向へ移動し、その最終行程において、切換レバー38がやや時計方向へ回動させられる。ただし、ラック部材32が図3の位置から図4の位置に至る間、連結回動レバー44が回動させられることはなく、ロック切換え部材42は(b)方向に移動した位置で停止しており、(c)方向へは移動しない。
ラック部材32が図4の位置からさらにY1方向へ短い距離だけ移動するときには、スライダ31とラック部材32とを連結している図示しない連結部材の制御動作および底面6に形成された図示しないカム穴の制御動作により、スライダ31および切換レバー38は図4に示す位置から動かず、連結回動レバー44が反時計方向へ回動し、ロック切換え部材42が(c)方向へ移動させられて、ロック部材54とロック部材61が、X1方向へ、その全移動範囲のほぼ半分の距離だけ移動させられる。
その後、ラック部材32がY1方向へ移動して図5に示す位置まで至るときは、その行程の前段階で、連結回動レバー44が回動せずに、スライダ31と切換レバー38がY1方向へ移動する。その後は、スライダ31と切換レバー38が、それ以上はY1方向へ動くことはなく、連結回動レバー44がさらに反時計方向へ回動させられ、図5に示すように、ロック切換え部材42が(c)方向へ摺動させられる。ロック切換え部材42が図5に示す位置へ回動すると、ロック部材54がX1方向への最終位置まで移動させられ、さらにロック部材61もX1方向の最終位置へ移動させられる。ロック切換え部材42が図5の位置に至る直前に、スライダ31上の切換レバー38が時計方向へ大きく回動させられる。
(ユニット支持ベースと駆動ユニット)
図1に示すユニット支持ベース13は、金属板を折り曲げて形成したものである。このユニット支持ベース13の手前には前方折曲げ片13aが設けられ、この前方折曲げ片13aは、下部筐体3の前方折曲げ片3aの内側に平行に設置される。ユニット支持ベース13には後方折曲げ片13bが形成されており、この後方折曲げ片13bが、下部筐体3の後方折曲げ片3bの内側に平行に設置される。また、ユニット支持ベース13の側部折曲げ片13cは、下部筐体3の右側折曲げ片3cの内側に平行に設置される。
図6と図7にも示すように、ユニット支持ベース13の内縁13dは凹状の円弧形状であり、内縁13dは、図1に示すディスク収納領域20の支持体21に支持されたディスクDの外周縁からわずかに離れた位置にある。
図1および図6、図7に示すように、下部筐体3の底面6上の3箇所には,弾性支持部材であるダンパー71,72,73が固定されている。このダンパー71,72,73は、ゴムなどの可撓性の袋体の内部に、オイルなどの液体または気体が封入されているものである。あるいは前記袋体と共に圧縮コイルスプリングが組み合わされているものである。
図6と図7に示すように、ユニット支持ベース13の底面の3箇所には支持軸74,75および76が下方に向けて垂直に固定されており、支持軸74は前記ダンパー71に支持され、支持軸75はダンパー72に支持され、支持軸76はダンパー73に支持されている。ユニット支持ベース13は、各ダンパー71,72および73によって、底面6上で弾性支持可能となっている。
ユニット支持ベース13の後方折曲げ片13bにはY2方向へ突出する1本の拘束軸77が設けられており、この拘束軸77が、図1に示したロック部材54のロック制御穴56内に挿入されている。ユニット支持ベース13の前方折曲げ片13aには、Y1方向へ突出する一対の拘束軸78,78が設けられており、拘束軸78は、図2(B)に示すロック部材61のロック制御穴62内にそれぞれ挿入されている。
図6と図7に示すように、駆動ユニット14は、細長い駆動ベース81を有している。ユニット支持ベース13の奥側(Y2側)には、支持軸84が上向きに垂直に突出しており、駆動ベース81が前記支持軸84に支持されて、駆動ユニット14がX−Y平面に沿って回動自在となっている。
駆動ユニット14の回動範囲は、図6に示す退避位置から、図7および図11ないし図13に示す介入位置までである。図6に示すように、駆動ユニット14が退避位置にあるとき、駆動ユニット14の回動自由端側に位置している回転駆動部であるターンテーブル82が筐体2の前面7側に位置し、駆動ベース81の側辺が、筐体2の右側面8の直近でこの右側面8と平行に位置している。そして、退避位置にある駆動ユニット14は、ディスク収納領域20の支持体21に支持されるディスクDの外周縁からわずかに離れている。
図7および図11ないし図13に示すように、駆動ユニット14が介入位置へ回動すると、ターンテーブル82が、ディスク収納領域20の内部へ移行する。この介入位置では、ターンテーブル82の回転中心が、選択位置(a)に移動している支持体21に支持されたディスクDの中心穴の下側において一致する。
図6に示すように、ユニット支持ベース13には、前記支持軸84を中心とする所定の半径の円弧状に形成された円弧案内部13eが設けられている。この円弧案内部13eは、ユニット支持ベース13を貫通する円弧長穴である。また、駆動ユニット14の駆動ベース81の下面には駆動軸88が垂直に固定されており、この駆動軸88が前記円弧案内部13e内に移動自在に挿通されている。
図6に示すように、ユニット支持ベース13の下面には、駆動部材である駆動スライダ85が設けられ、この駆動スライダ85は、Y1−Y2方向へ摺動自在に支持されている。駆動スライダ85とユニット支持ベース13との間には、前記駆動軸88を駆動する駆動リンク機構が搭載されており、ラック部材32が図3に示すY2側の始端からY1方向へ移動して図4に示す位置に至る間に、前記駆動リンク機構によって駆動軸88が時計方向へ押され、駆動ユニット14が図6に示す退避位置から図7に示す介入位置へ回動させられる。
駆動ユニット14の駆動ベース81の回動自由端側には、スピンドルモータが搭載され、このスピンドルモータのモータ軸82aに、前記ターンテーブル82が固定されている。図1にも示されるように、ターンテーブル82は、ディスクDの中心穴Da内に入り込む中心凸部82bと、この中心凸部82bから周囲に延びるフランジ部82cとを有している。ターンテーブル82内にはクランプ機構が搭載されている。このクランプ機構は、前記中心凸部82bから放射状に突出するクランプ爪を有している。クランプ爪が中心凸部82b内に退行しているときが非クランプモードであり、中心凸部82bがディスクDの中心穴Da内に入り込むことができる。クランプ爪が突出するとクランプモードとなり、ディスクDの中心穴Daの周縁部が、クランプ爪とフランジ部82cとで挟持されて、ディスクDがターンテーブル82にクランプされる。
駆動ユニット14の駆動ベース81には、前記クランプ爪を動作させるクランプ切換え機構が搭載されている。ラック部材32が図4の位置へ移動して、駆動ユニット14が介入位置へ移動した後に、さらにラック部材32がY1方向へ移動し、駆動スライダ85がY1方向へ移動するときの駆動力によって、前記クランプ切換え機構が動作し、クランプ爪が、非クランプモードからクランプモードに切換えられる。
図6と図7に示すように、駆動ベース81には光ヘッド83が設けられている。この光ヘッド83の上面には対物レンズ83aが設けられている。駆動ベース81にはスレッド機構が設けられ、このスレッド機構により、光ヘッド83はターンテーブル82に接近する位置から、ターンテーブル82から離れる方向へ向けて移動させられる。このとき、光ヘッド83の対物レンズ83aは、ターンテーブル82にクランプされたディスクDの半径方向に移動できるようになっている。
(第2の動力伝達部)
次に、図8と図9を参照して、中間筐体4に設けられた第2の動力伝達部16の構造を説明する。
第2の動力伝達部16では、中間筐体4の機構ベース15の上に、円弧形状の切換え部材91が設けられている。切換え部材91には、円弧軌跡に沿って延びる一対の案内長穴91a,91aが形成されている。機構ベース15上には一対の案内軸92,92が上向きに突出して固定されており、それぞれの案内軸92が前記案内長穴91a内に挿入されている。この支持機構により、切換え部材91は円弧軌跡に沿って(d)方向および(e)方向へ摺動自在に案内されている。また、切換え部材91の外周側の縁部には円弧軌跡に沿ってラック歯91bが形成されている。
機構ベース15上には、第2のモータM2が設けられている。この第2のモータM2の回転軸にはウォーム歯車93が固定されている。機構ベース15上には出力歯車94が設けられ、この出力歯車94が前記ウォーム歯車93に常に噛み合っている。
第2のモータM2の回転動力は、前記出力歯車94から歯車95,96を経てピニオン歯車97に減速して伝達される。なお、前記歯車95は、出力歯車94に噛み合う位置と、出力歯車94から外れる位置とに移動する第1の切換え歯車である。前記ピニオン歯車97は、前記切換え部材91のラック歯91bと常に噛み合っている。また、前記出力歯車94の側方には、第2の切換え歯車98が設けられている。第2の切換え歯車98は、第2のモータM2の動力を、図1に示す支持体選択手段22に伝達させるためのものである。機構ベース15上には、第1の切換え歯車95が出力歯車94と歯車96の双方に噛み合っているときに、第2の切換え歯車98を、出力歯車94から離し、第1の切換え歯車95が出力歯車94から離れたときに、第2の切換え歯車98を出力歯車94と伝達歯車95の双方へ噛み合わせる切換え手段が設けられている。この切換え手段は、第1のモータM1の動力によって動作させられる。あるいはこの切換え手段が第1のモータM1や第2のモータM2とは別個のモータで駆動されてもよい。
図1および図8と図9に示すように、機構ベース15の下には前記移送ユニット17が設けられている。図2(A)および図10に示すように、移送ユニット17は、X1−X2方向へ向けて細長く延びる金属製のユニット枠100を有している。ユニット枠100は、上面101と下面102および支点側の側面103と自由端側の側面104を有し、ユニット枠100の内部はY1−Y2方向に貫通している。ユニット枠100の内部には、低摩擦係数の合成樹脂で形成された摺動部材105が設けられている。この摺動部材105は、ユニット枠100の上面101の内面に沿って延びる挟持部106と、支点側の側面103の内側に位置する側部案内部107と、自由端側の側面104の内側に位置する側部案内部108とを有している。側部案内部107と側部案内部108との対向間隔は、ディスクDの直径よりも広く、また図2(A)に示すように、挿入口23の開口幅寸法Wとほぼ同じか、それよりもやや広く形成されている。
図10ないし図13に示すように、移送ユニット17では、ユニット枠100内にローラ軸111が設けられている。このローラ軸111は、ユニット枠100の上面101と平行に延び、その両端は前記支点側の側面103と自由端側の側面104に回動自在に支持されている。図11ないし図13に示すように、前記ローラ軸111の外周に合成ゴムや天然ゴムなどの摩擦係数の高い材料で形成された第1の移送ローラ112と第2の移送ローラ113が設けられている。この移送ローラ112と移送ローラ113は、軸方向に間隔を空けて配置されている。移送ユニット17が図12と図13に示す待機位置にあるとき、移送ローラ112と移送ローラ113は、筐体2の前面7とほぼ平行で、且つ挿入中心線Oaから左右に等距離離れた位置に配置されている。
第1の移送ローラ112と第2の移送ローラ113との中間に位置する中間部114は、ディスクDに対して実質的に移送力を与えない部分である。この中間部114は、両移送ローラ112,113と一体で且つ両移送ローラ112,113よりも小径に形成されているか、またはローラ軸111が直接に露出して形成されている。
図2(A)および図10に示すように、第1の移送ローラ112と第2の移送ローラ113は、前記摺動部材105の挟持部106に対向している。移送ローラ112,113と挟持部106の少なくとも一方がばねで付勢されて、移送ローラ112,113と挟持部106とが互いに弾性的に圧接されている。よって、移送ローラ112と挟持部106、および移送ローラ113と挟持部106とでディスクDを挟持可能である。なお、この圧接状態では、中間部114と挟持部106との隙間が、ディスクDの厚み寸法よりも広くなっており、中間部114と挟持部106との間でディスクDが挟持されることはない。
第1の移送ローラ112および第2の移送ローラ113は、ローラ軸111の外周に接着することなくローラ軸111の外周に回転自在に挿通されている。ディスクDに対する挟持圧が移送ローラ112,113に作用しているときには、移送ローラ112,113とローラ軸111との摩擦力が増大して、ローラ軸111と移送ローラ112,113が一体となって回転する。また、挟持中のディスクDが人の指で掴まれたときのように、移送されるディスクDに大きな抵抗力が与えられると、移送ローラ112,113に対してローラ軸111がスリップ回転できるように構成されている。
なお、この実施の形態では、挟持部106が低摩擦係数の合成樹脂材料で形成されているが、この挟持部106が、自由に回転できるローラであってもよい。
