JP4258259B2 - 繊維構造物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸湿発熱性を有し、かつ温感刺激性物質による血行促進効果を兼ね備え、優れた保温性を有する繊維構造物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
保温性が必要とされる繊維製品としては、特に冬場に用いられる、肌着、インナー、スポーツウェア等の衣料や、ソックス、手袋、タイツ、ストッキング、サポーター等が挙げられる。
【0003】
従来の保温性繊維製品については、中綿素材のように含気率を上げた素材を用い不動空気層を作ることにより断熱性を向上させ、または、アルミニウム箔膜等を利用して輻射熱を反射させ断熱性を向上させることにより、保温性の向上が図られていた。また、合成繊維にセラミックスを練り込み、セラミックスの遠赤外線効果を利用しようとする方法(特許文献1,2参照)が提案されている。
【0004】
しかしながら、上述の含気率を上げた素材を用いた場合はカサ高になり、着用時の運動性が阻害される。また、輻射熱を反射させる素材はアルミニウム箔膜等の金属の色が付き、色展開に制限がある。また、無機材料であるセラミックスの遠赤外線効果を利用しようとする方法では常温では衣服内温度を快適に保つ程の発熱量がでない、などの問題があり不十分である。
【0005】
これらの課題を解決するものとして、吸放湿吸水発熱繊維を用いた衣料(特許文献3参照)が提案されている。また、繊維に吸放湿性を付与する方法としては、原糸面からは、紡糸前に特定のシュウ酸塩を配合し、紡糸後の工程で一部溶出させ、毛細凝縮孔を形成させたり(特許文献4参照)、金属スルホネート化合物を含むポリエステル繊維をアルカリ処理することによって毛細凝縮孔を形成させたりして吸湿性を付与する方法(特許文献5参照)が提案されている。さらに、合成繊維原料に吸放湿性を有する無機系微粒子として特定のシリカ粒子を配合して紡糸することにより、シリカ粒子そのものを合成繊維に練り込む方法(特許文献6参照)も提案されている。本発明者らも、繊維表面に吸放湿性を有する高分子化合物を付着させる方法(特許文献7参照)、原糸製造工程以降の工程で吸放湿性を有する無機微粒子を付与する方法(特許文献8参照)を先に提案した。
【0006】
保温衣服に吸放湿性を付与する目的は、たとえば、吸放湿性を有する繊維は、水分子を吸着して発熱すること(吸湿発熱)が古くから知られており(非特許文献1参照)、この吸着熱を利用し積極的に発熱する保温衣料を提供することであり、発熱、保温効果も高い。しかしながら、この方法による発熱効果は繊維等に吸着する水分量に依存しているため、衣服として使用した場合、発汗等による水分発生量が少ない安静時では必然的に発熱量が小さくなり、保温効果としては低いものとなってしまう。多くの水分発生が期待できる運動時では人体は既に暖まっており保温性は余り必要ない。このように吸湿発熱だけによる保温衣料も実際に必要とされる安静時の保温衣料としては未だ不十分である。
【0007】
さらに別の保温性向上の手段として、繊維製品にトウガラシの辛み成分であるカプサイシンのような温感剤を付与し、温感剤による血行促進効果で皮膚温を上昇させるものが提案されている(特許文献9,10参照)。しかしながら、大抵の温感剤は皮膚刺激性があり、付与濃度に限界があるため、温感剤の効果だけで保温性の高いものを得ることは困難であった。
【0008】
【特許文献1】
特開昭63−105105号公報
【0009】
【特許文献2】
特開平01−314715号公報
【0010】
【特許文献3】
特公平7−59762号公報
【0011】
【特許文献4】
特公昭62−7285号公報
【0012】
【特許文献5】
特開昭60−155770号公報
【0013】
【特許文献6】
特開平09−241925号公報
【0014】
【特許文献7】
特開平14−212880号公報
【0015】
【特許文献8】
特開平14−180375号公報
【0016】
【特許文献9】
特開平5−117972号公報
【0017】
【特許文献10】
特開平11−093071号公報
【0018】
【非特許文献1】
繊維便覧−原料編−(発行:丸善(株))第245頁
