JP4256572B2 - ガイドベーンの駆動システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水車のガイドベーンを駆動するためのガイドベーンの駆動システムに関し、特に異常発生時にガイドベーンを閉鎖するためのガイドベーンの駆動システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
水力発電等に利用される水車のうち、フランシス水車の如き反動形遠心式の水車には複数のガイドベーン(可動案内羽根)が設けられている。この複数のガイドベーンは、ケーシングとランナとの間に均等間隔で配置されており、ケーシングから導入された水をガイドベーン相互間を通過する際に加速させてランナに導くものである。
各ガイドベーンは、流線形の横断面形状をしており、ガイドベーン軸にて回転可能に軸支されている。そして、ガイドベーン軸を中心として各ガイドベーンを回転させてその開度を可変することにより、ガイドベーン相互間の水口面積を変化させてランナに入る水量を調整し、水車の回転数および発電機の出力を調整することができる。
【0003】
ここで、水車の回転数を制御する調速装置(ガバナ)に異常が生じることによって水車の回転数が定格回転数を超えた場合や(オーバースピード)、油圧供給機能に異常が生じることによって油圧低下が生じた場合には、水車を停止するためにガイドベーンを閉鎖する必要がある(これらオーバースピード発生時や、油圧低下時を、必要に応じて「異常発生時」と総称する)。
このようにガイドベーンを閉鎖するための構造の一つとして、従来から、自己閉鎖弁を用いた自己閉鎖構造が提案されている。この自己閉鎖構造は、自己閉鎖弁と称される弁装置を介してガイドベーンを開閉するための油圧供給を行い、異常時には自己閉鎖弁を動作させることで油圧供給を遮断して、ガイドベーンに加わっている水圧によって当該ガイドベーンを自動的に閉鎖させるものである。
【0004】
以下、このような自己閉鎖弁を用いた従来のガイドベーン閉鎖システムについて具体的に説明する。図6〜8は従来のガイドベーン閉鎖システムの構造を示す制御系統図であり、図6は通常運転時の状態、図7はオーバーラン発生によるガイドベーン閉鎖時の状態、図8は油圧低下によるガイドベーン閉鎖時の状態をそれぞれ示す。
【0005】
図6に示すように、ケーシング1とランナ2との間にはガイドベーン3が配置されており、このガイドベーン3はガイドベーン軸4にて軸支されている。各ガイドベーン軸4の軸端にはリンク機構5が取り付けられており、このリンク機構5を一対の油圧サーボ6、7にて駆動することによって、ガイドベーン3を開閉させることができる。具体的には、通常運転時には、両方の油圧サーボ6、7を図示矢印「開」側に動作させることにより、ガイドベーン3を開状態にすることができる。また、異常発生時には、油圧サーボ6、7への油圧供給を遮断することにより、ガイドベーン3が水圧によって閉状態にされ、またこれに伴って両方の油圧サーボ6、7が図示矢印「閉」側に動作する。
【0006】
通常運転時の駆動動作についてさらに具体的に説明する。まず、図示しない配圧装置から圧油管路8aを介して分配供給された圧油が、自己閉鎖弁10を介して圧油管路8bに供給され、さらに圧油管路8c、8dに供給される。このように供給された圧油は、油圧サーボ6、7の開側供給口6a、7aを介して当該油圧サーボ6、7に導入され、これによって油圧サーボ6、7が開状態に駆動される。また同時に、油圧サーボ6、7の内部の圧油は、閉側供給口6b、7bおよび圧油管路8e、8fを介して圧油管路8gに至り、さらに自己閉鎖弁10および圧油管路8hを介して配圧装置に至る。
【0007】
このような自己閉鎖弁10の切り替えは、オーバーラン制御弁12および油圧低下検出弁13によって行われる。
具体的には、オーバーランが発生すると、図7に示すように、図示しない制御部からの信号によってオーバーラン制御弁11が切り替えられ、このオーバーラン制御弁11を介して自己閉鎖弁10に供給されていた圧油は排油される。これによって自己閉鎖弁10が切り替えられ、配圧装置から圧油管路8bへの圧油の供給が遮断されると共に、圧油管路8b、8gが相互に連通状態となり、圧油が油圧サーボ6、7を循環する循環管路と共に絞り弁16を経て排油タンクへの回路が形成される。この結果、ガイドベーン3を開放状態に維持する圧力が失われ、ガイドベーン3は水圧によって自動的に閉鎖される。
