JP4258306B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関し、特に円筒状の像担持体に現像ローラなどの近接部材を近接配置する場合の位置決め技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー画像形成装置は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各原色ごとの像担持体を有し、各像担持体で各色のトナー画像を形成し、これを中間転写体に重ね、これを転写紙に転写してカラー画像を形成している。
【0003】
各像担持体は、それぞれが、帯電装置、現像装置、転写装置、クリーニング装置等を備えた画像形成部を構成しており、各色の画像形成部と、中間転写体とが一体になってプロセスカートリッジを構成している。このプロセスカートリッジは、画像形成装置本体から引き出し可能であり、各像担持体ユニットや現像装置などはプロセスカートリッジを引き出した状態でプロセスカートリッジから着脱できる構成となっている。
【0004】
各色の画像形成部で形成された各色のトナー画像は、回動する中間転写体上に転写装置により順次転写され、合成されたカラー画像が形成される。色ズレのないカラー画像を作るには、前のトナー画像に一致させて次のトナー画像を重ねる必要がある。
【0005】
像担持体は、円筒形状をしており、一様に帯電された表面にレーザビームなどで原稿画像を照射され静電潜像を形成する。像担持体が回転して静電潜像が現像装置に達すると、現像装置からトナーが供給され、静電潜像はトナー像となる。
【0006】
図10は現像装置の構成を示す図である。現像装置は、各色別に設けられているが、それぞれの構造は共通するものである。現像装置4はハウジング41を有し、ハウジング41には、静電潜像が形成されるドラム状の像担持体1に対して現像処理を行うための開口部Kが形成されている。ハウジング41は、下部ハウジング41aと、上部ハウジング41bと、両者間を接続する図示しない側部ハウジングとから構成されている。
【0007】
両側部ハウジング間には、非磁性素材からなる円筒状のスリーブで構成した独立回転可能な現像ローラ42と、該現像ローラ42に内蔵され、位置固定された円筒状の磁石43と、磁性キャリアと非磁性トナーとを含む二成分現像剤(以下単に「現像剤」という)を撹拌しながら搬送する二本の撹拌スクリュー44と、撹拌後の現像剤を前記現像ローラ42に向けて供給する供給スクリュー45と、前記現像ローラ42の上方における周面一部に近接して設けた、円筒状の非磁性スリーブで構成した回転自在な現像剤除去ローラ46と、現像剤除去ローラ46上から除去(離脱)された現像剤を回収する回収スクリュー47とが取り付けられる。
【0008】
現像剤除去ローラ46は、現像ローラ42と逆方向に回転するように構成されており、また、複数の磁極を有する円筒状の磁石Mを固定された位置で内蔵している。
【0009】
前記の構成において、撹拌供給系のスクリュー44,45と現像剤除去ローラ46および回収スクリュー47とは、図示の如く、仕切壁48により上下に区画されている。
【0010】
前記仕切壁48の自由端部は前記現像ローラ42と現像剤除去ローラ46との間であって、現像ローラ42の周面に近接している。
【0011】
現像ローラ42および現像剤除去ローラ46の周面上の小さな丸の列は、流れを解りやすくするために示した、現像剤である。
【0012】
ところで、前記現像ローラ42に内包されている磁石43は、現像領域に対応した位置の磁極N1を基点とし、時計回りにS1,N2,S2,N3,N4,S3の磁極を有する。
【0013】
層厚規制部材49は、磁極S3と現像ローラ42を挟んで対向するように設けられ、現像ローラ42上における現像剤の層厚を規制する、すなわち、現像剤供給量を安定化させる機能を有するものである。
【0014】
現像剤除去ローラ46内の磁極S1は、前記現像ローラ42内の磁極N3と対向しており、現像処理後に当該現像ローラ42で搬送される現像剤を現像剤除去ローラ46上に磁気吸着させる機能を有する。
【0015】
現像剤の動きを追って説明すると、前記供給スクリュー45により供給され、前記現像ローラ42上に磁気吸着された現像剤は、前記現像ローラ42の回転を介して下方から上方に搬送され、同方向に回転する像担持体1表面に接触される。
【0016】
接触現像処理を終えた現像剤は磁極N3の近傍において前記現像剤除去ローラ46上に磁気的に剥ぎ取られ、現像処理部に対してより下流に搬送された後、磁極S2のある離脱位置で当該現像剤除去ローラ46から除去される。
【0017】
除去後の現像剤は、回収部にある回収スクリュー47を介して引き続き搬送され、撹拌スクリュー44で撹拌されている現像剤と混合されるように、適宜の場所に落下され、やがて、新たな現像剤として再び供給スクリュー45を介して前記現像ローラ42に供給され、前述の挙動を繰り返す。