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、衣服等の着用時において、特に冬場、衣服内の温度を高め、さらに安静時においても優れた保温性を有する繊維構造物を提供するものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明の繊維構造物は、吸湿性ポリマーを固着させてなる吸湿率差(ΔMR)が2%以上30%以下で発熱エネルギー係数が5以上30以下の吸放湿性を有する素材で構成された繊維構造物であり、該吸湿性ポリマーは繊維構造物に対し、2〜20重量%固着されてなり、かつ、該繊維構造物を構成する繊維表面に温感刺激性物質を固着してなり、該温感刺激性物質の繊維構造物に対する固着量が0.001から10重量%であることを特徴とするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、前記課題、つまり安静時においても優れた保温性を有する保温性繊維構造物について鋭意検討し、吸放湿性を有する素材で構成された繊維構造物に温感皮膚刺激性物質を固着してみたところ、吸湿発熱による発熱効果と温感刺激性物質による血行促進効果との相乗効果により、安静時においても優れた保温性繊維構造物を提供することができることを究明したものである。
【0022】
本発明でいう吸湿率差(以下、ΔMRと記載)とは、下記式で表される数値を指す。
【0023】
ΔMR(%)=MR2−MR1
ここで、MR1とは絶乾状態から摂氏20℃×湿度65%RH雰囲気下に24時間放置したときの吸湿率(重量%で表されるが、本発明では単に%という)をいい、例えば、衣服であれば、洋服ダンスの中に入っている状態、すなわち着用前の環境に相当する。またMR2とは絶乾状態から摂氏30℃×湿度90%RH雰囲気下に24時間放置したときの吸湿率(%)をいい、例えば、衣服であれば、衣服着用時における衣服内の環境にほぼ相当する。ここで、吸湿率はJIS L1096「水分率」に基づいて測定した。
【0024】
ΔMRは、MR2からMR1の値を差し引いた値で表されるものであり、例えば、衣服であれば、衣服を着用したときに、不感蒸泄や運動時の発汗等による衣服内の湿気をどれだけ吸収するかに相当し、ΔMR値が高いほど快適といえる。一般に、ポリエステル繊維のΔMRは0%、ナイロン繊維で2%、木綿で4%、ウールで6%程度である。ΔMRが2%以上30%以下の範囲において、吸湿発熱による保温効果が高く、快適な保温性が得られる。2%より小さい場合は、吸湿発熱性が低すぎるため、十分な保温効果が得られず、30%より大きい場合は、逆に吸湿発熱による温度上昇が高くなりすぎるため、暑くなりすぎ、快適な保温性が得られない。
【0025】
本発明でいう吸放湿性を有する繊維素材としては、吸湿率差(ΔMR)が2%以上30%以下である、例えば、繊維便覧−原料編−(発行:丸善(株))の245ページに記載の素材のように、吸放湿性を有するどのような繊維を用いたものでも使用することができる。すなわち、吸湿率差(ΔMR)が2%以上30%以下であれば、前記木綿、ウールなどの天然繊維、ナイロンのような合成繊維の他に改質合成繊維を、かかる吸放湿性を有する繊維素材として使用することができる。
【0026】
かかる改質合成繊維としては、たとえば合成繊維に吸湿ポリマー等を分散して練り込むことにより、吸放湿性を向上させた繊維を使用することができる。例えば、ナイロンにポリビニルピロリドン等の吸放湿ポリマーを錬り込み紡糸して得られた吸湿性向上ナイロン糸等や、後加工等により吸放湿性のあるポリマーおよび/または吸湿性のある微粒子を繊維表面に固着させることにより、吸放湿性を増加させ吸放湿性を向上した改質繊維素材を用いることができる。例えば、ナイロンに吸湿ポリマーであるポリビニルピロリドンを5重量%練り込むことにより吸湿率差(ΔMR)が4%程度の改質繊維素材が得られ、ポリエステル100%素材にアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸とPEG#1000ジメタクリレートの共重合物を10重量%程度付着させることにより吸湿率差(ΔMR)が3%程度の改質繊維素材が得られる。さらに、合成繊維に吸湿ポリマー等を分散して練り込むことにより、吸湿性を向上させた繊維に、後加工等により吸湿性のあるポリマーおよび/または吸湿性のある微粒子を繊維表面に固着させることにより吸放湿性をさらに増加させた改質繊維素材を用いてもよい。本発明においては、上記の方法にとらわれず、いかなる方法でもポリエステル繊維やポリアミド繊維、アクリル繊維の如き合成繊維に、親水基を1つ以上含む単量体をグラフト共重合や架橋反応により付与させ吸放湿性を付与した改質繊維素材を用いることができる。
