JP4253612B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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発明の詳細な説明
発明の属する技術分野
本発明は、Siなどの基板上に半導体デバイスを製造する際に用いられる半導体デバイスの製造装置である基板処理装置に関するもので、特に反応室内のクリーニング技術に関するものである。
従来の技術
この種の基板処理装置において、反応室にクリーニングガスを供給、排気してクリーニングを実行することが知られている(特許文献1参照)。
図7により従来の半導体デバイスの製造装置を説明する。図7の反応炉の概念を示す断面図である。
所望の成膜処理により反応管1の内壁等に付着した反応副生成物の除去を目的とするセルフクリーニング工程においては、クリーニングガスとしてのエッチングガス4を、一定流量に制御して、連続的にガス導入管2からガスノズル7を経て複数の孔8から反応管1内へ供給していた。
また、その反応管1内を、ガス排気管3に接続された圧力調整バブル5の開度調整により、所望量のガスの排気を行なうことによって、反応管1内を一定の圧力に保っていた。
特開2002−47571号公報
しかしながら、従来のシステム、方法では、不均一なエッチング、エッチング残りが起こるという問題があった。
この原因は、従来においては、排気を行ないながらエッチングガスを供給しているので、次の事象が生じているためと考えられる。
(a)反応管1の形状、もしくは、ガスの供給位置と排気位置の位置関係により、ガス導入管2からガス排気管3へ向かう「流れ」が生じ、「流れ」の上流部分でエッチングガスが多く消費され、下流部分にエッチングガスが届きにくい。
(b)反応管1から見て圧力が低い場所(つまりガス排気管付近)におけるガス拡散の度合いが大きいのに対し、反応管から見て圧力が高い場所(つまり反応管1上端部など)におけるガス拡散の度合いが小さく、反応管1内から見て圧力の高い場所にエッチングガスが届きにくい。
即ち、ガス導入管2からガス排気管3へ向かう「流れ」が生じ、「流れ」に沿っていない部分にエッチングガスが届きにくい。
具体的には、図7の矢印で示すように、反応管1のほぼ中間部位置からガス排気管3側には、ガスの流れに沿った強い流れ部分11が生じる一方、反応管1の上部側は、ガスの流れに逆らった弱い流れ部分12が生じ、ガス流量、分圧が反応管1内で一定ではなかったのである。
なお、この明細書において、「流れ」とは、排気作用から生じる意図的なガスの気流をいい、ガスの拡散によるものを除く。
本発明は、NF3などのエッチングガスを用いるセルフクリーニングを行なう半導体デバイス製造装置(基板処理装置)において、従来のエッチングガス供給の問題を解決し、均一なエッチング、延いては均一な反応管内のクリーニングを行なうことを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の特徴とするところは、反応管と、流量制御バルブを介して供給される所望のガスを前記反応管内に導入する、前記反応管の長手方向に延在するガス導入管であって、多数の孔を設けた前記ガス導入管と、前記反応管内の雰囲気を排気するガス排気管であって、閉塞部材を有した前記ガス排気管と、複数の基板を支持可能な基板支持体と、少なくとも前記流量制御バルブと前記閉塞部材を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、少なくとも前記流量制御バルブと前記閉塞部材を制御することにより、前記孔から前記基板支持体を収容した前記反応管内にクリーニングガスを導入する前の所定時点から、前記反応管内にクリーニングガスを導入開始から数秒経過する時点までに、完全に排気を停止又はクリーニングガスの均一な拡散に影響がない程度の排気量で排気させるように制御し、前記反応管内にクリーニングガスを導入後、前記反応管内の圧力が10Torr以上となるまで前記クリーニングガスを供給する第1段階と、この第1段階の直後に前記反応管内へのクリーニングガスの供給を完全に停止又はクリーニングガスの均一な拡散に影響がない程度の供給量で供給して前記反応管内をベース圧力まで排気する第2段階とを、少なくとも2サイクル以上繰り返すよう制御する基板処理装置にある。したがって、反応管内でのクリーニングガスの流れを実質的に停止させ、クリーニングガスを拡散によって反応管内を充満させることができ、反応管内においてエッチングガスの分圧が均一になるばかりか、エッチングガスの圧力が上昇するのでエッチング速度(クリーニング速度)の向上もできるものである。
