JP3828167B2 - 水力発電所の制圧装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、水力発電所の発電用水車(以下水車と記す)に近接して設置され、水車を回転駆動する導入水の流量制御を行うフランシス水車及びカプラン水車におけるガイドベーン、或いはペルトン水車におけるニードル等の閉鎖による導入水流量の急減に起因する水圧管路の水圧の急増を抑制する水力発電所の制圧装置の改良に関し、特に、ガイドベーン或いはニードル等の緩閉鎖に際しても水圧管路の水圧の上昇を抑制することのできる水力発電所の制圧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
水力発電所の水車には、この水車により回転駆動される発電機の回転速度(負荷)を調整するために調速機が設けられている。
【0003】
発電機の負荷しゃ断時には、上記の調速機により、水車(発電機)の速度の変化が最も小さく保たれるように、水車への導入水口を急速に閉鎖することが望ましい。しかし、導入水口を急速に閉鎖すると、水車への導入水流量を急激に減少させる結果になるので、水圧管路の水圧の上昇が大きくなり、水圧管路を破壊する重大事故に発展する惧れがある。
【0004】
また、水圧の上昇が大きくならないように、導入水口を緩閉鎖し、閉鎖時間を長くすると、水車の速度の変化が大きくなり、水車の安全運転上問題となる。
【0005】
上記の相反する要求を、ある程度満足させるために設けられたのが制圧機である。例えば、その詳細を後述するフランシス水車の制圧機は、水車のケーシング入口に近接した水圧管路に設けられ、水車の導入水口となるガイドベーンを急速に閉鎖する際に、これと連動して水車に導入されていた水圧管路内の流水を急速に他に放流し、水圧管路の水圧の上昇を抑制し、ガイドベーンの全閉の後に、徐々に流水の放流を止めるように作動する自動排水装置である。
【0006】
図2は、フランシス水車に従来の制圧機を主体とする制圧装置を適用した場合の概念図である。
【0007】
図2において、10はフランシス水車(以下水車と記す)であり、その中心に図示しない水車ランナが配置され、この水車ランナの外周には、水圧管路11に連結されると共に、上記水車ランナを囲むように水車ケーシング10aが配置されている。この水車ケーシング10aの内周面には、水圧管路11から水車ランナに導入される流水の流入水口が形成され、この流入水口を閉鎖するように複数のガイドベーン10bが植立され、その回動により上記の複数のガイドベーン10bの開閉制御を行うガイドリング10cが水車ランナの上方に配置され、リンク機構10dを介して各々のガイドベーン10bに連結されている。
【0008】
12は、上記のガイドリング10cを回動させ、ガイドベーン10bの開閉制御を行うことにより、水車10への導入水の流量制御を行うガイドベーンサーボモータであり、その操作桿12aは、上記のガイドリング10cに取付けられた操作アーム10eに連結されている。ガイドベーンサーボモータ12には、図示しない配圧弁より矢示の如き方向にその流れ方向が制御される圧油が供給され、その操作桿12aを図示上下方向に駆動し、操作アーム10eを介してガイドリング10cを回動させ、ガイドベーン10bの開閉制御を行う。
【0009】
以上は、水車10およびその速度(導入流水量)の制御装置についての説明であるが、次に制圧機を主体とする制圧装置について説明する。
【0010】
14が制圧装置であり、その主体をなす制圧機15と、水車10のガイドベーン10bの閉動作に連動して制圧機15の制圧機弁15aを開閉制御する制圧機制御装置16とから構成される。
【0011】
制圧機15は、水圧管路11の末端が水車ケーシング10aの入口に連結される連結部近傍に設けられた分岐管18を介して水圧管路11に連通する制圧機弁15aと、この制圧機弁15aの上方に一体的に設けられ、制圧機弁15aを開閉する制圧機サーボモータ15cと、さらに制圧機弁15aの下方に一体的に連結され、常時は制圧機弁15aの閉路により分岐管18との連通が遮断され、非常時には制圧機弁15aの開路により分岐管18と連通して水圧管路11内の流水を放出する制圧機排水管15fとから構成される。