【0027】
さらに、ナイロンにポリビニルピロリドン等の吸放湿ポリマーを錬り込み紡糸して得られた吸湿性向上ナイロン糸とポリエチレンテレフタレート繊維との混紡品や、天然セルロース繊維とアクリル系繊維の混織素材のように、吸湿率差(ΔMR)の高い素材と低い素材を混用してもよく、いかなる方法を用いてでも吸湿率差(ΔMR)が2%以上30%以下の範囲とした素材を用いればよい。
【0028】
上記のように、本発明においては吸湿率差(ΔMR)が2%以上30%以下である繊維素材を用いることが重要であり、そのような素材で構成した繊維構造物であれば、繊維の形態として、フィラメント、ステープルまたは紐等の糸条物、あるいは織編物や不織布等の布帛などいかなる形態であってもよい。また、繊維構造/組織としては、混繊、混紡、混織、交織、交編した混用素材も含まれる。
【0029】
また、本発明では、前記のように、吸放湿性を有さない、もしくは吸放湿性が低い素材の吸放湿性を向上させる際に繊維表面に吸湿性ポリマーを固着させてもよい。この場合、吸湿ポリマーの種類によって相違するが、該吸湿ポリマーの繊維素材に対する固着量は、前記の放湿差を達成する上から2〜20重量%である。該固着量が2重量%未満の場合は、十分な吸湿率差が得られ難く、逆に、該固着量が20重量%より多い場合は、繊維構造物の風合いが粗硬となり実用的でなくなる。
【0030】
ここで、従来技術の項に記したように、吸湿発熱だけによる発熱保温効果は繊維等に吸着する水分量に依存しているため、衣服として使用した場合、発汗等による水分発生量が少ない安静時では必然的に発熱量が小さくなり、保温効果としては低いものとなってしまう。しかし、発熱量は小さいが熱を産むという点では、吸湿発熱効果は非常に魅力であり、本発明者らは少ない発熱を如何に利用し、安静時の保温性向上に利用するかについて検討し、温感刺激物質による血行促進効果との組み合わせによる保温性の相乗効果が生まれることを究明した。
【0031】
吸湿による吸湿発熱効果と温感刺激物質による血行促進効果との組み合わせで生じる保温性の相乗効果については、以下のように考える。人間の皮膚温と血流量の間には相関関係があり、皮膚温が上がれば血流量が増す、逆に血流量が増せば皮膚温が上がる。つまり、皮膚温と血流量のいずれかを高めてやれば、自ずともう一方が高まることになる。よって、まず、人間が絶えず行っている不感蒸泄等による水分を繊維構造物が吸着することにより吸湿発熱し、その熱により皮膚表面温度が上昇する。次いで、皮膚表面温度が上昇したことにより、皮膚直下の血流量が増し、冷感のために収縮していた皮膚、毛穴等が弛緩し、温感刺激性物質を皮膚から吸収しやすくなる。該物質を吸収したことによりさらに血流量が増加(血行促進)、皮膚温上昇により発汗等が促され、吸湿発熱が起こる。この繰り返しにより、相乗的に保温性が増すと考えられる。
【0032】
吸放湿性を有する繊維は、気相および液相の水分を吸着して発熱すること(吸湿発熱)が古くから知られており、本発明ではこの吸湿発熱を保温の第1の手段として用いている。
【0033】
また温感刺激性物質は、皮膚に直接作用することにより、血行を促進し、皮膚温上昇を生じさせる。例えば、市販の温シップの温熱効果も温感刺激性物質の皮膚温上昇効果を利用しているものがある。本発明ではこの温感刺激性物質による血行促進を保温の第2の手段として用いている。
【0034】
本発明でいう温感刺激性物質としては、カプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシン、ホモカプサイシン、ホモジヒドロカプサイシン、トウガラシエキス、トウガラシ末、トウガラシチンキ、ビタミンEアセテート、ポリエチレンスルホン酸ナトリウム、ノニル酸ワニリルアミド、ワニリルアルコール、ワニリルアルコール誘導体、バニリルブチルエーテル、バニリルノナアミド、ニコチン酸ベンジル、ペラルゴン酸等の化合物が好ましく用いられる。また天然物としては、灯盞花、丹参葉、鶏血藤、降香、山査子、郁金、紅花、桂皮、生姜、蜜柑皮、檸檬皮、人参、高麗人参、丁字、甘草、橙皮、葛根、芍薬、茶、枇杷、麦門冬、松笠、カラシ、ニンニクエキス、ワサビ、月桃、阿仙薬、黄ゴン、桑白皮、ローズマリー、コンフリー、キナ、インチンコウ、厚朴、カミツレ、ロートのアルコール抽出物等があげられる。