【0018】
像担持体1と現像ローラ42との間の隙間の大小は、トナー画像の濃淡に影響する。モノクロの画像形成装置であれば、単に画像の濃淡の差で終わるが、カラー画像の場合、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各原色ごとで濃淡の差を生じることになり、カラー画像としての色調が異なることになるので、影響が非常に大きい。そのため、像担持体1と現像ローラ42との間の距離は、誤差が20〜30μmと非常に高精度が要求される。
【0019】
像担持体1に対して現像装置4が固定されていれば、この精度は比較的容易に達成できるが、像担持体1に対して、現像装置4は着脱自在な構成となっている。そのため、像担持体1と現像ローラ42との距離を正確に位置決めできることが重要である。
【0020】
このような問題に対し、特許文献1(特開平6−67525号)では、現像スリーブの両端に突当コロを取り付け、この突当コロを像担持体の外周面に圧接させて位置決めする構成が提案されている。
【0021】
しかしながら、前記特許文献1では、突当コロが像担持体の外周面に常時当接しているので、像担持体の回転に伴って像担持体の当接面が摩耗したり、突当コロが摩耗し、像担持体と現像ローラとの距離を、長期に渡って正確に位置決めすることが困難である。
【0022】
また、像担持体と現像ローラとの間隔を調整することができないので、複数の径の突当コロを用意して、適当な間隔になるものを選択したり、部品の製造精度を上げることで達成していた。しかし、複数の径の突当コロを使用する場合は、突当コロの在庫が多くなり、部品の精度を上げる場合は、複数の部品の精度誤差が累積されるという問題があり、所望の間隔を得るのが困難であった。
【0023】
これに対し、特許文献2(特開平6−161228号)では、像担持体表面における磁場を測定し、検知された磁場にもとづいて間隔を調整する画像形成装置が提案されている。
【0024】
しかし、この画像形成装置は、構成が複雑になり、価格が非常に高価になるという問題がある。
【0025】
【特許文献1】
特開平6−67525号 段落0037 図3
【特許文献2】
特開平6−161228号 図1
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題の解決を図ったもので、像担持体と現像ローラ等の近接部材との間隔を簡単に調整することができ、かつ安価にできる画像形成装置を提供することを目的としている。
【0027】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために本願の第1の発明による画像形成装置は、円筒形状の像担持体と、該像担持体の両側に直接又は他の部材を介して取り付けられた位置決め部材と、該位置決め部材を固定する締付手段と、該位置決め部材に設けられた第1当接面及び該当接面と交差する第2当接面と、前記像担持体に近接配置され両端部を前記当接面に当接させて位置決めするローラ状の近接部材と、前記締付手段を緩めたとき位置決め部材をスライド可能にするスライド手段とを有し、該スライド手段のスライド方向が、前記近接部材の端部と当接面との接点における前記第1当接面の法線と交差する方向であり、前記第1当接面が像担持体の中心を曲率中心とする円弧であり、第2当接面が該円弧と交差し、該近接部材の両端部が前記第1当接面と第2当接面の双方に同時に当接することを特徴としている。
【0028】
本願の第2の発明による画像形成装置は、前記近接部材が両端にガイド部材を有し、該ガイド部材が前記第1当接面及び第2当接面の双方に同時に当接することを特徴としている。
【0029】
本願の第3の発明による画像形成装置は、前記近接部材が前記像担持体にトナーを供給する現像ローラであることを特徴としている。
【0030】
本願の第4の発明による画像形成装置は、前記スライド方向が、前記像担持体の中心と前記現像ローラの中心とを結んだ線と直角以外の角度で交差することを特徴としている。
【0031】
本願の第5の発明による画像形成装置は、前記スライド手段が、スライド方向に穿設された長孔と該長孔に嵌合するピンとからなることを特徴としている。
【0032】
本願の第6の発明による画像形成装置は、前記締付手段がねじと支持部材に穿設されたねじ孔とから構成され、スライド手段が前記締付手段の両側に設けられていることを特徴としている。
【0033】
〔作用〕