移送ユニット17は、図示X1側の端部を支点として、図8および図12と図13に示す待機位置から、図9および図11に示す移送動作位置に向けて回動できるようになっている。待機位置では、ユニット枠100が、ディスク収納領域20の支持体21に支持されているディスクDの外周縁からわずかに離れている。図11に示すように、移送ユニット17が反時計方向へ回動して移送動作位置に至ると、移送ローラ112と113との中間点を通り、各移送ローラ112,113の軸芯と垂直に延びる仮想線である搬送中心線Obが、複数の支持体21を有するディスク収納領域20に向けられる。
図1と図2(A)および図10に示すように、移送ユニット17の回動支点となる支点軸131は、下部筐体3の底面6において、上方へ垂直に延びるように固定されている。図10に示すように、移送ユニット17には、X1側の端部にローラ軸111と直交する方向に延びる軸受部129が設けられており、この軸受部129が前記支点軸131に回動自在に支持されている。図11などに示すように、この支点軸131と軸受部129は、移送ユニット17で移送されるディスクDの外周から離れた位置に設置されている。
図8と図9に示す第2の動力伝達部16では、中間筐体4の機構ベース15のX1側に円弧状の案内穴15bが開口し、X2側にも円弧状の案内穴15cが開口している。案内穴15bと案内穴15cは、共に前記支点軸131を曲率中心とした円弧軌跡に沿って延びている。
移送ユニット17のユニット枠100の上面101では、支点軸131に近い位置に上方へ垂直に延びる案内軸132が固定され、支点軸131から離れた自由端側には、同じく上方へ垂直に延びる駆動軸133が固定されている。図8と図9に示すように、案内軸132は前記案内穴15b内に下から上方に向けて挿通され、駆動軸133も案内穴15c内に下から上方に向けて挿通されている。駆動軸133の先端は機構ベース15の上方へ突出しており、機構ベース15の上において、駆動軸133に回動リング134が回動自在に設けられている。
機構ベース15の上には、駆動レバー135が設けられている。この駆動レバー135の基部は、軸136を介して機構ベース15に回動自在に支持されている。駆動レバー135には、駆動長穴135aが開口しており、前記駆動軸133の外周に設けられた前記回動リング134が、この駆動長穴135aの内部に挿入されている。
機構ベース15上に設けられている前記切換え部材91には、ユニット制御長穴137が開口している。前記駆動レバー135の上面には伝達軸138が垂直に突出しており、この伝達軸138が、ユニット制御長穴137に下から上方へ向けて挿入されている。
前記ユニット制御長穴137には、非作用部137aが形成されている。この非作用部137aは円弧軌跡に沿って形成されているが、この円弧軌跡の曲率中心は、切換え部材91が(d)−(e)方向へ摺動するときの円弧軌跡の曲率中心に一致している。したがって、図8に示すように、伝達軸138が非作用部137a内に位置しているときに、切換え部材91が(d)−(e)方向へ摺動しても、その移動力が伝達軸138に作用しない。また、非作用部137aの曲率中心と、駆動レバー135の回転中心である軸136は同じ位置に存在していない。そのため、伝達軸138が非作用部137a内に位置し、切換え部材91が(d)−(e)方向へ摺動するときに、駆動レバー135は、図8に示すように、時計方向へ回動した状態に保持され、移送ユニット17は待機位置に停止した状態に維持される。
前記ユニット制御長穴137では、前記非作用部137aのY1側に連続して駆動傾斜部137bが設けられ、さらにそのY1側の端部に保持部137cが形成されている。保持部137cは、非作用部137aよりも、切換え部材91の摺動軌跡の曲率中心に近い側に位置している。
したがって、切換え部材91が、図8の位置からさらに(e)方向へ摺動して図9の位置に至る間に、伝達軸138が駆動傾斜部137bに移行し、この駆動傾斜部137bによって伝達軸138が反時計方向へ移動させられ、駆動レバー135が反時計方向へ回動させられる。その結果、移送ユニット17が、支点軸131を支点として反時計方向へ回動し、移送動作位置に至る。さらに切換え部材91が(e)方向へ移動すると、駆動軸133が案内穴15cのY2側端部に位置し、且つ伝達軸138がユニット制御長穴137の保持部137cに保持されて、移送ユニット17が移送動作位置で拘束される。
この実施の形態では、切換え部材91に設けられたユニット制御長穴137および駆動レバー135とで、移送ユニット回動手段が構成されている。
図8と図9に示すように、切換え部材91のY1側で且つX1側の端部には、切換え長穴121が形成されている。この切換え長穴121は、第1の円弧部121aと、第1の円弧部121aよりも、外周側に位置して(d)方向に延びる第2の円弧部121bと、両円弧部121aと121bとを繋ぐ切換え部121cを有している。第1の円弧部121aと第2の円弧部121bの曲率中心は、案内長穴91a,91aの円弧軌跡の曲率中心と一致している。
機構ベース15のY1側で且つ端部には、切換レバー122が設けられている。この切換レバー122は、機構ベース15と切換え部材91の間に位置し、機構ベース15の上面に固定された支持軸123に回動自在に支持されている。切換レバー122のX2側の端部には制御ピン124が固定され、この制御ピン124が、切換え部材91に形成された前記切換え長穴121内に摺動自在に挿入されている。切換レバー122のX1側の端部には切換えピン125が固定されている。後に説明するように、各支持体21に設けられた保持部材26の姿勢を、この切換えピン125によって制御することが可能である。
図8と図9に示すように、筐体2の前面7の内側には、シャッタ開閉部材126が設けられている。このシャッタ開閉部材126は、金属板であり、前面7の内側でX1−X2方向へ摺動自在に支持されている。また、シャッタ開閉部材126は引っ張りコイルばね128によってX2方向へ付勢されている。シャッタ開閉部材126には、下縁からY2方向へ折り曲げられた駆動片126aが設けられている。切換え部材91には駆動ピン127が固定されており、図8に示すように、この駆動ピン127が、前記駆動片126aに形成された溝内に介入可能である。
図8では、駆動レバー135に設けられた伝達軸138が、切換え部材91に形成されたユニット制御長穴137の非作用部137a内に位置しており、移送ユニット17は時計方向へ回動して待機位置にある。このとき、切換レバー122に設けられた制御ピン124が、切換え長穴121の第1の円弧部121a内に位置しており、切換レバー122が反時計方向へ回動し、切換えピン125がY1側に移動している。このとき、切換え部材91に設けられた駆動ピン127が、駆動片126aの溝内に入り込み、シャッタ開閉部材126がX1方向へ移動している。
切換え部材91が、図8の位置から(e)方向へ移動し、伝達軸138が、ユニット制御長穴137の駆動傾斜部137bに入り込む直前に、切換レバー122に設けられた制御ピン124が、切換え長穴121の第2の円弧部121b内に入り込み、切換レバー122が時計方向へ回動して、切換えピン125がY2方向へ移動する。その後の切換え部材91の(e)方向への移動によって、伝達軸138が、ユニット制御長穴137の駆動傾斜部137bに入り込み、図9に示すように、移送ユニット17が反時計方向へ回動して移送動作位置に至る。また、切換え部材91が図8の位置から(e)方向へ移動して図9に示す位置へ至る間に、切換え部材91に設けられた駆動ピン127によって、シャッタ開閉部材126がX2方向へ移動させられる。
(シャッタ開閉機構)
図15(A)(B)は、シャッタ開閉機構200を、筐体2の前面7の前方から示す斜視図である。
シャッタ201は薄い金属板で形成され、X1−X2方向に細長い長方形状であり、前面7に形成された挿入口23を覆うことのできる面積を有している。シャッタ201の上端(Z2側)には、X1−X2方向へ間隔を空けて摺動ピン203,203が固定されている。筐体2の前面7には、上下方向へ直線的に延びる摺動長穴7a,7aが開口しており、前記摺動ピン203,203は、摺動長穴7a,7a内に挿入されて、シャッタ201は、前面7の表面に密着した状態で上下に移動可能に支持されている。
前記シャッタ開閉部材126には、開閉カム202,202が形成されている。この開閉カム202,202は、シャッタ開閉部材126を貫通するカム長穴である。このシャッタ開閉部材126は、X2方向に直線状に延びる閉鎖部202aと、この閉鎖部202aよりも上方に位置してX1方向へ直線状に延びる開放部202b、および閉鎖部202aと開放部202bとを繋ぐ傾斜切換え部202cとを有している。
図8に示すように、第2の動力伝達部16の切換え部材91が(d)方向へ位置しているときに、駆動ピン127によってシャッタ開閉部材126がX1側へ移動させられている。このとき、図15(A)に示すように、シャッタ開閉部材126に形成された開閉カム202,202の閉鎖部202a,202aによって、摺動ピン203,203が押し下げられて、シャッタ201が下降して挿入口23が閉鎖されている。図9に示すように、切換え部材91が(e)方向へ移動すると、駆動ピン127および引っ張りコイルばね128によって、シャッタ開閉部材126がX2方向へ移動させられ、図15(B)に示すように開閉カム202,202の開放部202b,202bによって摺動ピン203,203が押し上げられ、シャッタ201が上方へ移動し、挿入口23が開放させられる。
このシャッタ201の開閉タイミングを説明すると、図8に示すように伝達軸138が、ユニット制御長穴137の非作用部137a内に位置して、移送ユニット17が待機位置に停止しているときには、シャッタ201が閉鎖されている。図8に示す状態から、切換え部材91が(e)方向へ移動し、伝達軸138が、ユニット制御長穴137の非作用部137aの(d)側の端部に至ると、シャッタ201が開放され、さらに、切換え部材91が(e)方向へ移動すると、伝達軸138がユニット制御長穴137の駆動傾斜部137b内に入り込んで、移送ユニット17が図9に示す移送動作位置へ向けて回動する。この間、シャッタ201は開放されたままである。また、切換え部材91が図9に示す位置から(d)方向へ移動するときには、まず移送ユニット17が時計方向へ回動して待機位置に復帰し、その後に、伝達軸138が、傾斜駆動部137bから非作用部137aに入り込んで、シャッタ201が閉鎖される。
(第3の動力伝達部)
次に、下部筐体3の底面6に設けられた第3の動力伝達部19の構造を説明する。
図6および図10に示すように、底面6に固定された前記支点軸131の下方には、一体ギヤ141が回転自在に支持されている。この一体ギヤ141は、上方部分が垂直ウォーム歯車141aであり、下方部分が下部歯車141bである。図6に示すように、筐体2の底面6には、中間歯車142が回転自在に設けられ、この中間歯車142が前記下部歯車141bに噛み合っている。底面6には第3のモータM3が設けられており、その回転軸に固定されたウォーム歯車143が、前記中間歯車142と噛み合っている。
図10に示すように、移送ユニット17では、ローラ軸111の一端が、ユニット枠100の支点側の側面103から外方へ突出しており、側面103から突出したローラ軸111の端部に平歯車であるローラ歯車144が固定されている。前記側面103には、軸145が固定され、この軸145に一体ギヤ146が回転自在に支持されている。この一体ギヤ146は、小径平歯車146aと大径平歯車146bとが一体化されたものであり、小径平歯車146aが前記ローラ歯車144と噛み合っている。
ユニット枠100の下面102には、下方に突出する支持片102aが一体に折り曲げ形成されており、この支持片102aに軸148が固定されている。この軸148はローラ軸111と平行に延びている。軸148には一体ギヤ147が回転自在に支持されている。一体ギヤ147は、平歯車147aとウォームホイール147bとが一体化されたものである。この平歯車147aが、前記大径平歯車146bと噛み合っている。
移送ユニット17に設けられた軸受部129が、支点軸131に回動自在に挿通された状態で、前記ウォームホイール147bとウォーム歯車141aとが噛み合う。前記第3のモータM3の回転動力は、中間歯車142から下部歯車141bおよびウォーム歯車141aに伝達され、さらにウォーム歯車141aからウォームホイール147bに伝達される。その動力は、平歯車147aから一体ギヤ146の大径平歯車146bに伝達され、さらに小径平歯車146aからローラ歯車144に伝達される。
下部筐体3側に設けられた第3のモータM3の回転動力が、支点軸131と同軸に回転する一体ギヤ141を介してローラ歯車144に伝達されるため、移送ユニット17を、支点軸131を支点として待機位置から移送動作位置へ回動させる動作と独立させて、ローラ軸111を駆動することができる。このディスク収納型ディスク装置1は、移送ユニット17を待機位置から移送動作位置へ回動させる移送ユニット回動手段と、移送ローラ112,113を回転させるローラ駆動手段とが別個に設けられ、互いに独立して動作できるようになっている。