本発明では、上記温感刺激物質の中から選ばれた少なくとも1種以上含有したものが皮膚温上昇効果の点で好ましい。また安全性及び有効性の点から、カプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシン、ホモカプサイシン、ホモジヒドロカプサイシン、トウガラシエキス、トウガラシ末、トウガラシチンキ、トウガラシエキス、ビタミンEアセテート、ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジルまたはポリエチレンスルホン酸ナトリウムが好ましく、その中でも安価で入手しやすいという経済性の点から、カプサイシンが特に好ましい。
【0035】
本発明での温感刺激性物質の固着量は、0.001〜10重量%の範囲である。固着濃度が0.001重量%未満であると、温感刺激性物質による血行促進効果が十分に得られず、10重量%を超えると、温感刺激性物質の皮膚刺激が大きくなり、皮膚の炎症、強い痛みを生じる場合があり、長時間の着用が困難となる。
【0036】
本発明においては、上記の吸湿による吸湿発熱効果と温感刺激性物質による血行促進効果を組み合わせることにより相乗的に保温効果が増し、従来の単純にどちらかの効果を用いた場合と比べ、優れた保温効果を生じることを究明した。
【0037】
ここで、本発明における繊維構造物に対する温感刺激物質の固着量は、次の式により求められる値をいう。
【0038】
温感刺激物質固着量(重量%)=[(A−B)/B]×100
(Aは加工後の繊維構造物の重量、Bは加工前の繊維構造物と、温感刺激物質以外の重量との合計重量を示す。)
本発明でいうマイクロカプセルとは、上記の温感刺激性物質を内包できるものであれば、その殻材は有機系または無機系のどちらでもよい。また温感刺激性物質が皮膚に作用するという点から、殻が微細孔を有していることが好ましい。温感刺激性物質をマイクロカプセルに内包させることにより、その取り扱いが容易になる、例えば、マイクロカプセルの殻材を統一すれば、温感刺激性物質が脂溶性または親水性のどちらにかかわらず同様に加工ができ、加工方法を変える必要がないという点で有利である。
【0039】
さらに、マイクロカプセルの粒径としては0.01から20μmの範囲であることが好ましい。粒径が大きすぎると、繊維構造物に付着させた場合、風合いが硬くなり実用的なものでなくなる、加工を施した繊維構造物上で白く浮き出た状態に見え(白ボケ現象という)、見栄えが悪くなるという問題がある。さらに、加工液を調製するとき、シリカ粒子の分散性が悪くなり、繊維構造物に対して均一に加工を施すことができなくなる、という欠点もあるので、マイクロカプセルの粒径は20μm以下であることが好ましい。。粒径が小さすぎると、マイクロカプセルが繊維表面に固着させるためのバインダーに埋もれてしまい、皮膚に対する作用が小さくなるので、マイクロカプセルの粒径は0.01μm以上であることが好ましい。
【0040】
本発明においては、温感刺激性物質を繊維構造物に固着させるためにバインダーが用いられる。バインダーとしては、風合い、接着強度、洗濯耐久性の点で、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂およびメラミン系樹脂などのバインダーが好ましく用いられる。
【0041】
シリコーン系樹脂は、一般的に耐熱性、耐光性および耐薬品性に優れており、かかるシリコーン系樹脂としては、シリコーンレジンもしくはシリコーンワニスという分類に属する縮合架橋型樹脂を使用することができ、かかる縮合架橋型樹脂は、テトラエトキシシランやメチルトリメトキシシランなどの縮合架橋型樹脂を、単独または数種の配合物を縮合して得ることができるものが含まれる。これらは、3次元構造の樹脂を形成し、シリコーン系樹脂の中でも、最も耐熱性や耐薬品性に優れたものである。
【0042】
また、ウレタン系樹脂は、イソシアネート成分とポリオール成分とを反応させて得られる共重合体である。イソシアネート成分としては、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートの単独またはこれらの混合物を用いることができる。また、ポリオール成分としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールなどを用いることができる。
【0043】