ガス排気管からの排気は、前記ガス導入管からのクリーニングガス供給開始と同時又はクリーニングガス供給開始前に実質的に停止してもよく、クリーニングガスが供給されてから数秒経過するまでのいる間にガス排気管からの排気を実質的に停止すればよい。前記ガス導入管からのクリーニングガス供給開始後に排気を停止する場合、排気停止のタイミングは、排気管を閉じるのに要する時間と反応管内にクリーニングガスが反応管内ほぼ全体に容易に拡散するのに要する時間とが考慮される。例えば排気管を閉じるのに要する時間を2秒とし、クリーニングガスが反応管内ほぼ全体に容易に拡散するのに5秒かかるとすれば、合計7秒後となり、この7秒以内に排気を停止することが好ましい。5秒のマージンを取る理由は、反応管内にガスの流れが生成された後に排気を停止するので、ガスの供給ポートと排気ポートとの間の距離が長く、経路が複雑な場合、クリーニングガスを早く全体に到達させることができるためである。
本発明の第2の特徴とするところは、反応管に連通するガス導入管と閉塞部材を有したガス排気管とを備えた基板処理装置において、前記ガス導入管から前記反応管内にクリーニングガスを供給している間、前記ガス排気管からの排気が停止されている状態があるようにするために、前記ガス導入管から前記反応管内にクリーニングガスを供給する前の所定時点から前記反応管内にクリーニングガスを供給開始から数秒経過する時点までに、排気を実質的に停止させるように前記閉塞部材の開度を制御する制御部を有し、前記制御部の制御により前記反応管内をクリーニングガスで充満させる第1段階と、この第1段階の後、前記反応室内を排気する第2段階とを設け、前記第1段階と第2段階とを少なくとも1サイクル以上繰り返す基板処理装置にある。第2段階は、洗浄反応後の反応物質がその後の洗浄反応を邪魔するので、一旦排気することにより、クリーニング効率を上げることができる。なお、第1段階と第2段階との繰り返し回数は、付膜している膜厚等により左右されるものである。
(発明の実施の形態)
次に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る基板処理装置20が示されている。この基板処理装置20は、例えば縦型であり、主要部が配置された筺体22を有する。この筺体22には、ポッドステージ24が接続されており、このポッドステージ24にポッド26が搬送される。ポッド26は、例えば25枚の基板が収納され、図示しない蓋が閉じられた状態でポッドステージ24にセットされる。
筺体22内において、ポッドステージ24に対向する位置には、ポッド搬送装置28が配置されている。また、このポッド搬送装置28の近傍には、ポッド棚30、ポッドオープナ32及び基板枚数検知器34が配置されている。ポッド搬送装置28は、ポッドステージ24とポッド棚30とポッドオープナ32との間でポッド26を搬送する。ポッドオープナ32は、ポッド26の蓋を開けるものであり、この蓋が開けられたポッド26内の基板枚数が基板枚数検知器34により検知される。
さらに、筺体22内には、基板移載機36、ノッチアライナ38及び基板支持体40(ボート)が配置されている。基板移載機36は、例えば5枚の基板を取り出すことができるアーム42を有し、このアーム42を動かすことにより、ポッドオープナ32の位置に置かれたポッド26、ノッチアライナ38及び基板支持体40間で基板を搬送する。ノッチアライナ38は、基板に形成されたノッチまたはオリフラを検出して基板を揃えるものである。
図2において、反応炉50が示されている。この反応炉50は、反応管52を有し、この反応管52内に前述した基板支持体が挿入される。反応管52の下方は、基板支持体を挿入するために開放され、この開放部分はシールキャップ54(図1にも示す)により密閉されるようにしてある。また、反応管52の周囲には、ヒータ56(図3に示す)が配置されている。そして、反応管52には、反応ガスやクリーニングガスを供給するガス導入管58と、反応ガスやクリーニングガスを排気するガス排気管60とが接続されている。ガス導入管58から供給されたガスは、反応管52内に形成されたガスノズル62の多数の孔64から反応管52内へ供給される。また、ガス排気管60には、例えば圧力調整バルブからなる閉塞部材66が設けられており、この閉塞部材66は、シャットオフの機能を有する。
