JP4255942B2 - 白色筋入りガラス製品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、白色の色筋入りガラス製品を製造する方法に関する。
図2に基づいて最も一般的なガラス製品の製造方法を説明する。溶解炉1で溶融されたガラスは、フォアハース2、スパウト3、オリフィス4を通ってゴブ11に形成される。ゴブ11はデリバリ8によりガラス製品成形機9に供給され、ガラス製品として成形される。フォアハース2にはクーリングセクション2aとイコライジングセクション2bとがあり、ガラスはこれらのセクションを通る間に冷却又は加熱され、所定の温度に調整される。スパウト3はゴブ11を作るのに必要なガラスを溜め、保温する部分で、中央にはガラスの量を加減するチューブ6が設けられている。チューブの内部には上下動するクレープランジャ7があり、これが下降するとガラスがスパウト3下部のオリフィス4から押し出され、シャー5でカットされてゴブ11となる。ゴブ11はデリバリ8によりガラス製品成形機9に供給され、ガラス製品として成形される。
色筋入りのガラス製品を製造する場合、矢印Aで示すごとく、通常フォアハース2において素地ガラスに着色材(カラーフリット)を混入し、色筋入りのゴブを形成する。この色筋入りのゴブを成形機で成形すると色筋入りのガラス製品ができる。スターラ10は素地ガラスとカラーフリットが溶融した溶融カラーフリットとを撹拌するもので、これを作動させると素地ガラスが一様に着色され着色ガラスとなる。色筋入りガラス製品を製造する場合にはスターラ10を停止させるため、溶融カラーフリットと素地ガラスとは完全に混ざり合うことなく、色筋ガラスとなってスパウト、オリフィスに至り、色筋入りのゴブが形成される。この色筋入りのゴブを成形機で成形すると色筋入りのガラス製品となる。また、矢印Bで示すごとく、スパウト3近傍、もしくはスパウト3内において着色材を混入すると、より鮮明な色筋を形成することができる。さらに、矢印Cに示すごとく、チューブ6内部において着色材を混入することも可能で、このようにするとさらに鮮明な色筋を形成できるだけでなく、図1に示すように、色筋をゴブの内部に形成できる。このゴブでガラス製品を成形すると、ガラス製品の肉厚の中に色筋が入る。
ガラスを白色に着色する白色フリットは、種々の組成のものが存在するが、これらの従来の白色フリットを用いて白色筋入りのガラス製品を製造するのは非常に困難で、色筋が細く不安定であったり、溶解性が悪く作業温度範囲が狭かったり、小さな衝撃や温度変化で色筋部分と素地ガラスの界面に割れが生じ不良品の発生率が高い、などという問題がある。
白色フリットに用いる乳白剤としては、As、TiO及びFが使用される。乳白剤としてFを含む白色フリットを用いた白色筋入りガラス製品は、白色の色筋が細く不安定であり、所望の太さの色筋を得ることができない。乳白剤としてAs又はTiOを含む白色フリットを用いた白色筋入りガラス製品は、白色の色筋が比較的太くなり、その太さも安定したものとなるが、白色フリットの熱膨張率が素地ガラスであるソーダ石灰ガラスと異なり、色筋部分と素地ガラスの界面に割れが生じやすい。また、Asを用いた白色フリットの場合、変色しやすいという欠点があり、フレームにより変色の問題が発生する。これは、Asを不溶化し乳白度を高めるために白色フリットに多量のPbOが配合されているためである。さらに、Asは毒性が高いからこれを使用する作業環境は安全上問題がある。また、TiOを用いた白色フリットの場合、ガラス軟化点が650℃程度と高いので溶解性が悪く、作業温度範囲が狭いという欠点がある。
白色ガラスは微細な結晶質を含むガラスであるため、結晶質部分と非結晶質部分では熱膨張率が異なる。通常の熱膨張率測定で、素地ガラスと白色フリットの熱膨張率が合っていても、実際に白色筋入りガラスとして製品化すると、色筋部分と素地ガラスの界面に強い応力が残り、破損しやすい。したがって、実際に素地ガラスと白色フリットの熱膨張率を合せ、界面の残留応力を少なくすることはきわめて困難である。