(ディスク収納領域および支持体選択手段)
次に、上部筐体5に設けられているディスク収納領域20および支持体選択手段22の構造について説明する。
図11ないし図13は、ディスク収納領域を筐体2の天井面11の上方から見た平面図であり、図16ないし図20は、上部筐体5を、Y1−Y2方向に延びる中心線回りに180度反転させて示している。よって、図16ないし図20では、Y1−Y2方向が図11ないし図13と同じであるが、X1−X2方向およびZ1−Z2方向が図11ないし図13と逆向きである。
図1および図2(B)に示すように、上部筐体5の天井面11には、互いに平行に下方へ向けて延びる3本の選択軸151A,151B,151Cが回転自在に支持されている。図17にも3本の選択軸151A,151B,151Cが示されているが、図16では、選択軸151Aの図示を省略し、選択軸151Bと151Cのみが図示されている。支持体21はこの選択軸に沿って選択位置(a)に移動する。よって、各選択軸は案内軸としての機能も発揮する。
それぞれの選択軸151A,151B,151Cの外周には、選択溝152が形成されている。選択溝152はスパイラル状に形成されている。図2(B)および図16に示すように、選択溝152のスパイラル形状は、選択軸151A,151B,151Cの上方が密ピッチ部152aで下方が密ピッチ部152bとなっている。上方の密ピッチ部152aと下方の密ピッチ部152bでは、選択溝152が短ピッチで形成され、それぞれの上方の密ピッチ部152aと下方の密ピッチ部152bでは、それぞれ選択溝152が少なくとも5周(5ピッチ)以上形成されている。選択軸151A,151B,151Cの中間部では選択溝152が疎ピッチ部152cとなっており、この疎ピッチ部152cでは、上方の密ピッチ部152aと下方の密ピッチ部152bの間で、選択溝152が1ピッチ分だけ形成されている。
支持体21は上下方向に重ねられて6枚設けられている。それぞれの支持体21は、薄い金属板で形成されている。図11ないし図13に示すように、それぞれの支持体21は、筐体2の左側面9にほぼ平行に対向する左側縁21bと、筐体2の後側面10にほぼ平行に対向する後縁21cを有している。支持体21の筐体2の内方へ向けられる内縁21aは凹曲線形状であり、駆動ユニット14が介入位置に設置されたときに、支持体21の内縁21aは、ターンテーブル82の外周から離れた位置にある。
図11および図17に示すように、それぞれの支持体21には、そのX1側の端部で且つY1側の端部に、軸受25Aが固定されている。また、それぞれの支持体21のX2側の端部で且つY2側の端部に軸受25Bが固定され、左側縁21bと後縁21cとの角部の内側に、軸受25Cが固定されている。軸受25Aは、選択軸151Aの外周に挿通され、軸受25Bは選択軸151Bの外周に挿通され、軸受25Cは選択軸151Cの外周に挿通されている。それぞれの軸受25A,25B,25Cの内側には掛止部が一体に突出形成されており、この掛止部が、選択軸151A,151B,151Cのそれぞれの外周に形成された選択溝152に摺動自在に掛止されている。
6枚の支持体21のそれぞれの前記掛止部は、選択溝152の隣接する5ピッチのそれぞれのピッチに掛止されるように配置されている。よって、選択軸151A,151B,151Cが、図11において反時計方向へ回転すると、支持体21が選択軸151A,151B,151Cに沿って1枚ずつ下向きに送られ、選択軸151A,151B,151Cが時計方向へ回転すると、支持体21が選択軸151A,151B,151Cに沿って1枚ずつ上向きに送られる。そして、疎ピッチ部152cに掛止されているいずれかの支持体21が、図2(B)に示す選択位置(a)に至り、選択位置(a)にある支持体21と、その下の密ピッチ部152bに位置する支持体21との間に駆動ユニット14が入り込める上下方向の間隔が空けられる。
図16と図17に示すように、選択軸151Aの上端(Z2側の端部)には、小歯車153Aが設けられ、選択軸151B,151Cの上端にも小歯車153B,153Cが設けられている。それぞれの選択軸151A,151B,151Cと小歯車153A,153B,153Cは、合成樹脂材料で一体に形成されており、小歯車153A,153B,153Cは、薄く形成されて、上部筐体5の天井面11の下面に密着している。
図16に示すように、上部筐体5の天井面11の下面には大径の薄いリング状歯車160が回転自在に設けられ、このリング状歯車160は、外周縁に歯部を有している。選択軸151A,151B,151Cに設けられた小歯車153A,153B,153Cは、全てリング状歯車160の歯部と噛み合っている。リング状歯車160の回転により、全ての小歯車153A,153B,153Cが同期して回転駆動され、よって3本の選択軸151A,151B,151Cが同期して回転駆動される。
図2(B)と図16に示すように、上部筐体5の天井面11の下面には回転軸99aが回転自在に支持されている。この回転軸99aの下端には、図8と図9に示した前記伝達歯車99が固定されており、この伝達歯車99が、図8に示す第2の動力伝達部16の第2の切換え歯車98と噛み合うことが可能となっている。回転軸99aの上端には、薄型歯車99bが固定されており、この薄型歯車99bがリング状歯車160の外周の歯部に噛み合っている。図8に示すように、第2の動力伝達部16の第2の切換え歯車98が、出力歯車94と伝達歯車99に噛み合い、第1の切換え歯車95が出力歯車94から離れている状態で、第2のモータM2を始動すると、その動力が伝達歯車99に伝達され、この伝達歯車99と一体の薄型歯車99bによってリング状歯車160が駆動される。
なお、第2の動力伝達部16では、図8に示すように伝達軸138が、切換え部材91に形成されたユニット制御長穴137の非作用部137a内に位置し、駆動レバー135が時計方向へ回動し、移送ユニット17が待機位置に停止しているときに、第2のモータM2によって伝達歯車99が駆動され、リング状歯車160が駆動されて、支持体21の選択動作が行われる。
図16と図17に示すように、上部筐体5の天井面11の下面には回転検出部170が設けられている。回転検出部170は、回転部材171を有している。上部筐体5の天井面11の下面には、支持軸172が固定されており、回転部材171は、支持軸172に回転自在に支持されている。回転部材171には、検出部171aと歯車171bとが一体に形成されており、歯車171bが、リング状歯車160の外周の歯部に常に噛み合っている。
図20にも示すように、回転部材171の検出部171aには、切欠き部171cが形成されている。図16と図17に示すように、天井面11の下面には、プリント基板173が垂直に固定されており、このプリント基板173に一対の光学検知素子174と175が固定されている。図20に示すように、それぞれの光学検知素子174,175は、前記検出部171aの回転方向に並んで配置されており、それぞれが、検出部171aの上面に対向する発光素子と、検出部171aの下面に対向する受光素子とを有している。
検出部171aの切欠き部171cが両光学検知素子174,175に対向すると、光学検知素子174と光学検知素子175の双方において、発光素子から発せられた光が受光素子で受光され、検知出力が共にONになる。また発光素子から発せられる光が検出部171aで遮られると、検知出力がOFFになる。この回転検知部170では、リング状歯車160が回転し、各選択軸151A,151B,151Cが回転させられて、いずれかの支持体21が選択位置(a)に至ったときに、光学検知素子174と175が同時にONとなる。さらに回転部材171が1回転して、次に光学検知素子174,175がONになると、前記支持体の次に位置する支持体21が選択位置(a)に至る。また、光学検知素子174,175が共にONとなった後に、どちらの光学検知素子が先にOFFになるかによって、回転部材171の回転方向を認識でき、よってリング状歯車160の回転方向を認識できる。
このディスク収納型ディスク装置1の機構制御部では、前記光学検知素子174,174を監視することで、各選択軸151A,151B,151Cがどちらの方向へ回転している、すなわち支持体21が下方へ向けて移動しているか、上方へ向けて移動しているかを認識できる。また、両光学検知素子174,175が同時にONとなったときに、第2の動力伝達部16の第2のモータM3を止めることにより、支持体21を選択位置(a)に停止させることができる。また、両光学検知素子174,175が共にONとなる回数をカウントすることにより、6枚の支持体21のどれが選択位置(a)に至ったかを認識できる。
(支持体でのディスク保持機構)
図11および図17に示すように、それぞれの支持体21には、それぞれ3個の保持部材26,27,28が設けられている。図17に示すように、保持部材26,27,28は、それぞれ支持体21の下面(Z1側の面)に設けられている。ただし、図11ないし図13では、図示の都合上、支持体21を透視して保持部材26,27,28を図示している。
保持部材26は、選択軸151Aに挿通されている前記軸受25Aの外周を回動できるように支持されている。保持部材27は、選択軸151Bに挿通されている前記軸受25Bの外周を回動できるように支持され、保持部材28は、選択軸151Cに挿通されている前記軸受25Cの外周を回動できるように支持されている。
図11に示すように、保持部材26と支持体21との間には引っ張りコイルばね29aが掛けられており、保持部材26が反時計方向へ回動付勢されている。支持体21にはストッパ(図示せず)が設けられ、保持部材26は、図11に示す姿勢よりも反時計方向(γ2方向)へ回動しないように規制されている。保持部材27は引っ張りコイルばね29bによって時計方向へ付勢されており、支持体21に設けられたストッパ(図示せず)によって、図11に示す姿勢よりも時計方向(γ4方向)へ回動しないように規制されている。同様に、保持部材28は、引っ張りコイルばね29cによって時計方向へ付勢されており、支持体21に設けられたストッパ(図示せず)によって、図11に示す姿勢よりも時計方向(γ4方向)へ回動しないように規制されている。
図11に示すように、選択軸151Aは、挿入口23を有する筐体2の前面7に最も近い位置にある。また選択軸151Aは、移送ユニット17に最も近い位置にあり、且つ移送ユニット17の回動支点側に位置している。選択軸151Bと選択軸151Cは、筐体2の後側面10に接近する位置にあり、挿入口23を有する前面7から離れて位置している。挿入口23から挿入されたディスクDは、移送ユニット17の移送ローラ112,113によって筐体2の内方へ移送され、移送ユニット17が図11に示す移送動作位置に至った後に、さらに移送ローラ112,113によってディスクDが筐体2内へ向けて移送される。よって、選択位置(a)にある支持体21に送り込まれるディスクDは、最初に選択軸151Aの外周に位置する保持部材26に接近するが、さらに移送されたディスクDは、選択軸151Bの外周に位置する保持部材27と、選択軸151Cの外周に位置する保持部材28に当たる。
図18と図19は、後側面10の内側で且つX2側に位置している保持部材27を、Z1側を図面の上方に向けて示している。
保持部材27は合成樹脂材料で形成されているものであり、保持部材27は、支持体21の下面にほぼ密着した状態で、支持体21に固定された軸受25Bの外周を回動できるように支持されている。保持部材27には、Y1方向に延びる腕部27aが一体に形成されており、この腕部27aの先部に保持爪27bが形成されている。保持爪27bは、支持体21の下面との間に間隔Tを空けて対向している。この対向間隔Tは、ディスクDの厚み寸法tと同じか、またはわずかに大きい。
保持部材27には、筐体2の内方に向けられる位置決め面27cが形成されている。この位置決め面27cは、支持体21の下面と保持爪27bとの間に供給されたディスクDの外周面が必ず当たるように上下方向(Z1−Z2方向)の厚み寸法が設定されている。図14に示すように、この位置決め面27cは、選択軸151Bの軸中心から半径rの円筒面形状である。保持部材27には、前記位置決め面27cよりもγ4側に逃げ凹部27dが形成されている。この逃げ凹部27dの底面27eは、支持体21の下面と平行な平面であり、支持体21の下面から、前記底面27eまでの厚さ寸法は、前記位置決め面27cの上下方向の厚み寸法よりも小さい。ただし、逃げ凹部27dが形成されている部分での保持部材27の外周面27fも、前記半径rの円筒面である。また保持部材27の、前記逃げ凹部27dとほぼ逆側には、駆動凹部27gが形成されている。