次に上述したように構成された基板処理装置20による基板処理工程について説明する。
まず、ポッドステージ24に複数枚の基板を収容したポッド26がセットされると、ポッド搬送装置28によりポッド26をポッドステージ24からポッド棚30へ搬送し、このポッド棚30にストックする。次に、ポッド搬送装置28により、このポッド棚30にストックされたポッド26をポッドオープナ32に搬送してセットし、このポッドオープナ32によりポッド26の蓋を開き、基板枚数検知器34によりポッド26に収容されている基板の枚数を検知する。
次に、基板移載機36により、ポッドオープナ32の位置にあるポッド26から基板を取り出し、ノッチアライナ38に移載する。このノッチアライナ38においては、基板を回転させながら、ノッチを検出し、検出した情報に基づいて複数の基板を同じ位置に整列させる。次に、基板移載機36により、ノッチアライナ38から基板を取り出し、基板支持体40に移載する。
このようにして、1バッチ分の基板を基板支持体40に移載すると、所定の温度に設定された反応炉50内に複数枚の基板を装填した基板支持体40を装入し、シールキャップ54により反応管52内を密閉する。次に、ガス導入管58から反応ガスを供給する。そして、反応管52内の温度をモニタしながら、予め設定された昇温、降温プログラムに従って基板処理を実施する。
基板処理が終了すると、所定の温度に降温した後、基板支持体40を反応炉50からアンロードし、基板支持体40に支持された全ての基板が冷えるまで、基板支持体40を所定位置で待機させる。次に、待機させた基板支持体40の基板が所定温度まで冷却されると、基板移載機36により、基板支持体40から基板を取り出し、ポッドオープナ32にセットされている空のポッド26に搬送して収容する。次に、ポッド搬送装置28により、基板が収容されたポッド26をポッド棚30に搬送し、さらにポッドステージ24に搬送して完了する。
図3において、上記基板処理装置のガスシステムが示されている。
パージ用のN2ガスが貯蔵された第1の貯蔵タンク68は、第1の手動バルブ70、第1の開閉バルブ72、第1の流量制御バルブ74、第2の開閉バルブ76及び前述したガス導入管58を介して反応管52に接続されている。クリーニングガスが貯蔵された第2の貯蔵タンク78は、第2の手動バルブ80、第3の開閉バルブ82、第2の流量制御バルブ84、第4の開閉バルブ86及び前述したガス導入管58を介して反応管52に接続されている。第1の反応ガスが貯蔵された第3の貯蔵タンク88は、第3の手動バルブ90、第5の開閉バルブ92、第3の流量制御バルブ94、第6の開閉バルブ96及び前述したガス導入管58を介して反応管52に接続されている。第2の反応ガスが貯蔵された第3の貯蔵タンク98は、第4の手動バルブ100、第7の開閉バルブ102、第4の流量制御バルブ104、第8の開閉バルブ106及び前述したガス導入管58を介して反応管52に接続されている。
前述した閉塞部材66を有するガス排気管60は、ドライポンプ108に接続され、このドライポンプ108の作動により反応管52内が減圧される。
制御装置(制御部)110は、例えばコンピュータから構成され、開閉バルブ72,76,82,86,92,96,102,106の開閉、流量制御バルブ74,84,94,104の流量、ヒータ56への通電電力、閉塞部材66の開度、ドライポンプ108の駆動等を制御する。
次にクリーニング処理について説明する。
前述したように、基板処理を数バッチ繰り返すと、反応空間、例えば反応管52の内壁に反応生成物が堆積し、時間とともにこの堆積した副生成物が剥れてしまい、パーティクルとなり、これが基板上に付着して歩留まりを低下させてしまうという問題がある。
そこで、定期的に反応空間内のクリーニングを行なう必要があり、この実施形態においては、クリーニングガスとしてエッチングガス(例えばNF3ガス)を供給することで反応空間内のセルフクリーニングを行なっている。なお、クリーニング処理は、図2に示されていないが、基板支持体を反応管52に挿入した状態で行い、前記基板支持体に堆積した副生成物の除去も行う。