本願の第1の発明では、以下のようにして、像担持体と近接部材との間隔を調整する。像担持体に近接部材を所定の間隔に位置決めする場合、近接部材の両端を、位置決め部材の当接面に当接させ、像担持体と近接部材との間隔を測定する。所定の間隔と相違している場合は、位置決め部材を固定している締付手段を緩め、位置決め部材をスライド手段によって法線方向と交差する方向にスライドさせる。これによって像担持体中心から当接面までの距離が変化するので、所望の間隔になるよう位置決め部材を動かして調整する。所望の間隔になったら、締付部材を締め付けて固定する。安価な位置決め部材を追加するだけでよく、調整も簡単にでき、しかも高精度な微調整が可能になる。
【0034】
第2の発明によれば、近接部材の両端にガイド部材を設け、このガイド部材を当接面に当接させることにすれば、近接部材を直接当接させないので、回転する近接部材であっても、摩耗の問題は生じない。
【0035】
第3の発明によれば、前記近接部材が現像ローラなので、像担持体との距離を一定にすることで、像担持体上のトナー像の濃度を所定の濃度にすることができる。
【0036】
本願の第4の発明によれば、直角以外の角度で交差する方向にスライドさせることで、一方に位置決め部材を移動したら、間隔が拡がり、他方に移動したら狭くなるようにすることができる。また、高精度な微調整を行うことができる。
【0037】
本願の第5の発明によれば、スライド手段が、スライド方向に穿設された長孔と該長孔に嵌合するピンとから構成されるので、位置決め部材のスライドと間隔の調整をさらに容易に行うことができる。
【0038】
本願の第6の発明は、前記締付手段が位置決め部材の中央近傍に設けられたねじであり、スライド手段が前記締付手段の両側に設けられている。したがって、ねじ1本で位置決め部材を固定しても位置決め部材がねじを中心として回転するのを防止できる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を図面を用いて説明する。
図1は本発明の実施の形態に係るカラー画像形成装置の構成を示す図である。図1に示すカラー画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、原稿自動搬送手段30、画像読取装置60、画像書込装置3Y,3M,3C,3K、像担持体1Y,1M,1C,1K、帯電装置2Y,2M,2C,2K、現像装置4Y,4M,4C,4K、定着装置24、ベルト状の中間転写体6、給紙手段21A,21B,21C、搬送系22等を有する。
【0040】
原稿自動搬送手段30は両面又は片面の原稿dを自動搬送する手段である。画像読取装置60は、移動式光学系により画像情報が読み取られる装置で、原稿載置台上から給送される多数枚の原稿dの内容を、3枚の可動ミラー60Cで反射し、集光レンズ60Bにより、CCDからなる撮像素子60Aに結像して読み取る。
【0041】
イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、像形成体としての像担持体1Yの周囲に配置された帯電装置2Y、画像書込装置3Y、現像装置4Y及びクリーニング装置8Yを有する。マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、像形成体としての像担持体1M、帯電装置2M、画像書込装置3M、現像装置4M及びクリーニング装置8Mを有する。シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、像形成体としての像担持体1C、帯電装置2C、画像書込装置3C、現像装置4C及びクリーニング装置8Cを有する。黒色画像を形成する画像形成部10Kは、像形成体としての像担持体1K、帯電装置2K、画像書込装置3K、現像装置4K及びクリーニング装置8Kを有する。帯電装置2Yと画像書込装置3Y、帯電装置2Mと画像書込装置3M、帯電装置2Cと画像書込装置3C及び帯電装置2Kと画像書込装置3Kとは、潜像形成手段を構成する。
【0042】
中間転写体6は、無端状のベルトであり、複数のローラにより張架され、回動可能に支持されている。
【0043】
撮像素子60A上に結像した画像情報の信号は、図示しない画像処理部に送られる。画像処理部は、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等を行った後、画像書込装置3Y,3M,3C,3Kに各色ごとの信号を送る。
【0044】
画像書込装置3Y,3M,3C,3Kでは、レーザ光源としての半導体レーザを用い、半導体レーザが出射した光ビームはポリゴンミラーなどの光学要素により走査光ビームに形成されて被走査体としての像担持体1Y,1M,1C,1Kに入射し、各色の静電潜像を形成する。
【0045】
画像形成部10Y,10M,10C,10Kより形成された各色の画像は、回動する中間転写体6上に1次転写装置としての転写装置7Y,7M,7C,7Kにより逐次転写されて(1次転写)、合成されたカラー画像が形成される。給紙カセット20A,20B,20C内に収容された記録紙PEは、給紙手段21A,21B,21Cにより給紙され、搬送系22を経て、レジストローラ23でタイミングを合わせて2次転写装置としての転写装置7Aに搬送され、記録紙PE上にカラー画像が転写される(2次転写)。カラー画像が転写された記録紙PEは、定着装置24により定着処理され、排紙ローラ25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