筐体2の後側面10側に位置しているもうひとつの保持部材28の構造は、前記保持部材27と類似している。図11と図14に示すように、保持部材28は、腕部28aの先部に保持爪28bを有しており、支持体21の下面と保持爪28bとの間隔Tは、前記保持爪27bと支持体21との対向間隔と同じである。保持部材28には、筐体2の内方に向く位置決め面28cが形成されており、この位置決め面28cは、選択軸151Cの軸中心からの半径がrの円筒面である。この位置決め面28cよりもγ4側には逃げ凹部28dが形成されている。逃げ凹部28dが形成されている部分での保持部材28の外周面28fも前記半径rの円筒面である。また、逃げ凹部28dと逆側には駆動凹部28gが形成されている。
筐体2の前面7に近い位置にある保持部材26は、図11に示すように、腕部26aの先部に保持爪26bが形成され、支持体21の下面と保持爪26bとの間隔は前記Tに設定されている。保持部材26の筐体2の内方に向く部分には逃げ凹部26dが形成されている。この逃げ凹部26dの底面は、保持部材27,28の逃げ凹部27d,28dの底面と同じ高さに形成されている。保持部材26には、逃げ凹部26dと逆側に駆動凹部26gが形成されている。
図11と図14に示すように、選択位置(a)にある支持体21にディスクDが搬入されるときは、引っ張りコイルばね29bと29cの付勢力によって、保持部材27と保持部材28は共にγ4方向へ回動させられている。移送ユニット17の移送ローラ112,113で筐体2内に送り込まれるディスクDは、支持体21の下面と保持爪27bとの間、および支持体21の下面と保持爪28bとの間に入り込む。そして、ディスクDの外周縁が、保持部材27に形成された位置決め面27cと、保持部材28に形成された位置決め面28cとに当たったときに、ディスクDが位置決めされる。このとき、ディスクDの中心D0は、前記位置決め面27c,28cの半径rと、ディスクDの半径Drとで幾何学的に決められる。
保持部材27の位置決め面27cと保持部材28の位置決め面28cは、共に、選択軸151B,151Cの軸中心から半径rの円筒面であるため、保持部材27,28の回動角度に誤差が有り、ディスクDの外周縁と位置決め面27c,28cとの当接位置が変化しても、ディスクDの半径Drが一定である限りにおいては、ディスクDの中心D0の位置を一義的に決めることができる。
支持体21に保持されたディスクDを駆動するときには、介入位置にある駆動ユニット14に設けられたターンテーブル82の中心凸部82bがディスクDの中心穴Daに入り込んで、ディスクDがクランプされる。このとき、図13に示すように、保持部材27と保持部材28がγ3方向へ回動させられて保持爪27bと保持爪28bが、ディスクDの外周縁よりも外側へ離れ、保持部材26もγ1方向へ回動させられて、保持爪26bがディスクDの外周縁よりも外側に離れる。このとき、図19に示すように、保持部材27の逃げ凹部27dがディスクDの外周縁に対向する。同様に、保持部材28の逃げ凹部28dと保持部材26の逃げ凹部26dが、ディスクDの外周縁に対向する。
ディスクDの中心穴Daがターンテーブル82にクランプされた後に、駆動ユニット14がZ1方向へ下降し、ディスクDが支持体21の下面よりも下側にわずかに離れる。このとき、保持部材27の位置決め面27cと保持部材28の位置決め面28cがディスクDの外周縁から離れ、保持部材27の逃げ凹部27dと保持部材28の逃げ凹部28dがディスクの外周縁に対向する。さらには保持部材26の逃げ凹部26dがディスクDの外周縁に対向する。ディスクDがターンテーブル82に保持されて回転駆動されるとき、ユニット支持ベース13が前記ダンパー71,72,73によって弾性支持されるが、この弾性支持での振動範囲において、ディスクDが支持体21に接近し且つディスク面方向へ振れたとしても、ディスクDの外周縁に逃げ凹部26d,27d,28dが対向しているため、ディスクDの外周縁が位置決め面27c,28cなどに当たるのを避けることができる。
図11ないし図13に示すように、筐体2の左側面9と後側面10との角部には、選択位置(a)にある支持体21にディスクDが装填されたことを検知する装填検知部180が設けられている。この装填検知部180には、光学検知素子181が設けられている。この光学検知素子181は、発光素子と受光素子とが対向して構成されている。図16および図17に示すように、この光学検知素子181は、筐体2内に1つだけ設けられ、選択位置(a)に移動した支持体21と同じ高さ位置に設けられている。図11ないし図13および図17に示すように、各支持体21に設けられているそれぞれの保持部材28には、前記腕部28aと逆側に延びる腕部の先に検知部28hが一体に突出形成されている。
図17に示すように、支持体21が選択位置(a)に移動すると、前記検知部28hが、光学検知素子181に対向する。このとき、図11に示すように、選択位置(a)に移動した支持体21にディスクDが保持されていないと、保持部材28が引っ張りコイルばね29cによってγ4方向へ大きく回動させられているため、検知部28hが光学検知素子181の発光素子と受光素子との間に介入し、検知出力がOFFとなる。また、図12に示すように、選択位置(a)にある支持体21にディスクDが供給されていると、ディスクDの外周縁で、保持部材28の腕部28aが押され、保持部材28がγ3方向へ少し回動させられた状態で、ディスクDの外周縁が、位置決め面28cに当たっている。そのため、検知部28hが光学検知素子181から抜け出て、光学検知素子181の検知出力がONとなる。
機構制御部では、ディスクDが搬入されるときに、光学検知素子181の検知出力がOFFからONに切り換わることを監視することで、支持体21にディスクDが位置決めされて保持されたことを認識できる。
また、支持体21にディスクDが保持されているとき、保持部材28は図12と図14に示す姿勢に回動したままである。よって、支持体選択手段22を動作させて、支持体21を選択するときに、図20に示した回転検出部170の光学検知素子174,175が共にONとなったことを確認し(このとき支持体21が選択位置(a)に移動する)、このとき光学検知素子181がONであるかOFFであるかを確認することにより、選択位置(a)に至った支持体21に、ディスクDが保持されているか否かを知ることができる。
なお、図12と図14に示す位置に回動した保持部材28は、引っ張りコイルばね29cによって常に時計方向へ付勢されており、この付勢力でディスクDが、Y1方向へ押され続けている。しかし、筐体内には、ディスクDがターンテーブルに保持されていないときに、支持体21に保持されたディスクDの中心穴Da内に入り込んで、ディスクDがY1方向へ移動するのを規制する規制機構(図示せず)が設けられている。よって、保持部材28に作用する付勢力によって、ディスクDが支持体21から抜け出ることはない。
(保持切換機構)
以下、図16と図17に示す保持切換機構400の構造を説明する。
図16に示すように、筐体2の左側面9の内側には、伝達切換え部材401が設けられている。伝達切換え部材401は金属板で形成されており。Y1−Y2方向に延びる長穴401aが複数箇所に設けられている。左側面9の内側には複数の案内ピン402が固定されており、それぞれの長穴401aが案内ピン402に挿通され、伝達切換え部材401は、Y1−Y2方向へ摺動自在に支持されている。
伝達切換え部材401の内側には、第1の保持切換え部材403が重ねられて設けられている。第1の保持切換え部材403は金属板で形成され、Y1−Y2方向に延びる連結長穴403aが形成されている。伝達切換え部材401には、一対の連結摺動ピン404a,404bが固定され、前記連結長穴403aに前記連結摺動ピン404a,404bが挿入されている。すなわち、第1の保持切換え部材403は、伝達切換え部材401に支持されて、伝達切換え部材401に対して相対的にY1−Y2方向へ移動自在である。
伝達切換え部材401の上縁と第1の保持切換え部材403の上縁との間には、引っ張りコイルばねである連結ばね405が掛けられている。この連結ばね405によって、第1の保持切換え部材403がY1方向へ付勢され、且つ伝達切換え部材401がY2方向へ付勢されている。その結果、図16の状態では、第1の保持切換え部材403に形成された連結長穴403aのY2側の端部が、伝達切換え部材401の連結摺動ピン404aに押し付けられて、伝達切換え部材401と第1の保持切換え部材403が一体化されている。
伝達切換え部材401のZ2側の縁部(上縁)には、X2方向へ向けて折り曲げられた連結片401bが一体に形成されており、この連結片401bに連結長穴401cが形成されている。図8と図9に示すように、第2の動力伝達部16には、切換え部材91によって回動させられる切換レバー122が設けられ、切換レバー122のX1側の端部に切換えピン125が設けられているが、図11ないし図13示すように、この切換えピン125が前記連結長穴401c内に挿入されている。
図8と図12および図13に示すように、切換レバー122が反時計方向へ回動させられると、伝達切換え部材401と第1の保持切換え部材403が、連結ばね405で一体に連結されたまま、一緒にY1側へ移動させられる。図9と図11に示すように、切換レバー122が時計方向へ回動すると、切換えピン125によって、伝達切換え部材401と第1の保持切換え部材403が一体に連結されたままY2方向へ移動させられる。
上部筐体5の左側面9の内側には、第1の切換え駆動部材511が設けられている。この第1の切換え駆動部材511には、Y1−Y2方向に延びる長穴511a,511aが形成され、この長穴511a,511aが、左側面9の内側に固定された案内ピン512,512に挿通され、第1の切換え駆動部材511はY1−Y2方向へ摺動自在に支持されている。第1の切換え駆動部材511のY1側の端部には押圧部511bが形成されている。また前記第1の保持切換え部材403のZ2側には被押圧ピン513が設けられ、この被押圧ピン513は、前記第1の切換え駆動部材511の押圧部511bによってY2方向へ押圧される位置にある。
図13に示すように、切換レバー122が反時計方向へ回動させられ、切換えピン125によって、伝達切換え部材401がY1方向へ移動させられている状態において、第1の切換え駆動部材511がY2方向へ移動すると、第1の切換え駆動部材511に設けられた押圧部511bによって、第1の保持切換え部材403に設けられた被押圧ピン513がY2方向へ押される。このとき、切換えピン125で拘束されている伝達切換え部材401が動かず、連結ばね405が伸びて、第1の保持切換え部材403がY2方向へ移動させられる。
図16に示すように、第1の保持切換え部材403のY2側の一部は、X2方向へ折り曲げられて、切換え押圧部403bが形成されている。図11ないし図13および図17に示すように、切換え押圧部403bは、選択位置(a)に移動している支持体21に設けられた保持部材26の駆動凹部26g内に入り込むことが可能である。図11と図13に示すように、第1の保持切換え部材403がY2方向へ移動すると、切換え押圧部403bによって駆動凹部26gが押され、保持部材26がγ1方向へ回動させられて、保持部材26の保持爪26bが、ディスクDの外周縁の外側に移動する。
図16に示すように、上部筐体5の後側面10の内側には、第2の切換え駆動部材501が設けられている。第2の切換え駆動部材501には、X1−X2方向に延びる長穴501a,501aが形成されている。この長穴501a,501aが、後側面10の内側に固定された案内ピン502,502に摺動自在に挿通され、第2の切換え駆動部材501は、X1−X2方向へ摺動自在に支持されている。
上部筐体5の後側面10のX2側端部の内側には、連結歯車504が、軸503によって回転自在に支持されている。前記第2の切換え駆動部材501のZ1方向に向く縁部には、上側ラック部501bが形成されており、連結歯車504は上側ラック部501bに常に噛み合っている。図1に示すように、下部筐体3の上に上部筐体5が組み合わされたときに、下部筐体3に設けられたロック部材54に形成された下側ラック部54cと前記連結歯車504が噛み合う。よって、ロック部材54と第2の切換え駆動部材501は、連結歯車504を介して連結される。ロック部材54がX2方向へ移動すると、第2の切換え駆動部材501がX1方向へ移動させられ、ロック部材54がX1方向へ移動すると、第2の切換え駆動部材501がX2方向へ移動させられる。
上部筐体5の後側面10の内側では、第2の切換え駆動部材501と平行に移動する第2の保持切換え部材505が設けられている。第2の保持切換え部材505には、X1−X2方向に延びる長穴505a,505aが形成され、この長穴505a,505aが、後側面10に固定された案内ピン505d,505dに摺動自在に挿通され、第2の保持切換え部材505は、X1−X2方向へ摺動自在に支持されている。