本発明は上記の問題点を解決するためになされたもので、白色フリットの熱膨張率を素地ガラスのそれと実質的に一致させ、色筋部分と素地ガラスの界面にほとんど残留応力を生じさせない白色筋入りガラス製品の製造方法を提供するものである。
発明は、素地ガラスよりも熱膨張率の小さな白色フリットと大きな白色フリットの2種類の白色フリットを製造するステップと、前記2種類の白色フリットを素地ガラスの熱膨張率に適合させるように混合するステップと、この混合した白色フリットを素地ガラスに混入するステップとを有する白色筋入りガラス製品の製造方法において、前記2種類の白色フリットが、いずれも、重量百分率で、F が2%以上8%以下、PbOが10%を越え25%未満、SiO が50%を越え65%未満、B が1%を越え10%未満、Na Oが5%を越え15%未満、Ca0が2%を越え8%未満含まれるものであることを特徴とする白色筋入りガラス製品の製造方法である。
白色ガラス(フリット)は素地ガラスと完全に熱膨張率を合わせるのが困難であるが、予め素地ガラスよりも熱膨張率の小さな白色フリットと大きな白色フリットの2種類の白色フリットを製造しておき、これら2種類の白色フリットを素地ガラスの熱膨張率に適合させるように混合することで、熱膨張率を素地ガラスにほぼ完全に一致させることができる。例えば、素地ガラスの熱膨張率が87×10の−7乗/℃(以下熱膨張率の値においては[×10の−7乗/℃]を省略して表示する)の場合、熱膨張率の小さな白色フリットの熱膨張率は80〜85程度、熱膨張率の大きな白色フリットは89〜91程度とすることができる。2種類の白色フリットを混合する割合は、試作品を作って確認することで容易に決定できる。また、製造過程において素地ガラスの熱膨張率が微妙に変化しても、適宜白色フリットの混合比率を補正することで簡単に対応することができる。
はガラス内にCaF、NaFの微結晶を生成しガラスを乳白色とする乳白剤である。2%より少なければ乳白色が薄くなり、8%より多くしても着色効果にさほどの変化がなく無駄である。乳白剤としてFを用いることで作業環境を安全なものとし、作業温度範囲を広くすることができる。PbOを適当量添加することでフリットの比重を大きくし、色筋を太く安定したものとすることができる。PbOを10%以下とすると、色筋が細く不安定となり、25%以上とすると変色しやすくなる。
太く安定した色筋は、白色フリットの比重を素地ガラスの比重よりも0.1以上大きくすることで実現できる。白色フリットの比重が小さい場合には、溶融したフリットは素地ガラス12の上を浮いてしまい、クレープランジャが下降する力によって沈み込み、オリフィスに至る。しかし、比重が小さいために浮力により素地ガラスの中を下降しにくいから、どうしても色筋が細いものとなり、または、乱れた模様となってしまう。白色フリットの比重が大きい場合には、溶融したフリットはクレープランジャが下降する力によってスムースに沈み込み、オリフィスに至り、安定した太い色筋が形成される。図1は本発明の白色フリットをプリメルトした供給フリット13をチューブ6内において素地ガラス12に連続投入し、混入したところを示している。素地ガラス12よりも比重の重い供給フリット13は素地ガラス表面に滞留することなく素地ガラス12内に入り、クレープランジャ7が下降する力によってスムースに沈み込み、安定した太い白色筋入りのゴブ11が形成される。白色筋はゴブ11の内部に形成され、このゴブでガラス製品を成形すると、ガラス製品の肉厚の中に白色の色筋が入った白色筋入りガラス製品ができる。なお、供給フリットは、プリメルトしないで混入することも可能であり、混入場所もチューブ内に限られるものではない。