【0012】
15bは、その縦断面が円錐形状の制圧機弁15aの弁体であり、その頂端は制圧機サーボモータ15cの操作桿15dの下端に連結され、操作桿15dの頂端は後述する制圧機制御装置16のフローティングレバー16aの図示左端に連結される。
【0013】
15eは、制圧機サーボモータ15cのシリンダに設けられた圧油給排口であり、後述する制圧機制御装置16の切換弁16bの切換操作により、制圧機サーボモータ15cを作動させるための作動圧油を、図示しない圧油タンクから給油管19aを介して供給し、また排油管19bを介して図示しない集油槽に排出する。そして常時は、切換弁16bは図示の位置にあり、制圧機サーボモータ15cのシリンダには、給油管19aおよび切換弁16bを介して圧油給排口15eより作動圧油が供給され、そのピストンを図示上方向に押上げているから、操作桿15dも図示上方に駆動されて、水圧管路11内の水圧に抗して制圧機弁15aは図示のように閉路している。
【0014】
制圧機制御装置16は、上述のフローティングレバー16aと、このフローティングレバー16aの略々中央部に、切換ロッド16cを介して連結される上述の切換弁16bと、フローティングレバー16aの図示右端に、ピストンロッド16dを介して連結されるダッシュポット16eと、水車10のガイドベーン10bを開閉制御する操作アーム10eの動作を上記のダッシュポット16eに伝達するための連結機構16fとから構成される。
【0015】
連結機構16fは、第1のクランク16g、第2のクランク16hおよび2本の連結ロッド16j、16kとから構成される。そして、第1のクランク16gの一方のアームは、連結ロッド16jを介して上記の操作アーム10eに連結されると共に、他方のアームは、連結ロッド16kを介して第2のクランク16hの一方のアームに連結され、第2のクランク16hの他方のアームは、上記のダッシュポット16eのシリンダに連結される。
【0016】
次に、上記構成の制圧装置の作動を説明する。
【0017】
水車10により回転駆動され発電する図示しない発電機の負荷が、何等かの理由によりしゃ断されると、水車10の回転速度は上昇するから、調速機がこれを検出し、その指令により図示しない配圧弁が切換えられ、図示しない圧油タンクからガイドベーンサーボモータ12のシリンダの図示下部室に圧油が供給され、その操作桿12aを図示上方向に急速に駆動する。
【0018】
そのため、水車10の操作アーム10eは急速に時計方向に回動され、ガイドベーン10bは急速に閉操作されるから、水圧管路11より水車10内に流入していた流水は、急速にその流路を狭められることになり、その結果、水圧管路11および水車ケーシング10a内の水圧は急速に上昇し始める。この水圧の急上昇を抑制するための何等かの対策を施さなければ、水圧管路11或いは水車10は破壊される惧れがある。
【0019】
この場合、水圧の急上昇を抑制するための対策として、制圧装置14が設けられている。
【0020】
上記のように、水車10の操作アーム10eが時計方向に回動されると、連結ロッド16jも上方向に駆動されるから、第1のクランク16gも時計方向に回動され、さらに連結ロッド16kを介して第2のクランク16hを反時計方向に回動する。
【0021】
したがって、ダッシュポット16eのシリンダは、図示上方向に移動し、この時、そのピストンロッド16dもピストンの絞り具合に応じて、シリンダと略等量図示上方向に移動する。そしてフローティングレバー16aは、ピストンロッド16dを介して連結されているから、その左端(制圧機弁15aは閉路しているから操作桿15dは固定している)を中心にして反時計方向に回動し、その右端はシリンダと略等量図示上方向に移動する。フローティングレバー16aの回動により、その中央部に切換ロッド16cを介して連結されている切換弁16bは、上方向に移動して切換られる。
【0022】
この切換弁16bの切換動作により、給油管19aから切換弁16bを介して制圧機サーボモータ15cのシリンダに供給されていた作動圧油は、切換弁16bにより阻止され、圧油給排口15eは、切換弁16bを介して排油管19bに連通するから、制圧機サーボモータ15cのシリンダ内の作動圧油は、排油管19bを介して図示しない集油槽に排出される。