第2の切換え駆動部材501と第2の保持切換え部材505との間には、反転連結レバー506が設けられている。反転連結レバー506は、後側面10に固定された軸507に回動自在に支持されている。反転連結レバー506のZ1側の端部は、連結ピン509が固定されており、この連結ピン509が、第2の保持切換え部材505に形成された長穴(図示せず)に挿入されている。反転連結レバー506のZ2側の端部には反転制御ピン508が固定されており、この反転制御ピン508が、第2の切換え駆動部材501に形成された制御長穴501c内に挿入されている。制御長穴501cは、X1側が天井面11に接近し、X2側が天井面11から離れるクランク形状である。
図16に示すように、第2の切換え駆動部材501がX2方向へ移動していると、制御長穴501cによって反転連結レバー506が時計方向へ回動させられ、第2の保持切換え部材505がX1方向へ移動させられる。また、第2の切換え駆動部材501がX1方向へ移動すると、反転連結レバー506が反時計方向へ回動させられ、第2の保持切換え部材505がX2方向へ移動させられる。
第2の保持切換え部材505は金属板で形成されており、そのX2側の端部には、切換え押圧部505bがY1方向へ折り曲げられ、X1側の端部には、切換え押圧部505cがY1方向へ折り曲げられている。図11に示すように、切換え押圧部505bは、選択位置(a)に移動している支持体21に設けられた保持部材27の駆動凹部27g内に入り込む位置にあり、同様に、切換え押圧部505cは、選択位置(a)に移動している支持体21に設けられた保持部材28の駆動凹部28gに入り込む位置にある。図13に示すように、第2の保持切換え部材505が、X1方向へ移動させられると、切換え押圧部505bと505cとにより、保持部材27と保持部材28が、共に反時計方向へ回動させられ、保持爪27bと保持爪28bが、ディスクDの外周縁よりも外側に退避する。
図16に示すように、左側面9の内側に設けられた第1の切換え駆動部材511には、Z2側の縁部からX2方向へ向けて一体の折り曲げられた連結片511cが設けられ、この連結片511cには連結ピン515が固定されている。後側面10の内側に設けられた第2の切換え駆動部材501には、Z2側の縁部からY1方向へ向けて一体に折り曲げられた連結片501dが形成され、この連結片501dには、連結ピン516が固定されている。
図16に示すように、上部筐体5の天井面11の下面には、連結回動板520が設けられている。天井面11には、円柱状の上部規制部材525が設けられている。この上部規制部材は、支持体21に保持されているディスクDの中心穴Da内に入り込んで、支持体21からディスクDが抜け出るのを防止する前記規制機構の一部を構成している。前記連結回動板520は、上部規制部材525の中心を支点としてα方向とβ方向へ回動自在である。また連結回動板520には、前記上部規制部材525の中心から所定半径の円弧軌跡に沿って形成された円弧長穴520a,520a,520aが設けられている。天井面11の下面には案内ピン521,521,521が固定されており、円弧長穴520a,520a,520aは、この案内ピン521,521,521に案内支持されている。
連結回動板520には、連結長穴520bと連結長穴520cとが形成されている。第1の切換え駆動部材511の連結片511cに固定された前記連結ピン515が、連結長穴520bに摺動自在に挿入され、第2の切換え駆動部材501の連結片501dに固定された前記連結ピン516が、連結長穴520bに摺動自在に挿入されている。
よって、連結歯車504の回転力により、第2の切換え駆動部材501がX1方向へ移動させられると、連結回動板520がα方向へ回動し、第1の切換え駆動部材511がY1方向へ移動させられる。また第2の切換え駆動部材501がX2方向へ移動させられると、連結回動板520がβ方向へ回動し、第1の切換え駆動部材511がY2方向へ移動させられる。
次に、上記ディスク収納型ディスク装置1の全体動作について説明する。
(ディスク収納確認動作)
このディスク収納型ディスク装置1では、6枚の支持体21のどれにディスクが保持されているかが、機構制御部に設けられたRAMに記憶されている。
ただし、ディスク収納型ディスク装置1を自動車に最初に搭載したときや、自動車のバッテリーが交換されるなどして、電源からディスク収納型ディスク装置1に電力が供給されたときには、どの支持体21がディスクを保持しているのかを確認する動作が行われる。また、RAMにおいてディスクを保持していると記憶されている支持体21が選択位置(a)に至ったときに、図11などに示す装填検知部180の光学検知素子181の検知出力がONであり、ディスクが保持されていない支持体21であると判断されたとき、あるいは、RAMにおいてディスクを保持していないと記憶されている支持体21が選択位置(a)に至ったときに、前記光学検知素子181の検知出力がOFFであり、ディスクが保持された支持体21であると判断されたときのように、RAMの記憶内容と、装填検知部180による検知状態とが相違しているときも、以下の確認動作が行われる。
このディスク装填確認動作では、図3ないし図5に示す第1の動力伝達部12の第1のモータM1によって、ラック部材32が最もY2方向へ移動した始端に設定される。よって、スライダ31と切換レバー38がY2方向へ移動し、図6に示すように、切換レバー38に設けられた切換駆動ピン41によって、ユニット支持ベース13の下面に設けられた駆動スライダ85が、Y2方向へ移動させられ、駆動ユニット14が、ディスク収納領域20に収納されたディスクDに当たらない退避位置に設定される。
また、図8に示す第2の動力伝達部16の第2のモータM2が始動し、切換え部材91が(d)方向へ移動させられ、伝達軸138が、切換え部材91に形成されたユニット制御長穴137の非作用部137a内に位置する状態に設定される。よって、駆動レバー135は時計方向へ回動した状態に保持され、移送ユニット17は、ディスク収納領域20内のディスクDに当たらない待機位置に設定される。
このとき、図示しない切換え手段によって、図8に示すように、第1の切換え歯車95が出力歯車94から離され、第2の切換え歯車98が、出力歯車94および伝達歯車99の双方に噛み合う状態に設定される。第2のモータM2の動力は、出力歯車94から第2の切換え歯車98を経て図2(B)および図16に示す伝達歯車99に伝達されて、リング状歯車160が回転させられる。
ディスク装填確認動作では、リング状歯車160によって、支持体選択手段22に設けられた3本の選択軸151A,151B,151Cが、上方から見たときに、反時計方向へ回転させられ、各選択軸のスパイラル状の選択溝152によって、支持体21が1枚ずつ上方から下方(Z1方向)へ送られる。あるいは、選択軸151A,151B,151Cが時計方向へ回転させられて、支持体21が1枚ずつ下方から上方(Z1方向)へ送られる。リング状歯車160が回転すると、図16および図20に示す回転検出部170の回転部材171が回転する。
機構制御部では、回転検出部170に設けられた2つの光学検知素子174,175の検知出力が共ONになったときに、支持体21が選択位置(a)に至ったものと認識する。また光学検知素子174,175が共にONになる回数をカウントすることにより、上から何番目の支持体21、あるいは下から何番目の支持体21が選択位置(a)に至ったかを認識できる。支持体21が選択位置(a)に至ると、図12に示すように、支持体21に設けられている保持部材28の検知部28hが、装填検知部180の光学検知素子181に対向する。支持体21がディスクDを保持していなければ、保持部材28がγ4方向へ回動し、検知部28hが光学検知素子181内に入り、光学検知素子181の検知出力はOFFである。図12に示すように、選択位置(a)に至った支持体21がディスクDを保持していれば、保持部材28がディスクDに押されてγ3方向へ回動しており、検知部28hが光学検知素子181から抜け出て、光学検知素子181の検知出力がONである。
全ての支持体21が順番に選択位置(a)に設定されることにより、それぞれの支持体21がディスクDを保持しているか否かを確認でき、その検査結果が、電源投入時のディスク収納情報として、前記機構制御部のRAMに記憶される。
(ディスク挿入待機モードの設定)
このディスク収納型ディスク装置1にディスクDを装填するときには、筐体2の前面7に設けられた操作部またはリモートコントローラを操作して、ディスクDを保持していない支持体21を選択位置(a)へ移動させる。この支持体選択動作では、駆動ユニット14が図6に示す退避位置に設定され、図8に示すように移送ユニット17が待機位置に設定され、前記支持体の確認動作と同様に、第2のモータM2が動作し、支持体21が上方または下方へ送られる。回転検出部170の検知出力によって、希望する支持体21が選択位置(a)に移動したことが確認されると第2のモータM2が停止する。
ディスクDを保持していない支持体21が前記選択位置(a)に移行すると、機構制御によって、図3に示す第1のモータM1が始動させられる。第1のモータM1の動力によって、ラック部材32が図3の位置からY1方向へ移動させられて、図4に示す位置へ移動した時点で第1のモータM1が停止する。ラック部材32が図3から図4の位置へ移動するときに、ラック部材32と共に、スライダ31と切換レバー38がY1方向へ移動する。このとき切換レバー38に設けられた切換駆動ピン41によって、駆動スライダ85が図6の位置から図7に示す位置まで移動させられる。このとき、駆動スライダ85によって、駆動軸88がY1方向へ引かれ、駆動軸88が、ユニット支持ベース13に形成された円弧案内部13eに沿って移動する。そして、駆動ユニット14が支持軸84を支点として時計方向へ回動させられる。駆動ユニット14が、選択位置(a)にある支持体21とその下に位置する支持体21との間に介入する介入位置に至ると、第1のモータM1が停止する。
ラック部材32が、図3の始端から図4に示す位置へ移動する間、連結回動レバー44は、時計方向へ回動した位置で停止しており、ロック切換え部材42は(b)方向へ移動した状態で停止している。図3と図4に示すように、このとき、第1の動力伝達部12のY2側の端部に位置する伝達部材52が時計方向へ回動しており、この伝達部材52によってロック部材54がX2側へ移動させられている。また、図2(B)に示すように、筐体2の前面7の内側に設けられたロック部材61もX2側へ移動させられている。よって、ユニット支持ベース13の後方に設けられた拘束軸77は、図1に示すロック部材54に形成されたロック制御穴56の拘束部56a内に保持され、ユニット支持ベース13の前方に設けられた拘束軸78,78も、図2(B)に示すように、ロック部材61に形成されたロック制御穴62,62の拘束部62a,62aで保持されている。
よって、ダンパー71,72,73が押し潰されるようにして、ユニット支持ベース13が底面6に接近する位置に下降させられており、介入位置へ回動した駆動ユニット14のターンテーブル82は、選択位置(a)にある支持体21に保持されているディスクDの中心穴Daの下方に対向している。
選択軸151A,151B,151Cを駆動して支持体21を選択しているとき、および駆動ユニット14が、図6に示す退避位置から図7に示す介入位置へ回動させられる間、図8に示す第2の動力伝達部16では、第1の切換え歯車95が出力歯車94から離れているため、切換え部材91は(d)方向へ移動した位置で停止している。このとき、伝達軸138は、ユニット制御長穴137の非作用部137a内に位置し、移送ユニット17が、図8に示す待機位置に設定されたままである。切換え部材91が図8に示す位置に停止していると、切換え部材91に設けられた駆動ピン127によって、シャッタ開閉部材126がX1方向へ移動させられている。よって、図15(A)に示すように、シャッタ201に固定された摺動ピン203,203が、シャッタ開閉部材126に形成された開閉カム202,202の閉鎖部202a,202a内に位置し、シャッタ201が下降させられて、このシャッタ201によって、挿入口23が閉鎖されている。
また、支持体21を選択しているとき、および駆動ユニット14が、図6に示す退避位置から図7に示す介入位置へ回動させられる間、図8に示すように、第2の動力伝達部16に設けられた切換レバー122の制御ピン124は、切換え長穴121の第1の円弧部121a内に位置している。よって、切換レバー122は反時計方向へ回動しており、この切換レバー122に設けられた切換えピン125がY1方向へ移動して停止している。
切換えピン125がY1方向へ移動して停止していると、図12および図16に示すように、切換えピン125と連結されている伝達切換え部材401がY1方向へ移動させられており、連結ばね405を介して伝達切換え部材401に連結されている第1の保持切換え部材403も、伝達切換え部材401と一緒にY1方向へ移動させられている。このとき、図12に示すように、第1の保持切換え部材403に形成された切換え押圧部403bは、保持部材26の駆動凹部26gに対向しているが、切換え押圧部403bから駆動凹部26gに押圧力が作用していない。よって保持部材26は引っ張りコイルばね29aの付勢力によりγ2方向へ回動させられた状態を維持している。