また、アクリル系樹脂としては、メタアクリル酸、メタアクリレート、n−ブチルメタアクリレートなどメタアクリレート系モノマーの1種もしくは2種以上の重合体、もしくはこれらとメタアクリル系モノマーと他の共重合可能なビニル系モノマーとの共重合体が挙げられる。
【0044】
さらに、メラミン系樹脂としては、トリアジン環を含有し、かつ少なくとも2個の重合性官能基を有する化合物が好ましい。かかる重合性官能基としては、アミノ基が好ましく、アミド基がより好ましい。また、このようなメラミン系樹脂の中でも、アミノ基およびアミド基の各窒素に結合している水素がメチロール基、エチロール基およびN−メチロールアミド基のいずれかで置換された化合物がさらに好ましい。重合性官能基以外の基については、水素、水酸基、フェニル基、アルキル基、アルキルエステル基など、どのような基であってもよい。
【0045】
本発明においては、バインダー自体またはバインダーが付与されてなる繊維構造物全体に、吸水性を付与することもできる。吸水性を付与する方法としては、親水性を有する水酸基(−OH)、カルボキシル基(−COOH)、アミノ基(−NH2)およびアミド基(−CONH2)から選ばれた少なくとも1種をもつ吸水性シリコーン系樹脂や、エチレングリコールを多数付加した吸水性シリコーン系樹脂や、ポリエチレンオキサイド基含有化合物や、セルロース系化合物などの親水化加工剤を、バインダーに混合したり、あるいは繊維構造物全体に後加工で付与する手段を採用することができる。後者の親水化加工剤の中では、好ましくはポリアルキレングリコール−ポリエステルブロック共重合体を主成分とする親水性ポリエステル樹脂が好適である。また、前者の吸水性シリコーン系樹脂は、それ単独をバインダーとして使用することができる。
【0046】
本発明でいう発熱エネルギー係数とは、吸放湿性を有する素材が吸湿した際に発生する熱(吸湿発熱)量の大きさを示す指標であり、ほとんど吸放湿性を有さないポリエステル素材の吸湿発熱量を1としたときに何倍の熱量を発生するかを示したものである。
【0047】
具体的には、幅約3.5cmの試料3gを、温度計あるいは熱電対の測定部に巻き、摂氏30度×湿度30%RHの環境下に12時間以上放置後の温度を測定する。次に、摂氏30度×湿度90%RHの環境まで、湿度3%/分の速度で変化させ、この間1分毎に4時間後まで温度を測定する。測定後、上昇温度を積分したものを発熱エネルギー量として求め、次の式によって表す。
【0048】
発熱エネルギー係数=
試料の発熱エネルギー量/ポリエステルタフタ(JIS標準布)の発熱エネルギー量
かかる発熱エネルギー係数が、5以上30以下の範囲において、吸湿発熱による保温効果が高く、快適な保温性が得られる。かかる発熱エネルギー係数が、5より小さい場合は、吸湿発熱による発熱エネルギーが低すぎるため、十分な保温効果が得られず、逆に30より大きい場合は、吸湿発熱による温度上昇が高くなりすぎるため、暑くなりすぎ、快適な保温性が得られない。
【0049】
この発熱エネルギー係数を5以上にする手段としては、例えば、ナイロンにポリビニルピロリドンを5重量%練り込む手段によれば、発熱エネルギー係数13程度の繊維構造物が得られるし、また、ポリエステル100%素材にアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸とPEG#1000ジメタクリレートの共重合物を10重量%程度付着させる手段によれば、発熱エネルギー係数15程度の繊維構造物が得られる。さらに他の手段としては、吸放湿性微粒子をバインダーで繊維構造物に固着したり、合成繊維に親水基を有する単量体をグラフト共重合や架橋反応させた改質繊維でも、発熱エネルギー係数を5以上にすることができる。本発明は、これらの手法にとらわれるものではなく、いかなる方法でも発熱エネルギー指数を5以上にすればよい。
【0050】
本発明の保温性繊維構造物の製造方法においては、吸放湿性を有する素材で構成された繊維構造物に温感刺激性物質またはそれを内包したマイクロカプセルをバインダーにより固着させてもよいし、繊維構造物に温感刺激性物質またはそれを内包したマイクロカプセルをバインダーにより固着させてから吸放湿性を付与する加工を行ってもよいし、繊維構造物に吸放湿性を付与する加工と温感刺激性物質またはそれを内包したマイクロカプセルをバインダーによる固着を同時に行ってもよい。吸放湿性を付与する加工薬剤と温感刺激性物質またはそれを内包したマイクロカプセルをバインダーとともに繊維構造物に付与する手段としては、一般公知の各種の手段が適用可能であり、具体的には、パッド−ドライ法、スプレー法およびコーティング法等が挙げられ、繊維材料に対してより均一に付与させるために、パッド−ドライ法が好ましく使用される。吸放湿性を付与する加工薬剤と温感刺激性物質またはそれを内包したマイクロカプセルをバインダーが付与された繊維構造物は次いで、付与物を固着させるため熱処理される。熱処理方法は、一般公知の各種の手段が適用可能であり、熱処理温度としては80〜220℃の範囲であることが好ましい。