図4において、前述した制御装置110のクリーニング工程における制御作動例がフローチャートとして示されている。また、図5において、上記制御作動例におけるタイムチャートが示されている。
まず、ステップS10において、反応管52内がベース圧力に設定された状態で閉塞部材66を閉じる。次にステップS12において、第4の開閉バルブ86を開く。次のステップS14において、第2の流量制御バルブ84の流量を第1の設定値に設定する。この第1の設定値は、例えば1.5slmである。次のステップS16において、第3の開閉バルブ82を開き、エッチングガスの供給を開始する(図5t0)。これにより反応管52内の圧力が徐々に上昇する。このままの状態をt1時間維持し、この時間t1経過した時点での反応管52内の圧力はp1に達する。t1は例えば25秒であり、p1は例えば10Torrである。時間t1が経過すると、次のステップS18において、第2の流量制御バルブ84の流量を第2の設定値に設定する。第2の設定値は、例えば0.25slmである。これにより反応管52内の圧力はp1からp2へ上昇又はp1のまま維持される。この実施形態においては、p2は例えば10Torrであり、p1と等しくなっている。このままの状態をt2時間維持する。t2は例えば65秒である。反応管52内の圧力をp1に維持する場合は、エッチングガスの供給量と同じ量を排気する。この実施形態におけるように、エッチングガスの供給量が0.25slmの場合は、0.25slm排気する。
なお、第2の流量制御バルブ84の流量を第1の設定値(例えば1.5slm)から第2の設定値(例えば0.25slm)に減少させることにより、次の効果が得られる。
(a)第2の設定値より高い第1の設定値で、エッチングガスを供給することで、有効なエッチング速度を得られる圧力まで、早く上げることができる。
(b)第1の設定値より低い第2の設定値でエッチングガスを供給することで、ガスノズル62の孔64付近のエッチングガスの濃度を下げ、反応管内のエッチングガスの均一性をより上げることができる。
(c)第1の設定値より低い第2の設定値でエッチングガスを供給することで、エッチングによって消費されたエッチングガスを補充し、エッチングによるエッチングガス分圧の低下を防ぐことができる。
また、反応管52内の圧力がp2になった状態でt4時間維持してもよい。t4は例えば45秒である。
ここまでが第1段階であり、エッチングガスをガス導入管58から反応管52の長手方向に延在するガスノズル62を経て、多数の孔64から反応管52内に流しながら、ガス排気管60の閉塞部材66を閉じることによって、反応管52内にガスを充満させて、封じ込める。
これにより、エッチングガス112のガス排気管60に向かう偏った流れが緩和され、反応管52内の全体にエッチングガスが拡散していき、反応管52内においてエッチングガス112の分圧も均一となる。
なお、図2において、符号114は、エッチングガス112が反応管52内に供給された後、拡散していく状態を示し、符号116は反応管52内全体にエッチングガス112が拡散し、ガスが均一な状態であることを示した仮想領域を示す。
また、エッチングガス112の消費、および、エッチングによる生成ガスによる、ガスの上下流におけるエッチングガス分圧の変化に関しても、エッチングガス、および、エッチングガスによる生成ガスの拡散により、エッチングガス分圧は均一となる。
即ち、反応管52の内壁に堆積している反応生成物の除去は、次のような原理から表せる。反応生成物(固体状)であるSi3N4とエッチングガスである4NF3とが反応し、3SiF4と4N2の生成ガスが生成されることにより、反応生成物が除去されるものである。
なお、この間、ヒータ56による反応管52内の温度は、例えば630°Cに保たれている。
従来のように反応管内にガスの流れがある場合、ガス流れの上流側ではNF3が消費される一方、SiF4とN2が多く存在する状態になり、エッチングガスの分圧が上流、下流で異なってしまう。
しかし、上記本発明の実施形態のようにガスの流れを作らずに封じ込めることで、NF3、SiF4、N2のそれぞれのガスが拡散し易くなるので、それぞれのガスのガス分圧が等しくなり、反応管52内に均一なエッチングガスを供給することができる。これにより均一なクリーニングが可能となる。