また、図1に示すロック部材54がX2方向へ移動させられているため、このロック部材54に形成された下側ラック部54cによって、上部筐体5に設けられた連結歯車504を介して、図16に示す第2の切換え駆動部材501がX1方向へ移動させられ、反転連結レバー506によって、第2の保持切換え部材505がX2方向へ移動させられている。
このとき、図12に示すように、第2の保持切換え部材505のX2側に設けられた切換え押圧部505bは、保持部材27の駆動凹部27gに対向しているが、切換え押圧部505bから駆動凹部27gに押圧力が作用しておらず、保持部材27は、引っ張りコイルばね29bの付勢力によりγ4方向へ回動した状態を維持している。
一方、第2の保持切換え部材505がX2方向へ移動しているときに、第2の保持切換え部材505のX1側に設けられた切換え押圧部505cも、保持部材28の駆動凹部28gに対向している。ここで、支持体21にディスクDが保持されていないときには、図11に示すように、引っ張りコイルばね29cの付勢力により、保持部材28がγ4方向へ回動している。図12に示すように、支持体21にディスクDが保持されていると、ディスクDの外周縁で腕部28aがY2方向へ押され、保持部材28がわずかにγ3方向へ回動させられている。ただし、図11に示すように、支持体21にディスクDが保持されているときと、図12に示すように、支持体21にディスクDが保持されていないときの双方において、切換え押圧部505cから駆動凹部28gに押圧力が与えられていない。
ディスク収納領域20内に位置している個々の支持体21では、引っ張りコイルばね29aによって保持部材26がγ2方向へ回動した状態を維持し、引っ張りコイルばね29bと29cによって、保持部材27と保持部材28が共にγ4方向へ回動した状態を維持している。そのため、図12に示すように、支持体21にディスクDが供給されているときには、支持体21の下面と、各保持部材26,27,28の保持爪26b,27b,28bとの間にディスクDが保持されている。また、支持体21にディスクDが保持されていないときも、同様に、保持部材26がγ2方向へ回動し、保持部材27がγ4方向へ回動させられており、保持部材28は、図11に示すように、γ4方向へ大きく回動させられている。
支持体選択手段22に設けられたリング状歯車160によって選択軸151A,151B,151Cが回転させられ、支持体21が上下に移動して選択されているときは、前記のように、第1の保持切換え部材403と第2の保持切換え部材505が図12の状態に設定されているため、選択位置(a)に移動してくる支持体21に対し、切換え押圧部403bが保持部材26を拘束せず、切換え押圧部505bが保持部材27を拘束せず、さらに切換え押圧部505cが保持部材28を拘束しない。よって、選択位置(a)に移動した支持体21と、選択位置(a)に移動していない支持体21とで、各保持部材26,27,28の姿勢は同じである。
(ディスク搬入動作)
ディスクDを保持していない支持体21が選択位置(a)に移動すると、図8に示す第2の動力伝達部16では、図示しない切換機構によって、第2の切換え歯車98が出力歯車94と伝達歯車99から離れ、出力歯車94から伝達歯車99への動力が断たれ、図16に示すリング状歯車160が停止し、選択軸151A,151B,151Cの回転が停止する。よって、支持体21は選択位置(a)で停止する。
さらに、第1の切換え歯車95が出力歯車94と噛み合い、第2のモータM2が始動し、その動力がピニオン歯車97に伝達されて、切換え部材91が図8に示す位置よりも(e)方向へ移動させられる。ただし、伝達軸138が、ユニット制御長穴137の駆動傾斜部137bに至る直前で第2のモータM2が停止する。このとき、図8に示す切換レバー122に設けられた制御ピン124が、切換え部材91に形成された切換え長穴121の第1の円弧部121aから切換え部121cを経て第2の円弧部121bに移動する。
よって、切換レバー122が時計方向へ回動させられて、切換レバー122のX1側の端部に設けられた切換えピン125が、図9に示すようにY2方向へ移動させられる。図11に示すように、切換えピン125によって、伝達切換え部材401がY2方向へ移動させられ、図16に示すように連結ばね405によって伝達切換え部材401と連結されている第1の保持切換え部材403もY2方向へ移動する。このとき、第1の保持切換え部材403に設けられた切換え押圧部403bによって、保持部材26の駆動凹部26gがY2方向へ押され、保持部材26がγ1方向へ大きく回動させられる。なお、筐体2の後側面10の内側に設けられた第2の保持切換え部材505は、X2方向へ移動したままであり、図11に示すように、保持部材27と保持部材28は、γ4方向へ回動したままである。
また、切換え部材91が図8に示す位置よりも(e)方向へ駆動され、伝達軸138が、ユニット制御長穴137の駆動傾斜部137bに至る直前で停止すると、図8に示す切換え部材91に設けられた駆動ピン127によって、シャッタ開閉部材126がX2方向へ移動させられ、図15(B)に示すように、シャッタ201に設けられた摺動ピン203,203が、シャッタ開閉部材126に形成された開閉カム202,202の開放部202b,202bに導かれ、シャッタ201がZ2方向へ上昇し、挿入口23が開放させられる。
ディスクDが挿入口23から挿入され、図示しない挿入検知部でディスクの挿入が検知されると、図7に示す第3のモータM3が始動し、待機位置にある移送ユニット17のローラ軸111が始動し、第1の移送ローラ112と第2の移送ローラ113が搬入方向へ回転し、ディスクDが移送ローラ112,113と挟持部106とで挟持されて筐体2内に搬入される。待機位置にある移送ユニット17で搬入されるディスクDの中心Doが、移送ローラ112,113との間の中間部114付近まで移動すると、ディスクDの搬入位置が図示しない検知手段で検知され、図8に示す第2のモータM2が再始動して、切換え部材91が(e)方向へ移動させられる。よって、切換え部材91に形成されたユニット制御長穴137の駆動傾斜部137b内に伝達軸138が案内され、駆動レバー135が反時計方向へ回動させられる。この駆動レバー135によって、移送ユニット17は、支点軸131を中心として反時計方向へ回動し、図9および図11に示す移送動作位置に至る。このとき図9に示すように、シャッタ開閉部材126はX2方向へ移動させられたままであり、図15(B)に示すように、シャッタ201がZ2方向へ移動した状態を維持し、挿入口23は開放されたままである。
移送ユニット17が待機位置から図11に示す移送動作位置へ至る間も、移送ローラ112,113が搬入方向へ回転し続け、ディスクDは、移送ユニット17の回動動作と、移送ローラ112,113の自転動作とにより、筐体2内に搬入される。図11に示すように、移送ユニット17が移送動作位置に至ると、移送ローラ112,113による搬送中心線Obが選択位置(a)にある支持体21のほぼ中央部に向けられる。
図11に示すように、移送ユニット17が移送動作位置へ移動したときに、γ1方向へ回動している保持部材26の保持爪26bが、移送ユニット17内に入り込み、この保持爪26bが、図10に示す移送移送ユニット17の挟持部106の下方に間隔を空けて対向する。よって、ディスクDは、保持爪26bと挟持部106との間で案内されながら支持体21に移送される。挟持部106の下面が、支持体21の下面とほぼ同じ高さで、支持体21に接近するため、ディスクDの外周縁が支持体21の上面側へ乗り上げるのを防止できる。また搬送中のディスクの下に保持爪26bが対向することにより、ディスクDの外周縁がZ1側へ大きく下がるのを防止でき、ディスクDは、支持体21の下面にほぼ密着できる位置へ移送される。
図11に示すように、移送ユニット17が移送動作位置にあると、移送ローラ112,112がX1−X2方向に対して傾斜しているため、この移送ローラ112,112によって搬入されるディスクDは、そのX1側に向く外周縁が、保持部材26に接近した位置を通過する。しかし、保持部材26がγ1方向へ回動して、腕部26aがディスクDの外周縁から離れた位置に退避し、また逃げ凹部26dがディスクDの外周縁に対向している。したがって、保持部材26に接近して移動するディスクDは、保持部材26に邪魔されることなく、支持体21に供給される。
さらに、移送ローラ112,113で搬入されるディスクDのX1側に、保持部材16の腕部26aが対向しているため、この腕部26aによってディスクDがX1方向へ移動するのを防止でき、ディスクDは、選択位置(a)にある支持体21の下面に確実に導かれる。
(ディスクの位置決めおよびクランプ動作)
図11に示すように、移動動作位置に停止した移送ユニット17の移送ローラ112,113の搬送中心線Obは、保持部材27の回動中心である選択軸151Bと、保持部材28の回動中心である選択軸151Cとの間に向けられており、ディスクは選択位置(a)にある支持体21の保持部材27と保持部材28との間に向けて搬入される。
図11に示すように、ディスクDが支持体21に完全に装着されていないとき、保持部材28がγ4方向へ大きく回動し、保持部材28に一体に形成された検知部28hが、装填検知部180の光学検知素子181内に入り込んでおり、光学検知素子181の検知出力はOFFである。ディスクDの外周縁が、保持部材28の腕部28aに当たると、ディスクDによって、保持部材28が反時計方向へ回動させられ、図12に示すように、検知部28hが光学検知素子181内から抜け出て、光学検知素子181の検知出力がONに切換えられる。そして、支持体21の下面と保持部材28の保持爪28bとの間、および支持体21の下面と保持部材27の保持爪27bとの間で、ディスクDの縁部が保持される。
図14に示すように、ディスクDが装填されたときには、保持部材27はγ4方向へ回動しており、保持部材28は図11の状態よりもややγ3方向へ回動した姿勢であるため、ディスクDの外周縁は、保持部材27の円筒面である位置決め面27cと、保持部材28の円筒面である位置決め面28cに突き当てられる。このとき、位置決め面27cの半径r、位置決め面28cの半径rおよび、ディスクDの半径Drによって、ディスクDの中心D0の位置が幾何学的に決められる。ディスクDの半径Drが規格以内のものであれば、ディスクDの中心D0は、常に同じ位置に公差範囲で位置決めされて、ディスクDの中心D0が、介入位置にある駆動ユニット14のターンテーブル82の中心にほぼ一致する。
ディスクDが支持体21の下面に供給されて、光学検知素子181の検知出力がONになると、機構制御部の制御動作により、第3のモータM3が停止させられて、移送ローラ112,113の回転が停止する。よって、ディスクDは、位置決め面27cと位置決め面28cに突き当てられた状態で、且つ停止した移送ローラ112,113と、挟持部106とで保持された状態となる。移送ユニット17内に設けられてディスクDを上方から挟持する挟持部106の下面は、選択位置(a)にある支持体21の下面とほぼ同一高さであるため、ディスクDは、支持体21の下面にほぼ密着した状態で保持される。
移送ローラ112,113の回転が停止した後に、第1の動力伝達部12の第1のモータM1が始動して、ラック部材32がY1方向へ移動させられる。このとき、スライダ31と切換レバー38は図4の位置から動くことはなく、ラック部材32によって連結回動レバー44が反時計方向へ回動させられ、ロック切換え部材42が(c)方向へ移動させられる。したがって、下部筐体3のY2側に設けられたロック部材54が、X1方向へその移動範囲のほぼ半分まで移動させられ、さらに図2(B)に示すラック部材61も、X1方向へその移動範囲のほぼ半分だけ移動させられる。
このとき、ユニット支持ベース13の後方に設けられた拘束軸77が、ロック部材54に形成されたロック制御穴56の持ち上げ部56bに導かれ、同時にユニット支持ベース13の前方に設けられた拘束軸78,78が、ロック部材61に形成されたロック制御穴62,62の持ち上げ部62b,62bに導かれる。よって、ユニット支持ベース13が底面6から離れるように持ち上げられ、ユニット支持ベース13に支持されている駆動ユニット14も持ち上げられて、駆動ユニット14に設けられたターンテーブル82の中心凸部82bが、ディスクDの中心穴Da内に下から入り込む。