【0008】
あるいは、油圧低下が発生すると、図8に示すように、当該油圧低下を検出して油圧低下検出弁13が切り替えられ、当該油圧低下検出弁13を介して自己閉鎖弁10に供給されていた圧油は排油される。これによって自己閉鎖弁10がオーバーラン発生時と同様に切り替えられ、ガイドベーン3が閉鎖される。
【0009】
また、このような異常発生時におけるガイドベーン3の閉鎖時には、圧油管路8b、8gが、自己閉鎖弁10に接続された排油管路9に連通される。そして、油圧サーボ6、7や各管路中の相互の圧力差に応じて押し出された圧油が、排油管路9を介して排油される。ここで、自己閉鎖弁10には後述する絞り弁16が設けられており、この絞り弁16の開度を調節することによって、排油管路9に至る圧油の流動抵抗を可変し、ガイドベーン3の閉鎖速度を調整することができる。
【0010】
次に、従来の自己閉鎖弁の構造について詳細に説明する。図9は、従来の自己閉鎖弁の縦断面図である。この図9において自己閉鎖弁10は、略中空円筒状の弁箱14の内部に、弁体15をスライド自在に収めて構成されている。そして、弁箱14の側面には、圧油管路8a、8b、8g、8hをそれぞれ接続するための接続口14aと(図9においては一部の接続口14aを図示せず)、排油管路9を接続するための接続口14bとが設けられている。また、弁箱14の上面には、圧油タンクからの圧油を取り入れるための注入口14cが設けられている。さらに、弁箱14の内面、弁体15の外面、および弁体15の軸内部には、それぞれ通油路14dが形成されている。
【0011】
ここで、弁体15の軸内部には、当該弁体15を注入口14cの方へ付勢するバネ15aが設けられている。そして、圧油タンクから圧油が供給されている場合には、この圧油が弁体15をバネ15aの付勢力に抗して図示下方へ押し下げる。一方、圧油タンクからの圧油が排油された場合には、バネ15aの付勢力によって、弁体15が図示上方へ押し上げられる。このように、弁箱14に対して弁体15をスライド移動させることによって通油路14dの相互の挿通状態が切り替わり、これによって上述のような給油経路の切り替えが行なわれる。
【0012】
また、弁体15から接続口14bに至る通油路14dには、ニードル式の絞り弁16が設けられている。そして、この絞り弁16を所定の工具を用いて回転させることにより、通油路14dの流路径を可変して排油の流量を調整することができ、結果としてガイドベーン3の閉鎖速度を調整することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように構成される従来のガイドベーン駆動システムには、次のような種々の問題点があった。
まず、ガイドベーン3の閉鎖速度の調整(絞り弁16の開度調整)が困難であるという問題があった。すなわち、ガイドベーン3の閉鎖速度が速過ぎる場合には、ケーシング1から導入された水が慣性運動しているためにガイドベーン3と衝突して大きな水撃が生じ、ガイドベーン3を破損等させるおそれがある。その一方で、ガイドベーン3の閉鎖速度が遅すぎる場合には、オーバースピードの発生から水車停止迄の応答性が悪くなる。したがって、ガイドベーン3の閉鎖速度を適切に調整する必要がある。
【0014】
しかしながら、従来のガイドベーン駆動システムにおいては、オーバースピードおよび油圧低下の異常発生時には、水圧によってガイドベーン3を自動的に閉鎖させており、水を用いない無水試験で閉鎖速度の調整を行うことができなかった。したがって、実際に水を流して行う有水試験を行い、絞り弁16の開度を経験等に基づいて序々に変えながら設定する必要があり、閉鎖速度の調整に非常に手間を要するという問題があった。
【0015】
また、従来のガイドベーン駆動システムにおいては、上述のように絞り弁16の開度を調整することによってガイドベーン3の閉鎖速度を調整していたので、誤って絞り弁16を回転させてしまうことによってガイドベーン3の閉鎖速度が変えられてしまう等、人為的なミスを生じさせる可能性があった。