また、第1段階において、エッチングガスを供給している間、ガスの排気を行なっていないため、反応管52内の圧力が上昇するが、この圧力上昇により、エッチング速度の上昇も期待できる。
前述したようにステップS18で第2の流量制御バルブ84を第2の設定値に設定してからt2時間経過すると、次のステップS20へ進む。このステップS20において、第3の開閉バルブ82を閉じ、次のステップS22において、第4の開閉バルブ86を閉じ、次のステップS24において、閉塞部材66を開く。これにより反応管52のエッチングガスはガス排気管60を介して排気され、反応管52内の圧力は急激にベース圧力まで下がる。
ここまでが第2段階であり、反応管52内からエッチングガスと生成ガスとを排気する。
次のステップS26においては、上記第1段階と第2の段階との処理が所望の回数繰り返したか否かを判定する。このステップS26により所望の回数が繰り返されたと判断されると、次の処理(基板処理)へと進む。一方、このステップS26により所望の回数が繰り返されていないと判定されると、ステップS10に戻り、第1段階と第2段階との処理を繰り返して実行する。ステップS22において閉塞部材66が開かれてからt3時間待って反応管52内のエッチングガスと生成ガスとの排気を十分行い、次のサイクルにおけるステップS10の閉塞部材66を閉じる。この時間t3は例えば4秒である。
以上述べたように、反応管52内のクリーニング工程を第1段階と第2段階に分けて行なうことにより、均一なクリーニングを実施することができるが、よりクリーニング効率を上げたい場合は、これら、第1段階及び第2段階のサイクルを少なくとも1サイクル以上繰り返し行なうことにより、エッチング残りのない、均一なエッチングを行なうことができる。
このように本発明の実施形態により提供されたクリーニング方法によれば、反応管内の均一なクリーニングが可能となる。
また、上述したクリーニング工程にて反応管内をセルフクリーニングした基板処理装置を用いれば、品質の高い半導体デバイスの生産が可能となるものである。
なお、本発明は上述した形態に限らず、種々の変更が可能である。
即ち、第1段階においては、ガスの排気は完全に止めなくとも、反応管内に供給されたエッチングガスの流れが不均一にならない、また、ガスの均一な拡散に影響がない程度の排気量であれば、排気は行ないつつエッチングガスを供給しても良い。
また、第2段階の際、第2段階後、再度第1段階を行なう場合であれば、エッチングガスの供給を完全に止めなくとも、多少供給していても良い。なお、第2段階後、再度第1段階を行なわないのであれば、完全にエッチングガスを止めて排気するのが次の処理の際、残留ガス(エッチングガス)を残さないためにも好ましい。
以上のように、第1段階の際、クリーニングガスが反応管内にわたり均一に拡散する方法であれば、種々の変更は可能である。
図6において、他の実施形態が示されている。この他の実施形態は、前述した実施形態と比較すると、前述した実施形態においては、クリーニングガス供給開始前に閉塞部材を閉じて排気を停止したのに対し、クリーニングガス供給開始後に閉塞部材を閉じて排気を停止するようにした点が異なる。
即ち、この実施形態においては、まずステップS12、ステップS14、ステップS16の処理を実行してクリーニングガスを反応管へ供給する。その後、所定時間経過後にステップS10の処理を実行して排気を停止する。ここでの所定時間は、閉塞部材を閉じるのに要する時間と反応管内にクリーニングガスが反応管内ほぼ全体に容易に拡散するのに要する時間とが考慮される。例えばガス排気管を閉じるのに要する時間を2秒とし、クリーニングガスが反応管内ほぼ全体に容易に拡散するのに5秒かかるとすれば、合計7秒後となり、この7秒以内に排気を停止することが好ましい。5秒のマージンを取る理由は、反応管内にガスの流れが生成された後に排気を停止するので、ガスの供給ポート(例えば第4の開閉バルブ86の出口)と排気ポート(ガス排気管60の入口)との間の距離が長く、経路が複雑な場合、クリーニングガスを早く全体に到達させることができるためである。
なお、上記実施形態及び実施例の説明にあっては、基板処理装置として、複数の基板を処理するバッチ式のものを用いたが、これに限定するものではなく、枚葉式のものであってもよい。
以上のように、本発明は、特許請求の範囲に記載した事項を特徴とするが、さらに次のような実施形態が含まれる。