また、前記ロック部材54がその移動範囲のほぼ半分だけX1方向へ移動すると、ロック部材54に形成された下側ラック部54cによって、図1と図16に示す連結歯車504が回動させられ、上部筐体5の後側面10の内側に設けられた第2の切換え駆動部材501がX2方向へ移動させられ、反転連結レバー506を介して第2の保持切換え部材505がX1方向へ移動させられる。このとき、第2の保持切換え部材505に形成された切換え押圧部505bは、図11に示す位置よりも、X1方向へ少し移動するが、このとき切換え押圧部505bは駆動凹部27gを少しX1方向へ押圧する程度であり、保持部材27がγ3方向へ大きく回動することはなく、ディスクDは、支持体21の下面と保持爪27bとの間に保持されたままである。同様に、第2の保持切換え部材505に形成された切換え押圧部505cによって保持部材28がX1方向へ少し押されるが、保持部材28がγ3方向へ大きく回動することはなく、ディスクDは、支持体21の下面と保持爪28bとの間に保持されたままである。
一方、第2の動力伝達部16に設けられた切換え部材91は、図9に示す位置に停止しており、切換レバー122が、時計方向へ回動したままであるため、図11に示すように、切換レバー122に設けられた切換えピン125によって、伝達切換え部材401と第1の保持切換え部材403が、Y2方向へ移動させられたままである。よって、この時点では、まだ保持部材26がγ1方向へ大きく回動させられたままである。
ターンテーブル82の中心凸部82bがディスクDの中心穴Da内に入り込む動作に継続して、図4に示す第1の動力伝達部12の第1のモータM1の動力によって、ラック部材32がさらにY1方向へ移動し、その移動位置が図示しない検知手段で検知されたときに第1のモータM1が停止する。このとき、連結回動レバー44は回動せず、スライダ31と切換レバー38がさらにY1方向へ移動し、切換レバー38に設けられた切換駆動ピン41によって、ユニット支持ベース13の下面に設けられた駆動スライダ85がY1方向へ移動させられる。その移動力によって、ターンテーブル82に設けられたクランプ機構が動作し、ターンテーブル82の中心凸部82bの周囲からクランプ爪が突出して、ディスクDの中心穴Daの周縁部が、フランジ部82cとクランプ爪とで挟持され、ディスクDの中心穴Daがターンテーブル82にクランプされる。
ディスクのクランプが完了すると、図9に示す第2の動力伝達部16の第2のモータM2が始動して、切換え部材91が(d)方向へ移動させられ、図8に示すように、伝達軸138が、切換え部材91に設けられたユニット制御長穴137の駆動傾斜部137bから非作用部137aに移動させられる。よって駆動レバー135が時計方向へ回動させられ、移送ユニット17は、図9に示す移送動作位置から時計方向へ回動して、図8に示す待機位置へ移動させられる。このとき、第3のモータM3によって、移送ローラ112,113がディスクDの搬入方向へ向けて回転させられる。よって、移送ローラ112,113がディスクDの表面を転動しながら、移送ユニット17が移送動作位置から待機位置へ回動する。このとき移送ユニット17の回動速度よりも移送ローラ112,113の表面の周速度をやや速くしておくと、ディスクDが、図14に示す保持部材27の位置決め面27cおよび保持部材28の位置決め面28cに押し付けられながら、移送ユニット17が図8に示す待機位置へ復帰する。
図8に示すように、切換え部材91が(d)方向へ移動して、移送ユニット17が待機位置に復帰すると、切換え部材91に設けられた駆動ピン127によって、筐体2の前面7の内側に設けられたシャッタ開閉部材126がX1方向へ移動させられる。よって、図15(A)に示すように、シャッタ201に設けられた摺動ピン203,203が、シャッタ開閉部材126に設けられた開閉カム202,202の閉鎖部202a,202aに導かれ、シャッタ201がZ1方向へ下降させられて、筐体2の前面7に形成された挿入口23がシャッタ201で閉鎖される。
また、図8に示すように、制御ピン124が、切換え長穴121の第1の円弧部121a内に導かれ、切換レバー122が反時計方向へ回動させられる。よって、図12に示すように、切換レバー122のX1側の端部に設けられた切換えピン125によって、筐体2の左側面9の内側に設けられた伝達切換え部材401がY1方向へ移動させられ、連結ばね405を介して伝達切換え部材401と一体に連結されている第1の保持切換え部材403もY1方向へ移動させられる。したがって、図12に示すように、第1の保持切換え部材403に設けられた切換え押圧部403bがY1方向へ移動し、この切換え押圧部403bによる保持部材26への拘束が解除され、保持部材26はγ2方向へ回動する。
この時点では、ディスクDは、支持体21の下面と、全ての保持部材26,27,28の保持爪27b,28b,28cとの間に保持される。
(ディスク駆動モードの設定)
ディスクDがターンテーブル82にクランプされ、移送ユニット17が待機位置へ移動して、挿入口23がシャッタ201で閉じられると、第1の動力伝達部12に設けられた第1のモータM1が、再び始動し、ラック部材32がY1方向へ移動させられて、図5に示す終端まで移動する。
図5に示すように、このときのラック部材32の移動力は、スライダ31と切換レバー38に作用せず、連結回動レバー44が反時計方向へ回動し、ロック切換え部材42が(c)方向の終端へ移動させられる。このときロック部材54がX1方向への終端に移動させられ、ロック部材61がX1方向への終端へ移動させられる。よって、ユニット支持ベース13の後部に設けられた拘束軸77が、ロック部材54に形成されたロック制御穴56の逃げ穴56d内に導かれ、ユニット支持ベース13の前方に設けられた拘束軸78,78が、ロック部材61に形成されたロック制御穴62,62の逃げ穴62d,62d内に導かれて、ロック部材54,61による拘束軸77と78,78に対する拘束が解除される。
また、スライダ31が図5に示す位置へ移動したときに、底面6に形成されたカム部と切換レバー38に設けられた姿勢制御ピンとによって、切換レバー38が時計方向へ大きく回動させられ、図7に示すように、切換レバー38に設けられた切換駆動ピン41が、駆動スライダ85に形成された駆動穴86の逃げ部86b内に移動する。よって、ユニット支持ベース13は、拘束力を受けず、ダンパー71,72,73によって弾性支持された状態となる。
このとき、X1方向への終端へ移動するロック部材54の下側ラック部54cによって、図16に示す連結歯車504が回動させられ、後側面10の内側に設けられた第2の切換え駆動部材501がさらにX2方向へ移動させられ、反転連結レバー506を介して、第2の保持切換え部材505がX1方向へ移動させられる。また、第2の切換え駆動部材501のX2方向への移動力によって、天井面11に設けられた前記連結回動板520がβ方向へ回動させられ、この連結回動板520に連結されている第1の切換え駆動部材511がY2方向へ移動させられる。
第1の切換え駆動部材511がY2方向へ移動するときに、この第1の切換え駆動部材511のY1側の端部に設けられた押圧部511bによって、第1の保持切換え部材403に固定された被押圧ピン513がY2方向へ引かれる。このとき、図13に示すように、左側面9の内側に設けられた伝達切換え部材401が、切換レバー122に設けられた切換えピン125によってY1方向へ移動させられた状態に拘束されているため、第1の切換え駆動部材511がY2方向へ移動するときに、伝達切換え部材401は動かず、連結ばね405が伸びて、第1の保持切換え部材403がY2方向へ移動させられる。
よって、図13に示すように、第1の保持切換え部材403に設けられた、切換え押圧部403bによって、保持部材26の駆動凹部26gがY2方向へ押されて、保持部材26がγ1方向へ回動し、保持爪26bが、ターンテーブル82にクランプされているディスクDの外周縁から外側へ外れる。また、X1方向へ移動した第2の保持切換え部材505に形成された切換え押圧部505bによって、保持部材27の駆動凹部27gがX1方向へ押圧されて、保持部材27がγ3方向へ回動させられ、保持爪27bがディスクDの外周縁の外側へ移動する。また、切換え押圧部505cによって保持部材28の駆動凹部28gがX1方向へ押され、保持部材28がγ3方向へ回動させられて、保持爪28bがディスクDの外周縁の外側へ移動する。
ユニット支持ベース13の後部に設けられた拘束軸77が、ロック部材54に形成されたロック制御穴56の持ち上げ部56bから逃げ穴56d内に導かれ、ユニット支持ベース13の前方に設けられた拘束軸78,78が、ロック部材61に形成されたロック制御穴62,62の持ち上げ部62bから逃げ穴62d,62d内に導かれると、ユニット支持ベース13がダンパー71,72,73によって弾性支持された状態となり、ターンテーブル82を有する駆動ユニット14が、クランプ動作時よりも底面6側へ移動する。このとき、前記のように、保持爪26b,27b,28bがディスクDの外周縁から外側に外れるため、ディスクDは選択位置(a)にある支持体21の下面からZ1側へ離れる。
この状態で、スピンドルモータによってターンテーブル82が駆動され、ディスクDが回転し、光ヘッド83によってディスクDに記録された信号が読み取られ、あるいはディスクDに信号が記録される。
車体振動などが筐体2に作用したときに、ダンパー71,72,73により弾性支持されているユニット支持ベース13が、上下左右に動くことができ、ダンパー71,72,73の振動吸収機能によって、光ヘッド83で再生される信号の読み取りミスを低減できるようになる。
また、図13に示すように、ターンテーブル82によってディスクDが回転駆動されているとき、保持部材26の逃げ凹部26dがディスクDの外周縁に向けられ、保持部材27の逃げ凹部27dと保持部材28の逃げ凹部28dもディスクDの外周縁に向けられている。前述のように、駆動ユニット14はZ1側へ下降しており、ターンテーブル82にクランプされて回転駆動されるディスクDは、支持体21およびそれぞれの保持部材26,27,28よりもZ1側に離れている。ただし、ダンパー71,72,73の弾性支持範囲において、ディスクを回転駆動中の駆動ユニット14がZ2方向へ上昇し、且つディスクDの面方向へ揺れることがある。ただし、ディスクDの外周には、前記逃げ凹部26d,27d,28dが対向しているため、駆動ユニット14が上昇し且つディスクDの面方向へ揺れたとしても、ディスクDが保持部材26,27,28のいずれかに当たる確率が低くなる。
(ディスクの収納動作)
駆動ユニット14での駆動が完了したディスクをディスク収納領域20内に収納するときには、第1の動力伝達部12の第1のモータM1を始動して、ラック部材32を、図5の位置からY2方向へ復帰させ、ロック切換え部材42を(b)方向へ移動させて、前記ロック部材54とロック部材61をX2方向へ移動させる。この過程で、拘束軸77が図1に示すロック制御穴56の持ち上げ部56bに移行し、拘束軸78,78が図2(B)に示すロック制御穴62,62の持ち上げ部62b,62bに移行するため、ユニット支持ベース13と駆動ユニット14が持ち上げられる。
これにより、ターンテーブル82にクランプされているディスクDが、選択位置(a)にある支持体21の下面に押し付けられる。このときのロック部材54のX2方向への移動力は、下側ラック部54cから図16に示す連結歯車504を経て第2の切換え駆動部材501に伝達され、第2の切換え駆動部材501がX1方向へ移動させられ、反転連結レバー506を介して第2の保持切換え部材505がX2方向へ移動させられる。また、第2の切換え駆動部材501によって、連結回動板520を介して第1の切換え駆動部材511がY1方向へ移動させられ、第1の切換え駆動部材511の押圧部511bから被押圧ピン513への押圧力が解除され、第1の保持切換え部材403が、連結ばね405の付勢力によってY1方向へ復帰させられる。
図12に示すように、第1の保持切換え部材403の切換え押圧部403bがY1方向へ移動することにより、保持部材26は引っ張りコイルばね29aによってγ2方向へ回動させられる。また、第2の保持切換え部材505の切換え押圧部505bと切換え押圧部505cがX2方向へ移動するため、保持部材27が引っ張りコイルばね29bによってγ4方向へ回動させられ、保持部材28が引っ張りコイルばね29cによってγ4方向へ回動させられる。よって、支持体21の下面に押し付けられたディスクDは、支持体21の下面と各保持爪26b,27b,28bとで保持される。
さらに第1の動力伝達部12の第1のモータM1によってラック部材32がY2方向へ移動させられ、スライダ31と切換レバー38がY2方向へ移動させられると、ユニット支持ベース13の下面に設けられた駆動スライダ85がY2方向へ移動させられて、ターンテーブル82に設けられたクランプ機構が動作し、クランプ爪がターンテーブル82の中心凸部82b内に退行させられて、ターンテーブル82でのディスクのクランプが解除される。
さらに第1の動力伝達部12の第1のモータM1によってラック部材32がY2方向へ移動させられると、連結回動レバー44が時計方向へ回動し、ロック切換え部材42が(b)方向へ移動させられて、ロック部材54がX2側の初期位置に復帰し、ロック部材61がX2側の初期位置に復帰する。そして、ユニット支持ベース13に設けられた拘束軸77が、ロック部材54に形成されたロック制御穴56の拘束部56aに保持され、ユニット支持ベース13に設けられた拘束軸78,78が、ロック部材61に形成されたロック制御穴62の拘束部62aに保持される。