【0046】
一方、転写装置7Aにより記録紙PEにカラー画像を転写した後、記録紙PEを分離した中間転写体6は、クリーニング装置8Aによりクリーニングされる。
【0047】
5Y,5M,5C,5Kは、現像装置4Y,4M,4C,4Kにそれぞれ新規トナーを補給するトナー補給手段である。
【0048】
図2は、プロセスカートリッジの構成を示す図である。プロセスカートリッジAは、各色別の画像形成部10Y,10M,10C,10Kと中間転写体6とが一体となったものである。プロセスカートリッジAは、画像形成装置本体から引き出し可能であり、各現像装置や後述する像担持体ユニットなどはプロセスカートリッジAを引き出した状態でプロセスカートリッジAから着脱できる構成となっている。
【0049】
図3は像担持体ユニットの斜視図である。この像担持体ユニットBは、図1に示す像担持体1(図1における像担持体1Y,1M,1C,1Kの任意の1つを示す)と、その周辺に設けられたクリーニング装置8(図1におけるクリーニング装置8Y,8M,8C,8K、の任意の1つを示す)を一体としたものである。同じ構成の像担持体ユニットBが各色別に4つ設けられ、プロセスカートリッジAに着脱可能となっている。
【0050】
像担持体1の両端には支持部材11,13があり、内側の支持部材13,13同士をステー12で連結している。支持部材11には突起14があり、また、別の位置決め部材15が取り付けられている。
【0051】
図4は、像担持体ユニットBと現像装置40(図1における現像装置4Y,4M,4C,4K、の任意の1つを示す)の係合部を上から見た図である。内部の構造は、従来例で説明した現像装置4と同じである。像担持体ユニットBは、ステー12の両端の折曲部121,121を、プロセスカートリッジAのフレーム100に取り付けられた係止部材101,101に係止して位置決めされる。近接部材としての現像ローラ42は像担持体1に対向する開口部K(図10)を除いてハウジング41内に収容されているが、現像ローラ42の中心軸はハウジング41の両外側に突出し、ガイド部材421が取り付けられている。この実施例におけるガイド部材421は、円形のローラであるが、回転はしてもしなくてもよい。
【0052】
図5に示すように、支持部材11には、突起14が一体的に形成され、また、位置決め部材15が取り付けられている。位置決め部材15は、湾曲形状の板で、支持部材11にねじ等で固定され、外側に第1当接面15aを有している。第1当接面15aは、ほぼ像担持体1の中心Oを曲率中心とする円弧である。一方の突起14は、第1当接面15aと交差する方向に延びる第2当接面14aを有する。この実施例では、第2当接面14aは、第1当接面15aに直交する方向、換言すれば、像担持体1の半径方向に延びている。
【0053】
図5に示すように、現像装置40が像担持体ユニットBに係合して像担持体1と現像ローラ42とがそれぞれの位置を決められた状態のとき、ガイド部材421は、第1当接面15aと第2当接面14aの双方に同時に圧接した状態となる。支持部材11,13、突起14及び位置決め部材15は像担持体1の両端の同じ位置に取り付けられており、第1当接面15aと第2当接面14aの位置は、像担持体1の両側において、同じ位置になる。したがって、ガイド部材421は、像担持体1からの距離と方位とを像担持体1の両側で一致させて位置決めされることになり、像担持体1と現像ローラ42との間隔は、両端と中央とで正確に一致することになる。
【0054】
現像装置40におけるハウジング41の底面には、2つの凸部411,412がある。図5に示す係合状態では、ガイド部材421側の凸部411は支持面103からγだけ浮き上がった状態(γの隙間)となる。このように浮き上がった状態にすることで、ガイド部材421を第1当接面15aと第2当接面14aとに同時に当接させることができる。
【0055】
現像装置40と像担持体ユニットBとが係合すると、プロセスカートリッジAのフレーム104に設けられた弾性部材105が現像装置40を像担持体ユニットBに向けて押圧し、現像装置40の位置が保持されることになる。
【0056】
本実施例における第1当接面15aは円弧形状であり、曲率中心はほぼ像担持体1の中心Oである。したがって、ガイド部材421は第1当接面15aのどの位置に当接しても現像ローラ42と像担持体1との距離は一定に保たれる。そして、ガイド部材421が、さらに第2当接面14aにも当接することで、現像ローラ42が像担持体1の中心Oからどの方位角上(方角)に位置するかが決まる。