白色フリットは、重量百分率で、SiOが50%を越え65%未満、Bが1%を越え10%未満、NaOが5%を越え〜15%未満とすることができる。上記各成分をこの範囲のものとすることで、フリットの熱膨張率を素地ガラスであるソーダ石灰ガラスとほぼ等しくすることができ、作業温度範囲も十分に広くすることができる。SiOを50%以下にすると熱膨張率が大きくなり過ぎ、65%以上にすると軟化点が上昇して作業温度範囲が狭くなる。Bを1%以下にすると熱膨張率が大きくなり過ぎ、かつ、フリットの溶解性が悪く作業温度範囲が狭くなり、10%以上にすると熱膨張率が小さくなり過ぎる。NaOを5%以下にすると熱膨張率が小さくなり過ぎ、かつ、軟化点が上昇して作業温度範囲が狭くなる。
本発明の白色筋入りガラス製品の製造方法は、熱膨張率を素地ガラスにほぼ完全に一致させることができ、色筋部分と素地ガラスの界面の残留応力をさらに減少させ、製品が割れるのを防ぐことができる。また、製造過程において素地ガラスの熱膨張率が微妙に変化しても、適宜白色フリットの混合比率を補正することで簡単に対応することができる。
また、白色フリットとして重量百分率で、Fが2%以上8%以下、PbOが10%を越え25%未満、SiOが50%を越え65%未満、Bが1%を越え10%未満、NaOが5%を越え15%未満、Ca0が2%を越え8%未満含まれるものを選択することで、
は、白色筋を太く安定して設けることができ、溶解性を良くして作業温度範囲を広くすることができ、素地ガラスであるソーダ石灰ガラスと熱膨張率をほぼ等しくすることができる。しがたって、所望の太さの安定した白色筋の入ったガラス製品を容易に製造でき、色筋部分と素地ガラスの界面の残留応力を減少させ、製品が割れるのを防ぐことができる。
(1)重量百分率でFが5%、PbOが20%、SiOが55.0%、Bが1.5%、NaOが10%、Ca0が3%、Alが5%、Asが0.5%の白色フリットと、(2)重量百分率でFが5%、PbOが20%、SiOが56.5%、Bが1.5%、NaOが8.5%、Ca0が3%、Alが5%、Asが0.5%の白色フリットを作成した。(1)の白色フリットは熱膨張率90.7、比重2.82、軟化点541℃の特性を有し、(2)の白色フリットは熱膨張率84.47、比重2.81、軟化点550℃の特性を有するものである。この2種類の白色フリットを1:1の比率で混合した。混合した白色フリットを1300℃で溶解し、素地ガラスに白色筋として1%添加した。素地ガラスの組成は重量百分率でSiOが73%、Alが2.1%、NaOが13.7%、Ca0が11%で、熱膨張率86.9、比重2.49、軟化点732℃の特性を持つものである。白色筋の流出は安定しており、鮮明な乳白色の色筋入りガラス製品が得られた。また、色筋と素地ガラスの境界面には残留応力はほとんど観察されなかった。
本発明の白色フリットの使用状態を示すスパウト部分の断面説明図である。 色筋入りガラス製品の製造方法の説明図である。
符号の説明
1 溶解炉
2 フォアハース
3 スパウト
4 オリフィス
5 シャー
6 チューブ
7 クレープランジャ
8 デリバリ
9 成形機
10 スターラ
11 ゴブ
12 素地ガラス
13 供給フリット

Claims (1)

  1. 素地ガラスよりも熱膨張率の小さな白色フリットと大きな白色フリットの2種類の白色フリットを製造するステップと、前記2種類の白色フリットを素地ガラスの熱膨張率に適合させるように混合するステップと、この混合した白色フリットを素地ガラスに混入するステップとを有する白色筋入りガラス製品の製造方法において、前記2種類の白色フリットが、いずれも、重量百分率で、F が2%以上8%以下、PbOが10%を越え25%未満、SiO が50%を越え65%未満、B が1%を越え10%未満、Na Oが5%を越え15%未満、Ca0が2%を越え8%未満含まれるものであることを特徴とする白色筋入りガラス製品の製造方法。
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