【0051】
本発明の保温性繊維構造物は、安静時においても優れた保温効果を有しているので、特に冬場の保温素材として、非常に有用であり、保温素材が好ましく用いられる用途として、例えば、肌着、インナー、ユニフォーム、スポーツウェアなどの衣料や裏地、ソックス、手袋、タイツ、ストッキング、サポーター、靴のインソールなどに最適に使用されるものである。
【0052】
【実施例】
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明する。
【0053】
また、実施例中での品質評価は次の方法を用いた。
<温感刺激性物質付着量>
温感刺激性物質固着量(重量%)=[(A−B)/B]×100
ここで、A:加工後の繊維構造物の重量
B:加工前の繊維構造物と、温感刺激性物質以外の重量との合計重量
ただし、繊維構造物の重量とは、摂氏20℃×湿度65%RH雰囲気下に24時間放置したときの重量をいう。
<吸湿率差(ΔMR)>
吸湿率差(ΔMR)(%)=MR2−MR1
ただし、MR1:絶乾状態から摂氏20℃×湿度65%RH雰囲気下に24時間放置したときの吸湿率(%)。
【0054】
MR2:絶乾状態から摂氏30℃×湿度90%RH雰囲気下に24時間放置したときの吸湿率(%)。
<発熱エネルギー係数>
発熱エネルギー係数=試料の発熱エネルギー量/ポリエステルタフタ(JIS標準布)の発熱エネルギー量
ここで、発熱エネルギー量とは、まず幅約3.5cmの試料3gを温度計あるいは熱電対の測定部に巻き、摂氏30℃×湿度30%RHの環境下に12時間以上放置後の温度を測定する。次に、摂氏30℃×湿度90%RHの環境まで湿度約3%/分の速度で変化させ、この間1分ごとに4時間後まで温度を測定する。測定後、上昇温度を積分したものを発熱エネルギー量とする。
<皮膚温変化差>
測定装置:サーモグラフィー「サーモトレーサー TH3102」
(NEC三栄(株)製)
「感度:0.01℃ 範囲:−10〜100℃」
サンプル:本発明の加工布、未加工布を用い各々サポーター状物を作製して使用した。
【0055】
測定室内条件: 室温21.5±0.5℃、湿度65±1%。
【0056】
測定方法:被験者を、測定室内で上半身裸で1時間の間椅子に腰掛けさせて室内環境に順化させる。その後、被験者の腕にサポーター状物を着用させ、30分間腰掛けて安静状態を保たせ、30分経過後サポーター状物を脱がせ、同じように安静状態にした。
【0057】
サポーター状物着用直前とサポーター状物脱衣後について、サーモグラフィで腕の3個所の部分の皮膚温度を測定した。この時の被験者は5人とした。
【0058】
評価:各々計測点3個所の平均温度を計算し、加工布、未加工布における着用前後における温度差を出した。
<血流量変化差>
血流測定法レーザー血流計(株式会社アドバンス製)ALF21を用いて組織血流量を測定した。
【0059】
サンプル:本発明の加工布、未加工布を用い各々ミトン状物を作製。
【0060】
測定室内条件: 室温21.5±0.5℃、湿度65±1%。
【0061】
測定方法:被験者の右手中指先にセンサーを付け、被験者を、測定室内で1時間の間椅子に腰掛けさせて室内環境に順化させる。その後、被験者の右手にミトン状物を着用させ、30分間腰掛けて安静状態を保たせた。
【0062】
ミトン状物着用直前からとミトン状物脱衣までについて、血流量を測定した。この時の被験者は5人とした。
【0063】
評価:手袋状物着用直前までの血流量と、着用30分後の血流量を計算し、加工布、未加工布における着用前後の血流量変化差を出した。
<温冷感>
室温20℃、湿度65%RHの環境下で、10人のモニターに、タテ20cm、ヨコ20cmの繊維構造物を10分間手のひらに載せ、その間どのように感じたかを下記の5段階で評価してもらい、その平均値を示した。
【0064】
1:冷たく感じた。
【0065】
2:どちらかといえば冷たく感じた。
【0066】