【0016】
また、従来の自己閉鎖弁10は、図9に示すように排油を行うための接続口14b等を当該自己閉鎖弁10の地側に備えていたので、自己閉鎖弁10の内部の圧油の漏油等での圧力低下による気泡分離が生じた場合に、この気泡(空気)が弁箱14や弁体15の内部天側に溜まってしまい、自己閉鎖弁10の外部へ抜けなくなる場合があった。このように空気が抜けない場合には、弁体15の動作時、空気が急圧縮されるのでガイドベーンの閉鎖速度が速くなり、水圧管路の異常な圧力上昇が発生する等の問題があった。
【0017】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、閉鎖タイミングを容易に決定することのできるガイドベーンの駆動システムを提供することを目的としている。
また、本発明は、ガイドベーンの閉鎖速度を誤って変更してしまう危険性を低減し、さらには、自己閉鎖弁の応答性の安定化を図ることのできるガイドベーンの駆動システムを提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するため、請求項1に記載のガイドベーンの駆動システムは、水車のガイドベーンを駆動する油圧サーボと、当該油圧サーボに対する圧油の供給経路を切り替える自己閉鎖弁とを備えて構成されたガイドベーンの駆動システムであって、自己閉鎖弁は、通常運転時に、所定の配圧手段から分配された圧油を油圧サーボの開側および閉側供給口に供給する第1の経路と、所定の異常発生時に、所定の圧油供給手段から供給された圧油を油圧サーボの閉側供給口に供給すると共に、油圧サーボの開側供給口を排油管路に連通する第2の経路とを、相互に切り替え可能であることを特徴として構成される。
【0019】
この構成によれば、オーバースピード時には、圧油が油圧サーボの閉側供給口に供給され、この油圧サーボが圧油にて閉側に駆動される。また同時に、油圧サーボの開側供給口が排油管路に接続されるので、油圧サーボが閉側に駆動される際に当該油圧サーボから押し出された圧油が、排油管路に導入され、油圧サーボのスムーズが駆動が促される。これによって、油圧サーボを強制的に閉鎖方向に駆動することができ、ガイドベーンを閉鎖することができる。この場合には、ガイドベーンに加わる水圧にほぼ関係なく当該ガイドベーンを閉鎖することができるので、無水試験によるガイドベーンの閉鎖試験を容易かつ的確に行うことができ、ガイドベーンの閉鎖速度の調整を容易に行うことができる。
【0020】
また、請求項2に記載のガイドベーンの駆動システムは、請求項1に記載のガイドベーンの駆動システムにおいて、上記自己閉鎖弁には、当該自己閉鎖弁を介して排油される圧油の流量を調整するものであって、当該自己閉鎖弁に対して回転不能に取り付けられる流量調整手段を設けたことを特徴として構成される。
【0021】
この構成によれば、自己閉鎖弁を介して排油される圧油の流量を流量調整手段を介して調整することができる。特に、この流量調整手段は、自己閉鎖弁に対して回転不能に取り付けられており、従来の絞り弁のように誤って回転させてしまう危険性がないので、ガイドベーンの閉鎖速度を一旦設定した後は、この閉鎖速度を安定的に維持することができる。
【0022】
また、請求項3に記載のガイドベーンの駆動システムは、請求項1または2に記載のガイドベーンの駆動システムにおいて、上記自己閉鎖弁には、その天側位置に、排油管路を接続するための接続口を設けたことを特徴として構成される。
【0023】
この構成によれば、自己閉鎖弁の天側に排油用の通油路が設けられているので、自己閉鎖弁の内部に空気が溜まった場合においても、この空気が排油と共に自己閉鎖弁の外部に自然に排出される。したがって、自己閉鎖弁における油圧の伝達性を維持することができ、一層安定したガイドベーンの閉鎖を行うことができる。
【0024】