【0057】
なお、ガイド部材421は第1当接面15aと第2当接面14aの双方に同時に当接するので、第1当接面15aとの接点Pは決まった位置となる。そして、この接点にガイド部材421が当接したとき像担持体1と現像ローラ42との間隔が所望の値になればよい。したがって、第1当接面15aは円弧形状であることに限定されるものではない。
【0058】
前記の構成において、位置決め部材15を支持部材11に固定し、ガイド部材421が第1当接面15aに当接したとき、像担持体1と現像ローラ42との間隔が所望の間隔と異なった場合、調整する必要がある。この調整の仕方について、以下に説明する。
【0059】
図6は、外側の支持部材11の正面図である。全体に像担持体1の円形に沿った環状の形状をしており、金属板をプレスなどで打ち抜いて形成されたものである。支持部材11には位置決め部材15を取り付けるための2本のピン16,17が植設され、これらの中間に1つのねじ孔18が穿設されている。
【0060】
図7は、位置決め部材15の正面図である。位置決め部材15も金属板をプレスで打ち抜いて形成されたもので、ピン16,17がガタつきなく嵌合する長孔16’,17’とねじ孔18と重なる長孔18’が穿設されている。前記ピン16,17と長孔16’,17’とでスライド手段を構成している。
【0061】
図8は、支持部材11に位置決め部材15を取り付けた状態を示す正面図である。ピン16,17が長孔16’,17’に嵌合し、長孔18’がねじ孔18に重なり、ねじ19を螺合することで支持部材11に固定される。ねじ19を緩めると、位置決め部材15は、長孔16’,17’に沿って移動自在になる。締付手段としてねじ孔18とねじ19を例示したが、クランプ機構など、他の締付構成を用いることができる。ガイド部材421は、第1当接面15aと突起14の第2当接面14aとに同時に当接している。
【0062】
位置決め部材15の移動方向は、長孔16’,17’,18’の方向である。図7に示すように、像担持体1の中心をOとし、これと第1当接面15aにおける相手部材すなわちガイド部材421との接点Pとを結ぶ線をa(線aは、接点Pにおける法線になる)とし、各長孔16’,17’,18’の中心線をb,c,dとすると、中心線b,c,dは相互に平行である。そして、これらは法線aと交差する関係になっている。法線aと線dとの成す角度αが90゜であると、距離Lは位置決め部材15の中央で最大となり上下どちらに動かしても距離Lは減少する。一方、角度αを適当に設定することで、位置決め部材15を一方に移動すると距離Lが増加し、反対方向に移動すると距離Lが減少するように設定することができる。また、距離Lが増加、減少する量は、位置決め部材15の移動距離に対して小さくして、微小な調整ができるようになっている。
【0063】
図8に示すようにガイド部材421は、第1当接面15aと突起14の第2当接面14aとに同時に当接するが、このときガイド部材421と第1当接面15aとの接点Pと像担持体1の中心点Oとの距離をLとすると、Lは、位置決め部材15が長孔16’,17’に沿って図8の矢印方向に移動することによって変化する。したがって、ねじ19を緩めて位置決め部材15を長孔16’,17’に沿って移動することで、現像ローラ42と像担持体1との間隔を調整することができる。
【0064】
ピン16,17と長孔16’,17’とは、ガタつき無く嵌合するようにしているので、ねじ19と長孔18’との間に隙間があっても位置決め部材15の位置を決め、ねじ19を締め付けることで、位置決め部材15を所定の位置に固定することができる。また、ピン16,17がねじ19の両側にあるので、位置決め部材15は3点で固定されることになり、位置決め部材15がねじ19を中心として回転するのを防止できる。
【0065】
接点Pには、近接部材としての現像ローラ42からの圧接力が作用し、位置決め部材15をスライド手段に沿って移動させようとする力が作用する。図7において、現像ローラ42からの圧接力をFとし、これとスライド方向を示す線aとが成す角をθとすると、圧接力Fのうち位置決め部材15をスライド方向に動かそうとする力は、Fcosθとなる。一方、スライド手段での摩擦係数をμとしたとき、摩擦力はμFsinθとなる。摩擦力μFsinθの方がスライド方向に動かそうとする力Fcosθより大きければ、圧接力Fによって位置決め部材が動くことはない。すなわち、
μFsinθ>Fcosθ
両辺をFcosθで割ると
μtanθ>1
したがって、 tanθ>(1/μ)
を満足すれば、圧接力によって位置決め部材が移動することはない。
【0066】