【0023】
その結果、作動圧油による制圧機サーボモータ15cの操作桿15dに対する上方向への駆動力は失われ、制圧機弁15aに作用する圧力の上昇した水圧管路11内の水圧により、その弁体15bは下方向に押し下げられ、制圧機弁15aは開路する。したがって、水圧管路11内の圧力水は、分岐管18、制圧機弁15aを介して制圧機排水管15fに放流されることになり、水車ケーシング10aおよび水圧管路11内の水圧上昇は抑制され、水圧管路11或いは水車10の破壊の惧れはなくなる。
【0024】
一方、制圧機弁15aの開路により、その操作桿15dは下方に押し下げられれ、尚且つフローティングレバー16aの自重によりダッシュポット16e内のピストンは徐々に下がって行く。そしてこの間に、水車ガイドベーン10bは完全に閉鎖される。そのため、切換ロッド16cは押し下げられるから、切換弁16bは図示の状態に切換えられ、給油管19aから圧油が切換弁16bを介して制圧機サーボモータ15cのシリンダに供給され、その操作桿15dを徐々に上方向に駆動して制圧機弁15aを閉路し、元(図示)の状態に復帰させる。
【0025】
このようにして、水車ガイドベーン10bが急速に閉鎖する際、これと連動して水圧管路11内の流水を急速に制圧機排水管15f内に放流し、水車ガイドベーン10bの完全閉鎖の後に、水圧管路11内の流水の放流は徐々に停止され、発電機の負荷遮断を起因とする水車10のガイドベーン10bの急閉鎖に伴う水圧管路11内の水圧上昇を抑制するための制圧装置14の一連の作動は完了し、従来の水力発電所において、後述するようにに不十分ではあるが、一応、水圧上昇を抑制する機能は果たしていた。
【0026】
なお、上記説明の制圧装置は、全ての水力発電所に必ずしも設置されるものではなく、通常、水車の種類、容量或いは水圧管路の耐水圧力等を勘案して設置が決定されるものである。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近建設される水力発電所においては、その建設についての作業性、或いは建設コスト等の関係から、水圧管路の材質を、従来より使用されてきた鉄鋼製からFRP製へと変更する傾向にある。しかしながら、FRP管は従来の鉄鋼管に比べると、材質的に弱い。
【0028】
このような理由から、水圧管路にFRP管を使用した水力発電所における水圧管路の水圧上昇の許容値は、従来よりも低く抑えることが要求される。例えば、発電機の負荷遮断時における水車のガイドベーンによる流量制御を行うガイドベーンサーボモータの急閉鎖時間は、従来は3Sec程度であったものを、20乃至30Secと大幅に遅くする必要があり、水車の大幅の速度上昇が避けられないのみならず、さらに制圧装置を設置する必要が生ずる。
【0029】
そして、従来の機械式制御方式による制圧装置においては、ガイドベーンの閉鎖により水車の流量を制御するガイドベーンサーボモータの操作ストロークに対し、これに連動して操作される制圧機サーボモータの操作ストロークは1:1の比率でしか動作することができず、したがって、水車の流量制御を行うガイドベーンサーボモータの動作速度を遅くすると、制圧装置の動作速度も遅くなり、水圧管路の水圧上昇を低い値に抑制する制圧装置本来の目的は十分には達成されなかった。
【0030】
さらに、従来の制圧装置に対しては、機械式制御方式のみが適用されており、その制御装置に何等かの異常が発生しても、それに対応するバックアップのための制御を行うこともできず、例えば、ダッシュポットの不良により機械制御機構が動作しない場合には、制圧機が不動作になるという問題があった。