3:どちらでもない(温度変化を感じない、快適である)。
【0067】
4:どちらかといえば暑く感じた。
【0068】
5:暑く感じた。
【0069】
(実施例1)
加工する繊維構造物として、45番手の6ナイロン45%、ポリアクリロニトリル55%の混紡糸からなる目付210g/m2 の肌着用編地を用いた。
【0070】
ここで用いた素材は、それ自体の吸湿率差(ΔMR)が1%程度と低いため、吸湿率差(ΔMR)を向上させるため、吸湿モノマーを繊維表面で重合させ、吸湿ポリマーを繊維表面に固着させた。
【0071】
すなわち、前記肌着用編地を下記組成の処理水溶液に浸し、マングルロールでピックアップ率100重量%で絞り、100℃で2分間予備乾燥した。乾燥後直ちに、105℃の加熱スチーマーで10分間処理し、湯水洗、乾燥した。次いで、140℃で1分間熱処理し、目的の繊維構造物を得た。
【0072】
AMPS(吸湿モノマー:2−アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸) 20g/l
PEG#1000ジメタクリレート(商品名グラセットT303(R)共栄社化学(株)製) 40g/l
過硫酸アンモニウム 2g/l
カプサイシン(商品名トウガラシオレンジ(有効成分150ppm)TSケミカル(株)製)200g/l
得られた繊維構造物について、温感刺激物質固着量、ΔMR、発熱エネルギー係数、皮膚温変化差、血流量変化差、温冷感の評価をして、結果を表1に示した。
【0073】
参考例1
加工する繊維構造物として、45番手綿100%糸からなる目付180g/m のゴルフポロシャツ用編地を用いた。
【0074】
ここで用いた素材はそれ自体の吸湿率差(ΔMR)が4%程度であり、本発明の吸湿率差(ΔMR)の要件を満たしているため、吸湿率差(ΔMR)を向上させる必要はなく、そのまま温感刺激物質を繊維表面に固着させた。
【0075】
すなわち、前記ゴルフ用ブロードポロシャツ地を下記組成の処理水溶液に浸漬し、マングルロールでピックアップ率100重量%で絞り、100℃で2分間予備乾燥した。その後、140℃で1分間熱処理し、目的の繊維構造物を得た。
【0076】
カプサイシン(商品名トウガラシオレンジ(有効成分150ppm)TSケミカル(株)製)200g/l
シリコーン系樹脂(商品名 KT7014(固形分40%)高松油脂(株)製)25g/l
得られた繊維構造物について、温感刺激物質固着量、ΔMR、発熱エネルギー係数、皮膚温変化差、血流量変化差、温冷感の評価をして、結果を表1に示した。
【0077】
(実施例
加工する繊維構造物として、表地および裏地が52番手ポリアクリロニトリル100%、中地が56デシテックス−36フィラメントのポリエチレンテレフタレート糸の双糸からなる3層構造の目付280g/m のサポーター用編地を用いた。
【0078】
ここで用いた素材はそれ自体の吸湿率差(ΔMR)が0.2%程度と低いため、吸湿率差(ΔMR)を向上させるため、吸湿モノマーを繊維表面で重合させ、吸湿ポリマーを繊維表面に固着させた。
【0079】
すなわち、前記サポーター用編地を下記組成の処理水溶液に浸し、マングルロールでピックアップ率100重量%で絞り、100℃で2分間予備乾燥した。乾燥後直ちに、105℃の加熱スチーマーで10分間処理し、湯水洗、乾燥した。次いで、140℃で1分間熱処理し、目的の繊維構造物を得た。
【0080】
シリカ微粒子(商品名サイリシア550(R) 富士シリシア化学(株)製)30g/l
アクリル系樹脂
(商品名リケンゾールA-263(R)(固形分40%)三木理研工業(株)製)25g/l
カプサイシン(商品名トウガラシオレンジ(有効成分150ppm)TSケミカル(株)製)300g/l
得られた繊維構造物について、温感刺激物質固着量、ΔMR、発熱エネルギー係数、皮膚温変化差、血流量変化差、温冷感の評価をして、結果を表1に示した。
【0081】
(比較例1)
実施例1で用いた肌着用編地の未加工品について、ΔMR、発熱エネルギー係数、温冷感の評価をして、結果を表1に示した。
【0082】
ここで用いた素材はそれ自体の吸湿率差(ΔMR)が1%程度であり、本願の吸湿率差(ΔMR)の要件を満たしていない。
【0083】
(比較例2)
実施例2で用いたゴルフポロシャツ用編地の未加工品について、ΔMR、発熱エネルギー係数、温冷感の評価をして、結果を表1に示した。
【0084】