なお、天側位置とは、自己閉鎖弁の通油路を介して排油を行う際に、当該自己閉鎖弁の内部に入り込んだ空気等の気体が自動的に排出され得る全ての位置であり、必ずしも自己閉鎖弁の最上端位置に限定されるものではない。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかるガイドベーンの駆動システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0026】
図1〜3は本実施の形態にかかるガイドベーン閉鎖システムの構造を示す制御系統図であり、図1は通常運転時の状態、図2はオーバーラン発生によるガイドベーン閉鎖時の状態、図3は油圧低下によるガイドベーン閉鎖時の状態をそれぞれ示す。
本実施の形態は概略的に、オーバースピード時にはガイドベーンを油圧によって強制的に、また、油圧低下時にはガイドベーンに加わっている水力によって、閉鎖するようにしたガイドベーンの駆動システムにかかるものである。なお、上記従来のガイドベーンの駆動システムと同様の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0027】
図1においてガイドベーン駆動システムは、従来と同様に、ガイドベーン3を駆動する一対の油圧サーボ6、7と、この油圧サーボ6、7に対する圧油の供給経路を切り替える自己閉鎖弁17と、この自己閉鎖弁17を切り替える補助弁11と、この補助弁11を切り替えるオーバーラン制御弁12および油圧低下検出弁13とを備えて構成されている。さらに、ガイドベーン3の駆動システムは、従来と異なり、自己閉鎖弁17に対して圧油を所定圧力で供給するための圧油タンク18を備えている。
【0028】
ここで、自己閉鎖弁17は、補助弁11を介して供給される圧油によって駆動され、第1の経路または第2の経路のいずれかを選択的に形成する。
第1の経路とは、図示しない所定の配圧装置(請求項1の配圧手段に相当)から引き込まれた圧油管路8aと、油圧サーボ6、7に向けて引き出された圧油管路8bとを相互に連通させる経路である。この第1の経路が形成された場合には、配圧装置から分配された圧油が、圧油管路8a、自己閉鎖弁17、圧油管路8b、および、圧油管路8c、8dを順次介して油圧サーボ6、7の開側供給口6a、7aに供給される。
【0029】
一方、油圧サーボ6、7の第2の経路とは、圧油タンク18から引き込まれた圧油管路8iと、圧油管路8gとを相互に連通させると共に、圧油管路8bと、図示しない排油タンクに至る排油管路9とを相互に連通させる経路である。この第2の経路が形成された場合には、圧油タンク18から供給された圧油が、圧油管路8i、自己閉鎖弁17、圧油管路8g、および、圧油管路8e、8fを介して油圧サーボ6、7の閉側供給口6b、7bに供給される。また同時に、油圧サーボ6、7のそれぞれの開側供給口6a、7aから押し出された排油が、圧油管路8c、8d、圧油管路8b、および、自己閉鎖弁17を介して、排油管路9に導入される。
【0030】
ここで、自己閉鎖弁17の具体的な構造について説明する。図4、5は自己閉鎖弁17の縦断面図であり、図4は第1の経路を形成している状態の図、図5は第2の経路を形成している状態の図である。図4、5に示すように自己閉鎖弁17は、中空円筒状の弁箱19の内部に、弁体20をスライド自在に収めて構成されている。そして、弁箱19の側面には、圧油管路8a、8b、8g、8h、8iをそれぞれ接続するための接続口19aと(図4、5においては一部の接続口19aを図示せず。また、同図の紙面垂直方向に位置する接続口19aを想像線にて示す)が設けられている。さらに、弁箱19の内面、弁体20の外面、および弁体20の軸内部には、それぞれ通油路19bが形成されている。さらに、自己閉鎖弁17には、弁箱19の天側に、排油管路9を接続するための接続口19cと、この接続口19cに排油を導入するための通油路19dとが形成されている。
【0031】
ここで、弁体20の軸内部には、当該弁体20を接続口19cの方(上方)へ付勢するバネ20aが設けられている。そして、補助弁11から圧油が供給されている場合には、この圧油が弁体20をバネ20aの付勢力に抗して地側へ押し下げる。一方、補助弁11からの圧油が遮断された場合には、バネ20aの付勢力によって、弁体20が天側へ押し上げられる。このように、弁箱19に対して弁体20をスライド移動させることによって通油路19b、19dの相互の挿通状態が切り替わり、これによって上述のような給油経路の切り替えが行なわれる。