【0031】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、水車のガイドヘーンを開閉制御してその流量を調整するガイドベーンサーボモータの操作ストロークに対する制圧機サーボモータの操作ストロークの比率を1より大にすることにより、制圧装置の水圧上昇抑制機能の向上を可能とすると共に、従来の機械式制御方式とは関係なしに、制圧機のみの単独動作もできるようにし、制圧機の2重化制御を可能にした水力発電所の制圧装置を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、ガイドベーン (10b) 並びにこのガイドベーン (10b) を操作するガイドベーンサーボモータ (12) に連結されたガイドベーン操作桿 (12a) を有する発電用水車(10)の水口近傍に設けられ、制圧機サーボモータ(15c)によりその制圧機弁(15b)が開閉制御される制圧機(15)と、前記制圧機サーボモータ(15c)の操作桿(15d)の頂端がその一端に連結されるフローティングレバー(16aa)と、このフローティングレバー(16aa)の中間にその頂端が連結される切換ロッド(16c)を有し、前記フローティングレバー(16aa)の上下動により切換えられ、前記制圧機サーボモータ(15c)のシリンダに作動圧油を給排して前記制圧機弁(15b)の開閉を司る切換弁(16b)と、前記フローティングレバー(16aa)の他端に近接されたカム (16m) であって、このカム (16m) は略直交する二つのアーム (16ma,16mb) を備え、これらの両アーム (16ma,16mb) の交差部において回動自在に軸支されており、前記一方のアーム (16ma) に形成された作動面に前記フローティングレバー (16aa) の他端が摺動自在に係合するごとく構成され、前記カム (16m) の他方のアーム (16mb) にはリンク (16ad) を介して揺動レバー (16ac) が連結されており、この揺動レバー (16ac) は中間において回動自在に軸支されており、この揺動レバー (16ac) の他端にはダッシュポット (16e) のピストンロッド (16d) の頂端が連結されており、前記ピストンロッド (16d) は前記ガイドベーン操作桿 (12a) と連結機構 (16f) により連結されており、前記ガイドベーンモータ (12) による前記ガイドベーン閉動作に伴ない前記ガイドベーン操作桿 (12a) の動作を前記連結機構 (16f) を介して前記ダッシュポット (16e) のピストンロッド (16d) へ伝達し、このピストンロッド (16d) を上昇せしめ、前記制圧機弁 (15b) を開路せしめることを特徴とする。
【0034】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明を説明する。図1は、本発明の一実施例を示し、フランシス水車に本発明の制圧機を主体とする制圧装置を適用した場合の概念図であり、図2と同一部分には同一符号を付しているので、それらの詳細な説明は省略する。
【0035】
図1と図2とで異なる部分は下記の2点である。即ち、
(a) 図1におけるフローティングレバーを、新フローティングレバーと、その中間において回動自在に軸支される揺動レバーとに分割し、これらの新フローティングレバーと揺動レバーとの間にカムを設けて両者を連結したこと。
(b) 図1における給油管の上流側(図示しない圧油タンク側)に新たに電磁切換弁を設け、この電磁切換弁を介して図示しない圧油タンクから切換弁に作動圧油を供給するようにしたこと。
【0036】
次に、本発明の構成を説明する。図1において、10は水車、10aは水車ケーシング、10bはガイドベーン、10cはガイドリング、10dはリンク機構、10eは操作アーム、11は水圧管路、12はガイドベーンサーボモータ、12aは操作桿、14は制圧装置、15は制圧機、15aは制圧機弁、15bは制圧機弁体、15cは制圧機サーボモータ、15dは操作桿、15eは圧油給排口、15fは制圧機排水管、16は制圧機制御装置、16bは切換弁、16cは切換ロッド、16dはピストンロッド、16eはダッシュポット、16fは連結機構、16gは第1のクランク、16hは第2のクランク、16j,16kは連結ロッド、18は分岐管、19aは給油管、19bは排油管である。
【0037】
次に、既にその概要を述べた図1と図2との異なる部分に就いて詳細に説明する。
【0038】
(a)先ず、第1点は、従来装置を示す図1における制圧機制御装置16の構成要素であるフローティングレバー16aを、本発明装置においては、新フローティングレバー16aaと、その中間において回動自在に軸支される揺動レバー16acとに分割する。そして、この新フローティングレバー(以下フローティングレバーと記す)16aaには、従来装置と同様に、その図示左端には制圧機サーボモータ15cの操作桿15dの頂端が連結され、その略々中央部には、その切換ロッド16cを介して切換弁16bが連結されている。そして、その図示右端は、略々直角に僅かに下方に延長され、その先端にはローラー16abが取付けられる。