よって、ユニット支持ベース13および駆動ユニット14は、底面6に近づく位置へ下降させられ、ターンテーブル82の中心凸部82bが、支持体21に保持されたディスクDの中心穴DaからZ1側へ抜け出る。
このときも、ロック部材54のX2方向への移動力によって、図16に示す第2の切換え駆動部材501が連結歯車504によってX1方向へ移動させられ、反転連結レバー506によって第2の保持切換え部材505がX2方向へ復帰させられる。さらに、連結回動板520を介して、第1の切換え駆動部材511がY1方向へ移動させられて、第1の保持切換え部材403がY1方向へ復帰させられる。
よって、図12に示すように、保持部材26が、第1の保持切換え部材403の切換え押圧部403bで拘束されず、保持部材27と保持部材28が、第2の保持切換え部材505の切換え押圧部505b,505cで拘束されない状態となる。
(ディスク排出動作)
駆動ユニット14での駆動が完了したディスクDを、そのまま挿入口23から排出するときには、図13に示すディスク駆動モードにおいて、スピンドルモータが停止し、ターンテーブル82の回転が停止させられる。そして、第1の動力伝達部12のラック部材32がY2方向へ移動させられ、ロック部材54,61がX2方向へ移動させられる。よって、ユニット支持ベース13が持ち上げられて、ディスクDが選択位置(a)にある支持体21の下面に押し付けられる。またロック部材54に形成された下側ラック部54cのX2方向への移動力により、図16に示す第2の切換え駆動部材501がX1方向へ、第1の切換え駆動部材511がY1方向へ動作させられて、図12に示すように、保持部材26がγ2方向へ回動させられ、保持部材27と保持部材28がγ4方向へ回動させられて、ディスクDが、支持体21の下面と各保持爪26b,27b,28bとで保持される。
その後に、図9に示すように、切換え部材91が(e)方向へ移動させられ、移送ユニット17が待機位置から移送動作位置へ移動させられる。このとき、第3のモータM3によって移送ローラ112,113は、搬出方向へ回転させられる。したがって、移送ユニット17が移送動作位置へ回動するときに、支持体21に支持されているディスクDのY1側の端部が、移送ローラ112,113と挟持部106との間にスムースに挟持される。
移送ユニット17が移送動作位置へ移動し、移送ローラ112,113の回転が停止すると、さらに、第1の動力伝達部12のラック部材32がY2方向へ移動させられて、ターンテーブル82におけるディスクDのクランプが解除され、さらにラック部材32のY2方向への移動力によって、ロック部材54とロック部材61がX2方向へ移動させられて、ユニット支持ベース13と駆動ユニット14が底面6に向けて下降させられて、ターンテーブル82の中心凸部82bが、ディスクDの中心穴DaからZ1方向へ抜き出される。
このとき、図11に示すように、ディスクDは、支持体21の下面と保持爪27b,28bとで保持されているが、図9に示すように、切換え部材91が(e)方向へ移動し、移送ユニット17が移送動作位置にあり、さらに切換レバー122が時計方向へ回動し、切換えピン125がY2方向へ移動するため、保持部材26はγ1方向へ回動させられて、保持爪26bが移送ユニット17内に入り込んで、移送ユニット17内の挟持部106に対向する。
また、移送ユニット17が移送動作位置に移動するときの切換え部材91の(e)方向への移動力によって、シャッタ開閉部材126がX2方向へ移動させられ、図15(B)に示すように、シャッタ201が上昇し、挿入口23が開放される。
ターンテーブル82の中心凸部82bがディスクDの中心穴Daから抜き出た後に、移送ローラ112,113が搬出方向へ回転させられ、且つ移送ユニット17が図11に示す移送動作位置から図8に示す待機位置へ回動させられて、ディスクDが挿入口23から排出される。
また、ディスク収納領域20内のディスクDを排出させるときには、駆動ユニット14を退避位置へ移動させ、移送ユニット17を待機位置へ移動させて、各選択軸151A,151B,151Cを回転させて、排出しようとするディスクを保持した支持体21を選択位置(a)へ移動させる。
そして、駆動ユニット14を図11などに示す介入位置へ回動させ、さらにロック部材54,61によって、ユニット支持ベース13と駆動ユニット14をZ2方向へ持ち上げて、ターンテーブル82でディスクDをクランプし、その後に移送ユニット17を移送動作位置へ移動させて、ディスクDを移送ローラ112,113と挟持部106とで挟持する。そして、ターンテーブル82によるディスクDのクランプを解除して、ターンテーブル82の中心凸部82bをディスクDの中心穴Daから下方へ抜き出し、移送ローラ112,113を搬出方向へ回動させながら、移送ユニット17を待機位置へ回動させて、ディスクDを挿入口から排出する。
本発明の1実施の形態のディスク収納型ディスク装置の全体構造を示す分解斜視図、 ディスク収納型ディスク装置を筐体の前面から見た正面図であり、(A)は主に筐体内の移送ユニットを示し、(B)は主に支持体と支持体選択手段および駆動ユニットを示す、 筐体の底部に位置している第1の動力伝達部の構造を動作別に示す平面図であり、支持体選択モードを示す、 筐体の底部に位置している第1の動力伝達部の構造を動作別に示す平面図であり、駆動ユニットが介入位置へ移動したときの動作状態を示す、 筐体の底部に位置している第1の動力伝達部の構造を動作別に示す平面図であり、ディスク駆動モードを示す、 駆動ユニットとその支持ベースを示す動作別の平面図であり、駆動ユニットが退避位置にある状態を示す、 駆動ユニットとその支持ベースを示す動作別の平面図であり、駆動ユニットが介入位置へ回動した状態を示す、 第2の動力伝達部の構造を動作別に示す平面図であり、移送ユニットが待機位置にあり、挿入口がシャッタで閉鎖されているときの動作状態を示す、 第2の動力伝達部の構造を動作別に示す平面図であり、移送ユニットが移送動作位置に移動し、挿入口のシャッタが開放されたときの動作状態を示す、 第3の動力伝達部を示すものであり、移送ユニットの回動支点の構造を示す分解斜視図、 選択位置にある支持体にディスクが搬入される状態を示す平面図、 支持体にディスクが保持された状態を示す平面図、 ディスクがターンテーブルで駆動されている駆動モードを示す平面図、 2つの保持部材でディスクが位置決めされる動作を示す拡大部分平面図、 筐体の前面に設けられたシャッタの動作を示す斜視図であり、(A)は挿入口が閉鎖された状態、(B)は挿入口が開放された状態を示す、 上部筐体に設けられた保持切換機構を示すものであり、上部筐体をX1方向とX2方向とが反転する向きで示す斜視図、 支持体にディスクが保持された状態を示すものであり、上部筐体をX1方向とX2方向とが反転する向きで示す斜視図、 保持部材でディスクが保持されている状態を示すものであり、上部筐体をX1方向とX2方向とが反転する向きで示す斜視図、 保持部材によるディスクの保持が解除された状態を示すものであり、上部筐体をX1方向とX2方向とが反転する向きで示す斜視図、 支持体選択手段に設けられた回転検出部を示すものであり、上部筐体をX1方向とX2方向とが反転する向きで示す斜視図、
符号の説明
1 ディスク収納型ディスク装置
2 筐体
5 上部筐体
9 左側面
10 後側面
11 天井面
12 第1の動力伝達部
13 ユニット支持ベース
14 駆動ユニット
15 機構ベース
16 第2の動力伝達部
17 移送ユニット
19 第3の動力伝達部
20 ディスク収納領域
21 支持体
22 支持体選択手段
23 挿入口
25A,25B,25C 軸受
26,27,28 保持部材
26b,27b,27b 保持爪
27c,28c 位置決め面
26d,27d,28d 逃げ凹部
26g,27,28g 駆動凹部
31 スライダ
32 ラック部材
38 切換レバー
41 切換駆動ピン
42 ロック切換え部材
44 連結回動レバー
54 ロック部材
54c 下側ラック部
56 ロック制御穴
61 ロック部材
62 ロック制御穴
77,78 拘束軸
82 ターンテーブル
85 駆動スライダ
91 切換え部材
105 摺動部材
106 挟持部
112 第1の移送ローラ
113 第2の移送ローラ
122 切換レバー
126 シャッタ開閉部材
137 ユニット制御長穴
151A,151B,151C 選択軸
152 選択溝
160 リング状歯車
170 回転検出部
174,175 光学検知素子
200 シャッタ開閉機構
201 シャッタ
400 保持切換機構
401 伝達切換え部材
403 第1の保持切換え部材
403b 切換え押圧部
405 連結ばね
501 第2の切換え駆動部材
501b 上側ラック部
504 連結歯車
505 第2の保持切換え部材
505b,505c 切換え押圧部
506 反転連結レバー
511 第1の切換え駆動部材
520 連結回動板
D ディスク
M1 第1のモータ
M2 第2のモータ
M3 第3のモータ
Oa 挿入中心線
Ob 搬送中心線

Claims (8)

  1. ディスク(D)を保持可能な複数の支持体(21)と、それぞれの支持体(21)をディスクの面と直交する方向に案内する複数の軸(151A,151B,151C)と、いずれかの支持体を前記軸に沿って移動させて選択位置(a)に位置させる支持体選択手段(22)と、選択位置(a)にある支持体(21)に保持されていたディスク(D)を回転させる回転駆動部(82)を有する駆動ユニット(14)とが設けられ、
    それぞれの支持体(21)には、前記軸(151A,151B,151C)の周囲を回動する複数の保持部材(26,27,28)が設けられ、
    前記保持部材(26,27,28)を、支持体(21)との間でディスクを保持する保持位置と、ディスクの保持を解除する保持解除位置とへ回動させる保持切換機構(400)が設けられていることを特徴とするディスク収納型ディスク装置。
  2. それぞれの支持体(21)には、前記軸(151A,151B,151C)を摺動する軸受(25A,25B,25C)が固定されており、保持部材(26,27,28)は、前記軸受(25A,25B,25C)に回動自在に支持されている請求項1記載のディスク収納型ディスク装置。
  3. 前記軸(151A,151B,151C)に、螺旋状の選択溝(152)が形成されて、軸受(25A,25B,25C)が前記選択溝に係合しており、支持体選択手段(22)により各軸が同期して回転させられ、選択溝により支持体が前記軸の軸方向へ移動させられて選択位置(a)に至る請求項2記載のディスク収納型ディスク装置。
  4. ディスク(D)を支持体(21)に向けて搬入する移送機構(17)が設けられ、移送機構(17)で移送されるディスク(D)の中心(D0)が移動する仮想線である搬送中心線(Ob)を挟んで両側にそれぞれ保持部材(27,28)が位置しており、移送機構(17)で移送されるディスク(D)の外周縁が前記2つの保持部材(27,28)に突き当てられて、ディスク(D)が支持体(21)に位置決めされる請求項1ないし3のいずれかに記載のディスク収納型ディスク装置。
  5. 前記保持部材(27,28)には、保持爪(27b,28b)と、軸(151B,151C)の軸芯が曲率中心となる円筒状の位置決め面(27c,28c)とが形成されており、移送機構で移送されるディスクが、支持体(21)と保持爪(27b,28b)との間で保持されるとともに、ディスクの外周縁が、2つの保持部材(27,28)の位置決め面(27c,28c)に突き当てられて、ディスクが位置決めされる請求項4記載のディスク収納型ディスク装置。
  6. 前記保持部材(27,28)には、前記位置決め面(27c,28c)の側方に、支持体(21)に向けて窪む逃げ凹部(27d,28d)が形成されており、保持部材(27,28)が保持位置に回動しているときには、位置決め面(27c,28c)がディスク(D)の外周縁に対向し、保持部材(27,28)が保持解除位置に回動しているときに、逃げ凹部がディスクの外周縁に対向する請求項5記載のディスク収納型ディスク装置。
  7. 回転駆動部(82)を有する駆動ユニット(14)と、駆動ユニットを支持体(21)に保持されたディスク(D)の外周縁から離れる退避位置から、支持体(21)に保持されたディスクと重なる介入位置へ移動させる動力伝達部(12)が設けられており、保持部材(27,28)に突き当てられて位置決めされたディスク(D)の中心穴(Da)が、介入位置に移動した駆動ユニットの回転駆動部に対向する請求項4ないし6のいずれかに記載のディスク収納型ディスク装置。
  8. それぞれの保持部材(26,27,28)は、支持体(21)との間に掛けられたばね(29a,29b,29c)によって、保持位置に向けて付勢されている請求項1ないし7のいずれかに記載のディスク収納型ディスク装置。
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