なお、このような切り替えを行うための補助弁11と、この補助弁11の切り替え等を行うオーバーラン制御弁12および油圧低下検出弁13は、従来と同様に構成することができる。
【0032】
また、弁体20から接続口19cに至る通油路19dには、絞り弁21が設けられている。この絞り弁21は、短尺の円柱状(ネジ状)に形成されており、その内部に形成された貫通孔を介して、通油路19dから接続口19cへ圧油を導入する。この絞り弁21は、通油路19dに形成したネジ部内にネジ込んで回転しないようにカシメている。この絞り弁21としては、その貫通孔の径の異なるものが複数用意されており、バルブ22を取り外してこの絞り弁21を交換することによって、接続口19cに至る圧油の流量を規制することにより、ガイドベーンの閉鎖速度を調整することができる。
【0033】
次に、このように構成されたガイドベーン閉鎖システムによるガイドベーン3の駆動動作について説明する。
通常運転時には、図1、4に示すように、補助弁11を介して自己閉鎖弁17に圧油が供給されることにより、自己閉鎖弁17が第1の経路を形成している。したがって、上述のように、圧油は、油圧サーボ6、7の開側供給口6a、7aを介して当該油圧サーボ6、7に導入され、これによって油圧サーボ6、7が開状態に駆動される。
【0034】
ここで、オーバーランが発生すると、従来と同様にオーバーラン制御弁12が駆動することによって自己閉鎖弁17が切り替えられ、図2、5に示すように第2の経路が形成される。したがって、上述のように、圧油タンク18からの圧油が自己閉鎖弁17を介して油圧サーボ6、7の閉側供給口6b、7bに供給される。したがって、油圧サーボ6、7が閉方向に駆動され、ガイドベーン3が強制的に閉状態に駆動される。
【0035】
また、この時に油圧サーボ6、7の開側供給口6a、7aから圧油が押し出されることになるが、この圧油は、圧油管路8c、8d、圧油管路8b、自己閉鎖弁17を順次介して排油管路9に導入され排油される。したがって、油圧サーボ6、7のスムーズな駆動が促され、ガイドベーン3がスムーズに閉鎖される。
また、この時、自己閉鎖弁17の絞り弁21に設けた貫通孔の径に応じて、圧油管路8bから排油管路9に至る圧油の流量が規制され、ガイドベーン3の閉鎖速度が調整される。
【0036】
一方、油圧低下が発生した場合には、従来と同様に油圧低下検出弁13が駆動することによって自己閉鎖弁17が切り替えられ、図3、5に示すように第2の経路が形成され、ガイドベーン3に加わっている水力によりガイドベーン3が閉鎖される。この場合においても、オーバーラン発生時と同様に、絞り弁21に設けた貫通孔の径に応じてガイドベーン3の閉鎖速度が調整される。
【0037】
さて、これまで本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態以外にも、上記請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてよいものである。
例えば、油圧サーボ6、7の配置位置や配置数、自己閉鎖弁17を切り替えるための補助弁11の具体的構造、あるいは、オーバーラン制御弁12および油圧低下検出弁13の具合的構造は任意であり、上述したものに限られない。例えば、自己閉鎖弁17は、補助弁11以外の任意の駆動装置にて切り替えられてよいものである。
【0038】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明にかかるガイドベーンの駆動システム(請求項1)によれば、自己閉鎖弁は、通常運転時に、圧油を油圧サーボの開側および閉側供給口に供給する第1の経路と、所定の異常発生時に、圧油を油圧サーボの閉側供給口に供給すると共に、油圧サーボの開側供給口を排油管路に連通する第2の経路とを、相互に切り替え可能であるため、油圧サーボを強制的に閉鎖方向に駆動することができ、ガイドベーンの閉鎖速度の調整を容易に行うことができる。
【0039】