【0039】
16mは、新たに付加したカムで、略々直交する2つのアーム16maと16mbとから構成され、これらの両アーム16maと16mbとの交差部において回動自在に軸支されている。アーム16maの図示上面には、楕円の一部と類似の曲面をなす作動面16mcが形成され、この作動面16mcには、上記のフローティングレバー16aaの先端のローラー16abが係合し、ローラー16abは、カム16mの回動に応じて、作動面16mcに沿って回転しながら移動し得ると共に、切り離し可能の状態になっている。
【0040】
一方、揺動レバー16acは、既述のように、その中間において回動自在に軸支されると共に、その図示左方に設けられ、その図示下端が固定されたスプリング16nにより支持されている。そして、その図示右端には、従来装置と同様に、ピストンロッド16dを介してダッシュポット16eが連結されており、図示左端は、リンク16adにより、上記のカム16mのアーム16mbの図示右端に連結されている。
【0041】
(b)次に、第2点は、従来装置には設けられていない水車のガイドベーンの開閉制御には関係のない図示しない制御盤から与えられる制圧機開操作指令信号により切換えられ、常時は、図示の状態を保持する電磁切換弁を16pを付加する。そして、図示しない圧油タンクから給油管19aを介して供給される圧油は、先ず、電磁切換弁16pに与えられ、電磁切換弁16pを通過した後、作動圧油管16rを介して切換弁16bに供給される。16sは切換弁16bの排油管であり、16tは制圧機15の圧油給排口15eと電磁切換弁16pとの間を接続する作動圧油管で、その中間に絞り弁16uが設けられる。
【0042】
以上、本発明装置の構成を述べたので、次にその作動を説明する。
【0043】
水車10により回転駆動される図示しない発電機の負荷が、何等かの理由によりしゃ断されると、図示しない圧油タンクからガイドベーンサーボモータ12のシリンダの図示下部室に圧油が供給され、その操作桿12aを図示上方向に急速に駆動し、水車10の操作アーム10eを時計方向に急速に回動してガイドベーン10bを急速に閉操作する。その結果、水圧管路11内の水圧は急速に上昇し始める
これと同時に、水車10の閉操作に連動して、連結機構16fにより水車10の操作アーム10eに連結したダッシュポット16eが上方向に引き上げられるから、揺動レバー16acは反時計方向に回動する。そのため、スプリング16nは押し下げられ、揺動レバー16acは、リンク16adを介してカム16mを時計方向に回動させる。
【0044】
カム16mが時計方向に回動すると、その作動面16mcに係合しているローラー16abは、回転しながら作動面16mcに沿って摺動し、フローティングレバー16aaをその左端を中心にして回動させ、切換弁16bを切換える。
【0045】
この切換弁16bの切換動作により、給油管19aから電磁切換弁16p、作動圧油管16rおよび切換弁16bを介して制圧機サーボモータ15cのシリンダに供給されていた作動圧油は、切換弁16bにより阻止され、圧油給排口15eは、切換弁16bを介して排油管16sに連通するから、制圧機サーボモータ15cのシリンダ内の作動圧油は、排油管16sを介して図示しない集油槽に排出される。
【0046】
その結果、制圧機弁15aに作用する圧力の上昇した水圧管路11内の水圧により、その弁体15bは下方向に押し下げられれ、制圧機弁15aは開路する。したがって、水圧管路11内の流水は、分岐管18、制圧機弁15aを介して制圧機排水管15fに放流されることになり、水車ケーシング10aおよび水圧管路11内の水圧上昇は抑制され、それらの破壊の惧れはなくなる。
【0047】
なお、上記に説明の制圧機弁15aの開操作において、ガイドベーンサーボモータ12の閉操作ストロークに対する制圧機サーボモータ15cの開操作ストロークの比率は、カム16mの作動面16mcの形状を変えることにより任意に選ぶことができる。
【0048】