(1)反応管と、この反応管に連通するガス導入管と、前記反応管に連通し、開閉部材を有するガス排気管と、このガス排気管に設けられた排気停止手段と、前記ガス導入菅にクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給手段と、このクリーニングガス供給手段により前記ガス導入管を介して前記反応管内にクリーニングガスを供給している間、前記ガス排気管からの排気が停止されている状態があるようにするために、前記ガス導入管から前記反応管内にクリーニングガスを供給する前の所定時点から前記反応管内にクリーニングガスを供給開始から数秒経過する時点までに、排気を実質的に停止させるように前記閉塞部材の開度を制御する制御手段とを具備することを特徴とする基板処理装置。
(2)ガス導入管から反応管内にクリーニングガスを供給している間、前記ガス排気管からの排気が停止されている状態があるようにするために、前記ガス導入管から前記反応管内にクリーニングガスを供給する前の所定時点から前記反応管内にクリーニングガスを供給開始から数秒経過する時点までに、排気を実質的に停止させ、前記制御部の制御により前記反応管内をクリーニングガスで充満させる基板処理工程を有する半導体デバイスの製造方法。
以上述べたように、本発明によれば、ガス導入管から反応管内にクリーニングガスを供給している間、ガス排気管からの排気が停止されている状態があるようにするために、ガス導入管から反応管内にクリーニングガスを供給する前の所定時点から反応管内にクリーニングガスを供給開始から数秒経過する時点までに、排気を実質的に停止させ、、反応管内をクリーニングガスで充満させるようにしたので、反応管内にクリーニングガスを均一に拡散させることができ、均一な反応管内のクリーニングを行なうことができるものである。
本発明の実施形態に係る基板処理装置を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る基板処理装置に用いた反応炉を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る基板処理装置のガスシステムを示すガスシステム図である。 本発明の実施形態に係る基板処理装置におけるクリーニング工程の処理フローを示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る基板処理装置におけるクリーニング工程のタイムチャートである。 本発明の他の実施形態に係る基板処理装置におけるクリーニング工程の処理フローを示すフローチャートである。 従来の反応炉を示す断面図である。
符号の説明
20 基板処理装置
52 反応管
58 ガス導入管
60 ガス排気管
66 閉塞部材
110 制御装置

Claims (1)

  1. 反応管と、
    流量制御バルブを介して供給される所望のガスを前記反応管内に導入する、前記反応管の長手方向に延在するガス導入管であって、多数の孔を設けた前記ガス導入管と、
    前記反応管内の雰囲気を排気するガス排気管であって、閉塞部材を有した前記ガス排気管と、
    複数の基板を支持可能な基板支持体と、
    少なくとも前記流量制御バルブと前記閉塞部材を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、少なくとも前記流量制御バルブと前記閉塞部材を制御することにより、
    前記孔から前記基板支持体を収容した前記反応管内にクリーニングガスを導入する前の所定時点から、前記反応管内にクリーニングガスを導入開始から数秒経過する時点までに、完全に排気を停止又はクリーニングガスの均一な拡散に影響がない程度の排気量で排気させるように制御し、
    前記反応管内にクリーニングガスを導入後、前記反応管内の圧力が10Torr以上となるまで前記クリーニングガスを供給する第1段階と、この第1段階の直後に前記反応管内へのクリーニングガスの供給を完全に停止又はクリーニングガスの均一な拡散に影響がない程度の供給量で供給して前記反応管内をベース圧力まで排気する第2段階とを、少なくとも2サイクル以上繰り返すよう制御することを特徴とする基板処理装置。
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