また、本発明にかかるガイドベーンの駆動システム(請求項2)によれば、自己閉鎖弁には、当該自己閉鎖弁を介して排油される圧油の流量を調整するものであって、当該自己閉鎖弁に対して回転不能に取り付けられる流量調整手段を設けたので、ガイドベーンの閉鎖速度を一旦設定した後は、この閉鎖速度を安定的に維持することができる。
【0040】
また、本発明にかかるガイドベーンの駆動システム(請求項3)によれば、自己閉鎖弁には、その天側位置に、排油管路を接続するための接続口を設けたので、自己閉鎖弁の内部に空気が溜まった場合においても、この空気が排油と共に自己閉鎖弁の外部に自然に排出され、一層安定したガイドベーンの閉鎖を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるガイドベーン閉鎖システムの構造を示す制御系統図であり、通常運転時の状態を示す図である。
【図2】図1と同じガイドベーン閉鎖システムの構造を示す制御系統図であり、オーバーラン発生によるガイドベーン閉鎖時の状態を示す図である。
【図3】図1と同じガイドベーン閉鎖システムの構造を示す制御系統図であり、油圧低下によるガイドベーン閉鎖時の状態を示す図である。
【図4】自己閉鎖弁の縦断面図であり、第1の経路を形成している状態の図である。
【図5】自己閉鎖弁の縦断面図であり、第2の経路を形成している状態の図である。
【図6】従来のガイドベーン閉鎖システムの構造を示す制御系統図であり、通常運転時の状態を示す図である。
【図7】図6と同じガイドベーン閉鎖システムの構造を示す制御系統図であり、オーバーラン発生によるガイドベーン閉鎖時の状態を示す図である。
【図8】図6と同じガイドベーン閉鎖システムの構造を示す制御系統図であり、油圧低下によるガイドベーン閉鎖時の状態を示す図である。
【図9】従来の自己閉鎖弁の縦断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング
2 ランナ
3 ガイドベーン
4 ガイドベーン軸
5 リンク機構
6、7 油圧サーボ
8a〜8i 油圧管路
9 排油管路
10、17 自己閉鎖弁
19 弁箱
19a、19c 接続口
19b、19d 通油路
20 弁体
20a バネ
16、21 絞り弁
11 補助弁
12 オーバーラン制御弁
13 油圧低下検出弁

Claims (3)

  1. 水車のガイドベーンを駆動する油圧サーボと、当該油圧サーボに対する圧油の供給経路を切り替える自己閉鎖弁とを備えて構成されたガイドベーンの駆動システムであって、
    自己閉鎖弁は、
    通常運転時に、所定の配圧手段から分配された圧油を油圧サーボの開側および閉側供給口に供給する第1の経路と、
    所定の異常発生時に、所定の圧油供給手段から供給された圧油を油圧サーボの閉側供給口に供給すると共に、油圧サーボの開側供給口を排油管路に連通する第2の経路とを、
    相互に切り替え可能であり、さらに、
    当該自己閉鎖弁を介して排油される圧油の流量を調整するものであって、当該自己閉鎖弁に対して回転不能に取り付けられる流量調整手段が設けられていることを特徴とするガイドベーンの駆動システム。
  2. 上記自己閉鎖弁には、その天側位置に、排油管路を接続するための接続口を設けたことを特徴とする請求項に記載のガイドベーンの駆動システム。
  3. 水車のガイドベーンを駆動する油圧サーボと、当該油圧サーボに対する圧油の供給経路を切り替える自己閉鎖弁とを備えて構成されたガイドベーンの駆動システムであって、
    自己閉鎖弁は、
    通常運転時に、所定の配圧手段から分配された圧油を油圧サーボの開側および閉側供給口に供給する第1の経路と、
    所定の異常発生時に、所定の圧油供給手段から供給された圧油を油圧サーボの閉側供給口に供給すると共に、油圧サーボの開側供給口を排油管路に連通する第2の経路とを、
    相互に切り替え可能であり、さらに、
    その天側位置に、排油管路を接続するための接続口が設けられていることを特徴とするガイドベーンの駆動システム。
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