一方、制圧機弁15aの開路により、その操作桿15dは下方向に引き下げられ、尚且つ、スプリング16nの反発力により揺動レバー16acは押し上げられるからカム16mは反時計方向に回動する。その結果、フローティングレバー16aaは下方に移動するから、切換弁16bの切換ロッド16cも下方に押下げられ、切換弁16bは切換えられ図示の状態に復帰する。この間に、水車ガイドベーン10bは全閉される。
【0049】
そのため、圧油が給油管19aから電磁切換弁16p、作動圧油管16rおよび切換弁16bを介して制圧機サーボモータ15cのシリンダに供給され、その操作桿15dを徐々に上方向に駆動して制圧機弁15aを閉路し、制圧機15を図示の状態に復帰させ、一連の制圧装置の制御動作は完了する。
【0050】
なお、カム16mの作動面16mcの形状を変えることにより、水車10のガイドベーン10bが全閉になる前に制圧機弁15aを全閉にすることも可能である。
【0051】
ところで、従来の制圧装置14には、制圧機制御装置16に異常が発生し制圧機15が不動作になった場合のバックアップのための手段が無かったが、次に、そのためのバックアップ装置として付加した電磁切換弁16pによる制圧機15の制御動作について説明する。
【0052】
電磁切換弁16pは、ガイドベーンサーボモータ12の動作に連動して作動する制圧機制御装置16の動作には関係なく、図示しない制御盤から送出される制圧機開操作指令信号20を受信して切換えられ、制圧機15を開閉制御する装置であり、既述のように、常時は図示の状態を保持している。
【0053】
上記の制圧機開操作指令信号20を受信していない時は、図示の状態にあり、この時、制圧機制御装置16も動作していないから、切換弁16bも図示の状態にある。したがって、図示しない圧油タンクから圧油が、給油管19aを介し電磁切換弁16p、作動圧油管16rおよび切換弁16bを経て、圧油給排口15eから制圧機サーボモータ15cのシリンダに供給され、(この時、作動圧油管16tの出口は電磁切換弁16pにより閉鎖されている)制圧機15aは閉路している。
【0054】
制圧機開操作指令信号20を受信すると、電磁切換弁16pは動作して図示上方に切換えられることにより、給油管19aからの圧油は阻止され、作動圧油管16tと排油管19bとが連通するから、制圧機サーボモータ15cのシリンダ内の作動圧油は排油管19bを経て図示しない集油槽に排出される。したがって、制圧機弁15aの弁体15bは、制圧機弁15a内の水圧により下方に押し下げられて制圧機弁15aは開路するから、水圧管路11内の圧力水は、制圧機排水管15fへ放流される。
【0055】
制圧機弁15aの開路により、その操作桿15dは下方に引き下げられるからフローティングレバー16aaは、切換ロッド16cとの連結点を中心にして反時計方向に回動し、ローラー16abとカム16mとは切り離される。
【0056】
なお、制圧機弁15aの開動作速度の調整は、作動圧油管16tの中間に設けた絞り弁16uを使用して作動圧油の排出流量を調整することにより行われる。
【0057】
制圧機開操作指令信号20の送出が停止されると、電磁切換弁16pは動作し図示の状態に切換えられ、圧油が給油管19aから電磁切換弁16p、作動圧油管16r、切換弁16bを経て、圧油給排口15eから制圧機サーボモータ15cのシリンダに供給され、制圧機15aは閉路し、フローティングレバー16aaのローラー16abはカム16mの作動面16mcに接触し、図示の状態に復帰する。
【0058】
なお、制圧機開操作指令信号20は、通常、水車10の回転速度または回転速度の上昇率、もしくは水車ケーシング10aの水圧変動値等が、所定の許容値を超過した時に、制御盤より発信される。
【0059】
上記実施例は、水車の流量調整弁としてガイドベーンを用いたものを説明したが、これはペルトン水車のニードル弁であってもよい。
【0060】
【発明の効果】
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明によれば、水車の流量調整弁を開閉制御する流量調整弁サーボモータの閉操作に連動して開動作する制圧機サーボモータの操作ストロークを、流量調整弁サーボモータの操作ストロークより大きくしたから、ガイドベーン或いはニードル等の緩閉操作に際しても制圧機は急速に開操作され、水圧管路の水圧の上昇値を低く抑えることができる。