ここで用いた素材はそれ自体の吸湿率差(ΔMR)が4%程度であり、本願の吸湿率差(ΔMR)の要件を満たしているが、温感刺激物質を用いていない。
【0085】
(比較例3)
実施例3で用いたサポーター用編地を下記組成の処理水溶液に浸す以外は実施例3と同様の条件で加工し、目的の繊維構造物を得た。
【0086】
ここで用いた素材はそれ自体の吸湿率差(ΔMR)が0.2%程度であり、本願の吸湿率差(ΔMR)の要件を満たしていない。
【0087】
アクリル系樹脂
(商品名リケンゾールA-263(R)(固形分40%)三木理研工業(株)製)25g/l
カプサイシン(商品名トウガラシオレンジ(有効成分150ppm)TSケミカル(株)製)200g/l
得られた繊維構造物について、温感刺激物質固着量、ΔMR、発熱エネルギー係数、皮膚温変化差、血流量変化差、温冷感の評価をして、結果を表1に示した。
【0088】
【表1】
Figure 0004258259
【0089】
表1から明らかなように、実施例1〜の吸湿発熱性を有し、かつ温感刺激物質による血行促進効果を兼ね備えている繊維構造物は、各々の相乗効果により安静時においても暖かく保っている。比較例2のように吸湿発熱効果のみのもの、比較例3のように温感刺激物質だけを用いたものは安静時においての保温性は高いものではない。
【0090】
【発明の効果】
本発明によれば、吸放湿性を有する素材で構成された繊維構造物であり、かつ繊維表面に温感刺激物質を固着してなることを特徴とする保温性繊維構造物は、安静時においても優れた保温効果を有しているので、特に冬場の保温素材として、非常に有用であり、保温素材が好ましく用いられる用途として、肌着、インナー、ユニフォーム、スポーツウェアなどの衣料や、ソックス、手袋、タイツ、ストッキング、サポーター、靴のインソールなどに最適に使用されるものである。

Claims (7)

  1. 吸湿性ポリマーを固着させてなる吸湿率差(ΔMR)が2%以上30%以下で発熱エネルギー係数が5以上30以下の吸放湿性を有する素材で構成された繊維構造物であり、該吸湿性ポリマーは繊維構造物に対し、2〜20重量%固着されてなり、かつ、該繊維構造物を構成する繊維表面に温感刺激性物質を固着してなり、該温感刺激性物質の繊維構造物に対する固着量が0.001から10重量%であることを特徴とする繊維構造物。
  2. 該温感刺激性物質が、カプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシン、ホモカプサイシン、ホモジヒドロカプサイシン、トウガラシエキス、トウガラシ末、トウガラシチンキ、ビタミンEアセテート、ポリエチレンスルホン酸ナトリウム、ノニル酸ワニリルアミド、ワニリルアルコール、ワニリルアルコール誘導体、バニリルブチルエーテル、バニリルノナアミド、ニコチン酸ベンジルおよびペラルゴン酸から選ばれた少なくとも1種以上含有することを特徴とする請求項1に記載の繊維構造物。
  3. 該温感刺激性物質が、灯盞花、丹参葉、鶏血藤、降香、山査子、郁金、紅花、桂皮、生姜、蜜柑皮、檸檬皮、人参、高麗人参、丁字、甘草、橙皮、葛根、芍薬、茶、枇杷、麦門冬、松笠、カラシ、ニンニクエキス、ワサビ、月桃、阿仙薬、黄ゴン、桑白皮、ローズマリー、コンフリー、キナ、インチンコウ、厚朴、カミツレおよびロートのアルコール抽出物の中から選ばれた少なくとも1種以上含有することを特徴とする請求項1または2に記載の繊維構造物。
  4. 該温感刺激性物質が、マイクロカプセルに内包されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の繊維構造物。
  5. 該温感刺激性物質が、バインダーにより、繊維表面に固着してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の繊維構造物。
  6. 該バインダーが、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂およびメラミン系樹脂から選ばれた少なくとも1種のバインダーであることを特徴とする請求項5に記載の繊維構造物。
  7. 該繊維構造物が、肌着、インナー、スポーツウェア、ユニフォーム、裏地、ソックス、手袋、タイツ、ストッキング、サポーターおよびインソールのいずれかに用いられるものである請求項1〜6のいずれかに記載の繊維構造物。
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