図9は、位置決め部材の他の実施例を示す正面図である。位置決め部材115は、長孔18’にねじ19を挿通して支持部材11に締付固定されることでは同じである。この実施例では、長孔16’,17’の代わりにガイド面115aと115bとを設けたことに特徴がある。ガイド面115aと115bとは、長孔16’,17’と同一の方向である。支持部材11には、ガイド面115aと当接するピン116と、ガイド面115bと当接するピン117が植設されている。前記ガイド面115a,115bとピン116,117がスライド手段を構成することになる。
【0067】
以上の構成において、長孔16’,17’やガイド面を115a,115b位置決め部材15,115に穿設し、支持部材11にピン16,17,116,117を植設したが、逆に長孔を支持部材11に穿設し、ピンを位置決め部材15,115に形成することも可能である。さらには、ピンと長孔やピンとガイド面以外の多様な構成を使用することができる。
【0068】
また、本発明の実施例ではガイド部材421を第1当接面15aと第2当接面14aとに同時に当接させているが、像担持体1と現像ローラ42等の近接部材との間隔の調整に関しては、第2当接面14aは直接の関係はない。
【0069】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明の画像形成装置は、像担持体の両側に直接又は他の部材を介して取り付けられた位置決め部材に当接面を形成し、この当接面に近接部材の両端部を当接させることによって像担持体と近接部材との相対的な位置決めを行う構造において、位置決め部材を像担持体の半径方向と交差する方向にスライドさせることができるので、像担持体と近接部材との間隔を高精度に微調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るカラー画像形成装置の構成を示す図である。
【図2】プロセスカートリッジの構成を示す図である。
【図3】像担持体ユニットの斜視図である。
【図4】像担持体ユニットと現像装置の係合部を上から見た図である。
【図5】像担持体ユニットがプロセスユニットの所定の位置にセットされ、現像装置と係合した状態を示す側面図である。
【図6】外側の支持部材の正面図である。
【図7】位置決め部材の正面図である。
【図8】支持部材に位置決め部材を取り付けた状態を示す正面図である。
【図9】位置決め部材の他の実施例を示す正面図である。
【図10】現像装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
B 像担持体ユニット
P 接点
a 法線
1 像担持体
11 支持部材
15a 第1当接面(当接面)
18 ねじ孔(締付手段)
19 ねじ(締付手段)
42 現像ローラ(近接部材)
421 ガイド部材
16,17,116,117 ピン(スライド手段)
16’,17’ 長孔(スライド手段)
116a,117a ガイド面(スライド手段)
42 現像ローラ(近接部材)
421 ガイド部材
Claims (6)
- 円筒形状の像担持体と、
該像担持体の両側に直接又は他の部材を介して取り付けられた位置決め部材と、
該位置決め部材を固定する締付手段と、
該位置決め部材に設けられた第1当接面及び該当接面と交差する第2当接面と、
前記像担持体に近接配置され両端部を前記当接面に当接させて位置決めするローラ状の近接部材と、
前記締付手段を緩めたとき位置決め部材をスライド可能にするスライド手段とを有し、
該スライド手段のスライド方向が、前記近接部材の端部と当接面との接点における前記第1当接面の法線と交差する方向であり、前記第1当接面が像担持体の中心を曲率中心とする円弧であり、第2当接面が該円弧と交差し、該近接部材の両端部が前記第1当接面と第2当接面の双方に同時に当接することを特徴とする画像形成装置。 - 前記近接部材が両端にガイド部材を有し、該ガイド部材が前記第1当接面及び第2当接面の双方に同時に当接することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記近接部材が前記像担持体にトナーを供給する現像ローラであることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
- 前記スライド方向が、前記像担持体の中心と前記現像ローラの中心とを結んだ線と直角以外の角度で交差することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記スライド手段が、スライド方向に穿設された長孔と該長孔に嵌合するピンとからなることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記締付手段がねじと支持部材に穿設されたねじ孔とから構成され、スライド手段が前記締付手段の両側に設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の画像形成装置。
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