【0061】
また、流量調整弁サーボモータの動作に連動して作動する制圧機制御装置の動作に関係なく、制御盤から送出される制圧機開操作指令信号を受信して切換えられ、制圧機を開閉制御する電磁切換弁を設けたから、制圧機制御装置に何等かの異常が発生しても安全に制圧機を開操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示し、フランシス水車に本発明の制圧機を主体とする制圧装置を適用した場合の概念図である。
【図2】フランシス水車に従来の制圧機を主体とする制圧装置を適用した場合の概念図である。
【符号の説明】
10 水車
10a 水車ケーシング
10b ガイドベーン
10e 操作アーム
11 水圧管路
12 ガイドベーンサーボモータ
12a 操作桿
14 制圧装置
15 制圧機
15a 制圧機弁
15c 制圧機サーボモータ
15d 操作桿
15e 圧油給排口
16 制圧機制御装置
16aa フローティングレバー
16ac 揺動レバー
16b 切換弁
16e ダッシュポット
16m カム
16mc 作動面
16n スプリング
16p 電磁切換弁
16r,16t 作動圧油管
18 分岐管
19a 給油管
19b 排油管
20 制圧機開操作指令信号

Claims (2)

  1. ガイドベーン (10b) 並びにこのガイドベーン (10b) を操作するガイドベーンサーボモータ (12) に連結されたガイドベーン操作桿 (12a) を有する発電用水車(10)の水口近傍に設けられ、制圧機サーボモータ(15c)によりその制圧機弁(15b)が開閉制御される制圧機(15)と、前記制圧機サーボモータ(15c)の操作桿(15d)の頂端がその一端に連結されるフローティングレバー(16aa)と、このフローティングレバー(16aa)の中間にその頂端が連結される切換ロッド(16c)を有し、前記フローティングレバー(16aa)の上下動により切換えられ、前記制圧機サーボモータ(15c)のシリンダに作動圧油を給排して前記制圧機弁(15b)の開閉を司る切換弁(16b)と、前記フローティングレバー(16aa)の他端に近接されたカム (16m) であって、このカム (16m) は略直交する二つのアーム (16ma,16mb) を備え、これらの両アーム (16ma,16mb) の交差部において回動自在に軸支されており、前記一方のアーム (16ma) に形成された作動面に前記フローティングレバー (16aa) の他端が摺動自在に係合するごとく構成され、前記カム (16m) の他方のアーム (16mb) にはリンク (16ad) を介して揺動レバー (16ac) が連結されており、この揺動レバー (16ac) は中間において回動自在に軸支されており、この揺動レバー (16ac) の他端にはダッシュポット (16e) のピストンロッド (16d) の頂端が連結されており、前記ピストンロッド (16d) は前記ガイドベーン操作桿 (12a) と連結機構 (16f) により連結されており、前記ガイドベーンモータ (12) による前記ガイドベーン閉動作に伴ない前記ガイドベーン操作桿 (12a) の動作を前記連結機構 (16f) を介して前記ダッシュポット (16e) のピストンロッド (16d) へ伝達し、このピストンロッド (16d) を上昇せしめ、前記制圧機弁 (15b) を開路せしめることを特徴とする水力発電所の制圧装置。
  2. 常時は、給油管(19a)から供給される圧油の通過を許容して切換弁(16b)に作動圧油を供給すると共に制圧機サーボモータ(15c)のシリンダの圧油給排口(15e)に接続された作動圧油管(16r,16t)の作動圧油の通過を阻止し、制圧機開操作指令信号を受信することにより切換制御されて、前記給油管(19a)から供給される圧油の通過を阻止すると共に前記作動圧油管(16r,16t)の作動圧油の通過を許容する電磁切換弁(16p)を付加したことを特徴とする請求項1記載の水力発電所の制圧装置。
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